記者会見される天皇陛下(皇居で)

 天皇陛下は23日、82歳の誕生日を迎えられた。

 これに先立ち、皇居・宮殿で記者会見に臨み、「様々な面で先の戦争のことを考えて過ごした」と、戦後70年の節目を迎えたこの1年を振り返られた。

 陛下は、「平和であったならば、有意義な人生を送った人々が命を失った」と述べ、戦没者へ深い哀悼の意を示すとともに、戦争を知らない世代が増えていることを挙げ、「先の戦争のことを十分に知り、考えを深めていくことが、日本の将来にとって極めて大切」と強調された。

 6月の戦没・殉職船員追悼式では、強制的に徴用され、十分な護衛もない中、命を落とした民間船の船員らを思い、供花されたという。慰霊のため4月に訪れたパラオでは、美しい海に無数の不発弾が残り、処理には大変な時間がかかると知ったとして、「島々に住む人々に大きな負担をかけてしまったことを忘れてはならない」と述べられた。

 各地で発生した自然災害の被災者も気遣われた。

 5月の鹿児島県口永良部島の噴火を挙げ、「みな無事でしたが、まだ避難生活が続いていることに心を痛めています」と島民たちの暮らしを心配された。一方、9月に鬼怒川の堤防が決壊した茨城県常総市の被災地で、多くのボランティアが復旧作業に協力したことに触れ、「困難に遭遇している人々を助けようという気持ちが、日本人の中に育っていることを心強く思います」と明かされた。