那須御用邸での静養から帰京される天皇、皇后両陛下(28日午後、栃木県那須塩原市で)=源幸正倫撮影
「生前退位」の意向を持たれている天皇陛下が8月にお気持ちを表明される方向で、宮内庁が調整していることがわかった。
陛下がお言葉を述べられる姿をテレビで中継することも検討している。天皇の退位は皇室制度の改正につながり、意向の表明は憲法が禁じる天皇の政治的な行為にあたる恐れもあるため、お言葉の表現について、慎重に検討が続けられている。
関係者によると、現在82歳の陛下は、今後さらに年を重ねていくなかで、象徴天皇としての活動を続けることが難しくなるならば、現在56歳の皇太子さまに将来、皇位を譲ることも必要ではないか、との考えを持たれているという。
お言葉では、象徴天皇の務めについての考えや、加齢によって陛下の活動に変化が生じてきたことについて説明されるとみられる。