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航空自衛隊の次期輸送機C-2 量産初号機納入

航空自衛隊の次期輸送機C-2 量産初号機納入

航空自衛隊に納入されたC-2輸送機の量産初号機=16年6月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 川崎重工業(7012)は6月30日、航空自衛隊向け輸送機C-2の量産初号機(機体番号68-1203)を、岐阜工場南工場で防衛省に引き渡した。現行の輸送機C-1の初号機が同社から引き渡された1973年以来、43年ぶりの新型国産輸送機の納入となった。

 C-2はC-1の後継機で、機体全体の約7割が国産。全長43.9メートル、全幅44.4メートル、全高14.2メートルで、最大積載量はC-1の約3.8倍となる約30トン、最大離陸重量は同3.1倍の141トンとなった。

 高さ4メートルの貨物室を確保するため、胴体上に主翼を乗せる高翼構造を採用。胴体後部に車両や中型ヘリコプターのUH-60Jなどを搭降載する大型ドアを設けるため、水平尾翼を垂直尾翼上部に乗せたT字翼とした。

 この貨物室の構造により、日本の道路を通行できる高さの車両は、貨物室の長さと幅に収まれば、大型セミトレーラーも自走して搭載できる。

 航続距離は、12トン搭載時でハワイまで飛べる約6500キロで、2.6トン搭載時に1700キロだったC-1よりも大幅に伸びた。胴体前方上部には、フライングブーム型の空中受油装置を設けた。

 エンジンは米GE製CF6-80C2を2基搭載し、スラストリバーサーを用いた自力後進にも対応する。CF6は民間機のボーイング767型機のほか、航空自衛隊では政府専用機747-400、早期警戒管制機E-767、空中給油・輸送機KC-767が採用している。

 コックピットにはヘッドアップディスプレー(HUD)を装備し、フライバイワイヤによる操縦システムを採用。パイロット2人乗務で運航できる。

 設計に携わった川崎重工航空宇宙カンパニーの野久徹チーフデザイナーは、「国産比率は7割くらいだが、主操縦系統など肝心なところは国産」と説明。C-1から43年ぶりとなる国産輸送機の初号機納入について、「40年経てば20代の人が定年になってしまう。ぜひとも今後も続け、技術を継承していきたい」と、国産大型機の開発継続への望みを述べた。

 岐阜工場では30日、納入式が開かれた。川崎重工の村山滋会長は、「C-2は我が国で開発された最大の航空機で、我が国の最新技術が盛り込まれている。各種試験や部隊運用でも、C-2の能力向上に向けて支援していく」と語った。