【北京=蒔田一彦、ワシントン=大木聖馬】中国政府は2日、南シナ海・スプラトリー(南沙)諸島の人工島で滑走路の運用テストを行ったことを明らかにし、南シナ海で制空権確保を進める姿勢を改めて示した。

 米国務省のカービー報道官は2日、「争いを複雑にしエスカレートさせる行為を自制するとした約束事に反する」と懸念を表明しており、オバマ政権は中国へのけん制を強める方針だ。

 中国外務省の華春瑩(フアチュンイン)副報道局長は2日、テストに対するベトナムの抗議を「中国は南沙諸島や周辺海域に争いようのない主権があり、道理のない非難は受け入れない」と一蹴した。

 中国側は、テストを行ったファイアリー・クロス礁の滑走路や航空機がいずれも「民間用」だと強調している。習近平(シージンピン)国家主席は昨年9月の米中首脳会談で人工島の軍事拠点化は「意図していない」と言及した。しかし、劉振民外務次官は昨年11月、「滑走路は軍民共用」と述べ、軍事利用自体は否定してこなかった。