小野寺五典防衛相は10日のフジテレビの番組で、中国艦船による自衛隊艦船への火器管制レーダー照射の証拠開示について「中国が(照射を)認めることは多分ない。認めないなら(開示が)日本の国益にとってプラスになるとは思えない」と慎重な考えを示した。

 小野寺氏は9日に証拠の一部開示を検討する考えを示したが、「『検討』というのはいろんな意味合いがある。2国間の関係を見ながら政府内で慎重に検討していく」とトーンダウン。「従前から対話が続いていた海上の衝突予防のメカニズム構築が一番建設的で大事だ」と述べ、日中防衛当局間のホットライン設置など再発防止へ向けた対話再開を重視する姿勢を示した。

 証拠の開示をめぐっては、政府内に「日本の正当性を訴えるべきだ」との積極論がある一方、「水掛け論になる」との懸念もある。小野寺氏はレーダー照射に関して「明確なデータを持っており、間違いない」と強調しつつ「(開示すれば)防衛省がどのくらいの能力があり、どこで何をしているか分かってしまう」と指摘した。