海上保安庁の巡視船「するが」(左)から逃走を図る中国船。サンゴ密漁船の数自体は減りつつある=9日、小笠原諸島・父島沖(大山文兄撮影)(写真:産経新聞)

 小笠原諸島と伊豆諸島(東京都)周辺での中国漁船によるサンゴ密漁問題で、海上保安庁は17日、小笠原諸島周辺で15日に57隻、16日に58隻の船団を確認したと発表した。ピーク時の200隻以上から大幅に減っており、専門家からは「中国当局による帰港指示があった」との見方が浮上している。

 海保によると、15日に航空機から確認できた中国漁船は領海内に5隻、排他的経済水域(EEZ)に52隻。16日は領海内に1隻、EEZに57隻だった。

 小笠原諸島周辺で中国漁船が増加し始めたのは9月中旬。同15日に17隻だった船団は10月23日には113隻に急増し、同30日には400キロ以上北の伊豆諸島周辺を含め212隻に膨れ上がった。しかし、その後は減少傾向にあり、今月12日には117隻まで減っていた。

 海保は10月以降、漁業法違反などの疑いで中国人船長を相次いで逮捕するなど、取り締まりを強化したが、密漁の横行に歯止めがかからなかった。台風20号が現場海域に接近した今月5日ごろには大半の船団が一時退避したが、再び領海内やその周辺に戻ってきていた。