16日、中国山東省青島で、デモ隊に破壊、放火されたパナソニックグループの電子部品工場(竹内誠一郎撮影)

 「まるで強盗団だった」

 山東省青島で15日、日系のスーパーや工場を襲ったデモ隊を目撃した中国人男性は、こう声を震わせた。襲撃されたパナソニックグループなどの工場は一夜明けた16日、放火ですすけた建物や、壊された機械類が無残な姿をさらしていた。

 複数の目撃者や関係者によると、暴徒化したデモ隊は、狙いすましたように日系企業を次々に襲っていた。

 15日午前11時ごろ、デモ隊は、郊外にあるジャスコ黄島店内で破壊、略奪を開始。1時間後、リーダー格の男が、パナソニックグループの電子部品工場などが入居する「保税区だ」と叫ぶと、デモ隊は移動を開始した。

 デモ隊は2キロ先の日系工場を襲撃した後、午後2時頃、さらに2キロ先のパナソニック工場に到着。スタッフ全員が避難を終えていた無人の建物に乱入、機械類を壊し、火を放った。隣の工場の工員は「3万人はいた。これだけの人間が道路を埋め尽くす光景は初めてで、とても抗議運動とは思えなかった」と振り返った。