中国海軍艦艇の動向について報道陣の取材に応じる小野寺五典防衛相(中央)=東京都新宿区の防衛省で2013年2月5日午後7時9分、中村藍撮影

 海上自衛隊の護衛艦などに対して、中国海軍の艦船が火器管制レーダーを照射したことが表面化し、日中関係の改善に乗り出したばかりの安倍政権に大きな衝撃を与えた。公明党の山口那津男代表の訪中などで関係改善の模索が始まった中、さらに日中関係が冷え込むのは避けられないとみられる。外務省は5日、中国側に厳重抗議したが、発生から1週間が経過しており、防衛省からの連絡や発表が遅れたことに批判が出る可能性もある。

 防衛省によると、レーダー照射はいずれも数分間。照射を受けた護衛艦とヘリコプターは進路を変える回避行動を取った。レーダー照射は護衛艦は感知装置で確認したが、ヘリは護衛艦との感知装置の分析能力に差があるため、「疑わしい」とするにとどめたという。照射を受けた具体的な海域は「警戒監視の手の内を明かすことになる」として公表しなかった。

 防衛省の通報を受け、外務省は5日、中国外務省・国防省と在日中国大使館に、「不測の事態を招きかねないような危険な行為だ」と抗議し、再発防止を強く求めた。中国側は「事実関係を確認したい」との回答にとどめたという。