中国公船が尖閣諸島周辺の接続水域で確認された日数と隻数の推移(写真:産経新聞)

 ■領海侵入は177日560隻

 中国の公船が尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の接続水域で確認された日数が日本政府による国有化(平成24年9月)以降、1千日を超えたことが分かった。ほぼ3日に2日のペースで、荒天の日以外は航行している状態だ。尖閣諸島の領有権を主張する示威行動とみられるが、海上保安庁の巡視船は同水域を毎日航行し、日本固有の領土である尖閣諸島周辺海域を警戒している。

 海保によると、中国公船が尖閣諸島周辺の接続水域で確認されたのが1千日目となったのは、昨年12月11日。3隻が同月9日夜から接続水域を航行していた。うち1隻は機関砲のようなものを搭載。海保の巡視船が領海に近づかないよう警告していたが、11日午前には一時、領海に侵入した。

 日本政府が尖閣諸島を国有化した後、中国公船は尖閣諸島周辺水域を頻繁に航行。昨年末までに、接続水域では計1005日で延べ3416隻が、領海では計177日で延べ560隻が確認された。

 昨年1年間では、接続水域で計211日にわたり延べ752隻を確認。隻数では過去2番目に多かった。領海では計36日の延べ121隻となり、日数、隻数ともに過去2番目に多かった。

 昨年8月には、200隻を超える中国漁船とともに、過去最多となる15隻の中国公船が同時に接続水域や領海に侵入した。8月だけで、接続水域では延べ147隻、領海で延べ23隻が確認された。通常、同時に3隻で航行していたのが、これ以降は4隻で航行するケースが増え、昨年1年間の確認隻数を押し上げた格好だ。

 中国側は接続水域や領海への侵入を繰り返し、その頻度や隻数を徐々に増加して既成事実化。尖閣諸島を実効支配しているように見せかけ、国際社会に領有権を主張する狙いがあるとみられている。これに対し、日本政府は昨年12月に関係閣僚会議を開き、尖閣領海警備について「緊急的に整備を進める」との方針を決定した。29年度中に「尖閣警備専従部隊」の大型巡視船全12隻に映像伝送装置を設置し、非常時に現場の映像を海保本庁や官邸でリアルタイムで視聴、迅速に意思決定できるようにするなど警備態勢の強化を進める。