那覇基地からスクランブル発進する航空自衛隊のF15戦闘機=2013年12月(写真:夕刊フジ)

 中国軍の戦闘機が東シナ海上空で、航空自衛隊の戦闘機に対し、攻撃動作を仕掛け、空自機がミサイル攻撃を回避しつつ戦域から離脱した-という記事を、元空自空将がインターネットのニュースサイトで発表した。空中戦の一歩手前といえ、防衛省幹部は大筋で事実関係を認めている。中国が沖縄県・尖閣諸島などの強奪に乗り出してきた可能性もある。日本人には領土・領海・領空を守る、断固たる覚悟が求められそうだ。

 元空自航空支援集団司令官の織田邦男元空将は28日、JBpressに「東シナ海で一触即発の危機、ついに中国が軍事行動」というタイトルの衝撃的記事を発表した。

 記事によると、中国軍艦が今月、尖閣周辺の接続水域や口永良部島(鹿児島県)周辺の領海などに相次いで侵入した事例に言及し、「これら海上の動きと合わせるように、中国空海軍の戦闘機が航空自衛隊のスクランブル(緊急発進)機に対し、極めて危険な挑発行動を取るようになった」と指摘した。

 中国軍機はスクランブルで出動した空自機に対し、「攻撃動作を仕掛けてきた」ため、空自機は「いったんは防御機動で回避したが、ドッグファイト(格闘戦)に巻き込まれ、不測の状態が生起しかねないと判断し、自己防御装置を使用しながら中国軍機によるミサイル攻撃を回避しつつ戦域から離脱した」という。

 詳しい日時や場所、中国軍機の種別などは記されていない。

 織田氏の先輩で、空自南西航空混成団司令を務めた佐藤守・元空将(軍事評論家)は「織田氏は明敏で教養があり、気骨がある人物だ。東シナ海の現状に、深刻な危機感を覚えたのだろう。中国が本気で尖閣諸島を奪いに来た可能性がある」といい、続けた。

 「中国は10年以上かけて、漁民を尖閣に上陸させたり、海監艦艇や軍艦を接近させて、日本の出方を分析してきた。法律的不備もあり、『自衛隊は精強だが、手出しはしてこない』と見ている。日米両国が米大統領選や参院選で動きづらいタイミングで仕掛けてきたのではないか。空自機の戦域離脱について、中国機は『空自は逃げた』とみているだろう。中国機は今後、もっと強硬に出てくる」

 「航空幕僚長が緊急会見を行うとともに、安倍晋三首相が『事態を悪化させないため、自衛隊には我慢を強いてきたが、今後は領土・領海・領空を守るため断固たる措置を取る』ぐらいアピールしてもいい。中国には常識は通用しない。尖閣を奪われたら、鹿児島の島々まで一気に取られかねない。日本の覚悟を示す必要がある」