11日に領海侵入した海警2337=海上保安庁提供

 中国海警局の船4隻が11日、沖縄県・尖閣諸島周辺の領海に相次いで侵入し、約1時間半航行した。日本政府は2012年9月11日に尖閣の3島を国有化しており、国有化4年にあわせて侵入した可能性がある。尖閣周辺の接続水域や領海で行動する中国公船の数は、7月以前は1日3隻が多かったが、8月の活発化を経て9月以降は4隻単位での行動が常態化している。領海への中国公船侵入は8月21日以来3週間ぶりで、日本政府はいったん沈静化した中国側の行動の激化を懸念している。

 外務省の金杉憲治アジア大洋州局長は11日、在日中国大使館の劉少賓公使に電話で抗議。菅義偉官房長官は12日の記者会見で「中国公船による我が国領海への侵入事案の多発は極めて遺憾で、到底受け入れられない」と批判した。

 中国公船の尖閣周辺での活動は8月上中旬に急速に活発化し、同8日には過去最多の15隻が接続水域に入り、領海侵入も相次いだ。一方、8月28~31日は接続水域・領海とも一隻も入らず、9月4、5日に中国・杭州で開かれた主要20カ国・地域(G20)首脳会議を前に自制したとの見方も出ていた。しかし、G20開幕を待たずに9月1日以降は4隻がほぼ連日、接続水域を航行し、11日の領海侵入に至った。

 外務省関係者は「3隻でも問題だが、連日4隻を侵入させてエスカレートさせることで、既成事実化を図っているのではないか」と警戒している。【田所柳子】