【ワシントン和田浩明】米太平洋軍のハリス司令官は24日、中国が領有権を主張する南シナ海の人工島付近などで、米軍艦船や航空機による「航行の自由作戦」を強化し、内容の「複雑度」を高める意向を明らかにした。また、中国による南シナ海の軍事化に対抗するため、西太平洋への攻撃型原潜や新型駆逐艦の増派を選択肢として示した。米下院軍事委員会の公聴会で証言した。

 ハリス氏は、中国が南シナ海で「情勢を不安定にする軍事化」を進めていると明言。具体例として、西沙(英語名・パラセル)諸島ウッディー(中国名・永興)島でのミサイル配備や、南沙(英語名・スプラトリー)諸島スービ(中国名・渚碧)礁などでの3000メートル級滑走路の建設に言及した。

 一方でハリス氏は、中国に対して南シナ海の領有権争いを交渉で解決するよう働きかけることが「最も重要だ」とも発言。軍事的圧力をかけつつ、外交に取り組む必要性を強調した。

 米国は昨年10月に南沙諸島、今年1月には西沙諸島で航行の自由作戦を実施している。中国は強く抗議し、ウッディー島では今月に入りミサイルや戦闘機の配備が確認されるなど、軍事的緊張は高まる傾向にある。