【ワシントン和田浩明】米主要シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)は22日、中国が周辺国と領有権争いを続けている南シナ海・南沙(英語名スプラトリー)諸島のクアテロン(中国名・華陽)礁を埋め立てた人工島に、船舶や航空機の移動を広範囲に探知できる高周波レーダーとみられる施設が建設されていると明らかにし、衛星写真を公表した。

 中国は今月、南シナ海・西沙(英語名パラセル)諸島の永興(同ウッディー)島に地対空ミサイルを配備したことが判明している。CSISは、南沙に設置されているレーダー網は、滑走路や対空防衛設備などと共に、中国が南シナ海域全体の実効支配を確立し、米軍などの進入を阻止する戦略を取っていることを示すものだと指摘している。

 分析によると、クアテロン礁の埋め立てで造成された人工島は約21万1500平方メートル(東京ドーム約4・5個分)。1月24日に撮影された衛星写真には、人工島の南部に高さ約20メートルの複数のポールが写っており、高周波レーダーの設備とみられる。北側にはレーダー塔2基があり、地下壕(ごう)や灯台なども設置されている。

 CSISは「マラッカ海峡など周辺の重要な海路から北上してくる艦船や航空機の探知能力を相当に高める」と指摘している。

 南沙諸島では、ガベン礁やヒューズ礁などにもレーダーや機関砲などが設置されているという。