会談で握手をする馳浩文部科学相とユネスコのボコバ事務局長(右)=パリのユネスコ本部で2015年11月6日、賀有勇撮影

 【パリ賀有勇】馳浩文部科学相は6日、国連教育科学文化機関(ユネスコ、本部・パリ)のイリナ・ボコバ事務局長と会談した。馳氏によると、ボコバ事務局長は世界記憶遺産登録の審査過程について「透明性が欠如している」ことを認め、制度改革を検討していることを明らかにしたという。

 両者は非公開で約30分間会談。馳氏は「南京大虐殺」に関する資料をユネスコが世界記憶遺産に登録したことで、日本国内にユネスコ分担金の支払いを停止する意見があることを伝えた。また申請、審査、登録プロセスの改善を求めた。

 これに対しボコバ事務局長は「透明性」という言葉を何度も使い「制度改善に向けてユネスコ事務局で検討を始めている」と、馳氏に伝えたという。馳氏は記者団に「(事務局長と)問題意識を共有できた」と述べた。

 世界記憶遺産の制度改革にはユネスコ執行委員会による承認が必要で、早ければ来春に開かれる執行委員会で制度の改革案が承認される可能性がある。