ミュージカルの舞台で堂々と歌う(前列右から)新沼美尭さん、朱莉さん、松田由希菜さん、熊谷海音さん。会場を優しい拍手が包んだ=岩手県陸前高田市で2012年8月19日午後2時14分、小川昌宏撮影

 東日本大震災で両親を亡くした小学生らが岩手県陸前高田市で19日、関西の合唱団員とミュージカルを共演した。阪神大震災後に神戸市の中学校で生徒の心のケアにあたった元教諭が企画。「私たちの頑張りで希望の明かりを」と願う子どもたちの熱演に、約300人の会場は大粒の涙と笑いに包まれた。

 出演したのは、いずれも陸前高田市立高田小3年で、仙台市で被災し陸前高田の祖父母宅に引き取られた熊谷海音(かのん)さん(9)▽仮設住宅の叔父宅で暮らす新沼朱莉(あかり)さん(8)、美尭(みのり)さん(8)の双子姉妹−−の遺児3人に、姉妹のいとこの松田由希菜(ゆきな)さん(9)を加えた4人。

 脚本・演出は、阪神大震災で被災した兵庫県芦屋市の元教諭、村嶋由紀子さん(65)。夫で声楽家の檀美知生さん(65)と陸前高田で慰問コンサートを数回開き、「一緒に歌いたい」と申し出た4人と知り合った。4人は5月に名前の頭文字からユニット「AKMY」を結成し、コンサートにも加わった。

 ミュージカルは「雪の女王」。地球温暖化や放射能汚染に怒った女王が村の子ども4人を連れ去ってしまう物語だ。