新校舎完成を祝って「一つの明かりで」を合唱する児童たち=山下第二小で2016年8月25日午前10時44分、豊田英夫撮影

 東日本大震災の津波で被災した宮城県山元町立山下第二小学校(富田栄子校長、児童数99人)の新校舎が新市街地・つばめの杜地区に完成し、25日に落成式があった。式には、児童や保護者ら約300人が出席し、新たな歴史の第一歩を祝った。

 新校舎は木造・鉄骨造り2階建て。敷地内には、鉄筋コンクリート・木造造りの体育館も併設した。延べ床面積は計約4692平方メートル。中庭は、七つの連続した傘形屋根で囲まれている。総事業費は約18億5000万円で、体育館と音楽室は地域住民にも開放する。

 震災後、児童たちは同町立山下小に併設した教室で授業を受けていたが、JR常磐線新山下駅近くのつばめの杜地区で約5年5カ月ぶりに再建された校舎で学ぶことになる。

 式の冒頭、同校6年の児童22人が力強く勇壮な和太鼓を披露。斎藤俊夫町長が「全国各地からの支援のおかげで、共に喜び合いたい。学校を含めたこの地区が、町の顔となる中心市街地になるよう期待している」と祝辞を述べた。

 富田校長は「木のぬくもりがある新校舎が完成した。6年生は母校となる新校舎で卒業できる。歴史をしっかりと受け継いでいきたい」とあいさつし、児童代表の6年、森こはるさんは「夢が現実となった。初の卒業生となるのでできることを精いっぱいやりたい。多くの関係者に感謝したい」と述べた。

 出席者によるテープカットの後、児童全員が「一つの明かりで」を合唱、出席者全員が校歌を斉唱し、新校舎の完成を祝った。【豊田英夫】