引退式が行われたYS11型機と記念撮影する隊員ら=2015年6月22日、小松原弘人撮影

 航空自衛隊が導入した戦後初の国産機、YS11型輸送機13機のうち、最初の1機の引退式が22日、空自美保基地(鳥取県境港市)であった。部品不足で整備できなくなったためで、今後は同機の部品が他機へ供給される。

 同機は1965年に製造され、空自輸送航空団航空隊などとして木更津(千葉県)、入間(埼玉県)、美保基地に配属。空自在籍は約49年3カ月間、飛行時間2万1746時間だった。昭和天皇の大喪の礼に参列する外国要人、阪神大震災を視察される天皇皇后両陛下や、政府要人を乗せたこともあるという。

 機首に花輪が飾られた同機の前に隊員約350人が並び、高橋和久司令が「YS11型機は戦後の復興期に、(かつて零戦を設計した)堀越二郎氏らが設計に参加し、国民の期待を背負って生産された。今まで携わってきた人の苦労を引き継ぎ全員で送りたい」と式辞を述べ、記念撮影した。管理・整備を担当した船橋光3曹(26)は「老体ながら50年近くも仕事をした良い飛行機だった。寂しい」と話していた。同基地では今年度中に別のYS11型機1機が引退するという。【小松原弘人】