前回の記事では初飛行の模様をフォトレポートでお送りさせて頂いた。今回の記事ではその後行われた記者会見の様子をお伝えし、テストクルーの語った機体の感想、そして三菱重工の考える今後の計画について触れていこう。

 まず、今回の初飛行は約一時間半、その間に上昇、下降、左右旋回と着陸時のシミュレーションを行い、速度は150ノット(約280キロ)、高度は15000フィート(約4600メートル)で行われた。着陸脚とフラップは下げたまま実施され、初飛行の結果を三菱航空機代表取締役社長である森本氏は「大成功」と評価した。

 そう語ったのは機長の安村氏だ。元航空自衛隊のパイロットで、テストパイロット歴25年の氏は33機種の機体を乗りこなすテストパイロットであるが、今回の初飛行での離着陸に関して「完璧」と評価した。

 着陸進入中に若干揺れることもあったが、機体そのものの安定性が高く、コントロール性も高いため、立て直しは容易で素直な機体であったと語り、機体の出来には大変満足の様子であった。

 そして、初飛行の感想を聞かれ「グレイト」と答えた副操縦士の戸田氏。海上自衛隊を経てパイロットになった戸田氏は、テストパイロット歴は42年、総飛行時間9800時間以上のベテランだ。この日の初飛行を「首を長くして待っていた、みんなの力を合わせて、やっとここまでこれたという印象がある」と笑顔で語り、安村機長同様、関連会社を含む開発チームへの感謝の意を伝えると共に、機体の完成度にも大きな期待を寄せていた。