三菱航空機などが筆頭となり開発が進められている、待望の国産リージョナルジェット旅客機「MRJ」。11月11日には試験機による初飛行を成功させるなど、納入に向けて順調に前進していたとおもいきや、残念ながら2015年12月16日に4度目の納期の延期が発表されました。MRJは予定されていた2017の4月~6月の納入を諦め、2018年下半期(7月~12月)の納入が検討されています。なぜこのような事態に陥っているのでしょう?
 
MRJは2008年に日本航空から三菱重工業が小型旅客機の受注を受けたことから、開発がスタートしました。同機は戦後ではYS-11以来、ジョット旅客機としては初となる国産旅客機です。すでに全世界から400機以上の注文を受けており、その中には日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)、さらにはアメリカの大手航空会社も含まれています。
 
現時点では三菱航空機から詳細な延期理由は発表されていません。しかし一部では「主翼の強度不足」により、旋回操作などを続けると不具合が生じかねないのが延期の理由ではないか、とも報じられています。
 
このように納期の延期が続くと、すでに航空会社各社から受けていた受注がキャンセルされる恐れが出てきます。400機を超える注文のうち半数近くはキャンセル可能な契約となっており、今後大量のキャンセルが起きた場合にはMRJの損益計画に重大な影響を与えるでしょう。また、ブラジルのエンブラル社も新型旅客機を2018年以降にローンチ予定となっており、MRJの脅威となることが予想されます。