国産ジェット機MRJ=愛知県豊山町で2014年10月、木葉健二撮影  三菱航空機が10日に正式発表した開発中の「MRJ(三菱リージョナルジェット)」の初飛行の延期。同社は機体の完成度を高め、飛行試験を円滑に行うためだと強調し、納期は「厳守」の方針だ。だが、今後も予想外の問題が生じるリスクはあり、受注活動への影響も懸念される。同社は開発加速を狙って今月、役員を一新したばかり。新体制は早くも正念場を迎えた。【和田憲二】  「初飛行の『遅れ』ではなく『見直し』だ。大きなトラブルは一切起きていない」。MRJチーフエンジニアを務める三菱航空機の岸信夫副社長はこの日の記者会見で強調した。延期の理由は、非常用発電装置の取り付け部などに構造変更が必要になり、これらを事前にまとめて改修するため。初飛行は遅れるが、機体をより完成形に近づけることで飛行試験が効率よく進み、納期を守れると判断したという。  だが、6月には各国の航空会社などが集まる「パリ航空ショー」がある。その前に初飛行させれば格好のアピール材料となっただけに、商談の好機を逃したのは大きい。海外営業の経験を買われて今月就任した森本浩通社長は「パリの前に飛べば、ベターだった」と認めた。