画像はANA(全日本空輸)のボーイング787機。次期政府専用機・米ボーイング「B777-300ER」にも、ANAカラーであるブルーがタラップなどに使われる予定だ。名実ともに、JAL(日本航空)からナショナルフラッグの座を奪ったANAの堅調は2015年以降も

 空運業界にとって2014年は、ANA(全日本空輸) <9202> がJAL(日本航空) <9201> をついに上回り、名実ともにナショナルフラッグとなった転換の年だったと言えるだろう。JALは10年に倒産、その後関連子会社の売却や大規模なリストラなど、大規模な経営改革を行い、12年に再上場を果たし、今年までに何とか回復傾向に乗せてきた。しかし、そうしたここ5年の間にANAとの差は開き、倒産以前のJAL最大手・ANA二番手という力関係は逆転してしまった。

 そしてそれを象徴する出来事が今年2つあった。1つめは、今年5月に、国際線座席キロ数でついにANAがJALを上回ったことだ。座席キロ数とは、運航座席数×飛行距離(単位はkm)によって算出される指数で、そのまま運輸規模を表している。今年5月のANA国際線座席キロ数は29億5千万旅客キロ(前年同月比25%増)、JAL国際線座席キロ数は29億1千万旅客キロ(前年同月比7.8%増)で、わずかながらANAがJALを追い抜いた。今年上半期累計ではまだJALが勝っているものの、増加率なども考えると、年間累計ではANAが勝利し、来年以降はさらに引き離していく可能性が大きい。

 もう1つは、8月に次期政府専用機・米ボーイング「B777-300ER」の整備がANAに委託されたことだ。現行の政府専用機の整備は20年以上JALに委託されてきた。現行機の老朽化に伴い、次期政府専用機のプレゼンが両社から政府に行われていたが、ここでもANAが勝利することとなった。