羽田空港で尻もち事故を起こしたJALの当該機=12年1月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 羽田空港で2012年3月31日に発生した日本航空(JAL/JL、9201)の上海発羽田行きJL082便(ボーイング777-200ER型機)がA滑走路(34L)に尻もちをついた事故で、国土交通省の運輸安全委員会(JTSB)は2014年12月18日、報告書を公表した。機体が接地後、機首を大きく上げた状態で滑走し続けたことで、機体後部が滑走路に接触し、損傷したと推定している。

 また、着陸時に操縦を担当していた副操縦士が、減速するためにリバーススラスト・レバー(逆推力装置レバー)を操作してエンジンを逆噴射する一方、機長はゴーアラウンド(着陸復行)を決断しており、副操縦士から操縦を引き継ぐ「テイクオーバー」の宣言がなかったことも明らかになった。

 両者の意思疎通が欠けたことで、計器による機体の姿勢監視が一時的に不十分になり、機体が滑走路をこする「テールストライク」につながったとみられる。

 テールストライクにより、事故当時の機体には後方下部の外板に長さ約11メートル、幅約40センチメートルの擦過痕(すり傷)があり、亀裂や穴があった。テールストライクを感知するセンサーは削り取られており、後部圧力隔壁の下部がわずかに変形していた。