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2017年11月14日 (火)

トランプ米大統領アジア各国歴訪 5日の日本訪問から・10

ドナルド・トランプ米大統領は3日、アジア歴訪に向けてワシントンを出発した。
3、4の両日、ハワイに立ち寄った後、5日から日本、韓国、中国、ベトナム、フィリピンを訪問する。

アジア歴訪の最大の焦点は北朝鮮の核問題への対処だ。トランプ氏は「北朝鮮問題はわれわれが解決する」と改めて強調。訪問先では各国首脳に、経済・外交両面での圧力をさらに強化するよう求めるとみられる。
さらに、今回の外遊で太平洋軍が司令部を置くハワイを訪問することで、トランプ氏は北朝鮮に対して軍事的選択肢も排除しない姿勢を鮮明にする意向とみられる。米軍は今月中旬にも空母3隻による「極めて異例」(米軍高官)の合同演習を西太平洋で行う予定で、軍事圧力も強めている。

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リンク:「嫌韓」でなくてもさすがに呆れる「韓国よ、そこまでやるか!?」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ氏の胸中が見えた?ハガティ駐日大使が明かした「別れの言葉」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:対北朝鮮は中韓ロに主導権が移った。日米の圧力路線は後退 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:日米会談でトランプが安倍首相に通告した「北朝鮮攻撃」の時期 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ大統領が要求する日本のアメリカ兵器“爆買い”――米陸軍元大尉のオススメは? - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:非礼極まる韓国、トランプ氏は元慰安婦と知らず抱擁 日本の抗議無視も米指摘でエビ料理から「独島」削除 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:駐日米大使「トランプ大統領の日本訪問は大成功」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ASEAN、募る不安=トランプ氏に失望の声-安保政策説明なく〔深層探訪〕 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「朝鮮半島非核化へ前進」 駐日米大使、トランプ氏訪日評価 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<駐日米大使>トランプ氏訪日評価「朝鮮半島非核化に前進」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:元慰安婦に独島エビ…韓国のあきれたトランプ大統領接待術 桂春蝶、聞きたくなった「年齢、お幾つですか?」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ氏がASEAN諸国に北との断絶要求 北は「死刑」宣告、中国は特使派遣 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「日米関係がこれほど緊密だったことはない」 ハガティ駐日米大使が講演でトランプ氏の訪日を絶賛 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ大統領 アジア歴訪を自画自賛 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「東アジアサミット」ドタキャンのトランプ氏、北封じ大丈夫か 中国に『懐柔』された?! - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<トランプ氏>アジア歴訪を自賛「米リーダーシップ示した」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ氏、アジア歴訪「とてつもない成功」 対北圧力、貿易是正の成果強調 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「1969年の米軍機撃墜事件」で北朝鮮に報復しなかったアメリカ。トランプが軍事行動に出る可能性は? - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南北がにらみ合う"境界線"はどんな場所か - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ大統領、アジア歴訪の成果を強調-北朝鮮問題や貿易分野 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮非核化へ日本と結束=アジア歴訪終了で米大統領声明 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:アジア首脳外交の駆け引き(2-2) - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:アジア首脳外交の駆け引き(2-1) - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ氏のアジア歴訪、注目すれば当惑 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「元慰安婦」の米韓首脳晩餐会招待について --- 河井 克行 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ大統領晩餐会に出席した元慰安婦女性を直撃 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:東アジアサミット、北の核兵器開発非難 米大統領は一転欠席 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ外交、対中は不発 アジア戦略に具体像なし 北への圧力確約取れず - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:見えぬ米の戦略 南シナ海は水面下の攻防に - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:アジア戦略の具体像見えず=2国間重視、中国に配慮―トランプ米大統領歴訪終える - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<トランプ氏>中国へ配慮にじむ 南シナ海問題の発言乏しく - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<ASEAN>マニラで反トランプ米大統領デモ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<トランプ氏>5カ国歴訪を終了「すさまじく成功した旅」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:アジア歴訪で貿易に前向きな姿勢示した、公平な条件必要=トランプ氏 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ「アジア歴訪」中間決算(中)韓国の「立場」と「弱み」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米比首脳 関係改善アピール - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

「嫌韓」でなくてもさすがに呆れる「韓国よ、そこまでやるか!?」
11/22(水) 11:00配信 現代ビジネス

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写真:現代ビジネス

いまは協力すべきでしょ
 元駐韓大使の武藤正敏氏が言う。

 「韓国はしばしばTPOをわきまえない行動を取りますが、今回は人権派弁護士出身の文在寅大統領が、『衣の下の鎧』を見せてしまった格好ですね」

 11月7日夕刻、トランプ大統領を招いて韓国大統領府で開かれた晩餐会の模様に、呆れかえった人は少なくないだろう。

 トランプ大統領は文大統領とともに元慰安婦の李容洙さん(89歳)を出迎えたが、李さんは挨拶と握手だけでなく、トランプ大統領になかば飛びつくように抱擁を交わした。

 さらに、夕食メニューで、竹島の韓国側呼称「独島」の名前を冠した「独島エビ」を提供した。

 慰安婦問題と竹島問題――日韓のあいだで何度も話し合ってきたこのテーマを、わざわざ米国大統領の前で蒸し返すのはどういうつもりか。今は「北朝鮮有事」という目の前の問題に対して協力すべきときではないのか。

 日本政府はすぐさま韓国に対し抗議した。菅官房長官も当日の記者会見で「どうかと思う。日米韓の緊密な連携に悪影響を及ぼすような動きは避ける必要がある」と不快感を表明した。

 漫画家の小林よしのり氏も、呆れ顔で言う。

 「いくらなんでも、そこまでやるかという思いです。あれで喜ぶ韓国の国民がいるとなると、日韓合意なんて意味をなさないと考えざるをえない。

 そもそも、慰安婦問題は'65年の日韓基本条約で最終的な決着はついていたのに、再度2015年に日韓合意を行ったんですよ。それをまた守らないのだから、約束が役に立たない国でしょう。体質は北朝鮮と同じですよ」

 '15年12月、日韓は慰安婦問題を「最終的かつ不可逆的に解決されること」で合意した。ところが、今もソウルの日本大使館前には、慰安婦像が置かれたままだ。

 今年5月、文在寅は大統領に当選するやいなや、安倍首相に対し、「国民の大多数が心情的に合意を受け入れられない」と突然述べ、解決したはずの慰安婦問題は、蒸し返されることになった。

 晩餐会に出席した李さんは、元慰安婦の象徴的存在である。日韓合意の破棄を主張し、国内外での慰安婦像の設置にかかわっている。'07年には米国議会で慰安婦問題に関して証言したこともある人物だ。彼女を使い、韓国は何をしようとしたのか。

 ケンカで困ったから大国アメリカにチクリを入れ、事態を有利に進めようとしたのである。

 無茶苦茶だ。だが、彼らなりの事情もある。

 「今回の韓国の対応を、『けしからん』と皆言うでしょう。しかし、そういった反応をすればするほど、韓国は喜ぶんですよ」と語るのは、元朝日新聞政治部長で東洋大学教授の薬師寺克行氏だ。

 「韓国は、綱渡りの外交をしています。対中国では、高高度迎撃ミサイルシステム『THAAD』配備を巡り対立したあげく、『これ以上のTHAAD配備はしない。日米韓は軍事同盟にならない』と表明し、和解した。

 一方で、米国とは北朝鮮問題で同盟関係を維持せざるを得ない。相容れない2つの国と仲良くせざるをえず、しかも、北朝鮮を暴発させてはならない。

 国民もストレスがたまるわけですね。韓国の大統領は、国民の支持率を一番気にします。国民のガス抜きをするための国は、日本しかないんです」

 その結果が、大統領晩餐会だったわけだ。

 デイリーNKジャパン編集長の高英起氏も言う。

 「韓国にとっては、この種のことは『客観的な外交手段』です。外交は政治ですからね。ただしアメリカだって、『韓国側にも言い分がある』くらいにしか考えていない」

 国民感情受けを狙ったパフォーマンスだというのだ。それは、安倍首相が支持率低下にあえいだ時に、拉致問題などを声高に主張し出すのに似ているかもしれない。

「大変、残念でした」
 ただ、意外にもトランプ大統領は文大統領の行動を冷静に見ている。米国務省幹部は、今回の騒動後、こう漏らした。

 「北朝鮮封じ込めのための日米韓の枠組みを理解していない韓国は、本当にしょうがないな。日本はよく我慢しているよ」

 韓国外交部の諮問委員として、トランプ訪韓にあわせ韓国入りしていた日本大学准教授の金惠京氏(ソウル出身)は、文大統領をこう擁護する。

 「韓国では、慰安婦女性のお婆さんたちは、『戦争による女性の人権被害の象徴』として捉えます。

 トランプ大統領にどれだけ伝わっているかは微妙ですが、(北朝鮮との)戦争の危険が迫る中で、戦争の惨禍を繰り返さないようにという思いもあったのではないか。日本での反発は韓国では意外に映ったようです」

 今回の騒動を経て、日本はどう韓国に向き合うべきか。前出の元駐韓大使・武藤氏は言う。

 「今こそ日米韓が一致団結すべき時なのに、大変残念でした。安倍総理も『慰安婦合意の再交渉はない』と断言していますが、日本は、慰安婦・徴用工・竹島という3つの問題に関しては、抗議すべきは抗議し、毅然とした態度を貫くべきです」

 小林よしのり氏は、諦め気味にこう語る。

 「韓国にまともな大統領が出てくるまで待つしかない。今回、日本ではネトウヨが大喜びでしょう。ネトウヨと韓国の反日勢力が罵声を浴びせ合うのは見たくないね」

 安倍首相は、今回の騒動について、「だから韓国は信用できない」と吐き捨てるように菅官房長官に語ったという。

 前出の薬師寺氏は、今回の騒動よりも重要な問題があると警鐘を鳴らす。

 「有事の際に韓国の在留邦人をどう避難させるかについて、韓国が『受け入れられない』と、自衛隊機での邦人救出について話し合いを拒否していることのほうが深刻です。日韓で積み上げてきた関係を、今の文政権は壊そうとしている」

 北朝鮮情勢がきな臭くなっている状況で、日韓関係の悪化を望む人はいない。だが、「そこまでやるか!? の気持ちを日本人にもたらしてしまったのは、残念ながら事実だ。

 「週刊現代」2017年11月25日号より


トランプ氏の胸中が見えた?ハガティ駐日大使が明かした「別れの言葉」
11/21(火) 11:30配信 ホウドウキョク

「非常に大きな機会がここ日本にある。君はそれを確実に実現するように。」
 (You have a tremendous opportunity here in japan, make sure you realize it.)

日本から韓国に移動するエアフォース・ワンに乗り込む際のトランプ大統領の別れの言葉だそうである。ハガティ大使は“大きな機会”が具体的に何を指すのか詳らかにしなかったが、この時、大統領の胸中が訪日への満足と日米関係の今後への大いなる期待で満ちていた可能性は高い。言われたハガティ大使はまんざらでもなかっただろう。

トランプ大統領に如何に気分良く帰ってもらうかに腐心した日本政府関係者も日米同盟の“磐石”ぶりを各国(特に中国・韓国・北朝鮮)に示せたことで大いに胸を張る今回の訪日だが、その成功ぶりはこの大統領の別れの言葉にも表れていると言えよう。

「貿易赤字削減のためにFTAは存在する。TPPに戻ることはない」
17日、内幸町の日本記者クラブで会見に臨んだハガティ駐日アメリカ大使は、日本を良く知る、実務化肌の有能な人物という印象であった。

先代大使の図抜けたお嬢様ぶりと比較するつもりは無いが、さらにその前のルース氏よりずっと活躍することになるのではないかと思えた。(ルース氏は非常に有能な弁護士だったが、外交やアジアの経験が不足していた。オバマ大統領とのダイレクト・チャンネルも持っていなかった)。日本記者クラブでの会見でハガティ大使は、大統領訪日の成功を自賛したばかりではなかった。

トランプ大統領と安倍総理の「(貿易問題に関する)議論はとてもフランクで率直であった。我々の究極の目的はアメリカの貿易赤字を削減することだが、そのツールとして日米自由貿易協定・FTAは存在する。」「我々はその方向に向かって行く。」(We will move in that direction.)と、日本政府が積極的ではないFTAをトランプ政権が目指す考えを明確にした。

日米首脳会談に関する日本側の説明ではアメリカはFTAに言及しなかったということになっているが、ハガティ氏は「FTAを含む、赤字削減のためのあらゆる選択肢について我々は議論した。」とも言明した。

そして、貿易不均衡の具体例として、大使は、牛肉の関税格差や農産物、医薬品分野、エネルギー分野を挙げた。

今後、こうした分野での具体的成果を求めてアメリカ政府は圧力を強めてくるだろう。日本政府が力を入れるTPP11に対しては、「日本の事情は理解するが、我々が現在のTPPに戻ることは無い。」(We will not come into this agreement under the terms as laid out now.)と言葉や表情は柔らかかったが、大使はにべも無かったことを付記しておく。

「北朝鮮が静かなことを認識しているが、読み取るのは意味がない」
北朝鮮に関しては、司会者の質問に応え、こう述べた。「このところ、北朝鮮が静かなのは認識している。しかし、それがどんな意味を持つのか、読み取るのは意味が無いし、やらない。中国の特使のピョンヤン訪問には、私も期待はしている。」「しかし、何が起きるか、待とうではないか。」(But we must wait and see what happens.)

トランプ政権の北朝鮮政策に関与しているはずは無いが、ハガティ大使は首脳会談にも同席するなどトランプ大統領にほぼずっと随行していた。その大使も今後の成り行きを注視するしかないと言っている訳である。北朝鮮を巡る問題で事態がどう転んでいくのか、今、重大局面を迎えつつあるのが、この発言からも読み取れる。

ハガティ大使の秘めた実務能力の高さに期待
21世紀の歴代駐日アメリカ大使で、時の大統領との関係が最も深かったのは、三代前、ルース氏の前任者であったシーファー氏であろうか。ブッシュ元大統領(子)とはブッシュ氏がテキサス州知事になる前からの盟友で、日本から一時帰国でワシントンに行けば必ず大統領と夫婦で食事をした仲でもあった。

ブッシュ政権(子)時代は、小泉・ブッシュ関係も良好だったし、福田・安倍の歴代官房長官(当時)とホワイトハウスの担当者とのダイレクト・チャンネルも密であったが、当時の駐日アメリカ大使と大統領の関係の近さ・深さも、日本政府、特に外務省にとって重要であった。(これらのチャンネルが日本の国益に全体としてどう貢献したかを論じるのはこの稿の趣旨ではないので割愛する)。

今のハガティ大使とトランプ大統領の関係は、当時の足元にも及ばないだろう。(先代・ケネディ大使の格の高さとも次元が異なる)。だが、ハガティ大使が安倍・トランプ・チャンネルを実務的にも良くサポートし、現在も、そして、将来も、緊張高まるばかりの極東地域で、日米同盟の維持・深化に貢献してくれることに期待したい。

フジテレビ二関解説委員


対北朝鮮は中韓ロに主導権が移った。日米の圧力路線は後退
11/20(月) 12:10配信 BUSINESS INSIDER JAPAN

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11月9日、北京の人民大会堂で発表された共同声明。トランプ大統領のアジア歴訪をまとめた記事の多くは、アジアにおけるアメリカの求心力低下を指摘している。

トランプ米大統領の10日間のアジア初歴訪が終わった。

「中国に『懐柔』された」(産経新聞)「(米国の)求心力の陰りが鮮明」(日経新聞)「(中国に)存在感を奪われた」(朝日新聞)ーー 。

【写真付き全文はこちら】対北朝鮮は中韓ロに主導権が移った。日米の圧力路線は後退

歴訪をまとめた日本の記事の多くは、中国をにらみアジアで主導権を回復しようとするアメリカの試みは「失敗」と辛い点をつけた。

米中のパワーシフト(大国の重心移動)が一段と加速したのは、アメリカが南シナ海問題で中国に対して強い姿勢を示せなかっただけではない。北朝鮮情勢をにらんで中国政府が打ったある布石が、流れを一変させたのだ。これによって、日米の武力行使を含む圧力路線は後退し、中韓ロが主導する対話路線に基調が変わり始めている。習近平特使の訪朝はそれを物語る。

北京がTHAADで譲歩
中国政府の布石とは何か。

中韓両国は10月31日、米軍が韓国内に地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)を配置したことで悪化した関係の改善に合意した。一見、中韓の二国間合意にすぎないように見えるが、違う。中韓関係のみならず北朝鮮とアメリカ、それに日本を加えた多国間外交関係を揺さぶる波及効果を計算に入れている。典型的な「三国志」外交だ。

習近平政権は韓国のTHAAD配備を中国を射程に入れていると強硬に反対し、1年以上にわたり韓国への中国人観光ボイコットや韓国系スーパー閉店などの「報復」をしてきた。北朝鮮の核・ミサイル問題に対し、「米日韓vs中朝ロ」という冷戦期からの伝統的対立軸から考えれば、THAAD問題は中韓に刺さった抜けないトゲのように見えた。

ところが、中韓合意で中国は、韓国から「第三国を狙ったものではない」「追加配備しない」などの言質をとって大幅譲歩し、軍事当局者間のチャネルで、THAAD問題について意思疎通することで一致した。

日米韓にくさび
北京の譲歩は、「日米韓三国同盟」にくさびを打ち込んだ。

文在寅大統領は「日米韓の軍事協力は同盟に発展しない」とわざわざ発言した。さらに韓国政府は、米原子力空母3隻の合同演習のうち、日韓合同演習は拒否。日米の新外交戦略「自由で開かれたインド太平洋戦略」にも慎重姿勢を見せ始めた。習近平政権が得たものがいかに大きいかが分かろう。

一方、文政権にとっても、対中関係悪化で失った1兆円弱の経済損失を回復するチャンスの到来を意味する。

だが効果はそれだけではない。

日米にはマイナスばかりのように映るが、それも違う。

例えば日中韓三国首脳会談は、中国が韓国のTHAAD導入に反対してきたため延期されてきたが、中韓和解でその障害が消え、年内実現に弾みがついた。ベトナム・ダナンでの安倍晋三・習近平会談は、2008年以来中断している日中首脳の相互往来の回復に期待を持たせる結果になった。北京の布石は「ウィン・ウィン」をもたらしたと言っていい。

中米韓による北管理
ではアメリカは、失うものしかなかったのか。

中国の中朝関係の専門家、沈志華・華東師範大教授は「そうではない。私は韓国主導の平和統一を視野に、中米韓協力が必要だと主張してきた」と語る。中国で「ポスト金正恩」をにらんだシナリオ作りが進んでいることがうかがえる。「米日韓vs中朝ロ」の図式ではなく、「中米韓」による北管理という新しい枠組構想である。米中が敵対関係にあればできない。

東京でインタビューした沈氏は、米中協調下で北の核管理を提言した北京大学の賈慶国教授・国際関係学院院長と並ぶ、対米協調派の有力学者。彼は「朝鮮問題は中国の安全に脅威をもたらすから中国にとって『核心利益』だが、アメリカにとってはそうではない」と言う。「あなたの認識は主流と言えるのか」と問うと、「(我々の主張は)習近平の決断で勝利した。しかし、伝統的な中朝同盟にしがみつく保守派も根強く残る」と、異論があることを認めた。

中国で激しい論争
中国ではこの9月、米中協調によって北の核管理を提言した賈・北京大教授を「虎(米国)の手先」と批判する声が上がり、激しい論争が展開された。批判派の一人の浙江省国際関係学会副会長の朱志華氏は「(賈の主張は)完全に米韓側に立つもので、中国外交の社会主義的核心に離反し、中国の国家利益を厳重に損なった」と激烈に批判。

これに対し賈教授は「北朝鮮の核兵器開発は中国の安全の深刻な脅威だ。にもかかわらず北朝鮮を無条件に保護しようというのか」と反論。論争は一般ネットユーザーを巻き込んで過熱した。沈教授は「いまでも外務省内には反米派が多い。中韓和解が遅れたのもそれが原因だが、後退しつつある。解放軍はそれほどでもない」と分析している。

米中は敵対関係ではない
トランプ訪中は、北朝鮮問題に何らかの進展をもたらしたのだろうか。沈氏に尋ねると、「はっきりしない。ただ、中米首脳会談で合意した2500億ドルの経済協力パッケージは、新たな米中の戦略的枠組みの基礎を作った。特にアメリカのシェールガス事業への投資の意味は大きい」と答えた。

アメリカはシェールガスの輸出先を同盟国に限定している。対中供与で合意すれば、両国は友好国ということになる。安倍首相がトランプ氏との首脳会談で「完全に意見の一致をみた」と、“日米蜜月”を誇るのはいいが、日米同盟強化が「米中は敵対関係にある」という認識を前提に、対中包囲網を目指すなら、それはもはや虚妄である。トランプ歴訪からジワリと見えてきた多国間関係の変化を見誤ってはならない。

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岡田充(おかだ・たかし):共同通信客員論説委員、桜美林大非常勤講師。共同通信時代、香港、モスクワ、台北各支局長などを歴任。「21世紀中国総研」で「海峡両岸論」を連載中。


日米会談でトランプが安倍首相に通告した「北朝鮮攻撃」の時期
11/20(月) 6:00配信 現代ビジネス

 まさに〝怪物〟上陸である。アジア3ヵ国でわが物顔に振る舞っては、ツイッターで気ままにつぶやく。首相も大統領も国家主席も、気を遣うことこの上ない。台風一過、アジアに何が残ったのか? 

「ケミストリーが合う」
 「イッツ・ア・ビューティフル・デー!」

 11月5日昼過ぎ、秋晴れのゴルフ場「霞ヶ関カンツリークラブ」(埼玉県川越市)で、安倍晋三首相の出迎えを受けたドナルド・トランプ大統領は、満面の笑みで、日本の第一印象を漏らした。

 だが、カメラを排除したクラブハウスでのランチと、その後のゴルフになると、トランプ大統領は安倍首相に対して、とたんにいつもの速射砲のような調子で、ズケズケと言い放った。

 安倍首相とトランプ大統領との首脳会談は、今回で5回目、電話会談は16回に上る。いずれも最多であることから、安倍首相は「トランプ大統領と最も親しい首脳」を自負し、周囲に「ケミストリー(相性)が合う」と公言している。

 安倍首相はいまからちょうど1年前の11月18日、世界の首脳に先がけてトランプタワーに駆けつけた際、おそるおそる持論の憲法改正について打診した。するとトランプ氏から、「日本の憲法なんだから勝手にしたらよい」と言われ、欣喜雀躍したものだ。

 だが、世界最高の権力者となった「ワガママ男」にとって、「相性が合う」とは、「自分のワガママを聞いてくれる」ことと同義である。以後、この商人出身の大統領は、安倍首相に遠慮もなく「請求書」を突きつけてくるようになった。

 例えば安倍首相は、海の物とも山の物とも知れない「イヴァンカ基金」(女性起業家資金イニシアティブ)に、5000万ドル(約57億円)もポンと拠出してしまった。

 かつ2日に初来日したイヴァンカ補佐官を、首相、外相、厚労相、総務相……と、ほとんど政権総出で詣でる始末だ。

日本は聞き分けのよい財布
 そして娘が帰国した翌日、入れ替わりに父親が来日すると、安倍首相自らが、「4食」を共にする前代未聞のもてなしを演じたのだった。

 それにもかかわらず、6日午後に行われた肝心の日米首脳会談は、冒頭の写真撮影も含めて、たったの33分。通訳も入るので、実質は十数分だ。

 その後、安倍首相との共同記者会見に臨んだトランプ大統領は、会見の最後になって、記者から聞かれもしないのに、しびれを切らしたように語り始めた。

 「(安倍)首相がアメリカから兵器をさらに追加で購入すれば、北朝鮮のミサイルを撃ち落とせる。日本の首相は大量に買ってくれるだろう」

模範解答
 すると安倍首相も、やや虚ろな目で横を見やりながら、付け加えた。

 「F35AもSM3のブロック2Aも、米国からさらに導入することになっている。また、イージス艦の量・質を拡充していく上において、米国からさらに購入していくことになるのだろうと思っている」

 トランプ大統領は、首相の「模範解答」に、思わずニンマリである。ちなみに翌日のツイッターには、「企業と雇用のために、一生懸命働いている!」と打っている。

 日本の外交関係者が、ため息交じりに明かす。

 「トランプ大統領が総理に言いたかったことは、すべて初日にゴルフ場で言ってしまったようだ。

 両首脳は途中から会話する話題もなくなり、大統領はバージニア州の知事選や、テキサス州で起こった27人が死亡した銃乱射事件、果ては皇太子が11人の王子を逮捕したサウジアラビアの政変のことなどで、頭が一杯になった。

 結局、トランプ大統領にとって今回の訪日は、『本番』の中国、『緊張』の韓国を前に、2泊3日の『休暇』を兼ねた『兵器販売旅行』だったのだ。

 実際、来日前には、サプライズで京都旅行へ行くプランもあり、在日アメリカ大使館がわざわざ下見に赴いていた。

 トランプ大統領は、しょせんはわが国のことを、『聞き分けのよい財布』としか見ていない。世界広しといえども、トランプ大統領と仲良くして政権支持率が上がる民主国家は、日本とイスラエルくらいのもので、日本も舐められたものだ」

 関係者の話を総合すると、5日にゴルフ場でトランプ大統領が安倍首相に告げたのは、以下の通りだ。

 「年内に北朝鮮を攻撃するのは止めた。開戦は来年の夏になると思っておいてくれ。
それまでに、もっともっとアメリカの兵器を買って、北朝鮮のミサイル攻撃に備えてほしい。日本はアメリカ軍を頼らず、自国で守れるようにならないとダメだ」

カネで平和を買った中国
 「アメリカは北朝鮮と開戦するのか」――このことを巡って、この夏以降、安倍首相はトランプ大統領に振り回されっぱなしだった。

 7月8日にハンブルクG20の場で行った日米首脳会談で、トランプ大統領は「早ければ8月か9月に空爆する」と告げて、安倍首相を慌てさせた。

 続いて、9月21日にニューヨークで会談した際には、「年末か年始に戦争が始まると覚悟しておいてくれ」と通告。その発言によって安倍首相が、10月22日の総選挙を最終決断した経緯がある。ひとたび米朝戦争になれば、来年は選挙どころではなくなるからだ。

 そして今回、大統領が首相に告げたのは、「開戦は来年夏」だった。

 安倍首相の気持ちを忖度すれば、「もういい加減にしろ」というところだろう。トランプ大統領の気まぐれによって、戦争の覚悟をさせられ、その結果、被害を受けるのは、アメリカでなく日本なのだ。

 では今回、なぜトランプ大統領は、北朝鮮攻撃を延期すると言い切ったのか。その謎は、大統領が日本を離れて2日後に解けた。

 11月9日午前、北京の人民大会堂で、トランプ大統領と習近平主席の3回目となる米中首脳会談が行われた。

 前日に北京入りしたトランプ大統領は、「国賓以上の待遇」を受けた。毎日8万人が参観する故宮を貸し切りにしたり、建国以来初めて故宮で盛大な晩餐会を開いたり。しかも習近平主席が自ら案内役を買って出る厚遇ぶりである。

 中国国内ではツイッターの発信が禁止されているはずなのに、なぜかトランプ大統領のツイッターは、習近平主席への賛辞が、次々に更新された。

 そして米中首脳会談後にトランプ大統領と習近平主席は、揃って米中企業家対話会に参加。その署名式に立ち合い、総額2535億ドルに上る史上最大規模の商談を成立させたのだった。邦貨にして28兆円! 

 米朝戦争になれば、これら商談の多くは吹っ飛んでしまうだろう。

 何のことはない。トランプ大統領は、日本を散々振り回したあげく、米朝戦争よりも対中ビジネスを選択したのである。それによって、安倍首相が提唱した中国を牽制するインド太平洋戦略も事実上、雲散霧消した。

 巨額の商談を成立させた後、トランプ大統領は破顔一笑して述べた。

 「習近平主席とは、本当にケミストリーが合う!」

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近藤大介(こんどう・だいすけ)
アジア取材をライフワークとする。新著『大国の暴走』(渡部恒雄氏、小泉悠氏との共著)、『活中論』など24冊の著書がある
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 「週刊現代」2017年11月25日号より

近藤 大介


トランプ大統領が要求する日本のアメリカ兵器“爆買い”――米陸軍元大尉のオススメは?
11/20(月) 6:00配信 週プレNEWS

11月6日、安倍晋三首相と日米首脳会談を行なったトランプ大統領。その後の会見で上機嫌なトランプ大統領は「日本がより膨大なアメリカ製兵器を買うことだ」と、日本側のアメリカ製兵器の爆買いに大期待!

さらに、その後にトランプ大統領が発信したツイートには!? 「Massive military & energy orders happening+++!」という軍事関係で、かなり大規模な契約がまとまったことを予測させるツイートが!

このままだと噂される新型イージス艦やらステルス戦闘機やらの高額兵器をまとめて買わされてしまいそうな雰囲気が…。そこで、発売中の『週刊プレイボーイ』49号では元米陸軍人や米シンクタンクで海軍アドバイザーを務める本誌軍事班メンバーによる、Best Buyなアメリカ兵器を紹介。

* * *

―アメリカ陸軍元大尉の飯柴智亮(いいしば・ともあき)さんのご意見は?

飯柴 アメリカに対して、兵器を大量発注することだけは正解です。もともとトランプ大統領は商売人ですから「兵器はすべてアメリカから買う!」と日本が意思表示することで、大幅な値引きや追加サービスが期待できるでしょう。

―では、新型のイージス艦をアメリカに発注してOKですか?

飯柴 一番ダメな選択です。日本では「イージス艦が北朝鮮のミサイルから本土を守る切り札」と報道されることが多いですが、それは大きな間違いなのです。

―え? イージス艦は一体、何をお守りに?

飯柴 そもそもイージス艦の役割は、艦隊の空母を守ることです。つまり、トランプ大統領は日本にイージス艦を大量購入させることで、極東に展開するアメリカ海軍の第7艦隊を防衛させたいのです。海自の練度はとても高いですから、これはアメリカにとっても心強い外堀になるのです。

―利用されてますよ! では、ミサイルから防御するのにオススメの兵器は?

飯柴 トマホークミサイルです。これと原潜をセットが最も欲しい兵器です。

―トマホークは巡航ミサイルですよね。

飯柴 最大射程は3千㎞で核弾頭も搭載できます。これを1千発購入しましょう。

―えっ! 原潜とか核ミサイルとか、憲法9条的に無理じゃないですか!

飯柴 核弾頭は必要ありません、トマホークミサイルを原潜に搭載し「もしものときは、そっちの核施設をトマホークで破壊するぞ!」と、北朝鮮にアピールできればいいのです。通常弾頭でも核施設は破壊できますから。

価格は原潜4隻で約3兆円。中古ならもっと安くできるでしょう。トマホークも1千発で約1千億円です。この大量発注なら、商売人のトランプ大統領は食いついてくるのでは。

◆超高額な最新兵器よりはるかにお得な中古兵器はこれだけある! この続きは『週刊プレイボーイ』49号(11月20日発売)「Best Buy アメリカ兵器」にてお読みいただけます!

(取材・文/直井裕太 取材協力/小峯隆生 写真/United States Navy)


非礼極まる韓国、トランプ氏は元慰安婦と知らず抱擁 日本の抗議無視も米指摘でエビ料理から「独島」削除
11/18(土) 16:56配信 夕刊フジ

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トランプ米大統領(写真:夕刊フジ)

 韓国の非礼・無礼に、米国は激怒したのか-。韓国大統領府が7日、ドナルド・トランプ米大統領を招いて開いた晩餐(ばんさん)会で、韓国が不法占拠する島根県・竹島周辺で捕れた「独島エビ」を出した問題で、米政府の指摘を受けた韓国側がメニューから「独島」の文字を削除していたことが分かった。また、晩餐会に招待された元慰安婦についても、トランプ氏は元慰安婦と認識せずにハグ(抱擁)していたことも判明した。

 日本政府は、エビ料理と元慰安婦の招待について7日中に、ソウルの日本大使館を通じて韓国側に抗議した。国賓であるトランプ氏をもてなすはずの晩餐会が、文在寅(ムン・ジェイン)政権によって「反日政治ショー」と化していたことを、日本としても、米国の同盟国としても看過できなかったのだ。

 日本政府関係者によると、韓国側は日本の抗議には反応しなかったが、日本の抗議を把握した米国の指摘を受け、「独島」名を外したという。

 元慰安婦についても、トランプ氏がハグした写真が世界に発信された。だが、動画を見ると元慰安婦がハグを求めているように見える。2015年12月、米国の仲介で、慰安婦問題について「最終的かつ不可逆的な解決」とした日韓合意に反するような暴挙だ。

 マーク・ナッパー駐韓米国代理大使は「単なる人間的なジェスチャーで、政治的な観点から見たくはない」といい、韓国人記者団に不快感をあらわにしたという。

 米韓首脳会談を含む、韓国の一連のおもてなしに憤慨したのか、米保守派に支持される有力紙「ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)」は7日付の社説で「文大統領が信頼できる友人だとは思えない」と痛烈に批判した。

 韓国の裏切り行為に、米国だけでなく、当然、日本も不快感を覚えているようだ。

 安倍晋三首相は10~14日にベトナムとフィリピンで開かれた国際会議に韓国の文大統領らとともに出席したが、日韓首脳会談は行わなかった。


駐日米大使「トランプ大統領の日本訪問は大成功」
11/18(土) 10:58配信 ホウドウキョク

アメリカのハガティ駐日大使が17日、東京都内で会見を開き、「トランプ大統領の日本訪問は大成功だった」と、成果をアピールした。
ハガティ駐日大使は「トランプ大統領の訪日は、大成功だった。安全保障と貿易の面で、大きな進展があった」と述べた。
日本記者クラブで会見したハガティ大使は、その一方で、貿易問題について、「あくまでも、対日貿易赤字を削減することが目的」と述べ、2国間の貿易協定を目指す考えが変わらないことを強調した。
2017年8月に着任したばかりのハガティ大使は会見で、ところどころ日本語を交え、日米関係の重要性を訴えた。
ハガティ駐日大使は「日本とアメリカの関係は、『バンジャク』だ」と述べた。
また、トランプ大統領が、日本訪問を終え、エアーフォースワンに乗り込む際、「日本には、君にとって、いろいろな可能性が広がっている。それを有意義に使うように」と、アドバイスを受けたエピソードも披露した。


ASEAN、募る不安=トランプ氏に失望の声-安保政策説明なく〔深層探訪〕
11/18(土) 8:29配信 時事通信

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トランプ米大統領=13日、マニラ(EPA=時事)

 フィリピン・マニラで開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議で、ASEAN各国が最も関心を寄せたのは、初参加したトランプ米大統領がアジア地域の安全保障政策に関し、どのような発言をするかだった。「アジア重視」を掲げ、南シナ海への進出を強める中国をけん制し続けてきたオバマ前政権からの転換はあるのか。しかし、米ASEAN首脳会議でトランプ氏は、南シナ海問題に言及せず肩透かしの結果に。ASEAN内では不安の声も増す。

アジア戦略の具体像見えず=2国間重視、中国に配慮-トランプ米大統領歴訪終える

 ◇異例の配慮
 トランプ氏は当初、一連の会議の目玉となる14日の東アジアサミットを「日程上の理由」(米国大使)で欠席する方針だった。これに慌てたのがASEAN側だ。議長国フィリピンは、トランプ氏の日程に合わせて首脳会議開幕前日の12日夜に東アジアサミットの非公式会合を急きょ開催するという「前例のない」(外交筋)計画を立てる異例の配慮を行った。

 ASEANでの中国の影響力増大を内心では望まない域内大国インドネシアも、「米側に出席を強く求めた」(外交筋)。こうした働き掛けもあって、トランプ氏が一転して滞在予定を延ばしたため、東アジアサミットは当初の予定通り14日のみの開催となった。

 13日に開かれた米ASEAN首脳会議でも、各国から「地域の安全保障における米国の役割は増大している」(タイ)、「米国がASEANを重視していると信じている」(インドネシア)とトランプ氏に期待を寄せる声が相次いだ。

 ところが、当のトランプ氏は会議の冒頭で「自由で開かれたインド・太平洋を実現する」とは述べたものの、具体的な地域安保政策に関しては「全く説明がなかった。ほとんど貿易の話だった」(ロケ比大統領報道官)。東アジアサミットも結局欠席し、ASEANの外交専門家からは「米国しか南シナ海での中国のヘゲモニー(覇権)に対抗できる国はないのに」と失望の声が上がった。

 ◇「最後のとりで」陥落も
 こうした中、会議を通じ存在感をさらに増したのが中国だ。ASEAN首脳会議後に発表される議長声明案では、ここ数年必ず盛り込まれていた南シナ海情勢への「懸念」という文言が消え、対中配慮が際立つ形になった。中国は紛争解決のための「行動規範」策定でASEANと交渉開始で合意。ASEANと交渉を進めることで、「域外国」である日米の意見をはねつける狙いも見え隠れする。

 「対中強硬派」の筆頭だったフィリピンがドゥテルテ政権発足後は融和路線にかじを切る中、中国はASEAN内で唯一中国に反発してきたベトナムの取り込みも急ぐ。習近平国家主席は13日、ベトナムのチャン・ダイ・クアン国家主席と会談し、南シナ海問題で協調することで合意した。ASEANで中国に対抗する「最後のとりで」も陥落する兆しを見せている。(マニラ時事)


「朝鮮半島非核化へ前進」 駐日米大使、トランプ氏訪日評価
11/18(土) 7:55配信 産経新聞

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17日、東京・内幸町の日本記者クラブで会見するウィリアム・ハガティ駐日米大使(宮崎瑞穂撮影)(写真:産経新聞)

 ウィリアム・ハガティ駐日米大使が17日、日本記者クラブ(東京都千代田区)で会見し、今月5~7日のトランプ米大統領の訪日について「安倍晋三首相との協力が強化され、朝鮮半島の非核化のゴールに向けて前進した」と評価した。また、「日米関係がこれほど緊密だったことはない」と指摘した。

 ハガティ氏は会見で、日本が発表した北朝鮮の35団体・個人に対する独自制裁について触れ「金正恩(キム・ジョンウン)政権に圧力をかけ、挑発行為をやめさせることが重要」とした。金正恩政権への厳しい姿勢を強調する半面、「トランプ氏は北朝鮮の国民に同情心や思いやりを持つ」と明かした。

 一方、北朝鮮が9月15日に中距離弾道ミサイルを発射して以来、軍事的挑発が確認されていないことについて「沈黙から(状況を)読み込むことは避けたい」と話した。中国が北朝鮮に習近平国家主席の特使を派遣すると発表したことに関しても「状況を見守る」という発言にとどめた。

 また、ハガティ氏はトランプ氏が訪日中、安倍首相と自由貿易協定(FTA)の議論をしたことを明らかにし、「貿易赤字削減の手段の一つになる」と指摘した。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)については「米国は参加しない」と明言した。

 ハガティ氏はトランプ氏の政権移行チームで閣僚級人事に関わった経験を持ち、8月に駐日米大使として着任した。(板東和正)


<駐日米大使>トランプ氏訪日評価「朝鮮半島非核化に前進」
11/17(金) 18:31配信 毎日新聞

 ハガティ駐日米大使は17日、東京都内の日本記者クラブで記者会見し、トランプ米大統領の訪日の成果について、日米で北朝鮮に対する圧力を最大限にまで高めることで一致した点などを指して「日米関係がこれほど盤石だったことはない。朝鮮半島の非核化というゴールに向けて大きく前進した」と高く評価した。

 トランプ氏が高い関心を示す貿易不均衡是正についても説明。日本側に米国製の武器購入を求めたのは「結果として赤字解消につながるかもしれないが、目的は日本の防衛能力向上のために先端技術を提供することだ」と述べ、具体的な内容には言及しなかった。また、安倍晋三首相との会談内容については「ツール(手段)の一つとして自由貿易協定(FTA)も含まれていた」と明かした。【武内彩】


元慰安婦に独島エビ…韓国のあきれたトランプ大統領接待術 桂春蝶、聞きたくなった「年齢、お幾つですか?」
11/17(金) 16:56配信 夕刊フジ

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日本政府はトランプ氏(右)来日に、うまく対応しました(写真:夕刊フジ)

 【桂春蝶の蝶々発止。】

 今回は、ドナルド・トランプ米大統領の韓国訪問(7~8日)について、私が感じたことを書きたいと思います。

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の対応は、韓国政府が「低劣で愚鈍な政治」しかできないことを世界に発信したようで残念でした。

 トランプ氏を歓迎する夕食会に、元慰安婦を出席させました。これは韓国が国際的ルールを無視する無法国家であることを明らかにしたように思います。

 2015年の日韓合意は、米国の仲介で、慰安婦問題を「最終的かつ、不可逆的に解決」としました。韓国は、米国の顔にも泥を塗ったのです。

 落語ではこういう手合いは「千三つ」と言います。千のうち三つしか本当のことを言わない…そういう意味ですが、このままだと「センゼロ」と思われても仕方ない。

 韓国が不法占拠する島根県・竹島付近で捕れたエビを「独島エビ」として、トランプ氏に提供したことも問題です。

 日本人が海外の要人をおもてなしするとき、「尖閣ダコ」とか「沖ノ鳥島イワシ」とか出しますか? 不法占拠が続き、今日まで返還されずとも「北方領土コンブ」も提供しない。

 韓国政府はこんなことを繰り返してはいけません。米国大統領が次に訪韓する際は、間違っても「安重根チゲ」なんて出してはいけません。

 当然、日本政府は強く抗議したわけですが、韓国の第一外務次官は「外交問題になるとは思ってもみなかった」と国会で答弁したのです。

 赤信号を無視して事故を起こしながら、「ぶつかるとは思わなかった」と言い張っているのと一緒です。「年齢、お幾つですか?」と聞きたくなるほど稚拙ですよね。

 小話に、あるおじいさんが警察に電話して、「あ、警察でっか? 高速道路逆走してる車がいてまんねん! 捕まえてください! え? いや、よう分かりまへんが、私以外全員逆走してまんねん」というのがあります。韓国政府はこのじいさんです。

 「逆走してんのは、あなたですよ!」と言いたい。少しは目を覚ましてほしいと、切に願うシーンでした。

 それに比べて、日本政府はトランプ氏来日に、うまく対応しました。

 一部マスコミは「安倍晋三首相は、米国のポチになり下がった」と批判していました。「じゃあ、あなた方は米国から押し付けられた憲法を、なぜかたくなに守ろうとしているの?」と言いたい。この疑念が私の中で増大するばかりです。

 その手の番組では、トランプ氏が北朝鮮による拉致被害者や家族と面談したニュースには触れない。「国難よりも政権攻撃」なのでしょうが、拉致問題だけは、あらゆる私憤や思想を乗り越えた場所に解決の道があると、私は確信しています。

 ■桂春蝶(かつら・しゅんちょう) 1975年、大阪府生まれ。父、二代目桂春蝶の死をきっかけに、落語家になることを決意。94年、三代目桂春団治に入門。2009年「三代目桂春蝶」襲名。明るく華のある芸風で人気。人情噺(ばなし)の古典から、新作までこなす。14年、大阪市の「咲くやこの花賞」受賞。


トランプ氏がASEAN諸国に北との断絶要求 北は「死刑」宣告、中国は特使派遣
11/17(金) 16:56配信 夕刊フジ

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トランプ大統領(写真:夕刊フジ)

 ドナルド・トランプ米大統領が15日(現地時間)に記者会見を開き、自らのアジア歴訪を自画自賛した。最後は東アジアサミット(EAS)の出席をドタキャンして帰国したが、ASEAN(東南アジア諸国連合)の首脳には、「核・ミサイル開発」を強行する北朝鮮との関係断絶を要求していた。孤立を深める北朝鮮は国営メディアで、トランプ氏に「死刑」を宣告し、中国は北朝鮮への特使派遣を発表した。

 「古い同盟を再確認し、『共通の目標』を追求するため、新たな友情を結ぼうと誓った」

 トランプ氏は記者会見で、アジア歴訪の成果をこう語った。米CNN(電子版)が報じた。「共通の目標」とは、世界の脅威となった北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権の「封じ込め」とみられる。

 確かに、今回のアジア歴訪で、トランプ氏が終始繰り返していたのは、北朝鮮への圧力強化の重要性だった。

 日本と韓国では「最大限の圧力」を加える考えを示し、連携を確認した。その後、出席したASEANの首脳会議でも、トランプ氏は強気の外交に出ていた。

 北朝鮮と国交を持つ、インドネシアやカンボジアなど各国に対し、北朝鮮との外交関係や貿易、労働者の受け入れをやめるよう要請したと報じられているのだ。

 国際的孤立が「体制終焉(しゅうえん)」につながる北朝鮮は、トランプ氏に対して激しい反発を見せた。

 朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は15日、社説でトランプ氏を徹底的にこき下ろした。最高尊厳である正恩氏を中傷し、北朝鮮の社会主義を批判したことなどをトランプ氏の罪とし、「死刑」に値すると非難した。

 同紙は7日にも、トランプ氏を「老いぼれ戦争狂のトランプ」と痛罵したが、「死刑」とは、さらにヒートアップした感がある。

 こうしたなか、中国共産党中央対外連絡部は15日、習近平国家主席の特使として、宋濤部長が17日に北朝鮮を訪問すると発表した。10月の党大会の状況を報告するためとしている。

 年末に向けて、東アジアは米朝激突の「異次元の危機」に突入するのか、米朝の水面下接触が進展するのか。


「日米関係がこれほど緊密だったことはない」 ハガティ駐日米大使が講演でトランプ氏の訪日を絶賛
11/17(金) 15:40配信 産経新聞

 ウィリアム・ハガティ駐日米大使が17日、日本記者クラブ(東京都千代田区)で講演し、今月5~7日のトランプ米大統領の訪日について「大成功だった。日米関係がこれほど緊密だったことはない」と絶賛した。その上で、日本が北朝鮮の35団体・個人に対する独自制裁を発表したことなどについて触れ「訪日は、朝鮮半島の非核化のゴールに向けて前進させた」と評価した。

 ハガティ氏は「トランプ米大統領のアジア歴訪の成果と日米関係の現状」をテーマに講演。今回のトランプ氏の訪日により、「安倍晋三首相との協力が強化され、安全保障が前進する機会を得た。私は日米関係の未来に明るい展望をもっている」と指摘した。

 また、北朝鮮が9月15日に中距離弾道ミサイル「火星12」を日本越しに発射して以来、軍事的挑発が50日間確認されていないことについては「沈黙から、(状況を)読み込むことは避けたい」と話した。中国が北朝鮮に習近平国家主席の特使を派遣すると発表したことに関しても「承知しているが、状況を見守る」という発言にとどめた。

 ハガティ氏は有力コンサルティング会社の社員として約3年間、日本で勤務した経験のある知日派。投資会社を創業したほか、南部テネシー州の経済開発責任者として、日本からの投資拡大に関わった。大統領選ではトランプ陣営で幹部を務め、政権移行チームで政治任用人事担当の幹部として、閣僚級や各省幹部の人選に取り組んだ。(板東和正)


トランプ大統領 アジア歴訪を自画自賛
11/16(木) 18:21配信 ホウドウキョク

アメリカのトランプ大統領が、アジア歴訪を自画自賛した。
トランプ大統領は「安倍首相とわたしは、北朝鮮非核化という目標の達成に、引き続き協力していくことで一致した」と述べた。
アジア歴訪を終えて、首都・ワシントンに戻ったトランプ大統領は15日、一連の訪問の成果について演説し、北朝鮮問題で日本や中国など各国との連携を確認できたと主張、「歴史的な訪問だった」と強調した。
しかし、演説の大半はビジネス面での成果をアピールするのに費やし、「アメリカの未来は今までになく明るい」と締めくくった。
トランプ大統領は、アジア歴訪終了後に、北朝鮮をテロ支援国家に再指定するかどうかを決断するとみられていたが、この日の演説では言及がなかった。


「東アジアサミット」ドタキャンのトランプ氏、北封じ大丈夫か 中国に『懐柔』された?!
11/16(木) 16:56配信 夕刊フジ

 ドナルド・トランプ米大統領が14日、出席予定だった東アジアサミット(EAS)をドタキャンして帰国した。サミットでは、ASEAN(東南アジア諸国連合)と日米中露など計18カ国の首脳がそろって、「核・ミサイル開発」に狂奔する北朝鮮への圧力強化を打ち出す予定だった。「北朝鮮封じ込め」に向けて不安の影を落としかねない。

 トランプ氏のサミット欠席について、米国はサミットの開始が大幅に遅れ、飛行機の出発時間に間に合わなくなるため-としている。レックス・ティラーソン国務長官が代理出席した。

 だが、簡単に信じていいのか。

 というのも、トランプ氏のアジア歴訪では当初、サミット出席は予定に含まれていなかったが、安倍晋三首相などが重要性を説明して出席することになったからだ。

 トランプ氏は最初の訪問国である日本と続いて訪れた韓国で、北朝鮮に「最大限の圧力」をかけると宣言し、連携強化を確認した。ところが、8日からの中国訪問を機に、強気発言はトーンダウンした感がある。

 12日にはツイッターに、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と「私は友人になるよう努める」と投稿し、世界を驚かせた。米朝の水面下接触が進んだ可能性と、北朝鮮への圧力強化に及び腰だった中国に「懐柔」された印象も残った。

 トランプ氏は大丈夫か。


<トランプ氏>アジア歴訪を自賛「米リーダーシップ示した」
11/16(木) 10:46配信 毎日新聞

 トランプ米大統領は15日、就任後初のアジア歴訪(3~14日)の成果についてホワイトハウスで演説した。対北朝鮮での各国との連携確認や貿易不均衡是正をめぐり「歴史的な進展を遂げた。米国のリーダーシップを再び世界に示す旅となった」と自賛。「米国は復活した。未来は明るい」と語った。

 トランプ氏は、訪問の目的が▽北朝鮮の核の脅威に対抗する国際社会の結束▽「自由で開かれたインド太平洋」諸国との同盟・パートナーシップ関係の強化▽貿易不均衡の是正--の3点だったと指摘。いずれの分野でも満足いく結果を得たとの認識を示した。

 トランプ氏はまた「我々が自信に満ちていれば、他国は米国に敬意を持って接してくれる」と述べ、国益を最優先に据える米国第一主義が諸外国から理解と共感を得ているとの考えを示した。

 訪日で安倍晋三首相と「北朝鮮の非核化実現という絶対的な決意」で合意したと強調し「日本は防衛負担をより多く引き受け、米国製のジェット機やミサイル防衛システムを購入することを表明した」と指摘、「米国民の雇用につながる」と歓迎した。

 また、中国の習近平国家主席との会談では「習氏が北朝鮮の核問題が中国にとっても重大な脅威だとの認識を示した」と述べた。【高本耕太】


トランプ氏、アジア歴訪「とてつもない成功」 対北圧力、貿易是正の成果強調
11/16(木) 10:30配信 産経新聞

 【ワシントン=加納宏幸】アジア5カ国歴訪から14日に帰国したトランプ米大統領は15日、ホワイトハウスで記者団を前に声明を発表し、核・ミサイル開発を進める北朝鮮への圧力強化や貿易不均衡を是正するといった重要目標で「とてつもない成功を収めた」と述べた。日本に関しては、安倍晋三首相との会談で、朝鮮半島の非核化を目指して結束する決意を確認できたと強調した。

 トランプ氏は今回のアジア歴訪を「緊急の行動を要する北朝鮮の脅威に対して世界を結束させること」が第一の目標だったとし、自由で開かれたインド太平洋戦略、公正で互恵的な貿易と合わせて、「米国の指導力を再び示す歴史的な前進を遂げた」と語った。

 北朝鮮に関しては、中国の習近平国家主席に「時間は限られており、全ての選択肢がテーブルにある」と伝えたと説明。習氏も北朝鮮を「重大な脅威」と認識していると紹介した。

 訪日については、日本が北朝鮮の35団体・個人に対する独自制裁を発表し、「共同防衛の負担を引き受けると約束した」ことを評価するとともに、戦闘機やミサイル防衛など最新鋭の米国製兵器の売却が決まったことが米国の雇用につながると強調した。

 同様に、米中企業が総額約2500億ドル(約28兆円)の商談を成立させたことも「米国での雇用を創出する」と歓迎。不公正な貿易によって「米国が食い物にされてきた時代は終わった」と宣言した。


「1969年の米軍機撃墜事件」で北朝鮮に報復しなかったアメリカ。トランプが軍事行動に出る可能性は?
11/16(木) 10:00配信 週プレNEWS

米国のトランプ大統領は日本、韓国、中国で首脳会談を行ない、ベトナムでAPEC(アジア太平洋経済協力会議)、フィリピンでASEAN(東南アジア諸国連合)の首脳会議にも出席し、アジア歴訪を終えた。

北朝鮮問題に関しては大きな進展がなかったようにも見えるが、アメリカ人ジャーナリストはどう見ているのか? 「週プレ外国人記者クラブ」第98回は、米『フォーブス』誌ジャーナリスト、ジェームズ・シムズ氏に話を聞いた――。

***

―日・中・韓での各首脳会談では北朝鮮への対応も話し合われましたが、シムズさんはどう見ていますか?

シムズ 先日、1969年に起きた北朝鮮による米海軍の早期警戒機(EC-121)撃墜事件について、米国のニクソン図書館と国立公文書館に保存されている資料を調べました。当時、米国はリチャード・ニクソン大統領の時代で、この事件では31名の乗員全員が死亡しましたが、現在の状況を考える上で非常に示唆(しさ)に富んだ内容でした。

この文書には、当時の米政権内で交わされた議論が克明に記録されています。自国の軍用機が撃墜されたわけですから当然、報復を「するか・しないか」の議論が交わされました。事件後には現在の北朝鮮に対する軍事的圧力と同じように、日本の佐世保港から米海軍の駆逐艦「ヘンリー・W・タッカー」とミサイル巡洋艦「デイル」が北朝鮮周辺の海域へ向かい、空軍と合わせて最大26機の軍用機も投入されています。

しかし、最終的に米国は北朝鮮に対し、軍事的報復は行なわなかった。その決定に至る過程でカギを握ったのは、主に当時のニクソン大統領、ヘンリー・キッシンジャー国家安全保障問題担当補佐官と国防総省との間で交わされた議論です。

当時、北朝鮮への報復として「限定的軍事攻撃」という案が浮かび上がってきていた。これに対し、特にキッシンジャーが否定的な考えを示しましたが、その後やはり、攻撃をしないか、あるいは大胆な攻撃をし報復できないようにするかという二択の教訓を得たようです。

限定的軍事攻撃というのは、ありえない。それで済むわけがない。限定的な攻撃であっても、それを行なえば全面戦争に発展する可能性は十分に高い。つまり、ニクソンとキッシンジャーは、やるならば全面戦争しかないと考えたようです。そして、当時のニクソン政権は報復を断念した。

―1969年といえば、米国はベトナム戦争のドロ沼にドップリと腰まで浸かっていました。財政的にもいわゆる“双子の赤字”に苦しんでいたし、当時は冷戦時代ですから、北朝鮮と軍事衝突になればソ連が介入してくることも懸念されたはずです。米国にしてみれば、現在のほうが“戦争しやすい”状況なのでは?

シムズ いや、ここ最近の米国もアフガニスタン、イラクでの戦争が続いて、国民は血を流すことにウンザリしています。今年9月にギャラップ社が行なった米国内の世論調査では58%の人が北朝鮮に対して「軍事行動もやむなし」と回答していますが、それには「平和的解決が不可能となった場合には」という条件がついています。

財政的にも、トランプ政権になって以降も「政府債務上限問題」が再浮上するなど苦しい状況が続いています。69年当時よりも現在のほうが“戦争しやすい”とは言えないでしょう。

―軍事行動が選択肢にないとなれば、外交的圧力を強めるほかはありません。そのためには日本と韓国との連携が不可欠なはずですが…。

シムズ 残念なことに、今回のトランプ大統領のアジア歴訪では、日本と韓国の足並みの乱れが浮かび上がる結果になりましたね。特に晩餐会における韓国の演出は、まるでトランプ大統領がやりそうな、あまり趣味のよくないものだったと思います。竹島(韓国名:独島)産のエビが出されたり、元従軍慰安婦の女性を招いたり…「今、そんなことをしている場合か?」というのが率直な感想でした。

韓国は北朝鮮の問題に対して真剣に向き合っていないのではないか、とも感じました。日本と韓国の間にある竹島/独島の領土問題は北朝鮮の問題とは関係のないこと。従軍慰安婦の問題に関しては2015年12月に安倍首相と当時の朴槿恵大統領の間で「最終的かつ不可逆」な解決が合意されています。一体、あの両国首脳による合意はなんだったのでしょうか。

―日本もトランプ大統領と拉致被害者家族との面会をセッティングしています。

シムズ 北朝鮮による日本人拉致の問題も、核・ミサイル問題とは直接の関係はありませんが、訪日直前の9月19日にトランプ大統領は、国連での一般討論演説で横田めぐみさんの名前まで挙げてこの問題に言及しています。韓国が晩餐会の席に元従軍慰安婦の女性を招いたこととは意味合いが違うし、トランプ大統領の訪日中のスケジュールとして組み込んだことは、それほど不自然なものではなかったと思います。

安倍首相としては、この拉致被害問題に小泉政権時代から積極的に取り組んできたことで国民の支持を得てきた背景もあるので、自身のアピールポイントとしても実現したかったはずです。

―今回のアジア歴訪中に、米国内では「ロシア・スキャンダル」で新たな展開が報じられ、また「パラダイス文書」という問題も新たに浮上してきました。相変わらずトランプ政権の基盤は脆弱なままです。自身の政権を脅かす国内の問題から世間の目を逸らすためにトランプ大統領が北朝鮮に対して軍事行動に出るという可能性はありませんか?

シムズ 確かに、トランプ大統領の訪日中に米国のウィルバー・ロス商務長官がロシア側から巨額の利益を得ていたという報道がありました。しかし、米国での商務長官のポストは重要なものではありません。そして米国内のトランプ支持者たちは、どんな報道があっても「それはフェイク・ニュースだ」と断じ、信じようとしない傾向が顕著です。トランプ政権にとって致命的なダメージにつながる可能性は低いでしょう。

一方で、こういったトランプ支持者たちの支持をより強固なものにするために、日本・韓国・中国で「貿易不均衡の是正」や「武器輸出」といったテーマを積極的に持ち出し、巧みにアピールを行ないました。私がこのコラムで何度も強調している通り、トランプ支持者たちが切実な問題と考えているのは経済面、自分たちの収入がどうなるかということです。

また「自分の政権基盤を揺るがしかねない諸問題から追及の目を逸らす」ということでいえば、これまでのトランプ大統領の常套手段は思想や信条、主義主張に関わる、社会を二分するような問題を持ち出すことです。米国では「Cultural Wars」といわれていますが、8月にバージニア州シャーロッツビルで白人至上主義者たちが起こした事件を巡る対応などが典型です。

つまり、目を逸らすための手段として軍事攻撃のような大がかりな行動に出る可能性は、トランプ大統領のこれまでの処世術を分析すれば低いと言えます。ただし、大統領の言動が緊張を高めて偶発的な衝突が戦争に発展することはあり得ます。

―結局、今回のトランプ大統領のアジア歴訪で、北朝鮮問題に関して具体的な進展はあったのでしょうか。

シムズ なかったとは言えないでしょう。具体的には「交渉」という言葉のニュアンスが微妙に変化してきたと思います。日米首脳会談では、北朝鮮に対して「圧力を最大限まで高める」という談話を発表しています。これは一見、従来からの対応を上書きしただけのようにも受け取れますが、圧力を最大限まで高めた先に「北朝鮮が政策を転換するので、交渉を求めてきた時にはそれに応じる」という文脈が盛り込まれています。

ただし、北朝鮮に一番影響力を持っている中国はこれに歩調を合わせていない。トランプ大統領が訪日前のインタビューで「サムライの国である日本が事態の収拾に動くだろう」と、日本による軍事的攻撃を期待するような発言をしましたが、こういった内容のメッセージを、例えば中国に対して非公式の場で発信すれば有効に働いた可能性がある。

日本を「サムライの国」と称した背後には、日本の核武装化という可能性が秘められています。中国がそれを歓迎するはずはないので、北朝鮮問題に対してより積極的な働きかけを導き出せた可能性があったかもしれません。

米国は1980年代からのイランの核開発に対しても当初は現在の北朝鮮への対応と同様に圧力を強めましたが、中東情勢の変化もあり、最終的にはイランを米国の味方にしようという思惑のもと、条件付きでイランの核保有を容認しました。

このケースと同様に、現在の北朝鮮問題もICBMの完成までいく可能性は低くないと思います。いずれにしても、米国が北朝鮮に対して軍事行動に出る可能性は低いでしょう。

(取材・文/田中茂朗)

●ジェームズ・シムズ
1992年に来日し、20年以上にわたり日本の政治・経済を取材している。『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙の東京特派員を務めた後、現在はフリーランスのジャーナリストとして『フォーブス』誌への寄稿をはじめ、様々なメディアで活動


南北がにらみ合う"境界線"はどんな場所か
11/16(木) 9:15配信 プレジデントオンライン

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バリケードが設置された非武装地帯の板門店(写真=AFP/時事通信フォト)
11月9日、トランプ米大統領が韓国と朝鮮の軍事境界線である「DMZ(非武装地帯)」の電撃訪問を試みたが、悪天候のため断念した。一方、13日には北朝鮮軍の兵士がDMZを越えて韓国側へ亡命をはかり、北朝鮮軍の銃撃を受けて負傷した。いつ発砲があってもおかしくない危険な場所に、なぜトランプ大統領は立ち入ろうとしたのか。DMZとはどんな場所なのか。軍事ジャーナリストの宮田敦司氏が解説する――。

■トランプ大統領は「電撃訪問断念」

 11月5日から14日にかけて、トランプ米大統領がアジア5カ国を歴訪した。このうち韓国には2日間滞在。この間に、朝鮮半島を分断している非武装地帯(demilitarized zoneの略/以下、DMZ)を視察し、北朝鮮に最も近い地域で、同国へ強いメッセージを送ることが予想されていた。

 トランプ大統領のDMZ視察は、事前に報道陣に示された日程にはなかった。7日の首脳会談の席上で文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領の提案により急遽決定し、8日朝に訪れることにした、とされている。トランプ大統領は、ヘリコプターで現地へ向かったものの濃霧のため引き返すことになり、視察は実現しなかった。

 「電撃訪問断念」とメディアは報じたが、警備上の問題を考えると、「電撃訪問」ではなく事前に計画されていたと考えるほうが自然だろう。トランプ大統領も、必ず訪問したいと考えていたはずだ。朝鮮半島のDMZは、米国の大統領にとってそれだけ特別な場所だといえる。

■米国大統領の強い意志表明の場

 朝鮮半島のDMZは、半島を南北に分断する軍事境界線(全長248キロメートル)に沿って、南北にそれぞれ約2キロメートルの幅で設定されている。軍事境界線は朝鮮戦争の休戦ラインで、ここを象徴するのが直径約800メートル円形の板門店(パンムンジョム)共同警備区域である。

 板門店には1953年7月27日の休戦協定に基づく「中立国監視委員会」と「軍事休戦委員会」の本会議場が設置され、休戦協定の遵守状況を監視している。板門店共同警備区域は国連軍司令部が管轄しており、韓国にも北朝鮮にも属さない特殊な地域となっている。

 朝鮮戦争(1950~53年)がいまだに休戦状態であることから、この場所は、米ソ両陣営の対立による冷戦の象徴とも最後の遺物ともいわれている。同時に、DMZは南北合わせて約150万人もの地上軍が厳しく対峙する「最前線」でもある。

 緊張した雰囲気が漂う「最前線」で北朝鮮へ向けて米国大統領が発する言葉は、北朝鮮に対する米国の強い意志の表明となる。首脳会談の席上での発言や、国会議事堂でのスピーチとは違った重みがある。

 ロナルド・レーガン大統領(在任1981~89年)以降、ジョージ・ブッシュ大統領(父)を除いて、訪韓した米国大統領全員がDMZを視察している(ブッシュ大統領はレーガン大統領時代に副大統領として視察している)。朝鮮半島のこの場所は、それほど米国大統領にとって重要な位置づけなのだ。

 トランプ大統領のアジア歴訪は、北朝鮮との「口撃」の応酬に加え、米海軍の空母3隻を西太平洋へ展開して北朝鮮へ軍事的圧力を加えるなど、緊張した状態のなかで行われた。しかし、過去にはもっと緊張した状態で訪韓した大統領がいた。ビル・クリントン大統領である。

 クリントン大統領がDMZを視察した時(1993年7月11日)の米朝関係は、今年の「危機」のようなメディアを動員して作りだされたものとは違っていた。クリントン政権時代の危機は「第1次核危機」といわれている。

 クリントン大統領訪韓の約4カ月前である1993年3月8日、北朝鮮は米韓合同演習「チーム・スピリット」が2年ぶりに再開したことを受け、金正日が「朝鮮人民軍最高司令官命令第0034号」で「全国、全民、全軍に準戦時状態を宣布する」と宣言。国内が臨戦態勢に入った。「準戦時状態」が発令されるのは、全斗煥・韓国大統領暗殺を試みた「ラングーン爆弾テロ事件」以来10年ぶりだった。

 4日後の3月12日には、北朝鮮は核兵器不拡散条約(NPT)からの脱退を発表し、核兵器の開発を継続することを明確にした。さらに5月29日には、日本を射程距離に収める弾道ミサイル「ノドン1号」の初めての発射実験を実施。弾道ミサイル開発を継続し、韓国以外の国家にも弾道ミサイルで攻撃する意思があることを示した。

■カーター前大統領訪朝により危機は回避

 このような厳しい情勢のなかでクリントン大統領はDMZを視察し、板門店共同警備区域の西端にある「帰らざる橋」まで歩き、「(北朝鮮が核兵器を用いれば)彼らの国の最後になるだろう」と強く警告した。

 翌94年3月6日に板門店で開かれた「南北特使交換のための実務者会談」では、北朝鮮代表の朴英洙(パク・ヨンス)が「戦争になればソウルは火の海になる」と発言したことで、緊張はさらに高まった。

 こうした状況を受けてクリントン政権は4月になって、北朝鮮への武力行使の具体的な作戦の検討を始めた。こうして米朝の緊張状態はピークに達したのだが、6月15日にカーター前米大統領が訪朝し、金日成との会談で「核開発の凍結」への合意を引き出したことにより、危機は直前で回避された。

 朝鮮戦争休戦後、米朝関係は何度も危機を迎えたが、そのたびに回避されてきた。そして、DMZも維持されてきた。DMZの本来の機能は、偶発的な軍事衝突が戦争に突き進むことを防ぐもので、軍隊や軍事施設を備えない地域を意味する。DMZそのものは欧州やアフリカなどにも存在している。

 朝鮮戦争休戦直後のDMZの警備は緩やかで、境界線は木の柵だった。それが、北朝鮮軍特殊部隊部隊31人による朴正煕(パク・チョンヒ)大統領と閣僚の暗殺を狙った「青瓦台(大統領官邸)襲撃未遂事件」(68年)を契機に警備が一層強化され、1970年代には堅固な鉄柵が建設された。

 さらに1974年から78年にかけて戦車の進撃を阻止するコンクリートの障壁が建設され、現在のDMZの警備は、これ以上のものはないほど強固なものとなっている。

 DMZ内の警備を行っているのは、陸軍の一般の兵士ではない。休戦協定に基づき、韓国軍は「憲兵」(MP)が、北朝鮮側は「民警」(民事行政警察)が警備を行っている。

 このため、警備を行う軍人はMPを示す腕章を着用している。なお、北朝鮮軍は1996年に休戦協定の一部任務の放棄を宣言し、腕章を外しており、代わりに腕にワッペンを付けている。

■「非武装地帯」は有名無実化している

 DMZを警備する人員の数は、それぞれ1000人を超えないことになっており、武装は自衛用の単発式の小銃と拳銃のみ可能で、引き金を引くと銃弾が連射される自動小銃は禁止されている。

 しかし、実際には休戦協定の一部は形骸化している。DMZ内には韓国軍が約90カ所、北朝鮮軍が約280カ所の警戒所(OP)を設置しており、1カ所の人員を30人として計算すると休戦協定の「南北それぞれ1000人以内」の規定を違反している。

 また、北朝鮮軍は大型の火器を搬入しており、韓国軍も自動小銃で武装しているため、自衛用の武器のみの所持に限定している規定にも違反している。これについて韓国側は、「北朝鮮側が大型火器を先に搬入したので、これに対応するために最小限の武装を行った」としている。

 こうして搬入された武器により、銃撃戦が起きることもある。DMZにおける最大規模の銃撃戦は、1982年4月21日に北朝鮮軍の兵士が集団で韓国への脱出を試みた時だった。270分間にわたり、南北双方で8400発の銃弾が使用された。

 2000年代に入ってからは、DMZでは北朝鮮兵が軍事境界線を越境した場合に行われる警告射撃以外に銃撃は行われていなかったのだが、今月13日、板門店共同警備区域内で銃撃事件が発生した。

 本稿執筆時点(11月13日)では詳細はわかっていないが、板門店の北朝鮮軍の警備兵が韓国側へ逃走し、北朝鮮側からの銃撃を6~7発受けて負傷し、韓国の病院へ搬送されたのだ。

 実は、板門店での銃撃事件は1984年11月23日に発生した、ソ連人観光客の亡命事件以来のことになる(銃撃戦で北朝鮮兵3人死亡、米兵1人負傷、韓国兵1人死亡)。板門店はDMZでも最も警備が厳しい区域であるため、北朝鮮兵が板門店で亡命したのは1998年2月と2007年9月以来のことだった。

 このように、「非武装地帯」という名称の意味するところがわからなくなるほどの武装が施され、明日何が起きるのかもわからないのがDMZの現実なのだ。

 DMZを警備する兵士が置かれている環境は厳しい。人里から離れていて娯楽がないだけでなく、朝鮮半島東部には標高1000メートル以上の太白山脈がある。この山岳地帯にもDMZは続いているからだ。

 兵士は吹雪のなかでも急斜面にある鉄柵に沿って巡察(パトロール)し、異常がないか点検しなければならない。北朝鮮の工作員や特殊部隊がいつ鉄柵を破って侵入してくるかわからないからだ。

 巡察はDMZ外側の鉄柵沿いだけでなく、内側(南方限界線と軍事境界線の間)でも24時間態勢で行われている。夜間の巡察隊(韓国軍では「捜索隊」と呼ばれている)は日没後に出入門からDMZ内へ入り、日の出前に外に撤収する。この間、緊急時以外に出入門が開くことはない。

 ちなみに、厳しい対峙の場であるDMZには、意外な一面がある。警備用の通路以外に車や人が立ち入ることがないので、絶滅危惧種を含むさまざまな動植物が生息する豊かな自然が残っているのだ。

 しかしこの場所には、朝鮮戦争当時のものも含めて、韓国側、北朝鮮側双方で数百万個もの地雷が埋まっている。警備の車や兵士が通る場所以外は地雷原になっているのだ。そのため動物が地雷を踏んでしまい、夜になると爆発音が聞こえることがあるという。地雷さえなければ、動物にとっても楽園だろう。

■DMZが消えても数百万の地雷は残る

 DMZでは北朝鮮と韓国双方が大音量の拡声器で宣伝放送を行っている。筆者はたまたま、拡声器放送が行われている時期と中断されている時期それぞれに板門店を訪れたことがある。拡声器の音がない時は、鳥のさえずりと風の音しか聞こえないほどの静寂に包まれる。

 視界のなかに軍人の姿やプロパガンダの巨大な看板がなければ、見渡す限り豊かな自然が広がる平和な景色なのだが、同時にいつ銃声が聞こえてもおかしくない緊張感が漂っている。この独特な緊張感が、朝鮮半島が平和ではないことを物語っている。

 もし今後北朝鮮の政治体制が変わり、朝鮮半島に平和が訪れ、軍事境界線とDMZが消滅したとしても、数百万個もの地雷を完全に撤去することは難しい。

 カンボジアでは、1970年代以降の混乱や内戦で埋設された地雷の撤去作業がいまも続いている。カンボジア政府は15年に、地雷の撤去に必要な費用を今後10年間で約404億円と算出している。朝鮮半島でも、地雷を完全に撤去するには長い年月と巨額の資金が必要となるだろう。

 冷戦の遺物であり分断の象徴でもあるDMZは、同じく冷戦による分断の象徴であったベルリンの壁のように簡単に消し去ることはできないのだ。

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宮田敦司(みやた・あつし)
元航空自衛官、ジャーナリスト。1969年、愛知県生まれ。1987年航空自衛隊入隊。陸上自衛隊調査学校修了。北朝鮮を担当。2008年日本大学大学院総合社会情報研究科博士後期課程修了。博士(総合社会文化)。著書に「北朝鮮恐るべき特殊機関」(潮書房光人社)がある。


トランプ大統領、アジア歴訪の成果を強調-北朝鮮問題や貿易分野
11/16(木) 9:13配信 Bloomberg

トランプ米大統領は15日、ホワイトハウスで声明を発表し、約2週間のアジア歴訪について北朝鮮と貿易分野で何ら進展がなかったとの見方に反論する総括を行った。

トランプ大統領は、米国が世界中でこれほど敬意を示されたことはこれまでなく、米国民が再び、「将来を楽観し、われわれ自身の価値観に自信を持ち、歴史と世界で果たす役割に誇りを持つ」ようになったと主張。公正で互恵的な貿易について、アジアの首脳らに「私のメッセージが受け入れられた」と述べた。

大統領は「開かれた招待」と「経済的侵略や不正を働く国への警告」というスタンスを示し、他国との「公正で互恵的な貿易」を要求したと説明し、年間約8000億ドル(約90兆円)に上る貿易赤字は「受け入れられず、われわれはできる限り迅速にそれを減らし始めるだろう」と言明した。

アジアで出席した一連の首脳会議に参加した国々は、核開発プログラム放棄を迫るため北朝鮮に経済的圧力をかける米国の取り組みを支持しているとトランプ氏は語った。

中国国営の新華社通信は、中国の習近平国家主席が北朝鮮に今週特使を派遣すると伝えており、そのタイミングを考えると、米中首脳会談に関するメッセージを特使が携えている可能性もある。

原題:Trump Insists Asia Trip That Lacked Breakthroughs Was a Success(抜粋)


北朝鮮非核化へ日本と結束=アジア歴訪終了で米大統領声明
11/16(木) 8:10配信 時事通信

 【ワシントン時事】アジア歴訪を終え帰国したトランプ米大統領は15日、ホワイトハウスで声明を発表し、先の安倍晋三首相との会談について「北朝鮮の非核化に向け結束していくことで完全に一致した」と成果を強調した。


アジア首脳外交の駆け引き(2-2)
11/16(木) 7:55配信 産経新聞

 ≪印≫

 ■4カ国同盟の重要度増す

 トランプ米大統領はアジア歴訪で「自由で開かれたインド太平洋戦略」を繰り返し提唱し、域内でのインドの重要性を強調。インドの存在感が高まる結果となった。インドでは台頭する中国を包み込む新しい関係構築を歓迎する一方、トランプ氏の「不確実性」への懸念も存在する。

 トランプ氏は10日のベトナム・ダナンでの演説で「インドは著しい成長を遂げた」とし、モディ首相については「広大な国と国民を一つにするために働いており、本当に成功している」と称賛した。

 14日の米印首脳会談でも両国関係の深化で一致しており、直接の訪問こそなかったが、常にインドが視野に入った歴訪となった。

 インドはアジア太平洋戦略において、米国が域内での存在感を増すことで、(1)中国を牽制(けんせい)する戦略的効果(2)中国への貿易依存を脱却する経済的効果-の2点を強く期待する。ただ、トランプ氏のアジア重視の“本気度”をいぶかる声も多く、現地ジャーナリストは「米国が本当のアジアのパートナーかは行動で示す必要がある」とくぎを刺す。

 そうした中、日米豪との「4カ国同盟」の重要性が浮上する。

 12日には4カ国の外務省局長級による「インド太平洋に関する協議」が開催され、連携強化に動き出した。

 印シンクタンク、カーネギー・インドセンターのC・ラジャ・モハン所長は「米国には不確実性が存在する」とトランプ氏を念頭に指摘。対米関係の仲介という意味でも「インドの信頼できるパートナーは日本だ」と強調した。(ニューデリー 森浩)

                  ◇

 ≪露≫

 ■砕かれた米との関係改善

 APEC首脳会議での米露の正式首脳会談見送りは、両国の関係悪化の実態をロシアのプーチン政権に改めて突きつけた。識者は今回の事態で、露の指導者層に残っていた対米関係改善への期待が完全に甘い見通しであったことが明らかになったと指摘した。

 一部露メディアによるとプーチン大統領は、APEC首脳会議への出席を会議開催の2週間ほど前まで決めかねていたという。

 直後にマニラで開催される国際会議にはメドベージェフ首相の出席が予定され、同氏がAPECに出席する判断もあり得たためだ。しかしトランプ米大統領がプーチン氏との会談を希望しているとの米側からの情報を受け、プーチン氏はAPEC出席に踏み切ったとされる。

 しかし10日には、正式会談が見送られるとの米ホワイトハウスの発表が報じられた。この問題をめぐる記者団の質問にラブロフ露外相は、トランプ氏は首脳会談実施を希望していたが、「他の“チヌーシ”(小役人)が何を言っているのかは知らない」と侮蔑的に述べ、米側の対応に不快感をあらわにした。

 ペスコフ大統領報道官は12日、会談見送りは米側がプーチン氏に都合が悪い時間帯1つのみを提示し、さらに会談場所も米側が借りた施設だったことが理由と明かした。

 7月にドイツで行われた米露首脳会談も米側の施設で行われており、今回は露側の施設を使うことが外交上の通例だったという。米側が首脳会談をいかに強く拒否していたかがうかがえる。

 モスクワ大学教授のフェネンコ氏は、会談見送りは「トランプ政権と対話ができるという“幻想”を完全に打ち砕いた」と述べ、同政権が過去の米政権と同様に対露関係改善の意欲を失った現実をロシアの政界エリートに突きつけたと断じた。

 別の専門家は「両首脳に合意できることは何ひとつなかった」と述べ、会談を行うこと自体、意味が薄かったと指摘している。(モスクワ 黒川信雄)

                  ◇

 ≪韓≫

 ■米中うかがい「一喜一憂」

 韓国大統領府は15日の会見で文在寅(ムン・ジェイン)大統領の東南アジア歴訪を総括し、中国との関係改善や北朝鮮の核問題で成果があったと強調した。

 中韓関係は米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」配備問題でくすぶっている。大統領府は、11日の習近平国家主席との会談で、先月末に発表した関係改善の内容を再確認したことや、習氏から「文大統領の12月訪中の招請があった」ことなどを挙げ、「本格的な関係正常化の基盤ができた」と自賛した。

 ただ、中国の発表によれば中韓は、韓国のTHAAD追加配備の不可▽米国のミサイル防衛システムへの不参加▽日米韓の軍事同盟には発展しない-の3点で合意している。中韓首脳会談で、習氏が韓国の責任ある態度を求めTHAAD撤収を迫ったとされるのに対し、文氏は「中国を狙ったものではない」と従来の立場を繰り返したという。

 韓国側が大歓迎している文氏の12月訪中を中国側は発表しておらず、中韓相互の発表にはズレが見られた。中国との対話に喜んだ韓国だが、首脳会談が実現したものの中国の姿勢に本質的な変化は見られない。

 また、中韓首脳会談を前にトランプ米大統領を迎えた韓国は、中韓関係をめぐる米国の“誤解”を解き「米韓同盟」を確認した。しかし、その直後の中韓首脳会談は、米国からの誤解を再び招くものでもあった。韓国では「米中双方にいい顔をしている」(朝鮮日報)と文在寅政権の外交への批判は少なくない。

 一方、大統領府は、文大統領の一連の首脳外交で「北朝鮮核問題の平和的解決に向けた韓国政府の努力に国際社会の支持と協力を導き出した」とも評価している。ただ、北朝鮮の核・ミサイル開発に国際社会は常に反対しており、開発を続ける肝心の北朝鮮が態度を変えていない。

 米中の間で双方の顔色をうかがい一喜一憂した韓国に結局何が成果として残せたのか。北朝鮮問題など今後の課題は変わらない。

 大統領府は「文在寅政権が過去6カ月の外交的努力と成果を通し、韓国外交がこの間の空白を完全に復旧し新たに羽ばたく機会を作った」とも自己評価している。朴槿恵(パク・クネ)前政権の退陣騒動によって1年前から停滞を招いた韓国外交は、少なくとも、元の当然の形に近づこうとしているだけなのかもしれない。(ソウル 名村隆寛)


アジア首脳外交の駆け引き(2-1)
11/16(木) 7:55配信 産経新聞

 アジアを舞台にした一連の首脳外交が終わった。訪日で始まったトランプ米大統領のアジア歴訪、ベトナムでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議やフィリピンでの東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議では、北朝鮮の核・ミサイル開発や南シナ海の問題をめぐり各国の思惑が交錯した。

                  ◇

 ≪米≫

 ■歴訪「肩すかし」 禍根も

 中国の覇権主義に対抗する形で日米首脳は「自由で開かれたインド太平洋戦略」を提唱した。ただ米国やアジア各国に対し、懐柔策や離間策を駆使する中国のしたたかな外交戦略が際立った感は否めない。

 初のアジア5カ国歴訪を終えたトランプ米大統領は米東部時間14日夜(日本時間15日朝)、専用機でワシントンに帰着した。トランプ氏は14日にマニラで開かれた東アジアサミットへの出席を土壇場で取りやめ、米政権の「アジア重視」を打ち出すことを狙ったはずの一連の歴訪は、アジア諸国に「肩すかし」を食らわせる印象が付きまとった。

 ホワイトハウス高官によると、トランプ氏がサミットの出席を取りやめたのは、同日昼からのサミット関連会合の開始が遅れた上に議事進行が長引き、本来は午後1時ごろには始まるはずだったサミットが2時間遅れで開始となることが確実となったためだ。

 大統領専用機の出発予定時間は午後3時過ぎ。これ以上出発を遅らせればワシントン到着は、14日深夜か15日未明となるトランプ氏に出発時間の変更という選択肢はなかったとみられ、サミットには欠席する代わりに参加国首脳らによる昼食会の席上で、用意していた演説を読み上げた。

 ホワイトハウスが公表した演説原稿によると、トランプ氏は、焦点の南シナ海情勢に関し、「中国が拠点を建設し軍事化していることを引き続き懸念する」とした上で「領有権紛争の平和的解決を支持する」と述べたほか、全ての国に「航行と上空通過の自由」を尊重するよう要請した。

 ただ演説は、中国による南シナ海の軍事拠点化の抑止に向け、米国がどのような役割を果たしていくかについての言及はなかった。

 東アジアサミットとは、参加18カ国の首脳らが地域情勢に関して各国の立場を表明すること自体を主眼とする。米国はオバマ前政権下の2011年から参加国となった。ただ、会議では首脳間で具体的な議論が交わされることが少ないことから、外交筋によれば「オバマ前大統領が最も退屈そうに過ごしていた国際会議だった」という。

 だがそれでも、ASEANだけでなくインド太平洋の国々に対し、域内の安全保障上の懸案について米国の立場や政策を明確に打ち出す場は東アジアサミットが最も好適だったはずだ。

 トランプ氏がマニラで逸した機会は、米政権が想像する以上に禍根を残した恐れがある。(マニラ 黒瀬悦成)

                  ◇

 ≪中≫

 ■覇権主義隠し“微笑外交” 新型国際関係・一帯一路訴え

 中国の習近平国家主席は、ベトナムにおける日本、韓国、東南アジア諸国との首脳会談などで強面(こわもて)を封印し、“微笑外交”を繰り広げた。10月の中国共産党大会で打ち出した「強国」路線を柔和なベールで覆い隠しつつ、中国主導で「新型の国際関係」構築を目指す2期目の習外交が始動した。

 一連の会談で話題となったのが、習氏の柔和な表情だった。安倍晋三首相との会談では、仏頂面だった過去の会談との違いがメディアで取り上げられ、日中の関係改善を印象付けた。

 習氏はほほ笑みを浮かべる裏で、自身の早期訪日を望む日本や、対中関係の修復を望む韓国から譲歩を勝ち取るアメとムチの外交を展開。南シナ海問題で日本の対中批判を鈍らせるとともに、日米韓の安全保障協力では韓国から対中配慮を引き出すことに成功を収めた。

 習氏は党大会で、「今世紀半ばまでにトップレベルの国家になる」と宣言。強国路線を邁進(まいしん)する方針を示し、それを支える「大国外交」の強化をうたった。

 これに対し、中国の覇権主義や膨張主義を警戒する国際社会の声は高まっている。習政権としては、「強国」「大国」を包むオブラートが必要だった。「ウィンウィン」(共栄)を掲げた新型の国際関係や「人類運命共同体」、現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」である。

 習氏はアジア太平洋経済協力会議(APEC)の関連会合で、中国は「相互尊重、公平、協力、ウィンウィンを旨とする新型の国際関係と人類運命共同体の構築を進めていく」と演説、それが中国外交の目指すものだと主張した。

 その柱となるべき政策が一帯一路であり、習氏は「一帯一路はアジア、欧州、アフリカだけではなく、全ての国に開かれている」ともアピールした。

 2期目を迎えた習氏が今回、強面を封印し、柔和な姿勢に終始したのにはこうした背景がある。党大会で権力基盤を強化した余裕から生まれた微笑というレベルではない。大国外交推進のための戦略的微笑にほかならない。その先に見据えているのは、中国主導の新たな国際秩序作りだ。

 中国国際問題研究院の阮宗沢副院長は「中国の大国外交の目標は人類運命共同体の構築であり、その出発点は周辺国だ」と中国紙で指摘し、今回、習氏が周辺各国首脳と行った会談の重要性を強調している。

 中国は一方で、一帯一路を念頭に日米が掲げる「自由で開かれたインド太平洋戦略」には警戒感を隠さない。中国外務省報道官は「排他的なものにすることは避けるべきだ」と不快感を示し、「ウィンウィンに役立つものでなければならない」と牽制(けんせい)している。(北京 藤本欣也)


トランプ氏のアジア歴訪、注目すれば当惑
11/15(水) 16:54配信 BBC News

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トランプ氏のアジア歴訪、注目すれば当惑

アリーム・マクブール、BBCニュース

ドナルド・トランプ米大統領はまず、北朝鮮の最高指導者・金正恩氏を侮辱した。そしてその数時間後、将来的には友人になりたいと発言した。

このような相反と矛盾こそ、トランプ氏のアジア5カ国歴訪の特徴そのもので、多くのウォッチャーを混乱させた。しかし、米大統領の発言から、何が読み取れるのだろうか。

トランプ氏はおそらく帰国後には、最高のアジア旅行だったと言うだろう。

アジア地域では、確かにトランプ氏の訪問は大いに有意義だったと言う人もいるかもしれない。しかしアメリカにとっては、必ずしもそうとは言えない。

米大統領は確かに行く先々で王様のようなもてなしを受けた。ちやほやと褒めそやされるのが大好きな人だと言うのは、目にも明らかだ。特に本国では批判されまくっている今となっては、なおさらかもしれない。

外国では、トランプ氏を王侯貴族のように扱えば、礼儀正しい客人としてふるまう。それははっきりしている。人権や民主主義と言った、いやらしい、きまずい案件には、あえて触れずにいてくれた。

ただしもちろん、クマをつつけば、為政者らしいふるまいはたちまち消える。それもみんな分かっている。

北朝鮮がまたしてもトランプ氏を「老いぼれ」とからかおうものなら、大統領は挑発に反応せずにいられなかった。そして金氏を「チビでデブ」と呼んだのだ。

アジア地域の各国指導者が皆して、客を迎える主人として非の打ちどころのない行儀作法で応じたということかもしれないが、今回のトランプ氏のアジア旅行では、各国首脳がことさらに気を遣っていたという印象が強い。トランプ氏を挑発しないようにしただけでなく、むしろ正確に狙いを定めて、気を緩ませようとしたように思える。おべっかを使って。

日本の安倍晋三首相は、「2度ゴルフをするのはよほど好きなやつとしかできない」とトランプ氏について述べた。

韓国の文在寅大統領は、トランプ氏に「あなたはすでに米国を偉大にしている」と伝えた。韓国国会での演説の際には、「世界の指導者」と紹介した。

一方通行

盛大に歓待されたトランプ氏は、ベトナム国家主席の隣に立ちながら、表現の自由については話題にしなかった。活動家やブロガーの投獄についても言及しなかった。

北京では、習近平国家主席の隣に立ち、批判の言葉を一切口にしなかった。

しかし、訪中時の様子が一番、今回のアジア歴訪がどのようなものであったのかを物語っているように筆者には思える。

そう、トランプ氏は異例なほどの歓待を受けた。壮麗さと仰々しさは、ほかのどの国にもひけをとらないばかりか上回っていた。

しかし、相手を褒めそやしたのは習主席の方ではなく、客人の方だった。

トランプ氏は標準中国語で歌を歌う孫娘の動画を披露し、習氏のことを「とても特別な人」と呼び、中国の人々が習氏のことを「とても誇らしく思っている」と語った。

お返しの褒め言葉はあまりなかった。北京でトランプ氏が「世界のリーダー」と呼ばれる可能性はなかった。

トランプ氏は、習氏に一番偉いのはどちらか思い知らせたのは自分が最も活発に発言した次の訪問先ベトナムのダナンだった、と言うかもしれない。

アジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議でトランプ氏は、中国を名指しすることなく、アジア地域では公正を欠いた貿易を続けてきた国があると批判し、米国はこれ以上利用されたりしないと語った。

トランプ氏の演説は大げさな言葉で彩られ、自国に戻った際に「アメリカ第一」という彼の主張をちゃんと貫いたと言えるようになっていた。

前に出るのは

しかしその後の展開が、実に興味深いものだった。少しした後、習主席が同じサミットの壇上に立ち演説した内容は、未来や技術革新、テクノロジー、気候変動、そして地域全体が一つになって前進するというものだった。これこそが、以前ならば米国の大統領に期待されたかもしれないテーマの数々だった。

もしかするとこれが、「アメリカ第一」の欠点なのかもしれない。外交政策に対する現実的かつ双務的なアプローチで、米国の価値観を周りと共有したり、社会の改善を目指したりして時間を無駄にしない姿勢なのだろう。取引成立が全てなのだ。

しかしそうすると、米国に代わって他の国が、指導的立場を進んで担えるようになる。そしてこの地域では、米国にとって代われるのは圧倒的な力を持ち、自信に溢れ、傲慢ですらある中国しかいないだろうと、大勢が心配しているのだ。

状況を好意的に傍観している人は、世間の目に触れる形で対決姿勢をとるのは中国に対して逆効果だと、トランプ氏は理解しているはずだと言うかもしれない。表面的な笑顔の裏では、タフな交渉が繰り広げられているはずだと。

その一方で、トランプ氏の外交姿勢はひたすらよく分からないと当惑する人もいるかもしれない。南シナ海の領有権紛争を仲介しようと、トランプ氏が申し出たのは、特にそうだ。

領有権紛争について米国は公式には立場を明らかにしていないが、航行の自由を強調してきたし、これに中国は不快感を示してきた。この海域を中国が軍事的に支配するのを米国が望むような状況は、戦略的にもあり得なさそうだ。

しかし、トランプ大統領は譲歩が可能だと示唆しているのだろうか。それともトランプ氏の米国はまたしても、この地域での米国の伝統的な勢力と優先順位を手放そうというつもりなのか。

軍事力の点で中国が米国に接近するのが無理なのは分かっている。しかし、果たしてそれだけで、米国は勢力圏を確実に維持できるのだろうか。

それとも「アメリカ第一」と、今回のアジア歴訪そのものが、「前に出る中国」の時代を招き入れているのだろうか。

(英語記事 Donald Trump's Asia tour leaves observers perplexed)


「元慰安婦」の米韓首脳晩餐会招待について --- 河井 克行
11/15(水) 16:25配信 アゴラ

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韓国大統領府Facebookより:アゴラ編集部

“Yahoo!ニュース日本政府、韓国の元慰安婦招待に抗議(https://news.yahoo.co.jp/pickup/6260332)”

この報道に接したとき、私は思わず深い溜息をつきました。2年前の年末の『日韓合意』はいったい何だったのでしょうか。「最終的かつ不可逆的な解決される」合意の精神はいったいどこに失せてしまったのでしょうか。

昨年1月5日(水)~10日(日)、私は、「米国のいろいろな立場の方々に日韓合意をよく説明するように」との安倍内閣総理大臣の指示により、新年早々のワシントンD.C.を訪れました。「米国を含む第三国においても、日韓両国は合意を遵守した動きを行う」、より明確に言い換えれば、「互いを非難する言動を第三国を巻き込んで展開することは自粛する」ことの重要性をオバマ政権(当時)ホワイトハウス・国務省・国防総省高官、超党派の上下両院連邦議会委員長、メディア、シンクタンク有識者らに精力的に会って訴えました。

ちょうど私がダレス国際空港に到着した当日に北朝鮮が四回目の核実験を強行したとのニュースが飛び込む中、「北朝鮮の脅威に対して、日米韓が一致した対応をすることが容易になった」と、会談したすべての相手から安倍総理大臣が下した困難な政治決断に称賛が寄せられました。下にその折に取材を受けた『ワシントン・ポスト』紙の記事を掲げます。私の発言も後半部分で取り上げられています。

“Agreement on ‘comfort women’ offers strategic benefit to U.S. in Asia-Pacific(https://www.washingtonpost.com/politics/agreement-on-comfort-women-offers-ancillary-benefit-to-us-in-asia-pacific/2016/01/09/41a03d84-b54c-11e5-a842-0feb51d1d124_story.html?utm_term=.8e536eb5fb8a)”

さらに遡り、2年前の4月29日(水)、日本の首相としては史上初、安倍総理大臣による米国連邦議会上下両院合同会議での演説が行われました。私は議場内での傍聴を許されましたが、開会前、議事堂の廊下を歩いていたときに、日系人でありながら極めて反日的な言動で知られていたマイク・ホンダ下院議員(その後、落選)に車椅子で押されている韓国の民族衣装を着た高齢の女性とすれ違ったことをいまでもはっきりと覚えています。その女性は真っ白い服を着ていた記憶があります。

敵として戦った先の大戦から70年。米国民を代表する連邦議員の前での「日米和解」に水を差す不規則発言を行うために、この歴史的な演説にわざわざ乗り込んできたのではないか。現地日本大使館職員たちの間に緊張が走りました。

結果は、安倍総理大臣が議場に入った瞬間から満場の議員たちが総立ちで歓迎し、演説の最中もしばしば立ち上がった拍手で中断される大成功を収めました。韓国女性が議場の熱気を壊す言動などとてもできる状況ではありませんでした。

報道によると、どうやらその時、車椅子に乗っていた女性が、まさにソウルの米韓首脳晩餐会でトランプ大統領に抱きついた人物と同一のようです。

国と国との約束は、政権が変わろうとも違えてはなりません。いまこそ韓国の大統領に対して、安倍総理大臣と同じ大局観と戦略眼を持つことを私は強く求めます。

河井 克行(かわい かつゆき)衆議院議員(自民党、7期・広島3区)。
党総裁外交特別補佐。内閣総理大臣補佐官(外交担当)、党総務会副会長、衆議院外務委員長、党副幹事長、法務副大臣、党国防部会長、外務大臣政務官などを歴任。


トランプ大統領晩餐会に出席した元慰安婦女性を直撃
11/15(水) 16:00配信 文春オンライン

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元慰安婦とハグするトランプ氏 ©時事通信社

「私がトランプ大統領と挨拶する際に、(ハグの仕方を知らなかったので)文大統領が私の腕をトランプ大統領にまわすよう、助けてくださったんです」

 小誌記者の電話取材に対して、感激した様子で語るのは、今月7日、訪韓したトランプ大統領のために、韓国の文在寅大統領が主宰した晩餐会に招かれた元慰安婦の李容洙氏(88)だ。この晩餐会については、竹島周辺で獲れたとされる“独島エビ”とともに、李氏がやや困惑気味のトランプ大統領と“ハグ”をした映像が、日本のニュースでも報じられた。李氏の証言によると、この場面には文大統領の“演出”が多分に入っていたことがうかがえる。

 そもそもなぜ、李氏が晩餐会に招かれることになったのか。

「最初、外交部から私に招請状が来ました。私が青瓦台に行くと、大統領秘書室長のイム・ジョンソク氏が『私たちがあなたを招待しました』と言っていました。15年12月の日韓両政府による慰安婦に関する合意は何の価値もない合意です。トランプ大統領には『慰安婦問題と歴史問題を解決して、ノーベル平和賞をお受けください』と言いたかったが、機会がなくて言えませんでした」

 11月16日(木)発売の「週刊文春」では、李氏の証言のほか、トランプ大統領訪韓の裏話や文大統領の政治手法を徹底取材。“反日”を支持率アップのために政治利用する文在寅政権の本質に迫る。


東アジアサミット、北の核兵器開発非難 米大統領は一転欠席
11/15(水) 7:55配信 産経新聞

 【マニラ=吉村英輝、黒瀬悦成】東南アジア諸国連合(ASEAN)と日米中露など計18カ国の首脳が参加する東アジアサミットが14日、マニラで開かれた。核・ミサイル開発を続ける北朝鮮への懸念が共有され、国際社会が厳しい姿勢を示すことで一致。ただ、トランプ米大統領は、出席を直前で取りやめ、専用機で帰国の途についた。

 議長声明案では、核や化学兵器など「大量破壊兵器開発」を続ける北朝鮮について、首脳らが「非難した」と言及。前回昨年の声明の「深刻な懸念」から批判の調子を強めた。

 会議で安倍晋三首相は、北朝鮮の脅威に直面する各国が、明確な「圧力強化」を示す重要性を強調。中国が軍事拠点化を進める南シナ海問題では、「法の支配」による海洋秩序を訴えた。日本政府によると、ほとんどの国が北朝鮮と南シナ海について取り上げた。

 米国は、トランプ氏の欠席は、サミットの開始が大幅に遅れ、出席すれば飛行機の出発時間に間に合わなくなるためとしている。

 サミットには、ティラーソン国務長官が代理出席。トランプ氏は帰国後、ホワイトハウスでアジア歴訪の成果に関し声明を発表する。


トランプ外交、対中は不発 アジア戦略に具体像なし 北への圧力確約取れず
11/15(水) 7:55配信 産経新聞

 【マニラ=黒瀬悦成】トランプ米大統領は14日、10日間にわたる初のアジア歴訪を終えてマニラから帰国の途に就いた。トランプ氏は、最大の焦点だった北朝鮮問題で日韓との連携強化こそ確認したものの、肝心の中国からは対北圧力の強化に向けた表だった具体的確約は得られなかった。また、中国の覇権拡大に対抗する形での明確な「アジア太平洋戦略」も最後まで明確に打ち出されず、中国に「懐柔」された印象が最後までつきまとった。

 今回の歴訪で、米政権からみた長期的な「インド太平洋戦略」をめぐる最大の成果は、地域の伝統的な同盟国および友好国である日本、オーストラリア、インドの首相と会談し、自由と民主主義の価値観を共有する日米豪印4カ国の安全保障ネットワークの構築に向けて前進したことだ。

 中国が軍事力を確実に増強させる中、国防費の大幅増額が見込めず陸海空軍の疲弊も目立つ米政権がインド太平洋で軍事的存在感を維持し、中国に対抗して戦略的利益を確保するには、伝統的同盟国との集団的安全保障の枠組みを強化していく必要がある。

 問題なのは、肝心のトランプ氏による中国への対応が及び腰で、戦略性を欠いたようにみえることだ。

 トランプ氏が北京滞在中、故宮で茶を振る舞うなど米首脳に対する前例のない厚遇で歓待し、抱き込みを図った習氏に対し、トランプ氏は北朝鮮問題で中国の協力を取り付けたい思惑から、歴訪中は習氏に対する賛辞に終始。対中貿易赤字の問題でも「悪いのは過去の米政権だ」と述べて中国批判を封印した。

 ベトナムのダナンで行われた「アジア演説」では環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)などの多国間貿易システムとの決別を表明し、米国主導の多国間のルール作りで米国向け市場を創出するという国際貿易における米国の強みを自ら放棄した。

 所詮は日本政府から授かった「借り物の理念」であるインド太平洋構想に「米国第一」の貿易政策を接ぎ木したアジア戦略では、米国のTPP離脱で生じた地域の空白に乗じて影響力拡大を図る中国を押し戻す説得力も実行力もない。

 このままでは「アジアからの米国排除」を最終目標とする習近平体制の長期戦略にトランプ政権がからめ捕られていく恐れは高い。


見えぬ米の戦略 南シナ海は水面下の攻防に
11/15(水) 7:55配信 産経新聞

 ■「仲介役」申し出のみ ASEAN各国に不安増幅

 【マニラ=吉村英輝】東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟各国は、一連のアジア外遊を14日に終えたトランプ米大統領が、南シナ海問題への関与姿勢をどう打ち出すか注目した。だが、ほぼ唯一の言及は、同海の領有権紛争への「仲介役」の申し出だった。米国の具体的な戦略が見えないまま、一部加盟国と中国との攻防は、水面下で激しさを増しそうだ。

 フィリピンのカエタノ外相は、トランプ氏が商売の経験から取引にたけた人物だとして、「仲介役」発言を「大変に親切で、寛大な申し出だ」と歓迎した。

 ただ、「仲介はあらゆる要求者が対象になる」として、紛争調整の困難さを述べ、商売と外交の違いを暗に指摘した。実際、トランプ氏から仲介の申し出を受けたベトナムは直接それに応じず、「国際法に沿った平和的な紛争解決」を目指す姿勢に徹している。

 ある外交筋は、ベトナムの米国への期待はあくまで、中国の軍事的な南シナ海進出を「阻止する力だ」と指摘。仲介の世話焼きがやがて中国との「共謀」に変化し、傍若無人な海洋進出を加速させかねない、と危惧する。

 経済面で地域への支配力を強めた中国は、安全保障分野での存在感も見せ始めている。

 ASEANの一部加盟国とは先月末、広東省沖の南シナ海で、過去最大規模の合同救難訓練を実施した。来年には、ASEAN各国の海軍と、初となる合同演習を予定する。

 一方で、中国は、フィリピンが実効支配するパグアサ(英語名・ティトゥ)島近くの砂州で漁師用避難所建設について抗議し今月、中止に追い込んだ。

 南シナ海問題をめぐる米中の舌戦もなく、表面的には和やかだった今回のASEAN関連首脳会議。だが、人工島の軍事拠点の“射程”に収められた周辺国の不安は増幅した。


アジア戦略の具体像見えず=2国間重視、中国に配慮―トランプ米大統領歴訪終える
11/15(水) 7:11配信 時事通信

 【マニラ時事】トランプ米大統領は14日、初のアジア歴訪最後の訪問国フィリピンでの日程を終え、帰国の途に就いた。

 外遊中、アジア戦略の柱として「自由で開かれたインド太平洋」の実現を提唱。だが、具体的ビジョンは示さず、2国間交渉で貿易赤字削減を目指す姿勢が目立った。

 ◇貿易・投資に重点
 「地域のパートナーが力強く、独立し、誰の子分にもならないことを望む。それが自由で開かれたインド太平洋の原則だ」。13日に開かれた米・東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議の冒頭、トランプ氏は居並ぶ首脳を前に宣言。台頭する中国をけん制した発言と受け止められた。

 歴訪中には日本、オーストラリア、インドの各国首脳とも会談した。「インド太平洋」の安全保障で、米政権が日米豪印4カ国の連携を軸に、中国ににらみを利かせる体制構築を目指しているのは確かだ。

 ただ、最優先課題と位置付けた北朝鮮の核・ミサイル問題では、「対話と交渉」を通じた問題解決を主張する中国の習近平国家主席から、圧力強化に向けた追加的措置の言質を引き出せなかった。意欲を示す対中貿易赤字削減についても、「中国を非難するつもりはない。非難されるべきなのは赤字を膨張させた過去の(米)政権だ」と言い切り、中国に配慮する姿勢も目に付いた。

 今回の外遊でトランプ氏が力を入れたのが貿易・投資の拡大だ。日本では自由貿易協定(FTA)交渉入りに意欲を示し、各訪問先で米国製の武器など防衛装備品を熱心に売り込んだ。同行した経済訪問団は、中国で総額2500億ドル(約28兆円)、ベトナムでも120億ドル規模の商談を成立させた。

 ◇「敵」つくり団結
 北朝鮮問題では、各国に北朝鮮への圧力強化に向けた協力を呼び掛けた。トランプ氏は5月の初外遊の際も、過激派組織「イスラム国」(IS)やイランに立ち向かうため、イスラム圏諸国の結束を主張した。

 だが、いずれも「敵」の存在を前提に団結を追求する手法で、そこからは中長期的な地域関与の青写真は見えてこない。

 トランプ氏は当初、東アジアサミットを欠席する予定で、批判を受けて滞在を1日延長したものの、結局は出席を見送った。会合開始の遅れが理由とされるが、アジア全体を見据えたビジョンを打ち出す意識の低さを図らずも露呈した。


<トランプ氏>中国へ配慮にじむ 南シナ海問題の発言乏しく
11/14(火) 21:41配信 毎日新聞

 トランプ米大統領は日中韓3カ国訪問で、北朝鮮の核・ミサイル問題に関し、解決への意欲と、軍事的脅威にひるむことなく対抗する強い姿勢を打ち出した。一方、これとは対照的にベトナム、フィリピン訪問の際には、東南アジア地域の安全保障に積極的に関与しようとする発言は多く聞かれなかった。

 発信の乏しさの背景にあるのは、中国による南シナ海への海洋進出問題を正面から提起しない、とする米政権の政策判断がある。トランプ氏は8~10日の訪中時、習近平国家主席に対し、南シナ海での軍事拠点化など力による現状変更と既成事実化をやめるよう強く迫るような場面はなかった。米国としては太平洋軍による「航行の自由作戦」の回数を増やすなど存在感は強めつつも、首脳級協議など外交の場では争点化しないことで、北朝鮮対応や貿易不均衡是正など、他の政策課題分野で協力を得る狙いがあった。

 12日のベトナムのクアン国家主席との会談で、南シナ海問題に関してトランプ氏が提案したのは「仲裁役」になることであり、地域の「守護役」ではなかった。こうしたトランプ氏の姿勢は、中国の覇権拡大の脅威にさらされる南シナ海周辺諸国に安心感を与えることはないものの、2国間関係においては「付き合いやすい相手」との印象も与えた。

 米政権は従来、東南アジア各国の人権問題に焦点を当てて、改善を迫ってきた。オバマ前政権はフィリピンのドゥテルテ大統領による過激な麻薬取り締まり手法を厳しく批判して両国関係が冷却化した。だがトランプ氏は13日の首脳会談でドゥテルテ氏と「素晴らしい関係を築けた」と称賛。ASEAN会合などでミャンマーでの少数派イスラム教徒「ロヒンギャ」への人権侵害問題を提起することもなかった。

 一方、東南アジア各国は引き続き米国がこの地域に関与すると受け止める。ただトランプ氏の発信の乏しさには不安を拭えない。

 今回注目されたのは、トランプ氏がどのような地域安全保障政策を打ち出すかだった。だがトランプ氏はその重要な舞台であるEASへの出席を取りやめ、ティラーソン国務長官に任せて帰国した。

 タイ・チュラロンコン大のスラチャート・バムルンスック教授は「就任当初、米国はアジアに興味を失い離れていくかと思ったが、今回の訪問では今後も関与していくという信号だけは送った」と指摘。一方で「(米国第一という)政権の政策にかなり左右されたものになる」とみる。【マニラ西脇真一、高本耕太】


<ASEAN>マニラで反トランプ米大統領デモ
11/14(火) 20:12配信 毎日新聞

 【マニラ福岡静哉】東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議の関連会合が開かれたフィリピンの首都マニラで、トランプ米大統領が滞在していた12~14日、トランプ氏訪問に抗議する大規模デモが起き、警官隊との衝突で多数が負傷した。14日のデモでは、星条旗を模した旗が広げられ、「帝国主義とファシズムに死を」と書かれていた。


<トランプ氏>5カ国歴訪を終了「すさまじく成功した旅」
11/14(火) 18:54配信 毎日新聞

 ◇歴訪で「ホワイトハウスに戻り、声明を出す」

 【マニラ高本耕太】トランプ米大統領は14日、5日からのアジア5カ国歴訪を終え、フィリピン・マニラの空港から大統領専用機で帰国の途についた。トランプ氏は東アジアサミット(EAS)に出席するため滞在予定を延長したが、EAS開始が遅れたことを理由に出席を取りやめ、大統領専用機「エアフォースワン」で予定時間に出発した。米東部時間14日深夜にワシントンに到着する予定。トランプ氏は今回の歴訪に関して「ホワイトハウスに戻り声明を出す」と述べ、15日に成果を公表する考えを示している。

 トランプ氏は13日の安倍晋三首相、ターンブル豪首相との3カ国首脳会談で今回の歴訪を振り返り「貿易の問題で大きな進展があった。各国との間に抱える赤字は近く大幅に減少する」などと語った。その後のインドのモディ首相との会談でも「多くの問題が解決の途上にある。我が国のみならず世界にとって素晴らしいことだ」と述べ、北朝鮮の核・ミサイル問題を含めた安全保障課題でも進展があったとの認識を示した。

 ホワイトハウスによると移動を含め12日間の米大統領によるアジア訪問は「過去25年間で最長」。トランプ氏は14日、帰国直前に記者団の取材に「すさまじく成功した旅だった」と振り返った。


アジア歴訪で貿易に前向きな姿勢示した、公平な条件必要=トランプ氏
11/14(火) 17:43配信 ロイター

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 11月14日、トランプ米大統領は、米国が他国との貿易に前向きだということをアジア歴訪中に各国に明確に示したと述べた。ただ、米国にとって公平な条件でなければならないとした。写真はマニラで撮影(2017年 ロイター/JONATHAN ERNST)
[マニラ 14日 ロイター] - トランプ米大統領は14日、米国が他国との貿易に前向きだということをアジア歴訪中に各国に明確に示したと述べた。ただ、米国にとって公平な条件でなければならないとした。

今回のアジア歴訪では、トランプ大統領が掲げる「米国第一」の下での保護主義への懸念や貿易が議題となった。

大統領は記者団に対し「米国は貿易にオープンだと説明した。ただし、米国にとって互恵的で公平な貿易を求める」と語った。

また、歴訪の結果、少なくとも3000億ドルの契約がまとまったと強調。契約額はこの3倍にのぼる可能性もあると述べた。詳細には踏み込まなかった。


トランプ「アジア歴訪」中間決算(中)韓国の「立場」と「弱み」
11/14(火) 12:00配信 新潮社 フォーサイト

 ドナルド・トランプ米大統領は11月7日に韓国入りしたが、この日、日本での特別な行事はなかった。これはトランプ大統領の日程が、「日本は2泊3日なのに韓国はなぜ1泊2日なのか」という批判にさらされた韓国政府が、7日の行事をなくすことで「実質は日本も1泊2日」という言い訳をするために、日米両政府に要請した結果だったようだ。

■「コリア・パッシング」への過剰反応

 韓国では、「当事者であるはずの韓国が議論から外される」という意味の「コリア・パッシング(KOREA PASSING)」ということが必要以上に語られる。ばかげたことだ。韓国が中心的な役割を果たさなければならないという気持ちは理解できるが、そのためには、そうした環境を作らなければならない。その環境がない中で、形式的な韓国中心主義の主張を続けることは、逆に韓国軽視の雰囲気を作ってしまう。

 トランプ大統領は7日、ソウル南方の在韓米軍・烏山空軍基地に到着し、康京和(カン・ギョンファ)外相などの出迎えを受けた。ここからヘリコプターに乗り換え、京畿道平沢市にある米陸軍基地キャンプ・ハンフリーに移動し、文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領の出迎えを受けた。米韓両国の大統領が共に在韓米軍基地を訪問したのは初めてだ。

キャンプ・ハンフリーでは、ビンセント・ブルックス在韓米軍司令官(韓米連合軍司令官を兼任)から、在韓米軍の現状や北朝鮮軍の最新の情報などの報告を受けたとみられている。在韓米軍は2003年から、ソウルなど各地から平沢へと移転作業中で、まもなく終了する予定だ。

■「北との交渉」にも言及

 トランプ大統領と文在寅大統領は同日、青瓦台で首脳会談を行い、その後、共同記者会見を行った。

 両首脳は、北朝鮮が核兵器を断念するまで最大限の圧力をかけ、制裁と圧力をさらに強化する方針で一致した。トランプ大統領は共同会見で、米国や同盟国の防衛に必要であれば「比類なき軍事力を使う用意がある」と述べた。

 さらに、原子力空母や駆逐艦などで構成される3個の空母打撃群や原子力潜水艦を、朝鮮半島近海に配備していることを強調し、「実際に使用することがないことを望む」と北朝鮮を威嚇した。その上で「中国やロシアを含む世界的な行動が必要」と、中ロに協力を求めた。

これまで「交渉は時間の無駄」としてきたトランプ大統領だが、ここでは「北朝鮮が交渉のテーブルに着くことは理にかなっている。一定の進展もある」と、北朝鮮に対話を促すことも忘れなかった。

 一方の文在寅大統領は、「北朝鮮が対話に応じるまで最大限の制裁と圧力を加える」という、これまでの路線を再確認した。さらに「北朝鮮核問題を平和的に解決し、恒久的平和体制を定着させる」とし、「トランプ大統領の訪韓が北朝鮮問題を解決する転換点になると期待する」と述べた。

■「トランプ」に押し切られた形

 文在寅大統領は11月1日に国会で行った施政方針演説で、(1)朝鮮半島の平和定着(2)朝鮮半島の非核化(3)韓国主導による南北問題の解決(4)北朝鮮核問題の平和的解決(5)北朝鮮の挑発への断固たる対応――という5原則を明らかにした。この演説は当然、文在寅大統領のトランプ大統領に対する原則提示でもあった。

中でも特に重要なのが、(4)の「平和的解決」だ。文大統領は国会演説で「いかなる場合でも、武力衝突はあってはならない」「朝鮮半島での韓国の事前同意のない軍事行動はあり得ない」と断言し、トランプ大統領の軍事行動も辞せずという姿勢に、明確な歯止めをかけた。

 文大統領は、北朝鮮の挑発には断固として対応し、制裁や軍事的圧迫も辞さないが、朝鮮半島での戦争だけは容認できない、という立場だ。朝鮮半島で戦争が始まれば、韓国が甚大な被害を受けることが明白だからだ。

 しかし、文大統領は今回の米韓首脳会談で、米韓の一致した姿勢を優先させるために「北朝鮮核問題の平和的解決」というレベルにとどめて、これまで強調してきた「朝鮮半島での戦争は容認しない」という強い姿勢を示すことは控えた。

 会談を成功させるためには、「比類なき軍事力を使う用意がある」という強い姿勢を示したトランプ大統領と対立しているような姿を見せるわけにはいかなかったのだろう。その意味では、トランプ大統領に押し切られた形となった。

 そのためか、文大統領は7日の夕食会の挨拶で、「朝鮮半島で戦争は2度とあってはならない」と語り、夕食会という一歩引いた場で戦争反対の姿勢を示した。

 しかし米韓首脳はB1B爆撃機など、戦略兵器の朝鮮半島へのローテション配備や、韓国の弾道ミサイルの弾頭重量制限の撤廃などで最終的に合意し、北朝鮮への軍事的な圧迫強化を確認した。

■「武器商人」トランプ

 今回の日本・韓国訪問で浮かび上がったのは、「武器商人・トランプ大統領」の姿だ。

 トランプ大統領は安倍晋三首相との共同記者会見でも、「首相は大量の(米国製)軍事装備を購入するようになるだろう。そうすれば、ミサイルを上空で撃ち落とせるようになる。先日、サウジアラビアが即時迎撃したように。米国は世界最高の軍事装備を保持している。F35戦闘機でもミサイルでも、米国で多くの雇用が生まれ、日本はより安全になるだろう」と語り、F35最新鋭戦闘機やミサイルの購入を迫った。

 安倍首相は想定外の武器セールスに少し慌て、「防衛装備品の多くを米国から購入している。安全保障環境が厳しくなる中、日本の防衛力を質的にも量的にも拡充していきたい。米国からさらに購入していくことになるだろう」と歩調を合わせながらも、踏み込んだ発言は控えた。米『ニューヨーク・タイムズ』などは「米兵器が日本守るとトランプ氏」と、皮肉まじりでこれを報じた。

 日本での発言で勢いづいたトランプ大統領は、韓国でも武器セールスに励んだ。ソウルでの共同会見でも「戦闘機でもミサイルでも米国のものが一番優れている」とし、「韓国は数十億ドルの装備を購入するとした」と成果を公表した。

■稚拙な「日本カード」

 文在寅大統領が7日の夕食会で、元従軍慰安婦の李容洙(イ・ヨンス)さんを招待したりメニューに使ったエビを「独島エビ」とわざわざ紹介したことは、稚拙な「日本カード」と言わざるを得ない。

 文在寅政権は、歴史問題では安倍政権と基本的なスタンスを異にしているが、対日関係そのものを悪化させてはならないという立場でもあった。しかし、今回の「日本カード」はいただけないものだ。

 現在の韓国では、対日問題がホットイッシューになっている状況ではない。むしろトランプ大統領の訪韓をめぐり、保守陣営が歓迎、進歩陣営左派が反対の立場で集会やデモをするなど、対立が深まっていた。トランプ訪韓反対を主張する勢力は、反日色が強い。韓国政府が今回、元慰安婦の李容洙さんを招待したり、あえて「独島エビ」などを強調したりした背景には、日本批判を演出することで、トランプ訪韓反対勢力のガス抜きを図った感がある。米韓関係をめぐる国内の対立を、「日本カード」を使って希釈しようとする意図が見えるのだ。こうした動きは、問題を複雑にさせるだけの実に稚拙な対応だ。

 だが、これに抗議した日本政府もどうかと思う。大人の対応をすべきだ。

 日本も韓国も、北朝鮮の核ミサイルに対しては共通の立場にある。両国は北朝鮮の非核化を求め、圧力をかける必要がある一方で、いざ朝鮮半島で戦争が起これば、被害を受けるのも韓国と日本だ。その意味では日韓両国は、日米韓の連携を強めながらも、トランプ大統領に対して「戦争はするな」と強く働きかけるべき立場だ。ところがそこに稚拙な「日本カード」を持ち込んだために、問題を余計に複雑にしてしまった。

■中国の「黄砂」に阻止されたDMZ訪問

 トランプ大統領と文在寅大統領は翌8日午前、南北軍事境界線のある板門店の非武装地帯(DMZ)を訪問しようとしたが、濃霧と黄砂という気象条件のために実現しなかった。

 当初は、日程の都合上トランプ大統領のDMZ訪問は計画されていない、ということであった。結局はこれを実行しようとしたわけだが、米韓の説明は食い違う。

韓国側は、当初は予定になかったが、文在寅大統領が前日の首脳会談の席で「自分も同行するからDMZを訪問しましょう」と提案し、トランプ大統領がこれを受け入れたと説明している。一方米国側は、公表しなかったが当初から計画されていた、という説明だ。

 文在寅大統領は青瓦台を、トランプ大統領はソウル市内の龍山基地をヘリコプターで飛び立ってDMZに向かう予定だったが、濃霧と黄砂で視界が悪く、ヘリコプターの着陸が困難となった。

 米国の大統領はこれまで、訪韓した際には板門店を視察しているが、米韓の大統領が共に訪れたことはない。韓国としては、初の米韓首脳の同時DMZ訪問を実現し、米韓同盟を誇示しようとしたのだが、気象条件のために挫折した。

 だが、もしこれが実現していれば、北朝鮮が強く反発するのは必至だった。その意味では「中国発」の「黄砂」がこれを阻止したわけで、中国の環境汚染が北朝鮮を支援する、という結果を作り出した。

 韓国政府は、トランプ大統領がDMZを訪問しようとしたこと自体が北朝鮮へのメッセージだ、とするが、この訪問には、軍事境界線からソウルまでがいかに近いかをトランプ大統領に知ってもらいたいという思惑もあったのではないだろうか。ソウルが北朝鮮の火力攻撃でいつでも「火の海」になり得るということを体感してもらいたいという意図も隠されていたが、それも挫折してしまったようだ。(つづく)

平井久志


米比首脳 関係改善アピール
11/14(火) 11:37配信 ホウドウキョク

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(写真:ホウドウキョク)

関係改善をアピール。
アメリカのトランプ大統領は、「わたしたちは、すばらしい関係を築いている」と述べた。
アメリカのトランプ大統領は、ASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会議の場で、就任後初めて、フィリピンのドゥテルテ大統領と会談した。
会談では、2国間の自由貿易協定や、過激派組織「イスラム国」への対応などについて意見交換が行われたという。
また、オバマ前大統領が強く批判していた麻薬対策について、ドゥテルテ大統領が方針を説明したのに対し、トランプ大統領は、批判したりすることはなく、うなずいて聞いていたという。
会談は、和やかな雰囲気の中行われ、両首脳は、意気投合した様子で、関係改善をアピールした。

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