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2017年11月20日 (月)

北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・263

去る1月6日に核実験を行なった残虐な中世の亡霊・暗黒独裁国家・北朝鮮が、今度は長距離弾道ミサイル発射実験の準備を進めていたが、ついに7日9時31分に発射した。

政府は7日午前、北朝鮮による弾道ミサイル発射を受け、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)を開き、国民の安全確保に万全を期すとともに、米韓などと緊密に連携し、北朝鮮に厳しく対応していく方針を確認した。
NSCで首相は、「米国や韓国など関係国と連携し、必要な対応を適時適切に行う」よう求めた。また、首相は関係省庁に対し、(1)落下物などによる被害がないかの確認(2)情報収集・分析の徹底(3)関係国との連携―を指示した。

安倍晋三首相は7日午前、首相官邸で記者団に対し、北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射したことについて「断じて容認できない。明白な国連安全保障理事会決議違反だ。国際社会と連携し、毅然として対応する。国民の安全と安心を確保することに万全を期する考えだ」と述べた。

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リンク:トランプ政権、北のテロ支援国再指定で 万全の制裁圧力へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ政権が北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定 9年ぶり 化学兵器使用を根拠「残忍な体制」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米学生死亡、日本人拉致に関心=北朝鮮のテロ支援国再指定―トランプ氏 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国特使が北朝鮮から帰国 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北のテロ支援国家再指定「日本政府として支持」 薗浦補佐官が米ホワイトハウス高官に - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「言い掛かり」と反発か=挑発再開も―北朝鮮 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:薗浦首相補佐官、テロ支援国再指定を支持=クシュナー氏に伝達 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:安倍晋三首相「歓迎し、支持する」 北朝鮮に対するテロ国家再指定に - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:テロ支援国再指定「支持」=安倍首相 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米国務長官が北朝鮮をテロ支援国家再指定 理由に化学兵器使用を挙げる - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:衆院代表質問 首相答弁、対北「真正面から取り組む」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:習氏の特使、訪朝終え帰国 正恩氏との会談に言及なし - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国の訪朝終了 要人往来狙う 北「外交カード」温存か - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北元ナンバー2処罰か 権力闘争?前秘密警察トップも - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:【年表】北朝鮮:建国から6回目の核実験まで(1948-2017) - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:【沈志華教授インタビュー】中朝関係「血盟の終わり」から「敵対」へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:元海将が明かす、核戦争前提で北を先制攻撃する「5015作戦」の全貌(上) - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米国、北朝鮮をテロ支援国家に再指定 追加制裁も発動へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<米国>「北朝鮮はテロ支援国家」 再指定、追加制裁へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米、北朝鮮をテロ支援国再指定=「最大限の圧力」―大規模追加制裁も実施へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米、北をテロ支援国に再指定へ トランプ氏が発表 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<中国>訪朝の特使が帰国 金正恩氏との会談不明 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:B-1Bランサー、北朝鮮ミサイル基地攻撃のファーストオプション - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<ASEM外相会合>ミャンマーで開幕 北朝鮮問題など議論 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<北朝鮮>党指導部が軍幹部を処罰 統制強化の一環か - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米韓、合同演習調整を=北朝鮮の挑発凍結で専門家 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮、党が軍幹部処罰か=金正恩氏側近も―韓国情報機関 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:安倍晋三首相、北朝鮮問題「困難な課題に真正面から取り組む」 各党代表質問で - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:焦点:体内から巨大寄生虫、脱北兵士が伝える北朝鮮の食糧事情 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮、年内にさらなるミサイル実験の可能性=韓国 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「死の白鳥」「根性なし」…軍用機の愛称どう決まる? 非公式なものや黒すぎる背景も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮核、ロヒンギャを討議=ASEM外相会合開幕 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮の「潜水艦発射弾道ミサイル開発計画」 衛星写真で - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:対北朝鮮は中韓ロに主導権が移った。日米の圧力路線は後退 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

トランプ政権、北のテロ支援国再指定で 万全の制裁圧力へ
11/21(火) 9:57配信 産経新聞

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米政権が20日、北朝鮮の反発を覚悟で同国をテロ支援国家に再指定したのは、北朝鮮を万全の制裁圧力で国際社会から完全に孤立させ、核放棄に追い込むというトランプ政権の決意を示す効果を狙ったものだ。

 ティラーソン国務長官は20日、ホワイトハウスでの記者会見で、今回の再指定は「金正恩体制がいかに無法で残忍であるか」を国際社会に印象づけるためのもので、「多分に象徴的な措置だ」と述べた。

 トランプ政権の北朝鮮に対する一連の「平和的圧力」(ティラーソン氏)は従来、国連安全保障理事会の北朝鮮制裁決議に基づく国際的な制裁包囲網と、米国独自の制裁の2本柱を軸に展開されてきた。

 北朝鮮に対して既に強力かつ広範な制裁が科せられている現状下、3本目の柱となる今回の措置は、いまなお北朝鮮と取引を続ける国々に対し、「国際法違反の不正行為」を繰り返す北朝鮮との縁切りを忠告する狙いが込められている。

 今回の指定で米政府は、北朝鮮と貿易取引のある個人や国に対する制裁を強化することができる。また、北朝鮮に対する武器輸出も禁止されるため、軍用と民生用の双方で使用可能な物品や製品の輸出や関連の金融取引も禁じられる。

 軍民両用関連の取引は、アジアやアフリカなど第三世界の国々と北朝鮮との間で小規模ながら続いており、事実上の制裁の「抜け穴」と化している。米政権としては「抜け穴をふさぐ」(ティラーソン氏)ことにより北朝鮮を圧迫する効果を期待する。

 また、今回の指定を受け、米国民が北朝鮮のテロ行為に対して米国で訴訟を提起できるようになる。北朝鮮が拘束中の米国人3人の解放や、日本人拉致被害者の問題の解決に向けた間接的な圧力にもなり得る。

 特に日本に関しては、息子ブッシュ政権が北朝鮮のテロ支援国家指定を解除した際、猛反発した経緯がある。今回の指定は「拉致はテロ」との立場をとる日本政府とトランプ政権との共闘関係を一層強固にすることにもつながりそうだ。

 米国の専門家の中には今回の指定について「北朝鮮を刺激するだけ」(アンソニー・コーデスマン氏)と否定的な声もあるものの、中国による特使派遣が空振りに終わったとの見方も出る中、トランプ政権としては当面、独自圧力による外交解決を目指す路線を堅持していくとみられる。


トランプ政権が北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定 9年ぶり 化学兵器使用を根拠「残忍な体制」
11/21(火) 9:56配信 産経新聞

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は20日、ホワイトハウスでホワイトハウスでの閣議の冒頭、記者団に対し、北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定すると発表した。核・弾道ミサイル開発を続ける北朝鮮の孤立化に向け、「最大限の圧力」をかけていく姿勢を打ち出す狙いがある。北朝鮮の反発は確実とみられ、さらなる核実験や弾道ミサイル発射に踏み切る恐れもある。

 ティラーソン国務長官は20日、ホワイトハウスで記者会見し、再指定の根拠として「化学兵器を使った殺人」を挙げ、金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏が今年2月、クアラルンプールの空港で猛毒のVXガスを使って殺害された事件などを重大視したことを示唆した。

 トランプ氏はまた、金正恩政権を「残忍な体制」と断じた上で、財務省が21日に「過去最大水準」の北朝鮮に対する大規模追加制裁を発表することも明らかにした。追加制裁は「今後2週間で順次実行される」としている。

 米政権や議会では、金正男氏暗殺事件に加え、北朝鮮に約1年半にわたり拘束された米国人大学生、オットー・ワームビアさんが今年6月に昏睡(こんすい)状態で解放され、帰国直後に死亡した事件を機に、再指定を求める声が広がっていた。

 再指定をめぐっては今月上旬、トランプ氏のアジア5カ国歴訪に同行したサンダース大統領報道官が「歴訪の最後に判断する」としていた。しかし、中国の習近平国家主席が17~20日にかけて北朝鮮に特使を派遣。米政権は中朝協議の成果を見極めた上で再指定に踏み切ったとみられる。

 米国はレーガン政権下の1988年、大韓航空機爆破事件(87年)を受けて北朝鮮をテロ支援国家に指定したが、2008年に息子ブッシュ政権が核問題をめぐる6カ国協議の進展を受けて解除した。米政府は北朝鮮のほか、イラン、シリア、スーダンをテロ支援国家に指定している。


米学生死亡、日本人拉致に関心=北朝鮮のテロ支援国再指定―トランプ氏
11/21(火) 9:17配信 時事通信

 【ワシントン時事】トランプ米大統領は20日、北朝鮮のテロ支援国家再指定を発表する際、北朝鮮当局に拘束され、昏睡(こんすい)状態で帰国後に死亡した米大学生、オットー・ワームビア氏に言及し、この問題が決定に影響したことを示唆した。

 また、発表では直接触れなかったが、日本人拉致問題にも強い関心を示していた。

 トランプ氏は9月の国連総会で、拉致被害者の横田めぐみさんを念頭に「北朝鮮が善良な13歳の日本人少女を拉致したことを、われわれは知っている」と非難した。日本政府は、北朝鮮による日本人拉致を「テロ」と見なしている。

 トランプ氏は先の訪日時、安倍晋三首相との共同記者会見で「金正恩(朝鮮労働党委員長)が(拉致被害者らを)返せば、素晴らしいシグナルになる」と指摘。拉致被害者家族らと面会した際にも、問題解決の必要性を強調している。


中国特使が北朝鮮から帰国
11/21(火) 9:16配信 ホウドウキョク

北朝鮮を訪問していた、中国の習近平国家主席の特使が帰国した。
注目されていた、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談は伝えられていない。
習主席の特使として、北朝鮮を訪問していた、共産党の宋濤中央対外連絡部長が20日夜、帰国した。
宋氏は、平壌(ピョンヤン)滞在中、金委員長の側近・崔竜海(チェ・リョンヘ)副委員長や、朝鮮労働党の外交を統括する李洙ヨン(リ・スヨン、ヨンは、土へんに庸)副委員長と会談し、中国国営新華社は「朝鮮半島問題について意見交換した」と伝えていて、核・ミサイル開発をめぐる、中国の立場を伝えたとみられる。
注目されていた、金委員長との会談について、中朝双方のメディアは報じていない。
金委員長が、会談を拒否するなどして、実現しなかったのであれば、核・ミサイル問題をめぐり、悪化している中朝関係を象徴するものといえる。


北のテロ支援国家再指定「日本政府として支持」 薗浦補佐官が米ホワイトハウス高官に
11/21(火) 9:15配信 産経新聞

 【ワシントン=加納宏幸】米国を訪問中の薗浦健太郎首相補佐官は20日、トランプ大統領の娘婿、クシュナー大統領上級顧問と会談し、米国が北朝鮮をテロ支援国家に再指定したことを日本政府として「支持する」と伝えた。クシュナー氏は「感謝する」と応じた。薗浦氏がワシントンで記者団に明らかにした。

 両者は引き続き日米両政府が連携して北朝鮮核・ミサイル開発に対処する方針を確認。薗浦氏はテロ支援国家再指定について、記者団に「北朝鮮に今の政策を変えさせる一助となると考えている。大変、歓迎し、支持する」と述べた。


「言い掛かり」と反発か=挑発再開も―北朝鮮
11/21(火) 8:51配信 時事通信

 【ソウル時事】北朝鮮は、トランプ米大統領によるテロ支援国家再指定決定に関しまだ公式反応を示していないが、「言い掛かり」と強く反発するとみられ、弾道ミサイル発射などの挑発を再開する可能性もある。

 北朝鮮はこれまで、「わが政府はいかなる形態のテロにも、テロへの支援にも反対する原則的立場を明確に表明し、実践している」(外務省報道官)と主張。テロ支援国家再指定の動きに対し、「米国は、わが国に『言い掛かり』をつける代価がどれほど過酷であるかを痛感することになる」とけん制していた。

 再指定の根拠とされる金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏の暗殺事件に関しても、「毒殺説は根拠のない言い掛かり」(朝鮮中央通信)と反論。米韓両国による「政治的陰謀策動」だと主張し、「より強力な自衛的措置を取る」と警告した。北朝鮮で拘束された米大学生が拷問を受けたとする米側の主張にも、「捏造(ねつぞう)だ」と反発している。


薗浦首相補佐官、テロ支援国再指定を支持=クシュナー氏に伝達
11/21(火) 8:45配信 時事通信

 【ワシントン時事】薗浦健太郎首相補佐官は20日、クシュナー米大統領上級顧問とホワイトハウスで会談し、北朝鮮に対するテロ支援国家再指定を支持すると伝えた。

 クシュナー氏は謝意を示し、両氏は北朝鮮への圧力強化へ日米で連携していくことを確認した。

 薗浦氏はこの後記者団に対し、再指定について「北朝鮮に今の政策を変えさせる一助となると考える。歓迎し、支持する」と語った。


安倍晋三首相「歓迎し、支持する」 北朝鮮に対するテロ国家再指定に
11/21(火) 8:35配信 産経新聞

 安倍晋三首相は21日午前、トランプ米大統領が北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定したことについて「北朝鮮に対する圧力を強化するものとして歓迎し、支持する」と述べた。

 首相官邸で記者団に答えた。


テロ支援国再指定「支持」=安倍首相
11/21(火) 8:25配信 時事通信

 安倍晋三首相は21日午前、米国が北朝鮮のテロ支援国家再指定を決めたことについて「北朝鮮に対する圧力を強化するものとして歓迎し、支持する」と述べた。

 首相官邸で記者団に語った。

 小野寺五典防衛相は記者会見で「北朝鮮が新たな挑発行為に出ないとも限らない」と指摘。「引き続き緊張感を持ってしっかり対応したい。警戒監視を強めていくことが大切だ」と語った。


米国務長官が北朝鮮をテロ支援国家再指定 理由に化学兵器使用を挙げる
11/21(火) 8:03配信 産経新聞

 ティラーソン米国務長官は20日の記者会見で、北朝鮮を「テロ支援国家」再指定したことについて、今年2月に起きたマレーシアでの金正男氏殺害事件で化学兵器が使用されたことを理由に挙げた。

 金正男氏は、金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄。殺害には猛毒の神経剤VXが使用されており、マクマスター大統領補佐官は「テロ行為に該当する」と非難していた。また、米政府は北朝鮮に1年以上拘束されていた米国人大学生が昏睡状態に陥り、6月に解放後、死亡したことも重く受け止めている。

 テロ支援国家に再指定されると、金融制裁の対象となるほか、経済援助なども禁止される。財務省が21日に再指定に伴って、大規模な追加制裁を発表する予定だ。


衆院代表質問 首相答弁、対北「真正面から取り組む」
11/21(火) 7:55配信 産経新聞

 ■改憲「国会での議論が重要」

 安倍晋三首相の所信表明演説に対する各党の代表質問が20日の衆院本会議で始まり、自民党の岸田文雄政調会長と立憲民主党の枝野幸男代表、希望の党の玉木雄一郎代表が質問に立った。首相は、北朝鮮情勢の緊迫化などを念頭に「厳しい安全保障環境を直視し、困難な課題に真正面から取り組む」と強調した。

 その上で「北朝鮮に政策を変えさせるため、あらゆる手段を使って圧力を最大限にし、北朝鮮から対話を求めてくる状況を作ることが必要だ」と訴えた。

 集団的自衛権行使を限定容認した安保法制をめぐっては「憲法の範囲内であらゆる切れ目のない対応を可能とする法制を整備した。政府としてはベストなものと考えている」と重ねて表明し、「立憲主義の観点から決して許されない」と断じた枝野氏に反論した。

 憲法改正については「国会の憲法審査会で各党による建設的な議論が行われ、国会における議論が深まる中で国民的な理解が深まっていくことが極めて重要だ」と述べた。

 自民党が衆院選重点公約に掲げた「人づくり革命」を実現するための2兆円規模の政策パッケージに関しては「幼児教育の無償化や介護人材の確保などを通じて社会保障制度を全世代型へ転換し、真に必要な子供たちに限った高等教育無償化など『人への投資』を拡充する」と語った。

 森友、加計学園問題では「閉会中審査に出席するなど国会で丁寧な説明を積み重ねてきた。今後もその考え方に変わりはない」と答弁した。


習氏の特使、訪朝終え帰国 正恩氏との会談に言及なし
11/21(火) 7:55配信 産経新聞

 【北京=藤本欣也、ソウル=桜井紀雄】中国共産党の習近平総書記(国家主席)の特使として17日から北朝鮮を訪問していた宋濤・党中央対外連絡部長が20日、北朝鮮の朝鮮労働党要人らとの会談を終えて中国に帰国した。

 宋氏訪朝の焦点は、北朝鮮の最高指導者、金正恩労働党委員長との会談が実現するかだったが、20日夜現在、中朝ともに会談したかどうかを伝えていない。

 公表を控えている可能性もあるが、中国共産党大会の結果を報告する特使との面談は、両党間の慣例ともいえる。会談を見送っていた場合、中朝関係の早急な改善は期待できない。

 中国国営新華社通信は20日、一連の会合で双方は「中朝の両党・両国関係や朝鮮半島問題など共通の関心事について意見交換した」とした上で、「両党間の往来や意思疎通を強化し中朝関係を発展させる」ことを確認したと報じた。

 北朝鮮の朝鮮中央通信は同日、宋氏ら中国側一行が19日、金日成主席と金正日総書記の遺体を安置した平壌の錦繍山太陽宮殿を参拝したと報じた。朝鮮戦争で戦死した中国兵をたたえる友誼塔にも献花したという。中朝双方が「血で固めた友誼」を強調する狙いがあったようだ。

 18日の宋氏と李洙●・労働党副委員長との会談では、朝鮮半島情勢などについて意見交換したとされる。

 ただ、核・ミサイル開発の中断を求める中国側と、「核は交渉対象ではない」とする北朝鮮側では溝が大きく、平行線をたどった可能性が高い。

 宋氏は共産党の中央委員にすぎず、中国側が2012年の前回党大会後に派遣した政治局員に比べ、格が下になる。北朝鮮側が不満を抱いたことも想定される。

 菅義偉官房長官は20日の記者会見で、習氏の特使訪朝をめぐり、「中国が責任ある役割を果たすこと」に期待を示した。

●=土へんに庸


中国の訪朝終了 要人往来狙う 北「外交カード」温存か
11/21(火) 7:55配信 産経新聞

 【北京=藤本欣也、ソウル=桜井紀雄】国際社会が注目した中国特使の北朝鮮訪問が20日、終了した。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談が実現したかは明らかではないものの、中国としては今回の訪朝を中朝間の要人往来につなげたいところだ。一方の北朝鮮側には、中国をつなぎ留めて核・ミサイル開発の時間を稼ぐ思惑もある。

 中国共産党の習近平総書記(国家主席)の特使、宋濤・党中央対外連絡部長は習氏の側近として知られる。17日からの平壌滞在中、金委員長の最側近の崔竜海(チェ・リョンヘ)労働党副委員長、李洙●(リ・スヨン)副委員長らと会談した。

 一連の会談内容については不明だが、宋氏は習氏のメッセージを伝達する形で、(1)核実験や弾道ミサイル発射の自制の継続(2)核・ミサイル問題の打開に向けた高官の中国訪問-などを求めたとみられる。

 中国側には、今回の訪朝を機に、北朝鮮問題を協議するための高官の往来を実現し、対話による解決を主導するという狙いがある。

 一方、北朝鮮側は、最高指導者の会談にやすやすとは応じない作戦に出た。中国が参加する国連制裁での譲歩を引き出そうとした可能性もある。

 習政権はそもそも、制裁で北朝鮮を締め付ける当事者だ。平壌の空港で宋氏を出迎えた北朝鮮側高官に笑顔はなく、冷え込んだ関係をうかがわせた。

 北朝鮮としては、中国への不満を示す意味からも、金委員長との会談、あるいは会談事実の公表という“外交カード”を温存しようとしたとの見方も可能だ。

 中国は、米国との間で対北圧力の継続を約束する中、過去同様、経済支援で“対話”を買う姿勢は取れなかった。北朝鮮メディアは習氏から金委員長への贈り物があったことを伝えたが、中国側は公式発表でそれさえも触れていない。

 金日成(キム・イルソン)主席らの遺体を安置した錦繍山(クムスサン)太陽宮殿を参拝した宋氏は、「中国人民の友である金日成同志と金正日(キム・ジョンイル)同志への切々たる思いを表す」と記帳した。金正日時代までの中朝関係を懐かしむのは、中国側の本音なのかもしれない。

●=土へんに庸


北元ナンバー2処罰か 権力闘争?前秘密警察トップも
11/21(火) 7:55配信 産経新聞

 【ソウル=桜井紀雄】韓国の情報機関、国家情報院は20日、北朝鮮の朝鮮労働党指導部が朝鮮人民軍を監督する軍総政治局を査察し、黄炳瑞(ファン・ビョンソ)総政治局長ら幹部を処罰したとの情報を入手したと国会情報委員会で報告した。黄氏はかつて政権ナンバー2とも目された人物で、権力闘争の可能性もある。

 委員会に出席した議員が明らかにした。崔竜海(チェ・リョンヘ)党副委員長率いる党指導部が「不純な態度」を問題視し、総政治局への査察を進めているという。国情院は、黄氏のほか、金元弘(キム・ウォンホン)第1副局長ら複数の将校が処罰対象になったとの見方を示した。

 総政治局は、軍全体を管理・監督する最重要機関で、この機関への査察は極めて異例だ。黄氏は、崔氏と金正恩党委員長の最側近の座を争い、両者の暗闘が度々伝えられてきた。黄氏は先月13日以降、北朝鮮メディアに登場していない。

 金元弘氏は、秘密警察の現・国家保衛省のトップを長く務め、幹部の粛清による金正恩氏の“恐怖政治”を支えてきた。だが、今年初めには解任が伝えられ、その後、総政治局幹部への転出が確認された。

 北朝鮮当局は、国連制裁の影響が広がることを懸念し、飲酒などの集まりを禁じて情報統制を強化するなど、住民への締め付けも強めているという。

 国情院はまた、北朝鮮が「平和的な宇宙開発が目的だ」などとして、年内に弾道ミサイル発射に踏み切る事態も警戒している。


【年表】北朝鮮:建国から6回目の核実験まで(1948-2017)
11/21(火) 7:00配信 ニューズウィーク日本版

<ニューズウィーク日本版11月28日号は「保存版 北朝鮮の歴史」特集。核・ミサイル開発に日本人拉致問題、テロ活動......不可解過ぎる「金王朝」を歴史で読み解くこの特集から転載>
来年で建国70年。1948年の独立以来、弱小の社会主義国として中ソ対立に翻弄されてきた北朝鮮は、いつしか、敵国アメリカから体制保障を勝ち得るためには自前の核兵器が必要と考えるようになる。93年以降、国際社会と対立しながら核・ミサイル開発に邁進してきた。

【韓国侵攻】北朝鮮軍は数で米韓軍を圧倒する

(※赤字で記した用語は本誌特集の別ページで「解説」を設けたもの)

【1948年9月9日】
朝鮮民主主義人民共和国建国、抗日パルチザン出身の金日成(キム・イルソン)が初代首相に

【1950年6月25日】
大韓民国(韓国)との間で朝鮮戦争勃発

【1950年9月15日】
米軍主体の国連軍がソウル西方の仁川に上陸、戦況が逆転

【1950年10月25日】
中国人民義勇軍が参戦

【1953年7月27日】
朝鮮戦争休戦協定調印(北朝鮮、中国、国連が署名)

【1959年3月9日】
社会主義国家建設を推進する「千里馬運動」を開始

【1959年12月14日】
在日朝鮮人の帰還事業として最初の帰還船が新潟を出港

【1961年7月上旬】
ソ連、中国と相次いで友好協力相互援助条約を締結

【1966年5月16日】
中国で文化大革命が始まる

【1968年1月21日】
北朝鮮ゲリラによる韓国大統領官邸襲撃未遂事件が発生

【1968年1月23日】
プエブロ号事件(北朝鮮の元山港沖で米情報艦を北朝鮮が拿捕し、緊張が激化)

【1970年11月2日】
第5回党大会で「主体(チュチェ)思想」が「党の唯一思想」に

【1972年7月4日】
統一3大原則をうたった「南北共同声明」を韓国と発表

【1972年12月25日】
主体思想を指導指針とする新社会主義憲法を採択、金日成が初代国家主席に就任

【1974年2月11日】
金正日(キム・ジョンイル)が党政治委員会政治委員に選出、後継者に内定

【1976年8月18日】
板門店で北朝鮮軍兵士が米軍将校2人殺害(板門店ポプラ事件)

【1977年9月19日】
日本政府が認定する日本人拉致の最初の事件が発生、石川県で久米裕が失踪

【1977年11月15日】
横田めぐみが新潟県で失踪(拉致の事実が浮上したのは97年2月)

【1980年10月10日】
第6回党大会開催、金正日が政治局常務委員、書記、軍事委員に

【1983年10月9日】
ビルマ(現ミャンマー)のラングーン(ヤンゴン)アウンサン廟爆破事件(韓国大統領暗殺未遂)

【1985年9月20日】
初の南北離散家族相互訪問が実現

【1987年11月29日】
日本人に成り済ました北朝鮮工作員による大韓航空機爆破事件、115人死亡

【1988年9月17日】
韓国がソウル五輪開催(北朝鮮は1月に不参加を表明済み)

【1991年9月17日】
国連に韓国と同時加盟

【1991年12月13日】
南北首脳が相互不可侵などをうたった南北基本合意書に署名

【1991年12月25日】
ソ連が崩壊

【1993年2月25日】
IAEA(国際原子力機関)の特別査察要求を拒否

【1993年3月12日】
核拡散防止条約(NPT)脱退を宣言(その後、6月の米朝高官協議で脱退は留保)

【1994年6月15日】
金日成が訪朝したジミー・カーター元米大統領と会談、第1次核危機回避へ

【1994年7月8日】
金日成が心筋梗塞のため死去(享年82)

【1994年10月21日】
核開発凍結と関係改善への道筋を定めた「米朝枠組み合意」調印

【1995年3月9日】
北朝鮮に軽水炉を提供する朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)発足

【1995年8月17日】
洪水被害発生を公表

【1996年1月1日】
「労働新聞」などに発表した新年共同社説で「苦難の行軍」を呼び掛け

【1997年2月12日】
黄長●(ファン・ジャンヨプ)労働党書記が北京の韓国大使館に亡命申請

【1997年10月8日】
金正日が党総書記、国防委員長に就任

【1997年12月9日】
ジュネーブで米中朝韓による初の4者会談開催

【1998年8月31日】
弾道ミサイルテポドン発射、三陸東方沖の太平洋上に着弾(9月4日に「人工衛星」と発表)

2000年代に入り核開発が加速
【2000年6月13日】
韓国の金大中(キム・デジュン)大統領が訪朝、平壌で初の南北首脳会談開催

【2001年9月11日】
米同時多発テロ発生

【2002年5月8日】
脱北した家族5人が亡命を求めて中国・瀋陽の日本総領事館に駆け込み

【2002年9月17日】
小泉純一郎首相が訪朝し初の日朝首脳会談、日朝平壌宣言に署名

【2002年10月15日】
日本人拉致被害者5人が帰国

【2002年10月16日】
北朝鮮が高濃縮ウラン施設建設などを認めたとアメリカが発表、第2次核危機始まる

【2003年1月10日】
NPT脱退を表明

【2003年4月23日】
核問題解決のため北京で米朝中3カ国協議開催

【2003年8月27日】
米朝中に日韓ロを加えた第1回6カ国協議が北京で開催

【2005年2月10日】
外務省声明で核保有を公式に宣言

【2005年9月13日】
6カ国協議で北朝鮮の完全核放棄、NPT復帰などを盛り込んだ共同声明を採択

【2005年9月15日】
アメリカが北朝鮮の絡むマネーロンダリングの疑いなどでマカオの銀行に金融制裁を実施

【2006年7月5日】
テポドン2を含む7発の弾道ミサイルを発射

【2006年10月9日】
初の核実験に成功と発表、国連安全保障理事会による制裁決議採択へ

【2008年6月26日】
核計画の申告書を中国に提出、アメリカがテロ支援国家指定解除を決定

【2008年7月11日】
北朝鮮の金剛山で北朝鮮兵士が韓国人観光客を射殺、金剛山観光事業が中断へ

【2009年5月25日】
2回目の核実験

【2010年3月26日】
韓国海軍の哨戒艇が沈没(5月20日、北朝鮮による魚雷攻撃が原因だったと韓国が発表)

【2010年9月27日】
金正恩(キム・ジョンウン)が朝鮮人民軍大将に就任、後継者の地位に確定

【2010年11月23日】
北朝鮮が韓国の延坪島に砲撃、4人死亡

【2011年12月17日】
金正日が急性心筋梗塞と心原性ショックを併発し死去(享年69)

【2012年4月11日】
金正恩が党第1書記に就任、13日には国防委員会第1委員長に就任し全権を掌握

【2012年4月13日】
長距離弾道ミサイル(「人工衛星打ち上げ」と発表)を発射したが失敗

【2013年2月12日】
3回目の核実験

【2013年3月31日】
経済建設と核開発を同時に進める「並進路線」を国家方針に決定

【2013年12月12日】
金正日の妹婿・張成沢(チャン・ソンテク)に死刑判決、即日執行

【2016年1月6日】
4回目の核実験、「初の水爆実験に成功」と発表

【2016年9月9日】
5回目の核実験

【2017年8月29日】
中距離弾道ミサイル「火星(ファソン)12」を発射、日本上空を通過

【2017年9月3日】
6回目の核実験

資料:『新版 北朝鮮入門』(東洋経済新報社)、『世界年鑑』(共同通信社)


【沈志華教授インタビュー】中朝関係「血盟の終わり」から「敵対」へ
11/21(火) 6:00配信 新潮社 フォーサイト

 トランプ米大統領のアジア歴訪でも、最大の焦点になった北朝鮮問題。日中や米中の首脳会談ではさらなる圧力強化で一致したが、解決の糸口はまだ見えてこない。米国は空母3隻を日本海に展開し、北朝鮮にプレッシャーをかけるが、金正恩(キム・ジョンウン)政権はさらなる核・ミサイルの実験準備も進めるとの動向も伝わってくる。関係国で一致するのは中国の出方が鍵となるということだが、肝心の中国の対北朝鮮の態度は、いまひとつわかりづらい。歴代の指導者は北朝鮮のことをどう扱い、習近平国家主席はどう考えているのか――。

 有力な中朝関係研究者であり、著書『最後の「天朝」 毛沢東・金日成時代の中国と北朝鮮』(朱建栄訳、岩波書店、上下巻、2016年)でこのほど「アジア太平洋賞」(毎日新聞社主催)の大賞を受賞した沈志華・華東師範大学終身教授に東京で話を聞いた。

 沈氏は1950年生まれ。実業家から研究者に転じた。中国人民大学や香港中文大学で客員研究員を経て、2005年から華東師範大学の終身教授。2016年には同大学の冷戦国際史研究センター所長に就任した。

■北は潜在的な「敵」

野嶋:中国と北朝鮮は朝鮮戦争で共に戦った強い絆で結ばれている「血で結ばれた同盟関係」(血盟)ではないのですか? 

沈:中国と北朝鮮は本当にいまも同盟関係なのか、大いに疑問です。確かに、過去には同盟関係だったときはあります。しかし、すでに事実上、同盟関係は成立していないと私は考えています。

 今年3月、大連のある大学で講演しました。現在、北朝鮮は中国の潜在的な敵であり、韓国は潜在的な友である、と述べました。これに対し、ネットで大変な論議がおきて、多くの人が私を売国奴と罵りました。

 これは大変おかしなことです。北朝鮮を批判すれば売国奴になり、韓国を批判すれば、善人になるのでしょうか。韓国のいいことを言えば売国奴になり、北朝鮮をほめれば善人になるのでしょうか。

 この近年の外交関係を見てみれば、中国と関係が良好なのは韓国であり、北朝鮮ではありません。指導者の往来も活発なのは韓国です。習近平主席は、金正恩労働党委員長と1度も首脳会談を行っていません。しかし、その実態が見えていないため、外交部も含めた中国政府、研究者、社会全体が、中国と北朝鮮との関係について、正しい理解を持てていないのです。「戦友」や「友好」といった美辞麗句に惑わされて、中朝関係の根本的で客観的な変化を知らされていない。これは大変危険なことです。間違った認識のうえで行われる政治的な判断は、間違った判断になってしまうからです。

野嶋:正しい中朝関係の理解を広げるために『天朝』を執筆して、中朝関係の歴史を解き明かそうとしたのですね。

沈:その通りです。しかし、この本は日本で出版され、韓国で出版され、香港でも出版されましたが、中国だけが出版を許可しません。本が出れば一発で「血盟」という考えが過去のものであることが誰もがわかるようになります。残念なことです。先日、香港で出版された中国語版(繁体字版)を中国に持ち込もうとしたら、税関で没収されてしまいました(笑)。

■「東北地方は北朝鮮のもの」

野嶋:冷戦史や中ロ関係の研究者でもあった沈さんが、いつ、どうして中朝問題の歴史研究に入っていったのですか。

沈:2010年ごろからです。政府のある部門の人が私に対して、朝鮮戦争以来の中朝関係の実態を整理してほしいと、依頼してきました。中国の指導者のなかにも、このままの中朝関係ではいけないと考える人がいたのでしょう。この依頼は単なる学術的なものではなく、政治的な意味を持っていると理解出来るものです。私もかねてから中朝関係には関心を持っていました。多くの資料にアクセスできるようになり、その成果をまとめたものが『天朝』でした。

野嶋:朝鮮戦争のころは、確かに「血盟」だったわけですね。

沈:1950年代から80年代にかけて、確かに強固な同盟関係が存在しました。特に毛沢東の時代は特殊な関係でした。しかし、中国が鄧小平の主導で改革開放政策を進めるようになって、中朝関係は天地をひっくり返すような大きな変化に見舞われたのです。

 具体例をあげましょう。2000年、北京で江沢民総書記(当時)が金正日(キム・ジョンイル)総書記(同)と会いました。金正日は「東北地方を視察したい、手配して欲しい」と言うので、江沢民は困りました。視察とは、国内の上部機関が下部機関を見に行くことなので、「それは訪問ですね」と江沢民が言うと、金正日は「東北は私たち北朝鮮のものだと、父の金日成(キム・イルソン)が毛沢東から言われたと直接父から聞いています」と言ったそうです。

 江沢民が不思議に思って中連部(共産党中央対外連絡部=対北朝鮮関係を長く担当してきた部門)に確認を取らせたところ、確かに、毛沢東はかつてそういうことを北朝鮮側に述べていたのです。私が本を書くために調査したら、毛沢東は少なくとも5回、東北地方は北朝鮮のものでもある、という趣旨のことを語っていました。周恩来首相にも同様の発言がありました。

 金日成に対し、毛沢東はこう言ったそうです。「北朝鮮は私たちの最前線で、東北地方はあなたたちの後方です。一緒に管理しよう。いつか東北を渡してもいい。東北には穀物もあり、(朝鮮族の)兵士も集められ、みなさんは地理もよくわかっている」。

実際に、金日成は東北地方の「視察」を行っています。東北出身者の朝鮮族からなる幹部の研修も中国では行っていました。

 これは非常に特別なものです。毛沢東は、表面的には共産主義の世界革命の一環という体裁をとっていても、実態は、中国の伝統的な「天朝」という考えを引き継いだところにあります。「天朝」とは、中央の王朝が緩やかに属国を管理する思想で、臣下の関係さえ保っていれば、非常に寛容に対応するわけです。

■失われた「天朝」関係

野嶋:毛沢東の死後、この天朝的な対応はすぐに変わったのですか。

沈:北朝鮮を特別視する対応は、毛沢東だからこそできたことで、他の人にはできないことです。毛沢東の死去後、指導部には考え方の変化も出てきました。毛沢東のあとを継いだ華国鋒国家主席は、1978年に北朝鮮を訪問しています。中朝間では、お互いの指導者が就任時に相互訪問する習わしでした。現在では守られていませんが。

 そのとき、東北の問題については一切話をしない、何か言ってきても答えなくていい、金日成のあとを金正日が引き継ぐかどうかも、中国から主導的に話をしない、と決めていたのです。以後何度も、北朝鮮側からは「いつ東北を視察させるのか、管理させるのか」と中国側に尋ねています。しかし、一切、回答はしていません。特殊な関係は古い世代のもので、毛沢東、周恩来がいなくなってからは、こういう考え方に賛同する人はいなくなりました。

 中国は改革開放で市場経済を取り入れ、これはマルクス主義の理論からするとある意味で社会主義ではなくなった。それで1990年以降、朝鮮労働党は、中国は資本主義をやっているのでこの風を北朝鮮に吹かせてはならないと考え、鴨緑江の国境を厳しく管理するようになりました。隣国としての「天朝」関係が失われただけではなく、イデオロギー問題についても中朝は一致性がなくなり、社会主義陣営の国家間の関係としても大きな矛盾を孕むことになりました。

野嶋:鄧小平は革命第1世代ではありますが、経済観念も強く、ドライな価値観を持っていた人でしたからね。

沈:1985年には、中国から北朝鮮に供与した戦闘機ミグの修理が必要になりました。それまでは無償で中国が修理していましたが、今度は修理代を取るというので、金日成は不満に思いました。北朝鮮の抗議を受けた鄧小平はこう語ったそうです。「戦闘機を作るにもお金がかかるのだ」と。

 鄧小平は、こんなことも語っています。「いままで中国には、3人の友人がいた。うち2人はすでにいなくなった。ベトナムとアルバニアだ。彼らは中国を裏切った。おそらく3人目の友人も裏切るかもしれない。もちろん裏切られないほうがいい。しかし心の準備が必要だ」という内容です。すでに鄧小平の頭の中では、北朝鮮と反目しあう今日の事態を予想していたのでしょう。

■中国こそ裏切り者

沈:それから対外政策でも、1972年の米中国交樹立で、中朝関係には外交上に問題が生じました。それまでは世界革命だと騒いでいたのに、米国と手を結ぶわけですから、北朝鮮は大いに不満でしたが、まだ対立は顕在化しませんでした。当時、毛沢東は、もし米軍が朝鮮半島からいなくなったらかわりに日本が朝鮮半島に入ってくる、という理屈で北朝鮮を説得しました。

 鄧小平のときはもっと根本的な変化です。もともとアメリカは、韓国と北朝鮮がともに国連に加盟する、という考え方でした。でも、北朝鮮は「2つの朝鮮」をつくりだしてしまうと反対したのです。そして、最初は朝鮮半島の2カ国の国連加盟に、中国も反対でした。それは、中国が「2つの中国」に反対している立場だったからです。

 しかしその後、韓国と北朝鮮は一緒に国連に加盟(1991年)しますが、金日成は中韓の接近を非常に心配しました。鄧小平や江沢民は、北朝鮮側に、韓国とは経済関係だけだと答えていたのです。1990年のことです。翌年にも北朝鮮はまた「本当に約束は守るのか」と聞きましたが、中国はそうだと返事をします。

 ところが、実際には1992年に中韓国交樹立が起きます。金日成は腸(はらわた)が煮え繰り返る思いだったでしょうが、「私たちは引き続き私たちの社会主義を守る。あなたたちはやりたいことをやりなさい」と述べました。北朝鮮から見れば、中国こそが関係を壊した裏切り者で、自分たちを売り渡した、ということになります。このとき、伝統的な中朝関係に決定的な亀裂が入ったのです。

■北が見ているのは「中国の核」

野嶋:日本では、中韓の国交樹立を、北朝鮮問題の大事なターニングポイントとして位置付ける議論があまり見られません。実際のところ、北朝鮮が恐れているのは、米国ではなく、中国なのですね。

沈:中国は、東北に新しい革命組織を立ち上げ、北朝鮮の現政権を転覆させることができる唯一の外部勢力です。米国にその力も意図もないでしょう。北朝鮮が真に警戒しているのは中国で、だから「潜在的な敵」なのです。

 北朝鮮がどうして核開発を始めたか。

 北朝鮮は1993年に核不拡散条約から脱退し、核開発に着手しています。これは中韓国交樹立の直後です。北朝鮮は一体、誰の核に対抗するために核を持とうとしているのか。答えは明らかです。北朝鮮が恐れをもって見ているのは、米国の核ではなく、中国の核という面が大きいのです。

 米国は朝鮮半島に戦略的利益を持っていません。中国にとっては国境を接しており、戦略的利益があります。北朝鮮問題については中国がリードしていけば米国は必ず妥協し、追随します。習近平主席は、北朝鮮問題を解決に導くことで国際的な威信も確立でき、米中関係もより深まるでしょう。問題は、朝鮮半島の将来について、習近平主席とトランプ大統領が腹を割って話し合い、「北朝鮮消滅後」の未来図をしっかりと描けるかどうかなのです。

(内容の一部は、笹川平和財団での講演を本人の許可のもと引用しています)


元海将が明かす、核戦争前提で北を先制攻撃する「5015作戦」の全貌(上)
11/21(火) 6:00配信 ダイヤモンド・オンライン

 トランプ大統領のアジア歴訪で注目された対北朝鮮問題での習近平・中国国家主席との会談は、進捗がないまま終わった。今後、米国は軍事介入に踏み切るのか、次に打つ手は何なのか。駐米武官や防衛省情報本部情報官などを歴任し、米国の国防関係者らとパイプを持つ伊藤俊幸・元海将(金沢工業大学教授)に聞いた。(聞き手/ダイヤモンドオンライン特任編集委員 西井泰之)

● 米国にとっての北朝鮮問題は 対中国戦略の一つに過ぎない

 ――米中首脳会談では、企業間での“巨額商談”が結ばれるなど、成果が演出された一方で、北朝鮮問題では大きな進捗は見られませんでした。

 もともと今回のアジア歴訪は、中国と安定的な関係を作るため、先の共産党大会で権限を一手に掌握した習氏と、どういうやりとりをするかに主眼が置かれていたと思います。

 米国の国益を考えても、またアジアにおいて今最も重要なことは適切な対中国戦略を構築することです。米国と並ぶ世界の二大強国になりつつあり、南シナ海への海洋進出など軍事的にも存在感を強める中国を封じ込めるために、日韓やアセアン諸国と連携を強化するかも含めて、対中国問題が、大統領の頭の中の中心にあったことは確実です。

 日本に事前に来て日米連携を誇示したのも対中国をにらんでのことでしょう。北朝鮮問題は、安倍首相がトランプ大統領に話をして関心を持たせた面がありますが、米国にとっては、数ある対中国戦略の中の一つと位置付けられていることを押さえておく必要があります。

 中国側もそのことはわかっていますから、成果が見えやすい「ディール(取引)」でトランプ大統領に花を持たせ、一方で、対北朝鮮への圧力強化や、突っ込まれたくない南シナ海での中国軍基地建設問題の議論を巧みにかわしたということだと思います。

● 中国に対抗するための軍拡が目的 北朝鮮問題はそのための“カード”

 ――日本と米国でも北朝鮮問題では温度差があるということですか。

 駐在武官時代、多くの米国人と付き合った経験から言えば、米国人には皮膚感覚として北朝鮮という国への興味はほとんどありません。地球の裏側のこととしてとらえている感じで、トランプ大統領も極東のことは基本的には何も知らなかったと思います。

 実際、2月初めの安倍首相との首脳会談時に北朝鮮がミサイルを発射、また金正男氏が暗殺されたにもかかわらず、同月末に行われた初の一般教書演説では、トランプ大統領は北朝鮮について何も言及しませんでした。

 ただその後トランプ大統領も、北朝鮮のミサイルが米国本土を狙う、といった露骨な挑戦をし続けたため応戦するようになりましたが、北朝鮮問題は対中国政策を考慮する上でのカードの一枚と考えている、ということだと思います。

 ――それはどういうことですか。

 一つは北朝鮮問題に対応する、という理由で軍拡を進めることができるからでしょう。軍事力整備は最低でも5年から10年かけて完成するものです。したがって早い段階から構想や計画を明確にして、国民や議会の説得、支持を得た上でないと予算がつきません。その意味では米国まで届くかもしれない北朝鮮の核とミサイルの脅威はわかりやすい理由の一つになります。

 本丸は、軍拡を続ける中国に対抗することですが、中国との外交・経済上のデメリットを考えるとそれは大きな声で言えない。それで北朝鮮を代わりに使いたい人たちが出てくるわけです。これは日本も同じだと思います。

 軍事技術的に見ても、核付ミサイルが完成レベルにあるのは、南(韓国)を攻撃するまでのものだと思います。2013年3月の3回目の核実験で、1トン~1.5トンまで核弾頭小型化に成功したと見積もられますが、その重さの弾頭をミサイルで運べるのは300kmがせいぜいです。1万km以上離れた米本土まで運ぶには、その半分以下まで小型軽量化することが必要です。

 米軍の情報サイドは、当面は核ミサイルが米本土には飛んで来ない、と見積もっているでしょうが、中国に対抗するため軍事力整備を進めるのに、北朝鮮問題は使えるのです。

 ――トランプ大統領の頭の中には対北への軍事力行使の考えはどこまであるのでしょうか。

 軍事については素人でしょうから、何をやろうとするかわかりません。北のミサイルが北海道上空を通過した時にも、「どうして日本は撃ち落とさないのか?」と発言したと報じられました。ミサイルが飛んだのは成層圏(宇宙空間)であって、日本の領空ではありません。ただ、軍事素人の大統領の考えがそのまま戦略や政策にならいないようにしているのが、いまの大統領補佐官、国防長官及び国務長官です。

● トランプの暴走を止めるバランス取る スリーゼネラルとワンボーイスカウト

 最近も国防省の元高官と話す機会がありましたが、政権内では、「スリー ジェネラルズ(three Generals)&ワン ボーイスカウト(One Boy Scout)」といって、元海兵隊大将のマティス国防長官とケリー大統領補佐官そして現役陸軍中将のマクマスター大統領補佐官(安全保障担当)らの「3人の将軍(Generals)」と、ボーイスカウトにいたことのあるティラーソン国務長官の4人が常に連絡を取り合って、過激になりがちな大統領の言動を抑えてバランスをとっている、と言っていました。

 4人が知らない間に大統領がツイッターで過激なことを書く、ということがしばしばあるようですが、その時も4人でフォローし、波風を最小限に抑えていると言っていました。

 マティス長官の古今東西の戦史についての博識ぶりは有名ですし、マクマスター補佐官には、ベトナム戦争の失敗を分析した著書もあります。軍事素人の大統領を軍事の専門家がいわば、教育している最中ということでしょうか。

 ティラーソン長官がトランプ大統領を「能なし」と言ったなど二人が「不仲」という話も、国務省などの高官の政治任用が遅れている、といわれているのも一定の理由があるようです。

 それはポストの削減です。そもそも国務省高官ポストは、国防省の3倍以上あるそうです。減税政策を進めようとするトランプ政権においてティラーソン長官は、国務省の高官ポストそのものを大幅に削減しようとしている、と聞きました。そして当然それに不満を抱く国務省役人サイドから「長官更迭」を狙って、色々な話を流しているというのです。

 そういう話を聞いても、大統領と「3人の将軍とボーイスカウト」との関係はそんなにぶれていない気がします。ティラーソン長官が「北との交渉を打診」と発言した矢先に、大統領が「交渉は無駄だ」と言ったのも、二人で役割分担し、押したり引いたりして、北を交渉に乗せるための手段の一つ、と見ることができます。

● 軍事カードのベースになる 核戦争前提の「5015作戦」

 ――仮に軍事介入ということになれば、どういうシナリオが考えられていますか。

 すでに北の2013年の3回目の核実験を機に、2015年に「韓国に対する核戦争」を前提にした「5015作戦」が作られました。

 本来、こうした作戦計画は極秘ですが、韓国では報道で多数リークされますから、韓国の報道をまとめると次のようなことになるのだと思います。

 通常兵器での戦争を前提にした従来の作戦は、北が攻撃してきたら、当初は韓国側が後退を余儀なくされるが、その後米韓の地上部隊を中心にして押し戻すシナリオでした。ところが北が核ミサイルを撃つとなれば、それだけで韓国は壊滅的状況になりますから、悠長なことはいっていられません。 

 「5015作戦」の考え方は先制攻撃です。北の南に対する核ミサイル攻撃の「兆候」を「探知」したら、まず「攪乱」するのです。核兵器を韓国に撃ち込むことは、さすがにトップである金正恩氏の命令がないとできません。

 ですからトップが命令を出すために必要な現場からの情報や、トップが現場に下ろす情報のコミュニケーションラインをサイバー攻撃などで攪乱するのです。実はこれはイラク戦争でも米国はやっています。

 「斬首作戦」は、トップを暗殺することだと思われていますが、それは誤解です。コミュニケーションラインを攪乱し、頭(トップ)と胴体(ミサイル部隊などの実行部隊)を切り離すことです。核ミサイルは持っているけれど撃っていいのかよくわからない状態にして、その間に、先制攻撃で北のミサイル基地や司令部などを「破壊」する。

 これが「5015作戦」の一番の肝だと言われています。その副次作戦として特殊部隊による頭(金正恩)の拿捕、殺害があるのです。

 「兆候探知」→「攪乱」→「破壊」と、鎖のようにつながっていく一連の作戦は、「キルチェーン(kill chain)」と言われています。韓国は「5015作戦」に対応する対北用の軍事体制を「3軸系」と呼称していますが、キルチェーンが第一軸で、そのために衛星購入などの予算要求が出されています。 

 第二軸が、イージス艦などによるミサイル防衛システム、第三軸が、「玄武2号」「玄武4号」などの北朝鮮攻撃用ミサイルによる大量報復戦略です。韓国は核を持っていませんが、このミサイルに1トン爆弾を搭載して、平壌に撃ち込むと言っています。北の1トン~1.5トン級の核弾頭を意識して、同じぐらいの破壊力を持つ通常爆弾の弾頭を搭載し、北が撃ったら、直ちに撃ち返すぞ、というわけです。

 文在寅・韓国大統領は対北融和路線だと言われていますが、それを目指すとしても、一方では「5015作戦」に応じた軍事力整備も着々と進めているのです。

 >>(下)に続く


米国、北朝鮮をテロ支援国家に再指定 追加制裁も発動へ
11/21(火) 2:13配信 ロイター

[ワシントン 20日 ロイター] - トランプ米大統領は20日、北朝鮮をテロ支援国家に再度指定した。また、同国に対する追加制裁を発動すると発表した。

トランプ大統領は記者団に対し、追加制裁の詳細については米財務省が21日に発表することを明らかにした。

その上で「本日、米国は北朝鮮をテロ支援国家に指定する。もう何年も前にこうすべきだった」と語った。

大統領は「北朝鮮は核による破壊の脅威を世界に与えていることに加え、国外での暗殺を含む国際的なテロ行為を何度も支援した」と説明。「今回の指定は北朝鮮と関係者に対して一段の制裁と処罰を科すことにつながり、残忍な体制を孤立させるためのわれわれの最大限の圧力キャンペーンを支援するものだ」と述べた。

これに先立ち、韓国国家情報院は、北朝鮮が長距離ミサイル開発技術を向上させ米国への脅威を強めるため、年内にさらなるミサイル実験を行う可能性があるとの見方を示し、動向を注視しているとした。

専門家の間では、米国はすでに北朝鮮にかなりの制裁を科していることから、今回の措置には象徴的な意味合いがあるとみられている。

ティラーソン国務長官は記者団に対し、決定は北朝鮮への圧力を高める狙いがあり、化学兵器の使用も理由の一つと説明。「第3者による対北朝鮮活動の中断や制止につながる可能性がある」と述べた。

<思わぬ事態招く懸念>

北朝鮮を除くと、米国がテロ支援国家に指定しているのはイラン、スーダン、シリアの3カ国にすぎない。

一部の専門家からは「国際的なテロ行為に何度も支援を提供した」との証拠を必要とする指定基準に北朝鮮は合致していないとの見方も出ている。

北朝鮮情勢を分析する米情報機関当局者は、テロ支援国家の指定に議論の余地があることを特に考慮すれば、今回の再指定は思わぬ事態を招く可能性もあるとの懸念を表明。北朝鮮がミサイル・核実験を再び実施するなどさまざまな反応が考えられるとした。


<米国>「北朝鮮はテロ支援国家」 再指定、追加制裁へ
11/21(火) 2:02配信 毎日新聞

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閣議で北朝鮮のテロ支援国家再指定を指示するトランプ米大統領(右)=ワシントンのホワイトハウスで20日、AP

 【ワシントン高本耕太】トランプ米大統領は20日、米国内法に基づき北朝鮮をテロ支援国家に再指定すると発表した。2008年以来9年ぶり。核・ミサイル開発を続ける北朝鮮を国際テロの支援国家と認定することで「残忍な政権へ最大限の圧力をかける」ことが狙い。21日には独自の追加経済制裁を発表することも明らかにした。

 ホワイトハウスで開かれた閣議の冒頭、発言した。テロ支援国家指定は経済援助禁止などの根拠となるもので、米国は1988年に北朝鮮を指定したが、08年に対話を模索した当時のブッシュ(子)政権が、北朝鮮による核施設無力化計画の提出と引き換えに解除していた。米国による指定国はイラン、シリア、スーダンと合わせ4カ国となる。

 トランプ氏は北朝鮮が「国外での暗殺を含め数々のテロ行為を支援してきた」と指摘。「もっと早くに指定されるべきだった」と述べた。今年2月にはマレーシアで金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏が殺害され、米政府は「金政権によるテロ行為」(マクマスター大統領補佐官)と非難していた。また、米国内や議会では、北朝鮮で昨年から拘束され意識不明の状態で今年6月に帰国した米男子学生の死亡を受け、再指定を求める声が高まっていた。

 トランプ氏は「北朝鮮は不法な核・ミサイル開発と合わせて全てのテロ支援活動をやめなければならない」と強調、新たな指定に基づいて「今後2週間にわたり最高レベルの制裁を科す」と述べた。既に米国が数々の経済制裁を科している現状で、指定が北朝鮮に与える影響は未知数だが、米国の強い姿勢を示すことで中国など関係国に圧力強化を促す象徴的な意味合いがある。ホワイトハウスで20日、記者会見したティラーソン国務長官は「各国がそれぞれ行動することで、対北朝鮮の圧力が強まる」と述べた。

 再指定を巡っては、トランプ氏のアジア歴訪(3~14日)終盤に発表される見通しだったが、中国の習近平国家主席の特使が17~20日の日程で訪朝したことを受け、成果を見極めるため発表を保留していた模様だ。


米、北朝鮮をテロ支援国再指定=「最大限の圧力」―大規模追加制裁も実施へ
11/21(火) 2:02配信 時事通信

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トランプ米大統領は20日、閣議の冒頭で、北朝鮮をテロ支援国家に再指定すると発表した。2008年に指定解除して以来9年ぶり。北朝鮮の反発は必至で、米朝間の緊張が一段と高まる可能性がある=ホワイトハウス

 【ワシントン時事】トランプ米大統領は20日、閣議の冒頭で、北朝鮮をテロ支援国家に再指定すると発表した。

 2008年に指定解除して以来9年ぶり。トランプ政権は核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮に「最大限の圧力」をかける戦略で、今回の再指定もその一環。大規模な追加制裁を実施することも明らかにした。北朝鮮の反発は必至で、米朝間の緊張が一段と高まる可能性がある。国務省によると、指定は20日付。

 ティラーソン国務長官は記者会見で、再指定の理由として、2月に金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏がクアラルンプールの空港で殺害されたことを念頭に「禁止された化学兵器を使った北朝鮮国外での暗殺」を挙げた。事件では猛毒の神経剤VXが使用された。トランプ氏は再指定について、北朝鮮の孤立化に向け「最大限の圧力をかけるわれわれの取り組みを後押しするものだ」と強調した。

 トランプ氏は追加制裁に関し、財務省が21日に発表するのをはじめ、向こう2週間のうちに具体的な措置を順次打ち出す方針を示し、「最高レベルの制裁となる」と強調した。


米、北をテロ支援国に再指定へ トランプ氏が発表
11/21(火) 2:01配信 産経新聞

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は20日、ホワイトハウスで記者団に対し、北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定することを決めたと発表した。

 テロ支援国への再指定は今年6月、北朝鮮に拘束されていた米国人大学生、オットー・ワームビアさんが昏睡状態で解放され、米国に帰国後間もなく死亡したことなどを受けた措置。

 トランプ氏は引き続き北朝鮮に最大限の圧力をかけていくことを強調。また、再指定を受けて財務省が21日、北朝鮮に対する大規模な追加制裁を発表することを明らかにした。

 「北朝鮮に対し、核・弾道ミサイル開発と国際テロの支援をやめるよう要求する」と語った。


<中国>訪朝の特使が帰国 金正恩氏との会談不明
11/20(月) 23:39配信 毎日新聞

 【北京・河津啓介、ソウル米村耕一】中国共産党の習近平総書記(国家主席)の特使として訪朝していた中国共産党中央対外連絡部(中連部)の宋濤部長が20日、帰国した。中国国営新華社通信は、宋氏が金正恩朝鮮労働党委員長と会談したかを明らかにしなかった。北朝鮮の核・ミサイル開発を巡る中朝関係の距離感をにじませたと言える。

 新華社は宋氏が17日からの訪朝中に「朝鮮労働党の中央指導者と会見、会談した」とのみ伝えた。北朝鮮の国営メディアも20日夜までに金委員長との会談の有無を伝えていない。宋氏の訪朝中に金委員長の側近とされる崔竜海党副委員長、党の外交部門を統括する李洙※党副委員長との会談は既に公表されていた。

 宋氏は北朝鮮の核・ミサイル開発について、北朝鮮に対し「対話による解決」に向けて自制を促したとみられる。核開発に固執する北朝鮮との溝は小さくなく、金委員長との会談の実現や、公表形式に影響を与えた可能性がある。

 党大会後の高官の往来は両国の慣例ながら中朝関係を改善する糸口になるとみられていた。ただ、両国メディアは抑制的な報道に終始。朝鮮中央通信は20日、宋氏ら一行が19日に金日成主席と金正日総書記の遺体が安置されている平壌の宮殿などを訪問したとのみ伝えた。中国メディアも宋氏の動静を詳しく報じず、国際社会からの過度な期待を警戒する論調が目立った。

 宋氏は習氏の特使であり、金委員長との会談が実現しなかったとすれば、中朝関係に禍根を残すことは必至だ。韓国大統領府の文正仁統一外交安保特別補佐官は20日の記者会見で、「金委員長との会談が実現しなかったとすれば、北朝鮮が不満を示したことになる」との見方を示した。

 ※は「土へん」に「庸」


B-1Bランサー、北朝鮮ミサイル基地攻撃のファーストオプション
11/20(月) 21:10配信 BUSINESS INSIDER JAPAN

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韓国のF-15と並んで飛行する2機のB-1Bランサー。

アメリカ海軍は11月11日~14日、原子力空母3隻を投入した訓練を実施した。それに先立ち11月2日には朝鮮半島周辺で、アメリカ空軍の2機のB-1B爆撃機が航空自衛隊および韓国とそれぞれ共同訓練を行った。

【写真付き全文はこちら】B-1Bランサー、北朝鮮ミサイル基地攻撃のファーストオプション

「日本と韓国、それぞれ2国間での爆撃機持続的配備(CBP)訓練は事前に計画されたものであり、最近の出来事に対応したものではない」とアメリカ空軍は声明で述べた。

北朝鮮はこの訓練を「奇襲」攻撃訓練と呼んでいる。それはあながち間違いとは言えないだろう。

アメリカ国防総省は、トランプ大統領が先制攻撃を命じた場合に備えて、北朝鮮ミサイル基地への攻撃計画を立てている。その際、B-1Bランサーは重要な役割を果たすことになる。

攻撃計画とランサーの能力を見てみよう。

※写真付き詳細は記事上部のリンクよりご覧になれます。

B-1Bランサーは、B-52の後継機として1970年代に開発された長距離戦略爆撃機。

1998年のイラク空爆(砂漠の狐作戦)で実戦へ初投入、2003年からのイラク戦争(イラクの自由作戦)では、有志連合の爆弾の40%近くを投下した。

製造はアメリカ最大の軍事企業であり、巨額の政治資金を提供しているボーイング。ランサーは、2040年頃までアメリカの戦略爆撃機の中心的存在であり続けるだろう。

4基のGE製F101-GE-102ターボファンエンジンはそれぞれ3万ポンド(約1万4000キロ)を超える推力を生み出す。

最高速度は900マイル(約1450km/h)以上、最高高度は3万フィート(約9000メートル)以上。

航続距離は約1万2000キロ、KC-135から空中給油を受けることも可能。

乗員は4名。機長、副操縦士、2名の戦闘システム担当。

2014年、ランサーは改修により4つの多機能カラーディスプレイで構成された垂直状況表示装置(VSD)を含む統合戦闘ステーション(Integrated Battle Station)を装備。パイロットに状況把握に必要なデータを分かりやすい形で提供する。

機内搭載量は7万5000ポンド(約3万4000キロ)、B-52より多く、アメリカの爆撃機で最大。核兵器は搭載できないが、さまざまな爆弾やミサイルを搭載できる。

ランサーが搭載できる兵器は以下の通り。
500ポンド(約230キロ)のMk-82を84発、または2000ポンド(約900キロ)のMk-84汎用爆弾を24発。
500ポンドのMk-62を84発、または2000ポンドのMk-65クイックストライク沈底機雷を8発。
クラスター爆弾(CBU-87、89、97)を30発、または風力安定クラスター爆弾(CBU-103、104、105)を30発。
2000ポンドのGBU-31 GPS誘導爆弾(JDAM:Joint Direct Attack Munition)を24発、または500ポンドのGBU-38 GPS誘導爆弾を15発。
AGM-158A空対地長距離巡航ステルスミサイル(Joint Air-to-Surface Standoff Missile)を24発。
GBU-54レーザーJDAMを15発。

トランプ大統領が20以上の北朝鮮ミサイル基地の攻撃を決断すれば、アンダーセン空軍基地に配備されている6機のランサーのうちの数機が出撃することになるだろう。

国防総省広報官クリス・ローガン中佐はBusiness Insiderに対し、攻撃に加わる機数についてはコメントできないと語った。
「どのような状況下でも作戦遂行能力が外部に漏れることは望ましくない」

数機の戦闘機が護衛任務につく。

ローガン中佐は護衛任務につく戦闘機に関してもコメントできないとした。だがアメリカ、韓国、日本の航自のF-15が、直近の訓練ではランサーを護衛した。
F-16と空自のF-2も訓練に参加した。

ランサーは、射程延長型の空対地長距離巡航ステルスミサイルで北朝鮮のミサイル基地を攻撃可能。射程距離は500マイル(約800キロ)、北朝鮮国境から十分離れた場所から目標を破壊できる。

しかし、北朝鮮ミサイル基地への先制攻撃は状況の悪化を招く。金正恩委員長は韓国やグアムを攻撃するだろう。

ある軍高官はNBCニュースに対し、この状況を悪化させかねないリスクこそが、ランサー投入の理由の1つだと語った。なぜなら、同機は核兵器を搭載できない。それが金委員長の反応を和らげる可能性がある。
だがジェームズ・スタヴリディス元海軍大将など、この説に納得していない高官たちもいる。

国防総省には別の計画もあるが、B-1Bによる攻撃は「数ある悪い選択肢の中で最も優れている」とある情報機関の高官はNBCニュースに語った。

[原文:The B-1B Lancer could be used to strike North Korean missile sites ー here's what the bomber can do]
(翻訳:conyac/編集:増田隆幸)


<ASEM外相会合>ミャンマーで開幕 北朝鮮問題など議論
11/20(月) 20:52配信 毎日新聞

 【ネピドー西脇真一、北京・河津啓介】アジア欧州会議(ASEM)外相会合が20日、ミャンマーの首都ネピドーで開幕した。冒頭、議長国ミャンマーのアウンサンスーチー国家顧問兼外相が演説し、「政策立案者が互いの国の困難に関し理解を深めれば、問題への対処は一層効果的になる」と述べた。西部ラカイン州の少数派イスラム教徒「ロヒンギャ」の多数が難民化している問題で自国の立場に理解を求めた形だ。

 アジアと欧州の51カ国・2機関が参加するASEMの会期は21日まで。核・弾道ミサイル開発を続ける北朝鮮や、ロヒンギャの問題などを議論する。

 ロヒンギャは60万人以上が隣国バングラデシュに避難し「1990年代以来最も深刻な難民危機」(グランディ国連難民高等弁務官)と言われる。ミャンマー政府は、ロヒンギャ武装勢力が同州で8月に行った警察署襲撃がきっかけで始まった問題で、難民らが証言する村の焼き打ちや住民の大量殺害も、国軍側は関与していないと主張する。だが、国際社会は国軍側による民間人を狙った「民族浄化」(ゼイド国連人権高等弁務官)だと非難している。

 ASEMに参加する欧州連合(EU)のモゲリーニ外務・安全保障政策上級代表(外相)は19日にバングラ南東部の難民キャンプを訪問。20日朝にスーチー氏やバングラ側と非公式会談した。その後、ロヒンギャ帰還に関する両国の交渉は詰めの段階にあると述べ、スーチー氏のこの問題への取り組みに関する説明に「勇気づけられた」と語った。一方、事態打開のカギは暴力と難民流出の停止などだと語り、ミャンマー政府のさらなる対応を求める姿勢を示した。

 米国はティラーソン国務長官が15日、ネピドーでスーチー氏と共同記者会見し、治安部隊の残虐行為の証拠があるとして「深刻な懸念」を表明し、公正な調査を求めている。

 ミャンマーに対する影響力拡大を図る中国は、王毅外相が18日からバングラデシュとミャンマーを歴訪。ロヒンギャ問題に関し「両国の協議で処理すべきだ」と述べ、欧米をけん制した。19日のスーチー氏との会談では、停戦と秩序の回復を第一歩とする「3段階の解決」を提案。中国外務省の陸慷報道局長は20日の定例記者会見で「両国が賛同した」と説明した。


<北朝鮮>党指導部が軍幹部を処罰 統制強化の一環か
11/20(月) 20:48配信 毎日新聞

 【ソウル米村耕一】韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は20日、北朝鮮の崔竜海・朝鮮労働党副委員長ら党指導部が、「不純な態度」の軍総政治局幹部を処罰していると明らかにした。国会情報委員会での説明を聯合ニュースが伝えた。

 対象には黄炳瑞・総政治局長や金元弘・第1副局長が含まれているが、処罰の具体的内容は不明という。軍総政治局は朝鮮人民軍内で政治、思想面での指導を管轄する。

 情報が事実なら、軍に対する党の優位性を確認し、金正恩党委員長の統制を強め、忠誠心を高める政策の一環とみられる。

 「不純な態度」とは、権力を乱用したり私利を図ったりしたことを意味する可能性がある。黄総政治局長は10月12日以降、公式報道に登場していない。

 国情院は、経済制裁が続く中で体制が揺るがないよう、住民に対する締め付けが強化されたとも指摘。党組織を通じて住民の日常生活に関する報告・監視態勢を作り上げ、飲酒が伴う集まりなども禁じているという。


米韓、合同演習調整を=北朝鮮の挑発凍結で専門家
11/20(月) 19:20配信 時事通信

 【ソウル時事】元米国務省の北朝鮮専門家ジョエル・ウィット氏は20日、ソウル市内で講演し、北朝鮮の核・ミサイル実験凍結継続に向け、米韓は来年春に予定される合同演習を縮小するなど調整すべきだと提言した。

 米ジョンズ・ホプキンス大高等国際問題研究大学院の上級研究員を務めるウィット氏は「(このままでは)北朝鮮が実験を再開する可能性が極めて高く、問題は『いつ再開するか』だ」と指摘。「北朝鮮の実験見送りが続き、米韓合同演習や平昌冬季五輪が予定される中、この三つの要素は、真剣な外交努力を打ち出す機会になる」と強調した。

 具体的には、米韓が毎年春にほぼ同時に実施している野外機動訓練「フォール・イーグル」と指揮系統を確認する「キー・リゾルブ」のうち、どちらか一方をキャンセルするか、大幅に縮小する方策を検討すべきだと提案。北朝鮮はこれに呼応して、核・ミサイル実験凍結を継続し、米朝間の予備協議に応じるべきだと訴えた。


北朝鮮、党が軍幹部処罰か=金正恩氏側近も―韓国情報機関
11/20(月) 19:02配信 時事通信

 【ソウル時事】韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は20日、国会の情報委員会で、北朝鮮の朝鮮労働党組織指導部が朝鮮人民軍幹部を処罰したという情報を入手したと報告した。

 聯合ニュースが伝えた。処罰対象には、金正恩党委員長に近い黄炳瑞軍総政治局長らが含まれ、国情院は注視している。

 処罰されたのは黄氏のほか、同じく軍総政治局の金元弘第1副局長ら。国情院によれば、党組織指導部は党への態度を問題視し、軍総政治局に対して20年ぶりとなる「検閲」を行っているという。ただ、処罰の詳細は明かしていない。


安倍晋三首相、北朝鮮問題「困難な課題に真正面から取り組む」 各党代表質問で
11/20(月) 18:18配信 産経新聞

 安倍晋三首相の所信表明演説に対する各党の代表質問が20日の衆院本会議で始まり、自民党の岸田文雄政調会長と立憲民主党の枝野幸男代表、希望の党の玉木雄一郎代表が質問に立った。首相は、北朝鮮情勢の緊迫化などを念頭に「厳しい安全保障環境を直視し、困難な課題に真正面から取り組む」と強調した。

 その上で「北朝鮮に政策を変えさせるため、あらゆる手段を使って圧力を最大限にし、北朝鮮から対話を求めてくる状況を作ることが必要だ」と訴えた。

 集団的自衛権行使を限定容認した安保法制をめぐっては「憲法の範囲内であらゆる切れ目のない対応を可能とする法制を整備した。政府としてはベストなものと考えている」と重ねて表明し、「立憲主義の観点から決して許されない」と断じた枝野氏に反論した。

 憲法改正については「国会の憲法審査会で各党による建設的な議論が行われ、国会における議論が深まる中で国民的な理解が深まっていくことが極めて重要だ」と述べた。

 自民党が衆院選重点公約に掲げた「人づくり革命」を実現するための2兆円規模の政策パッケージに関しては「幼児教育の無償化や介護人材の確保などを通じて社会保障制度を全世代型へ転換し、真に必要な子供たちに限った高等教育無償化など『人への投資』を拡充する」と語った。

 森友、加計学園問題では「閉会中審査に出席するなど国会で丁寧な説明を積み重ねてきた。今後もその考え方に変わりはない」と答弁した。


焦点:体内から巨大寄生虫、脱北兵士が伝える北朝鮮の食糧事情
11/20(月) 16:34配信 ロイター

Josh Smith Hyonhee Shin

[ソウル 17日 ロイター] - 南北軍事境界線上にある板門店から韓国に亡命した際に重傷を負った北朝鮮兵士の体内から発見された寄生虫は、孤立する北朝鮮を長年苦しめている栄養不足や衛生面の問題を露呈した、と専門家は指摘する。

亡命の際に銃撃され、重傷を負った脱北兵士の手術を行ったLee Cook-jong医師は15日、兵士の命を救うため行われた一連の手術で、消化器官から摘出された寄生虫数十匹の写真を会見で公開。消化器と同じような色をしており、最長27センチのものもあったという。

「外科医として20年以上の経験があるが、こんなものは教科書でしか見たことがない」と同医師は話した。

これらの寄生虫と、胃袋から見つかったトウモロコシの芯は、これまでの脱北者や専門家が語ってきた北朝鮮の一般的な食料と衛生事情を裏付けることになるだろう、と専門家は話す。

「北朝鮮の健康事情を示す確かな数字はないが、医療専門家は、寄生虫の感染や、他の深刻な健康問題が国内で広がっているとみている」と、寄生虫が専門のソウル大学医学部のChoi Min-Ho教授は話す。兵士の状態は、「北朝鮮の衛生や寄生虫の問題を考えれば、驚くことではない」と語る。

板門店の軍事境界線を越えて韓国側に劇的な脱出を遂げた際に、北朝鮮兵士から銃撃を浴びた脱北兵士は13日、ヘリコプターで病院に搬送された。

この兵士は、板門店の共同警備区域に配置されていた20代半ばの陸軍軍曹とみられていると、国家情報院の説明を受けた韓国与党民主党のKim Byung-kee議員は説明する。

北朝鮮は、今回の亡命についてコメントしていない。

この兵士の胃袋の中身が北朝鮮国民の全体像を反映しているとは限らないものの、エリートの任務を与えられた兵士として、少なくとも平均的市民と同等の食料供給を得られていたと考えられる。

病院によれば、この兵士は臀部や脇、肩や膝などを撃たれていた。

<最善の肥料>

Lee医師は記者会見で、韓国でも、40─50年ほど前まで寄生虫は一般的だったが、経済が大きく発展するにつれ消滅したと指摘。

北朝鮮からの脱北者の治療にあたった経験のある他の医師も、さまざまな種類の寄生虫を体内から除去したと報告している。

北朝鮮で長引く寄生虫問題は、「下肥」とも呼ばれる人糞の使用とも関連があるとみられている。

「化学肥料は1970年代まで国から支給されていたが、1980年代初頭から生産が減った」と、1995年に韓国に亡命した北朝鮮農業の専門家Lee Min-bok氏は指摘する。「1990年代には、国はもはや化学肥料を支給できなくなり、農家は代わりに大量の下肥を使い始めた」

2014年には金正恩・朝鮮労働党委員長自ら、畑の肥料として、人糞のほか動物のフンや有機堆肥の利用を奨励した。

だが家畜が不足していたため、動物のフンは利用が難しかったと、農業専門家のLee氏は言う。

さらに状況を難しくしているのは、寄生虫リスクがあるにもかかわらず、下肥が「北朝鮮で最高の肥料」と考えられていることだ、と同氏は言う。「下肥で育てた野菜は、他のものより美味と言われている」

<限定的な食生活>

医師は記者会見で、兵士は身長170センチ、体重60キロで、胃の中身はトウモロコシだったと説明。トウモロコシは北朝鮮の主要穀物だが、国連が2001年以来で最悪とする干ばつの影響により、その依存度がさらに高まっている可能性がある。

コメほど人気はないが、より安価なトウモロコシ輸入量は、北朝鮮で収穫が危ぶまれている年に増加する傾向にある。

中国当局が公表したデータによると、今年1月から9月にかけて、中国は北朝鮮に4万9000トン近いトウモロコシを輸出。2016年の輸出量はわずか3125トンだった。

北朝鮮の核開発をめぐる経済制裁や干ばつにも関わらず、トウモロコシとコメの価格は比較的安定していることが、脱北者が運営する韓国の北朝鮮専門ネット新聞「デイリーNK」の市場データをロイターが分析した結果、明らかになった。

政府の配給制度で飢きんを防げなかった1990年代以降、北朝鮮の人々は食物を確保するために、市場や他の民間手段に次第に頼るようになった。

世界食糧計画(WFP)によれば、同組織が支援する保育園に通う北朝鮮の6カ月以上5歳未満の乳幼児の4分の1が、慢性的な栄養失調に苦しんでいる。

平均的にみて、北朝鮮の人々は韓国の国民よりも栄養状態が悪い。WFPは、北朝鮮の子どもの4人に1人は、韓国の同年代の子どもに比べて身長が低いとしている。2009年の調査では、北朝鮮の就学前児童は、韓国育ちの同世代より最大で13センチ背が低く、体重も最大7キロ軽かった。

「北朝鮮の大きな問題は、食生活が単調なことだ。主にコメやトウモロコシ、キムチと味噌ばかりで、必須栄養素である脂肪やたんぱく質を欠いている」と、WFPは9月、ロイターに宛てた書面で指摘した。

(翻訳:山口香子、編集:下郡美紀)


北朝鮮、年内にさらなるミサイル実験の可能性=韓国
11/20(月) 16:23配信 ロイター

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 11月20日、韓国国家情報院は20日、国会議員との非公開の会合で、北朝鮮が米本土に到達可能な弾道ミサイルの開発を年内に完了することは可能だとの見方を示し、動向を注視しているとした。写真はKCNAが8月30日に配信した北朝鮮のロケット発射実験の提供写真。(2017年 ロイター)

[ソウル 20日 ロイター] - 韓国国家情報院は20日、国会議員との非公開の会合で、北朝鮮が長距離ミサイル開発技術を向上させ米国への脅威を強めるため、年内にさらなるミサイル実験を行う可能性があるとの見方を示し、動向を注視しているとした。

北朝鮮はこれまで、米本土に到達可能なミサイルを開発する計画を明らかにしている。

会合に出席した議員によると、北朝鮮は最近、ミサイルのエンジンの実験を行ったもよう。ミサイル施設の周辺で車両の移動が多くみられたという。

また同議員は、差し迫った核実験の兆候はみられないとする一方、豊渓里の核実験場は「いつでも」実験を行うことができる状況にあるようだと指摘した。

同議員は、北朝鮮が衛星打ち上げと称して年内にミサイルを発射する可能性があり、国家情報院が動向を注視していると述べた。ミサイル発射は米国への脅威を高めることが目的だとした。


「死の白鳥」「根性なし」…軍用機の愛称どう決まる? 非公式なものや黒すぎる背景も
11/20(月) 16:10配信 乗りものニュース

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白くないのに「死の白鳥」と呼ばれることになったB-1B「ランサー」。当初イーグルの名が与えられるはずだったがF-15に奪われた(関 賢太郎撮影)。

誰が呼んだか「死の白鳥」、いまやすっかり定着か
 たびたび繰り返される北朝鮮による核開発・ミサイル実験。これに呼応するかのように、アメリカは数度にわたり大型爆撃機B-1B「ランサー」を東アジア方面に派遣し日本および韓国と共同訓練を行うなど、北朝鮮への国際的な圧力が高まりつつあります。

【写真】その名も「デカくて不細工な太ったくそったれ」

 こうした状況から、B-1B爆撃機が一般メディアにおいて登場する機会が増大しています。一般メディアなどではB-1Bを「死の白鳥」というニックネームで紹介することが多いようですが、このニックネームは2017年頃になって急に広く使われだしたものであり、それ以前の航空・軍事専門誌などではまったく使われていませんでした。筆者(関 賢太郎:航空軍事評論家)自身もそうした専門誌で執筆するにあたり、一度も使ったことは無いどころか、目にした記憶すらありません。

 そもそもB-1Bは夜間に超低空を侵攻する目的で開発されており、就役中の全機体はダークグレイの塗装が施されまったく白くありません。一説によると原型機のB-1A型が白色だったことや、B-1Bとよく似たロシア製の白いTu-160爆撃機と混同した韓国メディアが「死の白鳥」と誤用したことが発端となり、日本にも広まったのではないかという見解もあるようです。

「死の白鳥」という名はすでにかなりの頻度で使われているようですし、どう呼ぶかは自由ですから、もはやB-1Bのニックネームのひとつとして定着していると言ってもよいでしょう。

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ひどい欠陥機であり数年で退役したF7U「カットラス」。殉職者を多数生み「ガットレス(根性無し)」とあだ名された(画像:アメリカ海軍)。

ニックネームは誰が決めるのか?
 ところで、軍用機のニックネームはだれが決めているのでしょうか。その主体は様々ですが、軍公式のものと非公式のものに大別できます。前述したB-1Bの公式ニックネーム「ランサー(槍騎兵)」は、アメリカ空軍が定めたものです。また公式にほぼ準ずる扱いのものに「ボーン」という名も有しています。ボーンは「ビーワン(B ONE)」から「BONE」へと変化させたものであり、こちらは「死の白鳥」と違って空軍の乗員たちのあいだにおいても使われています。

 米軍機は複数の名で呼ばれることが少なくないようで、F-16「ファイティングファルコン(戦う隼)」は「バイパー(毒蛇)」、A-10「サンダーボルトII(雷電)」は「ウォートホグ(イボイノシシ)」などがあり、面白いことに攻撃ヘリコプターAH-1Z「バイパー」は、F-16の非公式のものを公式名として与えられています。

 ほかにもB-2A「スピリット(魂)」は生産された機体1機ごとに「スピリット・オブ・カリフォルニア」「スピリット・オブ・ハワイ」など州名をとった名が公式に与えられています。

 なかにはひどいものもあり、艦載戦闘機F7U「カットラス(剣)」などはひどい欠陥機であったことから、「カットラス」の韻を踏んだ「ガットレス(根性無し)」または「ガットレスカットラス」などと不名誉な非公式ニックネームで呼ばれていました。

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予算確保のためF/A-18に似せて設計され、ニックネームまでそれらしく仕立てたというF/A-18E/F「スーパーホーネット」(画像:アメリカ海軍)。

ひどい呼びざまは愛情の裏返しの場合も?
 現役機としてひどい非公式ニックネームを持つものにB-52「ストラトフォートレス(成層圏の要塞)」があります。公式ニックネームこそ太平洋戦争でも活躍したB-17「フライングフォートレス(空中要塞)」、B-29「スーパーフォートレス(超要塞)」の伝統と名誉を受け継いでいますが、乗組員たちには「BUFF(バッフ)」とも呼ばれています。

「バッフ」とは「ビッグ(デカくて)、アグリー(不細工な)、ファット(太った)、フェロー(くそったれ)」の略称です。最後のフェローは、Fから始まる別の4文字とも言われ、いずれにせよ実にひどい呼ばれようです。ただしこれは乗員たちが自分たちの愛機を「信頼できる俺たちの仲間」として親しみと敬意をこめて「くそったれ」と呼んでいるものであり、悪意はまったくありません。

 ほかにも軍用機のニックネームは、F-111のように非公式のものであった「アードバーク(ツチブタ)」が公式化したり、F-15「イーグル(鷲)」などはほぼ同時期に開発中だったB-1Aが「イーグル」と名付けられそうだったので急いで先手を打ってその名を奪ったり、F-16「ファイティングファルコン」も「ファルコン」という名のビジネスジェットがすでに存在したため、仕方なく頭にファイティングという語を加えたりと、エピソードに事欠きません。F/A-18E/F「スーパーホーネット(超・雀蜂)」に至っては、事実上の新規設計機なのに新型機開発の名目では予算を確保できそうになかったので、政治的な意図から既存のF/A-18「ホーネット」にわざと見た目を似せて設計し、名前まで改造機らしく仕立て上げたなどというエピソードさえあります。

 軍用機のニックネームは公式・非公式ともそれぞれにさまざまな歴史やエピソードがあり、これらについて調べてみるのも面白い発見があるかもしれません。


北朝鮮核、ロヒンギャを討議=ASEM外相会合開幕
11/20(月) 13:29配信 時事通信

 【ネピドー時事】アジアと欧州の51カ国が参加するアジア欧州会議(ASEM)外相会合が20日、ミャンマーの首都ネピドーで2日間の日程で始まった。

 核・ミサイルによる挑発を続ける北朝鮮への対応や、議長国ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャの迫害問題をめぐり意見を交わす。

 中根一幸外務副大臣は初日の会合で、北朝鮮の核・ミサイル開発に関し、「アジアと欧州を含む国際社会にとって重大かつ差し迫った脅威」と強調。北朝鮮の核武装は決して受け入れられないというメッセージをASEMから発信すべきだと訴える。

 議長声明案は、北朝鮮による9月の核実験や7月の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験に触れ、「朝鮮半島の緊張の高まりに重大な懸念」を表明。北朝鮮に国連安保理決議を順守し、挑発行為を繰り返さないよう求めている。


北朝鮮の「潜水艦発射弾道ミサイル開発計画」 衛星写真で
11/20(月) 13:04配信 BBC News

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北朝鮮の「潜水艦発射弾道ミサイル開発計画」 衛星写真で

ジョナサン・マーカス 防衛・外交担当編集委員

北朝鮮の動向を分析しているウェブサイト「38ノース」が16日、新たな衛星写真を公開し、北朝鮮が「弾道ミサイル搭載可能な初の実戦用潜水艦の建造と配備を、積極的なスケジュールで進めている」と分析結果を明らかにした。

衛星写真は、北朝鮮が陸上からの大陸間弾道ミサイルだけでなく、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の開発をここ数年、進めてきたことを強くうかがわせている。

北朝鮮はすでに、試作品の潜水艦と水中発射試験台を保有し、これまでもそれを発射実験に使用してきた。しかし今回新たに公開された衛星写真は、北朝鮮東部沿岸にある新浦(シンポ)造船所で、造船施設の拡張が大々的に進められている様子を表している。また、ミサイル搭載可能な潜水艦をもう一つ建造しているかもしれない様子がうかがえる。

衛星写真には、潜水艦の耐圧殻の一部かもしれない2つの大きな円形の物体が写っている。その推定サイズから、既存の新浦級潜水艦の後継艦用のものかもしれないとうかがえる。

これまでも今年に入って以降、新浦造船所の巨大建設ホールに隣接するヤードで部品や資材の行き来が続く様子が、衛星写真から見て取れた。重機を支える構台や橋形クレーンも定期的に移動していた。38ノースによると、いずれも「長期的な造船計画の進行」をうかがわせるものだという。

潜水艦の船体からミサイルを発射する動きを再現するために使用されるとみられるミサイル実験用の発射台でも、作業が進められている。

衛星写真のみで、北朝鮮のSLBM開発計画がどれほど進行しているか判断するのは難しい。しかし軍縮問題に詳しい英シンクタンク国際戦略研究所(IISS)のマーク・フィッツパトリック氏はBBCの取材に対し、北朝鮮がSLBMを配備すれば、核攻撃態勢の破壊を狙う先制攻撃に直面した際、反撃のための第2撃能力を手にすることになると説明した。

またフィッツパトリック氏は「ミサイル開発の速度という点では、北朝鮮はこれまで専門家を何度も驚かせ、その予想を超えてきた」と加えた。

海中の潜水艦からのミサイル発射には、きわめて特殊な課題が伴う。北朝鮮はの発射実験はこれまでのところ、潜水可能な試験艇を使ったものに留まっており、海上ミサイル計画の展開は実戦レベルに遠く及ばない。

しかしこの開発計画から、北朝鮮が戦略的に何を目指しているのかを測ることができる。北朝鮮は核兵器を当面手放すつもりはないと、あらためて示すものだ。

(英語記事 Images show North Korea's 'submarine ballistic missile programme')


対北朝鮮は中韓ロに主導権が移った。日米の圧力路線は後退
11/20(月) 12:10配信 BUSINESS INSIDER JAPAN

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11月9日、北京の人民大会堂で発表された共同声明。トランプ大統領のアジア歴訪をまとめた記事の多くは、アジアにおけるアメリカの求心力低下を指摘している。

トランプ米大統領の10日間のアジア初歴訪が終わった。

「中国に『懐柔』された」(産経新聞)「(米国の)求心力の陰りが鮮明」(日経新聞)「(中国に)存在感を奪われた」(朝日新聞)ーー 。

【写真付き全文はこちら】対北朝鮮は中韓ロに主導権が移った。日米の圧力路線は後退

歴訪をまとめた日本の記事の多くは、中国をにらみアジアで主導権を回復しようとするアメリカの試みは「失敗」と辛い点をつけた。

米中のパワーシフト(大国の重心移動)が一段と加速したのは、アメリカが南シナ海問題で中国に対して強い姿勢を示せなかっただけではない。北朝鮮情勢をにらんで中国政府が打ったある布石が、流れを一変させたのだ。これによって、日米の武力行使を含む圧力路線は後退し、中韓ロが主導する対話路線に基調が変わり始めている。習近平特使の訪朝はそれを物語る。

北京がTHAADで譲歩
中国政府の布石とは何か。

中韓両国は10月31日、米軍が韓国内に地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)を配置したことで悪化した関係の改善に合意した。一見、中韓の二国間合意にすぎないように見えるが、違う。中韓関係のみならず北朝鮮とアメリカ、それに日本を加えた多国間外交関係を揺さぶる波及効果を計算に入れている。典型的な「三国志」外交だ。

習近平政権は韓国のTHAAD配備を中国を射程に入れていると強硬に反対し、1年以上にわたり韓国への中国人観光ボイコットや韓国系スーパー閉店などの「報復」をしてきた。北朝鮮の核・ミサイル問題に対し、「米日韓vs中朝ロ」という冷戦期からの伝統的対立軸から考えれば、THAAD問題は中韓に刺さった抜けないトゲのように見えた。

ところが、中韓合意で中国は、韓国から「第三国を狙ったものではない」「追加配備しない」などの言質をとって大幅譲歩し、軍事当局者間のチャネルで、THAAD問題について意思疎通することで一致した。

日米韓にくさび
北京の譲歩は、「日米韓三国同盟」にくさびを打ち込んだ。

文在寅大統領は「日米韓の軍事協力は同盟に発展しない」とわざわざ発言した。さらに韓国政府は、米原子力空母3隻の合同演習のうち、日韓合同演習は拒否。日米の新外交戦略「自由で開かれたインド太平洋戦略」にも慎重姿勢を見せ始めた。習近平政権が得たものがいかに大きいかが分かろう。

一方、文政権にとっても、対中関係悪化で失った1兆円弱の経済損失を回復するチャンスの到来を意味する。

だが効果はそれだけではない。

日米にはマイナスばかりのように映るが、それも違う。

例えば日中韓三国首脳会談は、中国が韓国のTHAAD導入に反対してきたため延期されてきたが、中韓和解でその障害が消え、年内実現に弾みがついた。ベトナム・ダナンでの安倍晋三・習近平会談は、2008年以来中断している日中首脳の相互往来の回復に期待を持たせる結果になった。北京の布石は「ウィン・ウィン」をもたらしたと言っていい。

中米韓による北管理
ではアメリカは、失うものしかなかったのか。

中国の中朝関係の専門家、沈志華・華東師範大教授は「そうではない。私は韓国主導の平和統一を視野に、中米韓協力が必要だと主張してきた」と語る。中国で「ポスト金正恩」をにらんだシナリオ作りが進んでいることがうかがえる。「米日韓vs中朝ロ」の図式ではなく、「中米韓」による北管理という新しい枠組構想である。米中が敵対関係にあればできない。

東京でインタビューした沈氏は、米中協調下で北の核管理を提言した北京大学の賈慶国教授・国際関係学院院長と並ぶ、対米協調派の有力学者。彼は「朝鮮問題は中国の安全に脅威をもたらすから中国にとって『核心利益』だが、アメリカにとってはそうではない」と言う。「あなたの認識は主流と言えるのか」と問うと、「(我々の主張は)習近平の決断で勝利した。しかし、伝統的な中朝同盟にしがみつく保守派も根強く残る」と、異論があることを認めた。

中国で激しい論争
中国ではこの9月、米中協調によって北の核管理を提言した賈・北京大教授を「虎(米国)の手先」と批判する声が上がり、激しい論争が展開された。批判派の一人の浙江省国際関係学会副会長の朱志華氏は「(賈の主張は)完全に米韓側に立つもので、中国外交の社会主義的核心に離反し、中国の国家利益を厳重に損なった」と激烈に批判。

これに対し賈教授は「北朝鮮の核兵器開発は中国の安全の深刻な脅威だ。にもかかわらず北朝鮮を無条件に保護しようというのか」と反論。論争は一般ネットユーザーを巻き込んで過熱した。沈教授は「いまでも外務省内には反米派が多い。中韓和解が遅れたのもそれが原因だが、後退しつつある。解放軍はそれほどでもない」と分析している。

米中は敵対関係ではない
トランプ訪中は、北朝鮮問題に何らかの進展をもたらしたのだろうか。沈氏に尋ねると、「はっきりしない。ただ、中米首脳会談で合意した2500億ドルの経済協力パッケージは、新たな米中の戦略的枠組みの基礎を作った。特にアメリカのシェールガス事業への投資の意味は大きい」と答えた。

アメリカはシェールガスの輸出先を同盟国に限定している。対中供与で合意すれば、両国は友好国ということになる。安倍首相がトランプ氏との首脳会談で「完全に意見の一致をみた」と、“日米蜜月”を誇るのはいいが、日米同盟強化が「米中は敵対関係にある」という認識を前提に、対中包囲網を目指すなら、それはもはや虚妄である。トランプ歴訪からジワリと見えてきた多国間関係の変化を見誤ってはならない。

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岡田充(おかだ・たかし):共同通信客員論説委員、桜美林大非常勤講師。共同通信時代、香港、モスクワ、台北各支局長などを歴任。「21世紀中国総研」で「海峡両岸論」を連載中。

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