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2017年9月21日 (木)

北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・214

去る1月6日に核実験を行なった残虐な中世の亡霊・暗黒独裁国家・北朝鮮が、今度は長距離弾道ミサイル発射実験の準備を進めていたが、ついに7日9時31分に発射した。

政府は7日午前、北朝鮮による弾道ミサイル発射を受け、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)を開き、国民の安全確保に万全を期すとともに、米韓などと緊密に連携し、北朝鮮に厳しく対応していく方針を確認した。
NSCで首相は、「米国や韓国など関係国と連携し、必要な対応を適時適切に行う」よう求めた。また、首相は関係省庁に対し、(1)落下物などによる被害がないかの確認(2)情報収集・分析の徹底(3)関係国との連携―を指示した。

安倍晋三首相は7日午前、首相官邸で記者団に対し、北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射したことについて「断じて容認できない。明白な国連安全保障理事会決議違反だ。国際社会と連携し、毅然として対応する。国民の安全と安心を確保することに万全を期する考えだ」と述べた。

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リンク:日本の懸念振り切り決定=韓国、北朝鮮に人道支援 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:日米韓、10月中旬に外務次官協議=対北朝鮮で連携強調 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:金正恩氏、「史上最高の超強硬措置」検討=米大統領演説を非難 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:核戦争より生計が心配-対北制裁措置に苦しむ中国ラストベルト地帯 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:雲行きが怪しくなってきた北朝鮮情勢 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:核で驕る北朝鮮 巨大ダム・水力発電所建設で「万人単位の死者」説 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:対北、独自制裁で基本合意=石油禁輸など検討―EU - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:仏、冬季五輪不参加も=北朝鮮の脅威持続なら - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮制裁を無力化する軍・党「裏ルート」の実態 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:日米韓、北朝鮮に格段の圧力=制裁の完全履行促す―拉致解決へ協力 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ氏、対北朝鮮制裁強化の大統領令に署名 資金源根絶へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:日米韓、圧力強化へ結束=北朝鮮制裁「完全履行を」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<米国>北朝鮮に独自追加制裁へ 「燃料不足の兆候」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:対北朝鮮で連携確認=米韓首脳が会談 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米、北朝鮮封鎖を強化=物流・金融など幅広く―トランプ氏が新制裁措置 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:文在寅大統領、「平和」連呼 平昌五輪への北参加「想像すると胸熱くなる」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ氏、対北追加制裁を発表 北と取引の個人や企業、銀行を標的 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮の核問題、安定した方法で対処を=韓国大統領 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<韓国大統領>対北朝鮮「平和解決を」国連演説 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国大統領「戦争防止を」=北朝鮮崩壊望まず - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:石油は対象外、北朝鮮追加制裁表明へ=米高官 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<首相国連演説>対北朝鮮、対話路線けん制 8割を割く - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ米大統領、北朝鮮制裁を強化=日米韓首脳会談で発表へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:官房長官「圧力損ない兼ねない行動避ける必要ある」 韓国の対北人道支援に苦言 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<首相国連演説>結束訴え「対話より圧力」8割が北朝鮮問題 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<中国>安倍首相の国連演説に反論「対話が唯一の道」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<米国務長官>「北朝鮮で燃料不足」圧力に一定効果の認識 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ大統領 国連演説の日、“北”の空は厳戒態勢だった - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<韓国>政府が北朝鮮への9億円人道支援決定 時期明示せず - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<日米韓首脳会談>NYで22日未明 対北朝鮮で結束強調へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮対応で連携確認=日独防衛相 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:包囲網、思惑通り築けず=国連演説、北朝鮮に8割―安倍首相 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮核開発が火を付けた、日本「核武装」論の現実味 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:アングル:ロシアから燃料密輸か、北朝鮮船「疑惑の航路」 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

日本の懸念振り切り決定=韓国、北朝鮮に人道支援
9/22(金) 7:05配信 時事通信

 【ソウル時事】韓国政府は21日、南北交流協力推進協議会を開催し、国際機関を通じて北朝鮮に対する800万ドル(約9億円)の人道支援を実施することを決定した。

 北朝鮮の相次ぐ挑発に国際社会が圧力を強める中、安倍晋三首相が慎重な対応を求めていたが、その懸念を振り切るように人道支援へと踏み込んだ。

 韓国政府は2016年1月の4回目の核実験などを理由に人道支援を中止。だが、今年5月に発足した文在寅政権は「人道支援は政治状況と分けて推進する」(趙明均統一相)という立場を表明していた。

 世界保健機関(WHO)などの調べでは、15年の北朝鮮の5歳未満の死亡率は1000人当たり25人(韓国3人)で、妊産婦の死亡率は10万人当たり87人(同11人)。先進国に比べ、乳幼児や妊産婦の環境は厳しい。

 人道支援は乳幼児や妊産婦らを対象に医療支援や栄養食品を提供する事業が中心。国連児童基金(ユニセフ)に350万ドル、世界食糧計画(WFP)には450万ドルを供与する。統一省は、現金ではなく、医薬品や栄養食品などの現物支援を実施するため、「転用の可能性はない」と強調。支援状況のモニタリングも行うという。

 安倍首相は北朝鮮が日本上空を越える弾道ミサイルを発射した15日、文大統領と電話会談し、人道支援に関して「時期を考慮してほしい」と慎重な対応を要請していた。韓国政府は21日の発表で、具体的な支援の時期などについて「南北関係などを総合的に考慮して推進する」と強調。こうした説明には、北朝鮮に対して厳しい国際社会の雰囲気に苦慮する心情がにじみ出ている。


日米韓、10月中旬に外務次官協議=対北朝鮮で連携強調
9/22(金) 7:04配信 時事通信

 【ソウル時事】日米韓3カ国は10月中旬にソウルで外務次官協議を開く調整に入った。

 日韓外交筋が21日、明らかにした。1月にワシントンで開いて以来、今年2回目の次官協議となる。72回目の朝鮮労働党創建日である10月10日の前後に北朝鮮が軍事挑発に踏み切る事態も念頭に、日米韓が緊密に連携して対応する姿勢を示すとみられる。

 次官協議には、日本から杉山晋輔外務事務次官、米国からサリバン国務副長官、韓国からは林聖男外務第1次官が参加する見通し。北朝鮮に対する新たな国連安保理制裁決議の履行状況などを確認するほか、11月に予定されているトランプ米大統領の日中韓訪問についても話し合うもようだ。


金正恩氏、「史上最高の超強硬措置」検討=米大統領演説を非難
9/22(金) 7:01配信 時事通信

 【ソウル時事】22日の朝鮮中央通信によると、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は21日付の声明で、「北朝鮮を完全に破壊するしかなくなる」と警告したトランプ米大統領の国連演説について「妄言の代価を必ず支払わせる」と強く非難、「史上最高の超強硬措置を慎重に検討する」と述べた。

 具体的な措置には踏み込んでいないが、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の試射や、米領グアム島沖を狙った中距離弾道ミサイルの発射、追加核実験など、軍事的な対抗措置を念頭に置いた発言とみられる。

 金委員長は「トランプ(大統領)が世界の面前で私と国家の存在自体を否定し冒涜(ぼうとく)し、わが国を消し去るという歴代最悪の『宣戦布告』をした以上、われわれも、それにふさわしい史上最高の超強硬措置の断行を慎重に検討する」と語った。


核戦争より生計が心配-対北制裁措置に苦しむ中国ラストベルト地帯
9/22(金) 6:33配信 Bloomberg

北朝鮮との国境沿いの中国の住民にとって気掛かりなのは、核戦争の可能性ではない。家族を養えるかどうかだ。

中国吉林省延辺朝鮮族自治州にある琿春(Hunchun)市には約23万人が住む。北朝鮮とロシアとの国境に接する同市で先月、抗議活動が起きた。国連安全保障理事会が北朝鮮産の海産物などの禁輸措置を決めた後のことだ。多く卸問屋が閉店し、荷造り・配送業者や運転手、レストラン経営者といった中朝貿易で生計を立てている住民への打撃となっている。

抗議活動のあった通りでまだ店を開けているリウ・クアンホアさん(41)は「多くの人々が今、失業している。北朝鮮政府に対するはずの制裁が中朝の一般市民に影響を与えている」と話した。

製鉄や炭鉱といった重工業の衰退に苦しむ東北部は中国のラストベルト地帯とも称され、その東端の都市や町は米国が主導して進める対北朝鮮制裁措置の巻き添えとなりつつある。習近平国家主席にとって、失業による社会不安のリスクは慎重に対応しなければならない問題だ。来月には共産党最高指導部の一部入れ替えがある5年に一度の共産党大会が北京で開催される。

堅調な経済成長を持続させる力は、一党体制下での共産党政権の正統性を担保する。中国が北朝鮮の核開発抑制でその経済的影響力を行使しなければ、貿易戦争も辞さないとトランプ米大統領は示唆しているものの、中国政府は対北制裁実施に伴う国内的なコストも考慮する必要がある。

今月の取材時、吉林省に隣接する遼寧省の省都、瀋陽の工業団地では多くの工場が閉鎖されていた。遼寧社会科学院で国境問題を研究しているリウ・チャオ氏は「国境貿易が失われれば、東北部の工業経済の復活を目指す中国の戦略計画が不安定化する可能性がある。国際問題がこの計画の妨げになることは中央政府は容認できない。東北部の安定維持は政府にとって極めて重要だ」と指摘した。

グローバル政策カーネギー清華センター(北京)のチャオ・トン研究員は、国境地帯の地元当局が以前は中央政府の指示に従いながら、地元経済を守るというバランスを維持していたが、「今は中央政府がより強硬な姿勢を示し、地方経済の犠牲もいとわない決意だ。地方は中央に従わなければならないだろう」と述べた。

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長はミサイル発射や核実験を強行。これを受けトランプ大統領が繰り返す北朝鮮に対する軍事力行使も選択肢だとの発言に、中朝国境沿いの住民はそれほど心配しているようには見えない。中朝国境を流れる鴨緑江に接する丹東市で地元醸造の白酒を販売しているファン・ホシアンさん(37)は、「ここは平和な所だ。子供の頃からそうだったし、戦争もなかった」と話した。

琿春の朝鮮レストランオーナー、ピアオ・チョンチャさん(59)は金委員長がミサイルを中国に向けることはないと信じている。「北朝鮮が対決しようとしているのは米国であって中国ではない。北朝鮮を数分で破壊してしまうかもしれない中国に対し、北朝鮮はあえて何もしないだろう」と語った。

中国で小規模な抗議活動はそれほど珍しくないが、琿春での抗議行動は中国政府の外交政策を直接批判したという点で目立った。ソーシャルメディアに出回った写真には、貨物の国境越えを求め、政府が中国国民に打撃を与えていると主張する横断幕が写っている。

琿春の抗議活動があった通りで店を続けるリウさんは、ロシアからの海産物輸入にシフトしていると教えてくれた。周りの店舗の多くは閉まったままだ。「地元当局ができることは何もない。最初にそれが分かった時は怒りを覚えたが、怒っていてもしかたがない」。

原題:North Korea Sanctions Hurt Another Victim: China’s Rust Belt (1)(抜粋)


雲行きが怪しくなってきた北朝鮮情勢
9/22(金) 6:15配信 JBpress

 9月3日、北朝鮮は国際社会の警告を無視して6回目の核実験を強行した。国連安全保障理事会は11日、新たな制裁決議を全会一致で採択した。厳しい制裁に慎重な姿勢を示してきた中国やロシアも賛成に回った。

 当初の制裁決議案には、北朝鮮への石油輸出の全面禁止や最高指導者の金正恩朝鮮労働党委員長の資産凍結を含む厳しい内容が含まれていたが、中国、ロシアの反対により米国が譲歩したという。

 この7月、2度にわたる大陸間弾道ミサイル「火星14型」の試験発射を受け、8月5日に鉄鉱石、石炭の輸出禁止を含むこれまでにない強い国連制裁決議がなされたばかりである。経済制裁は今回で9回目となるが、まさに「暖簾に腕押し」状態である。

 米国国防省情報局(DIA)が7月28日に公表した情報では、「北朝鮮はICBM級を含む弾道ミサイルで運搬する核弾頭を生産した」「核爆弾の数を最大60発と推定」「小型化、軽量化、多種化された、より打撃力の高い核弾頭を必要なだけ生産できるようになった」とある。

■ グアム島を射程に入れた北朝鮮

 今回の核実験は水爆実験だと北朝鮮は主張しているが、もはや弾道ミサイルに搭載できるまで「小型化、軽量化」は完成したとみるべきだろう。

 9月11日の国連制裁決議にもかかわらず、15日には北朝鮮は中距離弾道ミサイル「火星12型」を再度発射し、グアム島を射程に入れる3700キロを飛行させた。

 この「火星12型」は8月29日に発射したものと同じであり、この時も日本上空を通過させた後、太平洋に着弾させている。だが、この発射では2700キロの飛行距離に留まった。

 これについては、拙稿「ミサイル発射、Jアラートで嘘八百を垂れ流したテレビ」(9月4日)で書いたので詳しくは省略する。

 ただし、「今回の火星12型の発射は飛距離が2700キロしかなく、筆者は試験発射に失敗したとみている」とし、「グアム方向の射撃は米国の反発でやめたが、2700キロではグアムをいつでも攻撃できるというメッセージにはなり得ない」ので「今後も成功するまで火星12型のミニマム・エナジー軌道発射試験は続くと思われる」と書いた。

 不幸にも予想が的中してしまったが、先述のDIA情報と合わせて考えれば、初めて米国領土に届く北朝鮮の核搭載弾道ミサイルが完成したことになる。

 この事実に米国は衝撃を受けたようだ。

 これまでドナルド・トランプ米大統領は、「これ以上、米国にいかなる脅しもかけるべきでない。北朝鮮は炎と怒りに見舞われるだろう」(8月8日) 「誰も見たことのない事態が北朝鮮で起きるだろう」(8月10日)と述べ、軍事力行使も辞さない強い意志を示していた。

 だが実態は、軍事的「手詰まり」状態であり、現配備兵力ではとても軍事力行使はできない状況にある。

 今年の4月7日、化学兵器を使用したシリアに対し、米国は59発の巡航ミサイルを撃ちこんだ。北朝鮮に対しては、このような「ちょっとだけ攻撃」して「お仕置きを」というわけにはいかない。

 この状況を見透かして金正恩は挑戦的行動を繰り返してきた。拙稿「北朝鮮の核保有を認めざるを得ない米国」(9月7日)でも詳しく述べたので省略するが、簡単に言えばこうだ。

■ チャンスはたったの1回

 ソウル周辺には北朝鮮の火砲の射程圏に約2000万人が住んでおり、言わば約2000万人が人質状態にある。軍事力行使で核やミサイル施設を破壊するには、同時に38度線に配置された約1万門とも言われる火砲を奇襲的に一挙に無力化しなければならない。

 これを実行するには、海空軍の航空戦力の大規模増派が必要である。だがこれにはロジスティックも含めると最低1~2か月はかかり、奇襲性が失われるというジレンマがある。

 また、この作戦を実行する場合、反撃による犠牲は日本、韓国にも及ぶ危険性が高い。従って両国政府の事前承諾は欠かせないが、特に文在寅韓国大統領は北朝鮮攻撃には強硬な反対姿勢を示しており、承諾を得るのは難しい。

 小規模軍事作戦で「斬首作戦」という選択肢もなくはないが、リアルタイム情報(ヒュミント情報)が決定的に不足している。また「ポスト金正恩」の出口戦略もない。この作戦の特徴は、チャンスが1回しかないということだ。

 しかも金正恩の死を検証できる攻撃でなければならない。(死体が確認できないような攻撃は失敗)失敗すれば反撃の口実を与えることになり、ソウルが「火の海」になる危険性が高い。

 この「手詰まり」状態を最もよく理解しているのはジェームズ・マティス米国防長官である。彼は軍事力行使の可能性も示唆しながらも極めて慎重な発言に終始してきた。

 8月5日の国連制裁決議後、翌6日にはトランプ大統領の「炎と怒り」発言があり、9日には北朝鮮の「グアム包囲攻撃予告」、そして10日には再びトランプ大統領の「誰も見たことのない事態が北朝鮮で起きるだろう」発言があった。

 まさにチキンゲームが過熱するなか、8月13日、ティラーソン国務長官、マティス国防長官はウォール・ストリート・ジャーナルに連名で寄稿して火消しを図った。

 今後の北朝鮮対応として(1)「戦略的忍耐」は失敗であり、今後は軍事的手段に支えられた外交的努力を主とする(2)目的は朝鮮半島の非核化であり、北朝鮮の体制変換は求めず(斬首作戦の否定)、朝鮮半島の統一も求めない(3)交渉を優先する。そのためには北朝鮮がシグナルを送らねばならないというものであった。

 トランプ大統領の激しい言辞とは違い、やや宥和的とも言える両長官の主張であった。だが、これに対する「北朝鮮のシグナル」が9月3日の6度目の核実験だった。

■ 逃げ道を用意したマティス国防長官

 北朝鮮の核実験を受け、ホワイトハウスでの緊急会合後、マティス長官は制服組トップのジョゼフ・ダンフォード統合参謀本部議長と共に報道陣の前に現れ、さすがに厳しく北朝鮮に警告している。

 「米国やグアムを含む米領、そして同盟国に対するいかなる脅威も、大規模な軍事的対応、効果的かつ圧倒的な対応に直面するだろう」「殲滅は考えていないが、そうできる数多くの選択肢がある」

 注目点は「米国やグアムを含む米領、そして同盟国に対するいかなる脅威」であり「いかなる攻撃」でないところ、つまり「大規模な軍事的対応」のハードルを一段下げたところだろう。だが「殲滅は考えていない」ということで金正恩を袋小路に追い込んではいない。

 だがその後、この警告を無視するだけでなく、11日の国連制裁決議を歯牙にもかけない15日の「火星12型」の発射だった。米国領であるグアム島を射程圏内の収める弾道弾ミサイル発射の成功は、どうやら米国の姿勢を大きく変えたようだ。

 5月以降、4つの「NO」、つまり (1)政権交代は求めない(2)政権崩壊させない(3)半島統一を加速化させない(4)米軍は38度線越えないとの主張を続けてきたティラーソン国務長官も17日、「平和的解決を目指している」としつつ「外交的努力が失敗した場合、残されるのは軍事的選択肢のみとなる」と述べた。

 同日、ニッキー・ヘイリー米国国連大使は「私たちの誰もそうしたいと思っていないし、 戦争は望まない」としつつも「北朝鮮が無謀な行動を続け、米国が自国や同盟国を防衛する必要があるなら、北朝鮮は壊滅する」と警告し、「現時点で、安保理でできることは全てやり尽くした」「外交的手段が尽きればマティス将軍が後を引き受ける」と述べている。

 彼女の言辞は昭和16年11月26日、ハル・ノートを野村・来栖両大使に手交したコーデル・ハル国務長官が、「私はこの件(日米交渉)から手を引いた。後はあなたとノックス海軍長官の出番だ」とスティムソン陸軍長官に報告したのに酷似している。

 これらの発言からキーパーソンであるマティス長官の発言が注目されていたが、18日、彼は意外にも次のように述べた。

 「ソウルを重大な危険にさらさずに、北朝鮮に対して軍事的な対応が可能だ」

 これには筆者も大変驚いた。先述のとおりソウルの2000万人人質状態が軍事力行使の「手詰まり」状態を生んでいるはずだが、これが解決できるとマティス長官が述べたからだ。

■ ソウルを火の海にしない方法

 8月18日に解任されたスティーブン・バノン主席戦略官も軍事力行使には反対し続けていた。解任される2日前、彼は次のように語っている。

 「通常兵器による攻撃の最初の30分でソウルの1000万人が死なない、という方程式の一部を誰かが解くまでは軍事的解決はない」

 彼もアナポリス(海軍士官学校)出身の元軍人である。軍人であればこの深刻な「手詰まり」はよく理解できる。だからこそ軍事力行使に反対し続けていたのだ。

 このマティス発言に驚いているのは筆者だけではない。方程式はどう解くのだろう。まさにマジシャンがステージで帽子から鳩を出すようなもので、軍事関係者からはいろいろと憶測が飛んでいる。

 6回目の核実験直後に実施されたギャラップ社の米国世論調査では、北朝鮮の 核・ミサイル問題で平和的解決が不可能な場合、米国民の58% が軍事力行使を支持(2003年調査では47%)している。

 共和党支持者では87%、民主党支持者でも37%が支持しており、無党派層も56%が軍事力行使を支持している。

 今後、北朝鮮が国連制裁を無視し続けて、ハワイが射程圏内に入る「火星14型」、そしてワシントンDCまで届く「火星13型」の開発を続ければ、米国民は、平和的解決への取り組みは無駄と判断し、軍事力行使を支持する声はますます上るだろう。

 9月19日におけるトランプ大統領の国連演説はこういう情勢を反映したものに違いない。相変わらず激しく、挑戦的とも言える言葉で北朝鮮を非難している。

 「米国は強大な力と忍耐力を持ち合わせているが、米国自身、もしくは米国の同盟国を守る必要に迫られた場合、北朝鮮を完全に破壊する以外の選択肢はなくなる」

 金正恩朝鮮労働党委員長を「ロケットマン」と呼び、「『ロケットマン』は自身、および自身の体制に対する自爆任務に就いている」

■ 北朝鮮を制圧する方法とは

 問題はその方程式の「解」である。筆者はマティス長官が導き出した「解」であれば、やはり大規模な軍事力行使、つまり正攻法である湾岸戦争型、あるいはイラク戦争型の対応であろうとみている。

 北朝鮮が次に何らかの挑発行動を起こした場合、国連で武力行使容認を取りつける根回しを開始する。同時に米国本土や世界各地に展開する米海空軍の航空戦力を日本、韓国、ハワイ、グアムに増派し攻撃作戦準備を開始する。

 北朝鮮への軍事力行使はシリアとは状況は全く異なる。ヒル元米国務次官補も「韓国には、北朝鮮の大砲の射程に約2000万人が住んでいる」と述べている。

 38度線に集中する約1万の火砲(多連装ロケット砲や長射程火砲など)はソウルを向いており、開戦初頭でこれらを一挙に壊滅させる態勢を確保しなければならない。

 そのための作戦準備である。米本土から三沢、横田、嘉手納に攻撃戦闘機が続々と展開する。グアムのアンダーセン基地やハワイのヒッカム基地からも爆撃機、空中給油機、電子偵察機、大型輸送機等など来援するだろう。

 同時に米国民へ朝鮮半島への渡航中止措置を実施し、NEO(Non-combatant Evacuation Operation)、つまり「非戦闘員退避作戦」を開始する。

 韓国には現在、観光客を含め米国市民や軍人家族(軍人を除く)が24万人所在していると言われる。これらの米国民の退避は米国にとっては最優先事項である。日本人も韓国に5万7000人所在するため同様な措置が必要となる。

 こういった作戦準備に最低1~2か月かかり、その間、中国、ロシア、そして韓国、日本への武力行使容認を取り付けようとするだろう。もちろんそれは容易ではない。

 中国、ロシア、韓国は反対を崩さないだろうし、日本でも事前協議をめぐって反対運動が起きるだろう。

 北朝鮮の攻撃がない限り、湾岸戦争のように国連から白紙委任状を取りつけるのは不可能だろう。イラク戦争のように国連でお墨つきが得られないまま、攻撃に至る可能性もある。

■ クラウゼヴィッツを信奉するマティス国防長官

 こういった一連の作戦準備で金正恩はようやく米国の覚悟を悟り、交渉に応ずるかもしれない。

 「流血を覚悟して、初めて流血無き勝利が得られる」と言ったのは、クラウゼウィツである。マティス長官はクラウゼウィッツを愛読しているという。彼はこういうシナリオを考えているのではなかろうか。

 マティス長官は最後の最後まで戦争を起こしたくないと考えていると思う。戦争の悲惨さは戦場で戦った者が一番よく知っている。これまでの彼の言辞の端々からそれは伺える。

 ただ戦争というのはちょっとした錯誤、誤解、読み違いで起きる。戦争になれば日本も被害は避けられない。ミサイルは日本にも当然降り注ぐ。「Jアラート」が「狼少年現象」を引き起こすからダメだなんて牧歌的なことを言っていられないだろう。

 実のところマティス長官の「方程式の解」が何だかいまだ分からない。だが、どんな「解」にせよ、日本は無縁ではいられないことは確かだ。日本人に覚悟と当事者意識が求められている。

 日本ではのんびりと解散風が吹き始めた。一度解散ムードが起きると止められないという。解散するのであれば、次の内閣はひょっとして「戦時内閣」になる可能性もある。このことを自覚したうえで日本国民も選挙に臨まねばならない。

織田 邦男


核で驕る北朝鮮 巨大ダム・水力発電所建設で「万人単位の死者」説
9/22(金) 6:10配信 デイリー新潮

祖父から続く悲願
 端川市と言っても、知らない方が大半だろう。日本の街ではない。「タンチョン市」と読み、北朝鮮の北東部、日本海側に面している。地下資源に恵まれ、化学・工業地帯に位置付けられている。

 ***

 この端川市でダム・水力発電所の建設に関する巨大事業がスタートし、国内外の両方で多くの注目を集めている。無謀極まりない計画とされ、実際に建設が進めば、万単位の死亡者が出てもおかしくないという。最悪のシナリオが現実のものとなれば、金正恩体制が大きなダメージを受けるのは必定だ。北朝鮮の強制収容所問題を追及する宋允復氏が言う。

「計画は金正恩の祖父、金日成の頃から立案されていました。しかし建設に着工することさえできず、次代の金正日も基礎的なダムと発電所を一つずつ完成させるので精一杯でした。ところが、それが今になって、全計画を現実のものにすると言うのです。理解に苦しみますが、金正恩は、祖父や父でも成し遂げられなかった巨大事業を、自分が成功させてみせると意欲を燃やしているのかもしれません。ですが、それはあまりにも無茶です」

 まず北朝鮮の発表から見てみよう。朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は17年5月19日、端川発電所の建設着工式が行われたと報じた。

《端川発電所の建設は、祖国の北部全域の険しい山を貫き、数百㎞の水路を形成して(略)河川の水を効果的に利用するための基本的なダムと発電所を建設する膨大な大自然改造戦である》

 いかにも北朝鮮のメディアらしい文章だが、この調子で延々と続いていくにもかかわらず、肝心の建設計画ついての説明は全く存在しない。ならば、今度はアメリカ政府系の「ラジオ・フリー・アジア」が5月26日に放送したニュースを引用してみよう。

《端川発電所が去る5月19日に着工式を行い、工事に入りました。この発電所は、総発電容量が200万kwのカスケード発電所です。端川発電所の建設は、北朝鮮建国以来最大の土木工事として知られています》

日本人には信じられない巨大計画
 報道では発電所の建設には、現時点で青年突撃隊約1万人と、従業員が3万人ほど従事していると明かし、その上で《端川発電所の建設が成功するかどうかが、金正恩政権の民心の行方を決定し得るし、したがって、金正恩体制の運命に影響を与え得る》と解説している。指導者層にとっても一種のギャンブルという巨大事業なのだ。

 別の消息筋は、そもそも端川発電所の設計は、植民地時代に日本側が手がけたものだが、《膨大な作業量と地理的不安定のために建設を放棄した》と証言。更に《金日成も1980年代に西海閘門、端川発電所のいずれを建設するのかをめぐりかなり苦心したと聞いている》とも明かしている。

 ラジオ・フリー・アジアが明らかにした建設計画を、箇条書きにしてみよう。

(1)端川発電所は160kmの水路を通し、落差を利用して電気を得る。8つのダムと発電所が建設される。

(2)一日平均の建設労働者は40万人。完成すると合計の発電容量は200万kw。

(2)2020年までに完成する計画だが、たとえ人材と資材が確保されたとしても2025年までに完成するのは難しい。

(3)建設に必要な人材とセメントの量も膨大だが、数十万トンを超える鉄筋を適時に確保できるか疑問。

(4)流動的な地質層と石灰岩層も工事中断の要因で、建設に失敗すれば、金正恩政権には大きな打撃。

 日本は島国であり、北朝鮮はユーラシア大陸に位置している。簡単な比較はできないが、それにしても示される数字は、我々にとっては信じられないものばかりだ。

 まず総発電量200万kwと言うが、日本では揚水式の最大が奥多々良木発電所(兵庫県朝来市)で193万kw。揚水式を除くと、奥只見発電所(福島県檜枝岐村)で56万kwだ。ちなみに奥只見ダムは日本一高い重力式コンクリートダムで、小説『ホワイトアウト』(真保裕一・新潮文庫)のモデルという説もある。

原発を2基作れば終わり
 揚水式の水力発電は夜間の余剰電力を使って水をくみ上げ、日中に発電する。電力不足に悩む北朝鮮に余分の電力などないだろう。非揚水式と推測しても問題ないはずだ。

 ラジオ・フリー・アジアは、この巨大プロジェクトは「8つのダムと発電所を建設」した上で、合計の発電容量が200万kwと報じている。単純に割れば1つの発電所で25万kwとなる。

 日本の水力発電で、なおかつ揚力式でないもので探してみる。資源エネルギー庁の「水力ランキング」によると、手取川第一(石川県白山市)発電所が全く同じ25万kw。奥只見発電所が日本1位で、手取川第一は6位だ。

 6位とはいえ、観光などで訪れた方は、その巨大さに驚かれただろう。北陸地方では黒部ダム(富山県立山町)に次ぐ高さを誇り、北陸屈指のダムと評価されている。北朝鮮とは自然環境も異なるし、工法も違う可能性もある。もっと難易度の低いダムを選ぶかもしれないが、それにしても、これほどのものを8基作るとなると、日本だって簡単ではないだろう。北朝鮮に可能だとは到底思えない。

 更に水路の長さが160kmだという。日本の川なら蛇行しているとはいえ、荒川(173km)や十勝川(156km)というレベル。新幹線なら東京を出発し、新富士駅と静岡駅の間だ。北朝鮮側の言う《祖国の北部全域の険しい山を貫き、数百㎞の水路を形成する》のが本当だとすれば、これは確かに万単位の死者が出てもおかしくないと背筋が凍ってくる。宋氏が言う。

「北朝鮮の電力不足は深刻です。しかし火力発電所を作ろうと思っても、石油は中国やロシアからの輸入に頼っています。北朝鮮は核開発を強引に進めていますから、リスクはゼロにしたい。他国に頼らない発電となれば、確かに水力発電しかありません。その背景は分かります。とはいえ原子力発電所1基の発電量は100万kwとも言います。核兵器の製造に血道を上げず、核の平和利用を推進していたなら、原発を2基作ったら終わりです。水力発電と違って、原発建設なら死亡者は桁違いの少数にとどまるでしょう」

ダムによる権力瓦解が最高のシナリオ!?
 もし万単位の死者が出れば、大量の遺族が生まれる。彼らが金正恩体制を恨む。これは尾を引くに違いない。

「これまで北朝鮮は大量の餓死者を出しながら、国民が必死になって市場経済を成り立たせてきました。しかし政権は様々な規制をかけ、貴重な人民の富を今も吸い上げています。そして核兵器開発、ミサイル開発です。私が関わっている脱北者支援のルートからも、北朝鮮の国民が怨嗟の声を漏らしていることが伝わっています。その上でのダム、発電所建設ですから、国内外の注目が集まっているのです」(同)

 そんな脅威の中、北朝鮮が「亡国」のダム・水力発電所建設計画をスタートさせたのだから、これは喜ぶべきことであるという見方も可能になってくる。

「ダムと発電所の建設計画が失敗に終わり、金正恩政権の屋台骨が崩れて国が平和裏に瓦解するのが、最も理想的なシナリオではないかと考えることもあります。大量の難民が発生するなど、様々な問題が生じるでしょうが、核の恐怖に怯えることに比べれば、どうということはないのではないでしょうか」(同)

 ちなみに、ダムの建設現場は土壌が脆弱な場所もあり、植民地時代に建設計画が実現しなかった原因との証言は、先にラジオ・フリー・アジアの報道にあった。建設を強行し、奇跡的に完成したとしても、その後に瓦解する可能性があるわけだ。

 もし決壊すれば、まさに『ホワイトアウト』の世界だ。ダムが貯めた大量の水が濁流となって流れ落ちていく。その破壊力は想像を絶する。本当に迷惑な国家だと言わざるを得ない。

週刊新潮WEB取材班

2017年9月22日 掲載


対北、独自制裁で基本合意=石油禁輸など検討―EU
9/22(金) 6:06配信 時事通信

 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)は21日の大使級会合で、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮への圧力を強めるため、新たな独自制裁を科す方針で基本合意した。

 北朝鮮への石油輸出の禁止に加え、EUからの投資を禁じる業種の拡大などを盛り込む方向で具体策を詰める。

 このほか、現在1人1回1万5000ユーロ(約200万円)に設定されている北朝鮮への送金の上限額を引き下げる可能性などについても、今後検討することで一致した。核開発の資金源となりかねない送金を絞る狙いがあるが、北朝鮮労働者の受け入れ先となってきた東欧には異論があるとみられ、この日の会合では結論を出さなかった。


仏、冬季五輪不参加も=北朝鮮の脅威持続なら
9/22(金) 6:04配信 時事通信

 【パリ時事】フランスのフレセル・スポーツ相は21日のラジオ出演で、来年2月に韓国で開かれる平昌冬季五輪について「フランスの選手を危険にさらすわけにはいかない」と述べ、核実験やミサイル発射を繰り返す北朝鮮の軍事的な脅威が解消されていなければ、選手の派遣を見合わせる考えを示した。

 一方で「出場者は4年以上の時間をかけて準備してきた」とも語り、冬季五輪が予定通り開催されることが望ましいと強調した。


北朝鮮制裁を無力化する軍・党「裏ルート」の実態
9/22(金) 6:00配信 ダイヤモンド・オンライン

 「北朝鮮が核兵器を世界のどこにでも撃ち込むことができるようになるのを食い止めないといけない。その計画を支える石油と資金を断つことだ」。制裁案作りを主導したヘイリー米国連大使は、制裁決議が採択された11日、こう力を込めた。

 採択された北朝鮮に対する国連の制裁決議案(2375号)は、「これまでで最も厳しいもの」(ヘイリー米国連大使)だったことは確かだ。「核兵器の製造、運搬の原動力」とする石油の禁輸に向けて、輸出枠を初めて設けたほか、北の主要な外貨収入源である同国繊維製品の輸出禁止措置も設けた。

 だが「体制崩壊」につながりかねない内容になることを懸念する中国やロシアとの妥協を優先したことで、制裁の「抜け穴」がいくつも残された。

● 明らかになった中国依存 原油需要の9割を供給

 まず、北朝鮮の生命線とも言われる石油については、原油は除外され全面禁輸ではなく、ガソリン・軽油などの石油精製品に限定して供給を年間200万バレルに制限するという内容だ。

 注目すべきは、この制裁案作りの過程で、中国が今まで「手の内」を見せなかった北朝鮮に対する原油や石油関連製品の供給量を明らかにしたことだ。

 それによると、中国は年間、北朝鮮に原油400万バレル(約54万トン)、ガソリンなどの精製品200万バレル(約27万トン)を北朝鮮に供給していることがわかった。

 これに加え、ロシアが精製品250万バレルを供給しており、国連は、全体の精製品供給量のうち約半分を「上限」と設定したのだ。しかし、この量では、制裁の影響は微々たるものになるだろう。

 その理由の一つは、原油の供給は現状レベルが維持されたうえ、「密輸」については放置されたことだ。

 北朝鮮には年間70万~90万トンの原油需要があるといわれているが、原油を扱うのは政府や党などのいわゆる公式部門、石油関連製品は非公式部門も取り扱うという構造だ。

 こうした原油需要の90%近くを中国が供給してきた。パイプラインを通して無償で年間50~60万トンを供給する原油は、「戦略物資」として、全量が、「第二経済」、つまり軍需工業に回される。

 そして残りは、国家計画委員会原油局が差配し、各部門に配給しそこで精製される。予め「配分枠」は決まっており、。原油工業省が60%、金正恩氏の「統治資金」を管理する部署である労働党中央の「39号室」傘下の大興指導局が15%、人民軍の武力部第27部が経営する強盛貿易会社が20%、体育省傘下の赤い星貿易会社が5%という具合だ。「39号室」は、傘下に銀行や貿易会社など100を超える企業体を持つが、大興指導局はその中の中核企業体だ。

 しかし、この「配分枠」による石油製品だけでは、平壌を中心に、増える傾向にあるガソリンスタンドや特殊機関、外資系企業、タクシー会社、発電所が必要とする量を充足できない。

● 3度目の核実験による供給削減を機に 大がかりな「密輸」が始まった

 実は、2012年の統計では、中国は、パイプラインで供給する原油以外に57万8000トンの原油を北朝鮮に供給(中国海関総署統計)していた。

 つまり北朝鮮に年間約100万トンの原油を供給していたのだ。ところが、13年2月、北朝鮮が3度目の核実験を実施した後、中国はパイプライン以外の分は、供給を中断した。少なくとも統計には出ていない。

 この時期から労働党中央の各部門や「39号室」、人民軍傘下の貿易会社などによる大がかりな石油製品の密輸が始まったという。

 それぞれの「密輸ルート」はの詳細は明らかになっていないが、「39号室」の場合はロシアの石油製品を中国経由で大量に密輸してきたとされる。

 「39号室」の元幹部で大連を拠点に石油製品の輸入にかかわっていた李正浩(リ・ジョンホ)は、亡命先のアメリカで現地メディアの取材に、「ロシアから年間20~30万トンの石油製品を密輸した」と証言する。

 この数字には「39号室」以外の部門、例えば人民軍傘下の企業の密輸量も含まれていると見られる。

 関係者の話では、中国から密輸する石油製品の多くは、海産物など北朝鮮の産物との物々交換や、現金を中国の輸送業者に直接、渡して輸入するので銀行を通す必要はなく、統計に表れない。こうした石油製品の密輸には3000トン級や5000トン級の中国船舶が使われるという。

 ちなみに、中国からの密輸は北朝鮮の西海岸沿いの南浦港や海州港に、ロシアからは東海岸の羅先市の港、清津港、咸興港に運ばれた。他に、陸路では中国国境沿いの新義州、万浦、恵山、茂山、羅津などから、密輸されるが、ほぼ全量が、海産物や鉱物資源など北朝鮮の産品を中国が受け取り、代わりに石油を渡す物々交換だ。

 こうして密輸入される石油製品の量は正確には把握できないが、年間で50万トンは超えるのではないか、と思われる。

 本来、国連制裁が効果を発揮するためには、こうした密輸ルートを封じ込めることが必要だが、今回は表向きの石油精製品の対北朝鮮輸出に上限を設けただけで終わった。この「抜け穴」を残したままでは、効果は大幅に限られる。

● 繊維は中国経由で輸出の「抜け道」 国境の町で北の労働者が生産

 繊維製品の輸出禁止も、一定の効果は期待できるとしても「抜け道」が残された。

 繊維製品は、北朝鮮の対外輸出額(昨年で約28億ドル)の4分の1以上の年間7億5000万ドルを稼ぎ出すと言われる。

 しかし、制裁前から北朝鮮国内の生産は減っていた。北朝鮮国内10ヵ所に縫製工場を経営しているという北朝鮮貿易関係者によれば、「今年に入ってオーダーは減り、最近はピタッと止まっている」という。

 「北朝鮮は制裁に慣れている。だから制裁を潜り抜けるすべを身につけている」と北朝鮮の貿易関係者と親しい中国の業者は話す。制裁を回避するために、北朝鮮国内で半完成品を作って、中国に送り、「中国製品」として売ったり、輸出したりする業者が増えているのだ。

 中朝国境の中国側の町、琿春の繊維加工・縫製工場では、毎日、北朝鮮側から国境を越えて、出退勤する労働者が1000人単位で働いているという。

 当初は中国に進出した韓国の繊維メーカーが、北朝鮮労働者を雇い、北朝鮮の国境の町からバスで労働者を送り迎えしたりして繊維製品を生産したが、現在では、北朝鮮労働者が中国の縫製工場で生産を担ったりすることが、国境沿いでは日常化している。

 こうして中国で加工された繊維製品を規制対象にするのは難しい。

 しかも、繊維製品の輸出禁止で輸出金額が減ったとしても、核開発やミサイル実験にただちに影響が出るわけではない。まずは民生部門が圧迫されるだろう。体制存続のために「核保有国」になる道を突き進む金正恩氏は、核保有までは、民政部門に我慢を強いると思われる。

● 出稼ぎ労働者、世界五十数ヵ国に 賃金の一部を「上納」するシステム

 また北朝鮮出稼ぎ労働者の新規雇用の禁止措置も、効果は疑わしい。

 韓国政府は、北朝鮮から世界五十数ヵ国に計5万8000人が派遣されていると発表しているが、中国だけで9万5000人(朝鮮日報)以上が働いているとの見方もある。

 例えば、北朝鮮にほど近い中国吉林省延辺朝鮮族自治州の首都、延吉市の高級ホテルやレストランには、北朝鮮から出稼ぎに来ている女性たちが働く。ホテルだけではく飲食店やバーも同じだ。これら出稼ぎ労働者が働くレストランは、北朝鮮レストランという看板を掲げていない現地企業の所有や、北朝鮮との合弁企業が多い。

 いまは表向き北朝鮮レストランという看板を掲げないようになったが、実態は、北朝鮮の出稼ぎ労働者がこうしたレストランや中国企業で働き、北朝鮮の党や政府の「派遣部門」に、賃金の一部を上納している。

 出稼ぎ労働者を派遣し、中国企業などとの合弁企業に就労させ、管理、監視しながらお金を吸い上げるシステムはすでに確立している。出稼ぎ労働者はありとあらゆる分野で働いているうえ、労働者の就労ビザの延長許可は北の地元の警察署が出すので、現行契約の更新をさせないことを国連が打ち出したところで、国連が実態を把握できるはずがない。

● 金正恩氏の海外資産凍結や 高麗航空への調査は制裁から外れる

 また、当初の「制裁リスト」にあった北朝鮮唯一の高麗航空に対する制裁も決議ではすっぽり抜けてしまった。

 高麗航空は、北朝鮮の政府各部門の対外活動の足掛かりで、なくてはならない手段となっている。

 世界各国に派遣されている労働者からの「上納金」の集金や管理監督者の派遣、技術者の交流、軍需産業に必要な部品の調達などに、高麗航空の定期便が使われているのは間違いない。これも現状を許したままだ。

 そして、最も制裁効果を薄めてしまったのはやはり、金正恩委員長に対する国外への渡航禁止、資産凍結を取り下げたことだ。

 渡航禁止は政治的な意味が大きく、資産凍結は北朝鮮が隠し通している秘密資金の内訳を調査する契機となり、パンドラの箱を開ける効果があったはずだ。たが、取り下げられた。

 ただそれでも、今回の国連制裁に意味があったとすれば、国際社会が、北朝鮮にこれまで以上に強い制裁を科す必要性に共感したこと、いままで北朝鮮に対する制裁では禁断の領域とされた石油に踏み込んでいることで、「今後、引き続き北朝鮮の行動を注視する」と、石油の全面禁輸などのさらなる制裁に含みを持たせたことだろう。

 (龍谷大学教授 李 相哲)


日米韓、北朝鮮に格段の圧力=制裁の完全履行促す―拉致解決へ協力
9/22(金) 4:37配信 時事通信

 【ニューヨーク時事】安倍晋三首相とトランプ米大統領、韓国の文在寅大統領は21日午後(日本時間22日未明)、ニューヨークで約1時間会談した。

 核実験や弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮に対し、格段に強い圧力をかけていくことで一致。国連安全保障理事会で採択された制裁決議の完全履行を中国などに促していくことを申し合わせた。また、日米両首脳は2国間会談も行い、拉致問題解決へ協力していくことを確認した。

 日米韓3カ国協議で、トランプ氏は北朝鮮との取引企業などを対象とした新たな制裁措置を説明。首相はこれに支持を表明するとともに、「私たちの結束の強さを北朝鮮と世界に示す。北朝鮮の核の放棄に向け、次の行動につなげていきたい」と述べた。

 トランプ氏は安保理決議について「責任ある全ての国が完全に履行するよう呼び掛けたい」と強調。文氏は「中国の行動が非常に重要だ」と指摘した。韓国が北朝鮮への人道支援を決めたことを念頭に、日本側は制裁の実効性が損なわれないよう慎重な対応を求めた。

 日米の個別会談で、トランプ氏は日米安保条約に基づく米国の対日防衛義務を改めて確認。両首脳は、日本人拉致被害者と北朝鮮に拘束された米国人の解放へ緊密に連携していくことで合意した。首相は制裁に関し「北朝鮮労働者が多く存在する地域や、貿易を維持する地域が、北朝鮮への資金の流れを断ち、外交関係を見直すよう日米で連携したい」と述べた。


トランプ氏、対北朝鮮制裁強化の大統領令に署名 資金源根絶へ
9/22(金) 2:22配信 ロイター

[ニューヨーク 21日 ロイター] - トランプ米大統領は21日、北朝鮮に対する制裁措置の強化を可能にする大統領令に署名した。制裁措置を通して同国の核・ミサイル開発に一段の圧力を掛ける。

トランプ大統領は安倍晋三首相、文在寅韓国大統領との昼食会を前に記者団に対し「この新たな大統領令で、北朝鮮が人類が手にした最も殺傷能力の高い兵器を開発する資金を絶つことができる」と述べた。

また、署名した大統領令は北朝鮮のみを対象にしたもので、同国と交易を行う個人のほか企業に制裁を加えることができると説明。財務省に北朝鮮との交易に関係していると疑われる外国銀行に制裁を加える権限を与えることも明らかにした。

制裁の対象となる可能性がある業界には繊維や漁業、情報技術、製造が含まれるとしたものの、石油取引については言及しなかった。

ホワイトハウスはその後発表した声明で、エネルギー、医療、鉱山、繊維、輸送関連業界が制裁の対象になることを明らかにした。

また、北朝鮮の最大の貿易相手国である中国については、中国人民銀行(中央銀行)が国内行に対し北朝鮮との取引を停止するよう命じたことを「素晴らしい」と評価した。

安倍首相は、対話を目的とした対話によって結果は生まれないとし、断固として北朝鮮に対する圧力を強めるよう要請した。

文大統領は会談前に国連総会で行った演説で、北朝鮮を対話の席につかせるために制裁や圧力が必要としつつも、北朝鮮の崩壊は望んでいないと語った。

そのうえで「戦争の勃発を回避し、平和を維持するため、たゆまぬ努力が必要」とし、安定した方法で核問題を解決していく必要性を訴えた。


日米韓、圧力強化へ結束=北朝鮮制裁「完全履行を」
9/22(金) 2:07配信 時事通信

 【ニューヨーク時事】安倍晋三首相とトランプ米大統領、韓国の文在寅大統領は21日午後(日本時間22日未明)、ニューヨークで約1時間会談した。

 核実験や弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮に対し、結束して圧力を強化する方針を確認。国連安全保障理事会で採択された制裁決議の完全履行を中国などに促していくことで一致した。

 首相は冒頭、トランプ氏が発表した北朝鮮との取引企業などを対象とした新たな制裁措置を支持すると表明。さらに、「私たちの結束の強さを北朝鮮と世界に示す。北朝鮮の核の放棄に向けた戦略を議論し、次の行動につなげていきたい」と述べた。

 トランプ氏は安保理決議について「責任ある全ての国が完全に履行するよう呼び掛けたい」と強調。文氏は「中国の行動が非常に重要だ」と指摘した。


<米国>北朝鮮に独自追加制裁へ 「燃料不足の兆候」
9/22(金) 1:48配信 毎日新聞

 ◇トランプ氏「中国人民銀行が北朝鮮との取引を停止」

 【ニューヨーク高本耕太】国連総会に出席しているトランプ米大統領は21日午後(日本時間22日未明)、核・ミサイル開発を進める北朝鮮と取引している企業・個人を対象にした米国独自の新たな制裁を発動すると発表した。その関連でトランプ氏は「中国人民銀行(中央銀行)が北朝鮮との取引を停止した」と語った。日米韓首脳会談の冒頭で明らかにした。ホワイトハウスによると、首脳会談後にムニューシン財務長官が記者会見を開く予定で、具体的な措置について発表するとみられる。

 これに先立ち20日、トランプ氏に同行しているティラーソン米国務長官は記者会見で「北朝鮮国内で物資不足の兆候が見られる。特に燃料面でだ」と述べ、国連安全保障理事会の制裁決議を中心とした対北朝鮮圧力が一定の効果を上げているとの認識を示した。

 安保理は今月、石油供給を制限した制裁決議を採択した。ティラーソン氏は中国など関係国からの情報として、決議採択を見越し「燃料を備蓄する動き」が北朝鮮国内であったと指摘。「制裁が効果を発揮するには一定の時間がかかる」とも述べた。米国として外交手段による解決を最優先で追求する考えを改めて示したものとみられる。

 一方、ペンス米副大統領は20日に中国の王毅外相と会談。ホワイトハウスによると、両者は安保理決議を厳格に履行し、挑発行為には追加措置をとることを再確認した。


対北朝鮮で連携確認=米韓首脳が会談
9/22(金) 1:46配信 時事通信

 【ニューヨーク時事】トランプ米大統領は21日、韓国の文在寅大統領とニューヨークで会談した。

 核・ミサイル開発を続け、挑発を繰り返す北朝鮮への対応が主要議題。日本を含む3カ国の連携強化の重要性を確認したとみられる。

 トランプ氏は会談冒頭、「われわれは貿易についても取り組んでいるが、より重要なのは北朝鮮に関して協力していることだ」と述べ、北朝鮮に対する圧力強化で連携する重要性を強調した。文氏は「北朝鮮による挑発行為は極めて残念で、私も国民も憤っている」と応じた。

 トランプ氏はまた、韓国との自由貿易協定(FTA)について「米国に不利で韓国に有利だ。公平になるよう、正すつもりだ」と述べた。その上で「大事なのは軍事であり、韓国とは素晴らしい関係にある」と語った。

 北朝鮮が水爆と主張する6回目の核実験を強行したことを受け、対話重視の姿勢だった文氏も「(北朝鮮の態度を変えさせるには)制裁と圧迫以外に方策はない」という立場を鮮明にしている。一方、韓国が北朝鮮への800万ドル(約9億円)の人道支援を決定した直後でもあり、首脳会談で文氏が支援決定の真意を説明した可能性もある。


米、北朝鮮封鎖を強化=物流・金融など幅広く―トランプ氏が新制裁措置
9/22(金) 1:40配信 時事通信

 【ニューヨーク時事】トランプ米大統領は21日、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮への新たな制裁を定めた大統領令を出した。

 北朝鮮の幅広い業種に関与する個人・団体を制裁対象に指定できるようにするほか、北朝鮮と取引する外国金融機関を米金融システムから排除。北朝鮮に立ち寄った航空機や船舶の米入国も禁じ、物流と資金面から北朝鮮の経済封鎖を目指す強力な内容だ。

 同日開かれた日米韓3カ国首脳会談の冒頭、トランプ氏は「新たな大統領令によって、北朝鮮が最も殺傷力のある兵器を開発するための資金源を断ち切る」と宣言。各国に国連安全保障理事会の北朝鮮制裁決議を履行するとともに、独自の制裁措置を科すよう求めた。

 大統領令は、過去180日以内に北朝鮮に立ち寄った航空機や船舶について、米入国を禁止。北朝鮮の建設、エネルギー、金融、水産、IT、繊維など幅広い産業を対象に、関与した団体・個人を制裁対象に指定し、米国内の資産凍結などを科す権限を財務省に与えた。主に中国やロシアなど第三国の企業を標的に想定したとみられる。

 また、北朝鮮と取引する外国金融機関を米国の金融システムから締め出す。トランプ氏は「米国とビジネスをするか、北朝鮮の無法な体制の貿易を手助けするか、外国銀行は選択に直面することになる」と述べた。


文在寅大統領、「平和」連呼 平昌五輪への北参加「想像すると胸熱くなる」
9/22(金) 1:14配信 産経新聞

 【ニューヨーク=上塚真由】韓国の文在寅大統領は21日、国連総会の一般討論演説で、北朝鮮が6回目の核実験を強行し「激しい失望と怒りを抱かせた」と非難する一方、韓国の聯合ニュースによると「平和」という言葉を30回以上連呼。外交的解決の必要性を強く訴えた。

 文氏は、国連安全保障理事会の北朝鮮制裁決議を徹底的に履行し、新たな挑発行為にはさらなる措置が必要だと指摘。一方で、「過度に緊張を激化させたり、偶発的な軍事衝突で平和が破壊されたりしないよう安定した対応が求められる」と述べ、「北朝鮮の(体制)崩壊は望まず、吸収統一も推進しない」と従来の立場を繰り返した。

 また、来年2月開催の平昌冬季五輪について「開会式で入場する北朝鮮選手団や熱烈に歓迎する南北合同応援団、世界の人々の明るい顔を想像すると胸が熱くなる」と述べ、北朝鮮の参加実現に向けて強い意欲を表明した。


トランプ氏、対北追加制裁を発表 北と取引の個人や企業、銀行を標的
9/22(金) 1:13配信 産経新聞

 【ニューヨーク=黒瀬悦成】トランプ米大統領は21日、日米韓首脳による昼食会の場で北朝鮮と貿易取引を行う個人や企業などを対象とした追加制裁を行うと発表した。

 また、トランプ氏は追加制裁について、北朝鮮の核開発への資金源を断つためだと強調。「制裁措置の標的は北朝鮮ただ一国だ」と述べた。

 さらにトランプ氏は、北朝鮮と取引を行う外国の銀行に制裁を加えるよう財務省に指示したことを明らかにした。

 一方、トランプ氏は昼食会に先立ち、訪米中の韓国の文在寅大統領と会談した。米韓両首脳が直接会うのは、文氏が6月末に訪米して以来。トランプ氏は会談の冒頭、「対北朝鮮での取り組みは進展している。米韓の軍事的関係は素晴らしい」と述べ、韓国との連携強化の意向を示した。

 文氏は、トランプ氏が19日行った国連総会での演説を「非常に力強かった。北朝鮮の態度を変えることになるだろう」と評価した。

 トランプ氏は19日、文氏について「力に欠ける」と評するなど、文氏の融和姿勢へのいらだちを募らせている。文氏の発言は、米韓間の「すきま風」を解消する狙いがあるとみられる。


北朝鮮の核問題、安定した方法で対処を=韓国大統領
9/22(金) 1:07配信 ロイター

[国連 21日 ロイター] - 北朝鮮の核問題について、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は21日、緊張が過度に激化して突発的な軍事衝突で平和が破壊されないよう、「安定した方法で」対処する必要があるとの認識を示した。

国連総会で文氏は、北朝鮮を対話の席につかせるため、制裁や圧力が必要と指摘した。新たな挑発行為があった場合、すべての国が国連制裁を厳守し、新たな措置を模索する必要性を唱えた。

文氏は、北朝鮮の崩壊を望まず、一方が他方の国を吸収するか、不自然な形で統一を目指さないとした。

北朝鮮が歴史の正しい側に立つなら、韓国や国際社会に支援の用意があるとも言明した。


<韓国大統領>対北朝鮮「平和解決を」国連演説
9/22(金) 0:59配信 毎日新聞

 ◇平昌冬季五輪に参加も北朝鮮に呼びかけ

 【ソウル大貫智子】ニューヨークで開催中の国連総会で21日午前(日本時間21日深夜)、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が一般討論演説を行った。北朝鮮の核・ミサイル開発問題について「平和的な方法で解決するためすべての力を出し、あらゆる努力を行っている」と述べ、外交的解決の重要性を訴えた。また、来年2月の平昌(ピョンチャン)冬季五輪に参加するよう、北朝鮮に改めて呼びかけた。

 文氏は北朝鮮を核放棄に追い込むため、国際社会と連携して圧力を強め、国連安全保障理事会での制裁決議を着実に履行する意向も示した。一方で「緊張をいたずらに高めたり、偶発的な軍事的衝突により平和が破壊されたりすることがないよう、安定的に管理すべきだ」と述べた。激しい口調で北朝鮮を非難するトランプ米大統領をけん制した形だ。

 文氏は、北朝鮮の崩壊や吸収統一を目指す考えがないことを強調。核・ミサイル開発にまい進する北朝鮮の現状を「無謀な選択」と批判し、挑発行為を中断し対話に臨むよう求めた。

 平昌五輪に関しては「開会式に入場する北朝鮮の選手団、温かく歓迎する南北の共同応援団を想像すると胸が熱くなる」と語り、実現に向けて最大限努力する方針を明らかにした。


韓国大統領「戦争防止を」=北朝鮮崩壊望まず
9/22(金) 0:21配信 時事通信

 【ニューヨーク時事】韓国の文在寅大統領は21日午前(日本時間同日夜)、国連総会で一般討論演説を行い、「戦争勃発の防止と平和の維持にあらゆる努力を傾けなければならない」と強調した。

 その上で、過度の緊張激化や、偶発的な軍事衝突を防ぐため核問題を「安定した」方法で解決するよう訴えた。

 文氏は「北朝鮮の崩壊は望んでいない。併合や人為的手段による統一も模索しない」と強調。北朝鮮に対し、「自らの孤立化や崩壊を招く無責任な選択を即時にやめ、対話の道を選ばなければならない」と述べ、核計画の放棄を要求した。

 一方、北朝鮮が核計画を放棄するまでは「強力かつ厳格な対応」が必要だと述べ、制裁決議を履行するよう全国連加盟国に要請。さらなる挑発行為には新たな措置を検討するよう訴えた。


石油は対象外、北朝鮮追加制裁表明へ=米高官
9/21(木) 23:44配信 ロイター

[ニューヨーク 21日 ロイター] - トランプ米大統領は21日、北朝鮮に対する追加制裁を科す考えを明らかにした。

トランプ大統領はアフガニスタンのガニ大統領との会談後、共同記者会見で「米国は北朝鮮に追加制裁を科す」と語った。

アフガニスタンにおける米軍の役割については、戦闘に参加するよりも指導的な立場を拡大していくとの見方を示した。

また、これに先立ち、米政府高官はロイターに対し、石油は制裁の対象にはならないことを明らかにした。追加制裁の内容は21日中に正式発表されるとしている。


<首相国連演説>対北朝鮮、対話路線けん制 8割を割く
9/21(木) 23:26配信 毎日新聞

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国連総会で演説する安倍晋三首相=ニューヨークの国連本部で2017年9月20日、AP

 【ニューヨーク仙石恭】安倍晋三首相は20日午後(日本時間21日未明)、ニューヨークで開催中の国連総会で、約15分間の一般討論演説のうち8割を北朝鮮の核・ミサイル問題に割いた。首相は北朝鮮を巡る過去の対話路線の失敗を強調。中国やロシアが制裁強化に慎重姿勢を崩していない中、対話路線をけん制した。

 「対話とは北朝鮮にとって我々を欺き、時間を稼ぐため、むしろ最良の手段だった」。首相は1994年の米朝枠組み合意や2005年の6カ国協議の合意を受けた北朝鮮の対応に不信感をあらわにした。いずれも北朝鮮は核開発を断念する見返りに、重油などのエネルギー支援を受けたものの、核・ミサイル開発を進めたためだ。

 首相は6回に及ぶ核実験や繰り返される弾道ミサイル発射を受け、北朝鮮が水爆や大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発に及んでいる可能性を指摘。「何の成算があって、三度同じ過ちを繰り返すのか」と述べ、対話は解決につながらないと訴えた。

 首相は北朝鮮に核・ミサイル開発を断念させるためには制裁強化が不可欠との立場だ。演説では「核・ミサイル開発に必要なモノ、カネ、ヒト、技術が北朝鮮に向かうのを阻む」と強調した。


トランプ米大統領、北朝鮮制裁を強化=日米韓首脳会談で発表へ
9/21(木) 23:08配信 時事通信

 【ニューヨーク時事】トランプ米大統領は21日、核・弾道ミサイル開発を続ける北朝鮮について「さらに制裁を行う」との方針を明らかにした。

 アフガニスタンのガニ大統領との首脳会談冒頭、記者団の質問に答えた。

 これに関連してロイター通信は、米政府高官の話として、トランプ氏が21日の日米韓首脳会談の際に、北朝鮮制裁に関して発表すると報道した。米国による独自制裁の強化が打ち出されるとみられる。

 トランプ氏は19日の国連総会一般演説で、安全保障理事会が北朝鮮制裁決議を全会一致で採択したことを称賛した上で「さらなる措置を講じなければならない」と強調。20日のメイ英首相との会談でも北朝鮮への圧力強化を求めるなど、北朝鮮の孤立化に向けた協力を各国に呼び掛けている。


官房長官「圧力損ない兼ねない行動避ける必要ある」 韓国の対北人道支援に苦言
9/21(木) 22:03配信 産経新聞

 菅義偉官房長官は21日の記者会見で、韓国が北朝鮮への800万ドル(約8億9千万円)規模の人道支援を決定したことについて「国際社会全体として北朝鮮に対する圧力を強化する必要がある中で、圧力を損ないかねない行動は避ける必要がある」と苦言を呈した。

 同時に、韓国側に対して「国際社会における北朝鮮問題への取り組みに及ぼす影響を考える必要があるとして、慎重な対応を求めていきたい」と述べた。


<首相国連演説>結束訴え「対話より圧力」8割が北朝鮮問題
9/21(木) 21:45配信 毎日新聞

 【ニューヨーク仙石恭】安倍晋三首相は20日午後(日本時間21日未明)、ニューヨークで開催中の国連総会で一般討論演説を行った。核・ミサイル開発を続ける北朝鮮に対する国連安全保障理事会の制裁決議の全面的な履行に向け、国際社会の結束を求めた。約15分間の演説の8割を北朝鮮問題に割き、圧力強化も呼びかけた。

 首相は核開発凍結などを定めた米朝枠組み合意(1994年)や核問題を巡る6カ国協議の合意(2005年)について「対話による問題解決の試みは、一再ならず無に帰した」と指摘。「必要なのは対話ではない。圧力だ」とし、「北朝鮮の政策を変えさせるために、私たちは結束を固めなければならない」と訴えた。

 今月3日の核実験強行や8月29日と今月15日に日本上空を通過した弾道ミサイル発射に関し、首相は「脅威はかつてなく重大で、眼前に差し迫ったものだ」と指摘。「核兵器は水爆になったか、なろうとしている。運搬手段は早晩、大陸間弾道ミサイル(ICBM)になるだろう」との見方を示し、「不拡散体制は史上最も確信的な破壊者によって深刻な打撃を受けようとしている」と懸念を表明した。拉致問題の早期解決に全力を尽くす考えも表明した。


<中国>安倍首相の国連演説に反論「対話が唯一の道」
9/21(木) 20:44配信 毎日新聞

 【北京・河津啓介】中国外務省の陸慷報道局長は21日の定例記者会見で、北朝鮮に対する圧力の必要性を強調した安倍晋三首相の国連総会での演説に対し、「対話を通じた解決が唯一の道だ」と反論した。

 また、過去の北朝鮮問題を巡る6カ国協議やイラン核合意を例に「着実な対話によって核不拡散問題を解決するための成果を得てきた」と主張。「制裁だけでどうにかなると考える国もあるが、現実にはそうした成功事例は見たことがない」と述べ、日本や米国をけん制した。


<米国務長官>「北朝鮮で燃料不足」圧力に一定効果の認識
9/21(木) 20:43配信 毎日新聞

 【ニューヨーク高本耕太】ティラーソン米国務長官は20日、国連総会開催中のニューヨークで記者会見し、「北朝鮮国内で物資不足の兆候が見られる。特に燃料面でだ」と述べ、国連安全保障理事会の制裁決議を中心とした対北朝鮮圧力が一定の効果を上げているとの認識を示した。

 安保理は今月、石油供給を制限した制裁決議を採択した。ティラーソン氏は中国など関係国からの情報として、決議採択を見越し「燃料を備蓄する動き」が北朝鮮国内であったと指摘。一方で「制裁が効果を発揮するには一定の時間がかかる」とも述べた。米国として外交手段による解決を最優先で追求する考えを改めて示したものとみられる。

 またペンス副大統領は20日の安保理の会合で「北朝鮮に対し、あらゆる形で最大限の圧力を加え続ける」と強調。ペンス氏は前日のトランプ大統領による国連総会一般討論演説を引用しながら、「最も危険な政権」と非難し、国際社会の結束した対応を求めた。ただ、北朝鮮の脅威からの防衛に関するくだりで、トランプ氏の「北朝鮮を完全に破壊する」との表現は避け、「効果的で圧倒的な軍事力を使う」と言い換えた。

 ペンス氏は20日に中国の王毅外相と会談。ホワイトハウスによると、両者は安保理決議を厳格に履行し、挑発行為には追加措置をとることを再確認した。


トランプ大統領 国連演説の日、“北”の空は厳戒態勢だった
9/21(木) 20:24配信 ホウドウキョク

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(画像:ホウドウキョク)

安倍首相が国連演説で「史上最も確信的な破壊者」と激しく批判した北朝鮮・・・米朝日と激しい言葉のやりとり応酬の日々だが、北朝鮮の空では様々な攻防が続いている。

「コブラボール」真っ黒に塗られた右側の主翼とエンジン

実は昨日20日午後、アメリカ軍に全部で3機しかない弾道ミサイルの発射監視専用の偵察機「コブラボール」が嘉手納から離陸していた。
弾道ミサイル発射の兆候があると発射地点上空に向け離陸、監視を開始、発射の情報をつかんだり、ミサイル発射とその後の動きのデータを瞬時にネットワークしていく。

9月15日(金)早朝、北朝鮮による「火星12型」発射の数時間前にも嘉手納からコブラボールは離陸している。

1960年代から飛んでいるコブラボールだが、右側の主翼とエンジンが真っ黒に塗られている。これは70年代の冷戦真っ盛りの頃にソ連の弾道ミサイルの性能を割り出す専用の偵察機となった際に翼が太陽の光を反射すると弾道ミサイルが観測しにくくなるというので反射しないように黒く塗った名残りとのことだ。

従って米ソ冷戦当時は監視体制に入る時は目標が右翼側に来るように飛行していたが現在ではカメラや赤外線センサー等の性能が向上し、その必要はなくなっている。

そしてさらにその数時間後、今度は同じ嘉手納から胴体の中央にラグビーボール状の装置を突き出した「コンスタントフェニックス」が離陸した。

コンスタントフェニックスはこのラグビーボール状の装置を使って敵地上空で空気中の微粒子を収集・分析する。
核実験のあとに、それが原爆によるものだったか水爆によるものだったかを分析したり、弾道ミサイルや地対艦ミサイル等が飛んだコースのあとにどんな微粒子が残っているかで、そのミサイルがどんな燃料を使っているかを調べることもできるとされている。

アメリカ軍は北朝鮮のミサイル発射に厳戒態勢で臨んでおり、いつ発射されてもおかしくない状態だったと言えるかもしれない。

9月21日放送「日刊安全保障」より


<韓国>政府が北朝鮮への9億円人道支援決定 時期明示せず
9/21(木) 20:13配信 毎日新聞

 【高橋克哉、ソウル大貫智子】韓国政府は21日、北朝鮮に対し国際機関を通じて800万ドル(約9億円)の人道支援を行うことを決定した。乳幼児や妊産婦向けの医薬品支援などを念頭に、年内に拠出する方針だ。ただ、北朝鮮が核・ミサイル発射実験を強行する中、タイミングが不適切との指摘が国内の保守層や日米両国などから出ていることに配慮し、具体的な実施時期は明示しなかった。

 菅義偉官房長官は21日の記者会見で、韓国政府の決定について「北朝鮮に対する圧力を損ないかねない行動は避ける必要がある。韓国側に慎重な対応を求めていきたい」と懸念を表明。さらに「国際社会全体で国連(安全保障理事会)決議による厳しい圧力で一致したわけなので、そうした圧力を損ないかねない行動はやはり避ける必要がある」と述べた。

 国際機関を通じた韓国から北朝鮮への人道支援は、朴槿恵政権下で行われた2015年12月以来で、今年5月の文在寅政権発足後初めて。

 趙明均統一相は21日の会議で「北朝鮮の政権に対する制裁と、北朝鮮住民に対する人道支援は分離して対処していくというのが国際社会が共有している普遍的原則」と理解を求めた。世界食糧計画(WFP)に450万ドル、国連児童基金(ユニセフ)に350万ドルを拠出する予定。

 一方で、統一省は「実際の支援時期と規模は、南北関係の状況など全般的な条件を総合的に考慮し行う」との立場を示し、現時点での支援実施は見送った。

 21日にはニューヨークで米韓首脳会談や日米韓首脳会談が予定されており、「なぜこのタイミングで決定したのか疑問だ」(外交筋)と、北朝鮮問題での連携強化にマイナスとの指摘も出ている。


<日米韓首脳会談>NYで22日未明 対北朝鮮で結束強調へ
9/21(木) 19:23配信 毎日新聞

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安倍晋三首相=AP

 【ニューヨーク仙石恭】安倍晋三首相は21日午後(日本時間22日未明)、米国のトランプ大統領、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領とニューヨークで会談した。核・ミサイル開発で挑発を続ける北朝鮮に対し圧力を強める方針を確認し、3カ国の結束を強調する見通しだ。

 この顔ぶれでの日米韓首脳会談は今年7月にドイツ・ハンブルクで行って以来2度目。首相は3カ国会談の後、日米首脳会談に臨み、11月のトランプ氏来日に向けた調整を行う。

 日米韓首脳は、北朝鮮の核・ミサイル開発の進展状況について認識を共有したうえで、当面は圧力を強化することが重要との方針を確認。制裁の実効性を確保するため、北朝鮮と経済的な結び付きの強い中国とロシアに協力するよう働きかけを強めることでも一致するものとみられる。

 これに先立ち、首相は国連総会に出席している各国首脳と相次いで会談。フランスのマクロン大統領、トルコのエルドアン大統領らに対し、北朝鮮の核・ミサイル開発は、世界共通の危機だと強調し、「従来にない新たな段階の圧力を北朝鮮にかけることが必要だ」などと訴えた。

 20日にニューヨーク証券取引所で行った演説では、北朝鮮の核・ミサイル開発について「広島(に投下された原爆)の10倍以上の威力をもつ核実験が成功した。アメリカの東海岸を射程に入れる大陸間弾道ミサイル(ICBM)が完成しつつあることは間違いない」と語った。


北朝鮮対応で連携確認=日独防衛相
9/21(木) 19:16配信 時事通信

 小野寺五典防衛相は21日午後、ドイツのフォンデアライエン国防相と電話会談し、挑発行為を繰り返す北朝鮮に対して国際社会が一致して対応することが必要との認識を共有した。

 小野寺氏は圧力強化の必要性を説明し、「ドイツとも緊密に連携していきたい」と強調。フォンデアライエン氏は北朝鮮への制裁を強めた国連安全保障理事会決議に触れ、「効果的に機能するためには国際社会が一致して対処することが重要だ」と指摘した。


包囲網、思惑通り築けず=国連演説、北朝鮮に8割―安倍首相
9/21(木) 17:53配信 時事通信

 【ニューヨーク時事】安倍晋三首相は20日の国連総会での演説で、北朝鮮との対話の試みがことごとく失敗に終わった歴史に触れ、圧力の必要性を訴えた。

 日本列島は現にミサイルの脅威にさらされ、「一番渦中にあるのは日本」(政府高官)との危機感があるが、圧力強化の北朝鮮包囲網を築くのは難しい現実も浮き彫りになっている。

 「脅威はかつてなく重大。眼前に差し迫ったものだ」「対話による問題解決の試みは、一再ならず、無に帰した」。首相は演説で、激しい言葉を用いて危機を強調。持ち時間の8割を北朝鮮問題に費やし、「北朝鮮の政策を変えさせるために私たちは結束を固めなければならない」と結んだ。

 北朝鮮はここ1カ月で日本上空を通る弾道ミサイルを2回発射し、挑発を常態化させつつある。仮に米朝の軍事衝突に発展する事態となれば、日本が巻き込まれる可能性もある。各国と危機感を共有したい首相は「残された時間は多くない」とも指摘した。
北朝鮮核開発が火を付けた、日本「核武装」論の現実味
9/21(木) 17:26配信 ニューズウィーク日本版

非核三原則の見直しは「核の傘」補強にならない
北朝鮮の核ミサイル開発が、「日本核武装」論に火を付けた。

日本はいつかアメリカに見捨てられ、慌てて核武装する――。キッシンジャー元米国務長官などがこう予言していたが、日本でも9月6日に石破茂元防衛相が「アメリカの核の傘をもっと有効にするには非核三原則の一部見直しが必要」と述べた。アメリカが日本を捨てるとは思わないが、本音ベースの核論議が必要になってきたようだ。

「クラスで一番の美人は金正恩の性奴隷になった」

朝鮮半島の情勢は、話し合い解決の方向に流れている。米韓合同軍事演習はひとまず終わったし、アメリカは北朝鮮への武力行使を韓国に止められている。国連安保理の新しい制裁決議でカードを一応そろえたこともあり、中ロ両国を引き込んで話し合いでの解決を模索するだろう。朝鮮戦争の正式な終結、つまり北朝鮮の国家承認と外交関係の樹立、南北国境の画定などを定める平和条約の締結、そして北朝鮮の核の扱いが焦点となる。

それだけなら日本は安泰だ。たとえ北朝鮮に核が残っても、「日本を核攻撃すればアメリカが大量報復する」という脅しで抑止できる。しかし平和条約が結ばれ、韓国世論が米軍撤退を求め、さらに南北統一が起きると、ロシア以上のGDPと核兵器を持つ反日大国が日本のすぐ隣に出現することになる。

先制攻撃を招くドイツ式
その中で、内向きになったアメリカは中国にアジアを委ね、日本から手を引いてしまうだろうか。日本は裸一貫で中国、統一朝鮮、ロシア、アメリカとも渡り合うことになるのだろうか。

そうはなるまい。アメリカにとってアジアは、EUと並ぶ貿易相手だ。日本という足掛かりを失えば、中国とは手を結ぶどころか言いなりにさせられて、アジアで稼ぎにくくなる。だから日米同盟はアメリカにとっても必要で、日本の上には核の傘が差し掛けられ続けるだろう。

ただその核の傘も、近年では少し薄く透けてきている。オバマ前米政権時代、海軍は太平洋に展開するトマホーク巡航ミサイル搭載用の核弾頭を廃棄。アメリカが今アジアで保有する核抑止力は海軍が大型原子力潜水艦搭載の長距離核ミサイル、空軍が米本土配備のICBM(大陸間弾道ミサイル)、そしてグアム島配備の爆撃機に搭載した核爆弾や核弾頭付き空中発射型巡航ミサイルと、機敏に使いにくいものばかりになっているからだ。

では補強策は何か。石破が言うように非核三原則を緩和したとしても、核搭載の米艦艇は大型原潜だけになっている。これは隠密行動を常とするので、わざわざ日本に寄港したりしない。

一方、戦後に日本と同じような立場となったドイツは被爆国でないために、核への反発は日本ほどではない。西ドイツの時代から自国領土に何発も持ち込ませた米軍の小型核爆弾(戦術核)が今でも数十発配備されている。昔のソ連軍のような大軍が一気に攻め込んでくれば、その鼻先でこの核爆弾を用いて敵の進軍を止める建前だ。

そして使用する際は米独両国の同意が必要であることからデュアルキー(二重管理)方式と呼ばれる。アメリカの小型核はベルギー、オランダ、イタリアにもある。しかし核兵器を自国領土に置けば、敵による先制攻撃の標的になりやすい。

むしろ日本にとって参考になるのは、イギリスとフランスの核ミサイル搭載原潜だ。双方とも数は少ないが、核抑止力としては十分だ。世界や日本の世論が日本の核武装を許すような状況になれば、アメリカや英仏から原潜を核ミサイル付きで購入するのが手っ取り早い。

経済取引で国境の意味がどんどんなくなる今の時代、核抑止など時代遅れだという人は多い。先進国間ではそのとおり。しかし日本の周辺諸国家は、国家を前面に立てて日本と張り合うナショナリズムに燃えている。その中で、日本は自分の名誉と利益を守る方途を冷静に考える。

それは軍事大国化を全く意味していない。少子高齢化が進む今、国防費をむやみに増やすわけにはいかないのである。

<本誌9月20日発売最新号掲載>


アングル:ロシアから燃料密輸か、北朝鮮船「疑惑の航路」
9/21(木) 16:30配信 ロイター

Polina Nikolskaya

[モスクワ 20日 ロイター] - 今年ロシアから燃料を積んで出港した北朝鮮籍の船舶のうち少なくとも8隻が、違う行き先を申告しながら北朝鮮に航行していた。これは国連制裁逃れとして頻繁に使われている手口だと、米政府関係者は指摘する。

8隻の動きを記録したロイターの船舶追跡データによって明らかになった。ただ、出港後の行き先変更は禁止されておらず、これらの船舶による違反行為の確証は得られていない。また、これらの船が燃料を北朝鮮で荷下ろししたかは不明だ。

だが米政府関係者は、航行中の行き先変更は、核開発を巡り国連安全保障理事会が課した制裁措置を回避するために北朝鮮政府が使う典型的な手段だと指摘する。

こうした行き先変更や、海上輸送に複雑な形でさまざまな仲介企業が関わっていることが、北朝鮮向けの燃料供給量をチェックし、国連制裁で定められた燃料の輸入上限が守られているかを監視する作業を困難にしている。こうした仲介企業は、海外に拠点を持つものも多い。

「収入確保の努力の一環として、北朝鮮の政権は、海運ネットワークを使って物品を輸出入している」と、米財務省のビリングスリー次官補は今月の米議会公聴会で証言した。

「北朝鮮は、詐欺的な慣行を用いてこれらの物品の本当の原産地を隠している。普段から船籍や書類を虚偽申告をしている」と、同次官補は付け加えた。

<マドゥサン号の航路>

問題となった8隻は、ロシア極東のウラジオストク港またはナホトカ港を出港。ポート・ステート・コントロールには、行き先として中国か韓国と申告していた。

ロシアを出港後、これらの船は北朝鮮の金策、清津、興南区域、羅津の港の沖でデータに記録されていた。中国に向かった船はなく、ほとんどの船が再びロシアに戻っていた。

8隻全てがディーゼル燃料を積んでいたと、ウラジオストクの船舶サービス関連企業の関係者は言う。それぞれの船舶の積載重量トン数は500─2000トンだった。

その中の1隻は、北朝鮮のKorea Kyongun Shippingが所有するマドゥサン号だ。同船は、ロシアのインディペンデント・ペトロリューム・カンパニー(IPC)が所有するウラジオストク港のターミナルで545トンの船舶用燃料を積み込んだ。

ロイターは、マドゥサン号が貨物を積んだ際に発行された船積書類の「船荷証券」を入手した。5月19日付で、カーゴはIPCが所有するハバロフスキーNPZ精製所から来ていた。

同船は、5月20日に出港。ロシアの港湾当局に提出した書類によると、次の寄港地は中国の湛江市の予定だった。船荷証券には、韓国の釜山港と記載されていた。

だが、ウラジオストク出港後、次に記録が残っているマドゥサン号の寄港位置は、北朝鮮の金策港内だった。

他の船は全て、港の周辺付近までの記録しか残っていなかった。北朝鮮の船舶は、断続的に無線中継機を切るため衛星で追跡できなくなると、米政府関係者は語る。

米財務省が実行した2つの制裁措置の関連文書や、米政府が申し立てた訴訟1件に含まれる、違反行為をした疑いのある船舶は、船舶名の記載はないものの、ロイターが入手したマドゥサン号の情報と一致する。

<制裁ブラックリスト>

米財務省は6月、北朝鮮に石油を供給し、制裁逃れに加担した疑いがあるとして、ロシアのIPCを制裁対象に追加した。

米政府は8月、シンガポールに拠点を置く「トランスアトランティック・パートナーズ」と「ベルミュール・マネジメント」の2社も制裁対象に指定した。

米司法省は同日、両社を提訴。石油調達を試みていた制裁対象の北朝鮮銀行に代わって、マネーロンダリングを行ったと指摘した。根拠として、IPCがベルミュールに販売し、ウラジオストク港で船に積まれたディーゼル燃料の記載がある5月19日付の船荷証券をあげている。これは、マドゥサン号の船荷証券と同じ日付だ。

トランスアトランティック・パートナーズのアンドレイ・セルビン氏によると、同社は制裁対象の銀行から代金は受け取っておらず、燃料の所有権は船へ積み込まれた後に変更されたと述べた。

「燃料は、中国企業に売った」とセルビン氏は同社が仲介した複数の取引について語った。同氏は、北朝鮮のエネルギー部門で働き、北朝鮮に輸出する燃料調達を行っているとして、米政府のブラックリストに登録されている。

「(積荷を)コントロールすることはできない」と同氏は言う。

セルビン氏は、トランスアトランティック社が石油を積んだ船舶名を明らかにしなかったが、ウラジオストクの船舶サービス筋によると、その中にマドゥサン号も含まれていた。

船荷証券によると、マドゥサン号の積荷の受取人は「LLCスカイ・シッピング」だが、ロイターはそのような企業に関する情報を見つけることができなかった。

ベルミュールは、カーゴの最終的な行き先について知る術がなく、制裁逃れと知りながら協力した事実はないと述べている。

IPCは、取材の求めに応じなかった。同社の親会社で、バミューダに登録されている「アライアンス・オイル・カンパニー」は、IPCが制裁対象に指定された際に、北朝鮮企業と契約関係にあったことはないと否定していた。

米財務省と国務省は、ロイターの質問に回答しなかった。

ロシア外務省は、北朝鮮への石油輸出に関する質問に回答しなかったが、制裁決議は順守していると述べた。ロシア税関は、国境を超える物のやりとりについての情報は提供できないと語った。

ロイターのデータによると、米政府がIPCを制裁対象に追加した後、ウラジオストクに寄港していた北朝鮮船籍の船はすべて去った。ウラジオストクの船舶輸送関係者によると、その際積荷は積んでいなかったという。ロイターは、この事実を関係書類で確認した。

ロシアから北朝鮮に向けた石油や石油関連製品の輸出は、北朝鮮の唯一の主要同盟国である中国からの輸出に比べるとかなり小規模だ。中国は、北朝鮮向け輸出を抑制し始めた一方で、ロシアの対北朝鮮貿易は2017年第1・四半期に全品目合わせて2倍以上に膨らみ、3140万ドル(約35億円)に達した。

ロシアの対北朝鮮貿易は、北朝鮮による相次ぐミサイル発射や、同国が水素爆弾と主張する核実験の強行で、より厳しい目にさらされている。

(翻訳:山口香子、編集:下郡美紀)

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