« 北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・198 | トップページ | 北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・200 »

2017年9月14日 (木)

北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・199

去る1月6日に核実験を行なった残虐な中世の亡霊・暗黒独裁国家・北朝鮮が、今度は長距離弾道ミサイル発射実験の準備を進めていたが、ついに7日9時31分に発射した。

政府は7日午前、北朝鮮による弾道ミサイル発射を受け、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)を開き、国民の安全確保に万全を期すとともに、米韓などと緊密に連携し、北朝鮮に厳しく対応していく方針を確認した。
NSCで首相は、「米国や韓国など関係国と連携し、必要な対応を適時適切に行う」よう求めた。また、首相は関係省庁に対し、(1)落下物などによる被害がないかの確認(2)情報収集・分析の徹底(3)関係国との連携―を指示した。

安倍晋三首相は7日午前、首相官邸で記者団に対し、北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射したことについて「断じて容認できない。明白な国連安全保障理事会決議違反だ。国際社会と連携し、毅然として対応する。国民の安全と安心を確保することに万全を期する考えだ」と述べた。

193番目の記事
194番目の記事
195番目の記事
196番目の記事
197番目の記事
198番目の記事

リンク:官房長官「迎撃も含め対応する」 中四国知事、北ミサイル対応強化を要望 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<Jアラート>「建物の中または地下」へ文言変更 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北取引国との禁輸準備「整った」 米財務長官 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:日印首脳会談 北朝鮮を「最も強い言葉」で非難 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国への核兵器導入に反対、南北間の平和構築不可能に=大統領 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ロッテマート、中国店舗売却へ=迎撃ミサイルの「報復」受け - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国「北」支援に菅長官、自制促す - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:Jアラートのメッセージ一部変更 「頑丈な建物」→「建物の中」への避難に - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国、日米に「事前説明」=北朝鮮人道支援 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:石破氏「非核三原則の見直し議論せず、北朝鮮の脅威ばかり言ってもどうにもならない」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:日印首脳、対北朝鮮「圧力を最大化」=原発技術輸出へ作業部会 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:左派主張「対話」が招く“核武装論” 理性なき北には圧倒的な力で抑止 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ氏、“兵糧攻め”で正恩氏体制「無力化」へ 中国金融機関などに二次的制裁 北は猛反発「かつてない苦痛を」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮「日本列島を核爆弾で沈める」 官房長官、声明を強く非難 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮、新型ミサイル開発か=8月下旬発射の3発―米報道 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「北」、声明で「日本列島を核爆弾で沈める」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮、ミサイル実験の兆候=中国に独自制裁拡大も―米 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮、「核兵器で日本を海へ沈め国連を廃墟に」と威嚇 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:インド訪問 日印首脳会談へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:Jアラート、毎月点検を=避難呼び掛け文言見直しも―都道府県説明会で総務省消防庁 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ミサイル防衛中の米イージス艦に海自艦が給油=政府関係者 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「承知している」海自の米艦給油で菅義偉官房長官 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国、北朝鮮に人道支援検討=国際機関通じ9億円 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮にエロとゲーム、浸透させよ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:制裁への耐性強い北朝鮮、経済制裁で核・ミサイル開発は止められない - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ミサイル警戒中の米艦に給油=海自補給艦、安保法新任務 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<News Navi>石油禁輸、金正恩の資産凍結... 「さらなる制裁」でどうなる?〈サンデー毎日〉 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮が「核で沈める」と日本を威嚇-「言語道断」と菅官房長官 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:海自、北警戒の米イージス艦に給油 安保関連法の新任務 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<海自>米イージス艦に洋上給油 安保関連法に基づく新任務 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮「極悪非道な挑発行為」 安保理決議に ミサイル開発を加速させる姿勢、強調 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:三沢航空祭展示の米B1B爆撃機 朝鮮半島上空経由か 「北への警告、威嚇」と専門家 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:金正恩は「理にかなった行動」を続けている - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「水爆保有」北朝鮮クライシス(4)骨抜き「国連制裁決議」米原案の問題点 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

官房長官「迎撃も含め対応する」 中四国知事、北ミサイル対応強化を要望
9/14(木) 20:31配信 産経新聞

 菅義偉官房長官は14日、鳥取県の平井伸治知事、広島県の湯崎英彦知事と首相官邸で面会し、北朝鮮による弾道ミサイル発射に関し「ミサイルの動向によっては迎撃も含めて対応する。領海や日本の本土に着弾しないように万全を尽くす」と述べた。面会後、平井氏が記者団に明らかにした。

 鳥取、広島両県を含む中四国9県知事と経済団体は4日、鳥取県内で開いた「中四国サミット」で、北朝鮮のミサイル発射への政府対応の強化を求める決議と核実験を非難する緊急アピールを採択した。平井、湯崎両知事が9県を代表し、弾道ミサイル発射の兆候や発射情報の迅速な把握、関係自治体への速やかな情報提供などを菅氏に要望した。


<Jアラート>「建物の中または地下」へ文言変更
9/14(木) 20:20配信 毎日新聞

 政府は14日、北朝鮮の弾道ミサイルが発射された際に避難を呼びかける全国瞬時警報システム(Jアラート)のメッセージの一部を変更した。従来は「頑丈な建物や地下」への避難を呼びかけていたが、「頑丈な」の3文字を省き、「建物の中または地下」への避難呼びかけに改めた。

 8月29日にミサイルが北海道上空を通過した際、屋内にいたのに「頑丈な建物」を探して屋外に出たり、「頑丈な建物や地下が近くにない。どこに逃げればいいのか」などの声が出たりしていた。

 政府は屋内にいる場合は「窓から離れるか、窓のない部屋に移動する」ことを求めている。「できる限り頑丈な建物や地下」への避難は、「屋外にいる場合」の対処方法だった。誤解を避けるため、頑丈な建物がなくても屋内への避難を優先するよう促す。

 また、ミサイルの通過地域を「この地域」としていた表現を改め、今後は「北海道地方から太平洋へ」のように通過地域と落下先を明示する。【遠藤修平】


北取引国との禁輸準備「整った」 米財務長官
9/14(木) 19:44配信 産経新聞

 【ワシントン支局】ムニューシン米財務長官は13日に放送された米FOXニュースのインタビューで、「トランプ大統領が望めば大統領令を発動する準備ができている。北朝鮮と取引をするすべての国との貿易を停止することができる」と述べた。北朝鮮とつながりが深い中国、ロシアなどへの圧力強化が狙いとみられる。

 北朝鮮による6回目の核実験を受けて、トランプ氏は今月3日、「北朝鮮とビジネスをするすべての国との貿易停止を検討している」とツイッターで述べ、経済制裁を強化する意向を示していた。

 ムニューシン氏は「慎重にやるつもりだが、大統領が決断すれば北朝鮮を交渉のテーブルに着かせるために経済制裁を発動する。いかなる国との貿易も止める。例外となる国はないだろう」と強調した。


日印首脳会談 北朝鮮を「最も強い言葉」で非難
9/14(木) 19:43配信 産経新聞

 【ガンディナガル(インド西部)=岩田智雄】インドを訪問中の安倍晋三首相は14日、西部グジャラート州の州都ガンディナガルでモディ印首相と会談した。両首脳は、北朝鮮の核実験や弾道ミサイル開発を非難する共同声明を発表した。両国は、日本の新幹線方式を導入したインド初の高速鉄道の建設と人材育成に1千億円の円借款を初供与することで合意し、プロジェクトが始動した。

 共同声明は、北朝鮮について「最も強い言葉」で非難し、核・弾道ミサイル開発の放棄や挑発行動の自制、拉致問題への最大限の早期の対応を要求した。国際社会にも、北朝鮮関連の国連安保理決議の厳格かつ全面的な履行を求めた。

 来年着工の高速鉄道は、ガンディナガル近郊のアーメダバードとムンバイを結ぶ。安倍首相はこの日、モディ首相と起工式に出席した。この事業を含め両国は、約1900億円の円借款の署名文書を交換した。

 このほか、「共通の戦略目的を進展させるために、両国のパートナーシップを新たな次元に引き上げるべく協力する」と表明した。

 両国航空会社が、自由に主要空港間の便を設定できる「オープンスカイ」などでも合意した。


韓国への核兵器導入に反対、南北間の平和構築不可能に=大統領
9/14(木) 19:34配信 ロイター

[ソウル 14日 ロイター] - 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は14日、北朝鮮による核の脅威が高まっているものの、核兵器を韓国に導入することに否定的な考えを示した。

韓国大統領府によると、文大統領はCNNとのインタビューで、韓国への核兵器の導入は南北間の平和構築を不可能にし、北東アジアでの核兵器開発競争をあおりかねないと述べた。


ロッテマート、中国店舗売却へ=迎撃ミサイルの「報復」受け
9/14(木) 19:07配信 時事通信

 【ソウル時事】在韓米軍配備の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の用地を提供した韓国ロッテグループが中国当局から「報復」とみられる措置を受けている問題で、同グループは14日、商業施設ロッテマートの中国国内店舗の売却に着手したことを明らかにした。

 ロッテマートの中国撤退に発展すれば、中韓関係がさらに悪化するのは避けられない。

 韓国メディアによると、中国国内の112店舗のうち、74店舗が当局から消防法違反で営業停止処分を受け、残りも事実上の休業状態。損失額が年末までに1兆ウォン(1000億円)に達するとみられる中、米金融大手ゴールドマン・サックスを主幹事に選定し、売却に向けた作業に入った。

 ロッテグループ関係者は取材に、「全店舗売却を含め、処分方法を(主幹事の金融機関と)協議中だ。全店舗売却か一部になるかはまだ分からない」と説明した。

 ロッテグループは韓国南部・星州のゴルフ場をTHAADの用地として提供。今年4月に発射台2基が配備された。5月に就任した文在寅大統領は当初、配備に慎重だったが、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射や核実験を受けて早期配備に方針を転換。今月7日、4基が新たに搬入された。

 中国はTHAAD配備で自国内までレーダーで監視されることになり、国益が損なわれると強く反発。ロッテをはじめとする韓国企業に事実上の報復措置を取っている。

 韓国国内では世界貿易機関(WTO)に正式提訴すべきだとの声も出ているが、大統領府報道官は14日、「北朝鮮の核・ミサイルによる挑発が続く中、中国との協力維持は極めて重要だ」と述べ、否定的な立場を示した。


韓国「北」支援に菅長官、自制促す
9/14(木) 19:00配信 ホウドウキョク

韓国政府が、北朝鮮に対する人道支援を検討していることについて、菅官房長官は、「北朝鮮に対する圧力を損ないかねない行動は避ける必要がある」と、自制を促した。
菅官房長官は「今は、対話の局面ではなく、国際社会全体で、北朝鮮に対して最大限の圧力をかけ、北朝鮮の政策を変えること。ここは、必要不可欠だ」と述べた。
菅官房長官は、新たに採択された国連安保理決議などを念頭に、「国際社会で結束をして、北朝鮮に対して明確な意思を示す中で、北朝鮮に対する圧力を損ないかねない行動は避ける必要がある」と、韓国側に自制を求めた。
そのうえで、「アメリカや韓国を初めとする関係国と緊密に連携しながら、北朝鮮に対し、具体的な行動を取るよう強く求めている」と述べ、圧力をかけ続けていく方針の必要性をあらためて強調した。


Jアラートのメッセージ一部変更 「頑丈な建物」→「建物の中」への避難に
9/14(木) 18:53配信 産経新聞

 政府は14日、北朝鮮による弾道ミサイル発射で全国瞬時警報システム(Jアラート)が作動した際に、対象の自治体などに送信するメッセージの一部を変更したと発表した。

 変更したのは、避難の呼びかけと、ミサイルが日本の領土・領海の上空を通過した場合の文面。避難を呼びかけるメッセージはこれまで「頑丈な建物や地下」を促していた。

 しかし、8月29日に弾道ミサイルが北海道上空を通過した際、住民から「周辺に頑丈な建物や地下がなく、どこに逃げていいか分からない」などの意見が寄せられた。このため「建物の中、または地下」と屋内避難を強調するものに変更した。

 上空通過のメッセージでは、通過地域をより具体的に伝え、落下地点を示すものとした。変更したメッセージは14日以降のJアラートで使用する。


韓国、日米に「事前説明」=北朝鮮人道支援
9/14(木) 18:21配信 時事通信

 【ソウル時事】韓国外務省報道官は14日の記者会見で、韓国政府が国際機関を通じた北朝鮮への800万ドル(約9億円)の人道支援を検討していることについて、日本や米国に「事前に説明した」と明らかにした。

 また、韓国政府は「北朝鮮に対する人道支援は政治状況と関係なく続けていく立場を堅持してきた」と強調した。

 菅義偉官房長官は14日の記者会見で韓国が検討中の人道支援について、「国際社会が結束して明確な意志を示す中で、北朝鮮に対して圧力を損ないかねない行動は避ける必要がある」と述べていた。


石破氏「非核三原則の見直し議論せず、北朝鮮の脅威ばかり言ってもどうにもならない」
9/14(木) 17:38配信 産経新聞

 自民党の石破茂元幹事長は14日の派閥の会合で、非核三原則の見直しを議論すべきだとの考えを改めて示した。「議論もしないで、『米国の核の傘があるから大丈夫だよね』『ミサイル防衛があるから大丈夫だよね』って。本当に日本の独立と平和は達成されるのか」と述べた。

 石破氏は「日本も結論はともかくとして、きちんと議論をしないで北朝鮮の脅威ばかり言いつのっても、どうにもならないのではないか」と指摘した。

 また、憲法9条1、2項を維持した上で自衛隊の存在を規定する安倍晋三首相(党総裁)の改憲案について「党議決定は平成24年の党改憲草案のまま残っている。そのことについて説明を全くしないで、1項、2項そのままで3項をつけ加える議論は、どう考えても党内民主主義としておかしい」と強調した。


日印首脳、対北朝鮮「圧力を最大化」=原発技術輸出へ作業部会
9/14(木) 17:23配信 時事通信

 【ガンディナガル(インド西部)時事】安倍晋三首相は14日昼(日本時間同日午後)、インド西部ガンディナガルでモディ首相と会談した。

 核・ミサイル開発を進める北朝鮮に対する国連安全保障理事会の制裁決議を完全履行し、「圧力を最大化」することを確認。日本の原発技術輸出に向けた作業部会の設置も決めた。

 両首脳は、非核化に向けた北朝鮮の具体的行動を引き出すため、「全ての選択肢をテーブルの上に置くことが必要」との認識を共有。安倍氏は共同記者発表で「安保理決議を国際社会全体で履行し、北朝鮮に政策を変えさせなければならないとの考えで完全に一致した」と述べた。

 両首脳は会談で、7月の原子力協定発効を歓迎。作業部会は官民で構成し、対印技術輸出の具体的な内容を詰める。

 海洋安全保障では、東・南シナ海、インド洋への進出を強める中国の動きを念頭に、両首脳は「力を背景とした一方的な現状変更は容認しない」ことを確認。モディ氏は日印米、日印豪などの連携の重要性に言及した。

 防衛装備に関しては、無人車両(UGV)などロボティクス分野での研究協力に関する協議を始めることで合意した。海上自衛隊の救難飛行艇US2の対印輸出は継続協議となり、安倍氏は「早期の具体的進展」に期待を示した。

 両政府は、日本の新幹線方式を採用する高速鉄道整備をはじめ総額約1900億円の円借款供与で一致。人的交流促進に向け、安倍氏はインド人観光客向けのビザ緩和を表明した。両首脳は、インド人の日本語教師を5年間で1000人養成する目標を申し合わせたほか、航空自由化(オープンスカイ)の実施でも合意した。

 両首脳による会談は10回目で、今回の訪印は首脳が交互に相手国を訪れるシャトル外交の一環。


左派主張「対話」が招く“核武装論” 理性なき北には圧倒的な力で抑止
9/14(木) 16:56配信 夕刊フジ

 【ニュースの核心】

 北朝鮮による「6回目の核実験」や「弾道ミサイル発射」を受けて、国際社会が制裁強化に動くなか、日本の左派系メディアや識者から「北朝鮮の要求に応じよ」「話し合え」という声が出ている。この異常さと、国家的危機について、ジャーナリストの長谷川幸洋氏が迫った。

 緊迫する北朝鮮情勢を受けて「圧力一辺倒ではなく北朝鮮と対話すべきだ」と唱える左派系論者やマスコミが多い。

 彼らの対話論を突き詰めると何が起きるか、自分自身が分かっていないようだ。そこで思考停止の左派論者に代わって、頭の体操をしてみよう。

 まず事実を確認する。

 対話を拒んでいるのは北朝鮮であって、米国や日本ではない。米国はこれまで何度も対話を呼びかけたが、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は拒否した揚げ句、国連決議違反の核・ミサイル実験を繰り返してきた。

 だから対話を求めるなら、北朝鮮をどう引きずり出すのか、そこが出発点になるが、左派に具体的な考えはない。ひたすら「タイワ、タイワ」と念仏を唱えるだけだ。

 北朝鮮と米国が交渉のテーブルにつくとすれば、互いに自分の獲得目標を明確にして、取引できるかどうか値踏みする気になったときだろう。

 北朝鮮の要求は「正恩体制の保証」だ。米国の最優先課題は「本土の安全確保」である。そうだとすると、米国はICBM(大陸間弾道ミサイル)の破棄と引き換えに金体制を保証する可能性がある。

 米国は核の廃棄も求めるだろうが、最低限ICBMさえ破棄できれば米国本土が核で直撃される心配はなくなる。

 そんな合意が成立したら、日本はどうなるか。

 北朝鮮には核に加えて、日本を狙う大量の中距離ミサイル「ノドン」が残る。つまり、米朝合意によって日本だけが脅威にさらされるのだ。

 そうならないように、左派は「日本も交渉せよ」と言うだろう。だが、残念ながら日本には切り札がない。攻撃能力がないから、北朝鮮に圧力をかけられないのだ。

 では、どうするか。

 北朝鮮の核に対抗するために、日本でも核武装論が高まるはずだ。現に自民党の石破茂元幹事長は「核を持たず、作らず、持ち込ませず」の非核三原則の見直しを唱えている。「米国の核を堂々と日本に配備すべきだ」という主張だ。これは核武装論の変形である。

 歴史を振り返れば「核には核で」対抗し、破滅的戦争を防ぐ抑止論は米ソ冷戦時代に有効だった。ソ連といえども理性があったからだ。

 いまの正恩体制は理性のかけらもない。そうであれば、なおさら核の抑止力が必要になる。何をするか分からない相手には圧倒的な力で押さえ込む以外にないからだ。

 左派の対話路線は皮肉なことに結局、自分たちが猛反対する日本の核武装論に結びつく可能性が高い。「北朝鮮の核を前提に交渉すべきだ」などとテレビで公言している論者は論外だ。自分の発言の愚かさに気付いてもいないのである。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。東京新聞論説委員。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務める。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。最新刊に『ケント&幸洋の大放言!』(ビジネス社)がある。


トランプ氏、“兵糧攻め”で正恩氏体制「無力化」へ 中国金融機関などに二次的制裁 北は猛反発「かつてない苦痛を」
9/14(木) 16:56配信 夕刊フジ

 国連安全保障理事会で11日に採択された制裁決議に対し、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長率いる北朝鮮が猛反発している。弾道ミサイルの発射など、さらなる暴発に出る兆候があるのだ。一方、ドナルド・トランプ米政権は新たな単独制裁を準備している。正恩体制を「無力化」するため、取引のある中国金融機関やエネルギー関連企業に二次的制裁を行い、「兵糧攻め」を徹底する考えとみられる。

 「全面的に排撃する」

 北朝鮮外務省は13日、国連安保理が採択した制裁決議を非難する「報道」を発表した。

 北朝鮮の韓大成(ハン・デソン)駐ジュネーブ国際機関代表部大使も前日、「最終的な手段で米国にかつてない苦痛を与える用意がある」と、ジュネーブ軍縮会議の全体会合で演説した。

 「全面的に排撃」「かつてない苦痛」とは尋常ではない。米韓両軍は現に、北朝鮮のミサイル発射がいつでも可能な状態にあると分析している。

 北朝鮮が7月に2回発射したICBM(大陸間弾道ミサイル)「火星14」を、通常角度で発射し日本上空を通過させる可能性が現実視されている。さらに、SLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)「北極星3」や、火星14より射程が長い可能性がある3段式の「火星13」など、新型ミサイル発射の可能性もある。

 日本政府関係者によると、弾道ミサイル観測能力を持つ米軍の電子偵察機RC135S(通称コブラボール)が12日、米軍嘉手納基地(沖縄県)を離陸した。北朝鮮のミサイル発射に備え、情報収集を活発化させているとみられている。

 北朝鮮の暴発を防ぐため、トランプ政権は、国連安保理の制裁決議の完全履行を各国に求める方針だが、中国が協力するかは不透明で、米国独自の制裁強化を模索する動きが強まっている。

 スティーブン・ムニューシン財務長官は12日、制裁決議を履行しなければ「中国に新たな制裁を科し、米国と世界の金融システムから締め出す措置を取る」と言明した。米議会には、中国農業銀行などの主要銀行を狙った二次的制裁を求める意見がある。

 国際社会の措置にことごとく反発する北朝鮮だが、いつまで強がりを続けられるのか。


北朝鮮「日本列島を核爆弾で沈める」 官房長官、声明を強く非難
9/14(木) 15:49配信 産経新聞

 菅義偉官房長官は14日の記者会見で、北朝鮮が日本に対し、米国と同調して国連安全保障理事会決議の採択を推進したとして「日本列島の4つの島を核爆弾で海中に沈めるべきだ」と威嚇する声明を出したことについて「極めて挑発的な内容で言語道断だ。地域の緊張を著しく高め、断じて容認できない」と強く非難した。

 同時に「北朝鮮は今の道を進んでいくのであれば、世界からますます孤立し、明るい未来を描くことはできない。安保理決議の完全な履行を通じ、国際社会全体で最大限の圧力をかけ、北朝鮮の政策を変えなければならない」と強調した。

 また菅氏は、北朝鮮による新たな弾道ミサイル発射などを念頭に「引き続き強固な日米同盟の下に高度な警戒監視態勢を維持し、国民の安全、安心を守るために万全の態勢で臨んでいる」と語った。


北朝鮮、新型ミサイル開発か=8月下旬発射の3発―米報道
9/14(木) 15:44配信 時事通信

 【ワシントン時事】アジア太平洋地域の諸問題を扱うオンライン誌ディプロマットは14日、北朝鮮が8月26日に発射した3発の弾道ミサイルについて、米政府筋が新型の短距離弾道ミサイルと分析していると報じた。

 既存のスカッド系列ミサイルの改良型とみられるという。

 同筋によると、米軍がKN21と名付けた新型ミサイルは「(5月下旬に発射されたスカッド改良型の)KN18と似た精密誘導能力を持つ」とみられる。ただ、KN18とは異なり、弾頭部分が分離せず飛行する。ほぼ10分置きに発射されたことから、開発目的だったとみられる。


「北」、声明で「日本列島を核爆弾で沈める」
9/14(木) 15:38配信 ホウドウキョク

北朝鮮メディアは、国連安全保障理事会の新たな制裁決議に反発する声明を伝え、「日本列島を、核爆弾で海の底に沈めるべきだ」と強い表現で威嚇している。
北朝鮮の労働新聞などは14日朝、朝鮮アジア太平洋平和委員会スポークスマンの声明として、制裁決議は「卑劣な国家テロ犯罪」と非難したうえで、国民や軍隊が「報復の一念に燃えている」などと伝えている。
日本に対しては、「われわれの大陸間弾道ミサイルを見ても、まだ目を覚まさず、間違った行動をしている」、「日本列島の4つの島を、核爆弾で海の底に沈めるべきだ」と強い表現で威嚇している。
北朝鮮は、新たな制裁決議に対抗措置も辞さない構えを重ねて強調していて、新たな挑発行為への警戒が続いている。
一方、韓国政府は、北朝鮮に対し800万ドル、日本円でおよそ8億8,000万円にのぼる人道支援を検討していると明らかにした。
国際機関を通じて、児童や妊婦に医薬品や食料を提供するという。
国際社会で北朝鮮への包囲網が強まる中での援助について、韓国の統一省は「人道的支援は、政治的状況と関係なく持続する」としている。


北朝鮮、ミサイル実験の兆候=中国に独自制裁拡大も―米
9/14(木) 15:24配信 時事通信

 【ワシントン時事】米NBCテレビは13日、米軍高官の話として、北朝鮮が過去48時間以内に移動式の発射台を別の場所に移し、ミサイル発射実験の準備を行っていると報じた。

 北朝鮮は11日採択された国連安全保障理事会の制裁決議に対し、「全面的に排撃する」と公言しており、米国は新たな挑発行動への警戒を強めている。

 一方、ムニューシン財務長官は13日、FOXニュースとのインタビューで「われわれは北朝鮮と取引を行う国との貿易を止めることができる」と強調。そのための大統領令の用意もできていると述べ、北朝鮮の貿易額の約9割を占める中国をけん制した。

 ムニューシン氏は具体策について言及しなかったが、トランプ政権内では中国の金融機関などを対象にした独自制裁の拡大も検討されているもようだ。安保理決議の完全履行を中国に促し、北朝鮮への影響力を行使させる狙いがある。


北朝鮮、「核兵器で日本を海へ沈め国連を廃墟に」と威嚇
9/14(木) 14:55配信 ロイター

[ソウル/日本 14日 ロイター] - 北朝鮮の朝鮮アジア太平洋平和委員会は14日の声明で、日本列島を核兵器で「沈める」と警告するとともに、最近の核実験に対する追加制裁決議を行った国連を破壊して「廃墟と暗黒」にすると威嚇した。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が報じた。

北朝鮮の対外関係やプロパガンダを担当する同委員会は、国連安全保障理事会の解散を要求し、安保理を「賄賂を受けた国々」から成る「悪魔の手段」と批判。

日本については「4つの列島でできた国は、主体(チュチェ)思想の核爆弾で海に沈めるべきだ。日本はもはや、わが国の近くに存在する必要がない」とした。

主体思想は故金日成(キム・イルソン)主席が唱えた、北朝鮮で指針となっているイデオロギー。


インド訪問 日印首脳会談へ
9/14(木) 14:28配信 ホウドウキョク

インドを訪問している安倍首相は14日、モディ首相と会談し、北朝鮮に対する圧力強化や、核・ミサイルの放棄を迫る姿勢を確認する方針。
インドは、北朝鮮の主要貿易相手国で、北朝鮮に対する国連決議が出た直後だけに、安倍首相は、北朝鮮制裁の包囲網の一員として連携を強化したい考え。
安倍首相は到着後、熱烈な歓迎を受けたあと、モスクなどを訪問した。
日本時間午後の首脳会談で両首脳は、北朝鮮の核実験、弾道ミサイル開発を最も強い言葉で非難し、国連安保理の新たな制裁決議の完全履行を迫ることを確認する方針。
また、中国が海洋進出を進める中、海洋の航行の自由の重要性を確認し、両国の安全保障・防衛協力の推進を図る考え。
経済分野では、日本の新幹線技術が導入されるインド初の高速鉄道や道路整備などに、日本からのおよそ1,900億円の円借款について合意する予定。
会談に先立ち、安倍首相は、高速鉄道の起工式典に出席し、インフラ輸出の拡大とさらなる関係の強化を図ることにしている。


Jアラート、毎月点検を=避難呼び掛け文言見直しも―都道府県説明会で総務省消防庁
9/14(木) 13:28配信 時事通信

 総務省消防庁は14日、先月の北朝鮮によるミサイル発射の際、全国瞬時警報システム「Jアラート」で関係自治体に情報を伝えたものの、各地で防災行政無線から放送が流れないなどのトラブルが相次いだことを受け、都道府県の危機管理担当者向けの説明会を東京都内で開いた。

 再発防止策として10月から毎月、市町村を含む各自治体で防災行政無線などが作動するか点検するよう要請した。

 同庁はまた、Jアラートで政府が住民に避難を呼び掛ける文言を見直したことも説明。これまでは「頑丈な建物や地下に避難してください」との内容だったが、「建物の中、または地下に避難してください」に変更。自治体や住民から「頑丈な建物がない場合はどうすればいいのか」と問い合わせがあったことを受けた対応で、コンクリート造りなど強度のあるビルに避難するのが望ましいが、付近になければとにかく建物に身を隠すよう求めることにした。


ミサイル防衛中の米イージス艦に海自艦が給油=政府関係者
9/14(木) 13:04配信 ロイター

[東京 14日 ロイター] - 海上自衛隊が今年4月以降、補給艦を日本海へ派遣し、弾道ミサイル対応に当たる米イージス艦に給油をしていることが14日、分かった。自衛隊の役割を拡大した安全保障法制で可能になった新任務で、北朝鮮情勢が緊迫する中、日米が連携して警戒を続けている。

日本の政府関係者によると、日米が北朝鮮の弾道ミサイルへの警戒を切れ目なく続けられるよう、海自の補給艦が両国のイージス艦に洋上で定期的に給油をしている。北朝鮮がいつ挑発的な行動に出るか分からない現状で、海自、米海軍とも弾道ミサイル防衛能力を持ったイージス艦を日本周辺に展開し、24時間監視に当たっている。

菅義偉官房長官は同日の記者会見で、「自衛隊、米軍の運用の詳細が明らかになる恐れがあるためコメントを控えたい」と語った。

日本は昨年3月、集団的自衛権の行使などを可能にする安全保障関連法制を施行。自衛隊が米軍に物資を提供できる範囲を広げ、これまでの共同訓練中や災害救援時だけでなく、弾道ミサイル警戒時などにも給油できるようにした。

安倍晋三首相は今月11日、防衛省・自衛隊幹部への訓示の中で、「平和安全法制と(自衛隊と米軍の役割分担を定めた)新ガイドラインのもと、日米の絆はかつてない強固なものとなっている。北朝鮮が挑発行為を繰り返す中、その脅威を抑止しなければならない」と述べていた。

安保法制に基づく自衛隊の新たな米軍支援任務の実施が明らかになったのは2例目。政府関係者によると、今年5月に米補給艦が横須賀基地から日本海へ向かう際、途中まで海自艦が護衛した。

(久保信博、竹中清※)


「承知している」海自の米艦給油で菅義偉官房長官
9/14(木) 12:48配信 産経新聞

 菅義偉官房長官は14日午前の記者会見で、海上自衛隊の補給艦が日本海で米海軍イージス艦に給油を行っていることに関し、安全保障関連法と4月に発効した改定日米物品役務相互提供協定(ACSA)によって可能になったとして「これに従って自衛隊が実際にそのような活動を行っていると承知している」と述べた。

 具体的な活動状況については「自衛隊および米軍の運用の詳細が明らかになる恐れがある」との理由で回答を控えた。


韓国、北朝鮮に人道支援検討=国際機関通じ9億円
9/14(木) 12:21配信 時事通信

 【ソウル時事】韓国統一省は14日、国連児童基金(ユニセフ)や世界食糧計画(WFP)を通じ、北朝鮮に800万ドル(約9億円)の人道支援を検討していると明らかにした。

 21日に開かれる政府の南北交流協力推進協議会で議論する。決定されれば、5月の文在寅政権誕生後、初の人道支援となる。

 国連安保理での北朝鮮制裁決議などを通じ、国際社会は一致して圧力を強めているだけに、足並みの乱れを指摘する声が上がりそうだ。

 統一省によると、児童や妊婦を対象とするワクチンや医薬品、栄養支援事業を念頭に、ユニセフには350万ドル、WFPには450万ドルの支援を検討している。ただ、同省当局者は「具体的な実施時期は、南北関係の状況を総合的に考慮して決める」と述べており、北朝鮮による追加挑発によっては中止の可能性もある。


北朝鮮にエロとゲーム、浸透させよ
9/14(木) 12:20配信 Japan In-depth

976
中国で絶大な人気を誇る蒼井そらさん 第28回 東京国際映画祭 オープニングセレモニー(レイジー・ヘイジー・クレイジー)2015年10月21日 Photo by Dick Thomas Johnson

【まとめ】
・北朝鮮の行動を変化させるには圧力ではなく関与政策しかない。

・日米韓は経済交流復活により、政治・文化的影響を与えることが可能。特にエロやゲームなど資本主義の毒の注入が有効。

・最後のフロンティア北朝鮮市場を中露に奪われないためにも経済交流が必要。

977
北朝鮮の弾道ミサイル 2017年3月6日北朝鮮西岸の東倉里(トンチャンリ)付近から発射されたもの Photo by Mariusstad

日本では対北政策に関しては制裁強化がコンセンサスである。9月3日の核実験をうけた追加措置に関しても日本国内では賛同のほかは見られなかった。むしろ安保理決議においては「生ぬるい」ととられていた。決議案提出に際し、石油全面禁輸から輸入量上限設定に切り替えた時には「後退」と批判的に評されたほどだ。

これは関与政策が役立たないと考えられた結果だ。従来の対話路線は失敗とされた。そして北に対しては圧力だけが有効策とされている。核と弾道弾対策としては政治・経済的な制裁、あるいはそれ以上の措置、軍事力を用いた圧力やその行使だけが有効と考えられている。

しかし、関与政策は本当に効果がないのだろうか?

むしろ逆だ。北の行動を変化させるには圧力ではなく関与政策を選ぶしかない。

特に日米韓としては経済交流の復活を目指すべきである。

なぜなら日米韓の制裁は効かなくなっている。各国はカードを切り尽くしている。既に経済交流を失った以上、北は日米韓の制裁を進められても痛くも痒くもない。

対して経済交流の利益を与えれば北はそれを意識せざるを得なくなる。日米韓との意向を多少なりとも、少なくとも今以上には気にするようになるからだ。

■ 利益喪失による抑制

北朝鮮の行動は、経済交流により変化させられる。

その効果の第一は行動の抑制だ。貿易、投資、援助といった経済交流が復活すれば、ある程度は北も対日米韓への敵対行為を抑制するようになる。

なぜならば、北にとって敵対行為の敷居が高くなるからだ。もちろん、それで核や弾道弾を放棄することは、おそらくはない。だが、実験や試射には多少なりの影響を与えられる。実施により経済交流の利益が失われると考える。

特に、北の経済セクターの行動はそう変化する。不利益をできるだけ回避しようと考えるようになる。北の安全保障セクターが対外刺激を伴う行動を取ろうとした場合、経済セクターは力関係で負けるとしても、消極的なりとも抵抗するようになる。

場合によれば指導者レベルでの抑制的判断も得られる可能性がある。経済セクターが経済面での不利益の提示等により、そこまで持っていければ全くない話ではない。

金正恩は愚昧な三代目ではない。祖法を振り回すだけの人物ではなく、実利を見通す力量はある。偶像的な自己権威を守る必要はあるだろうが、その過程でも北の国益と調整できるだろう。

これは実績からも窺えることだ。金正恩は市場経済を進めることで経済成長を達成している。貧富の差の拡大といった課題はあるものの経済封鎖下でありながら各階層の生活水準を向上させた。対外政策でも米韓を手玉にとっている。

その点で現実的判断は期待できると見てよい。体制保証の観点から核と弾道弾は放棄できない。ただ、核実験の実施や弾道弾の試射に関しては外交・軍事的必要性と経済的利益と天秤にかけることはするだろう。

逆にいえば、経済交流が途絶した現況は全くその効果も期待できない。経済制裁により輸出入や投資はほぼ止まっている。結果、北は日米韓との対立において経済的不利益を意識しない状態である。経済面で北は核実験や弾道弾試射を躊躇う必要はないということだ。

また、日米韓にとって政治的衝撃を避けられるメリットもある。例えば、事前準備によりミサイル防衛が機能していると国民に安心を与えることもできる。今の日本のJアラートはまともに機能する段階にはない。ただし事前情報があれば円滑に動いている体を装うことができるからだ。

また、エスカレーションの発生進展も防止できる。実験が日米韓の意向を多少なりとも汲んだ形となれば軍事的報復はしないでも済む形で落着させられるかもしれない。仮に軍事的報復をするとしても、北に実験への報復範囲であると交渉や連絡で含ませられればエスカレーションは抑えられる。

限定的空爆と砲撃応報であればプロレスで済む。全面的陸上戦や中国軍の介入や北による核攻撃は防げる。戦争が朝鮮半島を超える最悪の事態、米中全面戦争、米中核戦争まで進展することはない。

■ 北朝鮮国内への影響力発揮

経済交流は効果を持つ。

その第三として挙げるのが北朝鮮国内への影響力発揮だ。経済交流が実現した場合、日米韓はその経路を通じて北朝鮮国内に政治・文化的影響力を与えることができる。

簡単に言えば、資本主義の毒を浸透させられるということだ。例えば、携帯電話網やスマホを普及させ、それらを通じたサービスを提供したとすればよい。その場合北の人民にニュース等を通じて自由や民権概念を普及させ、あるいはAV等のエロのコンテンツや課金ゲームで後者を与えられる。

特に娯楽の浸透力は大きい。後者のエロやゲームにあたるコンテンツだ。新中国でもAVは浸透した。課金ゲームは射幸心の刺激により賭博でもないのに日韓で破産者を生んでいる。それを北に提供し「3000NKウォン課金するだけで無料でクジを10回引ける」までハマらせれば、人民を刹那主義に突き落とすことができる。新興層の子弟に「働いたら負け」の価値観を与えられる。漢字文化圏での日本製AVとゲームはそれだけの退廃力を持つ。

その点でいえば、従来の経済制裁は北体制内への影響力を損なうものだった。韓国資本のお菓子工場が操業した結果、チョコパイによる買収までもっていけていたからだ。それにもかかわらず日米韓は制裁でその影響力を自ら捨ててしまった。

また、北朝鮮を必要以上に中露に傾倒させてもいる。北朝鮮体制内での中露派を勢いづかせるものであり、同時に日米韓派の力を削ぐものでもあった。

なお、制裁による影響力低下は将来の市場争奪も怪しくする行為だ。

北は東アジア最後の経済的フロンティアである。豊富な地下資源や水力エネルギーに加え、内容はともかく、よく教育を受けた安価な労働力が揃っている。低開発であることもあいまって投資効果は大きい。

日米韓が制裁を続けた場合、北は中国とロシアの市場となってしまう。それを防ぐためにも経済交流は必要となる。

■ 制裁ではなく憂さ晴らし

以上が経済交流のメリットである。抑制をもたらし、交渉・連絡を確実とし、北朝鮮国内に影響力を与えることができる。それにより核や弾道弾といった北朝鮮の振舞いに多少なりとも変化させられるだろう。

反対にいえば、制裁にはこれらの効果を期待できない。これまでの制裁により北との経済的交流を途絶している。その上に制裁をしたところで、北朝鮮に今以上の不利益をあたえられなくなっている。

特に日米韓による制裁実施は「うさ晴らし」でしかない。それにより北の行動変化を期待できるわけではないからだ。北の嫌がらせに対し、日米韓も嫌がらせで仕返ししているだけの話である。

もっとも、現状では圧力をかける必要はある。核実験実施に対して「それを認めない」と何らかのアクションを取る必要もあるためだ。また、それぞれの国民世論を宥める必要がある。その点からすれば実効性を伴わない行動であってもやらないわけにもいかない。

ただし、いずれにせよ「うさ晴らし」にとどまる。それで北の行動を抑制する効果は持たない。北を今よりも柔和とし、核や弾道弾について実効的な妥協を引き出す効果は見込めない。

本当に北朝鮮の行動を変えるには関与政策しかない。そのためには経済交流を復活させなければならない。

(この記事には複数の写真が含まれています。サイトによって表示されない場合はhttp://japan-indepth.jp/?p=36054で記事をお読みください)

文谷数重(軍事専門誌ライター)


制裁への耐性強い北朝鮮、経済制裁で核・ミサイル開発は止められない
9/14(木) 12:20配信 Wedge

 国連安全保障理事会が9月11日(現地時間)、北朝鮮による6回目の核実験(9月3日)に対する制裁決議2375を採択した。米国が作成した原案には北朝鮮に対する石油の全面禁輸などが入っていたが、北朝鮮国内で大きな混乱を生みかねないと考える中国とロシアが消極的だったため最終的には一定の上限を明示する妥協案となった。今後のためにカードを温存しておくという意味もあろう。

 制裁の目的は懲罰ではなく、核・ミサイル開発に関連する活動を完全に中止するよう北朝鮮に政策変更を求めることだ。しかし、経済制裁だけで核開発放棄などという大きな政策変更を強いるというのは無理のある考え方であり、外交交渉なしに目的を達することは不可能である。今回の制裁決議についても、北朝鮮経済に一定程度の影響を及ぼすものの、核・ミサイル開発を止める効果はゼロに等しいと考えられる。北朝鮮に対する制裁決議は2006年10月の第1回核実験で採択された決議1718以降、今回で9回目だ。これまでの制裁決議が功を奏してこなかったことは議論の余地がない。

政策変更を強いられることを嫌う北朝鮮
 北朝鮮については、もともと閉鎖的な体制であることや朝鮮戦争(1950~53年)以降に米国から制裁をかけ続けられて「制裁慣れ」していること、対外経済の規模が小さいことなども、経済制裁の効果を期待できない理由として語られる。ここでは、そういった論点とも少し違う「制裁への耐性が強い北朝鮮体制の特徴」について考えてみたい。

 北朝鮮はそもそも他国によって政策変更を強いられることを極端に嫌う。冷戦期には、中ソ両国からの影響を排除しつつ自主路線を歩もうとした。それが北朝鮮憲法第3条で国家の指導指針と規定される「主体思想」である。主体思想を守ってきた結果、ソ連のように崩壊することもなかったし、中国のような改革開放をしなくても体制を護持できた。北朝鮮は、そうした自信を持っているのだ。

 核実験2日前となる9月1日付けの朝鮮労働党中央委員会機関紙『労働新聞』は、重鎮の董泰官(トン・テグヮン)論説委員による政治論評「偉大な強国の時代」を掲載した。北朝鮮に対して持たれているイメージとは違うかもしれないが、『労働新聞』の論説記事は署名入りが原則となっている。特に重要な論説の筆者は限られており、董氏はそのうちの1人である。

 董氏の論評は、北朝鮮の国際的地位について「人工衛星の製作及び打ち上げに成功し、水素爆弾と大陸間弾道ミサイル(ICBM)を保有した世界6大強国」、「潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を保有する世界の5大強国」、「移動式発射台を利用したICBM発射技術を保有している世界の3大強国」の一つにのし上がったと強調した。制裁に屈しないで核とミサイルの開発を続けてきたことによって、米国やロシア、中国などという大国と肩を並べられたという自己認識だ。

 論評はさらに「世界で最も強く偉大な人民が保有していることにより、朝鮮は事実上、世界一の強国、天下無敵の国である」とまで主張する。そして「いくら『制裁』と『圧迫』の魔の手がいたるところに広がっても、地球上の敵対勢力が群れを成して襲い掛かってきても、偉大な精神力に全ての戦略兵器を握ったこの朝鮮は、百戦百勝するだろう」と強調する。

餓死者出した「苦難の行軍」に並べて団結を要求
 このような論調は頻繁に見られる。金正恩体制は、核・ミサイル開発は抑止力確保のために必須だと考えている。北朝鮮の外務省は今回の制裁決議採択に対しても「われわれは米国と実質的な均衡を作り上げて、自主権と生存権を守る」という「報道」を発表した(9月13日)。米国に対抗するために核・ミサイル開発を進めているのであり、制裁を受けても変わらないという宣言だ。

 ソ連・東欧社会主義体制の崩壊によって、1990年代の北朝鮮は未曽有のエネルギー難、食糧難に陥った。そのような「苦難の行軍」に打ち勝った金正日国防委員長の「業績」と並列する形で、制裁下の金正恩体制で団結を求める論調も目立つ。「そのお方(金正恩委員長)と一緒であれば、試練も栄光であり、死も幸福」であり、「打ち勝った苦難の強度と、越えてきた峠の高さがその人民の上がって立つ勝利の大きさと高さを決定するもの」と考えるのが北朝鮮なのである。残念ながら、「(強力な制裁をかけられて)草を食べることになっても開発を続けるだろう」というプーチン露大統領の見通しは正しいのだろう。

 『新版 北朝鮮入門』(東洋経済新報社、2017年1月)に収録できなかった最新の決議を含め、これまでの制裁決議についてまとめた。北朝鮮が核・ミサイル開発を続ける動機や北朝鮮の現状などについては同書を参照していただきたい。

●国連安保理決議1718(2006年10月14日)
対象となった北朝鮮の行動:第1回核実験(2006年10月9日)
主な内容:(1)核・ミサイル関連物資等の禁輸(2)核・ミサイル開発に関与した個人・組織の海外資産凍結・渡航禁止
日本の独自対応:(1)北朝鮮籍船舶の入港禁止(2)北朝鮮籍者の原則入国禁止(3)北朝鮮からの輸入全面禁止

●国連安保理決議1874(2009年6月12日)
対象となった北朝鮮の行動:第2回核実験(2009年5月25日)
主な内容:(1)北朝鮮からの武器輸出を全面禁止(2)北朝鮮に関連する貨物への検査強化
日本の独自対応:北朝鮮への輸出全面禁止

●国連安保理決議2087(2013年1月22日)
対象となった北朝鮮の行動:テポドン2改良型発射(2012年12月12日)
北朝鮮側主張:地球観測衛星「光明星3」2号機を搭載した「銀河3」の打ち上げ
主な内容:(1)資産凍結などの制裁対象を拡大(2)北朝鮮の金融機関による活動を監視するよう各国に要請

●国連安保理決議2094(2013年3月7日)
対象となった北朝鮮の行動:第3回核実験(2013年2月12日)
主な内容:(1)核・ミサイル開発に関する金融取引禁止(2)船舶貨物検査を義務化
日本の独自対応:朝鮮総連副議長らの再入国禁止

●国連安保理決議2270(2016年3月2日)
対象となった北朝鮮の行動:第4回核実験(2016年1月6日)、テポドン2改良型発射(2016年2月7日)
北朝鮮側主張(テポドン2について):「地球観測衛星光明星4」を搭載した「光明星」の打ち上げ
主な内容:(1)北朝鮮からの石炭などの鉱物輸出を原則禁止(2)北朝鮮への航空燃料輸出制限(3)全貨物の検査
日本の独自対応:(1)2014年に一部解除された制裁の復活(2)在日外国人の核・ミサイル技術者の再入国禁止(3)北朝鮮に寄港した第三国籍船舶の入港禁止

●国連安保理決議2321(2016年11月30日)
対象となった北朝鮮の行動:第5回核実験(2016年9月9日)
主な内容:(1)北朝鮮からの石炭輸出に年間の上限を設定(2)銅やニッケルの輸出も禁止(3)北朝鮮からの彫像の輸出禁止
日本の独自対応:(1)訪朝した在日外国人の核・ミサイル技術者について入国禁止の対象者を拡大(2)北朝鮮に寄港した全船舶の日本入港禁止(3)資産凍結の対象者拡大

●国連安保理決議2356(2017年6月2日)
対象となった北朝鮮の行動:2016年9月9日の第5回核実験以降の核開発及び一連の弾道ミサイル発射
主な内容:金正恩国務委員長の側近らを資産凍結・渡航禁止の対象に追加

●国連安保理決議2371(2017年8月5日)
対象となった北朝鮮の行動:2017年7月に行われた2回のICBM発射
主な内容:(1)北朝鮮からの石炭や海産物の輸出を全面禁止(2)北朝鮮からの労働者派遣の新規受け入れを禁止(3)北朝鮮との新たな合弁企業設立を禁止

●国連安保理決議2375(2017年9月11日)
対象となった北朝鮮の行動:第6回核実験(2017年9月3日)
主な内容:(1)北朝鮮からの繊維製品輸出を全面禁止(2)北朝鮮への原油供給に「現状を超えない」という制限を導入(3)北朝鮮への石油精製品供給を年間200万バレルに制限(輸入実績の半分弱)(4)北朝鮮労働者の雇用契約の更新を禁止


ミサイル警戒中の米艦に給油=海自補給艦、安保法新任務
9/14(木) 12:07配信 時事通信

 海上自衛隊の補給艦が、北朝鮮の弾道ミサイルを警戒監視する米イージス艦に燃料を複数回補給していることが14日、防衛省関係者への取材で分かった。

 安全保障関連法による自衛隊の新任務で、同法に基づき米軍を支援するのは、5月に実施された「米艦防護」に次いで2例目とみられる。

 自衛隊法改正を含む安保法施行により、燃料といった物品を提供できる米軍の対象が拡大するなどし、ミサイル防衛や海賊対処の任務中の米艦も加わった。従来は、日米共同訓練や緊急事態時の邦人輸送などを行う艦艇のみが対象だった。


<News Navi>石油禁輸、金正恩の資産凍結... 「さらなる制裁」でどうなる?〈サンデー毎日〉
9/14(木) 12:02配信 mainichibooks.com

 ◇「さらなる制裁」でどうなる?

6回目の核実験を行った北朝鮮。これまで限定的とされた制裁の効果は、さらなる圧力強化でどうなるのか。

 国連安全保障理事会(安保理)では、米国が北朝鮮の最高指導者である金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と妹の金与正(ヨジョン)氏ら幹部の資産凍結などを打ち出した。さらに石油禁輸などこれまでにない制裁案を示し、制裁強化に慎重な中国やロシアとの協議を進めている。

 では、2006年の初の核実験以降、経済制裁の効果はあったのか。北朝鮮の現状を知る中国などのビジネスマンらの話を総合すれば、「部分的に影響はあるが、それほど効いている様子はない」。

 とはいえ、すでに制裁項目に入っている石炭や鉄鉱石など鉱物関係のビジネスは、かなりの支障を来しているようだ。彼らは「中国への輸出が厳しくなり、鉱山は全国でほぼ開店休業状態」と口をそろえる。水産物の輸出も、深刻な打撃を受けているようだ。「北朝鮮産の価格が1~2割上昇した」(中国吉林省のビジネスマン)といい、入手できなくなった中国の業者の倒産が相次いでいるという。

 経済の根幹である石油は評価が難しい。「ガソリンや軽油価格が上がり、工場の機械が動かせない」との声がある一方で、「それでも入っている」との情報もある。中国が対北朝鮮輸出を絞りつつあるようだが、逆にロシアからの輸入が増えていると話すビジネスマンも少なくない。

 韓国銀行によれば、16年の北朝鮮の経済成長率は3・9%で前年のマイナス成長から大きく成長している。米国が示した制裁案には、海外労働者派遣とアパレル縫製など繊維品の交易中断が盛り込まれ、これが決議されれば、「数十億ドルの外貨収入を失うなど、北朝鮮経済にはかなりの打撃」(北京の朝鮮労働党関係者)。

 制裁の効果をにらみ、国際社会との綱引きが激しくなりそうだ。

(浅川新介)


北朝鮮が「核で沈める」と日本を威嚇-「言語道断」と菅官房長官
9/14(木) 11:37配信 Bloomberg

北朝鮮が核兵器を使用して日本列島を沈めるとの声明を発表した。核・ミサイル開発による東アジアの緊張をさらに高めることになり、日本政府は反発している。

朝鮮中央通信(KCNA)は14日、「日本列島は核爆弾により海に沈められなければならない。日本はもはやわが国の近くに存在する必要はない」とする北朝鮮の朝鮮アジア太平洋平和委員会による報道官声明を伝えた。

菅義偉官房長官は同日午前の記者会見で、北朝鮮の対応について「極めて挑発的な内容で言語道断であって、地域の緊張を著しく高めるもので断じて容認することはできない」と批判。国連安全保障理事会による制裁決議の履行により、「国際社会全体で最大限の圧力をかけて北朝鮮の政策を変えなければならない」と訴えた。

北朝鮮は再び弾道ミサイルを発射する兆候を見せていると、日本経済新聞の電子版が14日夜、日本政府関係者の情報として報じた。発射準備中とされる弾道ミサイルは液体燃料式エンジンを搭載、ICBM(大陸間弾道ミサイル)の可能性もあるという。

北朝鮮は8月28日、日本上空を通過する弾道ミサイルを発射。9月3日には6回目の核実験を強行している。報道官声明は「日本列島をわが国のICBMが飛び越えても正気に返らない日本人に有効な一撃を加える必要がある」と威嚇した。

一方、聯合ニュースは、韓国統一省が国際機関を通じて北朝鮮に800万ドル相当の人道支援を行うことを検討していると同省の情報を基に報じた。21日に南北協力を巡る会合を開き、決定するという。


海自、北警戒の米イージス艦に給油 安保関連法の新任務
9/14(木) 11:36配信 産経新聞

 海上自衛隊の補給艦が、日本海で北朝鮮の弾道ミサイル発射を警戒している米海軍イージス艦に対し、燃料の給油を行っていることが14日、分かった。平成27年に成立した安全保障関連法に基づく初の補給任務で、4月以降、すでに複数回の給油を実施した。政府関係者が明らかにした。

 自衛隊と米軍は24時間態勢で弾道ミサイルの警戒監視にあたっており、洋上給油により隙のない態勢を維持する。日米が平時から一体的な運用を行うことで、北朝鮮の脅威に対する抑止力や対応力を高める狙いがある。安保関連法に基づく新任務の実施が明らかになったのは、5月に海自が米補給艦に行った「米艦防護」に続き2例目となる。

 米軍への物資補給は自衛隊法に規定がある。同法改正を含む安保関連法の成立までは、共同訓練や、海外の災害救援活動に派遣された場合しか給油はできなかった。

 安保関連法により、自衛隊が弾道ミサイル対処任務についている際、「共に現場に所在して同種の活動を行う」米軍への給油が可能になった。4月には、これに対応した改正日米物品役務相互提供協定(ACSA)も発効していた。


<海自>米イージス艦に洋上給油 安保関連法に基づく新任務
9/14(木) 11:29配信 毎日新聞

 海上自衛隊の補給艦が4月以降、安全保障関連法に基づき、日本海などで北朝鮮の弾道ミサイル警戒にあたる米海軍のイージス艦に洋上で給油を行っていることが分かった。複数の政府関係者が14日、明らかにした。安保関連法に基づく新任務の実施が判明したのは、5月に行われた米艦防護に続き2例目。安保関連法は米軍への物品提供や輸送任務の範囲を拡大しており、自衛隊と米軍の一体運用が一層進んでいる実態が浮き彫りになった。

 海自と在日米海軍のイージス艦は、北朝鮮のミサイル発射に備えて24時間態勢で警戒している。米イージス艦への洋上給油は、米艦が補給拠点に戻る時間を節約し、警戒態勢を持続させる狙いがある。米側の要請に基づいて月1~2回のペースで実施しており、防衛省幹部は「公表する予定はないが、引き続き実施していく」と語った。

 米艦への給油は、2015年に安保関連法が制定されるまでは共同訓練中などに限られ、ミサイル警戒などにあたる米艦に給油する際にも共同訓練の名目で行う必要があった。しかし安保法制定に伴う自衛隊法の改正で、自衛隊はミサイル破壊措置命令の任務中や海賊対処中も、燃料を含む物品を米軍へ提供することが可能になった。

 今年4月には、具体的な手続きを定めた改正日米物品役務相互提供協定(ACSA)が発効。北朝鮮の挑発行動が続いていることを踏まえ、海自は協定に基づく米艦への給油を始めた。

 安保関連法の施行に伴う初の新任務として5月に行った米艦防護では、海自最大のヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」が、房総半島(千葉県)沖から奄美大島(鹿児島県)沖まで、米補給艦に並走。護衛艦「さざなみ」も四国沖から合流し、共同訓練をしながら警護した。また給油任務としては、海自が米同時多発テロ後の01~10年、テロ対策特別措置法に基づき、インド洋で、アフガニスタンを巡る活動にあたる米国などの艦船に対して実施している。【前谷宏、秋山信一】


北朝鮮「極悪非道な挑発行為」 安保理決議に ミサイル開発を加速させる姿勢、強調
9/14(木) 11:25配信 西日本新聞

 北朝鮮外務省は13日、国連安全保障理事会の追加制裁決議を「国家と人民を窒息させることを狙った極悪非道な挑発行為の産物だ」と非難する「報道」を発表した。激しい文言を連ねて反発したが、外務省報道は北朝鮮の海外向けメッセージとしては最も「格」が低い。資産凍結対象から金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が外れるなど、制裁内容が原案より緩和されたためとみられる。

 朝鮮中央通信が伝えた外務省報道は、11日に全会一致で採択された安保理追加制裁決議に対し、「峻烈(しゅんれつ)に断罪糾弾して全面排撃する」と反論。「米国と均衡を成し遂げ、われわれの自主権と生存権を守るための力の強化に拍車を掛けるだろう」として、核・ミサイル開発を加速させる姿勢を改めて強調した。

 韓国政府などによると、北朝鮮は海外向けのメッセージを重要度に応じ、政府声明、外務省声明、同報道官声明などと使い分けており、外務省報道は最も下のランク。今回は米国を直接威嚇する文言もなく、韓国の専門家は「制裁決議が原案より緩和されたため、当面は(中国やロシアなどの)様子を見守り、軍事挑発を自制するというメッセージではないか」と分析した。

 北朝鮮は、安保理の制裁決議直前の11日には、外務省声明で「必ず米国に相応の代価を支払わせる」などと警告した。

=2017/09/14付 西日本新聞朝刊=


三沢航空祭展示の米B1B爆撃機 朝鮮半島上空経由か 「北への警告、威嚇」と専門家
9/14(木) 11:14配信 Web東奥

966
B1B戦略爆撃機はグアム・アンダーセン基地を9日午前に離陸した後(写真(1)、米太平洋空軍HP)、東シナ海で空自のF15戦闘機と共同訓練を実施(同(2)、空自資料)。午後2時半すぎに三沢基地に着陸し、10日の航空祭で展示・公開された(同(3))

 相次ぐ弾道ミサイル発射と核実験を巡って日米朝関係が緊張する中、「北朝鮮が最も恐れる航空機」といわれる米軍のB1B戦略爆撃機ランサーが9日に青森県の三沢基地へ飛来。翌日の航空祭で展示公開されたが、日米の情報を総合すると、同機は東シナ海から朝鮮半島上空を経由して三沢に着陸した可能性が高いことが分かった。軍事専門家は「同機の機動力と攻撃力を誇示するのが目的。軍事的挑発行動を重ねる北朝鮮への軍事的圧力で威嚇行動とみられる」と分析する。

 B1Bの2機が米空軍の戦略拠点であるグアムのアンダーセン基地を離陸したのは9日午前。空自と米太平洋空軍(ハワイ)によると、東シナ海上空で那覇基地(第9航空団)所属のF15戦闘機2機との間で「日米共同対処能力と戦技技量向上」のための訓練を行った後、1機がグアムへ帰還。残り1機が午後2時半すぎに三沢基地に着陸した。

 日米の共同訓練空域だった東シナ海と三沢基地の中間地点に位置するのが朝鮮半島。詳しい飛行ルートについてはいまだに不明だが、日米関係者の話を総合すると、韓国などの領空を経由して三沢に着陸するコースを意識的に取った可能性が極めて高いという。

 この飛行ルートについて、軍事専門家の多くは「北朝鮮に対して、B1Bでいつでも攻撃できるぞという警告と威嚇の意味が込められていた」と指摘。元海自幹部で日米の軍事戦略に詳しい軍事ライターの文谷数重(もんたにすうちょう)さんは「一種の軍事圧力。米国としては3日に強行された核実験に対して何も対抗しないわけにはいかないし、日米韓で高ぶる国民感情にも配慮する必要があったのではないか。現時点でできる限りのカードを切ったのだろう」と話す。

 グアム配備のB1Bが三沢基地に飛来したのは2005年9月以来12年ぶり。12年前も今回と同様に「弾道ミサイル発射を強行し続ける北朝鮮へのどう喝という意味合いがあった」(米国防総省幹部)という。

 三沢などの在日米軍基地とグアムについて、北朝鮮はかねてから「有事の際の目標」と公言。また、東奥日報社が以前取材した北朝鮮軍特殊部隊の脱北将校は「三沢基地はもちろん日米のミサイル防衛網の要である、つがる市のXバンドレーダー(米軍)と、むつ市のFPS5ガメラレーダー(空自)は北朝鮮にとって優先的なターゲットとなっている」と証言している。

 それを裏付けるかのように、8月29日に発射された新型中距離弾道ミサイル「火星12」(射程5千キロ)は、XバンドレーダーとFPS5ガメラレーダー、そして三沢基地をなぞるように津軽海峡上空を正確に飛行し、襟裳岬の東方1180キロの太平洋上に落下した。

 こうした事実を踏まえた上で今回のB1B三沢飛来について、文谷さんは「北朝鮮の嫌がらせに対して、米国が嫌がらせで応じたもの」と分析。また、三沢航空祭ではB1BのほかF35戦闘機、EA18電子戦機グラウラーといった米軍の一線機が展示されたが、軍事専門家は「EA18で北朝鮮軍の防空網をかく乱し、B1BとF35が中枢施設を攻撃する-というシナリオを北朝鮮に誇示したのではないか」と推測する。

 さらに専門家の間では、対北朝鮮の“最前線”である三沢基地へのB1B展開・配備案も浮上する。これに対して文谷さんは「三沢に配置することで圧力をかけているぞというアピールやシグナルにはなり得る。ただし一時的な展開は可能だが、整備や部品の事前準備の関係などから長期的な配備は厳しいだろう」との見方をする。

<B1B戦略爆撃機>

 ステルス性が高く、レーダーによる発見率はB52など従来の爆撃機の100分の1以下とされる。可変翼を生かした超低空侵攻による精密爆撃を得意とするほか、射程3千キロ以上の発展型巡航ミサイルを20発近く搭載し「空中発射台」として機能する。米空軍は66機保有し2016年からグアムに一部配備。今回三沢に飛来したのはサウスダコタ州エルズワース基地の第34爆撃飛行隊からグアムに一時派遣された機体。最大速度マッハ1.25、航続距離1万2千キロ、爆弾搭載量30トン以上。現在の機体は核兵器搭載能力を持たない。


金正恩は「理にかなった行動」を続けている
9/14(木) 11:00配信 東洋経済オンライン

 国連安全保障理事会が北朝鮮への制裁強化を決めたことで、北朝鮮は13日、決議に対して「全面排撃する」との声明を出した。北朝鮮の建国記念日である9日9日に見込まれていた大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験は行われなかったものの、緊張感はまったく和らぐ気配がない。

 今後、米北関係はどこへ向かうのか。北朝鮮情勢に詳しい、米ヘリテージ財団の上級研究員、ブルース・クリングナー氏に聞いた。

■核・ミサイル開発は理にかなっている

 ――金正恩氏は北朝鮮の核兵器・ミサイル開発を急ぐことによって、何を成し遂げようとしているのか。

 金体制の存続を図ろうとしている。一連の開発は、米国の攻撃を抑止する1つの方法なのだ。北朝鮮はイラク、ユーゴスラビア、リビアでの米国の攻撃を例に挙げて、ああいうやり方が自らを守る方法だと述べている。仮に北朝鮮が同盟国を攻撃した場合、米国がこれに反撃することをとどまらせる目的があるとも見られている。

 また、これは国内外に対して虚勢を張る意味もあるだろう。つまり、核・ミサイル開発は、北朝鮮の理にかなっているといえる。米国の同盟国を脅かす核兵器や軍事力がなければ、北朝鮮はおおむね無視される存在だからだ。

 正恩氏は政権を握った時、7日以内に朝鮮半島を征服する新たな戦争計画を立てるように軍部に指示した。最近のミサイル発射と核兵器の実験は、まだ開発中のテクノロジーを微調整することと、すでに配置可能な兵器で戦争計画を訓練することという2つの目的を兼ねている。

 昨年ノドンを発射した時、北朝鮮は釜山上空で核兵器を空中炸裂させる訓練をしていたと述べていた。釜山は米国の増援部隊が停泊する主要港だ。今年はこれまでに、北朝鮮はスカッド射程拡張型ミサイルを日本に向けて4発発射し、日本の米軍基地への空中核爆発攻撃の訓練をしていたと発表した。つまり、核兵器とミサイルの開発能力は、多くの目的を果たしているのだ。

 ――そうした能力を北朝鮮が有しているという事実は、米政府が予防攻撃を検討する十分な理由になりうるか。

 米国が冷戦の間、ソ連に対してとっていた、そして実際に現在ロシアと中国に対してとっているような封じ込めと抑止戦略をとるべきだ、と私は考えている。

 ロシアおよび中国政府は、現在の北朝鮮政府が持つ量をはるかに越える核戦力を保有している。米国はこれに納得していないが、この状態の中でサバイブしてきた。米国は、北朝鮮に対して先制攻撃も予防攻撃も行うべきではないし、実行可能な選択肢でもない。予防攻撃を行えば、戦争を防止するための戦争に発展するだけだ。

 ドナルド・トランプ政権が、こうした攻撃を検討しているかどうかは、ハッキリとしていない。が、もし米国が脅威と感じる、あるいは危険だと思える技術的レベルに北朝鮮が達することがあれば、軍事的選択肢もテーブルの上に載ってくる、とレックス・ティラーソン国務長官は3月に発言している。

 また、ハーバート・マクマスター国家安全保障問題担当大統領補佐官は、北朝鮮が米国を核弾頭で攻撃する能力を持つことは容認できないと大統領に伝え、大統領が予防攻撃の選択肢を考えるように指示した、と述べている。トランプ大統領は実際、くしくも長崎の原爆投下の日に、乱暴な言葉を使って北朝鮮を挑発した。これははたして、単なる攻撃ではなくて、核攻撃をも意図する発言だったのだろうか。

 が、これを境に、ジェームズ・マティス国防長官、ティラーソン国務長官、マイク・ポンペオCIA長官は、この選択肢から背を向けようとしているように見える。政府関係者は複雑なメッセージを発しており、真相はわからない。つまり、(攻撃の)可能性は低いが、その可能性はゼロではないということだ。

■抑止力は一定の効果を発揮している

 ――なぜ抑止力は、金政権に機能していないのか。今の北朝鮮と、スターリン時代のソ連、毛沢東時代の中国との違いは何か。

 まず、抑止力が機能しないという前提に、私は同意できない。マクマスター大統領補佐官は、抑止力が北朝鮮には機能しないと示唆しているようだが、彼の推論は、予防攻撃を提唱するほかの人々の推論とは異なっているようだ。正恩氏は非常に残忍なので、古典的な抑止力は通用しない、とマクマスター補佐官は考えているわけだ。

 スターリンと毛沢東は、金一族以上に多くの自国民を殺害しているが、彼らに対しては、抑止力は機能しており、彼らが米国や同盟国を攻撃することはしなかった。一方、北朝鮮は戦術レベルの攻撃を展開したことも時にはあったが、米国が韓国を守るという約束があるために、大規模な攻撃は思いとどまってきた。

 われわれは、自国と同盟国を守らなければならず、抑止と封じ込め戦略を実行するために、弾道ミサイルなどしっかりとした防衛能力が必要だ。

 ――北朝鮮への予防攻撃の可能性はどれだけある? 

 私は、米政府職員や、協調関係にある韓国政府職員に会うたびに、その質問を投げかけている。が、その時期によってさまざまな感想を得ることになるので、それが気掛かりだと思っている。

 ――米政府関係者の中には、米国が予防攻撃を行う意思はないと北朝鮮は思っているという意見もある。つまり、北朝鮮は米国からのいかなる攻撃も想定していないため、不意を突くことができるという見方だ。

 大規模な軍事衝突につながらなかった先制攻撃の例として、シリアの原子炉へのイスラエルによる攻撃を挙げる関係者もいる。イスラエルはまた、イラクの核開発を妨げようとして、イラクの原子炉も攻撃していた。これらの早期予防攻撃の提唱は、予防攻撃の選択肢を検討している者が政府関係者の中にはいることを表している。

 彼らの主張によれば、北朝鮮もまた、全面戦争を恐れて、少数の主要な標的への戦術的攻撃には対抗しないだろうと。一部の人々がこの方法を議論しているという事実があるのだから、この可能性はゼロではないということは明らかだ。

■日米韓の協力関係はどうなっているのか

 ――しかし、この考え方には大きな間違いがある。

 (早期予防攻撃を行えば)大規模な全面戦争に発展する危険性が非常に高い。北朝鮮の戦術的攻撃に米国が対抗することを避けてきたのは、これが理由だ。北朝鮮が予防攻撃にどのように反応するのか、誰も予測できないのだ。北朝鮮による報復攻撃は、間違いなく深刻なものであり、予防攻撃は慎重を期すべきものといえるだろう。

 マティス国防長官は最近、一部のアナリストたちが「強硬的」と考える発言をしていると憂慮している。が、それらの発言は長期にわたる米国の追認にすぎない。つまり、北朝鮮の攻撃は戦争行為にあたるもので、米国はこれに応戦するだろう、というものだ。しかし、これは予防攻撃とは別物だ。予防攻撃は非常に危険で向こう見ずな行為だと考えている。

 ――日米韓の3カ国の協調関係についてはどう考えるか。

 米国は、同盟国との関係強化につねに力を入れてきたし、今もそうだ。しかし、これは特に韓国の国民の反感を買わないように、水面下で行うことが大切で、実際には世間が知っているより、3カ国の軍事的連携は行われている。

 3カ国とも、軍を統合しないまでも、緊急時においては3カ国の軍事連携が非常に重要なことはよくわかっている。韓国は、米国が日本の協力なしには、韓国を守れないことを知るべきだ。つまり、日本にある軍事拠点を利用しないわけにはいかない。また、日本の地雷撤去技術や対潜戦能力が必要なだけでなく、日本に米艦隊を守ってもらう必要もある。

 ――現時点で考えられる外交戦略は? 

 米政府での議論はつねに圧力か関与かという二択になりがちだ。が、これは同じコインの表と裏のようなもので、この2つのことを行いながら、つねに違うアプローチも実行するというのが本来は望ましい。私は通常、北朝鮮に対しては、関与、外交、交渉という戦略も余地があると考えている。

 ただし、現時点では交渉の余地はあまりないかもしれない。が、北朝鮮の政府関係者とは定期的に意見交換の場を持つべきだろう。今のところは、面談は中級レベルの外交職員同士にとどめておき、時期が来たら高官同士の面談に駒を進めればいい。しかし、気をつけなければいけないのは、北朝鮮が核開発の中止に合意するという前提に立たない限り、公的な交渉を始めるべきではないということだ。

■「二重凍結」案は筋が悪い

 北朝鮮が核開発を休止する代わりに、米韓による軍事演習を休止するという「二重凍結」を提案する声もあるが、これは北朝鮮による国際的に認められていない行為と、国際的に認められている軍事演習を同等に扱っている点で筋が悪い。そもそも、北朝鮮は国連の安保理決議において核およびミサイル実験を中止することを求められている。

 仮に現実的なオプションがあるとすれば、北朝鮮が夏冬の軍事演習を休止する代わりに、米韓が軍事演習を休止するというものだろう。

 ――金政権が「弱体化」している兆候はあるか。

 金体制が弱体化している兆候が見えようが見えまいが、米国が実行すべき戦略は、情報分析の確度を向上すると同時に、心理戦を制することだ。

 北朝鮮内外で同国の情報を得ることは非常に重要である。米国は、東欧に対してそうしたように、金政権の土台を揺るがし続けなければいけない。これはたとえば、高度な技術を使う方法もそうだし、より古典的な方法で北朝鮮の情報を得るといった方法によって、金政権を弱体化させていくべきだ。


「水爆保有」北朝鮮クライシス(4)骨抜き「国連制裁決議」米原案の問題点
9/14(木) 11:00配信 新潮社 フォーサイト

 米国は9月6日、「最強の制裁」(ヘイリー国連大使)と自称する制裁決議原案を国連安全保障理事会のメンバー国に提示した。それは(1)北朝鮮への原油、石油精製品、天然ガスの輸出禁止(2)北朝鮮からの繊維製品の輸出禁止(3)北朝鮮労働者の就労許可を原則禁止(4)金正恩(キム・ジョンウン)党委員長らの資産凍結・渡航禁止の対象に追加指定(5)朝鮮労働党、北朝鮮政府、高麗航空などの資産凍結(6)安保理の制裁委員会が指定した北朝鮮関連の貨物船舶に対する公海上での検査許可――などであった。

 この原案に基づく採択は、周知の通りすでに9月11日、行われた。結果についての論評は後述するとして、まずはこの原案の分析を続ける。

 国連安保理が今年8月に採決した制裁決議第2371号では、北朝鮮の石炭、鉄・鉄鉱石、鉛・方鉛鉱、海産物の輸出を全面的に禁止した。この4品目で北朝鮮の輸出総額約30億円の3分の1に当たる約10億円分の輸出ができなくなり、外貨獲得が減少する。この制裁が始まってまだ1カ月であり、北朝鮮が外貨不足で打撃を受けるまでにはまだ時間がかかる。

■石油供給を遮断できるのか

 今回の米国の原案にある石油の供給停止は、北朝鮮の経済や社会に大きな影響を与えるだろう。しかし、そこにも問題がないわけではない。

 北朝鮮経済が最も良かったのは1980年代の中頃だった。この時期の年間石油消費量は200万トンを超えていた。

 現在の貿易統計では、中国が北朝鮮に供給している原油をゼロとしていることなどから、北朝鮮にどれくらいの石油が入っているのか正確には分からない。北朝鮮の石油の年間輸入量は70~90万トンと言われているが、筆者は北朝鮮の現在の経済状況からすれば、年間150万トン以上を消費していると考える。そうすれば、北朝鮮の年間消費量のうち半分程度は正規の輸入ではない方法で北朝鮮に入っているとみられる。金正恩党委員長の秘密資金管理をしている39号室に勤務し、現在は米国に亡命している脱北者の李正浩(リ・ジョンホ)氏は、ロシアから中国向けに輸出したとされる年間20万~30万トンの石油製品が、実際には北朝鮮に輸出されていると証言している。

 北朝鮮は朝鮮戦争が終わった1953年から、ずっと「制裁下」にある国だ。制裁を逃れて必要な物資を入手するルートやノウハウを持っている。

 また、中国が本当に石油供給を完全ストップできるかどうかも疑問だった。本連載(2)でも指摘したように、もし中国が石油の供給を完全に止めれば、北朝鮮住民の恨みは米国ではなく、中国に向かうだろう。石油の供給中止は中朝関係を決定的に悪化させる。中国がそこまでやれるかどうかは疑問だった。

■北にとって大きな打撃

 繊維製品の輸出停止も、実際に行われれば北朝鮮には大きな痛手だ。韓国の大韓貿易投資振興公社(KOTRA)によると、2016年の北朝鮮の中国への輸出が26億3000万ドル、北朝鮮の中国からの輸入が34億2000万ドルで、中朝貿易総額は60億5000万ドルだ。このうち、北朝鮮から中国への委託加工衣類の輸出は約7億5000万ドルで、北朝鮮輸出の約28%を占めている。近年、北朝鮮から中国への繊維部門の輸出が急増している背景には、韓国が2010年に北朝鮮との貿易を中止したことや、中国の人件費の高騰などがある。中国から原材料が北朝鮮に輸出され、北朝鮮で製品化されて中国に輸出されるという構造だ。北朝鮮の労働力は安く、仕事熱心で、仕事の質も高い。日朝貿易が機能していたころは、日本の背広の量販店が北朝鮮でスーツを縫製していたこともあった。人件費が高騰した中国の中小企業にとっては、北朝鮮は格好の生産現場だ。

 北朝鮮から海外に派遣されている労働者の実態は、正確には分かっていないが5万人~10万人とみられている。中国とロシアが最大の受け入れ国だが、アフリカや中東、東南アジアにも出ている。国連の報告によると、北朝鮮が労働力を海外に派遣することで得ている外貨は、12億ドルから23億ドルという。

『ボイス・オブ・アメリカ(VOA)』は昨年6月、ポーランドが北朝鮮の4回目の核実験(2016年1月)以降、北朝鮮労働者への入国ビザの発給を中止している、と報じた。また『クウェート通信』によると、クウェートは8月11日までに、北朝鮮との間の直行便を廃止し、北朝鮮労働者へのビザ発給を停止した。クウェートには約6000人の北朝鮮労働者がいるという。既に北朝鮮の労働者受け入れを拒否する国が出始めている。

 繊維製品の輸出と北朝鮮労働者の受け入れ禁止だけでも北朝鮮にとっては大きな打撃だった。

■北朝鮮船舶への臨検

 米国の原案でさらに目を引いたのは、安保理が指定した北朝鮮または第3国の貨物船舶を、公海上で検査できるとした点であった。原案には、国連安保理決議が禁止する活動をした船舶に対し、公海上で同意なしで停船と検査をできるよう192の国連加盟国に権限を付与するという内容が含まれていた。過去の国連決議案で、北朝鮮船舶の入港拒否や領海内での検査をする権限を認めたことはあるが、航行の自由を原則とする公海上で検査をする権限を与えるのは初めてではないか、とみられた。

 また、こうした船舶を検査し、港湾に誘導するために「必要なすべての措置」を取ることができるとしており、それには軍事的な措置も含まれるとみられた。公海上での臨検となると軍艦が動員されることも予測され、北朝鮮船舶が武装していた場合には軍事的な衝突に発展する危険性もある。

 ただし、こうした対象になるのは安保理が指定した船舶だけで、昨年3月に採択された制裁決議2270号には、北朝鮮の船舶31隻が国連加盟国への入港を禁止し、入港した場合は貨物の没収などが出来るとしている。今回の決議でもさらに指定船舶が追加されるとみられていた。

■「最高尊厳」への制裁

 また米国の原案は、金正恩党委員長や妹の金与正(キム・ヨジョン)党宣伝扇動部副部長、黄炳瑞(ファン・ビョンソ)軍総政治局長ら5人を制裁対象に指定し、資産を凍結し、海外訪問を禁止した。米国は昨年7月に、人権侵害の疑いで金正恩党委員長を独自制裁の対象にした。これまでの国連制裁では、制裁対象者は核・ミサイル開発の直接的な関係者が多く、北朝鮮の指導部、特に金正恩党委員長を制裁対象にするのは初めてだ。北朝鮮は金党委員長を「最高尊厳」としており、金党委員長への制裁発動には激しく反発すると予想された。

 金正恩党委員長への制裁は、実効性よりは象徴的な意味合いが大きいが、渡航禁止となると、海外での首脳会談の道も閉ざされる。

■ロシアの思惑

 ここに来て存在感を増しているのが、ロシアだ。プーチン大統領は9月7日、ウラジオストクで開かれた東方経済フォーラムで、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮を批判する一方で、「軍事圧力は何も生み出さない。外交手段による解決が唯一の正しい方法だ」と述べ、北朝鮮問題を軍事的に解決することに、明確に反対を表明した。

 日ロ首脳会談でも、安倍首相が国連安保理でより強力な制裁決議を採択することに協力を求めたが、プーチン大統領はこれには直接回答せずに「外交・政治的な方法でのみ解決可能だ」と述べ、両者のスタンスの違いが浮き彫りになった。

 プーチン大統領は軍事的な解決に反対するだけでなく、「緊張状態があるのならば、監視する一方で投資を続けなければならない」と主張し、北朝鮮も引き込み、朝鮮半島を縦断する鉄道やパイプライン建設の経済協力の用意があると発言した。

 プーチン大統領は7月4日にモスクワで習近平主席と会談し、中国の「双中断」(北朝鮮が核・ミサイル開発を中断し、米韓が合同軍事演習を中断)「双軌並行」(北朝鮮の非核化と朝鮮半島の平和体制構築を並行協議)という政策と、ロシアの段階的解決を目指す「ロードマップ」を調整して、朝鮮半島問題解決の基本路線とする方向性を示している。

 ロシアは北朝鮮の核・ミサイル開発を批判しているが、この脅威が自国に向けられるという意識は薄い。逆に、米国と対立しているロシアとしては「反米国家」である北朝鮮は有力なカードだ。最近の朝鮮問題は米中間で決定される傾向が強まっているが、ロシアは決定の圏外に置かれていることに反発を抱いている。朝鮮半島問題に関与することで極東の外交にも存在感を示したいと考えているのだろう。

 北朝鮮にとっても、ロシアは有力なカードだ。党機関紙『労働新聞」は建国記念日の9月9日付1面で、キューバのラウル・カストロ国家評議会議長とロシアのプーチン大統領の祝電を掲載したが、中国からの祝電の紹介はなかった。北朝鮮はロシアをカードに、中国への不満を表明していると言える。

 中国、ロシアとも国連安保理でさらに強力な制裁を課することには賛成しているが、北朝鮮を完全に孤立化させるような米国の原案には賛成しないとみられていた。

■中ロ反対で「大幅緩和」

 それにしても、米国の今回のやり方は異例だった。従来、制裁決議案の内容が公表されるのは、中国などとの一定の協議を経た後であった。今回は、米国はそうした協議を経ずに、一方的に「最強の制裁」を喧伝しつつ他の理事国に回覧するという手法で公表し、中ロを圧迫する戦術に出た。北朝鮮の6回目の核実験に対して早期に制裁を課すためで、修正はある程度やむを得ないと考えていたとみられる。

 当然、中ロはこの原案には賛成できず、大幅な修正を要求した。すると米国は制裁案の内容を大幅に緩和し、9月11日の採決を強行した。修正案に中ロが賛成するかどうか、不透明なままでの採決だったが、結果的には国連安保理は9月11日夕(日本時間12日午前)、全会一致で修正された制裁案を採択した。

 しかし、当初の原案からは大幅に制裁を緩和し、「骨抜き」だという批判も出た。

 まず、北朝鮮が強く反発することが予測された金正恩党委員長への制裁(渡航禁止や資産凍結)は削除され、制裁対象に追加された個人は朴永植(パク・ヨンシク)人民武力相だけだった。

 最大の焦点だった石油の供給については、原油は「決議採択後の12カ月で、採択前12カ月の総量内とする」とし、現状維持となった。中国のパイプラインを通じた原油供給は中朝関係の象徴のようなもので、これを断絶することはできなかった。パイプラインで送られている原油は粘着性が強く、送油しないとパイプラインそのものが使えなくなるという技術的な問題も、背景にあるとみられる。中国は年間50万トンの原油供給は維持することになった。

 ガソリンや軽油などの石油製品については「2017年10~12月が上限50万バレルとし、18年以降は年間上限200万バレルとする」となった。200万バレルは、軽油換算で約25万トンとみられる。

 北朝鮮は、原油50万トンと石油製品25万トン前後の供給を受けることになったが、米国はこれにより、北朝鮮への石油供給は現状よりは30%削減されるとみている。天然ガス液(天然ガソリン)や、天然ガス副産物の軽質原油コンデンセートの輸出も禁止した。

 先述したように、この決議の実効性は、送付先を偽っての石油供給など、不正取引や密輸などでの石油供給がどの程度取り締まれるかにかかっている。

 北朝鮮の繊維製品の輸出は、原案通り禁止となった。中国への輸出だけで昨年は約7億5000万ドルの実績があり、これは北朝鮮にとって大きな打撃になる。

 北朝鮮労働者の海外派遣禁止については、安保理の承認を受ける方向に変わった。海外雇用契約が確定された北朝鮮労働者の数と契約終了予想期限については、該当国が12月14日までに安保理に通知しなければならない、とした。新規の雇用は、安保理の北朝鮮制裁委員会が案件ごとに認めない限り認められず、現在、海外で雇用されている労働者も契約期間が満了すれば帰国を迫られるとみられる。

 北朝鮮船舶への検査については、「貨物船が安保理決議で定めた禁輸物資を積んでいると疑われる場合、旗国の同意を得て、公海上で検査することを全加盟国に要請」とし、船舶の所属国の同意を必要とするなど原案からは大幅に緩和され、しかも義務条項ではなく「要請」になった。

 原案にあった高麗航空への制裁も言及されなかった。

■制裁決議を「全面排撃」

 米国が当初示した「原案」は、「経済制裁」というよりは「経済封鎖」に近い内容だった。

 採決された決議案は大幅に緩和された内容になったが、これまで中ロにとって「聖域」だった、石油の領域に踏み込んだ意味は大きい。

 米国の「原案」は、北朝鮮がさらに軍事的な挑発をする場合の、制裁の内容を示すものだ。その意味では、挑発継続の場合の罰則を事前に例示する効果はあったといえる。

 ロシア外務省は9月12日、新たな制裁決議について「当初の米国の極端に厳しい制裁案を、中国と共にかなりの部分で修正できた」と評価する声明を発表した。声明は、ロシア極東ハサンから北朝鮮・羅津への石炭輸送の継続や航空路が維持された、と強調した。

 しかし北朝鮮は、国連安保理の新たな制裁決議を「全面排撃」すると表明しており、制裁決議に反発してミサイル発射などに出る可能性が高い。中国、ロシアが取れる立場も次第に狭まりつつあるといえそうだ。(つづく)

【本稿は5回に分けてお届けします】

« 北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・198 | トップページ | 北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・200 »

ニュース」カテゴリの記事

国防・軍事・安全保障」カテゴリの記事

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/566606/65827002

この記事へのトラックバック一覧です: 北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・199:

« 北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・198 | トップページ | 北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・200 »

2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31