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2017年9月 9日 (土)

北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・191

去る1月6日に核実験を行なった残虐な中世の亡霊・暗黒独裁国家・北朝鮮が、今度は長距離弾道ミサイル発射実験の準備を進めていたが、ついに7日9時31分に発射した。

政府は7日午前、北朝鮮による弾道ミサイル発射を受け、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)を開き、国民の安全確保に万全を期すとともに、米韓などと緊密に連携し、北朝鮮に厳しく対応していく方針を確認した。
NSCで首相は、「米国や韓国など関係国と連携し、必要な対応を適時適切に行う」よう求めた。また、首相は関係省庁に対し、(1)落下物などによる被害がないかの確認(2)情報収集・分析の徹底(3)関係国との連携―を指示した。

安倍晋三首相は7日午前、首相官邸で記者団に対し、北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射したことについて「断じて容認できない。明白な国連安全保障理事会決議違反だ。国際社会と連携し、毅然として対応する。国民の安全と安心を確保することに万全を期する考えだ」と述べた。

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リンク:政府、警戒強める=北朝鮮の挑発行動に備え - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:空自機と米爆撃機が訓練=北朝鮮や中国けん制 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:各自治体でも「北」ミサイル警戒態勢 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米の制裁・圧力に対抗=建国記念日で北朝鮮―挑発に備え厳戒 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「北」ミサイル 警戒・監視続く - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「北朝鮮危機」日本が全外交力を投入して実現すべき一つのこと - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:空自F15戦闘機と米B1爆撃機が共同訓練 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮「建国記念日」で警戒強める - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:6年連続で防衛費を増やしても足りないもの - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米国は国連安保理に11日採決求める-北朝鮮制裁の決議案 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「ミサイルは猪木が止めてるのか?」 猪木氏訪朝に一縷の望み託す声高まる - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<北朝鮮建国記念日>「警戒監視、念には念を」小野寺防衛相 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米、11日採決を要請=安保理に―北朝鮮制裁決議案 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮の「電磁パルス攻撃」は脅威か?米専門家の懐疑論 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮危機の渦中、ついに自衛隊が「敵地攻撃力」を手にする - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<対北朝鮮>「対峙議論」佐々江米大使が否定 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮核実験 米国、11日決議案採決を堅持 異例の報道発表 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮の大気圏再突入技術は未完成=小野寺防衛相 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮建国記念日、国連制裁強化の動きに反発した“奇襲”挑発を警戒 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<北朝鮮>建国記念日、ICBM発射は 日米韓警戒 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米朝衝突「その時」韓国はこれだけの被害を被る - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:対北朝鮮、圧力強化を最優先=「日米で一致」―駐米大使 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:核搭載ICBMに現実味=国際社会、手だて打てず-脅しで対抗・北朝鮮〔深層探訪〕 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米朝衝突「その時」日本はここが狙われる - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:廃線トンネルをシェルターに 軽井沢町「コンクリートで頑丈、有効に機能」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ソウルで脱北者ら正恩政権を糾弾 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ氏「軍事行動は間違いなく選択肢」 米原子力空母、横須賀出港 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北きょう建国記念日 「レッドラインない」挑発 日本通過ICBM警戒 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国に核武装論 「国民が人質」6割支持も具体策なし - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北ミサイルには3態勢で対応 山梨県連絡調整会議、各部局の役割確認 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:比、対北貿易を停止 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮ミサイル対応 兵庫県「複数手段で情報入手を」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ミサイル避難先は?情報は? 北朝鮮対応悩む自治体 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮の核ミサイルは中ロと一体の戦略 --- 中村 仁 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

政府、警戒強める=北朝鮮の挑発行動に備え
9/9(土) 16:18配信 時事通信

 政府は9日、北朝鮮が建国記念日に合わせて弾道ミサイル発射など新たな挑発行動に出る可能性もあるとみて、警戒を強めた。

 同日は航空自衛隊が米空軍と共同訓練を実施。小野寺五典防衛相は「日米の関係強化を示すことは日本の安全保障上、大変重要だ」と強調した。

 小野寺氏は9日朝、防衛省に入り、情報収集と対応の確認に当たった。記者団には「常日頃から、しっかりとした警戒監視態勢を取っておくことが大事で、今も取っている」と説明。昨年9月9日に5回目の核実験があったことを指摘し、「念には念を入れている」と語った。

 自衛隊は警戒監視を継続。海上には迎撃ミサイル「SM3」を搭載したイージス艦を展開、各地に地上配備型迎撃ミサイルパトリオット(PAC3)を配し、ミサイル迎撃に備えた。


空自機と米爆撃機が訓練=北朝鮮や中国けん制
9/9(土) 15:53配信 時事通信

 航空自衛隊は9日、空自F15戦闘機と米空軍B1戦略爆撃機が、東シナ海上空で共同訓練を行ったと発表した。

 北朝鮮が69回目の建国記念日を迎え、大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射など新たな挑発も懸念される中、日米連携を示し北朝鮮や中国をけん制する狙いがあるとみられる。

 空自によると、米領グアムから飛来したB1戦略爆撃機2機が9日、空自那覇基地のF15戦闘機2機と合流し、編隊を組み飛行した。B1の1機は訓練後、10日に予定される空自三沢基地の航空祭へ参加するため、米軍三沢基地へ向かった。残る1機は、拠点とするグアムの空軍基地へ戻ったという。


各自治体でも「北」ミサイル警戒態勢
9/9(土) 15:25配信 ホウドウキョク

北朝鮮の弾道ミサイル発射などに備え、全国で緊張が高まっている。
島根県庁では9日、8月以降、強化している体制を、さらに増員して警戒にあたっている。
島根県庁では、北朝鮮のミサイルの発射に備えて、通常の夜間当直2人に加え、防災部の職員を2人増員し、警戒にあたっている。
職員らは、発射された場合の県民への情報提供や、市町村への連絡の手順などについて確認していた。
また、福島県庁では、ミサイルが発射された場合に情報収集を行う県職員が、午前6時から待機し警戒にあたっていて、全国で緊張が高まっている。


米の制裁・圧力に対抗=建国記念日で北朝鮮―挑発に備え厳戒
9/9(土) 15:25配信 時事通信

 【ソウル時事】北朝鮮の国営メディアは9日、建国69周年の記念日を迎え、「いかなる制裁や軍事的威嚇も通じない」(朝鮮中央通信)と強調し、北朝鮮がトランプ米政権に対抗していく強固な姿勢を一斉に伝えた。

 米国が制裁を大幅に強化する国連安保理決議案の採択を目指す中、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射など新たな挑発を仕掛ける可能性もあるとみて、日米韓は厳戒態勢を続けた。

 朝鮮中央通信は9日の論評で、「米国は共和国(北朝鮮)を地球上から消そうとして核戦争演習や孤立圧殺策動を繰り広げてきたが、結果は思い通りにならなかった」と主張。ICBMやICBM搭載用水爆の実験「成功」などで「強大国の戦列に加わった」と自賛した。

 その上で「米国は核強国、軍事強国として(北朝鮮を)認定し、敵視政策を撤回するか、さもなければ、われわれと最後まで対決し、悲惨な終末を迎えるかという二つの道以外に選択することができない」と警告した。


「北」ミサイル 警戒・監視続く
9/9(土) 15:21配信 ホウドウキョク

日本政府は、北朝鮮の弾道ミサイル発射などに対する警戒・監視を続けている。
小野寺防衛相は「昨年の9月9日は、5回目の核実験があった日だということを想定して、わたしども、さらに念には念を入れているということだ」と述べた。
小野寺防衛相は、9日朝から防衛省に控え、警戒・監視にあたっている。
さらに自衛隊は、海上自衛隊のイージス艦や、地上配備型迎撃システム「PAC-3」などで、警戒態勢を続けている。
また、9日未明、沖縄のアメリカ軍嘉手納基地から、弾道ミサイル発射監視機「コブラボール」が離陸するなど、アメリカ軍も、北朝鮮の弾道ミサイル発射などについて警戒している。


「北朝鮮危機」日本が全外交力を投入して実現すべき一つのこと
9/9(土) 15:00配信 現代ビジネス

「異次元制裁」の必要性
 ロシアのウラジオストックで9月6・7日に開催された東方経済フォーラムに参加した安倍首相は、各国首脳と会談し、北朝鮮問題についても話し合った。

 特に韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領とは、国連安保理での新たな制裁決議の採択に向けた連携を確認し、「これまでとは異次元の制裁を課すべきだ」と発言したという。

 「異次元の制裁」が具体的に何を意味しているのかは、もちろんわからない。あるいは強い口調でいきり立っているだけなのかもしれない。だが北朝鮮の核開発が新しい実用可能段階に入った今、まさに「異次元の制裁」が求められていることは間違いない。

 「異次元の制裁」という言葉を、安倍首相が思いついたのか、周囲の助言者の思考の中で生まれたものなのかも、よく知らない。

 しかし的を射た表現である。今までとは、次元の違う制裁が、求められている。単に求められているだけではない。そこにこそ現在の危機がどう展開していくのかを見定めるための決定的なポイントがある。

 「異次元制裁」が成功するかどうかは、わからない。しかし今、外交努力の全てを投入して実現を目指すべきは、「異次元制裁」である。

 「異次元制裁」は、日本国内では、警戒心を持って受け止められるかもしれない。依然として日本の言論界では根強い、ガラパゴス平和主義として反省されている論調では、どう扱われるのだろうか。

 私は国際政治学者だが、専門は「平和構築論」で、大学の専門科目では「紛争解決論」という授業を担当している。単に紛争解決論の学術的理論を紹介したり、紛争の事例を見てみたりするだけでなく、日常生活や時事問題などを、紛争(問題)を解決する、という視点で見る姿勢を養わせることが、授業の目的だ。

 本稿では、なぜ異次元制裁が必要なのか、ということを、「紛争解決論」の分析的な視点で、考えてみたい。そしてそれを通じて、日本のガラパゴス主義者の議論では稀薄だが、海外では当然であるような外交政策の考え方の筋道を示してみたい。

 つまり、日本の言説では、国際的には標準的な「紛争解決」の視点が不足していることを論じてみたい。

金正恩にお金を渡すという解決法?
 作家で法政大学教授の島田雅彦氏のツイッターが炎上した、というニュースを読んだ。島田氏が、金正恩にお小遣いを渡して危機を回避するのが最も安上がりな方法だ、とツイートしたところ、猛反発を受けたためだという。

 この種のアプローチが、日常生活の感覚でも、最悪の紛争対応の方法であることは、多くの人が直感的に感じるところなのだろう。威嚇して武器を振り回す相手に、やむをえず金銭を渡すのは、渡さなければ自分の生命が危ういときだけだろう。

 つまり相手の力に絶対服従せざるをえない現実を認めるときだけだ。それが、金銭を渡してその場をやり過ごす、という行為の意味である。

 通常、金銭を受け取った相手は、必ず、間髪を入れず、威嚇を繰り返し、さらに追加の金銭を得ようとする。要求される額は、上がり続けるだろう。一度、相手の力に絶対服従することを認めた者が、奴隷的な地位に甘んじ続けることは、必然である。奴隷としての生活は、人生が破綻するまで続く。

 米韓合同軍事演習が中止されれば北朝鮮は核実験を思いとどまるはずだから、日本は米国に演習を止めるように働きかけるべきなのに、やっていないのか、と執拗に菅官房長官に食い下がった著名な東京新聞記者の行動も、話題になった。

 思い込みに近い仮説を積み重ねて質問をすることも、問題だろう。だがさらに問題なのは、論理構成の部分だ。

 そもそも演習を中止して、仮に北朝鮮が数週間実験を思いとどまることがあるとして、それが何なのか。数週間の実験延期をさせることが、日本の崇高な外交目標なのか。情報収集整理の問題以前に、端的に、原因・目的分析がなされていないということはないか。

北朝鮮は何を狙っているのか
 紛争の解決の道筋を探るためには、まず事態を分析することから始めなければならない。

 分析は、時系列的に事態の推移を整理したり、関係者を拾い上げて相互関係を確認してみたりすることにとどまらない。「紛争」が、どのような性格を持って現れてきているのかを把握するのでなければ、「紛争分析」にならない。

 「紛争」とは、複数の当事者が「相容れない(incompatible)目的」を持っている際に発生する状態のことである(拙著『国際紛争を読み解く五つの視座』参照)。現在、北朝鮮をめぐって、形式的には国連に集う諸国と、北朝鮮の間に、紛争がある。

 ただし、その中核部分には、アメリカがあり、その同盟国がある。同盟国の筆頭は、北朝鮮からの脅威に直接的にさらされている日本と韓国である。ただし文在寅政権の融和的な姿勢から、韓国の立ち位置は、日本ほどには明確ではない。

 それでは北朝鮮と周辺諸国は、なぜ、どのように対立しているのだろうか。

 アメリカを中心とする諸国からすると、北朝鮮の核保有及び核兵器運搬能力の保有は、認められない。北朝鮮の核開発を止めることが、諸国の「目的」である。自国の安全という崇高な「目的」に照らして、北朝鮮の核開発は、巨大な脅威である。したがって止めさせなければならない。

 この「目的」に錯誤はないか。ガラパゴス平和主義の観点からは、気になるところだろう。寛容に北朝鮮を核保有国として認め、核保有国・北朝鮮と付き合っていくことはできないのか。

 だが、北朝鮮のような孤立し、冒険主義を好み、核不拡散体制にも入っていない国が、野放図に核開発を続けることの危険性は甚大だ。北朝鮮の核放棄という「目的」の設定は、適切だと考えるべきだろう。

 ただし、脅威の度合いが深刻であることは、北朝鮮の側に、核を放棄しないインセンティブが強く働いているということでもある。脅威が大きいと感じられているので、アメリカは簡単には北朝鮮を攻撃することができないだろう、と考えることができる。

 北朝鮮は確かな「抑止」効果を感じることになる。そのような絶大な効果を持つ手段を、開発してから後、容易に手離すはずがない。

 なぜ北朝鮮はアメリカに対する「抑止」のための手段を求めるのか。自国の存続のためである。

 1953年に休戦に至った朝鮮戦争は、未だ終結を迎えていない戦争であり、北朝鮮と韓国は64年間にわたりにらみ合い続けている。その緊張状態の継続を支えていたのは、超大国が対立してにらみあう二極分化の「冷戦構造」であった。

 つまり北朝鮮の背景に、ソ連そして中国がいたために、アメリカも韓国も手出しをすることができなかった。ただしソ連と中国に依存する国家の存続は、いかにも脆弱である。北朝鮮は、冷戦期から一貫して、核開発を模索していた。

 その北朝鮮にとって、冷戦の終焉は、自国の安全保障環境に大きな変化がもたらされるはずの巨大事件であった。もはやソ連は存在せず、中国も革命の輸出などよりも経済成長に関心を持つ国に変質していった。

 どうやってそのような冷戦終焉後の環境の中で、弱小国・北朝鮮が、自国の存続を確保できるのか。核武装以外にはない――これが、北朝鮮の答えであった。

 アメリカを含む周辺国は、北朝鮮の核開発に防衛的要素があることに鑑みて、交渉を通じて核開発を放棄させる努力を払ってきた。1994年のアメリカと北朝鮮の間の枠組み合意は、事実上、アメリカが一定の「体制保証」の姿勢を見せることと引き換えに、北朝鮮に核開発を停止させるものであった。

チキン・ゲームの本質
 しかし北朝鮮のような異常な性格をもつ国家が、一時的で表層的なアメリカとの合意によって、永久の安定を確信することはなかった。北朝鮮はその後も核開発を続け、2005年には核保有を宣言するに至る。

 なぜ北朝鮮は、アメリカや韓国からの直接的な軍事侵攻の脅威がなかったにもかかわらず、核開発を続けて対立の構図を深めたのか。

 「対テロ戦争」の時代に突入したアメリカのブッシュ政権時代の対外冒険主義、小泉訪朝以降の日本の北朝鮮への態度の硬化、などの動きを、時系列的に並べていくことはできる。

 だが結局は、北朝鮮が、経済的破綻の瀬戸際まで陥り、外部からの軍事侵攻なくしても崩壊し得る国家であることが明白になったことが大きいだろう。

 周辺国の関係者は、北朝鮮の自然崩壊を予測し続けた。北朝鮮にとっては、外部からの資金を獲得し、独立の維持を図るためにも、脅威を継続的に演出することが必要であった。脅威が継続的に深刻視される限りにおいて、周辺国は北朝鮮に融和的な政策をとる。相手に売りつけるものがなくなってしまえば、ゲーム・セットである。

 他方、周辺国にしてみれば、どれだけ融和政策をとったとしても、必ず北朝鮮はあらためて脅威を作り上げ、さらなる融和政策の実施を求めてくると感じざるを得ない。いたちごっこの徒労感に襲われ、ゲーム・セットを狙って北朝鮮の脅威に対抗する防衛手段を充実させることになる。脅威の演出ゲームは、何度も繰り返され、実際に脅威の深刻度がどんどん高まっていく。チキン・ゲームである。

 特に北朝鮮がほぼ核開発に成功した今日においては、「体制保証」は、周辺諸国の口約束によってではなく、核兵器がもたらす「抑止」によって図る、と北朝鮮指導部が考えたとしても、何ら不思議ではない。北朝鮮という国家の脆弱性こそが、核への依存の根本的な原因なのだから。

 だが核開発によって、北朝鮮は、積極攻勢に反転していくかもしれない。「瀬戸際外交」を続けてきた北朝鮮は、核兵器運用能力を高め続ける。それによって自国の存続を確保するだけでなく、闇市場での武器取引などを活発化させ、外貨を獲得して、体制維持のための基盤としようとするだろう。

 テロリスト勢力に武器・技術を売却しないと期待できるわけでもない。アメリカを中心とする諸国にとっては、「対テロ戦争」の帰趨にも影響しかねない深刻な事態である。

交渉というオプションは存在するか
 交渉の黄金律は、「相容れない目的」をこえた発想を提示して、双方が利益を得る「ウィン・ウィン」状態を作り出すことである。もし北朝鮮の目的が自国体制の維持であるとすれば、それは核開発に伴う「抑止」によってすでに相当程度に達成されたかもしれない。

 相手が、現実に遂行されてしまった手段によって目的を達成しているのであれば、まだ達成できていない側は、「ウィン・ウィン」の提案をすることが難しい。「ウィン・ウィン」は、自らにとっての利益が大きく、相手にとっては譲歩だからだ。

 北朝鮮に今、「体制保証」と引き換えの核放棄を迫っても、それは北朝鮮にとっては一方的な譲歩だ。なぜなら核の「抑止」によってすでに「体制保証」がなされたと信じているはずだからだ。その場合、核放棄は一方的な譲歩でしかない。交渉術の論理からすれば、北朝鮮が受け入れるはずはない提案である。

 北朝鮮にとって相当に大幅な追加的な利益になるパッケージを用意するのでなければ、北朝鮮が交渉に応じることはないだろう。しかし、ほとんど奴隷的な政策を提示して交渉するのであれば、むしろ核放棄を合意させることの意味はない。

 仮に核放棄を口約束しても、北朝鮮が誠実な査察受け入れを実施する見込みは乏しい。口約束がある場合ですら、北朝鮮が核兵器を維持し、核開発能力を維持し続ける恐れが強いと見ておかなければならない。実効性のある査察が見込めないのであれば、口約束だけを取り付けても、何の意味もない。

 今や「体制保証」は、有効な交渉カードではない。北朝鮮との交渉を開始するのであれば、さらなる大幅な譲歩が必要になる。おそらく、実態として「体制保証」が確定する現実を作ること、つまりもはや体制転換が不可能である現実を作り出すという譲歩くらいでなければ、北朝鮮を交渉に引きずり出すことはできない。

 具体的には、「在韓米軍の撤退」である。それに大規模な経済援助などを組み合わせることになる。韓国の同意が働かなければ実現しえないが、逆に同意があれば、援助負担の主体は、構造転換の行方とセットで検討されることになるだろう。

 それは、韓国主導の朝鮮半島統一どころか、アメリカが韓国を「見捨てる」事態が生まれる、ということだ。それが同意によって進められるなら、むしろ中国・北朝鮮・韓国の政治経済グループの形成が進展されるだろう。

 そして北東アジア大陸諸国グループと、日米が、新たな対峙関係に入る。漁夫の利を得るロシアには、双方がすり寄っていくことになる。

 このようなアメリカ側の一方的な譲歩のシナリオは、まだ現実的な予想とは言えない。北朝鮮の核開発が、巨大な衝撃を放つ事件だとしても、アメリカが座して譲歩するだけの立場をとるとは考えにくい。

 海外の論者に、北朝鮮問題は、アメリカにとっての「スエズ動乱」(イギリスの地位の低下を決定づけた事件)になると警告する者もいるが、少なくともアメリカは、率先して自らそのような事態を受け入れるほど劣勢に立たされているわけではない。

 こうした愚かな交渉のリスクを避けるのであれば、北朝鮮優位に動いた現実の関係を、もう一度逆のベクトルに引き戻してから、交渉を開始するシナリオを描くしかない。

 核兵器による抑止をこえて「体制転換」が現実の脅威となるような政治的・経済的脅威を、北朝鮮に対して作り出さなければならない。それが「異次元の制裁」と呼ぶべきものだろう。

交渉のための「異次元の制裁」
 「異次元の制裁」とは、北朝鮮が「体制転換」の脅威を感じるに十分なほどの衝撃を与える制裁、ということである。それ以外のレベルの制裁は、北朝鮮に政策転換を促し、交渉のテーブルにつかせるためには、意味をなさない。

 繰り返そう。「異次元の制裁」とは、北朝鮮に、体制存続に対する脅威を感じさせるほどのレベルの制裁でなければならない。

 前提となるのは、米・日・韓に、中国・ロシアを含めた周辺諸国による大包囲網の形成である。

 これによって石油のような経済資源のみならず、広範かつ具体的で徹底した海外資産の凍結、送金停止、武器関係品の輸出入の禁止のような実質的な内容を持った制裁が、実効性のある検証体制を伴って導入されれば、北朝鮮の金正恩政権に脅威を与えることができるかもしれない。

 果たしてそのような「異次元制裁」は、現実に実施できるオプションだろうか。中国やロシアは、反対するのではないだろうか。

 アフリカなどの域外の諸国にとって、北朝鮮問題は、日本人にとって南スーダンがそうであるように、遠い世界の出来事だ。世界的規模で見たとき、制裁の抜け穴を防ぐのは容易ではないのではないか。

 そうかもしれない。だが、その場合には、制裁以外のあらゆる方法を駆使して、北朝鮮に脅威を感じさせていくしかないことになる。まずは制裁の可能性を追求していかなければならない。

 制裁を果たした後に交渉をしたとしても、70年近くにわたる朝鮮半島の危機が、一夜にして解決されるといった楽観論はとれない。常に交渉を超えたオプション――軍事行動に限定されない諸活動――の可能性は検討しておかなければならない。

 ただ、金正恩政権の転換を視野に入れる場合でも、アメリカの影響圏の一方的な拡大は、中国が決して容認しないものだ。つまり遅かれ早かれ破綻する政策だ。

 どのようなオプションの場合であっても、「異次元制裁」の場合と全く同様に、中国を取り込むこと、あるいは中国に主導権を提供することは、鍵となる。逆に、中国の利益が確保されれば、中国が金正恩政権に固執する理由はないとも想定される。

 もちろん、「異次元制裁」は、極めて危険な方法でもある。「体制転換」を狙うほどのレベルの制裁は、北朝鮮からの過剰な反応を引き出す恐れを高める。交渉のテーブルに着かせる前に、冒険的な行動に追い込んでしまう恐れがある。

 だが、残念ながら、追い込むことなくして交渉を開始してまとめあげることが不可能である以上、交渉による紛争解決を求める場合であっても、軍事的な対応の準備を整えながら、「異次元制裁」を実施していくしか道はないのである。

 リスクに直面している現実から顔を背けたい一心で、現実の分析を捻じ曲げ、安易な方法をとることにも意味があると思いこもうとする態度は、排していかなければならない。それは、単に自己欺瞞的であるだけではない。他人にも巨大なリスクを背負わせる、極めて危険かつ無責任な態度である。


空自F15戦闘機と米B1爆撃機が共同訓練
9/9(土) 14:48配信 産経新聞

 小野寺五典防衛相は9日、航空自衛隊那覇基地所属のF15戦闘機2機と、米領グアムから飛来した米空軍のB1戦略爆撃機2機が同日、東シナ海で編隊飛行の共同訓練を実施したと発表した。小野寺氏は記者団に「今後も共同訓練を通じ、日米の協力関係をいっそう強化したい」と述べた。


北朝鮮「建国記念日」で警戒強める
9/9(土) 14:26配信 ホウドウキョク

北朝鮮は9日、69回目の建国記念日とされる日を迎え、ICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射など、挑発行為をする可能性もあるとみて、各国は警戒を強めている。
9日朝の北朝鮮の労働新聞は、「わが国は、原爆、水爆とともに、大陸間弾道ミサイルまで保有した核強国だ。世界的な軍事強国の地位に上り詰めた」と主張したうえで、「アメリカが敵対視政策を執拗(しつよう)に続ける限り、わたしたちから大小の贈り物をずっと受け続けることになるだろう」と、アメリカをけん制。
今後も挑発行為を続けることを示唆した。
また、複数の韓国メディアは、アメリカの自由アジア放送の記事を引用し、「北朝鮮が地下ミサイル基地で、テポドン1号を火星14号に改修する作業を行っているとみられる」と伝えた。
韓国政府は、北朝鮮が建国記念日としている9日に合わせて、ICBM級の弾道ミサイルを通常の角度で発射して、遠くに飛ばすなどの軍事挑発を強行する可能性もあるとみて、引き続き警戒を強めている。


6年連続で防衛費を増やしても足りないもの
9/9(土) 13:49配信 ニュースイッチ

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世界最高水準のイージスシステムを搭載した最新鋭護衛艦「あしがら」(海上自衛隊公式ページより)
統一したメッセージを北朝鮮に

 核兵器による威嚇は決して容認できない。日本としては硬軟両面から、断固として危機に対処していく必要がある。

 防衛省は2018年度予算に、在日米軍関係費と政府専用機を除いた防衛関係費5兆219億円を要求した。前年度当初予算比2・5%増の高い伸びで、過去最高額となる。

 査定はこれからだが、防衛省はさらに弾道ミサイル攻撃に備えた防衛システムを年内に選定し、予算に上積みする計画。イージス艦のシステムを陸上に転用するイージスアショアが有力という。

 防衛費の増額が認められれば6年連続だ。直近の北朝鮮情勢だけが理由ではないが、厳しい財政事情の中での増額に理解を示す国民は増えていよう。とはいえ、硬質な正面装備の強化にだけ頼るわけにはいかない。

 近年の北朝鮮による核実験と弾道ミサイル開発は、東アジア地域の安全保障を揺るがすだけでなく、北米大陸を含めた世界全域の平和と安全を脅かすレベルに達した。今後の米国の対応は予想しがたいが、武力解決の選択肢も排除できない。東西冷戦期に匹敵する危機である。

 産業界は東アジアの戦火を決して望んでいない。日本の国土に直接の被害が及ばないとしても、騒乱は通商を萎縮させ、経済活動を妨げる。結果的に国民生活は多大なダメージを受けるだろう。ましてミサイルの直接攻撃を受けるような事態となれば、すべての国民の生命・財産を守ることは難しい。

 日本が防衛費を増やし、守りを固めることは重要だが、野放図な軍拡につながるようでは困る。日米協調による軍事的圧力、周辺国による経済・通商制裁など硬軟両面の手法を総動員して、北朝鮮の暴発を抑え込まなければならない。

 軍備は、他者から見た意図が不透明であるほど危機を生む。周辺国・関係国が統一したメッセージを北朝鮮に送り、軍事的冒険を断念させなければならない。日本もまた、防衛力拡大の理由を諸外国に説明する必要がある。東アジアの平和は、そうした努力の上に成り立つ。


米国は国連安保理に11日採決求める-北朝鮮制裁の決議案
9/9(土) 12:58配信 Bloomberg

米国は北朝鮮による直近の核実験などを踏まえ、同国への新たな制裁のため11日に国連安全保障理事会で決議案の採決を求めることを明らかにした。

米国務省は8日夜に国連安保理に対し、会議の開催を要請する意向を通告し、北朝鮮への追加制裁を望むと表明した。

小野寺五典防衛相は9日朝の読売テレビ系の討論番組で、北朝鮮には石油の制裁が効果があり、一番強く求めていきたいと述べた。

ただ、北朝鮮への石油禁輸は実現が確実になるには程遠い状況にある。中国とロシアは北朝鮮の金正恩労働党委員長の行動を非難しているが、最終的な目標は交渉のテーブルに着くよう同委員長を説得し、戦争を回避すべきだとしている。

9日付の朝鮮労働党機関紙、労働新聞は社説で「われわれは原爆、水爆とともに大陸間弾道ミサイル(ICBM)を保有する核強国に堂々と上りつめた」と述べた。

原題:U.S. Calls for UN Vote Monday on Fresh North Korea Sanctions (1)(抜粋)


「ミサイルは猪木が止めてるのか?」 猪木氏訪朝に一縷の望み託す声高まる
9/9(土) 12:44配信 J-CASTニュース

 2017年9月9日、北朝鮮は69回目の建国記念日を迎えた。ICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射や核実験の可能性がある「Xデー」と目され、日本をはじめとする関係諸国が緊迫した空気に包まれている。

 こうした中、「親朝」派で知られるアントニオ猪木参院議員(74)に一縷の望みを託すネットユーザーの声が高まっている。

■金正恩(キム・ジョンウン)委員長の側近と会談

 猪木氏は7日、建国記念日に合わせ平壌を訪問した。訪朝はこれで32回目。11日まで滞在する予定だ。

 日本政府は北朝鮮への制裁措置の一環として、日本国民の北朝鮮への渡航自粛を求めている。菅義偉官房長官は4日の会見で、猪木氏に対し「政府の方針を踏まえて適切に対応すべき」と牽制していたが、それには応じなかった格好となる。

 猪木氏は日本を出発した6日、記者団を前に、あくまで「スポーツ外交」が目的だとするも、「表に出ている話と裏にある話はだいぶ違うことがある」「交流や話し合いをせず、圧力だけでは効果がない」とも話していた。

 朝鮮中央通信によると、猪木氏は8日に李洙ヨン(リ・スヨン)朝鮮労働党副委員長と会談した。会談内容は不明なものの、核実験やミサイル発射に関する内容に触れた可能性がある。

ミサイル阻止に一役?
 猪木氏の「英断」とも「暴挙」ともとれる一連の行動は、日本のネットユーザーにどう映っているのか。

 ツイッターでは、批判的な向きがあるものの、

  「平和外交を支持します」
  「やっぱ北朝鮮問題は政府よりも猪木さんだね」
  「猪木さんにしかできない外交お願いいたします!」

と、期待を寄せる声が少なくない。

 また、9日13時時点で北朝鮮に大きな動きが無いことから、

  「ミサイルは猪木が止めてるのか?」
  「これ今、猪木が必死でミサイル発射阻止してるとか想像していいやつ?」

といった声もあがっている。

 猪木氏は、2016年にも北朝鮮の建国記念日に合わせて訪朝しており、滞在中に5回目となる核実験が強行された。


<北朝鮮建国記念日>「警戒監視、念には念を」小野寺防衛相
9/9(土) 11:15配信 毎日新聞

 政府は9日、北朝鮮が建国記念日に合わせて弾道ミサイル発射など更なる挑発行動に踏み切る恐れがあるとみて、自衛隊を中心に警戒を強めた。小野寺五典防衛相は防衛省内で記者団に対し、北朝鮮が昨年の建国記念日に核実験を強行したことに触れ、「念には念を入れて警戒監視している。北朝鮮の言動を勘案すれば、大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射の可能性も否定できない」と語った。

 北朝鮮が表明した米領グアム周辺への弾道ミサイル発射計画で通過地点と想定される中四国4県や大都市圏では、航空自衛隊の地上配備型迎撃ミサイル「PAC3」の部隊が警戒。海上配備型迎撃ミサイル「SM3」を搭載した海上自衛隊のイージス艦も日本周辺で常時監視態勢をとっている。【秋山信一】


米、11日採決を要請=安保理に―北朝鮮制裁決議案
9/9(土) 11:02配信 時事通信

 【ニューヨーク時事】北朝鮮による6回目の核実験を受け、米国は8日、制裁を大幅に強化する米主導の決議案を採決するため、11日の会合招集を求める考えを国連安保理に伝えた。

 米国連代表部が発表した。ヘイリー米国連大使は4日の安保理緊急会合で11日の採決を目指す方針を示し、関係国と調整を続けていた。ただ、中ロ両国は強力な制裁に慎重で、採決に付されても中ロの拒否権行使で否決される可能性もある。

 米国は6日、北朝鮮への原油や天然ガス液(NGL)の供給停止、北朝鮮産繊維製品の全面禁輸のほか、金正恩朝鮮労働党委員長を資産凍結や渡航禁止の対象に指定する決議案を全理事国に配布した。

 決議案採択には安保理の15理事国中、9理事国が賛成し、米英仏中ロの常任理事国が反対しないことが条件となる。AFP通信によると、8日に開かれた会合では、中国とロシアは繊維製品の禁輸を除き、他の制裁項目のいずれにも反対した。

 米国は修正に応じる用意は見せているものの「最強の制裁だけが、問題の外交解決を可能にする」(ヘイリー氏)と強い立場を変えていない。11日に向けぎりぎりまで駆け引きが続きそうだ。


北朝鮮の「電磁パルス攻撃」は脅威か?米専門家の懐疑論
9/9(土) 11:00配信 現代ビジネス

恐怖をあおるばかりだが…
 北朝鮮が2017年9月3日、6回目の核実験を行った。欧米の軍事専門家らの間では、原子爆弾よりも威力の大きい水素爆弾だったとの懸念が広がった。

 北朝鮮国営の朝鮮中央通信は、3日の核実験実施の発表前に、金正恩が大陸間弾道ミサイル(ICBM)の弾頭部に搭載できる水爆を視察した様子を伝えている。その際に同通信社は、「強力なEMP攻撃もできる」と報じ、これがさらなる懸念を生んでいる。EMPとは、上空で核爆発などを起こすことで発生する電磁パルス(EMP)のことで、そのエネルギーが地上のインフラや電子機器などを麻痺させる可能性があるとされている。

 この核実験を機に、日本でも北朝鮮によるEMP攻撃に関心が集まるようになった。ただ、このEMP攻撃を扱った報道のほとんどが恐怖を煽るばかりで、なかにはまったくリアリティが感じられないものもある。

 日本でもこのEMP攻撃の研究にすでに税金が投入されている。防衛省は軍事技術の取得を目指す「防衛技術戦略」の一環として、2018年度軍事費の概算要求でEMP攻撃の研究費として14億円を計上。またEMPからの防御についても研究は始まっており、ある防衛省関係者は、「防衛省はすでに電磁パルスからシステムを防護する技術を開発するべく研究を行っていますが、目処がつくのに早くともまだ5年はかかる」と言う。

 一方で、米国では電磁パルス攻撃に懐疑的な見方も少なくない。特に防衛関係者の間でそれは顕著だ。私は以前、米空軍の研究者との雑談の中で、「核兵器による電磁パルス攻撃の効果については様々な議論がある。ただ議会で対策を促すような動きはあるけれど、基本的に差し迫った懸念だとみなされていないのではないか」と聞いたことがある。

 もちろん軍事技術の研究は必要だろうが、日本ではEMPの脅威論が一人歩きしているように感じる。そこで、電磁パルス攻撃が1960年代から研究対象になっている米国で、EMP攻撃についてどのような「懐疑論」が出ているかを紹介・検証してみたい。

そんな回りくどいことをするのか?
 そもそもEMPとはどういうものなのか。EMPとは、高度数十~数百キロの大気圏で核爆発などを起こすことで発生する電磁波だ。その結果、電磁パルスが地上に波及し、大規模な停電や、電力を使う機器、交通網、通信といったインフラを壊滅させるという。電子デバイスの無力化は、インフラだけでなく、自衛隊など国の防衛システムにも影響を与えかねない。

 強力な電磁パルスが発生すれば、電子機器などに損傷を与えることは間違いない。2004年には、北朝鮮にミサイルや核開発の技術協力していたロシア人科学者からEMP技術が漏えいしたと、CIA(中央情報局)のジェイムズ・ウルジー元長官が暴露している。それが事実であれば、北朝鮮がEMPを研究してきた可能性はある。

 ただ米国では「EMPが脅威ではない」と主張する専門家たちがいる。

 まず、戦略上の観点から、「わざわざ北朝鮮がEMP攻撃などというまどろっこしい攻撃を仕掛けてくるはずがない」というものだ。

 「有名シンクタンク「戦略・国際問題研究所(CSIS)」で戦略的テクノロジーの研究をする上席副理事のジェームズ・アンドリュー・ルイス氏は、EMPに懐疑的な専門家のひとりだ。ルイス氏は、「EMP攻撃に反応するヒステリーは極めて過剰だ」と、米有力メディアのクリスチャン・サイエンスモニターの取材に指摘している。

 ルイス氏は、米軍のアドバイザーや国連の政府専門家会合の調査委員を務め、通常兵器や技術の輸出などを管理する「ワッセナー・アレンジメント」の米国代表団を率いたこともある。核兵器やサイバーセキュリティにも精通する兵器テクノロジーや政策の分野の専門家だ。

 ルイス氏はそもそも、戦略的に考えて、北朝鮮がEMP攻撃を仕掛ける理由がない、としてこう語っている。

 「北朝鮮が核兵器を手にし、米国の上空で爆破させるなら、その後は何が起きるのか? 答えは簡単だ。米国の反撃で、大量の核兵器が(北朝鮮国内に)落ちてくることになる。ならば、なぜEMP攻撃などという無駄なことをするのか。核兵器を私たちに向けて発射するなら、EMP攻撃という、時間の無駄ともいえる攻撃はしないでしょう」

 つまり、核兵器を発射した時点ですでに報復となる核兵器の嵐が降り注ぐことになるのに、何のためにEMP攻撃をするのか、という疑問を投げかけているのだ。狙うなら、都市部の機能の麻痺という遠回りなものではなく、基地あるいは行政機関を直接攻撃して、反撃機能を麻痺させることを優先するだろう、ということだ。

ある高官の発言が元凶?
 また、インテリジェンス分析で定評があるシンクタンク「Stratfor(ストラトフォー)」のシニア分析官で軍事専門家のシム・タック氏は、90万部の発行部数を誇る米人気誌VICE(ウェブ版)の取材に対して、「核兵器による攻撃は無論脅威だが、EMP自体は現在リスクであるとは言えない。EMPを存在する大きな脅威であると強調することは現実的だとは言い難い」と述べている。

 タック氏は、「EMPを生み出すのには核兵器を使うのが最適な方法である」のは確かだとしながらも、現実的ではない理由をこう説明する。

 「EMP攻撃を仕掛けるためのコストは莫大で、一方それによって与えられるダメージは実は限定的だ。ターゲットとする地域にダメージを与えたいのなら、もっとコストのかからない別の方法を使った方が、もっと効率がいい……たとえば爆薬を発電所から出てくる送電線に仕掛けたほうが断然効果的であり、EMP兵器を作るよりも簡単で安価だ」

 EMP攻撃に対する否定的な見方は他にもある。ミドルベリー国際大学院モントレー校で東アジア核不拡散研究所のディレクターを務めるジェフリー・ルーイス氏は、2017年5月に英科学誌「ニュー・サイエンティスト」に寄稿し、EMP攻撃について、

 「ディストピア(暗黒の世界)を描いたSF小説にすぎない。核爆発によって電気システムに干渉するEMPが生じることは確かだが、広島や長崎のように、都市で原子爆弾が爆発すればそれだけで非常に大変な大惨事をもたらす。SF小説仕立てにしなくても、核兵器は十分恐ろしいものなのである」

 と一蹴している。こうした話を踏まえた上で、ルーイス氏はこう強調する。

 こうした「絵空事」が広まった原因は、CIA(中央情報局)のウルジー元長官が、過去に「北朝鮮がやりかねない『本当に恐ろしいこと』は、大気圏外の空間で核兵器を爆発させることだ」と米公共ラジオで語ったことにある、と。

 ちなみにウルジー元長官は2014年に議会で証言し、「米国上空の一発の爆発で(EMPで)電力網のほとんどを破壊」し、「米国民の3分の2が、飢餓や病気、社会機能の停止によって死亡する。他の専門家らによれば、米国民の90%が死亡する」と述べているが、実はウルジー元長官の発言が煽り気味であることは、過去何度も米メディアによって指摘されている。

 日本でも「トンでも」な説を強調する学者や政治家はいるが、ここまでセンセーショナルに言われると逆に胡散臭さを感じてしまうのは著者だけではあるまい。

恐怖を感じさせることが目的とすれば…
 もうひとつは、そもそもの効果を疑うものである。

 ウルジー元長官のように危機を煽る人たちは、過去にあった2つのEMP実験を引き合いに出すことが多い。ひとつは1962年にハワイ近くの太平洋上で行われた核実験で、もうひとつは、ソ連が1962年にカザフスタンで行なった核実験だ。どちらもEMPを生み出して電力や電話線などに被害を与えたとされるが、ハワイのケースですら実際にどこまでの被害が出たのかについては諸説ある。

 ハワイのケースは、「Starfish Prime(スターフィッシュ・プライム)」というコードネームで行われた実験だった。冷戦下でソ連のレーダーや通信システムを無力化する目的で研究が行われ、上空約400キロで長崎に落とされた原発の100倍という核爆弾を爆発させた。ところが、一部の信号機が停電したことは確かだが、それ以上の大した影響は起きなかったとも言われる。

 また、例えば米議会のEMP脅威評価委員会による2008年の検証で、実際に55台の車両にEMP攻撃を行ったところ、6台のエンジンをかけ直さなければならなくなっただけの被害だった。この実験結果からEMPで「米国民の90%が死亡する」ことはなさそうだと皮肉る専門家もいる。本当にEMPの効果を検証するならば、ハワイや委員会の実験結果について、改めて調査する必要があるだろう。

 ただ、EMPを使った兵器の開発は世界的にも行われている。実は日本でも研究は始まっており、前出の防衛省関係者は、「今のところ、世界でもEMPを攻撃に使うEMP弾の研究はされていても、実用化されていないし、すぐに導入される可能性は低いでしょう」と話す。その上で、「防衛省としては2020年には試作弾の完成を目処にしている」と言う。

 EMP弾は近い将来にも現実となる可能性がある。だが、現段階ではその効果がどこまでのものかは実は疑わしいところがあるうえ、こと北朝鮮に関しては、存亡のかかった瀬戸際で、そのような不確実な戦術に頼るはずはないだろう、ということだ。

 むしろ彼らの狙いは、アメリカや日本の恐怖心をあおることの方にあるはずだ。北朝鮮の「EMP攻撃が可能だ」という挑発に過剰に反応するのは、彼らの「思うツボ」なのである。


北朝鮮危機の渦中、ついに自衛隊が「敵地攻撃力」を手にする
9/9(土) 11:00配信 現代ビジネス

他国の領土も十分、攻撃可能
 自衛隊の能力を表すキーワードのひとつは今後、「長距離攻撃」になるかもしれない。「専守防衛」の国是のもと、兵力増強を防御的兵器の導入にとどめてきた自衛隊だが、その裏では、ヤリの穂先を磨くようにひそかに攻撃力を高め続けてきた。

 先月末、防衛省が要求を決めた過去最高額となる5兆2551億円もの来年度防衛費の内訳をみると、長距離すなわち他国の領土も射程に入れることが可能なミサイルが複数含まれ、自衛隊が方向転換しつつある事実を浮き彫りにしている。

 今年3月、自民党政調会の検討チームとして「敵基地攻撃能力」の保有を安倍晋三首相に提言した小野寺五典防衛相のもと、核・ミサイル開発を続ける「北朝鮮の脅威」が追い風になりつつある。

 とはいえ、来年度防衛費の概算要求に「敵基地攻撃」の項目はなく、長射程ミサイルは「島嶼(とうしょ)防衛」の項目に登場する。

 そのひとつが「島嶼防衛用高速滑空弾(ミサイル)」 である。本腰を入れるため7年間かけて研究し、初年度となる来年度は研究費100億円を計上した。

 ロケットのように打ち上げ、上昇後、切り離された弾頭部がグライダーのように滑空して敵を攻撃する。いわば弾道ミサイルと巡航ミサイルを組み合わせた構造で、飛び方を予測しにくくして、迎撃を避ける工夫をしているのが特徴だ。

 宇宙空間には飛び出さないものの、得られる効果は弾道ミサイルが落下して甚大な被害を与える場合と変わりない。

 防衛省の担当者は、「島嶼が占領された場合に活用する。例えば宮古島から与那国島は250kmあるが、自衛隊はこれほど長射程のミサイルは保有していない」と必要性を強調する。沖縄県の宮古島、石垣島などへの配備を計画している陸上自衛隊のミサイル部隊が持つことになるという。

 例えば宮古島から与那国島への攻撃を想定しているなら、「その時、侵攻してくる敵から最初に島を守るはずの海上自衛隊と航空自衛隊は全滅しているのか」と突っ込みたくなるが、矛盾しているのは、この「島嶼防衛用高速滑空弾」を「陸上自衛隊が保有する」とだけ防衛省が説明しているからである。

 もちろん、この装備の狙いはそんなところでは終わらない。高速滑空ミサイルのロケット部分を大型化し、より長射程のミサイルとして護衛艦から発射すれば、他国の領土を攻撃することも十分可能である。正直にそう言えないから、奇妙な説明になるのだろう。

「今なら公明党も賛成する」と踏んだ
 実は防衛省が防衛庁だった2004年、まったく同じ性能のミサイル研究を次期の「中期防衛力整備計画」(2005~09年度)に盛り込もうとしたことがある。

 与党の安全保障プロジェクトチームへ説明する中で、防衛庁は「離島を侵攻された場合の反撃用で、射程は300km以内。他国の領土には届かず、攻撃的な兵器ではない」と理解を求めた。

 これに対し、公明党議員から「あまりにも唐突だ」「日本の技術をもってすれば射程を伸ばすのは簡単で、近隣国に届くものにできる」との批判が噴出して了承されず、防衛庁が削除したいきさつがある。

 当時、北朝鮮は核実験を1回も行っておらず、日本列島を越える弾道ミサイルは1998年に1回発射しただけ。既に6回核実験を行い、日本列島越えの経路で5回も弾道ミサイルを発射している現在とでは明らかに北朝鮮の脅威度が違う。

 今このタイミングを狙って、防衛省が一度は消えた地対地ミサイルの研究を蘇らせたのは間違いない。公明党も賛成すると見込んで概算要求案に盛り込んだ裏には、北朝鮮の攻勢に乗じて自衛隊に敵基地攻撃能力を保有させようとする意図が透けてみえる。

 来年度防衛費に盛り込まれた2つ目の長距離ミサイルは「島嶼防衛用新対艦誘導弾(ミサイル)」だ。空気を取り込んで長時間飛び続けるターボファンエンジンを搭載して長射程化を図り、さらにレーダーに映りにくいステルス性を持つ外観となっている。

 島嶼を攻撃する敵艦艇をより遠距離で迎え撃つとし、来年度防衛費に研究費77億円を計上、5年間かけて研究する。

 対艦ミサイルとはいうものの、地図データとミサイル搭載の高度計を組み合わせて地上攻撃用の巡航ミサイルとするのはそう難しくない。戦闘機に搭載して発射することや護衛艦から発射することも可能で、敵基地攻撃の切り札に発展する可能性を秘めている。

 敵基地攻撃能力について、防衛省は「自衛隊は敵基地攻撃を目的とした装備体系は保有していない。保有する計画もない」(9月5日の参院外交防衛委員会、山本朋広防衛副大臣)との立場を表明している。

 だが、言葉通りに受けとめることはできない。

 2013年12月17日、第二次安倍政権下で閣議決定された「防衛計画の大綱」(大綱)と「中期防衛力整備計画」(中期防、2014~18年度)は「弾道ミサイル発射手段への対応能力のあり方を検討し、必要な措置を講じる」と、敵基地攻撃の検討開始に踏み込んでいるからである。

 敵基地攻撃能力の保有は、海外における武力行使も視野に入れた安倍政権の「積極的平和主義」と共鳴し、来年度防衛費の策定を通じて、いよいよ水面下から浮上しようとしている。

撃ち漏らしたら、アウト
 かつて政府は自衛隊が保有できる兵器を「自衛のための必要最小限度のものでなければならない」とし、攻撃的兵器の保有を禁じてきた。

 これを受けて防衛省(庁)は、戦闘機の航続距離が長いと周辺国の脅威になりかねないとの理由から、米国から導入したF4戦闘機から空中給油装置を取り外した。だが、1980年代に調達したF15以降の戦闘機はすべて空中給油装置を外すことをやめている。

 さらに飛行しながら燃料供給できる空中給油機を4機導入して航続距離の問題を解消させた。また戦闘機を指揮できる管制機能を持つ高性能の空中警戒管制機(AWACS)4機と早期警戒機(E2C)13機を保有した。

 敵基地攻撃は、戦闘機が空中給油を受けながら長距離を飛行し、同時にAWACSの航空管制を受ける。敵基地が近づくと電子戦機が妨害電波を出して地上レーダーや対空ミサイルを攪乱させるなど、複数の航空機を組み合わせる必要がある。

 航空自衛隊で保有していないのは、電子戦機だけだったが、2008年から2人乗りのF15DJ戦闘機を改修、電子妨害装置を搭載するための開発に取り組み、成功した。

 攻撃に欠かせない爆弾は、日本の演習場でできなかった実弾の投下訓練をグアムで行い、2012年から衛星利用測位システム(GPS)を利用した精密誘導装置付き爆弾(JDAM)を導入。より正確な爆撃のため、2014年からイラク戦争で米軍が使ったのと同じタイプのレーザー光線で誘導するレーザーJDAMも導入し、F2戦闘機による投下で目標に命中させている。

 これらの航空機や爆弾を組み合わせれば、米軍に近い敵基地攻撃能力を持つことになるのである。

 だが、北朝鮮のミサイル基地は中国国境に近く、攻撃すれば中国を刺激しないわけにはいかないこと、また北朝鮮の軍事施設の7割は地下化されていることから、意図通りに攻撃を成功させるのは不可能に近い。

 1カ所でも撃ち漏らしがあれば、日本列島に弾道ミサイルが飛来するおそれがある。(参照:現代ビジネス=2017年4月7日「対北朝鮮『ミサイル防衛』も『敵基地攻撃』も驚くほど非現実的である」)

「国是」がいつのまにか骨抜きに
 敵基地攻撃能力の保有は攻撃力ばかりでなく、抑止力にもなる、との見方がある。

 抑止力とは、「侵略を行えば耐え難い損害を被ることを明白に認識させることにより、侵略を思いとどまらせるという機能」(政府見解)である以上、どれほどの犠牲も強いてでも攻撃を仕掛けようとする相手には通用しない。

 そんな相手が北朝鮮の金正恩労働党委員長ではないだろうか。敵基地攻撃能力の保有というせっかくの備えも、無駄金を投じたのと同じことにならないだろうか。

 日本政府は自衛隊が持つ弾道ミサイル防衛システムに加え、新型の地対空迎撃ミサイル「イージス・アショア」を追加配備する方針を決めている。「イージス・アショア」は現行の中期防には記載がないことから、中期防を改定する必要がある。中期防は大綱と歩調を合わせるため、大綱も改定され、来年度から新大綱、新中期防となるだろう。

 その時には、敵基地攻撃についても具体的に踏み込んで記述されることが想定される。そうなれば、来年度防衛費の「島嶼防衛用高速滑空弾(ミサイル)」 「島嶼防衛用新対艦誘導弾(ミサイル)」にある「島嶼防衛用」の言葉をいつでも「敵基地攻撃用」に切り替えることができるようになる。

 国是である「専守防衛」を、ミサイル保有などの既成事実を積み重ねることにより、なし崩しのうちに変えてしまってもよいのだろうか。閣議決定だけで変更可能な大綱、中期防によって、国是を骨抜きにしてよいはずがない。

 敵基地攻撃能力の保有により、自衛隊の武器体系は大幅に変更され、6年連続して増える防衛費をさらに押し上げる要因になるのは確実である。国会審議を通じて、日本防衛のあり方を国民的議論に高めていく必要がある。

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※敵基地攻撃:弾道ミサイルの発射基地など敵の基地を攻撃すること。1956年、鳩山一郎内閣は「誘導弾等の攻撃を受けて、これを防御する手段がないとき、独立国として自衛権を持つ以上、座して死を待つべしというのが憲法の趣旨ではない」として合憲との見解を示した。


<対北朝鮮>「対峙議論」佐々江米大使が否定
9/9(土) 10:59配信 毎日新聞

 【ワシントン高本耕太】佐々江賢一郎駐米大使は8日の定例記者会見で、北朝鮮を事実上の核保有国とみなしたうえで不拡散のため対峙(たいじ)すべきだとの議論について「日米韓は決して容認しない。それこそ北朝鮮が望むことで、将来に禍根を残す」と否定した。

 佐々江氏は、北朝鮮に核廃棄を迫るため「外交努力を優先させることについて、日米間で齟齬(そご)はない」と述べる一方で、「抑止力や軍事態勢の整備をしっかり進めることでも一致している」と強調。「北朝鮮問題の緊急性を国際社会で理解してもらう努力が重要だ」と述べ、国連安保理での新たな制裁決議の早期採択に向けて中国、ロシアなど関係国への働きかけを日米で進める考えを示した。

 ただ北朝鮮との直接交渉などは「核実験やミサイル発射を強行している現状では、対話の条件について議論するのは尚早だ」と指摘した。

 一方、トランプ米大統領の好戦的な発言が、平和的解決への関係国の外交努力に反し、米朝間の緊張を高めているとの指摘に関し、佐々江氏は「外交努力の一環として強い姿勢を示すことは当然ある」と指摘。トランプ氏の強硬な言動を受けて、北朝鮮が予告していた米領グアム周辺へのミサイル発射を自制したとの認識を示した。


北朝鮮核実験 米国、11日決議案採決を堅持 異例の報道発表
9/9(土) 10:53配信 産経新聞

 【ニューヨーク=上塚真由】北朝鮮による6回目の核実験を受けた国連安全保障理事会の制裁交渉で、米国の国連代表部は8日、当初の宣言通り11日の決議案採決を目指し、同日の会議開催を安保理に要請する意向だと報道機関に発表した。安保理で制裁交渉の最中に日程の方針を示すことは異例。制裁強化に慎重な中国やロシアに圧力をかける狙いがあるとみられる。

 米国のヘイリー国連大使は4日、「最強の措置」となる制裁決議案を1週間後の11日に採決したい意向を示した。6日には北朝鮮への石油禁輸や、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の資産凍結などを盛り込んだ制裁決議案を各理事国に配布。米国側の対応を受け、安保理の視察団でエチオピアを訪れていた中国の劉結一国連大使は9日までの訪問日程を切り上げてニューヨークに戻った。制裁交渉に参加するためとみられている。

 安保理外交筋によると、米国は決議案の内容を一部譲歩してでも、迅速な採択にこだわっているという。ただ米国は、北朝鮮への石油禁輸を制裁案に盛り込むことを強固に主張しており、中国やロシアとの交渉が難航。石油製品の供給量制限などで、双方が譲歩するかが焦点となる。

 また、決議案では、公海での貨物船の臨検のための「あらゆる必要な措置」を許可しており、軍事手段の容認につながるとして中露が反発しているもようだ。


北朝鮮の大気圏再突入技術は未完成=小野寺防衛相
9/9(土) 10:26配信 時事通信

 小野寺五典防衛相は9日午前、防衛省で記者団の質問に答え、北朝鮮の弾道ミサイル開発に関し、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の実戦配備に不可欠とされる大気圏への再突入技術は完成されていないとの見方を示した。

 小野寺氏は、北朝鮮が核爆発によって電子機器をまひさせる電磁パルス(EMP)攻撃に言及したことについて「唐突感がある」と指摘。その上でミサイル開発に触れ、「大気圏への再突入技術がなくても、こんなに怖いものがあるんだぞと(言いたいのではないか)」と語った。

 小野寺氏は、EMP攻撃に関し「現実的に兵器になって、各国がそのための準備をしているというレベルまではいっていない」との認識を示した。


北朝鮮建国記念日、国連制裁強化の動きに反発した“奇襲”挑発を警戒
9/9(土) 10:15配信 産経新聞

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮は9日、建国69年の記念日を迎えた。北朝鮮国内では6回目の核実験「成功」を祝う集会が各地で開かれるなど、核・ミサイル開発を国威発揚につなげようとしている。日米韓は、節目に合わせ、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を日本上空を通過する形で太平洋側に発射させる可能性もあるとみて警戒している。

 3日の核実験強行を受け、トランプ米政権は、金正恩政(キム・ジョンウン)権の“生命線”ともいえる石油の禁輸を含む厳しい内容の国連安全保障理事会の制裁決議案を11日に採択することを目指している。北朝鮮外務省は「米国の制裁圧迫策動にわれわれ式の対応方法で応える」と、新たな軍事的挑発など対抗措置を示唆していた。

 韓国当局は、北朝鮮がいつでもミサイルを発射できる状態を維持していると分析しているが、9日朝現在、差し迫った兆候は見られないという。ただ、7月28日には、深夜にICBM「火星14」を発射、国際社会が警戒する日付や時間帯を避けて“奇襲”的に軍事的挑発を行う恐れもあり、監視を続けている。

 10月10日には朝鮮労働党創建72年の記念日を控えており、この間に新たな挑発に踏み切る可能性は高い。


<北朝鮮>建国記念日、ICBM発射は 日米韓警戒
9/9(土) 10:09配信 毎日新聞

 【ソウル米村耕一、ニューヨーク國枝すみれ】北朝鮮は9日、建国69周年の記念日を迎えた。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の権威を高めるために大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射などに踏み切る可能性もあり、日米韓の防衛当局は警戒している。

 一方、米国は8日、北朝鮮による6回目の核実験を受けた制裁決議案をめぐり、国連安全保障理事会に対し11日に採決するよう要請する考えを示した。決議案には北朝鮮に対する原油の全面禁輸などが盛り込まれ、常任理事国として拒否権を持つ中国やロシアが難色を示している。米国が交渉期限を区切った形で、11日までぎりぎりの交渉が進められる。

 北朝鮮の挑発行為の中で、関係各国が警戒するのは、ICBM「火星14」や中距離弾道ミサイル「火星12」、新型の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)「北極星3」などの発射実験。北朝鮮は7月に2回、高く打ち上げるロフテッド軌道でICBM「火星14」を発射したことから、次回は通常軌道を使ったミサイル発射実験に打って出るとの観測も出ている。

 北朝鮮は今年、朝鮮戦争休戦協定締結日(7月27日)▽故金正日(キム・ジョンイル)総書記が軍重視の政治指導を始めたとされる記念日(8月25日)--に近い日に、ミサイル発射を強行してきた。昨年の建国記念日には「核弾頭の爆発実験」と称して5回目の核実験を実施している。

 金委員長は8月末、北海道上空を通過した「火星12」の発射に立ち会った際、太平洋を目標に「弾道ミサイル発射訓練を多く実施する」と表明してきた。これらの経緯から、北朝鮮が建国記念日かその直後に、日本上空を越えるミサイル発射訓練を再び強行するとの観測が出ている。


米朝衝突「その時」韓国はこれだけの被害を被る
9/9(土) 9:00配信 現代ビジネス

2万発以上の砲弾が降り注ぐ
 韓国は、米朝開戦時の被害をどのように見積もっているのか。

 韓国政府の朝鮮人民軍分析は、韓国軍や国家情報院、統一部などが取った情報、脱北者の証言、それにアメリカから提供された情報などに基づいて行っている。

 本誌が入手した韓国政府の内部情報によれば、38度線の北側では、射程距離54kmで1分間に2発撃てる170mm自走砲550門余りと、同60kmで1分間に40発撃てる240mm放射砲440門余りが、ソウル首都圏に狙いを定めているとしている。

 これらを合わせると、開戦時には、1時間あたり2万4000発以上もの砲弾が、それぞれの弾を発射後3分30秒でソウルに降り注ぐことになるという。

 そうなれば、一般のビルやマンションばかりか、首都圏のガス管、ガソリンスタンド、電気通信施設なども根こそぎ破壊され、まさに1000万首都が火の海になると、韓国政府は分析しているのである。

 その場合の死傷者は、一体どのくらいになるのか? 
 「1994年の第一次北朝鮮危機の際、アメリカ軍がクリントン政権に提出した評価見積もりによれば、開戦24時間以内に、ソウル首都圏で約150万人が死傷するとしています。

 この見積もりは当時の金泳三政権に衝撃を与え、韓国政府は絶対に北朝鮮を空爆せぬよう、クリントン政権を説得しました。

 その後、2004年に韓国の合同参謀本部が作成した『南北軍事力評価研究』では、開戦後24時間以内の韓国側の死傷者は、230万人と見積もっていることが判明。これはあくまでも、通常兵器による被害です」(ソウル在住ジャーナリスト・金敬哲氏)

1週間で500万人が死ぬ
 この他、北朝鮮は現在、核兵器を含む化学兵器を2500~5000t、生物兵器も炭疽菌、天然痘ウイルス、コレラ菌など12種類保有していると、韓国政府は見ている。

 これらをノドン・ミサイルなどに搭載して撃つことも想定すると、米韓軍が北朝鮮の発射基地をストップさせるのに1週間かかるとして、それまでにソウルの人口の約半分にあたる500万人が死傷すると見積もっているのである。

 死傷者500万人と言えば、韓国の総人口の1割。韓国には約3万8000人の日本人が住んでいることを考えれば、4000人近い日本人も犠牲になる計算となる。

 「5月と6月に、在韓米軍はアメリカ人家族を対象にした避難訓練を、密かに実施しています。また8月に入って、在韓アメリカ人に避難勧告を出したとの噂が流れましたが、ソウルのアメリカ大使館は否定しています。

 ちなみに在韓日本人に関しては、まだ避難勧告は出ていません」(前出の金氏)

 そんな中、8月14日にソウルを訪問したアメリカ軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長は、文在寅大統領に対して断言した。

 「外交努力が失敗した場合には、わが国は軍事オプションを準備する」

 8月21日から月末まで、米原子力空母カール・ビンソンとロナルド・レーガンが朝鮮半島近海に展開し、米韓合同軍事演習「乙支フリーダム・ガーディアン」を実施する。

 米海軍のイージス艦10隻、原子力潜水艦3隻、戦闘機160機、トマホーク巡航ミサイル100発が、北朝鮮の目と鼻の先にやってくる。まさに、いつでも実戦に移行できる「実戦型演習」だ。

 韓国で最も著名な北朝鮮専門家の鄭成長・世宗研究所統一戦略研究室長は言う。

 「北朝鮮はICBMの追加実験、核兵器小型化のための核実験などを強行するリスクがあり、韓国だけではもはや解決が難しい状況です」

 「ソウルが火の海」は、一歩一歩現実に近づいている――。

 「週刊現代」2017年9月2日号より


対北朝鮮、圧力強化を最優先=「日米で一致」―駐米大使
9/9(土) 8:28配信 時事通信

 【ワシントン時事】佐々江賢一郎駐米大使は8日の記者会見で、挑発行動をエスカレートさせる北朝鮮への対応について「日米両政府で一致しているのは外交的な解決を追求すること。全てのオプションがテーブルにあるが、まずは外交を優先させる考え方にそごはない」と述べ、当面は圧力強化に全力を挙げるのが両国の方針だと説明した。

 
 具体的には、国連安保理で議論されている新たな制裁決議案の早期採択を目指すと強調。「結果として北朝鮮が深刻に受け止め、これまでのアプローチを再考し、より建設的な道を歩むよう働き掛けていく必要がある」と語った。

 トランプ米大統領が軍事行動の可能性に言及していることに関しては「外交努力に反するものではなく、むしろ外交努力の一環。強い決意を示すことは非常に重要だ」と指摘。北朝鮮との対話については「条件を議論するのは尚早。北朝鮮が単に現状をいったん停止するのでは不十分だ」と述べた。


核搭載ICBMに現実味=国際社会、手だて打てず-脅しで対抗・北朝鮮〔深層探訪〕
9/9(土) 8:23配信 時事通信

 北朝鮮は3日、6回目の核実験を実施し、大陸間弾道ミサイル(ICBM)に搭載する水爆の実験に「成功した」と発表した。7月の2回のICBM「火星14」発射に続き、「過去に例のない威力で行われた」(北朝鮮の核兵器研究所)という水爆実験を強行し、米本土を射程圏内に収める核搭載のICBM完成に近づいたことを誇示した。核・ミサイル開発を着々と進める金正恩朝鮮労働党委員長に対し、国際社会は有効な手だてを打てず、北朝鮮の脅威は高まり続ける一方だ。

 ◇「完成の最終段階」
 「核戦力完成のための最終段階の研究開発を締めくくる総力戦を力強く繰り広げなければならない」。朝鮮中央通信は3日朝、金委員長がICBMに搭載する水爆の視察で語った言葉を伝えた。その数時間後の日本時間昼すぎには建国記念日(9月9日)や党創建日(10月9日)前後とされていた予想を裏切るように核実験を強行した。

 朝鮮中央通信は「威力を数十キロトン級から数百キロトン級まで任意に調整できる」と主張していた。今回の爆発規模について、韓国はTNT火薬で50キロトン、日本政府は70キロトンと推定。広島に投下された原爆の数倍の威力で、昨年9月の核実験を大きく上回るエネルギーを発したことになる。

 北朝鮮メディアは開発した核弾頭について、電磁パルス(EMP)攻撃も可能な多機能弾頭と伝えた。EMP攻撃は高高度での核爆発による電磁波で、情報・通信機器の機能を混乱させることができるとされる。EMP攻撃もにおわせることで、日米韓への脅しのレベルを上げた形だ。

 ◇いら立つ米
 米国は軍事挑発を繰り返す北朝鮮に対し、軍事的手段を含む「あらゆる選択肢を検討中」としながらも、外交や経済による圧力強化を通じ、北朝鮮に核放棄に向けた対話受け入れを迫ってきた。だが、トランプ大統領の就任後初となる核実験で、米国のいら立ちはさらに募る。

 北朝鮮が8月、ミサイル発射計画を公表した際にはトランプ氏は「火力と怒りに直面する」と警告。一方、マティス国防長官は先に「外交の選択肢は続いている」とも指摘した。政権は爆撃機派遣などで軍事力を誇示しつつ、北朝鮮が経済面で依存する中国の企業を標的とした独自制裁で圧力を強めるしかないのが現状だ。

 ◇「一歩も引かない」
 「高価な代償を払いながらも、核戦力強化の道を揺るぎなく歩んできた誇りを感じる」と視察で満足した様子を見せた金委員長。制裁による打撃を覚悟している言葉とも受け取れる。それでも、核・ミサイル開発を続ける考えの金委員長は、対米抑止力とし、体制保証の命綱とする核搭載のICBM完成に突き進むとみられる。

 北朝鮮政府筋は非核化を求める国際社会の圧力に「一歩も引かない」と屈しない姿勢を示した。トランプ米政権が対決姿勢を強める場合はさらなる挑発で対抗するとの考えを示し、「米国が政策を転換させるしかない」と訴えた。(ソウル、ワシントン時事)


米朝衝突「その時」日本はここが狙われる
9/9(土) 8:00配信 現代ビジネス

 トランプと金正恩、どちらが引き金を引くかは不明だ。だが、このチキンレースが終わるときに、日本が「戦場」になることは間違いない。今、日本人が聞いたことのない半鐘が鳴りはじめている。

三沢、横須賀、そして東京
 「日本では、北朝鮮による攻撃のもっともありえる標的は東京だ。3500万もの人口を抱える政治・商業の中心地である」――ニューヨーク・タイムズ紙(8月9日付)

 「金正恩が(爆撃に)関心を寄せる場所に、東京近郊の3つの在日米軍基地(横田、横須賀、座間)がある。ここを叩けば東京を壊滅させられる」――ワシントン・ポスト紙(7月25日付)

 米主要紙は、北朝鮮によるミサイル攻撃のターゲットとして、「日本」を具体的に名指しし始めている。もはや、空想の世界ではないのだ。

 米朝戦争は、明日にも始まる可能性がある。豪政府系の戦略政策研究所上級アナリストのマルコム・デービス氏が言う。

 「北朝鮮からグアム沖にミサイルが発射され、12カイリ外に落ちようとも、あるいは途中で撃ち落とされようとも、挑発行為だとしてトランプが報復すれば、北朝鮮は間違いなく反撃します。危機が段階的に高まり、朝鮮半島で戦争になれば、有史以来もっとも強烈で暴力的な衝突になる」

 8月21日から米韓合同軍事演習が始まり、緊張が高まる。本誌が前号で報じたとおり9月9日にトランプが北朝鮮を空爆するかどうかは、金正恩の出方次第だ。

 米朝が開戦すると、日本はどうなるのか。本誌は、長期にわたって米朝の開戦シミュレーションに関与してきた米軍の高位の退役軍人から、驚きの証言を得た。

 「米韓の軍事作戦の鍵は、日本だ。レッドラインを超えて開戦に至った際、北朝鮮を壊滅させるのに必要なのは防空圏を叩くことだ。三沢基地の第35戦闘航空団F-16部隊による北朝鮮爆撃が、作戦の第一条件になる」

 ――何が起こる? 
 「北朝鮮もそれをわかっているから、F-16戦闘機の攻撃の先手を打ち、日本の三沢をノドンミサイルで爆撃するだろう」

 ――三沢以外には? 
 「空海軍の要衝である岩国や嘉手納といった基地は当然狙ってくる。連中からもっとも近い前線基地だから」

 戦後72年、はじめて日本が戦争当事国になる可能性が出てきたのは、この「在日米軍」の存在ゆえだ。東京新聞論説兼編集委員の半田滋氏が言う。

 「ジュネーブ条約第一追加議定書では、攻撃する相手国の軍事施設を目標に反撃するのは違反ではないので、北朝鮮が正当防衛を理由に在日米軍基地を攻撃することは可能です」

 先の米軍高官も言う。

 「ミサイル発射が在日米軍基地に対して始まれば、日本では個別的自衛権だ、集団的自衛権だ、という議論になるだろう。だが日本がアメリカに協調しないことはあり得ない。必ず日米が共同で北朝鮮のミサイルを迎撃することになる」

 軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏も続ける。

 「日本海に常駐しているイージス艦のSM3や国内のPAC3で迎撃することになります。実験結果からすると、ほとんど撃ち落とせるでしょう」

 撃ち落とせなかったミサイルは基地に着弾するか、精度が悪く基地周辺の民家やビルに落ちるかもしれない。ただ、攻撃の当初で核弾頭が積まれることは考えにくいため、落ちてしまってもそれほど甚大な被害にはならないと黒井氏は言う。

 「日本全土を攻撃する1300kmという射程距離を考えれば、ノドンに載せられる弾頭は700kgが限界です。ビル一棟を壊せるレベルではなく、家屋を6~7軒壊す程度の威力しかありません」

 岡崎研究所の村野将氏もこう語る。

 「日本に届く北朝鮮のミサイルはノドン約200発+αだが、開戦初期の数時間で発射できるのは最大で50~60発ほど。迎撃効率も考えれば、実際に飛んでくるミサイルはもっと少なく、基地周辺が火の海になるという事態は避けられるでしょう」

 そもそも、北朝鮮が在日米軍基地の攻撃を意図するとすれば、「軍事的には、朝鮮半島に向かうための兵站・補給支援を断ち切り、日米の軍事能力をそぎ落とすのが狙いであり、いきなり一般の住宅にミサイルを撃ち込むというのは考えにくい」(村野氏)からだ。

 だが、問題はその先だ。先の米軍高官が言う。

 「在日米軍基地へのミサイル発射に対しては、自衛隊は在日米軍とともに迎撃し続ける。北朝鮮は自暴自棄になって、日本のインフラの壊滅を狙いにいくだろう」

 ――具体的には? 
 「サイバーテロに原発テロ、化学兵器によるテロも考えられる。だが、まずは東京周辺の基地、具体的には横須賀を狙うだろう。基地攻撃だという言い訳が立つ上に、都市部に近いことで威嚇効果を上げられるからだ」

核兵器を使う可能性
 東アジア情勢に精通するカナダ人ジャーナリストのマシュー・フィッシャー氏も語る。

 「米軍が北朝鮮本土への大規模攻撃やインフラ破壊の工作を続ける選択をするならば、北朝鮮は政権の生き残りをかけて、日本の人口密集地域に対してもノドンを撃つだろう。米軍はさらなる反撃を続け、最終的には北朝鮮側も、核兵器を使用しても、もはや失うものは何もないと結論づけることになる」

 日本の人口密集地域への攻撃――。しかも、核兵器の使用もありうる? 
 前出の村野氏も言う。

 「東京を核攻撃して、脅しの信憑性を高める。こんなことをすれば当然アメリカは核で報復するでしょうが、北朝鮮が米都市部を狙える核ICBMを複数持てば、東京を攻撃しても報復を抑止できると誤認する恐れがあります」

 '03年に米韓の研究者によって行われた核戦争シミュレーション(マイケル・ユー/デクスター・イングラム「ウォー・シミュレイション」)は、12級の核爆弾が東京で地面爆発するケースを詳細に扱っている。

 12級というのは、'16年に北朝鮮が行った核実験の数値とほぼ同じ。東京・永田町付近に、午前8時、核兵器を搭載したミサイルが着弾するシナリオだ。

 〈(着弾地点半径)2.5km以内に存在する人の90%以上は、核爆弾が投下された瞬間、苦痛を感じることもなく、カメラのフラッシュのような閃光を見た瞬間に消える〉

 約10万人が爆弾投下直後に死亡し、その後強い放射能や火事と酸素欠乏で、30日以内に約32万人が死亡、合計42万3627人が死亡するという。

 前出のマルコム・デービス氏も、もっともひどいシナリオは、核戦争の勃発だと証言する。

 「私が所属する豪政府系シンクタンクASPIの見解は『あと6~9ヵ月ほどで半島で紛争が起きる可能性がある。そうなれば第2次大戦以降はじめて核兵器が使われる可能性がある。数万という犠牲者が出た後、北朝鮮の政権は壊滅するが、それに伴い韓国の大部分も破壊され、日本も大きな被害を受ける可能性が高い』というものです。

 北朝鮮は最大60発の核兵器を持っているとみられますが、現時点では、核弾頭は韓国や日本までしか飛ばせそうにない。事態がエスカレートすれば、被害に遭うのは日本や韓国です。非常に危険な状況にあります」

 米朝開戦へのカウントダウンは、もうすでに始まっている。

 「週刊現代」2017年9月2日号より


廃線トンネルをシェルターに 軽井沢町「コンクリートで頑丈、有効に機能」
9/9(土) 7:55配信 産経新聞

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弾道ミサイルから住民らを守るため、避難施設として活用する旧JR信越線トンネル(長野県軽井沢町提供)(写真:産経新聞)

 北朝鮮が9日の建国記念日に合わせ、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射する恐れがあるとして、長野県軽井沢町が8日までに廃線となったJRのトンネルを避難施設(シェルター)として活用する準備を整えた。廃線トンネルを利用した自治体によるシェルター設置は異例で、有事対応を政府に任せるだけで傍観していた自治体の模範になりそうだ。

 軽井沢町は今年4月、「北朝鮮を取り巻く状況は深刻だ」(藤巻進町長)としてミサイル攻撃を受けることを念頭に、旧JR信越線の横川~軽井沢駅間のトンネル29本のうち、群馬県との県境を通る2本をそのまま避難施設として利用する方針を決めた。8月にトンネルを所有する群馬県安中市と覚書を取り交わし、町民が避難のために自由にトンネル内に入れるようにした。

 2本のトンネルの長さはともに約400メートルに及ぶ。有事の際、2本で計約2600人を収容できる。町は「トンネルはコンクリートで囲まれて頑丈だ。ミサイル落下時も避難施設として有効に機能する」と自信を示している。

 町は、北朝鮮が8月29日に弾道ミサイルを発射して北海道上空を通過したことを受け、10月下旬に国、県とともに駅周辺で住民避難訓練を実施する方向で調整を進めている。訓練終了後には、希望する町民をトンネルに案内して防災意識の向上を促す構えだ。

 藤巻町長は「軽井沢には住民だけではなく、別荘で過ごす人たちや観光客が大勢いるが平等に守る。他の自治体の動きは鈍い気がする」と警鐘を鳴らしている。(三宅真太郎、太田浩信)


ソウルで脱北者ら正恩政権を糾弾
9/9(土) 7:55配信 産経新聞

 ソウルの在韓米国大使館近くで8日、行われた脱北者らによる「デモ」では、“戦闘服”姿の北朝鮮の朝鮮人民軍出身者が金正恩(キム・ジョンウン)政権の人権抑圧を糾弾する文書を読み上げた。元軍人らは北朝鮮の解放に取り組む組織を立ち上げ、そろいの戦闘服もあつらえたという。デモには元韓国軍関係者らも参加。不測の事態に備え、警官隊が周囲に配置された。(ソウル 桜井紀雄)


トランプ氏「軍事行動は間違いなく選択肢」 米原子力空母、横須賀出港
9/9(土) 7:55配信 産経新聞

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は7日、クウェートのサバハ首長との会談後の記者会見で、新たな大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射の構えを見せる北朝鮮に対する軍事行動は「間違いなく選択肢に含まれる」と述べた。

 トランプ氏はその上で、「軍事力を使いたくはないが、あり得ることだ。そうなれば北朝鮮にとって悲劇の日となる」と指摘した。

 トランプ氏はまた、「軍事力行使が不可避というわけではない。不可避なものなど何もない」と語り、国連安全保障理事会での北朝鮮制裁決議などを通じて北朝鮮に外交・経済的圧力をかけ、事態打開につなげることに期待を表明した。

 米国内では、北朝鮮による核保有の事実を受け入れた上で北朝鮮への「抑止と封じ込め」を強めていくという、東西冷戦下での旧ソ連に対する取り組みを北朝鮮にも適用すべきだとの意見が元政府高官や専門家らから浮上している。

 米政権高官は記者団に対し、攻撃されれば必ず報復できる能力を誇示することで相手の攻撃を抑えるという「相互確証破壊」の考え方に基づく核兵器使用の自制が「北朝鮮には通用しないのではないか」と語り、現時点では慎重な構えを示した。

 一方、米海軍第7艦隊所属の原子力空母「ロナルド・レーガン」は8日(日本時間)、警戒監視任務のため横須賀基地(神奈川県横須賀市)を出港した。朝鮮半島情勢の緊迫化を受け、周辺海域で北朝鮮の挑発行動を牽制(けんせい)するとみられる。


北きょう建国記念日 「レッドラインない」挑発 日本通過ICBM警戒
9/9(土) 7:55配信 産経新聞

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮は9日、建国69周年の記念日を迎える。北朝鮮は6回目の核実験「成功」を喧伝(けんでん)し、トランプ米政権への対決姿勢を鮮明にしている。日米韓は、日本列島越しに大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射する恐れもあるとみて監視を強化。ソウルでは、脱北者らが金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を排除するため、米国に軍事的行動を取るよう求めるデモを行った。

 韓国の李洛淵(イ・ナギョン)首相は7日、ソウルの国際会議で「9日にICBMを通常角度で発射するとの予測がある」と述べた。通常角度なら、ICBMを初めて日本越しに太平洋に向け発射することになる。

 韓国当局は、北朝鮮がミサイル発射を準備する動きを捕捉、いつでも発射できる状態を維持しているとみている。

 昨年9月9日には、5回目の核実験を強行した。

 党機関紙の労働新聞は8日、「水爆実験成功」を祝う集会が各地で行われたと伝えた。論説では「朝鮮半島の一触即発の重大情勢は、米国などの好戦的妄動に起因する」と非難した。

 日本に対しても、対外団体が7日、声明で「恐ろしい攻撃力のある水爆やミサイルを保有する軍事強国(北朝鮮)が最も近くにあることを肝に銘じるべきだ」と威嚇。労働新聞は7日にも「国の尊厳を守るため、越えられない『禁止線』(レッドライン)などあり得ない」と米韓との対決姿勢を誇示した。

 ソウルでは8日、朝鮮人民軍出身者を含む脱北者が在韓米国大使館近くで記者会見と称したデモを行い、「北朝鮮を解放するための戦争にともに参戦する」と主張。有事の際、米国への協力を表明した脱北者は1535人に上ったという。

 元朝鮮人民軍将校の崔正訓(チェ・ジョンフン)氏(46)は「北朝鮮は韓国の対話の呼びかけにも応じず、国連制裁の中でも核実験に踏み切った。挑発を止めるには金正恩を“除去”するしかない」と訴えた。デモでは、金委員長の等身大写真を切り裂くパフォーマンスを行おうとしたところ、警察が写真を持ち去り、デモ参加者と一時もみ合いとなった。


韓国に核武装論 「国民が人質」6割支持も具体策なし
9/9(土) 7:55配信 産経新聞

 【ソウル=名村隆寛】北朝鮮による6回目の核実験(3日)を受け、韓国では「核には核で対抗」という核武装論が繰り返し論じられているが、「国民が北朝鮮の核兵器の人質になってしまう」(朝鮮日報)という現状を打開する具体的な動きには至っていない。

 ◆北が開戦「ない」58%

 調査会社、韓国ギャラップの調査(5~7日、1004人対象)によると、韓国の核保有に賛成する意見は60%で、反対は35%だった。その一方、米国による対北先制攻撃には59%が反対で、賛成は33%にとどまった。また、北朝鮮が戦争を仕掛ける可能性は58%が「ない」とし、「ある」(37%)を上回った。

 韓国各メディアの調査でも、「核保有」の支持は6割以上にほぼ定着している。半面、市民の間では戦争忌避論が根強い。北朝鮮の核実験以降、保守系各紙が、北朝鮮の核兵器保有は「現実的に時間の問題」との見方を示している。

 「核武力に対する手段もない韓国は、北の核植民地になったと自ら反省しても、どうにもできない状況だ」(中央日報)との悲観論は珍しくない。「新たな制裁により北を直ちに屈服させられる保証はどこにもない」(朝鮮日報)と、対北制裁での問題解決には限界があるとの見方もある。

 こうした中で高まる核武装論は、「北の人質」になってしまわぬよう、戦争を防ぐ「抑止力」として核を持つべきだとの主張だ。だが、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権は核保有に反対の立場を示している。「朝鮮半島非核化の原則に変わりはない」(林聖男(イム・ソンナム)外務第1次官ら)というのが政府の見解だ。

 ◆結局は米の「傘」頼み

 ただ、韓国ギャラップの調査では、左派系与党「共に民主党」の支持層の間でさえ、核保有賛成(52%)が反対(43%)を上回っている。「『われわれも自衛権のレベルで核武装宣言をすべきだ』という主張が出てくるのは自然」(中央日報)な状況にある。

 ただし、「核には核で」との意見が多い韓国ではあるが、独自の核開発が国際社会で物議を醸すことは必至で、その時間的余裕もない。結局は米国の核の傘、つまり米軍の戦術核再配備が最も現実的で、世論はそれに期待している向きもある。

 韓国メディアは、東西冷戦期にソ連の中距離核SS20に対抗し、西ドイツが導入に動いた米国の中距離核パーシングIIの配備を例に、「西ドイツは統一を成し遂げた。戦術核があっても平和統一が可能なことを歴史が示している」(中央日報)と自信を示す。

 旧西独と同一視するところが韓国メディアらしいが、冷戦期の東欧と金正恩(キム・ジョンウン)政権の北朝鮮を並列するのは乱暴だ。ただ、こうした議論を繰り返すしかないのが韓国の実情でもある。


北ミサイルには3態勢で対応 山梨県連絡調整会議、各部局の役割確認
9/9(土) 7:55配信 産経新聞

 県は8日、国民保護に関する庁内の連絡調整会議を開き、北朝鮮のミサイル発射・核実験に備える各部局の態勢と役割を確認した。7日に初めて策定したミサイルの飛行ルートに基づいた具体的な態勢を通知し、周知徹底を求めた。

 会議には県防災局、県警などの約30人が出席した。これまで県は状況に応じて態勢を取ってきたが、北朝鮮の動きが激しさを増していることから、ミサイルの通過ルートを具体的に想定し、3種の態勢を取る。

 第1は、ミサイルが日本国内に着弾するか県の上空を通過した場合。後藤斎知事を本部長とする「緊急事態連絡本部」を設置し、全職員が県庁に集まる。

 第2は、隣接都県(埼玉、東京、神奈川、静岡、長野)の上空を通過した場合。国民保護を担当する防災局の全職員と各部局の調整主幹らが集まる。

 第3は、県内で全国瞬時情報システム(Jアラート)が鳴らないが、ミサイルが日本上空を通過した場合。勤務時間内は防災危機管理課、時間外や休日は日・宿直者や待機職員などが対応する。

 一方、北朝鮮が核実験を実施した場合は、大気水質保全課、消費生活安全課などが放射線量の情報を県民に提供。避難が必要な場合は、緊急事態連絡本部を設置し、全職員が対応に当たる。茂手木正人防災局長は「北朝鮮が9日の建国記念日に再びミサイル発射など暴挙に出る可能性が十分にある。県として万全の体制で望むため、職員間で周知徹底してほしい」と求めた。


比、対北貿易を停止
9/9(土) 7:55配信 産経新聞

 【シンガポール=吉村英輝】フィリピンのカエタノ外相は8日、北朝鮮の核実験や弾道ミサイル発射を非難する国連安全保障理事会の対北制裁決議などに従い、北朝鮮との貿易取引を停止すると表明した。

 ロイター通信などによると、フィリピンは北朝鮮にとって第5位の貿易相手国で、今年1~6月期の貿易額は2880万ドル(約31億円)になる。昨年の実績は輸出入とも対前年比で大幅に増加しており、フィリピンが輸出超過で黒字となっている。

 フィリピンからの輸出の6割は集積回路やコンピューターが占め、これら製品が、北朝鮮の核・ミサイル開発などに使われている可能性があるという。

 カエタノ氏は北朝鮮と対話を重視する姿勢を示していた。だが、ドゥテルテ大統領側から、「国連安保理の決議を支持するように」との指示を受けたとしている。制裁内容の詳細には言及しなかったが、禁輸措置などを「即座」にとるとした。


北朝鮮ミサイル対応 兵庫県「複数手段で情報入手を」
9/9(土) 7:31配信 神戸新聞NEXT

 北朝鮮による弾道ミサイルが飛来する恐れがある場合、対象地域の住民らに情報が伝わるルートは大きく分けて二つある。

 一つはJアラートを活用した各自治体の防災行政無線などで、もう一つが携帯電話会社を通じて届く「緊急速報メール」。このメールは原則、対象エリア内であれば自動受信するが、専用アプリが必要な機種もある。兵庫県の防災担当者は「テレビやラジオ、インターネットを含め、複数の情報収集手段を備えておくことが大切」と強調する。

 伝達される情報の内容は2ルートとも同じ。一報は発射情報と避難の呼び掛けで、状況に応じて「直ちに避難してください」「ミサイルが〇〇地方に落下した可能性」などと続く。

 県が特に浸透に力を入れるのが「情報把握後の行動」だ。ミサイル発射から日本到達までは10分ほどとされ、極めて短時間のうちに安全を確保しなければならない。国は「屋外にいる場合」と「屋内にいる場合」に分け、求められる行動を示している。内閣官房の「国民保護ポータルサイト」ではQ&A形式で対応策を紹介し、実際のサイレン音も再生できる。

 県は先月以降、各市町に職員参集など初動体制の再確認を求める通知を出したり、早朝や休日に出勤する職員を増やしたりと備えを強化。当面、警戒と住民への啓発を続ける考えだ。(田中陽一)


ミサイル避難先は?情報は? 北朝鮮対応悩む自治体
9/9(土) 7:30配信 神戸新聞NEXT

 北朝鮮による弾道ミサイル発射や核実験強行が相次ぐ中、兵庫県内でも不安や緊張がじわりと広がっている。「万が一」の場合、政府は頑丈な建物や地下への避難などを呼び掛けるが、そうした場所が少ない市町の担当者は「避難先の問い合わせを受けても明確には答えられない」と戸惑う。さらに一部の市町では、情報伝達の要となる全国瞬時警報システム(Jアラート)の活用方法が限定的という課題にも直面している。

 「この辺りに大きな地下施設はないし、『頑丈な建物』と言われても定義が分からない」

 但馬地域の自治体で危機管理を担当する職員は頭を抱える。今のところ住民からの問い合わせはないが、「どんな被害が出るかも想定できず、『ここなら大丈夫』と言い切れる自信はない」と打ち明ける。

 北朝鮮から発射された弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある場合、政府はJアラートで緊急情報を発信。対象地域の自治体庁舎に設置されたシステムに情報が入ると、「自動起動装置」に接続された防災行政無線やケーブルテレビが作動し、サイレン音や避難を呼び掛けるメッセージが流れる。

 兵庫県によると、自動起動装置は県内全41市町にあるが、小野市と加西市、猪名川町、太子町の4市町は防災行政無線などが未整備で、同装置に接続されているのは事前登録が必要な県のメール配信システム「ひょうご防災ネット」のみ。他市町に比べ、情報伝達のルートに乏しいの実情だ。

 同ネットの登録者が市内人口の14%という小野市は「確かにJアラートとの連携は限られるが、できる範囲でベストを尽くす」と強調。同ネットへの加入促進や、Jアラートとは別に携帯電話会社のシステムを使った「緊急速報メール」の配信訓練に独自に取り組む。加西市は現在、防災行政無線の整備に向け検討を重ねているという。

 北朝鮮は9日の建国記念日や、10月10日の朝鮮労働党創建記念日に合わせ新たな挑発行動に出る可能性もあるとされ、住民を巻き込んだ訓練に乗り出す動きも出始めている。

 西宮市は今月17日、ミサイル落下を想定した住民避難訓練を国、県と合同で実施する。同じ日、豊岡市と加東市は防災行政無線、加古川市はひょうご防災ネットによる情報伝達訓練を計画。加古川市は「いざというとき、どういう行動をとればよいか考えるきっかけにしてほしい」とする。(田中陽一)


北朝鮮の核ミサイルは中ロと一体の戦略 --- 中村 仁
9/9(土) 7:20配信 アゴラ

なぜ名指しの非難を避けるのか
北朝鮮の脅威を封じ込めるために、中国とロシアにも、対北への制裁に加わる説得が続けられています。中ロは北朝鮮の核ミサイル戦略を支援するどころか、一体となって推進しているとかしか思えません。いくら国際社会や国連が協力を呼び掛けても、中ロが乗ってこないはずです。

北朝鮮も中ロも民主主義国家ではなく、情報は完全に統制されていますから、これら3国の間で、どのようなやり取りや協力がなされているのか分かりません。彼らの言動の端々をつなげ、どう解釈したらいいのか、推測するしかありません。断片的ながらも、少しづつ舞台裏の動きをつなげてみると、北中ロの一体化戦略が濃厚であるとしか考えられないような気がしてきます。

ロシア極東のウラジオストクにおける「東方経済フォーラム」に、北朝鮮からも代表団が出席します。昨日、ロシアと北朝鮮の担当官が一室でにこやかに、協議、交渉している映像が流れました。国際社会から激しい非難を浴び、ロシアも北朝鮮に圧力をかけるよう要請されている時期です。ロシアは北朝鮮の側に立っているぞと、見せつけるために、故意に撮影させたのでしょうか。

外交辞令の応酬に辟易する
プーチン大統領は「制裁によって北朝鮮が大量破壊兵器を放棄することは考えられない」と、述べました。安倍首相との電話会談でも、「国際社会で緊密に連携していこう」と外交辞令を発する一方、「対話を追求しなければならない」と指摘しました。国連ロシア大使は「追加制裁が急いでできるとは思えない」と、語っています。本気で北朝鮮を封じ込める気はないと、判断します。

発射に成功した長距離弾道弾(ICBM)のエンジンは、ウクライナ製でロシアから輸出されたとの情報がメディアに流れています。急速に高度化するICBMを北朝鮮単独で開発できるはずはなく、関係国の協力、供与で支えられているとみるのが常識的かもしれません。協力というより、一体となって開発させているとの判断したほうが全体像が見えてきます。

中国はどうでしょうか。中国外務省は声明で、「核実験に対し、断固とした反対と強烈な避難を表明する。朝鮮半島の非核化を実現し、核不拡散体制を守ることは中国の揺るぎない立場だ」、と指摘しました。中国の外交、政治声明は外交辞令、建前であることが多く、しかも外務省は中国の政治体制の中で軽んじられているそうですから、まともに受け取ってはなりません。

中ロは本気で乗ってこない
米国のヘイリー国連大使は、中国に向けて「北朝鮮の核開発を助けるような国を見ている」と、述べました。北朝鮮の貿易の90%は対中国だそうですから、中国次第で北朝鮮の政治、経済、社会は動かせるはずなのに、「平和的な解決が重要だ」と強調し、追加制裁に乗ってきそうにありません。乗ってきたとしても、どこまで本気でやるのか疑問ですね。

国連、国際社会の動きは歯がゆい限りです。米英首脳が電話会談で「中国が重要な役割を果たし、あらゆる影響力を行使すべきだ」と、叫んでもむなしいのです。国連事務総長が「安全保障理事会が検討している圧力が、北朝鮮との交渉につながることを信じている」と言明しても、迫力がないのです。安倍首相は何度も、「北朝鮮を断じて容認できない」、「断固たる対応をしていく」と、国民に語りかけています。日本として、何をする、何ができるというのでしょうか。

中国とロシアには、北朝鮮への関与の仕方に差はあるのかもしれません。差はあっても、北朝鮮の開発に対する協力、支援などというレベルではなく、北と一体になって核ミサイル戦略を推進しているに違いないという点が重要です。狂気の北朝鮮が朝鮮半島に存在していること自体が中ロの外交的、地政学的な利益に合致するのです。

核開発の実相を暴け
なぜ北朝鮮ばかりを非難し、中ロに制裁への参加を呼び掛けたり、北に圧力をかける要請だけにとどめているのでしょうか。核ミサイル開発で3か国は一体化していると、名指しで非難する国がでてこないのが不思議です。そう断定しなくても、3か国が一体になっているとの疑いを唱える国、専門家、メディアがでてこないのが不思議です。

中ロを名指しで非難すれば、中ロが国連決議違反、国際法違反を侵していると指摘するのと等しいことになります。そのリスクを回避しているから、中ロに足元をみられているのでしょう。また、北朝鮮は将来にわたり、核を放棄することはありますまい。核を放棄する見返りに北朝鮮の独裁体制を保証するといっても、まず乗ってこないでしょう。

「北朝鮮は世界がみたこともないような炎と怒り直面にするだろう」(トランプ大統領)と、脅しをかけるくらいならなら、中ロの反発を覚悟の上で、北朝鮮の核開発の実相を暴くことを優先してほしいと思います。メディアも北朝鮮批判と中ロへの協力要請など、最も無難な報道に終始しているべきではないと考えます。


編集部より:このブログは「新聞記者OBが書くニュース物語 中村仁のブログ」2017年9月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、中村氏のブログ(http://blog.goo.ne.jp/jinn-news)をご覧ください。

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