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2017年9月 4日 (月)

北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・175

去る1月6日に核実験を行なった残虐な中世の亡霊・暗黒独裁国家・北朝鮮が、今度は長距離弾道ミサイル発射実験の準備を進めていたが、ついに7日9時31分に発射した。

政府は7日午前、北朝鮮による弾道ミサイル発射を受け、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)を開き、国民の安全確保に万全を期すとともに、米韓などと緊密に連携し、北朝鮮に厳しく対応していく方針を確認した。
NSCで首相は、「米国や韓国など関係国と連携し、必要な対応を適時適切に行う」よう求めた。また、首相は関係省庁に対し、(1)落下物などによる被害がないかの確認(2)情報収集・分析の徹底(3)関係国との連携―を指示した。

安倍晋三首相は7日午前、首相官邸で記者団に対し、北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射したことについて「断じて容認できない。明白な国連安全保障理事会決議違反だ。国際社会と連携し、毅然として対応する。国民の安全と安心を確保することに万全を期する考えだ」と述べた。

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リンク:宮城県、北核実験で緊急会議 監視体制強化など報告 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北核実験 新潟県知事「恫喝に強く抗議」 放射線監視体制を強化 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北核実験 拉致被害者家族の募る焦り「危機目前に迫ってきた」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北核実験 防衛省「やりたい放題だ」「正直手詰まり」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北核実験 広島・長崎、強い怒り - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北核実験 安保理へ「石油禁輸」提起も 政府検討 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北核実験 国連、制裁実効性どう高める - 速報:Yahoo!ニュース.
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リンク:北核実験 弾頭小型化進む エネルギー前回の10倍、「世界の脅威増した」 - 速報:Yahoo!ニュース.
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リンク:北核実験 米・韓…対北政策見直し、強硬姿勢で一致も… - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国軍がミサイル演習、北朝鮮の核実験に対抗 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:国連安保理、4日に緊急会合 北朝鮮核実験受け - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「対話役に立たぬ」トランプ氏、韓国あてこする - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米で日韓の核武装論…「核の傘」疑問の見方も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米や同盟国への攻撃には「大規模な軍事措置」で対応=米国防長官 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国軍が弾道ミサイル発射訓練 北朝鮮の核実験受け - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:“役立たず”評のJアラート、格安スマホだと鳴らなくて… - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮危機のなかでニッポンが悩まされる「円高リスク」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<北朝鮮核実験>ミサイルに続き「今度は水爆か」憤りと不安 - 速報:Yahoo!ニュース.
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リンク:北ミサイルで防衛関連株高騰、市場は次の「Xデー」に注目 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:金正恩暴走の影にロシアの支援あり、プーチンはなぜ北を守るのか - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:あまりに幼稚な左派の「北朝鮮核容認論」これでは日本が滅びる - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:“運命の9月9日”に迫る──北朝鮮ミサイル危機、3つの疑問を検証 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:安倍首相が米露首脳と電話会談、ロ大統領と「深刻な脅威」で一致 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:国連総長、核実験を非難 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米、北からの脅威に「大規模な軍事対応」の構え 国防長官が発言 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ氏、北への軍事攻撃「そのうち分かる」 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

宮城県、北核実験で緊急会議 監視体制強化など報告
9/4(月) 7:55配信 産経新聞

 〈宮城〉北朝鮮の6回目の核実験を受け県は3日、県庁で緊急の危機管理連絡会議を開いた。県危機対策課など関係部局の17人が参加、対応が確認された。

 会議では、県環境放射線監視センター(仙台市宮城野区)で通常月1回の降下物の分析を24時間ごとに行うなど、監視体制を強化することが報告された。

 これまでに県内の空間放射線量率に異常はみられていない。同課の千葉章課長は、「弾道ミサイルの発射に続き、核実験を行ったことは遺憾。放射能関係については変化があれば対応を考えたい」と話した。


北核実験 新潟県知事「恫喝に強く抗議」 放射線監視体制を強化
9/4(月) 7:55配信 産経新聞

 米山隆一知事は3日、北朝鮮が核実験に踏み切ったことを受けて「日本を含む周辺国への恫喝(どうかつ)であり、強い憤りを感じるとともに強く抗議する」とのコメントを発表した。県は県内の放射線監視体制を強化し、大気中の「ちり」に放射性物質が含まれているかを調べる緊急の測定を新潟や長岡、上越、佐渡の各市など県内7カ所で始めた。

 県は同日午後3時、各部局の担当者を集めて情報連絡室会議を開催。放射線量を測定する県内の「モニタリングポスト」の数値に異常がないことや、監視を強化する方針を確認した。

 また、新潟市西区で採取した雨水に含まれる放射性物質の測定にも乗り出した。

 米山知事はコメントで「国際社会との連携を図りながら北朝鮮への圧力をさらに強め、核とミサイル、最優先課題の拉致問題など諸懸案の解決に向け全力を尽くしてほしい」と政府に対応強化を要望した。

 新潟市の篠田昭市長もコメントを発表。「日本海が『平和の海』であり続けることを願う市民の思いや核兵器廃絶を臨む人たちの思いを踏みにじる暴挙。断じて容認できない」と非難した。

 新発田市の二階堂馨市長は「市民生活にとって重大な脅威で、強く非難し厳重に抗議する」とした。


北核実験 拉致被害者家族の募る焦り「危機目前に迫ってきた」
9/4(月) 7:55配信 産経新聞

 北朝鮮が3日、6回目の核実験を強行した。拉致被害者の家族らは、相次ぐ弾道ミサイル発射に続く暴挙に怒りをあらわにし、緊迫の度合いを高める半島情勢に焦りを募らせた。

 「暴走が始まれば皆が一瞬で消え去ってしまうかもしれない。危機が目前に迫ってきたように感じる」。横田めぐみさん(52)=拉致当時(13)=の母、早紀江さん(81)は怒りをにじませつつ、こう語った。

 家族会は長年、被害者救出を訴えるとともに、北朝鮮の核・ミサイル問題にも強い懸念を示してきた。早紀江さんは「拉致問題でも本気で立ち向かわないと、取り返しがつかなくなる」と強調した。

 増元るみ子さん(63)=同(24)=の弟、照明さん(61)は「北朝鮮の暴走を止める真剣な動きが国際社会にまったく感じられない」と語気を強めた。

 照明さんは「現状の日本に拉致問題と核・ミサイル開発を包括的に解決するのは難しい。核・ミサイルは米国などに任せ、拉致に集中すべきだ」と指摘。独自制裁のさらなる徹底や朝鮮総連への規制強化などをあげ「主体的にできる取り組みはまだある。対北圧力は不十分」と話した。

 「政府はいかに厳しい状況でも被害者を奪還する本気度を見せてほしい」。市川修一さん(62)=同(23)=の兄、健一さん(72)はこう前置きし「日本は北朝鮮に武力で対峙(たいじ)できない以上、経済制裁の圧力と対話で執拗(しつよう)に食い下がるしかない」と力を込めた。

 有本恵子さん(57)=同(23)=の母、嘉代子さん(91)は「娘をあきらめることはできない。元気なうちに、拉致問題を前に進めてほしい」と訴えた。先月29日にも弾道ミサイルが日本列島上空を通過したばかり。「またか、という思い」といらだちを募らせ「米国とともに核と拉致の問題を話し合ってほしい」と話した。

 松木薫さん(64)=同(26)=の姉、斉藤文代さん(72)は「今年中の救出を求めた家族の重い覚悟の意味を政府に受け止めてほしい」と語った。


北核実験 防衛省「やりたい放題だ」「正直手詰まり」
9/4(月) 7:55配信 産経新聞

 核実験の一報を受けた3日午後、関係省庁は慌ただしく動いた。防衛省では幹部から「やりたい放題だ」「北朝鮮の能力は向上するばかり。正直手詰まりだ」といった声も漏れた。

 同省は空自機を投入して日本周辺空域で大気中からちりを収集。専門機関で放射性物質を調査したが異常値は検知されなかった。

 警察庁も同日、警備局を中心に情勢判断し、各地の警察本部に朝鮮総連など国内の北朝鮮関連施設への警戒と情報収集の強化を指示した。

 わずか5日前、ミサイルが上空を通過した北海道えりも町では漁業、金丸重幸さん(65)が「核弾頭を装備したミサイルが飛んできても、逃げ場がない。身勝手な軍事行動は許せないし、やめてほしい」と話した。

 北朝鮮は米領グアムを包囲する形で弾道ミサイルを発射する計画も表明。上空通過を宣告され、地対空誘導弾(PAC3)が配備されたままの島根、広島、高知や、愛媛の各県では、住民の緊張も続く。

 高知県香南市のスーパー店長、隅田佳克さん(51)は「ミサイルに続いて核実験で、またかという気持ち。日常では怖さを忘れているのに、また思い出してしまった」と戸惑う。

 「核で本土を直撃する」と恫喝(どうかつ)される米国では今回の実験で、対北脅威の認識が格段に強まる可能性がある。一方日本では、世界の関心が核とミサイルに集中して拉致問題が軽視されかねないとの危機感が募る。

 救う会の西岡力会長は爆弾の強化、小型化も進んだ可能性を指摘し、「相当深刻な事態だ」と強調。「米朝も含めた交渉の枠組みに拉致問題の解決を強力に押し込まなければならない。被害者を救出する勝負の時だ」と指摘する。

 福井県立大の島田洋一教授は日米連携の重要性を指摘するとともに、制裁決議に従わない国への政府開発援助(ODA)の取り下げや、北の労働者を受け入れる国外企業の排除徹底など「圧力の強化へ、日本も独自に突き詰められる取り組みはまだある」と話した。


北核実験 広島・長崎、強い怒り
9/4(月) 7:55配信 産経新聞

 7月の国連での核兵器禁止条約採択といった国際社会の動きに逆行し、2年連続で繰り返された北朝鮮の核実験。核兵器廃絶を訴え続ける被爆者団体の関係者には、強い怒りと失望の声が広がった。

 「核兵器禁止条約を逆なでする行為。怒って怒って怒りまくりたい」。広島県原爆被害者団体協議会副理事長の箕牧智之さん(75)はこう語気を強めた。「北朝鮮は核実験やミサイル発射で米国の反応を見ているように思う。制裁を加えても、中国など支援する国もあり、効果のある薬がない」とし、「話し合いでの解決は難しい状況に思うが、戦争だけはやめてほしい」と話した。

 原水爆禁止広島県協議会の金子哲夫代表委員(69)は「被爆地として断じて容認できない。この1年をみても北朝鮮をめぐる緊張は高まり、国民の不安も大きくなっている」と強い懸念を示した。

 広島市中区の原爆資料館では午後4時半、直前の核実験からの日数を示す「地球平和監視時計」をリセットし、「359」だった日数が再び「0」に戻された。平成13年8月の設置以来、リセットは24回目。

 長崎でも抗議の声が相次いだ。「長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会」議長の川野浩一さん(77)は「生き残っている私たちが、できることを着実に行っていかなければならない」と、声を震わせた。

 長崎市の田上富久市長は「核兵器使用の危険性を高める暴挙。被爆地市民は、愚劣な行為を断じて許すことはできない」と、厳しい言葉を連ねたコメントを発表した。


北核実験 安保理へ「石油禁輸」提起も 政府検討
9/4(月) 7:55配信 産経新聞

 日本政府は3日、北朝鮮による6回目の核実験を受け、安倍晋三首相らが首相官邸に緊急参集し、対応に追われた。8月29日に北海道上空を通過する中距離弾道ミサイルを発射し、挑発行動が止まらない中で起きた核実験に対し、最も効果的な制裁措置として中国、ロシアが北朝鮮に提供している原油と石油製品の輸出禁止などを国連安全保障理事会に提起することを検討している。

 首相は北朝鮮の度重なる核実験や弾道ミサイル発射を踏まえ「北朝鮮の核・ミサイル開発は、わが国の安全に対する、より重大かつ差し迫った新たな段階の脅威」と強く非難する声明を発表した。

 首相は気象庁が3日昼に地震波を観測後、核実験の可能性を踏まえ関係省庁に情報収集などを指示した。約1時間後と夕方に国家安全保障会議(NSC)の関係閣僚会合を開き、情報収集と分析を進めた。

 谷内正太郎NSC局長はマクマスター米大統領補佐官(国家安全保障担当)と電話で協議し、マクマスター氏は「米国の日本に対する拡大抑止を含めた安全保障上のコミットメントは揺るぎない」と強調。河野太郎外相はハガティ駐日米国大使と外務省で、韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相と電話でそれぞれ会談した。河野克俊統合幕僚長もマルティネス在日米軍司令官と電話で協議した。


北核実験 国連、制裁実効性どう高める
9/4(月) 7:55配信 産経新聞

 【ニューヨーク=上塚真由】北朝鮮が6回目の核実験に踏み切ったことで、国連安全保障理事会は新たな制裁決議採択に向けた議論を本格化させる。相次ぐミサイル発射で8月5日に制裁決議、同29日に議長声明を採択したばかり。事態をエスカレートさせる北朝鮮に有効な手立てを取れない安保理の存在意義も問われている。

 北朝鮮が2006年に初めて核実験を実施して以降、安保理は8本の対北制裁決議を採択。だが決議を重ねて包囲網を狭めても、制裁逃れという「いたちごっこ」状態が続き、暴走を止めることができなかった。

 最優先課題は、北朝鮮の外貨獲得手段を遮断するため制裁を実効性の高いものにすることだ。安保理では、北朝鮮が海外に派遣する労働者の制限強化案などが浮上。注目される北朝鮮への石油供給制限は“最終手段”との位置づけだが、議論が高まる可能性はある。

 また、決議採択までの期間も焦点の一つ。過去の核実験では、制裁に慎重な中露の説得に時間を要し、昨年1月の4回目の際は2カ月近く、昨年9月の5回目の際には3カ月近くを経て、決議採択に至った。北朝鮮の核・ミサイル開発が加速する中、日本や米国は従来のような協議の長期化は避けたいとの思いが強い。

 中国は北朝鮮が核実験を実施した場合、制裁強化に応じる姿勢を示していたとされるが、北朝鮮の体制崩壊を危惧して「強力」な措置には反対の立場といい、その本気度は不透明なままだ。


北「水爆成功」発表 核実験6回目 爆発70キロトン、広島の4倍超
9/4(月) 7:55配信 産経新聞

 ■ICBM搭載用 首相「警告無視し強行」

 北朝鮮北東部で日本時間3日午後0時29分ごろ、マグニチュード(M)6・1の地震波を日本の気象庁などが観測した。北朝鮮国営メディアは同日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)搭載用の水爆実験に「完全成功」したと発表した。日本政府も北東部、豊渓里(プンゲリ)での核実験と断定した。

 北朝鮮の核実験は昨年9月9日の建国記念日以来となり、6回目。トランプ米政権発足後では初めて。9日の記念日を前に国際社会の制裁の中でも断固、核・ミサイル開発を進める姿勢を誇示した形だ。

 小野寺五典防衛相は、今回の爆発規模が過去最大となる約70キロトンに上るとの分析を示した。広島に投下された原爆は15キロトンで、4倍以上の威力だったことになる。長崎の原爆は21キロトンだった。

 安倍晋三首相は3日、記者団に「国際社会の度重なる警告を無視して強行した。断じて容認できない」と強調。政府は国家安全保障会議(NSC)を2回開いて対応を協議した。

 北朝鮮は「重大報道」として、核兵器研究所の声明を発表。爆発力などが設計値に十分到達し、核弾頭の動作の信頼性を確認、威力を任意に調整できる水準に達したと主張した。放射性物質の漏洩(ろうえい)はないとした。

 核実験は、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が3日午前に実施の命令書に署名したという。菅義偉(すが・よしひで)官房長官は記者会見で「水爆実験だった可能性は否定できない」と述べた。

 朝鮮中央通信は3日朝、核実験の実施に先立ち、金委員長が水爆を視察したと報道した。金委員長は「核戦力完成に向けた最終段階の研究開発を締めくくる総力戦を力強く展開すべきだ」と指示。水爆について、同通信は「数十キロトンから数百キロトン級まで任意に調整が可能だ」と指摘していた。(田北真樹子、ソウル 桜井紀雄)


北、体制保証へ自信と焦り
9/4(月) 7:55配信 産経新聞

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長はなぜ、このタイミングで核実験に踏み切ったのか。米国を狙う大陸間弾道ミサイル(ICBM)完成に向けた「自信」と「焦り」が垣間見える。

 「米国と追従勢力が正しい選択をするまで、正義の宝剣によって完璧にたたきのめすべきだ」。朝鮮労働党機関紙、労働新聞は3日、論評でこう主張した。

 ▼ミサイルと“両輪”

 「正義の宝剣」とは、自らの権威を担保し、トランプ米政権の圧迫から“守護”してくれると金委員長が信じる核・ミサイルを指す。

 来年にもICBMが完成するとの分析がある中、国連制裁決議に基づく締めつけも強まった。決議は、石炭などの禁輸を定めており、履行されれば、輸出総額の3分の1が失われると試算される。

 核開発と経済建設の「並進路線」を掲げる金委員長にとって柱の一つの経済が打撃を受け、幹部らの不満が高まれば、権力基盤を揺るがしかねない。何としてもそれ以前にICBMを完成させてトランプ政権に突きつけ、体制を保証させる必要に迫られていた。

 今年に入ってICBMを含め、13回のミサイル発射を繰り返してきた。ミサイル実験と核弾頭の爆発能力の検証は「車の両輪」といえ、核実験は避けては通れない“関門”だった。

 北朝鮮が米領グアム沖へのミサイル発射計画を公表すると、トランプ大統領は「グアムで何かやれば、見たこともないことが北朝鮮で起きる」と警告。米領への挑発が米国の「レッドライン(越えてはならない一線)」だと読み取った可能性がある。先月末にはあえて方向を変え、日本列島越しにミサイルを発射した。

 ▼中国を過小評価?

 ただ、もう一つの大国、中国はミサイル以上に核実験に拒否感を示してきた。自国に放射能被害が及びかねないからだ。一方で、再三の挑発にもかかわらず、中国は対北圧力の最大のカードといえる原油供給の中断について慎重な立場を崩そうとはしなかった。そこで、核実験を強行しても中国は原油カードを切らないと見越して“勝負”に出たとも考えられる。

 中国政府とのパイプ役だった叔父の張成沢(チャン・ソンテク)氏を2013年末に処刑して以降、政府間交流が滞り、核実験への中国の警戒感を肌で感じられずに過小評価した可能性もある。今回の核実験が金委員長にとって吉と出るか凶と出るかは、中国の出方にもかかっている。


北「電磁パルス攻撃可能」 日米韓防衛網の無力化強調
9/4(月) 7:55配信 産経新聞

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の朝鮮中央通信は3日、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が視察した大陸間弾道ミサイル(ICBM)搭載用の「水爆」について、電磁パルス(EMP)攻撃まで加えられると主張した。核弾頭を地上数十~数百キロの高高度で爆発させ、相手国の防衛網をまひさせる攻撃手段で、日米韓に新たな脅威を突き付けた形だ。ミサイル防衛体制の大幅な見直しを迫られることになる。

 「水爆」について同通信は「巨大な殺傷・破壊力を発揮するだけでなく、戦略的目的に応じて高空で爆発させ、広大な地域への超強力EMP攻撃まで加えられる多機能化された熱核弾頭だ」と強調した。

 米ミサイル専門家は6月、米紙で「2004年、北朝鮮がロシアのEMP技術を獲得した事実が米議会調査で確認された」と指摘。北朝鮮が最初の攻撃手段として直接的な核ミサイル攻撃より、EMP弾を使う可能性が高いとの見通しを示していた。高高度で爆発させるため、大気圏再突入技術の確立を必要としないとされる。

 韓国の世宗(セジョン)研究所の鄭(チョン)成長(ソンジャン)統一戦略研究室長は、小型化した核弾頭を短距離弾道ミサイルで発射、韓国中部上空で20キロトン級のEMP弾を爆発させればソウル首都圏を含む広域にわたって電力施設などインフラが破壊されると分析する。北朝鮮の軍事に詳しい専門家は「今回の水爆実験よりも、北朝鮮がEMP攻撃を加えられると主張していることがより衝撃的だ」と話した。


北核実験 弾頭小型化進む エネルギー前回の10倍、「世界の脅威増した」
9/4(月) 7:55配信 産経新聞

 北朝鮮は今回の核実験について、大陸間弾道ミサイル(ICBM)に搭載する水爆実験に「完全成功」したと主張している。気象庁は前回の昨年9月よりも「少なくとも10倍のエネルギー」で地震が引き起こされたとしており、核兵器の威力増大と小型化の一段の進展が裏付けられた。北朝鮮が目指す米国との交渉で大きなカードとなるのは必至だ。

 東京工業大の沢田哲生助教(原子核工学)は「威力が長崎型原子爆弾を大きく上回る可能性がある。実戦用核弾頭の実験に成功したのではないか」と指摘。「核弾頭は北の最新鋭のICBMであれば数本同時に搭載可能なサイズとみられ、多弾頭式の実戦配備の恐れが出てきた」とした。

 原爆が核分裂のエネルギーを利用するのに対し、水爆は原子核が融合してより重い原子核になるときに生じるエネルギーを使う。元陸上自衛隊化学学校長の鬼塚隆志氏は「開発が難しい一方、同じ大きさの原爆と比べ、威力は約千倍といわれる」と指摘する。

 別の防衛省関係者は「水爆の開発が事実であれば、日本や世界にとっての脅威は確実に増した」とした上で「水爆の爆発規模はメガ(100万)トン級が一般的だが、今回はそれよりも規模が小さいのでは」とみる。

 ただ、沢田助教は地震波では規模が小さく観測される場合もあるとして、水爆の可能性は否定できないと指摘。朝鮮中央通信が3日に配信した水爆とされる写真について、原爆や水爆を組み合わせた3段構成で威力は数百キロトンと推定し、これを今回爆発させた可能性があると分析している。

 核爆弾の小型化はICBMへの搭載に欠かせないが、鬼塚氏はこの写真について「大きさだけ見れば弾頭部分に搭載できそうだ。これが本物なら、後は大気圏再突入技術の有無が鍵となる」と述べた。

 水爆の仕組みは原爆と基本的に異なる。原爆はまず火薬を爆発させ、この衝撃でウランやプルトニウムといった核燃料を凝縮させて核分裂の連鎖反応を起こす。一方、水爆は原爆を起爆装置として利用する。原爆の高温・高圧により水素の同位体である重水素などの核融合を起こし、桁違いに大きなエネルギーを放出する。

 軍事アナリスト、小都元(おづ・はじめ)氏は「(写真の)ひょうたん型の形からおそらく今回の実験は水爆だろう。1つの球形には核分裂爆弾(原爆)が、もう1つの球形には核融合を起こさせる仕掛けが組み込まれているのではないか」と話した。

 拓殖大大学院特任教授の武貞秀士氏は「水爆実験の成功は、北朝鮮が今後、より少ない材料で大きな爆発力を持つ小型化された核弾頭を大量に生産できることを示している。米国にとっては脅威だ。米国が北朝鮮との直接交渉を模索する段階になったのではないか。今回の水爆実験が、米国の対北政策転換の契機となる可能性もある」とみている。


北「核実験いつでも」実証 1年間温存し能力進化
9/4(月) 7:55配信 産経新聞

 【ソウル=名村隆寛】米国など国際社会の圧力や警告にもかかわらず、6回目の核実験を強行した北朝鮮は、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の命令次第でいつでも核実験が可能なことを実証した。同時に、爆発規模は過去最大で、核開発が一層進んでいることを国際社会に見せつけた。

 北朝鮮の核実験は金正恩政権になり4回目。昨年1月と9月に行って以来、今回は1年ぶりの実験だ。

 北朝鮮の核開発は1956年、旧ソ連に技術者を派遣したころ始まった。65年にはソ連の支援で研究用原子炉を稼働。86年には寧辺(ニョンビョン)で黒鉛減速炉(5千キロワット)が運転を開始し、プルトニウムの生産を続けた。2006年の初の核実験と09年の2度目はプルトニウム型とみられている。

 また、ウラン濃縮の研究は80年代半ばからとされ、09年には濃縮実験の成功を表明。金正恩政権発足(12年)直後の核実験は濃縮ウラン型との見方が定説だ。現在、核関連施設は100~150カ所と推定され、金日成(イルソン)、金正日(ジョンイル)から3代にわたる核開発は自力での核の国産化と量産化を達成した。

 韓国国防省が「いつでも実験を実施できる状態を維持している」としているように、北朝鮮は今回、核実験をする上で技術的に問題がないことを示した。過去1年間、国連を中心とした国際社会は非難や制裁を北朝鮮に加え、核実験だけは踏みとどまらせたつもりだったが、金正恩氏は常に核実験を強行できる状態を維持し、状況を判断しながら実施を先延ばしにしていたにすぎない。

 この間、北朝鮮はミサイル発射を繰り返し「大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を連続的に大成功」(北朝鮮メディア)させた。さらに今回、過去最大規模である「ICBM搭載用の水爆実験に『完全に成功』した」(同)。

 「米国の敵視政策が続く限り核武力強化の道からは退かない」(ジュネーブ軍縮会議での代表団演説)と言い張る北朝鮮に核を放棄する意思はなく、「核保有国として認めろ」と一貫した主張を続けている。

 国際社会の経済制裁や米国の軍事圧力にもかかわらず、金正恩政権は断言したことは実行に移している。米国が無条件で対話に応じない限り、北朝鮮は核開発を続けるであろうし、対話に応じても核放棄は期待できない。日米韓への威嚇はもはや単なる脅しでは済まない水準に迫っている。


北核実験 米・韓…対北政策見直し、強硬姿勢で一致も…
9/4(月) 7:55配信 産経新聞

 北朝鮮による「水爆」実験を受け、トランプ米政権は北朝鮮に対する圧力を強化する構えで、対北戦略の練り直しに踏み出すのは確実だ。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権も歩調を合わせて強硬姿勢を示したものの、トランプ政権が武力行使に踏み切ることには反対する構えを示した。

                   ◇

 ■米国…大統領「ならず者国家」

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は3日、北朝鮮の核実験についてツイッターで「米国にとって非常に敵対的で危険だ」と述べた。トランプ氏はその上で、「北朝鮮はならず者国家だ。中国にとって重大な脅威でやっかいな存在になった」と指摘した。

 トランプ氏はまた、中国による北朝鮮に対する影響力行使は「ほとんど成果を挙げなかった」と指摘した。韓国の文在寅政権による、北朝鮮との対話を模索する取り組みについても「(韓国の)連中に言った通り、北朝鮮との融和的な対話は役に立たない」と断言。「北朝鮮が理解できるのは一つだけだ」と述べ、北朝鮮に対する圧力を強化していく姿勢を強調した。

 トランプ政権は、北朝鮮との対話実現に向けた外交・経済的圧力に実効性を持たせるため、中国との関係が険悪化するのを覚悟で、北朝鮮の核・ミサイル開発に加担している中国の有力企業や金融機関への追加制裁に踏み切るかどうかの決断を強いられそうだ。

 今回の核実験は、米国の祝日である「レイバーデー」の連休期間中に行われた。7月4日の米独立記念日に行われたICBM発射と合わせ、トランプ政権は北朝鮮から「核・弾道ミサイル開発を放棄することはない」との強烈なメッセージを突きつけられた。

 トランプ政権は、国連安全保障理事会が8月5日に新たな対北制裁決議を採択して以降、北朝鮮情勢の緊張緩和を期待。ティラーソン国務長官は同月22日、近い将来の「米朝対話」の可能性にまで言及していた。しかし、北朝鮮が国際社会の要請を完全に無視して核実験に踏み切ったことで、もはや米国からの自制要求を意に介していないことが鮮明となった。

 トランプ政権としては、北朝鮮に対する安保理制裁や米国独自の制裁強化を模索するとみられる。

                   ◇

 ■韓国…反撃表明「戦争は反対」

 【ソウル=名村隆寛】韓国の文在寅大統領は3日、北朝鮮の核実験から約1時間後に国家安全保障会議(NSC)を開き、「国際社会とともに最大級の反撃措置を取る」と表明。韓国政府は、「強力に糾弾する。断じて容認できない」と対北非難の声明を発表した。

 北朝鮮の核実験は文政権発足後、初めて。「北には本当に失望し、憤怒せざるを得ない」と語ったという文氏だが、対話路線を捨てず、核実験を許した文政権の対北政策は見直しを迫られている。

 文氏は先月、「レッドライン(越えてはならない一線)」として、北朝鮮が「ICBMを完成させ核弾頭を搭載し兵器化すること」を明言した。しかし、北朝鮮は今回「ICBM搭載用の水爆実験に完全成功した」と発表し、文氏が言うレッドラインにほぼ到達した。

 一方で、韓国大統領府はトランプ米大統領が北朝鮮を「非常に敵対的で危険」と批判したことについて、「朝鮮半島で再び戦争を起こしてはならない」と武力行使反対の立場を改めて強調してもいる。韓国では今後、保守層を中心に台頭する核武装論に拍車がかかる可能性もある。


韓国軍がミサイル演習、北朝鮮の核実験に対抗
9/4(月) 7:49配信 ロイター

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 9月4日、韓国軍は、前日の北朝鮮による核実験への対抗措置として、空軍と陸軍がミサイル演習を行ったと発表した。写真は8月に実施された米韓合同軍事演習の様子。提供写真(2017年 ロイター/Republic of Korea Air Force/Yonhap/via REUTERS)

[ソウル 4日 ロイター] - 韓国軍は4日、前日の北朝鮮による核実験への対抗措置として、空軍と陸軍がミサイル演習を行ったと発表した。

韓国軍によると、演習は北朝鮮の核実験場を標的と想定して実施された。

4日の演習は韓国軍のみで行ったが、在韓米軍が参加する演習も準備しているという。


国連安保理、4日に緊急会合 北朝鮮核実験受け
9/4(月) 7:46配信 ロイター

[国連 3日 ロイター] - 国連安全保障理事会は北朝鮮の核実験を受け、4日午前10時(1400GMT、日本時間同日午後11時)に緊急会合を開く。米国の国連代表部が3日、声明で明らかにした。会合は日米韓のほか、英仏も要請した。

北朝鮮は3日、国連安保理決議に違反して6回目の核実験を行った。爆発の規模は過去最大。同国は国営放送を通じ、大陸間弾道ミサイル(ICBM)に搭載する水爆の実験に成功したとしている。

国連安保理は先月、北朝鮮が7月に実施した2回のICBM発射を受けて、新たな制裁決議を全会一致で採択した。石炭や鉄鉱石、海産物などの輸出を禁止し、年間30億ドルに相当する同国の輸出の3分の1を削減するのが狙い。

外交筋によると、安保理は制裁強化に向け、北朝鮮からの繊維輸出の禁止や国営航空便の乗り入れ禁止、同国政府・軍への石油供給の停止のほか、北朝鮮人労働者の海外での雇用禁止、北朝鮮高官に対する資産凍結などの措置を検討する可能性がある。

3日の核実験を受け、英国、日本、韓国が新たな制裁決議を求めた一方、中国とロシアは北朝鮮問題に「適切に対応する」方針を示した。

決議案の採択には理事15カ国中9カ国が賛成し、米国、英国、フランス、ロシア、中国のいずれの常任理事国も反対しないことが必要。


「対話役に立たぬ」トランプ氏、韓国あてこする
9/4(月) 7:34配信 読売新聞

 【ワシントン=大木聖馬、ソウル=中島健太郎】トランプ米大統領は3日、北朝鮮の核実験を受け、「私がすでに言ったように、韓国は北朝鮮との融和の対話が役に立たないと分かってきた」とツイッターに投稿した。

 対話による北朝鮮の核問題解決を持論とする韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領をあてこすったものだ。

 これに対し、韓国大統領府は3日、「韓国は同じ民族の殺し合いを経験した国家だ。我々は同盟国などとともに、平和を通じた朝鮮半島の非核化をあきらめない」とする談話を発表した。米韓関係筋によると、トランプ氏は対話を重視する文氏の態度に不満を持っているとされ、米韓首脳の温度差が表面化した。


米で日韓の核武装論…「核の傘」疑問の見方も
9/4(月) 7:34配信 読売新聞

 【ワシントン=海谷道隆】北朝鮮が核ミサイルの実戦配備に向けて開発を急ピッチで進めるなか、米国内では、日本や韓国の核武装を巡る議論が活発になりつつある。

 米国が北朝鮮からの核攻撃の脅威にさらされる状況に陥れば、日本や韓国などの同盟国が、米国の「核の傘」による拡大抑止の有効性に疑問を持ちかねない、との見方が一部で出ているためだ。

 元米政府高官は3日のCNNテレビで「米国は近いうちに北朝鮮からの核攻撃の脅威にさらされる。このことは日本と韓国を守る米国の能力に疑問を投げかけることになる」と指摘。その上で「軍事的圧力を強めることが唯一の解決策だ。日本の核武装もあり得るかもしれない」と語り、北朝鮮への対処策の選択肢として、日本の核武装の可能性を挙げた。


米や同盟国への攻撃には「大規模な軍事措置」で対応=米国防長官
9/4(月) 7:16配信 ロイター

[ソウル/ワシントン 3日 ロイター] - マティス米国防長官は3日、北朝鮮の核実験を受け、ホワイトハウスでダンフォード統合参謀本部議長と臨んだ会見で「米国やグアムを含む米国領土、あるいは米国の同盟国へのいかなる脅威にも大規模な軍事措置で対応する」と警告した。また、その措置は「効果的かつ圧倒的な」ものとなると述べた。

長官は「われわれは北朝鮮の完全な消滅を目指しているわけではない」とした上で「それでも、われわれはそのための多くの選択肢を持っている」と述べた。

これに先立ち、トランプ大統領は国家安全保障チームによる協議を開催。マティス長官は、大統領から米国が利用可能なすべての軍事的選択肢についての説明を求められたと明らかにした。

国連安全保障理事会は4日に今回の核実験について協議する予定。

マティス長官は、安保理理事国は「朝鮮半島の非核化を目指すことで一致している」と述べた。

これとは別に、トランプ大統領は3日、米国は北朝鮮を攻撃するかとの問いに、「そのうち分かる」と答え、北朝鮮への対応で軍事行動を排除しなかった。

大統領はまた、「私が以前指摘した、北朝鮮との対話を図る融和政策が機能しないということを韓国はようやく認識した」とツイート。文在寅(ムン・ジェイン)大統領の下、核開発問題を巡り北朝鮮との対話を通じた解決を目指す韓国政府を非難した。

トランプ大統領は、米国が北朝鮮と取引する国との通商を停止する可能性も示唆。米国が韓国との通商停止を検討中との報道を受け、両国間の緊張が高まっている。


韓国軍が弾道ミサイル発射訓練 北朝鮮の核実験受け
9/4(月) 7:13配信 AFP=時事

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韓国軍が行った弾道ミサイル発射訓練で使われた弾道ミサイル「玄武」(撮影場所非公開、2017年9月4日撮影・提供)。【翻訳編集】 AFPBB News

【AFP=時事】(訂正、写真追加)韓国軍は4日早朝、弾道ミサイルの発射訓練を実施した。韓国の聯合(Yonhap)ニュースが報じた。北朝鮮が水爆だと主張する挑発的な爆発実験を実施したことを受けての対応だとしている。

【関連写真】韓国軍が行った弾道ミサイル発射訓練

 聯合は韓国軍合同参謀本部の話として、北朝鮮の核実験場に対する攻撃を想定した実弾演習を行ったと報道。ミサイルは日本海に設定した標的に命中したという。

 演習は北朝鮮による6回目の核実験を受けて行われた。発射されたのは韓国が開発した弾道ミサイル「玄武(ヒョンム、Hyunmoo)」で、演習にはF15K戦闘機も参加したという。

 韓国軍は演習で設定した標的までの距離は、北朝鮮北東部の豊渓里(Punggye-ri)にある核実験場までの距離に相当すると説明している。【翻訳編集】 AFPBB News


“役立たず”評のJアラート、格安スマホだと鳴らなくて…
9/4(月) 7:00配信 NEWS ポストセブン

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格安スマホだとJアラートは鳴らないケースも

〈役立たずの典型。こんなのに税金が100億円かかったのか?〉──元フジテレビアナウンサーの長谷川豊氏は、自身の公式コラムでこう綴った。

〈マジでこんなんで起こすなクソ〉と辛辣な言葉をツイッターで呟いたのは“ホリエモン”こと実業家の堀江貴文氏。

 この2人がケチョンケチョンにけなしているのがJアラートだ。8月29日の早朝、北朝鮮が発射したミサイルが、北海道の上空を通過し襟裳岬沖の太平洋に落下。その際、Jアラートは“警報”の役割を果たした。

 これは、米軍の早期警戒衛星がキャッチしたミサイル発射情報などをもとに、総務省が各自治体や携帯電話会社に送るシステム。防災無線などによるアナウンスとともに、携帯電話(スマホ)に緊急速報メールが入ることで国民に情報が伝わる仕組みで、100億円以上の税金が投入されている。

 そんな国家的な設備が酷評される理由とは何か。今回は北海道や東北など12道県の計617市町村がJアラートの対象地域となった。その地域在住で、危機管理が専門の青森中央学院大学教授の大泉光一氏が、問題点を指摘する。

「私はあの日の午前6時頃、携帯電話の緊急速報メールの受信音で目が覚めました。横で寝ていた女房に慌てて起こされ、寝ぼけ眼のままリビングのテレビをつけると“北朝鮮がミサイルを発射した”という。

 驚いて携帯のメールを確認すると、こちらにも“ミサイル発射”と書かれていた。後から知ったところでは、その情報を知った時にはミサイルはもう北海道の上空を通過して海に落下していたようです」

 北朝鮮がミサイルを発射したのは午前5時58分。6時2分にJアラートが発令され、6時12分に襟裳岬東約1180km沖の太平洋上に落下していた。

「北海道上空を通過したのは、おそらく6時5~6分頃。メールを見てから取れる行動は皆無に等しかったことでしょう」(同前)

 今回、携帯画面に〈頑丈な建物や地下に避難してください〉との避難呼びかけがされたが、近くにそんな建物も場所もない地域では、パニックになる人が大勢いたという。マニュアル的な避難指示が、混乱に拍車をかけた面もある。

◆格安スマホは鳴らない

 長谷川氏が書いたように〈役立たずの典型〉だと言われるのは、鳴らなかった地域もあったからだ。今回、約40の自治体で防災無線や携帯メールが届かなかったという。“不発”に終わった理由は様々なようだが、想定以上に多かったのが、携帯電話が対応していなかったというもの。

 いま利用者が急増中の格安スマホには、Jアラートに対応していない機種も少なくない。そのため「楽天モバイル」などの格安スマホ各社は自社ホームページに〈防災情報アプリをインストールすることでJアラートの受信が可能〉などといった注意喚起を行なっている。

 大手キャリアでも「2007年12月以前に販売された機種はJアラートに未対応」(NTTドコモ)、「2012年1月販売以前の機種は原則として未対応」(au)など、機種の古さが原因というケースもあるようだ。

 さらに「その時に通話中だったり、電波の状態が悪くても携帯が鳴らないことがある」(大手キャリア社員)という。

※週刊ポスト2017年9月15日号


北朝鮮危機のなかでニッポンが悩まされる「円高リスク」
9/4(月) 7:00配信 現代ビジネス

ミサイル発射では円高に
 8月29日、北朝鮮によるミサイル発射を受けて、東京時間早朝の外国為替市場では、ドル/円の為替レートが108円30銭台まで1円程度急落(ドル安・円高が進行)する場面があった。

 その後、ニューヨーク時間に入るとドル/円は反発し、8月末には110円台半ばを回復した。市場参加者は北朝鮮問題を軽視していたが、楽観はできないことがここにきてあらためて明らかになった。

 9月3日には6回目の核実験が強行されたが、北朝鮮の軍事挑発は今後も続くだろう。トランプ政権の迷走もあり、北朝鮮問題への緊張感は高まりやすい。加えて、米国の政治先行きへの懸念も高まっている。

 リスクテイクが難しい中では円キャリートレードのポジションも増えづらいだろう。そのため、ドルの買い戻しは一時的なものに留まり、円はじり高の展開を辿る可能性がある。

米国が軍事的な行動を選択する可能性も
 8月上旬、トランプ大統領が北朝鮮に対して炎と怒りに直面するとの警告を発したことなどを受け、世界の金融市場では北朝鮮問題への緊張感が高まる場面があった。その後、緊張感が低下する中でも、北朝鮮の建国記念日である9月9日にミサイル発射などの挑発があると考える投資家は多かったようだ。

 しかし、北朝鮮の行動は予見が難しい。そもそも、短期間で金正恩政権と米国の関係が改善に向かうとも考えづらかったわけだが、ここにきての核実験である。国際社会はこれまで制裁を強化しつつ外交交渉を経て北朝鮮問題を解決しようとしてきたが、肝心のトランプ大統領はこの考えに否定的だった。

 忘れてはならないことは、米国の軍事的な行動の最終決定権はトランプ大統領にあることだ。同氏はビジネスと外交の交渉を区別できないまま、思った通りの展開が進まない場合には相手に一段の圧力をかけ、要求を突き通そうとするだろう。この姿勢が修正されるとは考えづらい。

 このところ、北朝鮮の姿勢には若干の変化が見られ、外交交渉を受け入れる可能性を仄めかしていた。本来であれば米国はその機を逃さず、圧力と対話を駆使して北朝鮮問題の鎮静化を目指すべきだった。

 だが、トランプ大統領にそうした取り組みへの準備があったとは考えづらい。今後も米国と北朝鮮の関係はこじれ、ミサイル発射など軍事的な挑発が続くと考えるべきだ。

米国の政治不安も円高圧力につながる可能性
 北朝鮮問題に加えて気がかりなのが、米国の政治動向だ。トランプ大統領はメキシコ国境に壁を建設する予算が確保できない場合には、政府機関の閉鎖も辞さないとの考えを示した。すでに、米国の景気は成熟期に差し掛かり、一段の景気回復が続くか否か、慎重な見極めが必要な時期を迎えつつあると考えられる。

 議会、共和党との関係が悪化する中、税制改革など経済の底上げにつながる政策を期待するのは難しい。もし、10月以降の予算案に合意することができない場合、米国の政府機関は一時閉鎖に追い込まれる恐れがある。

 債務上限の引き上げどのように議論されるかも不透明だ。ハリケーン・ハービーによる経済への影響も懸念される中で、予算などを巡る議論が難航すると、米国経済への期待は大きく損なわれるだろう。

 政府機関の閉鎖に関しては、様々な見方がある。これまでの経緯を振り返ると、状況が悪化した時にトランプ大統領がリーダーシップを発揮し、利害の調整を促す場面は見られなかった。

 むしろ、同氏は状況が悪化した原因は共和党の指導部などにあると批判し、状況の悪化に拍車をかけてきた。今回も、同氏が火に油を注ぐような言動を取らないか、気がかりだ。

 状況次第では、米国国内での政治不安が一段と高まり、さらに先行きが見通しづらくなる展開が現実のものとなる恐れがある。その場合、年内の追加利上げは難しくなるだろう。

 日銀による金融緩和が難しい中で、日米間の金利格差は拡大しづらい。むしろ、先行き不透明感から金利差が縮小する可能性の方が高いかもしれない。このため、ドルの買い戻しは続きづらく、円が買われやすい展開を見込まれる。


<北朝鮮核実験>ミサイルに続き「今度は水爆か」憤りと不安
9/4(月) 7:00配信 毎日新聞

 ◇被爆者や拉致被害者の家族は厳しく批判

 度重なるミサイル発射に続き、北朝鮮は3日、6回目の核実験を強行した。核廃絶を訴える被爆者や拉致被害者の家族は厳しく批判し、憤りをあらわにした。一方、国際社会の警告を無視し続ける北朝鮮の姿勢は変わらず、各地で不安の声も相次いだ。

 ◇広島

 広島の被爆者で、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)代表理事の箕牧(みまき)智之さん(75)は「けしからんの一言」と語った。広島県や高知県では全国瞬時警報システム(Jアラート)の訓練や避難行動の呼び掛けが行われたが、箕牧さんは「核兵器は使われたら、逃げても意味がない。使われないようにするしかない」と力を込めた。

 広島県原爆被害者団体協議会理事長の佐久間邦彦さん(72)も「断じて許されるものではない」と憤った。今年7月、国連で核兵器禁止条約が120カ国以上の賛同で成立し、署名式を今月下旬に控える中での実験に「多くの国が核兵器をなくそうとしているのに、国際的な流れに逆らっている」と批判した。【竹内麻子】

 ◇長崎

 「残念でならない」。長崎原爆被災者協議会(被災協)の横山照子副会長(76)は北朝鮮の核実験が繰り返される状況に危機感を強める。「長崎にとっては谷口稜曄さん、土山秀夫さんという大きな存在を失った直後でもある。被爆者がいなくなったらどうなってしまうのかと、さまざまな思いが頭を巡っている」と嘆息する。【浅野翔太郎】

   ◇

 日本被団協事務局長の木戸季市さん(77)は「制裁などで圧力を強めても問題は解決しないのではないか。日本政府には、唯一の戦争被爆国として全ての国に核兵器をなくそうと呼び掛けてほしい。北朝鮮だけに『核実験をするな』と求めても通用しない」と訴えた。

 1954年に米国がビキニ環礁で行った水爆実験の巻き添えで被ばくした第五福竜丸の元乗組員、大石又七さん(83)は核実験のニュースをテレビで見て「このままいったら、被害を受けるのはかつての私たちのように弱い立場で、争いに関係のない人間だ」と述べた。【福島祥、関谷俊介】


「米中が組んで北朝鮮を討つ」そんなシナリオさえ現実味を帯びてきた
9/4(月) 7:00配信 現代ビジネス

習近平の顔に泥を塗った6回目の核実験
 9月3日正午過ぎ、北朝鮮がとうとう6回目の核実験を実施した。観測された地震の規模から推定して、北朝鮮が主張するとおり、「ICBM用水爆」である可能性があるという。核実験をやるとしたら、9月9日の建国記念日前後ではないかと言われてきたので、意表を衝いた格好だ。

 日本ではトランプ米国大統領の次の出方に関心が集まっているが、今回の核実験は米国以上に中国の習近平を怒らせたと思う。

 習近平は今年4月の米中首脳会談で、北朝鮮に「やらせないことの範囲」を核実験に絞り込んだ上で、決然とした態度を示してトランプを魅了した。

 口先だけではなかった。香港メディアによれば、4月16日に中国外交部が在北京の北朝鮮臨時大使に対して、「警告を無視して核実験を行えば石油供給の即日停止、一切の経済貿易協議の即日停止、国境の閉鎖・戒厳措置など5項目の懲罰を加える」と通告したという。

 同じ頃、ティラーソン米国務長官も中国から「北朝鮮が核実験をやれば独自の制裁を科す」という通告があったと表明しているから事実だろう。

 中身もさることながら、国連安保理をすっ飛ばした制裁になるという意味でも、中国として今までになく厳しい態度だ。こう突き付けられて、さしもの北朝鮮も4月の核実験は断念せざるを得なかったと言われている。

 このように、中国として「北朝鮮に核実験だけはやらせない」ことは今後の中米関係に影響するくらいのコミットメントだったのだ。

 おまけに、この実験の日の午後、習近平は厦門(アモイ)で「BRICSビジネスサミット」で開幕演説をする予定だったが、実験は演説の約3時間前の時間を選んで行われた。習近平は「金正恩は、意図して私の顔に泥を塗った」と感じたのではないか。

中国は石油供給を止めるか?
 筆者は中国が4月の警告どおり石油の供給停止等に踏み切ると思うが、北朝鮮をギリギリまで追い詰めるほど長くは続けられないと思う。中国が北朝鮮問題に「本気になる」には、解消しなければならない国内の障碍が未だいろいろあるからだ。

 習近平政権は北朝鮮に対する見方を伝統的な「血盟関係・緩衝地帯」から「核兵器を振りかざす北朝鮮は中国にとってリスク」と改めたと言われ、いまはその方向に国民を誘導すべく世論工作をしている。

 中国のメディア関係者は「いま北朝鮮に関する記事はほとんど自由だ」と言っており、著名学者が北朝鮮を「潜在的な敵国」と呼んだ講演録がネット上に削除されずに残るようになった。

 しかし、現実は習の一存でがらりと変えられるほど簡単ではない。「若い人を中心に北朝鮮嫌いが増えている」と言われるが、義勇軍として朝鮮戦争に従軍した世代もまだかなり存命だ(影響力のある人もいる)。北朝鮮の位置づけを迂闊に変えると、この世代が「戦死した数十万人の英霊は犬死だったと言うのか? と反発する。

 北朝鮮に対して厳しい経済制裁を科すことも簡単ではない。東北地方とくに遼寧、吉林省などの国境地帯は、正常貿易だけでなく、薬物、セックス、偽札など「地下ビジネス」で北朝鮮と「ズブズブ」な関係にあり、これを本気でたたけば、ただでさえ深刻な不振が伝えられる東北地域の経済がいよいよ苦境に立たされる。

 人民解放軍の利権の闇も不気味だ。とくに習近平の政敵だった徐才厚(軍事委元副主席)が根城とした元の瀋陽軍区と北朝鮮の関係が深いので余計気味が悪い。

「交渉で解決」はいよいよ困難に
 度重なるミサイル発射が成功したことで、この問題を交渉で解決するのはいよいよ難しくなった。

 この交渉は、北朝鮮側が核・ミサイルの開発や保有に対する制限を受け容れる(できれば放棄する)ことと、(1)関係国側(とくに米国)が、北朝鮮の体制存続に保証を与えること、及び、(2)実施中の国連制裁を解除し、必要ならば援助も与える(食料、燃料、経済開発等)など経済利益を供与することの「交換」だ、と表現できるだろう。

 しかし、問題は北朝鮮が平和条約といった「体制保証の約束」よりも核ミサイルで米国本土に報復攻撃できる能力を備える方がよほど体制保証の役に立つと考えていることだ。

 おりしも北朝鮮は中国から「核実験を強行するなら、相互防衛義務を盛り込んだ中朝友好協力相互援助条約の不更新・破棄も辞さない」という脅しを受けているので、「条約など当てになるものか」と考えているだろう。

 核ミサイル完成が射程に入ったいま、北朝鮮がその開発・保有と、平和条約や経済利益といった「小物」との交換に応じることは期待できなくなった。

 仮に中国の仲介により米・朝あるいは6カ国協議メンバーが交渉の席に着くことができたとしても、北朝鮮は「我々が既に核強国になった現実を承認せよ」という線から一歩も退かないだろう。「接触を絶やさない」ことに意味のある対話になってしまう可能性が大きい。

 今後「交換」が成り立つ局面があるとすれば、次の2つだろう。

 1つは石油、食糧などを全面禁輸して体制存続が困難なところまで北朝鮮を追い詰めた場合だ。そうすれば制裁解除の値打ちを核ミサイルと同じくらいまで吊り上げられる。しかし、中国やロシアがそこまで徹底した制裁を科すことに同意する見通しは低いし、たとえ同意しても執行しきれるか疑問がある。

 もう1つは、このまま北朝鮮が核ミサイル能力を向上・強化し続け、たとえば各種核ミサイルを200発保有するに至った場合だ。そこまで漕ぎ着ければ、北朝鮮は経済援助を受け取る代わりに、ミサイル数を半減する交換に応じるかもしれない。

 こんな交換では我々にとって意味がないが、米・露が永年やってきた核軍縮交渉だってこの程度の話だ。

 交渉による解決が困難だとすれば、今後の事態はどう展開するのだろうか。専門的なシミュレーションをする能力はないが、未来予想図を幾つか描いてみたい。

事態が膠着する中、核ミサイル技術が確立か
 最近、スーザン・ライス女史が「ニューヨーク・タイムズ」(8月10日付)に投稿をした。

 「歴史を振り返れば、我々が冷戦時代にソ連の何千発もの核弾頭と折り合いをつけていた(tolerate)ように、北朝鮮の核弾頭とも折り合いをつけていくことは可能だ。

 金正恩が核弾頭は体制存続に不可欠だと見なしている以上、これを放棄させられる見込みはまずない。我々の真の課題は、北朝鮮が米国に核弾頭付きICBMを届かせようなどとはぜったいさせないことだ。

 我々はそのために、「米国や同盟国に対して核兵器を用いれば、北朝鮮消滅という結果が待っている」ことを一点の曇りもなく明らかにする伝統的な抑止の方法を用いることができる」。

 要するに「北朝鮮の核ミサイルを現実として受け容れよう」ということだ。ライス女史は2期目オバマ政権の安全保障担当補佐官時代、中国が南シナ海で野放図に現状変更するのを許してしまった元凶として、日本で不人気な人だ。

 この投稿もオバマ政権が北朝鮮問題で放置プレーを続けたことへの自己弁護の匂いがして、あまり好きになれない。

 しかし、「北朝鮮の核ミサイル開発は止める術がない、その結果、北朝鮮と我々は早晩冷戦当時の米ソ両国のような睨み合い(ないし膠着状態)に入る」という予想だと読めば、好むと好まざるとを問わず、当たっているのではないか。

「体制存続の保証」後
 北朝鮮の核ミサイルは早晩完成する、これを阻止する軍事オプションは実行困難、というゲームの骨格が当面、変わらない中で、今後いちばん大きな変数は、核ミサイルを完成させた後の北朝鮮がどのような振る舞いをするか、だ。

 仮に膠着状態に入った後の北朝鮮が静かに平和に暮らしてくれるなら、日本国民はミサイル騒ぎを忘れるだろう。しかし、北朝鮮が核ミサイルをテコにして外交的、経済的な望みを強圧的にかなえようとしたらどうなるか。

 この国の過去の行状を振り返ると、民間航空機爆破テロ、韓国大統領暗殺を狙った他国における爆弾テロ、日本人や韓国人多数の拉致、麻薬や偽札などの禁制貿易と「何でもあり」だった。それに、あの貧しい国が核ミサイルにこれだけ投資したのだから、どこかで投資の回収を図ろうとするだろう。

 「体制存続の保証」を手にして「やりたい放題」、周囲はそれを止める術がないなどという事態は、想像するもおぞましい。

 さらに大量破壊兵器をテロ国家に輸出する、「南北朝鮮統一」を核の威嚇でゴリ押しするといった事態にまで至れば、いよいよ「この体制をこのまま生かしておいて良いのか」という深甚なる疑問が浮かぶだろう。

米中連携による軍事オプションの可能性
 筆者は近著『米中貿易戦争の内実を読み解く』で、北朝鮮問題がいよいよ深刻化した場合の究極の選択として、中国と米国(を核として露や韓が加わる有志国連合軍)が手を組んで北朝鮮に武力進攻する事態を想定した。

 誰も論じない空白のオプションだ。「それくらい非現実的でトンデモな論議」と言われるかもしれないが、「頭の体操」として聞いてほしい。

 最初に断っておくと、中国は内政に数多くの不安定要因を抱えるので、「安定」を非常に重視する。2012年の尖閣国有化事件のときも「日本と戦争になるのではないか」という不安で物資の買い占め騒ぎが起きたくらいだから、陸続きの北朝鮮と戦争をするなどというのは、是非とも避けたい最悪の事態だろう。

 しかし、「最悪の事態が起きたらどうするか? の頭の体操を怠らないのは、中国人の偉いところであり、我々がこのオプションを「ありえない」と即断するのも誤りだと感ずる。

 筆者がこの可能性を考える最大の理由は、軍事オプションは米中が協力しない限り成功しそうもないからだ。中国単独の武力行使については、拙著で可能性を否定した。理由は「中国が(朝鮮侵略の)悪役を一人で引き受けることはない」と思うからだ。

 米国の単独行動は韓国や日本への報復の恐れがあって難しい。報復を招かない限定的な攻撃では金正恩を断念させられないし、米国の単独行動は中国の疑心暗鬼を招いて、北朝鮮に付け入る隙を与えてしまう点も問題だ。

 「米中が協力すれば必ず成功する」保証もないが、米中から挟み撃ちされる「まさか」の事態は北朝鮮軍の士気を削ぐだろう。

 「米中連携」軍事オプションに寄せられるであろう疑問については、次のように考える。

 1.「北朝鮮=中国に不可欠な緩衝地帯」論について

 前述のとおり「それで北朝鮮をつけあがらせて、モンスターにしてしまった」という反省と危機感が強まっており、「不変の前提」ではなくなりつつある。

 加えて、最近米国では「緩衝地帯がなくなることを心配して動こうとしない中国を本気にさせるために、在韓米軍撤収を検討するべきだ」という専門家の声が聞かれるようになった(マイケル・スウェイン、グレアム・アリソンら)。

 これは中国が軍事オプションに踏み切るために必要な条件の1つでしかなく、米国からそう持ちかけられても中国が飛び付ける訳ではない。しかし、米中両国が本気で軍事オプションの検討・調整を始めれば、在韓米軍撤収は必ず俎上に乗せられ、「北朝鮮=緩衝地帯」論の前提を大きく変えるだろう。共同作戦が成功すれば、THAAD配備も抜本的に見直されるだろう。

 2.「膨大な難民の発生・流入のリスク」論について

 人民解放軍はこの春から中朝国境付近に多数の兵力・装備を展開していると言われる(それも忠誠度に不安のある「元瀋陽軍区以外から」という)。既に、「有事には国境地帯に難民キャンプ多数を設ける一方、人間の出入りを厳重に管理する」作戦を立案済みとも聞く。人民解放軍は、いまや物量とハイテクで高度に装備された軍隊だから、やれない話ではなかろう。

 3.「北朝鮮で困った米国が中国に懇願する現状は中国にとって有利」論について

 たしかにメリットはある。とくに「ディールの名人」気取りのトランプが貿易交渉やら南シナ海問題やらを何でも北朝鮮問題と絡めたがる結果、米国の対中外交が「背骨(原理原則)のない軟体動物」化しそうになっている現状ではなおさらだ。

 しかし、北朝鮮に米国を振り回させて米国が中国に懇願するよう仕向ける作戦は「せこい」し、モンスターを野放しにするリスクも高まる。「中華民族の偉大な復興」を目指す習近平は、もっとスケール大きく考えるのではないか。

米中連携で東アジアの地政学が塗り替わる?
 米国と連携して軍事オプションに踏み切れば、中国は東アジアの勢力図を塗り替えるきっかけを手にできるかも知れない。

 北朝鮮を「非核化」して米国に大きな貸しを作れれば、その後の米中関係はいよいよ「新型大国関係」に近付くだろう。その過程で、前述した在韓米軍撤収が現実になれば、朝鮮半島丸ごとを「衛星国」化できそうだ。

 軍事オプションを行使すれば人的犠牲が出ることは避けられない。決して望むところではないだろうが、考えようによっては、これも「貴重な犠牲」になるかもしれない。

 周知のとおり中国は東アジアの盟主になりたい訳だが、「札束(一帯一路)と空母」だけで周辺諸国が地域覇権を承認してくれると考えるのは甘い。

 しかし、「地域の平和と安定のために、人民解放軍の兵士が命を落とした」となればどうか。第2次世界大戦後の世界が米国の覇権を承認した陰にも、世界平和のために米国の若者40万人が命を落とした事実が大きく与ったと思う。

 東アジアでその縮小版にせよ同様の事態が起きたら、日本国民の何割かは中国に対する見方を変えるかもしれない。

北朝鮮問題はただ事では済まない
 空想物語のような未来予想を開陳したのは、北朝鮮問題のマグニチュードが「ミサイル警報で不安な日々」程度では済まないほど大きいことを強調したいからだ。

 これまで日本も米国も、北朝鮮が悪さをする度に「中国はもっと真面目に圧力をかけろ」と求めてきた。「中国は本気で北朝鮮に圧力をかけることはない」と考えているくせに、そう求めるのだから「茶番」だった。しかし、米国は核ミサイルの脅威が本土に近付いた結果、「茶番はもう終わりだ」と考え始めたようだ。

 「中国を本気にさせるために在韓米軍撤収の用意も」と唱える米国の識者は、撤収後は朝鮮半島丸ごとが中国の衛星国になるかもしれないとは考えないのだろうか。それは日本にとって安全保障の前提が根底から変わるような一大事だ。

 ロバート・ゲーツ元国防長官は「核ICBMを凍結させる代わりに、短距離核ミサイルの保有は認める」ことを公けに提言した(「ウォール・ストリート・ジャーナル」7月10日)。それで米本土は安泰になっても、日本は核ミサイルの脅威に晒されたままだ。

 こんな言説を目にすると、「アメリカ・ファーストはトランプだけではない」と思う一方、「自分がその立場なら同じ事を考えるかも知れない」とも思う。万事は今後の北朝鮮の振る舞い方次第だが、事態が悪い方に動いたとき、日本は自分の身は自分で守ることを考えないといけない。

 そうなると、日本も核武装するしかないのだろうか。キッシンジャーは最近「ニューヨーク・タイムズ」(8月11日付)への投稿でその可能性を指摘した。「ウォール・ストリート・ジャーナル」(8月30日付)も社説で「『米国は頼りにならない』と日本が判断すればそうなる恐れがある」と警告した。

 日本がいきなり「プッツン」したみたいに核武装に突っ走るのは、およそ現実的ではない。しかし、「国土・国民を守る手段が他になければ、そういう選択をせざるを得なくなる」という声を挙げることは必要だと思う。

 前述したように、中国は軍事オプションの行使は是非とも避けたいと考えている。しかし、その中国を軍事オプションに踏み切らせる最後の後押し材料は「日本に核武装をさせないためには、万やむを得ない」ということかもしれない。

 それがきっかけで米中連携軍事オプションが実現すれば、北朝鮮の邪悪なレジームは消滅するだろうが、その後の東アジアでは本稿で開陳したような地殻変動が起きる可能性がある。

 どちらにしても、北朝鮮問題はそれくらいの大事に発展しうる大問題だということだ。


水爆実験に「完全に成功」 北朝鮮が発表
9/4(月) 6:49配信 AFPBB News

【9月4日 AFP】北朝鮮は3日、同国としてこれまでで最も強力で6回目となる核実験を実施した後、水爆実験に成功したと発表した。ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領に強烈な課題を示した形だ。

 北朝鮮の国営テレビでは歓喜にわく女性アナウンサーが、北朝鮮は水爆実験に「完全に成功」したと報じ、この水爆はミサイルに搭載可能だと補足した。

 女性アナウンサーは「前例のない大きな力」を持つ爆弾の実験は、「わが国の核戦力を完備するという最終目標の実現において非常に重要な出来事となった」と述べた。

 国営テレビは、3日正午に実施された水爆実験の、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長の手書きの命令書の画像を放映した。

 映像は、平壌(Pyongyang)市内で核実験成功を報じるニュース番組を見守る市民ら。(c)AFPBB News


韓国軍がミサイル発射訓練=北朝鮮核実験場の攻撃想定
9/4(月) 6:32配信 時事通信

 【ソウル時事】韓国軍は4日早朝、北朝鮮北東部・豊渓里の核実験場などへの攻撃を想定したミサイル発射訓練を韓国東部沿岸で実施した。

 大陸間弾道ミサイル(ICBM)用水爆と主張する核実験を強行した北朝鮮をけん制する狙いがある。

 文在寅大統領は3日の国家安全保障会議(NSC)で、北朝鮮に「最も強い対応」を取るよう指示しており、発射訓練は軍事的圧力を加える措置の第1弾と言える。陸軍と空軍が合同で行い、北朝鮮の核実験場や指揮系統への攻撃を念頭に、弾道ミサイルや空対地ミサイルを公海上の目標に向けて発射したという。


ミサイル発射、Jアラートで嘘八百を垂れ流したテレビ
9/4(月) 6:15配信 JBpress

 北朝鮮は8月29日、中距離弾道ミサイル「火星12」の発射を実施した。朝鮮中央通信は「金正恩朝鮮労働党委員長は『恥辱的な韓国併合条約』が発効した1910年8月29日から107年に当たる29日に『日本人を驚がくさせる大胆な作戦計画』を立て、発射を承認した」とし、「発射は成功した」と報じた。

 報道によると順安空港(平壌国際空港)から弾道ミサイルは発射され、ミサイルは北海道の渡島半島上空を通過し、襟裳岬東方約1180キロの太平洋上に落下したという。

 8月9日、北朝鮮軍の金絡謙戦略軍司令官が火星12を4発同時発射して島根、広島、高知各県の上空を飛行させ、グアム島周辺30~40キロの水域に撃ち込む計画を公表していた。米国の激しい反発を受け、急遽、方向を変えたものと思われる。

 今回の発射は異例ずくめである。

■ 日本上空を通過したのは今回で5回目

 従来のように山岳部から発射するのではなく、平壌近郊の国際空港から発射したのも異例だが、日本列島を超えて飛行したというのも日本国民にとっては大きな衝撃であった。

 だが北朝鮮が発射した弾道ミサイルが日本列島上空を通過したのは初めてではない。今回が5度目となる。

 1998年8月31日、長距離弾道ミサイル「テポドン1号」が初めて日本列島上空を通過し、三陸沖の太平洋に落下した。後日、「人工衛星の打ち上げ」と発表している。この時も今回と同様、一切の事前通告はなかった。

 このほか、「人工衛星打ち上げ」と称して長距離弾道ミサイル「テポドン2号」の改良型が3回発射されたが、いずれも北朝鮮が事前通告しており、部品の落下位置なども事前公表していた。2012年12月、2016年2月には南方向に発射し、沖縄県上空を通過して一部がフィリピンの東方沖や太平洋上に落下している。

 今回、ミサイルの上空通過は北朝鮮が予告した中国、四国地方であるとし、不測の事態に備えて「PAC3」を展開させていた。

 ところが全く予想外の津軽海峡方向にミサイルが飛翔し、しかも全国瞬時警報システム「Jアラート」が初めて作動したということで国民の衝撃は倍加した。「Jアラート」が流れた12の道と県は、文字通り右往左往の感があった。

 メディア、特にテレビでは連日「ミサイル発射」一色となり、お茶の間には虚実相混ざった情報が垂れ流されていた。安全保障の議論が盛り上がるのは決して悪いことではない。

 だが、8月18日付の拙稿「グアムを狙ったミサイルより日本向けを真剣議論せよ~北朝鮮の核の脅威に『虚空に吠える』議論は有害無益」でも指摘したように、誤った知識に基づいた議論は「有害無益」である。週刊誌でもない有力な御意見雑誌までがこの体たらくで、日本の安全保障リテラシーが問われていると指摘した。細部は省略する。

 今回のミサイル発射を伝えるテレビのワイドショーはこれに輪をかけ、国民をミスリードする酷い内容が多かった。そもそも基礎的知識に欠けており、「ピント外れ」を通り越し、誤った知識をお茶の間に垂れ流していた。

 例えばこうだ。高名なコリア・ウオッチャー曰く、「破壊措置命令が出ていないのに、Jアラートを出すというのは納得いきません」と。

■ テレビの嘘コメントが“真実”に

 これに対し、スタジオの雰囲気は「そうですよね・・・」と一挙に政府批判の様相に転じた。政府批判は自由だが、正しい事実に基づいてなければ、ただのアジテーションに過ぎない。恐ろしいのはこれが"真実"となって国内に蔓延してしまうことだ。

 「破壊措置命令」は稲田朋美防衛大臣の時からとっくに出されていた。だからこそ、イージス艦も日本海で警戒監視を続けており、PAC3も中国、四国地方に展開しているのだ。加えて「破壊措置命令」と「Jアラート」は全く関連性がない。

 次のようなことを真顔で述べるコメンテーターもいた。「今回、自衛隊は『破壊措置』が実施できなかった。だから日本のミサイル防衛システムは役に立たない」と。

 「破壊措置命令」が出ているからと言って、「破壊措置」をするとは限らない。

 平時の場合、法律上「我が国に飛来するおそれがあり、その落下による我が国領域における人命又は財産に対する被害を防止するため必要があると認める」ミサイル等に対して「破壊措置」が実施できる。

 ミサイルの着弾地が不明な場合や、明らかに着弾地点が太平洋と分っているミサイルは現行法制上も破壊措置は取れない(能力的な観点もあるが、省略する)。

 今回初めて出された「Jアラート」についても、随分いい加減なコメントが流されていた。本質的な理解が深まるどころか誤認識が広がったのではないだろうか。

 代表的なコメントがこうだ。「警報が出されてから、ミサイルが飛んでくるまでに数分しかないから意味がない」「地下や頑丈な建物の中に避難しろといっても、近くにない場合はどうするのか」「避難できるような場所なんて、ほとんどないし、Jアラートなんて意味はない」・・・。

 「Jアラート」は全国瞬時警報システムであり、対処に時間的余裕がない大規模な自然災害や弾道ミサイル攻撃などについての情報を、国から住民まで直接瞬時に伝達するシステムである。

 住民に早期の避難や予防措置などを促し、被害の軽減に貢献することを目的としており、危機管理能力を高めようとするものである。

■ Jアラート後の数分間に何をすべきか

 なるほど、「Jアラート」警報が鳴っても、ミサイルが頭上に到達するまで数分しかないのは事実である。また田舎では、近くに「地下や頑丈な建物」などない方が普通だろう。だからと言って「Jアラート」など意味はないかと言うとそうではない。

 今、自分が置かれた環境の中で、数分間という時間があれば何ができるか。ミサイル脅威に対しては、数分間という時間内で、自らを守るための最適の行動を取ることが求められる。まさに危機管理そのものである。その行動を促すスターターが「Jアラート」なのである。

 危機管理にベストはない。あれもない、これもないという環境下で、最悪事態(核ミサイルの着弾など)を想定し、工夫をしながら被害の最小限化を図る。自分を守るのは自分であり、誰にも頼ることはできない。

 スターターとしての「Jアラート」が鳴ったら、現在の場所に最もふさわしく、数分の間でできることをやって自分自身を守れということであり、個人の危機管理そのものなのである。

 何でも国頼みの「お上依存症」は戦後日本人の宿痾とも言える。まずは自助、そして共助、公助と続くのが世界の常識であり、危機管理の鉄則なのだ。

 知ったかぶりして、こういうことをまことしやかに語っていたコメンテーターもいた。

 「なぜ、12の道と県にわたって『Jアラート』が流されたのか。なぜ、場所を特定できないのだ。政府は危機を不必要に煽っているのではないか」

 「日本に落下する可能性があるのかないのかを瞬時に探知できなければ、そもそもミサイルディフェンスなんて成り立たない」

 誰が訂正するわけでもなく、誰も正確に解説できないため、テレビでのこのコメントがあたかも真実のように定着しかねない。テレビしか情報源を持たない主婦や老人などは、「そうだな」と信じても不思議ではない。

 そもそも、ミサイルのブースト・フェーズ(ブースターが燃えている状態)では着弾地点は分からない。ブースト・フェーズが終わった時点で、ミサイルは弾道軌道に入り着弾地点が特定される。

■ 着弾点が分からないのは米軍も同じ

 ブースト・フェーズで分かるとしたら、方向だけであり、着弾点が「瞬時に探知できない」のは米軍の最新システムでも同じである。だからと言って「ミサイルディフェンスなんて成り立たない」わけではない。「成り立たたない」ならこの世にミサイル防衛システムは存在しないことになる。

 ブースト・フェーズが終了すれば正確に着弾地点が判明するが、それまで「Jアラート」発出を待つわけにはいかない。ただでさえ「数分間」しか余裕がないのに、手遅れになってしまうからだ。

 ミサイル発射を探知し、概ねの方向性が分かった時点で、とりあえず関連地域に「Jアラート」を流すというのは、危機管理上も合理的であり正しい。

 こういった基礎的知識もなく、民進党の有力幹部がツイッターで次のように堂々と主張していたのには驚いた。

 「ミサイルの追跡が完璧だったなら日本を狙ったものでもなく、ブースターの落下も100キロ以内というなら日本にはないということも分かっていたのでは?  警戒警報乱発は『狼少年現象』を起こし却って危険では」と。

 いかにもまことしやかだが、誤認識の誹りは免れない。

 繰り返すが日本を狙ったものだと分かる時点は、ブースト・フェーズ終了後である。その時点で「警戒警報」を流しても、また「ブースターの落下」が日本国内と分かった時点で「警戒警報」を流しても、国民はもはや対処行動を取る時間的余裕はない。

 これが分かったうえであえて言う「ためにする非難」ならまだいい。だがそうでないなら国会議員の安全保障リテラシーがこの程度であることに背筋が寒くなる思いだ。

 この政治家は某ジャーナリストのツイートに応えて次のように述べているが、どうやらご本人の無知から発しているようだ。

 「首相が言う『北朝鮮のミサイルを完璧に・・・』と言う意味は発射の兆候も探知も追跡も・・・完璧にできたと言う意味なのだろう。もしそうならどうしてこのミサイルが『日本に向けて』などと言ったのだろう?  こんなにも広範囲に警戒を呼びかけたのだろう?  電車を止めたりテレビがミサイル報道ばかりになったり」

■ 危機管理の基本は銭形平次の八五郎

 発射時点で「日本に向けて」という方向性は分かっても、着弾点は分からないのは前述の通りだ。はっきり分からないうちは、とりあえず広範囲に警戒を呼びかけるのは合理的である。また鉄道会社は万が一のため、安全をとって電車を止めるのは正常な業務行為である。

 「狼少年現象」を恐れているようだが、これもおかしい。今回は「狼」が来なかったのではない。頭上をミサイルが通過したのは事実であり、「狼」は来たのだ。

 何か落下物が落ちてくる可能性は事実あったのだから、これを「狼少年現象」と言うこと自体間違っている。

 危機管理で最も大切なことは危機の到来を、できるだけ早く関係者に周知徹底することだ。特に時間的余裕が制約されるミサイル防衛ではそうだ。

 危機管理では「銭形平次」の「八五郎」の態度が大切だと言われる。つまり、八五郎が『てぇーへんだ、てぇーへんだ、てぇーへんだァッ!!』と叫びながら、銭形平次の家に飛び込んでくる。これが、危機管理と第一歩として重要なのだ。「Jアラート」というのはまさに「八五郎」なのである。

 朝鮮中央通信は8月30日、「今後も太平洋を目標にした弾道ミサイル発射訓練を多く行う」と述べた。多分、今後も同様な日本上空通過のミサイル発射が数多く生起するはずだ。

 今回の火星12の発射は飛距離が2700キロしかなく、筆者は試験発射に失敗したとみている。8月30日の労働新聞には、火星12の発射訓練を視察する金正恩朝鮮労働党委員長の写真が出ているが、背景にある地図をよく見れば、津軽海峡方向に飛行距離3500キロの軌跡が書いてある。

 韓国情報筋によると搭載燃料を減らしたと言われているが、わざわざ2700キロに減らす合理的理由もない。また距離を短くするディプレスト軌道発射をする理由も見当たらない。

 何より、グアム方向の射撃は米国の反発でやめたが、2700キロではグアムをいつでも攻撃できるというメッセージにはなり得ない。

 今回の火星12は5月14日にロフテッド軌道で成功して以降2回目の発射であった。初のミニマム・エナジー軌道(射程を最も稼げる軌道)で、何らかの不具合が出たのであろう。

■ これからも次々と飛来するミサイル

 北朝鮮の最終目的は米国全土をカバーする核搭載ICBM(「火星13」)を完成させることだろう。それには技術的基盤として火星12、そして火星14をまず完成させねばならない。

 この5月、韓国の韓民求国防相(当時)も「火星12からICBM級に進化させることが目標ではないか」と指摘している。今後も成功するまで火星12のミニマム・エナジー軌道発射試験は続くと思われる。

 火星12にせよ火星14にせよ、中長射程ICBMをミニマム・エナジー軌道発射を検証するには、必ず日本列島上空を超えなければならない。

 今回のコースは、2012年、2016年に南方に向けて発射したように、不具合が生じても比較的被害が少ないと思われる津軽海峡上空を選択したと筆者は考えている。朝鮮中央通信が発射後「周辺諸国の安全に何の影響も与えなかった」と強弁していることからもその意図は伺える。

 今後も同じコースと決めつけることは危険かもしれない。しかしながら今後とも日本列島のどこかを通過するミサイル発射を続けることは間違いないだろう。「Jアラート」による迅速かつ正確な伝達、そして個人個人の被害局限の動作がますます重要になる。

 そのたびごとに、メディアが荒唐無稽な解説を垂れ流すことは百害あって一利もない。政治家も生半可な知識でコメントするべきではない。政治家の片言隻句が国民の生命・財産に重要な影響を及ぼすことを忘れてはならない。

 また最低限正しい知識を伝えるのがメディアの最も重要な責務である。そのためにも政治家、そしてメディア自身が安全保障リテラシーのレベルを上げることが求められている。

織田 邦男


北ミサイルで防衛関連株高騰、市場は次の「Xデー」に注目
9/4(月) 6:00配信 ダイヤモンド・オンライン

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北朝鮮のミサイル発射を受け、日本国内では12道県に全国瞬時警報システム「Jアラート」の不穏な警報音が鳴り響いた Photo:REUTERS/アフロ

 北朝鮮のミサイル発射直後こそ混乱に見舞われたものの、ひとまず落ち着きを取り戻した金融市場。それでも危機が去ったわけではなく、潜在的な不安は付きまとう。こうした中、市場の目線は次の「Xデー」の行方がどうなるかに移り、固唾をのんで見守っている。(「週刊ダイヤモンド」編集部 竹田幸平)

 「正直、騒ぎ過ぎじゃないかな……」。米国駐在の大手証券会社の営業マンが、8月29日の北朝鮮のミサイル発射を受けた日本の報道の様子を見て思わず漏らした言葉だ。

 当日は発射直後からテレビ各局が臨時報道態勢を敷く厳戒ぶり。全国瞬時警報システム「Jアラート」の不気味な警報音を耳にした人としては、「身の危険を感じない外野から何を」と怒りたくなるかもしれない。

 だが、実際のところ、米国では南部を襲ったハリケーン「ハービー」の被害が大きく、米国内の報道やトランプ大統領の対応もそちらに集中していた。何しろ今回のミサイル発射に対し、トランプ大統領が声明を出すまでに14時間超もかかっている。米領グアム島周辺への攻撃計画が伝わった際に、「炎と激怒」で打って出ると威圧したのとは対照的だ。

 米国の関心の低さとは裏腹に、金融市場はミサイルの発射直後から混乱の渦に巻き込まれていた。

 午前5時58分ごろ。弾道ミサイル(後に「火星12型」と判明)が北朝鮮西岸から日本の東北地方の方向に発射されたと伝わると、次第に円買い・ドル売りの動きが強まり、一時は1ドル108円台前半と約4カ月ぶりの円高水準に上昇。米シカゴ先物市場では日経平均先物が急落したほか、国際商品市場では「安全資産」とされる金に逃避的な買いが集まった。

 東京株式市場では売りが集中し、日経平均株価は一時1万9280円を付け、約4カ月ぶりの安値に下落。一方で長期金利は低下するなど、投資家が運用リスクを避ける姿勢が広がった。日経平均は取引終了にかけて下げ幅を縮めたものの、前日比87円安の1万9362円に沈んだ。

 利に聡い株式市場では、混乱に乗じ、ちゃっかりもうけを狙った“投機家”も動いていた。下表に示したように、「防衛関連」とされる幾つかの銘柄が急騰劇を演じたのだ。

 電気雷管や導火線などの火工品メーカー、細谷火工は防衛省や海上保安庁と取引していることもあって、29日に一時前日終値と比べ283円高(25%上昇)の1408円まで急伸。機械メーカーの石川製作所、興研や重松製作所といった銘柄の株価も大きく伸びた。

 あえて理由付けすれば「需要が増えるとの見方」が買い材料との言い方になるが、むろんこれらは「思惑買い」によるもの。ミサイルが日本上空を通過したからといってこれらの会社の商品の引き合いが膨らむ根拠はなく、相場全体が地政学リスクを意識した売りに押される局面で、北朝鮮からの発射が買いの手掛かりとされた形だ。

 発射当日の動揺は大きかったが混乱はすぐに一巡。日経平均株価は発射翌日の30日には前日の下げ分を挽回し、反発して取引を終えた。ただ、市場の動きがいったん落ち着きを取り戻したとはいえ、日本にとって北朝鮮をめぐる危機が去ったかといえば、多くの専門家も指摘するように、答えはもちろん「ノー」だ。

● 残る軍事衝突の公算 米国内にも不安要素 見定め難しい買い場

 さまざまな爪痕を残した北朝鮮のミサイル問題をめぐっては、日本時間30日に国連の安全保障理事会による議長声明が採択されたほか、石油禁輸措置を含めた北朝鮮への追加制裁も検討されている。刻一刻と新たな動きが浮上する中、市場に再び混乱を及ぼしかねない次の「Xデー」はいつなのか。

 それは、北朝鮮の建国記念日に当たる「9月9日」というのが市場関係者のほぼ一致した見方だ。北朝鮮は、昨年の同日には5回目の核実験を強行。米大統領がトランプ氏となった今年は、例年になく緊張感が高まっており、米国の出方に関心が集まる。市場では短期的に、少なくとも9日までは売買を手掛けにくい状況が続く。

 また市場関係者の多くは「米国と北朝鮮の軍事衝突には至らない」とみているが、事態悪化が続けば、米国が軍事オプションを行使したり、北朝鮮からのミサイルが日本列島に着弾したりする可能性も依然、消えたわけではない。

 北朝鮮問題のほかにも、米国の連邦債務上限問題が不安要素として浮上している。この問題を抱える中、FRB(米連邦準備制度理事会)が量的金融緩和からの出口戦略を首尾よく進められるかどうかについても、不透明感が指摘される。出口戦略が足踏みすれば、円高が進行し、日本株が下落する展開となる公算が大きい。

 相場格言「5月に売り抜けろ」には、「9月に買い戻すのを忘れるな」という続きがある。日本企業の業績は良好であり、「下げ切った先は絶好の買い場になる」(マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジスト)との声もあるが、そのタイミングを見定めるのは極めて難しい局面が到来している。


金正恩暴走の影にロシアの支援あり、プーチンはなぜ北を守るのか
9/4(月) 6:00配信 ダイヤモンド・オンライン

 金正恩の暴走が止まらない。国連安保理で制裁は強化されているが、中国やロシアが支援を続けているため、状況は好転しないままだ。今回は、支援を強化しているとささやかれるロシアについて、考えてみよう。(国際関係アナリスト 北野幸伯)

● 暴走する金正恩への 支援を強化するプーチン

 北朝鮮は8月29日早朝、弾道ミサイルを発射。北海道の上空を通過し、太平洋に落下した。日本政府はJアラートで、12道県民に「頑丈な建物や地下への避難」を呼びかけ、多くの人がパニック状態になった。さらに9月3日には、6回目の核実験に踏み切った。

 言うまでもなく、日本にとって深刻な脅威である北朝鮮。しかし、日本政府は事実上、効果のない抗議しかできない状況だ。確かに国連安全保障理事会で制裁は強化されているが、北朝鮮の貿易で90%を占める中国が支援を続けているため、北朝鮮の態度は変わらないままだ。

 そして、最近は、プーチン・ロシアが「北朝鮮支援を強化している」という情報が多々出てきている。ロシアは、どのような支援を北朝鮮にしているのか?まずは、小さなところから紹介しよう。(太字筆者、以下同じ)

 <北朝鮮、ロシアに公認旅行代理店=初開設、接近浮き彫り
時事通信 8/25(金) 6:33配信 

【モスクワ時事】ロシアの旅行業界団体や在ロシア北朝鮮大使館の関係者は24日、共同で記者会見し、モスクワで北朝鮮政府の認可を受けた初の旅行代理店が開設されると発表した。
ロシアは核・ミサイル開発を続ける北朝鮮に融和的姿勢を示しており、両国の接近ぶりが改めて浮き彫りになったと言えそうだ。>

 モスクワに、北朝鮮政府公認の旅行代理店がオープンした。名前は、「NKOREAN」。北朝鮮大使館の関係者は、「わが国は、世界で最も安全な国の1つだ」と主張しているとか。北朝鮮が世界を騒がしている時期の「公認旅行代理店」開設は、極めて意味深だ。記事にもあるように、「ロシアと北朝鮮が接近している証拠」といえるだろう。

● 統計には出てこない支援量 中ロは結託して北朝鮮を支援

 次は、もっと重要な分野について見てみよう。

 <北ミサイル ロシア、北朝鮮への石油製品輸出を倍増 実態はさらに巨額か

産経新聞 8/20(日) 12:25配信
【モスクワ=黒川信雄】ロシアが今年1~6月に、ガソリンやディーゼル燃料など石油製品の北朝鮮への輸出を前年比で倍増させていたことが露税関当局の資料から明らかになった。
北朝鮮の核・ミサイル開発への国際的な非難が高まるなか、同国を経済面で支えるロシアの姿勢が改めて鮮明になった。>

 なんと、ロシアは今年1月~6月、北朝鮮への石油製品輸出を倍増させていた。ロシア税関局によると、この時期輸出された石油製品は4304トン、金額にすると約2億6000万円相当となる。増えてはいるが、「大した量ではないな」と思われるだろう。しかし、どうも実際は、もっと多いようなのだ。

 <統計上の数字は「氷山の一角」に過ぎないとの指摘もある。
露極東連邦大のルキン准教授は産経新聞のインタビューに、ロシアが北朝鮮に主に輸出する石油製品はガソリンとディーゼル燃料で、それらの輸出量は年間20万~30万トンに達していると分析する。
ただ、多くは中国向けとして輸出され、最終的に北朝鮮に運びこまれるため、統計に反映されないのだという。>(同上)

 ルキン氏は、2つの重要な指摘をしている。1つは、ロシアが北朝鮮に輸出している石油製品の量は、同国税関の記録よりも23~35倍多い。もう1つは、ロシアは、中国経由で石油製品を輸出している。つまり、「中国とロシアは、結託して北朝鮮を守っている」ことになる。

 この件に関しては、公正であるために補足をしておこう。国連安保理は8月末時点で、北朝鮮への石油製品輸出を禁止していない。だから、ロシアも中国も「何も悪いことはしていない」と主張することが可能だ。

 さらに、驚きの話が出てきている。

 <北朝鮮、元KGBを軍事顧問に 暗殺作戦への対抗策

朝日新聞 8/25(金) 5:05配信
北朝鮮が最近、ソ連崩壊で解体された国家保安委員会(KGB)の元要員らを軍事顧問として起用したと、北朝鮮関係筋が明らかにした。
米韓が検討しているとされる金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長を暗殺する「斬首作戦」への対抗策という。>

 北朝鮮は、元KGB要員を軍事顧問として起用した。これが事実だとすれば、ロシア政府の許可なしで雇用されたとは考えにくい。ここまでで、「ロシアが北朝鮮への支援を強化している」ことを、ご理解いただけただろう。

● 「米国にボロボロにされた」 ソ連崩壊後に憎悪を募らせたロシア

 次に、「なぜ、ロシアは北朝鮮への支援を増やしているのか」を考えてみよう。この答えを知ることは、まさに「ロシアそのものを理解すること」につながる。

 ロシアでは、今からちょうど100年前、「ロシア革命」が起こった。そして、世界で初めて「共産主義」をベースとする国家、ソ連が誕生した。共産主義の産みの親カール・マルクスは、「人類歴史は、階級闘争の歴史」と断言する。階級闘争は、奴隷所有者vs奴隷、地主vs農奴、資本家vs労働者と続いていく。

 マルクスの予言によれば、この戦いの帰結は、すでに決まってる。すなわち、労働者階級は資本家階級を打倒し、「労働者の天国」(共産世界)を建設する――。

 こういう世界観の中で、ソ連は「労働者の国」、米国は「資本家の国」である。よって、「労働者の国」ソ連が、「資本家の国」米国を打倒するのは、「歴史的ミッション」なのだ。日本人には「はあ?」という感覚かもしれないが、ソ連では、これこそが「常識」であった。

 実際、ソ連時代の子どもたちは、「米国は、打倒すべき敵」と教育されながら大人になった。だから、1952年生まれのプーチンも、もちろん「反米」である。しかも彼の場合、大学卒業後すぐにKGBに入ったので、「超反米」といえる。
 
 さて、歴史は、マルクスの予言とは、まったく異なる方向にむかう。彼の歴史観によると、社会主義・共産主義国は、資本主義の次に来る段階であって、より進んでいるはずだったのだが、ソ連は米国に負け、1991年末に崩壊してしまった。

 この時プーチンは、「共産主義教のインチキ」には気づいただろう。しかし、彼が親米に変わったわけではなかった。「米国は、悪の国」という思想を証明するような事態が、ソ連崩壊後に次々と起こったからだ。

 新生ロシアの初代大統領エリツィンは、米国やIMF(国際通貨基金)などの勧告に従って経済改革を行ったのだが、これが大失敗だった。ロシアのGDPは、92~98年でなんと43%も減少してしまう。この悲惨な結果について、ロシアでは「米国がわざと間違った改革をさせ、経済を破壊した」と広く信じられている。

● NATO拡大に恐怖するロシア 「われわれは米国に何度もだまされた」

 さらに、安全保障面でも、ロシアは米国に失望した。90年、資本主義陣営の西ドイツと、共産陣営の東ドイツが統一された。これは、ソ連の許可なしでは実現しなかった。
 
 米国はこの時、「NATO(北大西洋条約機構)を東に拡大することはない」と、ソ連に約束したのだ。しかし、後に米国は、これをあっさり破った。

 99年、チェコ、ハンガリー、ポーランドがNATOに加盟。この東欧の3国は冷戦時代、「事実上ソ連の支配下にあった国々」である。2004年には、ルーマニア、ブルガリア、スロバキア、スロベニア、エストニア、ラトビア、リトアニアが加わった。
 
 特に、エストニア、ラトビア、リトアニアは重要だ。これらは、「旧ソ連国」であり、ロシアから見ると、「かつて自国の一部だった国々」だ。09年には、アルバニアとクロアチア、17年にはモンテネグロがNATOに入った。ソ連が崩壊してから、NATO加盟国はなんと13も増えている。

 ロシアからは、「巨大反ロシア軍事ブロックが膨張し続けている」ように見える。しかも、米国は現在、これも旧ソ連のウクライナ、モルドバ、ジョージア(旧グルジア)をNATOに引き入れようと画策している。当然、プーチンの反米意識は、ますます強まっていく。
 
 ここまでの話、「大げさな…」と思われる人も多いだろう。そこで、14年3月18日、ちょうどクリミア併合を決めた時のプーチン演説を引用してみよう。

 < 我々は何度もだまされてきた。我々の見えないところで事が決められ、実行された。
例えばNATOの東方拡大やロシアの国境近くに軍事施設を設けることなどだ。彼らは同じことを繰り返してきた。

「それはあなた方に向けたものではありません」

信じられない。

(欧州)ミサイル防衛システムの展開もそうだ。我々にとっては脅威にもかかわらず、施設や装置は設置されている。>

 < 我々は根拠を持って次のように推察する。
すなわちロシアを抑制しようとする悪名高い政策は、18世紀、19世紀、20世紀にわたって続いてきた。そして今も続いている。

我々は常に追い込まれている。>

● ロシアから見た 北朝鮮の地政学的位置づけ

 プーチンは、「ロシアを抑制しようとする政策は、今も続いている」と考えているのだ。もっと重要なことに、「ロシア国民も、そう信じている」。そして、ロシア国民は「クリミア併合以後、わが国は戦争状態に突入した」と認識している。

 実際、テレビを見れば、毎日のように「ロシア軍の動向」が伝えられる。テレビ局では、毎日「政治討論番組」があり、白熱した議論が交わされている。しかも、そのほとんどは、「いかに米国は悪であるか」という内容である。
 
 このように。ロシアから西を見ると、「29ヵ国からなる超巨大反ロシア軍事ブロック」NATOが迫っている。

 東はどうだろう?こちらも油断できない。ロシアを崩壊させたい米国と、その同盟国日本・韓国が、「隙あらば侵略しよう」と狙っている(と、彼らは見ている)。

 それで、日本のMD(ミサイル防衛)も、韓国の地上配備型ミサイル迎撃システム・THAADも、「対北朝鮮といいながら、実は対ロシアだ」と考えているのだ(ちなみに米国は、東欧MDについて、「対ロシアではなく、対イランだ」と苦しい説明をしていた。そんな経緯から、日本、韓国MDについて「対北朝鮮だ」といっても、ロシアは信じない)。

 こういう緊張感の中で、ロシアにとって北朝鮮は、どのような国なのか?それは「米国の侵略を防いでくれる緩衝国家」である。

 今の日本人は、「緩衝国家」の必要性を理解できないだろう。しかし、かつては日本も、朝鮮や満州国を「ロシア(後のソ連)の南下を阻止するための緩衝国家」と見ていた。その後、日本は米国の保護下に入ったため、誰も「緩衝国家が必要」とは言わなくなったが、ロシアはいまだに米国と戦っているので、「緩衝国家が必要」と考えるのだ。

● 効果がないように見えても 日米の現行の作戦が正しい理由

 もちろん、プーチンも、北朝鮮が核兵器を持つことを望んではいなかっただろう。ロシアは、「核の寡占状態」を維持したいからだ。核拡散防止条約(NPT)は、米国、英国、フランス、ロシア、中国以外の国が核兵器を持つのを禁じているが、これはロシアにとって都合がいい。それに、北朝鮮を許せば、日本や韓国の核保有を止めることが難しくなる。

 それでも、緩衝国家・北朝鮮が必要であることに変わりはない。北朝鮮が崩壊し、米国の同盟国・韓国が朝鮮半島を統一したとしよう。すると、米国は朝鮮半島のロシア、中国国境付近に基地を置き、ミサイルを配備するだろう。ロシアは、これを阻止したいのだ。

 このように北朝鮮を必要としながらも、今までロシアは、北朝鮮をあまりサポートしていなかった。ではなぜ、ここにきて支援を増やしているのか?これは、米国の圧力によって、中国が対北支援を減らしているからだろう。中国が減らした分を、ロシアが増やすことで補っていると思われる。

 ロシアは、これからも北朝鮮との「対話」を呼びかけ、国連安保理を通して「戦争回避」を主張し続けるだろう。金正恩を守るのが、現時点でロシアの国益なのだ。

 そうはいっても、ロシアも、「全世界を敵に回してでも北朝鮮を守る」という感じではない。実際、国連安保理で「対北制裁」は徐々に強化されている。常任理事国であるロシアは拒否権を持っているので、制裁が強化されているというのは、ロシアもそれに同意してきたということだ。

 北朝鮮が北海道上空を通過するミサイルを発射したことを受け、安保理は8月30日、同国を強く非難し、ミサイル発射の即時停止を求める議長声明を出した。ロシアは、これにも反対していない。

 日米はこれまで、北朝鮮が何かアクション(核実験、ミサイル発射)を起こすたびに、同国を非難し、安保理を通して制裁を強化してきた。それでも北朝鮮が変わらないことから、無力感すら漂っている。
 
 しかし、日米は、正しい道を進んでいるのだ。

 最終的に戦争になるとしても、「日米は平和的解決のために、できる限りのことはした」と世界を納得させることが大事だ。朝鮮戦争が起こったとき、中ロがあからさまに北朝鮮を支援できないようにするためである。

 もし中ロが北朝鮮側に立って参戦すれば、第三次世界大戦になる可能性も出てくる。「北朝鮮を助ければ、世界を敵に回して孤立する」と中ロに信じさせるためには、まどろっこしいように見えるだろうが、まずは「国連安保理」で行けるところまで行くことが必要なのだ。


あまりに幼稚な左派の「北朝鮮核容認論」これでは日本が滅びる
9/4(月) 6:00配信 現代ビジネス

次は「軍事オプション」もあり得る
 9月3日、北朝鮮は国際社会の意表を突くかのように核実験を行った。北朝鮮は水爆実験が成功したと報じている。これに対して、政府は、北朝鮮に厳重に抗議し、最も強い言葉で断固として非難すると表明した。と同時に、更なる重要な措置をとるべく国連安保理の調整を開始した。

 さすがに、中国も「断固たる反対と強烈な非難」を表明。ロシアも、国連安保理の決議や国際法を軽蔑するものであり、最大限の非難に値するとしている。隣国・韓国は、国際社会と共に最大級の反撃措置を取ると表明した。

 アメリカは不気味である。トランプ大統領は北朝鮮の核実験後8時間は何も言及しなかった。その直前までは、対話は解決策ではないとつぶやいており、その発言が注目されていた。

 ようやくトランプ大統領はツイッターでつぶやきを投稿したが、北朝鮮は引き続きアメリカにとって非常に敵対的で危険であるというものだった(https://twitter.com/realDonaldTrump/status/904305644651634688)。そして、「北朝鮮は、ならず者国家であり、中国にとってもやっかい者である」ともつぶやいた(https://twitter.com/realDonaldTrump/status/904307898213433344)。

 また、「韓国は北朝鮮との対話懐柔が機能しなかったことがわかっただろう」と韓国の対応にも言及した(https://twitter.com/realDonaldTrump/status/904309527381716992)。北朝鮮をならず者国家と断定したところに、アメリカが軍事オプションにさらに一歩踏み込んだ、と筆者は感じた。

 今回の北朝鮮の核実験については、日米中ロ韓、いずれも最高レベルの言葉で非難したことになる。ここまでくると、残されたものは、国連のさらなる制裁、それに国連軍を含む軍事オプションになった。

 当面、石油禁輸が国際社会で検討されるが、軍事オプションも視野に入りつつあることは間違いない。イラクの時にも、類似の国連政策が採られた後、多国籍軍の軍事オプション行使、という事態になった。国際政治のリアリズムからは同じような経緯になっても不思議でない状況であることを指摘しておきたい。

的外れな批判が目につくが
 さて、核実験にさかのぼること5日前の8月29日早朝6時頃、北朝鮮は日本列島の上空を越える弾道ミサイルを発射した。

 北朝鮮のミサイルが日本列島の上空を本格的に通過するのは2009年以来で、金正恩体制になってからは初めてだ。2009年の時には人工衛星のためのロケットと称していたが、今回はミサイルといっており、事態は深刻だ。

 発射後されたあと、日本の北部地域の住民にミサイル発射を知らせる緊急警報が発せられた。Jアラートも稼働したが、この音で早朝に起こされた人の一部から「対応しようにもどうしようもない」と政府への批判があった。

 悪いのは、情報提供した政府ではなく北朝鮮である。しかも、Jアラートは着信の設定を変えれば、設定着信不可にもできる。実際にミサイルが飛んできた場合、初期段階の対応で生死を分けることもあるので、情報提供は重要だ。

 それにしても悪質なのは、これに乗じて安倍政権批判をする左巻きの人たちだ。たとえば、金子勝氏は、ツイッターでこのようにつぶやいた(https://twitter.com/masaru_kaneko/status/902288152722792448)。

 筆者は2005年から2006年に総務大臣補佐官としてJアラートの実施官庁である総務省に在籍していたので、そのときにJアラートが出来た背景を調べたことがある。

 そもそも、Jアラートが導入されたのは、2004年に制定された国民保護法がもとになっている。有事における民間防衛については、ジュネーブ民間防衛条約があり、国民保護法はそれと他国の民間防衛を参考にして制定されたものだ。

 同法44条では、「対策本部長(首相)は、武力攻撃から国民の生命、身体又は財産を保護するため緊急の必要があると認めるときは、基本指針及び対処基本方針で定めるところにより、警報を発令しなければならない。」とされている。

 今回はミサイル実験であって「武力行使」ではないという意見もあるかも知れないが、北朝鮮は事前に何も知らせていないので、武力行使でないと決めつけることはできない。実験であっても、失敗すれば、我が国領土に落下する可能性があるので、発射段階では武力行使として見ざるを得ない。一刻一秒を争う警報では、事後講釈はできないことを忘れてはいけない(もっとも着弾までの時間は4分あるが、上手く使うかどうかは本人次第だ)。

 これで、金子氏の安倍政権批判がいかに的外れであることがわかるだろう。世界における民間防衛や国民保護法をまったくご存じないかのようなつぶやきである。安倍政権だけが警報を出すわけでなく、どんな政権でも警報を発しなければ法律違反になってしまう。金子氏は国民保護ポータルサイト(http://www.kokuminhogo.go.jp/shiryou/nkjalert.html)を読んだ方がいい。

 筆者が気になるのは、「Jアラートは無意味」という左の方の意見の中に、北朝鮮は挑発するだけで実際には発射しないという思い込みがあることだ。これは根拠なき楽観論である。いくら北朝鮮が交渉材料として核・ミサイル実験を行っているからといって、本気を見せないとブラフにもならない。

論理がまったく逆
 その意味から、今回のミサイル飛行ルートを見ると、南だと韓国の上空を飛び、グアム方面への発射とみなして、米韓は本気で反撃するかもしれない。もっと北寄りだと、ロシアを刺激する。というわけで、米韓ロを避けて、日本に向けたと考えられる。

 要するに、日本だけを挑発しても北朝鮮から見れば反撃される可能性はゼロだから、今回のミサイル飛行ルートが選択されたとみるべきだろう。つまり、日本がなめられたのだ。
筆者は、なめられるだけで北朝鮮が人畜無害であればそうでもいいと思うが、北朝鮮が脅威であり、危険な国であることは間違いない。

 しかし、左派の中には、米韓合同軍事演習をするから北朝鮮はミサイルを発射するのだと、一方方向のロジックを唱える人がいる。この際、北朝鮮の要求(米韓合同軍事演習を控えるなど)を受け入れるべきという人もいる。8月31日における官房長官の記者会見に出席した、東京新聞の某記者の質問がその典型である(http://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/201708/31_a.htmlの12分30秒あたり)。

 官房長官は「北朝鮮に行って聞いてきたらどうか」といなした。なお、この記者は、最後にもあまりに的外れの質問をしているのでかなり笑える。

 有事のリアルなことになると、左派の人は「お花畑論」なので、ちょっと耳を疑う発言ばかりが目立つことになる。北朝鮮は国連決議などを無視して、核・ミサイル開発を続けていることをまったく考慮していない。北朝鮮の国際社会を無視した暴走があるから、米韓合同軍事演習もあるわけで、論理関係がまったく逆転している。

 北朝鮮の暴走が国際的にも問題であることは、今回の核実験を受けて、中ロが強く非難したことでもわかるだろう。しかし、安倍政権を批判することのみしか見えない左派には、本末転倒したものでもなんでもいいらしい。

 左派の中には、北朝鮮の核を認めよという人もいる。しかし、核保有国とされるためには、核拡散防止条約(NPT)に加盟する(米、ロ、英、仏、中)か、国際機関IAEAの監視下にある(インド、パキスタン、イスラエル)ことが条件となる。北朝鮮はどちらにも該当しないし、受け入れるとも思えないので、認めるなど論外だ。

 もし万が一、国際社会が北朝鮮を核保有国として認める動きになったら、日本は「朝鮮半島の非核化ができないと、日本としても非核三原則が堅持できなくなる」と国際社会に叫んでもいい。これは、核の抑止論から見れば当然である。

 やられたら倍返しというのが抑止論であるので、日本の核保有は一応理があることになる。しかも、日本は潜在的な技術力があるので、短期間にやろうと思えば実現できる。

考えればわかること
 もっとも、いきなり日本が核保有国になるというと、国際社会の力学のなかで政治的に潰される可能性もあるので、核保有といわずに、「非核三原則の見直し」というのであれば理が通るし、国際社会の批判も受けにくい。実際、「核を持ち込まず」という原則が崩れていることはほぼ明白なので、見直しの好機だと言い出してもいいはずだ。

 日本が核保有となれば、韓国でも核保有の議論が始まる。そうなれば中国が黙っていないだろう。アメリカも反対するはずだ。結局、国際社会は、その「核保有論の拡散」を防ぐためにも、北朝鮮を押さえようとするだろう。朝鮮半島の非核化こそが、東アジアの安定になる、ということだ。

 こうした話は、実際に行うかどうかというより、国際政治的なメッセージとして、発することが重要だ。国際政治では、手を変え品を変え、言葉の戦いを繰り返している。その意味で、日本としてできるだけのことを、必要に応じて発信しなければいけない。

 目先のことを考えると、秋の臨時国会において補正予算で防衛費を大幅増にするというのも、北朝鮮(および国際社会)へのいいメッセージだ。実際にすぐ防衛力が高まるかというより、今の憲法の範囲内で備えをする、ということだ。

 いずれにしても、左派の人が「北朝鮮の核保有を認めればいい」というとき、日本の非核継続、防衛予算の現状維持、というのが前提となっているので、国際社会から見れば何の戦略もない「お花畑論」として受け取られる。

 何度も述べているが、国家間の軍事力が均衡しないと戦争確率が増すので、核を持った北朝鮮と真の意味で戦争をしないためには核保有や防衛力強化が必要という議論になるのだが、左派の「お花畑論」ではそれが出てこない。だから説得力がないのだ。

 このような現実味のない論が蔓延することがないよう、願いたいものだ。


“運命の9月9日”に迫る──北朝鮮ミサイル危機、3つの疑問を検証
9/4(月) 6:00配信 週プレNEWS

970
金正恩がちらつかせたグアムへのミサイル発射に使われそうなのが、今回日本上空を横断した中距離弾道ミサイル「火星12」だ

一時は緊張緩和が期待された米朝関係も、北朝鮮の“日本横断ミサイル”で再び緊迫。9月9日、建国記念日に北朝鮮が繰り出す“次の一手”次第では最悪の事態も──。

【画像】Jアラートと迎撃ミサイルのタイミング

* * *

8月29日6時2分、12道県で「Jアラート」の警報音が響いた。その4分前に北朝鮮が発射した中距離弾道ミサイル「火星12」は、津軽海峡と北海道南部上空を飛び、約14分で襟裳(えりも)岬の東約1180kmの海上に落下した。

これはある意味、日本にとって貴重な“実戦的訓練”の機会だったともいえる。3つの疑問を順に検証していこう。

(1)Jアラートはどの程度有効に機能した?

軍事ジャーナリストの世良(せら)光弘氏はこう語る。

「官邸には事前に米軍などから発射の兆候が伝えられていたようですが、いずれにしても発射から4分でJアラートを発信できたことは十分に成功といっていいでしょう。

今回は上空通過でしたが、仮にノドンミサイルが日本に向けて発射された場合、着弾まで約8、9分。発射から4分でJアラートが鳴れば4、5分の避難時間が確保でき、建物内にいる人が危険な窓辺から離れたり、外にいる人が地下や頑丈な建物を探すことも可能になる。地面に伏せ、目と耳を覆うだけでも生存率は高まります。より深刻なミサイル攻撃に直面している国や地域では、日常的にこのような防空訓練を行なっています」

(2)Jアラートが発信された一方で、なぜイージス艦は迎撃ミサイルを発射しなかった?

「イージス艦が迎撃するかしないかを決めるのは、Jアラートの発信よりも後の段階。今回はその時点で日本の領土、領海に落ちないと判明したため、迎撃命令は出されませんでした。

反省点は、北朝鮮がグアムにミサイルを撃つと表明したことを受け、地上配備型の迎撃ミサイルPAC3を中国・四国地方に重点配備していたこと。北海道は手薄な状態でした」(世良氏)

(3)なぜ北朝鮮はこの飛翔コースを選んだのか?

金正恩は何もやたらめったらに撃っているわけではなく、むしろ今回のコースには彼の“苦心”が表れていると、韓国軍関係者は分析する。

「地図を見ればわかりますが、実戦に近い飛距離を出すための試射のコースは相当限られる。北海道- 樺太(からふと)間を抜けるコースはロシアを刺激し、かつアラスカに基地を持つアメリカを怒らせかねない。対馬(つしま)海峡から沖縄や先島諸島を抜けるコースも、米軍基地上空を飛ぶことになってしまう。

そうなると本州あるいは北海道を横断するしかないのですが、東北上空を飛ぶルートはハワイ狙いと誤解されかねず、東京や大阪などの大都市周辺も刺激が強すぎる。今回の津軽海峡コースは、まさにここしかない、というピンポイントの選択だったのです」

緊迫するミサイル危機の行方は米朝関係にかかっている。今は互いに非難や挑発で応酬しつつ、ギリギリのところで「対話」の糸口を探っている段階だが、果たしてうまくいくのか。

「交渉の主導権を争うチキンレースは最終段階に入っており、遠からず米朝対話が始まる可能性もある。最初の段階ではアメリカは核・ミサイルの破棄、北は核保有国としての認定を求めつつ、実際の落としどころのキーワードは『凍結』になるでしょう。

ただ、北はすでに300基以上の短距離・中距離ミサイルを保有し、さらに新型中距離ミサイルや大陸間弾道ミサイル(ICBM)も実験段階。寧辺(ニョンビョン)の黒鉛炉でのプルトニウム生産も進んでいます。どれをどの順番で凍結するか、検証・監視をどうするか、見返りは何か、などの交渉はひと筋縄ではいかず、いわば“マラソン”になる。その間に不測の衝突があれば、交渉はご破算です」(韓国軍関係者)

そんななか、気になる情報がある。元時事通信社ワシントン支局長の小関哲哉(おぜき・てつや)氏は言う。

「6度目の核実験というのは相当深刻です。今度は核分裂ではなく、いよいよ水爆を実用化してミサイルに核弾頭を搭載するための最終段階(核融合実験)となるからです」

前出の韓国軍関係者は、この核実験が“不測の衝突”を招きかねないと警告する。

「韓国は、アメリカが軍事行動を起こす“レッドライン”が核実験の強行だと受け止めています。ただ、どうも北にはそのメッセージが伝わっておらず、核実験ではなくICBMの保有をレッドラインと見ているフシがある。この認識のズレは、最悪の結果につながりかねません」

◆『週刊プレイボーイ』38号(9月4日発売)「北朝鮮危機『運命の9月9日』迫る!」では、在韓米国人「極秘退避マニュアル」の中身を韓国軍情報部門の関係者を取材。こちらも是非お読みください。

(写真/時事通信社)


安倍首相が米露首脳と電話会談、ロ大統領と「深刻な脅威」で一致
9/4(月) 5:56配信 ロイター

[東京 4日 ロイター] - 安倍晋三首相は3日深夜、米国のトランプ大統領、ロシアのプーチン大統領と相次いで電話会談した。プーチン大統領とは、北朝鮮の核実験は深刻な脅威であるとの認識で一致し、トランプ大統領ともこれまでにない強い圧力を北朝鮮にかける必要があるとの認識で一致したという。安倍首相が記者団に語った。

安倍首相は、プーチン大統領との電話会談について「北朝鮮による暴挙は、深刻な脅威であるという現状認識を完全に共有した。国連安保理で協力していこうということを申し上げ、ウラジオストックでも今週会談を行う予定であるが、緊密に連携していこうということで完全に一致した」と述べた。

また、トランプ大統領との電話会談では「今回の北朝鮮の暴挙は見過ごすことができない。そして国際社会が強い決意を持って、これまでになく強い圧力をかけなければならないという認識で一致した。日米は100%ともにある、ということも改めて確認した」と語った。

そのうえで「世界の平和を脅かす北朝鮮の暴挙を止めることができるかどうかは、国際社会が連携、連帯していくことにかかっている。連携を深めるために、今後とも全力を尽くす」と述べた。

(田巻一彦、久保信博)


国連総長、核実験を非難
9/4(月) 5:55配信 時事通信

 【ニューヨーク時事】国連のグテレス事務総長は3日、北朝鮮による新たな核実験を非難する声明を発表した。

 声明は核実験について「核不拡散や軍縮の国際努力を損ない、地域の安全を著しく不安定化させる。北朝鮮は核実験の(実施を禁止した)規範に違反し続ける唯一の国だ」と批判。北朝鮮に対し、核実験の停止や安保理決議に基づく国際義務の順守を求めた。


米、北からの脅威に「大規模な軍事対応」の構え 国防長官が発言
9/4(月) 5:40配信 AFP=時事

【AFP=時事】(更新)ジェームズ・マティス(James Mattis)米国防長官は3日、米国は北朝鮮からの脅威に対し、「大規模な軍事対応」を開始するだろうと述べた。

【写真】韓国軍が弾道ミサイル発射訓練 北朝鮮の核実験受け

 マティス長官の発言は、北朝鮮が同日実施した核実験を受け、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が国家安全保障担当補佐官らと協議した後に出されたもの。北朝鮮はこの実験について、ミサイルに搭載可能な水爆だったと主張している。

 マティス氏は、「米本土またはグアムを含む海外領土、あるいは同盟諸国に対するいかなる脅威も、大規模な軍事対応をもって迎えられるだろう、実効的かつ圧倒的な対応だ」と言明した。

 北朝鮮が今回実施した核実験の爆発の威力は、広島に投下された原子力爆弾を超えたという見方もあり、トランプ大統領は「米国にとって非常に敵対的で危険」と非難している。

 これまで北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長と舌戦を展開してきたトランプ氏。この日は直接的な威嚇こそ差し控えたものの、ツイッター(Twitter)上では北朝鮮を「中国にとって重大な脅威であり屈辱となったならず者国家」と呼んだ。

 さらに大統領は、「北朝鮮と取引のあるすべての国との貿易停止も検討している」とも投稿した。そのような措置が講じられれば、北朝鮮の唯一の同盟国である中国に多大な影響を与える可能性がある。【翻訳編集】 AFPBB News


トランプ氏、北への軍事攻撃「そのうち分かる」
9/4(月) 5:38配信 読売新聞

 【ワシントン=大木聖馬】トランプ米大統領は3日、ホワイトハウスで、マティス国防長官や米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長らと6回目の核実験を強行した北朝鮮への対応を協議し、軍事的措置の検討を加速させた。

 北朝鮮の後ろ盾となる中国とロシアに対して経済的締め付けを加えるとともに、北朝鮮への軍事的圧力も強める姿勢を鮮明にした。

 マティス氏はトランプ氏との協議後、「我々には多くの軍事的な選択肢がある。大統領はそれぞれについて説明を求めた」と記者団に述べ、具体的な軍事的措置について突っ込んだ議論を行ったことを示唆した。トランプ氏は記者団から軍事攻撃について問われ、「そのうち分かる」と答えた。

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