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2017年8月18日 (金)

北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・148

去る1月6日に核実験を行なった残虐な中世の亡霊・暗黒独裁国家・北朝鮮が、今度は長距離弾道ミサイル発射実験の準備を進めていたが、ついに7日9時31分に発射した。

政府は7日午前、北朝鮮による弾道ミサイル発射を受け、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)を開き、国民の安全確保に万全を期すとともに、米韓などと緊密に連携し、北朝鮮に厳しく対応していく方針を確認した。
NSCで首相は、「米国や韓国など関係国と連携し、必要な対応を適時適切に行う」よう求めた。また、首相は関係省庁に対し、(1)落下物などによる被害がないかの確認(2)情報収集・分析の徹底(3)関係国との連携―を指示した。

安倍晋三首相は7日午前、首相官邸で記者団に対し、北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射したことについて「断じて容認できない。明白な国連安全保障理事会決議違反だ。国際社会と連携し、毅然として対応する。国民の安全と安心を確保することに万全を期する考えだ」と述べた。

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リンク:金正恩が味をしめた瀬戸際外交――要求するのは核保有と多額の経済援助!? - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:歴史が語る米国に残された「軍事オプション」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「高齢化」している自衛隊で本当に大丈夫か - 速報:Yahoo!ニュース.
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以下、参考のために同記事を引用

百田尚樹氏激白(1) 北朝鮮危機について「見て見ぬふり」は許されない
8/21(月) 7:00配信 デイリー新潮

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百田尚樹氏

 北朝鮮がグアム近海へのミサイル発射を予告するなど、米朝間の緊張はまた高まっている。もしも米朝が一戦構えることになれば、日本も大きな被害を受ける可能性は大なのだが、メディアも国会もそこまでの緊張感はないようにも見える。

 この数週間、メディアが好んで取り上げた政治関連の話題は、2つの「学園モノ」を除くと、内閣改造とそれに伴った新任大臣の間抜けな発言。閉会中審査が行なわれた国会でも、日報問題に関する水掛け論が繰り返されていた。

 このような状況を作家の百田尚樹氏はどう見ているか。最新のインタビューを2回にわたってお届けしよう。

「北朝鮮を刺激するな」という人
 北朝鮮の脅威に関する日本国内の報道は、3、4月のほうが緊張感を持って大きく伝えられていたように思えます。それに比べると今はかなり落ち着いてきた。

 落ち着いた、というと聞こえは良いですが、要するに慣れてきて、情報を伝える側も受け取る側も飽きてしまった。テレビ局などは「新味がない」と判断しているのでしょう。

 しかし、その後も北朝鮮は次々と技術が進歩していることを見せつけていて、危機が高まっていることは間違いありません。アメリカに詳しい知人によれば、CNNなどでも北朝鮮関連のニュースがかなりの時間を占めており、どう対処すべきかが大きな政治的争点にまでなっているそうです。「早目に攻撃すべきだ」という立場と「そんなことをしてはいけない」という立場とで対立している。

 しかしこれはおかしな話で、いくらアメリカに届くICBMを開発したといっても、有事の際に被害を受ける可能性が高いのはアメリカではなく韓国であり、日本なのです。ところがその日本では、ピントの外れた議論がいまだに平気で幅を利かせています。

 その代表例が「ミサイルを迎撃したら北朝鮮を刺激するだけだ。もっと平和的な話し合いをすべきだ」という類の意見でしょう。

 もちろん平和的な話し合い、外交的努力をおろそかにしてはなりません。

 しかし一方で、最悪の事態、すなわち彼らが暴発してしまうことは想定しないといけないのです。迎撃も含めて、様々な事態に備えて日本に何ができるのか、何をすべきかを想定し、準備するのは当然です。

言霊信仰の弊害
 ところが、日本人には昔から言霊信仰のようなものがあり、これが「最悪の事態」を想定することを邪魔してきました。

 このことは新著の『戦争と平和』にも詳しく書いたのですが、「悪いことを言ったり考えたりすると、それが現実化する」という思考法が根強くあるのです。

 日本の誇る最強の戦闘機、ゼロ戦とアメリカのグラマンとを比べた場合、前者は圧倒的に防御力がない。防御力を犠牲にしてでも、速度や旋回能力を向上させることにしたからです。当然、それではパイロットの命が危なくなるのですが、当時の海軍上層部は「撃たれなければいいのだ」と考えました。

「最悪の事態」を考慮しなかったのです。結果としてゼロ戦は非常に攻めに弱い戦闘機になりました。

 作戦においても同様でした。ガダルカナルなどの戦いでは、実際の戦闘よりも餓死による犠牲者の方が多く出ました。これも、作戦がすごく順調に進んだ時だけを想定して、もしも長引いた時にどうするか、について真剣に考えなかったからです。

「もしもうまくいかず、長引いたらどうするんですか」

 そんなことを言ったら「縁起でもないことを考えるな」と怒られるわけです。

 そんなのは過去の話だ、と思われるでしょうか。

 しかし、これも『戦争と平和』で触れましたが、たとえば福島第一原発事故に関連しても、同じようなことが見られました。事故処理のためのロボットが無かったのは、以前から現場からは「深刻な事故に備えてロボットを開発すべきだ」という声があがっていたにもかかわらず、上層部が握りつぶしてしまい、開発が進まなかったからです。

 仮に電力会社が開発を進めていたら、

「おたくは事故なんか起こらないと言ったじゃないか」

 と責められる。それを怖れたのです。

がん検診の受診率が低いのは
 個人のレベルでも「最悪の事態を考えない」癖は国民性としてあるようです。日本人のがん検診の受診率は欧米先進国と比べると非常に低く、たとえば子宮頸がんや乳がんなどの検診率は欧米の半分程度だそうです。

 もちろん人生哲学として、そういうものは受けず、いかなる時も運命を受け容れる、という人がいてもいいでしょう。しかし、どうも実際は「悪いものが見つかったら怖い」といった理由の人が多いようです。

 要するに嫌なものは見たくない、という心理が働いている。

 決して、「がんになったら、それも運命」と達観しているわけでもないのです。その証拠に、ほとんどの人が、本当に体の具合が悪くなってから病院に行き、がんと宣告されてから、慌てふためいて治療に入るのです。

 しかし発見が遅ければ、それだけコストはかかるし、リスクも高くなる。早め早めに治療しておけば、コストもかからず、生還率も飛躍的に高まります。

 北朝鮮についても、実は日本は長い間、同じようなスタンスでいた、つまり「そんなにひどいことにはならないだろう」と、最悪の事態から目を背けてきたのではないでしょうか。

 彼らに核開発の意思があったことはずっとわかっていました。それをミサイルに搭載し、実用化を進めていることもわかっていました。今はそれほど危険でなくても、技術の進歩で、いずれ日本列島がすっぽりと北朝鮮の核の射程内に入ってしまうことは容易に想像できました。

 それなのに、政治家も含めて日本人の多くは、悪いものは見ないようにしてきました。国際社会に「早目に処理したほうがいい」といったことを本気で訴えたりはしませんでした。それどころか、私のように北朝鮮の脅威を訴える人間は物騒なやつだと見られかねなかったのです。彼らを敵視したら、かえって刺激して危ない、というのです。

 下手に騒いだり、対策を練ったりするよりも、静かに見守ろう。そうすれば向こうの気が変わるかもしれない、体勢が崩壊するかもしれない、事態が好転するかもしれない……それはあたかも悪い病気が見つかったのに「しばらくすれば自然に消えるかも」と淡い期待をするのと同じではないでしょうか。

 実際に、世界が見守っているうちに、時間は経ち、その間に北朝鮮は着々と技術開発を進めて行ったのです。「平和的な話し合いを」と言う人たちは、この間の経緯を忘れているか、知らないのか、どちらなのでしょうか。

リアリストとして考えよ
 最悪の事態を想定しないという日本人の民族性が究極的にあらわれているのが日本国憲法でしょう。日本国憲法には「緊急事態条項」がありません。緊急事態条項とは、戦争や大災害のように国家存亡の危機が発生した場合に、憲法や法律の平時通りの運用を一時的に停止するというものです。

 世界各国の中でこうした緊急事態に関する条項がない国などほとんどありません。

 ところが、日本国憲法にはその条項がないどころか、これについての議論もタブー視されてきました。反対する人たちは「戦前に戻ることになる」「国家が国民を弾圧する」というのです。彼らは、そうした条項が出来れば、「法の拡大解釈を招き、結果として国家権力が危険なふるまいをする」といった類の懸念を示します。

 しかし、その根底にはやはり「最悪の事態を想定したくない」という心理が働いているのではないか、と私は考えています。つまり、外国がいきなり攻撃をしてくること、侵攻してきて占領することを想定したくないのです。

 こうした思考法は、平時の時はまだいいでしょうが、もう今はそういう状況ではありません。今回、私は徹底的にリアリストの立場から平和を守るためにどうすべきかを考え抜き、『戦争と平和』という本を書きました。

「悪いことは見ないようにする」「そのうち何とかなる」といった空想主義的な考えから脱する人が一人でも増えれば、と願っています。

2017年8月21日 掲載


金正恩が味をしめた瀬戸際外交――要求するのは核保有と多額の経済援助!?
8/21(月) 6:00配信 週プレNEWS

8月14日、北朝鮮の指導者・金正恩委員長は米領グアム周辺に向けて弾道ミサイル4発を発射する計画について「もう少しアメリカの行動を見守る」と、事実上の延期を表明。

これで米朝激突の危機は去った、ようやく“対話モード”に入る、といった報道も多いが…。

■交渉成立の可能性はわずか数%程度

そもそも、グアム攻撃がいったん延期されたところで、両者の根本的な対立構図はまったく変わっていない。米側が提案しているような米朝間の「対話」は可能なのか?

元時事通信社ワシントン支局長の小関哲哉(おぜき・てつや)氏はこう語る。

「大前提として、アメリカは北朝鮮に核放棄を、北朝鮮はアメリカに自らを核保有国として認めることを求めており、両者が妥協できる落としどころはありません。特に金正恩は、もし要求どおりに核や弾道ミサイルを放棄すれば、イラクのフセインやリビアのカダフィと同じ運命をたどると考えている。そのため米側の要求をのむことはありえず、核保有を認めることに加え、日米に多額の経済援助を要求してくるはずです」

北朝鮮の核開発が発覚した1994年には、開戦直前でカーター元米大統領が当時のクリントン大統領の特使として電撃訪朝し、金日成(キム・イルソン)主席と核開発凍結の合意を取りつけた(その後、北朝鮮は合意を破棄したが)。しかし今回は、その再現はかなり難しそうだ。小関氏が続ける。

「今の米共和党には、トランプ大統領の意向を伝え、金正恩と対等に渡り合えるような交渉役(ネゴシエーター)が見当たりません。強いて言えば娘婿(むこ)のクシュナー大統領上級顧問でしょうが、いずれにせよ94年とは状況が違う。なんらかの合意に至る可能性は、せいぜい数%というところでしょう。

やっかいなのは、金正恩が最近の“瀬戸際外交”に味をしめているフシがあることです。グアムへのミサイル発射を予告して緊張を極限まで高め、それをフッと緩めることで対話モードをいったん引き出したわけですから、確かにゲームは北朝鮮側のペースで進んでいる。もし望む譲歩が引き出せなければ、再び“グアムカード”を持ち出してくるはずです」

◆『週刊プレイボーイ』36号(8月21日発売)「トランプVS金正恩 交渉決裂なら、日本のどこに何発ミサイルが飛んでくる?」では、グアムへのミサイル発射が強行されたら何が起こるのか、日本のどこを狙われるかを専門家が分析。こちらもお読みください!

(取材・文/世良光弘 小峯隆生 写真/時事通信社)


歴史が語る米国に残された「軍事オプション」
8/21(月) 6:00配信 東洋経済オンライン

この記事は、U.S.-China New Perspectives Foundationの記事を翻訳したものです。

 北朝鮮へ「炎と恐怖」をお見舞いするというドナルド・トランプ大統領の不吉な脅迫は、金正恩委員長ばかりか、少なくとも世界中の注目を集めたという点では成功だった。たとえ核兵器を使用してでも、北朝鮮への予防攻撃の用意は整っているというこのあやふやな主張により、株式市場は混乱し、日本人は防空施設を求め、韓国の文在寅大統領を含む、不安に駆られた敵国と同盟国の両側は、軍事力使用への警鐘を鳴らした。

 「韓国の同意なしに、朝鮮半島での軍事攻撃の実施は、どんな国にとっても容認されるべきではない」と、文大統領は国内のテレビ演説で明言した。

■「つかの間の休息」が訪れる雰囲気

 金正恩は国営メディアを通じて、グアム島の戦略的な米軍基地からわずか数キロメートルの太平洋上を、弾道ミサイル実験の落下予定地とすると脅していたが、この実験を一時回避すると宣言した。金正恩の「撤退」は、トランプ大統領の脅しに反応してなのか、それとも、トランプ政権幹部の組織的な取り組みに反応したものなのか、今のところはわからない。

 この組織的な取り組みは、ジェームズ・マティス国防長官、レックス・ティラーソン国務長官、統合参謀本部議長のジョセフ・ダンフォード海兵隊大将によって主導され、外交的解決策を取るつもりがあることを示すことによって、緊張を緩和することを目的としていた。

 米ウォールストリート・ジャーナル紙の共同オピニオン欄で、ティラーソン国務長官とマティス国防長官が明言し、8月14日にトランプ大統領が念押ししたとおり、米国の政策の主眼は、北朝鮮に壊滅的な影響を与える経済制裁を科すように、中国に圧力をかけ続けることだ。これは新たな政策ではなく、少なくともジョージ・W・ブッシュ政権にまでさかのぼるものであり、問題解決のために都合よく、中国政府に責任を負担させるものだ。

 だが、米政府と北朝鮮による外交交渉が今後行われたとしてもそれは驚くに当たらない。実際、北朝鮮政府とトランプ政権は、この数週間のうちに外交交渉を行うことに乗り気であると示唆してきた。北朝鮮の外交使節を通じた米国との対話ルートは依然有効であり、韓国と日本の両国政府を経由して、おそらく中国にも通じているだろう。

 本人の言葉とは裏腹だが、北朝鮮政府からの激しい非難の言葉さえなければ、トランプ大統領が戦争を仕掛けることを熱望する可能性は低いだろう。しかし、そのような外交的接触がどこに行き着くのかはさっぱり明らかではないが、これにより、北朝鮮周辺に生じている危機感から免れ、束の間の休息だけは得られるかもしれない。

 しかし、これによって、戦争の脅威が完全になくなったわけではない。後で詳しく説明するが、トランプ政権が行ったような脅しは、過去にも例がある。たとえトランプ大統領が公の場で、これ見よがしの発言をしまくっているのが異例のことであるとしても、だ。

 平和的解決の必要性を強調しているものの、トランプ政権の国家安全保障当局幹部は、北朝鮮の攻撃に対して、圧倒的な反撃をする余地ばかりか、先制攻撃ではないにしても、核弾頭を積載する可能性のある北朝鮮の弾道ミサイルが使用される脅威がある場合、一種の予防攻撃をする余地もあからさまに残している。

 「私たちは予防戦争の計画を整えるでしょうね。つまり、北朝鮮が核兵器で米国に脅威を与える場合、これを妨げるような戦争のことです」と、ハーバート・マクマスター国家安全保障問題担当大統領補佐官は、8月5日にNBCニュースのキャスター、 ヒュー・ヒューイット氏に語っている。「大統領はこれに関して、とても明確な立場を取っています。『米国を脅かせるとする北朝鮮の姿勢を容認するつもりはない』と言っているのです」。

■韓国にとっては「犠牲の大きい戦争になる」

 マクマスター補佐官もまた、「これを行うためのあらゆるオプションを、われわれはそろえる必要がある。そしてこれには、軍事オプションも含まれている」ことを明らかにしている。

 米国はこれが、とりわけ北朝鮮の反撃の主な標的となると見られる韓国の人々にとって、「非常に犠牲の大きい戦争となるだろう」ことを理解している、とある陸軍将官は説明した。米政府関係者もまた、戦闘が拡大すれば、日本とその米軍基地が標的となる可能性が高いこともよく認識している。

 トランプ政権による軍事オプションの検討は、少なくとも4カ月前の4月初旬にさかのぼる。このとき北朝鮮は、金日成主席の生誕祭に合わせて、弾道ミサイルテストを準備しており、トランプ大統領は利用可能な軍事オプションを見直すよう要請していた。

 では、米政府は武力行使のために、どんなオプションを考えているのだろうか。もちろん、これは機密情報だが、最近公開された一連の歴史的公文書の中に書かれているものの中から、参考となるものがいくつかある。これらは、広範囲に及ぶ記録文書の調査と、秘密情報公開法の下での開示要求を行った結果として、米ジョージ・ワシントン大学構内にある米国家安全保障アーカイブが、2010年に発表したものだ。

 これらの文書は、1969年4月15日、31人が乗っていた米EC-121軍事偵察機が日本海上で北朝鮮のMiG戦闘機によって、撃墜された事件の対応を詳述している。この事件の前も、1968年には韓国の指導者、朴正煕(パク・チョンヒ)氏を暗殺しようと奇襲部隊の派遣しているほか、米海軍艦艇プエブロの拿捕(だほ)事件が発生しており、北朝鮮からの一連の挑発的行動は続いていた。

 近年驚くほどに注目を浴びないこうした文書には、EC-121事件発生時と直後、リチャード・ニクソン政権が検討した軍事オプションが詳述されている。ニクソン大統領に提案されたオプションには、海上封鎖から、飛行場・港・発電所といった標的への通常攻撃、指令室・地上部隊の集結地・飛行場・海軍基地・ミサイル施設に対して、核兵器を使用する3種類のオプションとして、「フリーダムドロップ」と名付けられた緊急有事計画まで多様な過熱した反撃メニューがあった。

 これらのオプションプランで想定された空爆は、韓国、沖縄の米軍基地(嘉手納空軍基地)、グアム島(アンダーセン空軍基地)、航空母艦から実施されることになっていた。

■当初は限定的な攻撃が考えられていた

 この偵察機が撃墜されたとき、報復に向けた詳細な軍事プランは存在していなかった。最初のオプションは、挑発に直面して、主に米国の決意を実証するために、そして、戦闘激化を避けるためにも、北朝鮮の飛行場への限定的な攻撃を要求していた。

 米国はこのとき、ベトナム戦争の真っ最中。旧ソ連と中国両国の反応、そして、朝鮮半島での紛争が拡大した際の米国の軍事資源枯渇という問題が、ニクソン政権に重くのしかかっていた。ニクソン大統領は軍事攻撃を本気で検討したが、その代わりにはるかに抑制的な対応策を選択。偵察機による偵察を再開させ、軍事力を示すために武装した護衛艦と共に、航空母艦2隻を日本海に移動させた。

 ヘンリー・キッシンジャー国家安全保障問題担当大統領補佐官はこの対応策に満足せず、さらに詳細な軍の有事計画策定を命じた。キッシンジャー国務長官は後年になって、この最初の限定的攻撃の決定を「ひ弱で、優柔不断で、統制がとれないもの」だと見なしていた。

 国防総省は限定した攻撃では、北朝鮮が報復から免れたままになってしまうだろうと懸念していた。「先ほどの有事計画で述べられた攻撃を含む空爆なら、北朝鮮の大規模攻撃が起きれば、かなりのリスクが大韓民国(韓国)に生じる」と、統合参謀本部(JCS)の最重要機密文書は5月2日に述べていた。

 「仮に北朝鮮が報復するとしたら、米軍と韓国軍にとっての主な直接的脅威は、北朝鮮の残りの航空戦力組成によって引き起こされるだろう。したがって軍事的評価を行えば、北朝鮮の航空戦力全体を無力化するための十分な規模の攻撃が必要であるとわかるだろう」

 奇襲の限定攻撃が北朝鮮の報復を誘発し、大きな紛争につながることはないかもしれないが、大規模な攻撃を仕掛けるほうが好ましい、と JCSは結論付けていた。軍事オプションの攻撃範囲を追加することは、1969年にワシントン特別行動部会(WSAG)によて検討準備がされていた。WSAGはいまや、核兵器の使用を担当していた。

■「大胆にやれ、さもなくば何もやるな」

 限定攻撃か大規模攻撃か、という論争はその後も続いた。7月9日に国防長官に届いた覚書の中で、統合参謀本部議長、アール・ホイーラー将軍は、発電所と飛行場5カ所か6カ所とを組み合わせた限定攻撃が、大規模な戦争を引き起こす受け入れがたいリスクがあることを認めていた。

 「米国のいかなる特定の反撃に対して、北朝鮮の反応を、自信を持って予測することは不可能だ」と同将軍は書いていた。「しかし、このプランのいかなる行使も、北朝鮮政府は、相当挑発的な行為であると考えるであろうことは明らかである」

 これらの文書を利用できるようにした記録史料学者、ロバート・ワンプラー氏はこう話している。「大胆にやれ、さもなくば何もやるな、はキッシンジャー長官とニクソン大統領がこの事件から得た重要な教訓であるようだ」。この教訓は、その後の米政府に重くのしかかっている。その後の米政府は何度か、北朝鮮との似たような危機に直面してきた。

 北朝鮮の核兵器開発を考えれば、報復リスクは一層高まっていると言える。核兵器使用の可能性に至るまで、圧倒的な軍事力を伴うオプションをトランプ大統領が繰り返し言及することは、1969年に策定された有事計画が少なくとも部分的には有効なままであることを物語っている。

 これらの文書に書かれていてないことは、過去の大統領たちとは対照的に、トランプ大統領が実際の危機の瞬間に、何を決めるのか誰にも予想がつかないということだ。過去は警告と自制を書き残してくれるだけのように見えるだろうが、過去はまた、戦争のリスクが現実であり、外交の必要性が差し迫っていることも思い起こさせてくれているのだ。


「高齢化」している自衛隊で本当に大丈夫か
8/21(月) 6:00配信 東洋経済オンライン

 8月10日、北朝鮮の国営放送は、弾道ミサイルを米領グアム島沖に4発発射する準備を今月半ばまでに完了させると報じた。その中でミサイルが「日本の島根、広島、高知各県の上空を飛ぶ」と明言した。

 これを受けて北朝鮮情勢はにわかに緊迫の度を高めた。米国のドナルド・トランプ大統領は「グアムに何かすれば世界がかつて見たこともない軍事力を目の当たりにするだろう」と応酬。自衛隊は迎撃ミサイルPAC3の部隊を、島根、広島、愛媛、高知の4県に配備したうえ、高性能レーダーで弾道ミサイルを追尾できるイージス艦を日本海に配置し、24時間態勢で警戒と監視を続けることとした。さらに政府は、中国・四国地方の9つの県を対象に、Jアラート(全国瞬時警報システム)などを用いた緊急情報の送受信訓練を近く行うことを決めたのである。

 ところが、北朝鮮の国営放送が同15日に報じたところによると、金正恩朝鮮労働党委員長は14日に戦略軍司令部を視察。グアム島沖へのミサイル発射計画の報告を受け、「米国が朝鮮半島周辺で危険な妄動を続ければ、重大な決断を下す」としつつ、「米国の行動をもう少し見守る」と述べた、という。この報道を機に、北朝鮮はグアムへのミサイル発射を留保した、との見方が強まった。しかし、米国は21日から行う米韓合同軍事演習を予定どおり実施する、と明言した。これは、金委員長の「危険な妄動」に該当し、留保したミサイル発射を行うかもしれないという懸念もある。

■5年連続で増えている防衛予算

依然として北朝鮮のミサイル発射は予断を許さない。8月8日に公表された2017年版「防衛白書」でも、北朝鮮の核・ミサイル開発について「新たな段階の脅威」と位置づけ、わが国を射程に入れる新型弾道ミサイルが新たに配備される可能性について言及した。さらに、北朝鮮が核兵器計画を継続する姿勢を崩していないことを踏まえれば、時間の経過とともに日本が射程内に入る核弾頭搭載弾道ミサイルが配備されるリスクは増大する、と危機感をあらわにしている。わが国にとっては、大陸間弾道ミサイル(ICBM)よりもこれらのほうが脅威となる。

 ではわが国の弾道ミサイル防衛はどうなっているのか。確かに防衛予算は、第2次安倍晋三内閣以降5年連続で増えている。とはいえ、北朝鮮の脅威が差し迫ったから、場当たり的に予算を増やして対応しているわけではない。むしろ計画的に防衛力を整備している。

 日本の防衛予算は、長期的な戦略に基づきつつ、防衛力を整備する中期的な計画を立て、各年度に必要な経費を計上する形で組まれている。おおむね10年程度の期間を念頭に置いた、外交政策と防衛政策に関する長期的な戦略は「国家安全保障戦略」だ。現在の国家安全保障戦略は2013年12月に策定され、国際協調主義に基づく積極的平和主義をうたっている。

 これを踏まえて防衛力のあり方と保有すべき防衛力の水準を規定する「防衛計画の大綱」(略称、防衛大綱)が策定される。現在の防衛大綱は2013年12月に策定され、弾道ミサイル防衛としてイージス艦を策定前の6隻から8隻に増やすことや、航空自衛隊の作戦用航空機を策定前の約340機から約360機に増やすことを盛り込む一方、陸上自衛隊の戦車を約700両から約300両に減らすなどして、実効性の高い統合的な防衛力を効率的に整備することを明示している。

 防衛大綱に合わせて5年間の経費の総額と主要装備の整備数量を明示する「中期防衛力整備計画」(略称、中期防)が策定される。同時期に策定された現在の中期防は、2014~2018年度の自衛隊に関する事業や所要経費などを定めている。これには弾道ミサイル防衛として、能力向上型のPAC3(地対空誘導弾)を2個群配備することも盛り込まれた。このように、防衛予算は国家安全保障戦略から、防衛大綱、中期防とブレークダウンし、各年度予算を組むという流れとなっている。

■イージス・アショア導入を発表した意味

 8月3日の内閣改造で就任した小野寺五典防衛大臣は、防衛大綱の見直しに着手するよう、安倍首相から指示されたことを明らかにした。その理由として、厳しさを増すわが国の安全保障環境を踏まえ、防衛力を強化し、国民の安全確保に万全を期すことを挙げた。ただ、現在の防衛大綱はおおむね10年程度の期間を念頭に置いているものの、2013年末に策定してまだ5年しか経っていない。目下、各省で、2018年度予算の概算要求を取りまとめている最中である。とはいえ、2019年度以降の防衛予算については、新たに中期防を策定しなければならず、そのタイミングで変化する安全保障環境に対応すべく防衛大綱も見直すものとみられる。

 北朝鮮のグアム攻撃計画が明らかになった最中、8月17日にワシントンで開かれた日米外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)に合わせ、防衛省は「イージス・アショア」を導入する方針を発表した。イージス・アショアとは、ミサイル防衛システムのイージス艦と同様の能力がある、地上配備型の迎撃ミサイルシステムだ。ちなみにイージスとは、ギリシャ神話の神ゼウスが与えた盾の名に由来する。もちろん、これは現在の中期防に盛り込まれていないから、2018年度中に配備することを想定していない。

 図らずも、2018年度予算の概算要求を固める時期と、北朝鮮が弾道ミサイルの発射技術を進展させている時期が重なったが、2019年度以降の次期中期防に盛り込むことを想定しての方針の発表だろう。防衛省内で、イージス・アショアと、韓国でも配備を予定しているTHAAD(高高度迎撃ミサイルシステム)の費用対効果を比較考量したようだが、総額でいくらかけて整備するかを確定できないため、まずはいくらかけるかを調査することから始める。

 自衛隊は、弾道ミサイル防衛での装備の充実、能力向上を図っているが、2017年版「防衛白書」では、自衛官の定員と現員についても公表している。2017年3月末現在、自衛官は22万4422人。予算定員24万7158人に対して、充足率(予算定員に対する現員の割合)は90.8%である。10年前の2007年3月末の自衛官の現員は24万0970人であり、この10年で約1万6500人減っている。特に1年前の2016年3月末の現員は22万7339人だったから、この1年で約3000人減ったことになる。

特に目立つのは、「士」(自衛隊の階級構成、将官・佐官・尉官・准尉・曹・士の最下位)の充足率だ。士の隊員は、准・曹に従って、最前線中の最前線に赴く。東洋経済オンラインの当連載「日本は『戦争をできる国』にはなれない」で詳述しているが、日本の自衛隊は、このところ少子高齢化の影響を受けている。士の隊員が足らなければ、わが国の防衛も成り立たない。

■最前線の隊員が少ないという構造問題

 士の充足率は、2007年3月末に93.1%(現員5万8107人)だったのが、2017年3月末では69.5%(現員3万9395人)と70%を割ってしまった。予算面では士の隊員を増やす余地が残っているのだから、財政状況が厳しいから隊員が減らされたのではないことは明らかだ。

 もちろん自衛隊は精強性の確保(平たく言えば、若返り)に努めている。が、高齢化はも次期の防衛大綱や中期防でも、引き続き課題といえよう。北朝鮮問題をめぐっては、何よりこの国自身に、悩ましい課題が多い現状から目をそらしてはいけない。


<北朝鮮制裁委>石炭輸出先を東南アジアに切り替え
8/20(日) 23:16配信 毎日新聞

 ◇中間報告書の概要

 【ニューヨーク國枝すみれ】核・弾道ミサイル開発を続ける北朝鮮が、国連安全保障理事会で制裁対象になっている石炭の輸出先を中国からベトナムやマレーシアなど東南アジア諸国に切り替えている。安保理関係者が北朝鮮制裁委員会に提出された中間報告書の概要を明らかにした。中国による禁輸措置を受け、東南アジアなどの新市場開拓を急いでいる実態が浮かび上がった。

 また、北朝鮮が石炭や鉄鉱石などの輸出で今年2月以降の半年間、約2億7000万ドル(約295億円)の収入を得ていたことも判明。大陸間弾道ミサイル(ICBM)などに使用される可能性がある固体燃料工場とみられる施設の存在も指摘し、北朝鮮の核・弾道ミサイル開発の急速な進展に危機感を示している。

 報告書は、安保理北朝鮮制裁委員会の専門家パネルがまとめ、今月5日までに制裁委に提出された。今月末にも公表される予定。


<米韓合同演習>21日開始 北朝鮮反発「情勢さらに悪化」
8/20(日) 20:43配信 毎日新聞

 【ソウル米村耕一】朝鮮半島有事に備える定例の米韓合同演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」が21日、韓国で始まる。北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は20日付論評で「火に油を注ぐように情勢をさらに悪化させる」と強く反発。北朝鮮は米領グアムに対する挑発検討を発表した後、米国の出方を見守る姿勢を見せている。演習開始によって半島情勢がさらに緊張する可能性もあり、関係国が注視している。

 韓国で実施される定例の米韓合同演習には、3~4月の「キーリゾルブ/フォールイーグル」と8~9月の「乙支フリーダムガーディアン」がある。「乙支」演習は戦争などの非常事態に備え、軍の指揮所や各行政機関が参加。作戦計画の遂行や危機管理の手続きについて、コンピューターを使ったシミュレーションの形で進めるものだ。韓国国防省は14日、国会で「今回の演習を契機に北朝鮮の核・ミサイルへの対応を強化する」と報告している。

 今回の演習の参加者は韓国軍が昨年と同規模の約5万人。米軍は昨年約2万5000人だったが、今年は約1万7500人。昨年よりも7500人ほど少ないため、北朝鮮を刺激しないよう規模を縮小したとの見方も出る一方、韓国軍当局者は「(縮小などの)訓練規模の調整は検討していない」と繰り返し強調している。このほか、国連軍として、英国、オーストラリア、カナダなど7カ国も加わる。ハリス米太平洋軍司令官が20日、韓国を訪問。21日からの演習を視察する。

 北朝鮮は昨年8月の「乙支」演習期間中に潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を発射した。また今月9日には、米国に対する警告として中長距離弾道ミサイル「火星12」4発を米領グアムに向けて同時に発射することを「慎重に検討している」と発表。その後、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が「米国の行動や態度をしばらく見守る」と述べ、米韓合同軍事演習を含む米韓側の動きを見極める姿勢を示していた。

 ただ労働新聞は「(演習は)侵略のシナリオを完成させるためであり、われわれに対する敵対的な意思の最も露骨な表現だ」と非難。「米国が『戦争は太平洋を越えた遠い他国の門前でのことだ』と妄想するなら、それ以上大きな失策はない」と警告を続けている。

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は20日、韓国軍合同参謀本部議長の離任・就任式に出席し、「北朝鮮の核とミサイルに対する対応戦略と自主国防能力の強化のため大統領として行使できる責任と権限を全て果たす」と語った。


治安、紛争、軍事化…… 世界で最も平和でない国とは?
8/20(日) 20:10配信 BUSINESS INSIDER JAPAN

「核弾頭搭載可能なミサイルをグアムに向けて発射する計画がある」と先日発表した北朝鮮は、世界で最も平和でない国の1つだ。

【全画像付き記事はこちら】治安、紛争、軍事化…… 世界で最も平和でない国とは?

これは、経済平和研究所(IEP)が発表した2017年の「世界平和度指数」の結果だ。162の国を平和の度合いでランク付けし、毎年発表している。

ランキングを作成するにあたっては、治安状況、内戦・国際紛争の発生状況、軍事化の程度の3つのカテゴリーについて、暴力の発生状況や武器の輸入といった23の指標が用いられる。162の国の人口を足し合わせると、全世界の人口の99.7%に等しい。

各国の平和度は前年に比べ、93カ国で上がり、68カ国で下がった。全体的に見れば、2016年よりも平和になったと言えるのかもしれない。

そのワーストランキング、つまり「世界で最も平和でない国」をランキングで紹介しよう。

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14位 北朝鮮

13位 ロシア

12位 パキスタン

11位 コンゴ民主共和国

10位 ウクライナ

9位 中央アフリカ共和国

8位 スーダン

7位 リビア

6位 ソマリア

5位 イエメン

4位 南スーダン

3位 イラク

2位 アフガニスタン

1位 シリア


安倍首相「日米連携強化を」=外相と防衛相が帰国報告
8/20(日) 19:05配信 時事通信

 安倍晋三首相は20日、東京・富ケ谷の私邸で河野太郎外相、小野寺五典防衛相と個別に会い、ワシントンでの外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)の報告を受けた。

 首相は小野寺氏に「しっかりと日米の連携を強めてほしい」と指示した。

 河野氏とは、米領グアム島周辺への弾道ミサイル発射を予告している北朝鮮への対応についても意見を交わした。


「原爆の日」に感じた違和感
8/20(日) 17:01配信 Japan In-depth

【まとめ】
・「原爆の日」、広島・長崎の宣言は北朝鮮の核開発には言及せず。

・両宣言は「核兵器禁止条約」に日本が賛成しなかったことを批判。

・日本の安全保障への配慮や北朝鮮の核の脅威への対策なしに、一方的な防衛放棄を叫ぶ論調はどうであろうか。

アメリカの首都ワシントンにいて、広島と長崎の「原爆の日」を考えると、核兵器に対する日米両国の視点の違いを改めて感じさせる。原爆を落とした側と落とされた側と、その思考や感覚が白と黒ほど異なるのは当然だろう。

しかし核兵器という危険な存在の危険度を減らそうという努力は日米共通だともいえそうだ。ワシントンではいま北朝鮮の核兵器の廃絶を求める主張が官民で熱っぽく語られる。アメリカにとっても目前の最大の核の危機である北朝鮮の核開発を阻止するために外交、経済、軍事などの具体的な手段が提起される。

いや北朝鮮の核兵器は全世界にとっても切迫した脅威だといえよう。国連での制裁の動きをみれば、明白だろう。北朝鮮の核開発を非難し、防止するための経済制裁の強化に中国やロシアまでが賛成した事実はグローバルな懸念を物語っている。

ところが日本側での広島、長崎の8月の6日と9日の宣言を改めて読むと、北朝鮮の核開発にはただの一言の言及もない点が強く印象に残る。日本にとって国家の根幹までも揺さぶられる重大な脅威であるはずの北朝鮮の核兵器開発には広島、長崎の両市長の宣言はまったくなにも触れていないのだ。

アメリカの官民が必死となって対策を論じる北朝鮮の核武装、国連で文字どおり全世界の主要国こぞって阻もうとする北朝鮮の核兵器開発、その同じ核兵器の悪や危険を叫ぶ日本での集会では北朝鮮という言葉さえ出てこないのだ。どうしても違和感を覚えた。なぜなのだろうと、疑問を感じた。

ただし私は「原爆の日」自体を批判しているわけではない。広島や長崎の記念日でふたたび想起される被爆者たちの悲劇を軽視するわけでもない。この点は誤解のないように強調したい。

広島や長崎の毎年の儀式は被害者の追悼が主体であることは理解している。自分自身、日本国民として被爆者への同情は人一倍に持つつもりだ。たとえ日本の反核運動が反体制勢力や共産主義陣営に政治利用されてきた経緯があったとしても、出発点での人間の心情は尊重されるべきだと痛感する。

私にはそもそも広島と長崎へのアメリカの原爆投下の非人道性への非難も当のアメリカ側に向かって述べた体験もある。アメリカのCNNテレビの「クロスファイアー」(2014年放送終了)という視聴率の高い討論番組に招かれ、発言したのだ。

番組には広島、長崎両方の原爆投下ミッションに参加したチャールズ・スウィーニー退役将軍(写真1)が登場し、司会は元大統領首席補佐官のジョン・スヌヌ(写真2)氏だった。1994年のことだが、テーマの今日性はまったく現在も変わらない。

この場で私は原爆投下の人道主義という面での残虐性をあげて、非難し、「当時のアメリカは日本の降伏はすでに確実だとみており、『戦争の早期終結』のために、あえて原爆2発を落とす必要はなかった」と述べた。

その上でのあえての考察だが、広島、長崎の両宣言が核廃絶を訴えるならば、日本の目前の無法な独裁国家の核兵器開発に沈黙を保つまま、というのはいかにも不自然である。

同宣言は北朝鮮を非難せず、逆に日本政府を非難していた。今年7月に国連で全加盟国の6割ほどの諸国が採択した「核兵器禁止条約」(写真3)に日本が賛成しなかったことを批判するのだ。

自国の防衛に核抑止力を取り込んできた諸国はこの核兵器全面否定の条約には反対した。核保有国の態度は明解で断固としていた。アメリカも、イギリスも、フランスも、この条約は現実の無視だと断じ、核抑止力が自国や同盟国の防衛を支えていると指摘して、一方的な核兵器の放棄宣言に等しい同条約への賛成を拒んでいた。

他の核兵器公式保有国の中国もロシアも核兵器禁止条約には明確に反対していた。東西冷戦の期間中の米ソの核対決でも相互の核抑止こそが冷たい平和を保ってきたという認識は国際的なコンセンサスだともいえよう。この現実に対して今回の条約はあまりに無力なのである。

広島、長崎の両宣言は核廃絶を求めながらも、その実際の方法についてはなにも語らない。核廃絶を目指すならば、現実の世界ではまず核兵器の国際的な次元での管理があり、その後に核兵器の拡散防止、そして核軍縮という手順がなければ、核廃絶という展望はまったく浮かんではこないだろう。

田上富久長崎市長(写真4)の宣言は日本政府にアメリカの拡大核抑止による「核の傘」の放棄をも明確に求めていた。他国からの核の攻撃や威嚇に対しこちらも核で必ず報復する態勢を保つことでその他国の攻撃を抑えるのが核抑止である。その抑止を自国だけでなく同盟国にまで提供するのが拡大核抑止、つまり「核の傘」となる。

北朝鮮は日本に対しても核攻撃を辞さない態勢をみせる。その敵性や攻撃性を抑える核の傘がいまほど必要なときもないだろう。だが長崎市長らの宣言はその核の傘を無条件で捨てろと要求する。では日本の防衛や独立はどうなるのか。

実際には8月17日にワシントンで開かれた日米両国政府の外務、防衛閣僚による「2プラス2」の会合(写真5)でアメリカの拡大核抑止、つまり核の傘の日本への適用は公式に合意され、発表された。これ以外にはない現実的な選択だといえよう。

一方、朝日新聞は「原爆の日」の報道の一環として安倍首相が核兵器禁止条約に賛同せず、アメリカの拡大核抑止を保持することを「どこの国の総理か」という大見出しの記事で糾弾していた。

だが日本の安全保障への配慮や北朝鮮の核の脅威への対策なしに、一方的な防衛放棄を叫ぶ論調には「どこの国の新聞か」と問いたくなる。

(この記事には複数の写真が含まれています。すべて見るにはhttp://japan-indepth.jp/?p=35629の記事をご覧ください)

古森義久(ジャーナリスト・麗澤大学特別教授)


米韓軍事演習、予定通り実施へ 米軍統合参謀本部議長
8/20(日) 16:03配信 CNN.co.jp

(CNN) 米統合参謀本部のダンフォード議長は20日までに、朝鮮半島有事に備えた米韓両軍の合同軍事演習に触れ、交渉事項にすべきような問題ではないとし予定通り21日から開始する考えを表明した。

最近の中国訪問で記者団に、同演習の規模の縮小はないだろうとも述べた。演習は毎年実施されているが、北朝鮮は侵略に備えたものと反発している。米朝関係は現在、北朝鮮の弾道ミサイル問題などで緊張が高まっている。

ダンフォード議長は北朝鮮の問題については平和的な解決方法が望ましいとしながらも、経済的な圧力が北朝鮮から譲歩を引き出す十分な手段とは誰も考えていないと指摘した。


北朝鮮の出方焦点に=21日から米韓演習
8/20(日) 14:22配信 時事通信

 【ソウル時事】朝鮮半島有事に備える定例の米韓合同演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」が21日から31日まで行われる。

 米領グアム島沖への弾道ミサイル発射をちらつかせている北朝鮮がどう出るかが焦点となる。

 コンピューターシミュレーションによる指揮系統の訓練が中心で、韓国軍は昨年と同規模の約5万人が参加。米軍は昨年は約2万5000人だったが、今年は約1万7500人。このほか、国連軍として、英国、オーストラリア、カナダなど7カ国も加わる。ハリス米太平洋軍司令官、ハイテン戦略軍司令官が20日、韓国を訪問。演習を視察するとみられている。

 聯合ニュースなどによると、ハリス司令官は宋永武国防相との会談で「米国の確固たる韓国防衛公約は揺るぎなく、いつでも戦う態勢を維持している」と述べ、北朝鮮をけん制した。

 20日付の朝鮮労働党機関紙・労働新聞(電子版)は「(演習は)侵略のシナリオを完成させるためであり、われわれに対する敵対的な意思の最も露骨な表現だ」と非難。「火に油を注ぐように情勢をさらに悪化させるだろう」と指摘し、「米国が『戦争は太平洋を越えた遠い他国の門前でのことだ』と妄想するなら、それ以上大きな失策はない」と警告した。

 北朝鮮は昨年、演習期間中に潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験を実施。演習終了直後の9月9日には5回目の核実験を強行した。今年はグアム島沖に中距離弾道ミサイル「火星12」4発を同時に撃ち込む計画を公表しているが、金正恩朝鮮労働党委員長は「米国の行動をもう少し見守る」と述べ、一時保留している。

 北朝鮮の出方としては、演習に反発し、グアム島沖へのミサイル発射計画の実行を宣言するなど「強硬対応」を取る可能性がある。一方で、米軍がグアム島の基地からの戦略爆撃機の派遣などを自制すれば、実際にはSLBMの試射といった挑発にとどめることも考えられる。


北ミサイル ロシア、北朝鮮への石油製品輸出を倍増 実態はさらに巨額か
8/20(日) 12:25配信 産経新聞

 【モスクワ=黒川信雄】ロシアが今年1~6月に、ガソリンやディーゼル燃料など石油製品の北朝鮮への輸出を前年比で倍増させていたことが露税関当局の資料から明らかになった。北朝鮮の核・ミサイル開発への国際的な非難が高まるなか、同国を経済面で支えるロシアの姿勢が改めて鮮明になった。専門家は、実際には統計をはるかに上回る石油製品が北朝鮮に輸出されているとも指摘する。

 露連邦税関局の統計によると、1~6月にロシアから北朝鮮に輸出された石油製品は約4304トン、金額ベースで約240万ドル(約2億6千万円)相当だった。2016年1~6月はそれぞれ2171トン、98万ドル(約1億900万円)だった。

 北朝鮮への融和姿勢を取るロシアは、特に輸出入など経済分野の対北制裁強化に反発してきた。北朝鮮による大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受け、5日に国連安全保障理事会が新たな制裁決議を採択した際も、ロシアは石油関連の貿易制限がかけられないことを強く要望したと露メディアは報じている。

 米国はロシアが北朝鮮を経済的に支える現状にいらだちを強めており、米財務省は6月、100万ドル(約1億円)相当の石油製品を北朝鮮に輸出したとの理由で露企業を制裁対象に加えた。ティラーソン米国務長官は7月、ロシアを中国と並列して「北朝鮮の核・ミサイル開発を経済的に支援する主要国」と非難した。

 統計上の数字は「氷山の一角」に過ぎないとの指摘もある。露極東連邦大のルキン准教授は産経新聞のインタビューに、ロシアが北朝鮮に主に輸出する石油製品はガソリンとディーゼル燃料で、それらの輸出量は年間20万~30万トンに達していると分析する。ただ、多くは中国向けとして輸出され、最終的に北朝鮮に運びこまれるため、統計に反映されないのだという。

 ルキン氏は、米国による制裁強化でロシアの大手企業が対北ビジネスを手控える傾向が強まる一方、露朝間で貨客船「万景峰」を就航させた露企業のように、実態が不透明な小規模企業が北朝鮮との通商を担うケースが増えると予測する。

 ルキン氏は、ロシアの対北ビジネスは国連の制裁に違反していないとも強調する。ただ現実は、露政府は自国の関心が高い分野への制裁を阻止しつつ、北朝鮮との経済関係を維持しているのが実態といえそうだ。


北、計画公表で脅威演出? 狙いは戦略爆撃機の飛来阻止
8/20(日) 7:55配信 産経新聞

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の米領グアム沖へのミサイル発射計画について、米国や韓国では「米国の行動を見守る」との金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の発言通り、当面、見送るとの見方が強い。一方、米韓演習に反発し、非難のトーンを高めていくとみられ、米韓両軍は新たな軍事的挑発への警戒を維持している。

 朝鮮中央テレビは15日、金委員長が朝鮮人民軍戦略軍司令部で発射計画の報告を受ける様子を報じた。横のモニターにはグアムのアンダーセン空軍基地の衛星写真が映し出されていたが、米政府系メディアは少なくとも6年前に撮影されたとの分析を示した。2012年の工事で消えた緑地や15年に取り壊された建物が写っていたためだ。

 古い映像を前に、本気で作戦を協議するとは考えにくい。北朝鮮はミサイルの経路や飛行距離まで詳細に報じたが、米側に「撃墜してくれ」と言うようなもので、計画公表は脅威の「演出」にすぎないとの見方が米韓で上がっている。

 なぜ米側の猛反発を招く計画をわざわざ公表したのか。戦略軍は声明で、米軍がグアムから頻繁に戦略爆撃機を韓国に飛来させていることに対し「実際的行動の必要」があると主張した。爆撃機は即、対北先制攻撃に切り替えられることを示威する象徴であり、計画はそれに対する牽制(けんせい)だと明言している。

 米軍が新たに朝鮮半島周辺に戦略爆撃機や原子力空母など、戦略兵器を展開するかが、北朝鮮の行動を読むポイントとなりそうだ。

 トランプ米大統領は計画の保留を「賢明な決定」だと評しつつも軍事的圧迫を緩めておらず、北朝鮮が日本海などでの潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)試射など、別の挑発に踏み出す可能性は否定できない。


韓国人はグアム旅行恐れず 「北の挑発、慣れた」
8/20(日) 7:55配信 産経新聞

 ■観光業懸念 日本から問い合わせも

 【グアム=塩原永久】米領グアムに対する北朝鮮のミサイル発射計画が、グアムの観光業に影を落としている。7月までの訪問者数は堅調だったが、発射計画が明らかになった8月上旬以降、旅行者から安全面について問い合わせが入るなど不安が高まり、観光関係者が気をもんでいる。

 グアム政府観光局の発表では、7月の来島者は約13万3千人と、20年前の最高記録を上回った。発射計画が明らかになったのは今月9日だったが、デナイト局長によると、1~15日の訪問客数も約3%増加した。

 観光局は、北朝鮮問題が観光客数に「これまでは目立った影響を及ぼしていない」との見方だ。だが、島内の業者の一部には、旅行計画中の日本在住者から「大丈夫なのか」といった電話が入っているという。

 7月の訪問者増は、韓国の観光客が約25%増えたことが弾みとなった。約150万人の年間訪問者数の統計を国別に見ると、日本が長年、首位を維持。だが、グアムへ向かう韓国発の格安航空会社(LCC)がここ数年、便数を増やし、月間では、韓国人の訪問者数が今年4月から日本を上回っている。

 韓国の観光客は、北朝鮮による威嚇を意に介していないようだ。ソウルから訪れたキム・ミンスさん(30)は、「(北朝鮮の挑発は)いつものことで慣れている。グアムにいて怖いとは思わない。ソウルより安全だ」。

 もっとも、デナイト観光局長は「これから旅先を決める観光客への影響が気がかり。特に日本人客の減少傾向が続くのは困る」と話す。テノリオ副知事とともに近く、日本を訪問し、グアム観光のテコ入れを図るという。テノリオ氏は「グアムは何重もの安全対策を講じている」と話した。


米司令官、20日に訪韓=対北朝鮮で連携確認
8/19(土) 20:35配信 時事通信

 【ソウル時事】韓国国防省当局者は19日、ハリス米太平洋軍司令官が20日から韓国を訪問することを明らかにした。

 数日間の滞在中、宋永武国防相らと会談、米領グアム島沖への弾道ミサイル発射をちらつかせる北朝鮮に対し、連携して対応していくことを確認する。また、21日から始まる米韓合同演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」を視察するとみられる。

 北朝鮮情勢をめぐっては、米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長が13日に訪韓し、14日、文在寅大統領らと会談、挑発には強力に対応することで一致したばかり。米軍幹部の相次ぐ訪問には、北朝鮮をけん制する狙いがある。


<グアム知事>「北朝鮮、米爆撃機に動揺」標的の原因を分析
8/19(土) 20:28配信 毎日新聞

 【米領グアム長野宏美】北朝鮮から、周辺に「中距離弾道ミサイル『火星12』4発を発射する」と標的にされた米領グアムのエディー・カルボ知事(55)が18日、毎日新聞のインタビューに応じた。グアムが標的にされた原因について「グアムに配備された(米軍の)B1爆撃機に北朝鮮が動揺しているためだ」と述べ、北朝鮮が米戦略爆撃機の展開を脅威に感じているためとの認識を示した。「トランプ米大統領の『砲火と怒り』発言のせいではない」と、トランプ氏の挑発的な言動が標的とされる事態を招いたとの見方は否定した。

 米朝間の緊迫が高まる中、今月8日にグアムから飛来した米軍のB1爆撃機が九州上空や朝鮮半島付近で、日本や韓国と共同訓練を実施。トランプ氏は8日午後(日本時間9日未明)に「砲火と怒りに直面する」と北朝鮮を威嚇し、それから数時間後に北朝鮮はグアム周辺へのミサイル発射に言及した経緯がある。

 知事は12日、トランプ氏から直接電話を受けた。この際、トランプ氏が「あなたは今とても有名だ。グアムは観光客が10倍になる」などと軽い調子で語ったことには批判もあるが、「北朝鮮の目的は脅威を与えることだ。私たちのカジュアルな会話を見て目的が達成されたと思うだろうか?」と述べ、北朝鮮の術中にはまらず平静さを保つことが重要だと強調。グアムは米本土から遠いため「米国の防衛に重要にもかかわらず、見落とされている」と語り、「この脅威は好ましくないが、(注目を浴びて)多くの(米国)人がグアムについて学んだと思う」と語った。

 核ミサイル開発を進める金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長については「おじを処刑し、兄を殺害するような男が核兵器やICBM(大陸間弾道ミサイル)を持つのは危険だ」と語り、「各国が協力して核の脅威を軽減させるよう望む」と期待した。


焦点:北朝鮮製の衣料品が支える「メイド・イン・チャイナ」
8/19(土) 18:27配信 ロイター

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 8月13日、中国の衣料品メーカーは、より安い労働力が享受できる北朝鮮での製造を増やしており、「メイド・イン・チャイナ」のタグが付けられた北朝鮮製の商品が、世界中に輸出されている。写真は韓国との国境付近にあり、現在は閉鎖されている開城(ケソン)工業団地で働く北朝鮮の工員。2013年12月撮影(2017年 ロイター/Kim Hong-Ji)

[丹東(中国) 13日 ロイター] - 中国の衣料品メーカーは、より安い労働力が享受できる北朝鮮での製造を増やしており、「メイド・イン・チャイナ」のタグが付けられた北朝鮮製商品が、世界中に輸出されている。

世界で販売する安価な衣料品を製造するため、国際的孤立を深める隣国を利用する中国企業の実態が、国境沿いにある中国遼寧省丹東の貿易業者らに対するロイターの取材によって明らかになった。

これは、北朝鮮のミサイル・核プログラムに対する国連制裁強化が同国へのドアを次々と閉ざしている一方で、開かれた扉もあることを示している。国連制裁には、繊維輸出の禁止は含まれていない。

「世界中から注文がきている」。中朝貿易のほとんどの物資が経由する丹東で、韓国系中国人ビジネスマンはそう語った。他の多くの人々と同じく、神経質な話題であることから、匿名を条件に取材に応じた。

丹東には数十の代理業者が存在し、中国の衣料品サプライヤーと米国、欧州、日本、韓国、カナダ、ロシアのバイヤーのあいだを仲介しているという。「中国のサプライヤーに、顧客に正直に話す気があるかを問い合わせている。衣料品を購入した消費者が、北朝鮮で作られたものだと気づかないこともある。とても慎重を要する」

昨年の北朝鮮輸出において、繊維製品は石炭や他の鉱物に次いで2番目に大きく、計7億5200万ドル(約834億円)に上った、と大韓貿易投資振興公社(KOTRA)のデータは示している。輸出全体の総額は、前年比4.6%増の28億2000万ドルだった。

今月採択された新たな国連制裁決議では、石炭の輸出を全面的に禁止している。

北朝鮮の盛んな繊維産業は、困窮する同国が2006年に初めて核実験を実施して以来、国連から科されてきた一連の制裁措置に対し、市場改革の進展も限られるなか、いかに適応してきたかを物語っている。

同時に、トランプ米大統領が中国に対し、北朝鮮の兵器プログラム抑制に向けた努力を要請しているにもかかわらず、いまだ北朝鮮が経済的ライフラインとして中国に依存している実態も示している。

中国の対朝輸出は、国連の禁輸リストに含まれていない織物材料や他の労働集約財などがけん引し、今年上半期でほぼ3割膨らみ16億7000万ドルに達した、と中国関税当局の報道官が語った。

中国のサプライヤーは、衣料品が集められ輸出される丹東を経由して、北朝鮮の製造工場に布地や他の原材料を送っている。

<活況を呈する工場>

豪スポーツブランド、リップカールは昨年、「メイド・イン・チャイナ」とタグ付けされた同社のスキー用品の一部が、実際には北朝鮮の工場で製造されていたとして謝罪。「未認可の下請け」に外部委託した不正な卸売業者を非難した。

だが丹東の取引業者や代理業者は、それは広く行われている慣行だと口をそろえる。

北朝鮮で衣料品を製造することにより最大75%節約できる、と首都平壌に住む中国人取引業者は主張する。

一部の北朝鮮の工場は、丹東から国境を渡ってすぐの新義州市にある。平壌郊外にも工場がある。完成品は北朝鮮から中国の港へ直接輸送され、そこから世界各地に輸出されることが多いと中国人の取引業者らは話す。

北朝鮮には約15の衣類を手掛ける大手輸出企業が存在し、それぞれが国内数カ所に工場を稼働しているほか、中規模企業も数十社ある、と外国企業の北朝鮮ビジネスを手助けするオランダのコンサルタント会社GPIは説明する。

北朝鮮にある工場は全て国有で、なかでも繊維工場は活況のようだ。

「われわれの衣料も北朝鮮で製造しようと試みているが、現在、工場に全く空きがない」と、丹東から列車で2時間の場所にある港湾都市大連の工場で、韓国系中国人の女性は話す。

「北朝鮮の工員たちは中国人と比べ、1日当たり3割多く製造できる」と説明。「北朝鮮では、工員は行きたいときにトイレに行くこともできない。製造ライン全体が遅れてしまうと考えるから」

「彼らは、ただカネのために働く中国の工員とは違う。北朝鮮人は異なる姿勢だ。国のため、指導者のために働いていると信じている」

また、彼ら北朝鮮工員の賃金は、他のアジア諸国のそれをはるかに下回っている。

韓国との国境付近にあり、現在は閉鎖されている開城(ケソン)工業団地で働く北朝鮮人の賃金は、月に最低約75ドル、平均で約160ドルだった。一方、中国の平均的な工員の賃金は同450─750ドル。ケソンは韓国との協力事業であり、北朝鮮での一般的な水準よりかなり高い給与体系となっているが、これは韓国との取り決めによるものだ。

<中国で働く北朝鮮人>

中国の衣料メーカーは、バングラデシュやベトナム、カンボジアに自社工場を移転させる一方で、北朝鮮工場の利用を加速させている。

「中国の賃金はもう高過ぎる。非常に多くの発注が北朝鮮に向かうのも無理からぬことだ」と、丹東の繊維産業で働く韓国系中国人女性は言う。

中国の繊維企業はまた、国内で労働単価の安い北朝鮮人を数多く雇っている。

北朝鮮は、とりわけ国連制裁によって輸出収入源の一部が断たれて以来、外貨獲得の手段として海外で働く北朝鮮人に頼っている。彼らの賃金の大半は政府に送金され、同国の野心的なミサイル・核プログラムの資金として使われると、国連は指摘している。

北朝鮮に対して今月科された新たな国連制裁は、国外で働く北朝鮮人の数を増やすことを各国に禁止している。

中国は国内工場や飲食店で働く北朝鮮人の数を公表していないものの、2─3年前のピークからは減少している、と北京にある中国人民大学の北朝鮮専門家、成曉河氏は指摘する。

「北朝鮮人を雇うのは面倒なこと」と語るのは、前出の大連でビジネスを行う韓国系中国人女性だ。「正しい段取りが必要だ。居住スペースは完全に隔離されなくてはならず、毎日授業が受けられる教室も提供しなければならない。彼らは医師や看護師や料理人、そして毎日北朝鮮のイデオロギーを教える教師を連れてくる」

ロイターが訪れた丹東のある衣料品工場では、北朝鮮人40人を雇っていた。彼らは、サプライチェーンに厳しく、北朝鮮国内での製造をはっきりと拒否する顧客向けの、比較的小さな注文に対応している。

中国工場で働く北朝鮮人の賃金は、中国人の平均額の半分程度となる約2000元(約3万3000円)だと、工場主は語った。

北朝鮮人の工員は、賃金の約3分の1を手元に置くことを許されるが、残りは北朝鮮の政府関係者に渡されるという。工場の一般的な勤務時間は、午前7時半から午後10時ごろまでだ。

工員は全員が女性で、ピンクと黒の制服を着て、4列あるミシンの前に座り、委託された冬用のジャケットを作っている。頭上には、青い太字で「清潔」「整頓」と中国語で書かれている。工場のメインフロアは、ミシンが動くけたたましい音以外、静まり返っていた。

(Sue-Lin Wong記者、Philip Wen記者 翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)


徴用工でも異常な韓国、対北圧力で日米が疑念 文氏が「米韓同盟」の亀裂感じさせる発言連発
8/19(土) 16:56配信 夕刊フジ

 日米両政府は17日午前(日本時間同日夜)、ワシントンで日米外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)を開催した。4閣僚は、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長率いる北朝鮮の「非核化」と「弾道ミサイル開発阻止」に向けて圧力を強化することなどで一致した。「従北・親北」で知られる韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が「米韓同盟」や「日米韓連携」の亀裂を感じさせる発言を連発するなか、日米同盟の強固な結束を示した。日本の抑止力の強化が注目されている。 

 「北朝鮮が日本にミサイルを発射した場合、(米軍と自衛隊は)すぐに迎撃するための特別な行動を取る」

 ジェームズ・マティス米国防長官は、2プラス2後の共同記者会見で、こう明言した。北朝鮮が米領グアム周辺へ弾道ミサイル発射計画を公表するなど東アジアに脅威が高まるなか、「日米の絆」を印象付けた。

 2プラス2は、トランプ政権発足後初めて。日本からは、河野太郎外相と小野寺五典防衛相、米国からは、レックス・ティラーソン国務長官とマティス氏が出席した。

 4閣僚は、日米の協力と、国連安全保障理事会が採択した新たな制裁決議の厳格履行の重要性を確認。北朝鮮に影響力を持つ中国が断固たる措置を取るよう、働き掛けを強めることを申し合わせた。米国による「核の傘」提供を含めた日本防衛への関与も確認した。

 河野氏は共同会見で「北朝鮮が非核化に向けた真剣な措置を取ることが大事だ。『対話のための対話』では意味がない。日米と日米韓を中心とする国際社会が最大限の圧力をかける必要がある」と強調した。

 ティラーソン氏は、北朝鮮のICBM(大陸間弾道ミサイル)発射を「容認できない挑発だ」「北朝鮮に『核・ミサイル開発』を放棄させるために外交、経済面の圧力をかけ続ける。必要であれば同盟国とともに軍事的手段の用意をしている」と非難した。

 トランプ米政権の怒りに震えて、正恩氏が「米国の行動をもう少し見守る」といい、一触即発の朝鮮半島危機は少し遠のいた。だが、北朝鮮が「核・ミサイル開発」を継続しており、日本を含めた世界の脅威になっているのは変わりない。北朝鮮に完全放棄させることが必要だ。

 こうしたなか、日米韓3カ国の連携に懸念が生じている。韓国の文大統領が「米韓同盟の亀裂」を感じさせる発言を繰り返しているのだ。

 文氏は15日の「光復節」の式典で「(米軍は)韓国の同意なく対北軍事行動は決定できない」と演説したのに続き、17日の就任100日の記者会見でも、次のように語ったのだ。

 「北朝鮮がICBMを完成させ、これに核弾頭を搭載して兵器とすること(がレッドラインに当たる)」「朝鮮半島での軍事行動は韓国だけが決定できる」「韓国の同意なしに誰も朝鮮半島で軍事行動について決定できない」(17日、聯合ニュース日本版より)

 前出のマティス氏は「北朝鮮が、米国に(ミサイルを)発射すれば、直ちに戦争に発展する」と公言している。文氏の発言は、米国のレッドラインを勝手に先送りさせたうえ、米軍が選択肢の1つとしている「先制攻撃」を阻止するような姿勢に受け取れるのだ。

 河野氏の「『対話のための対話』では意味がない」といった発言は、日米による「従北・親北」文政権への「日米韓の連携から離脱するな」「勝手にゴールポストを動かすな」という警告ともいえそうだ。

 評論家で軍事ジャーナリストの潮匡人氏は「文氏は『軍事行動を認めない』といった発言をしているが、認めるも認めないも、文氏はそのような立場ではない。そもそも北朝鮮への作戦を立案するのは米軍である。ただ強がりを言っているだけだ」と語った。

 先の2プラス2で、日本の防衛を預かる小野寺氏は安保法制整備を踏まえ、自衛隊の役割拡大を表明した。抑止力強化策として、海上自衛隊のイージス艦に搭載している迎撃型ミサイルを地上配備する「イージス・アショア」の導入についても説明した。

 北朝鮮はすでに、日本全土が射程に入る弾道ミサイル「ノドン」を約200発も配備完了しているといわれ、「(朝鮮有事になれば)日本列島全体が戦場に変わる」などと公言している。グアムに向けた弾道ミサイルよりも、はるかに深刻な危機が目の前にあるのだ。

 イージス・アショアは、どの程度効果があるのか。

 軍事ジャーナリストの世良光弘氏は「射程が約1200キロあり、日本列島の東西に1台ずつあれば日本全土をカバーできる。海上配備型迎撃ミサイル『SM3』を搭載するイージス艦は、現在の4隻から6隻に増える予定だ。日本に向けて発射されるミサイルを確実に撃ち落とし、こちらの実力を見せることが北朝鮮に対し、最も強い抑止効果を生むことになるだろう」と話している。


北ミサイル 園児ら守れ 鳥取で避難訓練
8/19(土) 14:49配信 産経新聞

 北朝鮮の弾道ミサイル飛来を想定した住民避難訓練が19日、鳥取県琴浦町徳万地区で行われた。北朝鮮は、米領グアム周辺への弾道ミサイル発射計画で中四国上空の通過を予告しており、住民ら約120人は真剣な表情で訓練に臨んだ。

 訓練は国、県、同町が合同で行い、発射された弾道ミサイルが日本に飛来する可能性があるとの想定。午前10時頃、「ミサイル発射。頑丈な建物や地下に避難してください」と、全国瞬時警報システム(Jアラート)に連動した防災行政無線が流れると、住民らが屋内避難などを行った。

 同地区のみどり保育園では、0~4歳の園児14人が避難。サイレンの音など異常な雰囲気に泣き出す子が多く、保育士が懸命になだめていた。地元のスーパー「トピア」では買い物客ら約30人が爆風を避けるため店舗中央に移動し、身をかがめた。訓練に参加した同町の自営業、小西みさほさん(49)は「北朝鮮は何をするか分からず怖い。こうした訓練を重ねたほうが良いと思う」と話した。


トランプの「取引主義的」な対中対応
8/19(土) 12:13配信 Wedge

 米スタンフォード大学フーバー研究所のオースリン研究員が、7月12日付けウォール・ストリート・ジャーナル紙掲載の論説において、トランプの対中交渉は、気まぐれでもナイーブでもなく、中国は米中間の取引がならなかった場合の結果を考えなければならなくなったとして、トランプの「取引主義的」な対中対応を評価しています。要旨は次の通りです。

 就任わずか6か月でトランプ大統領は、米国の中国政策を書き換えた。批判者には気まぐれに見える戦略であるが、トランプの信条に一致した論理を持っている。トランプは、中国との取引を追求したが、取引できないと結論付け、米国の国益に最も適うように行動している。

 トランプのアプローチは取引主義的だが、殆どの歴代米大統領の対中配慮を考えれば、驚くほど現実的だ。それは、米中を衝突に向かわせる可能性があるので、明らかにリスクもある。

 6月、ホワイトハウスは中国に3つの痛手を与えた。第一に、中国の銀行一行と二人の個人に、北朝鮮の金融取引を幇助したとして、制裁を科した。第二に、中国を最悪の人身売買国に分類した。第三に、台湾に対する14億ドルの武器売却を発表した。香港での更なる自由の要求や、南シナ海のスプラトリー諸島近海での航行の自由作戦も実施した。これら全てを、香港返還20周年を習近平が祝おうとしている時に行なった。

 これらが相俟って両国の過去20年間の外交的エンゲージメントからの決別となっている。これは、トランプ政権の側の永続的な方向転換なのか、より協力的になり海外での振る舞いを改めよとの単なる中国への警告なのか?

 トランプの行動は、外交的洗練はないにせよ、気まぐれでもナイーブでもない。トランプの関心は常に「ボトムライン」にあり、ニクソンの1972年の訪中以来の米中関係に溢れ返っている外交的繊細さは、トランプにすれば、進展がある場合のみ有用なのだ。

 6月の行動は、トランプの取引主義的アプローチ、そして、取引が失敗した場合に直面し得る潜在的結果が本物であることを知らしめた。さらに、一つ一つの行動が、戦略的問題(台湾)であれ、戦術的問題(北朝鮮)であれ、より大きな米国の目的に役立っている。中国の指導者は、米国からの行動を伴わない強い言葉に長年慣れてきた。今や、彼らはトランプ政権がどこまで踏み込むのか考慮しなければならなくなった。

 中国に公然と呼びかけることで、トランプは中国のグローバルな指導者あるいは安定への貢献者とのイメージを削り取ろうとしている。中国は既に、南シナ海の中国による軍事化へのマティス国防長官の批判に狼狽し、トランプ政権の行動、特に台湾への武器売却に反撃している。

 重要な党大会を秋に控え、習は米国の積極的なアジア政策と戦うことができない、あるいは戦う用意がない、と見られたがらないだろう。米国の同盟国である韓国などへの経済的・外交的圧力を増すなど、トランプの最近の動きを牽制する方策を探すだろう。あるいは、習は、南シナ海で米海軍に挑戦することで名声を得ようとするかもしれない。

 トランプは、彼が「取引形成(deal-making)」と呼ぶところのものの意味を明確にした。中国は(北朝鮮問題で)助けると言い、行動ではそうしなかった。それは、トランプにとり、米中を潜在的な衝突のコースに向かわせるのに十分なことである。トランプはブラフをかけているだけかもしれないし、本気なのかもしれない。いずれにせよ、米大統領によるリアリズムの明確な実行は、世界で最も重要な関係を作り替える可能性を秘めている。

出典:Michael Auslin,‘Trump Gives Beijing a Lesson in the Art of the Deal’(Wall Street Journal, July 12, 2017)

 トランプの対外政策の多くが気まぐれ的で、予測不可能なものですが、その中では、対中国政策は比較的に米国の利にかなった現実的な手法を用いているという、オースリンによる積極的評価です。

 オースリンによれば、トランプのアプローチは物事を駆け引きで処理しようとする取引主義的(Transactional)なものですが、中国の銀行や個人に対する制裁措置、南シナ海の航行の自由作戦などは、これまでの米の対中政策からの決別の意味を持っている、といいます。

 確かに、トランプの対中政策の変容ぶりは、あとからの意味付けを見れば、比較的論理的に説明できるものが少なくありません。また、オバマ政権が「強い表現を用いながら、行動しなかった」のに比べ、トランプ政権は行動する構えであることも事実でしょう。しかし、「トランプの対中行動は、気まぐれでもナイーブでもない」と断言するのは、時期尚早でしょう。

 トランプの対中政策のなかで注目されたのは、まず、同氏の大統領当選を祝う蔡英文・台湾総統との電話会談でした。台湾では、蔡英文政権の快挙と報じられました。しかし、その後、蔡が外国通信社との会見で「米台間には外交関係がないが、今後は電話会談による話し合いが可能になるかもしれない」と述べたのに対し、トランプは習近平との会談を終えたあとでもあり、「中国は北朝鮮問題で努力している。…中国を困らせたくない」との趣旨のツイッターを流し、台湾側を困惑させました。その後、台湾人の多くが、台湾は米中間の「駆け引きの駒」に使われるのではないか、との警戒感をもつようになった経緯があります。

 「一つの中国」という概念については、トランプは、就任前には「これに縛られたくない」と公言していました。結局、その後のトランプの態度の変容は、「一つの中国」についての米国の従来の立場に戻っただけです。ただ、この従来の立場は、「一つの中国」が米中の間で同床異夢の上に成り立っていることを世界に浮き彫りにした、という効果をもたらしました。

 6月には、中華民国(台湾)と永年の国交を有していたパナマが、急きょ台湾から中国へと国交を切り替えました。その時期は、トランプが北朝鮮問題への中国の協力に期待するとの発言を行った直後のことです。米国の対中態度の変更が直ちに台湾の対外関係に混乱をもたらしたことは銘記されるべきです。

 目下、米国議会において、米国の艦船が台湾の港湾に寄港することが出来るようにするか否かをめぐって、国防権限法案に関する議論が行われており、トランプがこれにいかに対応するかによって、トランプの評価は大きく左右されることになるでしょう。

 ノーベル平和賞受賞者・劉暁波の死去については、米国政府としてこれまで見るべき論評を行っていません。トランプが、これに代表されるような基本的価値の問題に対し、いかなる対応をとるのかも注目点の一つです。

 トランプの中国への態度の変容は、THAAD(終末高高度地域ミサイル防衛)配備問題を含む、韓国の文政権の対中傾斜にも影響を与えることとなるでしょう。


日本の役割拡大に限界も=完全迎撃は「困難」-予算面で不安・対北朝鮮〔深層探訪〕
8/19(土) 8:32配信 時事通信

 【ワシントン時事】北朝鮮の弾道ミサイル発射予告で緊迫する朝鮮半島情勢を受け、日米は17日の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)で、日本の役割拡大を確認した。政府は、国内の防衛態勢強化など具体策の検討に乗り出すが、現状ではミサイルの完全な迎撃は技術的に困難で、防衛費の膨張には慎重な世論も根強い。日本の対応には限界ものぞく。

 ◇成果強調
 「大変良い話し合いができた。すばらしい成果を導いてくれたマティス国防長官、ティラーソン国務長官に感謝したい」。小野寺五典防衛相は17日の協議終了後の共同記者会見でこう語り、今回の訪問への手応えを示してみせた。

 現在、日本を標的とする弾道ミサイルへの防衛(BMD)は、(1)イージス艦搭載ミサイル「SM3」が大気圏外で迎撃(2)外した場合、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)が撃ち落とす-の2段構えだ。米領グアム周辺に向けたミサイル発射が失敗するなどして日本に落下してきた場合も即応する。

 ただ、海上自衛隊が保有するBMD対応のイージス艦は4隻で、1基のPAC3がカバーできる範囲は半径数十キロに限られる。このため、政府にとって新たな装備の導入は喫緊の課題だった。

 そこで今回、小野寺氏らが米側に伝えたのが、米国が開発した陸上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の導入。わずか2基で日本全土をカバーできるとされ、対処力向上が期待される。

 とはいえ、迎撃能力は100%ではない。北朝鮮は複数のミサイルを同時に撃ち込む「飽和攻撃」に必要な正確性や運用能力を向上させており、日本に200発を同時に撃ち込むことができるとの指摘もある。防衛省幹部は「新装備を導入しても完全に迎撃できるわけではない」と認める。

 ◇巨額の防衛費
 役割拡大には予算面で不安もある。

 政府が導入を検討してきた最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」は1基1000億円超で最低でも6基が必要だった。これに対しイージス・アショアは1基800億円、計2基で済む。当面はコストを抑えられる計算だが、米側から防衛装備品の調達で要求が増えれば、防衛費に歯止めがかからなくなる恐れがある。

 ミサイル攻撃を未然に防ぐため、政府が発射前に相手の基地を攻撃する「敵基地攻撃能力の保有」を目指せば、さらに巨額の費用が必要となる。今のところ具体的な検討は進んでいないが、防衛相経験者によると、弾道・巡航ミサイルや精密誘導爆弾を搭載した戦闘機などを備えることになる。与党内には慎重論が根強い。

 ◇トランプ氏の意向
 そもそも、日本が防衛力強化を急ぐ背景には、トランプ米大統領の意向があったようだ。日米外交筋によると、トランプ氏は7月31日に安倍晋三首相と電話会談した際、専守防衛に徹し軍事面で東アジアの安定に貢献できない日本にいら立ちを示したという。

 こうした意向を反映してか、2プラス2の合意文書には、集団的自衛権の行使を容認した安全保障関連法の下での「協力の形態」を追求すると明記された。自衛隊の任務拡大につながる可能性もあるが、外務省幹部は「北朝鮮情勢が緊迫する今なら国民は許容する」と指摘する。

 ただ、「北朝鮮危機」に便乗するような形で日本の役割拡大を進めることに世論の理解が得られるかは見えない。各社の世論調査によっては、防衛費の増額を容認する意見は2割に満たないのが現状だ。首相は、外交と経済で急落した支持率の回復を狙っているとされるが、「軍備増強」が政権の立て直しにつながる保証はない。


緊迫下の日米同盟誇示=北朝鮮脅威で連携-軍事対応に限界も〔深層探訪〕
8/19(土) 8:32配信 時事通信

 【ワシントン時事】米朝関係が緊迫する中での開催となった17日の日米外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)。日米は共同文書で、米国の核兵器による「核の傘」で北朝鮮の核の脅威から日本を守る決意を示すとともに、自衛隊の役割拡大も示した。ただ、日本の軍事面での対応には限界がある。トランプ米政権の北朝鮮対応も統一感を欠いており、先行きは不透明だ。

 ◇迎撃は困難
 共同文書は、集団的自衛権の行使を容認した安全保障関連法に言及し、日本の役割拡大へ「さらなる協力の形態」を追求するよう事務当局に指示。自衛隊と米軍の役割分担を定めた日米防衛協力の指針(ガイドライン)の着実な実施や共同訓練、警戒監視、施設の共同使用などを盛り込んだ。

 同盟強化へ日本が防衛能力を向上させる動きは既に進められている。政府は弾道ミサイル防衛(BMD)の態勢強化に向け、陸上配備型迎撃システム「イージス・アショア」を米国から導入する方針。安保法がこうした流れを後押ししている。

 背景には、北朝鮮の核・ミサイル開発を止められない現状がある。北朝鮮は、日本上空を通過させて米領グアム周辺に弾道ミサイルを発射する計画を公表。2度の試験発射を強行した大陸間弾道ミサイル(ICBM)は米本土を射程に収めるとされ、米国にも現実の脅威となった。

 ただ、技術開発を進める北朝鮮に対し、日米が対処できるかは不透明だ。8日公表の防衛白書は、北朝鮮が複数のミサイルを同時に撃ち込む「飽和攻撃」に必要な能力の向上を図っていると指摘。発射形態も多様化しており、通常より高い高度へ発射する「ロフテッド軌道」は落下速度が速く、「迎撃は難しい」(防衛省幹部)という。

 政府・自民党には、ミサイル発射前に敵基地を破壊する「敵基地攻撃能力」の検討を求める声もある。ただ、新たな装備の導入が必要で、予算面の問題や専守防衛との整合性を問う声もあり、公明党は慎重な姿勢だ。

 ◇日本置き去り
 米政府の定まらない北朝鮮対応も日本政府を戸惑わせている。北朝鮮の発射予告をめぐり、トランプ大統領が軍事報復も辞さない発言を繰り返す一方で、ティラーソン国務長官ら政権幹部は対話の可能性にも言及している。

 日本政府は軍事的圧力自体は支持しているものの、米国が軍事行動に踏み切った場合、北朝鮮が日本に反撃する恐れがある。また、米国が自国の安全を優先し、ICBM放棄の見返りに北朝鮮との直接交渉に踏み出せば、日本は置き去りにされかねない。核・ミサイル問題は現状凍結となる可能性があり、政府関係者は「脅威が放置される事態は避けたい」と漏らす。

 日本政府は、中国の北朝鮮への石油輸出禁止が、挑発に歯止めをかける最も有効な方策とみている。安倍晋三首相の周辺は「日米が緊密に連携した上で、中国をいかに動かすかだ」と語っており、2プラス2を通じて米国と共同歩調を確認したい考えだ。


首相「日米同盟さらに強化」 米軍制服組トップと対北連携確認
8/19(土) 7:55配信

 安倍晋三首相は18日、来日した米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長と官邸で会談し、北朝鮮情勢をめぐり日米が一層連携を強化するとともに、国際社会が結束して圧力を強めるべきだとの認識で一致した。

 首相は「北朝鮮情勢が緊張を高めている中、議長が訪日されたことで日米同盟の強さをしっかりと示すことになった。日米同盟をさらに強化していきたい」と述べた。ダンフォード氏は「日米関係は軍事面で極めて強固だ」と語った。

 これに先立ちダンフォード氏と自衛隊の河野克俊統合幕僚長が防衛省で会談し、弾道ミサイル防衛(BMD)能力の強化に向けて協力する方針で一致した。


米国防長官が警告「北、必要あれば打倒」 2プラス2
8/19(土) 7:55配信 産経新聞

 【ワシントン=杉本康士、加納宏幸】日米両政府の外務・防衛担当閣僚4人は17日午後(日本時間18日未明)、ワシントンで行った安全保障協議委員会(2プラス2)後にそろって記者会見し、北朝鮮に対する圧力を強化する姿勢を打ち出した。マティス国防長官は「必要であれば打倒する。いかなる敵対行為も効果的で圧倒的な反応に直面する」と警告した。

 マティス氏は共同記者会見で、北朝鮮の米領グアム沖への弾道ミサイル発射計画をめぐり、「日本、グアム、米国、韓国に向けてミサイルを発射した場合、撃ち落とすため即座に行動を取る」と述べた。

 ティラーソン国務長官も「北朝鮮が間違った選択をした場合、外交努力は強い軍事的結果に裏打ちされていなければならない」と軍事的選択肢の重要性を指摘した。

 河野太郎外相は「北朝鮮が挑発的かつ脅迫的な行動を自制し、非核化に向けて真剣な対話に戻ることが大事だ。対話のための対話には意味がない」と述べ、圧力強化を継続する姿勢を強調した。

 小野寺五典防衛相は「あらゆる事態の対応を万全とするため、自衛隊と米軍の防衛協力をさらに推進する」と語った。

 4閣僚は対北圧力強化に向け、北朝鮮に影響力を持つ中国に一致して働きかける方針でも足並みをそろえた。

 また、マティス氏は「拡大抑止による米国の日本防衛のコミットメントは揺るぎない」と述べ、米軍による「核の傘」提供を改めて確認した。

 これに先立つ2プラス2はワーキングランチを含め約3時間にわたり協議。北朝鮮の脅威を抑止・対処するための日米同盟強化を盛り込んだ共同発表もまとめた。

 ティラーソン氏は2プラス2で「中国が北朝鮮に対して何もやらないことが日米韓の防衛態勢を強固にする結果につながる」と述べ、日米韓の連携が中国に対北圧力強化を促すカードになるとの認識を示した。河野氏は東南アジア諸国などに対する海上警察機能強化などの能力向上に向けて今後3年間で約5億ドルを拠出する方針を表明した。


日米2プラス2 対北軍事圧力で足並み
8/19(土) 7:55配信 産経新聞

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18日、米領グアムのアンダーセン空軍基地。滑走路付近に待機する機体がみえる (塩原永久撮影)(写真:産経新聞)

 日米外務・防衛担当閣僚による17日の安全保障協議委員会(2プラス2)で焦点となったのは北朝鮮への軍事行動を含む圧力強化だった。「核の傘」を含む攻撃能力を担う米国に対し、防御的機能が中心となる日本。それぞれの立場を反映した会合となった。

                   ◇

 ■日本、防衛力強化に壁 敵基地攻撃能力保有なお遠く

 「北朝鮮は在日米軍基地への攻撃を想定した弾道ミサイル発射も行っている。在日米軍を攻撃することは米本土を攻撃することと一緒だ」

 小野寺五典防衛相が2プラス2でこう切り出すと、マティス国防長官やティラーソン国務長官ら米側出席者は身を乗り出すようにして耳を傾けた。

 在日米軍攻撃が米本土攻撃に値するとの見方は、これまで日本側が何度も持ち出してきた理屈だった。日本側出席者の一人は「米側は深刻に受け止めていなかったが、北朝鮮が公表したグアム沖へのミサイル発射計画で雰囲気が変わった」と明かす。

 河野太郎外相も17日、トランプ米大統領の「北朝鮮は炎と怒りに見舞われる」との発言について「こういう状況で米国の抑止力が確認されるのは非常に大事だ」と肯定的に評価した。日本政府内にもトランプ氏の過激発言を懸念する向きがあるが、対北圧力に軍事的選択肢は不可欠だ。バノン首席戦略官兼上級顧問が軍事力行使を否定するなど米側の腰が定まらない中で、トランプ氏の発言はむしろ頼もしく聞こえる。

 米国に軍事的圧力を求める以上、日本も足並みをそろえる必要がある。2プラス2の共同発表では、安全保障関連法に基づいて「さらなる協力の形態」を追求することも明記した。

 ただ、日本の役割拡大は攻撃能力にまで踏み込むことはなかった。小野寺氏は「現時点では専守防衛の中で『盾』の役割を万全にする」と説明し、敵基地攻撃能力を求める自民党提言から距離を置く。イージス艦搭載迎撃システムの地上配備型「イージス・アショア」の導入を打ち出したのも、限られた「盾の役割」の中で日本ができることを模索した結果といえる。

 敵基地攻撃能力の保有に本格着手すれば、防衛力強化を嫌う野党などから猛反発を受ける可能性があり、支持率が勢いを失った安倍晋三政権にとってハードルは高い。安全保障政策の立案担当者には「改憲より敵基地攻撃能力に政治的エネルギーを使ってほしい」との不満がくすぶる。

 今回の2プラス2は、攻撃能力を米国に依存する日本の役割拡大に限界があることを浮き彫りにさせた。日本側同行者の一人は「敵基地攻撃能力の議論ができるかどうかは、国民の支持次第だ」と語った。 (ワシントン 杉本康士)

                   ◇

 ■「核の傘は重要な役割」 米、同盟国の不安払拭図る

 【ワシントン=加納宏幸】トランプ米大統領が就任してから最初となる2プラス2では米国が提供する「核の傘」を中心とした抑止力の確保に主眼が置かれた。「米国第一」の観点から米軍による他国防衛に否定的だったトランプ氏の主張は一時、アジアや欧州を不安に陥れたからだ。

 北朝鮮による米領グアム周辺への弾道ミサイル発射計画により緊張が高まる中で開かれた2プラス2。米側は同盟国の防衛に責任を果たす決意を明確にした。

 「日本の安全やアジア太平洋の平和と安定を確実にするため米国の拡大抑止(核の傘)が決定的に重要な役割を果たすということを重点的に話し合った」。ティラーソン国務長官は17日、2プラス2の後の共同記者会見でこう述べた。

 米軍が持つ核兵器は、同盟国に対する攻撃が破滅的な結果につながると敵国に認識させることで地域の安定を保ってきた。中国やロシアが軍事的野心をむき出しにする国際社会の現実は、「核兵器なき世界」を唱えたオバマ前大統領に核攻撃の即応体制を解くことも、先制不使用を宣言することも許さなかった。

 しかし、トランプ氏が昨年の大統領選期間中に日本や韓国に自主防衛を促し、核武装を容認する発言をしたことで今後も「核の傘」を頼れるのかという懸念を同盟国にもたらした。米識者の間では「北朝鮮の核の脅威や化学・生物兵器保有で日本が核報復能力の保有を模索する可能性がある」(米戦略国際問題研究所=CSIS=の戦略家、アンソニー・コーデスマン氏)といった議論も出ている。

 ティラーソン氏、マティス国防長官が2プラス2で「核の傘」の提供に責任を果たすと強調したのは、トランプ氏の言動に不安を覚える同盟国からの信頼を勝ち取るためといえる。

                   ◇

 ■グアム「日本も守ってくれる」

 【グアム=塩原永久】北朝鮮のミサイル発射計画で攻撃対象とされた米領グアムでは、ミサイル発射時の島の防衛をめぐり、米軍に加え、日本の防衛力も一助になるとの期待が思いのほか強い。同様に北の脅威にさらされている日韓が、同盟国の危機に際して、力を貸してくれるはずだとの認識が根底にある。

 北朝鮮がミサイル発射計画を明らかにして以降、グアム政府は頻繁に記者会見し、日々の対応を説明している。政府幹部が居並ぶ会見では、日本の名前が出ることも珍しくない。

 「日本の友人たちは(北朝鮮の)より短距離のミサイルの射程内だ」

 「仮に事態(米軍の武力行使を招く北朝鮮の挑発)が起きれば、破滅的状況はグアムだけでなく、朝鮮半島や日本にも及ぶ」

 カルボ知事はこれまでの会見でこう述べ、北朝鮮のミサイル問題への対処では日韓と一体だとの認識をにじませた。

 危機対応を担当する知事の国土安全保障問題顧問、チャファロス氏も「(グアム)着弾の確率は0・00001%だ」と安全をアピールする中で、その理由として「グアムを守ってくれるのは米軍はもちろん、韓国や日本もいる」と指摘し、仮にミサイルが発射された場合の米軍と同盟国の防衛能力に触れた。

 観光業の男性(51)は、「隣国の韓国がミサイルに対処するのは当然として、イージス艦などの最新装備を持つ日本の力も頼りになるはずだ」と話す。


米韓軍事演習21~31日に…北のミサイル警戒
8/19(土) 7:27配信 読売新聞

 【ソウル=宮崎健雄】韓国国防省は18日、朝鮮半島有事を想定した定例の米韓合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダム・ガーディアン(UFG)」について、21~31日に韓国で行うと正式発表した。

 米韓軍は、演習に合わせ、北朝鮮が弾道ミサイルの発射などに出る可能性もあるとみて警戒している。

 UFGは指揮所でのコンピューター演習が中心。米軍側は韓国外の約3000人を含め計約1万7500人、韓国軍は約5万人が参加する。

 米韓連合司令部は18日夕、軍事境界線上にある板門店(パンムンジョム)で拡声機を使い、北朝鮮側にUFGの日程や目的などを通告した。


韓国はもはや「内戦」状態…北朝鮮が全半島を支配する日
8/19(土) 6:00配信 ダイヤモンド・オンライン

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写真:ダイヤモンド・オンライン

 5月に誕生した文在寅(ムン ジェイン)政権によって、韓国は今後、大きな方向転換をしていく可能性が高い。これにより、同国内にはかなりの混乱が引き起こされるだろう。北朝鮮をも巻き込んだこの動きは、日本にとっても他人事ではない。一体何が起きているのだろうか? 最新刊『頼るな、備えよ――論戦2017』が発売された櫻井よしこ氏が語った。

● 北朝鮮が全半島を支配する日

「韓国は革命前夜だ」と言ったら、韓国人の洪ヒョン(ホン ヒョン ※ヒョンは火火の下にわかんむりと火
)氏が「前夜ではありません。すでに内戦です」と反論した。 憲法裁判所が朴槿恵(パク クネ)大統領弾劾訴追を承認して、罷免の決定を下したのが今年3月10日だった。保守派はこの判断を合憲だとは認めず、「国民抵抗権」の旗印の下に「国民抵抗本部」を設置し、街頭に出て弾劾を弾劾すると気勢を上げる。

 憲法裁判所の判断を暴力によって覆そうとする試みを法治国家の枠組みのどこに位置づけ得るのか。洪氏はこう説明する。

 「韓国憲法は、国家が正常に機能しない場合、国民抵抗権で立ち上がることを認めています。これは韓国が北朝鮮と対峙して生まれた国家だからこそ設けられた、憲法で保証された国民の権利なのです。北朝鮮の支配下で、ルールだからといって従えば、韓国の自由や民主主義が死んでしまう。そのときに立ち上がる権利を保障したのです」

 いま国民抵抗本部に集まる人々が増えているという。組織の中心軸を構成するのが韓国の陸・海・空の退役軍人の会だ。現役の軍人を除く軍関係者が勢揃いしていることの意味は大きい。

 保守派の人々の抱く強い危機感は、5月9日の大統領選挙で文在寅(ムン ジェイン)氏が当選する可能性が高いと言われていた時点から強まっていた。そして実際、文氏は韓国の大統領になった。洪氏はかつてこう語っていた。

 「文氏が大統領になれば、大韓民国は事実上、消滅し、北朝鮮が全半島を支配するようになります」

 重要政策に関する文氏の発言を辿ると、洪氏の警告が大袈裟ではないことがわかる。

 まず文氏は北朝鮮と連邦統一政府をつくると述べている。同構想はもともと、北朝鮮の金日成(キム イルソン)主席が考えた。南北朝鮮が同等の立場で統一政府を樹立し、一定期間後に統合し、朝鮮民族は一つの国家になるという内容だ。

 かつて金正日(キム ジョンイル)総書記はこう語っていた──。

 「南北が同等の立場で連邦政府を樹立すれば、韓国側連邦議員の半分は親北朝鮮だ。わが方は全員わが共和国(北朝鮮)支持だ。すべての政策は3対1でわれわれの思いどおりになる」

 連邦政府構想は韓国を北朝鮮支配に差し出すことだと、保守派が警戒するのはもっともであろう。

● 朝鮮半島情勢の切迫は 「日本の危機」である

 文氏の、韓国よりも北朝鮮を利することが明らかな政策提言は、連邦政府構想にとどまらない。たとえば現在日米韓は、北朝鮮の弾道ミサイルを探知し追跡し撃ち落とすための協力を進めている。その柱が高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備であり、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)締結である。

 前者は北朝鮮のミサイルに対する最新鋭の迎撃システムで、後者は日韓が安全保障分野の機密情報を有するための協定である。目的は北朝鮮によるミサイル攻撃などに効率よく素早く対処する能力を備えることだ。文氏はいずれに関しても「次期政権が決定すべきだ」「締結が適切か疑問だ」と述べて、見直しを示唆している。

 文氏は韓国の安全を担保する施策や、米国や日本との協力を緊密化する施策には消極的である。逆に、北朝鮮の主張に沿った提言を重ねて今日に至る。平たく言えば、北朝鮮の立場を尊重し、北朝鮮の主張を事実上受け入れるというわけだ。氏が「北朝鮮の手先」だと批判されるのはこうした理由であろう。

 北朝鮮勢力が韓国でさまざまな工作活動を行っているのは否定できず、そこに韓国の保守陣営の主張する国民抵抗権、街に出て抵抗するという考え方が生まれてくる。平和が当たり前の日本から見れば、受け入れられないかもしれない。しかし、私たちが韓国の保守勢力を一方的に批判することも不公平であろう。なぜなら、憲法裁判所の判断が示される前、文氏も「憲法裁判所が朴大統領弾劾を破棄すれば、次は革命しかない」と、語っていたからだ。

 左右陣営双方が絶対に譲らない構えである。当然、韓国の政治は平穏に収まりそうもない。まさに、洪氏の指摘するように「内戦」が起きているのだ。韓国情勢の切迫はわが国の危機だ。いまや危機は足下に迫っている。そのことへの備えは、日本にできているか。

櫻井よしこ


ミサイル想定、避難訓練=住民120人参加―鳥取
8/19(土) 5:20配信 時事通信

 北朝鮮が米領グアム島周辺に中距離弾道ミサイルの発射を計画する中、政府と鳥取県などは19日、日本海に面した同県琴浦町で、弾道ミサイルの飛来を想定した避難訓練を実施した。

 住民約120人が参加し、緊急時の初動対応を確認した。

 訓練は、弾道ミサイルの発射情報を受け、全国瞬時警報システム(Jアラート)が作動したと想定。琴浦町は防災行政無線で避難を呼び掛け、徳万地区の住民や保育園児、小学生らが町役場や学校などに避難した。

 徳万地区のスーパーでは、従業員の誘導で店内にいた客ら55人が窓際から離れ、柱の下に身をかがめた。生後1カ月の男児を含む3人の子を連れて参加した山根英恵さん(40)は「訓練だったのでスムーズに動けたが、実際にミサイルが飛んで来た時はうまく避難できるか心配。子どもは親が守らないといけないので、今後も注意点などを確認したい」と話した。

 終了後、報道各社の取材に応じた内閣官房の末永洋之参事官は北朝鮮情勢を踏まえ、「避難訓練は各地で実施しているが、時期的に通常より現実感や緊張感のある訓練だった」と話した。

 訓練は内閣官房と総務省消防庁、鳥取県、琴浦町の共催。北朝鮮情勢で緊張が高まっていた4月ごろから県が市町村に打診し、琴浦町が6月下旬に応じた。北朝鮮は弾道ミサイルを発射する場合、鳥取の隣の島根と広島、高知各県の上空を通過するとしている。


<米韓>合同軍事演習、北朝鮮に通告 21日から
8/18(金) 22:19配信 毎日新聞

 【ソウル米村耕一】米韓連合軍司令部は18日午後、南北軍事境界線のある板門店から拡声機などを使って、21~31日に定例の米韓合同軍事演習「乙支フリーダムガーディアン」を実施すると北朝鮮側に通告した。聯合ニュースが伝えた。

 今回の演習には米軍1万7500人、韓国軍5万人が参加するという。米軍の参加数は昨年よりも7500人ほど少ないが、韓国軍当局者は「(縮小などの)訓練規模の調整は検討していない」と繰り返し強調している。

 北朝鮮は今月9日、米国に対する警告として中長距離弾道ミサイル「火星12」4発を米領グアムに向けて同時に発射することを「慎重に検討している」と発表。その後、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が「米国の行動や態度をしばらく見守る」と述べ、米韓合同軍事演習を含む米韓側の動きを見極める姿勢を示していた。


<日露次官級協議>共同経済活動、9月合意目指す
8/18(金) 21:56配信 毎日新聞

 【モスクワ杉尾直哉】日露両国は17日、北方領土での日露共同経済活動に関する外務次官級協議をモスクワで開き、具体的な事業の絞り込みを図った。協議の結果をプーチン大統領と安倍晋三首相に報告して判断を仰ぎ、9月に露極東ウラジオストクで予定される首脳会談で最終的な合意を目指すことで一致した。

 日本外務省の秋葉剛男外務審議官、ロシアのモルグロフ外務次官(東・南アジア担当)が出席。長谷川栄一首相補佐官も参加し、協議は約7時間。終了後、秋葉審議官は記者団に「双方の法的立場を害さないための枠組みについて議論したが、詳細は控える」と語った。8月末の歯舞諸島での墓参で臨時の追加的な出入域地点を設置することや、9月に航空機を利用した特別墓参を実施する準備を進めることも決めた。

 秋葉審議官は18日、リャプコフ露外務次官(核拡散防止・軍縮担当)と安全保障問題について協議した。ミサイル開発を続ける北朝鮮について「脅威が新たな段階に入っている。現時点では国際社会が一致して圧力をかけることが重要」との日本の立場を説明し、「北朝鮮との対話」を訴えるロシア側をけん制した。また、今回のような日露外務省高官の「安保協議」を定例化することを決めた。


北朝鮮の保有数は60基、核弾頭の小型化にも成功?世界の核兵器、1万4995基の内訳
8/18(金) 20:10配信 BUSINESS INSIDER JAPAN

911
核兵器の保有国とその保有数

ワシントン・ポストは8日(現地時間)、北朝鮮が保有する核兵器の数は、専門家が推定してきた数の3倍以上にのぼる可能性があると報じた。
この新たな数字は、先月、アメリカ国防情報局が作成したレポートに記載されていたもの。文書を入手した同紙によると、「現在、60基の核兵器が北朝鮮の指導者、金正恩委員長の管理下にある」という。これはストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が試算、7月に公表した10~20基を大幅に上回る。
北朝鮮をめぐっては、国連安全保障理事会が5日、10億ドル(約1100億円)規模の制裁決議を全会一致で採択したばかりだが、ワシントン・ポストが入手した別の機密文書によると、北朝鮮はすでに核弾頭の小型化に成功、大陸間弾道ミサイル(ICBM)への搭載も可能だという。同国の最近のミサイル発射実験は、ニューヨークやワシントンDCをもその射程圏内に収める可能性を示している。
ロシアによる米大統領選への介入や、シリアでの化学兵器の使用をめぐり、アメリカがロシアを追求した結果、核超大国である両国の関係は冷え込んでいる。このニュースはこうした状況の中、もたらされたものだ。
トランプ大統領が、核兵器の近代化に取り組む1兆ドル規模の計画を引き継いだ一方、ロシアもまた、その予算を増やしている(ロシアの核兵器の近代化について、トランプ大統領は「軍拡競争にすればいい」と発言し、核開発競争におけるアメリカの優位を強調した)。
アメリカの科学誌「The Bulletin of the Atomic Scientists」は、核兵器を容認する論調とその拡散状況から、今年1月、世界終末時計を30秒進めた。これにより、終末時計が破滅を意味する0時0分まで、残り2分30秒に迫った。
以下の地図は、核兵器の保有国とその保有数について、The Bulletin of the Atomic Scientistsやアメリカ科学者連盟(FAS)、SIPRI、ワシントン・ポストのデータをまとめたものだ。

【画像】核兵器の保有国とその保有数


対北朝鮮、ロシアの協力求める=日ロ次官級が安保協議
8/18(金) 19:44配信 時事通信

 【モスクワ時事】日本、ロシア両政府は18日、次官級の安全保障協議をモスクワで開いた。

 日本側は核・ミサイル開発を進める北朝鮮について「国際社会が一致して圧力をかけていくことが重要だ」として、ロシア側の協力を求めた。

 日本側から秋葉剛男外務審議官、ロシア側からリャプコフ外務次官が出席。ロシアは北朝鮮問題について、中国とともに対話による解決を重視する立場。安保協議では、北朝鮮が発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)のエンジンがロシアから流出したとされる問題も話し合われたが、秋葉氏は「詳細は控えたい」と述べるにとどめた。

 秋葉氏は協議後、記者団に「(北朝鮮の)脅威が新しい段階に入っているということを明確に伝えた」と強調した。双方は安保協議を定例化することで一致。次回は東京で開催することを申し合わせた。


鳥取、高知市でもトラブル=中四国Jアラート訓練
8/18(金) 17:53配信 時事通信

 北朝鮮の弾道ミサイル発射計画に備え、中国、四国地方9県で18日実施された全国瞬時警報システム(Jアラート)による情報伝達訓練で、鳥取市と高知市の一部地域の防災行政無線から放送が流れないトラブルが発生したことが分かった。

 両市は再発防止に努めるとしている。

 高知県内では、土佐町でも端末が起動せず、住民向けの放送が流れない不具合があった。

 また、島根県はこの日のJアラート訓練で県から配信された防災メールの文面が文字化けした原因を公表した。Jアラートから受信した内容を防災メールとして配信する、県の総合防災情報システムのプログラムに設定ミスがあったためで、プログラムを修正したところ、文字化けは解消したという。

 今回の訓練では島根県のほか、岡山県と鳥取県米子市でトラブルが確認されている。


半島緊迫ウラで権力闘争 習氏と正恩氏“絶縁”にプーチン氏、米中手玉の“漁夫の利” 河添恵子氏緊急リポート
8/18(金) 16:56配信 夕刊フジ

 朝鮮半島危機の裏で、中国とロシア、北朝鮮が狡猾に動いている。中国の習近平国家主席は、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と“絶縁状態”で北朝鮮への影響力はゼロに近いが、米国と北朝鮮の緊張を権力闘争に利用しようとたくらむ。ロシアのプーチン大統領は、北朝鮮を抱き込み、米国と中国を手玉に取る。正恩氏は、米国と中国、ロシアの間でしたたかに立ち回っている。ドナルド・トランプ米大統領は、彼らの計略に気付いているのか。東アジア情勢に精通するノンフィクション作家、河添恵子氏が緊急リポートする。

 中国共産党幹部にとって、今年夏はとりわけ暑い。最高指導部が大幅に入れ替わる5年に一度の党大会を秋に控え、引退した大物長老も含めた幹部が河北省の避暑地、北戴河に集まり、非公開の会議で人事を固める重要な時期だからだ。

 一部の中国語メディアは、習氏が宿泊する豪華別荘「ゼロ号」には、暗殺防止のために防弾ガラスが設置され、習氏が海水浴をする際には、厳格な審査を経て選抜された200人以上の水上警察官が警護にあたっている-と報じた。

 習体制が船出して5年、習氏は権力掌握と勢力拡大を目指し、盟友の王岐山・党中央規律検査委員会書記(序列6位)とタッグを組み、「トラもハエもたたく」の掛け声で、宿敵・江沢民元国家主席派の大物を次々と刑務所や鬼籍へ送り込む“死闘”を繰り広げてきた。

 昨年10月の党中央委員会総会で、習氏は、トウ小平氏や江氏と並ぶ「核心」の地位を得たが、依然として「権力の掌握ができない」というジレンマを抱えている。習政権が掲げた夢は「中華民族の偉大なる復興」だが、習氏の夢は「江一派の無力化」であり、いまだ道半ばだからだ。

 習氏の不安・焦燥はそれだけではない。

 4月の米中首脳会談で、習氏は、北朝鮮の「核・ミサイル」対応をめぐり、トランプ氏から「100日間の猶予」を取り付けたが、7月中旬までに“宿題”をこなせなかった。北朝鮮と直結するのは江一派であり、習氏は北朝鮮に何ら力を持たないのだ。

 北朝鮮は5月、「中国が中朝関係を害している」と初めて名指しで批判した。これは建国以来の「兄弟国」中国に対してではなく、習氏や習一派への罵倒と読み取るべきだ。正恩氏は強硬姿勢を崩さず、ミサイル発射を繰り返している。こうしたなか、プーチン氏の存在感が際立っている。

 中国共産党最高指導部「チャイナセブン」(中央政治局常務委員7人)のうち、4月に、江一派の張徳江・全人代常務委員(序列3位)と、張高麗副首相(同7位)が訪露し、プーチン氏と会談した。

 習氏(同1位)も7月、2泊3日でモスクワ入りし、プーチン氏と複数回会談した。これほど短期間に「プーチン詣で」が続いた背景は、北朝鮮問題である。

 北朝鮮の金王朝は1961年、旧ソ連と軍事同盟の性格を持つ「ソ朝友好協力相互援助条約」を締結するなど、古くから特別な関係にあった。プーチン氏は大統領就任直後の2000年、ロシアの最高指導者として初めて平壌(ピョンヤン)を訪れ、正恩氏の父、金正日(キム・ジョンイル)総書記から熱烈な歓迎を受けた。

 この2年前、北朝鮮は「人工衛星の打ち上げ」と称して、事実上の中距離弾道ミサイルを発射した。北朝鮮のミサイルは旧ソ連の技術が基盤とされる。(2面へ続く)

  プーチン氏の訪朝後、ロシア下院は「露朝友好善隣協力条約」を批准する。正日氏は2001年以降、公式・非公式で何度も訪露をするなど「プーチン氏との関係強化に邁進(まいしん)した。

 北朝鮮は一方、江一派の息がかかる瀋陽軍区(現北部戦区)ともつながってきた。瀋陽軍区は、米国や日本の最先端技術を盗み、金王朝と連携して「核・ミサイル開発」を進め、資源や武器、麻薬など北朝鮮利権を掌握したとされる。

 江一派と敵対する習氏としては、北朝鮮のミサイルの矛先が北京・中南海(中国共産党中枢)に向かないよう、プーチン氏との「特別な関係」に注目しながら、江一派の“無力化工作”に心血を注いでいる。

 習氏がモスクワ訪問中の7月4日、北朝鮮はICBM(大陸間弾道ミサイル)を発射した。訪露にあたり、習氏は「110億ドル(約1兆2170億円)規模の経済支援」という手土産を持参した。北朝鮮をコントロールできない苦境を物語っているようだ。

 これに対し、プーチン氏はロシア最高位の「聖アンドレイ勲章」を習氏に授与した。習氏を手下にしたつもりだろうか? ロシアはすでに、北朝鮮を抱き込んでいると考えられる。

 北朝鮮の貨客船「万景峰(マンギョンボン)号」は、北朝鮮北東部・羅津(ラジン)と、ロシア極東ウラジオストク間を定期運航している。真偽は定かでないが、プーチン氏が送り込んだ旧KGBの精鋭部隊が、正恩氏の警護や、北朝鮮人民軍の訓練にあたっているという情報もある。

 一連の危機で“漁夫の利”を得るのは、間違いなくプーチン氏である。

 ■河添恵子(かわそえ・けいこ) ノンフィクション作家。1963年、千葉県生まれ。名古屋市立女子短期大学卒業後、86年より北京外国語学院、遼寧師範大学へ留学。著書・共著に『豹変した中国人がアメリカをボロボロにした』(産経新聞出版)、『「歴史戦」はオンナの闘い』(PHP研究所)、『トランプが中国の夢を終わらせる』(ワニブックス)など。

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