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2017年8月17日 (木)

北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・146

去る1月6日に核実験を行なった残虐な中世の亡霊・暗黒独裁国家・北朝鮮が、今度は長距離弾道ミサイル発射実験の準備を進めていたが、ついに7日9時31分に発射した。

政府は7日午前、北朝鮮による弾道ミサイル発射を受け、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)を開き、国民の安全確保に万全を期すとともに、米韓などと緊密に連携し、北朝鮮に厳しく対応していく方針を確認した。
NSCで首相は、「米国や韓国など関係国と連携し、必要な対応を適時適切に行う」よう求めた。また、首相は関係省庁に対し、(1)落下物などによる被害がないかの確認(2)情報収集・分析の徹底(3)関係国との連携―を指示した。

安倍晋三首相は7日午前、首相官邸で記者団に対し、北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射したことについて「断じて容認できない。明白な国連安全保障理事会決議違反だ。国際社会と連携し、毅然として対応する。国民の安全と安心を確保することに万全を期する考えだ」と述べた。

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リンク:日米2+2 北朝鮮を厳しく非難 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:9県でJアラート訓練へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「米朝危機は決して回避されていない」ことを示す、ある重要なサイン ~それは中国共産党機関紙の中にあった - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:グアムを狙ったミサイルより日本向けを真剣議論せよ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮がミサイル発射のため「資本主義化」を止められないジレンマ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ政権の「対北朝鮮」最終オプション──まさかの日本核武装も視野に? - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮ミサイル基地に動きなし=待機状態維持か―米研究所 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:日米が2プラス2、同盟強化と自衛隊の役割拡大を確認  - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米国務長官、対北朝鮮軍事行動の選択肢確認-日米2プラス2後に - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮に実効的圧力=米、軍事示唆し警告―日本の役割拡大・2プラス2 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<日米2プラス2>抑止力を強化 対北朝鮮「核の傘」継続 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:日米、対北圧力を継続し同盟強化へ…2プラス2 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:政府「Jアラート」訓練の説明会 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<北朝鮮ミサイル>中四国9県で18日Jアラート送受信訓練 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<グアム>「標的」名指し 交錯する「懸念、失望、期待…」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<米中軍制服組トップ会談>中国「軍事行動は選択肢でない」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<韓国>文在寅大統領「米朝間の軍事対立には至らない」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:政府、北ミサイルに万全期す=都道府県向け説明会 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ハガティ新駐日米大使が着任、日本防衛に関与を表明 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:石川健治東大教授は「憲法の漫才師」 --- 池田 信夫 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:宇宙ごみ監視レーダー整備へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:憲法学者は対北朝鮮政策の研究を急いでほしい --- 篠田 英朗 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮ミサイル ウクライナが調査へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:朝鮮半島、「戦争再発ない」 韓国大統領が強調 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北ICBM“ウクライナ製”疑惑に専門家「金に困った人間が横流ししたのではないか」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:正恩氏、グアム「保留」なら日本標的か “弱気”発言のウラでミサイル発射準備着々 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「陸上イージス」導入、イージス艦増強も前倒し - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:日米「北」問題で連携確認 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米中は「経済戦争中」とバノン氏、北朝鮮問題は「前座」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮が狙い定めたグアム 葛藤抱える島で - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米副大統領、北の姿勢を「歓迎」…圧力は継続 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:バノン氏、米中は「経済戦争のただ中」 政権内の対立も認める - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:朝鮮半島で「戦争起きない」 韓国大統領、就任100日会見で - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮「レッドライン近づく」=戦争回避に自信も―平和的解決目指す・韓国大統領 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

日米2+2 北朝鮮を厳しく非難
8/18(金) 7:35配信 ホウドウキョク

日米両政府は、ワシントンで2+2(外務・防衛閣僚会合)を開催し、弾道ミサイルの発射を続ける北朝鮮を厳しく非難したうえで、日米同盟の抑止力と対処力をより強化させる方針で一致した。
会合では、日米が北朝鮮に対し、外交的、経済的に圧力をかけ続ける方針を確認したほか、日本が、陸上設置型の迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」を導入することなど、日米の防衛強化に向けた具体策について協議した。
河野外相は、「弾道ミサイルの脅威に対しても、同盟としての防衛体制と能力を強化し、対応していくことで一致した」と述べた。
ティラーソン国務長官は、「必要があれば、米国と同盟国は、軍事的に対応する準備はできている」と述べ、日本の防衛に万全を期す姿勢を示した。
また河野外相は、「北朝鮮に最大限の圧力をかける必要がある」と指摘したうえで、中国に対し、国連安全保障理事会の制裁決議を完全かつ、厳格に履行するよう求めた。


9県でJアラート訓練へ
8/18(金) 7:32配信 ホウドウキョク

政府は、北朝鮮の弾道ミサイルが上空を通過する可能性がある中国・四国地方の9県で、18日午前、Jアラート(全国瞬時警報システム)の訓練を実施する。
Jアラート訓練は、北朝鮮がグアム周辺への弾道ミサイル発射計画で、上空を通過する可能性に触れた島根、広島、高知を含む、中国・四国地方の9県で実施される。
訓練に先立ち、17日、全国の都道府県の防災担当者への説明会が行われた。
島根県の防災担当者は、「(不安はありますか?)不安ですか、それはありますね。ただ、その(ミサイル発射)あとの対応は、われわれに求められる役割なので、そこはしっかり準備していきたい」と話した。
Jアラートは、ミサイルが日本の領土・領海内に落下する可能性がある場合に、住民に緊急情報を伝えるもので、政府側は、実践を意識した対応を要請した。


「米朝危機は決して回避されていない」ことを示す、ある重要なサイン ~それは中国共産党機関紙の中にあった
8/18(金) 7:00配信 現代ビジネス

ミサイルを止めた「共産党機関紙の社説」
朝鮮半島の緊張は北朝鮮が自制する姿勢を示し、ひとまず小康状態を取り戻した。金正恩・最高指導者が軟化したのは、頼りとする中国が冷たく突き放したからだ。だが、危機はここで終わるのか。むしろ米国は挑発を加速するかもしれない。米朝の挑発合戦は8月8日、トランプ大統領の「米国をこれ以上脅せば、世界が見たこともないような炎と怒りに直面するだろう」という発言から始まった。北朝鮮は10日、米領グアム近海に中長距離弾道ミサイル4発を発射する計画を発表し、一挙に緊張が高まった。

ところが金正恩氏は14日、一転して「米国の行動をしばらく見守る」と表明した。これをトランプ大統領が「非常に賢明で筋の通った選択」と評価し、極度の緊張状態は一見、沈静化に向かったように見える。 まず、なぜ金正恩氏は急に態度を和らげたのか。

背景には、金氏を見限った中国の態度表明がある。それは中国共産党機関紙、人民日報の国際版である「環球時報」に10日付社説の形で表明された。次のような内容だった(英語版、http://www.globaltimes.cn/content/1060791.shtml)。〈朝鮮半島の不確実性は高まっている。北京は現時点でワシントンと平壌が引き下がるように説得できていない。中国はすべての関係国に対して自らのスタンスを明確にし、彼らの行動が中国の利益を阻害するときは、中国は断固として対応することを彼らに理解させる必要がある。もしも北朝鮮が米国本土を脅かすミサイルを先に発射して米国が報復した場合、中国は中立を保つだろう。もしも米国と韓国が攻撃して、北朝鮮の体制を転覆し、朝鮮半島の政治的版図を変えるようなら、中国はそうした行動を阻止することも明確にすべきである〉(英語版を基に翻訳)この社説は米朝の挑発合戦が最高潮に達した時点で書かれた。日本のマスコミはなぜか産経新聞を除いて大きく報じなかったが、このあたりに日本マスコミのピンぼけぶりが表れている。

「中朝軍事同盟を反故にする」のと同じ
この社説はあきらかに今回の朝鮮半島危機で最重要な文書の1つである。中国の基本姿勢が簡潔かつ明確に示されているからだ。念のため確認しておこう。社説が唱えたのは、次の2点だ。北朝鮮が先制攻撃すれば、米国が報復しても中国は中立を保ち介入しない。だが、米国が北朝鮮の体制を転覆し、朝鮮半島の政治的版図(英語表記はthe political pattern of the Korean Peninsula)を塗り替えようとするなら、中国は見過ごさず、断固として介入する。 金正恩氏から見れば、これは中国の裏切り同然である。

なぜかといえば、中国と北朝鮮は軍事同盟を結んでいる。どちらか一方が他国から攻撃されれば、残る片方は「直ちに全力をあげて軍事上その他の援助を与える」と取り決めているのだ(https://ja.wikipedia.org/wiki/中朝友好協力相互援助条約)。だが、社説は「北朝鮮が米国から報復攻撃されても中国は介入しない」と宣言した。これは盟約を反故にしたのと同じだ。中国がこれほど重大な方針を表明せざるをえなくなったのは、言うまでもなく、米国が本気で報復する構えを示したからだ。中国は米国の軍事的圧力を目の当たりにして、挑発を続ける金正恩氏を見限った。一言で言えば、トランプ大統領の「炎と怒り」発言の成果だ。大統領は軍事力を行使せずに、前提条件付きとはいえ中国を北朝鮮から切り離すのに成功した。

この1点を見ても、外交の本質は軍事力を背景にした駆け引きと分かるだろう。日本の左派系メディアは「米国と北朝鮮はよく話し合って外交的解決を目指せ」などと叫んでいるが、軍事力の意味も中国の行動も理解していない。まったくトンチンカンそのものだ。

「これ以上の挑発はまずい」と思った
 社説を裏側から見れば、次のようにも読める。

米国が報復攻撃によって朝鮮半島の政治的版図を変えないのであれば、中国は米国が核とミサイル、さらには金正恩氏自身を除去するのも容認する。中国にとって重要なのは、あくまで北朝鮮という緩衝国家であって、金正恩氏個人ではない。そういう基本方針を示唆している。金正恩氏もそう理解したからこそ「これはやばい」と思って、ここはいったん引き下がる決断をした。これ以上、米国を挑発すれば、米国だけでなく中国という味方も失いかねないことに気が付いたのだ。それでなくても中国と北朝鮮の緊張は高まっていた。石炭の輸入停止など北朝鮮に対する国連の追加制裁に中国もロシアも賛成している。社説はさらに一歩踏み込んで米国の報復攻撃を容認した。「朝鮮半島の政治的版図」とは何か。中国と軍事同盟を結び、ロシアとも友好関係を保つ北朝鮮が、米国と軍事同盟を結ぶ韓国と対峙している状況である。中国はたとえば米国が北朝鮮に米軍を進駐させて基本構図を変えようとするなら介入するが、核とミサイルひいては金正恩個人が除去されたとしても、版図の基本構図が維持されるなら介入しないと示唆している。それは、米国の報復攻撃に中国がゴーサインを出したも同然と言える。ニッポン放送の番組「ザ・ボイス そこまで言うか」(8月14日)でも話したが(https://www.youtube.com/watch?v=hPHrHOYXRYI)、中国のこうした姿勢は、私がかねて指摘してきた中国と米国、ロシアによる「新ヤルタ協定」とも呼ぶべき新たな半島分断支配の可能性にも符合する(7月21日公開コラム、http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52357)。中国だけでなく、ロシアも「北朝鮮はオレの縄張りでもある」と言うだろう。 北朝鮮はもともと旧ソ連が金日成をソ連軍将校として連れてきて、実質的に建国した国だ。北朝鮮が1948年に建国した当時、毛沢東の中国はスターリン率いる共産主義国の先輩であるソ連に楯突けるような国でもなかった。

旧ソ連は日本の敗戦後、米国との合意に基づき北緯38度線を境に朝鮮半島の米ソ分断統治に乗り出した。そんな半島の歴史と現実を踏まえれば、ロシアの言い分には一定の政治的正統性(legitimacy)もある。

米国が中国に出した「満額回答」
 さて、米国はどうか。

中国が「環球時報社説」という形で態度表明したのを受けて、米国はマティス国防長官とティラーソン国務長官が8月14日、ウォール・ストリート・ジャーナル紙に連名で寄稿し「米国は体制転換や朝鮮半島統一の加速には関心がない。…米国は北朝鮮と交渉することをいとわない」と表明した(http://jp.wsj.com/articles/SB12769792524456303358204583328820864020216?emailToken=JRv7dPx+aXmQitw3b8wH/gRyMfdZVL7TGwmLcC2UYRCX7yGF+7r9mvVu3IHn8Tn3FRgmv4pctTdh)。米国が新聞寄稿記事というスタイルで態度表明したのは「私たちは中国の意図を新聞社説で了解した。だから私たちも同様に新聞で返答する」という外交プロトコル(儀礼)に沿った行動である。双方がサインを交換しているのだ。 米国が外交プロトコルにも注意を払って「体制転換の意図はない。朝鮮半島統一の加速にも関心がない。米軍が非武装地帯の北側に駐屯するための口実を求めているわけでもない」と表明したのは、まさしく中国が求めた「政治的版図の変更は容認しない」という要求に対する満額回答である。

そのうえで北朝鮮に交渉を呼びかけた。これは、あきらかに米国の軟化を示している。これまでトランプ政権は繰り返し北朝鮮の核とミサイルの廃棄を求め、それが実行される見通しがなければ交渉には応じない姿勢を示してきた(3月31日公開コラム、http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51350)。ところが、今回の寄稿は「北朝鮮政府は誠意を持って交渉を進める態度を示さなければならない。挑発的な脅しや核実験、ミサイル発射、その他の兵器の実験を即時に停止することがその意思表示になる」と呼び掛けている。核・ミサイルの施設廃棄と単なる実験停止はまるで異なる。実験停止ならその気になれば、いつでも復活できるが、施設を廃棄してしまえばそうはいかない。実際に交渉が始まれば、米国はきっと施設廃棄を求めるだろう。だが、実験停止で交渉にこぎ着けられれば、当面の危機は回避できるという現実的判断に修正した。ハードルを下げたのは明白だ。ただ、それはあくまで当面の弥縫策ではないか。核とミサイルの施設を廃棄できなければ、米国にとって真の危機は終わらない。私は中国から「米国の報復攻撃容認」という外交的勝利を得たのを足がかりに、米国は北朝鮮に先に手を出させる挑発を強化する可能性があるとみる。その第一弾が21日から始まる米韓合同軍事演習だ。

プーチンはどう出るか
かつての朝鮮戦争(1950~53年)では「米国が参戦しても、中国は絶対に介入してこない」というマッカーサー司令部の誤った判断を基に米軍が参戦し、北朝鮮軍を中朝国境の鴨緑江まで追い詰めた。そこで中国人民解放軍が突如として「義勇軍」の形で参戦したが、米軍は当初、反撃してきたのが中国軍とすら分からなかったほどだ。米国は鴨緑江への進撃まで勝利目前だったが、中国の参戦を機に戦況が一変し結局、膠着状態のまま休戦に応じざるをえなくなってしまった。朝鮮半島をめぐって中国が介入するか否かがいかに決定的な要素であるかは、歴史が証明している。今回、中国は「北朝鮮の攻撃に対する報復なら介入しない」という保証を米国に与えた。米国は「体制転覆も半島の政治的版図変更も目指さない」と中国に約束した。つまり米中の基本姿勢が明らかになった。両国は公開の場で了解し合ったのである。となると、残るはロシアだけだ。プーチン大統領はどうするのか。大統領も習近平国家主席と足並みをそろえて米国の報復攻撃を容認するなら、米国は安心して報復できる。あとは金正恩氏に先に手を出させればいいだけだ。先に手を出させるのは戦いの鉄則である。本当の危機は実は、ここから始まる。


グアムを狙ったミサイルより日本向けを真剣議論せよ
8/18(金) 6:15配信 JBpress

 北朝鮮人民軍戦略軍司令官は、8月9日、中距離弾道ミサイル「火星12号」を4発同時にグアム島沖30~40キロの海上に撃ち込む「包囲射撃」計画案を検討しており、「8月中旬までに最終完成させる」と表明した。

 これに対しドナルド・トランプ米国大統領は、「これ以上、米国にいかなる脅しもかけるべきでない。北朝鮮は炎と怒りに見舞われるだろう」として、軍事力行使も辞さない考えを示した。

 この発射計画が実施されれば、ミサイルは「島根県、広島県、高知県の上空を通過する」と北朝鮮は発表しており、日本政府は不測の事態に備え、愛媛県も含めた4県に対し航空自衛隊の「PAC-3」部隊を展開させた。また日本海には「SM-3」を装備する海上自衛隊イージス艦を配置している。

■ Xデーは8月21日、25日、9月9日

 8月14日、金正恩朝鮮労働党委員長は、戦略軍司令部を視察し、ミサイル発射計画について報告を受け、「米国がまず、正しい選択をし、行動で示さなければならない」と主張。

 そのうえで、金委員長は「米国の行動をもう少し見守る」「米国が我々の自制心を試し、朝鮮半島周辺で危険な行動を続ければ、重大な決断を下す」と述べた。

 8月21日から31日の間には、定例の米韓合同演習が実施される予定であり、北朝鮮の反発が予想される。25日は「先軍の日」であり、9月9日は「建国記念日」である。

 米韓合同演習の中止や延期がない限り、金正恩は8月21日、25日、9月9日のいずれかにミサイル発射計画を決行するのではと巷間囁かれている。

 もし発射されたミサイルが公海上ではなく、グアム島の領海に着弾した場合、「炎と怒り」と言った手前、トランプ大統領も何らかの軍事力行使をせざるを得ないだろう。バラク・オバマ前大統領のシリアでの弱腰対応をさんざん貶したのだから。

 急にきな臭くなってきた情勢に、日本でもメディアが盛んに取り上げている。だが、どうもピント外れの報道が多い。長年の軍事軽視のせいか基礎的な軍事的知識に欠けているからだろう。

 代表的なものは14日付の電子版AERAの記事だろう。

 「グアムへの北朝鮮ミサイル迎撃すれば、戦争状態 日米安保に殺される日本」と題し、「万が一、米国とともに日本が北朝鮮のミサイルを迎撃する事態になれば、これは北朝鮮への武力行使になるから、北朝鮮からみれば、日本と戦争状態に入ったことになり、東京がミサイル攻撃される可能性もある。

 そうなれば、被害の規模は甚大なものになるだろう」と述べる。「それ(グアムの米軍基地)を守るために日本の数千、数万の国民の命を犠牲にするということはどう考えてもおかしい。天下の愚行だと言っても良いだろう」と結ぶ。

 こういった集団的自衛権行使に絡めた批判はテレビのワイドショーでも盛んに報じられている。だが、誤った事実に基づいて報じているため「虚空に吠えて」いるとしか言いようがないものが多い。

■ グアム向けのミサイルは迎撃不可能

 そもそもグアムに向けて撃たれた「火星12号」を日本海配備の海自イージス艦が迎撃するのは困難である。まして四国に配備したPAC-3にはその能力は全くない。

 正確に言うと現有の海自SM-3ではブーストフェーズ(ブースターが燃え尽きるまでの間)での迎撃能力は極めて限定的である。

 ブーストフェーズでは刻々と速度が増加しつつある状況なので、ミサイルの未来位置を出すことは難しく、正確な弾道計算はできない。よってブーストフェーズ間は着弾地さえ特定できない。

 「火星12号」でグアムを狙う場合、弾頭重量、燃料量、そして撃ち方(最高高度をどうするか)によってブーストフェーズの終了点や最高高度も変わってくる。このため一概に言えないが最高高度は400キロから800キロ程度と予測されている。

 現有のSM-3は迎撃能力の最高高度が約500キロと言われているが、ブーストフェーズ終了後に迎撃するとなると「後追い」となるため、日本海から現有SM-3による「火星12号」迎撃はほとんど不可能である。

 また現行法制上、「我が国に飛来するおそれがあり、その落下による我が国領域における人命又は財産に対する被害を防止するため必要があると認める」(自衛隊法82条の三)ミサイル等に対して「破壊措置」が実施できるのであり、ミサイルの着弾地が不明な時にはこれを迎撃することはできない。

 繰り返すが着弾地が判明するのはブーストフェーズ終了後である。今回の「火星12号」の場合、ブーストフェーズが終了し、着弾地がグアムと判明したとしても法制上の要件に該当しないだけでなく、仮にその時点で迎撃しようとしても「後追い」となり物理的に不可能なのだ。

 またPAC-3が「火星12号」を迎撃できるかのような報道に至っては論外である。その無知さ加減に思わずこちらが赤面しそうになった。

 PAC-3が迎撃できるのは大気圏に突入した後のターミナルフェーズであり、グアムに向かう大気圏外のミッドコース上にある「火星12号」を迎撃する能力は全くない。

 今回のPAC-3配備は、グアムに向かうコース上で、何らかの不具合が生じ、ミサイルや部品が万が一落ちてきた場合に備え、被害局限のために配備するものである。

 このAERA記事に代表されるように、メディアはSM-3やPAC-3配備とあえて集団的自衛権を絡めて批判を煽ろうしているようだ。

■ 迎撃ミサイル搭載のイージス艦はわずか4隻

 その底意も事実関係が誤っているため客観的かつ冷静な安全保障論議は退けられ、荒唐無稽で薄っぺらい居酒屋談義になってしまっている。最初の前提が間違っているのだから、後のすべてが間違ってくるのは当然である。

 リアリズムを追求するため、あえて集団的自衛権批判の底意に乗って、仮定的に考えてみよう。

 今回の「火星12号」を、もし海自イージス艦のSM-3で迎撃するのであれば、着弾地となるグアム周辺海域に配備するしかない。その時は集団的自衛権の論議に当然なり得る。

 だが、金正恩が「日本列島ごときは、一瞬で焦土化できる」と豪語している今、自国防衛さえ不十分なのに、米国領グアムを守るためにグアム近海まで海自イージスを派遣することがあり得るだろうか。

 現在、日本はミサイル防衛が可能なイージス艦を4隻しか保有しない。とてもそんな余裕はないし、この仮定自体あり得ないと断定できる。

 またテレビ番組ではこういう議論もあった。もしサンフランシスコに向けて撃ったICBMを、日本が迎撃できるのに迎撃しなかったら、その時点で日米同盟は終わりだ、と高名な有識者が語っていた。これにも思わず吹き出してしまった。

 一見もっともらしく聞こえるが、多分この有識者の家には、メルカトール地図しかないのだろう。地球儀を見れば分かるが、ミサイルは大圏コース(最短コース)を飛行する。北朝鮮からサンフランシスコに撃ったミサイルは、日本の上空を通ることはない。宗谷岬沖を掠るくらいだ。

 たとえSM-3を「Block-2A」に性能向上させても、あるいはイージス・アショアを新たに導入しても、北朝鮮からサンフランシスコに向かうICBMを日本は迎撃することは物理的にできない。

 安保法制に反対してきたメディアとして、どうしても集団的自衛権に絡めて批判したいのだろう。だが、テレビ番組をはじめAERAのような御意見雑誌までが、誤認識に基づいて騒いでいるがゆえに、すべてにわたって説得力を失くし、クオリティを下げる結果となっている。まさにオウンゴールである。

 8月10日の衆議院安全保障委員会での小野寺五典防衛相の発言も批判されている。米軍基地のあるグアムが攻撃された場合、集団的自衛権行使の前提となる「存立危機事態」にあたるかと聞かれ、次のように述べた。

 「日本の安全保障にとって米側の抑止力、打撃力が欠如するということは、日本の存立の危機にあたる可能性がないとも言えない」「我が国に対する存立危機事態になって(武力行使の)新3要件に合致することになれば、対応できる」

■ 北朝鮮が保有する核弾頭数は最大60発

 これに対し「状況が不明で説明が足りない」「恣意的な解釈を生む」などと批判が上がった。だが、上記のようなリアルな認識に立てば「一般論」で説明するしかないだろう。国会議員までが正確な知識を持たぬまま、批判のための批判という井戸端談義に終始しているのは極めて残念だ。

 AERAの記事も同様の論調で述べている。「『日米同盟を守れなければ日本は守れない』『だから、日米同盟を守ることは何よりも大事だ』という理屈に転化している。この考え方は『日米安保を守るためには一部の国民が犠牲になっても仕方ない』という意味を持つ」

 牽強付会で極めて短絡した論調だ。

 小野寺防衛大臣は当然SM-3やPAC-3の能力は十分に説明を受けているはずだ。十二分に知ったうえで、一般論として「米国の抑止力がなくなったら存立危機事態に当たる可能性が高い」というこれまでの国会答弁の延長線上で述べたにすぎず、今回の「火星12号」に特化して説明したものではない。

 物理的に「できない」事実をさておき、「それをやると日米安保に日本は殺される」と言っても、それは虚空に吠えているとしか言いようがない。

 7月28日付の米国防情報局(DIA)の分析概要では「北朝鮮はICBM級を含む弾道ミサイルで運搬する核弾頭を生産した」と指摘し、「7月時点で核爆弾の数を最大60発と推定」しているという。

 昨年の核実験(9月)で、ミサイル搭載可能な核弾頭の性能、威力を確認し「小型化、軽量化、多種化された、より打撃力の高い核弾頭を必要なだけ生産できるようになった」という。

 日本全土を覆域とするノドンやテポドン、あるいはムスダンは200~300基が既に実戦配備されているという。当然、ノドン、テポドン、ムスダンには核弾頭は搭載可能とみなければならない。なぜかこのことにメディアは触れようとしない。

 奇襲性が増し、射程も伸び、命中精度も格段に向上した北朝鮮の弾道弾ミサイルを迎撃することは、ますます難しくなっている。

 しかも最近は、朝鮮中央通信が「日本列島が焦土化されかねない」と恫喝したように、あからさまに日本が標的であることを公言するようになった。まさに日本は危急存亡の危機を迎えている。

■ 核とミサイルは絶対放棄しない北朝鮮

 金正恩は核とミサイルは絶対放棄しないだろう。核保有は父金正日総書記の遺訓であり、金正恩はこれを蔑ろにすれば後継者としての正統性が揺らぐ。「血の盟友」中国の説得とはいえ、外圧で核を放棄したとあっては、独裁者としての権威は失墜する。

 また、リビアのカダフィ、イラクのフセイン、両独裁者が消されたのは核武装を放棄したからだと金正恩は信じている。韓国に亡命した元駐英北朝鮮公使太永浩は昨年12月に次のように述べている。「1兆ドル、10兆ドルを与えると言っても北朝鮮は核兵器を放棄しない」と。

 日本は今、北朝鮮が核ミサイル保有を前提とした抑止力構築を真剣に考えなければならない時に来ている。これまでのような米国任せの当事者意識の欠けた思考停止状態では、日本の主権はあってなきがごとくになりかねない。

 引き続き米国の「核の傘」に依存するのか。依存するとしたら「核の傘」をいかにしたら確たるものにできるのか。これまで通り非核三原則でいいのか。核保有や核シェアリングの必要はないのかなど、タブーなきリアルな核抑止論議が求められている。もはや事実に基づかない架空の議論をやっている場合ではない。

 「独裁国家が強力な破壊力を持つ軍事技術を有した場合、それを使わなかった歴史的事実を見つけることができない」と歴史家は語る。

 日本にとっては朝鮮半島の非核化は譲れない一線だ。だが、いつまでも希望的観測に安閑としている時ではない。もっとリアルで実質的な議論をする時ではないだろうか。

織田 邦男


北朝鮮がミサイル発射のため「資本主義化」を止められないジレンマ
8/18(金) 6:00配信 ダイヤモンド・オンライン

972
写真:労働新聞(電子版)より

 核開発・ミサイル発射で武力挑発を続ける金正恩・北朝鮮労働党委員長と、「予防戦争」を示唆しながら北朝鮮を抑え込もうというトランプ米国大統領の「チキンゲーム」が、一段とエスカレートしてきた。北朝鮮は、先月、相次いで大陸間弾道ミサイル(ICBM)とされる「火星14」型を二度、試射し、さらには「グアム島」を”標的”にするミサイル発射実験の計画までを言い出した。だが核とミサイル開発にかかる多額の開発資金をどう調達しているのだろうか。

 北朝鮮といえば餓死者が出るほどの貧困国家というイメージが持たれているが、筆者が脱北者や内部情報筋のネットワークを通じて得る北朝鮮経済の実態は違う。国連も北朝鮮の核・ミサイル開発を断念させるために、経済制裁を強め、開発資金の調達にダメージを与えようとしているが、本当にそれができるかどうかは、疑問だ。だが北朝鮮自身もジレンマを抱えている。

● 闇市場から「統合市場」に成長 「管理費」などが国家財政を支える

 北朝鮮が貧しい国家であることに間違いはない。国民を食べさせるための配給システムは事実上崩壊し、社会主義経済は名ばかりになった。

 しかし、実はここ10年間で経済は右肩上がりに成長している。

 国連が北朝鮮に対して初めて制裁をかけたのが2006年。つまり、国連の制裁下にもかかわらず、経済は成長しているのである。

 その原動力となるのが一般庶民によって作り出された「草の根資本主義」だ。

 その中心がチャンマダンと呼ばれる「ヤミ市場」だ。

 チャンマダンの形成過程などについては、李相哲・龍谷大教授の記事「北朝鮮経済が制裁強化でも容易に破綻しない理由」が詳しい。

 チャンマダンでは、ありとあらゆるモノが、国境を接する中国から密貿易なども含めて輸入され売られた。中国では食料も民生品も金さえあれば手に入る。

 穀物、海産物、果物、お菓子などの食品類だけでなく、化粧品、電化製品、文房具など、品揃えは豊富でなくても、生活必需品はほぼ揃う。時には、軍隊によって横流しされた国連物資なども売られている。

 多種多様な商品のなかには、車の部品であるラジエーターなども見られる。

 人気のある代表的な業種は「古着商売」。すぐ隣の中国は、世界の工場だ。新品、古着にかかわらず、たくさんの商品が入り込んで販売された。同時に、庶民の生活レベルが向上したせいか、最近では中国製品に飽き足らなくなり、日本製や韓国製の方が質がいいという認識さえ広まっている。

 チャンマダンを通じて人々は、市場経済で当たり前の「モノを仕入れて売る」ビジネスを学んだ。

 かつてのヤミ市場は、今では「統合市場」と名付けられ当局公認となった。しかも当局は、市場から「管理費」などの名目で資金を徴収し、国家財政に充てている。

● 携帯ビジネス急成長 治安当局もブローカーで稼ぐ

 こうした中で、いま急成長するのが、携帯ビジネスだ。

 今年1月の時点で、北朝鮮の携帯ユーザーが370万人を超えたという調査結果がある。 北朝鮮の人口が約2500万人(2015年調べ)だから、14.8%。仮に一世帯4人と計算すると、普及率は60%になる。かなりの世帯が保有しているようだ。

 なによりも、北朝鮮では携帯電話を保有しているかどうかは、ビジネスの信用度にも関わってくる。携帯電話すら持てないヤツに商売なんぞできるわけがないと言ったところだろうか。

 だが、携帯電話の使用は情報の流出入に関わってくるだけに、正規の手続きを経て購入しようとすれば、非常に手間がかかる。

 ここで登場するのがこの制度を利用したビジネス、つまり「携帯ブローカー」だ。

 北朝鮮の携帯電話はプリペイドカード式だ。ブローカーたちは、あらかじめ当局に「賄賂」を渡し、家族名義で複数の携帯電話に加入する。そしてその電話をブローカーに転売するのだ。

 市場でこの「飛ばし携帯」は300ドルという「高値」で売買される人気商品。こうしたことから、治安機関が違法通話などで没収した携帯電話を「飛ばし携帯」として転売して、資金を稼ぐケースもあるほどだ。

 さらに、慢性的な電力不足事情を反映してか、独自開発した充電器まで登場している。中国からバッテリーを輸入する商人が、電気技師を雇って北朝鮮の規格に合わせた充電器を開発してしまったのだ。非正規、すなわち「サードパーティー製」の充電器である。

 携帯電話機器の販売のみならず、国際電話すらもビジネスのネタになる。

 北朝鮮当局公認の携帯電話は、海外とは通話できない。そこで、貿易や外貨調達などで、海外の取引相手などと安全に通話するため、主に中国キャリアの携帯電話を貸し出すビジネス、いわば通話ブローカーが生まれた。

 通話ブローカーには、治安当局者が関わることもある。ブローカーは、電波を監視する機関にワイロを渡して、国際通話を見逃してもらう。

 通話料金は1時間あたり500元(約7620円)と非常に高価だが、念のため安全な通話のためのノウハウも教える。例えば、北朝鮮の治安機関は電波探知機を駆使して、海外との通話に対して厳しい監視をしている。これに対して、電波が探知されにくく、また探知されても見つかりにくい山の中や、安全なスポットで通話するノウハウを伝授するのだ。

 一般庶民の一部には、移動しながらの通話だったら発信源が特定しづらいことに気づき、携帯電話に繋げたイヤホンマイクをマフラーと帽子で隠し、歩きながら通話するという。それだけでなく、自転車に乗って走りながら通話する人もいるという。携帯電話一つとってもありとあらゆるビジネスを考え出すのが北朝鮮の庶民たちだ。

● 脱北者からの外貨送金が 起業を支える

 単純なモノの売買から始まった市場経済化は、日増しに発展しているようだ。

 例えば、国営で立ち行かなくなった炭鉱の権利を個人が買い取って、国営企業の看板を掲げながら、事実上、会社のように経営される「自土(チャト)」。また、商売をしたいが資金がない人のために外貨を保有している人を紹介して、その手数料をもらう「ファイナンス・ブローカー」も存在する。

 外貨を元手に起業する人たちも出ている。数年前に、毎日新聞の記者が興味深い記事を書いている。

 企業家と名乗るある北朝鮮男性は、食品加工業を始めるため、「誰が外貨を持っているか」という情報を仲介する業者に200ドル(約1万6000円)払い、出資者6人から総額5000ドル(約40万円)を集めた。それを元手に操業されていない国営企業の機械を買い取り、改造して、食品加工ビジネスを始めた。

 当時で、原料費約300ドルに対し約1200ドルを売り上げていたという。ちなみに北朝鮮の3~4人家族の平均的な生活費が約100ドルだ。

 市場市場経済で生きる中で、北朝鮮の人々は、様々な制約に縛られながらも、試行錯誤を繰り返しながら、学んでいるわけだ。

 こうしたビジネスを展開するには、資金がいる。しかし、北朝鮮には資金を融資する銀行が存在しない。では、彼らはどこから資金を調達しているのか。

 実は「脱北者」から調達しているのである。

 韓国に定着する脱北者のほとんどが、北朝鮮に残した家族に送金、つまり「仕送り」をしている。その額は、少なくとも年間1000万ドル(10億2000万円)という調査結果がある。これに加えて、中国に潜伏しながら北朝鮮に送金している脱北者も含めると、相当な額が北朝鮮に流れている。

 北朝鮮経済がいくら成長してきているとはいえ、人々が通常の生活を営むために10億円は多過ぎる。この10億円のかなりの額が、ビジネスをするための資金となっていると見て間違いないだろう。

● 「デノミ」失敗、統制に戻せず 市場からミサイル開発資金得る

 こうした草の根資本主義は、金正日体制のころから急拡大したが、金正日委員長は、当時、苦々しい思いで見ていたに違いない。

 国民を統制するためには、経済を統制しなければならない。しかし、統制しようにも国家にその余力はなく、その間にも庶民たちのチャンマダンはどんどん増殖した。

 北朝鮮当局は2009年11月、電撃的に「デノミネーション」を断行する。北朝鮮ウォンの通貨単位を変えることによって、市中にたまった資金を表に出し、再度、市場を統制しコントロールする狙いがあったといわれている。

 ところが、庶民たちがこれに猛反発する。

 もともと、通貨では、人民元や米ドルが信用ある通貨として使われていたのだが、デノミを機に、北朝鮮ウォンの信用はガタ落ちし、またデノミの混乱で経済は停滞した。 庶民の怒りを抑えるため、デノミ実施の責任者だった朴南基(パク・ナムギ)氏は翌年3月に処刑された。

 この事件は、金王朝の独裁体制でさえも、草の根資本主義にはもはや簡単には手出しできないことを象徴する事件といえる。

 朴南基氏の処刑は、当時は一切、明らかにされなかったが、2013年の張成沢(チャン・ソンテク)処刑事件の際に、北朝鮮が公式に明らかにした。

 つまり、デノミネーションの混乱を張成沢と朴南基に押しつけて「失敗」だったと認めたのだ。北朝鮮の草の根資本主義に対する「敗北宣言」と言っても過言ではない。

 この敗北を教訓としたのか、金正恩体制は、草の根資本主義を統制するのではなく、容認しながら囲い込もうとする方針に転換したようだ。

 韓国シンクタンクの推計によると、人口2500万の北朝鮮で、市場での仕事に従事している人が110万人にのぼり、当局の許可を得たものだけでも404ヵ所の市場が存在する。この市場から「管理費」という名目で北朝鮮当局が1日に得る額は、日本円にして約1738万円から約2217万円に達する。

 もちろん、この管理費全てが北朝鮮の核・ミサイルの開発資金に充てられてるわけではないだろうが、金正恩体制が市場から相当な資金を得ていることがわかる。

 「北朝鮮に核・ミサイルを開発する資金などあるわけがない」というのは、既に過去の話なのだ。

● 意識を変え始めた経済民主化 政治の民主化につながる

 海外からの送金や資金の流入で、市場経済が離陸し始めた例としては、かつてのベトナムがある。

 米国に亡命したベトナム人が家族に送金し、その金を資本にベトナム人たちはビジネスを始め、市場経済が発展した。国家も統制できず、最終的に容認したため、1986年のベトナム共産党大会で提唱された経済開放政策の「ドイモイ(刷新の意味)」につながったという説もある。

 北朝鮮も、このあたりの事情は熟知しているはずで、それ故に、簡単に開放政策に舵を切ることはないだろう。開放政策が、政治的な民主化につながり、いずれ金王朝の体制不安につながりかねないと見ているからだ。

 だからといって、市場に下手に手出しをして統制すると、思わぬしっぺ返しをくらってしまう。

 金正恩体制は、草の根資本主義が発展する現状を黙認しながらも、いずれは牛耳ろうと虎視眈々と狙っている。つまり、国家と市場のせめぎ合いは今現在も続いているのだ。

 こうした北朝鮮の現状を日本や周辺国はどう捉えるべきか。

 経済が発展するということは金正恩体制が潤うことに直結し、より“暴走”を加速させ、体制を強固にしかねないため、もっと経済制裁などで締め付けなければならないという強硬論が出るのはおかしくはない。

 しかし、筆者は金正恩の暴走をストップさせるためにも、草の根資本主義をより発展させるような手段を講じるべきだと思う。

 実際、草の根資本主義を通じて、北朝鮮の人たちの意識は変わり始めている。

 今の北朝鮮の閉鎖的な体制では、未来がないということもわかっている。時間はかかるかもしれないが、北朝鮮民衆の意識変化を促すことが、結果的に金正恩体制を変更に導くという考え方があってもいいのではないか。

 (デイリーNKジャパン編集長 高 英起)


トランプ政権の「対北朝鮮」最終オプション──まさかの日本核武装も視野に?
8/18(金) 6:00配信 週プレNEWS

日本の同盟国アメリカの主要メディアで、驚くべき提案が出始めた。それは、これまで“絶対的タブー”とされてきた日本の核武装。その背景には何があるのか? 

『週刊プレイボーイ』本誌で「モーリー・ロバートソンの挑発的ニッポン革命計画」を連載中の国際ジャーナリスト、モーリー・ロバートソン氏が徹底解説する。

■同盟国の疑心暗鬼がこれから広がっていく

「もしここで戦略的なバランスを劇的に変更したければ、韓国から1991年に撤退した(米軍の)戦略核兵器を再び持ち込むこともできる。また、もうひとつのオプションとして日本に独自の核抑止をつくらせることも可能だ」

これは7月6日にアメリカの著名コラムニスト、チャールズ・クラウトハマーがワシントン・ポスト紙に寄稿した「北朝鮮、ルビコン川を渡る」という題名のコラムからの抜粋です。

おそらくこれを読んだら、「核兵器は絶対悪だ」と子供の頃から習ってきた多くの日本人は拒絶反応を起こすでしょう。しかも、ここで論じられているのはいわゆる「核共有」ではない。日本の独力による核武装という“禁断のシナリオ”が、すでにアメリカでは現実的なオプションのひとつとして論じられ始めているのですから―。

なぜ、こんな話題が俎上(そじょう)に載るようになったのかといえば、アメリカが北朝鮮に対して打てる手がほぼなくなってきたからです。

北朝鮮が7月4日に発射実験に成功したICBM(大陸間弾道ミサイル)の推定射程は6700km程度。アラスカやハワイなど米領土の一部に届く数字です。そして今後については、「核ミサイルが米西海岸を攻撃できる能力を2年以内に獲得する」との予測もある。つまり、アメリカは間もなく自国民が北朝鮮の“人質”となってしまう状況に追い込まれるのです。

これで、米軍を頂点にした日米韓の軍事同盟は大きな岐路に立たされます。そのキーワードは、欧米メディアに最近たびたび登場する「Decoupling(デカップリング・離間)」という概念です。

アメリカは当然、同盟国を守るよりも自国民の被害回避を最優先に考える方向へシフトするはずです。例えば、北朝鮮が韓国や日本に軍事攻撃を行なった場合、これまでならば米軍が瞬時に迎撃、あるいは反撃したでしょう。しかし、今後は米本土への核攻撃を恐れる米大統領が、一瞬の判断に逡巡(しゅんじゅん)するかもしれない。たとえその一瞬の遅れにより、同盟国が火の海となるリスクが生まれたとしても。

こうなると、同盟国の間には疑心暗鬼が生まれます。日本や韓国からすれば、本当にアメリカは守ってくれるのか。逆にアメリカからすれば、日本や韓国を守ることで自国が攻撃されるのではないか…。これが、軍事同盟に亀裂が生まれるデカップリングという現象です。

これは机上(きじょう)の空論ではありません。敵側の新たな核兵器の登場が同盟のデカップリングを誘発し、各国が独自の核保有を模索するという動きは過去にも例があります。

東西冷戦初期、欧州のNATO(北大西洋条約機構)加盟各国はアメリカの“核の傘”の下にいました。ところが、旧ソ連(現ロシア)の核ミサイル技術が発達し、核弾頭を搭載したICBMが米本土を射程にとらえるようになると、ある疑念が生じます。もしソ連から軍事侵攻を受けた場合、アメリカは集団的自衛権をすぐに行使してくれるだろうか──? こうして1950年代から60年代にかけ、イギリスとフランスはソ連への抑止力を高めるべく相次いで核保有国となったのです。

「集団的自衛権の行使は合憲か違憲か」といった内向きの議論ばかりの日本には刺激的すぎる話でしょうが、客観的に見れば、今の日本も当時の英仏と似た状況に置かれている。だからこそ、こんな話が米メディアのど真ん中で提示されたわけです。
■「恒久平和」が消滅した国際社会

冒頭で紹介したコラムは、さらにこう続きます。

「日本の核武装(に関する議論や政治動向)こそ、何よりも中国政府の注意をひくだろう。中国はかつてないジレンマに直面する。中国にとって北朝鮮(の金政権)を存続させることは、核武装した日本(を誕生させてしまうこと)ほどに大事なのか、というジレンマに」

北朝鮮問題に関し、米トランプ政権は「中国の圧力が必要だ」と主張していますが、当の中国は北朝鮮に圧力をかけるどころか、軍事転用可能な物資を輸出するなど、むしろ核開発を裏からバックアップし続けています。このように北朝鮮・中国主導で進む“ゲーム”を一変させるには、もう日本の核武装くらいしか手が残されていない。それがこのコラムの主張です。

北朝鮮や中国は、アメリカの動向に関してはあらゆるシナリオを考えていますが、おそらく日本の核武装については「ありえない」という認識です(皮肉にもほとんどの日本国民と同じように)。日本近海にミサイルを何発撃ち込んでも、尖閣諸島にちょっかいを出しても、あるいは領海や領空をすれすれで侵犯しても「遺憾の意」を表明するだけ―そう高をくくっている。それだけに、核武装に関する現実的な議論が日本国内で持ち上がれば、それだけで大きな脅威となり、戦略の再考を迫られるでしょう。

僕は何も「日本は今すぐ核武装すべきだ」と言いたいわけではありません。しかし、アメリカでこんな議論が提起されているというのに、当の日本では幼稚園だとか獣医学部だとか、そういった話ばかり報じられているのはさすがに奇妙だと感じます。

忘れてはならないのは、トランプ政権の外交姿勢です。これまでの米政府は、少なくとも表向きは理念や大義を掲げてきた。ところがトランプ大統領にとっては、すべては「Transaction(トランザクション・取引)」です。これはある意味、ロシアや中国の外交に通じる考え方ですが、アメリカまでもが“取引外交”に突入し、多極化した現代の国際社会に、日本国憲法がうたう「恒久平和」は存在しえません。平和とはその都度、取引や駆け引きの結果としてつかみ取るものになってしまったのです。

戦争が起きないことを平和と呼ぶのは昔も今も同じですが、それを望むなら、アメリカの核の傘の下で折り鶴を折り、「憲法9条を守れ」と唱えればいい時代ではない。戦争は向こうからやって来る―だからこそ、その可能性を減らすことで平和を勝ち取るという思考回路が必要です。

こうした現実を見据え、日本人があらゆるシナリオを本気で議論し始めたとき、膠着(こうちゃく)した東アジアのゲームは動きだすのかもしれません。

●Morley Robertson(モーリー・ロバートソン)
1963年生まれ、米ニューヨーク出身。国際ジャーナリスト、ミュージシャン、ラジオDJなど多方面で活躍。フジテレビ系報道番組『ユアタイム』(月~金曜深夜)にニュースコンシェルジュとしてレギュラー出演中。ほかにレギュラーは『ニュースザップ』(BSスカパー!)、『Morley Robertson Show』(block.fm)など


北朝鮮ミサイル基地に動きなし=待機状態維持か―米研究所
8/18(金) 5:38配信 時事通信

 【ワシントン時事】米ジョンズ・ホプキンス大高等国際問題研究大学院の米韓研究所は17日、北朝鮮北西部・東倉里のミサイル基地「西海衛星発射場」の最新の人工衛星画像を公開し、ミサイル発射台や燃料保管庫などに目立った動きはないと指摘した。

 
 9日撮影の画像では、ミサイル発射の兆候は確認できなかった。ロケットエンジン試験設備周辺にも試験が行われた形跡はなく、6月下旬の前回試験以降、エンジン試験は行われていないとみられる。

 また、発射台の南側で行われていた新施設の建設作業もほとんど進んでおらず、基礎工事の一部が終わっただけだった。同研究所は「発射場は待機状態を維持しているとみられる」と分析した。


日米が2プラス2、同盟強化と自衛隊の役割拡大を確認 
8/18(金) 5:36配信 ロイター

[東京/ワシントン 18日 ロイター] - 日米両政府は17日、ワシントンで外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を開き、北朝鮮の脅威が一段と高まる中、同盟を強化することで一致した。米国は核兵器を含めたあらゆる戦力で日本の防衛に関与することを改めて確認。両国は自衛隊の役割を拡大していくことで合意し、日本はその一環として、陸上配備型の新たなミサイル防衛システムを導入する意向を米側に伝えた。

小野寺五典防衛相は会合後の共同会見で「北朝鮮の脅威を踏まえ、協議では圧力強化と同盟能力の向上で合意した。拡大抑止への米国の揺ぎないコミットメントの重要性をそれぞれ4人が確認した」と語った。

北朝鮮による核・弾道ミサイル開発はここにきて急速に進み、米国や日本は一段と警戒を強めている。7月に入って2発の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を日本海に発射。今月には米領グアム周辺に4発のミサイルを打つと公言したが、金正恩委員長は計画を保留した。

ティラーソン国務長官は、北朝鮮との対話は望ましいものの、有意義な場合に限るとした上で「話し合いでは過去のものとは異なる結論を出すという認識の下、協議への参加を北朝鮮に促していきたい」と述べた。

両国は会合後の共同発表で、米国が核戦力を含むあらゆる戦力で日本の安全保障に関与することを改めて確認。また、日本が同盟における自衛隊の役割を拡大する一方、米国が最新鋭の能力を日本に展開し続けることを表明した。

両政府は防衛相会談と外務相会談もそれぞれ開いた。小野寺防衛相はマティス国防長官に、陸上配備型の迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」を新たに導入する意向を伝えた。同防衛相は記者団に対し、「北朝鮮の弾道ミサイル技術が進み、日本だけでなく、米国にも脅威になってる。新たな装備が必要であり、米側との協力を要請した」と述べた。

一方、河野太郎外相は、インド太平洋地域の沿岸国を対象に、海洋安全保障能力の構築を支援するため、2019年までに約5億ドルを援助すると発表した。


米国務長官、対北朝鮮軍事行動の選択肢確認-日米2プラス2後に
8/18(金) 4:55配信 Bloomberg

ワシントンで17日開かれた日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)の後、ティラーソン米国務長官とマティス国防長官は北朝鮮の核の脅威への対応で選択肢の中に米国が軍事行動を起こすという可能性は依然として残されていると述べ、バノン大統領首席戦略官の見解と一線を画した。

バノン氏はアメリカン・プロスペクト誌とのインタビューで、北朝鮮の脅威に対する「軍事的解決策はない」と述べていた。

ティラーソン長官はバノン氏の発言についてコメントを控えるとしながらも、「われわれのアプローチは大統領の承認を得ている」と言明。国連の追加制裁で明らかなように北朝鮮に対して「国際社会からかつてないほど足並みをそろえたメッセージが発進されて」いるが、「北朝鮮が誤った選択をした場合は、強い軍事的な結果による裏付けがなくてはならない」とし、「トランプ大統領が北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長に伝えたかったのはこういうことだ」と説明した。

トランプ政権下で初の2プラス2は強固な日米同盟や、北朝鮮と敵対した場合の米国による日本防衛への決意を確認。また、北朝鮮の核や弾道ミサイルプログラムの放棄を国際社会が団結して求める中で、北朝鮮の孤立化していると強調した。

マティス長官は、「同盟国との緊密な協力の下、北朝鮮が敵対行為を始めれば激しい軍事的結果が生じることを保証する」と語った。

ティラーソン長官は「必要なら対応できるよう、われわれは同盟国と共に準備している」と述べたものの「これはわれわれが優先する選択肢ではない」とも語った。

2プラス2終了後に発表された日米共同声明で、日本は日米同盟における役割と、防衛能力を拡大する意向をあらためて示した。

原題:Tillerson Affirms Korea Military Options After Bannon Scoffs (1)(抜粋)


北朝鮮に実効的圧力=米、軍事示唆し警告―日本の役割拡大・2プラス2
8/18(金) 3:52配信 時事通信

 【ワシントン時事】日米両政府は17日、外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)をワシントンで開いた。

【図解・行政】日米共同発表のポイント

 米領グアム周辺への弾道ミサイル発射を予告した北朝鮮について「増大する脅威」との認識を共有し、挑発行為の阻止と非核化に向け、実効的な圧力を強めていくことで一致した。北朝鮮制裁を着実に履行し、中国に対して建設的な役割を果たすよう働き掛けることも確認した。

 トランプ政権下で初の開催となった2プラス2には、河野太郎外相と小野寺五典防衛相、米国のティラーソン国務長官、マティス国防長官が出席。協議は昼食会を含め約3時間行われ、米国が「核の傘」を含む抑止力を日本に提供することなどを明記した共同文書を発表した。

 協議後の共同記者会見で、マティス氏は北朝鮮のミサイル計画に関し「北朝鮮が敵対行為を始めれば、強力な軍事的結果を招く」と述べ、軍事行動に踏み切る可能性を示唆して警告。「日本、米国、韓国の領域にミサイルを発射した場合、撃ち落とすための具体的行動を直ちに取る」と語った。


<日米2プラス2>抑止力を強化 対北朝鮮「核の傘」継続
8/17(木) 23:08配信 毎日新聞

 【ワシントン秋山信一】日米両政府は17日午前(日本時間同日夜)、外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)をワシントンで開いた。協議の成果を盛り込んだ文書「2プラス2共同発表」では、北朝鮮の核・ミサイル開発に対し、日米同盟の抑止力・対処力を強化して対応する方針で一致。米国が日本に対し「核の傘」を提供し続けることも確認する。

 日米2プラス2の開催は約2年4カ月ぶりで、トランプ政権下では初。日本側は河野太郎外相、小野寺五典防衛相が、米側はティラーソン国務長官、マティス国防長官が出席した。安倍晋三首相とトランプ大統領は5月の首脳会談で「防衛体制と能力の向上を図るための具体的行動」をとることで一致しており、ミサイル防衛や宇宙、サイバーなど幅広い分野での同盟強化策について議論したとみられる。

 共同発表では、米領グアム周辺に弾道ミサイルを発射すると予告した北朝鮮を「平和と安定に対する増大する脅威」と位置付け、北朝鮮の核・ミサイル開発を「最も強い表現で非難」する。石炭や鉄鉱石の禁輸などを盛り込んだ国連安全保障理事会の新たな制裁決議の完全な履行が必要との認識で一致。中国を名指しし、「北朝鮮の行動を改めさせる断固とした措置」をとるよう求める。

 沖縄県・尖閣諸島が米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用範囲であることを確認。南シナ海情勢について「深刻な懸念を表明」し、中国の軍事施設建設など「威圧的な一方的行動」に反対する姿勢を強調する。

 同盟強化は、2015年に策定した新たな防衛協力指針(ガイドライン)に基づき、具体的な検討を進めることを確認。日本側は「同盟における日本の役割を拡大」すると改めて表明する。特に、情報収集や警戒監視、研究開発などで、協力拡大を探求するとしている。


日米、対北圧力を継続し同盟強化へ…2プラス2
8/17(木) 23:05配信 読売新聞

 【ワシントン=上村健太】日米両政府は17日午前(日本時間17日夜)、ワシントンの国務省で、外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)を開いた。

 核・ミサイル開発を進める北朝鮮に圧力をかけ続けることを確認し、共同発表する予定だ。自衛隊と米軍の役割分担見直しを通じ、日米同盟をさらに強化する方針を打ち出す。 日米2プラス2の開催は2015年4月以来で、トランプ政権発足後では初めて。日本側は河野外相と小野寺防衛相、米側はティラーソン国務長官とマティス国防長官が出席した。

 共同発表では、「米国の核戦力を含むあらゆる種類の能力」を通じた日本の安全への関与を再確認する。北朝鮮の脅威が「新たな段階に入っている」と位置づけ、度重なる挑発行為やミサイル開発を「最も強い表現で非難(する)」としたうえで、北朝鮮の脅威を抑止するため、「同盟の能力を強化する」と明記する。


政府「Jアラート」訓練の説明会
8/17(木) 22:11配信 ホウドウキョク

政府は、北朝鮮によるグアム周辺への弾道ミサイル発射計画を受け、緊急情報の送受信訓練について、都道府県の防災担当者に説明会を行った。
島根県の防災担当者は、「(不安はありますか?)不安ですか、それはありますね。ただ、その(ミサイル発射)あとの対応は、われわれに求められる役割なので、そこはしっかり準備していきたい」と話した。
政府は、弾道ミサイルが上空を通過する可能性がある島根、広島、愛媛、高知を含む、中国・四国地方の9県で18日、「Jアラート(全国瞬時警報システム)」訓練を行う予定で、事前の説明会が行われた。
「Jアラート」は、ミサイルが日本の領土・領海内に落下する可能性がある場合に、防災無線などで住民に緊急情報を伝えるもので、政府側は、「万が一に備え、実践を意識した対応をしてほしい」と求めた。


<北朝鮮ミサイル>中四国9県で18日Jアラート送受信訓練
8/17(木) 21:15配信 毎日新聞

 政府は17日、北朝鮮がグアム島周辺に向けて弾道ミサイル発射を予告したことを受け、全都道府県の危機管理担当者を集めた説明会を東京都内で開いた。中国・四国地方の9県で全国瞬時警報システム(Jアラート)を使用した送受信訓練を18日に実施すると説明、万全を期すよう呼びかけた。

 北朝鮮はミサイル発射の際には島根、広島、高知3県の上空を通過すると予告している。これを受けて訓練の対象地域を、鳥取▽島根▽岡山▽広島▽山口▽徳島▽香川▽愛媛▽高知--の9県内の202市町村とした。発表通りミサイルが発射されれば、Jアラートの運用が始まった2007年以降で本州上空を初めて飛ぶことになる。

 12、16年に北朝鮮がフィリピン沖に弾道ミサイルを発射した際は、沖縄県の先島諸島上空を通過し、Jアラートを運用したのは沖縄県だけだった。

 訓練は18日午前11時に総務省がJアラートで緊急情報を送信し、各自治体で防災行政無線などによる放送が正常に作動するかを確認する。実際に北朝鮮が公表している方向に弾道ミサイルが飛んだ場合、訓練を実施する9県をJアラート送信の対象とする。【遠藤修平】


<グアム>「標的」名指し 交錯する「懸念、失望、期待…」
8/17(木) 20:51配信 毎日新聞

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観光客でにぎわうグアムのビーチ=米領グアムで2017年8月17日、長野宏美撮影

 【米領グアム長野宏美】米国と北朝鮮が挑発合戦をする中で、北朝鮮に「中距離弾道ミサイル『火星12』4発を発射する」と標的にされた米領グアム。不安、緊張感、失望……。現地を訪ねると、さまざまな反応が交錯していた。住民の心情には観光業、米軍基地、長年の統治の歴史が深く関係しているようだ。

 透き通った海に白い砂浜、1日数回降るスコールが緑の木々を生い茂らせる。気温30度前後の南国リゾートは、夏休みの家族連れらが訪れる観光シーズンの真っただ中だ。小学生の子ども2人と海水浴をしていた東京都三鷹市の会社員(47)は「本当に危なければ渡航禁止令が出るはずだ」と考え、春に申し込んだ旅行の参加を決めたという。

 人口約16万人の島には年間150万人以上の観光客が訪れる。観光業は3人に1人が従事する最大の産業で、影響が出れば死活問題だ。政府観光局のジョン・ネーサン・デナイト局長(40)は観光客でにぎわう恋人岬で「見ての通り、来れば安全だと分かるはず」と強調した。観光客の半数は日本人。来週、副知事とともに訪日し、安全をアピールするという。

 北朝鮮が8日、グアムの包囲射撃に言及して以後、地元では一時、懸念が高まった。公立小のダリーン・カストロ校長(46)は「緊急事態に対応する教職員の訓練を11日に、実施した」と明らかにした。その後、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が14日、「(米国の行動を)もう少し見守る」と発言したことでいったん緊迫感は軽減されたが、住民は非常事態に備えている。カストロ校長の学校は17日に地元や海外メディアの取材を受けながら新学期初日を迎えたという。ただ、カストロ校長は「私たちは(米軍)基地に守られているので安全だ」と自信ものぞかせた。

 島の3分の1を米軍基地が占め、それで標的になったとみられる。大学生のジャン・ソリーバさん(22)は「両親は1カ月分の缶詰や水を買い込んだ。私たちが脅威を招いたわけじゃないが、グアムは米領で他にどうすることもできない」と語る。

 一方で、住民にパニックや怒りが広がらないのも、この基地が理由だという。「グアムは長年統治されてきた歴史がある。だから置かれた状況に順応しようとする」。グアム銀行のローデス・レオン・ガレロ頭取(66)は地元の人の心情を明かした。グアムには米大統領選の投票権はなく、「私たちの声が聞かれていない」と強調する。来年の知事選に立候補し、投票権の獲得を目指すという。

 元グアム選出の連邦下院議員でグアム大学のロバート・アンダーウッド学長(69)は「今回のトランプ大統領の言動で米国がグアムをどう見ているかが分かった」と失望をあらわにし、こう言った。「グアムはゲームの駒だ。私たちの意思に関係なく(戦略的に)どうにでも使えるんだ」

 ◇最近の米朝間の緊張関係

7月 4日 北朝鮮が(大陸間弾道ミサイル=ICBM)「火星14」試射

  28日 北朝鮮が2回目のICBM実験

8月 5日 国連安保理が制裁決議を採択

   8日 北朝鮮がグアム包囲射撃作戦を検討中と表明

      トランプ氏、挑発を続ければ「砲火と激烈な怒りに直面する」

   9日 北朝鮮がグアム包囲射撃の計画案を公表

  10日 トランプ氏「グアムに何かすれば、誰も見たことがないことが起きる」

  14日 金正恩氏「米国の行動や態度を見守る」

  15日 グアムのラジオ局が緊急警報を誤って流す

  16日 トランプ氏「(金氏は)非常に賢く、理にかなった判断をした」


<米中軍制服組トップ会談>中国「軍事行動は選択肢でない」
8/17(木) 19:52配信 毎日新聞

 ◇北朝鮮の核・ミサイル問題で米側をけん制

 【北京・河津啓介】米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長は17日、北京で、中国軍制服組トップである范長竜・中央軍事委員会副主席や習近平国家主席(中央軍事委主席)と会談した。范氏は北朝鮮の核・ミサイル問題で「軍事行動は選択肢とすべきではない」と米側をけん制した。中国国防省が発表した。

 米国防総省によると、ダンフォード氏は15日の中国軍高官との会談で「外交交渉や経済制裁が失敗した場合、軍事的選択肢を用意している」と中国側に伝えていた。

 中国国防省によると、范氏は17日の会談で「対話による解決が唯一の有効な道」と中国の立場を改めて強調。「情勢を刺激する言動を避けるべきだ」と米朝双方に自制を求めた。

 また、范氏は米中両軍中枢の対話拡大などを前向きに評価しつつ「米国は台湾問題や在韓米軍への『終末高高度防衛(THAAD)』ミサイル配備、南シナ海での活動などで誤った行動をしている」と不快感を表明した。

 ロイター通信によると、ダンフォード氏は記者団に対し、21日から始まる米韓合同軍事演習について「現時点で北朝鮮と交渉する問題ではない」と述べたうえ「危機に対する高度な備えが必要だ」と予定通り実施する考えを示した。


<韓国>文在寅大統領「米朝間の軍事対立には至らない」
8/17(木) 19:46配信 毎日新聞

 ◇記者会見で「韓米間で十分な協議が進められている」

 【ソウル米村耕一】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は17日の記者会見で、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発状況に危機感を示しつつ、韓米間で十分な協議が進められており、米朝間の軍事対立には至らないとの見方を示した。

 北朝鮮の核・ミサイル開発に関する「レッドライン(越えてはならない一線)」について文氏は「ICBMが完成し、核弾頭が搭載され兵器化されることだ」と指摘。「少しずつレッドラインに近づいており、この段階で北朝鮮のさらなる挑発を防がなければならない」と危機感をにじませた。その上で「さらなる挑発を行えば、より厳しい制裁に直面する」と北朝鮮を警告した。

 また、トランプ米大統領を含む米国側から「軍事オプション」などの発言が出ることについては「トランプ大統領の断固とした決意を見せるためであって、必ずしも軍事的行動を実行する意思を持っているとは見ていない」と指摘。「その点について韓米間で十分な意思疎通がある」と述べて米韓間に足並みの乱れはないと強調した。

 日米などが懸念していた南北対話の先行についても、文氏は「対話は必要だが急ぐ必要はない」と明言。「対話だけを目的とした対話はできない」とも述べ、北朝鮮による挑発行為が止まり、核問題解決を促進するような条件が整った場合に「北朝鮮に特使を送ることも考えられる」と強調した。


政府、北ミサイルに万全期す=都道府県向け説明会
8/17(木) 18:12配信 時事通信

 北朝鮮が米領グアム周辺へ弾道ミサイルを発射すると予告したことを受け、政府は警戒監視と国民の安全確保に万全を期す方針だ。

 17日には全都道府県の担当者を東京都内に集め、ミサイル発射時の国民への情報提供などに関する説明会を開催。18日も全国瞬時警報システム「Jアラート」などの訓練を行う。

 17日の説明会では、横田真二内閣審議官が「政府として国民の安全確保に最善を尽くしているが、万が一の場合に備えてほしい」と要請。この後、内閣官房と防衛省、総務省消防庁の担当者が、情報伝達で使う機器を再点検するよう求めた。発射されたミサイルの部品が落下した場合の対応や、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の展開状況なども説明した。

 18日は、ミサイルが上空を通過する可能性がある中・四国9県の全市町村が対象のJアラートの作動確認と、全国の緊急情報ネットワークシステム「エムネット」の訓練を行う。


ハガティ新駐日米大使が着任、日本防衛に関与を表明
8/17(木) 17:50配信 ロイター

[東京 17日 ロイター] - ハガティ新駐日米大使は17日、「米国が自国と同盟国を守る能力を有していることは疑問の余地がない」と述べ、北朝鮮の脅威が高まる中、日本の防衛に関与する方針を表明した。

ハガティ氏は17日午後に日本に到着。成田空港で記者会見に臨み、「日米の同盟は揺るぎない。同盟関係はさらに強化される」と語った。その上で、「地域において、世界において、日本がより多くの役割を担っていくことになる」と述べた。

北朝鮮は米領グアムに向けてミサイルを発射する計画を保留したが、ハガティ氏は、米国が北朝鮮に対する圧力を変えることはないと言明。「北朝鮮が合理的、妥当な立場を取ると発言を緩和させなければ、米国が選択肢を取り除くことはない」と語った。その上で、「(北が)そうしてくれると期待する。同時に、そうなると思っている」と述べた。

投資会社創業者のハガティ氏は、ボストン・コンサルティング・グループ勤務時代に日本に数年駐在したことがある。ブッシュ(父親)政権ではホワイトハウスのスタッフを務めた。

ハガティ氏は「日米の経済関係を強化するうえで、私の経験を活用したい」と語った。


石川健治東大教授は「憲法の漫才師」 --- 池田 信夫
8/17(木) 17:47配信 アゴラ

“村本大輔(ウーマンラッシュアワー) @WRHMURAMOTO

終戦記念日

僕は国よりも自分のことが好きなので絶対に戦争が起きても行きません

よろしく
12:29 - 2017年8月15日”(https://twitter.com/WRHMURAMOTO/status/897299165247557632)

8月15日に、このツイートがちょっと話題になった。ネット上(https://anonymous-post.news/archives/1176)では「なぜ左派の人たちは『戦場へ行く』の発想になるのか。なぜ今住んでいる街、今いる場所が戦場になると思わないのか」という批判が出ているが、村本の話は東大法学部の憲法学講座を担当する石川健治教授(http://webronza.asahi.com/politics/articles/2017060500003.html)と同じである。彼はこういう。

“戦後日本の軍事力統制は、70年を超える、見事な成功の歴史でした。成功したからには、それを成り立たせる有効なメカニズムがあったに違いありません。[…]表層部分には「法的な権限があるか」という議論がありますが、その表層を一皮めくると、「その権限を行使する正統性がそこにあるか」という2層目に突き当たり、そしてその下にはさらに、「権限を裏付ける財政上の統制はあるか」という3層目にたどり着く。権力は、実際に、これら3層構造によって統制されているのです。”

戦後の日本が72年間にわたって平和を維持してきたことは事実だが、石川氏はその原因を立憲主義による国内の軍事力統制だけだと考える。この長大なインタビューを最後まで読んでも、日米同盟も核の傘も出てこない。

ここには吉本の芸人にも東大教授にも共通の錯覚がある:日本人は戦争の加害者になっても被害者にはならないという思い込みだ。これは日本国憲法を制定したころのGHQや日本政府の発想としては当然だろう。日本軍は中国大陸や東南アジアで多大な犠牲をもたらした加害者だったからだ。

しかしいうまでもなく、戦争には加害者と被害者がいる。いま日本が中国や北朝鮮を先制攻撃するとは、石川氏も思っていないだろう。北朝鮮が「日本の島根、広島、高知各県の上空を飛び、グアムから30~40キロ離れた海面に着弾する」ミサイルを配備したと宣言した今、目前に迫っているのは、日本人が被害者になるリスクである。それはいくら憲法で自衛隊を統制してもなくすことはできない。

ところがガラパゴス憲法学者は、日本が攻撃された場合のことを語らない。「戦争が起こらないように仲よくしよう」というのは、戦争が起こった場合の対策にはならない。そして彼らは戦後の平和を維持した最大の要因が日米同盟だったことも語らない。端的にいって、1950年に在日米軍基地がなかったら、北朝鮮軍が日本に上陸することは十分ありえたのだ。

もちろん石川教授は法学のプロだから漫才師とは違うが、彼は国際政治についてはアマチュアである。彼の語れるのは国内法のみであり、日本国憲法で統制できない北朝鮮の行動については、漫才師以上の見識はもっていない。それはこのインタビューを読めば明らかだ。

これは意外に深刻な問題である。丸山眞男からガラパゴス憲法学者に至るまで、日本が戦争の加害者にしかならないという加害妄想が根強く受け継がれてきた。したがって自衛隊は「専守防衛」でなければならず、集団的自衛権の行使は米軍の「後方支援」に限定する。自衛隊は敵基地に反撃する能力さえ、もつことができない。

法学の「通説」とは東大法学部教授の説だから、事実によって「反証」されない。東京に北朝鮮のミサイルが落ちても、「法律家共同体」の中で確立した石川氏の解釈はゆるがないのだ。彼を「憲法の漫才師」と呼ぶのは、漫才師に失礼かもしれない。漫才師はネタを本気で信じていないが、石川氏は自分が戦争の被害者にはならないと信じているからだ。


宇宙ごみ監視レーダー整備へ
8/17(木) 17:40配信 ホウドウキョク

北朝鮮の弾道ミサイル発射への警戒など、人工衛星の重要性がいっそう高まっていることから、地球周辺を超高速で跳び回る、宇宙ごみなどを監視する新たなレーダーの整備費用を、防衛省が2018年度予算で要求することがわかった。
衛星の残骸など、大きさが10cm以上の物だけでもおよそ2万個にのぼる宇宙ごみは、秒速7kmの超高速で地球の軌道上を回っていて、運用中の人工衛星などへの衝突が懸念されてきた。
一方で、北朝鮮や中国の軍事的な動向などから、安全保障上、人工衛星の重要性はいっそう高まっている。
日本では、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が、光学望遠鏡で宇宙ごみを観測するシステムを研究してきたが、防衛省は、人工衛星に接近する宇宙ごみなどを独自に把握する、新たな宇宙空間監視レーダーの開発が必要と判断し、2018年度予算で開発経費を要求する。


憲法学者は対北朝鮮政策の研究を急いでほしい --- 篠田 英朗
8/17(木) 17:33配信 アゴラ

Kichigai
石川健治・東大教授(NHKより:アゴラ編集部)

北朝鮮の危機をめぐり、2015年安保法制を適用する議論が確認されている。先日は、小野寺防衛相の発言に関連させて、阪田雅弘・元内閣法制局長官についてブログ記事(http://agora-web.jp/archives/2027753.html)を書いた。

そこでどうしても思い出してしまうのは、長谷部恭男教授の言葉である。

“「(集団的自衛権違憲の)歯止めをかけておくことで、日本政府はいろんな場面で、いちいちコミットメントをする必要がなくなってくる・・・。憲法で自分の手を縛られていることで、逆に日本政府としては活動の自由度が広がっている」。(長谷部・杉田敦『これが憲法だ!』85頁)。」”

・・・北朝鮮に、「日本は何もしないよ、日本だけは攻撃しないでね」、とアピールしよう。アメリカに、「抑止せよ、反撃せよ」、と依頼しよう。日本は憲法が厳しいから何もできません、と説明しておけば、疑問には思われないだろう。だから、集団的自衛権は違憲にしておいたほうがいい・・・。

長谷部教授が、もし本当にこれを一つの真面目な外交政策として提示し、政策論に加わろうとするつもりなら、まあ、まだいい。政策論としてどれだけ妥当か、検討し、反論もできるからだ。しかし憲法学者の肩書きを利用して、憲法に書かれていないことを書かれているかのように強弁し、それを通じて自分好みの外交政策を実現させようとする邪道なやり方は、困る。いたずらに議論を停滞させ、社会のエネルギーを無駄に摩耗させるからだ。

ただし長谷部教授は、まだましである。石川健治教授は、何と言っているか。

“「安倍政権の支持率が下降すると、必ず絶妙のタイミングで、北朝鮮からミサイルが寸止めの形で発射されてきます。敵対関係というよりはむしろ、お互いがお互いを必要とする、隠れた相互依存関係の存在すら感じられます。」(「石川健治東京大教授に聞く―自衛隊に対する憲法上のコントロールをゼロにする提案だ」『朝日新聞Webronza』2017年7月21日)(http://webronza.asahi.com/politics/articles/2017060500003.html)”

石川教授によれば、内閣支持率が下がったので、北朝鮮はミサイル実験を始めたらしい。したがって安倍首相を取り除くと、北朝鮮問題は収束するということのようである。世界は安倍首相を中心に回っている、という憲法理論である。

ここまでくると、「ガラパゴス」という言葉でも表現しきれない感じがする。「世界の中心で、アベはやめろと叫ぶ」、という感じだ。

それにしても、石川教授のこのWebronzaにおける長文インタビューは、すごい。倒閣運動の戦士として一本立ちするために、やたらとケンカ腰で言葉を躍らせている。もし自分が指導している大学院生だったら、もう学位はとれないぞ、と忠告する。

一部の憲法学者は、何か面白い物語を語ることが自分の仕事だと勘違いしているのではないか。
もちろん、私が間違っているのかもしれない。証明されえないと思われることが、いずれ博士論文などで証明されるのかもしれない。

朝鮮半島の緊張は高まっている。長谷部教授や石川教授には、「集団的自衛権を違憲にすれば北朝鮮問題が解決される」ことや、「内閣支持率と北朝鮮ミサイル問題が相互依存関係にある」ことを証明する論文を、一刻も早く、書き上げてもらいたい。

だが、それまでの間は、政策問題は、政策を論じる者が政策論のレベルで議論し、政策を決定する者が政策決定のレベルで責任をとるようにしておくべきだ。

編集部より:このブログは篠田英朗・東京外国語大学教授の公式ブログ『「平和構築」を専門にする国際政治学者』2017年8月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちら(http://shinodahideaki.blog.jp/)をご覧ください。


北朝鮮ミサイル ウクライナが調査へ
8/17(木) 17:30配信 ホウドウキョク

北朝鮮が7月に発射した、ICBM(大陸間弾道ミサイル)のエンジンが、ウクライナで製造されたと指摘されたことを受け、ポロシェンコ大統領は16日、事実関係の調査を指示した。
ウクライナのポロシェンコ大統領は、自身のフェイスブックを通じ、国家安全保障・国防会議書記のもと、製造元と指摘されている国営企業も参加して調査を行い、3日以内に結果を報告するよう指示したことを明らかにした。
エンジンをめぐっては、ウクライナ宇宙庁が製造したエンジンは、全てロシアに提供したとして、ロシアから北朝鮮に渡った可能性を示唆している。
一方のロシア側は、「ウクライナの技術者なしに製造は不可能だ」としていて、両国の主張は対立している。


朝鮮半島、「戦争再発ない」 韓国大統領が強調
8/17(木) 17:26配信 CNN.co.jp

(CNN) 韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は17日、就任100日を迎えた記者会見を開き、北朝鮮に対する韓国と米国の政策は整合しており、朝鮮半島で戦争は再び起きないとの見解を示した。

文氏はこの中で、米国のトランプ大統領は北朝鮮に対し何らかの軍事的決定を下す前に韓国側と協議することを保証したと指摘。北朝鮮への対応策については極端な圧力をかける際にも平和的な解決を図らなければならないとし、この問題に関して米韓の意見は異なっていないと主張した。

その上で、北朝鮮の核兵器技術の開発はレッドライン(越えてはならない一線)に「近付いている」との認識を表明。レッドラインの意味について、「大陸間弾道ミサイル(ICBM)を完成し、核弾頭を搭載して武器化することだ」と述べた。

朝鮮半島における戦争勃発(ぼっぱつ)の回避について文大統領は15日にも今回に似た発言を示していた。北朝鮮との衝突は韓国の同意がなければ可能ではないなどと述べていた。また、韓国政府はあらゆる手段を講じて戦争を阻止するとも語っていた。


北ICBM“ウクライナ製”疑惑に専門家「金に困った人間が横流ししたのではないか」
8/17(木) 16:56配信 夕刊フジ

 狂気の指導者、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長率いる北朝鮮が発射したICBM(大陸間弾道ミサイル)のロケットエンジンについて、「ウクライナの工場で製造された」という分析を米紙が報じた。確かに、北朝鮮のミサイル開発は旧ソ連の技術をベースに進められてきたが、現在でも、かつてのソ連邦構成国やロシアが関与しているのか。専門家2人が考察した。

 「北朝鮮のミサイル開発成功にウクライナの工場が関係」

 米ニューヨーク・タイムズは14日、こんな見出しの記事を報じた。

 米情報機関や英国のシンクタンク、国際戦略研究所(IISS)の専門家の分析をもとに、北朝鮮が7月4、28日に発射したICBM「火星14」のロケットエンジンが、ウクライナ中部ドニプロの工場で製造されたとの見方を伝えたものだ。

 ウクライナはソ連時代、約700の軍事企業が集積していたとされる。ソ連崩壊後、外貨を得るために海外への軍事技術の売却が加速した。

 前述の分析に対し、ウクライナのポロシェンコ政権で安全保障を担当する高官は「根拠がない」「ロシアの情報機関が自らの犯罪を覆い隠すために情報を流している可能性がある」との見方を示した。

 北朝鮮のミサイル技術が急速に進んだことには、疑問を呈する向きもあった。ICBM成功の裏に、ウクライナやロシアの関与があるのか。

 ロシア・旧ソ連圏の軍事・安全保障に精通する公益財団法人「未来工学研究所」の小泉悠特別研究員は「ソ連時代から液体燃料式の大型エンジンを作っていたドニプロの工場で生産したものを持ってきたわけではなく、恐らく、技術文書などが北朝鮮に売られ、それをもとに作ったのではないか」と指摘し、続けた。

 「その工場は最近破綻している。ロシアと戦争になって(=ウクライナ侵攻、2014年)、ほぼ唯一の顧客がいなくなった。金に困った関係者が(技術文書などを)流したのではないか。IISSのリポートでは、『恐らく、ロシア経由で鉄道を使って(北朝鮮に)運んだ』という話だが、ロシア政府が意図的にやったとは思えない。ロシアとウクライナのどちらの政府にとっても、北朝鮮にミサイル技術を供与するメリットは感じられない。国として関与はないと思われる」

 評論家で軍事ジャーナリストの潮匡人氏も、ロシア政府の不関与については同様の認識を示したうえで、「もう少し、推測を強めていくと、『黙認に近い状態があったのではないか』とはいえるのではないか」と話す。

 ロシアにとってメリットはあるのか。

 潮氏は「地政学上、北朝鮮はロシアと中国の真ん中にあり、どっちつかずのような姿勢を取っている。黙認があったとすれば、1つは中国に対する牽制(けんせい)が背景にあるという見方は成立すると思われる」


正恩氏、グアム「保留」なら日本標的か “弱気”発言のウラでミサイル発射準備着々
8/17(木) 16:56配信 夕刊フジ

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、脅えているのか-。米領グアム沖への弾道ミサイル発射に、軍事的報復も辞さない姿勢を見せるドナルド・トランプ米政権に対し、正恩氏がグアムへの攻撃を「保留する」とも受け取れるような発言をしたのだ。一方で、米CNNは、北朝鮮がミサイル発射準備を進めていると報じた。米国の怒りを避けて、再び日本周辺にミサイルの照準を変える可能性もある。核とミサイルで世界を脅し続けてきた「狂気の独裁者」の暴走を許してはならない。

 「the foolish and stupid Yankees(=愚かで間抜けなヤンキー)」

 北朝鮮の国営メディア、朝鮮中央通信(英語版)は15日、正恩氏が、グアムへの攻撃計画を準備している朝鮮人民軍戦略軍司令部を視察した様子を報じた。正恩氏は、米国を小バカにするような「ヤンキー」という表現を使ったうえで、「米国の行動をもう少し見守る」と話したという。

 「見守る」という表現は、国際社会の猛反発を無視して弾道ミサイル発射を繰り返してきた過去の行動から比べると、明らかにトーンダウンしている。

 ただ、正恩氏は視察で、「米国の無謀さが一線を越え、射撃が断行されれば、痛快な歴史的瞬間になる」と語ったとも伝えられる。

 北朝鮮は正恩氏の父、金正日(キム・ジョンイル)総書記時代にも危機をあおりながら、米国の譲歩を引き出す「瀬戸際外交」を進めてきた。今回も米本土への攻撃を予告しながら、ミサイル発射の「保留」をにおわせることで、米国と条件闘争に入ろうとしている可能性がある。

 背景には、「戦略的忍耐」という方針のもと、対北不関与を決め込んだ前オバマ政権とは異なり、トランプ大統領が「(北朝鮮は)炎と怒りに見舞われる」などと、激しい怒りを爆発させていることにある。

 グアム沖への攻撃予告に対しても、トランプ氏は「グアムで何かやれば、見たこともないことが北朝鮮で起きる」と警告し、「軍事的解決策の準備は整っている」とも明言した。

 軍出身で、軍事力行使のリスクを熟知するジェームズ・マティス米国防長官までが、北朝鮮のミサイルがグアムに着弾すると判断すれば「(迎撃ミサイルで)破壊する」と発言。発射した場合は「非常に早く戦争に発展する可能性がある」と警告した。

 冷静に軍事力や経済力などを比較すれば、米国との全面対決で北朝鮮が勝てる確率は極めて低い。これまで米国をナメていた正恩氏は初めて、米国の本気の怒りに触れ、軌道修正をしたようにも映る。

 14日の戦略軍司令部の視察まで、正恩氏の動静が約2週間にわたって途絶えたことも、「正恩氏の恐れを示している」「地下の隠れ家に籠もっていたのだろう」という見方がある。

 韓国の聯合ニュースは13日、「米国内の一部で北朝鮮への先制攻撃の声が浮上していることを受け、(正恩氏は)身の安全や軍事的報復を恐れ、公開活動を自制しているとの観測もある」と指摘していた。

 こうしたなか、米CNNテレビは14日、米国防当局高官の話として、北朝鮮国内で中距離弾道ミサイルの移動式発射台が移動しているのを米軍の偵察衛星で確認したと伝えた。

 グアム沖への弾道ミサイル発射計画と直接関係しているかどうかは不明だが、高官によると、北朝鮮は24~48時間以内にミサイルを発射できるよう準備を進めている可能性があるという。

 正日氏が3人の息子のうち、末っ子の正恩氏を後継者に指名したのは、「最も胆力に優れていたから」と伝えられている。もし、米国の恫喝(どうかつ)に脅えてミサイル発射を見送れば、正恩氏の権威は失墜する。

 ただ、正恩氏が、グアム攻撃を決断するかどうかは不透明だ。最近のミサイル発射と同様、日本周辺に照準を変更する可能性も十分考えられる。

 北朝鮮が今年3月、4発の弾道ミサイルを日本海に向けて発射し、3発を日本の排他的経済水域(EEZ)に落下させたことは記憶に新しい。日本近海に打ち込んでも、憲法上の制約から軍事的反撃ができない日本は、北朝鮮にとっては恐れる相手ではないのかもしれない。

 日本は最大限の警戒を続けるべきだ。


「陸上イージス」導入、イージス艦増強も前倒し
8/17(木) 16:49配信 読売新聞

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(写真:読売新聞)

 【ワシントン=上村健太】防衛省は、北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイル発射を受け、ミサイル防衛態勢の強化のため、米の地上配備型イージスシステム「イージスアショア」を導入する方針を固めた。

 2018年度予算に関連経費の計上を目指す。政府関係者が明らかにした。同省はまた、ミサイルを迎撃できるイージス艦を今年中に現在の4隻から5隻に増強することも決めた。来年の予定だったが前倒しした。20年度までに8隻に倍増する計画だ。

 米国を訪問中の小野寺防衛相は17日午後(日本時間18日未明)に予定されるマティス米国防長官との会談で、イージスアショアを導入する意向を表明し、協議に着手する。

 イージスアショアは、弾道ミサイルを迎撃できるイージス艦と同様の機能を持つ陸上配備型施設で、レーダーや迎撃ミサイルなどで構成される。イージス艦には200~300人の乗員が必要だが、その10分の1程度で運用できるのが特徴だ。


日米「北」問題で連携確認
8/17(木) 16:31配信 ホウドウキョク

日本とアメリカの2+2(外務・防衛閣僚会議)のため、ワシントンを訪れている河野外相と小野寺防衛相は、日本時間の17日、マクマスター大統領補佐官と会談し、北朝鮮問題に対し連携していくことで一致した。
会談では、北朝鮮がアメリカ領のグアム島周辺に、弾道ミサイル発射を計画していることを受け、日米が連携して不測の事態に備えることや、同盟関係の強化に向けて協力する方針を確認した。
小野寺防衛相は「北朝鮮問題について、不測の事態を回避する。そのためには日米が連携して、万全な備えを確立しなければいけないということで一致しました」と述べた。
2+2は日本時間の17日夜、行われる。


米中は「経済戦争中」とバノン氏、北朝鮮問題は「前座」
8/17(木) 16:25配信 AFP=時事

【AFP=時事】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の側近、スティーブ・バノン(Steve Bannon)首席戦略官・上級顧問は16日、米メディアとの電話インタビューで、米国は中国との「経済戦争」の最中であり、北朝鮮の核開発をめぐる対立は「一つの前座に過ぎない」と述べた。

【写真】南部連合の記念物、米各地で夜間に次々撤去

 経済における米国第一を主張するバノン氏は、左派系インターネットメディア「アメリカン・プロスペクト(American Prospect)」のロバート・カトナー(Robert Kuttner)氏に対し、「私にとっては中国との経済戦争が全てだ。われわれはそれに全身全霊を傾けなければならない」と語った。

 バノン氏はこのところ、トランプ大統領との関係がぎくしゃくしていると報じられている。率直で自由奔放なインタビューでは、バージニア(Virginia)州での白人至上主義者らと反対派の衝突をめぐるトランプ大統領の発言に揺れる政権の内紛にも言及した。

 右派ニュースサイト「ブライトバート・ニュース(Breitbart News)」の元会長で、当時は白人至上主義を増長させるような論調を推進してきたバノン氏だが、今回の一件ではトランプ氏の擁護的な姿勢とは一線を画し、白人至上主義者らへの軽蔑をあらわにした。

「民族主義的なナショナリズムは負け犬だ。非主流派にすぎない。メディアが大きく取り上げすぎているのだと思う。粉砕してしまわなければならない、もっと叩き潰す手助けをしなければ」とバノン氏は述べ、白人至上主義者たちを「道化者の集まり」とこき下ろした。

 また、トランプ氏が北朝鮮に対し、米国への脅しを続けるのであれば「炎と怒り」で報いを受けることになると警告したことについては、「(北朝鮮の核の脅威に対する)軍事的な解決策はない。忘れていい」とバノン氏は述べた。

 その上で、米政権内で対中貿易における強硬路線を主張する自身の闘いに言及し、北朝鮮問題での誠実な仲介役を中国に期待するというわなに陥ってはならないとして、「われわれは中国と経済戦争の最中だ」「われわれのどちらかが25~30年後に覇権を握る。このまま行けば彼らの勝ちだ」などと持論を展開。北朝鮮問題も「彼ら(中国)がついでにわれわれをつついているだけだ。一つの前座に過ぎない」と語った。【翻訳編集】 AFPBB News


北朝鮮が狙い定めたグアム 葛藤抱える島で
8/17(木) 16:04配信 BBC News

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北朝鮮が狙い定めたグアム 葛藤抱える島で

北朝鮮が米領グアム沖に弾道ミサイルを打ち込む計画を発表したことで、グアムに世界の注目が集まった。BBCのルーパート・ウィングフィールド=ヘイズ記者が現地の表情を取材した。

グアムにいる私は今、米国内にいるわけだが、ここはロサンゼルスよりもマニラにずっと近い。

一番近い米国の州ハワイは、東に6400キロ近く離れている。州都ホノルルは日付変更線の向こう側なので、今は水曜日。こちらは木曜日で、もう日が沈もうとしている。

グアムの人たちがしばしば米国から忘れ去られているように感じるのも、無理はない。

入管で並んでいても米国に来た感じがあまりしない。大挙して飛行機から降りて空港にあふれるのは、東京や大阪、ソウル、釜山(プサン)からやって来た若い家族連れだ。

毎年グアムを訪れる観光客150万人の大半を占めるのは、日本人と韓国人だ。その人たちにとってグアムは、アジア沿岸にあって多少のアメリカらしさを感じさせてくれる場所なのだ。

レンタカーの店からは、明るい黄色のムスタングのオープンカーがどんどん借り出されていく。若い韓国人カップルが、ルーフを下したオープンカーでビーチ沿いの道をドライブする。

射撃練習場も日本人男性に人気だ。自分たちの国では違法でタブーなM16(自動小銃)を、喜んで手にしている。

グアムが米領となったのは歴史の偶然だった。1898年の米西戦争で米国がスペインから割譲されたのだ。米国はこの戦争でプエルトリコやフィリピンも得ている。

このことが複雑な遺産となった。

フィリピンはその後独立したが、グアムは米領のままだ。自治が許された実質的な植民地として。

自分たちを「グアメイニアン」と呼ぶグアムの住民は、米国籍を持つ。しかし、地元で米大統領選に投票する権利はない。米下院議員を選出しているものの、議員は法案に投票できない。

ここで私が話を聞いた全員が、現状維持は不可能だと考えていて、グアムは米国の1州になるか独立国家になるかのどちらかが必要だと話す。だが独立の可能性は乏しい。

グアムに元々住んでいた人々は「チャモロ」と呼ばれる。先祖は約4000年前にこの島にやって来た。遠い親戚にあたるハワイやサモアの人々と同様、米国人としての自己認識について深い葛藤を抱えている。

今週のある夜、独立を訴えるチャモロのグループがグアム最大の町ハガニアの街頭に集まった。平和を訴える垂れ幕とグアムの旗を掲げ、伝統的なフォークソングを歌った。通り過ぎる車が応援の意思表示にクラクションを鳴らした。

「余りに長い間、他人の戦争に私たちは駆り出されてきた」と、一人の若い女性は私に話した。「植民地でいるのをそろそろやめないと」。

集会のまとめ役のケネスさんは、「米軍はこの土地の27%を占拠している」と指摘する。

「第2次世界大戦の後、多くの土地はチャモロの人々から取り上げられた。みんながそれを受け入れているわけじゃない。私たちは先住民です。何千年もここに住んできた。板挟みになったことは前にもあった。歴史が繰り返されないようにしたい」

しかし、大きな米軍の存在はグアムの自己認識に意外な形で影響を及ぼした。

取材したほぼすべての人は、おじやいとこが米軍にいたなど、家族が米軍と関わりがある点で共通していた。地元出身者が米軍兵士になる割合で、この小さな島は米国一だ。

背景には貧困もある。グアムはミシシッピー州よりも貧しい。しかし、グアムの愛国心は驚くほど強いという意味にもなる。

過去1週間、私は何度もこう言われた。「米軍がいるから安全だと感じる。強いし我々を守ってくれる。北朝鮮は我々に何もしない。何かしでかしたら、あいつらを破滅させる」と。

しかしだからこそ北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長は、この小さな米国の領土に関心を持つのだ。アジアに近いからではない。米国が何をここに置いているかが、大事なのだ。

島の北端には、深いジャングルの中に巨大な空軍基地がある。滑走路の脇には流線型のB1爆撃機の一群が並ぶ。北朝鮮が韓国を攻撃することがあればすぐ飛び立てる態勢だ。

グアム西岸には、攻撃型原子力潜水艦の艦隊が停泊する、さらに人目につかない基地がある。

しかし、より重要なのは、島南部の丘の下に隠されているものかもしれない。

「そこは米軍の倉庫です」とグアムのエディー・カルボ知事は語った。

カルボ知事は体格の大きい、はつらつとした政治家だ。共和党員で、ドナルド・トランプ大統領のファンだ。

知事は、「土曜日に庭仕事をしていると大統領から電話がかかってきました」と話す。「私たちを1000%支えると大統領に言われましたよ」と笑いながら言う。

カルボ知事はこの島の戦略的な重要性をよく認識している。「米国内で一番弾薬が貯蔵されているのが、ここグアムなんです」。

戦争の遂行に当たって、弾薬は実は不可欠な要素だ。戦闘が始まれば消費されるのは早い。グアムの丘の下に米国は、戦争を何週間も継続するために十分な爆弾やミサイルを貯蔵している。

だからこそグアムは米国にとってこれほど重要なのだ。そしてだからこそ今では、砂浜が延々と続く、あきれるほどにフレンドリーな人々が住むこの小さな島が、北朝鮮の弾道ミサイルの標的になっているのだ。

(英語記事 Guam: A conflicted island at the centre of a firestorm)


米副大統領、北の姿勢を「歓迎」…圧力は継続
8/17(木) 15:00配信 読売新聞

 【ワシントン=大木聖馬】ペンス米副大統領は16日、訪問先のチリの首都サンティアゴでバチェレ大統領と共同記者会見し、北朝鮮がグアム周辺への弾道ミサイル発射を当面控える姿勢を見せたことについて、「歓迎する」と一定の評価をした。

 一方で、朝鮮半島の非核化に向け、継続して圧力をかける方針も示した。

 トランプ米大統領も16日、北朝鮮がグアム周辺へのミサイル発射を控えたことを巡り、「賢明な選択をした」とツイッターで評価していた。ペンス氏は北朝鮮への対処で「進展が見え始めている」と述べたが、「もっと多くのことが(北朝鮮から)なされなければならない」とも述べ、北朝鮮の対応は不十分との認識を示した。

 また、「我々の目的は明確で、朝鮮半島を非核化することだ。北朝鮮が永久に核・弾道ミサイル開発計画を放棄することを求める」と述べ、北朝鮮に圧力をかけ続ける姿勢を強調。「あらゆる選択肢はテーブルの上にある」と改めて強調し、軍事的措置も依然として選択肢にあると強調した。


バノン氏、米中は「経済戦争のただ中」 政権内の対立も認める
8/17(木) 14:15配信 CNN.co.jp

(CNN) 米トランプ政権のスティーブ・バノン首席戦略官は16日に公開されたインタビューで、米国は「中国との経済戦争」のただ中にあると述べ、中国に対し厳しい通商政策を採る考えを意向を示した。また、トランプ大統領の他の側近らと「毎日戦っている」とも語った。

進歩系メディア「アメリカン・プロスペクト」とのインタビューに答えたもの。

「われわれは中国との経済戦争のただ中にある。どちらかが今後25年か30年の覇権を握ることになるだろう。このまま行けばそれは中国になる」とバノン首席戦略官は述べた。

バノン氏は「中国との経済戦争がすべてだ」との見方を示し、米国は「脇目も振らずそれに集中する」必要があると主張した。

またバノン首席戦略官はそうした自らの強硬な通商政策がコーン国家経済会議(NEC)委員長ら他の政権高官との対立を招いていることを認め、「毎日が戦いの連続だ。今だに戦いは続いている」と語った。

一方で北朝鮮の核開発やミサイル開発については「枝葉の問題」だとし、「軍事的解決」の選択肢はないと述べた。

また、白人至上主義者については「負け犬」の「過激分子」で「ピエロの集団だ」とこき下ろした。

バノン首席戦略官の去就について米紙ニューヨーク・タイムズは、ホワイトハウス高官のほか、政権外部から大統領に助言を行っているメディア王ルパート・マードック氏らからも更迭を求める声が上がっていると伝えている。


朝鮮半島で「戦争起きない」 韓国大統領、就任100日会見で
8/17(木) 12:43配信 AFP=時事

【AFP=時事】韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-In)大統領は17日、就任100日を迎えて行った記者会見で、北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐって緊張が高まっている朝鮮半島(Korean Peninsula)について「戦争は起きない」と述べた。

【写真】米領グアム、「北朝鮮の脅威」逆手に観光アピール

 文大統領は「韓国国民は総力を挙げて朝鮮戦争の廃虚から国を再建してきた」と述べるとともに、「私は何としてでも戦争を回避する」「全国民が戦争は起きないと信じて疑わないでほしい」と強調した。

 北朝鮮が米領グアム(Guam)周辺へのミサイル攻撃を検討していると威嚇したことをめぐり、朝鮮半島情勢は米朝間の舌戦のエスカレートとともに一触即発の緊迫した状況となっている。

 しかし文大統領は、韓国政府には同盟国である米国の軍事行動を阻止する事実上の拒否権があると主張。「わが国の同意なくして、朝鮮半島で軍事行動を決定できる者はいない」との認識を示すとともに、「米国とトランプ大統領は対北朝鮮でいかなる対応を取ろうとも、韓国と協議し、同意を得てから決断を下すと言明している」と語った。【翻訳編集】 AFPBB News


北朝鮮「レッドライン近づく」=戦争回避に自信も―平和的解決目指す・韓国大統領
8/17(木) 12:26配信 時事通信

 【ソウル時事】韓国の文在寅大統領は17日、就任100日に合わせて記者会見し、北朝鮮の核・ミサイル開発が「次第にレッドライン(越えてはならない一線)の臨界点に近づいている」と危機感を表明し、「今この段階で北朝鮮の追加挑発を防がなければならない」と訴えた。

 一方で、「朝鮮半島で二度と戦争はないと自信を持って言える」とも述べ、衝突回避に自信を示した。

 レッドラインについて文大統領は「北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を完成させ、核弾頭を搭載し、兵器化することだ」と説明。「万一、北朝鮮がまた挑発に出れば、さらに強力な制裁に直面し、耐えることはできないだろう」と警告し、挑発をやめるよう改めて呼び掛けた。

 大統領はまた、「朝鮮半島での軍事行動は、韓国の同意なしに誰も決定することはできない」とした上で「トランプ米大統領が北朝鮮にどのような選択肢を取るにしても、事前に韓国と十分に協議し、同意を得ると約束した」と説明した。

 さらに「北朝鮮に対し、強い制裁や圧力を加えても、平和的に解決しなければならないというのが国際的合意だ」と指摘。「制裁も北朝鮮を対話のテーブルに引き出すためだ」と語り、対話を通じた平和的解決を目指す考えを強調した。

 北朝鮮への特使派遣の可能性に関しては「北朝鮮が追加挑発を中止すれば、対話の雰囲気がつくられる」と述べ、「対話の環境が整い、南北関係改善や核問題解決に役立つと判断したときに検討できる」との認識を示した。

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