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2017年8月 5日 (土)

北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・131

去る1月6日に核実験を行なった残虐な中世の亡霊・暗黒独裁国家・北朝鮮が、今度は長距離弾道ミサイル発射実験の準備を進めていたが、ついに7日9時31分に発射した。

政府は7日午前、北朝鮮による弾道ミサイル発射を受け、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)を開き、国民の安全確保に万全を期すとともに、米韓などと緊密に連携し、北朝鮮に厳しく対応していく方針を確認した。
NSCで首相は、「米国や韓国など関係国と連携し、必要な対応を適時適切に行う」よう求めた。また、首相は関係省庁に対し、(1)落下物などによる被害がないかの確認(2)情報収集・分析の徹底(3)関係国との連携―を指示した。

安倍晋三首相は7日午前、首相官邸で記者団に対し、北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射したことについて「断じて容認できない。明白な国連安全保障理事会決議違反だ。国際社会と連携し、毅然として対応する。国民の安全と安心を確保することに万全を期する考えだ」と述べた。

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リンク:安倍首相「圧力引き上げる国際社会の意思明確に示した」国連安保理決議を評価 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北制裁案を安保理採決へ 石炭など全面禁輸、輸出額3分の1 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:7日にASEAN地域フォーラム 大国の思惑交錯、北への対応に苦慮 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ASEANが北非難 外相会議、安保理決議の順守要求 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:首相「圧力を高次元に」=北朝鮮制裁決議を評価 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮の弾道ミサイル、アメリカ本土に届くかはまだ不明 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北の石炭や鉄鉱石、全面禁輸…制裁決議を採択 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮制裁決議を採択=石炭全面禁輸、原油は見送り―全会一致、国連安保理 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<ASEAN外相会議>対北朝鮮、緊急の声明「重大な懸念」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<安保理>北朝鮮輸出額の3分の1禁止 6日決議案採決 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ASEAN外相会議 北朝鮮情勢に「重大な懸念」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:国連安保理 新たな「北」制裁決議案採決へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:国連安保理の北朝鮮制裁決議案、輸出収入10億ドル削減を目標-関係者 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮情勢に「重大な懸念」=ASEAN外相会議が緊急声明 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:『国民保護ポータルサイト』 ミサイル脅威でアクセス20倍 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:国連安保理、北朝鮮制裁決議案採決へ=外貨収入源断つ―ロシア対応焦点 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米との対決姿勢強調へ=北朝鮮外相、比に出発 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米軍トップ、日中韓歴訪へ=今月中旬、北朝鮮問題が焦点 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:核・ミサイル開発続ける北朝鮮 中国が制裁に及び腰なのはなぜか? - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:小野寺防衛相が初登庁 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮はレッドラインを越えたのか - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:国連安保理、対北朝鮮追加制裁を検討 輸出禁止など - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<ASEAN外相会議>マニラで始まる - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ICBM、高まる脅威=国際社会打つ手なし・北朝鮮〔深層探訪〕 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:安保理の北朝鮮制裁決議案 1100億円相当の輸出削減、石炭・海産物など全面禁輸 労働者派遣も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北の石炭輸出、全面禁止…安保理追加制裁決議案 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ミサイル避難方法を動画に 3ケース紹介、ネットで公開 神奈川県 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:きょうASEAN外相会議 北に「重大な懸念」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:新閣僚に聞く 小野寺五典・防衛相 風通しよい文化醸成 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米国、北制裁強化の決議案配布 安保理、5日に採決 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:高度上空の核爆発で起きる「電気がない世界」の恐怖 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ミサイルよりも怖い北朝鮮の攻撃 バルーンで化学兵器散布も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:一瞬の蜜月関係が終わった米国と中国 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮輸出、3分の1削減=米、制裁強化決議案を配布―安保理、あす採決 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

安倍首相「圧力引き上げる国際社会の意思明確に示した」国連安保理決議を評価
8/6(日) 8:58配信 産経新聞

 安倍晋三首相は6日、国連安全保障理事会が北朝鮮による弾道ミサイル発射を受け、北朝鮮に対する制裁措置を一層強化する決議を全会一致で採択したことを高く評価するコメントを出した。

 首相はコメントで、7月4、28両日に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)級のミサイルを発射した北朝鮮が「一層重大かつ現実の脅威となっていることが明白になった」との認識を重ねて示した上で、「今回採択された安保理決議は、北朝鮮に対する圧力を一段と高い次元に引き上げなければならないことを国際社会の意思として明確に示したものだ」と強調した。

 首相は、北朝鮮に対してこれまでの安保理決議の順守と、さらなる挑発行動の自制を求めるとともに、中国やロシアとも緊密に連携して決議の実効性を確保する考えを示した。

 また、今回の安保理決議で「北朝鮮にいる人々が受けている深刻な苦難に対して深い懸念が改めて表明された」として、「拉致問題をはじめとする北朝鮮の人道・人権問題に対する国際社会の強い懸念が示された」と評価した。


北制裁案を安保理採決へ 石炭など全面禁輸、輸出額3分の1
8/6(日) 7:55配信 産経新聞

 【ニューヨーク=上塚真由】北朝鮮による2度の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受け、国連安全保障理事会は5日午後3時(日本時間6日午前4時)、北朝鮮に対する制裁強化決議案を採決する。決議案は北朝鮮の主な外貨獲得源である石炭や鉄、鉄鉱石、鉛、海産物の輸出を全面的に禁止することが柱となっている。

 決議案は米国が作成し、4日に安保理理事国に配布した。安保理外交筋によると、禁輸対象は北朝鮮の総輸出額の3分の1に当たる約10億ドル(約1100億円)相当。決議案が採択され、履行されれば北朝鮮経済に大きな打撃となる。

 決議案ではこのほか、北朝鮮の貴重な外貨獲得源である海外派遣労働者に初めて規制を設け、加盟国に対し労働者を新たに受け入れることを禁じた。また、北朝鮮の企業との合弁事業の設立も認めず、既存の北朝鮮との合弁事業では新規投資を禁止とした。米国が強く求めてきた北朝鮮への石油の供給制限は、中国の同意が得られず見送られた。

 これまでの安保理決議は石炭輸出に上限を設け、鉄や鉄鉱石の輸出は民生目的に限り認めていた。決議案はこうした「抜け穴」をなくすことを目指している。

 北朝鮮経済の生命線を握る中国は米国と大筋で合意したとみられ、採決では制裁強化に慎重なロシアの対応が焦点となる。ロイター通信によると、安保理理事国の外交官は中露が決議案に同意することに「相当な自信がある」と述べた。


7日にASEAN地域フォーラム 大国の思惑交錯、北への対応に苦慮
8/6(日) 7:55配信 産経新聞

 【マニラ=吉村英輝】東南アジア諸国連合(ASEAN)が、北朝鮮への対応に苦慮している。7日に開かれるASEAN地域フォーラム(ARF)をめぐって米国は、核・弾道ミサイル開発を続ける北朝鮮の参加停止を要請。一方、中国やロシアは、対話を重視する立場だ。大国の思惑が交錯する中、難しいかじ取りを迫られている。

 「最後通告を突きつけるべきだとの見方もあった」。フィリピンのカエタノ外相は4日夜、ASEAN各国の外相とARFへの北朝鮮参加問題を協議。今後もミサイル発射などを続ければ、北朝鮮のARF招待を次回から打ち切る考えを記者団に示した。

 毅然(きぜん)とした態度にも聞こえるが、妥協の産物だ。カエタノ氏は、加盟国内には、強い対応で危機感を表明すべきだとする声があった一方、数少ない意見交換の場なので参加を認めるべきだとの主張など、「意見は二分した」という。

 このため、「全会一致の原則」と「結束」というASEANの存在意義を維持すべく、参加を認めながら米国も納得させる表現手段として「最後通告」という言葉をひねり出した。ただ外相会議が5日にまとめた声明は、北朝鮮に紛争予防を目的としての自覚を「強く呼び掛ける」と述べるにとどまった。

 ドゥテルテ大統領はカエタノ氏に、北朝鮮問題で「仲裁役を模索しろ」と指示したという。反米感情が強く中国やロシアに傾斜する大統領の「対話路線」をくみ取る必要もあった。

 一方、ドゥテルテ氏は2日の演説で、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を「危険なおもちゃで遊んでいる愚かな人物」と罵(ののし)っており、北朝鮮の反発も予想される。「怒らせると何をするか分からない」(マレーシア政府幹部)とされる北朝鮮には、腰が引けた対応を余儀なくされるのが実情だ。

 ARFの議長声明案では、ミサイル発射実験などを続ける北朝鮮について、「複数の閣僚が深刻な懸念を表明した」とする一方、「核兵器計画は敵対的政策へ対抗する自衛の行動」とする北朝鮮の主張も併記している。


ASEANが北非難 外相会議、安保理決議の順守要求
8/6(日) 7:55配信 産経新聞

 【マニラ=吉村英輝】東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議が5日、マニラで開かれ、北朝鮮の核・ミサイル開発で朝鮮半島の緊張が高まっているとして「重大な懸念」を表明し、北朝鮮を非難する声明を発表した。また国連安全保障理事会決議を直ちに完全に順守するよう強く求めた。

 一方、一部加盟国と中国が領有権で対立する南シナ海問題などを協議。中国と策定を進める、同海の「行動規範」などを盛り込んだ共同声明を発表する見通し。

 7日のASEAN地域フォーラム(ARF)には、日米中露などの外相のほか、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相も出席する。

 米国からはティラーソン国務長官が参加。米国は、ARFなどを通じ、7月に2回の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を強行した北朝鮮へ圧力を強める構え。会議に並行して、対北圧力に抵抗する中国やロシアとの2国間会談も予定している。

 中国からは王毅外相が出席。河野太郎外相は就任後初の外遊として一連の会議に臨む。


首相「圧力を高次元に」=北朝鮮制裁決議を評価
8/6(日) 7:04配信 時事通信

 安倍晋三首相は6日、国連安全保障理事会が北朝鮮に対する新たな制裁決議を採択したことを受け、「高く評価する。北朝鮮に対する圧力を一段と高い次元に引き上げなければならないことを国際社会の意思として明確に示した」とのコメントを発表した。

 首相は北朝鮮に対して、「決議を順守し、さらなる核実験や弾道ミサイル発射などの挑発行動を自制するとともに、非核化に向けた具体的行動を直ちに示すことを求める」と強調。米国、韓国、中国、ロシアなどと緊密に連携して制裁の実効性確保に努め、日本人拉致問題の早期解決にも全力を挙げる考えを示した。


北朝鮮の弾道ミサイル、アメリカ本土に届くかはまだ不明
8/6(日) 7:00配信 NEWS ポストセブン

 今年7月、開発に成功したと北朝鮮が報道した『大陸間弾道ミサイル』。そもそも、弾道ミサイルとは一体どんなものなのか。北朝鮮の軍事兵器に詳しい軍事評論家の岡部いさくさんに話を聞いた。

「ミサイルには『弾道ミサイル』と『巡航ミサイル』の2種類があります。前者は曲線を描いて飛び、後者は飛行機のように水平飛行するものです。北朝鮮が発射しているのは『弾道ミサイル』で、これは打ち上げると最初の数分間で加速、その後は大気圏外を飛行し、再び大気圏に再突入してから地上に落ちます」

 弾道ミサイルは飛距離によって、「短距離」(500km)、「準中距離」(500~3000km)、「中距離」(3000~5500km)、「長距離」(5500km~)の4種類に分けられるが、7月28日に発射された『火星14号』の射程距離は約1万kmともいわれ、アメリカ全土に届くという。

「しかし、まだこれはテスト段階。実戦で使えるものではありません。防衛省によると、『火星14号』は真上に向けて打ち上げる“ロフテッド軌道”(通常よりも角度を上げて高く打ち上げる発射法)という方法で発射された可能性が高いとされています。つまり、ミサイルは真っ直ぐ上に高く飛んだだけ。太平洋を越えて、大陸間を横断したわけではなく、実際にはまだアメリカには届いていないのです」(岡部さん)

 弾道ミサイルが大気圏突入時に受ける熱は、約7000℃にもなるといわれている。そのため、大気圏突入時に燃え尽きることなく、再突入できるミサイルを作るのは、技術的に非常に難しい。

 また、通常の軌道で大気圏に再突入できるとされる角度は約6度といわれる。これがコンマ数ミリずれただけでも外にはじかれ、宇宙の藻屑となってしまう。

「北朝鮮は、実際に水平方向に発射実験をしたわけではないので、大気圏に再突入できる技術をまだ開発できていないとアメリカは見ています」(伊藤さん)

 現在、北朝鮮が開発に成功し、実戦で使用できるミサイルは全部で主に3種類。1970年代の旧ソ連の技術を基に開発したとされる『スカッド』、その精度を上げ、飛距離を伸ばした『スカッドER』、スカッドERのエンジンを大型に改良した『ノドン』だ。

 その他はまだテスト段階とされており、米軍基地のあるグアムを射程距離に狙う『ムスダン』、固体燃料を使用した『北極星』、そして最近頻繁に打ち上げられている『火星』シリーズなどがある。

 北朝鮮は、旧ソ連軍が使用していた旧型ミサイルの技術を得て、独自で改良を重ね、なんとかここまでやってきた。戦車や戦闘機のグレードアップを後回しにしてまでアメリカを攻撃するためのミサイル1本に全力を注いできたのだ。

 だが一方で、アメリカやロシアはさらに破壊力の強い、より優れた最新式ミサイルをすでにたくさん保有している。

※女性セブン2017年8月17日号


北の石炭や鉄鉱石、全面禁輸…制裁決議を採択
8/6(日) 4:39配信 読売新聞

5日、国連安全保障理事会は北朝鮮に対する制裁決議を15か国の全会一致で採択した=橋本潤也撮影
 【ニューヨーク=橋本潤也】国連安全保障理事会は5日午後(日本時間6日朝)、7月に2回の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験に踏み切った北朝鮮を強く非難し、北朝鮮の主要な外貨収入源である石炭や鉄鉱石などの輸出を例外なく禁止する制裁決議を全会一致で採択した。

 制裁に慎重だったロシアや中国も賛成した。今後、経済的な圧力を効果的にかけられるかどうかは、北朝鮮の取引の9割を占める中国の厳格な決議の履行にかかっている。

 米国主導の決議は、主に中国との約1か月間の協議を経て、採択にこぎつけた。安保理の北朝鮮への制裁は2006年10月以降、8回目。今回の決議は、北朝鮮への厳しい経済制裁を盛り込み、安保理が一致したメッセージを送った形だ。


北朝鮮制裁決議を採択=石炭全面禁輸、原油は見送り―全会一致、国連安保理
8/6(日) 4:20配信 時事通信

 【ニューヨーク時事】北朝鮮による2度の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受け、国連安全保障理事会は5日午後(日本時間6日未明)、北朝鮮からの石炭や海産物の輸出を全面禁止し、外貨収入源を大幅に規制する米作成の制裁決議を全会一致で採択した。

 北朝鮮の貿易取引の9割を占める中国をはじめ、各国が決議を厳格に履行すれば、北朝鮮にとって大きな経済的打撃となる。

 北朝鮮は7月4日と28日にICBMを発射。安保理では米中両国を中心に協議が行われ、約1カ月間の協議で採択に至った。決議には北朝鮮の友好国である中ロ両国も賛成し、安保理としてミサイルの脅威の重大さを認め、許容しない姿勢を強調した。北朝鮮に対する安保理の制裁決議の採択は8回目。

 トランプ米大統領は決議採択を受け、ツイッターで「中国とロシアもわれわれと一緒に投票した。(北朝鮮に対する)非常に大きな財政的打撃になる!」と指摘。「北朝鮮に対する最大の経済制裁だ」と称賛した。一方、中国の劉結一国連大使は記者団に「対話開始に向けさらなる努力をする」と語った。

 決議は、北朝鮮の主要輸出品である(1)石炭(2)鉄・鉄鉱石(3)鉛・鉛鉱石(4)海産物―の輸出を例外なく禁止。安保理外交筋によると、加盟国がこの4品目の輸入を全面停止すれば、北朝鮮の年間輸出収入の3分の1に相当する10億ドル(約1100億円)の減収効果があると推計されている。焦点だった北朝鮮への原油輸出制限は盛り込まれなかった。

 決議はまた、海外で働く北朝鮮労働者について、加盟国が現在より受け入れ人数を増やすことを禁止。北朝鮮の団体・個人との共同企業体(JV)新設や、既存のJVの拡大も禁じ、外貨獲得手段への締め付けを強化した。さらに、資産凍結や渡航禁止の制裁対象に、北朝鮮の外国為替銀行である朝鮮貿易銀行など4団体と9個人を追加した。

 北朝鮮による化学兵器の使用・配備も禁止。制裁の実効性を確保するため、国際刑事警察機構(ICPO、インターポール)に制裁指定者の国際手配書を出すよう要請した。

 ロシアがいずれのミサイルも中距離弾道弾だと主張する中、決議は「北朝鮮がICBMと称するミサイル発射」を強く非難した。また、北朝鮮問題の政治解決を求めつつ、北朝鮮が今後、核実験やミサイル発射を行えば「さらなる重大な措置を取る決意」があると述べ、一段の制裁を警告した。


<ASEAN外相会議>対北朝鮮、緊急の声明「重大な懸念」
8/5(土) 21:15配信 毎日新聞

 【マニラ福岡静哉、西脇真一】フィリピンの首都マニラで開かれている東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議は5日、北朝鮮による大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射と昨年の核実験で朝鮮半島の緊張が高まっていることに「重大な懸念」を表明する声明を発表した。北朝鮮に絞った声明を出す予定はなかったが、情勢の緊迫化を受け、共同声明に先立ち緊急の単独声明という形で示した。

 対北朝鮮声明は「北朝鮮に国連安全保障理事会が課した義務に早急に完全に従うよう強く促す」と核・ミサイル開発の即時中止を要求。一方、対話の重要性を強調したうえで、「南北関係の改善を支持する」とも述べ、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が提案した北朝鮮との対話の動きを評価した。

 また、ASEAN地域フォーラム(ARF)から北朝鮮を排除しようとする米国の主張を念頭に「ARF参加者として北朝鮮に地域の平和と安定、友好、繁栄を持続させるARFの構想実現で積極的に貢献するよう求める」と明記した。

 フィリピンのカエタノ外相は4日、北朝鮮排除の強硬論が出ていることを紹介しながらも「決議の内容やトーンから、北朝鮮にメッセージが届くことを期待する」と北朝鮮を排除せず変化を促す姿勢を示していた。

 外相会議では南シナ海の紛争防止に向けた「行動規範」の枠組み案を了承。6日のASEANと中国の外相会議で合意される見通し。

 ◇ASEAN 対北朝鮮声明の骨子

一、北朝鮮による7月4日と28日のICBM発射や、昨年2回の核実験で朝鮮半島の緊張が高まったことに重大な懸念を表明。

一、北朝鮮に国連安保理関連決議の履行を促す。

一、朝鮮半島非核化に向けた対話の重要性を強調。韓国と北朝鮮の関係改善への取り組みを支持する。

一、ARF参加国として北朝鮮に、平和と繁栄の実現で積極的な貢献を要求。


<安保理>北朝鮮輸出額の3分の1禁止 6日決議案採決
8/5(土) 21:09配信 毎日新聞

 【ワシントン会川晴之】国連安全保障理事会は5日午後(日本時間6日未明)北朝鮮制裁決議案を採決する。7月の2度にわたる大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射に対する措置。安保理筋によると、北朝鮮の主要な外貨獲得源の石炭や海産物を輸出禁止し、労働者の海外派遣を制限する。決議が実行されれば、北朝鮮の年間輸出額の3分の1にあたる約10億ドル(約1100億円)が削減される。

 安保理筋によると、決議案には米国が当初求めた北朝鮮への石油禁輸措置は含まれない。早期採択を目指し、北朝鮮の後ろ盾の中国に歩みよった模様だ。ロシアは決議案に難色を示すが、安保理筋は成立に「強い自信」を示した。

 決議案の狙いは、北朝鮮の核・ミサイル開発資金の削減。輸出を全面禁止するのは、先行決議が年間4億ドル(約440億円)に制限する石炭▽2017年の推定輸出額が2億5100万ドル(約280億円)の鉄・鉄鉱石▽1億1300万ドル(約125億円)の鉛・鉛鉱▽2億9500万ドル(約330億円)の海産物。さらに、中露などで推定約23万人が働き「年間5億ドル(約550億円)を本国に送金する」(米専門家)北朝鮮労働者の受け入れ数を増やさないよう、加盟国に求めた。

 追加制裁決議の採択は、7月4日の北朝鮮によるICBM発射を受け日米韓3カ国が働きかけたが、ロシアが反対。同28日の発射後、ロシアの拒否権行使は「国際的に非難を浴びる」との見方が広がっていた。


ASEAN外相会議 北朝鮮情勢に「重大な懸念」
8/5(土) 20:39配信 ホウドウキョク

ASEAN(東南アジア諸国連合)の一連の外相会議が5日、フィリピンのマニラで始まり、緊張が高まる北朝鮮情勢に対し、重大な懸念を示す共同声明を発表することで合意した。
ASEAN外相会議の共同声明では、北朝鮮が強行したICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射実験や過去の核実験で、朝鮮半島の緊張が高まっている状況に重大な懸念を表明し、北朝鮮に国連安保理決議の全面的な順守を求めている。
7日のARF(ASEAN地域フォーラム)には、北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相が参加する予定だが、アメリカは、2018年以降、北朝鮮を参加させるべきでないと反対していて、各国外相らの対応が注目される。


国連安保理 新たな「北」制裁決議案採決へ
8/5(土) 19:02配信 ホウドウキョク

国連の安全保障理事会は、北朝鮮による2回の大陸間弾道ミサイル発射を受け、北朝鮮の主な外貨収入源である石炭などの輸出を全面禁止する新たな制裁決議案を、5日、採決する見通し。
新たな制裁決議案は、アメリカが4日、安保理の全理事国に配布したもので、石炭、鉄鉱石、鉛のほか、海産物の輸出を全面的に禁止している。
さらに、加盟国に対し、北朝鮮労働者の新たな受け入れを禁止している。
アメリカが当初目指した石油の禁輸などは含まれないが、この決議案が採択されれば、北朝鮮の年間輸出収入の3分の1にあたる、およそ10億ドルに打撃を与えることになる。
決議案は、5日に採決される見通し。


国連安保理の北朝鮮制裁決議案、輸出収入10億ドル削減を目標-関係者
8/5(土) 17:27配信 Bloomberg

北朝鮮による弾道ミサイル試射への対応を巡り、作業が続いている国連安全保障理事会の新たな制裁決議案は同国による石炭や鉄鋼石、鉛、海産物の輸出の全面禁止を目指す内容となっている。事情に詳しい2人の国連の外交関係者が明らかにした。

1人の関係者は匿名を条件に、北朝鮮の年間輸出収入を約10億ドル(約1100億円)削減することが目標となると語った。ブルームバーグ・ニュースが確認した決議案の草案によると、北朝鮮と「新たに合弁・共同事業を起こすこと」は禁止される。既存の合弁事業については規模の拡大を禁じる。

同決議案は5日に安保理で採決が行われる予定で、米国と中国が合意に近づいていることから、反対は出ずに採択される可能性が高いとみられる。中国は北朝鮮にとって最大の貿易相手国であるため、対北朝鮮制裁では中国の合意が不可欠。米中両国は約1カ月、草案について協議を続けてきた。

原題:UN Measure Said to Target $1 Billion in North Korean Exports (1)(抜粋)


北朝鮮情勢に「重大な懸念」=ASEAN外相会議が緊急声明
8/5(土) 16:05配信 時事通信

 【マニラ時事】フィリピンのマニラで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議は5日、北朝鮮による相次ぐ大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射で朝鮮半島の緊張が高まっていることに「重大な懸念」を示す声明を発表した。

 当初は北朝鮮問題に絞った声明を出す予定はなかったが、ICBM発射による情勢の緊迫化を受け、ASEANとして「強い声」(議長国フィリピンの外務省報道官)を上げる必要があると判断し、単独の声明を出すことにした。

 声明は、ミサイル発射は「地域と世界の平和や安全、安定の深刻な脅威になっている」と北朝鮮の行動を批判。北朝鮮に対し、国連安全保障理事会決議の完全な履行を強く求めたほか、朝鮮半島の完全な非核化を支持した。

 また、ASEANとしても、朝鮮半島の平和と安定に向け、「建設的な役割を果たす用意がある」と述べ、積極的に関与する考えも示した。

 タイのドン外相は取材に対し、「声明は北朝鮮の行動に対するASEANの不満を示したものだ」と説明。その上で「ASEANはまだ北朝鮮に門戸を開いている」と述べ、対話を通じた北朝鮮の姿勢軟化に期待を表明した。

 北朝鮮の李容浩外相は7日にマニラで開かれるASEAN地域フォーラム(ARF)閣僚会議に出席する予定。米国は北朝鮮の孤立化を狙い、ARF参加停止を求めているが、5日の外相会議では「北朝鮮の参加停止を訴える国はなかった」(ASEAN外交筋)という。

 一方、外相会議では、中国による軍事拠点化が進む南シナ海情勢も討議。フィリピン外務省報道官によると、紛争防止に向けた「行動規範」の枠組み案を承認した。6日に開かれるASEANと中国の外相会議で正式に承認される。


『国民保護ポータルサイト』 ミサイル脅威でアクセス20倍
8/5(土) 16:00配信 NEWS ポストセブン

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アクセスが20倍に増えた『国民保護ポータルサイト』(公式HPより)

 政府が開設する『国民保護ポータルサイト』のアクセス数は、以前は、多い月で40数万件。ところが、この4月だけで、その20倍を超す930万件に増えた。それが政府によるミサイルへの注意喚起を行なうCM放送に繋がった、と内閣官房の菊地信果夫(しかお)さんは言う。

「国内でミサイルに対する危機感が高まり、多数の問い合わせの電話があり、周知の必要性を改めて認識しました」(菊地さん・以下同)

 万一、北朝鮮が発射した弾道ミサイルが日本に飛来する可能性があると判断された時は、全国瞬時警報システム(Jアラート)が緊急情報を伝達する。市町村では屋外スピーカーから警報が流れ、携帯電話にも緊急速報メールが流される。政府はイスラエルで実際に使用されているミサイル避難ガイドなどを参考にミサイル対策を考案したという。

「ミサイルは極めて短時間で日本に到達する可能性があります。そのため迅速な避難が必要です。弾頭に何を積んでいるかで落下後に必要な対応は異なりますが、いずれにせよ、まず注意すべきは爆風。壊れた物の破片も飛んでくるので、できる限り頑丈な建物や地下に避難してください」

 秋田県男鹿市や新潟県燕市など、ミサイルに備え、避難訓練をする自治体もある。備えあれば憂いなし。今から適確な逃げ方を確認しておこう。

※女性セブン2017年8月17日号


国連安保理、北朝鮮制裁決議案採決へ=外貨収入源断つ―ロシア対応焦点
8/5(土) 14:53配信 時事通信

 【ニューヨーク時事】北朝鮮による大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受け、国連安全保障理事会は5日午後(日本時間6日早朝)、米作成の北朝鮮制裁決議案を採決する。

 北朝鮮からの石炭や海産物の輸出を全面禁止し、推定年間輸出額の3分の1に当たる10億ドル(約1100億円)の削減を狙う。ただ、ロシアが決議案に同意するかは不透明で、採択に至るかは予断を許さない。

 決議案は北朝鮮による資源輸出の禁止や、海外で働く北朝鮮労働者の受け入れ制限、北朝鮮の外国為替銀行である朝鮮貿易銀行の資産凍結などを盛り込み、北朝鮮の外貨収入源に対する規制を大幅に強化した。厳格に履行されれば、北朝鮮には大きな経済的圧力となる。

 全面禁止されるのは、石炭や鉄・鉄鉱石、鉛・鉛鉱、海産物。石炭や鉄・鉄鉱石は既存の決議で既に例外付きで制限されていたが、今回の決議案は例外をなくし、「抜け穴」を封じた。海産物は新たな禁止項目で、今年の推定輸出額が2億9500万ドル(約330億円)に上る「成長分野」(安保理外交筋)とみられている。

 安保理では最初のICBM発射以降、米中間を中心に水面下の協議が行われてきた。米国は北朝鮮への石油輸出制限を求めていたが、決議案に盛り込まないことで中国と折り合いを付けたもようだ。

 一方、米国で対ロ制裁強化法が成立して以降、米国との関係が悪化しているロシアが決議案を容認するかは分かっていない。ロシアのネベンジャ国連大使は決議案配布前の3日、記者団に「米中の合意があったからといって、常任理事国や全理事国の合意を意味しない」と述べ、さらなる協議の必要性を訴えていた。


米との対決姿勢強調へ=北朝鮮外相、比に出発
8/5(土) 14:44配信 時事通信

 【ソウル時事】朝鮮中央通信によると、北朝鮮の李容浩外相を団長とする代表団が5日、フィリピンで行われる東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)閣僚会議に参加するため、平壌を出発した。

 李外相は国際会議の舞台でトランプ米政権との対決姿勢を強調し、ARF会合から北朝鮮を排除するよう求めている同政権を強くけん制するとみられる。

 朝鮮中央通信は5日配信した論評で、2回にわたる大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験について、「われわれに手出しすれば、米国の存在自体が終わるという厳正な警告だ」と主張。「米国がわれわれの警告にもかかわらず核を振りかざすなら、正義の核攻撃手段で懲らしめる」と威嚇した。その上で「米国は今からでも大勢を正しく判断し、責任ある選択をすべきだ」と訴えた。

 また、北朝鮮外務省のホームページに掲載された資料によると、外務省アジア2局の朴正学局長は1日、ASEAN加盟国の駐在代表を対象に情勢報告会を開き、ICBMの発射実験「成功」で、奇襲発射能力が示され、米本土全域が射程圏にあることが実証されたと主張。「米国の制裁などはわれわれをさらに発奮させ、核兵器保有の名分を与えるにすぎない」と指摘したという。


米軍トップ、日中韓歴訪へ=今月中旬、北朝鮮問題が焦点
8/5(土) 14:33配信 時事通信

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米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長(写真)が今月中旬、日中韓3カ国を歴訪することが4日、複数の政府筋への取材で分かった=6月19日撮影、ワシントン

 【ワシントン時事】米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長が今月中旬、日中韓3カ国を歴訪することが4日、複数の政府筋への取材で分かった。

 北朝鮮による2回目の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射で朝鮮半島情勢が緊迫する中、日韓両国と安全保障面での連携強化策について協議する。中国には北朝鮮への圧力を強めるよう求める考えだ。

 同筋によると、ダンフォード議長は日本の河野克俊統合幕僚長、中国の房峰輝・連合参謀部参謀長、韓国の李淳鎮・合同参謀本部議長らとそれぞれ会談する。

 日韓両国との会談では、東アジア地域での米軍配備や合同訓練の強化など、北朝鮮への圧力強化策を話し合う。地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の追加配備を急いで、ミサイル防衛能力の向上を目指すほか、「核の傘」を含む拡大抑止の提供も再確認する見通しだ。

 3日に就任した小野寺五典防衛相は「弾道ミサイル対処能力の総合的な向上」を目指すと表明。日米の会談では新たなミサイル防衛システムの導入についても意見が交わされるとみられる。

 一方、北朝鮮問題は中国が解決の鍵を握る。ダンフォード議長は、核・ミサイル開発を放棄するよう北朝鮮への圧力強化を中国に要請するとみられる。

 トランプ政権は、北朝鮮に対する軍事行動は「誰も経験したことがないほどの壊滅的結果を招きかねない」と認識しており、外交交渉と制裁を通じて北朝鮮に姿勢の転換を迫る方針だ。

 ただ、ダンフォード議長は「北朝鮮に対する軍事行動は想像できないものではない」と発言。北朝鮮が7月28日に2度目のICBM発射実験を行った直後には「韓国の李議長との電話会談で、北朝鮮への軍事行動の選択肢も協議した」と明らかにするなど、強硬姿勢をちらつかせている。


核・ミサイル開発続ける北朝鮮 中国が制裁に及び腰なのはなぜか?
8/5(土) 13:30配信 THE PAGE

 北朝鮮は7月28日深夜、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射しました。今年に入って、弾道ミサイルの発射は11回目になります。米トランプ大統領は翌29日「中国にとても失望した」と発言。米中首脳会談以来、トランプ大統領は中国に制裁強化を含む北朝鮮への働きかけを求めてきただけに、米本土を射程に収めるICBMの発射によって米国でも危機感が募っています。

【写真】緊迫する北朝鮮情勢(上)アメリカはどこまで「本気」なのか?

 トランプ大統領の発言の背景には、国連安保理で北朝鮮への経済制裁が決議されてからも、中国が北朝鮮との貿易を中止していなかったことがあります。中国の貿易は「経済制裁を骨抜きにする」と批判される一方、「北朝鮮に中国が大きな影響力をもつ」ことの根拠と捉えられてきました。

 それでは、なぜ中国は北朝鮮への制裁に及び腰なのでしょうか。取り引きを続けることで北朝鮮に影響力をもつことは、中国にとってどんなメリットがあるのでしょうか。中国と北朝鮮の関係をまとめます。(国際政治学者・六辻彰二)

北朝鮮にとって9割占める中国との貿易
 まず、中国と北朝鮮の経済取り引きの状況を確認します。表1は、北朝鮮の貿易額を示しています。北朝鮮に対する経済制裁が国連安保理で決議されたのは、弾道ミサイル発射と核実験が実施された2006年からです。それ以降、多少の増減を続けながらもその貿易額に大きな変化はありません。

 ところが、そこにおける中国の割合は、2009年ごろから目立って上昇。これは北朝鮮の非核化をめぐる「六者会合」(日米韓朝中ロ)が行き詰まり、経済制裁が強化された時期にあたります。北朝鮮の主な輸出品は石炭で、中国からは石油・ガソリンなどが主に輸入されているとみられますが、2010年代半ばには輸出、輸入とも中国が全体の90パーセント前後を占めるに至っています。

 さらに、取り引きされているものには、エネルギーなど民生品だけでなく、核・ミサイル開発に関連する物資・技術も含まれているとみられます。日本を含む西側先進国で監視の対象となっている北朝鮮のフロント企業の多くは香港を含む中国を拠点にしており、これらを通じて北朝鮮は核・ミサイル開発に必要な物資などを調達しています。

 つまり、中国との経済交流は、北朝鮮に対する経済制裁の効果を弱め、金正恩体制が生き残ることを、結果的に可能にしてきたといえます。それは「北朝鮮に中国が大きな影響力を持つ」という見方につながるのです。

朝鮮戦争、そして「血の同盟」
 中国が北朝鮮への制裁に積極的でない背景には、その歴史的関係や地政学的条件があります。しばしば中国と北朝鮮の間には「血の同盟」関係があるといわれますが、それは朝鮮戦争(1950-53年)にさかのぼります。

 第二次世界大戦後、日本軍の撤退とともに「力の真空」が生まれた朝鮮半島では、北部にソ連の支援を受けた北朝鮮が、南部に米国の支援を受けた韓国が成立。東西冷戦のもと、1950年に北朝鮮が韓国に侵攻するや、米軍を中心とする国連軍がこれに介入。当初、押され気味だった韓国軍が国連軍とともに国境である北緯38度線を超えて進撃するなか、中国が北朝鮮を支援して介入してきたのです。

 中国の支援を受け、膠着状態となったことで、1953年に双方は休戦協定に調印(終戦ではない)。中国の支援がなければ、現在の北朝鮮の体制はなかったかもしれません。

 一方、中国にとっても、朝鮮戦争への介入には差し迫った事情がありました。伝統的に、中国を中心とする国際秩序である「華夷(かい)秩序」のもとで、朝鮮半島の各王朝は「宗主国」中国の「属国」という扱いでした。つまり、中国からみた朝鮮半島は自らの「勢力圏」。米国主導の国連軍が勝利し、朝鮮半島が韓国によって統一されることは、中国にとって「敵国」と隣り合わせになることを意味するため、北朝鮮を守る必要があったのです。

 その結果として生まれた「血の同盟」は、少なくとも公式には、中朝関係の基盤と位置付けられてきたのです。

中国からみた北朝鮮問題のリスク
 その一方で、中国にとって北朝鮮は、あまり信用できない「厄介な身内」でもあります。特に朝鮮戦争後、北朝鮮が核・ミサイル開発に強い関心を持ち始めたことは、中国にとっても安全保障上の問題となるものでした。

 核兵器不拡散条約(NPT)で「合法的な核保有国」と認められる中国にとって、核保有国が増えること自体、特権を脅かすものです。それが自分の勢力圏と捉える北朝鮮なら、なおさらです。そのため、中国は北朝鮮に関して「冷静な対応」を各国に求める一方、「朝鮮半島の非核化」も求めています。

 中国が北朝鮮の核武装を望まなかったことは、その開発過程からも見て取れます。中朝間では1980年代半ば、ウラン濃縮に必要な超高速遠心分離機に関する技術交流が行われていました。しかし、北朝鮮の核開発に関する情報が各国に伝わり始めていた1991年、共同研究は中断。これに関して、中国は「北朝鮮の事情」と述べるにとどめています。

 核・ミサイル開発そのものだけでなく、それに起因する経済制裁で金正恩体制が崩壊することも、中国にとっては大きな懸念です。「兵糧攻め」で金正恩体制が崩壊すれば、多くの難民が中国に押し寄せるからです。

 2017年3月の国連の報告書によると、北朝鮮では全人口約2490万人の約5分の2にあたる約1050万人が栄養不足の状態にあるといわれます。北朝鮮では自然災害が相次いでおり、2016年8月にも咸鏡北道(ハムギョンブクドウ)で洪水のため6万9000人が土地を追われました。

 食糧危機が広がる中、軍事予算を拡大させる北朝鮮政府は国民の窮状を放置しており、経済制裁の中で西側からの人道支援も減少。しかし、国外に逃亡を図れば厳罰に処されます。このような状況のもと、金正恩体制が崩壊すれば多くの難民が発生することは明らかです。

 こうしてみたとき、中国が経済制裁に慎重であり続けたことには、「朝鮮半島の非核化を中国のペースで進めること」と「中国にとってダメージの大きい金正恩体制の崩壊を防ぐこと」の両方の目的があったといえます。

 中国にとって「朝鮮半島の非核化」は望ましいのもですが、大規模な戦闘や金正恩体制の転覆など、大きな変動をもたらしかねない米国主導のハードランディング(硬着陸)によって多くの難民が発生するのも避けたいところ。この観点から、中国が経済制裁に消極的なことには、自らが主導権をとり、「金正恩体制の維持」と「朝鮮半島の非核化」を両立させるソフトランディング(軟着陸)のために、北朝鮮を自分の引力圏に引き込むものだったといえます。

北朝鮮が反発強めるというリスク
 しかし、中国による「からめ手」は、逆に北朝鮮の反発を強める結果にもなっています。

 中国からみて北朝鮮が「厄介な身内」であるのと同様、北朝鮮からみても中国は「朝鮮半島の非核化」を掲げる、油断のならない同盟国です。米朝間の緊張が高まった4月以降、トランプ政権による「米中間の貿易問題の棚上げ」の引き換えに、中国が北朝鮮からの石炭輸入を停止し、英字新聞『グローバル・タイムズ』など中国国営メディアで北朝鮮に批判的な論評が出てきたことは、平壌の危機感を強めることになりました。

 その結果、5月4日付けの朝鮮労働党の機関誌『労働新聞』は、「中国は米国に踊らされている」など、異例ともいえる中国批判を展開しています。

 これに対して、6月には中国の巨大国営企業、中国石油集団(CNPC)が北朝鮮への燃料輸出を停止。この燃料輸出の停止に関して、CNPCは「支払いをめぐる商業上の問題」とだけ発表しており、期間などについては不明です。また、中朝いずれの政府もコメントしていません。

 とはいえ、これが少なくとも結果的に、自らへの批判を展開した北朝鮮に中国が存在感を示したことは確かです。ロイター通信は中国からのエネルギー輸出の停止により、平壌周辺でのガソリン価格が4月と比べて6月には50パーセント上昇したと伝えています。北朝鮮にとって原油は生命線ともいわれています。

 ただし、仮にこの輸出停止が「忍耐が切れた」ことによる脅しだったとしても、中国がそれを長く続けるかは不明です。北朝鮮が安全保障面だけでなくエネルギー面でもロシアと急速に接近しているからです。中国にとって、冷戦期以来の同盟関係にあるロ朝の接近は予想外でないにせよ、そのスピードは目を見張るものです。

 ボイス・オブ・アメリカによると、2016年に74万ドルだったロシアの対北朝鮮石油輸出額は、2017年の1~4月だけで230万ドルにまで急伸。ロシア産エネルギーの輸入の急増は、北朝鮮にとって日米などによる経済制裁への対抗手段であるだけでなく、中国の引力から逃れるための手段でもあります。一方、欧米との関係が悪化するロシアにとって、北朝鮮への影響力を増すことは、ひいては米国に対する影響力につながります。

 しかし、中国からみて、ロシアはソ連時代から公式には盟友であっても、黒竜江(アムール川)の珍宝島(ダマンスキー島)の領有権をめぐる軍事衝突(1969年を含め、因縁のある「油断できない仲間」です。そのロシアが隣接する北朝鮮で影響力を伸ばすことは、中国にとって必ずしも望ましくありません。そのため、北朝鮮向けエネルギー輸出を制限し続けることは困難といえるでしょう。

 以上から、中国にとって北朝鮮への制裁の強化は「痛しかゆし」の状態にあります。

「ソフト」でも「ハード」でも……
 仮に中国が「しびれを切らして」ハードランディングに転換した場合、北朝鮮は日干しになるか、自暴自棄になる危険性が膨らむかのいずれかですが、「国家」より「体制」を優先させる現在の北朝鮮政府が、後者に向かう可能性は大きいといえます。

 その一方で、中国がソフトランディングにこだわる場合でも、北朝鮮は中国に懐柔されるか、その引力圏から逃れるために、これまで以上に核・ミサイルによる「問題行動」をエスカレートさせるかしかありません。ロシアという「代わりのスポンサー」を得たことは、北朝鮮政府に「おとなしくする」という選択肢を取る必然性を低下させます。

 つまり、いずれに転んでも、北朝鮮の行動がエスカレートする可能性は大きいといえるのです。

 2003年に始まった六者会合に北朝鮮は、中国の働きかけもあって参加しました。しかし、米本土に届くICBMが開発され、さらにロシアが関与を深めるなか、北朝鮮問題のステージは「中国の方針で北朝鮮の行動が大きく左右される」段階を超えてしまったといえます。その意味で、現段階で他国より中国が北朝鮮に影響力をもっていることは確かとしても、その対応一つで状況が改善するとは考えにくいといえるでしょう。

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■六辻彰二(むつじ・しょうじ) 国際政治学者。博士(国際関係)。アフリカをメインフィールドに、幅広く国際政治を分析。横浜市立大学、明治学院大学、拓殖大学、東京女子大学などで教鞭をとる。著書に『世界の独裁者』(幻冬社)、『21世紀の中東・アフリカ世界』(芦書房)、『対立からわかる! 最新世界情勢』(成美堂出版)。その他、論文多数。Yahoo! ニュース個人オーサー。個人ウェブサイト


小野寺防衛相が初登庁
8/5(土) 13:05配信 ホウドウキョク

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(写真:ホウドウキョク)

3日の内閣改造で就任した小野寺防衛相は、東京・市ケ谷の防衛省に初登庁し、早速、部隊を視察するなど、防衛省内外の信頼回復に向けた取り組みを始めた。
小野寺防衛相は、「1番初めの視察地が、この市ケ谷の分遣隊ということになる。防衛省・自衛隊一丸となって、体制整備に努めていきたい」と述べた。
4日夕方、防衛省内で、迎撃ミサイルシステム「PAC-3」を運用する航空自衛隊の部隊を視察した小野寺大臣は、北朝鮮の弾道ミサイル発射が「質・量ともに大変緊張感を持つ状況になっている」と指摘し、ミサイル防衛体制の整備について、「報告を受けながら、総合的に判断していきたい」と述べた。
また、着任式では、南スーダンPKO(国連平和維持活動)の日報問題で失われた、防衛省・自衛隊への信頼回復に努める考えを示した。


北朝鮮はレッドラインを越えたのか
8/5(土) 12:30配信 Wedge

 7月28日深夜、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14号」を打ち上げた。北朝鮮の発表によれば、発射は通常より高くミサイルを打ち上げるロフテッド軌道で行われ、約3700キロメートルの高度まで上昇し、およそ45分間飛行した後、日本海に着水した。通常の軌道で撃っていれば、射程距離は1万キロに達するとみられ、ロサンゼルスやシカゴが標的に入る可能性がある。なお、ICBMは射程距離5500キロ以上の弾道ミサイルのことをいう。

 米国のトランプ大統領は、8月1日にグラム上院議員との会話の中で、北朝鮮がICBMの開発を続けるなら「戦争」になると伝えたと報じられている。トランプ大統領は、就任前に「北朝鮮がICBMを持つことはない」とツイートし、ICBM保有が武力行使につながるレッドラインであることをほのめかしていた。しかし、政権発足後に北朝鮮政策の見直しを行った際には、レッドラインを明確にしなかった。今回の発言は、ICBMの保有がやはりレッドラインである可能性を示唆している。

 しかし、トランプ政権内からは別の声も聞こえてくる。トランプ政権はこの春に朝鮮半島に2隻の空母を派遣するなど、北朝鮮への軍事圧力を強めたが、軍を統制するマティス国防長官は北朝鮮への軍事攻撃は「壊滅的な結果」をもたらすと慎重な姿勢を見せた。外交を司るティラーソン国務長官は、北朝鮮の政権転覆は目指さないとし、対話を重視する構えだ。他方、CIAのポンペオ長官は政権転覆の可能性を否定していない。ペンス副大統領は対話の可能性を否定する。おそらく、トランプ政権内で対北政策の方向性が定まっていないのだろう。

レッドラインはICBMの実戦配備か
 北朝鮮は北緯38度線の軍事境界線沿いに1万両を超える大砲や多連装ロケット砲などを配備しており、米国が北朝鮮に軍事攻撃を行えば、これらの重火器でソウルを「火の海」にすることができる。北朝鮮が持つ抑止力は、弾道ミサイルよりもこれらの重火器である。仮に北朝鮮がこれらを使えば、何十万人あるいは何百万人という単位の犠牲者が出ると想定されている。

 加えて、射程数百キロの短距離弾道ミサイル「スカッド」や射程1500キロ以上の準中距離弾道ミサイル「ノドン」で、韓国南部の米軍基地や在日米軍基地、さらには東京などの大都市の攻撃も可能だ。北朝鮮がこれらのミサイルに生物・化学兵器を搭載すれば、核弾頭でなくても大きな被害を生むことができる。

 北朝鮮のICBM能力はまだ実戦配備できる段階までは達しておらず、米国本土が直接核の脅威にさらされているわけではない。しかし、仮に北朝鮮が対米核攻撃能力を完成させるのを阻止するために予防攻撃を行うとしても、北朝鮮が日韓に大きな損害を与えることができるため、米軍がすぐに北朝鮮に対して軍事行動を起こすことはないだろう。当面は、北朝鮮への経済制裁をさらに強化するしかないと見られる。

 レッドラインがあるとすれば、北朝鮮がICBMを実戦配備し、対米核攻撃が可能になる時だろう。では、それはいつになるだろうか。

 北朝鮮は7月28日のICBM試射を行う数日前から、同国西部でICBMのテストをする動きを見せており、朝鮮戦争休戦64周年にあたる27日に発射するのではないかと米国などが警戒していた。しかし、実際には北部の中朝国境付近から、しかもこれまでのように朝ではなく深夜に発射し、どこからでも、そしていつでも奇襲攻撃できる能力を誇示した。

 北朝鮮は、米国の独立記念日である7月4日に初めてICBMの試射を行ったが、その際も「火星14号」をロフテッド軌道で打ち上げており、約2800キロまで上昇、およそ40分間飛行した後、日本海に着水している。通常軌道で発射されていた場合、アラスカやハワイが射程に入ったと考えられていた。わずか3週間ほどの間に、「火星14号」の射程が相当伸びたことがわかる。

 北朝鮮は、今年の3月18日にICBM用とみられるロケットエンジンのテストを行った。このエンジンがICBM開発の大きな進展につながった。北朝鮮が5月に試射した中距離弾道ミサイル「火星12号」も、ICBMである「火星14号」も、この時にテストしたエンジンの改良型を搭載していると考えられるからだ。北朝鮮が、ニューヨークやワシントンを射程に収めるICBMを試射するのは時間の問題だろう。

北朝鮮は暴走しているわけではない
 しかし、いくらミサイルの射程距離が伸びても、ミサイルに搭載できるように核弾頭を小型化し、さらにその弾頭が宇宙空間から大気圏への再突入時の摩擦熱に耐えられるようにしなくては、戦略兵器としては使えない。

 北朝鮮が核弾頭の小型化に成功しているかどうかについては、専門家の間でも意見が分かれる。ただし、中国など他国の例をみても、4回から5回の核実験で小型化に成功しており、すでに5回の核実験をした北朝鮮が核弾頭の小型化に成功している可能性は高い。北朝鮮は6回目の核実験の準備もしており、さらなる小型化を追求するだろう。

 再突入については、28日のICBMの試射では、NHKが捕らえた映像で再突入体が大気圏内で燃え尽きているように見えるため、失敗した可能性がある。しかし、北朝鮮は、今後もミサイルの試射を続ける中で、再突入技術を完成させるだろう。また、ICBMより射程距離の短いミサイルについては、弾頭の小型化と再突入の技術水準がICBMよりも低いため、すでに核弾頭を搭載して実戦配備されている可能性も否定できない。

 北朝鮮の核ミサイル能力については、過剰評価するべきではないが、過小評価もするべきではない。しかし、再三にわたる国際社会からの警告と制裁にもかかわらず、北朝鮮は失敗を恐れることなくミサイル開発を続けている。対米核攻撃能力の保有は間近とみるべきだ。

 金正恩・朝鮮労働党委員長の外見や言動から、北朝鮮が暴走しているようにみえるが、そうではない。打撃手段の多様化と残存性の向上を図る北朝鮮の行動は、核抑止の理論からは理にかなっている。

 北朝鮮は今後も核ミサイル実験を繰り返し、ミサイルに搭載する弾頭の数を複数にする多弾頭化(MIRV)と、潜水艦から弾道ミサイル(SLBM)を発射する技術の完成を目指すだろう。MIRV化にはさらなる核弾頭の小型化が必要だが、成功すれば少ないミサイルで多くの目標を攻撃することができるようになり、米国が配備するTHAADなどのミサイル防衛システムによる迎撃もより困難にする。

 SLBMについては、北朝鮮の潜水艦技術が発展途上のため、開発には10年単位の年数が必要だろう。ただし、SLBMを発射するために使われるコールドローンチと呼ばれる技術は、ガスによる圧力でミサイルを射出した後にエンジンを点火するもので、ミサイルを地下のサイロから発射するためにも応用できるため、たとえばすでに1万2000キロの射程距離があるとみられる「テポドン2号」のような固定式の発射台に備え付けられるミサイルが、敵からの攻撃に脆弱である問題を改善することができる。

米国と日韓の分断を狙う北朝鮮
 では、北朝鮮がレッドラインを越えたとき、トランプ大統領は本当に北朝鮮を攻撃するだろうか。トランプ大統領は予測不可能であることを強みとしており、多数の被害が想定されても軍事攻撃という選択肢を選ぶ可能性は否定できない。しかし、米国は、ロシアや中国など対米核攻撃能力を持つ国々と共存してきた。1960年代に中国が核ミサイル開発を始めた時、米国では中国に対する予防攻撃が繰り返し議論されたが、中国が対米核攻撃能力を保有するようになると、対中攻撃論はなりを潜めた。

 北朝鮮が対米核攻撃能力を保有したからといって、北朝鮮がいきなり米国を攻撃するわけではない。北朝鮮の核ミサイル開発は、生き残りのためであり、体制保証と経済制裁解除のための外交カードである。北朝鮮は、信頼性の高い核攻撃能力を保有すれば、米国との対話モードに入るだろう。米国としても、軍事攻撃より、北朝鮮との核軍備管理交渉を目指す可能性の方が高い。

 北朝鮮有事に備えて、ミサイル防衛の強化や敵基地反撃能力の導入、国民保護・邦人保護、難民対策など、日本が取り組むべき課題は多い。だが、一方で、北朝鮮は米国と日韓の分断を狙っており、米朝が日韓の頭ごなしに取引をする可能性にも備えておく必要がある。米朝関係が安定すれば、逆説的に北朝鮮が日韓に対して挑発や威嚇を増してくると考えられるからだ。仮に米国が北朝鮮との核軍備管理を目指すとしても、その中で日本の安全が考慮されないことがないよう、トランプ政権との真剣な対話を行う必要がある。


国連安保理、対北朝鮮追加制裁を検討 輸出禁止など
8/5(土) 11:49配信 CNN.co.jp

国連(CNN) 北朝鮮が先月大陸間弾道ミサイル(ICBM)を2度発射したことを受け、国連安全保障理事会が同国に対して弾道ミサイル発射の継続と従来の決議への違反で新たな制裁案を検討していることが5日までに分かった。

複数の外交官によると、決議案の採決は早ければ5日にも行われる可能性がある。ただ、4日午後の時点で具体的な日程は設定されていないという。

決議案は最近のミサイル実験を非難する内容で、4日に安保理理事国の全15カ国に配布された。安保理に参加するある外交官によると、海産物や石炭、鉛、鉛鉱、鉄鉱石の輸出を禁止する項目も盛り込まれているという。

同外交官は、北朝鮮の輸出額は30億ドル(約3320億円)規模だと指摘。今回の制裁が採択されれば、この3分の1が削減される見込みだとしている。削減の推定額は石炭で2億5100万ドル、海産物で推計2億9500万ドル相当となる。

制裁決議案はまた、国連加盟国が北朝鮮の海外労働者を新たに雇用することも禁止する。海外労働者からの資金徴収を通じた北朝鮮の外貨獲得を阻止したい狙いだ。さらに、北朝鮮との共同事業や、既存の共同事業への新たな投資をやめるよう求める内容も盛り込まれている。

北朝鮮への石油禁輸は今回の決議案には盛り込まれていない。

同外交官は、拒否権を持つロシアと中国が決議案を支持することに「強い自信」を示した。北朝鮮がICBMの発射実験を行ったことを受け、中国も不満を示しているという。


<ASEAN外相会議>マニラで始まる
8/5(土) 11:24配信 毎日新聞

 ◇共同声明で北朝鮮ミサイルで「重大な懸念」表明の見通し

 【マニラ福岡静哉】東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議が5日午前、フィリピンの首都マニラで始まった。同日午後に発表される共同声明で、北朝鮮による大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に「重大な懸念」を表明する見通し。また「国連安全保障理事会の決議が課した義務に早急に従うよう強く促す」として、北朝鮮に核・ミサイル開発の中止を要求するとみられる。

 ASEAN議長国を務めるフィリピンのカエタノ外相は4日、北朝鮮のICBM発射実験について記者団に「地域を不安定にさせ、北朝鮮との対話につながる行為ではない」と語った。

 共同声明は、中国が権益拡大を続ける南シナ海問題について「一部の外相からの懸念に留意し、脅威や力の行使に頼らず、平和的に紛争を解決する原則を維持する」と指摘する見通し。「埋め立て」「軍事化」といった中国を念頭に置いた表現は避ける模様だ。一方、紛争解消に向けた「行動規範(COC)」の枠組み草案については「効果的なCOCをできる限り早期に達成するため、真剣な議論を始める」と表明する。

 7日には日本、米国、中国、韓国、北朝鮮など27カ国・機関が参加するASEAN地域フォーラム(ARF)閣僚会議があり、河野太郎外相が出席する予定。ASEAN発足50周年を迎える8日には記念式典があり、同日に議長声明を採択、閉幕する。


ICBM、高まる脅威=国際社会打つ手なし・北朝鮮〔深層探訪〕
8/5(土) 8:24配信 時事通信

 北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)を28日深夜に発射し、「奇襲発射能力」(金正恩朝鮮労働党委員長)を誇示した。高度や飛行時間など性能の向上も見せつけ、「米本土全域が射程圏内にある」(同)と主張。ICBMの脅威をさらに高めた形だ。日米は独自制裁で対抗するが、北朝鮮のミサイル開発は止まらず、国際社会は打つ手がない状況に陥っている。

 ◇米主要都市が射程
 「ロサンゼルスやデンバー、シカゴなどの主要都市を優に射程圏内に収める」。米軍事専門家デービッド・ライト氏は、科学者組織「憂慮する科学者同盟」のウェブサイトでこう警告した。

 ライト氏は「通常軌道で撃った場合、射程は1万400キロ程度になる」と分析。東方向に発射すれば、地球の自転の影響でさらに飛距離が伸びるという。「弾頭部に搭載する爆弾の重量がより重ければ飛距離は落ちる」としつつも、今回のICBMが東海岸の大都市ニューヨークにもぎりぎり届く性能を持つと説明する。

 朝鮮中央通信は29日、今回のミサイルは通常の発射より厳しい条件下で弾頭を大気圏に再突入させたと説明。弾頭の誘導を正確に行い、「数千度の高温でも安定を維持し、核弾頭の爆発装置が正常に作動したことが確認された」と強調した。

 核弾頭を運ぶICBMは、核を大気圏内に再突入させ、爆発させることが必要だ。ただ、高橋杉雄・防衛省防衛研究所政策シミュレーション室長は「5%でも(米国の都市上空で)核爆発すると考えられれば、北朝鮮の核は既に(対米)抑止力になっている」と説明する。

 ◇関係国の隙につけ込む
 「無謀で危険な行為だ」。トランプ米大統領は28日、声明で発射を非難した。トランプ氏は就任前の1月2日、自身のツイッターで北朝鮮のICBM完成をめぐり、「そんなことは起こらない!」と書き込んでいた。だが、開発が中止されることはなく、米政府は北朝鮮のミサイルがICBMであると認めざるを得ない状況に追い込まれた。

 日米は独自制裁を強化し、中国の銀行や企業を資産凍結の対象に追加した。対話姿勢を見せていた韓国も文在寅大統領が独自制裁検討を指示。いずれも中国政府に北朝鮮への影響力を行使させる狙いだ。

 だが、ロイター通信によると、中国税関総署は6月の中国から北朝鮮向けガソリン輸出が前年同月比30%減だったものの、前月比では58%増えたとするデータを公表。韓国紙・朝鮮日報は、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)の分析として、ロシアから北朝鮮への石油輸出が大幅に増加していると伝えた。

 中ロ首脳は今月4日、モスクワで会談し、北朝鮮に核・ミサイル開発の停止を求めると同時に米韓が軍事演習を中止する必要があるとの認識で一致した。北朝鮮との友好関係を強めるロシアは、4日のICBM発射に対する安保理制裁決議にすら難色を示している。国際社会の隙につけ込み、北朝鮮はミサイル開発を着々と進め、脅威を高めている。(ワシントン、ソウル、北京時事)


安保理の北朝鮮制裁決議案 1100億円相当の輸出削減、石炭・海産物など全面禁輸 労働者派遣も
8/5(土) 8:08配信 産経新聞

 【ニューヨーク=上塚真由】北朝鮮による2度の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受け、米国は4日、北朝鮮に対する制裁強化決議案を国連安全保障理事会の理事国に配布した。安保理外交筋が明らかにした。決議案は、北朝鮮の主な外貨獲得源である石炭や鉄、鉄鉱石、鉛、海産物の輸出を全面的に禁止することが柱となっている。

 安保理は5日午後3時(日本時間6日午前4時)に決議案を採択する。安保理外交筋によると、決議案に盛り込まれた石炭などの禁止対象は、北朝鮮の総輸出額の3分の1にあたる約10億ドル(約1100億円)相当になるという。決議案が採択され、着実に履行されれば北朝鮮経済に大きな打撃となる。

 決議案ではこのほか、北朝鮮の貴重な外貨獲得源とされる海外派遣労働者に初めて規制を設け、加盟国に対し、労働者を新たに受け入れることを禁じた。米国が強く求めてきた北朝鮮への石油の供給制限は、中国の同意が得られず見送られた。

 これまでの安保理決議では、石炭の輸出に年間約4億ドルか750万トンの上限を設け、鉄や鉄鉱石の輸出は民生目的に限り認めていたが、決議案はこうした制裁の「抜け穴」をなくすことを目指している。

 北朝鮮による7月4日の1回目のICBM発射を受け、米中を軸に制裁協議が本格化。中国とロシアは対話による解決を重視し一貫して制裁強化に慎重な姿勢を示しており、決議案への対応が焦点となる。ロイター通信によると、安保理理事国の外交官は両国が決議案に同意することに「強い自信がある」と述べた。

 安保理決議案は15カ国中9カ国以上が賛成し、かつ、米英仏中露の常任理事国5カ国が拒否権を行使しなかった場合に採択される。安保理では、北朝鮮が初めて核実験を行った2006年10月以降、核実験や弾道ミサイル発射に対し、計7本の制裁決議を採択している。


北の石炭輸出、全面禁止…安保理追加制裁決議案
8/5(土) 8:07配信 読売新聞

 【ニューヨーク=橋本潤也】北朝鮮による7月の2回の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験を受け、米国が主導してまとめた北朝鮮に対する国連安全保障理事会の追加制裁決議案が4日、明らかになった。

 北朝鮮の主要な外貨収入源である石炭や鉄鉱石、海産物などの輸出を例外なく全面的に禁止する内容だ。追加制裁が実行されれば、北朝鮮の年間輸出収入の3分の1の減収が見込まれるという。

 決議案は5日午後(日本時間6日早朝)、採決にかけられる。採択には、常任理事国で追加制裁に慎重な中国とロシアの対応が焦点になる。

 米国は実効性のある新たな制裁決議案の採択に向け、中国などの安保理メンバー国と水面下で協議を続けてきた。読売新聞が入手した決議案の草案によると、北朝鮮がICBMと発表した2回の発射実験に「重大な懸念」を表明、非難した上で追加制裁を盛り込んだ。


ミサイル避難方法を動画に 3ケース紹介、ネットで公開 神奈川県
8/5(土) 7:55配信 産経新聞

 県は北朝鮮による弾道ミサイル落下時に備えた避難方法を紹介する動画を作成し、インターネット上で公開している。政府が各自治体に対し、住民への広報を徹底するよう要請したことを受けたもので、動画作成は全国でも珍しいものとみられる。

 動画では、発射された弾道ミサイルが地対空誘導弾パトリオット(PAC3)により迎撃される様子を紹介。着弾可能性がある場合に使用される全国瞬時警報システム(Jアラート)を使ったサイレンの音も再現した。

 屋内、屋外、車を運転中といった3つのケースで行うべき避難方法を紹介。屋外にいる場合として、できるだけ頑丈な建物に逃げる▽地下に逃げる▽物陰に身を潜めるか地面に伏せて頭部を守る-などを呼びかけた。屋内の場合は、窓から離れて建物中央部に移動する▽窓を閉め、ガス、水道、換気扇を止める-よう呼びかけるとともに、車を運転している場合は、道路外に停車する▽キーを付けたまま避難する-などと注意喚起している。

 県危機管理対策課によると、「具体的な避難方法に関する県民からの問い合わせが数十件あり、より分かりやすい動画にした」という。

 動画は県のホームページと動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開している。


きょうASEAN外相会議 北に「重大な懸念」
8/5(土) 7:55配信 産経新聞

 【マニラ=吉村英輝】東南アジア諸国連合(ASEAN)の外相会議が、フィリピンの首都マニラで5日に開かれる。一部加盟国が領有権を争う南シナ海問題が焦点となるが、中国への配慮から踏み込んだメッセージは今回も見送られる見通しだ。一方、大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射で緊張する朝鮮半島情勢については、「重大な懸念」を改めて表明する方針。北朝鮮の外相も出席する会合を7日に控え、一連の会議では緊迫したやりとりが想定される。

 産経新聞が入手したASEAN外相会議の共同声明案では、南シナ海情勢について、中国による軍事拠点化を念頭に、「一部の外相が示している懸念に留意する」と抑制的な表現にとどめている。

 また、ASEANと中国が5月に南シナ海問題の平和的解決に向けた「行動規範」の枠組みに合意したことを歓迎する一方、「実質的な行動規範の結論は審議中だが、平和と安定の維持の重要性を再確認した」と述べ、同規範に法的拘束力を持たせることを拒んでいる中国の出方をうかがう姿勢だ。

 今年の議長国フィリピンのドゥテルテ大統領は、中国寄りの外交方針を取っており、中国の南シナ海での主権主張を否定した国連海洋法条約に基づく仲裁裁定の棚上げに応じ、引き換えに中国から巨額の経済支援を取り付けた。今回も、その姿勢が維持されそうだ。


新閣僚に聞く 小野寺五典・防衛相 風通しよい文化醸成
8/5(土) 7:55配信 産経新聞

 ■対北圧力へ日米韓の連携強化

 --南スーダン国連平和維持活動(PKO)日報問題で揺れた防衛省をどう立て直すか

 「情報公開への対応が不適切であったのみならず、内部からの情報流出をにおわせる報道が相次いだことでガバナンス(統治)への信頼を失い、隊員の士気を低下させかねない点で極めて重大で深刻な問題だ。再発防止へ抜本的な対策を講じる。風通しのよい組織文化を醸成し、一体となってあらゆる事態に対応できる態勢を構築する」

 --朝鮮半島危機が現実化しかねない情勢だ

 「米国や韓国と連携し、さまざまな取り組みをいっそう強化する。中国やロシアにもさらなる役割を求めながら北朝鮮への圧力を強化し、日米同盟の抑止力と対応力を強化する。共同訓練の実施により日米韓の連携を強化していく」

 --弾道ミサイル防衛能力をどう強化するか

 「自民党安全保障調査会の検討チーム座長として、3月に首相に能力強化を提言した。これを受けさまざまな検討を行ってきてくれたと思う。これまでの検討状況を聴取し、何が必要かを突き詰め、対処能力の総合的向上の検討を進めたい」

 --チームは敵基地攻撃能力の保有検討も提言した

 「日米間の適切な役割分担に基づき、同盟の抑止力を強化し、国民の生命と財産を守るために何をなすべきかという観点から、さまざまな検討を行っていくべきだと考えている」

 --防衛予算について、党安保調査会は国内総生産(GDP)比2%を打ち出した

 「必要な人員、装備などの要因と、安全保障環境など対外的な要因の双方を踏まえる必要がある。必要なものを十分整備するにはどのくらいの金額が必要か、それで算定されるということだと思う」(千葉倫之)


米国、北制裁強化の決議案配布 安保理、5日に採決
8/5(土) 7:05配信 AFP=時事

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北朝鮮国内の非公表の場所で打ち上げられた北朝鮮の大陸間弾道ミサイル「火星14」。朝鮮中央通信配信(2017年7月28日撮影、同月29日配信)。【翻訳編集】 AFPBB News

【AFP=時事】米国は4日、北朝鮮に対する制裁を強化する国連安全保障理事会(UN Security Council)の決議案を配布した。安保理外交筋が明らかにした。

【写真】北朝鮮が公開したICBM発射実験の様子

 決議案は、北朝鮮による石炭、鉄、鉄鉱石、鉛、海産物の輸出を禁止し、同国の年間輸出額を10億ドル(約1100億円)減らす内容。この額は同国の外貨獲得額のおよそ3分の1に相当する。安保理での採決は5日に行われる見通し。

 北朝鮮が先月4日、初の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験を実施して以来、米国は北朝鮮の主要貿易相手国である中国と、新たな制裁措置について交渉を続けてきた。

 同28日には北朝鮮が2度目のICBM発射実験を実施したことから、同国政府による米国本土攻撃が可能なミサイルの開発計画に関する懸念が高まっていた。

 決議案にはまた、北朝鮮による労働者海外派遣や、新規合弁事業の設立、現存合弁事業への新規投資の禁止も含まれる。

 外交筋によると、中国とロシアも決議案を支持する姿勢を示している。同決議案が採択されれば、北朝鮮が2006年に初めて核実験を実施して以来、国連が科した7回目の対北制裁となる。【翻訳編集】 AFPBB News


高度上空の核爆発で起きる「電気がない世界」の恐怖
8/5(土) 7:04配信 読売新聞(ヨミウリオンライン)

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核爆発高度と電磁パルスの地上における影響範囲の想定図

北朝鮮の核・ミサイル開発に懸念が高まっている。核兵器の恐ろしさとは何だろうか。熱線と爆風による大規模な殺傷と破壊、そして放射能汚染はもちろん深刻な脅威だ。しかし、はるか上空の核爆発で地上に起きる「電気がない世界」の恐怖は想像できるだろうか。一時的な停電ではなく、国の電力網全体が破壊されて何年も復旧しなくなるような事態だ。読売新聞調査研究本部の永田和男主任研究員が解説する。

◆電磁パルス攻撃は「現実の脅威」

 「一発の核爆弾が我が国上空のはるかな高さで爆発することで、電力供給網と死活的に重要なインフラが崩壊し、何百万もの生命が危険にさらされる。北朝鮮が核弾頭搭載可能なミサイルを持ち、イランも保有に近づく現状を見れば、電磁パルス攻撃は理論上の懸念ではなく、現実の脅威である」――。

 昨年7月、ドナルド・トランプ氏を大統領候補に正式指名した米共和党大会で採択された綱領に、こんな一項が盛り込まれていた。

 電磁パルスは、一定の高度で核爆発が起きた時に起きる電磁波のことだ。核爆発により放出されるガンマ線が空気分子と衝突することで発生する。電磁パルスが地磁気に引き寄せられて地上に向かう時に大電流となり、電子機器や送電線などに入り込んで破壊してしまうのだ。

 2004年に米議会に提出された専門家委員会の報告書「電磁パルス攻撃の合衆国への脅威評価」によると、電磁パルスは核爆発が地上40~400キロ・メートルの高さ(30~500キロ・メートルという説もある)で起きる時に最も発生しやすい。大気が適度に希薄なためにガンマ線が爆発地点から遠方まで拡散するためだという。爆発地点が米国中部の上空高度400キロ・メートルなら、地上の影響範囲は全米をすっぽり覆う半径2200キロ・メートルに達するという試算もある。

◆発電施設、スマホ、パソコンを次々に破壊

 10キロ・トン程度の核弾頭(広島に投下された原爆は15キロ・トン)が大気の希薄な高度上空で爆発しても爆風はほとんど起きず、熱風や放射能の影響も地表には届かないとされる。したがって、爆発の時点では死傷者も建造物の破壊も発生しないが、その間に電磁パルスによる大電流が送電線などに入り込み、ネットワークで結ばれた発電や変電施設は次々に焼け落ちた状態になる。スマートフォンやパソコンなどの電子機器部品にも大電流が入り込み、破壊されてしまう。

 実は、こうした現象は第2次世界大戦中の核開発初期段階から、開発に携わった物理学者らの間で予想されていた。1962年に米国が北太平洋上空400キロ・メートルで行った核実験では、実験場から1300キロ・メートル以上離れたハワイ・オアフ島で停電が発生した。この実験が米本土上空で行われていたら、全米規模の電力喪失事態が起きていただろうと指摘する物理学者もいる。ただ、翌63年に大気圏内、宇宙空間での核実験を禁止した部分的核実験禁止条約が発効したこともあり、その後、これほどの高度での核爆発実験は行われていない。

 冷戦終結で、米ソなど超大国による核戦争は遠のいたが、最近は、国際条約を顧みない北朝鮮などの「ならず者国家」やテロ組織が核を使用する懸念が着実に高まる。一方で、電力と電子機器への依存度は60年代当時とは比較にならないほど増大している。2001年の同時テロや03年のニューヨーク大停電を経験した米国では特に、電磁パルス攻撃で起きる国家規模での電力喪失事態への懸念が広まっていると言える。

電力システム崩壊なら「1年後に9割死亡」
◆電力システム崩壊なら「1年後に9割死亡」

 では、国全体で長期間、電力がまったく使えなくなると、どのようなことが起きるのだろうか。そのイメージをつかむのに、今年2月公開の日本映画「サバイバルファミリー」(矢口史靖監督)が参考になる。平凡な一家の視点から、現代人の生活がどれほど電力に依存し、それがないと、どんなことが起きるかがわかりやすく描かれていた。

 普段と変わらないある日、原因もわからず電気が止まる。目覚まし時計もスマホもテレビも、冷蔵庫もガスコンロも水道も使えない。今何時かもわからないまま外へ出ると、エレベーターも信号機も自動車も電車も、何もかも止まっている。現金自動預け払い機(ATM)は作動せず、預金データも消えてしまっている。食料や水、日用品は次第に尽きていく――。

 ただ、この作品では人の死や暴力的な場面はほとんど登場せず、最後には再生に向けたハッピーエンドも用意されている。

 一方、米国では近年、電磁パルス攻撃で起きる「電気のない世界」をテーマとした近未来小説が続々発表され、一つのジャンルを形成している。飢餓や疫病、略奪の横行など社会秩序崩壊をこれでもか、とばかりに描いた作品がほとんどだ。

 先に挙げた04年の議会報告書は、全米規模の電力システム崩壊があった場合、復旧には数年を要し、食料や燃料、医薬品などあらゆる物資の欠乏と衛生確保が困難になることから飢餓と疫病は免れず、人口3億人余りの米国で「1年後には90%が死亡している」と予測している。

 ニューヨークなど大都市で上下水道がまったく使えなくなり、食料がどこからも輸送されてこない状態を考えただけでも、生き残りが容易ではないことは想像に難くない。電磁パルス攻撃を扱う近未来小説も、この報告書の見通しを参考にしているものが多い。

◆電磁パルス攻撃扱う小説、ベストセラーに

 代表的なのが、08年発表の第1作以来ベストセラーとなり、今年完結した作家ウィリアム・フォースチェン氏の3部作(いずれも邦訳なし)だ。1作目『ワン・セカンド・アフター(1秒後)』では、米国全土で一瞬にして電力が失われ、正に1秒前まで電力を当たり前のように享受していた人々は途方に暮れる。未曽有の惨状の一部を紹介しよう。

 自動車は電気系統を破壊され、高速道路上で立ち往生し、飛行中の旅客機は制御機能を失い、次々に墜落する。専用機エアフォースワンで移動中の大統領も犠牲となった。体内に埋め込んだ心臓ペースメーカーが動かなくなったお年寄りがうめき出し、倒れていく。病院では非常用電源も尽きると、あらゆる設備が使えなくなり、普段ならわけなく救えるはずの患者たちを前に医師たちもなすすべがない。商店では、残り少なくなる食料や物資の略奪が始まる。

 元軍人の主人公は、糖尿病の持病を持つ娘のインスリン確保に奔走しながら、この事態は何者かの電磁パルス攻撃が原因と推測し、政府が何ら対策を講じてこなかったことを嘆く。主人公と町の人々は、食料強奪を狙う暴徒集団の襲撃を受け、多くの犠牲者を出しながら撃退する。しかし、娘は、インスリンの補給が絶えて命を落とす。主人公が、妊娠したもう一人の娘に、必要な栄養を与えるため、泣く泣く愛犬の首に手をかける壮絶な場面も登場する。

 1年後、海外駐留から引き揚げて復興支援にあたる軍隊が、わずかばかりの物資とともに町に到着。主人公たちは、事態がやはり、テロ組織のミサイルによる電磁パルス攻撃が引き起こしたものだったことを知る。大統領を失った政府は首都ワシントンを放棄して地下都市に逃れ、テロ組織の背後に北朝鮮とイランがいたと断定して残存核兵器で両国を報復攻撃する。だが、電磁パルス攻撃は欧州とアジアでも同時に起きていたため、ロシアを含む大部分の欧州諸国と日本、台湾、韓国も崩壊。被害を免れていた中国が唯一の超大国となり、復興の名目で米西海岸に軍を駐留させ、事実上の占領を始める――まさに戦慄の筋書きだ。

 2作目『ワン・イヤー・アフター(1年後)』、3作目『ファイナル・デイ(最後の日)』では、米国再生を願う主人公と軍の元同僚らの奮闘と、超大国・米国が事実上消えてしまったことで起きる世界の混乱が描かれる。ささやかなハッピーエンドはあるが、そこに至るまでの描写は壮絶だ。

 1作目にはトランプ大統領の有力支持者でもあるニュート・ギングリッチ元下院議長が巻頭文を寄せ、電磁パルス攻撃は政府機関や専門家の研究の裏付けがある「本物の脅威だ」と強調。「攻撃後、最初の1週間で数百万人が命を落とすことになる」と警告している。

北朝鮮も「電磁パルス攻撃」を想定か
◆北朝鮮も「電磁パルス攻撃」を想定か

 核とミサイルの開発を続ける北朝鮮は、米国に到達する大陸間弾道弾(ICBM)の取得を視野に置いているとみられ、米国も深刻な脅威と受け止めている。ただ、共和党綱領でも核兵器を電磁パルス攻撃に使うとの懸念を指摘されていた北朝鮮は、既にミサイルを地上40~400キロ・メートルに打ち上げる技術は備えている。7月28日に打ち上げた大陸間弾道ミサイルの高度も3000キロ以上に達したとみられている。弾頭を小型化してミサイルに搭載する技術もすでに習得しているとの見方もある。電磁パルス攻撃は、核保有国の中国、ロシア、そして米国も冷戦期以来研究を続けているとされる。北朝鮮も、電磁パルス攻撃という核の使い方を認識していると考える方が現実的だろう。

 むしろ、保有する核弾頭の数が限られている国や独自には核開発能力を持たないテロ組織にとって、小型核一発でも相手国に致命的打撃を与える可能性がある電磁パルス攻撃は、効果的な攻撃方法の一つとみることもできる。

 軍事専門家によると、テロ組織が核弾頭を上空に打ち上げようとする場合、貨物船舶で標的とする国の沿岸に接近し、船内に隠し持つ発射装置を使うやり方などが考えられる。観測用気球で弾頭を上空40キロ・メートル程度まで運び、遠隔装置で起爆することも可能だと指摘する専門家もいる。

 米議会では、電磁パルス攻撃を想定した重要インフラ防護に関する法案が15年に下院に提出されたが、まだ成立をみていない。昨年の共和党綱領はこの法案の早期成立を訴えるとともに、連邦政府と各州政府に対しても重要インフラ施設の保護に乗り出すよう求めている。トランプ大統領は就任前、「サイバーその他の手段による攻撃から死活的に重要な社会インフラを守る」と語ったことがある。インフラ投資や国防関連予算の増額に強い関心を示すトランプ氏が今後、電磁パルス攻撃を念頭に置く施策を打ち出すかどうか注目される。

 日本でも、電磁パルス攻撃への対策を訴えた研究機関による提言がある。一般社団法人「日本戦略研究フォーラム」が昨年発表した「高高度電磁パルス攻撃によるインフラ破壊の脅威への対処」は、電磁パルス攻撃を「大震災をはるかに超える広範囲の社会インフラ等の破壊をもたらす新たな緊急事態」として認識することを国民に警告した。その上で、(1)核兵器の全廃と拡散防止を目指す外交的取り組み(2)各国間のテロ組織などの情報共有や、攻撃が起きた際の相互態勢作り(3)国内インフラの防護体制構築――の3点を対策として提示した。

◆電磁パルス現象は「太陽嵐」でも発生

 実は、電磁パルス現象は核爆発だけでなく、太陽表面の巨大爆発で起きる磁気嵐(太陽嵐)が地球を直撃した場合にも発生する。観測史上最大の1859年の磁気嵐直撃では、普及し始めていた電信機器などに深刻な被害が及んだ。近年も、1989年にカナダで磁気嵐によるとみられる停電が起き、2012年にもかなりの規模の太陽嵐が地球近くを通過していたことが米航空宇宙局(NASA)の観測でわかっている。この時直撃していれば、人類存続に関わる危機になっていた可能性も取り沙汰されている。

 日本戦略研究フォーラムの提言は、核による電磁パルス攻撃への備えは、近い将来再び起こる可能性が高い太陽嵐直撃への備えにもなると強調する。研究グループ代表を務めた鬼塚隆志氏(元陸上自衛隊化学学校長)は、「コンピューターやインターネットの長所を追い求めるだけでなく、負の面にも気づくべきだ」と指摘。電子機器依存の高まる現代社会で突然電力が失われた時に起こる事態を想定しておくことは、国土強靱(きょうじん)化を語る上で、ぜひ必要な視点だと力説する。鬼塚氏は、電磁パルス攻撃からの防護を国土全体の社会インフラに対して施すのは困難でも、一部の地域で発電、送電施設を電磁パルスの影響が及ばない地下に埋設したり、パソコンなどの電子機器に十分な防護を施したりしておくことも提唱する。拠点的な都市や地区だけでも電力が生きていれば、全土の復旧に向けた足がかりになるはずだ。

 「電気のない世界」という一見、絵空事のような事態が実は十分に起こり得るのだと認識し、それが起きた時、どのような影響が市民生活と社会全体に及ぶのかを産官学一体で協議してみることが、有効な対策の出発点だろう。核弾頭やミサイルを使う電磁パルス攻撃という人為的脅威を踏まえて、国際社会がテロとの戦いや核拡散防止体制を講じる中で、「電気のない世界」をもっと深刻な問題として話し合うべきではないだろうか。


ミサイルよりも怖い北朝鮮の攻撃 バルーンで化学兵器散布も
8/5(土) 7:00配信 NEWS ポストセブン

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小型タイマー付バルーンの飛来を報じるニュース番組

 7月28日、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)の2度目の発射実験を行った。射程距離の延伸だけでなく命中精度の向上が進む北朝鮮の弾道ミサイルは、日本にとっても大きな脅威である。しかし、「北朝鮮から飛んでくるのはミサイルだけではない」と警鐘を鳴らすのは、朝鮮半島問題研究家の宮田敦司氏だ。

 * * *
 北朝鮮は米軍による軍事的圧力に対抗するため、日本に対して威嚇攻撃を仕掛けてくるとしたら、最初の攻撃は法律のグレーゾーンを狙って行われるだろう。つまり、自衛隊法第76条で規定されている「武力攻撃」とは言い切れないような攻撃を行うのである。

 グレーゾーンを突いてくる攻撃には、特殊部隊員やすでに日本に潜伏しているともいわれる工作員によるテロも考えられるが、日本には過去に北朝鮮のバルーンが大量に飛来していることから、バルーンを使用した攻撃も考えられる。

◆大量に飛来している北朝鮮のバルーン

 今年は(北朝鮮のものとは特定されていないが)、山梨、福島、秋田、山形などで朝鮮半島から飛来したバルーンが発見されている。北朝鮮からのバルーンの日本への飛来は1990年代がピークで、1度に80個以上飛ばされることもあった。日本海上空を飛ぶ大量のバルーンは自衛隊機からも確認されている。

 バルーンの大半は韓国・北朝鮮双方が政治宣伝のビラを散布するために飛ばしているものだが、日本に飛来したバルーンの中にはタイマーが10時間にセットされていたものもあった。ビラを散布する場合はタイマーの時間は4時間以内であるため、このようなバルーンは日本を対象にしていると考えるのが自然だろう。

 タイマーが10時間にセットされていたバルーンには2つのタイプがある。

(1)時間が来ると液体の内容物を落下させるなどの仕掛けを持つポリ容器がつり下げられているもの。

(2)容器がペットボトル型で、時間が来ると口が下向きとなり、中身が少しずつ漏れる構造となっているものである(「産経新聞」1997年1月10日)

 構造からみて(1)は化学兵器、(2)は生物兵器の散布を目的としているものと思われる。

◆化学兵器保有量世界第3位の北朝鮮

 韓国『国防白書』などによると、2014年までに北朝鮮の化学兵器の保有量は米ロに次ぐ世界第3位となったとみられている。保有量はVXガスやサリンを含む25種類の神経ガスなど2500トンから5000トンと推定されている。

 北朝鮮は、1960年代初めから化学戦の重要性を認識した金日成の「化学化宣言」にもとづき、研究および生産施設を建設し、化学兵器の開発を本格化させた。その後、1980年代から「毒ガスと細菌兵器を生産して戦闘に使用するのが効果的である」という金日成の教示により、生物兵器の生産にも力を注ぐこととなった。

 韓国『国防白書』(1999年版)は「1980年代までに生物兵器の生体実験が完了した」と指摘している。脱北者の証言によると生体実験は強制収容所で行われたという。

 韓国国防部(国防省)は、北朝鮮との全面戦争になった場合、北朝鮮は開戦後3日間で北朝鮮に近い地域に740トンの化学兵器を使用、その場合、1か月間で軍人29万人、民間人190万人の死傷者が発生すると予想している。

 また、ソウルを中心とした首都圏には70トンの化学兵器が使用され、民間人の死傷者は120万人に達するとみている。なお、化学兵器は「化学兵器禁止条約」の対象で製造や保有、使用が禁じられているが、北朝鮮、エジプト、南スーダンの3か国は同条約に署名していない(2015年現在)。

 北朝鮮は生物兵器も大量に保有している。

「微生物研究所」などに炭素菌、ペスト、コレラ菌など約10種類の菌と細菌培養施設を保有しており、有事にはこれを培養して細菌兵器として使用する計画であることが確認されている。

◆生物・化学兵器の特徴

 化学兵器の特徴は大量殺戮が可能ということである。その規模は核兵器にも匹敵する。

 例えば、20メガトンの水爆で直接被害を受ける面積と5トンのサリンによる被害面積は同等である(広島に投下された原爆は15キロトン)。理論的には、核兵器の100分の1程度の費用で、同等の効果の兵器の製造が可能である。

 今年2月13日にマレーシア発生した金正男暗殺事件で使用されたVXガスの致死量は約4ミリグラムで、第二次世界大戦後にイギリスで開発された人類が作った最も毒性が強い物質である。

 一方、生物兵器の特徴は、製造が容易で核兵器や化学兵器よりさらに安価で製造でき、致死性が高いことである。

 例えば、ボツリヌス菌が作り出すボツリヌス毒素の毒性は、VXガスの1000倍~1万倍といわれており、ボツリヌス毒素1グラムは約100万人の致死量に相当するといわれている。

 バルーンの短所は、風向きなど天候による影響が大きく、タイマーを使ってもどこに落下するか分からないという点だが、長所として安価で大量に製造することが可能であることが挙げられる。つまり、精度の低さを量でカバーするわけだ。

 筆者は実物のバルーンを手に取ってみたことがあるが、バルーン本体はビニールハウスで使うようなビニールで、特殊な工具も必要なく手製で製造でき、材料も簡単に調達できるものであった。

◆「地下鉄サリン事件」の教訓

 弾道ミサイルは迎撃ミサイルで破壊できるが、レーダーにほとんど映らないバルーンを日本海上で撃ち落とすことは困難である。

 北朝鮮が弾道ミサイルによる先制攻撃を行うことは考えにくい。「東京を核ミサイルで攻撃する」と脅すかもしれないが、言葉での脅しに過ぎない。弾道ミサイルの使用は、金正恩体制崩壊に直結するような米軍による大規模な報復攻撃を招く危険があるためだ。

 しかし、弾道ミサイルの使用に踏み切る前に、バルーンやテロによる「攻撃」を行うことは十分に考えられる。

 ソウルの地下鉄駅のホームには、防護マスクなど、駅構内で化学兵器が使用された場合の装備が常備されている。韓国は1995年3月20日に発生した日本の「地下鉄サリン事件」の教訓から、当事者である日本よりも真剣に対策を講じており、韓国軍による地下鉄駅での除染訓練なども行われている。

◆日本の対応

 VXガスを世界で最初に使用したのは日本のオウム真理教である(1995年1月4日に東京都港区で発生したオウム真理教信者による殺人未遂事件)。金正男暗殺事件は世界で二例目となる。

 金正男暗殺の実行犯の女性2人の裁判がマレーシアで行われているが、暗殺に関与した北朝鮮の関係者は事実上、無罪放免となっている。このため、VXガスをマレーシアに持ち込んだ方法など、事件の全容解明は不可能となった。まさに北朝鮮の思惑通りに進んでいるわけである。

 日本で北朝鮮による要人暗殺事件が起きることは考えにくいとしても、VXガスが何らかの形で持ち込まれる可能性はある。

 2012年に北九州市内の暴力団の「武器庫」から、対戦車攻撃などに使うロシア製のロケット・ランチャーがロケット弾付きで見つかったことがある(「日本経済新聞(電子版)」2017年4月13 日)。

 ばら積み貨物船の貨物の中に紛れ込ませる形で国内に持ち込まれたとみられているが、北朝鮮が第三国経由で少量の生物・化学兵器を持ち込むことは、対戦車ロケットよりも容易だろう。

 要人暗殺に使用するのなら貨物船で運搬することになるのだろうが、「無差別攻撃」に使用する場合の最も容易な手段はバルーンとなる。

 化学兵器によるテロに関しては、オウム真理教の例にみられるように日本はまさに当事者なのだが、自衛隊による都心での除染訓練を行っているわけでもなく、ほとんど無防備のままだ。

 生物・化学兵器の散布や、地下鉄での使用を未然に防ぐ手段がない以上、これらが使用された場合の対応策を確立しておく必要があろう。大袈裟に思われるかもしれないが、韓国で取られている対応策は日本でも必要となるのではないだろうか。


一瞬の蜜月関係が終わった米国と中国
8/5(土) 6:00配信 JBpress

 米中関係の“ミニ蜜月”は終わった――米国のトランプ政権の最近の対中姿勢と、中国側の反応をみていると、北朝鮮問題に共同で対応しようという一時の協調関係は完全に終了し、本来の対立状態へと戻ったようである。新たな米中対立は、日本にも当然、大きな影響を及ぼしそうだ。

■ 中国への失望が鮮明に

 トランプ大統領は4月上旬の習近平国家主席との米中首脳会談で、北朝鮮の核兵器開発阻止のための協力を中国に要請した。北朝鮮経済の生殺与奪も可能な中国に、石油の輸出停止など北朝鮮に対するこれまでにない強硬で大規模な経済制裁措置をとることを頼んだのである。それと引き換えに、トランプ政権は経済面や軍事面での中国の荒っぽい行動への抗議は当面みあわせるという態度をとった。

 トランプ政権はこの対中要請に、米中貿易不均衡問題での中国側の善処策とからめ、100日間という期限をつけた。その間、トランプ大統領は中国への批判を一切行わず、逆に「習近平氏は好ましい人物だ」などいうコメントを発し、米中協調の構えをみせた。

 もともとトランプ氏は、大統領選キャンペーン中から中国に対して厳しい非難を浴びせていた。当初は、中国の巨大な対米貿易黒字や、米国企業を不当に扱う不公正貿易慣行、知的所有権の侵害など、経済分野での非難だった。だが、次第に南シナ海での無法な領有権の主張やその拡大についても批判するようになった。中国からの米国の官民に対するサイバー攻撃もトランプ氏は糾弾していた。

 ところがトランプ政権は、4月上旬に、中国に北朝鮮への圧力行使を要請するのに伴い、こうした批判的な対中姿勢を一変させた。それ以降の米中関係は、あたかも小さな蜜月関係に突入したかのようだった。

 しかし、中国は北朝鮮問題に関して米国が求めるような動きを見せなかった。トランプ政権は中国への批判的な姿勢の表れとして、6月下旬に台湾への兵器売却を決定し、7月初頭には南シナ海で中国の領土拡張に抗議する意を込めた「航行の自由作戦(FONOP)」を実行した。いずれも中国政府が嫌がる動きであり、同政府はその両方について米国政府に激しい抗議の意を表明した。

 そして、「100日の猶予」が完全に終わる7月中旬ごろには、トランプ政権の中国への失望が鮮明となった。

 とくに北朝鮮がICBM(大陸間弾道ミサイル)と豪語する長距離ミサイルの実験発射を7月に2回実施すると、トランプ大統領は「中国には失望した。アメリカの政治指導者たちはこれまで中国の対米貿易黒字の巨額な膨張を許容して、中国側に利益を与えてきたのに、中国はこちらの要請を受けても北朝鮮に圧力をかけもしない。この状態を続けることはできない」と激しい中国非難を打ち上げた。

 トランプ大統領の対中非難に呼応するように、CIA(中央情報局)のマイク・ポンペオ長官も米国の一部メディアとのインタビューで、「米国にとって中期、長期の最も深刻な脅威は中国だ」と語った。ポンぺオ長官はさらに「経済面でも軍事面でも米国に対して最もチャレンジをする能力を持つのは中国だ。南シナ海でも東シナ海でも、中国は米国やその同盟国の利益を盗むか、侵すかしている」とも述べた。

 中国側は国営新華社通信がこのポンぺオ長官の発言を詳しく取り上げ、「米国は自分たちのせいで生まれた危機を中国のせいにしている」と反撃した。トランプ大統領自身の中国批判に対しては中国外務省の報道官が「米国政府は北朝鮮の核危機を中国の責任だと非難するが、まったくの的外れだ」と反論した。

■ 民主党勢力もトランプ政権に同調

 トランプ政権は同時に議会の共和党議員たちと連携して、北朝鮮との取り引きを続けている中国企業への経済制裁の強化や、中国企業の米国との間の不公正な貿易慣行を新たに指摘して、経済制裁をかけるという動きにも出始めた。

 この動きには議会の民主党勢力も珍しくトランプ政権に同調する形で、中国企業による対米投資に厳しく規制をかける措置を提案し始めた。上院の民主党院内総務のチャック・シューマー議員は8月1日、「中国政府が北朝鮮の核開発を抑える具体的な行動をとるまで、中国企業の米国内の企業買収を一切、認めない政策をとるべきだ」というトランプ政権への要望を発表した。

 中国側も黙ってはいない。トランプ政権や米国議会のこうした姿勢の硬化に反発し、政府報道官の言明や国営メディアの評論を通じて米国を非難するようになった。

 米中関係のこうした悪化によって日米同盟が強化されるという現象も起きている。安倍晋三首相はこれまで、北朝鮮の核問題で中国に頼ることは賢明ではないという見解をトランプ大統領に伝えてきた。しょせん中国は米側の思いどおりには動かないという意味の見解である。現実の展開は、この見解が正しいことを証する形で動いたわけだ。米中両国が安全保障面で再び対立すれば、米国は在日米軍の基盤となる日本との同盟関係をより重視するようになるであろう。

古森 義久


北朝鮮輸出、3分の1削減=米、制裁強化決議案を配布―安保理、あす採決
8/5(土) 4:57配信 時事通信

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北朝鮮への対応をめぐり、米国は北朝鮮の主要な外貨獲得源である石炭や海産物などの輸出を禁止する国連安全保障理事会の制裁強化決議案を配布した。写真は平壌近郊の江東郡にある炭鉱=2006年2月撮影

 【ニューヨーク時事】7月に大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を2回強行した北朝鮮への対応をめぐり、米国は北朝鮮の主要な外貨獲得源である石炭や海産物などの輸出を禁止する国連安全保障理事会の制裁強化決議案を配布した。

 安保理は5日午後3時(日本時間6日午前4時)、決議案を採決する。安保理外交筋が4日、明らかにした。加盟各国が決議を厳格に履行して北朝鮮からの輸入を禁じれば、北朝鮮の年間輸出収入の3分の1に当たる約10億ドル(約1100億円)の削減効果が推計されている。

 同筋は、中国やロシアが決議案に同意するという「強い自信がある」と述べた。決議採択には常任理事国の中ロが反対しないことが条件となるが、米国による対ロシア制裁強化で特に米ロ関係が悪化しており、採択されるかどうかは予断を許さない。

 決議案は、現在の決議で上限が約4億ドル(約440億円)と定められている北朝鮮の石炭輸出について、全面的に禁止。さらに、鉄・鉄鉱石、鉛・鉛鉱、海産物の輸出を禁止した。一方、焦点となっていた北朝鮮に対する石油輸出禁止は盛り込まれなかった。

 安保理外交筋によると、2017年の推定輸出額は鉄・鉄鉱石が2億5100万ドル(約280億円)、鉛・鉛鉱は1億1300万ドル(約125億円)、海産物は2億9500万ドル(約330億円)とみられる。石炭の現在の上限額約4億ドルを含め、4分野で計約10億ドルの削減を見込める計算になる。

 決議案はさらに、外貨獲得源として問題視されている海外で働く北朝鮮労働者についても、加盟国に受け入れ数を現在より増やすことを禁止した。このほか、北朝鮮の団体・個人と新たに共同企業体(JV)を設立することや、既存のJVを追加投資によって拡大することを禁止した。

 決議案は「北朝鮮がICBMと主張する弾道ミサイル実験」に対し、「最も重大な懸念」を表明し、強く非難した。

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