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2017年7月18日 (火)

北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・118

去る1月6日に核実験を行なった残虐な中世の亡霊・暗黒独裁国家・北朝鮮が、今度は長距離弾道ミサイル発射実験の準備を進めていたが、ついに7日9時31分に発射した。

政府は7日午前、北朝鮮による弾道ミサイル発射を受け、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)を開き、国民の安全確保に万全を期すとともに、米韓などと緊密に連携し、北朝鮮に厳しく対応していく方針を確認した。
NSCで首相は、「米国や韓国など関係国と連携し、必要な対応を適時適切に行う」よう求めた。また、首相は関係省庁に対し、(1)落下物などによる被害がないかの確認(2)情報収集・分析の徹底(3)関係国との連携―を指示した。

安倍晋三首相は7日午前、首相官邸で記者団に対し、北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射したことについて「断じて容認できない。明白な国連安全保障理事会決議違反だ。国際社会と連携し、毅然として対応する。国民の安全と安心を確保することに万全を期する考えだ」と述べた。

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リンク:自民、防衛白書を了承=北朝鮮ミサイル「ICBM級」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ロシアが北朝鮮の核を恐れない理由 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国、南北軍事会談を提案 対話実現へ働き掛け具体化 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

インテリジェンス機関をもてあますトランプ大統領 - 土屋大洋 サイバーセキュリティと国際政治
7/21(金) 18:10配信 ニューズウィーク日本版

<トランプ大統領は、インテリジェンス(諜報・情報)に関して、まったくの素人だった。自らが上に立つインテリジェンス活動の大きさと内容に驚き、どう扱って良いのか困っている。それが現在の混乱を生んでいるのだろう>

歴代の米国大統領がインテリジェンス(諜報・情報)機関とどのような関係を築いてきたのかは興味深いテーマである。

特に、現在のドナルド・トランプ大統領が中央情報局(CIA)、国家安全保障局(NSA)、連邦捜査局(FBI)といった主要なインテリジェンス機関との関係構築に失敗していることは、トランプ政権の外交政策・安全保障政策に少なからぬ影響を与えることになるだろう。

FBIは、本来は法執行機関(警察)の元締めだが、カウンター・インテリジェンス(防諜)という役割でインテリジェンス・コミュニティの一角を担っている。そのFBIが大統領選挙に深く関与し、そして、新政権発足後100日あまりという中途半端な時期にその長官が解任されるという異常事態が起きた。

そもそも米国には16の専門化されたインテリジェンス機関と、その元締めとなる国家情報官室(ODNI)、合わせて17のインテリジェンス機関が存在し、それらがインテリジェンス・コミュニティを形成している。近年の大統領たちとインテリジェンス機関の関係を振り返った上で、トランプ政権について考えてみたい。

CIA長官だった第41代ブッシュ大統領

1974年、ジョージ・H・W・ブッシュ、いわゆる「パパ・ブッシュ」は、ジェラルド・フォード政権時代に米中連絡事務所所長に任じられている。1972年のリチャード・ニクソン大統領による訪中後、正式に米中の国交が正常化するのは1979年のジミー・カーター政権時代になるが、その間、北京には米中連絡事務所が設置され、その所長は実質的な大使の役割を担っていた。それ以来、ブッシュ家は親中として知られている。

ところが、14カ月後の1976年にブッシュはワシントンDCに呼び戻され、フォード大統領によってCIA長官に任命される。ブッシュはこのポストが気に入り、長く務めることを望んでいたが、その任期は1年に満たず、1977年にカーター政権が成立すると、辞任させられることになった。

彼のCIA長官としての任期は短かったが、大統領を退任した後の1999年、バージニア州ラングレーにあるCIA本部は彼の名前を取って「ジョージ・ブッシュ・センター・フォー・インテリジェンス」と命名された。ブッシュ大統領が1990年の湾岸危機、1991年の湾岸戦争を通じてインテリジェンス・コミュニティと良好な関係を築いたことがその理由だろう。

2001年の息子のジョージ・W・ブッシュ政権時代に対米同時多発テロが起き、その後に機構改革が行われるまで、米国のインテリジェンス・コミュニティ全体を統括する中央情報長官(DCI)というポジションは、CIA長官が兼任することになっていた。そのため、それまではCIA長官との関係が、インテリジェンス・コミュニティ全体との関係を意味していたと言って良い。

ポスト冷戦から対米同時多発テロへ

パパ・ブッシュを継いだビル・クリントン大統領は、3人のCIA長官を使った。最初のジェームズ・ウールジーとはまともな関係を築くことなく終わり、政権一期目の途中で、ジョン・M・ドイチュに交代する。しかし、ドイチュは最初からこの仕事に乗り気がしなかったようで、スキャンダルもあって1年で辞任し、マサチューセッツ工科大学(MIT)の教授になる。ドイチュの辞任の後、国家安全保障補佐官だったアンソニー・レイクがCIA長官に指名されるが、議会の承認が得られず、レイクは辞退する。CIA長官のポジションは、議会スタッフからクリントン政権の国家安全保障会議(NSC)のスタッフになり、さらにCIA副長官になっていたジョージ・テネットに受け継がれた。

テネットはクリントン政権の最後までCIA長官として務めた後、ジョージ・W・ブッシュ政権でも引き続き務めることになった。民主党から共和党への政権交代にもかかわらず留任したことは、ブッシュのインテリジェンス軽視を示しているのではないかと疑われた。

ところが、ブッシュ政権が2001年1月に成立してから8カ月後、9月11日に対米同時多発テロが発生してしまう。これがブッシュを戦争大統領へと変化させ、軽視していたインテリジェンス活動にどっぷりと浸からせることになる。

テロ後のブッシュのそばにはテネットが張り付くようになり、2003年のイラク戦争へとつながっていく。イラク戦争開戦直前、開戦の根拠となる大量破壊兵器について「証拠はこれだけしかないのか」と尋ねるブッシュに対してテネットは、今ある証拠だけで「スラムダンクですよ」と答え、開戦判断を後押しすることになった。

テネットおよびCIAの判断は、後に間違いだったことが判明する。イラクは大量破壊兵器を持っているかのように振る舞っていたが、実際には持っていなかった。2004年11月、テネットは個人的な理由を辞任するが、実質的には責任をとらされたと見られた。ところが、その年の暮れ、ブッシュはテネットに大統領自由勲章を授与し、その労に報いた。ビル・クリントンのスタッフだったテネットは、ブッシュの絶大な信頼を得たということだろう。

テネット辞任の後、CIA長官はポーター・ゴス下院議員、マイケル・ヘイデン空軍大将に受け継がれるが、それぞれ1年あまりで辞任している。

オバマ政権とインテリジェンス

2009年1月に民主党のバラク・オバマ政権が成立すると、クリントン政権で活躍した大物レオン・パネッタがCIA長官に就任する。パネッタで安定するかと思われたが、彼が2年あまりで国防長官に横滑りすると、デヴィッド・ペトレイアス退役陸軍大将が代わりに就任した。ところが、ペトレイアスは不倫騒ぎを起こしてしまい、その過程で機密情報漏洩が疑われたため、辞任せざるを得なくなる。

オバマ政権の最後までの4年弱を務めたのがジョン・ブレナンである。しかし、彼はそれほど目立つことはなかった。というのも、対米同時多発テロ後の制度改革で、CIA長官による中央情報長官兼任が解かれ、新たに国家情報長官(DNI)というポジションがインテリジェンス・コミュニティ全体を統括することになっていたからだ。

2005年4月に新設された国家情報長官に最初に就任したのは外交官のジョン・ネグロポンテだったが、2年足らずで国務副長官に転出してしまう。残りのブッシュ政権末期まで務めたのが海軍退役中将のマイク・マッコーネルであった。

マッコーネルはこのポジションが気に入っており、2年足らず務めた後、引き続きオバマ政権でも留任できることを期待していた。マッコーネルは、オバマが大統領選挙で勝利した後、オバマと二人きりでブリーフィングを行ったとされている。そこで、サイバーセキュリティ対策を含むインテリジェンス活動の実態を示し、オバマを少なからず驚かせたようだ。

ブッシュの退任直前、ブッシュとオバマ二人きりでの引き継ぎも行われ、安全保障問題については二つのことが話された。一つはドローン(無人機)を使った中東のテロ対策である。オバマは2期8年の在任中、これから離れることができず、ドローン中毒とまで揶揄された。もう一つが、イランの核施設に対するサイバー攻撃である。民間ではスタックスネット攻撃と呼ばれたが、米国政府内ではオリンピック・ゲームズ作戦として知られている。ブッシュ政権時代から準備が進められていたスタックスネットは、オバマ政権になって実行に移された。

【参考記事】サイバー攻撃で、ドイツの製鋼所が甚大な被害を被っていた

マッコーネルの留任希望はかなえられず、海軍退役大将で、太平洋軍司令官も務めたデニス・ブレアがオバマ政権最初の国家情報長官になる。しかし、ブレアは望んだような仕事ができなかったことに失望し、1年4カ月で辞任する。その後、オバマ政権の終了まで6年以上にわたって務めたのがジェームズ・クラッパーだった。このクラッパーの在任中に、エドワード・スノーデンの事件が起きる。

NSA長官

民間の請負事業者としてNSAのために働いていたスノーデンがNSAの極秘資料を暴露するまで、NSAの存在は広く知られることはなかった。NSAは「そんな組織は存在しない(No Such Agency)」や「何も言うな(Never Say Anything)」の略だと冗談が言われていたのはよく知られている。

歴代のNSA長官も政治的には目立つ存在ではなく、レーガン政権時代の長官で、後に著書でNSAの活動を暴露したウィリアム・オドムが少し知られているくらいだろうか。パパ・ブッシュとクリントン時代には、後にDNIになるマッコーネルもNSA長官を務めていた。

NSAに人々の関心を引きつけることになったのが、2001年の対米同時多発テロを受けて息子のブッシュ大統領が令状なし傍受をNSAに許可したことであった。その事実が2005年末にニューヨーク・タイムズの記事によって暴露されたため、それを実行した当時のマイケル・ヘイデン前長官が注目されることになった。ヘイデンは、記事が出たときにはNSA長官からCIA長官に異動した後だった。彼は政府の秘密活動については直接的には弁明しなかったが、政府の役職を退任後、現在に至るまで政府のインテリジェンス活動を擁護する発言をしている。

記事が出た時のNSA長官は陸軍大将のキース・アレグザンダーだった。前任のヘイデンは、違法性の高かった令状なし傍受を可能にした長官として評判が悪いが、ヘイデンはむしろ慎重派で、より積極的だったのがアレグザンダーである。彼はNSAの持っている能力を中東のアフガニスタンやイラクで積極的に使い、多くのNSA要員が中東に派遣され、現地の敵対勢力の通信を傍受することによって対米テロ鎮圧に成果を挙げることになった。

そして、2010年に米軍内にサイバー軍(USCYBERCOM)が設立されると、その司令官を兼任することになった。米軍ではポジションを兼任することが多いとはいえ、インテリジェンス機関のトップと軍の司令官を兼任するのはめずらしい事例であった。

NSA長官兼サイバー軍司令官としてのアレグザンダーは注目を浴びる存在となった。たとえば、2012年夏にはハッカーの祭典としてられるデフコンにも登場し、腕利きのハッカーの政府機関へのリクルートにも一役買った。

ところが、先述のように2013年6月に香港でエドワード・スノーデンが現れ、NSAが主要なIT事業者と協力して大規模な通信傍受を行っていることが暴露されると、一転してNSAとアレグザンダーは批判の対象になる。クラッパー国家情報長官も議会の公聴会に呼び出され、NSAと他のインテリジェンス機関の業務に厳しい批判の目が向けられることになった。

実質的にスノーデン事件の責任をとる形でアレグザンダーは翌年3月に辞任し、海軍提督のマイク・ロジャーズがNSA長官兼サイバー軍司令官に就任した。

2016年大統領選挙とFBI

FBIはどうだろうか。J・エドガー・フーバーが1972年まで68年間にわたって君臨した後、2001年までの4人の長官はそれほど目立つ存在ではなかった。その後、2001年の対米同時多発テロの1週間前に就任したのがロバート・モラーである。モラーは海兵隊を除隊した後、弁護士となり、連邦検事などを務めた後、FBI長官となって、ジョージ・W・ブッシュ政権の7年半、そしてオバマ政権の4年半、合計12年間、長官を務めた。フーバーが長期にわたって務めた後、FBI長官の任期は10年間とされていたが、議会の承認を得てモラーは2年間延長した。

そして、そのモラーを引き継いだのが、ジェームズ・コミーである。コミーは弁護士となった後、連邦検事や司法副長官を務め、オバマ政権でFBI長官に抜擢された。コミー長官は、頻発するサイバー犯罪、サイバー攻撃への対処に追われることになった。2014年11月にソニー・ピクチャーズに対するサイバー攻撃が発覚した後、まもなくコミー率いるFBIは、それが北朝鮮政府によるものだと名指しした。それにはロジャーズ長官のNSAも密接に協力している。

しかし、コミーを悩ませる事件が2016年の米国大統領選挙をめぐって起きる。FBIが米国の民主党全国委員会(DNC)への不正侵入に気がついたのは、大統領選挙の前年の2015年夏だった。FBIはDNCに警告を出すものの、FBIもDNCも適切な対応をとらなかった。その結果、2016年夏になり、DNCのメールサーバーから盗まれたメールがオンラインで暴露されることになった。それによって民主党のバーニー・サンダース候補よりもヒラリー・クリントン候補が有利に扱われていることが分かり、DNCの委員長は辞任に追い込まれた。同時に、ヒラリー・クリントンが国務長官時代に電子メールを不適切に扱っていたことも発覚しており、対立する共和党のトランプ候補は執拗に批判を続けた。

こうした混乱の間、CIAは、ロシアが大統領選挙に介入している事実に気づく。驚いたブレナンCIA長官は、分析結果をオバマ大統領と側近3人にだけ見せ、対応を求めた。オバマ大統領は現職大統領が大統領選挙に介入したと批判されることを恐れた。そして、ヒラリー・クリントンが当選するだろうという楽観的な見通しもあり、事実の公表を控えた。

それでも、2016年9月に中国の杭州で開かれたG20サミットの際、オバマ大統領はロシアのウラジミール・プーチン大統領と差しで向かい合い、警告する。ロシアが介入している証拠をつかんでいる、手を引けとオバマ大統領が言うと、プーチン大統領は証拠を出せと言い返した。このやりとりの後、オバマ大統領は報復として何が可能かを検討するようにスタッフに指示する。ロシアの重要インフラストラクチャへのサイバー攻撃や、金融制裁なども検討された。しかし、結局は何の報復策もとられなかった。

【参考記事】米国大統領選挙を揺さぶった二つのサイバーセキュリティ問題

11月の大統領選挙直前、コミーFBI長官は、新たな証拠が見つかったとして、いったんは捜査を打ち切っていたヒラリー・クリントン候補の電子メール問題を再び捜査対象にすると発表した。ところが、すぐに、問題はなかったとして再び捜査を打ち切ってしまう。この不可解な対応もあって、ヒラリー・クリントンは大統領選挙に敗北し、トランプが勝利した。

この結果は、オバマ大統領に衝撃を与え、ホワイトハウスのスタッフたちは、ロシアの介入に対する対応を間違えたことを悔やんだ。遅まきながら、ホワイトハウスは再び制裁案の検討に入り、12月末になって、米国内にいたロシア人のエージェント35人を追放し、ロシアが米国内で通信傍受拠点などにしていた2箇所の屋敷を差し押さえた。

コミーFBI長官解任

コミーが就任したのは2013年9月なので、その任期は2023年9月まであるはずだった。2017年1月にトランプ政権が成立した時点でコミーは辞任することもできたが、就任して3年4カ月ということもあり、コミーは留任を希望した。トランプ政権が成立した時点では、コミーのFBIは、トランプ勝利の立役者にも見られていたこともあり、トランプはコミーの留任を受け入れた。

そもそも、大統領選挙直前のFBIの不始末は、不十分な証拠に基づくFBI組織内の対立に起因しているようである。政治的な影響を懸念する上層部と、ルールを曲げずに捜査すべきだとする現場スタッフたちの対立が、FBIの迷走を招いた。そうすると、コミーがトランプの味方だったわけではないということになる。

トランプ政権成立後、次々と政権幹部がロシアと不適切な接触を行っていたことが明らかになると、FBIはロシアの大統領選挙介入について捜査を始める。2月半ばには、安全保障政策を担うと見られていたマイケル・フリン大統領補佐官がロシアとの関係が理由で辞任に追い込まれる。3月20日に議会に呼ばれたコミーFBI長官とロジャーズNSA長官は、そろってロシア介入の可能性をテレビカメラの前で認めた。

【参考記事】トランプとロシア連携?──FBI長官が「捜査中」と認めた公聴会の闇

さらに5月はじめ、トランプ大統領は、大統領選挙期間中に、オバマ大統領がトランプ候補の通信を監視していたと、突然、ツイッターで批判し始めた。NSAは大規模な通信傍受を行っていたが、それは外国勢力に対するものであり、国内の米国市民に対して政治的な目的で行うことは明らかに違法である。オバマ前大統領は一笑に付したが、トランプ政権は執拗に批判した。

そして、FBIによるロシア疑惑調査を不満として、5月9日、トランプ大統領はコミーFBI長官を解任する。5月17日、司法省は、コミーの前任であるモラーをロシア疑惑に関する特別検察官に任命した。解任の翌月、議会で証言したコミーは、ロシアによる介入は疑いの余地はないと言明し、トランプ政権との対立を深めた。

トランプ大統領とインテリジェンス機関

2017年7月20日現在、DNI、FBI、CIA、NSAの四つの長官ポストのうち、留任しているのはNSAのロジャーズ長官だけになった。ロジャーズ長官は、実は、オバマ政権末期、組織変更をめぐってホワイトハウス、国防総省、その他のインテリジェンス機関と対立し、物議をかもした。アシュトン・カーター国防長官やクラッパー国家情報長官は、NSAとサイバー軍の兼任を解き、別々の人に担わせるべきだと主張し、ホワイトハウスもそれを支持していたようである。秘密のインテリジェンス活動を担うNSAと、サイバー攻撃を行うサイバー軍とでは役割が違うからだ。しかし、ロジャーズは、攻撃と防衛は表裏一体であるとして兼任を主張した。

ロジャーズは大統領選挙の結果が出た時点でトランプと接触し、彼自身は軍の統合参謀本部の副議長になるのではないかという見方もあった。しかし、その話は実現せず、今のところは留任している。NSA長官とサイバー軍司令官も兼任したままである。

トランプ大統領とインテリジェンス機関の関係はどうなっているのか。

トランプ大統領は就任早々、バージニア州ラングレーにあるCIA本部を訪問し、CIAと自分は波長が合うとリップサービスを行った。現職大統領がラングレーを訪問すること自体が異例である。しかし、ロシアによる大統領選挙介入を疑うCIAとの関係は冷え切っている。ブレナン長官はオバマ政権退陣とともに去った。後任は、ティーパーティ運動に参加し、下院議員を務めていたマイク・ポンペオが就任しているが、ロシア問題について旗幟を鮮明にしていない。

ロシアの介入を強く批判し、NSAのロジャーズ長官解任を求めたクラッパー国家情報長官もオバマ政権退陣とともに辞任し、上院議員だったダン・コーツが就任したが、彼もまたロシア問題について態度を明らかにしていない。

インテリジェンス活動に疎かったトランプ

なぜこのような混乱が起きたのだろうか。ジョージ・H・W・ブッシュ、つまりパパ・ブッシュは、自らがCIA長官だったこともあり、インテリジェンス活動には明るかった。しかし、その後の4人の大統領、クリントン、ジョージ・W・ブッシュ、オバマ、トランプは、職業的にインテリジェンス機関とは接触することがなく、その内容に深い理解はなかったのだろう。

クリントンは、アルカイダの台頭に関連してスーダンとアフガニスタンに巡航ミサイルを撃ち込むということはしたが、それ以上の措置は執らなかった。ジョージ・W・ブッシュもまたインテリジェンスには興味がなく、テネットを前政権から留任させるが、2001年の対米同時多発テロで目覚める。

オバマは前政権からの戦争を引き継いだ。それを終わらせることが期待されていたにもかかわらず、それを実現できず、ドローン攻撃、サイバー攻撃などインテリジェンス活動に依存した作戦活動を多用した。スノーデンが暴露したような大規模な通信監視もまた、前政権より拡大させた。

オバマ政権で大きくなったインテリジェンス活動の実態を見せられたトランプはどのように反応したのだろうか。

大統領選挙勝利後、初めてホワイトハウスでオバマ大統領と会談したときのトランプが興味深い対応を見せた。選挙期間中の毒舌が消え、予定時間を大幅に延長して会談を終えたトランプは、神妙な顔で「たくさんの色々な事柄について話し合った。素晴らしいことも、いくつかの困難なことも」と記者会見で話した。ここで何を話したのかは明らかにされていないが、北朝鮮問題が取り上げられた話題だったのではないかとされている。

トランプ政権成立後の2017年3月、ニューヨーク・タイムズ紙は、オバマ政権が北朝鮮のミサイル・システムにサイバー攻撃を仕掛けていたのではないかと報じた。前政権も現政権も報道内容については認めていないが、もしそうだとすれば、ブッシュからオバマにスタックスネットが引き継がれたように、オバマからトランプにサイバー攻撃が引き継がれたことになる。

おそらく、トランプは、米国のインテリジェンス機関、そして軍の作戦活動の内容に驚かされたのではないだろうか。それ故に、大統領選挙期間中に自分が監視されていたと思い始めたのかもしれない。

トランプ大統領は、政治経験がほとんどなかったように、インテリジェンスに関する経験も知識もなかった。その点ではまったくの素人だったと言って良い。自らが上に立つインテリジェンス活動の大きさと内容に驚き、どう扱って良いのか、困っているのが現状ではないだろうか。それが現在の混乱を生んでいるのだろう。政権発足前後では、トランプはインテリジェンス機関のブリーフィングを週1回しか受けなかったという報道もある。オバマ大統領は在任時に週5回受けていた。

サイバーセキュリティはインテリジェンス機関との連携なしには成り立たない。そういう点では、トランプ政権のサイバーセキュリティ政策は、いまだ地に足が付いていないというべきだろう。サイバーセキュリティは、軍事的に重要になっているだけでなく、民間の商業活動にも多大な影響を及ぼす。米国大統領選挙に続いて、フランス大統領選挙でもロシアによると推定される介入があった。歴代の政権の多くもインテリジェンス機関との関係構築に問題を抱えていたとはいえ、トランプ政権がインテリジェンス機関との関係をどう安定化させるかが今後の鍵だろう。


北朝鮮との「軍事対話」反応なく失敗
7/21(金) 16:19配信 ホウドウキョク

韓国政府は、敵対行為の中止に向けた南北の軍事会談を、21日に行うことを提案していたが、北朝鮮は、これまで反応を示しておらず、呼びかけは事実上失敗に終わった。
韓国国防省は「きょうの会談開催は、事実上難しくなった」と述べた。
韓国国防省は会見で、会談の見送りを表明したうえで、今後も北朝鮮からの回答を待つ意向を示した。
韓国政府は、8月1日に南北赤十字会談の開催も提案しているが、こちらもまだ反応はない。
CNNテレビは19日、アメリカの政府高官の話として、北朝鮮がICBM(大陸間弾道ミサイル)か中距離弾道ミサイルを、2週間以内に発射する可能性があると伝えていて、韓国政府は、対話の呼びかけを続ける中で、北朝鮮の出方を注視している。


北朝鮮、米韓演習にミサイルで対抗か=南北会談提案を「無視」
7/21(金) 14:27配信 時事通信

 【ソウル時事】韓国が北朝鮮に軍事・赤十字会談を提案したものの、北朝鮮は21日の時点で具体的な反応を示さず、事実上無視している。

 8月下旬には朝鮮半島有事に備える定例の米韓合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」が始まる見込み。文在寅大統領就任後初の大規模な米韓演習となり、北朝鮮はこれに対抗する形で弾道ミサイル試射などの挑発に出る可能性がある。

 聯合ニュースによると、韓国軍当局者は21日、「毎年、乙支演習前に軍事的緊張が高まる状況が繰り返されている」と指摘。「今年、北朝鮮は『戦略的挑発の時間表』を策定しておいたかのように、中距離弾道ミサイルや大陸間弾道ミサイル(ICBM)の試射を続けており、その延長線上の挑発が予想される」と述べた。

 また、別の軍関係者は「北朝鮮がわれわれの会談提案に言及しないのは、自らが定めた日程表通りに進めるということを示唆している」との見方を示したという。


北の潜水艦 日本海48時間連続航行 SLBM発射準備?
7/21(金) 11:36配信 産経新聞

 【ワシントン=黒瀬悦成】米CNNテレビは20日、複数の米国防当局者の話として、北朝鮮が潜水艦を自国から約100キロ離れた日本海で、48時間連続で航行させていると伝えた。CNNは艦種について「ロメオ級潜水艦」(排水量約1800トン)としているが、ジョンズ・ホプキンス大の北朝鮮分析サイト「38ノース」は同日、北朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)搭載用として新たに開発した「新浦(シンポ)級潜水艦」とみられるとの見方を明らかにした。

 北朝鮮の潜水艦がこれほど長時間にわたって自国から離れて航行するのは極めて異例。同サイトはSLBM「北極星1号」(KN-11)またはその発展型の発射実験の準備である可能性があると分析している。

 同サイトが6月30日に撮影された商業衛星写真を解析したところ、新浦南造船所では同潜水艦と潜水式のミサイル発射実験用はしけの停泊位置が変わっていた。また、潜水艦の艦橋付近に置かれていた機器が撤去されており、何らかの修理または改修作業が完了したことを示すとしている。

 新浦級はディーゼル機関と電動機による通常動力型の潜水艦で推定排水量は1500~2千トン。ロシアから購入した旧ソ連製のゴルフ級潜水艦を参考に開発したとみられている。


「民進党は共産党の二軍」と長島昭久氏
7/21(金) 9:30配信 産経新聞

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講演する元防衛副大臣・長島昭久氏=福岡市内のホテル(仲道裕司撮影)(写真:産経新聞)

 西鉄グランドホテル(福岡市中央区)で20日に開かれた九州「正論」懇話会。元防衛副大臣の長島昭久衆院議員は、国防に関し、「米国に頼り切った外交や安全保障では通用しない」と語った。講演の主な内容は以下の通り。

 民進党を離れ、政治家として独立しました。党籍も失った自由な立場で、私なりの正論をぶつけたいと思っています。

 なぜ離党せざるを得なかったか。(民進党は)共産党との共闘路線がますます深まっていく。方向転換は難しいでしょう。党の代表を変えようが、名前を変えようが、路線は変えようがない。このまま次の衆院選に進むしかない。

 簡単に言えば、共産党の二軍になってしまったということです。自民党の二軍なら、一軍がこけたら上がれる。共産党の二軍は、何をやっても政権にはたどり着かない。

 政策的主体性を失ってしまった。二度と政権に返り咲くことはないだろう。こういう判断をしました。

 「外交安全保障をやりたい」。私が政治家を志した原点です。

 2年前、安倍(晋三)首相が安全保障制度の抜本改革に着手しました。安保関連法です。民進党の議員も8割ぐらいは、改革の方向性はその通りだと思っていたはずです。

 しかし、憲法学者が違憲といったことで、党内の空気が、がらっと変わった。結局、対案もなく、共産党と一緒に反対した。私としては痛恨の極みでした。

 もう一度、自民党と競争できる野党勢力、ど真ん中の世論に働きかけられる、みなさんの信頼を勝ち取ることができる改革志向の保守勢力を国会に作り上げたい。その捨て石になるつもりで、独立しました。

 東京都議選では、小池(百合子)都知事の勢力が圧勝しました。私は都民ファーストの会の応援に行きました。優秀な若い人たちが、日本の政治を志す良いチャンスを、小池さんがつくってくれたと思います。10代、20代の人たちの魂に火を付ける、そういう政治家が出てこないと日本に将来はない。

 ただ、ものすごい小池旋風が巻き起こったと思われるでしょうが、(民主党への政権交代があった)平成21年と比べると、思いのほか、熱がなかった。

 結局、消去法なんです。

 自民党に入れることはできない。民進党は頼りにならない。いわんや共産党。そうすると残るのは都民ファーストしかない。

 ともかく、小池知事が何でもできる議会ができました。もう言い訳できません。小池都政が成果を上げられるか、(都民は)見ている。半年、1年見て、成果がなかったら、小池さんの人気は落ちていくでしょう。東京大改革の成果を出すことができたら、国政において大きな台風の目になるかもしれない。

 私は小池新党の国政進出の中心にいると思われているでしょうが、そんなことはありません。

 小池さん頼みで、5人集めて政党をつくる-。そんなことをすれば、国民から大ブーイングです。政党交付金をもらえる年末に、政党を作ったんだろうと見透かされますよ。

 政策理念の旗を立て、「こいつらだったらやってくれそうだ」というメンバーがそろわなかったら、国民の支持は集まらない。

 安倍政権が非常に厳しい状況です。南スーダンの稲田(朋美)防衛相の話も、実は2月ぐらいからあったんです。内閣改造直前に、話が出てくるのか不思議でならない。マスコミは安倍政権を叩くモードに入っている。

 つまずいたら政権の受け皿が必要です。しかし、野党には何もない。自民党の中で、疑似政権交代が行われるだけ。本当の意味で、オルタナティブ(代替)を示す勢力が、日本の政治に必要だと思う。

 私がこれから作っていこうと思っている保守的な改革政党は、1つ2つのテーマを政権に突きつけて、これを呑(の)むなら連立だ。呑めないなら戦う。こういう形に持っていけば、議論がかみ合う。今のように自公と民共に分かれていくらやっても、議論はかみ合わない。

 (民進党は)目玉法案には、法案が出る前から反対で構えている。出てきたらどんどん批判する。(以前は)そういうやり方ではなく、政権準備政党として、われわれならこうすると、ポジティブなメッセージを持って、自民党とやりあってきた。だから有権者は選ぶことができた。今は選びようがない。

 こんな状況が続くと、日本の政治は停滞せざるを得ない。私は新しい政治勢力作っていきたい。

 2大政党ではなく、ドイツのように複数の政党が連立を組み替えながら、安定基盤の上に政策をやっていく。これはやってみる価値があると思っています。

 米国でトランプ政権が誕生しました。元米国務長官のキッシンジャー氏が「戦後の国際秩序は、再編期に入った。2年3年じゃなく、10年20年、混とんとした状況になる」というんです。

 米国一極から、中国が台頭してくる。ロシアが、復活を遂げてくる。

 シリアで大量破壊兵器が使われたにもかかわらず、(当時の)オバマ大統領は、シリアを攻撃することはできなかった。「米国は、世界の警察官ではない」。彼の言葉は、秩序再編期を表現して余りある一言です。

 ロシアは、米国の足下をみて、ウクライナにちょっかいを出す。クリミア半島を力で併合した。中国は、南シナ海に人工島をつくっている。

 国際秩序をつくり、守ってきた米国が、国際秩序を守る意志を希薄化させ、中国、ロシアが伸びてきた。

 この力の信奉者の3つの国が、おそらく世界の秩序を仕切っていく。日本が信頼できるのは、米国だけです。

 といっても米国に頼り切った外交や、安全保障ではとても通用しない。日本は自分でやらなきゃいけない。今までの体質は、米国に依存し続けていたのです。

 日米が積み上げてきた、イージス艦と(地対空)パトリオットミサイルの2段構えではもう、北朝鮮のミサイルに通用しない。これまで考えもしなかったやり方で、日本国民、国土を守らなければならないのです。

 日米同盟は今まで、日本は「盾」、米国は「矛」といっていた。日本は専守防衛、後は米国お願いしますと。これからは盾も矛も、場合によっては、日米で分担する関係にしないといけない。なんでも米国に依存するというやり方は、もう通用しない。

 トランプ政権はまったく信用できない。今まで積み上げてきたことや協議をして決めたことが、明日どうなるか分からない。同盟国としてはたまらない。

 そういう指導者が米国に誕生してしまった。

 日本は主体的な政策、独力で対処できる力、独自で外交を展開する情報力、交渉力を急速につくっていかないといけない。

 新しい状況に対応できる日本、安全保障政策、国防政策を、与党も野党もなく、つくり上げる必要がある。そのために、野党の中からでも、力を振るっていきたい。


北朝鮮の核ミサイル落下で熱線、爆風、放射線への対処法
7/21(金) 7:00配信 NEWS ポストセブン

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この行動が生死を分ける

 北朝鮮の核ミサイルが日本のミサイル防衛網を突破し、日本列島で爆発した時、我々がとるべき行動とは何か。元自衛官で『ミサイルの科学』の著者・かのよしのり氏が核爆発から生き残るための方法を伝える。

 * * *
 核ミサイルが飛んできた時、個人ができることは政府が提供するJアラート(全国瞬時警報システム)が作動してからの数分間と爆発後の行動で、最善を尽くすことだけだ。そこで適切な行動を取れるかどうかで、生存率には雲泥の差が出る。

 そもそも核ミサイルの被害は、爆弾の爆発力と爆心地からの距離によって大きく違う。たとえば、外務省がまとめた「核兵器使用の多方面における影響に関する調査研究」(平成25年)によれば、広島に落ちた16KT級(TNT火薬相当)原爆に近い20KT級の空中爆発(都市の数百m上空での爆発)では、1km以内の建物はほぼ全壊、インフラもほぼ壊滅状態で、車両もほぼすべて走行不能になると想定されている。

 核爆弾が爆発すると、巨大な火の玉(火球)ができる。このとき熱線と爆風、放射線が放出される。

 ピカッと光った瞬間、光と同時にやってくるのが熱線だ。20KT級の核爆弾なら熱線は約1.5秒持続する。爆心地から数百m以内なら瞬時に蒸発し即死、1.5km程度までが黒焦げとなり約6~8割が死亡する。2km程度までは火膨れ(ひどい火傷)、2.8km程度までは日焼けのように肌が赤くなる。広島では3.5km離れていても素肌は火傷になった。熱線は、光った後では逃げられるものではないから、爆心地から近ければ諦めるしかない。ただし、運よく物陰などにいた場合は、爆心地から近くても助かることがある。

 熱線の後、風速数百m/sの爆風がおおよそ10秒後までに吹く。都市の場合、爆風によって破壊されたガラス片が、爆心地から1km以内なら弾丸と同じスピードで飛んできて人を殺傷する。その場の状況によってガラス片から体を防御することが必要だ。

 爆発が起こると、熱せられた空気が上空に巻き上げられ、上昇気流が発生する。すると地表の空気が希薄になりそれを補うように周囲から風が吹き込む。爆風はまず爆心地から吹き、そのあと逆方向からの「吹き戻しの風」が吹くため、2方向からガラス片が飛んでくることを覚えておこう。

◆概ね24時間で放射線は弱まる

 熱線、爆風の次に考えなければならないのは放射線だ。爆発で一次放射線と二次放射線が生じる。前者は核爆発の反応が起きているときに出る放射線で、放出される時間は火球が見える時間とほぼ同じ(20KT級なら1.5秒程度。爆発力による)。後者は核爆弾の材料が蒸発した後、冷えて灰のような細かい固体になって降ってくるものや、爆風で巻き上げられたほこりなどが、一次放射線の影響を受けて放射能を持ったもの。いわゆる「死の灰」だ。

 一次放射線から生き残るために特に何かを考える必要はない。地下や建物内で熱線や爆風から生き残ることができれば、一次放射線からも逃れたことになるからだ。むしろ心配しなければならないのは二次放射線のほうだ。

 放射能は時間に比例して弱まる。それは放射性物質の種類によってさまざまだが、おおまかにいうと、時間経過が7倍になれば放射能は10分の1になる。爆発7分後の放射能は1分後の10分の1、さらに7倍の49分後には100分の1になる。核爆弾の規模にもよるが、概ね24時間も屋内に退避していれば、かなりの程度、放射能は弱まり、注意すれば外出できるようになるだろう。

 つまり、生死を分けるのは最初の数時間なのだ。

【PROFILE】かの・よしのり/1950年生まれ。自衛隊霞ヶ浦航空学校出身。北部方面隊勤務後、武器補給処技術課研究班勤務。2004年退官。『ミサイルの科学』(サイエンス・アイ新書)など著書多数。

※SAPIO2017年8月号


米国とロシア、北朝鮮ミサイルの種類巡り安保理で対立
7/20(木) 14:48配信 ロイター

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 7月20日、北朝鮮が今月4日に発射した弾道ミサイルの種類を巡り、米国とロシアが国連安全保障理事会で対立している。複数の外交官によると、ヘイリー米国連大使は17日のブリーフィングで、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射したと主張した。写真は発射実験中のICBM。5日入手(2017年 ロイター/KCNA)

[国連 19日 ロイター] - 北朝鮮が今月4日に発射した弾道ミサイルの種類を巡り、米国とロシアが国連安全保障理事会で対立している。複数の外交官によると、ヘイリー米国連大使は17日のブリーフィングで、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射したと主張した。一方、ロシアは今月8日、安保理理事国の15カ国に宛てた書簡で、ロシアのレーダーがとらえた情報に基づくと、北朝鮮が発射したのは中距離のミサイルだったとしている。

ミサイルがICBMではなかったというロシアの主張は、安保理による対北朝鮮制裁の強化を目指す米国の取り組みを妨げることになる。

安保理はこれまで、北朝鮮による中距離弾道ミサイルの発射に対しては通常、非難声明で対応してきた。外交官によると、中国とロシアは、長距離ミサイルの発射または核兵器の実験が行われた場合のみ、制裁強化が検討されるべきだとみている。

朝鮮中央通信(KCNA)によると、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長はミサイル発射がICBMの実験だったと述べている。

ロシアは4日のミサイル発射の直後、北朝鮮がICBMを発射したとする安保理の報道声明案に異議を唱えた。


可変翼の戦略爆撃機「B-1Bランサー」が飛来 ー 北朝鮮のICBM発射実験を受け、日米韓が連携して訓練
7/20(木) 12:12配信 BUSINESS INSIDER JAPAN

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可変翼の戦略爆撃機「B-1Bランサー」が飛来

北朝鮮がICBM(大陸間弾道ミサイル)発射実験を行った3日後の7月7日(現地時間)、アメリカ、韓国、そして日本の3カ国の航空機が共同訓練を行った。

【画像】7月7日、グアムのアンダーソン空軍基地で離陸準備を行う戦略爆撃機B-1Bランサー。韓国空軍のF-15や航空自衛隊のF-2と訓練を行うために朝鮮半島へ向かった。

グアムから朝鮮半島へ10時間をかけて飛来したアメリカ空軍の戦略爆撃機「B1-Bランサー」は、韓国空軍のF-15と合流して、韓国と北朝鮮を隔てる非武装地帯(DMZ)近くの演習場に訓練用爆弾を投下。帰路は、航空自衛隊のF-2が同爆撃機を護衛した。

「北朝鮮の行為は、我々の同盟国やパートナー、そして母国に対する脅迫である」と、太平洋空軍司令官テレンス・オショーネシー(Terrence O’ Shaughnessy)大将は声明の中で述べた。

「明確にしておこう。我々は十分に訓練を行っており、装備も整っている。ことが起きれば、持てる最大限の力で対応する」

ICBM発射実験を受け、アメリカとその同盟国である韓国、そして日本が行った訓練の様子を紹介しよう。

満月に近い月明りの下、グアムの空軍基地で離陸を待つB-1Bランサー。
B-1は、もともと核爆弾を搭載するよう設計されたが、今は核爆弾は搭載できない。しかし、より多くの通常爆弾を搭載し、マッハ1.2で飛行できる。

太平洋地域における軍事的緊張の高まりのため、アメリカはグアムに常にB-1Bを配備している。

アメリカと韓国の連携を示すこの写真は、北朝鮮に対する強力なメッセージとなる。

アメリカは、戦略爆撃機を頻繁に韓国に飛行させることで北朝鮮を牽制してきた。だが今回、アメリカ空軍は一歩踏み込み、非武装地帯の近くに訓練用爆弾を投下した。

帰路は航空自衛隊のF-2がB-1Bを護衛した。

[原文:Photos show US, South Korean, and Japanese aircraft on mission to flex on North Korea after ICBM test]

(翻訳:仲田文子)


北、2週間以内に中長距離弾道ミサイル発射か 米CNN報道
7/20(木) 9:04配信 産経新聞

 【ワシントン=黒瀬悦成】米CNNテレビは19日、複数のトランプ政権当局者の話として、7月4日に大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した北朝鮮が再びICBMまたは中距離弾道ミサイルの発射を準備している兆候があると伝えた。発射は「約2週間以内」にも行われるとみられるという。

 米当局者によれば、米偵察衛星からの画像やレーダー照射のデータを解析した結果、北朝鮮が次の弾道ミサイル発射に向けてミサイルの部品や管制施設の点検を行っている可能性があることが判明した。

 同当局者はまた、北朝鮮が同時に潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射に向けた部品の点検も行っていることを明らかにした。ただ、北朝鮮のSLBM開発計画は依然として初期段階にあるとしている。

 セルバ米統合参謀本部副議長は18日、上院軍事委員会での証言で、米情報機関は北朝鮮のミサイル発射をかなりの確度で監視できるものの、「北朝鮮はミサイルの位置を隠したり、偽装したりする能力が非常に向上している」と述べ、ミサイルをどこから発射するのか探知が難しいとして懸念を表明した。


北ミサイル 日米韓が北めぐり政策企画協議
7/20(木) 8:54配信 産経新聞

 【ワシントン=加納宏幸】日米韓3カ国の高官による「政策企画協議」が19日、ワシントンで開かれ、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受けた核・ミサイル問題への対処を中心に北東アジア情勢の長期的課題を議論した。

 国務省によると、協議では北朝鮮がもたらす脅威に取り組むため3カ国の調整の重要性を確認。「東南アジア地域での政策調整」も議論したとしており、中国の南シナ海進出が議題となった可能性がある。

 協議には日本から外務省の鈴木哲総合外交政策局長、米国務省のブライアン・フック上級政策顧問、韓国外務省の馬(マ)相(サン)潤(ユン)政策企画官が出席した。


PAC3展開訓練公開 仙台駐屯地
7/20(木) 7:55配信 産経新聞

 北朝鮮によるミサイル発射が相次ぐ中、防衛省は19日、陸上自衛隊仙台駐屯地(仙台市宮城野区)で、弾道ミサイルを迎撃する地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の機動展開訓練を行い、報道陣に公開した。

 防衛省は北朝鮮情勢の緊迫を背景に、今年に入って全国6駐屯地で同様の訓練を公開しており、同駐屯地での公開は初めて。

 訓練は航空自衛隊車力分屯基地(青森県つがる市)の第6高射群第22高射隊が実施し、レーダー装置や射撃管制装置の配備、発射機の設置などの習熟度を確認した。

 PAC3は、海上配備型迎撃ミサイル(SM3)が打ち漏らした弾道ミサイルを着弾前に狙うシステム。同高射隊長の山崎努3等空佐は「仙台は東北の中では人口が集中する地域。最後の砦として隊員には覚悟を持って取り組むよう指示している」と話した。


朝鮮半島有事で押し寄せる難民27万人がもたらす影響
7/20(木) 7:00配信 NEWS ポストセブン

 北朝鮮のミサイル、核に警戒が強まっているが、有事にそれらよりも破壊力を持つかもしれない脅威が、「難民」だ。東京新聞論説兼編集委員の半田滋氏が警鐘を鳴らす。

 * * *
 朝鮮半島有事が起きた場合、日本にどれほどの難民が押し寄せるのか。北朝鮮が核開発を名目に核拡散防止条約(NPT)からの脱退を表明した一九九三年、防衛庁(現防衛省)で密かにシミュレーションが行われた。

「K半島事態対処計画」。朝鮮半島有事を想定し、自衛隊がなすべきことを示した指針だ。「指定前秘密」の赤い判が押されたこの秘密文書は、その後の法改正などを反映して修正され、現在も防衛省統合幕僚監部に引き継がれている。

 自衛隊が対処すべき項目として情勢緊迫から紛争発生までに必要な邦人救出、弾道ミサイル対処、米軍支援など十二項目が並ぶ。

「難民対策」の項目をみると、単純な軍事攻撃以上の脅威となることがわかる。シリア難民が欧州に逃れ、各国のEU離脱の動きにまで発展しているのをみても明らかだ。

「K半島事態対処計画」は、戦火を逃れ、避難する目的の一般難民について、戦後世界軍事資料をもとに「(人口に対する発生割合を)紛争開始直後に約一%、紛争収拾までに約一〇%に達する」と見込み、紛争発生直後に発生する難民を韓国で約四十五万人、また北朝鮮で約二十四万人と試算、海と陸地から周辺国に流出するとしている。

◆武装難民が紛れ込む

 このうち日本には韓国から約二十二万人、北朝鮮からは約五万人の合計約二十七万人が押し寄せ、九州北部や山陰地方沿岸部から上陸すると見込んでいる。

 一義的には警察が対処するものの、警察で対応可能なのは難民約三万五千人にすぎず、これを超える大量難民については自衛隊による対処を想定する。

 九州、沖縄を担当する陸上自衛隊西部方面隊(総監部・熊本市)をモデルに試算すると、隊員一人につき、難民十人を管理する前提で管理可能な難民は約一万人にとどまり、残る四方面隊からの増援が必要になると結論づけている。

 陸上自衛隊挙げての総力戦にならざるを得ないというのだ。一例として第四師団(福岡県春日市)が三千人の難民を任された場合が示されている。駐屯地に隣接した訓練場に仮設の難民収容所をつくり、六人用テントを三百張建て、簡易トイレを三十個設置する。隊員六百人を配置し、第十六普通科連隊長(一等陸佐)が指揮をとるとしている。

 軍隊は三割の兵士を失ったら戦闘能力を失うというのが軍事の常識とされる。仮設収容所に駆り出される隊員六百人は普通科連隊の五割に相当し、指揮官の連隊長が「所長」を務めるようでは、部隊は機能不全に陥ってしまう。

 さらに問題を複雑にするのは難民に混じって武装難民が紛れ込む可能性があるという点だ。日本での不法行為、テロ行為を目的として難民に紛れ込んで潜入する武装難民は、武器や爆発物の使用、人質の獲得などの犯罪行為に走る。

「K半島事態対処計画」に組織名は記載されていないが、「わが国在住の自国民」や「わが国の国内勢力」と呼応して暴動を起こすこともあるとしている。その結果、日本の安全保障に重大な影響を及ぼす恐れがある場合は「治安出動も考慮する」とある。

 陸上自衛隊の多くの部隊が難民対処に駆り出されている最中で治安出動が下令されるのである。この段階になると、テロやゲリラの危険も高まっている。

 陸上自衛隊の現員は十四万人弱にすぎない。武装難民やテロ、ゲリラに対処するとすれば、当面の危険はない一般難民にまで手がまわらないと考えるのが自然だろう。

【PROFILE】はんだ・しげる/1955年栃木県生まれ。東京新聞論説兼編集委員、獨協大学非常勤講師、法政大学兼任講師。1992年より防衛庁取材を担当。『自衛隊vs.北朝鮮』(新潮新書)、『日本は戦争をするのか』(岩波新書)、『零戦パイロットからの遺言』(講談社刊)ほか著書多数。

※SAPIO2017年8月号


加計学園問題の審議はもう不要、安全保障論議を!
7/20(木) 6:00配信 JBpress

 各界から、「加計学園問題は、連日メディアが大騒ぎするほどの大問題だとは思わない」という声が次第に大きくなっている。

 それもそうであろう。北朝鮮が今年に入って頻繁に弾道ミサイルを発射し、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の試射にも成功した。米国が設定するレッドラインに近づき、日本の安全にも大いに関わってくるからである。

 そもそも、森友・加計両学園問題は安倍晋三首相や昭恵夫人との友人関係が事業推進に当って「忖度」として働いたのではないかという「疑惑」が発端である。

 そこに前文部科学省事務次官の前川喜平氏が朝日新聞の取材で文書の存在を確認し、また「行政が歪められた」と語り、民進党をはじめとした野党は一気に勢いづき、トーンアップした。

 しかし、本質とも言うべき獣医学部の今治市(愛媛県)へ誘致に長年関わってきた当事者の声は封印されたままであった。当時愛媛県知事であった加戸守行氏は「今までたくさんの取材があったが、取り上げてくれたメディアは極めて少なかった」と述べた。

 両学園問題の構図からは、野党とそれに与するマスコミが、本質を隠し、疑惑を演出して倒閣を目指したと言えるのではなかろうか。

■ 本当は「歪んだ行政」が正された

 現地の声として加戸氏のインタビュー記事を、6月15、16日付産経新聞は「民主政権続いていれば獣医学部の新設は実現」の見出しで報じた。

 加戸氏が知事時代に鳥インフルエンザが発生し、同時期に米国では狂牛病が発生していた。その後、宮崎県では口蹄疫が発生する。愛媛県の港は検疫態勢を採るが獣医師が足りないので、民間のペット獣医師にも参加してもらって不眠不休で大わらわだったという。

 県庁への公務員の志望者が不足しているので獣医師(公務員)の採用ができない。また、家畜衛生試験所の技師(獣医師)が足りないなど、愛媛県だけでなく四国4県すべてが同じ状況であることが分かったと加戸氏は語っている。

 そうした状況のところに、今治市選出の県議が加計学園の進出の話を持ってきた。愛媛県としては「渡りに船」と取り組んだと述べ、4県知事は連名で「四国に獣医学部を作ってくれ」「認可してくれ」と動いたと述べる。

 そこに、「俺たちの縄張りを荒らされる」と反発する勢力が現れたという。

 文科省に行くと「農水省がうんと言わない」、農水省に行くと「いや、獣医師会が反対で」とたらいまわしされたと加戸氏は語る。省益あって国益(地方益? )なしの見事な事例でもあろう。

 そこに政治主導を打ち出して登場したのが民主党政権である。鳩山由紀夫政権の終わり頃、「実施(獣医学部新設)に向けて検討」となるが、再び自民党政権となり停滞。2007年から2014年まで実に15回提案したが、ことごとく跳ね除けられ認められなかったと嘆く。

 加戸氏は「安倍首相が加計学園理事長と友達と知っていたら、直訴してでも10年前に獣医学部を作ってますよ」と語る。冗談がてらのこの一事をもってしても、首相と理事長の友人関係で獣医学部の新設が決まったのではない傍証であろう。

 前川氏は「大臣の意向」などで行政が歪められたと主張し、野党やマスコミの多くも支持してきた。しかし、加戸氏は「歪められてきた行政が正された」と主張した。

 「歪んだ行政が正された」と述べた加戸氏の重要な発言を、朝日・毎日の両紙は意図的であろうが一般紙面では報道していない。

 関連記事で朝日は前川氏の写真を7枚使用しているが、加戸氏の写真は1枚、毎日は前川氏4枚、加戸氏1枚である。他方で読売と産経は加戸氏の重要な発言を大書し、写真はそれぞれ前川氏4枚・3枚、加戸氏3枚・2枚を使用している。

 朝日と毎日を読む人たちには、閉会中審査が開かれても「獣医学部の新設」の本質的な経緯が理解されず、依然として野党や前川氏が憶測する「忖度」が働いたとしか伝わらない報道である。報道が偏り、公正さに欠けると言わざるを得ない。

■ 前川氏の行状に疑問

 前川氏はテレビのドキュメンタリーで「経済的に苦しい女性たちがそこで男性とデートしてお金をもらい、時には身体を売り、なんとか暮らしている」(「前川喜平前文科事務次官手記 わが告発は役人の矜持だ」『文藝春秋』2017年7月所収)と報道された新宿・歌舞伎町の出会い系バーに出没し、「実際に女性たちに話を聞く」などして調査をする。

 個人的に前川氏が「女性の貧困」に関心を持つのはともかく、氏は文科行政の事務方トップである。この時期に注力すべきは獣医学部新設に関わる経緯や四国に出向くなどして獣医師の充足状況調査ではなかっただろうか。

 加戸氏は「(前川氏は)大学の実情を知らないし、四国が公務員獣医師不足で苦しんでいるということは、耳に入っていなかっただろう」とも述べている。

 閉会中審査で、前川氏は「辞職後にいろいろ言わないで、次官当時に職責を全うしなかったのか」と聞かれ、「内部告発をする選択もあったかもしれないが、私としては難しかった」と答弁している。

 しかし、加戸氏が言うような状況であったならば、獣医学部の実情や獣医師不足を知らずに歌舞伎町に出没していたことになり、「行政が歪められた」という内部告発うんぬん以前の問題対処姿勢に疑問がある。「罪 万死に値する」のではないだろうか。

 日本社会、中でも官界は「虎の威」を借りないと動かない。「上司がこう言っている」という類の「忖度」は当たり前で、もっと穏便な言葉で言えば日本人が良き伝統と見る「以心伝心」ではなかろうか。

 加戸氏が明かすように、獣医師の実体から見れば、既得権益につながる岩盤規制で、「行政が歪められてきた」のが実情ではなかったか。

 従来の慣行で「歪められた行政」を正そうと、政治家安倍晋三氏が首相として国家戦略特別区域法を作ったわけで、加戸氏が「安倍政権は加計学園について粛々と胸を張って進めてもらいたい」と述べる通りであろう。

■ 政局にして倒閣を叫んでいる場合か

 民進党をはじめとした野党は、安保法制、テロ準備罪などで、阻止できなかった悔いがあるのであろう。このままでは安倍総裁が提示した憲法改正に突き進みかねないという危惧もあり、いよいよ「Not Abe」の意識を強め、加計学園問題を政局にして倒閣にもっていこうとする意志が感じられる。

 そこに力を貸したのが、前川氏が認めた「大臣の意向」などと記したいくつかの文書である。氏は文書の出所を明らかにしていないが、議論を正しい軌道に乗せるためには進んで公表すべきであろう。

 それとは別に、10日の参考人招致で、「行政が歪められた」との疑惑は、12年も前から誘致してきた事実などを、当事者であった加戸守行前愛媛県知事が証言したことにより、氷解したのではないだろうか。

 安保法制、テロ準備罪等々では、政府の拙い答弁が火に油を注ぐ状況をもたらしたこともあるが、野党が政局にしたい意図から、本質に迫る論議を避けてきた点も大きい。

 現政権を「戦争内閣」、「国民監視内閣」などと印象づけ、悪役に仕立てようとする意図が見て取れる。民進党にとっては共闘を組む共産党の方が日本の守護神でもあるかのように見えるかもしれないが、共産党は、皇室を廃止して日本の社会構造を根本から変える意図を隠していない。

 閉会中審査においても、野党に多くの質問時間が割り当てられたが、なぜ獣医学部が必要か、どうしてそれが四国であったかなどの本質的な問題よりも、「忖度」があったのかなかったのかに多くの質問が当てられた。

 野党に多くの質問時間を配分しても、ことの本質を質さず、倒閣が目的のやましい質問ばかりでは、国民にとってこれ以上の不幸はない。真実を引き出し、あるいは政策の正当性を国民に理解してもらうためにも、質問時間の配分や答弁形式などの再検討が必要ではないだろうか。

■ 北朝鮮の核とミサイル

 北朝鮮が驚異的なテンポで弾道ミサイルの発射試験などを行っている。ここ2年以内に米国の西海岸の都市を射程に収めるICBMを実戦配備するとみられている。

 そうなると、米国の拡大抑止が機能しないことが危惧される。米国の核の傘を頼りにしてきた日本は裸の状態に置かれかねない。新聞を除く出版物でも「北朝鮮『核ミサイル』から身を守る法」(「SAPIO」2017年8月号)など、日本人に警告と対処法について書き始めた文書が目立つようになってきた。

 マクマスター米大統領補佐官が「正恩体制は予測不能で残忍」と語っているように、いま必要で大切なことは「北朝鮮の核とミサイル」の議論である。また、北朝鮮を抑制させるために米国が頼みの綱とする「中国の動向」ではないだろうか。

 かつて陸海空自衛隊の元高級幹部が「日本の弱さの自覚が足りない」(火箱芳文・香田洋二・織田邦男の各氏、『WiLL』2015年10月号)と苦言を呈していた。北朝鮮による被害を受けたときの対処以前に、現在、そして近未来の日本の防衛力の実態をしり、シビリアン・コントロールの名のごとく、政治が適切に行動することである。

 その際、防衛の実態をより正確に知るためには、国会の場に制服自衛官を招致し、問題点などについての意見を聴取することである。実情を正しく把握せずに政治主導はあり得ないからである。

 「弱さの自覚」ということは、「9条を死守していれば日本は安全」は論外として、日本一国では核を持つ国に対応できない。また専守防衛できた日本には攻撃力がない、情報能力が不足している、軍事技術で劣る、シーレーンも日本周辺しか守れないなどを理解することである。

 ドナルド・トランプ大統領は「アメリカ・ファースト」で、どうして米兵を犠牲にして日本を守らなければならないのかという疑問を突きつけている。

 米国はいざとなれば米国本土に閉じこもっても生きていけるが、日本は石油やほかの資源が少ないので生きていけない。閉じこもりそうな米国を何としても引き出し、日本の防衛に巻き込まなければならない。

 日本の望みどうりに行かないのが実情であろうから、米国の拡大抑止が機能しない場合のことも真剣に考察しなければならない。核以上に全国規模の被害をもたらすサイバー攻撃対処や電磁パルス(EMP)対処などは、平時の今から対処しなければならない問題である。

 言うまでもなく、拉致被害者の救出問題もあるし、有事には押し寄せる難民問題も生起する。

 緊急に国会で議論しなければならないのは、「Not Abe」でも、加計問題でもなく、北朝鮮の核とミサイル問題である。また、北朝鮮の話題に隠れて着々と南シナ海や東シナ海、更には日本海などで、動きを活発化させている中国の動向と対処である。

 都知事選が行われた7月2日には津軽海峡で、中国の軍艦が領海侵犯した。そして15日には中国海警隊の船2隻が沖ノ島(福岡県)で、うち1隻は対馬(長崎県)でも領海侵犯し、17日には津軽海峡で長時間にわたって領海侵犯した。

 中国は日本海を北極海ルートの一環として開拓し、いずれは「中国海」にする考えさえ有しているとみられている。

■ おわりに

 周辺情勢を見ると、加計問題に足をすくわれているわけにはいかない。安倍内閣の支持率が急激に下がったが、安保法案から続く各種法案で、本質的な議論は行われてこなかった。

 どの法案も必要にして不可欠なものであったが、委員会の問答形式にも問題があり、野党とメディアの「倒閣」というトリックにかかったようなものである。

 本質を避けた議論では、日本の国益を毀損するだけである。質疑と答弁要領については再検討が必要であろう。

 日本は拉致被害者問題で米国と共闘できればいいと考えているようであるが、米国は北朝鮮に拉致されている3人を取り戻すためにトランプ大統領が金正恩委員長と会う可能性さえ追及しているようである。他力本願では、拉致被害者の救出さえ覚束ない。

 安倍政権は、「禍を転じて福となす」絶好のチャンスを得たと認識し、野党には「日本の安全」を問い糾すように仕向けてほしいものである。


北朝鮮、ミサイル発射準備か=2週間程度で―米報道
7/20(木) 5:45配信 時事通信

 【ワシントン時事】米CNNは19日、米当局者の話として、北朝鮮が弾道ミサイル発射実験の準備を進めていると報じた。

 国連安全保障理事会でより厳しい制裁措置を含む追加決議が議論される中、北朝鮮に対する制裁を後押しする日米などをけん制する狙いがあるとみられる。

 米当局者は最新の衛星写真などから北朝鮮が弾道ミサイルの発射準備を進めていると判断。大陸間弾道ミサイル(ICBM)か中距離弾道ミサイルかは不明だが、2週間程度で準備が整う見通しという。


自民・二階幹事長 米議会要人と相次ぎ会談 北朝鮮情勢など議論
7/19(水) 17:39配信 産経新聞

 【ワシントン=石鍋圭】訪米中の自民党の二階俊博幹事長は18日午後(日本時間19日午前)、共和党のハッチ上院議長代行、同党のソーンベリー下院軍事委員長、民主党のペロシ下院院内総務と相次いで連邦議会で会談した。核・ミサイル開発を進める北朝鮮など安全保障環境が厳しさを増す中、日米同盟を一層強化すべきだとの認識で一致した。

 ソーンベリー氏は会談で北朝鮮が4日に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)に触れ「米国ではテロやロシア問題よりも北朝鮮の脅威への懸念が高まっている」と強調した。二階氏は「日本としてもやれることはしっかりやる」と応じ、北朝鮮に強い影響力を持つ中国が建設的な役割を果たす必要があるとの認識を共有した。

 二階氏は中国の崔天凱駐米大使とも会談し、両国が協力して北朝鮮に自制を求める重要性を確認した。


正恩氏排除へ高まる「国内クーデター」の可能性 「斬首作戦」や「局所攻撃」ではリスク高く
7/19(水) 16:56配信 夕刊フジ

 ICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射実験を強行し、米トランプ政権の「レッドライン」を越えた北朝鮮。ただ、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を標的とした斬首作戦や軍事オプションの発動には障害もあり、決断は容易ではない。こうしたなか、「国内クーデターの潜在的可能性が高まっている」とみる専門家もいる。

 米国の独立記念日にあたる7月4日にあえて発射された「火星14」は2段式の新型ミサイルで、飛距離は米国本土に到達する8000キロ以上との見方も出ている。

 核実験の実施と並んでICBM発射を「レッドライン」と定めていたトランプ政権は、現状では経済制裁の強化という方針だが、北朝鮮はより飛距離の長い「3段式」も開発中とされ、事は一刻を争う。

 一気に事態を打開する策はないのか。軍事ジャーナリストの世良光弘氏は「特殊部隊がステルスヘリで北朝鮮国内に入り正恩氏を殺害する『斬首作戦』が考えられる」とする一方で、「成功しても退路を確保できないため、隊員の生命を保証できない」とハードルの高さも指摘する。

 次に考えられるのは、すでに米軍が把握しているという北朝鮮国内の正恩氏の拠点を含む約1200カ所を巡航ミサイル「トマホーク」などで一斉にたたく「サージカルストライク(局所攻撃)」だという。しかし、これも「そのまま第2次朝鮮戦争につながる恐れもある」と世良氏はみる。韓国に滞在する米国人や在韓米軍にも多大な人的被害が出ることも想定されるため、「トランプ氏の選択肢は限られつつある」(世良氏)。

 「ICBMの発射が、北朝鮮国内でミニクーデター発生の可能性を潜在的に高めたとも考えられる」と話すのは、評論家で軍事ジャーナリストの潮匡人氏だ。

 「北朝鮮の一般市民は発射成功を喜んでいるだろうが、一方で自国が国際的にどんな立場に追い込まれることになるか理解する人間もいる。正恩氏体制下になって以降は政権幹部の粛清や降格が繰り返され、国として安定性も欠いている。これ以上正恩氏の暴走を許さないと考える単独あるいは10人程度のグループが暗殺を実行しても不思議ではない」と話す。

 北朝鮮国内では組織的に動けば密告される可能性が高いため、「正恩氏排除」が成功するとしたら、こうした小規模な作戦だろうというのが潮氏の見立てだ。

 気になるのはその後の北朝鮮の体制だが、潮氏は「実行部隊は特定の国の後ろ盾があって正恩氏殺害に至るわけではないだろう。したがって、体制崩壊後は、米国だけでなく、中国やロシア、韓国など、どの国が関与してきても驚かない」としている。


「日本核武装論」トランプ氏の“持論”だけでない 米国で本気に語られ始めている
7/19(水) 16:30配信 産経新聞

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北朝鮮保有弾道ミサイルの射程(写真:産経新聞)

 北朝鮮による大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射は、オバマ前政権の「戦略的忍耐」による無策はもとより、「核なき世界」という理想論にも再考を迫っている。日韓の核武装を容認する発言をしたことのあるトランプ米大統領は“持論”を封印しているが、米国内では日本の核武装や韓国への戦術核再配備も論じられている。今年末に公表が予定される7年ぶりの「核態勢見直し(NPR)」に向け、核抑止力に関する議論はさらに活発化しそうだ。

 「韓国に米軍の戦術核を戻すか、日本に独自の核抑止力を整備させる。これほど速やかに中国の注意を引きつけられるものはないだろう」

 7月4日のICBM発射を受け、米保守系の有力コラムニスト、チャールズ・クラウトハマー氏はワシントン・ポスト紙への寄稿でこう指摘した。

 トランプ政権は中国に北朝鮮への「最大限の圧力」を期待したが、本気で取り組む気配はみられない。それならば、日本や韓国への核兵器配備によって、中国を「日本が核武装しても北朝鮮を保護する価値があるのかという戦略的ジレンマ」(クラウトハマー氏)に直面させようというわけだ。

 中国やロシアは逆に「朝鮮半島の非核化」で米国に協力するふりをしながら、北朝鮮の核武装に目をつぶり、日本や韓国を保護する価値があるのかという「戦略的ジレンマ」に米国を陥らせようと画策している。

 北朝鮮がICBMを発射した7月4日、中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領は首脳会談で、北朝鮮の核開発と米韓合同軍事演習を同時に凍結させる「凍結対凍結」による対話を目指すことを確認した。

 北朝鮮との取引で合同軍事演習を凍結することは米韓同盟に対する韓国の信頼度を低下させることはもとより、日米同盟に対する米国の決意にも疑義を生じさせるだろう。クラウトハマー氏も指摘するように、「中露の真の利益は非核化ではなく、環太平洋地域での米国の影響力を弱体化させる」ことにあることは明らかだ。

 もちろん、トランプ政権は北朝鮮が核開発を凍結するという甘言に乗るつもりはない。1994年の米朝枠組み合意、2005年9月に6カ国協議でまとめた共同声明での同様の約束を踏みにじり、核開発を続けてきた過去があるからだ。ティラーソン国務長官は「北朝鮮が高いレベルの(核)能力を持ったまま凍結しても対話の条件は整わない」として、核放棄の約束が先決だと求めている。

 トランプ政権は北朝鮮に対して軍事的な圧力を強め、中国に対しては北朝鮮のマネーロンダリング(資金洗浄)に関わった銀行に対する「セカンダリー・サンクション」(二次的制裁)に踏み切り、戦略的忍耐との違いをみせている。また、「核の傘」を含む手段によって同盟国の安全を保障する米国の拡大抑止に揺るぎはないと日韓両国に強調している。

 しかし、実際の軍事行動は北朝鮮による韓国への反撃を考えると困難を伴う。また、予想された通り、トランプ氏が期待してきた中国の圧力にも限界が見えてきたことで米国内で無力感が広がっているのも事実だ。

 著名ジャーナリストのファリード・ザカリア氏はCNNテレビでキャスターを務める番組で、米国が中国に今すぐ「朝鮮半島統一時の米軍撤退」を約束し、中国との協力で朝鮮半島の非核化を目指すべきだと提案した。クラウトハマー氏でさえ、結局は北朝鮮の核保有を「黙諾」せざるを得なくなるだろうと予想している。

 2010年、前回のNPR改定はオバマ前大統領の「核なき世界」という理想に沿って、核拡散・核テロ防止や核兵器の役割低下に主眼が置かれた。北朝鮮は除外されたものの非核国を核攻撃対象としない「消極的安全保証」(NSA)は、政権末期になってようやく米軍の抑止力の重要性を学んだ鳩山由紀夫首相(当時)に歓迎された。

 北朝鮮による核・ミサイル開発の進展は、米主要都市へのICBMによる反撃が予想されても米国の「核の傘」が機能するのかという古くて新しい命題を突き付けている。

 冷戦期、欧州諸国はニュークリア・シェアリング(核兵器の共有)、核使用協議、情報共有により米国が「戦略的ジレンマ」に陥ることを防いできた。脅威の高まりの中で迎えた今年のNPR改定は、アジアでの安全保障に米国を巻き込むための知恵を日本に迫っている。(ワシントン 加納宏幸)


ノドン、ムスダン、テポドン… 金正恩のミサイルの実力
7/19(水) 16:00配信 NEWS ポストセブン

 北朝鮮は、1983年4月、リバース・エンジニアリング(模倣設計)によって製造したスカッド(射程320km、全長11.2m)の打ち上げに成功し、イランやイラクに輸出するようになった。1993年5月、北朝鮮が独自開発した日本向けのノドン(火星7号、射程1300km、全長15.5m)の発射に成功した後、1998年8月に多段式のテポドン1号(白頭山1号、射程1000~2000km、全長25m ※23.5m説あり)を打ち上げた。

 射程600kmのスカッドC(火星6号)の射程を1000kmに延長したスカッドERも開発され、2007年にはロシア製R27潜水艦発射弾道ミサイル(NATOコードネームSSN6)をベースに開発されたムスダン(火星10号、射程4000km、全長12.5m)が軍事パレードに初登場した。現在実戦配備されている北朝鮮のミサイルは、「スカッドC」「スカッドER」「ノドン」「ムスダン」の4種類である。

 2012年12月に人工衛星の軌道投入を成功させたテポドン2号(銀河3号)は、ミサイルとして使用すればアメリカの西海岸に届く射程1万kmのICBMと推定される。しかし、金正恩は銀河3号はICBMではなく宇宙ロケットと考えているようで、金正恩が考えるICBMは、固定式ではなく移動式の発射台で、液体燃料ではなく固体燃料のエンジンで、アメリカまで届くものであり、KN08、KN14が完成間近なICBMと考えられている。

 また、中距離ミサイルで固体燃料ロケットのKN11(北極星1号)、KN15(北極星2号)、そしてスカッドを改良した火星12号などの新型ミサイルが次々と公開されているが、これらのミサイルは日本に直接的に影響があるものではない。

●解説・文/惠谷治

※SAPIO2017年8月号


20年に核放棄合意を=対北朝鮮で韓国大統領諮問委
7/19(水) 14:50配信 時事通信

 【ソウル時事】韓国の文在寅大統領の諮問機関「国政企画諮問委員会」は19日発表した「国政運営5カ年計画」で、2020年に北朝鮮の完全な核放棄に向けた合意を達成することを目標に掲げた。

 北朝鮮の非核化実現のため、「制裁や対話などあらゆる手段を活用する」と改めて表明。核開発の凍結から完全な核廃棄に至る包括的交渉に備えた方策をまとめ、交渉していくと強調した。

 南北関係では、韓国政府が最近提案した北朝鮮との軍事当局者会談、赤十字会談のほか、経済、スポーツなどの分野の会談も進め、会談の体系化、定例化を図る構想を示した。さらに、既存の南北合意を尊重し、新たな合意を盛り込んだ「南北基本協定」の締結を目指す方針も明らかにした。


自民・二階俊博幹事長、米下院軍事委員長と会談 北朝鮮の脅威に「やれることはなんでもやる」
7/19(水) 11:21配信 産経新聞

 【ワシントン=石鍋圭】訪米中の自民党の二階俊博幹事長は18日午後(日本時間19日午前)、ワシントンで共和党のソーンベリー下院軍事委員長と会談し、核・ミサイル開発を強行する北朝鮮問題に対処するため、日米同盟を深化させていく方針で一致した。北朝鮮に強い影響力を持つ中国が一層の役割を果たす必要があるとの認識も共有した。

 ソーンベリー氏は北朝鮮が4日に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)に触れ「米国ではテロやロシアの問題よりも北朝鮮の脅威への懸念が高まっている」と強調した。二階氏は「日本としてもやれることはしっかりやる」と応じ、安全保障分野での議員間交流の促進を訴えた。

 これに先立ち、二階氏は共和党のハッチ上院議長代行、民主党のペロシ下院院内総務とも面会し、経済や安保分野での連携強化を確認した。


「ICBM、能力まだ未熟 米国を正確に狙えず」 米制服組ナンバー2、議会公聴会で証言
7/19(水) 8:30配信 産経新聞

 【ワシントン=黒瀬悦成】米軍制服組ナンバー2のセルバ統合参謀本部副議長は18日、上院軍事委員会の公聴会で証言し、北朝鮮が4日に発射実験をした大陸間弾道ミサイル(ICBM)について、現時点で米本土の標的に正確に命中させる能力はないとの見方を明らかにした。

 セルバ氏は、弾道ミサイルの射程については米本土に到達可能だと指摘しつつも、「複数の専門家によれば、北朝鮮はミサイル(の実用化)に求められる誘導や制御の能力を実証していない」と述べた。

 セルバ氏はその上で、「4日の発射実験をみる限り、北朝鮮が正確または確実に米国を攻撃できるとは思えない」と強調した。

 今後の対応に関しては「北朝鮮が核武装すれば中国にとっても脅威となる」と述べ、中国に対し、北朝鮮の安定維持ばかりを考えず、北朝鮮による核兵器の実戦配備阻止に向けて同国に圧力をかけるよう求めていくべきだと訴えた。

 ただ、中国による対北圧力の取り組みに関しては「当初は中国が圧力行使に前向きの兆しがあったが、現在までに成果を上げていない」とした。

 さらに、北朝鮮への先制軍事攻撃に関しては「潜在的な選択肢として検討する必要がある」とした上で「攻撃がもたらす結果について真剣に考慮しなくてはならない」と強調した。


北ミサイル想定した避難訓練 山梨市10月、身延も年内に
7/19(水) 7:55配信 産経新聞

 県は18日、北朝鮮による弾道ミサイルの発射を想定した県内初の住民避難訓練を10月17日、山梨市で行うと発表した。身延町でも年内に実施する。後藤斎知事は会見で「緊急行動に対する県民の理解を深めていきたい」と訴えた。

 県は国の要請を受け、住民避難訓練の共催を全市町村に打診。参加意欲が高かった山梨市と身延町での実施が決まった。

 山梨市での訓練は、国の主導で県、同市が参加する形。市内の特定地域を決め、数百人の市民が参加する。国、県、市で詳細を調整している。

 県防災危機管理課は「Jアラート(全国瞬時警報システム)のミサイル発射情報を特定地域内の防災行政無線で流し、参加者に自らの判断で避難してもらうことになるだろう」としている。

 一方、身延町の訓練は県と同町が主催し、住民と町内の公立学校が参加する予定。特定地域の町民が参加する。同課は「住民と生徒・児童の訓練を一体で行うか、別々に行うかなどを検討している」としている。県はこれらの避難訓練で分かった課題を、対応策の検討に生かす。


韓国歩み寄り、北は絶好機 日米と歩調乱す恐れ
7/19(水) 7:55配信 産経新聞

 【ソウル=名村隆寛】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権が日米の懸念にもかかわらず、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮に当局間会談を提案した。「緊張緩和のための対話と協力は核問題解決にも寄与する」(趙明均(チョ・ミョンギュン)統一相)との言い分だが、会談が北朝鮮ペースになる可能性が十分にある。

 提案が文在寅大統領の意向なのは確実だ。文氏は今月6日、ベルリンでの演説で、朝鮮戦争(1950~53年)休戦協定締結から64年の今月27日に軍事境界線付近での敵対的行為停止などを北朝鮮に呼びかけた。

 北朝鮮は文氏の演説に対し「破廉恥な詭弁(きべん)だ」(15日付の労働新聞)と非難しつつも、「先任者ら(朴槿恵(パク・クネ)前政権)とは異なる立場だというのは幸いだ」と評価した。

 さらに、「政治・軍事的な対決状態の解消が必要」と主張している。韓国側の今回の提案は、こうした北朝鮮の反応に呼応したものだ。

 朴政権が再開した対北宣伝放送に反発する一方、外貨を獲得できる開城(ケソン)工業団地や金剛山(クムガンサン)観光の再開を切望する金正恩(キム・ジョンウン)政権の北朝鮮にとって、韓国側からの歩み寄りは国際的な孤立から抜け出す絶好の機会だ。

 文氏は誘い水を向けた思いかもしれないが、北朝鮮は核やミサイルの放棄を認めず、その姿勢は根本的に全く変わっていない。むしろ、文氏の「対話と圧力(制裁)」による対北政策を「寝言のようだ」(労働新聞)と一蹴している。

 文氏の念願の南北対話が再開しても、北朝鮮が米韓合同軍事演習の停止などを条件に持ち出すことは必至。南北対話で北朝鮮が韓国を抱き込む手法は、文政権が流れをくむ金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)両政権で実証済みだ。むしろ、文氏の安易な歩み寄りが、対北圧力で歩調を合わせてきた日米との足並みを乱す恐れがある。


韓国、北に軍事会談提案 米は否定的、文政権根回しせず?
7/19(水) 7:55配信 産経新聞

 【ワシントン=黒瀬悦成、北京=藤本欣也】スパイサー米大統領報道官は17日、韓国政府が北朝鮮に対して南北軍事会談を提案したことに関し、トランプ大統領がこれまでに掲げてきた北朝鮮との対話再開の条件と現状とでは「明らかに大きな隔たりがある」と述べ、否定的な考えを示した。

 トランプ政権は、核実験や弾道ミサイル発射などの挑発行為をやめようとしない北朝鮮に対し、日米韓の3カ国連携を軸にして「最大限の圧力」をかける方針を掲げてきた。

 韓国の文在寅大統領が6月末にワシントンでの講演で述べたところでは、トランプ大統領は米韓首脳会談で「適切な条件下であれば北朝鮮と対話を始めることができる」と表明した、としている。北朝鮮との対話再開に関しては、米政権からの「お墨付き」を得たと解釈しているとみられる。

 しかし、トランプ政権としては、あくまでも北朝鮮が核放棄に向かう意向を示さない限りは対話に応じない、というのが現状での立場だ。首脳会談での認識のずれが今回の会談提案につながった可能性がある。

 文政権が米政権側と十分な調整をしないまま今回の行動に出たとすれば、米政権の強い反発を買うのは必至だ。日米韓の連携態勢にも悪影響が及ぶのも避けられない情勢だ。

 ◆中国は歓迎の意

 一方、中国外務省の陸慷報道官は17日の記者会見で、韓国政府が南北軍事会談を提案したことについて、「朝鮮半島の南北双方が対話によって関係を改善し、協力を推進することは半島の緊張緩和に役立つ」と歓迎の意を表明した。

 「双方が積極的に努力し、対話再開の条件をつくり出してほしい」と述べ、北朝鮮が対話に応じることに期待を示した。


「ついに、トランプ大統領の精神は崩壊か」と落合信彦氏
7/19(水) 7:00配信 NEWS ポストセブン

 ジャーナリストの落合信彦氏は、「アメリカの劣化」を一貫して指摘している。ドナルド・トランプ大統領の存在は、同盟国の日本にとって大きなリスクであると言い切る。

 * * *
「この大統領の精神状態は大丈夫か?」

 そんな声が、アメリカで数多く上がっている。米紙ワシントン・ポストのコラムニスト、ジェニファー・ルービンは、「トランプの精神状態には深刻な懸念がある」「大統領がこんなにも不安定なのは、大きな問題だ」と指摘した。

 我が国の安全保障は、こんな同盟国のトップに頼っているのである。6月には、トランプの奇妙なツイッター投稿も話題になった。

〈Despite the constant negative press covfefe〉

 存在しない「covfefe」なる英単語が登場したのだ。この意味不明な投稿に接した人々からは、すぐに「coverageのタイプミスではないか」という指摘がなされた。もしそうだとしたら「連日の否定的なメディア報道(press coverage)にもかかわらず」という意味にはなる。

 ただし、キーボードの配列を見ればわかるが(あるいはスマートフォンから打ったとしても)、coverageをcovfefeと打ち間違えたとしたら、よっぽど手が震えているか、幻覚を見ているとしか思えない。そもそも、トランプのこのツイートには前後の文もなく、何の脈絡もなかった。「精神状態は大丈夫か?」という懸念が出るのも、当然だろう。

 繰り返す。日本の安全保障は、こんな男に依存しているのだ。何と言っても世界の安定にとって最も懸念すべきは、アメリカの大統領とその側近らがFBIにマークされているということである。

◆事実誤認と嘘と誇張

 トランプが解任した前FBI長官のジェイムズ・コミーは、6月の公聴会証言で「トランプが、ロシア疑惑捜査をやめるよう要請した」と語った。今後は、元FBI長官で“ロシアゲート疑惑”を調べる特別検察官に任命されたロバート・モラー率いる捜査チームが「トランプ政権の闇」に迫ることになる。

 本誌前号でも指摘した通り、“ロシアゲート疑惑”は驚くほど拡大している。特にFBIが注目しているのが、トランプの娘婿で上級顧問のジャレッド・クシュナーだ。すでにアメリカの複数のメディアは、「クシュナー氏が捜査対象になっている」と名指しで報じている。

 クシュナーは、昨年12月にロシア駐米大使とニューヨークで会談。この時は、ロシアゲート疑惑の中心人物と目されている前大統領補佐官のマイケル・フリンも同席していた。さらに、トランプ政権発足前に、ロシア政府系の対外経済銀行頭取とも会っていたことが明らかになっている。

 今後、次々にトランプ政権とロシア側の癒着は明らかになるだろう。ロシアによる大統領選介入、選挙システムへのハッキングも指摘されている。「トランプ大統領」という存在そのものの正統性さえ疑われるのだ。

 近著『そして、アメリカは消える』で詳述した通り、かつて強く美しかったアメリカが劣化すると、世界はジャングルと化してしまう。

 特に今年に入ってから、各地でテロが頻発するようになった。5月から6月の相次ぐテロは衝撃的だった。イギリス中部マンチェスターのコンサート会場で起きた爆弾テロでは、22人が死亡。ロンドンのテロでは7人が犠牲となった。イランのテヘランでも国会議事堂などが襲撃され、17人が死亡した。いずれもIS(イスラム国)が関与したと見られている。

 2015年にフランス・パリで起きたシャルリー・エブド襲撃事件では12人が殺害されたが、それと同規模のテロが日常的に起きるようになってしまったのだ。日本も他人事ではない。いつ国内でテロが起きてもおかしくないし、北朝鮮も「日常的」にミサイルを発射している。

 金正恩が毎週のようにミサイルをぶっ放しているのに、安倍政権はいつもの「厳重に抗議する」というフレーズを繰り返すだけで、本質的な対応策を考えようともしない。国会は「加計学園疑惑」一色で、安全保障に関する論議は忘れ去られたまま閉会した。

 文部科学省の「総理のご意向」文書問題では、官邸が「再調査はしない」と突っぱね続けた挙げ句、世論の猛烈な批判を浴びて結局、再調査を迫られた。安倍政権の迷走は明らかだ。

 この体たらくで、もしテロや北朝鮮のミサイルで国民に犠牲が出たらどうなるのか。官邸も国会議員たちも慌てふためくだけで、まともな対応は何もできないだろう。

 アメリカの軍事力で、金正恩やISを叩いてもらう?

 安倍が一緒にゴルフを満喫した同盟国の大統領は、ありえないミスタイプをして、「精神状態に深刻な懸念」がある、FBIに狙われた男だ。日本が「アメリカさん、タスケテください」と泣きついたところで、トランプが日本のために兵を派遣するだろうか。断言するが、それは絶対にない。

 トランプは、パリ協定を独断で簡単に離脱したのと同様、日米同盟など忘れてしまったかのように振る舞い、「私は日本のためではなく、アメリカ市民のために大統領に選ばれたのだ」などと言い出すはずだ。日本人は、その時に後悔しても、遅いのである。

※SAPIO2017年8月号


北朝鮮ミサイル、精度欠く=一部国土に届くと認める―米軍高官
7/19(水) 6:11配信 時事通信

 【ワシントン時事】米軍のセルバ統合参謀本部副議長は18日、上院軍事委員会の公聴会で証言し、北朝鮮が4日に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)について、一定の精度をもって米国を攻撃する能力はないとの認識を明らかにした。

 
 北朝鮮はICBM発射を弾頭部分の大気圏再突入技術の最終確認が目的だったと位置付け、「完全な大成功だ」と宣言していた。だが、副議長は米国にとって北朝鮮のミサイルが現実の脅威となるには時期尚早との見方を示した。

 副議長は北朝鮮のICBM開発が急速に進んでいると認めつつも、「ミサイルの誘導制御能力を実証していない」と指摘。「一定の精度とそこそこの成功率をもって米国を攻撃する段階には達していない」と述べた。一方、ミサイルの飛距離に関しては「明らかに米国の一部に届く」と認めた。


年後半、トランプ政権を中心に世界で高まる地政学リスクに備えよ
7/19(水) 6:00配信 ダイヤモンド・オンライン

 米国でトランプ政権が成立してわずか6ヵ月しか経過していないのに、国際社会における米国のリーダーシップは目に見えて衰えた。そもそもトランプ大統領が掲げる「米国第一」の考え方は自国の短期的利益を優先し、リーダーシップが損なわれても構わないと言っているように聞こえる。だが米国は引き続き圧倒的な国力を持つ国であり、これに代わるリーダーが出現するとも考えられない。時が経てば変化の可能性はあろうが、少なくとも当面は、米国の求心力が衰えていく過程で生じる地政学リスクを明確に認識し、備えを作る必要があるのだろう。

● トランプ政権崩壊のリスク 捜査や共和党の動きで弾劾も

 今年後半に向けて、国際政治や安全保障でのさまざまなリスクが高まる。

 その“震源地”ともいえる米国では、「ロシアンゲート」の動向がどうなるかだ。

 この問題でトランプ大統領が抱えるのは、米国民主主義の根幹である「デュー・プロセス」を損なったという疑惑がかけられていることである。透明で公正であるべき大統領選挙で、ロシアと共謀し選挙介入があったのではないか、大統領はFBI長官に対しトランプ陣営にいたフリン前国家安全保障担当補佐官を捜査対象から外すように圧力をかけ、司法妨害を犯したのではないかといった嫌疑がかけられている。

 特別検察官の捜査は続いているが、おそらく年末までには捜査結果が出ることが予想され、結果次第では弾劾に繋がることもあり得る。仮に弾劾には至らなくとも、トランプ大統領の政治的立場は相当に弱まると考えざるを得ない。

 捜査や議会での弾劾に向けた動きと並行する形で、今後、議会では、オバマケア代替法案の処理や、減税やインフラ投資などトランプ政権の主要な政策を実現するために必要な予算審議、、更には未だ埋められていない行政府の副長官・次官などの主要ポストの承認などが行われる予定だが、どうなるのか、先行きが見えてない。

 トランプ大統領誕生の母体となったのは白人労働者層であり既成政治勢力を嫌う人々だったが、ワシントンで統治に係ってくるのは議会、司法、有識者、メディアなどの既成政治勢力そのものであり、これらの層のトランプ大統領に対する反発は根強い。

 特に来年11月の中間選挙を控えて、ちょうど一年前となる今年秋頃には、共和党議員の間では、果たしてトランプ政権の下で再選されるのだろうかという深刻な思いから、反トランプなどの動きが出てくる可能性もある。

 トランプ大統領を取り巻く環境は極めて厳しくなると考えざるを得ない。

● 北朝鮮問題が火を噴くリスク 北の核実験、米の軍事行動の懸念

 本年後半に、北朝鮮が核実験を行う可能性は紛れもなく存在する。その場合、米国は軍事行動に出るのだろうか。

 朝鮮半島をめぐるリスクは一段と、きな臭いものになる。

 4月の米中首脳会談でトランプ大統領は、中国に強く迫ることで中国が北朝鮮に対して十分な圧力をかけ、北朝鮮が核廃棄に向けて交渉に応じてくる可能性があると踏んだのかもしれない。米国はその後も、一貫して軍事的手段が排除されていないと鮮明にするとともに空母などの軍事力を示し続けた。

 しかし北朝鮮はその後もミサイル実験を続け、7月4日には米本土に届く大陸間弾道弾(ICBM)の実験に成功したと伝えられた。国連安保理では、中国とロシアが連携して、米国などが求める北朝鮮へのさらなる制裁に慎重な態度をとっている。

 米国は北朝鮮のミサイル関係部署と取引を行ったとして中国丹東銀行の米国での活動を禁じる二次制裁に踏み切り、また台湾への武器輸出などを実施し中国を牽制する措置を取り出している。

 トランプ大統領は軍事行動を起こす「レッドライン」がどこにあるか明言していないが、国際社会でミサイル実験や核実験がレッドラインだと見られるのは避けられないのかもしれない。

 軍事行動を起せば、北朝鮮の反撃次第では甚大な人命の犠牲が韓国や日本で生じることが怖れられるし、もし軍事行動を起こさなければ米国は「張子の虎」と見なされ、抑止力は損なわれる。

 中国はどう動くのだろう。当然、核実験を未然に防ぐ努力は行うだろう。にもかかわらず核実験を行った北朝鮮に対して石油の禁輸といった北朝鮮に響く措置をとるのだろうか。おそらく米国が軍事行動を控えるとすれば、それは北朝鮮が無条件で交渉に出てこざるを得ない程強力な制裁措置を中国がとる場合のみなのだろう。

 今後、事態が収束していく可能性は薄く、情勢は緊張していくだろうし、日米間、場合によっては韓国も含めて、万が一の時に備えて危機管理計画の策定作業が急がれることになるのだろう。

● 中国情勢流動化リスク 習総書記と党長老の綱引き

 一方、中国では、今年秋には第19期共産党大会が開催され、今後5年の党指導部人事が決定される。

 習近平総書記は権力基盤を万全のものとするため、国民に人気の高い「反腐敗闘争」の手を緩めず、また自分が約束した「中国の夢」として所得倍増に必要な年率6・5%を超える経済成長を実現してきている。

 習総書記は前任の胡錦濤総書記にはなかった共産党の「核心」としての地位を固めており、場合によっては定年を越えて、今後10年総書記の地位にとどまる、あるいは毛沢東のような党主席といった地位を手に入れるための布石を打つ可能性も排除されない。

 習総書記にとっての不安要因は党の長老がこのような動きを是認するのか、という事なのだろう。党大会前には長老が揃う「北戴河会議」が行われることになる。この会合の結果次第で、習体制が盤石なものになるのか、どうかという事であろうか。

 習総書記にとっても、トランプ大統領は、行動が予測しづらい面があり、対米関係は更なる不安要因なのだろう。

 4月の首脳会談では、上記の北朝鮮問題と並んで米中間で緊張が走った貿易不均衡問題については、「100日計画」といった形で、「是正」に努力していくということにして、対米関係をうまくマネージした。

 ところが今日、米国は、中国側の動きが鈍いことに苛立ちを高めていると報じられている。米国は台湾に対する武器供与を行う事を明らかとし、南シナ海においても「航行の自由」作戦を再開した。

 米国の対中牽制は北朝鮮問題が動かない事へのいら立ちと説明されているが、今後の展開について、北朝鮮が核実験に踏み切るなどのリスクが現実となった時には中国も極めて難しい決断を迫られる。

 即ち、北朝鮮への石油供給を止めることができるのかという点である。この問題は朝鮮戦争に係わってきた共産党長老たちの関心事項であり、党大会を前に国内情勢も流動化していく可能性がある。

● 中東内の対立先鋭化リスク IS駆逐後もスンニ派VSシーア派

 中東では、武装勢力「イスラム国(IS)」を駆逐していく戦いは勝利しつつある。

 ISの拠点だったイラクのモスルは解放され、シリアのラッカにおいてもこの1、2ヵ月でISは駆逐されていく可能性が高い。しかしISが駆逐されたとしてもイラク、シリアにおいて国内情勢が安定化する見通しには欠ける。

 特にシリアにおいてはアサド政権と、米国などが支援する対反政府勢力の戦闘が停止されるとは考えにくく、アサド政権を含む関係国の和平協定が成立するとは考えにくい。

 ISの駆逐後も、イラク、シリアを含め中東で対立が激化していく事が予想されるのはシーア派とスンニ派の対立、シーア派のイランとスンニ派のサウジアラビアの対立である。

 サウジアラビアでは若いムハンマド・ビン・サルマン副皇太子が皇太子に就任し、対イランにおいてもさらに強硬なアプローチをとる可能性が強い。他の湾岸諸国と共にカタールと断交し、イスラム過激派との断絶やアルジャシーラ放送の停止などを求める背景にはイランとの関係を維持するカタールをたたくという意図があるのだろう。

 このようなサウジアラビアとイランとの対立激化の背景には中東を巡る色々な国々の思惑の違いがある。トランプ米政権はオバマ政権のイランとの関係改善の動きを覆し、イスラエルとサウジの関係の緊密化を進めた。トランプ政権の「反イラン」の傾向は強い。一方、イランはシリアのアサド政権やロシアとの関係を強固にしている。

 今年後半においてもカタール問題はくすぶり続けるだろうし、米国やイスラエルとの連携を強化するサウジやエジプトを含むスンニ諸国と、ロシアとの協調を強化するイランなどシーア派との対峙が中東における最大の対立軸として尖鋭化していくであろう。

 また、その結果として、トランプ大統領の登場で関係改善の展望が開けたかに見えた米ロ関係も停滞していくのだろう。

● 欧米が疎遠となって行くリスク 独仏連携でEU団結

 欧米関係も、両者が疎遠になる中で、従来リベラルな国際秩序を構築するうえでの中心的存在であったG7がバラバラとなって行くリスクが高まっていくのではなかろうか。 米国は「パリ協定」からの離脱の方針を明らかにし、また米欧を結びつける工夫と考えられていた米EU自由貿易協定交渉も中断した。先般のNATO首脳会議では米国が求めていた「GDP比2%」という国防費目標について、欧州諸国は前向きの対応を約束したが、これはメルケル独首相が述べた「もう一国に依存する時代は終わった」という“米国離れ”の認識が背景にあっての事なのだろう。

 仏でEU懐疑派の極右ルペンを破りEU推進派のマクロンが大統領に選任され、国民議会でもマクロンの政党が過半数を超えたのは欧州の安定に資する出来事だった。9月のドイツでの総選挙ではメルケルは勝利することとなるのだろうし、独仏連携の下でEUが団結を取り戻すこととなるのだろう。

 一方、英国総選挙では保守党は過半数を割り込み、メイ首相はEU離脱の「Brexit」交渉においても強硬離脱(ハードブレクジット)を進めることは難しくなった。

 EUの英国に対する態度は強硬となって行くだろうし、英国を巡っては不透明感が漂う。米国との関係強化に走ったとしても果たしてトランプの米国との関係強化が英国の国際社会での立場を強くすることに役立つのであろうか。

 むしろ欧州と米国との関係は疎遠となり、これまでの「G7」体制の影響力や指導力低下につがなる可能性がある。

● 「一強」の安倍政権支持率急落 リスクに備え緻密な戦略必要

 最後に日本の抱えるリスクである。

 安倍内閣の支持率が急速に下降した。森友問題や加計問題で浮き彫りになったのは政策を巡る批判ではなく、安倍政権の統治の姿勢であった。

 とりわけ「忖度」がこれほど問題になった背景には官邸が官僚の人事を差配し、異論を封じるような形となったことがある。これは自民党との関係でも、メディアとの関係でも当てはまる。民主主義国で多様な議論を封じるような方向で政権が動けば必ず結果的には政策を間違える。

 対外政策についても懸念は大きい。上に述べたような世界の地政学リスクを認識し備えを作っていくためには緻密な戦略が必要である。

 もう米国一辺倒といった時代は遥か昔に終わり、日本は日米同盟関係を活用し、アジアにもっと強固な協力基盤を作らなければならない。そのためにはプロフェッショナルであるべき官僚や有識者が自由に異論を述べられる体制を作らなければならない。

 さもなければ単に政権の浮沈だけではなく日本国の浮沈にかかわってくることになるのだろう。ここで安倍政権が原点に戻り謙虚な姿勢で統治に当たれば日本のリスクは回避できるのかもしれない。

 (日本総合研究所国際戦略研究所理事長 田中 均)


北朝鮮ミサイル誘導能力欠如、正確な攻撃不能=米軍制服組幹部
7/19(水) 1:08配信 ロイター

[ワシントン 18日 ロイター] - 米統合参謀本部のポール・セルバ副議長は18日、北朝鮮のミサイルについて、飛距離は確保したもののミサイルを標的に誘導する能力に欠けており、米国を正確に攻撃する能力はないとの見方を示した。

同副議長は上院軍事委員会で、7月4日に北朝鮮が実施した弾道ミサイル発射実験で同国が米国を正確性に攻撃する能力を持っていないことが示されたと指摘。北朝鮮はミサイルを標的に誘導する技術をまだ持っていないとの考えを示した。

セルバ副議長は米軍制服組ナンバー2。


<韓国大統領特別補佐官>文正仁氏インタビュー 詳報
7/19(水) 0:18配信 毎日新聞

 文正仁韓国大統領特別補佐官のインタビュー詳報は次の通り。

 --文在寅大統領が言う北朝鮮の核問題に関する「段階的、包括的なアプローチ」とは何か。今回提案した軍事会談、赤十字会談の意味は。

 段階的というのは北朝鮮が核・ミサイル開発をまず凍結し、その後に非核化に向かうということだ。そのうえで非核化と朝鮮半島の平和体制構築とを包括的に扱う。凍結段階においては「軍事攻撃せず、崩壊させ、吸収統一する意思はない」などと、北朝鮮を安心させることが重要だ。そのためには対話が必要だ。米韓首脳会談でも話し合われたのは最大限の圧迫と対話だ。人道的問題と軍事衝突を避けるための対話は、米国も事実上容認している。それに従って進めているものだ。

 --7日にドイツで日米韓首脳会談が行われた。北朝鮮の核問題で3カ国は一致しているのか。

 3国の協調体制は明確だ。ただ、現在の米国の立場、日本の立場では米朝、日朝対話は難しい。その中で可能性は韓国が最も高いので、3国協調しながら対話については韓国が主導する。制裁と圧迫を加えながらも対話の枠組みがあってこそ、北朝鮮が最終的に交渉のテーブルにつく。その役割を韓国が担うということだ。

 --韓国主導の対話が核廃棄への国際的な対話に結びつくか。

 北朝鮮も核問題は北朝鮮と米国の問題だとしており、韓国が入る隙(すき)はない。重要なことは、北朝鮮と信頼関係を構築し影響力を行使することができれば、韓国が6カ国協議再開のための主導的な役割を果たすことができる。まず韓米同盟があり、米国と協議する。その延長線上に今回の赤十字会談と軍事会談の提案があり、米国も十分理解すると思う。米国や日本は国内向けに韓国は前のめりだと心配を表明しうるが、文大統領は北朝鮮に積極的にならざるを得ない。日本も米国も驚くことはないと思う。

 --対話と圧力の進め方について、中露との調整も必要だ。可能か。

 文政権は(李明博、、朴槿恵の)保守政権から負の遺産を多く受け継いだ。北朝鮮は核・ミサイル実験を行い、統制不可能な状態となった。また、前政権が単独で圧力を加えるのが難しいため、国連や日本に協力を求めた結果、韓国が主導的な役割ができなくなった。前政権が「終末高高度防衛(THAAD)ミサイル」の在韓米軍配備を認め、米国と中国の間で板挟みになってしまった。

 --文大統領は11日、「朝鮮半島の問題を我々が解決する力はない」と述べたが、主導的役割を果たせないという趣旨か。

 (保守政権時代の)わが国が誤った政策を展開し、そのような結果を導いたため、文大統領としては無気力にならざるを得なかったのだろう。しかし、文大統領は「我々が主導的にやってみよう」と決断した。

 現在、米国や日本がやや(対話再開に)否定的な立場を取っているが、北朝鮮と対話しようと軍事会談と赤十字会談を提案した。北朝鮮が知るべきなのは、南北対話が行われてこそ、朝米や朝日対話にもプラスになるということだ。現在、(我々の提案を)検討中だろう。

 --ただ、すぐの対話再開は難しいのではないか。

 大統領はよく分かっているだろう。盧武鉉政権で秘書室長を務めていたからだ。政権最後の年に2回目の南北首脳会談を行い、合意事項の履行が難しかった。だから文大統領は、できるだけ早期に南北対話を行い、在任中に南北間の非核化、平和体制構築のための里程標を作りたく、急いでいる。任期が終わりに近づくほどモメンタム(勢い)が失われる。

 --北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した直後に南北対話の構想を発表したのは、難しい判断だったのではないか。

 構想(発表)の延期や内容の変更を求めることに対し、大統領が事実上、受け入れなかった。大統領の朝鮮半島の平和構想がICBM1発よりはるかに重要だったため、ICBMより上に平和構想があったのではないか。

 --ICBM発射をどう評価するか。

 米国のミサイル専門家とメールをやりとりしたが、ICBMを作る予備段階にいると見るべきだ、成功したICBM発射と見るのは難しいという。私もそれが正しいと思う。

 --4月に米朝間で緊張が高まったが、米軍による軍事行動は行われなかった。不可能だと考えていたか。

 マティス米国防長官がはっきりと明らかにした。考えられない選択肢だ。北朝鮮は全国土が要塞(ようさい)化されており、軍事行動を通じた目的達成は簡単ではない。北朝鮮指導部を壊滅させるなどの政治的目標の達成も現実的には難しい。また、在韓米軍の主要施設は都心にあり、百数十万人の犠牲者が出ると言われ、韓国が米軍の軍事行動に賛成するのも難しい。

 --日韓関係の展望は。

 (一昨年12月に慰安婦問題解決のため日韓両政府が交わした)慰安婦合意は、朴槿恵政権が国民的情緒を排除して一方的に決めた。文大統領としては、国民的情緒を無視できない。ただ、韓日関係の障害にしてはならないと示すため、シャトル外交を復活させることにした。韓米首脳会談でも韓米日3カ国の協調を強化すべきだという米国の要請を受け入れた。

 日本では知られていないが、盧元大統領は歴史問題は簡単に解決しないが、歴史問題による摩擦は最小限化し、一般的な協力は最大限行おうという考えだった。文大統領も盧元大統領と差はない。日本に対して偏見を持っていない。


<韓国>「南北対話で突破口」 非核化へ環境整備
7/19(水) 0:14配信 毎日新聞

 【ソウル米村耕一、大貫智子】韓国政府は17日、北朝鮮に対し、南北軍事当局者会談の開催や南北離散家族再会事業開催のための赤十字会談を具体的な日程を挙げて提案した。北朝鮮が核・ミサイル開発を続ける中での相次ぐ対話提案について、文在寅(ムン・ジェイン)大統領のブレーンを務める文正仁(ムン・ジョンイン)統一外交安保特別補佐官は18日、毎日新聞との単独インタビューに応じ、「文大統領は(核問題解決の)突破口を探ろうとしている」と述べ、南北対話の推進は朝鮮半島の非核化に向けた環境整備が目的と強調し、理解を求めた。

 文補佐官は2000年と07年の2度にわたる南北首脳会談にいずれも同行し、金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代に北朝鮮政策に深く関与した革新系の重鎮学者。日米の外交安保筋にも人脈が太く、文政権でも南北対話の戦略を練る実質的なキーマンの役割を果たしているとされる。

 文補佐官はこのタイミングでの対話提案について、6月末の米韓首脳会談で南北対話を韓国が提案することに米側の理解を得たうえで、南北軍事会談と離散家族再会事業再開のための協議を申し入れたとし「米国も事実上容認している」と説明。核問題は米朝対話が中心で「韓国が入る隙(すき)はない」との認識を示した。核問題解決のためには「核開発凍結が1段階、非核化が2段階」の段階的アプローチが必要だとした。

 一方で、李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵(パク・クネ)両保守政権が制裁一辺倒で周辺国との連携を強めたため、「韓国が主導的な役割を果たせなかった」と分析。「(日米韓の)3国は協調しながら、対話については韓国が主導する。それが韓国の役割だ」と述べ、国際的な「圧迫と対話」の枠組みの中で、韓国は対話を通じて北朝鮮を交渉の場に引き出す狙いがあると語った。

 文政権の提案に対し、18日夕現在で北朝鮮から回答はないという。

 文補佐官は「今、検討中ではないか」と見守る考えを示した。

 文大統領が5月の就任以来、対話に積極的なのは、盧武鉉政権で青瓦台(大統領府)秘書室長だった07年、盧氏の退任間際に南北首脳会談を行い合意事項の履行が困難だったためだとし、「(北朝鮮との交渉は時間がかかることを理解しているため)できるだけ早期に対話を行おうと急いでいる」と解説した。

 今月4日に北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射し、6日にベルリンで行った南北対話呼びかけの演説は、発表延期や変更を求める声もあったが「文大統領が受け入れなかった」と明かした。


北朝鮮のICBM発射実験を受け、可変翼の戦略爆撃機「B-1Bランサー」が飛来 ー 日米韓連携の訓練を展開
7/18(火) 21:10配信 BUSINESS INSIDER JAPAN

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北朝鮮のICBM発射実験を受け、可変翼の戦略爆撃機「B-1Bランサー」が飛来

北朝鮮がICBM(大陸間弾道ミサイル)発射実験を行った3日後の7月7日(現地時間)、アメリカ、韓国、そして日本の3カ国の航空機が共同訓練を行った。

【画像】7月7日、グアムのアンダーソン空軍基地で離陸準備を行う戦略爆撃機B-1Bランサー。韓国空軍のF-15や航空自衛隊のF-2と訓練を行うために朝鮮半島へ向かった。

グアムから朝鮮半島へ10時間をかけて飛来したアメリカ空軍の戦略爆撃機「B1-Bランサー」は、韓国空軍のF-15と合流して、韓国と北朝鮮を隔てる非武装地帯(DMZ)近くの演習場に訓練用爆弾を投下。帰路は、航空自衛隊のF-2が同爆撃機を護衛した。

「北朝鮮の行為は、我々の同盟国やパートナー、そして母国に対する脅迫である」と、太平洋空軍司令官テレンス・オショーネシー(Terrence O’ Shaughnessy)大将は声明の中で述べた。

「明確にしておこう。我々は十分に訓練を行っており、装備も整っている。ことが起きれば、持てる最大限の力で対応する」

ICBM発射実験を受け、アメリカとその同盟国である韓国、そして日本が行った訓練の様子を紹介しよう。

満月に近い月明りの下、グアムの空軍基地で離陸を待つB-1Bランサー。
B-1は、もともと核爆弾を搭載するよう設計されたが、今は核爆弾は搭載できない。しかし、より多くの通常爆弾を搭載し、マッハ1.2で飛行できる。

太平洋地域における軍事的緊張の高まりのため、アメリカはグアムに常にB-1Bを配備している。

アメリカと韓国の連携を示すこの写真は、北朝鮮に対する強力なメッセージとなる。

アメリカは、戦略爆撃機を頻繁に韓国に飛行させることで北朝鮮を牽制してきた。だが今回、アメリカ空軍は一歩踏み込み、非武装地帯の近くに訓練用爆弾を投下した。

帰路は航空自衛隊のF-2がB-1Bを護衛した。

[原文:Photos show US, South Korean, and Japanese aircraft on mission to flex on North Korea after ICBM test]

(翻訳:仲田文子)


自民、防衛白書を了承=北朝鮮ミサイル「ICBM級」
7/18(火) 18:58配信 時事通信

 自民党は18日の国防部会で、2017年版防衛白書の内容を了承した。

 北朝鮮が7月4日に発射した弾道ミサイルを「大陸間弾道ミサイル(ICBM)級」とした上で、「長射程化や核兵器の小型化・弾頭化を実現した場合、軍事的挑発行為の増加につながる可能性もあり、強く懸念すべき状況となり得る」と指摘した。


ロシアが北朝鮮の核を恐れない理由
7/18(火) 18:00配信 ニューズウィーク日本版

<体制保障さえすれば金一族は合理的な考え方ができる人々だとロシアは考えている。安全が保障されれば、あとは北朝鮮とアメリカの間に冷戦時のような核抑止が働く>

アメリカの北朝鮮政策にとって、7月4日の米独立記念日はひどい1日だった。北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に成功しただけではない。同じ日にロシアのウラジーミル・プーチン大統領と中国の習近平国家主席がモスクワで会談。共同声明で、朝鮮半島の緊張の沈静化に支持を表明し、北朝鮮の核・ミサイル開発凍結を求めると同時にアメリカと韓国にも合同軍事演習を中止するよう求めたのだ。

アメリカは別のアプローチにこだわり続けている。ここ数カ月は中国が北朝鮮を説得して核・ミサイル開発をやめさせるよう、対中圧力を強めてきた。先週ドナルド・トランプ米政権が、中国には単独で北朝鮮の核問題を解決する能力もしくはやる気がないと見限ると、北朝鮮企業と取引をする中国の企業や個人に対して金融制裁を科した。

【参考記事】北朝鮮のICBM、アメリカの対北抑止施策揺るがす=川上・拓大教授

一方トランプ政権は北朝鮮問題の解決に向けて、ロシアの協力も引き出そうとした。5月に北朝鮮がロシア極東のウラジオストク港沖の海域にミサイルを着弾させた時は、こんな声明を発表した。「ミサイルはロシア領土の至近距離まで到達した。実際、日本よりロシアに近かった。ロシアが喜んでいるはずがない」

ミサイル着弾しても定期航路開設

ロシアは朝鮮半島が非核化すれば望ましいと思っているが、実際は北朝鮮のミサイルをそれほど懸念していない。ロシアは北朝鮮問題への唯一の解決策は北朝鮮と交渉し、金正恩政権の存続を保障することだとみている。北朝鮮の核開発に歯止めをかけることは支持するが、経済制裁には慎重で、体制転換には断固として反対する。その点がアメリカの思惑と異なり、国際的な取り組みを根本的に妨げる要因になっている。

【参考記事】半島危機:プーチン静観は、北朝鮮よりトランプのほうが危ないから

ロシアが対北朝鮮で融和政策を好む理由の1つは自国の利益のためだ。5月に北朝鮮がロシア極東のウラジオストク方面へミサイルを発射したのと同じ週、北朝鮮はウラジオストク港との間に定期航路を新設した。

北朝鮮は国家として自給自足を目指す一方、ロシアとの間に驚くほど多くの経済的な結びつきを持っている。2国は石炭や石油製品を調達し合い、とりわけ燃料不足に悩む北朝鮮側に恩恵を与えている。正確な統計はないが、北朝鮮出身の多くの留学生や数千人の単純労働者がロシアに滞在し、特に極東地域に集中している。現状では2国間の経済協力の規模は小さいが、もしアメリカが北朝鮮への経済制裁を解除し北朝鮮が経済開放に舵を切れば、ロシアとの貿易が拡大すると期待する専門家もいる。

【参考記事】英「ロシアに核の先制使用も辞さず」── 欧州にもくすぶる核攻撃の火種

ロシアが対北朝鮮で融和政策を取る最大の理由は、北朝鮮の振る舞いに対し、アメリカやその同盟国と非常に異なった解釈をしているからだ。長年ロシアは、北朝鮮とわずかに国境を接しているにも関わらず、金一族に対してアメリカよりはるかに楽観的な見方をしてきた。冷戦初期、北朝鮮とソ連は共産主義の価値観を共有していたが、そうしたイデオロギー上の連帯感はとうの昔に消え去った。

ロシアは金一族は奇妙だが、合理的だとも考えている。金正恩が核兵器を手にしたのは本当だ。だがロシアのアナリストは、北朝鮮が核兵器で先制攻撃すれば、アメリカによる核の報復を受けて金も北朝鮮も破滅することを、金は承知しているとみる。冷戦時代に米ソに核兵器の使用を思いとどまらせた核抑止の論理が、北朝鮮の攻撃を回避するうえでも役に立つというのだ。そのため多くのロシアのアナリストは、北朝鮮が国家の安全保障に自信をもてて、アメリカによる軍事攻撃を抑止できるという点で、北朝鮮の核開発は朝鮮半島情勢の安定化に役立つと主張する。

脅しがもたらした核開発

ロシア政府が北朝鮮問題でアメリカと一線を画すのには、他にも理由がある。ロシアは中国と同じく、朝鮮半島が統一されて北朝鮮の政権がアメリカの同盟国に取って代わられる事態をまったく望んでいない。ロシア政府は中国に同調し、米軍による韓国への最新鋭迎撃ミサイル「THAAD(終末高高度防衛ミサイル)」配備に強く反発している。アメリカが東アジア地域に重点を置く限り、ロシアが今も最優先に掲げるソ連崩壊後の地域をめぐる争いにアメリカの目は行き届きにくい。そのうえ、金が譲歩しないことでアメリカが怒りの矛先を向けるのは中国だから、ロシアがアメリカに同調しないでいることは簡単だ。

実際ロシアの見方では、朝鮮半島を緊張させた責任は、北朝鮮だけでなく同じくらいアメリカにある。そうした見方からすると、そもそも金一族がミサイルや核を開発するのは自己防衛のためだという。「北朝鮮は通常、自分から仕掛けるよりやられたらやり返すタイプだ」と、ロシアの外交政策分析の第一人者で政治学者のフョードル・ルキヤノフは述べた。

「北朝鮮は、強がるのは賢明でないことをイラクのサダム・フセイン元大統領やリビアのムアマル・カダフィ元大佐の末路から学んだ上で、ミサイルや核を開発してる。ミサイルや核の存在が、他国による介入の代償を許容できないほど押し上げている」。ロシアのアナリストの多くは、アメリカが北朝鮮を体制転換させると言って脅しさえしなければ、そもそも北は核兵器開発の必要性を感じなかっただろうと主張する。

北朝鮮は韓国の首都ソウルを射程に収める大量の通常兵器はもちろん、核兵器も保有するため、トランプが米軍による軍事攻撃をちらつかせる行為は北朝鮮による脅威と同じくらい危険だと、ロシアは考えている。ロシアの見方では、制裁は核実験やさらなる開発の凍結に一定の役割を果たすかもしれないが、北朝鮮が核開発を続ける背景にある論理は変えそうにない。すでに北朝鮮は深刻な食糧不足や経済が壊滅した状況でも存続可能だと証明した。ロシアの。アナリストはアメリカ側に問いかける。なぜ経済制裁を強化すれば、北朝鮮にとってアメリカに対する唯一鉄壁の防衛力である核兵器の開発を手放すよう北を説得できると思うのかと。

その問いかけは、アメリカが行動するうえで重荷になる。アメリカは朝鮮戦争で平和条約を締結しておらず、軍事的に北朝鮮を脅し続けているとロシアは指摘する。先日の北朝鮮によるミサイル発射実験後、プーチンは北朝鮮への批判を避け、北朝鮮とアメリカがともに方針を転換するよう呼び掛けた中国の立場を支持した。

ロシアはアメリカを責め続ける

アメリカは北朝鮮に対して核開発をやめるよう圧力をかける意思も能力もない中国に苛立ち、新たな選択肢を模索している。アメリカとしては、このまま北朝鮮に米本土を射程に収めるミサイルの開発や実験を続けさせる事態は避けたい。トランプが今年1月、北朝鮮が核弾頭を搭載したICBMで米本土を攻撃する能力を持つ可能性はないと約束した手前もある。米軍が北朝鮮の核関連施設を攻撃すれば、韓国や日本を巻き込む大規模な戦争に発展する危険性がある。

もしアメリカが北朝鮮の核開発を容認し体制存続に保障を与えるなど、北朝鮮政策を穏健なものにしていたら、ロシアも他国と足並みを揃え、北朝鮮に核・ミサイルの開発や実験をやめさせるよう圧力をかけたかもしれない。だがアメリカが北朝鮮への軍事攻撃や体制転覆を選択肢として残している限り、ロシアは金正恩だけでなくトランプにも責任を負わせ続けるだろう。

(翻訳:河原里香)

From Foreign Policy Magazine


韓国、南北軍事会談を提案 対話実現へ働き掛け具体化
7/18(火) 12:47配信 ロイター

[ソウル 17日 ロイター] - 韓国国防省は17日、北朝鮮に対し、南北軍事境界線付近での敵対的行為の全面停止に向けた軍当局の会談を21日に板門店北側の「統一閣」で実施することを提案した。5月に就任した韓国の文在寅大統領が南北対話への働き掛けを具体化させた。

大韓赤十字も、南北離散家族再会事業の実現のため、赤十字会談を8月1日に開くことを北朝鮮側に呼び掛けた。

政府当局者間の会談は2015年12月以来実施されておらず、南北離散家族再会事業も同年10月に行われて以降停止状態にある。

北朝鮮は今月初めに大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を行うなど、核・ミサイル開発を加速させているが、文大統領はドイツで今月開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議でICBM発射を「挑発行為」と非難しながらも北との対話を目指す考えを示していた。

趙明均統一相は会見で「朝鮮半島の緊張緩和や和平実現に向けた南北対話と協力は、南北関係や北朝鮮の核問題で互恵的な好循環を生み出すことに寄与する」と強調。

また、北朝鮮が昨年遮断した、軍用通信線と政府間ホットラインの回復を求めた。

文大統領は先に、敵対的行為を1953年の休戦協定締結64年となる7月27日に停止することを提案している。

米国のスパイサー大統領報道官は韓国の提案に対し「トランプ大統領は現状について、(対話再開)の条件が整っているという状況からかけ離れていると強調してきた」と述べ、冷ややかな反応を示した。

中国は韓国の提案を歓迎。陸慷・外務省報道局長は定例会見で「南北が現在の行き詰まりを打開し、対話・協議の再開に向けた環境を整えるため懸命に取り組むことを望む」と述べた。

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