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2017年5月27日 (土)

北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・89

去る1月6日に核実験を行なった残虐な中世の亡霊・暗黒独裁国家・北朝鮮が、今度は長距離弾道ミサイル発射実験の準備を進めていたが、ついに7日9時31分に発射した。

政府は7日午前、北朝鮮による弾道ミサイル発射を受け、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)を開き、国民の安全確保に万全を期すとともに、米韓などと緊密に連携し、北朝鮮に厳しく対応していく方針を確認した。
NSCで首相は、「米国や韓国など関係国と連携し、必要な対応を適時適切に行う」よう求めた。また、首相は関係省庁に対し、(1)落下物などによる被害がないかの確認(2)情報収集・分析の徹底(3)関係国との連携―を指示した。

安倍晋三首相は7日午前、首相官邸で記者団に対し、北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射したことについて「断じて容認できない。明白な国連安全保障理事会決議違反だ。国際社会と連携し、毅然として対応する。国民の安全と安心を確保することに万全を期する考えだ」と述べた。

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リンク:北朝鮮が弾道ミサイル発射 排他的経済水域内に着水か - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<北朝鮮>菅官房長官 ミサイルのEEZへの落下を発表 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米韓両軍が種類などを分析…北発射のミサイル - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮が飛翔体発射と韓国軍-聯合ニュース - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮が弾道ミサイルを発射…防衛省 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:東部から弾道ミサイル=日本のEEZ内に落下―スカッドか、450キロ飛行・北朝鮮 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮と戦争かICBM保有の黙認かを迫られた米国 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮との戦争「壊滅的」=米国防長官 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北、新型迎撃ミサイル発射に成功と報道 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<北朝鮮>「合格だ」金正恩氏の対空ミサイル試射視察を報道 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮を巡る“楽観報道” カエルとダチョウの楽園でいいのか --- 潮 匡人 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮情勢 「制空権の妄想粉砕」“新型”対空迎撃ミサイル試射で金委員長 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮の対空兵器、「欠陥克服」と金委員長 量産と配備を指示 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:アメリカ、3隻目の空母を西太平洋へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:G7 安倍首相、島国マルタ訪問 日本の現職首相で初 旧日本海軍戦没者墓地も慰霊 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:新型迎撃ミサイルの試射「成功」=金正恩氏、量産・配備指示―北朝鮮 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:安倍首相:北朝鮮問題、放置なら「伝染病」のように拡大-記者会見 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米空母3隻目、西太平洋へ 30日にICBM迎撃実験 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:G7 北の脅威、欧州も共有 安倍首相が主導し一定の成果 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<G7サミット>安倍首相が内外記者会見 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<G7サミット>安倍首相、対北朝鮮で成果強調 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<米国>ミサイル防衛強化図る 30日にICBM迎撃実験 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「保護主義と闘う」一転明記=北朝鮮制裁、完全履行を―G7サミット首脳宣言 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<G7サミット>「保護主義と闘う」宣言 表現弱め米容認 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米、「北」想定しICBM迎撃実験へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国新政権が行き詰まれば「天皇への謝罪要求」の可能性も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米軍、初のICBM迎撃実験へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:歴史は繰り返す、米中の覇権争い - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<米国>ICBM迎撃実験へ 北朝鮮警戒、30日太平洋上空 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米、国務省の北朝鮮担当が訪欧へ 制裁強化に向け協議か - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米が初のICBM迎撃実験 北朝鮮の脅威にらみ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:露中外相、米を牽制 韓国へのTHAAD配備で - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:対北「対話より圧力」 日米首脳会談、融和イメージ払拭 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米軍、初のICBM迎撃実験へ…AP通信 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

北朝鮮が弾道ミサイル発射 排他的経済水域内に着水か
ねとらぼ 5/29(月) 7:06配信

 5月29日5時40分ごろ、北朝鮮東岸より弾道ミサイルが発射されたと菅義偉官房長官が発表しました。ミサイルは日本の排他的経済水域内に着水した可能性があります。

 これまでに船舶や航空機に被害は確認されていませんが、菅官房長官は「極めて問題のある行為であるとともに、国連安保理決議等の明らかな違反だ。北朝鮮に対してもっとも強い表現で非難します」と会見で発表。今後は続報が入り次第追加して発表するとしています。


<北朝鮮>菅官房長官 ミサイルのEEZへの落下を発表
毎日新聞 5/29(月) 7:05配信

 北朝鮮のミサイル発射を受けて、菅官房長官は29日午前6時40分すぎから会見し、日本の排他的経済水域内(EEZ)に着水したと見られると明らかにした。会見の全文は以下の通り。

 本日5時40分ごろ、北朝鮮東岸より弾道ミサイルが発射され、日本海の我が国の排他的経済水域内に落下したと見られる。現時点において、付近を航行する航空機や船舶への被害報告等の情報は確認されていない。

 総理にはただちに報告を行い、情報収集、分析に全力を挙げ、国民に対して迅速、的確な情報提供を行うこと、航空機、船舶などの安全確認を徹底すること、不測の事態に備え万全の体制を取ること、以上の3点について指示があった。

 政府においては、官邸、危機管理センターに設置している官邸対策室において、情報収集、さらに緊急参集チームを招集し、対応について協議している。今回の弾道ミサイルの発射は航空機や船舶の安全確保の観点から、極めて問題のある行為であるとともに、安保理決議等への明確な違反である。我が国としてはこのような北朝鮮の度重なる挑発行為を断じて許すことはできず、北朝鮮に対して厳重に抗議を行い、最も強い表現で非難した。

 引き続き情報の収集、分析に全力を挙げ、今後追加して公表すべき情報を入手した場合は、速やかに発表する予定だ。


米韓両軍が種類などを分析…北発射のミサイル
読売新聞 5/29(月) 7:01配信

 【ソウル=中島健太郎】韓国の聯合ニュースによると、北朝鮮が29日早朝、東部・元山(ウォンサン)付近から東に向け、弾道ミサイルとみられる飛翔体1発を発射した。

 韓国軍が明らかにした。韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は、午前7時半に国家安全保障会議(NSC)を開くよう指示した。米韓両軍がミサイルの種類などを分析している。


北朝鮮が飛翔体発射と韓国軍-聯合ニュース
Bloomberg 5/29(月) 6:59配信

北朝鮮は29日早朝に飛翔体を発射し、新たなミサイル試射とみられる、と聯合ニュースが伝えた。韓国軍を引用している。

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は核兵器の開発プログラムを加速している。

原題:North Korea Fires Projectile, Yonhap Says, Citing South Korea(抜粋)


北朝鮮が弾道ミサイルを発射…防衛省
読売新聞 5/29(月) 6:44配信

 防衛省は29日早朝、北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、日本の排他的経済水域(EEZ)内に着水する可能性があると発表した。


東部から弾道ミサイル=日本のEEZ内に落下―スカッドか、450キロ飛行・北朝鮮
時事通信 5/29(月) 6:29配信

 【ソウル時事】日本政府は29日、北朝鮮が同日午前5時40分ごろ、東岸から弾道ミサイルを発射したと発表した。

 日本海の日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したとみられる。韓国軍によると、ミサイルはスカッドと推定され、東部・元山から450キロ飛行した。米太平洋軍は、北朝鮮が短距離弾道ミサイルを発射し、6分間飛行したことを探知したと発表した。

 菅義偉官房長官によれば、船舶・航空機への被害は確認されていない。安倍晋三首相は、情報収集・分析や安全確認の徹底などを指示。米ホワイトハウス当局者も、「(北朝鮮が飛翔=ひしょう=体を発射したことを)米政府は把握している。トランプ大統領は報告を受けた」と述べた。韓国の文在寅大統領は国家安全保障会議(NSC)常任委員会を開催する。

 北朝鮮は14日に北西部・亀城から、21日には中部・北倉から弾道ミサイルをそれぞれ1発発射している。日本のEEZ内に北朝鮮のミサイルが落下したのは、3月6日以来。

 トランプ米政権は空母を相次いで朝鮮半島近海に派遣して軍事的圧力を強めており、北朝鮮の相次ぐミサイル発射には、核・ミサイル能力の向上を誇示し、トランプ政権をけん制する狙いがあるもようだ。

 北朝鮮の朝鮮平和擁護全国民族委員会の報道官は今月28日の声明で、米韓が6月、朝鮮半島海域で米空母「カール・ビンソン」と「ロナルド・レーガン」を投入して過去最大規模の合同演習を計画していると指摘。「朝鮮半島情勢を最悪の爆発の限界線に追い込む危険な軍事的妄動だ」と非難していた。


北朝鮮と戦争かICBM保有の黙認かを迫られた米国
JBpress 5/29(月) 6:10配信

 今年1月1日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は、ICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射実験の準備が「最終段階にきている」と表明した。その後の度重なるミサイル発射試験は、いかに北朝鮮がミサイル開発に拍車をかけているかを示している。

 北朝鮮は、国際社会の制裁と米国の軍事的圧力が強まるなか、5月14日、5月21日と立て続けに弾道ミサイルの発射試験を行った。また、威力のより大きい核実験も命令があり次第可能であるとしている。

 北朝鮮の核・ミサイル能力は日増しに向上し、いかなる核大国にも「耐え難い損害」を与えられる水準の「最小限核抑止」水準に近づいている。他方、米国にとっては、今が、北朝鮮の米本土に到達するICBM保有を阻止する、最後の機会であろう。

 米国はいま、北朝鮮との戦争を覚悟するか、ICBMの保有を黙認するかの瀬戸際に立たされている。米国が軍事的選択肢をとれば、日韓が大なり小なり戦場になることは避けられず、日韓両国も当事者として直接的な危機に直面していると言える。

■ 1 「最小限核抑止」態勢に向け驀進する北朝鮮

 ある国が信頼のおける核抑止力を保有する段階には、いくつかの越えねばならないハードルがある。特に重大なハードルは、いずれの核大国に対しても「耐え難い損害」を与えられる「最小限抑止」段階の核戦力の水準を保有する直前の段階である。

 この段階は核拡散を阻止する側からみれば、核疑惑国の核保有を軍事的に阻止できる最後の機会である。逆に北朝鮮にとっては、米国など核大国による核施設への先制破壊の危機が最も高まる時期でもある。

 米露は相互確証破壊水準の核戦力を保有しており、中国もこれに近づいている。その他の最小限抑止水準の核戦力を保有している国は、英、仏、イスラエル、パキスタン、インドである。

 今の時点では北朝鮮はまだ最小限抑止の水準に達してはいない。軍事技術的には、以下の3つの点が挙げられる。

 (1)数百キロトン以上の出力を持つ水爆の核実験に成功していない。
(2)大気圏内に再突入した後も衝撃や熱などに耐えて機能する再突入弾頭技術が実証されていない。
(3)核弾頭の搭載可能な十分な搭載量を持つ米本土に届く射程1万キロ以上の大陸間弾道ミサイルの発射試験にまだ成功していない。

 今後、これらの技術的課題を克服することができれば、後は量産し配備を進めることで、数年以内に最小限抑止に近い段階に到達することも不可能ではないであろう。

 地下化され分散された秘密の核、ミサイル関連生産工場や発射基地などを、先制空爆などにより一挙に破壊することは困難である。

 そのため、一度上記の技術的問題点を克服することができれば、北朝鮮の独裁体制が続く限り、最小限核抑止段階に達するのは時間の問題となる。その段階では、軍事力による核戦力の破壊は、確実な核報復を招くため、事実上不可能になる。

 北朝鮮指導部、特に金正恩委員長は、もし最小限抑止水準の核戦力の保有に成功すれば、米中露いずれの核大国の干渉も排除し、独立自尊の自立国家となれると確信しているのであろう。

 そうなれば、核恫喝を加えつつ北主導で平和裏に韓国を併合し、朝鮮半島を統一することも夢ではなくなる。

 その夢が実現する目前まで来ているこの段階で北朝鮮が、今さら自ら核・ミサイルの開発を放棄することは、ほぼあり得ないとみるべきであろう。

 金日成主席以来、何のために、数百万人の餓死者を出し、国際的な孤立、経済制裁と大国の干渉に苦しみながら、何度も瀬戸際政策の危機を乗り越えて、ここまで開発を進めてきたのか。

 それを考えれば3代目の金正恩委員長としては、核・ミサイル開発放棄はあり得ない決断であろう。

 むしろ、完成目前でいつ先制攻撃を受けて潰されるか分からない、これまででも最も危険な段階を、一刻も早く無事にやり過ごすことが、今や北朝鮮にとり至上命題になっている。

 そのために、休む間もなく核実験や各種のミサイルの発射試験を繰り返しているとみるべきであろう。もちろん、国内の記念日や国際的な外交交渉に合わせて試験を行い、その外交的効果を得ようとするかもしれないが、今ではそれらは副次的要因に過ぎない。

 北朝鮮は今では、一刻も早いICBMの完成にすべてをかけていると言えよう。この段階までくれば、北朝鮮が経済制裁や外交交渉で核・ミサイルの開発放棄を強いられる可能性は、ほぼゼロに等しいと言わねばならない。

■ 2 より高度なICBMを目指した可能性の高い「火星12」の打上げ

 5月15日の『朝鮮中央通信』は、前日14日に新型の地対地中長距離弾道ミサイル「火星12」の発射実験が実施され、高度2111.5キロまで上昇し、飛距離787キロを飛んで目標とする水域に着水し、「成功した」と報じている。

 さらに、「大型の重要な核弾頭の装着が可能」であり、実験によって「過酷な再突入環境でも核弾頭爆発システムの動作性を確認した」としている。

 この14日のミサイル発射はロフテッド軌道で行われた。この軌道では、真上に近く打ち上げて飛距離を出さず高度を上げて、大気圏再突入時の速度を加速させることができる。そのことから、北朝鮮が主張するように、大気圏再突入時に核弾頭が衝撃、熱などに耐えて機能を発揮するかテストしたとの見方もできる。

 また最大射程についても、4500キロ以上に達し、ムスダンでは十分には届かなかったとみられる北朝鮮の発射基地から約3500キロあるグアムも、確実に射程下に入るとみられている。

 このミサイルの細部の性能については、『38ノース』(1917年5月20日付)が弾道解析やコンピューターシミュレーションの結果に基づく分析結果を発表している。

 それによれば、弾頭の再突入時の信頼性については、高度2000キロ程度では再突入速度が弾頭の再突入時の信頼性をテストするには不十分であり、ロフトテッド軌道をとった主な目的は周辺国への影響を回避するためであろうとしている。

 火星12ミサイルの形状から、4月15日の「太陽節」の軍事パレードに初めて登場した「KN-17」とみられる。同ミサイルは、3段式ICBM「KN-08」を2段式にして小型化し、スカッドに由来する機動型再突入弾頭を搭載し、ムスダンに使われていた車両を使用した移動式ミサイルに最も類似している。ただし、長さは15メートル足らずで、本格的なICBMというには小型すぎる。

 また4月16日と同月29日に連続して発射試験に失敗しているが、ムスダンの移動用車両から発射されたためムスダンと誤認されたものであり、新型の火星12の発射試験であった可能性もある。それならば連続の失敗もあり得る。

 米メディアの一部には、空母を狙った対艦弾道ミサイルとの見方もあるが、再突入弾頭の信頼性も十分に実証できていない北朝鮮が、移動中の空母を攻撃できる弾道ミサイルを保有しているとは考えにくい。

 しかし、KN-17の弾頭部には4枚の誘導翼が装着されているといった兆候、核弾頭の威力半径を考慮すれば、将来、信頼できる誘導可能な核弾頭を搭載したKN-17改良型の地対艦弾道ミサイルが登場する可能性はある。

 注目されるロケット・エンジンについては、『38ノース』(同年5月19日付)は、KN-08の1段目に使用されたツィンエンジンではなく、ノドンの原型となった、ソ連製潜水艦発射弾道ミサイル「R-27(NATOコードSS-N-6)」のエンジンを4本束ねたものの改良型の域を出ておらず、酸化剤や推進薬も変わっていないと分析している。

 ただし、この分析結果については、後述する5月24日付の分析では、エンジンも推進薬も改良された可能性があるとみている。

 いずれの分析結果でも明確に言えるのは、火星12のエンジンではICBMにするには出力が不足していると指摘している点である。

 5月19日の分析では、火星12は飛距離を出すため、ロケット本体の構造体については無理に軽量化を図っている。その結果、移動式にすると燃料満タン状態では強度不足で変形するため、車輌移動式には使用できないとみている。

 問題は、火星12が創られた目的である。単にムスダンの射程を延伸しグアムを確実に攻撃するための新型IRBM(中距離弾道ミサイル)なのか、KN-08を2段式にし、そのエンジンや部品の性能を確認するための試験なのかにより、意義は大きく異なる。

 もしもKN-08系列の新型ICBM開発のステップとしての試験なら、今回の成功によりICBM完成に必要な技術が蓄積されていることになる。

 『38ノース』(5月20日付)は総合的には、技術的に見て今回の火星12の成功は、ICBMに近づいてはいるものの、重大な進展とは言えないと評価している。

 ICBMの完成時期については、「米国の都市が明日にも、あるいは今年中にも危機にさらされることはありそうにもない。なぜなら、(ICBMとして)フルスケールの実験を行わねばならないからだ。今回の縮小したシステムによる発射試験は、その出発点に過ぎない」と結論づけている。

 他方、最新の『38ノース』(5月24日付)では、より詳細な分析結果が示されている。

 エンジンについては、4基のバーニア(姿勢制御用補助エンジン)付きの単一ノズルのメインエンジンからなるとみられる。しかし、ムスダン系列のソ連製「R-27」の発展型でも、KN-08系列のR-27のツィンエンジンでもなく、新型の可能性もあるとしている。今年3月燃焼試験を行った新型エンジンを使用したのかもしれない。

 また、推進薬についても、抑制赤煙硝酸を酸化剤とし非対称ジメチルヒドラジン(UDMH)を組み合わせている可能性が高いが、ムスダン系列は酸化剤として四酸化窒素(NTO)を使用している。

 今回は、エンジンの火焔が画像処理され変色しているため、これまでと異なるより効率的なUDMH/NTOの組み合わせによる推進薬を使用しているか否かは判別できない。

 火星12は一般に2段式とみられているが、外見上、分離機構が確認できず1段式かもしれない。しかし、新しい内蔵型の分離機構が使用されているかもしれず、入手できた画像からは判別できない。

 もしも1段式とすれば、射距離が4500キロに達したことは驚くべきことである。1段式でこの射距離を持ったミサイルはソ連のR-17(SS-5)しかなく、R-17は80トンもあったが、火星12は20トン程度に過ぎない。この重量でこれだけ飛ばすには、新型のエンジンと大幅な構造物の軽量化に成功していなければならない。

 しかし例えそうであったとしても、火星12が公表された2111キロの最高点に達するには、再突入弾頭もからのまま飛ばさねばならなかったであろう。

 したがって、西側のレーダ追尾により確認された加速性能からみて、重い弾頭を搭載した、新しい分離機構を持つ2段式ミサイルとみるのが妥当であろうとしている。

 またこれらの新しいエンジン、構造体、分離機構などが搭載されたミサイルをグアム攻撃のみのために開発したとは考えにくい。新しいICBM開発計画の途上にある試験とみるべきである。

 新型エンジンの開発に成功すれば、北朝鮮は、R-27のツィンエンジンに替わり、より効率的で信頼性のあるエンジンが得られ、限られたソ連からの余剰供与品に頼らずに自力生産できるようになる。

 分離機構が改善されるだけでなく、ミサイルの構造そのものが改良されていれば、不整地でもミサイルの運搬が容易になるであろう。

 これらの利点は、新型のより強力で能力の高いICBMの出現をもたらすであろう。しかし、逆に新型完成にはミサイル全体の再設計が必要なことも意味しており、火星12の試験が完了しなければ新型のICBMの最終的な設計は完成しないことになる。

 その意味では、新型ICBMが来年中にも実戦配備される可能性は低い。今回の火星12の成功により1年程度は早まったかもしれないが、それでも2020年よりも前に新型ICBMが作戦可能になることは、ありそうにもない。

 以上が5月24日付の分析の要旨である。北朝鮮の現段階でのICBM保有時期に関する妥当な見通しと言え、5月20日付の分析結果と一致している。

 以上の評価は、科学的かつ客観的なデータ分析に基づくものであり、信頼がおけるであろう。火星12の射程について、5月22日の『朝鮮中央通信』はハワイやアラスカも射程に収められると主張しているが、エンジン出力からみてもまだグアム程度までしか有効に攻撃できないレベルではないかとみられる。

 またその攻撃目的は、ムスダンの射程を延伸し確実にグアムを攻撃できるIRBMとすることなのか、3段式ICBMの一部をテストしたのかは、現段階では明確に判断できる直接的根拠はない。しかし、5月24日付の分析結果からみれば、後者の可能性が高いとみられる。

 いずれにしても北朝鮮は、今後もICBMの技術的な完成を目指し、各種のミサイル発射試験を繰り返すであろう。特に、新たな大型ロケット・エンジンが搭載されたミサイルの発射試験に成功した時がICBM完成の大きなステップとなるであろう。

■ 3 即応性、残存性が向上し全土から攻撃可能になった「北極星2」

 『朝鮮中央通信』は5月22日、中距離弾道ミサイル「北極星2」の実戦配備に向けた最終発射実験に「成功」したと報じた。21日夕に内陸部の北倉(プクチャン)から発射されたミサイルは約500キロ飛行し、日本海に落下した。実験に立ち会った金正恩委員長は、北極星2の実戦配備を承認し、量産化を指示した。

 朝鮮中央通信によると、北極星2は、キャタピラー式の移動発射台から空中に射出後にエンジンに点火する「コールドローンチ」方式を採用。固体燃料エンジンなどの信頼性に加え、弾頭部に搭載したカメラの映像で姿勢制御の正確さも実証されたと強調した。

 金正恩委員長は、「命中精度は極めて正確で、完全に成功した戦略兵器だ。百点満点だ」と北極星2を評価し、「核戦力の多様化と高度化をさらに進めるべきだ」と述べたという(『産経新聞』平成29年5月23日)。

 北極星2の発射成功については、『38ノース』(1917年4月25日付)も、朝鮮中央通信の報道内容を認め、以下のように高くその意義を評価している。

 北極星2はSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)の北極星1の技術を地上発射型に使用したものであり、固体燃料を使用していることから、発射までの準備時間が短縮され、先制攻撃や発見のリスクが大幅に下がり、より安全なところで準備できるため、残存性と即応性が向上した。また固体燃料は、取り扱いと維持整備が容易で、構造も単純である。飛距離も伸ばすことができる。

 さらに戦車のシャーシを改造したキャタピラー式の移動車輌に搭載されているため、装輪車に比べて路外の各種地形を踏破して展開できるようになった。

 今回の北倉も湖に近い土質の悪い内陸地である。北朝鮮は、ほぼ全土に移動し、そこから迅速に北極星2を発射できる能力を持つようになった。運用がより柔軟にできるようになり、山岳地など広域に分散配置でき、発見、制圧がより困難になったと言える。

 コールドローンチ方式であるため、圧縮ガス以外の発射薬などの量が減り、発射用キャニスターは小型になり、より狭いところから発射できるようになった。また起立式発射台を噴煙で破損するおそれが少なく、迅速な再装填と連続発射ができる。空中で点火するためミサイルが爆発事故を起こしても被害は少ない。

 ミサイルの軌道はロフテッド軌道であった。意図的に弾頭重量を1.6~1.7トンに加重し、1000キロを超える高度まで打ち上げ、約550キロの近くに落下させている。弾頭重量がこれまでより増加したことは、搭載する核弾頭の出力が増大することを意味する。最大射程で発射すれば、射程は2300キロ~2500キロに達すると見積もられる。

 ロフテッド軌道の場合、再突入速度が速くなり、ミサイル防衛システムによる迎撃はより困難になる。再突入弾頭の試験とともに、ミサイル防衛システム突破能力の誇示という狙いもあるのかもしれない。

 火星12と北極星2の発射試験成功は、北朝鮮がこれまで主流だった液体燃料方式以外に、固体燃料方式の北極星系列の弾道ミサイルの開発も並行して行っていることを示している。金委員長の言う「核戦力の多様化と高度化」を目指していると言えよう。

 この一連の2回の発射試験の成功は、金正恩独裁下で北朝鮮が国力を挙げて、「最小限核抑止」態勢を目指してきた成果を誇示したものとして、極めて注目される。

 4月の軍事パレードでは、2種類の北極星3・ICBMが登場した。『38ノース』は、トラック搭載型は、直径が1.9メートルあり、KN-14の諸元から、最大射距離は、重さ550キロの弾頭で1万2200キロ、重さ750キロの弾頭で1万300キロに達し、いずれも米本土に到達可能と推定している。

 今後、北朝鮮は液体燃料式をすべて固体燃料式に替えるかもしれない。その場合、まずスカッドとノドンが固体燃料式になるであろう。現在はどちらも従来からの液体燃料を使用し、配備数は計800基以上とみられる。

 これらが固体燃料式になった場合、特にノドンと改良型スカッドは日本を標的としており、即応性、残存性が向上し日本に対する脅威度はさらに増大する。なお、固体燃料式への換装は徐々に進むが、1対1方式ではないとみられている。

 さらに、ムスダンの固体燃料方式の北極星2への換装も進むかもしれない。ICBMについては、固体燃料式で発射試験に成功し、移動化され信頼性も確保できれば、将来固体燃料式になるかもしれない。

 北朝鮮は以上から、北極星系列の固体燃料方式を、液体燃料方式と併行してここ10年来開発しており、液体燃料方式にもスカッド、ノドン、テポドン系列と、ムスダン、KN-08/14ICBM系列の2系列がある。「多様化」は金正日時代から組織的計画的に進められてきたとみるべきであり、その成果がこの段階で集約的に現れ、加速していると言える。

 各技術局にそれぞれの成果を競わせ、開発進度を上げるとともに、多様化を進めリスク分散を図っているともいえる。膨大なコストを要するが、最短の時間でICBMを完成するためには、最善の開発方式かもしれない。

■ 4 米国の核抑止態勢の綻びを突く北朝鮮のICBM開発

 北朝鮮が米本土に届くICBM開発を急ぐ理由は、米国にとり今が最後の北のICBM保有阻止の機会であるということにある。

 米国が2010年に公表した『ミサイル防衛システム態勢報告』では、米国のミサイル防衛システムは北朝鮮やイランなどの局地的な脅威に対処するためのものであり、100発以上のミサイルを発射できるロシアや中国のミサイルに対処するためのものではなく、戦略的安定性を損なうものではないと述べている。

 このように、100発前後の飽和攻撃には米国のミサイル防衛システムは対応できないことを、自ら明確にしている。

 また、現在のイージス艦のミサイル防衛システムのスタンダード・ミサイル「Block1」は直径が13インチしかなく、音速の約20倍で大気圏に再突入してくるICBM弾頭を迎撃することができない。ミサイルの出力不足で迎撃高度が低く、対処の時間を得られないためである。

 この欠点を克服するため日米共同で開発が進められているのが、直径21インチで出力が増大し、より高速で高い迎撃高度が得られる「Block2A」である。

 Block2Aの改良型の「Block2B」が配備されればICBMは撃墜できるとみられているが、配備予定の2021年頃までは、ICBMを米国と日韓などの同盟国が展開中のミサイル防衛システムでは撃墜できない。

 なおロシアも同様のミサイル防衛システムを開発配備しているが、最先端の「S-400シリーズ」でも最大音速の14~15倍の再突入弾頭までしかまだ迎撃できないとみられている。最新型のS-500はICBMの撃墜を目指しているとされるが、まだ開発途上とみられる。

 これまでのミサイルでミサイルを撃墜する防衛システムに替わる次世代のミサイル防衛システムとして期待されているのが、レールガン、マイクロウェーブ兵器、高出力レーザー兵器などの指向性エネルギー兵器である。

 ただし、ICBMを撃墜できるまでに達するには、レールガンで5年から10年、マイクロウェーブ兵器で5年はかかるとみられている。高出力レーザーは大気中で減衰するため、より低速の弾道ミサイル迎撃用などに限られICBM撃墜は今後も困難とみられている。

 このため、北朝鮮が米本土に届くICBMを2021年よりも前に開発配備すれば、Block2Bが配備されるまでの間は、北のICBM攻撃に対し米本土の対ミサイル防衛は困難になる。

 もちろん、北朝鮮が万一核兵器を使用すれば、7000発以上の核弾頭で1億人の損害を与えることのできる米国の核戦力により、そのうちの1000発でも使用して報復すれば、北朝鮮の国家体制を破壊することは可能である。

 しかし、その場合の中露の対応を考慮すれば、米大統領として簡単に核報復を決心できる状況ではない。

 戦略核兵器の米中露間のバランスについても、大きな問題がある。米国は1992年以降核実験を自粛しており、核関連インフラの劣化が進み深刻な問題になっている。

 核弾頭は年々劣化が進み、20年程度で信頼性に問題が生じてくる。しかし米国の現用弾頭は既に29年を経過するなど、深刻な劣化が進行している。また、核兵器関連の生産・実験施設も老朽化し人材も枯渇している。

 この問題はジョージ・W・ブッシュ政権時代から深刻化していたが、抜本策はまだ出されていない。現用の核弾頭を代替でき信頼できる新型核弾頭はまだ確定していない。

 さらに、戦略核兵器の運搬システムについても、3本柱をなす「B-52H戦略爆撃機」、「ミニットマン3型ICBM」、「オハイオ級SSBN」とも、冷戦期のものが主であり老朽化が進んでいる。

 他方で、中露は精力的に戦略核兵器の更新近代化を進めており、米国との格差は縮まっている。ロシアは2000~5000発保有している戦術核弾頭の効率化、小型化を進め、「ボレイ級SSBN」に「スラバ級SLBM」を搭載配備し、「SS-29Mod2」という10~6発の150KTの核弾頭を搭載できる移動式固体燃料ICBMを開発している。その射程は1万8000キロに達しロシア全域から米本土を攻撃できる。

 中国も、移動式重IBMの開発、複数弾頭個別誘導式核弾頭を搭載した新型ICBMの配備、核・非核両用の中距離弾道ミサイルの開発配備、ロシアからのS-400の導入などを進めている。

 米国のドナルド・トランプ政権は、核戦力劣化の危機を克服するため、核兵器関連予算を増額し、戦略核弾頭と運搬システムの改良に取り組むことを核政策の方針としている。

 しかし、新型の戦略核戦力システムが実戦配備されるのは2020年代の後半になると予想されている。それまでの間は、中露の追い上げが強まり、米国の戦略核抑止態勢は現在よりもより信頼性が低下するであろう。

 このような全般状況下で、北朝鮮のICBMの配備が迫っている。北朝鮮は、少なくとも2020年代前半までは続く、米本土の核抑止力と同盟国に対する米国の拡大核抑止力低下のすきをついて、対米最小限核抑止態勢の確立を急いでいるとみられる。

 最終的には、ICBMの完成、対米最小限核抑止態勢確立を背景に、北朝鮮に融和的な文在寅(ムンジェイン)政権の間に、韓国に核恫喝をかけ、在韓米軍の撤退と平和裏の韓国併合をのませることを目論んでいるのではなかろうか。

 北朝鮮のICBM保有は、単に米国本土にとり直接的脅威となるだけではなく、米国の北東アジアにおける覇権の喪失、世界的な威信と拡大抑止に対する信頼性の低下にもつながりかねない。

 バラク・オバマ大統領からトランプ大統領への申し送り事項の中で、当面の最大の脅威が北朝鮮であることが伝えられたと報じられている。「戦略的忍耐」を対北朝鮮政策の基本方針としていたオバマ政権も、その末期には北朝鮮を最大の脅威とみていた。

 5月13日に、コーツ米国家情報長官は、北朝鮮は「非常に重大な脅威で、潜在的に米国の存続を脅かしている」と指摘し、北朝鮮の公的見解からみて、「今年中に初のICBMの発射実験を実施する態勢ができている」との分析を明らかにしている。

 目下のところ、空母カールビンソンに加え空母ドナルドレーガンも加わり、北朝鮮に対する米国の軍事的圧力は強まっている。さらなる経済制裁強化、外交的対策をとる余地はまだ残されているが、中露両国の確実な協力が得らない限り実効性に乏しいであろう。

 トランプ政権は軍事的選択肢も含めあらゆる手段を動員し、北朝鮮がICBMを完成させる前に、核・ミサイル開発を阻止しなければならない瀬戸際に立たされている。

 ジェームズ・マティス米国防長官は、5月19日の記者会見で北朝鮮の核・ミサイル開発問題の軍事的な解決は「信じられないほど大規模な惨劇をもたらす」とし、外交的な解決を目指すべきだとしている。

 しかし、トランプ政権が最終的には、巨大なリスクを取ってでも、何らかの軍事的選択肢を実行せざるをえない方向に、全般情勢は向かっている。

■ 5 米国以上に深刻な脅威に直面している日本

 ICBMは米大陸の直接的脅威になるが、北極星1・2は日本にとりさらに重大な脅威となる。その射程は日本全土をカバーしている。核・化学・生物兵器や分離子弾を充填した通常弾頭など、破壊力のある弾頭を装備するであろう。

 問題は今後の配備の時期と速度である。北極星系列のミサイルは、ロシアから密かに供与された可能性が高い。ロシアは近年、北朝鮮に対する軍事支援を積極的に展開しており、その兆候がいくつかある。

 (1)GPSの使用はミサイルの精度を高めるため死活的に重要だが、ロシアのGPSグロノスを北朝鮮が使用しているとみられる。

 (2)SLBM北極星1の発射試験で使用したバージ(平底船)は、2014年に新浦南造船所で初めて確認され、その後4回~6回、北極星1の発射試験に使用された。このバージの大きさと外見はロシアのPSK-4・SLBM発射試験用標準型バージと同一である。また、このバージは、北朝鮮で建設されていた証拠はなく、突然出現しており、ロシアから輸入した可能性が高い(『38ノース』2017年5月1日)。

 (3)北極星2の戦車から転用したキャタピラー付垂直起立式の移動発射台のシャーシは、北朝鮮により設計、製造されたものとみられるが、その原型はソ連製のSS-14システムと類似している(同上)。

 以上の兆候は、ロシアが、ウクライナで反政府暴動が激化し親露派のビクトル・ヤヌコービッチ大統領が国外に逃亡するという騒乱が起こった2014年頃から、北朝鮮に対し本格的な軍事援助に乗り出した可能性を示唆している。

 現在の対北制裁についても、ロシアは国連での北朝鮮に対する経済制裁強化の決議にもかかわらず、5月17日には万景峰号のウラジオストクとの定期航路を開き、ロシア人旅行者の北朝鮮旅行を認め、羅先地区と極東ロシアの間で経済共同開発を進めるなど、北朝鮮を意図的に支援する政策をとっている。

 また世界で約30万件の被害を出した大規模サイバー攻撃について、米ソフトウェア会社のシマンテックは、5月22日、北朝鮮が関与している可能性が高いとする報告書を発表している。

 ロシアも米国やフランスの大統領選挙にサイバー攻撃をかけたとの疑いがもたれているが、サイバー攻撃についても、確証はないが、朝露両国が何らかの連携をしている可能性は否定できない。

 このようにロシアが北朝鮮を支援する理由として、ウクライナ情勢で高まった米軍の軍事的圧力を、北朝鮮をたきつけることで北東アジアに拘束しようとする意図があるとみられる。

 また北の核ミサイルは欧州ロシアにとり脅威にはならず、経済制裁に苦しむロシアにとり、北朝鮮の資源と労働力を極東開発に活用できるメリットの方が大きいであろう。

 対北貿易の9割を独占している中国にとっても、北朝鮮の核化阻止よりも米韓に対する緩衝国として北朝鮮を維持する戦略的利益が大きく、北の体制崩壊を招くような全面制裁は行わないとみられる。今後とも、中露の対北支援は続くとみるべきであろう。

 北極星1・2のミサイルだけではなく、製造プラント1式もともにロシアから供与されていれば、金正恩委員長が指示した量産化が予想よりも早く進むかもしれない。

 もし量産体制に入り、配備が進めば、日本に対する北朝鮮の核脅威は中露並みの水準になるおそれがある。

 ノドン、スカッド改良型に加え北極星1・2が大量に配備され、同時100発以上のミサイルで集中・連続攻撃できるようになれば、日米のミサイル防衛システムの対処能力を超えるおそれがある。

 SLBMの北極星1は、海中からいつでもどこからでも発射できる。そのため、日米のミサイル防衛システムの迎撃可能な範囲外から奇襲的に発射できるため、発射後のミサイル撃墜は困難であろう。対潜作戦がますます重要になるが、黄海側や北朝鮮の領海付近から撃たれた場合、発射前の発見、制圧は困難ではないかとみられる。

 北極星2も北朝鮮全土から迅速に射撃可能で、事前の発見、制圧は容易ではない。大気圏再突入速度もノドンよりも早く、それだけミサイル防衛システムによる迎撃確率は低下する。飽和攻撃があれば撃ち漏らしが出る可能性は高い。

 1発でも都市部に着弾すれば、核なら数十万人~数百万人、化学生物兵器でも数万人規模の被害が出るとみられる。核爆発時の電磁パルスにより電子部品は機能麻痺し、各種のインフラが破壊されるであろう。サイバー攻撃や特殊部隊の攻撃も同時並行的に行われるとみられる。

 このような事態は早ければ数年以内に来るかもしれない。この時期には、米国の拡大核抑止力も低下している。中露が北朝鮮の後ろ盾になる可能性は高い。日本は北朝鮮の弾道ミサイルの飽和攻撃などに自ら対処しなければならなくなるであろう。

 日米韓の連携は引き続き重要である。しかし、他国依存ではすまされない危機に日本は直面している。

 日本は、独自の核抑止力を保有するとともに、新型ミサイル防衛システム、特にBlock2Bと指向性エネルギー兵器の開発配備を急がねばならない。また国民自らが自らを守るための民間防衛の態勢を、対核・化学・生物兵器用シェルターを含め、早急に整備しなければならない。


北朝鮮との戦争「壊滅的」=米国防長官
時事通信 5/29(月) 5:33配信

 【ワシントン時事】マティス米国防長官は28日、CBSテレビのインタビューで、核開発を続ける北朝鮮との軍事衝突が起きれば「壊滅的な戦争」になると警告した。

 また、北朝鮮の弾道ミサイルなどの技術が向上しつつあるとの見方を示し、「米国の直接的な脅威だ」と強い懸念を示した。

 マティス氏は、戦争になれば、北朝鮮の脅威が日本や韓国だけでなく、中国やロシアにも広がると指摘。米国が軍事行動に踏み切る期限はあるのかと問われても回答を控え、レッドライン(越えてはならない一線)を引かず、中国と連携して問題に対処する方針を強調した。


北、新型迎撃ミサイル発射に成功と報道
読売新聞 5/28(日) 20:46配信

 【ソウル=中島健太郎】北朝鮮国営の朝鮮中央通信は28日、「新型対空迎撃誘導兵器システム」の発射実験に成功したと報じた。

 金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が立ち会った。日時は不明。ミサイルの迎撃能力をアピールし、空母を相次いで朝鮮半島近海に派遣するなど北朝鮮への圧力を強めるトランプ米政権をけん制する狙いがあるとみられる。

 同通信によると、正恩氏は発射実験について、「目標の発見と追跡能力が大きく向上し、命中度も高まった。合格だ」と評価した。さらに、米国を念頭に「敵の制空権の妄想を粉砕すべきだ」と述べて兵器の量産を指示した。

 北朝鮮メディアは昨年4月にも迎撃ミサイルの発射実験を行ったと報じており、今回の実験で性能の改善を図った可能性がある。


<北朝鮮>「合格だ」金正恩氏の対空ミサイル試射視察を報道
毎日新聞 5/28(日) 19:45配信

 ◇労働新聞サイトに視察の写真12枚を掲載

 北朝鮮の国営朝鮮中央通信は28日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が、国防科学院による新型対空迎撃ミサイルシステムの試射を視察したと報じた。視察日は不明。

 北朝鮮は昨年4月にも同システムの試射を行っている。朝鮮通信(東京)によると、今回の試射は「システムの性能と信頼性を検証し、より現代化、精密化することを目的に、敵の空中目標への探知および迎撃を想定して行われた」としている。金委員長は「迎撃システムの目標発見および追跡能力が大きく向上し、命中度も高まった」と述べ、「合格だ」と評価したという。

 ラヂオプレスによると、朝鮮労働党機関紙・労働新聞のウェブサイトも28日、金委員長の視察に関する写真12枚を掲載。写真には、移動式ミサイル発射台からミサイルが白煙を噴き出しながら上昇する様子や、金委員長が双眼鏡を持って眺める姿などが写し出されている。【堀祐馬】


北朝鮮を巡る“楽観報道” カエルとダチョウの楽園でいいのか --- 潮 匡人
アゴラ 5/28(日) 17:36配信

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北朝鮮が打ち上げた「北極星2型」。北朝鮮政府の公式見解では「中・長距離ミサイル」だが、日本の報道は…(北朝鮮政府公式サイト日本語版より;アゴラ編集部)

本当に「中距離ミサイル」なのか
テレビ番組などで「北朝鮮の新型ミサイル」と聞いても、どのミサイルを指しているのか、分からくなってきた。次から次へと「新型」が発射されるからである。

今年5月21日夕方、北朝鮮西部から弾道ミサイル「北極星2型」(KN-15)が発射された。同ミサイルの特長や脅威については、5月19日発売の拙著最新刊『安全保障は感情で動く』(文春新書)(http://amzn.to/2rtOWBD)に詳述した。

なぜ、出版直後に発射されたミサイルの性能を事前に詳述できたのか。理由は簡単。北朝鮮は同じ型のミサイルを今年2月にも発射したからである。本来ならメディアは2月時点で詳しく報道すべきだったが、翌日以降、全マスコミともスルーした。金正男殺害事件が起きたからである。先月、当欄で指摘したとおり今年4月5日朝も「北朝鮮が弾道ミサイル『KN-15』1発を発射した」と速報されたが、その性能諸元はどの局も報じなかった。夜になってもNHK以下、的外れな解説に終止した。今回5月21日の発射関連報道を見ても、KN-15の性能諸元を的確に報じたメディアは少なかった。

5月14には「火星12型」(KN-17)が発射された。NHK以下マスコミは「ICBM(大陸間弾道ミサイル)ではない」(米太平洋軍)と伝え、最大射程を「約4000キロ」と報じた。しかし、高度が「2000キロ以上」(防衛省)に達し、30分間も飛行したミサイルの最大射程が4000キロに留まるはずがない。その後、韓国国防省の分析を受け、「射程は最大で5000キロに達する」(NHK)との報道も出始めたが、今なお「新型の中距離弾道ミサイル」(NHK)と報じている。つまり長距離(ICBM)の可能性を黙殺している。

他方、韓国メディアは公共放送KBS以下「新型中長距離弾道ミサイル」と報じている。つまり長距離の可能性を踏まえている。当の北朝鮮も「アメリカのハワイとアラスカが射程圏に入る新型中長距離弾道ミサイル」と主張する(5月22日・朝鮮中央通信)。本当に「アラスカが射程圏に入る」なら、ICBMということになってしまう。

実は、米軍もその可能性を懸念しているのではないか。5月24日、米軍はアラスカ州に迎撃ミサイル8基を年内に追加配備するなどしてミサイル防衛システムを強化していく方針を発表した。明らかにICBM対策であろう。現時点で「ICBMではない」と断定できる具体的な論拠は示されていない。いずれにせよICBMへの途上にあることは疑いない。マスコミ報道は楽観的に過ぎるのではないか。

ダチョウは危機が迫ると砂の中に頭を突っ込み、危険を見ないようにしてやり過ごすという。NHK以下マスコミが奏でる楽観報道は「ダチョウの平和」(という名の現実逃避)とも評し得よう。

「初の米艦防護」という嘘八百
他方、5月は自衛隊による「初の米艦防護」(NHK)を巡る報道も相次いだが、いずれも正しくない。任務付与された(と報道された)護衛艦「いずも」は米艦を防護できるに足る装備を搭載していない。海自はイージス艦などで同艦を護衛しながら運用する。護衛を必要とする艦船に、同盟国の米艦を「防護」させる軍事的な意義は乏しい。

みな「初の」と報じたが、いわゆる9.11同時多発テロ直後も、海自の護衛艦が米空母を護衛した。当時の政府はそれを「調査研究業務」と説明したが、それが平和安全法制(安保法制)で堂々と「警護」任務と言えるように変わったに過ぎない。武器使用の法的根拠も変わったが、実質的には「初の」ではない。NHKは「ニュース7」などでこう報じた。

“正当防衛など必要最小限の範囲で武器の使用が認められています。武力攻撃に至らないいわゆるグレーゾーン事態や、平時の場合も行えるとされています。一方、憲法の規定に基づき、アメリカ軍などによる武力の行使と一体化しないよう、「現に戦闘が行われている現場」では行わないと定められています。(NHKニュース(https://www3.nhk.or.jp/news/special/northkorea_provocation/))”

これも間違い。平和安全法制下、武器は「防護するため必要であると認める相当の理由がある場合」に使用可能とされた。「必要最小限」ではない。NHKのいう「正当防衛など」は「武器の使用」要件ではなく、危害許容要件であり、両者は似て非なる概念である。

もし「そんな細かい法律論はどうでもいい」というなら、なおさら「初の」ではない。なにしろ法的根拠が変わっただけで、実際は以前と同じ活動なのだから…。

あえて細かい法律論を重ねるなら、「防護」は実際に武器使用する際の概念であり、正しくは「警護」である。もし「そんな法律論はどうでもいい」なら、NHK以下マスコミが報じた「現に戦闘が行われている現場では行わない」との規定もどうでもよくなるはずだが、それでいいのか。

読者にも考えてほしい。もし「戦闘」が行われたら、「憲法の規定に基づき、アメリカ軍などによる武力の行使と一体化しないよう」、防護も警護も止めるのか。

いま、そこにある危機を直視しないから、こんないい加減な報道になる。公共放送にして、この始末。これでは、カエルとダチョウの楽園ではないか。


北朝鮮情勢 「制空権の妄想粉砕」“新型”対空迎撃ミサイル試射で金委員長
産経新聞 5/28(日) 16:14配信

 【ソウル=名村隆寛】朝鮮中央通信など北朝鮮メディアは28日、金正恩朝鮮労働党委員長が国防科学院による新型対空迎撃ミサイルシステムの試験発射を視察したと報じた。日時は不明。

 北朝鮮メディアは昨年4月、同様の試験発射をしたことを報道している。今回の発射は戦略的性能や信頼性を検証し、より近代化、精密化することが目的。敵の無人機やミサイルを想定した標的の探知、迎撃に成功したという。

 金正恩氏は「昨年の一連の欠陥も完全に克服された」「昨年より目標発見、追尾能力が大きく向上し命中の正確度も高まった」などと述べ、「合格」と評価した。さらに、兵器を大量生産し、「敵の制空権の妄想を粉砕すべきだ」と強調した。また、次世代の対空迎撃ミサイルシステムの研究、開発も並行して急ぐよう指示した。

 米国防総省は太平洋上空で初の大陸間弾道ミサイル(ICBM)迎撃実験を30日に行う。北朝鮮が加速させるICBM開発に対処する狙いとされるが、北朝鮮側の試験発射成功の報道には、迎撃能力を誇示し、対北圧力を加える米国を牽制する狙いがうかがえる。


北朝鮮の対空兵器、「欠陥克服」と金委員長 量産と配備を指示
AFP=時事 5/28(日) 13:20配信

【AFP=時事】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長が新型の対空兵器の実験を監督し、同システムの欠陥は「完璧に克服された」と語ったと、国営の朝鮮中央通信(KCNA)が28日伝えた。

 KCNAによると、金委員長は「あらゆる方向から飛んで来る異なる複数の標的を察知して撃ち落とす新型の対空誘導兵器システムの実験を監督した」。KCNAは実験が行われた日と場所は伝えていない。

 北朝鮮政府は昨年4月に初めてこの兵器システムの実験を行い、幾つかの欠陥が見つかっていた。しかし、KCNAによると、金委員長は今回の実験ですべての不具合が「完璧に克服された」ことが確認できたと述べ、「標的を検知して追尾する性能は目覚ましく改善し、撃ち落とす精度も(昨年に比べて)向上した」と語ったという。

 実験結果に満足した様子を見せた金委員長は「絶対的航空優勢と圧倒的な兵器を誇って空を制するという敵の途方もない夢を完全に打ち砕くため(このシステムを)量産して、森をはじめ全土に配備すべきだ」と述べたと、KCNAは伝えた。【翻訳編集】 AFPBB News


アメリカ、3隻目の空母を西太平洋へ
ホウドウキョク 5/28(日) 10:13配信

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(写真:ホウドウキョク)

アメリカ海軍が、原子力空母「ニミッツ」を西太平洋に派遣することがわかった。西太平洋には、すでにアメリカの空母2隻が派遣されていて、これで3隻の空母が展開することになる。
アメリカ太平洋艦隊などによると、原子力空母ニミッツは、6月1日にアメリカ・ワシントン州の母港「キトサップ海軍基地」を出港し、およそ6カ月の予定で西太平洋に展開することになった。
ニミッツは当初、中東地域に派遣される計画だったが、弾道ミサイルの発射を繰り返す北朝鮮をけん制する一環として、派遣先が変更されたとみられている。
西太平洋には、すでに空母「カール・ビンソン」と「ロナルド・レーガン」が展開していて、空母3隻が同時に展開するのは異例。
北朝鮮の反発は必至で、朝鮮半島の緊張がさらに高まる可能性がある。


G7 安倍首相、島国マルタ訪問 日本の現職首相で初 旧日本海軍戦没者墓地も慰霊
産経新聞 5/28(日) 10:07配信

 【タオルミナ(イタリア南部)=田北真樹子】イタリアで開かれていた先進7カ国(G7)首脳会議に出席していた安倍晋三首相は27日深夜(日本時間28日午前)、会議閉幕後に地中海の島国マルタを訪問した。日本の現職首相による同国訪問は初めて。首相は、首都バレッタにある首相府でムスカット首相と約50分間会談し、東・南シナ海で海洋進出を強める中国を念頭に、海洋における法の支配の徹底に向けて連携することを確認した。

 ミサイル・核開発を強行する北朝鮮についても意見交換し、さらなる挑発行為には、厳しい措置を含む新たな国連安全保障理事会決議を採択することが重要との認識で一致した。

 マルタは今年前半のEU(欧州連合)議長国。ムスカット氏は「日EUの経済連携協定(EPA)の早期合意を目指す」と述べた。

 首脳会談に先立ち、安倍首相は第1次大戦中に死亡した日本人戦没者の慰霊のため、旧日本海軍戦没者墓地で献花し、黙祷をささげた。

 安倍首相は約4時間のマルタ滞在後、政府専用機で帰国の途についた。


新型迎撃ミサイルの試射「成功」=金正恩氏、量産・配備指示―北朝鮮
時事通信 5/28(日) 9:43配信

 【ソウル時事】北朝鮮国営の朝鮮中央通信などは28日、新型対空迎撃誘導ミサイルシステムの発射実験が行われ、成功したと伝えた。

 金正恩朝鮮労働党委員長が立ち会った。具体的な日時は不明。

 トランプ米政権は空母を相次いで朝鮮半島近海に派遣するなど軍事的圧力を強めており、実験成功の報道には、迎撃能力を誇示し、米国をけん制する狙いがあるとみられる。

 金委員長は「昨年よりも目標発見・追跡能力が大幅に向上し、命中精度も高まり、昨年表面化した欠点も克服された。合格だ」と評価し、量産と配備を指示した。同通信は昨年4月にも、対空迎撃誘導ミサイルの試射を報じていた。

 韓国国防省当局者は28日、「韓米は、北朝鮮が27日に地対空ミサイルを発射したことを把握しているが、具体的な種類については特定していない」と述べた。聯合ニュースなど韓国メディアは、画像を基に地対空ミサイル「ポンゲ(稲妻)5」(KN06)の改良型とみられると伝えた。最大射程は150キロと推定されるという。


安倍首相:北朝鮮問題、放置なら「伝染病」のように拡大-記者会見
Bloomberg 5/28(日) 9:20配信

安倍晋三首相は北朝鮮の核・ミサイル開発の問題をこのまま放置すれば「伝染病のように世界に広がる危険性を帯びている」とし、もはや世界全体の脅威だとの認識を先進7カ国(G7)首脳と共有したと述べた。イタリア・シチリア島で行われたタオルミナ・サミット終了後の27日の記者会見で語った。

安倍首相は北朝鮮問題への対応について「これまでの現実を見れば、対話の試みは時間稼ぎに利用されてしまった」と指摘。サミットでも北朝鮮が即時、かつ完全にすべての核・ミサイル開発計画を放棄しなければ、「制裁などの措置を強化する用意がある」ことで「完全に一致した」と話した。

サミットの共同声明は、北朝鮮問題について「国際的課題の最優先事項」であり、国際社会の平和と安定、不拡散体制に対して「新たな段階の脅威」と指摘した。

安倍首相は今後の日本の対応について、弾道ミサイル防衛に対応できるイージス艦の8隻態勢実現を急ぐことや、「新型迎撃ミサイルの配備」も進める考えを示した。現行の中期防衛力整備計画が2018年度で期限を迎えることから、国家安全保障会議で今後の対応について検討する考えも示した。

保護主義

安倍首相は貿易に関して「過剰生産能力問題を含む不公正な貿易慣行に対して断固たる立場を取りつつ、開かれた市場を維持し、保護主義と闘うことで一致した」と語った。日本は環太平洋連携協定(TPP)や日本と欧州連合(EU)による経済連携協定(EPA)など「あらゆる手段を尽くして、自由でルールに基づく、公正なマーケットを世界に広げていく、これからも自由貿易の旗手としてリーダーシップを発揮していく決意だ」と述べた。

共同声明では貿易について「開かれた市場を維持」し、「保護主義と闘う」との見解が盛り込まれた。


米空母3隻目、西太平洋へ 30日にICBM迎撃実験
産経新聞 5/28(日) 7:55配信

 【ワシントン=黒瀬悦成】米太平洋艦隊は26日、原子力空母ニミッツを太平洋の北西部に派遣すると発表した。米西海岸ワシントン州の海軍基地を6月1日に出港する。西太平洋には現在、空母カール・ビンソンとロナルド・レーガンが展開中で、ニミッツを派遣することで弾道ミサイル発射などの挑発行為を続ける北朝鮮に一層の圧力をかける構えとみられる。

 ニミッツの広報担当によれば、同空母が太平洋に展開するのは2013年以来。同州の地元紙は基地広報官の話として、派遣期間は6カ月間の予定だが「世界情勢次第で変更もあり得る」としている。

 カール・ビンソンは近く帰港の予定と伝えられているものの、西太平洋に空母3隻が同時展開する可能性もある。

 一方、米国防総省のミサイル防衛局は26日、太平洋上空で初の大陸間弾道ミサイル(ICBM)迎撃実験を30日に行うと発表した。北朝鮮は米本土に到達可能なICBMの開発を加速化させているとされ、実験は北朝鮮の脅威をにらんでミサイル技術の信頼性の確立を急ぐ狙いがある。

 ミサイル防衛局によると、迎撃実験は太平洋のマーシャル諸島クエゼリン環礁から発射されたICBMに模した標的を、米西海岸カリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地から地上配備型迎撃ミサイル(GBI)を発射して迎撃する。

 GBIによる迎撃実験は過去に17回行われたうち9回しか成功していない。


G7 北の脅威、欧州も共有 安倍首相が主導し一定の成果
産経新聞 5/28(日) 7:55配信

 ■対中国、踏み込んだ議論

 【タオルミナ(イタリア南部)=杉本康士、田北真樹子】27日閉幕した先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)では、北朝鮮や中国をめぐる問題が主要なテーマとして議論された。旗を振ったのはアジア唯一の参加国首脳である安倍晋三首相。北朝鮮が「新たな段階の脅威」とする認識をG7首脳が共有するなど一定の成果を収めたといえる。

 サミット初日の26日、ハプニングがあった。北朝鮮やシリア情勢などの外交・安全保障に関する討議の途中でマイクの音声が突然切れ、会議場の外で議論を聞いていた各国随行団が慌てる事態となったのだ。日本政府関係者は「議論が敏感な内容になった場合は外部への音声を切るという事前合意があった」と話し、首脳同士が相当突っ込んだ議論を展開していたことを明かした。

 「敏感な議題」の一つとなった北朝鮮問題で、最も発言したのは安倍首相だ。日本が配布した資料にあったのは北朝鮮とイランのミサイル開発に関する情報。欧州諸国の関心が高いイランと比較することで、北朝鮮の技術力が短期間で向上している実態に危機感を持ってもらう狙いがあった。北朝鮮が実戦配備を目指す大陸間弾道ミサイル(ICBM)など長射程のミサイルが方角を変えれば欧州の安全を脅かすことも示した。

 その結果、初参加の4人を含む全G7首脳が「新たな段階の脅威」との認識を共有。首脳宣言に北朝鮮問題が国際社会の「最優先課題」と初めて明記された。

 中国をめぐっても、G7首脳は東・南シナ海での強引な海洋進出にとどまらず、世界各地での活動について懸念を共有。首脳同士で踏み込んだ議論が行われたが、「ここでも議論を主導したのは安倍首相だった」(同行筋)という。

 安倍首相は27日のサミットで「中国との関係は重要であり、大局的な観点から安定的な関係構築を進める」と述べた。同時に「中国が国際社会において一層建設的な役割を果たすよう促していく必要がある」と強調した。

 最優先課題に位置付けた北朝鮮への対応では、中国の協力は欠かせない。民主主義、人権、法の支配といった普遍的な価値を共有するG7首脳に中朝への取り組みで結束を呼びかけた安倍首相。今後も“アジアの盟主”としての指導力が問われる。


<G7サミット>安倍首相が内外記者会見
毎日新聞 5/28(日) 1:25配信

 安倍晋三首相が27日午後(日本時間27日夜)、イタリア南部タオルミーナ近郊のホテルで行った内外記者会見の要旨は次の通り。

<冒頭>

 1年前、主要7カ国(G7)は最も大切な基本的価値を共有している。自由、民主主義、人権、法の支配という普遍的な価値を高く掲げ、世界の平和と繁栄をリードする。

 北朝鮮は国際社会のたび重なる警告を無視し、核・ミサイルによる挑発的行動をエスカレートさせている。この20年以上、私たちは北朝鮮問題の平和的解決を模索してきたが、対話の試みは時間稼ぎに利用されてしまった。北朝鮮は国際社会による平和的解決への努力をことごとく踏みにじり、ICBM(大陸間弾道ミサイル)、核兵器の開発を続けてきた。この1年あまりの間に2回の核実験を行い、30発を超えるミサイル発射を強行した。そのすべてが国連安全保障理事会決議に明白に違反している。国際的な無法状態が常態化している。

 これは世界中で息を潜めながら核・ミサイル開発への野心を持つ勢力に誤ったシグナルを送りかねない。この問題をこのまま放置すれば、安全保障上の脅威があたかも伝染病のように世界に広がる危険性を帯びている。

 もはやこの問題は東アジアにとどまらない。世界全体の脅威だ。問われているのは、平和を守り、法の支配を貫徹する国際社会の意思であり、その意思を担保する具体的なアクションだ。

 すべての選択肢がテーブルの上にあるというトランプ米大統領の強いコミットメントを高く評価する。サミットに先立つ日米首脳会談では、北朝鮮に対し日米がさらなる制裁などの圧力を強めるために協力し、韓国をはじめ関係諸国と連携していくことで合意した。

 北朝鮮は即時かつ完全にすべての核・ミサイル計画を放棄しなければならない。G7は制裁などの措置を強化する用意があることでも完全に一致した。拉致問題の即時解決に向けた決意も共有した。

 北朝鮮と国境を接する中国やロシアとの協力は不可欠だ。改めて中国やロシアをはじめ国際社会に結束と行動を呼びかけたい。北朝鮮問題を最優先事項と位置付け、力強いメッセージをまとめてくれたサミット議長、ジェンティローニ・イタリア首相のリーダーシップに感謝したい。

 今回のサミットでは、G7で連携して、テロとの戦いを一層強化していくことで合意した。テロ根絶に向けて日本も国際社会と連携しながら役割をしっかりと果たしていく。

 グローバル化という新しい波が世界を覆っている。国境を越えた物の取引、人の往来、資本の移動が飛躍的に増大する。自由貿易によってもたらされるダイナミズムは世界の平和と繁栄の礎となる。

 しかし、それは誰にでも開かれた公正なものでなければならない。市場をゆがめる不公正な慣行がまかり通れば、自由貿易体制そのものを脅かしかねない。環太平洋パートナーシップ協定(TPP)、日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)。日本はあらゆる手段を尽くして自由で公正なマーケットを世界に広げていく。

 サミットでは私から経済成長と格差への対処を同時に達成することが重要だと訴え、G7が協力して持続的な経済成長を目指していくことで一致した。

 6月にはアベノミクスをさらに進化させる新しい成長戦略を決定する。そのキーワードは「あらゆる人にチャンスを作る」だ。教育投資を拡充し、どんなに貧しい家庭に育っても、意欲さえあれば、高校にも専修学校にも大学にも進学できるチャンスを作り出す。

<質疑>

 --サミットでは地球温暖化対策、難民問題、気候変動などで各国の意見に隔たりがあったようだ。G7は今後、こうした課題に結束して対応できるか。

 ◆自由、公正でお互いに利益のある貿易こそ成長の鍵だという認識のもと、不公正な貿易慣行に対して断固たる立場をとり、保護主義と闘うことで一致した。大規模な移民、難民の動きに関しては緊急人道援助と長期の開発支援の双方が必要だ。

 経済でも安全保障でも国際秩序に対する挑戦があるからこそ、普遍的価値を共有するG7が結束を強化することが極めて重要だ。G7が今後も結束して世界の重要課題に対応していくという力強いメッセージを打ち出すことができた。

 --今回の共同声明では、北朝鮮に関する部分にロシアと中国が引用されていない。

 ◆初めて北朝鮮問題が優先課題として取り上げられた。北朝鮮の脅威は新たな段階に入っている。北朝鮮が危険な挑発行為を中止し、すべての核・ミサイル計画を破棄するように、国際社会が結束して行動しなければならない。

 --「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案について、サミットでの議論を踏まえて国会審議にどう臨むか。6月18日までの会期を延長するか。

 ◆日本が国際組織犯罪防止条約に必要な国内法整備を行い、条約を締結することは、テロの脅威を含む国際的な組織犯罪に対する取り組みを強化するうえで極めて重要だ。改正法案は衆院で可決された。参院でも丁寧な、できる限り分かりやすい説明に心がけ、確実な成立を期していきたい。国会の会期は国会が決めることだ。

 --日本はミサイル防衛でどんな能力を持っているのか。トランプ米大統領はサミットにどのような影響を与えたか。

 ◆トランプ大統領とはパリ協定についても議論した。米国は脱退するか残るかをこの後、決定すると思うが、G7の議論を理解してもらう意味で有意義だった。貿易についても率直に意見交換した。保護主義に対して闘っていくことで一致できたことはよかった。

 北朝鮮に対して日本の防衛力を強化し、日米同盟の抑止力、対処力を強化していく。弾道ミサイル防衛を含め自衛隊の能力向上を図る。安全保障法制を整えたことで日米同盟の絆は強くなった。米国の空母打撃群と海上自衛隊、航空自衛隊との共同訓練を実施することができた。日米で開発中の新型迎撃ミサイルの配備を進めていく。現行の中期防衛力整備計画が来年度で期限を迎えることから、今後、国家安全保障会議でさらなる防衛力の強化をしっかり検討する。


<G7サミット>安倍首相、対北朝鮮で成果強調
毎日新聞 5/28(日) 0:01配信

 【タオルミーナ(イタリア南部)高山祐】安倍晋三首相は「普遍的価値観で結ばれた主要7カ国(G7)の強い結束」を示すことを目指して首脳会議(サミット)に臨んだ。北朝鮮の核・ミサイル問題では、トランプ米大統領とともに議論を主導し、脅威が「新たな段階」に達したとの認識を共有し一定の成果をあげた。また首相は、焦点となっていた首脳宣言での反保護主義を巡る文言の調整ではトランプ氏の説得に努めた。

 「北朝鮮は東アジアにとどまらない世界全体の脅威だ。そうした認識をG7のリーダーと共有した」。首相はサミット終了後の記者会見で、北朝鮮の核・ミサイル問題が国際社会の最優先事項だとG7首脳らが認識したことを成果として強調した。

 メルケル独首相(12回目)に続く古株であることに加え、昨年の伊勢志摩サミットの議長を務めたことから、議論の先べんをつけるよう求められる場面が目立った。北朝鮮問題では、首相は、北朝鮮が非核化を約束しながら、核やミサイル開発を進めてきた経緯を説明。日本人拉致問題についても言及し、G7首脳らは首相の主張に賛同した。

 一方、首相はG7の意義について会見で「G7が作り上げてきた国際秩序に対する挑戦があるからこそ、普遍的価値観を共有するG7が結束を強化することが重要との認識で一致できた」と語った。経済では中国やインドなどの重要度が増し、近年は主要20カ国・地域(G20)が注目を集めるが、首相はG7を重視してきた。G7が自由や民主主義、法の支配といった普遍的価値観を推進してきた枠組みとの思いからだ。

 また、同行筋によると、トランプ氏との個人的な信頼関係に自信を持つ首相は、各国と足並みをそろえるようトランプ氏を説得した。サミットに先立つ首脳会談の時から「反保護主義といってもいろんな意味がある」などと語り、トランプ政権が掲げている「自由、公正、相互的な貿易」と「反保護主義」は矛盾する考えではないと丁寧に説明したという。サミットの会議でも首相とメルケル独首相らが、トランプ氏に説得を続け、トランプ氏が受け入れた模様だ。最終的には「保護主義と闘う」との表現が盛り込まれ、G7の結束が何とか保たれたとの印象付けには成功した。


<米国>ミサイル防衛強化図る 30日にICBM迎撃実験
毎日新聞 5/27(土) 22:19配信

 【ワシントン会川晴之】北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発を加速させる中、米国は30日、ICBM攻撃を想定した迎撃実験を実施する。北朝鮮の脅威に備え、ミサイル防衛(MD)体制の信頼性を向上させる狙いがある。米国防総省ミサイル防衛局が26日明らかにした。

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は今年の元日に発表した新年の辞で「ICBM発射実験の準備が最終段階に入った」と述べた。米国防情報局(DIA)のスチュワート長官は23日の米上院軍事委員会の公聴会で「この状況が続けば、北朝鮮が最終的に米本土の脅威となる核搭載ミサイル技術に成功するだろう」と証言している。

 ミサイル防衛局のクリス・ジョンソン報道官によると、太平洋のマーシャル諸島からICBMの模擬弾を打ち上げ、これを米西部カリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地から地上配備型の迎撃ミサイル(GBI)を発射して太平洋上での撃墜を目指している。

 GBIを使った迎撃実験はこれまで中距離弾道ミサイルなどを対象に17回実施され、前回2014年6月を含め9回成功している。ICBMは中距離弾道ミサイルより高速で飛行するため、迎撃にはより高度の技術が必要となる。米国は本土に対する弾道ミサイル攻撃に備え、GBIをアラスカ州の基地に32基、バンデンバーグ基地に4基、計36基を配備している。今年中に44基まで増強する計画だ。

 米議会では北朝鮮の脅威に対抗するためミサイル防衛増強を求める声が上がる一方、慎重意見も交錯する。代替案として北朝鮮ミサイルへのサイバー攻撃案も浮上するが、サイバーセキュリティーの専門家である米シンクタンク戦略国際問題研究所のジェームス・ルイス副所長は毎日新聞の取材に「効果的な攻撃はなかなか難しい」と指摘している。


「保護主義と闘う」一転明記=北朝鮮制裁、完全履行を―G7サミット首脳宣言
時事通信 5/27(土) 22:17配信

 【タオルミナ時事】イタリア南部タオルミナで開かれていた先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)は27日午後(日本時間同日夜)、焦点となっていた貿易の在り方について「開かれた市場を維持し、保護主義と闘う」と明記した首脳宣言を発表して閉幕した。

 核開発や弾道ミサイル発射を強行し続ける北朝鮮は「新たな段階の脅威」だとして、関連する国連安全保障理事会制裁決議の完全履行を国際社会に呼び掛けた。

 サミット首脳宣言は、ロシアを加えたG8時代の2007年以降、「保護主義と闘う」との立場を明確にしてきた。今回、自国第一主義を掲げるトランプ米政権は過去の宣言の踏襲に反対していたが、最終的に日本や欧州に足並みをそろえた。

 宣言は「自由で公正な貿易と投資は互いに利益をもたらし、成長と雇用創出の主要な原動力になる」との認識を表明。新興国の動向を念頭に「全ての不公正な貿易慣行に断固として立ち向かう」との文言も盛り込んだ。

 また、北朝鮮の核・ミサイル開発を非難し、今後の対応次第では制裁強化の用意があると警告。「国際社会の最優先課題」として解決に取り組む意思を示した。北朝鮮に影響力を持つ中国やロシアを含む国際社会全体に圧力強化を促し、北朝鮮に対しては国連決議の完全順守と全ての核・ミサイル計画の放棄を迫った。

 中国が進出を活発化させる東・南シナ海情勢も取り上げ、現状に改めて懸念を表明。「緊張を増大させるいかなる一方的な行動にも強く反対する」と訴えた。中国による軍事拠点化の動きを念頭に、非軍事化も求めた。内戦が長引くシリア情勢の早期安定化に向け、アサド政権の後ろ盾となっているロシアに積極的な対応を要請した。

 気候変動分野では、トランプ米政権のパリ協定見直し作業に理解を示しつつ、同協定を迅速に履行していくことを再確認した。

 一方、英国での自爆テロを受けて主要議題に浮上したテロ対策では、初日の討議後に「あらゆるテロを可能な限り最も強い表現で非難する」とする共同声明を発表している。


<G7サミット>「保護主義と闘う」宣言 表現弱め米容認
毎日新聞 5/27(土) 22:10配信

 【タオルミーナ(イタリア南部)大久保渉】主要7カ国(G7)首脳会議(サミット)は27日、最大の焦点だった貿易について「保護主義と闘う」と明記した首脳宣言を採択し閉幕した。米国第一主義を掲げるトランプ大統領は保護主義に関する文言を盛り込むことに難色を示し、調整は難航したが、最終的には容認に転じた。一方、地球温暖化対策の新たな国際的枠組み「パリ協定」を巡っては、離脱を検討中の米国を除く各国が推進を表明し、意見の一致はみられなかった。

 首脳宣言は貿易について、米国が主張する「自由で公正で互恵的な貿易」が「成長と雇用創出の主要な原動力」と表明。そのうえで「保護主義と闘う」ことを再確認した。昨年の伊勢志摩サミットの「あらゆる形態の保護主義と闘う」との表現をやや和らげたかたちだ。環太平洋パートナーシップ協定(TPP)など、自由貿易協定の促進に関する文言は削除された。反保護主義を巡る表現は、米国と、日欧が激しい議論を展開。2日目の閉幕直前まで事務方同士で文言の調整が続いたが、最終的に折り合った。

 パリ協定について首脳宣言は「米国は協定に関する政策の見直し過程にある」ことを理解し、他の6カ国は「伊勢志摩サミットで表明されたとおり、協定を迅速に実施する」と明記した。米国はパリ協定からの離脱を検討しており、トランプ大統領は同日、ツイッターに「来週(28日からの週)、最終的な決定を下す」と投稿した。

 このほか首脳宣言は安全保障分野で、弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮問題を「国際的課題の最優先事項」として、「国際社会の平和と安全に対する新たな段階の脅威」になっているとの認識を共有した。

 今回のサミットにはトランプ大統領やメイ英首相ら4人が初めて参加。主要議題で意見が対立するなどし、首脳宣言は昨年の伊勢志摩サミットの32ページから、6ページと大幅に短縮された。議長国イタリアのジェンティローニ首相は閉幕後の記者会見で「国際貿易と気候変動を巡る議論で意見の相違があった」と述べ、「パリ協定は米国を必要としている」として枠組みにとどまるよう要請した。

 【ことば】G7サミット

 1975年、仏ランブイエでの会議が始まり。日米英など先進7カ国の首脳が世界経済の安定などを議論する国際会議の枠組みで、G7は「Group of 7」の略。冷戦終結後の97年にロシアが参加しG8となったが、ウクライナ問題を巡る対立から2014年以降、参加していない。08年のリーマン・ショック以降は、中国やインドなど新興国を加えた「G20」(主要20カ国・地域)が国際的な課題を議論する主要な枠組みとなり、G7の存在感は低下している。


米、「北」想定しICBM迎撃実験へ
ホウドウキョク 5/27(土) 16:14配信

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(写真:ホウドウキョク)

北朝鮮による核・ミサイル開発問題で、アメリカ国防総省は、北朝鮮のICBM(大陸間弾道ミサイル)を想定した迎撃実験を行うと発表した。
アメリカ国防総省のミサイル防衛局は26日、北朝鮮のICBMを想定した迎撃実験を5月30日に、カリフォルニア州のバンデンバーグ空軍基地で実施すると発表した。
北朝鮮からのミサイルを想定した迎撃実験としては初めてで、西太平洋のマーシャル諸島からICBMに見立てた標的を発射、これを空軍基地からの地上配備型のミサイルで太平洋上空で迎撃するとしている。
迎撃実験が成功すれば、アメリカ本土に到達するICBMに意欲を示す、北朝鮮への強いけん制となるとみられる。


韓国新政権が行き詰まれば「天皇への謝罪要求」の可能性も
NEWS ポストセブン 5/27(土) 16:00配信

 左派大統領誕生で、韓国の「反日」がエスカレートするのは必至だ。これから日本に向けられる“攻撃”を覚悟しなくてはならない。在韓ジャーナリストの藤原修平氏が解説する。

 * * *
 中国が猛反対する「高高度ミサイル防衛体系(THAAD)」について、米国との関係を重視する安哲秀は「配備賛成」を打ち出す一方、文在寅は「配備の見直し」を求める。文在寅が所属する「共に民主党」からは、「THAAD撤廃」の声も聞こえる。

 仮に配備延期や撤廃となれば中国には喜ばしいことだが、米国が黙ってはいない。相当な圧力をかけるだろうが、新政権が怯まなければ、米韓関係は確実に悪化する。韓国が共に血を流す同盟国に値しないとトランプ大統領が判断すれば、在韓米軍の撤退にまでつながりかねない。

 その場合、日本の安全保障は危機的状況になる。米国からさらなる対米軍事協力と、防衛費を増額して自前の軍事力を増すことを求められるだろう。

 親北派である文在寅は以前から「核問題を解決するには対北経済協力が必要」と主張して、開城工業団地の拡大や金剛山観光の再開を訴えてきた。文大統領が誕生すれば従来の宣言通り、工業や農業など幅広い分野で大規模な対北援助を実施することになる。

 米朝関係が緊迫化するなか、左派政権の人道的援助で九死に一生を得る北朝鮮は悲願の核・ミサイル開発をさらに進めるはずだ。

 THAAD配備延期と北への経済援助が重なれば、トランプ大統領の堪忍袋の緒が切れる可能性が高い。シリアに巡航ミサイルを撃ち込んだように米軍が局地的な北朝鮮攻撃に踏み切る恐れがある。その事態になって中国が韓国の肩をどこまで持つだろうか。アジアは大混乱に陥るだろう。

 一方の安哲秀は対北経済制裁の継続を表明していた。対北朝鮮については両候補の政策がわかれていた。

 1965年の日韓国交正常化に際して締結された日韓請求権協定で、徴用工の賠償問題は「完全かつ最終的に解決された」が、12年に韓国最高裁が「個人の賠償請求権は消滅していない」と判断し、その後の裁判で日本企業の元徴用工への賠償を命じる判決が相次いでいる。

 折しも韓国では今夏、戦時中に韓国人労働者が悲惨な環境で強制労働をさせられたという映画『軍艦島』が公開される。「強制徴用労働者像」をソウルや釜山に設置する動きもあり、「第二の慰安婦像問題」となることが懸念される。

 その状況で左派政権が誕生して反日ムードが一層高まれば、“空気を読む”ことに長けた韓国の裁判所が徴用工訴訟でさらに賠償命令を連発する恐れがある。

 繰り返しになるが、選挙で分断された国を統合するため、左派政権は反日カードを最大限に利用する。

 政権運営が行き詰まれば、慰安婦や竹島以上に強力なカードの「天皇への謝罪要求」を切ってくる可能性も十分にある。実際、人気が低迷していた李明博はこの手法で支持率回復を狙った。

 韓国は「反日無罪」ではなく「反日正義」の国である。この先、何が起きても不思議でないことを日本人は肝に銘じておくべきだ。

※SAPIO2017年6月号


米軍、初のICBM迎撃実験へ
AFP=時事 5/27(土) 15:50配信

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米カリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地から発射された大陸間弾道ミサイルの模擬弾の光(2017年5月3日撮影、資料写真)。【翻訳編集】 AFPBB News

【AFP=時事】北朝鮮のミサイル発射実験や核開発をめぐり緊張が高まる中、米国防総省は26日、米軍が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を迎撃する実験を30日に予定していることを明らかにした。

地上配備型迎撃ミサイルの実験

 迎撃実験はこれまでにも行われてきたが、速度の遅い中距離ミサイルに対するもので、ICBMを標的とした迎撃実験は初となる。

 米ミサイル防衛局(MDA)の声明によれば、マーシャル諸島(Marshall Islands)クエゼリン環礁(Kwajalein Atoll)にある施設から発射するICBMの模擬弾に対して、カリフォルニア(California)州バンデンバーグ空軍基地(Vandenberg Air Force Base)から地上配備型迎撃ミサイルを発射するという。

 この実験は、これまで成功と失敗を繰り返してきた地上配備型ミッドコース防衛(GMD)システムの性能を再度確認するものとなる。同システムは2014年の実験では成功したものの、それ以前の3回は失敗に終わっている。【翻訳編集】 AFPBB News


歴史は繰り返す、米中の覇権争い
Wedge 5/27(土) 12:10配信

 エコノミスト誌のアジア担当エディターであるジーグラーが、4月22日付の同誌で、中国が強大になり、米国が支配してきたアジアの覇権構造は変革を迫られているが、トランプ政権は上手く対処できるだろうかと疑問を投げかけています。論説の要旨は以下の通りです。

 中国は東アジアや国際秩序においてより大きな役割を求めている。米国は中国のために場所をあけなければならない。キッシンジャーも言うように、米中両国はこの目的に応える方法を見つける必要がある。平和はその結果にかかっている。 

 中国は、大量の難民が自国に流入して来るよりは、金正恩が北朝鮮を支配する方が良い。何よりも、隣に米軍のいる民主的統一朝鮮が出現するのは困る。ところが、トランプがシリアをミサイル攻撃したことで、米国は北朝鮮に対しても単独行動を取る可能性があることがわかった。北朝鮮への対処は、米中協力にとって大きな試練になるだろう。

 しかし、米中の衝突は不可避ではない。40年に及ぶ中国の市場改革の中で米中協力の習慣が確立した。中国の発展は米国による安全保障抜きにはなし得なかった。今や米中は年間貿易額6000億ドル、投資額3500億ドルの世界で最重要の二国間経済関係を築いている。

 また、中国には革命の輸出を願う使命感や野心はない。実際、習の使命は世界の中で中国に更なる役割を確保することのようだ。中国には歴史的に天下=世界を支配する観念しかないが、今や中国は複数の大国の内の一つになることを受け入れなければならない。

 そんな中、トランプ大統領が誕生した。過去70年、米国の大戦略は、自由貿易、強力な同盟、人権と民主主義を柱としてきたが、トランプは、外交軽視で保護主義と狭量な「米国第一」を標榜する。今のところ、中国はトランプへの懸念と不安を隠し、静観の構えを取るが、水面下では娘婿のクシュナーを介してトランプに影響を及ぼそうと懸命だ。中国はトランプの取引的なやり方をすぐさま把握し、アリババの創業者、馬雲をワシントンに派遣し、馬は米国で百万の雇用を創るとトランプに約束した。その後、中国で何年も滞っていたトランプ・ブランドの保護申請が通り、トランプの反中レトリックもトーンダウンした。

 しかし、米中関係に関する不確実性は依然残っている。一部のトランプ側近は、米中の軍事衝突を不可避と考え、米国の国益を守るには外交ではなく軍事にもカネを使うべきだと主張している。一方、マティス国防長官は、中国の南シナ海での行動への慎重な対応を促し、優先するのは軍事行動より外交だ、と言っている。貿易に関しても、多国間協調路線が支持を得始めている。ただ、トランプ政権でマティスのような「大人」はごく少数だ。また、外交政策チーム、とりわけアジア担当は今も空席が続く。

 トランプのアジア政策がこのように不確かな中、アジアについては、(1)トランプ政権が攻撃的姿勢を強め、中国を怒らせる、(2)米国のアジア政策が現実遊離のいい加減なものになり、友好国を不安にさせ、中国をつけ上がらせる、という二つのリスクがある。結果はどちらも同じ様なものになるかもしれない。つまり、力の力学に変化が生じ、情勢が不安定化し、地域的騒乱が起きる危険性がある。
出 典:Dominic Ziegler ‘Disorder under heaven: America and China’s strategic relationship’(Economist, April 22, 2017)

 米中関係は、歴史的に見れば既存の覇権国と台頭する新しい大国との関係です。ギリシャの歴史家ツキュディデスが名著『戦史』で描いているように、スパルタに対しアテネが挑戦し、ペロポネソス戦争となりました。現代では19世紀後半の欧州で、既存の覇権国英国、フランス、ロシアに新興ドイツが挑戦し、第一次世界大戦を招きました。

覇権国米国に、中国が挑戦する構図
 米中関係は、特に東アジアにおいて、覇権国米国に、中国が挑戦する構図となっています。
スパルタに対するアテネの挑戦、英国、フランス、ロシアに対するドイツの挑戦はいずれも戦争を招きましたが、エコノミスト誌の指摘するように、米中の衝突は不可避ではありません。中国の台頭は著しい経済発展を原動力としましたが、その経済発展は、中国が米国主導のブレトン・ウッズ体制の恩恵を最大限受ける形で実現しました。世界最重要となった米中の経済関係を特色づけるのは相互依存です。

 これに対して、安全保障面では、エコノミスト誌の指摘を待つまでもなく、アジアを中心に米中両国が覇権を争っています。中国が南シナ海の支配を目論んでいるのに対し、米国はアジアで中国が覇権を握るのを阻止しようとしています。これはうまく管理しないと武力衝突に至る危険があります。

 トランプ政権の誕生で、今後の米中関係は不確実性が高まっています。その大きな要因は、トランプに戦略がないことです。トランプに戦略がないのは対中政策に限ったことではありませんが、米中関係の重要性を考えれば、その影響は大きいです。

 トランプ大統領は取引的やり方を好みますが、エコノミスト誌は中国が早くもそれに付けこみ、雇用の創出を材料に、トランプの対中批判を和らげるのに成功していると言っています。今後、トランプが対中関係の管理で、どんな取引的やり方をするのか予測がつきません。

 今後の米中関係で不確実性が高まっている今一つの理由は、トランプのスタッフの間に意見の対立があることです。対中強硬論を主張する者もいれば、より現実的なアプローチを支持する者もいるとのことです。そのうえ、国務省、国防省の政治任命のポストの多くが未だ空白であるといいます。これでは地に着いた一貫性のある政策の実施はままなりません。

 当面、安全保障分野での最大問題は北朝鮮です。トランプは中国の影響力に期待しているようですが、中国が北朝鮮の体制を危うくするような圧力を北朝鮮に加えるとは考えられません。トランプの中国に対する期待が大きいだけに、中国の圧力が不十分であることが分かった時に、トランプが北朝鮮に独自の行動を取る危険があります。

 北朝鮮情勢は危機をはらんでいますが、米中の利害が正面から対立している問題ではありません。米中双方とも北朝鮮の非核化を望んでいます。したがって、北朝鮮問題をめぐって米中が正面から軍事衝突することは考えにくいです。

 米中関係の深刻な危機となる恐れがあるのは南シナ海問題でしょう。これは上述のように、米中の利害が衝突する状況です。この問題をいかに管理していくかが、米中両国に与えられた大きな課題です。


<米国>ICBM迎撃実験へ 北朝鮮警戒、30日太平洋上空
毎日新聞 5/27(土) 11:11配信

 【ワシントン会川晴之】米国防総省ミサイル防衛局は26日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)攻撃を想定した迎撃実験を30日に実施することを明らかにした。北朝鮮が弾道ミサイルの開発を加速し、米本土に届く能力を持つICBMの完成が近づく中、ミサイル防衛(MD)力の向上を図るのが狙いとみられる。

 ミサイル防衛局のクリス・ジョンソン報道官によると、太平洋のマーシャル諸島からICBMの模擬弾を打ち上げ、これを米西部カリフォルニア州のバンデンバーグ空軍基地から地上配備型の迎撃ミサイル(GBI)を発射して太平洋上での撃墜を目指している。

 北朝鮮のICBMを想定したGBIによる迎撃実験は初めて。これまで中距離弾道ミサイルなどを対象に17回実施され、前回の2014年6月を含め9回成功している。

 米国は米本土に対する弾道ミサイル攻撃に備え、GBIをアラスカ州の基地に32基、バンデンバーグ基地に4基、計36基配備している。今年中に44基まで増強する計画だ。トランプ米大統領は「米国の安全を再び強化する」として就任初日にMD強化を打ち出した。マティス国防長官は今月5日、米本土やイージス艦など世界各地に展開するMDの体制を強化するよう見直し作業着手を指示、年内に報告書がまとまる予定だ。

 米国では、北朝鮮によるミサイルの脅威が増大している情勢を受け、議会などで「GBIの増強が必要」との声が上がる一方、「MDは多額の資金が必要になる」という慎重論もある。


米、国務省の北朝鮮担当が訪欧へ 制裁強化に向け協議か
産経新聞 5/27(土) 8:34配信

 【ワシントン=黒瀬悦成】米国務省は26日、スーザン・ソーントン国務次官補代行(東アジア太平洋問題担当)とユン北朝鮮担当特別代表が30日~6月1日にブリュッセルを訪問すると発表した。

 欧州連合(EU)諸国の北朝鮮問題担当者と「東アジアと太平洋での共通の関心事項について協議する」としている。協議では、核・弾道ミサイル開発を続ける北朝鮮に対する制裁強化策などについて話し合うとみられる。


米が初のICBM迎撃実験 北朝鮮の脅威にらみ
産経新聞 5/27(土) 8:30配信

 【ワシントン=黒瀬悦成】米国防総省のミサイル防衛局は26日、今月30日に太平洋上空で初の大陸間弾道ミサイル(ICBM)迎撃実験を実施すると発表した。北朝鮮は米本土に到達可能なICBMの開発を加速化させているとされ、迎撃実験は北朝鮮の脅威をにらんでミサイル防衛技術の信頼性の確立を急ぐ狙いがある。

 ミサイル防衛局によると、実験では太平洋のマーシャル諸島クエゼリン環礁にある「レーガン実験場」からICBMに模した標的を発射し、米西海岸カリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地から地上配備型迎撃ミサイル(GBI)を発射して迎撃する。

 GBIを使ったミサイル迎撃実験は1999年以来計17回行われているが、最近の成功例である2014年6月の実験を含め9回しか成功していない。

 GBIはアラスカのフォート・グリーリー基地に32基、バンデンバーグに4基が配備されている。国防総省によれば今年末までに8基を増強する予定。


露中外相、米を牽制 韓国へのTHAAD配備で
産経新聞 5/27(土) 7:55配信

 【モスクワ=黒川信雄】ロシアのラブロフ外相は26日、訪露した中国の王毅外相とモスクワで会談した。会談後の共同記者会見で、ラブロフ氏は北朝鮮による核・ミサイル開発で緊張が高まる朝鮮半島情勢をめぐり、同国の行為を「余剰な軍事力の拡張」の口実に使うべきではないと述べ、米軍による韓国への最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」配備を批判した。王毅氏も、軍事的手段は事態を悪化させるだけだと述べ、ラブロフ氏に同調した。

 ロシアは、北朝鮮の核開発に反対する一方、同国との経済関係の維持に努めるなど融和姿勢を続けている。

 中国も北朝鮮への制裁に慎重な姿勢を示すなど、両国の対応は北朝鮮への非難を強める国際社会とは一線を画す。


対北「対話より圧力」 日米首脳会談、融和イメージ払拭
産経新聞 5/27(土) 7:55配信

 【タオルミナ(イタリア南部)=田北真樹子】安倍晋三首相は26日のトランプ米大統領との会談で、弾道ミサイル発射などの挑発行為をやめない北朝鮮に対し、日米が一致して「対話ではなく圧力が必要だ」との強い姿勢を国際社会にアピールすることに力点を置いた。米政府内から北朝鮮に融和的なメッセージが出ているとの受け止めを払拭するためだ。両首脳による対北政策のすりあわせを受け、日米両政府は圧力強化を具体化する構えだ。

 両首脳が対北強硬姿勢を確認したのは、北朝鮮の脅威が一層、深刻化しているからだ。特に、14日発射のミサイルは高度2千キロを超えて約30分間飛行している。通常軌道では米領グアムの米軍基地を収める4千キロを超えるとみられ、米国にとっても現実の脅威が出現している。

 米政府は「軍事的行動を含むあらゆる選択肢をテーブルに乗せている」との姿勢を堅持する。その一方で、ティラーソン米国務長官は3日の国務省での講演で、北朝鮮に対して「体制転換を求めない」など「4つのノー」を提示するなど硬軟取り混ぜたアプローチを示している。ティラーソン氏はこの方針を中国側にも伝えたとされる。

 日本政府は拉致問題など過去の交渉を通じ、北朝鮮が不誠実な対応を取ることを熟知。「米政府がこれまで求めてきた北朝鮮の核放棄からの転換だと世界に受け止められかねない」(政府関係者)との懸念も広がった。折しも、この頃、米国は北朝鮮情勢をにらみ、米空母などを西太平洋に派遣し軍事的プレゼンスを高めていた。別の政府関係者は「なんでこんな時期に、圧力とは違うメッセージを出すのか」と顔を曇らせた。

 日本側が警戒した通り、中国国営新華社通信は早速3日、ティラーソン発言の「(北の)体制転換を求めない」「南北の統一の加速化は求めない」の2点を紹介した。中国は、北朝鮮への圧力強化には慎重だ。8日には中国外務省報道官が記者会見で「4つのノー原則、および米国の朝鮮半島の非核化への決意に注目している」などと発言した。

 日本側は、中国がティラーソン氏の発言を米政府の方針だとして広め、既定路線化することを狙っていると分析する。米政府に対し、発言には慎重を期すように水面下で伝え、米側も慎重になっているという。

 26日のサミット初日、北朝鮮問題に関する討議の冒頭で発言した首相は、初参加の首脳に配慮して資料を使いながら北朝鮮との交渉の経緯を説明し、こう訴えた。「今は対話のための適切な条件が整うにはほど遠い。国際社会が連帯して圧力をかけるべき時だ」

 首相とともに、北朝鮮問題の深刻さを説いたのはトランプ氏だった。


米軍、初のICBM迎撃実験へ…AP通信
読売新聞 5/27(土) 7:13配信

 【ワシントン=大木聖馬】AP通信は26日、米ミサイル防衛局当局者の話として、米軍が30日に地上配備型のミサイル防衛システムを使って大陸間弾道ミサイル(ICBM)の迎撃実験を初めて実施すると伝えた。

 北朝鮮が弾道ミサイル技術を高め、米本土を攻撃可能なICBMの将来的な配備が現実味を帯びる中、迎撃性能の向上を図る狙いとみられる。

 米軍が実験するのは、敵ミサイルが大気圏外にある中間飛行段階(ミッドコース)で地上基地から迎撃する地上配備型ミッドコース防衛(GMD)のシステム。米軍は2004年から配備を始め、現在ではアラスカ州に32基、カリフォルニア州に4基、配備しており、今年末までに新たに8基追加して、計44基の態勢を敷く予定。

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