« 北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・75 | トップページ | 東日本大震災等および原発事故関連のニュース・2230 »

2017年5月11日 (木)

北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・76

去る1月6日に核実験を行なった残虐な中世の亡霊・暗黒独裁国家・北朝鮮が、今度は長距離弾道ミサイル発射実験の準備を進めていたが、ついに7日9時31分に発射した。

政府は7日午前、北朝鮮による弾道ミサイル発射を受け、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)を開き、国民の安全確保に万全を期すとともに、米韓などと緊密に連携し、北朝鮮に厳しく対応していく方針を確認した。
NSCで首相は、「米国や韓国など関係国と連携し、必要な対応を適時適切に行う」よう求めた。また、首相は関係省庁に対し、(1)落下物などによる被害がないかの確認(2)情報収集・分析の徹底(3)関係国との連携―を指示した。

安倍晋三首相は7日午前、首相官邸で記者団に対し、北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射したことについて「断じて容認できない。明白な国連安全保障理事会決議違反だ。国際社会と連携し、毅然として対応する。国民の安全と安心を確保することに万全を期する考えだ」と述べた。

70番目の記事
71番目の記事
72番目の記事
73番目の記事
74番目の記事
75番目の記事

リンク:<北朝鮮ミサイル>菅長官「EEZ外に落下、被害報告ない」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮、弾道ミサイル発射=新型か、射程4000キロ超も―「態度変化」必要・韓国 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:3人の日本人議員が米国で訴えた北朝鮮以上の脅威 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:弾道ミサイルへの化学兵器の搭載は技術的に確立されている - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<NATO>前事務総長に聞く トランプ政権への見方改めた - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<NATO>前事務総長トランプ氏評価…予測不能が抑止力に - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮高官「条件整えば」米トランプ政権と対話 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:陸上型イージスが優勢、日本のミサイル防衛強化策=関係者 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮、米国に激しく反発 国連加盟国への制裁強化要請で - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:側近はバリバリ左翼の「北朝鮮信奉者」…韓国大統領・文在寅氏の安全保障観を探ってみた - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「太陽政策」に回帰=革新系の文在寅政権船出-韓国〔深層探訪〕 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:文在寅政権の親北路線に壁 --- 高 永チョル - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ミサイル防衛強化「陸上型イージス」導入の方向 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮に核計画放棄要求=核禁止条約、賛否に開き―NPT準備委 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<NPT>再検討会議準備委が閉幕 対話による解決模索 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国、急きょ訪中代表団=「一帯一路」会議招待受け―習政権、THAADで攻勢 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国新政権波乱!文在寅氏の“妄想”就任演説に嘲笑 THAAD撤去ならトランプ氏「一人損」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米CIA、対北朝鮮の専門組織を新設 韓国支部も増強か - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:重要な敷居を超えつつある北朝鮮の核能力 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮の難民の多くは中韓へ 日本は「偽装亡命機」に注意 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:結局は中国を利するトランプの素人外交 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:アングル:追加制裁迫るなか「メイド・イン・北朝鮮」が台頭 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北核ミサイル 北朝鮮は年内にICBM発射と分析 「金正恩氏に核放棄の意思なし」と米国家情報長官 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:文在寅・新政権に、菅・鳩山民主党政権の悪夢を重ねてしまう理由 いや、それよりひどくなる可能性も… - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:学習効果のない民進党が日本を危うくする - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<中韓電話協議>THAAD中止要求「関係発展へ行動を」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中韓首脳が電話会談 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮牽制の米空母交代へ、ロナルド・レーガン派遣 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「北」核実験施設が迷彩色に - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米軍の軍事攻撃警戒か 北の核実験場 屋根に迷彩塗装 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:格安スマホもアプリでミサイル情報 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ドイツが北朝鮮の制裁強化「宿泊施設営業禁止」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国新大統領、中国の習国家主席と電話会談-関係改善に意欲 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米韓同盟破棄も…“北に近すぎる大統領”文在寅氏 「赤化統一」でトランプ氏激怒必至 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

<北朝鮮ミサイル>菅長官「EEZ外に落下、被害報告ない」
毎日新聞 5/14(日) 7:07配信

 菅義偉官房長官は14日朝、首相官邸で緊急に記者会見し、午前5時28分ごろ北朝鮮西岸から弾道ミサイル1発が発射されたと発表した。約30分後に日本海に落下したとみられる。「日本の排他的経済水域(EEZ)内ではないと推定される。現時点において、航空機や船舶への被害報告などの情報は確認されていない」と語った。

 安倍晋三首相も官邸で記者団に「断じて容認できない。ミサイル発射はわが国に対する重大な脅威であり、国連の安保理決議に明白に違反する」と北朝鮮を非難し、「米国や韓国とも連携しながら国民の安全確保に万全を期す」と述べた。


北朝鮮、弾道ミサイル発射=新型か、射程4000キロ超も―「態度変化」必要・韓国
時事通信 5/14(日) 6:06配信

 【ソウル時事】北朝鮮は日本時間14日午前5時28分、北西部の平安北道・亀城から弾道ミサイル1発を発射した。

 韓国軍や日本政府によると、ミサイルは亀城から東北東へ約800キロ飛行し、日本海上に落下。飛行時間は約30分間で、高度は約2000キロに到達した。新型で飛距離は最大4000キロを超えるとの分析もあり、米空軍基地のあるグアムを射程内に収める可能性も出てきた。

 落下地点は日本の排他的経済水域(EEZ)の外と推定され、米CNNテレビはロシア極東ウラジオストク南方約97キロの沖合と伝えた。米専門家は、通常の軌道で飛行した場合、飛距離が最大約4500キロに達するとの見解を示した。

 韓国で革新系「共に民主党」の文在寅大統領が10日に就任した後、北朝鮮の弾道ミサイル発射は初めて。文大統領はミサイル発射を非難し、対話には北朝鮮側が態度を変えることが必要だとの立場を明らかにした。

 米ホワイトハウスはミサイル発射について声明を出し、北朝鮮に対する制裁強化の実施をすべての国に呼び掛けた。

 稲田朋美防衛相はミサイルに関し、新型で高度が2000キロを超えたと推定され、通常より高い高度で打ち上げる「ロフテッド軌道」で発射された可能性があるとの見方を示した。米太平洋軍によれば、大陸間弾道ミサイル(ICBM)ではないとみられる。

 安倍晋三首相は記者団に対し、「断じて容認できない。強く抗議する」と批判。「米国や韓国と連携しながら高度な警戒態勢を維持し、国民の安全確保に万全を期していく。北朝鮮に対し毅然(きぜん)として対応する」と述べた。日本政府は北朝鮮側に厳重に抗議するとともに、国家安全保障会議(NSC)を開いた。

 韓国でも文大統領がNSC常任委員会でミサイル発射を非難し、「対話は可能であっても、北朝鮮の態度に変化があるときに初めて可能になるということを示さなければならない」と言明した。大統領府が発表した。

 文大統領は「北朝鮮に対しては制裁・圧力と対話の双方が必要だ」という立場だったが、自分の就任後わずか5日目に挑発行為に及んだため、対話は北朝鮮の挑発的行動中止が前提であることを明確にした。

 文大統領は「(弾道ミサイル発射は)国連安保理決議の明確な違反であるだけでなく、朝鮮半島はもちろん、国際平和・安全に対しても深刻な挑戦だ」と指摘。「北朝鮮が誤った判断をしないよう、挑発には断固として対応しなければならない」と強調した。

 北朝鮮は、米韓合同軍事演習が行われていた3~4月、弾道ミサイル発射を試みた。3月6日には4発同時に発射し、うち3発が日本のEEZ内に落下。直近では4月29日、西部の北倉周辺から1発を発射したが、失敗したとみられている。


3人の日本人議員が米国で訴えた北朝鮮以上の脅威
JBpress 5/14(日) 6:00配信

 日本の防衛政策について高い見識をもつ国会議員3人がワシントンで開かれた討論会に出席し、日本への脅威や日米同盟の課題などついてトランプ政権に説明した。

 現在、北朝鮮のミサイルや核開発が日本にとっても切迫した危機のように見える。しかし3人とも、北朝鮮よりも中国の脅威に重点をおいて米国側に訴えていたことが印象的だった。

■ 3人が揃って中国の脅威に言及

 5月1日、ワシントンの大手研究機関「戦略国際問題研究所(CSIS)」が「トランプ政権への日本の戦略」と題するパネル討論会を開いた。パネリストとして招かれたのは日本の中谷元前防衛大臣、小野寺五典元防衛大臣、長島昭久元防衛政務官の3人である。いずれも現職の国会議員であり、防衛問題に関して日本でも有数の権威とされる政治家たちだ。

 討論の進行役は、CSIS副所長で日米の安全保障の専門家、マイケル・グリーン氏が務めた。この討論会の目的は、「日本がトランプ政権と防衛や外交の諸問題に取り組むうえでの国家安全保障戦略や外交について思考を深め、論じる」ことである。会場には米国側の200人以上の関係者が集まり、盛況となった。

 司会役のグリーン氏は中谷、小野寺、長島の3議員を防衛問題に関する「日本のベスト・アンド・ブライテスト」(最良で最も聡明な人たち)と紹介した。

 討論会では、まず中谷氏が次のようにスピーチした。

 「北朝鮮の金正恩委員長は、政権の存続を賭けて核兵器と長距離弾道ミサイルの開発を急いでおり、日本にとっても切迫した深刻な脅威となっています。トランプ政権はその脅威を阻止するために、軍事的な対応を含めてのすべての手段のオプション(選択肢)を検討しているようですが、日本はその米国の努力を全面的に支持します」

 中谷氏は10分ほどのスピーチの最後に、日本が平和安保法制関連法を成立させ、新しい防衛ガイドラインを採択したことに触れ、日本の安全保障の最大の対象は中国であることを強調した。

 小野寺氏も、まず北朝鮮の脅威について語った。

 「北朝鮮の弾道ミサイルは、地上配備のミサイルに固形燃料が使われて発射準備の時間が短くなったことや、潜水艦発射のミサイルの開発の進展で、脅威がさらに増大しました。日本側にも、北朝鮮からのミサイル攻撃に対する防衛策はいろいろありますが、決して十分ではありません。日本は北朝鮮からミサイルを撃ち込まれたら即座に反撃して、さらなるミサイル発射を防ぐ攻撃能力を保持する必要があります」

 小野寺氏は、このように日本の防衛強化について、これまでの路線を越える大胆な提案を行った。しかし、やはりスピーチの後半では中国に触れ、中長期的には北朝鮮よりも中国の軍事的脅威が重大な意味を持つと強調した。

 長島氏は、自分が4月に民進党を離党したことを述べ、民進党の防衛政策に不満があったことも離党の理由の1つだったと説明した。そのうえで北朝鮮の脅威について次のように語った。

 「トランプ政権が『力による平和』の原則に沿ってアジア・太平洋地域で軍事抑止力を保つことは、北朝鮮の脅威への対応として歓迎します。トランプ政権が掲げる、北朝鮮を完全に非核化するという目標も支持します。北朝鮮の核は全廃させることが必要であり、核開発の“凍結”を目標とすることはできません」

 そして、長島氏もやはり中国の脅威について詳しく語った。

 「日米同盟で最重要なのは、やはり中国の軍事的脅威の増大に対する共同の対処です。とくに中国側の『接近阻止・領域否定(A2/AD)』戦略への米軍の対応を日本も支援すべきです。中国軍は東シナ海での活動も強め、尖閣諸島に対する水陸両用作戦の実行能力も急速に高めています。尖閣をめぐる有事はいわゆるグレーゾーンの事態の発生も予測されるため、日本は米軍の協力を得て対応態勢を強化せざるをえません」

■ 北朝鮮より中国のほうが重大な脅威

 3人の議員のスピーチや報告が終わった後、討論会は質疑応答の時間となった。その際、会場のある男性が「日本は、そもそも北朝鮮と中国のどちらをより大きな軍事的脅威とみなしているのか」と質問した。その男性は、米国の大手安全保障シンクタンク「ランド研究所」の研究員だという。

 注目すべきなのは、中谷氏氏、小野寺、長島氏の3人とも、中国のほうが日本にとってより重大な脅威であると答えたことである。

 3人はそれぞれ次のように答えた。

 「日本にとっては、やはり中国の軍拡による膨張が最も恐れるべき対象です。海洋で領土を拡張する動きは日本の尖閣諸島にも向けられており、いま、尖閣をどう守るかが国家をあげての重要課題となっています」(中谷氏)

 「中国の南シナ海での軍事拡張は、日本への海上輸送路への悪影響を考えても重大な脅威です。断じて許容できない行動です」(小野寺氏)

 「日本の安全保障にとっては、やはり中国の動きに最大の懸念を感じます。中国の南シナ海での領土拡大に対しては、日本も米国に協力して今まで以上に積極的で大規模な抑止の行動をとるべきだと思います」(長島氏)

 以上のように3議員とも、中国の軍事的脅威に対する警告をトランプ政権に発信したのである。討論会は北朝鮮の脅威への対処に終始するだろうと予測していただけに、3人が口を揃えてこの場で中国の脅威を訴えたのは意外だった。

 日本は一体どの国を最大の脅威とみなして安全保障政策を立てていくべきか。その指針が3人の議員によって示されたと言えそうだ。


弾道ミサイルへの化学兵器の搭載は技術的に確立されている
JSF | 軍事ブロガー
5/14(日) 4:02

989
アメリカ陸軍よりミサイル用化学弾頭M190(クラスター式、サリン子弾M139)

一部でまことしやかに唱えられている俗説に「弾道ミサイルに化学兵器を搭載することはできない、大気圏突入の熱で変性してしまう」というものがあります。結論から言えばこれは間違いです。

弾道ミサイル用の化学弾頭は既に実用化されている
弾道ミサイル用の化学弾頭はクラスター式のものが既に実用化されています。ロシア軍では冷戦期のソ連時代にスカッド弾道ミサイル用にVXを搭載した化学弾頭8Ф44Г-1 (8F44G-1)、トーチカ弾道ミサイル用にソマンを搭載した9Н123Г2-1(9N123G2-1)、アメリカ軍ではMGR-1オネスト・ジョン大型ロケット弾とMGM-5コーポラル弾道ミサイル用にサリンを搭載した化学弾頭M190が知られており、これらはクラスター式で内部に多数の子弾が詰め込まれ、その子弾の中に化学兵器である毒ガスが入っています。

ミサイルの弾頭は大気圏突入時に断熱材によって熱から守られ、目標地点の上空で子弾をばら撒きます。子弾はフィンが付いており回転しながら落ちて行き、地表に着弾した後に少量の炸薬で起爆して毒ガスを散布します。熱で燃えたり変性することはありません。

アメリカの報告書にある北朝鮮の化学兵器の記載
アメリカの年次報告書「北朝鮮の軍事力2015」では北朝鮮の化学兵器に付いての項目があり、弾道ミサイルへの化学兵器の搭載に付いて触れています。

Chemical Weapons. North Korea probably has had a longstanding chemical weapons (CW) program with the capability to produce nerve, blister, blood, and choking agents and likely possesses a CW stockpile. North Korea probably could employ CW agents by modifying a variety of conventional munitions, including artillery and ballistic missiles.In addition, North Korean forces are prepared to operate in a contaminated environment; they train regularly in chemical defense operations. North Korea is not a party to the Chemical Weapons Convention.

出典:[PDF] : Military and Security Developments Involving the Democratic People’s Republic of Korea 2015

北朝鮮の化学兵器保有は金正男暗殺でVXが使われたことからも確実であり、弾道ミサイルへの化学兵器の搭載は他国で何十年も前から技術的に確立されている事を考えれば、北朝鮮の弾道ミサイルにも化学弾頭が用意されていると考えるのが妥当です。

湾岸戦争、イスラエルでの弾道ミサイル化学兵器対応
1992年の湾岸戦争でイスラエルは当事者ではなくアメリカ軍の基地があるわけでもないのに、イラクから弾道ミサイルを撃ち込まれました。この時にイスラエルは弾道ミサイルによって化学弾頭が撃ち込まれることを想定し、全国民にガスマスクと毒ガス検知用の試験紙とアトロピン(神経ガス治療剤)を支給し、各家庭ごとにシールド・ルーム(避難室)を用意させました。シールド・ルームとは強固な防空壕ではなく、浴室など密閉しやすい部屋にナイロンシートとガムテープを用いて目張りを行い、毒ガスの侵入を防ぐ簡易な退避室です。結果的に撃ち込まれた弾道ミサイルの全ては通常の炸薬弾頭だったのですが、弾道ミサイルは警報が鳴ってから弾着までに数分しか猶予が無く、強固な防空壕に逃げ込む余裕のない時には各家庭の中にあるシールド・ルームに退避するだけでも、通常弾頭に対しても意味のある退避だったと評価されています。

恐れるべきは不正確な情報によるパニック
もし「弾道ミサイルに化学兵器は搭載できない」、もしくは「弾道ミサイルに化学兵器を搭載しても大したことがない」という誤った情報を信じて被害が出た場合、パニック状態に陥る可能性があります。しかし前述のとおり弾道ミサイルへの化学兵器の搭載は技術的に確立されており、北朝鮮が保有していると推定され、殺傷能力は通常弾頭(炸薬)を上回ることも確実です。湾岸戦争でのイスラエルでは弾道ミサイル(通常弾頭)の着弾による直接の被害よりも、パニック状態になって心臓発作で死亡した例の方が多かったくらいなので、正確な知識と情報を得て、落ち着いて対処することが求められます。


<NATO>前事務総長に聞く トランプ政権への見方改めた
毎日新聞 5/13(土) 22:31配信

988
ラスムセン前NATO事務総長=ブリュッセルで2017年5月11日、八田浩輔撮影

 北大西洋条約機構(NATO)のラスムセン前事務総長とのインタビュー要旨は以下の通り。【聞き手・ブリュッセル八田浩輔】

 ◇変わったトランプ氏の論調

 --トランプ米政権に対する見解は。

 まず私は、選挙中の「トランプ候補」に強い懸念があった。とりわけ、NATOを「時代遅れ」だと言い、加盟国を守る責任に疑義を投げかけたからだ。そうした懸念から、同盟の信頼と集団的自衛権を弱体化させると考えた。しかし、トランプ氏の大統領就任後の論調は変わった。今年4月のストルテンベルグ事務総長との記者会見では「NATOはもはや時代遅れではない」と言った。

 私は二つの理由からトランプ政権への見方を改めた。一つはティラーソン国務長官、マティス国防長官、マクマスター大統領補佐官(国家安全保障問題担当)など安全保障を担うチームの人選が非常に良かった。マティス氏はNATOの最高司令官を2年務め、NATOのことをよく知っている。トランプ氏に対し、このチームがNATOは米国にとって非常に有益であると説得し、また確信させた。

 次にトランプ氏は、プーチン露大統領が「米国を再び偉大に」というビジョンを共有していないと理解した。それどころか、ロシアは米国の指導力に挑んでおり、トランプ氏はプーチン氏に対し強硬な姿勢で臨む必要があると結論づけた。トランプ氏がプーチン氏よりも先にNATO加盟国の首脳と会うこともそれを示している。非常に良い判断であり、これが私がトランプ政権に対する見解を変えた理由だ。

 --加盟国の懸念はすべて解消されたと考えていますか。トランプ政権はまだ駐NATO大使も任命していません。

 (懸念解消は)不十分だ。米国がこんなにも長い間、大使を任命せず、国務省のポストも埋まっていないのは問題だと考える。なぜこれらの決定がそんなにも複雑なのか不思議に思う。こうした問題は、米国の施策方針に疑念を持たせることになる。なるべく早期に確定するよう、トランプ氏と政権執行部に働きかけることしかできない。

 ◇ドイツは約束したことは守る

 --NATO加盟国に対する国防費の国内総生産(GDP)比2%目標の達成について、米国からの圧力が高まっています。ドイツからは「非現実的」との声もありますが、目標達成は可能でしょうか?

 可能だ。ドイツはお金の問題になると慎重になる。一方でドイツは、一度約束したことは守ることも知っている。私が事務総長として迎えた最後の2014年のNATO首脳会議で、メルケル首相は他の27加盟国首脳と共に24年までにGDP比2%に引き上げることを誓った。ドイツ国防相が短期間で2%に引き上げることを非現実的だと述べたことにはまったく賛同する。

 しかし、これは義務ではない。2%の実現へ(冷戦終結以降に国防費が漸減した)方向を変えることを求めている。実際にドイツは既に国防費を増やしているし、今後数年で大幅な増額を行う。それが最も大事なことだ。補足すると、金額だけの問題ではない。NATOの作戦や行動に貢献することも重要だ。ドイツはその中でも、コソボやアフガニスタンなどで大きな先導的な責任を引き受けてきた。直近では東欧にも派兵したばかりだ。評価は全体をみるべきだ。

 --その東欧でロシアとの軍事的緊張が高まっています。米国は、ロシアの東欧での戦力展開について中距離核戦力(INF)全廃条約違反を指摘しました。次のNATO首脳会議で議題になりますか?

 米国側の主張は説得力があり、(INF条約違反との見方に)賛同する。一方で今回の首脳会議は、NATOそのものの課題に焦点をあてたものになるだろう。まずトランプ氏は北大西洋条約5条(集団的自衛権)への関与は不変であると加盟国に改めて伝え、さらに、欧州の加盟国に2%目標に向けた努力を加速させるよう求めるだろう。会議の時間も短く、INF問題が議題になることはないのではないか。

 ◇トルコのEU加盟交渉継続を

 --(NATO加盟国の)トルコと欧州連合(EU)の関係が悪化しています。近い将来、NATOにも影響しますか。

 トルコのEU加盟交渉に進展はみられないが、交渉は継続すべきだ。我々はトルコの、とりわけ国民投票後の政治情勢について大きな懸念を持っている。エルドアン大統領が新たに与えられる権限をどのように使うのかは分からない。しかし、昨年のクーデター未遂に対する強権的な姿勢に多くのNATO加盟国は眉をひそめた。しかしながら、我々はトルコをNATOの価値ある加盟国として維持すべきだ。EUも交渉を継続すべきで、これらのチャンネルを通じ、法の支配など民主主義の基本的な原則を巡って批判的な対話を続ける必要がある。

 --米国は4月にシリアをミサイル攻撃しました。北朝鮮など他の「脅威」をけん制する目的も?

 まさにその通りだ。米国の決定を歓迎する。正しい時期の正しい行動だった。トランプ大統領はアサド大統領にレッドライン(越えてはならない一線)を越えることは許されないと明確に警告した。同時にアフガニスタンを爆撃し、米国が何をするか分からないというシグナルも送った。この予測不可能性こそが、トランプ大統領の、あるいは米国の抑止力となるのかもしれない。同時に北朝鮮にも国際法に従うべきだとのシグナルを送った。

 また、北朝鮮問題では最も大きな影響がある中国の役割がカギを握る。中国は北朝鮮からの石炭輸入を禁止したが、まだできることがある。中国から北朝鮮への重圧と米国の潜在的な軍事的脅威という二つのことが現時点で、北朝鮮を国際社会に引き込むための警告となる。朝鮮半島の脅威のレベルは金正恩体制となってから大きく変わった。周辺国だけではなく米国も巻き込んで、東アジア全体を不安定にさせている。北朝鮮問題はすぐにでも解決すべき最優先の安全保障上の問題だ。

 ◇東アジアに多国間の枠組みを

 --地域の安定に向けた日本の役割は?

 安倍政権の国際安全保障への積極的な関与は非常に評価している。同時に日本は地域での多国間協議を促進することができる。将来的には紛争を防ぎ、地域に平和と安定をもたらし、紛争を解決するための国際的、あるいは多国間でのフォーラム(評議会)の設立を目指すべきだ。

 欧州で我々が経験したことが参考になる。NATOは安全保障を担う多国間の組織として地域に70年近く平和と安定を保障してきたが、東アジアにはそのような多国間の場がない。そのような枠組みをつくることは日本、中国と韓国にとって相互に利益があり、その点でも日本は政治的に非常に大きな役割を担うことができる。


<NATO>前事務総長トランプ氏評価…予測不能が抑止力に
毎日新聞 5/13(土) 21:16配信

988
ラスムセン前NATO事務総長=ブリュッセルで2017年5月11日、八田浩輔撮影

 【ブリュッセル八田浩輔】北大西洋条約機構(NATO)のラスムセン前事務総長が毎日新聞のインタビューに応じ、NATO加盟国(28カ国)が2024年までに国防費を国内総生産(GDP)の2%に引き上げる共通目標は「達成可能」と述べた。また、トランプ米政権による先月のシリア軍基地へのミサイル攻撃を評価した上で、北朝鮮を含む国際社会の「脅威」に対して「トランプ政権の予測不可能性が抑止力になる」との見方を示した。

 今月25日のNATO首脳会議にはトランプ氏が初めて参加。ラスムセン氏は、トランプ氏が加盟国に2%目標を満たすよう強く求める一方、NATOの重要性を再確認する場になるとの見通しを示した。

 ラスムセン氏は、事務総長だった14年のNATO首脳会議で決めた2%目標は「義務ではない」とした上で、冷戦後の国防費削減傾向を転換させる目的があると強調。現在、目標達成国は米英など5カ国のみだが、「(未達成の)ドイツは既に国防費を引き上げ、今後数年かけて大幅に増額する」と期待感を示した。

 また、トランプ氏が選挙中にNATOを「時代遅れ」と批判していたことに「強い懸念を持っていた」と明かしたが、マティス国防長官ら安全保障にかかわる重要ポストの人事を評価し、「(マティス氏らが)NATOは米国にとって非常に有益だとトランプ氏を説得した」と指摘した。

 一方、トランプ政権は現在も駐NATO大使を任命しておらず、「米国の施策方針に(加盟国の)疑念を持たせる」として早期の懸念払拭(ふっしょく)に努めるよう求めた。また、加盟国の貢献の評価は金銭面だけでなく、軍事作戦への参加など「全体をみるべきだ」とした。

 シリア情勢を巡っては、アサド政権が化学兵器を使用したとして、米軍が行ったミサイル攻撃は「正しい時期の正しい行動だった」と賛同。アサド政権に「レッドライン(越えてはならない一線)」を示すと同時に、「(核・ミサイル開発を強行する)北朝鮮にも国際法に従うべきだとの明確なシグナルを送ることになった」と述べた。

 ラスムセン氏はデンマーク首相を務めた後、09~14年にNATO事務総長。


北朝鮮高官「条件整えば」米トランプ政権と対話
AFP=時事 5/13(土) 20:40配信

【AFP=時事】北朝鮮外務省の高官が13日、条件が整えば米国との対話を希望するという北朝鮮政府の意向を明らかにした。

 北朝鮮外務省北米局の崔善姫(チェ・ソンヒ、Choe Son Hui)局長は、米国の元国連大使や学者らと非公式に接触したノルウェー・オスロ(Oslo)からの帰路、中国・北京(Beijing)の国際空港で報道陣に対し、北朝鮮はドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の政権と「条件が整えば対話するだろう」と述べた。

 韓国の聯合(Yonhap)ニュースによると、崔局長はオスロで米国のトーマス・ピカリング(Thomas Pickering)元国連大使や元国務省不拡散・軍縮担当特別顧問のロバート・アインホーン(Robert Einhorn)氏らと接触したという。

 北朝鮮が4月の故・金日成(キム・イルソン、Kim Il-Sung)国家主席の生誕105年に合わせて実施するのではないかと懸念されていた新たな核実験が行われず、朝鮮半島(Korean Peninsula)をめぐる軍事的緊張がやや緩和したかにみえる中、米朝はオスロで非公式に接触した。【翻訳編集】 AFPBB News


陸上型イージスが優勢、日本のミサイル防衛強化策=関係者
ロイター 5/13(土) 16:21配信

[東京 13日 ロイター] - 弾道ミサイル防衛強化の一環として整備を検討している新型迎撃ミサイルシステムについて、日本政府が陸上配備型イージス(イージス・アショア)の導入に傾いていることがわかった。THAAD(サード)より迎撃範囲が広く、少ない配備数で済むほか、洋上で警戒任務を続けるイージス艦の負担を減らせるとみている。

政府は米軍の試験施設があるハワイへ5月中にも視察団を派遣するなどし、今夏までに決定する。複数の政府・与党関係者が明らかにした。

イージス・アショアは、イージス艦に搭載している迎撃ミサイルシステムを陸上に配備したもの。高度1000キロ以上に達する日米共同開発の迎撃ミサイルSM3ブロック2Aを発射可能で、2─3基で日本全土を防衛できるとされる。

もう1つの選択肢であるサードは、宇宙空間で迎撃するSM3と、地上近くで迎撃するパトリオット(PAC3)の間の高度で弾道ミサイルを撃ち落とす。SM3とPAC3をすでに保有する日本にとっては、迎撃態勢が3層になるメリットがある。在韓米軍はさきごろサードを配備した。

政府は北朝鮮の核・弾道ミサイルの開発進展を受け、どちらかの迎撃ミサイルの導入を検討してきた。複数の関係者によると、イージス・アショアを推す声が多数を占めるという。イージス・アショアは1基700ー800億円と、1000億円以上のサードより調達価格が優位なうえ、配備数が少なくて済むため場所の確保も比較的容易だと、複数の政府・与党関係者は指摘する。

さらにイージス・アショアであれば、24時間体制の弾道ミサイル警戒任務を続けるイージス艦の負担が減り、訓練や他の任務に振り向けることが可能になると、複数の関係者はみている。

政府は調達先である米政府と調整をしながら、今夏までに結論を出す見通し。今月中にも、ハワイにあるイージス・アショアの試験施設の視察を検討している。

3月末に弾道ミサイル防衛の強化策を政府に提言した自民党の中には、来年度予算を待たず、政府予備費で早急に導入を進めるべきとの声もある。

イージス・アショアは、北大西洋条約機構(NATO)のミサイル防衛の一環としてルーマニアで運用が始まっている。

(久保信博)


北朝鮮、米国に激しく反発 国連加盟国への制裁強化要請で
AFP=時事 5/13(土) 15:11配信

【AFP=時事】北朝鮮の国連代表部は12日、米国が国連(UN)で加盟国を脅したり威嚇したりして対北朝鮮制裁を履行させようとしていると非難し、そうした米国の動きについて「ヒステリックな狂気」と表現した。さらに国連安保理が採択した制裁の適法性には疑問の余地があると主張し、国連加盟国に履行を「再考」するよう求めた。

 ここへ来て国連安保理・北朝鮮制裁委員会は地域ブロックらと共に、昨年採択された2つの対北朝鮮制裁決議の履行手続きを進めるよう国連加盟国に求めている。

 これに対し北朝鮮側は声明で、米国が「考え得るあらゆる手段」で加盟各国に制裁履行を求めていると非難。履行しない国は「米国による『強力な制裁措置』を受けるとしたあからさまな脅しで、加盟国に履行を強要させようとまでしている」と主張した。

 事実、国連安保理の制裁決議に違反して北朝鮮との取引を行っている第3国に対しても米国は制裁を科すと警告している。

 また、制裁委員会が北朝鮮国営の料理店などにまで制裁の適用を求めていることについて北朝鮮国連代表部は、安保理決議の「拡大解釈」だと反発。「料理店経営や製造工場といった普通の事業が、核兵器や弾道ミサイルのためのものとの幻想」を米国が抱いていると非難した。さらに米国政府と国連精査委員会は、「『制裁』にこだわる感情的な狂気によって、国際社会の前で恥をかいている」とも述べている。【翻訳編集】 AFPBB News


側近はバリバリ左翼の「北朝鮮信奉者」…韓国大統領・文在寅氏の安全保障観を探ってみた
産経新聞 5/13(土) 9:18配信

 【久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ】

 大統領就任宣誓で「条件が整えば平壌にも行く」と明言した文在寅(ムン・ジェイン)・韓国大統領(64)の“親北度”に日米は懸念を深めている。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代の言動などから北朝鮮の言いなりという意味の「従北」と韓国保守層の厳しい批判を受けてきた文氏である。金正恩(キム・ジョンウン)氏の核ミサイル武装で一刻の猶予もない安保情勢の中、韓国が融和攻勢に転じれば北朝鮮は一気に息を吹き返す。文氏はどんな思想の持ち主なのか。その安全保障観を探ってみた。

■制裁に穴開ける南北交流

 11日、日米首脳との電話会談を無難にこなした文大統領。対北政策では確かに「完全な北朝鮮の核廃棄」をお題目のように語るが、耳を澄ますと文氏の方法論は「経済支援で北朝鮮の変化を促す」という、“抱擁”一辺倒の対北政策なのだ。

 文氏は選挙中に安保・対北政策「朝鮮半島平和構想」を発表した。社会、文化、スポーツなどの南北交流で緊張緩和を図るとし、(1)対話と交流(2)共同繁栄(3)平和体制構築のために「圧倒的な国防力を強化する」という。だが、これは盧武鉉時代の「朝鮮半島平和発展構想」の中身とほとんど同じである。

 文氏の外交の持論は「韓国役割論」という。北東アジアの秩序は韓国が主導するというもので、いわく「南北関係をテコに中国や米国を説得」するという。

 どこかで聞き覚えがある。そう、盧武鉉氏が主張した「自主防衛」「バランサー論」で、盧武鉉時代の強大国との等距離外交をアレンジしたものといえる。

 さらに南北統一について文氏は、中長期的に南北経済統合(単一市場)を経て段階的な統一のビジョンを掲げている。これは韓国の金大中(キム・デジュン)元大統領、北朝鮮の金正日(ジョンイル)総書記による「南北共同宣言」(6・15共同宣言)2項にある、韓国が北朝鮮の主張を受け入れたと大問題になった「緩やかな連邦制を目指す」をそのまま踏襲している。

 文氏は「金大中・盧武鉉両氏の発展的継承者」を自認している。北朝鮮の核脅威の水準は当時とは全く異なるが、永続的に北朝鮮と対峙してきた韓国にとって日米の緊張感は「人ごと」なのである。

 「当選すればすぐに開城工業団地、金剛山観光事業を再開する」といっていた文氏は、再開が国連制裁違反との指摘を受けて、あわてて「核実験をしなければ…」と留保を付けた。

 だが、「人道」「交流」の名の下に交流が再開されれば北朝鮮に必ず資金が流れる。金大中・盧武鉉時代は韓国は総額69億ドル(約7800億円)相当の支援を行ったが、うち政府レベルの資金は約30億ドル、残りは民間資金や物品だった。人道名目の南北交流は制裁の大アナになることが確実だ。中国に制裁圧力を掛けている米トランプ政権は、早くも「韓国の文政権が制裁破りをすれば、韓国にセカンダリー・ボイコット(二次的制裁)が必要だ」との議論も出ている。

■国家安保法廃止論者 その危険な安保観

 文氏は大統領人事で大統領秘書室長に前ソウル副市長の任鍾●(=析の下に日)氏(51)を指名した。任氏は1980年代の学生運動団体「全国大学生代表者協議会(全大協)」議長で有名。民主化で生まれた全大協は左翼運動の核となった団体で北朝鮮に正当性を持つ主体思想派(NL)とマルクス主義者(PD)で構成されたが、「任氏は主体思想派の代表」だった人物だ。つまり、韓国大統領府の中枢に、北朝鮮を信奉した経歴の秘書室長が誕生したことになる。

 韓国には北朝鮮からのスパイなどを取り締まる「国家保安法」があるが、当時、任氏は女子大生、林秀卿氏を北朝鮮に送り込んで同法違反で逮捕され、服役した。文大統領自身も学生運動で同法違反で逮捕、服役の経歴があり、文氏、任氏ともに「国家保安法」は人権蹂躙(じゅうりん)だとして廃止論者なのである。

 南北に分断、軍事的に対峙(たいじ)する韓国の指導者に求められる安全保障観とは何か。国防、北朝鮮による思想的、人的、物理的な対南工作を摘発、そして自由主義圏の同盟関係強化である。だが、文氏の持論、思想には、韓国が守ってきた国土、思想の根幹を揺るがしかねない危うさが随所に見受けられる。

 盧武鉉政権のナンバー2だった文氏は、北朝鮮への大規模支援を決めた2007年の南北首脳会談をサポートした(10・4合意)。このとき最も懸念されたのが、南北の海上軍事境界線、北方限界線(NLL)を事実上、無力化する共同漁労区域構想「西海平和協力地帯」だった。実は文氏は、選挙戦でこの構想を元にしていると思われる北朝鮮・海州と韓国・仁川との「西海平和協力ベルト」構想を打ち出している。

■大統領になれば変わるのか?

 韓国では「実際に政権を担えば、文在寅大統領は現実主義者に替わる」という楽観論も聞かれるが、文氏の政治的思想信条はすでに盧武鉉時代に一度、具現化されたものだ。文在寅時代は5年間の幕開けしたばかり。韓国の歴代大統領にとって「歴史に残る」ための最大テーマは「統一」である。文大統領は金正恩氏との南北首脳会談をいつ、どんな形で実現するのか。そのときに文在寅氏の真価が問われることになる。

(産経新聞編集局編集委員)


「太陽政策」に回帰=革新系の文在寅政権船出-韓国〔深層探訪〕
時事通信 5/13(土) 8:29配信

 韓国大統領選で圧倒的な勝利を収めた文在寅氏が10日、大統領に就任し、2代続いた保守政権から9年ぶりに革新政権に交代した。北朝鮮の核・ミサイル問題で朝鮮半島の緊張が高まる中、文氏は北朝鮮への融和路線を貫いた金大中、盧武鉉政権時代の「太陽政策」への回帰を模索。北朝鮮への圧力よりも対話を優先する新政権の誕生で、南北関係は転換点を迎え、圧力強化を重視する日米両国との連携の乱れも予想される。

◇南北会談に意欲
 「安全保障の危機を解決する。条件が整えば平壌にも行く」。文氏は就任宣誓式の演説で、核問題解決のためになるなら、金正恩朝鮮労働党委員長との首脳会談にも臨む考えを示した。盧元大統領の側近として太陽政策の継承を公言してきた文氏が北朝鮮に対話メッセージを送った形だ。

 金大中政権下で開始された南北交流を軸にした太陽政策は、緊張緩和を促進し、2000年には金大統領と金正日総書記による初の南北首脳会談が実現。盧政権下の07年にも2回目の首脳会談が行われた。開城工業団地など経済協力事業が進められたが、08年以降の保守政権下で緊張が高まり、南北交流は完全に遮断された状態だ。
◇キーパーソン
 文政権には停止した南北交流を再始動させたい狙いがあるとみられる。文氏は就任直後の初人事として、首相のほか、情報機関の国家情報院(国情院)トップに徐薫・元国情院第3次長を指名。徐氏は過去2回の南北首脳会談の際に交渉に関わっており、新政権が北朝鮮とのハイレベル対話を模索する上での「キーパーソン」となる人物だ。

 徐氏は記者会見で「南北首脳会談の話は時期尚早だ」としながらも、「首脳会談は必要だ」と強調。朝鮮半島の軍事的緊張緩和や核問題解決の突破口模索に寄与するとの「条件」が整えば、「平壌に行くことができる」と主張し、南北首脳会談の開催に意欲を示した。
◇「包囲網」に穴も
 ただ韓国の北朝鮮への接近は、米国との対立の火種となる可能性を秘めている。トランプ米政権は北朝鮮問題を「最優先の外交課題」とし、核・ミサイル開発阻止に向け、軍事・外交・経済面から強力な圧力をかけている。しかし、「封じ込め」を懸念する北朝鮮が韓国の取り込みを図れば、こうした「包囲網」に穴があく恐れがある。

 文氏は「必要であれば、直ちにワシントンに飛ぶ」「韓米同盟をさらに強化する」と米国との関係を重視する姿勢も強調した。ただ文氏は最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の在韓米軍配備に対して慎重な立場を示しており、文氏の対応次第では米国との摩擦が表面化する恐れもある。米韓筋は「韓米の協力関係が試されることになるだろう」と語った。(ソウル時事)


文在寅政権の親北路線に壁 --- 高 永チョル
アゴラ 5/13(土) 8:01配信

今回、野党「共に民主党」の文在寅候補が政権交代を実現した背景には、大型客船「セウォル号」の犠牲者に対する「弔い選挙」、また元秘書室長の時、自殺した盧武鉉元大統領の「弔い選挙」を演出し扇動した側面があった。

セウォル号事件は修学旅行する高校生たちの海難事故に過ぎないが、それを通して格差社会に対する中間層と庶民層の不満を煽り、就職難に不満を抱える若者たちも巻き込んだ。さらに、支持率を上げるために国民の反日感情を煽りながら、日韓慰安婦合意の見直しと竹島(独島)問題をうまく利用した。

何よりも、文氏当選の“一等功臣”は崔順實被告と彼女の国政介入・収賄疑惑を暴露した高永泰被告であり、北朝鮮が核実験を控えたことも親北候補の文氏当選に大きく寄与したといえる。

しかし、文政権が進める親北路線は厚い壁にぶつかるだろう。
健全な保守右派の根強い抵抗勢力が新政権の乱暴運転にブレーキを掛ける役割を果たすだろうからだ。与党「共に民主党」は国会の過半数に達しておらず、野党の協力が不可欠となる。

また、「新政権の親北路線が北朝鮮に騙され、韓国が 北に飲み込まれるような危険水位に至る場合は、韓国軍が国家危機状態を絶対許さないだろう」との声も根強い。大統領の弾劾・罷免という前例ができたので、「文在寅大統領も政策ミスを犯した場合は弾劾され刑務所に入る」との圧迫感もある。

韓半島は依然として南北が休戦状態だ。防御兵器である「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の見直しと戦時の米軍作戦権を韓国軍に移譲するのは危険性が高い発想である。文政権はまた、経済の立て直しと青年の就職率を上げないと政権運営に多大なダメージを被る。そのためには日本との協力が不可欠だ。韓日友好と米韓同盟が上手く機能しないと深刻な経済破綻と安保危機を招く恐れがあるわけだ。

選挙期間中に二つに分かれた国論を統合するのも文政権が抱える大きな課題である。根強い保守派の声を無視することはできない。歴代大統領が悲惨な末路を迎えた前轍を踏むことがないよう期待する次第である。

(拓殖大学客員研究員・韓国統一振興院専任教授、元国防省北韓分析官)


ミサイル防衛強化「陸上型イージス」導入の方向
読売新聞 5/13(土) 6:17配信

987
(写真:読売新聞)

 政府は北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイル発射を受け、ミサイル防衛態勢強化策として、「イージスアショア」と呼ばれる陸上型イージスシステムを導入する方向で最終調整に入った。

 複数の政府関係者が明らかにした。防空能力や費用対効果の面で、米最新鋭ミサイル防衛システム「最終段階高高度地域防衛(THAAD)」よりも適していると判断した。

 自民党の検討チームが3月に弾道ミサイル防衛強化を求める提言をまとめたことを受け、防衛省は若宮健嗣副大臣をトップとする検討委員会で新装備導入に向けた議論を加速させており、夏までに結論を出す方針だ。実際の導入は数年後とみられる。

 現在のミサイル防衛態勢は、イージス艦に搭載された迎撃ミサイル「SM3」が最高高度約500キロの大気圏外で迎撃し、撃ち漏らした場合は地対空誘導弾「PAC3」が地上十数キロで撃ち落とす二段構えだ。


北朝鮮に核計画放棄要求=核禁止条約、賛否に開き―NPT準備委
時事通信 5/12(金) 22:14配信

 【ベルリン時事】2020年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けウィーンで開かれていた第1回準備委員会は12日、北朝鮮にすべての核兵器と核計画の放棄を強く促す参加各国の見解を議長総括にまとめ、約2週間の日程を終了した。

 議長総括は北朝鮮がこれまで行った核実験や弾道ミサイル発射を「最も強く非難」し、二度と繰り返さないよう要求。「北朝鮮は核兵器保有国の地位を得ることはできない」と再確認した。


<NPT>再検討会議準備委が閉幕 対話による解決模索
毎日新聞 5/12(金) 20:52配信

 【ウィーン三木幸治】2020年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向け、ウィーンで開かれていた第1回準備委員会が12日閉幕した。議長総括は、核兵器禁止条約の支持国、反対国の立場の違いを明記しつつ、全加盟国の同意を追求するNPT再検討会議の重要性を改めて確認し、対話による解決を模索する内容となった。

 総括では、NPTを核軍縮と核不拡散の「基盤」と強調し、核保有国が「核軍縮を誠実に交渉する義務」を履行する重要性を確認した。一方、核軍縮の進展が「遅い」ことへの懸念と「全ての核兵器を減らす努力をしてきた」とする核保有国の主張を併記。核兵器禁止条約交渉については、「NPTを支援し、強化する」との意見と「核軍縮を進展させる道具にならず、NPTを弱める可能性がある」との懸念を双方記す形とした。

 これまで不十分だった核兵器情報の公開強化については「歓迎する」と記載。核・弾道ミサイル発射実験を繰り返す北朝鮮については「最も強い言葉」で非難し、NPTへの早期復帰を求めた。

 ストックホルム国際平和研究所のタリク・ラウフ元研究員は「最大の成果は、核兵器禁止条約の支持国と反対国が(3月の条約交渉会議の時のように)非難し合わず、冷静に協議したことだ」と述べ、今後の議論を注視する考えを示した。非核保有国のみが参加する核兵器禁止条約交渉は6月に再開され、条約が採択される可能性が高い。

 ◇ことば【核拡散防止条約(NPT)】

 1970年発効で、191カ国・地域が加盟。米露英仏中5カ国の核軍縮を交渉する義務▽加盟国の核不拡散義務▽原子力平和利用の権利--を規定し、5年に1度の会議で、この3分野を議論、検証する。会議の3年前から準備委員会を毎年開き、課題を整理する。北朝鮮は2003年に一方的に脱退を表明した。


韓国、急きょ訪中代表団=「一帯一路」会議招待受け―習政権、THAADで攻勢
時事通信 5/12(金) 17:51配信

 【ソウル、北京時事】韓国大統領府高官は12日、中国主導のシルクロード経済圏構想「一帯一路」をテーマに北京で14、15両日に行われる国際フォーラムに、政府代表団を派遣すると明らかにした。

 中国が、在韓米軍への最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」配備をめぐり韓国に猛反発する中、韓国では配備に慎重な文在寅大統領が就任。習近平国家主席の主導で中国政府が急きょ、韓国をフォーラムに招待した。

 代表団団長は元国会副議長で与党「共に民主党」の有力議員・朴炳錫氏が務め、13日に訪中予定。調整中の中国政府要人との会談で、冷却化した中韓関係改善の糸口がつくれるか注目される。

 聯合ニュースによると、中国政府は北朝鮮を含め数十カ国にフォーラムの招待状を出す一方、韓国は除外していた。だが文氏が10日に大統領に就任すると立場を軟化。習氏が11日、文氏と初の電話会談を行った際、「文大統領に(参加を)要請した」(大統領府高官)という。

 中国がフォーラムに韓国を招待したのには、THAAD問題に柔軟な文政権に外交攻勢を仕掛ける狙いがあるとみられる。聯合は、招待をめぐる中国の対応の変化について、「文新政権下で、THAADに関する韓国政府の立場が変わることへの期待がありそうだ」と指摘した。


韓国新政権波乱!文在寅氏の“妄想”就任演説に嘲笑 THAAD撤去ならトランプ氏「一人損」
夕刊フジ 5/12(金) 16:56配信

 韓国大統領に就任した「極左・従北」の文在寅(ムン・ジェイン)氏(64)が妄想を膨らませて、暴走する気配を見せている。ドナルド・トランプ米大統領と10日に行った電話首脳会談で、米韓同盟の重要性を強調して、トランプ氏の対北姿勢を評価したが、一方で日本との慰安婦合意見直しや、北朝鮮への接近、米軍の最新鋭迎撃システム「THAAD(高高度防衛ミサイル)」配備の再交渉など、現実離れしたプランを披露しているのだ。自国の都合だけを考慮したもので、識者は「国際社会の笑いものになる」とあきれる。早晩、各国から総スカンを食らいそうだ。

 「(米韓同盟は)いつにも増して重要だ」「(トランプ氏が、北朝鮮の『核・ミサイル開発』放棄に)高い優先順位を置いて対処していることを高く評価する」

 文氏は10日、トランプ氏との電話会談でこう語り、朝鮮半島危機を解決するため、緊密に協力することで一致した。

 「極左・従北」という印象を和らげようとしたようだが、ソウルの国会議事堂で同日行われた就任式では「条件が整うなら平壌(ピョンヤン)にも行く」と演説している。

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、後見的存在である中国の習近平国家主席とすら会ったことがない。北朝鮮の動向は各国の安全保障に直結するため、根回しも必要となる。文氏の発言にはまるで現実性がなかった。

 文氏の掲げる外交政策も現実離れしている。

 慰安婦問題をめぐる日韓合意(2015年12月)について、文氏は見直す考えで、大統領選投票日前日の8日、「日本には『慰安婦合意は間違いだった』と堂々という!」と明言した。だが、日本政府には、再交渉や見直しに応じる気配はまるで見当たらない。

 安倍晋三首相は10日の政府与党連絡会議で、文氏について「韓国は戦略的利益を共有する、最も重要な隣国だ。北朝鮮問題で連携して対処するとともに、未来志向の日韓関係を発展させていきたい」と述べた。

 「未来志向」という発言には、「最終的かつ不可逆的な解決」で合意した慰安婦問題について、安倍首相の「蒸し返すな」という強い意志が表れたものといえそうだ。

 菅義偉官房長官も同日の記者会見で「(日韓合意は)国際社会から高く評価され、日韓それぞれが責任を持って実施していくことが極めて重要だ」といい、合意の履行を求める考えを示した。

 この問題に詳しいジャーナリストの大高未貴氏は「文氏は、国際的合意を反故(ほご)にして、政権維持のために蒸し返すことのデメリットをどこまで計算しているのか。国際社会の笑いものになるだけで、日本政府は応じる必要はない。政権が変わるごとに国家間の合意を全部ひっくり返す、韓国のバカバカしさについて、日本はもっと世界にアピールした方がいい」と指摘した。

 韓国側では、慰安婦問題に加え、日本の朝鮮半島統治問題に労働者として「強制された」と主張する徴用工の像を、ソウルの日本大使館前などに設置する計画が進んでいる。文氏は、極左の盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代に「徴用被害者の補償問題」に取り組んだ人物である。

 このため、大高氏は、文氏が徴用工の問題を持ち出してくることを懸念し、「とにかく日本から謝罪と反省を引き出しておかないと気が済まないお国柄なのではないか」とあきれる。

 ちなみに、徴用工問題を含む日韓の財産・請求権の問題は、1965年に締結された日韓請求権・経済協力協定で完全かつ最終的に解決済みだ。

 文政権では、韓国の安全保障の要である「米韓同盟」に致命的なヒビが入りかねない。

 冒頭の就任演説で、文氏は韓国に配備済みのTHAADについて、「米国、中国と真摯(しんし)に協議する」と語ったのだ。

 評論家で軍事ジャーナリストの潮匡人氏は「新大統領が『安全性を確認したい』などといって、THAADの配備予定が遅れるリスクを織り込み済みだったから、米国政府や韓国政府の実務レベルは配備を当初の計画から前倒ししたのだろう。すでに配備された状態なので、これを撤去するのは実務的に極めてハードルが高い」と解説する。

 米中との協議は「夢物語」に過ぎないが、トランプ政権は、文氏の願望にどう対応するのか。潮氏が続ける。

 「米国は一応、聞いたフリはするだろうが、(THAAD撤去で)穴が開いた状態があると、北朝鮮の弾道ミサイルを迎撃できないリスクが生まれる。(安全保障上の観点から)なかなか撤去はできないだろう」

 「そもそも、THAAD配備には費用(=トランプ氏は10億ドル=約1100億円=と主張)がかかっているうえ、撤退にもコストがかかる。韓国の要求で戻すと、米国の『一人損』となる。トランプ政権はあっさり引っ込めるはずがない」

 文氏の姿勢は、THAADの韓国配備に猛反対し、「禁韓令」を連発して韓国に圧力をかけてきた中国には喜ばしい動きといえる。ただ、現実の朝鮮半島情勢を考えても、THAAD撤去の可能性は非常に低い。

 日本の「9条信者」のような平和ボケした妄想が増大すれば、世界の安全保障の危機につながることを、文氏は認識すべきだろう。


米CIA、対北朝鮮の専門組織を新設 韓国支部も増強か
CNN.co.jp 5/12(金) 13:31配信

(CNN) 米中央情報局(CIA)は12日までに、対北朝鮮専門組織「コリアミッションセンター」を創設したことを明らかにした。同国による核や弾道ミサイルの脅威の増大が背景にある。

CIAは10日の発表の中で、朝鮮半島の脅威に焦点を絞った組織の設置により、CIAの資源や能力をフルに活用して北朝鮮の問題に対応できると説明している。

同センターはバージニア州にあるCIA本部に本拠を置き、経験豊富な要員や職員を結集する。情報機関や国家安全保障当局とも緊密に連携していく方針。

CIAのポンぺオ長官は声明の中で、相次ぐ核実験やミサイル実験を強行する北朝鮮を「深刻な脅威」と位置付けた。

元CIA高官のジョン・ニクソン氏によると、同センターは北朝鮮を24時間態勢で監視して、恐らくは1日に2回、情報機関やトランプ政権に現状を報告する見通し。

CIAにはこれまで地域別に10のセンターがあり、朝鮮半島は「東アジア太平洋ミッションセンター」の管轄下に置かれている。

ニクソン氏によると、コリアミッションセンターは韓国の情報機関との連携も強化する見通し。韓国では、北朝鮮との対話を模索する文在寅(ムンジェイン)氏が大統領に就任したばかり。このタイミングでCIAが新センターを設置したことは「興味深い」とニクソン氏は言い、「文氏は北朝鮮との違う関係を求めている。これは大きな助けになると思う。強硬姿勢は決してうまくいかない」と指摘する。

CIAはソウル支部の増強も目指しており、新しいソウル支部長が任命されるかもしれないとニクソン氏は予想している。


重要な敷居を超えつつある北朝鮮の核能力
Wedge 5/12(金) 12:13配信

 米ハーバード・ケネディスクールBelfer Center主任研究員で米国家核安全保障局次長もつとめたウィリアム・トビーが、Foreign Policy誌ウェブサイトに4月7日付で掲載された論説で、北の核物質保有量の増大により核脅威の緊急性とその性質は大きく変わっている、戦略的忍耐はもはや実効性のあるオプションではない、と五つのリスクを挙げて主張しています。要旨、次の通り。

 北朝鮮の核脅威が大幅に増大している。2015年に北が保有していた核分裂物質の量では20未満の核兵器しか作れなかった。しかし、北は急速に核物質の備蓄量とその生産能力を増大させている。

 昨月IAEA事務局長は寧辺のウラン濃縮工場の規模が二倍に拡大されたとの報告を出した。科学・国際安全保障研究所は今のウラン濃縮・プルトニウム生産施設の能力を使えば18カ月の間に4~6個のペースで核兵器を製造することができる、もし秘密の第二の濃縮工場があれば生産能力は更に50%増大する、と予測している。

 核開発が規制されない限り、北は2024年までに100個に近い核兵器を保有することになるだろう。これらのことは五つの次元で北の核脅威の性質を変えることになる。

 第一に、核戦力の展開、ドクトリン、ポスチャーが変わる可能性がある。核兵器の保有量が増えれば、北はドクトリンを発展させ、もっと攻撃的なポスチャーを採用し、場合によっては核兵器を常時使用可能な状態に置くことまでしかねない。朝鮮半島の核戦争の脅威は大きく高まる。北は核能力を隠れ蓑にして、通常戦力による攻撃あるいはテロ攻撃を行ってくる可能性もある。

 第二に、核分裂物質の保有量の増大は核兵器と運搬システムの進歩を容易にする。核実験のペースは速まっている。昨年は2回核実験をしたが、それまでの核実験は約3年の間隔で行われてきた。実験を通じて兵器の小型化、軽量化、強力化が可能となり、ミサイルの射程距離は増大する。

 第三に、核兵器の移転のリスクが高まる。北はこれまでリビアへのミサイル売却やシリアでのプルトニウム生産原子炉の建設などを行ってきた。核物質の保有量が小さい段階では核物質や兵器の売却は軍事的にはコストの高いものだったが、保有量が増えればそのような懸念は縮小する。さらに、北への制裁は強化されており、価値のある核兵器や核物質を売る誘惑は増えるだろう。

 第四に、北が核兵器を常時使用可能な状態に置くようなことになれば、偶発発射や無許可発射のリスクが高まる。経験を持たない北にとりリスクは一層高いものになる。
第五に、核窃盗のリスクが高まる。核物質生産が大規模施設で行われるようになると、これらの物質を盗み出す機会は増大する。北は世界で最も厳しい警察国家だが、最悪の汚職国家でもある。

 これまで北の核脅威は相対的に小さかった。米国と同盟国は強制等種々の政策を試みてきたが、北は、中国の庇護の下、処罰を受けることなく国際法を無視してきた。北の核物質保有量の増大により、脅威の緊急性とその性質は変わっている。戦略的忍耐は、もはや実効性のあるオプションではない。

出典:William H. Tobey,‘The North Korean Nuclear Threat Is Getting Worse By the Day’(Foreign Policy, April 7, 2017)

 極めて興味深い、説得力のある見解です。筆者は、北の核物質生産能力の増大に伴い、(1)軍事ポスチャー、(2)技術進歩、(3)移転、(4)偶発、(5)核窃盗という五つの次元でリスクが大幅に増大すると主張しています。それに伴い北の通常戦力による行動も攻撃的になり得るとの指摘は重要です。これに対抗するためには、抑止力を強めるしかありません。その他のリスクが高まることも指摘の通りでしょう。

今の北朝鮮は50年代、60年代の中国と同じ
 北の核能力は重要な敷居を超えつつあります。今の北朝鮮は50年代、60年代の中国と同じだとも言えます。成長する核兵器国が最も不安定で、危険な存在です。

 筆者は、戦略的忍耐に代わる実効性のあるオプションが何であるかについては述べていません。しかし、筆者の議論から敢えて推測すれば、問題がこのような段階に至っている以上、優先順位として現下の脅威のリスクをコントロールすべきだということではないでしょうか。引き続き非核化を究極の目標としつつも、それが今できないのであれば、筆者が言う五つのリスクについて何らかのコントロールが必要だということでしょう。北朝鮮は、孤立させておくには危険になりすぎました。リスク・コントロールのためには話し合いが必要となります。

 4月6~7日に行われた米中首脳会談は、共同声明もなく共同記者会見もありませんでした。報道によれば、米中両首脳は北朝鮮問題が極めて深刻な段階に入ったとの認識を共有し、米側は人権問題の重要性を指摘し、トランプは習近平に「中国が我々とともに行動しないのなら、米国は単独で対応する用意がある」との意向を伝え、北朝鮮への制裁強化を求めました。ただ、この問題で具体的な項目の合意はなかった、ということです。

 しかし、トランプが述べたことは北朝鮮側にも伝えられたと思われるので、やり取りは有益であったはずです。戦術核の韓国再配備や米朝接触の可能性などが話し合われたかどうかは定かではありません。米中首脳会談の直後、4月9日ティラーソン国務長官は、米のシリア攻撃の北朝鮮への意味合いについて、「他国への脅威となるなら、対抗措置がとられるだろう」と述べています。米国としては、北への圧力を強めるとともに、北側の反応を見ようということでしょう。


北朝鮮の難民の多くは中韓へ 日本は「偽装亡命機」に注意
NEWS ポストセブン 5/12(金) 11:00配信

 北朝鮮の東海岸から福岡まではわずか500kmほど。東京まででも約1000kmだ。いざ朝鮮半島有事となれば、日本は様々な被害を受ける可能性が高い。北朝鮮から日本に向けてミサイルが発射されたとき、日本は現状の防衛力で防げるのか。ジャーナリストの黒井文太郎氏が、日本に起こりうる脅威を指摘する。

 * * *
 朝鮮半島有事となった場合の想定として、「何十万人もの難民が日本に押し寄せ国内が混乱に陥る」と言われています。中には難民に偽装した武装民が紛れ、テロを起こすとの指摘もあります。

 2007年、日本政府は有事で日本に流入する北朝鮮難民を10万~15万人と見積もりましたが、私は難民の大量流入とテロの可能性は低いと思います。

 難民は、地続きである中国や韓国に流れるでしょう。開戦後の北朝鮮で、船や燃料がそれほどあるとも思えませんし、開戦まもなく戦場は北朝鮮内に限られますから、海路だとしても近くの韓国を目指すでしょう。いったん韓国や中国に逃れた人の中で、日本人妻や帰国事業などで北朝鮮に渡った元在日朝鮮人などが日本を目指す可能性はありますが、それでも最大で数万人程度でしょう。

 それよりも警戒すべき脅威が「偽装亡命機」です。北朝鮮から飛来した攻撃戦闘機スホーイ25が亡命の意思を伝えてきて日本側が着陸を認め、日本の空港にアプローチする途中で、自衛隊や米軍の施設、都市などに自爆攻撃をしかけてくるという可能性です。その場合は、なるべく人口密度の低い地域に誘導しリスクを低減するくらいしかできません。

 日本列島のみならず、朝鮮半島にいる日本人の安全も不安視されています。現在、有事の際に約5万7000人の在韓邦人の救出をどうするかが政府でも検討されています。戦争中に自衛隊が韓国国内で救出活動することを韓国政府は絶対に認めないでしょう。

 これは日本の自衛隊だからということではありません。「反日」といった事情以前に、作戦中に他国の軍隊が出入りすることで混乱を来すからです。他国内での自国民の救出活動は、当事国との合意によって初めて行えるものです。自衛隊の艦艇が韓国の港に接岸することも現状では不可能です。しかし手はあります。自衛隊は艦艇を釜山近海に停泊させます。邦人を釜山に集めヘリコプターで艦艇に移送していくのが、邦人救出の現実的な方法です。

 朝鮮半島で有事となれば、北朝鮮軍の主力は米韓軍によって早いうちに壊滅させられるでしょう。それは北朝鮮もわかっています。これまで北朝鮮はアメリカを本気で怒らせない程度に駆け引きしながら、核とミサイルの実験を繰り返してきました。しかし、いま北朝鮮では核ミサイルの開発は完成、または完成の見通しはついたと見るべきです。北朝鮮はもはや核ミサイルを持った武装国家になったと考えるべきで、それは北朝鮮の脅威のレベルが飛躍的に高まったことを意味します。

※SAPIO2017年6月号


結局は中国を利するトランプの素人外交
ニューズウィーク日本版 5/12(金) 10:00配信

<強気の発言はどこへやら、右往左往する素人集団のトランプ政権。一貫性を欠く政策に同盟国の信頼は揺らぐ一方だ>

ドナルド・トランプ米大統領がフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領をホワイトハウスに招待した。ドゥテルテといえば、麻薬戦争で殺人も辞さず、「犯罪者」を自分の手で殺したと豪語するなど、人権侵害が問題視されている人物だ。

それでもアメリカの重要な同盟国の指導者には違いない。トランプは(歴代の米大統領と同様)倫理的な懸念よりも戦略的インセンティブを優先し、アジア・太平洋という極めて重要な地域で現実的な政策を推進しているにすぎない――。そうした見方もあるかもしれない。なるほど、表面的には現実政治の典型に見えなくもない。

しかしそうした見方は現実とは懸け離れている。リアリスト(現実主義者)にとって、アメリカの安全保障のカギは、南北アメリカ大陸で地政学的優位を堅持し、競合国がヨーロッパやアジアの要所を支配したり、ペルシャ湾周辺の主要なエネルギー資源を牛耳ったりしないようにすることだ。アメリカを除けば、世界で現在「地域覇権国」となる可能性がある国はただ1つ――中国だ。

従って、リアリストにとってアジアにおける最優先課題は、中国がアジアでの優位を強化し、最終的には周辺国にアメリカとの安保協力を破棄させるのを阻止することだろう。協力を破棄されたら、アメリカは西太平洋や東南アジアで大規模な軍事プレゼンスを維持できず、中国が事実上の地域覇権国になるはずだ。

中国はやがて今のアメリカのように他の地域でも意のままに力を誇示するようになり、南北アメリカでも安保協力を確立しようとさえするかもしれない。

当然、アジアにおける現実主義的アプローチは、アメリカが中国の動向に目を光らせ、時にはアジアの協力国と微妙な均衡の上に巧みに連携していくことを必要とする。これは難題で、一貫性と慎重な判断と賢明な外交、それに信頼できる軍事力が必要だ。トランプ政権になっても軍事力はまだ十分残っているが、それ以外の資質は十分とはいえない。

不信感を募らせる同盟国

【参考記事】文在寅とトランプは北朝鮮核で協力できるのか

トランプのこれまでの言動を振り返ってみよう。まず就任前、祝意を伝える台湾の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統からの電話を受けて、台湾を中国の一部と見なす「一つの中国」政策の見直しを示唆したが、その後に撤回。就任4日目にはTPP(環太平洋経済連携協定)離脱を指示する大統領令に署名し、アジアの多くの国々との関係強化につながる重要な協定を台無しに。合意に尽力した各国指導者たちの国内での支持や影響力に打撃を与えた。

オーストラリアのマルコム・ターンブル首相との電話会談では、難民受け入れをめぐり激怒し、一方的に電話を切ったと報じられた。これを受けて、アメリカとの長年の絆はオーストラリアにとってメリットがあるのか、との疑念に拍車が掛かった。

朝鮮半島でもトランプは重要な同盟国との関係を危うくしている。現在配備中のTHAAD(高高度防衛ミサイル)の費用を韓国が負担すべきと主張し、米韓の自由貿易協定(FTA)の再交渉もしくは停止を示唆したのだ。米国防総省が慌ててTHAADの費用は合意どおりアメリカが負担すると訂正したものの、これではワシントンの一貫性や判断に対する同盟国の信頼が強化できるはずがない。

トランプは北朝鮮との戦争の可能性も高めている(戦争になれば韓国への影響は破滅的だ)が、強硬姿勢を見せたと思いきやなぜか実現すれば「光栄だ」と金正恩と会談する意向を示唆。自国の空母の所在を間違えた後だけに、アメリカの指導力に韓国側が懐疑的になるのも無理はないだろう。

問題はそれだけにとどまらない。トランプは中国をライバル、その台頭を抑止すべき相手と考えるどころか、中国にこびている。対北朝鮮政策などで支援を取り付けるのが目当てだ。

(トランプのビジネス上の利益ではなく)アメリカの国益が中国と一致するなら中国と協力して一向に構わないが、そうしたアプローチが中国の周辺国の疑念を呼ぶのは必至だ。中国がアジアのリーダーだという認識を強める結果にもなる。実際にそうなったら、アジアのどの国がアメリカとの密な関係を維持したがるというのか。

ドゥテルテに衝動的に接近したこともトランプ政権の素人ぶりを露呈している。重要な同盟国との関係改善を試みたと言えなくもないが、問題はトランプが誰にも相談せず、ドゥテルテ本人の意向も確認しないまま、招待を公表した点だ。

政治のプロなら承知しているとおり、ホワイトハウスに招待するというのは一大事。入念な下調べをし、当事者双方が合意した上で公表するのが鉄則だ。あいにくドゥテルテは忙し過ぎて招待を受けられないかもしれないと発言、トランプの面目は丸つぶれになった。

【参考記事】トランプはドゥテルテをホワイトハウスに招いてはいけない

まるでドタバタ喜劇のよう

言うまでもなく、こうした手法はおよそ外交政策の現実主義とは対極にある。現実主義者にとって国際政治は極めて重要な問題であり、カギを握る地域と未来のライバルが絡んでいる場合はなおさらだ。現実主義は好ましいパワーバランスを保ち、不可欠な同盟を巧みに管理し、何より、敵も味方もアメリカの行動に見合った行動が取れるようにすることに重点を置く。

このことを指導者が承知している国であれば、人員不足の国務省や適任でない娘のイバンカやその夫のジャレッド・クシュナーを当てにしたり、重要な外交関係を検閲なしのツイート任せにしたりはしないはずだ。トランプ流の外交政策は連続コメディーや喜劇オペラのネタとしては最高だろうが、アメリカにとっては破滅的であると同時に屈辱的だ。

アメリカは最悪の道を進んでいるようだ。トランプは次第に外交政策のエスタブリッシュメントに捕まり、吸収され、封じ込められて、選挙運動中に公約した過激な改革は、マイケル・フリンやセバスチャン・ゴーカといった無能な大統領補佐官らともども徐々にお払い箱にされている。

その結果どうなるか。アメリカは過去四半世紀の大半と同じように、野心的過ぎる外交政策を推進し、引き続き世界の出来事のほとんどを管理しようとするだろう。ただし舵取り役はプロではなく、経験不足で衝動的で適性に欠ける人物だ。

この不幸な状況は筆者のような職業の人間には題材の宝庫だが、アメリカにとってはプラスにならず、現実主義には程遠い。そしてアメリカの不幸を願う連中にとっては思う壺だろう。

From Foreign Policy Magazine

[2017年5月16日号掲載]


アングル:追加制裁迫るなか「メイド・イン・北朝鮮」が台頭
ロイター 5/12(金) 9:49配信

[平壌/ソウル 8日 ロイター] - ニンジン味の歯磨き粉から木炭の美顔パック、オートバイや太陽電池パネルに至るまで、国際的に孤立する北朝鮮を訪れた人たちの大半は、中国からの輸入品に取って代わる「メイド・イン・北朝鮮」製品を、以前より多く目にすると語る。

米国のトランプ政権が、北朝鮮に兵器開発を放棄させようと経済制裁の強化を検討するなか、北朝鮮は軍事と経済両面の発展を目指す2重戦略を推進している。

北朝鮮で売られる消費財の大半は依然として中国製だ。しかし金正恩朝鮮労働党委員長の下、北朝鮮ではより多くの自国製品を販売する方針が取られている。それは通貨流出の回避、そして自主性を唱える主体(チュチェ)思想強化のためだ、と同国を訪れたビジネスマンは語る。

北朝鮮内で製造される製品がどの程度かを示す入手可能なデータは存在しない。同国に消費財を輸出する中国やマレーシアのような国々のデータが正確に反映していない可能性もある。

北朝鮮で生産された製品の増加によって、同国向け輸出が減少しているかについて、中国商務省はコメントを差し控えた。

国家が先導するなか、朝鮮人民軍の傘下にある高麗航空や複合企業のNaegohyangのような国内大手が、タバコやスポーツ衣料といった消費財の製造など事業の多様化を行っていると、同国の訪問者は指摘する。

ロイターの取材チームは先月、首都平壌を訪れた際、政府当局者に同行され、食料品店に行くことを許された。棚は自国製の飲料類やビスケット、他の基本的な食料品であふれていた。他の訪問者も、北朝鮮製の缶詰、コーヒー、酒、歯磨き粉、化粧品、石けん、自転車などが市内で売られているのを目にしている。

「新たに工場が稼働するにつれ、食料品のブランディングやパッケージ、原料が改善している」と、店員のRhee Kyong-sookさん(33)は話す。

店を訪れた体育教師のKim Chul-ungさん(39)は「他国で製造された飲料と比べ、北朝鮮製の飲料は本物の果実の味がする」と語った。

訪問者によると、国内産消費財の質が向上しており、化粧品から清涼飲料に至る幅広い製品にQRコードやバーコードが付いているという。また、販売店側の競争も高まっており、試食品を顧客に提供したりしている。これは、5年前には見られなかった光景だ。

「2013年ごろ、金正恩氏は輸入に代わるものの必要性について語り始めた」と話すのは、北朝鮮で市民にビジネススキルを教える、シンガポールに拠点を置くチョソン・エクスチェンジのアンドレイ・アブラハミアン氏だ。

「高級品だけでなく、食料品のような低価格製品も含め、あまりに多くの製品が中国から輸入されているという明らかな認識があった」

<わが祖国>

高麗航空は現在、タバコや炭酸飲料、タクシーやガソリンスタンドといった幅広い事業を手掛けている。

「わが祖国」を意味する複合企業Naegohyangは、平壌を拠点とするタバコ工場としてスタートしたが、近年ではトランプや電化製品、スポーツ衣料まで手を広げている。

これら北朝鮮の企業からコメントを得ることはできなかった。また、こうした企業は損益計算書を公開しない。共同事業のパートナーを特定することも不可能だ。

国家による支配が強まっているグレーマーケット経済で私腹を肥やす「ドンジュ(金主)」と呼ばれる新興富裕層が増えているため、北朝鮮市場は魅力的だと、貿易業や小売り業の専門家は指摘する。

「北朝鮮の国民は中国製品を欲しがらなくなってきている。質が悪いと思っているからだ」と、北朝鮮に消費財を輸出する東南アジアの貿易業者は匿名で語った。

中国は近年、汚染された米や粉ミルクなど食の安全をめぐる数多くのスキャンダルに見舞われている。

「北朝鮮の母親は、中国やカナダの母親と何ら変わらない。彼女たちは可能な限り最高の食べ物を自分の子どもに与えたいのだ」と、北朝鮮に投資家や観光客、学術関係者の一行を連れて行く白頭文化交流社のマイケル・スパバ氏は言う。

<それでも依存>

とはいえ、北朝鮮は今でも対中貿易に大きく依存しており、消費財を自国で製造するための原材料のほとんども中国から、あるいは中国経由で輸入している。

例を挙げると、自国製のインスタントコーヒーは北朝鮮で当たり前になりつつあるが、それに使われている砂糖は中国製、もしくは他国が生産し中国経由で輸入されている可能性が高いと、アブラハミアン氏は指摘。

「オートバイや太陽電池パネル、食料品を含む自国製品は増えているものの、これら製品を製造するための取引はいまだ中国に依存している」と同氏は述べた。

中国に依存しているせいで、もし経済制裁が強化されれば、こうした「メイド・イン・北朝鮮」製品をつくる同国企業は直撃を受けることになる。

外交官らによると、北朝鮮のミサイル発射に対し、国連安全保障理事会が、追加制裁などのより強力な対応を取る可能性について、米国は今週、中国と協議しているという。

「何らかの形で全員が炭鉱業と関わっている人口1万人の炭鉱町があったとしよう。もし北朝鮮の石炭に対し制裁が科されるなら、町全体の消費者市場が打撃を受けることになるだろう。住民の購買力が失われるからだ」と、アブラハミアン氏は語った。

(Sue-Lin Wong記者、James Pearson記者 翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)


北核ミサイル 北朝鮮は年内にICBM発射と分析 「金正恩氏に核放棄の意思なし」と米国家情報長官
産経新聞 5/12(金) 9:38配信

 【ワシントン=黒瀬悦成】米国の17情報機関を統轄するコーツ国家情報長官は11日、上院情報特別委員会の公聴会で証言し、核・弾道ミサイル開発を続ける北朝鮮は「北朝鮮は非常に重大な脅威で、潜在的に米国の存続を脅かしている」と指摘した。

 コーツ氏は、北朝鮮が昨年、これまで以上に活発に核実験や弾道ミサイル発射を実施したのは「米本土を核攻撃する能力があることを示す意図がある」とした上で、北朝鮮の公的見解からみて「今年中に初の大陸間弾頭ミサイル(ICBM)の発射実験を実施する態勢ができている」との分析を明らかにした。

 コーツ氏はまた、北朝鮮が核兵器を「生き残りのための基盤」と繰り返し表明しており、「金(キム)正(ジョン)恩(ウン)(朝鮮労働党委員長)はどんな対価を支払われようと、交渉によって核放棄に応じる意思はないとみられる」との見方を表明した。

 一方、ポンペオ中央情報局(CIA)長官は、トランプ政権が金体制と核放棄に向けた対話を始める可能性について「全く承知していない」と全面否定した。


文在寅・新政権に、菅・鳩山民主党政権の悪夢を重ねてしまう理由 いや、それよりひどくなる可能性も…
現代ビジネス 5/12(金) 7:01配信

基本が分かっていない
 韓国の新しい大統領、文在寅氏は混乱を極めた国を立て直せるだろうか。私は悲観的だ。選挙戦を見る限り、経済政策も外交、安全保障政策もあまりに現実離れしている。韓国の地盤沈下はむしろ一層、加速するだろう。

 大統領選は大方の予想通り、文氏の圧勝に終わった。日本から見ていると、北朝鮮情勢が緊張する中、安全保障政策こそが最大の焦点だったはずと考えがちだ。ところが、実際の投票行動は違っていた。

 各種報道によれば、文氏に投票したのは20代から40代の若年と中堅層だった。彼らにとっては、就職や景気など目の前の暮らしが切実な問題だったのだ。逆に、かつての朝鮮戦争を経験した高齢者は容共政権を嫌って多くが保守系候補に投票した、という。

 若者は必死に受験勉強して大学を卒業しても、サムスンなど財閥系大企業に就職できるのは、ほんの一握りだ。若年層の失業率は10%に達し、多くの若者が生活苦と不平等、格差に悩まされている。それが前政権に対する怒りのデモと文氏への支持につながった。

 北朝鮮の核とミサイル危機については、多くの人が「どうせ戦争にはならない」とタカをくくっていた。私がコメンテーターを務めるニッポン放送の番組「ザ・ボイス そこまで言うか!」に出演したコリア・レポート編集長の辺真一さんは「危機不感症」と呼んだ。

 日本が「平和ボケ」なら、韓国は危機に慣れすぎているのだ。

 そんな若者・中堅層を意識して、文氏は選挙戦で「公共部門で81万人の雇用創出」を打ち出した。このスローガンを聞いただけで、大統領の経済オンチぶりが分かる。それでは目先の雇用を創出できたとしても、政府や関係機関を肥大化させるだけで中長期的な成長にはつながらない。

 「成長のエンジンは政府ではなく民間部門」という基本が分かっていないのだ。

 文大統領は「財閥改革」も唱えている。多くの人の怒りが財閥や一部の特権階級に向かっていたので、選挙運動には効果的だったが、言うは易し行うは難しである。

 韓国の国内総生産(GDP)の7割は10大財閥が生み出している。事業活動は中小、零細企業にまたがっていて、すそ野が広い。改革の方向性は正しくても、急激に断行すれば大きな副作用を伴う。

 景気がいいときならまだしも、停滞局面で財閥の事業活動を規制すると、かえって失業を増やしかねない。将来不安が増して、経営陣は新規の投資や雇用を手控えるからだ。大統領は米韓自由貿易協定(FTA)に反対するなど、自由貿易に対する理解にも疑問符が付く。韓国は日本と同じく、貿易こそが国の生命線であるにもかかわらず、である。

 いろいろ手がけた末に結局、経済立て直しに失敗すれば、支持者たちの熱狂は急速に冷めていくだろう。

 外交・安全保障政策への疑問は言うまでもない。大統領は当選後「条件が整えば平壌に行く」と語り、北朝鮮との対話路線を目指す考えを表明した。選挙戦では、操業停止中の開城工業団地の再開も検討すると訴えた。

 北朝鮮に経済協力するなら、国連の制裁決議違反になる。かつて国連の北朝鮮人権問題批判決議をめぐって、北朝鮮に内通していた過去もある。宥和政策が核とミサイル開発を助けてきた過去を見ようとしない、根っからの容共政治家と言っていい。

 対日政策では、よく知られているように慰安婦合意の見直しを掲げている。言うのは勝手だが、政府間合意に基づいて日本大使館や領事館前の慰安婦像を撤去しなければ、通貨スワップ協定の締結問題をはじめ日韓外交は前に進まない。

 米国や中国とは、超高高度防衛ミサイル(THHAD)配備問題が踏み絵になっている。配備を認めれば、中国との関係が悪化し、認めなければ対米関係が悪化する。一時は配備反対を公言していたが、選挙戦では軌道修正したかのような発言もある。

 つまり経済政策でも外交・安保政策でも、政策の方向が間違っているか、定まらないのだ。そもそも政策を展開しようにも、議会で与党の「共に民主党」は過半数に届かない少数勢力であり、採決どころか法案の議会提出すらままならない状態である。

 このまま進めば、文政権はたちまち立ち往生しかねない。

見捨てるべきではない、が…。
 もっともらしい言葉を並べているが、効果と実現性は乏しい。そんな政権を、実は日本人が一番よく知っている。そう、かつての民主党政権である。文政権を一言で言えば「日本の民主党政権に共産党の激辛スパイスを加えた左派政権」と理解すればいい。

 デモ隊の後ろにいただけの菅直人氏に比べたら、逮捕歴があり正真正銘の闘士だった文氏に失礼だろう。首相の家に生まれ、巨万の富の持ち主だった鳩山由紀夫氏と北朝鮮避難民出身の文氏では育ちが違う。司法試験を2番で合格した文氏は野田佳彦氏より優秀だろう。

 庶民出身で潔癖主義、しかも優秀であるからこそ、文政権は日本の旧民主党に共産党のスパイスが加わった政権とみて、ちょうどいい。妥協や柔軟さ、創造性は期待できない。民主党政権が失望を残しただけで終わったように、文政権も同じ道を辿る公算が高い。

 いや、朝鮮半島情勢の厳しさを考えれば、日本の民主党政権以上にひどい結果になる可能性がある。

 文大統領はおそらく本当に財閥改革に手を付け、政府部門を肥大化させ、景気が落ち込む。日本との慰安婦合意はチャラにする。米国や中国を苛立たせ、自分は北朝鮮の核とミサイルの脅威にさらされるのだ。

 どうして、そんな失敗を犯そうとするのか。それは結局のところ、自分の理想にこだわるあまり、韓国が置かれた現実を真正面から見ようとしないからだ。財閥改革は正しくても、GDPの7割を占める存在であるからには時間をかけて徐々に進める以外にない。

 北朝鮮についても、宥和政策の誤りを認めて、日米韓の連携を保ちながら核とミサイルの廃棄を実現する道を探るほかはない。韓国が対話を唱えていても、実際に韓国を核の傘で守っているのは米国なのだ。その米国は「力による平和」を唱えている。

 一言で言えば、韓国が単独でできることには限りがある。その現実を見据えて、平和と安定を目指す政策を練り上げるべきなのだ。ここは日本についても、まったく同様だ。

 そうだとしても、あえて言うが、日本は韓国を見捨てるべきではない。といって暖かく抱きしめる必要もなく、ただじっと様子を見ていればいい。文政権が北朝鮮問題で日米の側に付こうとするなら、受け入れるべきだ。韓国のイージス艦も少しは役に立つだろう。

 慰安婦問題は放っておけばいい。経済改革で日本が支援できる余地はない。安倍晋三政権は民間活力重視であり、文大統領とは方向感がまるで違う。理想主義を掲げて間違った政策を展開すると、国がどうなるか。

 この先の韓国は、日本が反面教師として教訓を学ぶ実例になる。


学習効果のない民進党が日本を危うくする
JBpress 5/12(金) 6:10配信

 日本が理不尽な脅威にさらされているにもかかわらず、憲法の制約によって思うような対処の手立てができない、これほど馬鹿げた立憲主義はない。

 周辺の核・ミサイル(さらには生物・化学兵器)保有国によって、日本の安全が危機に直面しても、日米同盟に依存せざるを得ない日本は、真に独立国と言えるのだろうか。

 米国のジミー・カーター元大統領の特別補佐官を務めたズビグネフ・ブレジンスキー氏は、日本を「保護国」(protectorate)と称したが、残念ながら当を得た表現である。

 安保法制では野党の反対を押し切って、もはや解釈拡大の余地がないといわれるギリギリまで憲法解釈を拡大し、これ以上は憲法の改正しかないところまできている。

■ 挑発的な北朝鮮の核とミサイル開発

 今の北朝鮮の挑発的な行動は、戦争勃発の危険性を排除していないとみられている。この国難に対処するには、国際基準で活動できる自衛隊を認める改憲以外にないというのが国民の1人としての筆者の見解であり、下記に見るように一部の調査結果でもある。

 災害大国日本では緊急事態条項や自衛隊の憲法上の位置づけの必要性が若者には認識されていた(日本青年会議所が平成29年4月、18~40歳の一般市民と討論会を開いて調査した結果、討論前には緊急事態条項50.3%、自衛隊の明記62.6%が必要と回答)が、討論後の調査ではそれぞれ68.3%、73.8%に増大している(「産経新聞」平成29年4月28日、「阿比留瑠比の極言御免」)。

 そもそも、「国情に即していない法体系」という認識は戦後日本の当初からあり、特に憲法については「制定当時の事情と、これが実施の結果に鑑みて、国情に即した修正を施す必要がある」とは、独立を果たした数年後の昭和30(1955)年1月の施政方針演説で鳩山一郎首相(当時)が述べたことである。

 しかし、国会で改正に必要な議席がとれないで70年を閲してしまったわけで、社民党や共産党などの護憲政党が言うように、「70年間も慣れ親しんできた」から改正の必要はないと国民の多くが思っているわけではない。

 改正したくない護憲派が「慣れ親しんだ憲法」「違和感なく国民に浸透」などと勝手に言い募っているだけである。

 憲法改正は現実に立法に関わる大方の為政者たちの認識でもあるであろう。そうと分かっていながら、民進党や共産党などの野党は「安倍晋三首相のもとの改憲だけは許さない」と主張してやまない。

 日頃は「日本人の、日本人による、日本人のための」憲法の必要性、すなわち憲法改正の必要性を認めながら、「安倍首相の下では・・・」というのは論理矛盾も甚だしいといわなければならない。

■ 東日本大震災時の法の不備を忘れた? 

 国家と国民のために憲法改正が必要と思いながらも立憲主義を蔑にする暴挙だと主張する野党とその煽動に乗る国民に遠慮したために、拉致被害者の救出はいうまでもなく、想定される突発事案に対してすら十分な対処ができない法体系になってしまっている。

 それが、日本国憲法、より具体的には第9条に基づく制約である。折しも、民主党政権の時、政権に天が試練を科すかのように、千年に一度とさえ言われた東日本大震災が発生した。

 非常事態時の自衛隊の在り方とその運用、地方行政の中心の損壊から思い致すべき政府や立法府の緊急時の対応処置、廃屋などの処理と財産権の問題、緊急時の警察・消防などの地方行政組織と国家組織の自衛隊の協力関係などなど、憲法記述の不備故にすんなりと解決できない事案が続出し、多くの教訓を肌で感じたのはほかならぬ当時の民主党政権ではなかったか。

 政府の超法規的な動きや、困窮した被災民への医薬品や衣食住などの不足、あるいは原発事案やそれに基づく電力不足への政府の対応など、従来考えもしなかった、いわゆる想定外の状況に遭遇した政府は、数えきれないほどの法制の不備などを感じたはずである。

 筆者の目にはあたふたした政府の姿が彷彿と浮かぶ。そして、首相をはじめ、閣僚たちは何をもたもたしているのかと腸が煮えくり返るような怒りを覚えた記憶が蘇ってくる。

 だからこそ、当時政府の要職にあった者たちは、自賛と共に免責も意図して、自己の正当性を主張する本などを競うように上梓したのではなかったか。

■ 打ち出の小槌にされた自衛隊

 こと自衛隊の運用に関してみれば、日本の安全を損なうような状況が展開されていたとも仄聞した。というのも、充分な考慮もなく総理が一方的に2万人の災害派遣を命じ、防衛などに対する態勢が十分取れないままにさらに7万人に拡大され、数日後には10万人の派遣が下命された。

 政権に就くまでは、無用の長物でもあるかのように見なしていた自衛隊を災害派遣では次々に送り出し、本来自衛隊が担っている日本の安全を蔑にするような運用を平然として恬と恥じない民主党政権であった。便利な打ち出の小槌として使ったのである。

 自衛隊は一方で災害派遣への対処をしつつ、他方では国防という本来の任務遂行の態勢に迅速に移行する必要があった。周辺では中露の軍事活動が活発化していたからである。

 侵略されるようなことはなかったが、社民党などが主張してきたように憲法9条で不戦を宣言している日本を侵略する国があるはずがないとして、万一自衛隊という国家防衛の任に当たる武力組織が存在していなかったならば・・・と思うだけで、目の前が真っ暗になる。

 政権党は、自衛隊の必要性を強く認識したと思われたが、憲法に位置づける必要性までは意識しなかったとでも言うのだろうか。そんなことはない。心ある政治家は一様に、憲法に明記する国軍の必要性―それがどんな名称になるかはともかくとして―を感じ取っていたのは明らかである。

 民進党の前身である民主党は大震災の6年も前の平成17(2005)年に「憲法提言」を発表し、9条を改正し、自衛権(の制限)について書くべきだとしていたのである。

■ 民進党幹部から聞こえる改憲の声

 その流れを汲むかのように、民進党にも憲法の改正を主張する有力議員がいる。先に離党を表明して除名された長島昭久議員は、昨年の代表選立候補を検討した折、掲げた方針の一つが憲法改正であったと述べている。

 また代表代行であった細野豪志氏は自衛隊について9条に書かなければならないという考えを持っていたようであり、現蓮舫代表の憲法改正「絶対反対」という頑迷固陋を嫌って代表代行を辞任したという。

 前原誠司元外相も昨年の代表選に出馬した際、「9条1、2項は変えず、3項に自衛隊の位置づけを加える」ことを表明していた。

 同様に、現在、党の憲法調査会長である枝野幸男議員も平成25(2013)年に、9条の1、2項に追加して、「自衛権の行使」を明文化した私案を発表している。

 このように、今回安倍首相が自衛隊の憲法における位置づけに意欲を示した視点は、民主党の主要な幹部たちの思いとも一致している。日本国家の安全を真剣に考えるならば、憲法に記述がない方がおかしいという当然の帰結ではないだろうか。

 PKOなどで海外派遣が頻繁になったが、憲法違反のレッテルを貼られる状況では海外に行きたくないという隊員も時折いると聞いたことがある。その心情を政治は我が事としてしっかり汲み取る必要がある。

 5月3日、首相がビデオメッセージで打ち出した改正事項についても、蓮舫代表は「首相は『憲法を変える』というが、口を開くたびに、どこを変えるかを変えてくる。首相の、首相による、首相のための憲法改悪には絶対に反対しないといけない」と語っている。

 その後で「未来志向の憲法を、国民の声を何よりも大事に構築していきたい」と願望を述べるが具体性がない。

 それもそのはずであろう。「国民の声」を真剣に聞けば、緊急事態対処や自衛隊の憲法での位置づけの必要性を求めていることがはっきりしている。民主党時代は真っ当に聞こえてきた9条改正の必要性も、民進党には「必要なし」とでも聞こえてくるのであろうか。そうであるならば、我田引水もいいところである。

■ 主体性を失った民進党

 民進党は昨年7月の参院選で「改憲勢力による(憲法改正発議に必要な)3分の2の議席獲得阻止を掲げ」たが阻止できなかった。今は「国会における議論を前に進めないことで改憲の気運を萎えさせよう」という考えがあるように感じますと言うのは、つい最近まで民進党にいた長島昭久議員である。

 また、3分の2阻止は「大いなる勘違い」であったし、現在「衆院憲法審査会などでの議論が停滞している」のは民進党の「改憲気運を萎えさせる」作戦の結果だと長島氏は言う。

 選挙共闘も共産党が民進党に寄って来るのならばともかく、現実はそうはなっていないという。この共産党との選挙共闘が長島氏に離党を決意させた要因であった。

 数年前には短期間とはいえ政権を担い、日本のかじ取りをした政党とはとても思えない。正しく日本社会党、その後の社民党の凋落の二の舞を演じているようである。その大きな要因は主体性のなさから来ているのではなかろうか。

 同様に、現憲法は日本(人)の主体性を放棄させることを目的に創られたものである。70年も経ち、違和感なく慣れ親しんだものとなっており、今更変える必要も感じないという意見も聞こえてくる。しかし、それは国家の安全や家庭の崩壊などに無関心であるからにほかならない。

 災害や有事は人や国を選んでやっては来ない。安倍首相がいくら嫌いでも、大震災や有事は明日に起きるかもしれない。東日本大震災以降、熊本地震などで、憲法がもたらす不作為・不具合がいろいろ指摘されてきた。それらは早急に改正の要があろう。

■ 政府はもっと国民に語りかけよ

 筆者は国会論戦で野党が問題の在り処―端的には中国の尖閣諸島侵犯や東シナ海の日中中間線周辺海域での中国の一方的な掘削状況、並びに北朝鮮の核・ミサイルなどの日本への影響など―を質問しないから大臣も答弁しない、国民は分からないままだと責めてきた。

 しかし、政府は国会の質疑以外にも、官房長官談話や外務大臣、さらには防衛大臣などが中国や北朝鮮の脅威についていくらでも発表する機会がある。しかし、政府は事実を進んで発表しようとしてこなかった。

 そうした事例は毒餃子事件などの社会問題もあるが、巡視船への追突事案や海自艦への異常接近、照準レーダー照射、そして日常的に繰り返される領海侵犯などの安全保障に関わる数々の事象がある。

 そうした中に、一触即発と思われた事案が昨年6月に東シナ海上空で起きた。領空に接近する中国機にスクランブル(緊急発進)した空自機が攻撃動作を仕かけられ、フレアーを発射して中国機の攻撃動作を回避したとみられた事象である。

 政府は事案を否定したが、数日後に中国側から空自機が攻撃動作をとったので中国機は防衛行動をとっただけだと暴露した。航空自衛隊、いや日本の安全がいかに際どい状況で維持されているか、なぜ進んで発表し、憲法改正の必要性と結びつけようとしないのであろうか。

 中国の行動を責めるべき事象だと思われながら、日本政府が事実を否定し、統幕長も(シビリアンコントロールの手前であろうか)否定し、逆に中国から責められる立場に立ってしまった。空自のみならず、全自衛隊の士気を低下させたことはいうまでもない。

 政府は危険な事案がどのように起きたかを検証・確認し、厳しく抗議するのではなく、事象を明かした犯人探しを始めた。多くの日本人が事象を知らないばかりか、命をかけて日夜頑張っている現場の自衛官の士気を低下させる行動しかとらなかったのは、大きな失態であろう。

 安倍首相が9条に自衛隊の存在を明記すると発表したことは、国民には唐突のように思えるが、日本の防衛の任に昼夜の別なく献身し、また南スーダンに派遣されていた自衛隊員にとっては言わずもがなのことであり、唐突どころか遅きに失した提言でしかなかったのである。

■ おわりに

 民進党が真に国民政党になるためには代表の国籍疑義を明確にしなければならない。

 なぜ民進党では国籍を明確にしない人物が党の代表になり得るのか、党員はなぜそういう人物を代表に選んだのか、いまだに疑問が解けない。そもそも日本の政治を行う政治家の国籍がはっきりしないということ自体が理解できない。

 TPO次第では一国の総理大臣にもなる可能性がある人物が、二重国籍の疑問を明確に晴らそうとしない。これは代表個人の人権問題などではなく、国民の税金である政党交付金を使っているわけで、国民を馬鹿にするのと同様である。

 この時点で、代表に対する信頼も、代表を選んだ政党に対する信頼も失せ、支持率が低迷するのも自業自得というものであろう。

 万一にも外国国籍が残っているのであるならば、政党交付金を使って他国籍の国の政治を並行して行っていることを意味している。日本国民として看過できない由縁である。


<中韓電話協議>THAAD中止要求「関係発展へ行動を」
毎日新聞 5/11(木) 21:59配信

 【ソウル米村耕一、北京・河津啓介】韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は11日、中国の習近平国家主席と電話で協議し、最新鋭迎撃システム「終末高高度防衛(THAAD)ミサイル」の在韓米軍への配備問題について意見交換した。文氏は、大統領に就任した10日夜にトランプ米大統領と電話協議しており、11日は習氏の後、安倍晋三首相と相次いで協議。事実上ストップしていた首脳外交を本格化させた。

 中韓両政府によると、THAAD問題について習氏は「実際の行動によって両国関係の発展を推進するように」と在韓米軍への配備中止へ具体的行動を示すよう要求。文氏は「中国側の関心と憂慮はよく理解している。両国間の意思疎通が速やかに実現することを期待する」と述べ、この問題を協議する代表団を中国へ派遣する意向を示した。習氏は文氏の北京訪問を要請した。

 THAADは4月末に在韓米軍に機材が搬入され、すでに初期運用ができる態勢になっているが、文氏は選挙公約で「国会で議論して決めるべきだ」と慎重な姿勢を示してきた。今回の電話協議では文氏は「北朝鮮の追加的な挑発がなければ、解決はより容易になる」と強調し、北朝鮮の核やミサイル実験を抑止する上での中国のより一層の努力を求めた。一方、THAAD配備を理由とした中国側による経済報復については、円満な解決を求めた。

 文氏による主要国首脳との電話協議は、トランプ氏と30分、習氏と40分、安倍首相とは25分。対中外交を重視する傾向がみられる。

 米韓電話協議で文氏は、米韓同盟の重要性を強調したが、THAADについては触れなかった。トランプ氏は文氏の早期訪米を要請。文氏は7月にドイツで開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議の前に訪米する方向で検討している。


中韓首脳が電話会談
ホウドウキョク 5/11(木) 21:21配信

初めての電話会談は、およそ40分におよんだ。
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は11日、就任後、初めて中国の習近平国家主席と電話会談を行った。
韓国大統領府によると、習主席が電話をかけて、文大統領に就任の祝意を伝え、両者は北朝鮮問題や、最新鋭のミサイル迎撃システム「THAAD」の配備問題などを話し合った。
習主席は「THAAD」について、中国の基本的な立場を説明し、文大統領は、「互いに理解を高めながら、両国間の疎通が早くなされることを希望する」と応じた。
韓国の新しい大統領の誕生で、「THAAD」配備をめぐって関係が悪化した両国関係が改善するのか、注目が集まっている。


北朝鮮牽制の米空母交代へ、ロナルド・レーガン派遣
CNN.co.jp 5/11(木) 18:48配信

ワシントン(CNN) 米海軍は11日までに、北朝鮮情勢に絡み朝鮮半島近海で任務遂行中の空母「カールビンソン」に代わり、空母「ロナルド・レーガン」を派遣する計画を明らかにした。

ロナルド・レーガンはこの任務に備え、事実上の母港としている神奈川県横須賀市の米海軍横須賀基地を出港し、試験運航を開始した。海軍の声明によると、試験運航では各部門や乗組員の作戦遂行能力を見極めるため、艦載機の飛行、離着艦、航空機格納、機関系統の作動や医療支援などの分野でさまざま訓練を実施する。

ニミッツ級の同空母は試験運航の開始前、横須賀基地で整備点検作業を行っていた。

カールビンソンは先月下旬、6回目の核実験強行などの挑発的な動きを見せる北朝鮮をけん制するため朝鮮半島周辺海域に到着。これより前には米海軍の最新型潜水艦「ミシガン」も韓国の港湾に寄港するなどして米軍の軍事力を誇示している。

朝鮮半島情勢はトランプ米大統領が4月初旬、軍事演習や弾道ミサイルの試射などを繰り返す北朝鮮に対し単独の行動も辞さないとの姿勢を示して以降、緊迫している。


「北」核実験施設が迷彩色に
ホウドウキョク 5/11(木) 18:37配信

986
(写真:ホウドウキョク)

北朝鮮の核実験施設の屋根が、迷彩色に塗り変えられていた。
アメリカの研究機関は、北朝鮮北東部・豊渓里(プンゲリ)にある核実験施設を、5月2日と3日に撮影した新たな写真を公開し、一部の建物の屋上が、迷彩色のような模様に塗装されていることがわかったと明らかにした。
核実験施設の指令センターをとらえた衛星写真を、1週間前に撮影したものと比べると、2つの建物の屋上が、迷彩色のような模様に塗られていることがわかる。
アメリカ政府は、北朝鮮への軍事攻撃も選択肢としていて、迷彩色に塗られたのは、仮に空爆が行われた場合、標的になることを防ぐ目的の可能性があると分析している。


米軍の軍事攻撃警戒か 北の核実験場 屋根に迷彩塗装
産経新聞 5/11(木) 18:12配信

 【ワシントン=黒瀬悦成】米ジョンズ・ホプキンズ大の北朝鮮分析サイト「38ノース」は10日、北朝鮮北東部の豊渓里(プンゲリ)にある核実験場を撮影した今月2、3日現在の衛星写真に基づき、実験場にある指揮施設の建物の屋根に迷彩塗装が施されていることが判明したと発表した。

 衛星写真によれば、迷彩塗装は3棟ある建物のうち大型の2棟の屋根に確認できた。同サイトは、こうした迷彩は通常、建物の輪郭を上空から分かりにくくさせて航空攻撃を受けにくくするのが目的と説明しており、北朝鮮が米軍による先制軍事攻撃などを想定して塗装を行った可能性がある。

 指揮施設のうち、残りの1棟は赤外線映像で識別されにくくなる塗装が施されていた。いずれも4月25日~5月2日の間に塗られたとみられるという。


格安スマホもアプリでミサイル情報
ホウドウキョク 5/11(木) 17:37配信

北朝鮮のミサイル発射などに際し、政府が避難を呼びかける「Jアラート(全国瞬時警報システム)」について、格安スマホでは受信できないおそれがあることから、政府は、利用者に専用アプリの活用を呼びかけることにしている。
北朝鮮の弾道ミサイル発射などで、国内に影響が出る可能性がある場合に、政府が発信するJアラート情報は、スマートフォンなどの緊急メールにも自動的に配信される。
しかし、最近利用者が増えている格安スマホなどでは、緊急情報を受信できないおそれがあり、今回政府は、格安スマホのユーザーに対して、Jアラートの情報を自動的に受信できる専用アプリの活用を呼びかけることにしている。
また、楽天モバイルがウェブサイトでアプリをインストールするよう呼びかけているなど、事業者側の対応も始まっている。


ドイツが北朝鮮の制裁強化「宿泊施設営業禁止」
ZUU online 5/11(木) 17:20配信

北朝鮮の核開発をめぐり、ドイツが新たな経済制裁を予定していることが、独メディアや複数の独政府当局の声明から判明した。北朝鮮大使館がベルリンに所有する施設の貸し出しを禁ずることで、「核開発の資金源を枯渇させる」意図があるようだ。

■独政府は北朝鮮の資金源を封じこめる戦略

北朝鮮による度重なる核ミサイル発射実験で、急激に緊迫感を増した軍事情勢。開発を妨害する目的で主要国が経済制裁を繰り返してきたが、活動が鈍るどころか脅威は拡大するばかりだ。

ドイツ政府は5月に入り、国連決議およびEUの規則に従い、北朝鮮への経済政策を強化する意向を示した 。「国連安全保障理事会の制裁決議違反」という名目のもと、北朝鮮によるベルリンの宿泊施設の営業禁止に踏みきる。

北朝鮮大使館は東西ドイツ統合(1990年)以前、東ドイツと外交関係を結んでいたことから、大使館を含む複数の不動産を所有していた。統合後、大使館は業務を継続しているが、「2つは格安ホテルや会議センターに改装され、北朝鮮大使館の収入源になっている」と、独メディアは報じている。

ドイツ政府は北朝鮮を何とか交渉の場に引きずりだす手段として、この資金源を封じる構えだ。

■米国が中国に仲介役を任すのは見こみ違い?

一方米国は中国をとおし、「核実験を放棄する」という条件のもと、武力行使を用いない方針を北朝鮮に提示したことが、外交筋から判明している。

中国側は米国に、北朝鮮への経済援助なども提案したと報じられているが、「交渉の仲介役を中国に依存するのは正しい判断ではない」 との懸念も上がっているようだ。

中国は北朝鮮が外貨を得る手段である石炭の輸入を、年間4億ドルまでに制限する制裁措置をとっているものの、米国側は「核開発をやめさせる制裁としては不十分」と見なし、さらに強い制裁措置を要求されている。

トランプ大統領は仲介役の見返りとして、中国に貿易面での便宜を図る素振りを見せるなど、米・中・北朝鮮の三角構造を築くことで、武力行使の回避を試みようとしているようだ。

■中国外務省「北朝鮮の経済を崩壊させるレベルの制裁には加担しない」

しかし中国・北朝鮮間の長年にわたる経済的支援関係は現在も継続しており、中国が表向きは「石炭輸入を半分にまで減らした」と公表する一方で、今年第1四半期の中国、北朝鮮間の貿易が37.4%(前年同期比)増えていることなどが、ニューヨーク・タイムズ紙 に報じられている。鉄の対北朝鮮輸入総額は、1月から2月にかけて270%の増加だ。

鉱物資源貿易を制限するという条約どおり、2月以降石炭は輸入していないものの、一部のエコノミストによる「水面下で取引を続けているのではないか」という疑惑もある。

現実的に見て、国連決議で禁じられていない通常の貿易を規制することは困難だ。中国外務省は度重なる経済制裁という発想自体に反対であるうえに、「北朝鮮の経済を崩壊させるレベルの制裁に加担する気はない」点を、強調している。

今回のドイツの動きは、北朝鮮に対する欧州のスタンスをより明確にした。中国のような現行のしがらみがない分、強硬な手段に出やすいものと思われる。

北朝鮮当局と米外交政策専門家による非公式の会合は、英エクスプレス紙 が「関係者筋から入手した情報」として報じたもので、事実だと仮定した場合、両国が何らかの妥協点を見出す方向性を探りあっているとも考えられる。(アレン・琴子、英国在住フリーランスライター)

ZUU online


韓国新大統領、中国の習国家主席と電話会談-関係改善に意欲
Bloomberg 5/11(木) 17:12配信

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)新大統領は11日、中国の習近平国家主席と就任後初めて電話会談した。文大統領は、米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備を巡る中国側の懸念を承知しており、この問題の解決に取り組むと表明した。

尹永燦(ユン・ヨンチャン)広報首席秘書官の説明によると、文大統領は北朝鮮が挑発をやめれば、THAADを巡る相違は解消することが容易になる可能性があると指摘。THAADや北朝鮮問題を話し合うため、中国に特使を派遣する計画を伝えた。

尹秘書官によれば、大統領は習主席に対し、中国でビジネスを展開する韓国企業がTHAADを巡り困難に陥っているとし、こうした企業に対する「制限や規制」に対処するよう要請した。

文大統領は、北朝鮮の核問題には圧力だけでなく対話も用いて「包括的かつ段階的に」対応すべきだとの認識を示したと尹氏は明らかにした。両首脳は40分間会談した。

原題:Moon Seeks to Mend Ties With China Over Thaad in Call With Xi(抜粋)


米韓同盟破棄も…“北に近すぎる大統領”文在寅氏 「赤化統一」でトランプ氏激怒必至
夕刊フジ 5/11(木) 16:56配信

 9日投開票された韓国大統領選で、極左の最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)前代表(64)が19代大統領に選出された。文氏は「核・ミサイル開発」に猛進する北朝鮮との対話再開を掲げ、慰安婦問題の日韓合意を「間違い」と断言している。東アジアの平和と安定を崩しかねない「北に近すぎる大統領」が5年間の任期で朝鮮半島の「赤化統一」へ進めば、ドナルド・トランプ米大統領の激怒は必至だ。米韓同盟解消という事態も懸念される。

 当選から一夜明けた10日正午すぎに国会で就任宣誓した文氏。当選を確実にした後の勝利宣言では「渾身の力を尽くし、新しい国を必ずつくる」と述べた。宣言の中にある「新しい国」が朝鮮半島の統一国家であるかは定かではないが、文氏と北朝鮮の縁は深い。

 1953年に韓国南東部の巨済(コジェ)島で生まれた文氏の両親は、朝鮮戦争(50~53年)の最中に北朝鮮から韓国に逃れた避難民。母の親族は北朝鮮に残り、文氏は2004年の南北離散家族面会に母と参加し、叔母と面会を果たした。

 当時、文氏は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で市民社会首席秘書官を務めていた。その立場にありながら面会を実現したことが、疑念を持たれているという。韓国に詳しい麗澤大の西岡力客員教授が説明する。

 「文氏本人はそもそも離散家族ではない。会いたい人はいっぱいいるのに彼が行ったこと自体、北朝鮮が文氏に便宜を図るために叔母を出してきたのか、盧政権が頼んだのか、どちらにしても不透明なところがある。韓国では、北朝鮮と盧政権が秘密協議をしたのではないかという見方もある」

 文氏には、国連決議をめぐる北朝鮮への「内通」疑惑も指摘されている。北朝鮮に残された親族を使って、対象者に工作を仕掛けるのは北朝鮮の常套(じょうとう)手段だ。文氏に工作の手が及んでいたとしてもおかしくはない。

 北朝鮮から巨済島に逃れ、その後釜山に移った文一家の生活は貧しかった。聯合ニュースによると、救援物資を受け取るため、文氏がバケツを持って長い列に並ぶこともあった。高校時代には酒を飲んで喫煙もし、「問題児」というあだ名がつけられたという。

 成長した文氏は民主化闘争に身を投じる。名門の慶煕(キョンヒ)大学に在学中、朴正煕(パク・チョンヒ)政権の軍部独裁に反対するデモに参加して1975年に投獄された。80年にも戒厳令違反で投獄を経験した。

 その後、文氏は弁護士になり、盧氏と法律事務所を開設。盧政権発足後には最側近として盧氏を支えた。2012年4月の総選挙で初当選すると、同年12月の大統領選に立候補。朴槿恵(パク・クネ)前大統領に惜敗したが、2回目の挑戦で大統領の座を射止めた。

 文氏は北朝鮮にどう対峙(たいじ)するのか。前出の西岡氏は「近い将来に平壌に行くだろう。そこで南北首脳会談を行い、今後の統一方針について話し合って、事実上の連邦国家を作る方向に行く可能性がある。そうなれば米韓同盟の必要もなくなる」と話す。

 米韓関係を揺るがす火種はほかにもある。その一つが米軍の最新鋭迎撃システム「THAAD(高高度防衛ミサイル)」の韓国配備問題だ。かつて「次期政権で決めるべきだ」と繰り返していた文氏は条件付きの容認に転じているが、配備費用をめぐってトランプ氏が韓国に負担を求めており、文氏が再び主張を変える可能性もある。

 米韓関係の弱体化は日本にとっても人ごとではない。西岡氏はいう。

 「米韓同盟がなくなったら、反日教育をしている国家の軍隊を、日本は目の前に見ることになる。対馬が(南北境界線である)北緯38度線になりかねない」

 日本の安全保障上、決して放置できない政権が誕生した。

« 北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・75 | トップページ | 東日本大震災等および原発事故関連のニュース・2230 »

ニュース」カテゴリの記事

国防・軍事・安全保障」カテゴリの記事

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/566606/65290502

この記事へのトラックバック一覧です: 北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・76:

« 北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・75 | トップページ | 東日本大震災等および原発事故関連のニュース・2230 »

2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31