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2017年5月10日 (水)

北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・75

去る1月6日に核実験を行なった残虐な中世の亡霊・暗黒独裁国家・北朝鮮が、今度は長距離弾道ミサイル発射実験の準備を進めていたが、ついに7日9時31分に発射した。

政府は7日午前、北朝鮮による弾道ミサイル発射を受け、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)を開き、国民の安全確保に万全を期すとともに、米韓などと緊密に連携し、北朝鮮に厳しく対応していく方針を確認した。
NSCで首相は、「米国や韓国など関係国と連携し、必要な対応を適時適切に行う」よう求めた。また、首相は関係省庁に対し、(1)落下物などによる被害がないかの確認(2)情報収集・分析の徹底(3)関係国との連携―を指示した。

安倍晋三首相は7日午前、首相官邸で記者団に対し、北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射したことについて「断じて容認できない。明白な国連安全保障理事会決議違反だ。国際社会と連携し、毅然として対応する。国民の安全と安心を確保することに万全を期する考えだ」と述べた。

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リンク:中韓首脳が初の電話会談、「北朝鮮の非核化は共通の目標」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国新大統領が中国主席と電話会談、北朝鮮・THAADで意見交換 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:THAADで対話提案=韓国大統領、中国主席と初の電話会談 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:CIAに北朝鮮対応の専従組織 特定国対象は初めて - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:なぜ文在寅は嫌われるのか?内憂外患を抱えて出発する韓国新政権 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:習氏「中韓関係を重視」文氏に祝電、揺さぶり 「THAAD配備は、最大の失敗」共産党機関紙 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:“女性蔑視”な韓国大統領選 候補者の「美人過ぎる娘」も被害…外交・安保議論の主題が「豚の発情剤」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮核施設の人工衛星画像 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米CIA、北朝鮮の専従組織を新設 核・ミサイル情報の分析強化 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮はICBM開発で「重大な未達部分」-米国防情報局 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮核施設、屋根が迷彩色に=上空からの監視妨害か―米研究所 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:金正恩、ひと月3人ペースで処刑 「パラノイア」「ヒトラー」傾倒の指摘も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米国 同盟強化要求もFTAは強気 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国の文在寅大統領「ワシントン、東京、平壌にも行く」 半島和平へ全方位外交も実現は… - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮ミサイルが発射されたら…鉄道各社の『有事ルール』はまちまち - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北ミサイル、発射数分で自動通知…政府導入 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米国に太平洋軍司令官の更迭を要求した中国 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「Jアラート」の警報は北朝鮮ミサイル落下に間に合わない - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:駐英北朝鮮大使「米の攻撃に応じる用意」 核実験辞さない姿勢強調 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<韓国新大統領>「条件整えば平壌へ」対話に意欲 就任演説 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:文在寅とトランプは北朝鮮核で協力できるのか - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮のミサイル発射などを伝える「Jアラート」、第1報から避難を呼びかけるなど運用方針が変更 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国の文新大統領が就任 条件整えば北朝鮮を訪問と表明 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国新大統領、北朝鮮戦略は和平路線-トランプ米大統領と食い違いも - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国新政権 「必要ならワシントン、北京、東京、平壌にも行く」 文在寅大統領が就任演説 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国大統領に文在寅氏 北朝鮮政策で方針転換へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「給食を受け取る器さえなかった」貧しさ原点 北朝鮮との融和目指す 故盧武鉉氏の「宿題」抱える文在寅氏 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ケント・ギルバート GHQが日本国憲法に隠したもの - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米ミサイル巡洋艦、朝鮮半島付近で韓国漁船と衝突 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「予想以上に対日関係を柔軟に考えている」文政権、外交で待ったなし難題 対北朝鮮、THAAD米中と摩擦 韓国新大統領 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国大統領選 「トランプ大統領は文氏と会うことを楽しみにしている」 米大統領報道官が祝意と同盟強化に期待 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:Jアラート 第1報から避難呼びかけ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国大統領選、文在寅氏が勝利 得票率41% - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:金正恩氏決定で核実験実施=英テレビで北朝鮮大使 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

中韓首脳が初の電話会談、「北朝鮮の非核化は共通の目標」
AFP=時事 5/11(木) 16:17配信

【AFP=時事】中国の習近平(Xi Jinping)国家主席と就任したばかりの韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-In)大統領が11日、電話会談を行った。韓国大統領府によると、両首脳は北朝鮮の非核化は「共通の目標」との認識で一致したという。

 文大統領の報道官は記者団に対し、初の電話会談で両首脳は「朝鮮半島の非核化は両国の『共通の目標』との認識で一致した」と述べた。

 また40分間の電話会談の中で文大統領は、北朝鮮による一連のミサイル実験などを受けて韓国に配備された米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」と、北朝鮮の核問題について協議する特別代表団を中国に派遣することを提案したという。

 一方で習主席は文大統領を公式に中国に招いたという。

 韓国政府と中国政府の関係は、THAADの韓国への配備をめぐり気まずくなっている。

 中国はTHAADについて、自国の軍事力を阻害しかねないなどとして反発しており、これまでに韓国に対する経済的な報復を本格化させている。【翻訳編集】 AFPBB News


韓国新大統領が中国主席と電話会談、北朝鮮・THAADで意見交換
ロイター 5/11(木) 14:16配信

[北京/ソウル 11日 ロイター] - 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)新大統領が11日、就任後初めて中国の習近平国家主席と電話会談を行った。文氏は、米新型迎撃ミサイルTHAAD(サード)の韓国配備を巡る緊張を解消する前に、北朝鮮が挑発行為をやめる必要があると述べたという。

中国国営テレビによると、習主席は中国が朝鮮半島の非核化を常に支持してきたとし、核問題は対話を通じて解決されるべきだとの考えを示した。

また、朝鮮半島の平和と繁栄のために韓国を含む全ての関係国と引き続き努力する意思があると述べたという。

中国は、サードの韓国配備に強く反発している。国営テレビは報道でサードには直接言及せず、習氏が中韓は対立を適切に対処すべきと述べたと伝えた。

また、韓国の新政府が中国の懸念を重視し、両国関係の安定した健全な発展を促進していくことを望むと語ったという。

韓国の青瓦台(大統領府)の報道官は会見で、文氏が習氏に対し、サード配備を巡る中国側の関心や懸念は理解しているとし、両国が相互理解を深めるために速やかに話し合いを進められるよう希望すると述べたと説明。報道官によると、文氏はサード問題について、北朝鮮によるさらなる挑発がなくなれば解決できると伝えたという。

文大統領はその後、日本の安倍晋三首相とも電話会談を行い、首脳会談を早期に開催することで合意した。日韓両政府が明らかにした。

青瓦台によると、文氏は会談で、歴史を直視した上で過去を障壁としないよう安倍首相に話したという。


THAADで対話提案=韓国大統領、中国主席と初の電話会談
時事通信 5/11(木) 13:40配信

 【ソウル時事】韓国大統領府によると、文在寅大統領は11日、中国の習近平国家主席と初の電話会談を行い、中国が反発する在韓米軍への最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」配備をめぐり、代表団を中国に派遣する計画を伝えた。

 冷却化した中韓関係の改善に取り組み、対話を進めていく考えだ。

 韓国側の発表によると、習主席はTHAAD配備に関する中国の基本的立場を説明。これまでと同様、配備撤回を求めたとみられる。中国中央テレビによれば、習主席は「韓国の新政府が実際の行動で示すよう望む」と強調した。

 これに対し、文氏は「中国の関心と憂慮をよく知っている。互いに理解を高め、両国間の(意思)疎通が速やかに実現することを望む」と話した。その上で、THAADや北朝鮮核問題を議論する代表団を中国に派遣する計画を明かした。

 THAAD配備は、北朝鮮の度重なる核実験やミサイル発射を受け、朴槿恵前政権が昨年7月に決定。周辺地域の安全保障のバランスを崩すなどとして中国が反発し、首脳間の関係が冷却化していた。

 中国は韓国向け旅行の制限など、韓国への報復措置を実施。文氏は代表団派遣で当局間の対話を進め、対立が深まる両国関係の事態打開を図る狙いとみられる。

 両首脳は会談で、北朝鮮の核問題に関し、朝鮮半島の緊張緩和が重要で、すべての当事国が努力すべきだという考えで一致。朝鮮半島の非核化でも合意した。また、早期の首脳会談開催でも一致し、お互いが訪問を招請した。

 電話会談は約40分間続き、前日のトランプ米大統領との電話会談より10分、安倍晋三首相との電話より15分長かった。


CIAに北朝鮮対応の専従組織 特定国対象は初めて
産経新聞 5/11(木) 13:33配信

 【ワシントン=黒瀬悦成】米中央情報局(CIA)は10日、北朝鮮の核兵器と弾頭ミサイルの脅威に対応するための新組織「コリア・ミッションセンター」を設立したと発表した。CIAの各部局から北朝鮮問題に詳しい専門家らを集め、他の米情報機関とも連携してこれまで以上に高度な情報の収集や分析活動を行うとしている。

 CIAは2015年、組織の近代化の一環として「東アジア・太平洋」「近東」などの地域や「対テロ」「対外防諜」など計10部門に関するミッションセンターを設立。組織を横断して人材を集めることで情報分析の偏向を防止するのが狙いとしている。特定の1カ国を対象としたミッションセンターが設けられたのは今回が初めて。


なぜ文在寅は嫌われるのか?内憂外患を抱えて出発する韓国新政権
Wedge 5/11(木) 12:20配信

 韓国大統領選で進歩派(革新)の文在寅氏(共に民主党)が当選した。盧武鉉政権で大統領秘書室長を務め、「盧武鉉の影法師」と言われた人物だ。いつもなら当選から2カ月ほど政権移行の準備期間があるのだが、朴槿恵前大統領の罷免を受けた今回の選挙は空席を埋める「補欠選挙」であるため、当選が決まったら即座に就任である。

 朴氏を巡るスキャンダルが燃え上がった昨年10月下旬から半年あまり、空転が続いていた韓国政治が正常な状態に戻る第一歩となるはずだ。ただし、展望はそれほど明るいわけではない。内外の課題が山積しているうえ、朴槿恵弾劾の混乱と激しい選挙戦によって韓国社会の積年の課題である左右対立はさらに激化しているからだ。

語られたのは「文在寅氏を支持するか、嫌うか」
 今回の大統領選で最大のポイントは「文在寅氏を支持するか、嫌うか」の選択だった。12月だったはずの大統領選が7カ月も前倒しされたため、文氏以外にとっては準備期間が短すぎた。5年前に野党候補として朴氏に惜敗し、雪辱を期していた文氏が野党側では圧倒的に有利だった。朴槿恵政権の保守与党は分裂・迷走していたから、文氏の優位は誰が見ても明らかだった。

 ただ、そこで問題になったのが文氏の支持は広がりを見せない、ということだった。3割程度の支持を固めることは問題ないのだが、支持率がそこからなかなか上がらないのだ。大統領をうかがうような政治家なら最終的な得票率とは関係なく、支持率や好感度が6割や7割を超えるブームの時期を経験するのが普通なのだが、文氏の場合はそういうことが起きなかった。

 むしろ目立ったのは「文在寅だけは嫌だ」という人たちの多さだった。理由として挙げられるのは、文氏を含む盧武鉉側近グループの持つ排他的イメージである。盧武鉉政権では理想主義的な若い世代が主軸を担ったが、彼らは理想主義者であるがゆえに柔軟性に欠けた。身内の結束は固いのだが、外部からの批判には過剰なまでに反発する側面があった。

 保守派の中には北朝鮮に融和的なイメージを嫌う人たちもいる。保守派でも北朝鮮との対話を否定する人はごく少数だが、金大中・盧武鉉政権の太陽政策はやり過ぎだったという反発がある。韓国社会における北朝鮮に対する脅威認識は非常に低くなっているが、それでも北朝鮮への姿勢を問題にする有権者は一定の割合で存在している。

 だから、前々回のコラムで紹介したように、4月半ばまでの選挙情勢は「文在寅に勝てそうな候補」への期待感が大きな要素になった。ただ、そうした期待から保守や中道の支持を集めた安哲秀氏(国民の党)はテレビ討論で失点を重ねて失速した。結局、「文在寅に勝てそうだから」という消極的な理由で安氏支持に回っていた保守派は、文氏への痛烈な批判を繰り返した洪準杓氏(自由韓国党=旧セヌリ党)に流れた。

陣営幹部が「文政権になったら極右保守派を壊滅させる」
 文氏は4月初めに党内予備選を制した後、それまで強調していた「積弊の清算」という主張を前面に出さなくなった。「積弊」とは、保守政権下での政経癒着などを指す。本選挙で支持の幅を広げるための戦略だったのだろう。

 4月中旬に中央選挙管理委員会に提出した「10大公約」では、公共部門を中心に81万人の雇用を新たに生み出すという雇用政策が「公約順位1」とされた。若者の深刻な就職難やリストラされた中高年の増加、社会保障が不十分なために働かざるを得ない高齢者といった社会問題への対応は、韓国社会の大きな関心事である。

 そして「公約順位2」が「政治権力と権力機関の改革」で、ここに「李明博、朴槿恵政権の9年間の積弊の清算」が含まれていた。「積弊の清算」を忘れたわけではないが、少し後ろに下げたということだろう。

 ところが、文氏を脅かしていた安氏の支持率が急落し、楽勝ムードが漂ってきた4月28日に党が発刊した公約集では「積弊の清算」が一番先に掲げられていた。30日には文陣営の共同選対本部長である李海チャン元首相が遊説で「選挙はもう終わったようだ」と軽口をたたきながら、文在寅政権になったら「極右保守勢力が再びこの国を壟断できないよう徹底的に壊滅しなければならない」と主張した。

 「極右保守勢力」と攻撃された形の洪氏は、文氏が朴槿恵退陣を要求したロウソク集会で「エセ保守はたいまつで燃やしてしまえ」と発言していたことを持ち出して「カンボジアのような『キリングフィールド』を作ろうというのか」と反撃。選挙戦最終日の遊説では、「選挙ではなく、体制選択の戦争だ。この国、この民族を親北左派に渡すのか、自由主義大韓民国勢力に渡すのかだ」とボルテージを上げた。

 文氏が予備選を制した時の演説で強調した「分裂と対決の構図から抜け出さなければならない」という訴えは、完全に色あせてしまった。最終的には保守と進歩が激しい言葉をぶつけ合う、韓国の選挙では見慣れた光景が繰り返されたのである。

少数与党で国会運営は多難な道
 韓国の大統領は「帝王的」などとも言われるが、実際の政権運営では国会の協力が不可欠だ。だから大統領選では、文氏を含めて多くの候補が「協治」や「統合」を訴えた。実際の選挙戦はそうした理想から遠ざかっていったのだが、そうしたスローガンが掲げられていた。そして、その必要性を否定する人はいなかった。

 背景には、誰が勝っても少数与党になるという現実があった。新政権の与党である「共に民主党」は国会(定数300)で第1党だが、議席数は120しかない。しかも、重要法案の処理には議員6割の同意が必要とする改正国会法の規定もある。

 韓国の国会は解散がないので、大統領選勝利の余勢を駆って解散に打って出るということもできない。次の総選挙は2020年だから、選挙で巨大与党を作ることも無理だ。新政権はこれから政界再編を仕掛けていくだろうが、国会法の規定をクリアする180議席は遠い目標である。

 政権発足後は早く選挙中の対決モードから脱却し、朴槿恵政権の与党だった自由韓国党(旧セヌリ党=9日時点で106議席)を含めた野党との対話姿勢を取ることが急務になる。左右対立の激しさを考えると簡単なことではないが、ここを克服しなければ新政権のとなえる改革は何も進められない。

 国会対策の重要性は、改革法案のためだけではない。新大統領がまず取り組む組閣からして、国会の協力を得られなければ難航必至なのだ。韓国の法律では、大統領が指名した首相候補は国会聴聞会を経て国会の同意を得なければ就任できない。閣僚の場合は国会同意なしでも任命を強行できるものの、国会聴聞会を経なければならないのは同じだ。

 朴槿恵前政権も、野党の抵抗を押し切れずに首相候補の差し替えを何回も繰り返した。閣僚候補も指名した後にスキャンダルが暴露され、結局は任命できずに差し替えとなったケースが数知れない。野党が嫌がらせをしようと思えば、いくらでも方法はある。

 野党との対決姿勢が目立った朴槿恵政権は人事だけでなく、重要法案での処理でも同じ状況に苦しんだ。国会の協力を得られなければ、法律の制定や改正が必要な政策を実施に移すことはできない。立案しても国会を通過させられず、国会を批判して終わりということになり、結果として内政では何も成果を残せなかったと酷評されている。この評価は、弾劾にいたるスキャンダルとは全く別次元のものだ。

対外政策は過去の教訓をどれだけ活かせるかの問題
 旧来型の理念対立に陥っている内政に比べ、対外政策は現実的な制約が意識されている。文氏の外交ブレーンである金基正・延世大教授は、日米両国との関係悪化に苦しんだ盧武鉉政権の教訓として「対外関係で思慮に欠ける行動を取ると、関係修復のために不要なエネルギーを消耗するということ」を挙げる。外交は慎重に進めないと後遺症に苦しむということで、この教訓が活かされるなら大きな問題は起きない。米国のトランプ大統領でさえ外交では現実路線を意識せざるをえないことを考えれば、当然の帰結ではある。

 文氏には「反米的」というイメージもあるが、トランプ政権の出方は予測しづらいだけに、少なくとも当面は慎重な姿勢で安全運転に努めるはずだ。

 選挙戦で焦点の当たった終末高高度防衛(THAAD=サード)ミサイルは既に、在韓米軍による運用が始まっている。文氏は配備に消極的ではあったものの、撤去しろとまでは言わないという観測が強い。北朝鮮が核・ミサイル問題での挑発を続けていることを、「受け入れやむなし」とする理由にもできそうだ。

 対北政策の公約には開城工業団地の稼働再開もあったが、こういった公約は現実には無理だろう。北朝鮮からの出稼ぎ労働者を雇った外国企業も制裁対象にできる法律を米国が作ろうとしている時に、韓国政府が音頭を取って北朝鮮の労働者を何万人も雇うプロジェクトの実現可能性は極めて低い。

 問題は、対北政策への思い入れの強さだろう。韓国の進歩派には、民族の問題である統一に関しては韓国が主体的な役割を果たさないといけないという強い信念がある。それだけに米中両国が北朝鮮情勢を主導すること自体をもどかしく思い、自分たちが何かしなければいけないという気持ちが出てくる。この信念が前面に出すぎると、米韓関係はかなり厳しい局面を迎えることになる。対外政策での最大のリスクは、このポイントではなかろうか。

 THAAD配備で悪化した中国との関係も、頭の痛い問題だ。北朝鮮情勢で中国の協力は必須であるし、韓国経済の対中依存度が高いことを考えても、放置しておくことはできない。新大統領は、米中両国の間でうまくバランスを取りつつ、事態を収拾させる方策を探ることになる。言葉では簡単だが、現実にはかなり難解な方程式である。

予測が難しい対日政策
 対日政策は予測が難しい。陣営内に穏健派と強硬派が共存していたため、どちらの声が大きくなるか読めないからだ。緊迫する北朝鮮情勢と直接は関係しないと考えられているため、対米や対中より優先度が格段に下がるという事情もある。

 穏健派には、慰安婦問題を日韓関係の入り口に置いてしまったために深刻な関係悪化をもたらした朴槿恵政権の失敗を繰り返してはいけないという考えが強い。この考えが採用されるなら、慰安婦問題をめぐる日韓合意は「朴槿恵政権の他の政策と一緒に検証する」という程度になる。検証には数カ月かかるし、検証というのは見直しに直結するものでもない。

 文氏は選挙中、歴史や領土の問題とその他は切り分けて対応すべきだという「ツートラック」という考え方を示していた。そうした考え方自体に韓国内で異論が出ることはないので、日韓双方がうまく対応すれば危機的状況に再び陥ることは防げるはずだ。

 日韓関係では、共通の同盟国である米国の存在も大きい。米国は伝統的に、自国の東アジア政策を順調に進めるために良好な日韓関係を望んできた。逆に日韓関係が極度に悪化すると、関係を改善させるよう圧力をかけることがあった。慰安婦問題の日韓合意も、米国の強い後押しがあって成立した面がある。

 今回の大統領選でも、駐韓米大使館は各陣営の政策担当者たちと接触していた。複数の関係者によると、米側はその際、THAAD配備と日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)は米国にとって重要だと強調するとともに、慰安婦問題での合意で日韓関係が好転したからGSOMIAも締結できたと指摘。日韓合意とGSOMIAはセットだという考えを伝えて、韓国側をけん制した。

 そうした状況を考えると、文政権も少なくとも当初は穏健な対日政策を取ろうとする可能性がそれなりにある。

 ただし、ソウルの日本大使館と釜山の日本総領事館前にある少女像の移転は依然としてタブー視されている。日韓合意は、慰安婦問題そのものでの日本に対する反発に加え、朴槿恵政権が急転直下で決めたことへの嫌悪感まで持たれている。誰が韓国の大統領になっても、移転が簡単に進むとは考えづらい。

 日本側が今後も移転を求めるのは当然だ。しかし、韓国側を強く非難して溜飲を下げるだけではなく、実際に移転を実現させようと思うなら長期戦を覚悟した落ち着いた取り組みが必要になりそうだ。


習氏「中韓関係を重視」文氏に祝電、揺さぶり 「THAAD配備は、最大の失敗」共産党機関紙
西日本新聞 5/11(木) 11:02配信

 中国の習近平国家主席は10日、韓国大統領に就任した文在寅氏に祝電を送り「私は韓国と中韓関係を高度に重視している。あなたと共に努力し、関係を発展させたい」と伝えた。中国外務省が発表した。新政権誕生を好機ととらえ、米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の配備を巡り急激に悪化した両国関係の立て直しに乗り出した。

 習氏は従来、韓国重視の立場だ。伝統的友好国である北朝鮮を横目に、2014年に韓国を訪問。15年に北京で開いた抗日戦勝70年記念行事には朴槿恵(パククネ)大統領(当時)を招待し「西側代表」として厚遇した。日米韓の連携にくさびを打ち、経済的な結びつきの強い韓国を中国主導のアジア秩序づくりに巻き込む意図があったとみられる。一方、北朝鮮訪問は一度もない。

 文氏はTHAAD配備について慎重な発言をしており、北朝鮮に対しても強硬一辺倒ではない。中国外務省の耿爽副報道局長は10日の記者会見で「中国の関心を高度に重視し、THAAD問題を適切に処理してほしい」と述べ、配備見直しに期待感を示した。

 共産党機関紙、人民日報系の環球時報は同日付の社説で「THAAD配備は、朴槿恵氏と韓国保守政権にとって最大の失敗。米国の対中戦略の旗を掲げる国となってしまった」と批判。「肝心の障害さえ取り除けば、両国の民間の態度は必ず、すみやかに大きく改善する。文氏が鍵を握っている」と強調した。文氏の態度次第で、韓国旅行の中止呼び掛けや国内の韓国系商業施設の営業停止など、一連の「圧力」を緩和させることを示唆した形だ。

=2017/05/11付 西日本新聞朝刊=


“女性蔑視”な韓国大統領選 候補者の「美人過ぎる娘」も被害…外交・安保議論の主題が「豚の発情剤」
産経新聞 5/11(木) 11:00配信

 【コリア実況中継!】

 左派政党「共に民主党」前代表、文在寅(ムン・ジェイン)候補(64)の圧勝で幕を閉じた韓国大統領選。選挙戦開始時は国民統合を訴える中道左派候補との一騎打ちの構図になると予想されたが、結局は対立陣営が存在感を示せず、文氏が終始独走する格好となった。緊張感に欠けた選挙戦でなぜかクローズアップされたのは、候補者の性犯罪関与疑惑や、選挙運動を手伝った「美人過ぎる娘」のセクハラ被害といった“女性蔑視”現象の数々だった。(外信部 時吉達也)

■与党候補がやり玉に

 「繰り返しになりますが、今日のテーマは外交、安保です! それを踏まえて議論を進めてください」

 北朝鮮の軍創建記念日を2日後に控え、核実験などによる挑発に備えて国際社会の緊張が高まっていた4月23日。大統領選の主要候補者5人が顔をそろえたテレビ討論会は、司会者の再三の要請にも関わらず1人の候補者に対する個人攻撃が繰り返されていた。「強姦未遂の共犯に、大統領選出馬の資格はない。立候補を辞退すべきだ」

 やり玉にあがったのは、与党から立候補した洪準杓(ホン・ジュンピョ)候補(62)。洪氏は2005年に出版した自叙伝で、学生時代に友人の恋を成就させようと、仲間と一緒に豚の発情剤を入手したと告白。友人は発情剤を女性に飲ませたが、「目的」を達せられなかったというエピソードを紹介していた。

■元大統領の妻へのDVも話題に

 この記述が再び報道されたことで、他の陣営から批判が噴出。洪氏は討論会で「12年も前に自ら公開した話を言われても…」と不満をにじませつつ、謝罪に追い込まれた。

 洪氏はこの直前にも、「皿洗いは女の仕事。天が決めたことだ」と発言。「保守候補として『ストロングマン』であると印象づけようと思っただけ。本当は家で皿洗いもしています」と苦しい釈明に追われる「舌禍」を起こしていた。

 一方で、文氏との関係が深く、左派政権を率いた盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領も自伝で妻へのDVを告白していたことも報道された。女性問題を競う形となった陣営間の対立は、泥仕合の様相を呈した。

■低支持率の父を支える女子大生

 文氏の勝利がほぼ確実となった選挙戦終盤には、別の候補者の運動を支えていた「美人過ぎる家族」に対するセクハラ騒動が話題の中心になった。

 「国民の『義父』」。与党から分裂した保守政党「正しい政党」の劉承●(=日へんに文)(ユ・スンミン)候補(59)は選挙戦を通じ、不思議な呼び名が与えられた。選挙運動に加わった大学生の娘の美貌が話題になり、劉氏を自らの「妻の父」に見立てる発想からついた愛称だった。

 人気アイドルの楽曲に合わせて踊る愛らしい動画や父親に宛てた手紙も公開され、娘の評判はうなぎ上りに。父親の支持率が一向に上がらず、当所属の国会議員らが途中で大量脱党する苦しい戦いを支えていた。

■セクハラ事件「韓国社会の暗い断面」

 事件は5月4日、街頭活動の中で起きた。ソウル市内で市民との握手や写真撮影に応じていた劉氏の娘に、30歳の男が接近。肩に手を回し、舌を娘の顔に近づける姿を写した画像がインターネット上で拡散した。

 これに対し、同党議員の一人は現場での画像や動画の提供を求め、「ネット住民による捜査」を呼びかけた。左派の女性候補陣営は「韓国社会の暗い断面を示した。女性が堂々と生活できる国を作るのはわれわれだ」とさっそく政局に利用した。

 男はほどなく特定され、強制わいせつ容疑で事情聴取を受けた。調べに対し「特に理由もなく、ふざけただけだ」と話したといい、警察当局は男が聴取後に精神病院に入院したと説明した。

 保守陣営で起こった、政策論争とは次元の異なる話題の数々。左派政権の誕生に少なからず貢献したのは、間違いないだろう。


北朝鮮核施設の人工衛星画像
時事通信 5/11(木) 10:04配信

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北朝鮮北東部・豊渓里の核実験場にある司令センターの人工衛星画像。左(4月25日撮影)の画像と比べ、中央(5月2日撮影)と右(同3日撮影)の画像では迷彩色に塗り直されている=エアバスDS、米韓研究所提供


米CIA、北朝鮮の専従組織を新設 核・ミサイル情報の分析強化
AFP=時事 5/11(木) 9:59配信

【AFP=時事】米中央情報局(CIA)は10日、北朝鮮による核兵器の脅威の評価に特化した組織を新たに設置したことを明らかにした。局内のさまざまな部門から人材などを集め、太平洋(Pacific Ocean)圏全域に脅威が広がりかねない北朝鮮の核兵器や長距離弾道ミサイルに関する情報の収集・分析に当たる。

 設置したのは「朝鮮ミッションセンター(Korea Mission Center)」。CIAはこれまで10のミッションセンターを置いていたが、特定の一つの国に対象を絞ったミッションセンターを設けたのは初めて。

 北朝鮮は6回目の核実験の準備を進めているとみられ、実際に行えば東アジアの緊張がさらに高まるのは必至だ。米国は北朝鮮が核開発を進めるのを阻止するため、軍事攻撃に踏み切る選択肢も排除していない。

 CIAのジョナサン・リュー(Jonathan Liu)報道官は「米国は絶えず変化する脅威に直面しており、CIAもそれに対処するために進化し続けなければならない」と述べた。

 CIAは2015年、組織の現代化の一環として、特定の情報に基づく偏った分析を防ぐことを目的に10のミッションセンターを設置していた。【翻訳編集】 AFPBB News


北朝鮮はICBM開発で「重大な未達部分」-米国防情報局
Bloomberg 5/11(木) 8:55配信

米国防情報局(DIA)は北朝鮮が米国を攻撃可能な核兵器搭載の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を開発する上で、「重大な未達部分」を依然克服する必要があると指摘した。

DIAのスポークスマン、ウィリアム・マークス氏は電子メールで、北朝鮮が「核兵器に十分転用できる核分裂性物質の備蓄を拡充する取り組みを続けている」が、米本土に到達可能な移動式ICBMなどを配備できるようになる「以前になお多くの進展が必要だ」と回答した。

北朝鮮が国連決議に反して核実験やミサイル発射を繰り返し、朝鮮半島情勢が依然として緊迫する中、トランプ米大統領はアジアでの防衛力強化で空母打撃群や原子力潜水艦を派遣。米国を攻撃可能な核兵器を配備する金正恩・朝鮮労働党委員長の計画を「実現させない」と表明している。

11日に上院情報特別委員会で開かれる「世界的脅威」に関する公聴会でも、北朝鮮の脅威は主要議題になる公算が大きい。公聴会にはDIAのスチュワート長官やコーツ国家情報長官、ポンペオ中央情報局(CIA)長官のほか、9日に解任されたコミー前連邦捜査局(FBI)長官に代わりマッケイブFBI長官代行らが出席する。

DIAは「北朝鮮が特定の短距離システムで幾つかの重要な節目に達したのを目にしたものの、長距離ミサイルの開発では依然として重大な未達部分がある」と指摘した。

原題:North Korea’s ICBMs Have ‘Important Shortfalls,’ Pentagon Says(抜粋)


北朝鮮核施設、屋根が迷彩色に=上空からの監視妨害か―米研究所
時事通信 5/11(木) 8:52配信

 【ワシントン時事】米ジョンズ・ホプキンス大高等国際問題研究大学院の米韓研究所は10日、北朝鮮北東部・豊渓里の核実験場を撮影した最新の人工衛星画像で、司令センターの建物3棟のうち2棟の屋根が、迷彩色に塗り直されていることが分かったと明らかにした。

 画像は2日と3日に撮影された。重要人物訪問時の宿舎に使われていたとみられる残りの1棟の屋根は青みがかった色のままだが、周囲の森と見分けがつきにくくなる塗装が施されていた。

 同研究所は「上空から認識されづらくし、空爆の際に標的となるのを防ぐのが目的ではないか」と分析。「北朝鮮当局が監視に敏感になっていることを示している」と解説した。


金正恩、ひと月3人ペースで処刑 「パラノイア」「ヒトラー」傾倒の指摘も
デイリー新潮 5/11(木) 8:00配信

■元北朝鮮一等書記官が明かした「金正恩」クレイジー逸話集(下)
 4月22日、北朝鮮の元外交官で暗殺指令も出されている韓国・国家安保戦略研究院の高英煥(コヨンファン)・副院長が、初めて日本での講演を行った。テーマは「金正恩の恐怖政治とその展望」。序盤で明かしたのは、玄永哲(ヒョンヨンチョル)・人民武力部長を四身高射砲で“処分”するという、「お坊ちゃま」の狂気を示してあまりあるエピソードだった。

 ***

 高氏によれば、こうした正恩の性向は後継者になった直後から出ていたという。

「世襲が決まった2009年、国家安全保衛部の事業を掌握した正恩は、まず対南工作機関の統一戦線部を徹底調査しました。そして7名が不正に関与しているとして銃殺したのです。正恩は歴史上初めて、党の大幹部を他の者の前で座らせたまま銃殺した。これが恐怖政治の始まりです」

 11年に父・正日が亡くなった後、この傾向はますます加速していく。

「13年に叔父である張成沢(チャンソンテク)が玄永哲と同様の手法で粛清されました。人民は2、3日仕事が手に付かなくなるほどの驚きようだったそうです。また、李竜河(リリョンハ)、張秀吉(チャンスギル)の2人の側近幹部も相次いで処刑されています」

 もちろん金日成、正日の時代でも粛清はあったが、市民から中堅幹部まで。まして親族などはありえず、せいぜい収容所送りだった。しかし正恩は何でもありだ。

 トップの座についてから昨年末までの5年間で、彼が処刑した次官以上の人数は140名に上るという。1年30人とすれば、ひと月3人。この渦中にいる幹部の心中については、言葉を補う必要はあるまい。

 この異常な指導者の下で、各地でさまざまな災いが現れ出ているという。

■口臭がひどいから…
 高氏はこんな逸話を披露した。

「独裁者は力を誇示するために大規模なものを好む。正恩も例外でなく、ウォーターパークやイルカショー施設、スキー場を各地に相次いで作った。しかしそのような大規模な開発があると住民は迷惑します。ウォーターパークに電気を回すため、周辺でこれまで1日4時間使用できた電気が1時間に減ってしまった」

 平壌に高級マンションが建った時のこと。正恩が視察に来た際、電気不足でエレベーターが動かなかった。正恩が指示を出し、電気を手配させた結果、マンションは夜でも明るく、周辺は真っ暗になったという。

「平壌で大学を見学した際には、いきなり“半年後までに寄宿舎とマンションを1800世帯建てろ!”と随行者に命令を出しました。このような命令は突然出され、しかも予算も何も付かないため、同伴者はいつも怯えているそうです」

 金正恩は、自分が出した計画が遂行されているか、自らの目でチェックする習慣があるという。根深い猜疑心の現れだろう。

「東部の江南道に、父の正日が作らせたトウモロコシ畑がありました。見学した際、正恩は何が気にいらなかったのか、トウモロコシを刈り、牛を放牧せよと指示を出した。しかしそこは非常に寒い地域で、牛を飼うには小屋が必要ですが、小屋に通すエネルギーもないのです。結局、視察の際は温暖な地域から牛を連れてきて“計画は順調です”と嘘を吐くしかなかった」

 また、13年、正恩は南北国境に近い長在島を視察した。そこにいた軍人の首は細く、寄宿舎も粗末なまま。それを見て“これで南を解放できるのか!”と激怒し、改善を指示したという。

「軍は党や政府に働きかけて立派な寄宿舎を建てました。そして、育ちの良い屈強な兵士をわざわざ集めて視察を要請した。それを見た正恩は“だから人民軍が好きなんだ”と喜んだ」

 所詮すべてがハリボテの国家というワケだ。

 現在、韓国当局を驚かせているのは、軍総政治局長といった大幹部ですら、正恩に報告をする際、跪いて口を手で覆いながら話していることだという。

「正恩が“年寄りと仕事をしていると、口臭がひどい”と言ったからだそうです」

 もはや国家の体をなしていないというべきであろう。

■パラノイアとヒトラー
 こうした彼の性向を生んだのは、一体何か。

 講演で高氏は言及しなかったものの、専門家がこれを補うと、

「独裁体制でナンバー2がいない。合議制もないので、強権的手法にならざるを得ない」(デイリーNKジャパン・高英起編集長)

「祖父や父と違い、突然トップになった男。統治に自信が持てない。党内基盤が脆弱なので恐怖を味わわせ、権威を見せつけるしかない」(龍谷大・李相哲教授)

 といった組織構造的な分析がある一方で、

「パラノイア(偏執狂)といってよいでしょう。背景には、在日のしかも愛人の子というコンプレックスがあると思います」(コリア国際研究所・朴斗鎮所長)

「就任1年目の誕生日の際、贈り物へのお礼として、幹部に『わが闘争』を1冊ずつ配っている。つまり、ヒトラーに傾倒した、危険思想の持ち主なのです」(関西大学・李英和教授)

 など、そもそもの人格破綻を突く声もある。

 いずれにせよ、彼をトップに頂いて5年余り。北朝鮮が危機の度合いを増していることは確か。

 高英煥氏の話に戻ると、

「人民の金日成への忠誠度を100とすれば、正日は、60~70、正恩は20~30に過ぎないと見られています」

 そのため、党には、面従腹背が横行しているという。

「殺されるのを恐れ、意見を何も言わない。机の上には『党がさせることだけをしろ』という心得が貼ってあるそうです。一方で、陰では正恩のことを『元帥』と呼ばず、『アイツ』とか『あの若造』と呼んでいる。見つかって咎められれば“いやいや、あの課長のことですよ”と誤魔化しています。海外にいる幹部などは、仕事を終えるとネットカフェに駆けこむそうです。で、私の名前などを検索し、先に逃げた人がどのような暮らしをしているのか調べている。ある脱北者は私の朝鮮日報のコラムまで読んでいたくらいで驚きました」

 他方、一般の人民は、

「配給制度はもはや崩壊し、チャンマダンという闇市に依存して生活している。ですからドルや元の獲得に必死になっています。韓流ドラマも秘かなブーム。みな中国へ出張に行った際などに徹夜で見ているため、脱北者は私より韓国ドラマに詳しかったりするのです」

 したがって、高氏はこう結論付けた。

「核やミサイルを放棄しない限り、国際社会の制裁は続く。国内では上から体制転換の動きが起きるかもしれないし、下からの圧力は高まっている。あの体制に先の見通しがないことだけは、はっきりしています」

 それが“いつ”なのか――。北の人民が自らの手で自らの“首”をすげかえることを祈るばかりである。

 願わくば、今すぐにでも。

特集「軍大将を高射砲処刑でこっぱみじん! 元北朝鮮一等書記官が明かした『金正恩』クレージー逸話集」より

「週刊新潮」2017年5月4・11日ゴールデンウイーク特大号 掲載


米国 同盟強化要求もFTAは強気
産経新聞 5/11(木) 7:55配信

 【ワシントン=加納宏幸】スパイサー米大統領報道官は9日、当選した文在寅氏に祝意を示すとともに、米韓の同盟関係を発展させることへの期待を表明する声明を発表した。トランプ政権としては、核・ミサイル開発による北朝鮮の挑発行為をやめさせるため、同国との関係改善に意欲を示す文氏に引き続き北朝鮮への圧力強化を求める構えだ。

 スパイサー氏は声明で「文氏とともに引き続き米韓同盟を強化し、両国間の永続的な友情とパートナーシップを深化させるため取り組むことを期待している」と強調した。

 文氏は、韓国に配備した米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の費用を韓国に負担させるとのトランプ大統領の主張を批判。これについて、スパイサー氏は9日の記者会見で、「大統領は文氏と会い、共通の利益について話し合うことを楽しみにしている」と述べるにとどめた。

 慰安婦問題に関する日韓合意の見直しに関し、米政府は韓国に北朝鮮への対応のため日米韓3カ国の協力を優先させるよう促すとみられる。トランプ氏は文氏に米韓自由貿易協定(FTA)の見直しも求める。


韓国の文在寅大統領「ワシントン、東京、平壌にも行く」 半島和平へ全方位外交も実現は…
産経新聞 5/11(木) 7:55配信

 【ソウル=名村隆寛】韓国の文在寅大統領は10日の就任式で行った演説で、朝鮮半島の安保危機について「早急に解決する。朝鮮半島の平和のために東奔西走する」とまで断言した。

 ◆米朝の「仲介者」狙う

 文氏は「必要なら直ちにワシントンに飛んでいく。北京、東京にも行き、条件が整えば平壌にも行く」と述べ、首脳外交を通して北朝鮮の核問題の解決に努める姿勢を示した。

 また、文氏は米韓同盟を「一層強化する」と強調した上で、韓国に配備された最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の問題については、米国に加え、配備に反発する中国とも真摯(しんし)に話し合っていくとした。また、韓国の自主防衛努力の必要性を強調した。

 演説からは、文氏が米国との関係を重視しており、米韓同盟に基づく朝鮮半島の平和と安定を志向している様子がうかがえる。ただ、文氏がかつて側近を務めた盧武鉉元大統領が、在任当時に試みた朝鮮半島での北朝鮮と米国の「バランサー(仲介者)」を思い出させる発言だ。

 THAAD配備に関して、文氏は選挙戦前から「次の政権(文政権)で協議すべきだ」などと威勢よく語っていたが、投票が近づくにつれ、米韓同盟の重要性に言及し、THAAD問題についても歯切れが悪くなった。

 THAAD配備に反発する中国を説得する意向を示したが、実現は不透明だ。

 ◆朴政権の二の舞いも

 文氏が演説で示した外交姿勢は、いわゆる「全方位外交」で聞こえはいいが、今世紀に入って韓国の歴代政権が主張してきたものと変わらない。それよりも、バランサーを自任し、米中など大国の間を行ったり来たりしただけに終わった朴槿恵前政権の二の舞いに終わる可能性も十分にある。歴代政権が見せてきた韓国外交の姿でもある。

 国論が左右に分裂している国内問題で文氏は、野党などに和解を訴えた。国内での信頼獲得に忙しい文氏だが、国際社会では反米反日、親北親中の印象が定着している。このイメージを払拭し、同盟関係にある日米からまず信頼関係を得られるかどうか。文氏の今後の行動次第だ。


北朝鮮ミサイルが発射されたら…鉄道各社の『有事ルール』はまちまち
ホウドウキョク 5/11(木) 6:30配信

北朝鮮がミサイルを発射した際の、鉄道各社の有事対応ルールについて社会部国土交通省担当の土門記者が解説した。

「“北”ミサイル発射」で東京メトロは全路線緊急停止
GW初日の4月29日、東京メトロの全路線がミサイル発射のニュース速報をうけて最寄り駅に緊急停車。10分後に再開したが、1万3000人の足に影響した。

東京メトロは4月中旬にJアラートだけでなくニュース速報でも北のミサイル発射情報を確認した場合、全路線で停車すると決めていた。ミサイル発射の緊張が高まっている状況を受けて、4月中旬に東京メトロの社内でルール化されたものだ。

しかし、利用者への影響が大きかったため、Jアラートのみを基準にするとルール変更を発表した。

ミサイルが発射されたときに、電車を停車すれば安全が確保できるのか、そもそもどういう理由で電車を停めようという動きになったのか。これは、着弾する情報が出てきた場合、電車が動き回っているよりは停まっていたほうが、着弾範囲が広がらないだろうという考えから。

しかし、駅に着弾する可能性を考えれば、電車を停めれば必ずしも安全が確保されるわけではない。

また、国交省はこういった有事ルールを各社の判断に任せている。

JR西日本は北陸新幹線の一部区間でNHKのニュース速報を受けて運転を見合わせた。社内のルールではJアラート、Em-netが鳴った場合に運転見合わせとしていたが、今回は現場の指令所の判断で停めたという。

JR西日本は今回の件を受けて特に基準の見直しは考えていない。今後もNHKなどのニュース速報を受けて停めるのかについては、“Jアラート以外で対応することがないということは言い切れない”としている。

首都圏の在来線 運行中止する方法はまちまち
一方で在来線はほとんどの鉄道各社でJアラート、Em-netを基準にしているが運行中止する方法がまちまちだ。

JR東日本は走行中の電車を直ちに停める。東急電鉄・京急電鉄は最寄り駅までは電車を動かしてから電車を停める。東急電鉄・京急電鉄は駅間が短く、途中で停まるとトイレにも行けなくなるので最寄り駅まで行って停めるという対応を考えているようだ。

西武鉄道は、Em-netを基準にしているが首都圏に着弾する可能性がある場合に運行を停めると、より条件を限定している。

各社、ニュース速報と対応との時間的ずれをどう見ているのか。たとえば、東京りんかい高速鉄道はJアラートを基準にしているが、仮に報道が早かったりすればそれを参考にするという。

さらに、JアラートとEm-netのどちらが情報が早いのか。東急電鉄では、システムとしてEm-netとJアラートを導入しているが、Jアラートの方が早いと聞いているためそれを基準にしている。

また、首都圏では各社停車するという対応だが、地方の中小の鉄道会社は対応をあまり決めていないというところもある。

国交省は“運行は各社の判断”としていて情報収集しようとしている段階だ。

5月9日放送「ランチタグ」より


北ミサイル、発射数分で自動通知…政府導入
読売新聞 5/11(木) 6:22配信

 北朝鮮からのミサイルによる被害が領空・領海外で運航中の航空機や船舶に及ぶケースに備え、政府は4月末までに、航空、船舶会社などに発射情報を自動的に通知する新システムを導入した。

 これまでは、発射から情報伝達まで少なくとも十数分かかり、着弾に間に合わない恐れもあったが、新システムでは数分での伝達が可能になるという。

 ミサイルの発射情報を伝える手段としては、内閣官房から総務省経由で自治体や携帯電話会社などに出される全国瞬時警報システム「Jアラート」、内閣官房から専用回線メールで自治体や指定事業者に緊急情報が送られる「エムネット」がある。ともに領土・領海への着弾や日本上空の通過が想定される場合が対象だ。


米国に太平洋軍司令官の更迭を要求した中国
JBpress 5/11(木) 6:10配信

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横田空軍基地でスピーチするハリス米海軍大将(2016年10月6日、出所:米海軍、U.S. Navy photo by Petty Officer 1st Class Jay M. Chu/Released)

 中国の習近平国家主席がトランプ大統領とフロリダで会談した時期に、中国外交当局がアメリカ太平洋軍司令官のハリー・ハリス海軍大将を更迭するようトランプ政権に要求していたことが明らかになった。

 もちろん、ホワイトハウスはこのような(常軌を逸した)要求ははねつけた。だが、アメリカ海軍関係者たちは「ついに中国が他国の海軍の人事にまで口出しし始めた」と驚きを隠せないでいる。

■ 対中強硬派の頭目とみなされているハリス司令官

 なぜ中国側はトランプ政権に対して「ハリス司令官を更迭しろ」というとんでもない要求をしたのか。きっかけが対北朝鮮政策に関する米国からの中国への要請であったことは明らかだ。つまり、トランプ大統領は、アメリカを核ミサイル攻撃する能力を手に入れつつある北朝鮮に対して、中国が“本気で”圧力をかけて抑制するよう習主席に要請した。中国はそのことに対する見返りの1つをアメリカに求めたということだ。

 中国国防当局は、前々からハリス大将こそが中国に対するハードライナー(hard liner:強硬路線支持者)の頭目であると快く思っていなかった。そしてトランプ政権がスタートするや、中国にとって大将はますます“目の上のたんこぶ”のような存在となっている。

 金正恩を軍事的に威嚇するためにカール・ビンソン空母打撃群を差し向けたり、巡航ミサイル原潜を派遣したりしている張本人はハリス大将である。また、韓国にTHHAD(弾道ミサイル防衛システム)を配備するのを強力に推進したのもハリス大将であり、中国にとっては、国際社会に目を向けてほしくない南シナ海での軍事的拡張政策に対して「公海航行自由維持のための作戦」(FONOP)を振りかざして騒ぎ立てようとしている元凶もまたハリス大将である──と中国は考えている。

 もちろん、中国といえども、ハリス大将を罷免させることなど絶対不可能なことは百も承知である。だがトランプ大統領が中国側に対して北朝鮮問題で協力を求めたのを機に、中国にとって好ましからぬ人物を排除せよと迫ることで、トランプ政権が南シナ海での中国の活動を見過ごすように、そしてその第一歩として南シナ海でのFONOPを控えるように、暗に要求したと考えることができる。

■ オバマ政権が実施した“形だけの”FONOP

 ハリス司令官は、太平洋軍の海軍部隊である太平洋艦隊の司令官を経て、現職の太平洋軍司令官に就任した。太平洋艦隊司令官だった当時から、中国の覇権主義的海洋侵出政策、とりわけ南シナ海への海洋戦力の進出に強く警鐘を鳴らしていた。太平洋艦隊司令部参謀たちの多くや太平洋海兵隊司令部などは対中強硬派であり、ハリス大将の方針に同調していた。

 しかしながら、当時の太平洋軍司令官がオバマ大統領同様に中国に対して融和的な方針をとっていたため、ハリス大将の対中強硬方針は実現するに至らなかった。それどころか、一部の高級参謀は対中強硬論を公言し続けたために、実質的に退役に追い込まれてしまう始末であった。

 ハリス大将は、太平洋軍司令官に就任(太平洋軍司令官は、通常太平洋艦隊司令官が就くポスト)した後も、ますます露骨に南シナ海への軍事的拡張政策を推進していた中国に対して牽制を実施すべきと主張し続けた。しかし、オバマ政権が対中強攻策の実施をなかなか許さなかった。

 やがて2015年秋になり、中国が南沙諸島に7つもの人工島を誕生させ、そのうちの3つに3000メートル級滑走路が建設されている状況が明らかになると、ようやくオバマ大統領はハリス大将が主張し続けていた中国牽制策にゴーサインを出した。

 ただし、実施が許可されたのは、海軍戦略家たちが目論んでいた姿とはかけ離れた、極めて形式的で“おとなしい”形のFONOPであった。

 FONOPとは、中国が実効支配している南沙諸島や西沙諸島の島嶼(人工島を含む)沿岸12海里内で軍艦を航行させることによって、中国による一方的な海域支配の主張を牽制する海軍作戦である。対中強硬派が目論んでいたFONOPは、それら島嶼の12海里内に軍艦を乗り入れて、艦載ヘリコプターを飛ばすといったような軍事的活動を行うことで中国側を牽制するものであり、少なくとも毎月(人によっては毎週)実施せねば効果は上がらないと考えられていた。

 しかしながらオバマ大統領によって許可されたFONOPは、それら島嶼の12海里内海域を可及的速やかに航行するというもので、平時においてあらゆる海軍艦艇が有する無害通航権の行使と何ら違うところがなかった(国際法によると、軍艦は他国の領海内といえども、沿岸国に脅威を与えないように可及的速やかに通航することが認められている)。

 それだけではない。オバマ大統領がしぶしぶゴーサインを出して第1回目の南シナ海FONOPが実施された2015年10月以降、オバマ大統領がホワイトハウスを去った2017年1月までの約16カ月間の間に実施された“控えめなFONOP”は、わずか4回であった。

 (参考)
「硬軟織り交ぜてアメリカを翻弄する人民解放軍」(2015年11月5日)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/45345
「それでも日本はアメリカべったりなのか?」(2016年2月4日)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/45947
「米軍の南シナ海航行で中国がますます優位になる理由」(2016年5月19日)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/46862
「米軍と共同FONOPに乗り出しても時すでに遅し」(2016年10月6日)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48039
「オバマの腑抜けFONOP、“中国の”島に近づかず」(2016年10月27日)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48218

■ 再開されないFONOP

 トランプ政権は大統領選挙期間中から「オバマ大統領がFONOPを含めて南シナ海に対して極めて消極的であり、中国を利していた」と強く批判していた。そして、ティラーソン国務長官やマティス国防長官も、南シナ海での中国の軍事的横暴は許さないと明言していた。

 そうした状況から、太平洋軍そして海軍関係者たちの多くは、いよいよハリス司令官を筆頭とする対中強硬派によって、南シナ海や東シナ海での中国の軍事的拡張主義を強く牽制する様々な作戦が開始されるものと期待していた。

 とりあえずは、より効果的なFONOPの開始である。これまでの4カ月に1回といった“遠慮しすぎのペース”ではなく、執拗に繰り返すパターンが開始されるものと考えられていた。

 実際に、トランプ政権がスタートして間もない2月から、太平洋軍や海軍が南シナ海でのFONOPの実施を要請し始めた。ところが、なぜかペンタゴン(国防総省)はホワイトハウスに要請するのを躊躇していた。ハリス司令官はじめ太平洋軍側はFONOPのみならず南シナ海問題に対する強力な関与を提言し続けていたが、ペンタゴンの態度は不可解なものであった。

 そうこうしている間に北朝鮮問題が生起する。結局、トランプ政権と中国当局によるディールの材料として南シナ海問題が用いられてしまい、これまでのところFONOPは再開されるに至っていない。

■ さらに低い東シナ海のプライオリティー

 トランプ政権は、オバマ政権の弱腰外交姿勢との違いを強調するために、南シナ海での対中強硬姿勢をアピールしていた。しかし、北朝鮮がアメリカ本土を直接軍事攻撃可能な大陸間弾道ミサイルの完成が現実に近づきつつある状況が確認されると、一気に北朝鮮対策がトランプ政権の軍事プライオリティーの最上位に躍り出て、南シナ海問題は影を潜めてしまった。

 たしかに、南シナ海問題でアメリカが守りたい「公海での航行の自由原則」はアメリカの国是ではある。だが、南シナ海を中国が軍事的にコントロールすることで同盟国や友好国(フィリピン、インドネシア、日本、韓国、台湾、ベトナム)が不利益を被っても、アメリカに対する直接的な危害は生じない。単に理念的な問題だけなのだ。

 まして、尖閣諸島を巡る日中間の領域争いは、アメリカの国是である「公海での航行の自由原則」の維持とも関係なく、アメリカにとっては第三国間の領域紛争にすぎない。

 つまり、アメリカ自身が直接軍事攻撃を受ける可能性のある北朝鮮問題と比べるまでもなく、トランプ政権にとって、東シナ海問題は理念的な国是と関連する南シナ海問題よりもはるかにプライオリティーが低い問題である(口では何とでも言えるが)。日本政府はそのことを肝に銘じておかねばならない。


「Jアラート」の警報は北朝鮮ミサイル落下に間に合わない
ダイヤモンド・オンライン 5/11(木) 6:00配信

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写真:「労働新聞」ホームページより

 政府は4月21日、北朝鮮の弾道ミサイルに対する住民避難訓練を早期に実施するよう都道府県に求めた。このため各市町村だけでなく、企業、業界団体、学校などでも、ミサイル飛来時の対策が検討され、学童、保護者への通知なども行われている。これらは弾道ミサイル発射の警報が落下の4分前に出ることを前提としている。だが現実には、これまで警報を出せたのは北朝鮮が事前に発射を通告していた人工衛星打ち上げの際の2回だけだ。北朝鮮は予告なしに北海道沖、秋田沖などの日本海に向けて次々と弾道ミサイルを発射し、実験や戦力の誇示をしてきたが、それに対しては陸地で警報が出なかったのはもちろん、船舶に対する注意報が出たのもミサイルが落下した後だった。

 菅官房長官はその度に「事前通告なしに発射されると、どこに飛ぶか事前に察知することは極めて難しい」と弁解してきた。実戦で弾道ミサイル攻撃をする場合に相手が事前通告をしてくれるはずがない。ミサイルの落下前に警報を出すことが至難であることを知りながら、あたかもそれが可能であるかの如き想定で対策を示し、訓練をさせるのは国民に対して不遜の極みだ。

● 地下鉄の運転見合わせ、発射30分後 Jアラートは情報流さず

 4月29日午前5時30分頃、北朝鮮西部の平安南道(ピョンアンナムド)、北倉(プクチャン)付近から弾道ミサイル1発が発射されたが、約50キロ飛んで高度71キロに達したところで爆発、実験は失敗に終わった。

 この際、東京メトロは同6時7分頃から約10分間運転を見合わせ、北陸新幹線も6時8分頃から11分間、金沢駅と上越妙高駅間で運転を見合わせた。

 これは全く間の抜けた話だ。北朝鮮から発射された弾道ミサイルは7、8分、長くても10分以内に日本に達するから、発射後30分以上も過ぎて電車を停めても意味がない。まるで踏切を列車が通過した後に遮断機を下したような恰好だ。午前6時頃のテレビの速報を見て決めたようだが、発射から報道までに早くて数分、さらに停車の指示にも数分掛かるから、弾道ミサイル対策に列車の運転停止が役に立つことは無さそうだ。

 この経験から東京メトロとJR西日本では今後は政府の「Jアラート」(全国瞬時警報システム)による緊急情報により運転見合わせを決める、とした。だが4月29日にはJアラートは「ミサイル発射」の情報を流していなかった。

● 機能した過去2回は 北朝鮮の事前通告があった

 これまでJアラートが「ミサイル発射情報」を発したのは僅か2回、2012年12月12日と2016年2月7日、「テポドン2」による人工衛星打ち上げの際だけだ。

 この場合には北朝鮮が発射の計画をロンドンの国際海事機関に通告し、発射の日時(幅がある)や場所、第1段、第2段ロケットの落下予定海面も分かっていた。

 このため日本はイージス艦を出動させ、長距離レーダー、情報収集衛星などで必死に監視していた。米軍、韓国軍も厳重な見張りを行っていた。2012年12月には発射の6分後にJアラートがミサイル発射を伝え、2016年2月には発射の4分後にJアラートが作動した。

 だが、昨2016年8月3日午前7時53分頃、「ノドン」と思われる弾道ミサイル2発が発射され、1発は空中爆発、1発は秋田県男鹿半島沖約250キロの排他的経済水域内に落ちた際には、防衛省がそれを発表したのは発射から1時間15分後の9時8分で、防衛省はどこに落下したかもすぐに把握できていなかった。人工衛星打ち上げの場合と違い、防衛省は発射を知った時間などの詳細を公表しなかった。「手の内を知られるから」と言うが実は不手際を知られたくなかったのだろう。

 同年9月5日午後0時13分頃には「スカッドER(射程延伸型)」とみられる弾道ミサイル3発が発射され、9分後の同22分頃北海道奥尻島沖約200キロの排他的経済水域内に落下した。この際海上保安庁が防衛省や内閣官房の危機管理センターからの情報により、船舶に航行警報を出したのは0時31分で、落下の9分後だった。

 今年3月6日午前7時34分頃には、北朝鮮は「スカッドER」らしいミサイル4発を同時に発射、秋田沖と能登半島沖の排他的経済水域内に落下、北朝鮮は「在日米軍基地攻撃訓練だった」と翌日発表した。この際にも船舶に対する注意喚起が出されたのは発射から13分後の7時47分で、またも落下の後だった。

 海上保安庁は危機管理センターなどから来た情報を直ちに船舶に伝えるから、航行警報が出たのがミサイルの落下より後だったことは、もしJアラートで市町村などに警報を出すとしても、サイレンが鳴るのはミサイル落下後になることを示している。

● どこに向かうかすぐには分からず 警報出しても、間に合わず

 度重なる秋田、北海道方面への弾道ミサイル発射に対して、これまでJアラートの警報が出されない理由について、内閣官房の危機管理担当官は「Jアラートのミサイル発射情報は、弾道ミサイルが日本に飛来する可能性があると判断した場合に出す。領海外に落下すると判断すれば警報は出さない」と言う。

 だが、弾道ミサイルは発射後しばらく、ほぼ垂直に上昇し、その後、徐々に向きを変える。ミサイルが「スカッドER」か「ノドン」か、「ムスダン」かによって射程は大きく異なるが、それもすぐには分からないから、日本の方向に飛ぶミサイルが日本海に落ちるか、陸上の目標に向かうかは発射を知ってから、さらに後でないと判断できない。内閣官房のJアラートについての資料ではまず「ミサイル発射情報」を出し、「その後日本の領土、領海に落下する可能性があると判断した場合には続報として屋内避難を呼びかける」と述べている。これまでほとんどJアラートが使われていないのは「日本に落下しない」と判断したからではなく、落下地点を予測してから警報を出しても間に合わないのが実態だろう。

 政府(内閣官房と消防庁)は4月21日に都道府県の危機管理担当者約70名を招集し、市町村でも住民避難訓練を早期に行うよう要請した。

 その際2016年2月の北朝鮮の「人工衛星打ち上げと称するミサイル発射」の際には「発射後4分で警報が出た」ことが強調された。

 だがこれは事前に北朝鮮から通告があり、待ち構えていた場合の話で、実戦とは程遠い状況だったことを忘れてはならない。

 北朝鮮の人工衛星打ち上げを「人工衛星打ち上げと称するミサイル発射」と防衛省が言い続け、メディアもよく分からずにそれを繰り返すから、ミサイル発射は4分程で分かると思い込むのだろう。だが、2012年と2016年の「テポドン2」の発射で北朝鮮は重さ200キログラム程の小型人工衛星を周回軌道に乗せることに2回成功した。これは、米国戦略軍統合宇宙運用センターが認めている。

 ただ人工衛星は2回とも故障し、電波が出ていないことを理由に防衛省はなお「人工衛星としての機能はない」と主張する。だが「テポドン2」が高度約500キロで水平に加速して衛星を放出、それが地球を南北方向に周回していることは事実で、放物線を描いて飛ぶ弾道ミサイルとは全く異なる軌跡だ。

 「テポドン2」は全長30メートル、重量90トンもの大型で、海に面して丸見えの高さ67メートルもの巨大な固定発射機の側で2週間程かけて組み立て、液体燃料を注入して発射する。こんな物は航空機などの先制攻撃で簡単に壊されるから軍用ミサイルには全く不適で、日本の人工衛星用のH2Aなどと似た性格のロケットだ。

 これに対して軍用の弾道ミサイルは自走発射機に乗せて移動したり、潜水艦内に立てて積めるようにしたりするために、極力小型にし、発射準備時間を短くしようとする。例えば「ムスダン」(射程3000キロ以上)は全長12.5メートル、重さ12トン、10分で発射可能とされる。

 「弾道ミサイルも人工衛星用ロケットも基本的には同じ」と言う人が多いが、それは1950年代に、ICBM(大陸間弾道弾)と人工衛星が誕生した当時の話だ。その後の60年間で、弾道ミサイルと、人工衛星用ロケットは別々の方向に進化した。それを知らないこの説は「旅客機も爆撃機も基本的技術は同一」と言うような粗雑な論だ。テレビで人工衛星打ち上げの画像をながめて、「ミサイル発射とはこんな物」とのイメージを抱くのはまちがいの元だ。

 「2016年のテポドン2発射の際にはその4分後に警報が出た」と政府が言うのは事前通告があったことを言わない点で誇大広告じみており、対ミサイル防衛に関し「イージス艦のSM3ミサイルはハワイ沖の実験で4隻が1発ずつ発射し、3回命中したから75%の命中率だ」との宣伝と類似する。

 ハワイのカウアイ島沖でのイージス艦の実験では、標的となる模擬弾道ミサイルの性能、発射地点、落下する海面、発射時間などのデータが分かっていて、それを入力して待ち構えるのだから当たらない方が不思議な位だ。野球の練習で「センターフライ、行くぞ」と叫んで取らせる「シートノック」同然だ。実戦ではありえない最良の条件の下での成績を基準に防衛戦略や住民避難を考えるのは児戯に類する。

● 湾岸戦争でも ミサイル警報、空振りに

 1991年の湾岸戦争中、私はサウジアラビアの首都リヤドに居てイラクによる弾道ミサイル「アル・フセイン」(スカッド改)の攻撃を体験した。イラクは88発を発射、うちリヤドには13発が落下した。

 ミサイル発射の際に出る大量の赤外線(熱)を、赤道上空約3万6000キロの高度で周回する米国の「早期警戒衛星」が感知すると、米本土の北米航空宇宙防衛司令部をへて情報が現地の米軍に伝わり、リヤドの市街でサイレンが響き、ホテルの火災報知ベルが鳴った。

「Jアラート」の警報は北朝鮮ミサイル落下に間に合わない
ダイヤモンド・オンライン 5/11(木) 6:00配信

 ロビーでコーヒーを飲んだりしているテレビカメラマンや、米中央軍の士官達、ペンタゴン担当記者らと共に一斉に階段を屋上に駆け上り飛来するミサイルを見ようとするのだが、何分待っても来ない。がっかりして部屋に戻ってテレビをつけるとイスラエルのテルアビブとか、ペルシャ湾岸のサウジアラビアの港町ダーラン(多国籍軍の補給拠点)など、他の地点に落ちたことが分かることが多かった。

 弾道ミサイルは発射後しばらく垂直に上昇するからどこに向かうか分からない。このため目標になりそうな地点すべてに警報を出したから空振りが多いのは当然だった。

● 確実な対策は 離れた場所に一時避難しかない

 Jアラートは落下地点が予測できたのちに屋内避難を呼び掛けることにしているが、それまでに数分間の時間を失えば避難はますます非現実的となる。

 一方、ミサイルが発射されるたび、日本全国、あるいは目標になりそうな基地周辺と大都市に警報を出せば国民は警報慣れし、避難をおこたることになる。湾岸戦争の停戦3日前の1991年2月25日、ダーランの米軍兵舎にミサイルが命中、28人が死亡、97人が負傷した。ミサイル発射警報は出ていたが米兵達も慣れて「めったに当たらない」と軽視して昼食中、偶然食堂にミサイルが飛び込んだのだ。

 北朝鮮が実用化している核弾頭は多分プルトニウムを使う初期型原爆で、長崎に投下されたものと同等と考えられる。その効果は、爆心地から熱線が半径約3キロ(第2度火傷を起こす)、爆風が同約2キロ(大部分の家屋が倒壊)、放射線(1ヵ月以内に死亡)が同約1.8キロに及ぶ。巻き上げられた土砂は強い放射能を帯び、風下50ないし100キロで致死的な放射線量を出す。「サリン」などの化学兵器は2、300メートルの範囲を汚染するが、原爆の被害の及ぶ範囲はまったく違う。

 地下に避難すれば熱、爆風は免れるし、湿った土は中性子、ガンマ線を減衰させるから生存率は高まる。だが、現実には警報を聞いてから核爆発までの間に地下に入れる人は少ない、と考えざるをえない。

 もっとも確実な対策は、朝鮮半島で戦争が起こりそうになれば標的になりそうな場所(軍事基地や大都市中心部)から、ミサイルの誤差(左右よりも前後方向の誤差が大きい)も考え、飛来するコース(関東地方なら西北西から来る)から横方向に5キロ以上離れた場所に、一時的に疎開し、爆発後は風上に逃れることだろう、と考えざるをえない。

 (軍事ジャーナリスト 田岡俊次)


駐英北朝鮮大使「米の攻撃に応じる用意」 核実験辞さない姿勢強調
産経新聞 5/11(木) 0:19配信

 北朝鮮のチェ・イル駐英大使は10日、英スカイニューズ・テレビに、「米国のあらゆる攻撃に対して、われわれの軍や人民は完全に応じる用意がある」と語り、米国の先制攻撃を恐れず6回目の核実験を実施することも辞さない姿勢を強調した。同大使は「米国は先にわれわれを攻撃できない。米国が1インチでも動けば、われわれはあらゆる米国の戦略資産(兵器)を灰にする」とも警告。核実験の時期は、「最高指導者である金正恩朝鮮労働党委員長が決める」と述べた。(ロンドン 岡部伸)


<韓国新大統領>「条件整えば平壌へ」対話に意欲 就任演説
毎日新聞 5/10(水) 22:08配信

 【ソウル米村耕一】韓国の大統領選で当選した革新系「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)氏(64)が10日、大統領に就任した。文新大統領は就任宣誓後の国民向けの演説で「保守と革新の争いを終えなければならない。野党も国政運営の同伴者だ」と呼びかけた。朴槿恵(パク・クネ)前大統領のスキャンダルやその後の大統領選で国内世論が分裂した中で、まずは統合を訴えて政権の安定を図る狙いとみられる。また、演説やこの日に発表した人事によって、北朝鮮との対話に向けた強い意欲を示した。

 文氏は演説で「朝鮮半島の平和のために東奔西走する。必要であればすぐにワシントンに飛び、北京や東京にも行く。条件が整えば平壌にも行く」と述べた。さらに「北朝鮮の核問題を解決する土台を準備する。東北アジアに平和の構図を定着させるため、朝鮮半島の緊張を緩和させる転機を作る」とも畳み掛けた。

 文氏は10日午後、青瓦台(大統領府)で自ら、首相候補に李洛淵(イ・ナクヨン)・全羅南道知事、情報機関である国家情報院長候補に徐薫(ソ・フン)元国家情報院第3次長をあてるなどの人事を発表した。李氏は有力紙・東亜日報の元東京特派員で国会議員時代には韓日議員連盟副会長を務めた知日派。李氏は全羅道地域を基盤とする中道系「国民の党」との協力関係の構築なども期待されているとみられる。

 一方、徐氏は選挙戦期間中から文氏の外交・安保ブレーンの中核を担っていた人物だ。国家情報院の職員として金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)両政権での南北首脳会談にも関わった。徐氏について文氏は「(2度の南北首脳会談の)すべてを企画し、実務協議を行うなど北朝鮮関連業務に最も精通している」と、ここでも南北対話への意欲を強調した。文氏は選挙戦の中で「米国との協議なしに一方的に北朝鮮と対話することはない」とも明言しているが、それでも北朝鮮の核問題解決に韓国が主導的な役割を果たしたいという思いは極めて強い。

 李氏と徐氏が就任するには今後、国会の聴聞会で同意を得る必要がある。

 文氏の任期は5年。文氏は、保守系「自由韓国党」の洪準杓(ホン・ジュンピョ)氏(62)、「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)氏(55)を抑えて当選した。文氏の得票率は41.08%だった。

 <文在寅大統領演説骨子>

 ・朝鮮半島の平和のため、必要ならワシントン、北京、東京に行く。条件が整えば平壌にも行く。北朝鮮核問題解決の土台をつくる

 ・韓米同盟をさらに強化する。終末高高度防衛(THAAD)ミサイル問題解決のため、米国、中国と真剣に交渉する

 ・分裂と葛藤の政治を変え、保守と進歩の葛藤を終わらせる。野党との対話を定例化させる

 ・権威的な大統領文化を清算する。大統領府から出て、時には(ろうそく集会が開かれた)光化門広場で大討論会を開く


文在寅とトランプは北朝鮮核で協力できるのか
ニューズウィーク日本版 5/10(水) 20:23配信

<太陽政策を引き継ぐ文在寅が韓国の新大統領に就任した。THAAD配備にも否定的だった文は、北への武力攻撃さえ匂わせたことがある米トランプ政権と折り合えるのか>

北朝鮮の核と長距離弾道ミサイル開発阻止を喫緊の外交課題に位置付けるドナルド・トランプ米大統領にとって、新たな試練となるのか。9日に行われた韓国大統領選で、最大野党「共に民主党」の前代表で、北朝鮮との対話再開を目指す文在寅(64)が当選した。文は左派の人権派弁護士として活動した経歴を持つ。韓国では汚職スキャンダルで罷免された朴槿恵前大統領が収賄罪などで起訴され、大統領不在のため、文が即時就任した。

【参考記事】北朝鮮をかばい続けてきた中国が今、態度を急変させた理由

トランプ政権は北朝鮮問題で、韓国や日本、中国、ロシアなどの近隣諸国が金正恩政権に対する経済的圧力を強めることを当てにしていた。北朝鮮が核開発計画凍結を話し合う交渉のテーブルに戻るよう、国連制裁をもっと厳格に実施し、追加制裁を準備すべきだと訴えた。

だが新大統領の文は左派だ。韓国政治で左派と言えば、北朝鮮との対話や経済協力に積極的であることを意味する。それこそが、左派が目指す対北融和路線の「太陽政策」の目玉だ。韓国と北朝鮮が北朝鮮内で共同運営する開城工業団地が良い例だ。そこでは進出した100社以上の韓国企業が数千人の北朝鮮労働者を雇い入れ、数百億ドルの代価を北朝鮮に支払ってきた。盧武鉉元大統領が始めた南北経済協力事業で、当時の文は盧の側近だった(同工業団地は現在、2月の核実験に対する制裁措置として操業停止中)。

制裁か経済協力か

文は大統領選の序盤に、開城工業団地の早期再開を訴えていた。トランプ政権にとっては最悪のシナリオだ。だが文は徐々にその姿勢を転換させ、無条件では再開しないと主張。北朝鮮に関して新たな決断をする前に、アメリカと韓国が対北朝鮮政策で意見を一致させるべきだとも強調した。

【参考記事】「いま米軍が撃てば金正恩たちは全滅するのに」北朝鮮庶民の本音

トランプや米政権関係者は、対北朝鮮政策では武力行使も含む「あらゆる選択肢がテーブルにある」としていたが、最近はその強硬姿勢をトーンダウンさせている。トランプはつい先日、金正恩と適切な状況で会えるなら「光栄だ」と述べた。レックス・ティラーソン米国務長官は国連に向けて、アメリカの目的は北朝鮮が良識を取り戻すことであり、相手を屈服させることではないと主張。体制転覆を目指さないと示唆した。だがティラーソンは、前提条件なしで北朝鮮と交渉することはないとも釘を刺した。交渉を始める条件は何なのか、トランプ政権は検討を進めている。

【参考記事】アメリカが北朝鮮を攻撃したときの中国の出方 ── 環球時報を読み解く

文にとって、トランプ政権の対北強硬姿勢が和らいだのは朗報だ。米政府側も、早期の米韓首脳会談開催の可能性を除外しないという。事実、文は大統領選中に、北朝鮮問題の解決につながるならワシントンより先に平壌を訪問するとまで言った。従ってトランプ政権は、北朝鮮問題で文政権と足並みが乱れるという心配はしていないようだ。

文大統領の誕生をトランプ政権が静観する理由の一つは、文は「太陽政策2.0」を唱えながらも教条的にはならないと見ているからだ。ホワイトハウス関係者によると、文は北朝鮮が核兵器開発を飛躍的に進展させており、このままでは厄介なことになると承知している。文はもともと在韓米軍のTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備に否定的だったが、大統領選中は反対を抑え、アメリカ側が大統領選までに搬入・稼働した場合は大統領就任後に配備を追認する方針を示した。それを受けて、アメリカはTHAADの稼働を韓国大統領選前に前倒しした。

民主主義国家としてまだ若い韓国では、対北朝鮮で強硬路線と融和路線の政権が入れ替わってきた。韓国の同盟国は、そうした変化に慣れっこのはずだ。自分の柔軟さを自画自賛してきたトランプのことだから、文が後押しすれば金正恩との直接対話に舵を切るかもしれない。

韓国世論に鈍いトランプ

対米関係では、文は国内の政治動向を受けて注意深く政策を実施するしかない。北朝鮮情勢をめぐる緊張が高まるなか、トランプはTHAAD配備の費用として10億ドルを支払うべきだと発言し、韓国世論の反感を買った。H.R.マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)がその必要はないとして、火消しに回った。トランプが韓国と締結している2国間の自由貿易協定(FTA)は不公平だと繰り返し愚痴るのにも、韓国世論は反発している。文はかねてから、韓国はアメリカに「ノー」と言う術を身に着けるべきだと主張していた。トランプにFTAの再交渉を持ちかけられたら、文は本当に「ノー」を突き付けるかもしれない。

だがアメリカと韓国にとって最も差し迫った課題は、北朝鮮の若き指導者である金正恩と、現実味を帯びる北朝鮮核という2つの脅威に、どう対処するかだ。トランプ政権は北朝鮮への制裁を強めたい意向で、ティラーソンいわく、とりわけ中国が独自制裁を科すことを期待している。ところが文は、北朝鮮との経済協力を活発化させることを公約に掲げた。それを両立させるのは不可能だ。トランプ政権ではいまだに駐韓米大使のポストが空席だ。仲介役がいない分、米韓首脳の電話会談はすぐに実現するかもしれない。

(翻訳:河原里香)


北朝鮮のミサイル発射などを伝える「Jアラート」、第1報から避難を呼びかけるなど運用方針が変更
ねとらぼ 5/10(水) 19:07配信

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落下までにかかる時間は発射場所などにもよりますが、昨年2月7日に発射された弾道ミサイルは、約10分で沖縄県先島諸島上空を通過しています(画像は国民保護ポータルサイトより)

 政府は5月9日、弾道ミサイル発射が確認された際にすべき行動をまとめたPDF「弾道ミサイル落下時の行動について その1・その2」をサイトで公開しました。これまでは弾道ミサイル発射を伝える緊急情報「Jアラート(全国瞬時警報システム)」が鳴った場合、第一報でミサイル発射を知らせ、第二報で屋内避難を求めるという運用でしたが、今回公開されたものでは、第一報から屋内避難を呼びかける内容に改められています。

 「Jアラート」は、津波、噴火、テロなどに関する緊急情報を、政府から住民へ伝えるシステムで、これまでに北朝鮮が弾道ミサイルを発射した際にも活用されたことがあります。3月に同システムなどを使い、秋田県男鹿市で行われた避難訓練では、ミサイル発射情報を伝達したのち、続報で屋内避難を呼びかける段取りになっていました。しかし、今後は最初の伝達の時点で避難を求める内容に。また、避難先は単なる屋内ではなく、頑丈な建物や地下施設内に改められるとのこと。

 内閣官房・国民保護ポータルサイトによれば、北朝鮮の弾道ミサイルが飛来するまでにかかる時間は極めて短く、10分以下の可能性も。頑丈な建物、地下施設は、爆風や破片による被害を避ける際に有効で、できるだけ避難するべきだとしています。


韓国の文新大統領が就任 条件整えば北朝鮮を訪問と表明
BBC News 5/10(水) 16:30配信

韓国大統領選で当選した文在寅(ムン・ジェイン)氏が10日、就任式に臨み宣誓を行った。文氏は演説で経済や北朝鮮をめぐる課題に取り組むと約束。条件が整えば平壌を訪問する準備があると表明した。

9日の大統領選では、革新系「共に民主党」の候補だった文氏の得票率は41.1%となり、保守系「自由韓国党」(旧与党セヌリ党)候補の洪準杓(ホン・ジュンピョ)氏の25.5%を大幅に上回って当選した。一時は文氏のライバルと目されていた中道系候補の安哲秀(アン・チョルス)は21.4%で3位に終わった。

文新大統領は、国会議事堂内の部屋で就任の宣誓を行った。リベラル派の文氏は人権弁護士として知られ、両親は朝鮮戦争時の北朝鮮から避難してきた。

北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐり同国と米国が激しい非難合戦を繰り広げるなかで、今回の大統領選は実施された。北朝鮮は6日目となる核実験の準備を整えているとされる。

文氏は10日の演説でさらに、汚職などの疑惑で朴槿恵(パク・クネ)前大統領が罷免された余波が続くなか、分断された韓国社会を団結させると約束した。

文氏は、「朝鮮半島に平和を確立するため、あらゆることをする」とし、「もし必要ならばすぐにワシントンに飛行機で行く。北京や東京にも行くし、条件が整えば平壌でも行く」と述べた。

米国が韓国で配備を開始し、国内外で議論が闘わされている地上配備型迎撃システム「終末高高度防衛(THAAD)」について文氏は、米国や中国と「真剣な協議をする」と表明した。

文氏の大統領選での勝利について北朝鮮は公にコメントしていない。北朝鮮は以前、文氏の当選がより望ましいと示唆したことがあった。

現在64歳の文氏は、経済成長の促進と若年層の失業という、有権者の関心が特に高い問題に取り組むと約束した。

文氏は、北朝鮮に対して強硬姿勢を取っていた過去2代の保守政権が北朝鮮の核・ミサイル開発を止めることができなかったと批判していた。

朝鮮戦争が1953年に停戦で終結して以来、南北の首脳会談が開かれたのは2回のみで、どちらも平壌で行われた。

2007年に盧武鉉大統領が平壌を訪問し、金正日総書記と会談した際の韓国の事務方のまとめ役が文氏だった。

米国のショーン・スパイサー大統領報道官は、今後も「同盟関係が強まる」のを期待すると述べた。日本の安倍晋三首相は、「北朝鮮問題への対応をはじめ、日韓両国は共通の課題に直面している」とし、地域の平和と繁栄に向けて協力して取り組みたいと述べた。

中国の国営新華社通信は、習近平国家主席が「中国と韓国の関係は非常に重要だと常に考えてきた」とし、両国の国益のため文氏と「協力する用意がある」と語ったと報じた。

(英語記事 South Korea's Moon Jae-in sworn in vowing to address North)


韓国新大統領、北朝鮮戦略は和平路線-トランプ米大統領と食い違いも
Bloomberg 5/10(水) 15:50配信

韓国の新大統領に就任した文在寅(ムン・ジェイン)氏は10日、北朝鮮との和平を目指す考えをあらためて表明した。

同大統領は適正な環境が整えば北朝鮮を訪れるという選挙運動中の公約を繰り返した。北朝鮮問題の打開のため米国、中国、日本を訪れることに前向きな姿勢も示し、「朝鮮半島に平和をもたらすためできることは何でもする」と語った。

ただ、北朝鮮との交渉を目指す考えはトランプ米大統領とは幾分食い違う。トランプ政権は核実験と弾道ミサイル試射をやめようとしない北朝鮮への武力行使を辞さない姿勢を示している。

ソウルにある峨山政策研究院(AIPS)の調査担当バイスプレジデント、カン・チェ氏は、文大統領ができることには明らかに限りがあるとし、「北朝鮮は韓国と協力しようとはしない。韓国との直接対話を望んでいない」とブルームバーグテレビジョンとのインタビューで話した。

スカイ・ニュースは9日、北朝鮮は金正恩朝鮮労働党委員長が決めた時に核実験を実施するとのイル駐英大使の発言を報じ、和平路線の困難さをあらためて浮き彫りにした。

また、大統領選挙の数日前に韓国に配備された「高高度防衛ミサイル(THAAD)」についても、文氏は反対の立場で、選挙戦中には次のリーダーがこの問題を検証すべきだと主張していた。これについても米国とのあつれきが生じる可能性がある。

原題:Moon Vows to Seek Peace With North Korea, Take on Companies (1)(抜粋)


韓国新政権 「必要ならワシントン、北京、東京、平壌にも行く」 文在寅大統領が就任演説
産経新聞 5/10(水) 12:56配信

 【ソウル=名村隆寛】韓国の新大統領に就任した文在寅(ムン・ジェイン)氏は10日、ソウルの国会議事堂で行われた就任式の演説で、朝鮮半島の安保危機に触れ「必要であれば、ワシントン、北京、東京、平壌にも行く」と述べ、北朝鮮の核問題の解決に努める姿勢を示した。

 文氏は米韓同盟の重要性を指摘した上で、韓国に配備された最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の問題について、米国に加え、配備に反発する中国とも話し合っていくとした。また、韓国の自主防衛努力の必要性も強調した。


韓国大統領に文在寅氏 北朝鮮政策で方針転換へ
CNN.co.jp 5/10(水) 12:17配信

ソウル(CNN) 9日に投開票が行われた韓国の大統領選挙で、リベラル系の文在寅(ムンジェイン)氏(64)が勝利した。文氏の勝利によって、対北朝鮮政策が大きく変わる可能性がある。

文氏は北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と対話を行うとの姿勢を見せており、弾劾(だんがい)された朴槿恵(パククネ)前大統領の強硬姿勢とは異なる。

有権者にとっての争点は汚職対策や経済政策だったが、米国と北朝鮮との間で緊張が高まるなか、北朝鮮問題も選挙戦に大きな影を落としていた。

特殊部隊に所属した経験を持ち、人権弁護士としても活躍した文氏は選挙期間中、保守強硬派から北朝鮮に対する姿勢が軟弱との批判を浴びた。

文氏は、軍や安全保障政策とともに、交渉や経済協力を組み合わせることを主張している。

こうした姿勢は韓国政府が1998年から2008年にかけておこなった北朝鮮との対話や交流を重視する「太陽政策」に近い。文氏は実際に、当時の政権で主要な役割を担った。

太陽政策では、韓国政府は北朝鮮に積極的に関与し、大統領2人が平壌を訪問した。しかし、こうした政策では、北朝鮮の核開発プログラムを制止することは出来なかった。

北朝鮮情勢では、素早い対応を求められそうだ。

専門家からは、北朝鮮が6度目となる核実験を喫緊に実施するとの見方も出ている。北朝鮮は4月にも複数回のミサイル発射を行っている。北朝鮮は7日、敵対行為を行ったとして米国人を拘束したと明らかにした。これで、北朝鮮に拘束されている米国人は4人となった。

文氏は選挙期間中、朝鮮半島非核化へ向けた最良の手段として、経済面を重視した北朝鮮への関与を主張していた。

文氏はまた、米軍による高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD〈サード〉)の韓国配備について否定的な見方も示していた。

米韓政府は先週、THAADの稼働開始を明らかにしていた。


「給食を受け取る器さえなかった」貧しさ原点 北朝鮮との融和目指す 故盧武鉉氏の「宿題」抱える文在寅氏
西日本新聞 5/10(水) 12:11配信

 韓国憲政史上初の大統領罷免劇の先頭に立ち続けた革新系最大政党「共に民主党」の文在寅(ムンジェイン)氏が9日、大統領選で当選を確実にした。親子2代続けて大統領の座に座った朴槿恵(パククネ)被告=収賄罪などで起訴=と、巨大財閥サムスングループの経営トップ李在鎔(イジェヨン)被告=贈賄罪で起訴=との癒着事件に対する怒りの源流は、事件の主役たちとは対照的な生い立ちにある。

 「給食を受け取る器さえなく、友人から器のふたを借りて食べた」。文氏の自伝などによると、朝鮮戦争中、北朝鮮側から韓国に避難した両親は商売が不得手だったという。子どもの頃に裕福な家庭との格差を肌で感じ「世の中の不公平さを強く感じた」。大学進学後は軍事政権の朴正熙(パクチョンヒ)政権に反発する民主運動に身を投じ、2度拘束された。2度目の拘束中に司法試験の合格通知を受け取ったことはよく知られている。

「政治家になるつもりはなかった」
 弁護士駆け出し時代の故盧武鉉(ノムヒョン)氏との出会いが、自身の人生を大きく変えた。釜山に共同事務所を構え、無料で労働相談などに応じる「人権派」として汗を流したが、盧氏が政治家に転身して2003年に大統領に就任すると、請われて大統領府民情首席秘書官、秘書室長として支えた。

 「政治家になるつもりはなかった」はずだが、盟友の盧氏が、親族らの不正献金疑惑捜査中の09年に自殺。その葬儀を取り仕切った後、「彼が残した宿題で身動きが取れなくなった」と覚悟を決めて政界入り。以来、一貫して革新政党の中心に立って政権奪回を目指してきた。

 自らのルーツともいえる北朝鮮との融和を訴え、韓国社会のひずみや、経済格差を生み出した親日的な政権、財閥支配構造の見直しを訴え続けた半生。「被害者の理解が得られていない」として旧日本軍の従軍慰安婦問題を巡る日韓合意に反対するのも、そうしたぶれない考えがある。

「全国民の大統領になる」 文氏勝利宣言
 大統領選を制した文在寅(ムンジェイン)氏は9日午後11時45分ごろ、ソウル市中心部の光化門広場に姿を見せた。勝利宣言の場に選んだのは、朴槿恵(パククネ)前大統領の問題を追及するため、国民による「ろうそく集会」が昨秋から行われたメイン会場。今回の大統領選の原点とも言えるところだ。

 深夜にもかかわらず広場は支援者で埋め尽くされた。「ムンジェイン! ムンジェイン!」。何度も繰り返された支援者からの声援が、静まりかえった休日の街にこだまし、文氏も笑顔で両手を広げた。

 韓国国民が選んだ新たな指導者は語りかけるように話した。「私を支持しなかった方々にも仕え、統合する大統領になる。国民だけを見て、正しい道へ進み、偉大な韓国の誇らしい大統領になる」と力を込め、選挙戦での党派の対立を乗り越えることを誓った。

 本格的な選挙期間は約3週間。だが会場は、ろうそく集会から始まった半年以上にも及ぶ政治の混乱が、ようやく収束した喜びに包まれているようだった。

 広場を訪れた50代男性は「文在寅は経済格差を是正し、弱者に優しい社会を実現してくれるはずだ」と熱く語った。

米国、対北朝鮮政策を注視
 韓国大統領選で文在寅氏の当選が確実になったことを受け、トランプ米政権は、緊迫化する北朝鮮情勢を巡って対話や経済交流による解決を訴える文氏の下、韓国がどう政策転換するかを見極めつつ、強固な米韓同盟の構築を急ぐとみられる。

 トランプ政権はこれまで、北朝鮮に対し強硬姿勢を取っていた韓国と緊密に連携を取りながら、空母を朝鮮半島付近に派遣するなど軍事的圧力を強化。一方で対話の道も探る硬軟両様の戦略を取ってきた。文氏が対北朝鮮で融和路線に大きく傾けば、戦略の見直しを迫られかねない。

 米軍が韓国に配備した最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」を巡っては、トランプ大統領が韓国側に費用負担を求める発言をしたことに韓国内に反発が広がっており、文新政権との火種になる可能性もある。

中国、THAAD見直し期待
 中国の習近平指導部は、米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備に強く反発し、経済分野などで「圧力」をかけてきた。韓国大統領選で9日、当選が確実になった文在寅氏に対しても、THAADの運用停止を働きかけるとみられる。

 朴槿恵前大統領時代、一時「蜜月」だった中韓関係は、THAAD配備問題をきっかけに悪化。中国当局は国民に韓国旅行の中止を呼び掛けたほか、韓国ロッテグループの中国国内の商業施設を相次いで営業停止にした。THAAD配備は「中国の安全を損なう」と受け止めている。

 中国メディアは同日、THAAD配備について「次期政権に判断を委ねるべきだ」とした文氏の発言を報じた。朝鮮半島情勢が緊迫する中、習指導部は文氏の対中姿勢を慎重に見極める構えとみられる。

=2017/05/10付 西日本新聞朝刊=


ケント・ギルバート GHQが日本国憲法に隠したもの
PHP Online 衆知(Voice) 5/10(水) 12:10配信

5月3日の憲法記念日に、安倍首相は2020年までに憲法を改正、施行したいとの意向を示した。国会で与野党の議論が沸騰するなか、ケント・ギルバート氏はいまの憲法に隠されたある秘密について明かす──。

 1952年のサンフランシスコ講和条約によって日本は「独立」を回復しました。とはいえ、引き続き米軍が駐留したことで、日本は自国の防衛をアメリカにゆだねることになりました。講和条約以降も、日本が「属国」であったかはどうかはともかく、少なくとも安全保障に関しては完全なアメリカ依存を続けてきました。
 にもかかわらず、日本は「平和憲法」によって守られていると、頭から信じ込んでいる人が多い。じつはその「平和憲法」も、日本人がつくったものではなく、GHQ謹製でした。学校で習う「民定憲法」ではなく「米定憲法」が正解です。当時の日本は被占領国であり、日本国民に主権などありません。アメリカに対するこの二重の従属(とその隠ぺい)こそが、「戦後日本」の真の姿であったといえるでしょう。
 日本国憲法前文には「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」とあります。文法的に助詞の誤りがある上、悪文で意味が取りにくいという人がいますが、意味がわからない本当の理由は、真の主語が隠されているからです。
 そこで、私が主語を補いつつ、この文章の本来の意味が正しく伝わるものに校正してみましょう。

 「GHQ」は、平和を愛する諸国民の公正と信義を(自分たちは信じていないが)日本に信頼させることで、武力を完全に放棄させ、その代わり在日米軍に依存させることを通じて、日本の安全と生存を守ることを決意した。

 だいぶ意味がわかりやすくなりました。いまや「平和を愛さない」北朝鮮という独裁国家の登場や、「不公正で信義にもとる」中華人民共和国の台頭によって、日本国憲法前文の前提が完全に崩れている(本当は最初から無い)こともよくわかるはずです。北朝鮮からミサイルを撃ち込まれる前に、こうした事実にすべての日本人が気付かなくてはなりません。

※本記事は『Voice』2017年6月号、「日本人よ、国を守る覚悟はあるか」から一部、抜粋したものです。


米ミサイル巡洋艦、朝鮮半島付近で韓国漁船と衝突
CNN.co.jp 5/10(水) 11:44配信

ワシントン(CNN) 米海軍によると、誘導ミサイル巡洋艦の「レイク・シャンプレイン」が9日、朝鮮半島付近の公海を航行中に、韓国の漁船と衝突した。

衝突した韓国漁船は全長18~21メートルほどの大きさだった。レイク・シャンプレインは全長約170メートル。米空母「カール・ビンソン」の艦隊とともに航行していた。

米海軍の発表によると、この衝突による負傷者は報告されていない。双方の船体の損傷については調査中だとしている。

海軍当局者はCNNの取材に対し、小型船との接近は「非常によくあること」だと話し、9日の事故では敵対の兆候はなかったと言い添えた。漁船の船員は、無線の装備がなかったために、海軍からの無線通信が聞こえなかったと話しているという。

一方、国家安全保障問題に詳しい元海軍兵のブライアン・マグラス氏は今回の事故について、海軍が言うほど「一般的」ではないと述べ、少なくともプロとしては大きな恥になると指摘。「結局のところは容認されない。海運関係者の間では日常茶飯事とは見なされない」と話している。

米国と北朝鮮の間で緊張が高まる中で、今回の事故は、米海軍艦と他国の船舶がこれほど接近することもあり得るという実態を見せつけた。


「予想以上に対日関係を柔軟に考えている」文政権、外交で待ったなし難題 対北朝鮮、THAAD米中と摩擦 韓国新大統領
西日本新聞 5/10(水) 11:35配信

 韓国憲政史上初めて大統領を罷免された朴槿恵(パククネ)氏=収賄罪などで起訴=の後任を選ぶ大統領選が9日投開票され、革新系最大政党「共に民主党」の文在寅(ムンジェイン)氏が当選を確実にした。韓国を巡っては、従軍慰安婦問題を象徴する釜山の新たな少女像で対日関係が再び悪化し、核・ミサイル開発を進める北朝鮮政策では米国、中国との関係にもひずみが生じている。文氏には分裂した国家の統合だけでなく、外交でも待ったなしの難題が待ち受けている。

■世論を意識
 大統領選告示直前の4月中旬、文氏陣営でひそかに勉強会が開かれた。招かれたのは日韓関係を専門とする大学教授。公約で「慰安婦合意の再交渉」を掲げた文氏の外交担当者らに、教授は「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した2015年末の日韓合意の重さを強調。北朝鮮の軍事挑発が強まる中、「今、日本との関係を悪化させるのは得策ではない」と説いた。

 外交担当者の一人は少し考えた後、「われわれは『合意を破棄する』とは言わない」と答えた。韓国では、世論調査で「元慰安婦の理解が得られていない」との理由で70%が合意に批判的。文氏をはじめ、大統領選の各候補はそうした世論を意識して日韓合意の再交渉、破棄を訴えたが、教授は「文氏陣営は、予想以上に対日関係を柔軟に考えている」との印象を持ったという。

 文氏は日韓合意を踏まえて、改めて安倍晋三首相が元慰安婦に謝罪の意を表明するなど「韓国の世論が納得するよう、合意内容を補っていく」方向で日本側と交渉する方針とみられる。ただ、日本外務省関係者は「そもそも韓国の次期政権に、そんな余裕はないはずだ」と読んでいる。

■不在5ヵ月
 「THAAD(高高度防衛ミサイル)の配備費10億ドル(約1100億円)は韓国が負担するのが望ましい」。選挙戦中盤の4月末、北朝鮮の弾道ミサイル対策で配備が進む最新鋭迎撃システムを巡るトランプ米大統領の唐突な発言が伝わった。韓国側は即座に否定、米国側も「世論を踏まえた一般論」と打ち消したが、THAAD配備に慎重な文氏に対する「けん制」(国会関係者)とみられた。

 THAADを巡っては、自国の監視強化につながるとして中国が猛反発。配備用地を提供したロッテグループが中国で展開する店舗約100店のうち74店が当局の「消防点検」を理由に営業停止に追い込まれている。韓国製品の不買運動も広がり、4月の現代自動車グループの中国販売台数は、前年同月の3分の1以下に落ち込んだ。

 米中に安全保障、経済で翻弄(ほんろう)される韓国には、朴氏が弾劾された昨年12月以降の大統領不在の間に「外交のテーブルから外された」(中央日報)との危機感が強い。

 韓国外務省は大統領選に先立ち、米国との首脳会談の準備に入った。7月にドイツで開催される20カ国・地域(G20)首脳会合を前に、新大統領とトランプ氏との信頼関係を急ぐためだ。「まず米韓同盟を固め、その上で中国、日本、ロシアとの関係構築を進める」(韓国外務省関係者)。10日に就任する文氏は、文字通り助走なしで外交の荒海に乗り出していくことになる。

=2017/05/10付 西日本新聞朝刊=


韓国大統領選 「トランプ大統領は文氏と会うことを楽しみにしている」 米大統領報道官が祝意と同盟強化に期待
産経新聞 5/10(水) 11:33配信

 【ワシントン=加納宏幸】スパイサー米大統領報道官は9日、韓国大統領選で当選が確実になった文在寅(ムン・ジェイン)氏に祝意を表明し、「文氏とともに引き続き米韓同盟を強化し、両国間の永続的な友情とパートナーシップを深化させるため取り組むことを期待している」とする声明を発表した。

 文氏は、トランプ大統領が、韓国に配備した米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の費用を韓国側に負担させると主張したことを批判。北朝鮮との関係改善にも意欲を示す。

 これについて、スパイサー氏は9日の記者会見で、「大統領は文氏と会い、共通の利益について話し合うことを楽しみにしている」と述べるにとどめた。


Jアラート 第1報から避難呼びかけ
ホウドウキョク 5/10(水) 11:14配信

第1報から避難を呼びかける。
北朝鮮の弾道ミサイルの発射を国民にエリアメールなどで知らせる「Jアラート(全国瞬時警報システム)」について、政府は、第1報の段階で避難を呼びかけるように運用を変更すると発表した。
具体的には、日本の領土や領海に落下する可能性がある場合の第1報にも、避難の呼びかけが加えられ、子どもにもわかりやすいよう、「頑丈な建物や地下に避難してください」と、避難先が具体的に表現された。
また、これまでメッセージの発進は第3報までだったが、落下場所や被害地域などの情報も含めて、適宜追加して発信していくことになった。
政府は、新たな文言を活用したメッセージの運用を9日から開始することにしている。


韓国大統領選、文在寅氏が勝利 得票率41%
CNN.co.jp 5/10(水) 9:19配信

ソウル(CNN) 9日に投票が行われた韓国の大統領選挙は、北朝鮮に対する融和政策を支持するリベラル系の文在寅(ムンジェイン)氏(64)の勝利が確定した。

文氏は野党「共に民主党」から出馬。選挙管理委員会によると、開票を終えた段階で文氏の得票率は41.08%、得票数は1342万3800票だった。

選管の発表を前に9日、ソウル市内の光化門広場で支持者の前に姿を見せた文氏は、「国民のための大統領」になると述べて勝利を宣言。「公正な国、1つにまとまった国、道理や常識が通用する国を築くため、私を支持してくれた偉大な国民にとっての偉大な勝利」と位置付けた。同広場は、朴槿恵(パククネ)前大統領に対する大規模抗議デモが行われた象徴的な場所だった。

文氏は元人権弁護士。対北朝鮮強硬派だったこれまでの政権に対し、文氏は北朝鮮との対話を支持しており、韓国の対北朝鮮政策は大きく転換する可能性がある。同氏は米国のミサイル防衛システム配備に対しても異議を唱えている。

韓国初の女性大統領だった朴被告は、政治スキャンダルが浮上して3月に弾劾(だんがい)され、収賄や職権乱用の罪で起訴された。2012年の大統領選で朴被告に敗れた文氏は、今回の選挙で「清廉潔白」な候補と見なされて支持を集めていた。


金正恩氏決定で核実験実施=英テレビで北朝鮮大使
時事通信 5/10(水) 8:19配信

 【ロンドン時事】北朝鮮のチェ・イル駐英大使は9日、英スカイニューズ・テレビのインタビューに応じ、国際社会の反対にもかかわらず6回目の核実験に近く踏み切るのかとの問いに、金正恩朝鮮労働党委員長の決定により実施されると言明した。

 同大使は核実験について「私は英国にいるので、いつ行われる予定か知らないが、核実験はわれわれの最高指導者、金正恩氏の決めた場所と時間で実施されるだろう」と述べた。

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