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2017年4月12日 (水)

北朝鮮、今度は弾道ミサイル発射・48

去る1月6日に核実験を行なった残虐な中世の亡霊・暗黒独裁国家・北朝鮮が、今度は長距離弾道ミサイル発射実験の準備を進めていたが、ついに7日9時31分に発射した。

政府は7日午前、北朝鮮による弾道ミサイル発射を受け、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)を開き、国民の安全確保に万全を期すとともに、米韓などと緊密に連携し、北朝鮮に厳しく対応していく方針を確認した。
NSCで首相は、「米国や韓国など関係国と連携し、必要な対応を適時適切に行う」よう求めた。また、首相は関係省庁に対し、(1)落下物などによる被害がないかの確認(2)情報収集・分析の徹底(3)関係国との連携―を指示した。

安倍晋三首相は7日午前、首相官邸で記者団に対し、北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射したことについて「断じて容認できない。明白な国連安全保障理事会決議違反だ。国際社会と連携し、毅然として対応する。国民の安全と安心を確保することに万全を期する考えだ」と述べた。

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リンク:「挑発あれば核攻撃する」緊張高まる中、北朝鮮は今... - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:予想を裏切ってきたトランプは、北朝鮮を攻撃するのか - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:金正恩「斬首作戦」 実行ならば日本経済も打ち首に - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北、94年の核危機“再演”狙う? 米折れた枠組み合意 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米空母派遣 中国、攻撃阻止へ外交攻勢 トランプ氏と電話会談、自重促す - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:在日基地不使用でも事前協議…米が北攻撃の場合 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:緊迫する北朝鮮情勢、外国人記者に「重大なイベント」を通知 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米大統領:中国は北朝鮮の行動抑制で支援を示唆 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:在韓邦人は守れるか?北朝鮮の反撃でソウルは火の海 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<対北朝鮮>日米連携を強調 海自、米空母と訓練へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<米中電話協議>中国、北朝鮮に圧力検討「平和的解決」主張 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<拉致問題>「主体的に解決」安倍首相が強調 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:自民・山谷氏が安倍首相に提言 拉致被害者帰国に向け「体制整備と訓練の充実を」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「4月に米国が北朝鮮攻撃」 韓国政府が否定する「危機説」は「デマ」なのか - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米 北朝鮮の挑発「容認せず」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮めぐり米中首脳が電話会談 中国は「平和的」解決主張 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国の習主席、トランプ米大統領に北朝鮮問題の平和的解決求める - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「強力な艦隊」派遣とトランプ氏、北朝鮮は核攻撃を警告 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国国家主席、北朝鮮問題の解決策は対話のみ-電話会談で米大統領に - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米中首脳が電話会談、習主席「北朝鮮問題は平和的解決必要」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:外務省、韓国への渡航について注意喚起 北朝鮮の核実験や弾道ミサイル発射を受け - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮は核活動中止を、米国は核実験阻止に決意=中国政府系紙 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国滞在の邦人、安全に影響ある状況でない=注意喚起情報で官房長官 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:“四面「核」歌”状態の日本が生き残る道 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「北朝鮮の挑発行為新たな段階に」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「中国が対応するか、アメリカが攻撃するか」朝鮮半島緊張高まる - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<米国防長官>北朝鮮対応「話したくない」 日韓と協議か - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮最高人民会議開催 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:海自、米空母と訓練検討=朝鮮半島近海へ北上中 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北ミサイル トランプ氏「非常に強力な艦隊を送った、空母より強力な潜水艦も…」 北の挑発に強い姿勢 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:外務省、朝鮮半島情勢に注意呼びかけ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:十八番を奪われた北朝鮮はどこに向かうか:トランプ版「瀬戸際外交」の効果とリスク - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮のミサイル攻撃を受けたときの想定はできているか?【評論家・江崎道朗】 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮へ「無敵艦隊」派遣=挑発容認しないと米大統領 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

「挑発あれば核攻撃する」緊張高まる中、北朝鮮は今...
ホウドウキョク 4/13(木) 11:46配信

4月15日の大イベントへの準備が着々と進む平壌だが、この日は、北朝鮮による核実験なども懸念されている。

北朝鮮に対して、アメリカのトランプ大統領は、「無敵艦隊を派遣した」と発言した。
この言葉が指すとみられるのは、朝鮮半島へ向かう空母艦隊だが、これに加えて、沖縄のアメリカ軍基地では、特殊部隊を支援する船の寄港も確認されている。


こうした動きに対して、北朝鮮は「挑発あれば、核攻撃をする」と反発し、緊張が高まっている。

金日成主席の誕生日「太陽節」の準備
北朝鮮に入ったFNN取材団が、12日に撮影した平壌市内の映像には、北朝鮮の旗を持って行進練習をする人々の姿がとらえられていた。
3日後の4月15日、北朝鮮は、金正恩委員長の祖父・金日成主席の誕生日「太陽節」を迎える。

民族衣装を着た人や飾りを持った人など多くの市民が集まり、この「太陽節」に向けた準備を行っていた。

パレード本番に向け、平壌市民は「行事に積極的に参加し、敬愛する最高指導者同志に集結し、わが人民の一心団結に力を入れたい」、「太陽節を迎えるにあたり、勉強を頑張り素晴らしい学生になります」などと話した。

緊迫の度を増す朝鮮半島情勢
一見、のどかに見える平壌市内だが、6度目の核実験やミサイル発射をめぐり、朝鮮半島情勢は、緊迫の度を増している。

日本時間の11日夜、トランプ大統領は、ツイッターで「北朝鮮は問題を起こそうとしている。中国が取り組めば素晴らしいが、もしそうでないなら、われわれは独力で問題を解決する」と警告した。
また、日米の外交筋によると、先週行われた、米中首脳会談より前の4月上旬、北朝鮮への対応をめぐり、アメリカ政府高官は、日本政府高官に対し、「選択肢は2つしかない。中国が対応するか、われわれ(アメリカ)が攻撃するかだ」と、「攻撃」という表現を使い、アメリカが北朝鮮への実力行使について、本気であることを説明した。

「アメリカが4月27日、北朝鮮を空爆する」
こうした中、現在も北朝鮮と休戦状態である韓国で今、「アメリカが4月27日、北朝鮮を空爆する」という、うわさが広まっている。

このうわさの拡大を受け、韓国のネット上には、北朝鮮の報復を恐れる嘆きの声が広がった。
高校3年生からは、「今、勉強していたけど、死ぬまで勉強だけしかしないんだな」、「両親に一度もおこづかいをあげられずに死ぬよ」などとネット上に書き込みがあった。

別の学生からは「怖いです。まだ死にたくないです」と書き込みがあった。

一方、こうしたうわさに対し、韓国政府は、会見で「最近SNSで流れている『4月朝鮮半島危機説』は根拠がない」と述べた。

習主席…武力行使を踏みとどまるよう説得
アメリカの動きを見守る中国。
日本時間の12日午前には、習近平国家主席が、トランプ大統領と電話会談を行った。
習主席は、朝鮮半島問題について「平和的な方法で解決すべきだ」と訴え、武力行使を踏みとどまるよう、あらためて説得したとみられる。


予想を裏切ってきたトランプは、北朝鮮を攻撃するのか
ITmedia ビジネスオンライン 4/13(木) 8:25配信

 米国のドナルド・トランプ大統領は、これまで世界各地のメディアや研究者による予想をことごとく裏切ってきた。彼の突飛な動きに多くが振り回されていると言っていい。

 そもそも大統領選からそうだった。大方が、トランプは共和党指名候補を勝ち取れないし、ましてや大統領選に勝利できるとは思っていなかった。最近でも、側近のマイケル・フリン大統領補佐官を辞任させ、側近中の側近と言われたスティーブン・バノン首席補佐官を突然、国家安全保障会議(NSC)の重要ポストから外した。これらの動きを予想できた人は少ないだろう。

 そして今、シリア攻撃で世界を驚かせている。これまでの発言から、トランプはシリアを攻撃することはないだろうと見られていたからだ。にもかかわらず、4月13日にシリアをミサイル攻撃したのである。そして今、シリア攻撃は北朝鮮を念頭に置いたものだとされ、「米国が北朝鮮を攻撃するのではないか」と特に日本では騒がれている。

 ただ、予測不能だからといって匙(さじ)を投げるわけにはいかない。トランプが、シリアを軍事的に攻撃するというこれまで以上にグレードアップした“驚き”の行動に出た今、あえてシリアと北朝鮮の情勢についてトランプ政権がこの先どう動くのかを予想してみたい。

●現状は「戦争勃発の一歩手前」

 まずシリア問題だ。4月13日、トランプ政権がシリアを攻撃したニュースは驚きをもって世界で受け止められた。その理由は、米政府とトランプ大統領自身のこれまでのシリアへのアプローチを180度変換させるものだったからだ。

 というのも2013年、シリアのバシャール・アサド政権がダマスカス郊外を化学兵器で攻撃した際に、当時のバラク・オバマ米政権はそれを軍事的に対処する「越えてはいけない一線(レッドライン)」としつつも、攻撃に乗り出さなかった。当時民間人だったトランプは、それに賛同し、シリアへ介入することに反対を示していた。また大統領選でも、中東の問題などにこれ以上関与しないと語ることもあった。

 米政府はこれまで、さまざまな立場の武装勢力と国家が絡むシリアでは、あくまでIS(いわゆる「イスラム国」)との戦いに限定してきた。オバマ政権時にもシリアで空爆を行っているが、ISのターゲットが標的であり、アサド政権への攻撃は実施してこなかった。その背景には、アサド政権を後援するロシアやイランなどの存在があったからだ。

 それが今回、トランプ政権はアサド政権のシリア軍を攻撃した。攻撃の後にロシア高官が主張したように、現状は「戦争勃発の一歩手前」になっている。では今後、シリア攻撃はどう展開するのか。

 今回の攻撃に対するトランプの発言、そして過去の発言などから探ると、米軍がシリアに対してさらなる攻撃を行う可能性は高くない。今回のシリア軍の化学兵器による攻撃(アサド政権とロシアは否定)で、トランプは、シリアの子どもなどに対する攻撃が自分に「大きなインパクト」を与えたと強調し、「シリアへの見方がかなり変わった」と述べていた。米メディアでは大統領が「感情移入」して攻撃を命じたと報じられている。

 そしてトランプは、攻撃の直接的な理由を「化学兵器の使用と拡散の防止」だと挙げている。つまり、トランプはアサドがさらに化学兵器を使わない限り、追加的な攻撃はしないということになる。ロシアなどの手前、すぐに次の攻撃をするとは常識的には考えにくい。

●さらなる攻撃が簡単ではないワケ

 一方でこんな見方もある。トランプは、大統領選からずっとロシアとの“親しい”関係が指摘されてきた。ロシアがトランプを勝たせようとしたとも言われている。そんな中でトランプは、アサド政権を支援するロシアを横目にミサイル攻撃を実施し、ロシアと関係が親密ではないかのようなアピールをしたと言うのだ。確かに、少なくとも今後米国とロシアとの間には穏やかではない空気が流れることになるのは間違いないし、それがシリア攻撃の動機のひとつだったとしてもおかしくない。

 ただこれ以上の攻撃を行って、シリアやロシアなどを刺激すると厄介なことになるとトランプも十分理解している。すでに米国自身がシリアで「越えてはいけない一線(レッドライン)」を越えたとの非難も聞こえる。トランプ政権は、さらなる攻撃によるシリアの泥沼化を望まない可能性が高い。それは過去の発言からも分かる。

 2013年にトランプはシリアへ米国が介入することに反対していた、というのはすでに述べた。最近でも、トランプは中東で政権交代を促すことに興味はないと主張していたし、彼の側近らもシリア問題に対して、アサド退陣は絶対的な優先事項というわけではないとコメントしていた(ただこれら側近らの発言も今少しぶれ始めているのだが……)。

 さらにもう一つ特筆すべきは、2013年にトランプが、シリアに対する軍事作戦は「第三次大戦」につながる可能性が高いと自ら述べていたことだ。つまり米軍がシリア軍を本格的に攻撃することで、世界を巻き込んだ大混乱になると認識しているのである。冷静に考えたら、シリアの化学兵器よりもはるかに多い“子ども”の犠牲者を出す争いを、トランプは望まないはずだ。

 また、トランプ政権ではいま米軍の権限が強化されつつあるが、中東問題や軍の政策・歴史に精通するジェームス・マティス国防長官がいることを考えると、今回の攻撃もかなり計算されたものだとする見方もある。オバマ前政権が懸念したように、今後さらに積極的に動けば、単独主義に対する批判も生まれるし、その法的正当性なども議論になるだろう。ここでは書ききれないさまざまな要素が絡むが、こうしたことを鑑みると、さらなる攻撃が簡単な選択ではないことが分かる。

●米軍は北朝鮮を攻撃するのか

 そして今、シリアへの攻撃が、北朝鮮を意識したものだったという話にもなっている。核開発を進め、ミサイル実験を繰り返して挑発を続ける北朝鮮に、米軍は攻撃も辞さないというメッセージを暗に送ったというのである。事実、シリア攻撃後も、米原子力空母カールビンソンが朝鮮半島の近海に向かうなど、朝鮮情勢はこれまで以上に緊迫しているようだ。少なくとも北朝鮮もそう捉えているようで、自分たちが次の標的だとする指摘に「それに驚くわれわれではない」と反発(「NHK NEWS WEB」4月9日)している。

 日本でも北朝鮮問題については注目度が非常に高い。シリアへのピンポイント攻撃でこの騒ぎだから、北朝鮮の国家を潰す攻撃が起きたら、シリアどころではないとんでもない騒ぎになるのは間違いない。ただ北朝鮮に攻撃を行うかどうか、いろいろな要素を見るとその可能性は今のところ低いと言えそうだ。

 まず朝鮮半島情勢の有事に対する米軍の根本的な見方はこうだ。著者の取材にある元国防省高官が北朝鮮についてこう語っている。「北朝鮮の問題は本当に深刻だと見ている。まず中国の隣国であるということではなく、北朝鮮が韓国の首都ソウルを砲撃できる十分な射程圏内にあるからだ。北朝鮮はその事実を元にゲームを進めている。北朝鮮は猟奇的な政権だ」

 この高官が言うように、米軍が北朝鮮を躊躇(ちゅうちょ)する理由の大きな一つは、北朝鮮を攻撃するとソウルを犠牲にしなければいけないことだ。同盟国である韓国の首都を火の海にするわけにはいかない。

 レックス・ティラーソン国務長官は「(軍事行為も含む)すべての選択肢」を考慮し、「先制攻撃」の可能性も示唆しているが、歴代政権でも軍事的選択肢は考慮されてきたことから、これまでと大差はないと見ていい。米国から見ても、朝鮮半島が全面戦争に突入することは望んでいない。

 米軍が北朝鮮を攻撃しないもうひとつの理由は言うまでもなく、中国の存在である。よく耳にするのは、中国は北朝鮮が崩壊したことで押し寄せる難民の問題などを懸念し、北朝鮮の崩壊は認められないというものだ。ただ何と言っても中国が恐れているのは、北朝鮮の崩壊や朝鮮半島の統一で、そこに米軍が駐留して中国との国境沿いで存在感が高まることだ。

 そうさせないよう、中国は米国に対してもギリギリのところまで忍耐させ、牽制するだろう。

●予想が裏切られないことを望む

 米軍は韓国とともに、北朝鮮を先制攻撃して金正恩・朝鮮労働党委員長も殺害するという「OPLAN(作戦計画) 5015」を2015年に作成している。そして合同演習ではその訓練を実施している。ところが最近、この計画のもとになっている「OPLAN 5027」という米韓の作戦計画を、北朝鮮がサイバー攻撃によって2016年に盗んでおり、作戦内容の一部が相手に把握されたと指摘されている。そこでこの計画の確認の必要性もあると見られていた。

 少なくとも、今はまだ攻撃に乗り出す段階ではなさそうだ。

 シリアも北朝鮮も、とりあえずは大きな戦争にはつながりそうにないが、ただ冒頭で述べた通り、トランプは、数々の大方の予想を裏切ってきた。北朝鮮への攻撃も、予測不能な部分があると見る人は多い。特に、大統領支持率が落ちていることも危険な兆候ではある。

 ただここまで分析してきた予想が裏切られたら、それこそ世界は未曾有の大混乱に陥るだろう。今回は予想が裏切られないことを望むのみだ。

(山田敏弘)


金正恩「斬首作戦」 実行ならば日本経済も打ち首に
デイリー新潮 4/13(木) 8:00配信

 国内の目が「森友学園」に注がれている間、東アジアには、深刻な危機が訪れていた。核とミサイルをおもちゃにした「お坊ちゃま」の暴走に、トランプ大統領は怒髪天。「金正恩」斬首作戦が実行されれば、日本経済も「打ち首」寸前で、逆風の大嵐が吹き荒れるというのだ。

 ***

 4月26日未明の平壌。小雨の空模様に加え、この日は新月。辺りは墨を流したような闇が広がるだけだ。

 前夜から、米韓空軍は平壌を大規模空爆。防空レーダーと防衛隊に壊滅的な打撃を与えていた。この闇と噴煙の中を縫うように、数台のヘリコプターが進んでいく。いくつかは地上部隊をおろし、平壌の制圧に走らせるが、いくつかは意思を持ったように別の“標的”に急進していくのだ。

 ブラックホーク。幾多の戦場で活躍した米軍のヘリは“目標”の建物の前に降りると、次々と隊員たちを吐き出した。米海軍の特殊部隊・シールズ。韓国の「北派工作員」。先導するのは軍用犬だ。「精鋭部隊」は建物を取り囲むと、意を決したように四方八方から侵入を開始。数十分後、漆黒の闇に銃声、続けて歓声が響いた。

「彼をやったぞ!」――。

 あとひと月も経たないうちにこうした光景が見られるとはにわかには信じがたいけれど、絵空事とは一笑に付せないほど、北朝鮮とアメリカの対立は深刻さを増している。

「オバマ政権の末期から、アメリカは北朝鮮への対応を変えてきました」

 と言うのは、産経新聞ワシントン駐在客員特派員の古森義久氏。

「それまでのオバマは“戦略的忍耐”の政策で、北の核やミサイル開発を事実上、放置してきた。その間に、北の脅威は飛躍的に高まってしまったのです」

 核実験は5回を数え、ミサイル発射は日常茶飯事。

 軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏が言う。

「技術の進展スピードには目を見張るものがあり、核弾頭は、ミサイルに搭載可能なほど、小型化に成功していると思われます。ミサイルについても、昨年6月に中距離弾道ミサイル『ムスダン』の発射実験に成功。グアムは既に射程に入っています」

 今年の正月、金正恩は、「(アメリカ本土に届く)大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発は最終段階に入った」と声明を出した。これはハッタリとしても、

「早晩、米本土に届くミサイルが開発され、そこに核弾頭を搭載することも可能」(黒井氏)

 2月には、マレーシアの空港で兄・金正男を化学兵器VXで暗殺したとされ、同月、翌月に日本海へ立て続けにミサイルを発射した。

 これに激怒したのが、他方のトランプだ。

 3月、中国が猛反発していた韓国へのTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備を実行。有事への体制を整えた。

「その後、ティラーソン国務長官は、“北朝鮮にあらゆる選択肢を検討している”と述べた。これは北朝鮮に対する軍事行動も含まれる。他の高官も同じようなことを口にしています」(古森氏)

 こうした発言はこれまで決してなく、明らかに米国の“変化”をあらわしていると見られるのだ。

 実際、この4月には気になるタイミングがあるといわれている。

「4月、北朝鮮では、金日成生誕105周年や、軍創設85周年などの記念日がある。得てして北はこうした時にアメリカに挑発的な軍事行動を起こしがち。さらに、5月頭には韓国で親北政権が誕生する見込みです。トランプが事を起こすなら、その前の方が障害は少ない」(政治部デスク)

 では、彼が視野に入れているのはどんな行動だろうか。

「現在のアメリカは、北朝鮮に対し、『5015』という作戦を立案し、米韓合同演習などの場で訓練を続けています」

 とは、元航空自衛官でジャーナリストの潮匡人氏である。

「『50』は太平洋地域を指します。これが以前の作戦と異なるのは、それまでは北からの攻撃を前提とし、それに反撃するものだったのが、『5015』は北の攻撃の兆候に対し、先手を打って攻めていく作戦である点です」

 作戦の主軸は2つ。

 ひとつは、核ミサイルなどの大量破壊兵器の制圧。もうひとつは、「斬首作戦」と言われる、金正恩はじめ最高指導部の拘束、または暗殺だという。

 元陸上自衛隊北部方面総監の志方俊之氏は言う。

「大量破壊兵器については、特にアメリカに脅威となる核開発施設や長距離ミサイルの基地に限定し、集中して一気に空爆を行うでしょう。同時に、そのスイッチを押す金正恩の排除も狙う。普通なら、立ち回り先と見られる箇所をピンポイントで空爆するのが一番良いのですが、アメリカはリビアのカダフィ大佐を目標として爆撃を行い、失敗している。より確実な方法として、特殊部隊を空から投入し、地上戦で確保するということもありえます」

 そのシナリオのひとつが冒頭の場面だ。シールズは、ビンラディンの暗殺を担った部隊であり、韓国の「北派工作員」は映画「シルミド」でも話題になった特殊部隊。作戦は闇に乗じるが、4月で最もそれが濃くなるのは新月の26日。おおいに気になる日となるのである。

■難民と死者の数は…
 朝鮮半島有事と言えば、参照したいのは、70年近く前の朝鮮戦争である。この戦争で起きた特需が日本の復興の足掛かりとなった。

「有事のドル買い」という言葉もある。これまでもミサイル発射など、半島が不安定になると、必ず円安、株高に振れてきたものだが、

「このタイミングで朝鮮半島有事が起きれば、余程のことがない限り、円高が起こるでしょう」

 と言うのは、第一生命経済研究所首席エコノミストの永濱利廣氏。

「昨年のブレグジットの時がそうだったように、最近は世界的なリスクが起こると、その回避のために円が買われる傾向にあるのです。日本が大被害を受けた東日本大震災の時ですら円高になりました。今回の場合は、最悪100円を割ることも考えられます」

 シグマ・キャピタル株式会社のチーフエコノミスト・田代秀敏氏も同様で、

「円高になるのはほぼ確実で、そうなれば、株価も自動的に下がることになる。暴落と言ってよいレベルかもしれません。国債も外国人投資家から売り浴びせられ、金利が急騰し……」

 経済的に苦境に立たされるのだという。

 それ以上に、作戦が成功し、金王朝が崩壊しても、政情不安は否めず「少なく見積もって5万人、最大で20万人」(前出・志方氏)と言われる難民が日本海を渡って押し寄せ、その財政リスク、治安リスクは未曾有のものとなる。

 何より、大量破壊兵器の限定攻撃が完遂しなかったケースが最大の問題で、先の潮氏は言う。

「北は必ず報復のミサイル攻撃をしかけてくる。韓国だけでなく、日本にも及ぶ可能性は十分です。今の北朝鮮は複数のミサイルを同時に同じ場所に撃ち込むことができる。しかし日本の迎撃システムで撃ち落とせる確率は1発につき80~90%。もし北が20発のミサイルを撃ってきたら、中のどれかが日本に落ちる可能性は極めて高いのです」

 2003年、著書『ウォー・シミュレイション』の中で、経済産業研究所のマイケル・ユー氏らはヘリテージ財団のデータを基に、北朝鮮が東京に核ミサイルを落とした時の被害を試算。それによれば、死者は最大42万人――。

 アメリカが狙う金正恩の首。その成否は、実は日本そのものの生殺与奪を握っているワケなのである。

特集「『金正恩』斬首作戦は日本経済も打ち首になる!」より

「週刊新潮」2017年4月13日号 掲載


北、94年の核危機“再演”狙う? 米折れた枠組み合意
産経新聞 4/13(木) 7:55配信

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権は、米政府が対北先制攻撃を検討した1994年の核危機と同様、最終的に米側が折れると踏んでいる可能性がある。

 「本当に戦争をしてみようと言うなら、一度対決してみようではないか」。北朝鮮の内閣などの機関紙、民主朝鮮は11日、米国の対北先制攻撃論に対し、こう主張する論評を掲げた。

 朝鮮労働党機関紙、労働新聞では3月、こうも指摘した。「二十数年前に自滅策の烙印(らくいん)を押された先制攻撃案を再び持ち出すのは、われわれの核の威力を見分けられない無知な妄動だ」

 二十数年前の先制攻撃案とは、核拡散防止条約(NPT)脱退を宣言するなど核開発に突き進む北朝鮮に対し、当時のクリントン米政権が94年、寧辺(ニョンビョン)の核施設への空爆を検討したことを指す。北朝鮮の反撃で米韓軍の死傷者が50万人を超えるとの推計もあり、米政府は攻撃を断念。金正日(ジョンイル)総書記は米側に軽水炉建設を確約させた「枠組み合意」という“成果”を手にする。

 だが、状況が大きく異なるのは当時、金日成(キム・イルソン)主席が死去直前、金泳三(キム・ヨンサム)韓国大統領との初の南北首脳会談に意欲を示し、カーター元米大統領との会談に動いたことだ。金総書記も側近に米との交渉を続けさせた。

 金正恩政権は、国連会議などで北朝鮮代表に核開発の正当性を力説させるほか、目立った外交努力はうかがえない。トランプ政権も「対話の前提は全ての兵器開発を中断することだ」(ティラーソン米国務長官)と交渉を遮断している。

 北朝鮮の核・ミサイル開発が格段に進んだ点も異なる。北朝鮮は移動式発射台で同時多発的にミサイルを発射でき、米側が全ての拠点を制圧するのは不可能だとみられている。韓国では「(ソウル)首都圏で数十万人の被害を覚悟しなければならない」(中央日報)と米朝双方に自制を求める論調が出ている。ただ、韓国自体、朴槿恵(パク・クネ)前大統領の罷免・逮捕で外交交渉力を失っているのが現実だ。


米空母派遣 中国、攻撃阻止へ外交攻勢 トランプ氏と電話会談、自重促す
産経新聞 4/13(木) 7:55配信

 米トランプ政権が朝鮮半島近海に原子力空母カール・ビンソンを派遣し、単独での対北朝鮮軍事行動も辞さない構えを見せることに対し、北の金正恩(キム・ジョンウン)政権は一歩も引かず、米国と全面対決する姿勢を示している。一方、中国は米国の先制攻撃阻止へ外交攻勢に乗り出した。

 【北京=藤本欣也】中国の習近平国家主席は12日、トランプ大統領と電話会談し、改めて自重を促したほか、韓国に高官を派遣し対話による問題解決の重要性を強調、米韓の足並みの乱れを誘っている。シリア攻撃で米国と対立するロシアとも連携を強める意向だ。

 中国外務省によると、習氏はトランプ氏との電話会談で、朝鮮半島の安定維持に向けて「平和的な(北朝鮮)問題の解決」を主張した。両者は6、7の両日に米国で首脳会談を行ったばかりで、電話会談は米側の要請で実現したという。

 中国における北朝鮮政策の基本原則は「朝鮮半島の安定」を維持することだ。中国が最も恐れているのは、北朝鮮国内が大混乱に陥り、(1)朝鮮半島の安全保障のバランスが崩れる(2)国境付近の北朝鮮の核施設が危険にさらされる(3)大量の北朝鮮難民が押し寄せる-事態を招くことである。

 この観点からみれば、中国は米国の武力行使を到底容認できない。自国の“裏庭”に米国がミサイルを撃ち込むのを許せば軍事大国のメンツも丸つぶれだ。

 先の米中首脳会談で北への単独攻撃も辞さないトランプ政権の強硬姿勢を知った習政権は、武大偉朝鮮半島問題特別代表を10日から韓国に派遣している。

 異例ともいえる4日間の滞在日程で、武氏は尹炳世(ユン・ビョンセ)外相と会談したほか、5月の大統領選の各陣営とも接触、「対話による問題解決を堅持する中国の立場」(中国外務省報道官)などを説明している。

 米国が北朝鮮への限定攻撃に傾いたのは初めてではない。クリントン大統領時代の1994年にも本格的に検討されたことが明らかになっている。その際、北朝鮮の報復攻撃を恐れて強硬に反対したのが、当時の韓国の金泳三(キム・ヨンサム)政権だった。

 米国と対立を深めるロシアのプーチン大統領も来月、北京で開かれる現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」の国際フォーラムに出席予定で、習氏はシリアや北朝鮮問題で連携を図るとみられる。


在日基地不使用でも事前協議…米が北攻撃の場合
読売新聞 4/13(木) 7:20配信

 日本政府が、核・ミサイル開発を進める北朝鮮への軍事行動に米軍が踏み切る際、日本の基地を使わない場合でも事前協議するよう米国に求めていることがわかった。

 米国も応じる意向を示しているという。日本政府関係者が12日、明らかにした。

 米国は、弾道ミサイル発射など挑発行為を続ける北朝鮮に対し、軍事行動も含めた「全ての選択肢がテーブルの上にある」(トランプ大統領)と表明。シンガポールに寄港していた原子力空母「カールビンソン」を朝鮮半島近海に派遣するなど圧力を強めている。

 日米両政府は、日米安全保障条約に関係する交換公文で在日米軍が「戦闘作戦行動」のため日本の基地を使用する際は事前協議を行うことを取り決めている。例えば、カールビンソンの艦載機や、空母に伴走するミサイル駆逐艦が北朝鮮を攻撃するケースでは在日米軍基地は使われていないため、この事前協議の対象にはならない。


緊迫する北朝鮮情勢、外国人記者に「重大なイベント」を通知
ロイター 4/13(木) 7:18配信

[平壌 13日 ロイター] - 北朝鮮の核開発プログラムを巡る緊張が高まるなか、同国の当局者は13日、国内で取材中の外国人ジャーナリストに対し、「大規模かつ重要なイベント」に備えるよう伝えた。

北朝鮮では、週末15日に故金日成主席の生誕105周年の記念日が控えており、首都の平壌には約200人の外国人ジャーナリストが集まっている。

当局者は「イベント」の内容や場所について詳細を明らかにしておらず、北朝鮮の核開発プログラムに直接関係するものかどうかは不明。過去には、比較的小規模な軍事行動に関連して、同様の通知がなされたことがある。

トランプ米大統領は今週、北朝鮮に対し特定の行動を許容しない考えを「明らかに通告」しており、中国が平和的解決を求めるなかで、朝鮮半島情勢を巡る緊張が高まっている。

トランプ大統領は北朝鮮が新たなミサイル試射を行うのを威嚇するため、米空母「カール・ビンソン」などの空母打撃群を、予定していたオーストラリアから朝鮮半島近海に移動させる命令を下した。米当局者によると、空母打撃群が朝鮮半島近海に到着するには最大9日間を要する見通し。

北朝鮮は11日、米国による先制攻撃の兆候があれば米国に核攻撃すると警告した。

トランプ大統領と中国の習近平国家主席は、米国で初めての首脳会談を開催したわずか数日後となる12日、再び電話会談を行った。このことは北朝鮮がもうすぐ核・ミサイル実験を行うのではないかとの懸念が高まるなか、両首脳が抱える緊迫感を示している。

トランプ大統領は、習主席との電話会談について、「北朝鮮の脅威」について「非常に良い」議論ができたとのコメントをツイッターに投稿。同大統領はその後、必要なら米国は中国の協力なしで北朝鮮を巡る危機に対応する用意があると述べた。

習主席は電話会談で「(中国は)朝鮮半島の非核化と、平和と安定の維持という目標に取り組んでおり、平和的な手段による問題解決を提唱している」と発言し、「今後も米国側との緊密に連絡を取り、協調していく」と述べた、と中国国営中央テレビ(CCTV)が報じた。

米国の北朝鮮情報サイト「38ノース」によると、12日撮影の衛星画像は北朝鮮北東部の豊渓里にある核実験場周辺で活動が継続しており、核実験ができる状態であることを示しているという。

韓国当局者は13日、核実験の可能性が高まっていることを示す新たな兆候は見られないが、いつでも実験が実施できる状態を維持していると語った。


米大統領:中国は北朝鮮の行動抑制で支援を示唆
Bloomberg 4/13(木) 6:31配信

トランプ米大統領は12日、北朝鮮に核兵器・ミサイル開発を断念させるため十分な圧力をかけるよう中国の習近平国家主席に求めていることを明らかにした。北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長とのホワイトハウスでの記者会見で語った。

同大統領は「習近平主席は正しいことを行いたいのだ」と発言。「私は主席が北朝鮮問題でわれわれを支援したいのだと思う」と述べた。

トランプ氏と習主席は先週、フロリダ州で初の直接会談を行い、北朝鮮問題を中心に議論。11日夜にも両首脳は電話会談した。トランプ氏は「われわれは極めて良い関係を構築した」と述べた。

中国は北朝鮮にとって最も重要な貿易相手国であり、習政権は北朝鮮に対して影響力を持つ。記者会見に先立ち報じられた米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューでトランプ大統領は、北朝鮮対応での支援と引き換えに米中貿易を巡る対立姿勢を弱めることを提案したと述べた。だがトランプ氏は記者会見では、中国を為替操作国に指定しない代わりに北朝鮮問題に関して習主席と取引をまとめたかどうかとの質問に返答を控えた。

原題:Trump Says China Signals Assistance in Restraining North Korea(抜粋)


在韓邦人は守れるか?北朝鮮の反撃でソウルは火の海
JBpress 4/13(木) 6:15配信

 トランプ政権がシリア軍事施設へのトマホーク巡航ミサイルによる攻撃を実施した。日本のメディアの間では、「次は北朝鮮核兵器関連施設への空爆か?」あるいは「いよいよ斬首作戦(米国軍と韓国軍による金正恩排除作戦の名称)実施か?」といった憶測が飛び交っている。

北朝鮮の地下施設の破壊にはこのような武器が必要(写真)

■ シリア情勢と北朝鮮情勢の類似点

 たしかに「シリアのアサド政権と米国」「北朝鮮の金正恩政権と米国」という2つの対決軸には構造的に類似した点も少なくない。

 シリアも北朝鮮も、米国が忌み嫌う「大量破壊兵器(核兵器、生物化学兵器)拡散」の直接当事者である。そして米国に言わせると、シリアも北朝鮮も、アサド政権と金正恩政権という独裁者政権であり国民を抑圧している。

 米国ではかつてオバマ政権が「化学兵器の使用はレッドラインを越えることを意味する」と強い警告を発していた。同様に「北朝鮮によるICBM(米国本土に届く核弾頭搭載大陸間弾道ミサイル)の完成はレッドラインを越える」という警告も発している。

 また、アサド政権の背後にはロシアの存在があり、北朝鮮の背後には(表面的には金正恩政権非難を強めているが)中国が存在する。ロシアはウクライナを侵攻し、東ヨーロッパ諸国に対する軍事的脅威を強めつつある。同様に中国も南沙諸島に軍事拠点を建設し、南シナ海そして東シナ海沿岸諸国に対する軍事的脅威を高めつつある。

 だからといって、「シリア+ロシア」ならびに「北朝鮮+中国」をひとくくりにして米国に対する敵勢力とみなすこともできない。米国には、ロシアとも中国とも協調しなければならないというジレンマが存在している。

 現在戦闘中の対IS戦争では、アサド政権もロシアも、ISと戦っている。とりわけロシアの攻撃力はISを崩壊させるために極めて重要である。したがって、トランプ政権としても、プーチン政権によるアサド支援やウクライナ情勢などにはある程度目をつぶっても、ロシアとの協調を望んでいた。

 また、中国に対しても、中国が国連決議に従い対北朝鮮経済制裁を実施すると言いつつも、北朝鮮と中国の間を石炭運搬船や貨物船が行き来している状況を米国が把握していないわけではない。北朝鮮軍情報機関が満州内のとある施設で人民解放軍情報機関と同居し活動していることも米軍情報機関は承知している。つまり、中国と北朝鮮がある意味で“仲間”になっていることは暗黙の事実だ。にもかかわらず、金正恩政権の暴走を少しでも制御するには中国共産党の力が必要なことも、トランプ政権としては認めざるを得ない。したがって、北朝鮮を押さえるには、中国による南シナ海や東シナ海での覇権主義的な動きにはあえて触れずに、中国に協力を求めるしかないことになる。

 米国はこのようなジレンマを抱えつつ、「レッドラインを越えた」アサド政権に対して直接的軍事攻撃を仕掛けた。この攻撃を北朝鮮および背後の中国に対する脅しと考えることは可能である。

■ 北朝鮮軍事攻撃に立ちはだかるハードル

 しかしながら、シリアと北朝鮮では数々の相違点がある。

 まず、シリアも北朝鮮もそれぞれ大量破壊兵器を保有しているが、北朝鮮の場合は米国本土に届くICBM(大陸間弾道ミサイル)を手にする秒読み段階にまで達している。

 また、シリアには米国本土や米国の前進拠点に対する反撃能力はないが、北朝鮮には韓国や日本の米軍諸施設はもとよりグアムの米軍基地にすら反撃を実施する弾道ミサイル戦力が存在する。したがって、北朝鮮が米国にとっての「レッドライン」を超えた場合、米国すらも直接被害を被りかねない。シリアをミサイル攻撃する場合は米軍の損害を考える必要はないが、北朝鮮の場合は韓国や日本に展開する米軍も損害を被ることを織り込まねばならないのだ。

 それだけではない。シリアの軍事攻撃目標は、今回のミサイル攻撃の状況を映し出したロシアのドローンの映像でも明らかなように、地上にむき出しの航空施設や建造物がほとんどである。それに対して、北朝鮮の軍事攻撃目標の多くは地下施設や山腹の洞窟施設である。

 それらの地下式施設を、今回のシリア攻撃で用いたトマホーク巡航ミサイルで破壊することは不可能に近い。そうした強固な軍事施設を破壊するには、どうしても大型貫通爆弾(GBU-57 MOP)が必要である。これは巡航ミサイルには装着できず、B-2ステルス爆撃機(一機に2発搭載可能)で攻撃する必要が生ずる。

 さらには、シリア軍の軍事施設や化学兵器関連(と米国がみなす)施設の所在はおおかた判明しているのに反して、北朝鮮の大量破壊兵器や弾道ミサイルに関連した地下施設の大半は位置すら判明していない状態だ。いくらステルス爆撃機で接近可能であっても、また、大量の巡航ミサイルを精確に撃ち込むことが可能であっても、攻撃目標の正確な位置が判明していなければ攻撃できない。

■ 韓国への反撃は確実、おそらく日本にも

 そして何よりも決定的な問題点(米国にとっての)は、北朝鮮に対する軍事攻撃は“確実に”韓国(とりわけソウルとその周辺)に対する激烈な報復攻撃と、“おそらくは”日本に対する報復攻撃も引き起こしてしまうことである。

 すでに本コラム(2017年3月30日「米国で北朝鮮攻撃が議論の的に、日本は備えを急げ」)で指摘したように、米国による北朝鮮軍事攻撃の直後に、ソウルとその周辺に対しては無数の砲弾とロケット弾が雨あられと降り注ぐことになる。その事態をどのように考えるのかが、米国軍関係者の間では議論の焦点になっている。

 いずれにせよ、トランプ政権が北朝鮮への軍事攻撃を決断するには、広島・長崎に原爆を投下した際と類似した理論を持ち出さざるを得ない。

 つまり、「韓国や日本における一般市民の犠牲は、米国本土がICBM攻撃された場合に生ずる損害を防ぐためにはやむを得ない犠牲と考えざるを得ない。また、北朝鮮が核兵器を手にした場合、韓国や日本自身でもさらに多くの人々が犠牲になりかねない。そのような悲惨な事態を抑止するための軍事攻撃であり、そのための犠牲は甘受せざるを得ない」──といった正当化理論である。

 米国第一主義を掲げるトランプ大統領にとっても極めてハードルが高い決断にならざるを得ないだろう。

■ 極度に困難な立場の日本政府

 今回の米国によるシリア攻撃に対して、日本政府は「化学兵器拡散を抑止するための正しい決断であった」とトランプ大統領の決断を高く評価し、支持を表明した。

 しかし、米国による北朝鮮攻撃に対して日本政府はこれまで通りに「イエスマン」であり続けるわけにはいかない。

 「大量兵器拡散を抑止するための北朝鮮軍事攻撃」がトランプ政権のテーブルの上にあがっている現在、日本政府は「報復攻撃の結果生ずる在韓邦人の犠牲や、日本への弾道ミサイル着弾による惨状」を避けつつ北朝鮮の暴発を抑止しなければならないという、極度に困難な立場に立たされているのだ。


<対北朝鮮>日米連携を強調 海自、米空母と訓練へ
毎日新聞 4/12(水) 22:58配信

 日米両政府は、朝鮮半島近海へ派遣された米海軍の原子力空母「カール・ビンソン」と海上自衛隊の艦艇による共同訓練の実施に向け調整を始めた。政府関係者が12日、明らかにした。北朝鮮は空母の派遣に強く反発しているが、日米が連携する姿勢を示すことで弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮へのけん制を強める狙いがある。

 カール・ビンソンを中心とする米海軍の空母打撃群は、8日に寄港地のシンガポールからオーストラリアへ出航した後、米太平洋軍の指示で朝鮮半島近海に向けて北上を開始した。政府関係者によると、日本へ近づく空母打撃群との訓練実施について首相官邸と防衛省が協議し、11日から米国との調整に入った。

 カール・ビンソンは1月に米国から西太平洋に派遣され、3月には朝鮮半島有事を想定して韓国周辺で実施された米韓合同演習にも参加した。その前後の3月7~10日と同27~29日には、東シナ海周辺で海自の護衛艦と共同で巡航訓練も行っていた。今回も日本の近海を通過する間に護衛艦との戦術訓練などを実施するとみられる。

 日本政府は昨年12月、安全保障関連法に基づき、平時から有事に至るまでの「グレーゾーン事態」でも米軍の艦船や航空機などを自衛隊が守れる「武器等防護(米艦防護)」の運用を開始した。ただ、今回の共同訓練には米艦防護の訓練は含まれない見通しで、政府関係者は「日米が一緒に行動していることを示すことに意味がある」と話している。【前谷宏】


<米中電話協議>中国、北朝鮮に圧力検討「平和的解決」主張
毎日新聞 4/12(水) 22:45配信

 【北京・河津啓介、ソウル米村耕一】中国の習近平・国家主席は12日、トランプ米大統領と電話協議し、北朝鮮の核・ミサイル問題について、従来の「対話と協議による解決」に限定されない「平和的方法による解決」を主張した。トランプ氏が北朝鮮への「単独行動」も辞さない構えを見せる中で、対話だけでなく、北朝鮮への独自制裁を含む圧力による解決を検討している可能性がある。

 米中首脳は今月6、7日に直接会談したばかり。朝鮮半島情勢を巡っては、北朝鮮が近く6回目の核実験に踏み切るとの観測もあり、米海軍が原子力空母の北朝鮮近海への派遣を決定。それに対して北朝鮮は「超強硬路線で対抗する」と反発するなど緊張感が高まる中、中国は現実的に立場を調整した形だ。

 中国外務省によると、習氏は電話協議で「中国側は朝鮮半島の非核化の目標を堅持する」との立場を確認したうえで、「平和的方法による解決」を主張した。従来は、中国が議長国を務める6カ国協議の成果などを踏まえて、「対話による解決」を訴えてきた。

 トランプ氏は12日、「北朝鮮の脅威に関して、中国の習主席ととてもよい電話協議をすることができた」とツイートし、満足感を示した。

 中国外務省の陸慷(りく・こう)報道局長は12日の定例会見で北朝鮮の問題について▽朝鮮半島の非核化目標▽半島の平和・安定擁護▽対話解決--を堅持する「三つの堅持」に改めて言及しており、今後、習氏にならって発言が調整されるかも注目される。

 中国は米韓と北朝鮮の双方に自制を求めて対話の再開を主張しているが、トランプ政権は中国に北朝鮮への影響力行使を迫る一方、北朝鮮はミサイル発射などの挑発行為をやめず、中国は難しい立場に置かれている。

 韓国紙・朝鮮日報も12日、中国が独自制裁に踏み切る可能性を報じた。訪韓した中国の武大偉・朝鮮半島問題特別代表が韓国外務省幹部らと会談した際、「北朝鮮が6回目の核実験を強行すれば、北朝鮮に対し、必要な2国間の措置を取る」と伝えたという。

 朝鮮日報は「2国間の措置」について、重油供給の中断など物資の遮断、中国内の北朝鮮労働者の追放、北朝鮮への観光の規制などが含まれる可能性がある、との韓国政府筋の解説も報じている。

 中国外務省直属の外交シンクタンク「中国国際問題研究所」の阮宗沢・副所長は、米中首脳会談直後の電話協議について「中米両国の危機感の表れだ」と分析。さらに、今秋に5年に1度の重要な中国共産党大会を控えている習指導部は「朝鮮半島での不測の事態は、絶対に目にしたくない」として、半島情勢が中国内政の安定に直結する差し迫った課題となっているとの見方を示した。


<拉致問題>「主体的に解決」安倍首相が強調
毎日新聞 4/12(水) 20:54配信

 安倍晋三首相は12日、自民党の山谷えり子拉致問題対策本部長と首相官邸で会談し、拉致被害者全員の帰国実現に向けた提言を受け取った。首相は北朝鮮がミサイル発射を繰り返している現状を踏まえ「緊張感が高まっているのは事実だろう」と述べたうえで、「拉致問題は日本が主体的に解決していかなければならない問題だ」と強調した。

 首相は「さまざまな事態が起こった際には拉致被害者の救出に米国の協力を要請している」とも述べた。

 提言は日本への再入国禁止対象者の拡大などを求めている。【竹内望】


自民・山谷氏が安倍首相に提言 拉致被害者帰国に向け「体制整備と訓練の充実を」
産経新聞 4/12(水) 18:17配信

 自民党の山谷えり子拉致問題対策本部長は12日、安倍晋三首相を官邸に訪ね、北朝鮮による拉致被害者全員の帰国実現に向けた救出体制の整備などを盛り込んだ党の提言を手渡した。北朝鮮による弾道ミサイル発射に伴い、半島情勢が緊迫する中、拉致問題解決の機運を盛り上げたい考え。

 提言は、対策本部のアクションプラン検討チーム(座長・塚田一郎参院議員)などがまとめた。

 集団的自衛権の限定的行使を可能とする安全保障関連法の成立を受け、邦人保護の実効性を高める体制整備と訓練の充実のほか、朝鮮半島有事に備えて米韓両国と連携し、邦人の安全確保に万全を期すための措置を検討するよう要請した。

 また制裁強化にも触れ、北朝鮮幹部や企業の資産凍結対象の拡大や、同国と取引する第三国の金融機関や企業なども制裁対象とすることを提案した。

 提言を受け取った首相は「米国も制裁強化に動いている状況の中で、日本もしっかりと連携しながらやっていきたい」と応じたという。山谷氏は面会後、記者団に、北朝鮮と関係が深い国々の大使館を回って協力を呼びかける考えを示し「(自民党の)全員野球で被害者の全員帰国に向けて頑張り抜きたい」と訴えた。


「4月に米国が北朝鮮攻撃」 韓国政府が否定する「危機説」は「デマ」なのか
J-CASTニュース 4/12(水) 17:28配信

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米原子力空母のカールビンソンが朝鮮半島に近い西太平洋に派遣されたことで、米国と北朝鮮の間の緊張がさらに高まっている

 米国と北朝鮮間の緊張が高まる中、韓国政府が「4月危機説」の打ち消しに躍起になっている。2017年4月10日頃から「4月27日に米国が北朝鮮を攻撃する」といった書き込みが韓国のSNSで拡散されており、外務省と国防省の報道官が相次いで「根拠がない」「惑わされないように」などと注意を呼びかけた。

 ただ、ここ半月ほどで北朝鮮では複数の大規模イベントが控えており、6回目の核実験を強行するとの見方もある。その場合は米国が新たな対応に踏み切る可能性もあり、「危機説」が「デマ」かどうかは微妙なところだ。

■「金正恩が亡命する」説も...

 韓国のネット上で広がっているのは、米国が北朝鮮を攻撃したり、「金正恩朝鮮労働党委員長が亡命する」といった内容。米国が原子力空母カールビンソンを朝鮮半島に近い西太平洋に向かわせたり、ティラーソン国務長官が北朝鮮について「他国の脅威になったりした場合、ある時点で何らかの反応をすることになる」と警告したりしたことから、書き込みが信ぴょう性をもって受け止められているようだ。

 複数の韓国メディアによると、こういった状況に対して、外務省の趙俊赫(チョ・ジュンヒョク)報道官は4月11日の記者会見で、

  「『4月朝鮮半島危機説』には根拠がない」

と主張。

  「米国は、問題の直接の当事者である私たちとの協議なしにいかなる新しい政策や措置も行わないことを明らかにしている」

として、仮に米国が北朝鮮を攻撃する場合は、韓国との事前協議が行われると説明した。

 国防省の文尚均(ムン・サンギュン)報道官も同日の会見で、

  「最近、SNSなどで流布されている朝鮮半島の安保状況の誇張された評価について惑わされないように注意が必要だ」

と強調。北朝鮮への対応について、

  「(米韓で)すべての分野で緊密な連携が行われるだろう」

と述べた。

核実験強行で「(米国)本土攻撃の懸念が上昇」
 だが、「危機説」が完全に「デマ」かどうかは議論がありそうだ。北朝鮮では、4月15日に金日成主席の105回目の誕生日「太陽節」、4月25日に人民軍創建日を迎える。北朝鮮による過去5回の核実験で4月に行われたものはないが、いずれも大きな行事の「節目」に核実験が行われており、今回も強行する可能性がある。韓国の通信社「ニュース1」では、核実験の強行は

  「大陸間弾道ミサイル(ICBM)に搭載する『核弾頭の小型化』の時期が遠くないことを誇示することになる」

として、

  「(米国)本土攻撃の懸念が上昇し、米国政府の対応を触発させる可能性が高くなる」

と指摘している。

 実際に米国も強硬姿勢を崩していない。トランプ大統領は4月11日(米東部時間)、ツイッターに

  「北朝鮮は自ら面倒を招こうとしている。中国が協力することを決めるのであれば、それは良いことだ。そうでないならば、彼ら抜きで我々が問題を解決する」

と書き込んだ。スパイサー報道官は同日の記者会見で、ツイートの「問題を解決する」の意味を問われ、

  「北朝鮮による行動のいくつかは容認しないということを明確にした」
  「全ての選択肢はテーブルの上に置いたままだと思う」

と答え、先制攻撃に含みを残した。


米 北朝鮮の挑発「容認せず」
ホウドウキョク 4/12(水) 16:49配信

「北朝鮮の弾道ミサイル発射は容認できない」とけん制した。
スパイサー報道官は、「先週シリア(への軍事攻撃)で示したように、大統領が決断する時は、断固かつ、相応な行動となるだろう」と述べた。
ホワイトハウスのスパイサー報道官は、11日の定例会見で、トランプ大統領は、弾道ミサイル発射や核実験を続ける北朝鮮の行動を、「容認しないと明確にしている」とけん制した。
また、北朝鮮への対応について、スパイサー報道官は「トランプ大統領は全ての選択肢をテーブルに置いているが、手の内は見せない」とも述べ、軍事行動も選択肢に含まれるとの姿勢をあらためて示唆した。


北朝鮮めぐり米中首脳が電話会談 中国は「平和的」解決主張
BBC News 4/12(水) 16:16配信

中国国営テレビの中国中央電視台(CCTV)は12日、習近平国家主席がドナルド・トランプ米大統領と電話会談し、緊迫する北朝鮮情勢について「平和的」解決の必要性を主張したと伝えた。一方で、トランプ氏は11日、中国が協力しないなら米国は単独で北朝鮮の「問題を解決する」とツイートしている。

CCTVによると、米中首脳は12日朝に電話で話し合った。米政府はまだ発表していない。

報道によると習主席はトランプ氏に、「(朝鮮)半島の非核化、平和の堅持、半島の安定、平和的手段による問題解決という目標」に中国として注力していく意向を伝えたという。

中国国営紙「環球時報」の英字紙「グローバル・タイムズ」は12日、「平和のためにブレーキを踏むべきだ」と北朝鮮に呼びかける社説を発表。米国は「核武装した北朝鮮と共存するつもりはない」と指摘した。

「平壌は強硬姿勢を続けることもできるが、自分たちの安全のためには少なくとも挑発的な核とミサイル行動は停止するべきだ。今のこの時点で、北朝鮮政府はミスを犯してはならない」と同紙は書いた。

これに先駆けてトランプ氏は11日、「北朝鮮はこのままいくと面倒なことになる。もし中国が協力することにするなら、それは最高だ。もししないなら、(中国)抜きで問題を解決する!  U.S.A.」とツイート。「中国の主席には、北朝鮮問題を解決すれば、米国との貿易協定はずっとましなものになると説明した」とも書いている。

北朝鮮情勢は、米国が9日までに空母打撃群を朝鮮半島へ派遣したことで緊迫。原子力空母カール・ビンソンを中心とする打撃群には、ニミッツ級空母カール・ビンソン、誘導ミサイル駆逐艦2隻、誘導ミサイル巡洋艦が含まれる。

米国のこの動きを受けて北朝鮮は10日、「強力な武力」によって自らを防衛すると反発。「米国の不埒(ふらち)な行為によって引き起こされる破滅的帰結の責任は、すべて米国にある」と非難し、「米国が望むいかなる戦争の形態にも、我々は対応する用意がある」と表明した。

(英語記事 Xi-Trump call: China urges 'peaceful' North Korea solution)


中国の習主席、トランプ米大統領に北朝鮮問題の平和的解決求める
AFP=時事 4/12(水) 16:05配信

【AFP=時事】中国の習近平(Xi Jinping)国家主席が米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領と電話会談を行い、核開発やミサイル発射実験などを続ける北朝鮮をめぐる緊張について、平和的な解決を求めたことが明らかとなった。

 トランプ大統領は電話会談に先立ち北朝鮮の挑発行動への対応として「大艦隊」を派遣したと発言。また、米海軍の空母打撃群が朝鮮半島に向けて航行を続ける中、同大統領は11日、必要ならば米国は中国抜きでも北朝鮮問題を解決する準備ができていると述べるなど、北朝鮮との威嚇、けん制を繰り広げており、東アジアにおける緊張が高まっている。

 トランプ大統領はツイッター(Twitter)に「北朝鮮は自ら災難を招くようなことをしている」「中国が協力を決断してくれればありがたい。もしそうでなければ、われわれは中国なしで解決を図る」と投稿した。

 中国中央テレビ局(CCTV)は12日、習主席がトランプ大統領との電話会談において、中国は「平和的手段での問題解決をのぞむ」と訴えたと報じた。【翻訳編集】 AFPBB News


「強力な艦隊」派遣とトランプ氏、北朝鮮は核攻撃を警告
ロイター 4/12(水) 15:07配信

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 4月11日、トランプ米大統領が「強力な艦隊」と呼ぶ空母打撃群が西太平洋に向かうなか、北朝鮮の国営メディアは、米国による先制攻撃の兆候があれば米国に核攻撃すると警告した。写真は、朝鮮半島近海に移動中の空母「カール・ビンソン」。南シナ海で3月撮影(2017年 ロイター/Erik De Castro)

[平壌/ワシントン 11日 ロイター] - トランプ米大統領が「強力な艦隊」と呼ぶ空母打撃群が西太平洋に向かうなか、北朝鮮の国営メディアは11日、米国による先制攻撃の兆候があれば米国に核攻撃すると警告した。

中国に協力を要請しているトランプ大統領はツイッターで、「北朝鮮は自ら問題を起こそうとしている」などと投稿。中国の協力があろうとなかろうと、米国は「問題を解決」すると述べている。

トランプ大統領はフォックス・ビジネス・ネットワークに対し、「われわれはとても強力な艦隊を派遣している。空母よりもはるかに強力な潜水艦もある」と語った。

また、北朝鮮の指導者、金正恩朝鮮労働党委員長について、トランプ大統領は「間違ったことをしようとしている」と語った。

一方、マティス米国防長官は、空母「カール・ビンソン」などの空母打撃群を朝鮮半島近海に移動させる対応について、特定の事案に関連したものではないと述べた。

マティス長官は会見で、カール・ビンソンの移動に関し「理由があって西太平洋に配備し、制限なく行動をしている。同海域に現在向かっているのは、現時点でそこに置くのが最も将来に備えたものであると考えるからだ」と指摘。その上で「特定の要求や理由があるわけではない」と語った。

米ホワイトハウスのスパイサー報道官は、大統領のツイッター発言について記者会見で問われ、トランプ大統領が北朝鮮に対し、特定の行動を許容しない考えを「通告」したとの見方を示したが、北朝鮮による核攻撃の脅威については一蹴。「北朝鮮が現時点でそのような能力を保有しているという証拠はないと考える。能力がないのに威嚇するのは本当の脅威ではない」と述べた。

北朝鮮の機関紙、労働新聞は、米原子力空母などが太平洋西部に向かっているが、米国によるいかなる攻撃にも反撃する用意があると11日表明した。「わが革命的に強力な軍は、敵部隊のあらゆる動きに目を光らせており、われわれの核の照準は韓国と太平洋区域の米国の侵略的基地だけでなく、米国本土にも向いている」と述べた。

北朝鮮はこれまで5回、核実験を実施。そのうち2回は昨年に行われた。米国に到達可能な大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発を進めており、これはトランプ大統領にとって最も差し迫った安全保障上の問題だろう。

韓国の黄教安大統領代行(首相)は、「北朝鮮が、最高人民会議の開催などさまざまな記念日に合わせて、核実験を含め、一層踏み込んだ挑発行為を仕掛ける可能性がある」と警告。韓国軍に対し、北朝鮮の行動監視を強化し、米国との緊密な意思疎通を確保するよう指示した。

今月15日は、金委員長の祖父、金日成(キム・イルソン)主席の生誕105年の記念日。北朝鮮はこうした重要な記念日に合わせて核やミサイル実験を行うことが多い。

<中国に圧力>

トランプ米大統領はまた、中国の習近平国家主席に対し、北朝鮮問題で協力するなら、中国は対米貿易でより良い条件が得られると伝えたと明らかにした。

大統領はツイッターで、「中国が北朝鮮問題を解決するなら、米国との通商合意ははるかに良いものになると習主席に説明した」と指摘。

「北朝鮮は自ら問題を起こそうとしている。中国が(米国に)協力すると決断することが望ましいが、協力しないなら中国抜きで問題を解決する」とした。

トランプ大統領は、米フロリダ州の別荘で先週開催した米中首脳会談でも、習主席に対し、北朝鮮問題で協力するよう要請していた。

中国の劉結一国連大使は、北朝鮮との対話再開を求める中国の主張を再表明。トランプ大統領が北朝鮮問題と米中貿易問題を関連付けたことについては「朝鮮半島の情勢を見極める必要があり、われわれは歩調を合わせるべきだ」とロイターに語った。

北朝鮮が国際社会の批判を受けながらもミサイル発射実験を続けていることを受け、中国は2月26日付で北朝鮮からの石炭輸入を全面的に禁止。

関係筋によると、中国の税関当局は7日、北朝鮮からの石炭貨物を返還するよう国内商社に命じた。トムソン・ロイターのデータによると、北朝鮮の貨物船複数が中国から北朝鮮の港湾都市南浦に向かっており、大半の船は最大積載状態にある。


中国国家主席、北朝鮮問題の解決策は対話のみ-電話会談で米大統領に
Bloomberg 4/12(水) 14:17配信

中国の習近平国家主席は12日、トランプ米大統領との電話会談で、北朝鮮問題を解決する方法は対話のみだと語った。トランプ大統領は海軍の空母打撃群を朝鮮半島の近海に向かわせ、単独で行動する用意があると表明していた。

国営の中国中央テレビ局(CCTV)によると、習主席は全ての当事国が「平和的かつ対話と協議を通して対立を解消し、朝鮮半島の平和と安定に共に取り組むべきだ」と電話会談で語った。朝鮮半島非核化へのコミットメントをあらためて表明した。中国外務省によれば、トランプ大統領から電話をかけてきた。

電話会談に先立ちトランプ大統領はツイッターで、北朝鮮は「自ら困った事態を招こうとしている」とし、中国なしでも米国単独で問題を解決する用意があるとコメントした。北朝鮮が核実験や弾道ミサイル発射の準備を示す中での米海軍の動きを受け、紛争勃発への懸念が高まった。

トランプ大統領はFOXビジネス・ネットワークに対し、北朝鮮に向け「米国は非常に強力な無敵艦隊を派遣する」と発言。11日のツイッターへの一連の投稿で、中国が北朝鮮の暴走を抑えるため行動すれば米中2国間の貿易を巡る取り決めの条件改善につながるだろうと習主席に伝えたと明らかにした。両首脳は先週、米フロリダ州パームビーチで会談した。

韓国政府は軍事衝突の可能性に関し、不安の払拭(ふっしょく)に努めている。韓国統一省の報道官は12日、地域の安全保障について心配することはないとし、韓国政府は米国を含め各国と緊張がエスカレートするのを阻止するため取り組んでいると語った。

中国外務省の陸慷報道官は同日の定例記者会見で、「緊張をエスカレートさせる恐れのある行動を取ることは無責任であり危険ですらある」と言明。「全当事者が自制を旨とし、互いを挑発して火に油を注ぐことは避けるべきだ」と述べた。

中国共産党の機関紙、人民日報の国際版、環球時報は社説で、現時点での北朝鮮核実験は米政府への「平手打ち」となり、そうした行動は中国が北朝鮮への石油輸出を制限することにつながる可能性があると論じた。

原題:Trump Discusses North Korea With China’s Xi as Tensions Rise(抜粋)


米中首脳が電話会談、習主席「北朝鮮問題は平和的解決必要」
ロイター 4/12(水) 13:26配信

[北京 12日 ロイター] - 中国国営テレビによると、習近平国家主席は12日、トランプ米大統領と電話会談し、朝鮮半島の緊張について、平和的手段をもって解決されるべきとの認識を示した。

中国国営中央テレビ(CCTV)によると、習主席は電話会談で「(中国は)朝鮮半島の非核化と、半島の平和と安定の維持という目標に取り組んでおり、平和的な手段による問題解決を提唱している」と発言。「今後も米国側との緊密に連絡を取り、協調していく」と述べた。

中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は12日、北朝鮮は「自国の安全保障のため」核やミサイルに関連した活動を中止すべきとの見解を示し、米国が核武装した北朝鮮と「共存」する気はないことは明白だと強調した。同紙の見解は中国政府の方針と必ずしも一致しない。

北朝鮮の機関紙は前日、米国による先制攻撃の兆候があれば米国に核攻撃すると警告している。


外務省、韓国への渡航について注意喚起 北朝鮮の核実験や弾道ミサイル発射を受け
ねとらぼ 4/12(水) 13:22配信

 北朝鮮による核実験や弾道ミサイル発射を受け、外務省が韓国に滞在、渡航する日本人に注意喚起する「スポット情報」を発表しました。「朝鮮半島情勢に関する情報には、引き続き注意してください」と促しています。

【韓国の状況】

 「スポット情報」とは、特定の国や地域でテロ、紛争、感染症などの安全に関わる事案が発生した際に発表されるもの。外務省が必要な安全対策の目安を4段階で示す「危険情報」と強い関連性があり、その速報や、あらためて周知する目的で用いられます。

 今回の発表は、北朝鮮が核実験や弾道ミサイル発射を繰り返しているのを受けたもの。韓国が「直ちに邦人の皆様の安全に影響がある状況」ではないとしつつも、朝鮮半島情勢に関する最新情報に注意するよう促しており、在外公館などから緊急情報が受け取れる「たびレジ」や、安否確認、救援活動などに用いられる「在留届」も利用するよう求めています。

 なお、韓国の「危険情報」は現在のところ出されていませんが、「北朝鮮との関係において、朝鮮半島情勢は、引き続き予断を許さない状況」だとされています。


北朝鮮は核活動中止を、米国は核実験阻止に決意=中国政府系紙
ロイター 4/12(水) 12:52配信

[北京 12日 ロイター] - 中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は12日、北朝鮮は「自国の安全保障のため」核やミサイルに関連した活動を中止すべきとの見解を示し、米国が核武装した北朝鮮と「共存」する気はないことは明白だと強調した。

北朝鮮の機関紙は前日、米国による先制攻撃の兆候があれば米国に核攻撃すると警告している。

環球時報は「シリアへのミサイル攻撃を実施した米政府は自信と傲慢(ごうまん)さに満ちており、トランプ氏は約束を守る人と見なされることを望んでいる」とした。

「米国は北朝鮮による追加核実験の実施を阻止する決意だ。核武装した北朝鮮と共存する気はない」との見方を示した。

「北朝鮮は今回こそ過ちを回避すべきだ」と続けた。

同紙は「北朝鮮が今月中に再び挑発的行動に出た場合、中国は(国連安全保障理事会)が北朝鮮による原油輸入の制限など、これまでにないような厳格な措置を決議することを求めるだろう」と指摘した。

同紙の見解は中国政府の方針と必ずしも一致しない。


韓国滞在の邦人、安全に影響ある状況でない=注意喚起情報で官房長官
ロイター 4/12(水) 12:32配信

[東京 12日 ロイター] - 菅義偉官房長官は12日午前の会見で、外務省が11日に出した韓国に滞在する邦人に対して出した注意喚起情報に関連し、直ちに邦人の安全に影響ある状況ではないとの見解を示した。

また、韓国への滞在を「控える必要はない」と語った。

一部報道で、米国が北朝鮮を攻撃するような事態になった場合、日米間で事前協議することを日本側が要請し、米側も応じる意向を示したと伝えられたことに対し「報道のような事実はない」と否定した。

そのうえで米国の抑止力が極めて重要であり、全ての選択肢がテーブルの上にあるという米国の政策スタンスを評価していると強調。「日米同盟の抑止力、対処力を一層強化していくことが重要である」と述べた。

また、朝鮮半島有事における日米間の事前協議の必要性を聞いた質問には「仮定の質問には答えない」と語った。

さらに「対北朝鮮政策は、日米間の様々なレベルで緊密に意見交換している」と説明した。

韓国に滞在する邦人の安全確保に関しては、いかなる事態にも対応できるよう米国や韓国と緊密に連絡を取り、高度の警戒、監視をしていく方針をあらためて示した。

自民党内で敵基地攻撃能力に関する検討が進められている点に関連し、弾道ミサイルへの対処方法は、様々に検討していくとの方針を示した。

(田巻一彦)


“四面「核」歌”状態の日本が生き残る道
Wedge 4/12(水) 12:20配信

冷戦の終結とともに、米国とソ連はそれぞれが保有する核兵器の数を削減してきた。
 しかし、その一方で北朝鮮や中国は核戦力を増強し、脅威を増している。日本を取り囲むこれらの核保有国の具体的な脅威とは。日本がとるべき戦略とは。核戦略・安全保障の専門家3人に語ってもらった。

* * *

編集部(以下、――)北朝鮮の核・ミサイルの脅威が高まっています。今年に入っても2月、3月と続けて弾道ミサイルを発射していますが、狙いは何でしょうか。また、その技術はどれくらい進化しているのでしょうか。

神保:北朝鮮は、自らの核抑止力を技術的に証明することに躍起になっています。かつては核開発を進めることを通じて米国との直接交渉を目指していましたが、現在は核兵器の実戦配備を通じて事実上の核兵器国としての承認を欲している状況です。核弾頭の小型化、ミサイル実験の多種化、弾頭の大気圏再突入技術の誇示など、全てこのロジックに沿っています。

小泉:核爆発装置があるという段階から、実際に戦略として核を使用できる段階まで進んできているということですね。ただ、北朝鮮は面積としてはかなり小さな国で、先制攻撃を受けた場合に核兵器が生き残る能力にはかなり疑問があると思いますが、いかがでしょうか。先制攻撃から生き残ってミサイルを発射できてもミサイル防衛もすり抜ける必要があるわけですし。

戸崎:確かに、他の核保有国と比べると開発は初期段階ですが、恐らく自らが世間一般の常識の枠を超えた「非合理的」な存在として見られていることを知っていて、初期段階ながらも、何をするか分からない、核兵器をいつ使うか分からないという恐怖心を他国に抱かせようとしている側面もあるのではないでしょうか。さまざまな計算の上での行動だと思います。

小泉:非合理性の合理的な利用、もしくは戦略的曖昧性といったところですね。

神保:北朝鮮は抑止力について3層の戦略を考えていると思います。1層目は、韓国の都市部や米軍基地に対する通常戦力による奇襲能力や核兵器の打撃力を誇示して、米韓同盟にくさびを打ち込むこと。2層目は、日本の都市や在日米軍に対するミサイル攻撃能力の確保。過去10年程度進めてきた中距離弾道ミサイル・ノドンの連続発射実験、移動式発射台の運用、ミサイルの固体燃料化などは、ミサイル防衛を難しくさせています。
 
 そして3層目は、米国に対して長距離弾道ミサイル・テポドン2改良型や開発中のKN-08などの大陸間弾道ミサイル(ICBM)を本土に打ち込める能力を示し、米国と同盟国を切り離し(デカップリング)、拡大核抑止の信用性を揺るがすこと。これらが彼らの戦略だと思います。

戸崎:その中で、特に危険なのは日本でしょうね。北朝鮮にとって、朝鮮半島統一という将来的な目的のためには、韓国に核戦力で壊滅的な被害を与えることは望ましくないことから、最も実際の攻撃対象としやすいのは日本でしょう。また、日本を威嚇して朝鮮半島事態への関与から手を引かせれば、米国による韓国防衛コミットメントの遂行も難しくなります。その意味でも、日本は3カ国の中で一番適当なターゲットだと思います。

小泉:国力やテクノロジー面で劣勢な国は、必ずその制約の中で何かしらの軍事戦略を考えるものです。そういった意味では、北朝鮮も必ず相手の隙をつく作戦を考えてくると思われますので、侮れないですね。

 北朝鮮が戦略的曖昧性を最大限に発揮する中で、米国は韓国との合同軍事演習で朝鮮半島上空に爆撃機を飛ばすなど、その程度の能力では核抑止は確立していないと北朝鮮に知らせる行動を繰り返し起こしています。これはイタチごっこのような気がしますが、どこかで均衡して交渉に向かうことはできるのでしょうか。

戸崎:難しい問題ですね。互いに相手の能力や意図を十分に認識しているつもりが、実際にはそうではない部分も少なくないと思います。北朝鮮が核を持ち、増強しようとする目的をどう捉えるかによっても変わってくるでしょうね。現体制の維持という防御的な目的であれば、交渉での解決を目指せるかもしれませんが、核を背景にした挑発などによって攻撃的な目的の達成を狙っている場合は、抑止など強い圧力をかけないと北朝鮮はチャンスだと判断しかねません。

 しかも、北朝鮮の狙いも、自らの核戦力の強化とともに変わる可能性があり、その動きを絶えず慎重に把握していないと間違った政策判断を下すことになりかねません。

――トランプ大統領は就任前に、北朝鮮への対応は中国に任せておけばいいという放任的な発言もしていました。

小泉:トランプ大統領の選挙中の発言は正直あてにならないと思います。選挙戦中の発言とその後の行動が合致していないことが多々あります。選挙戦中は北朝鮮なんてどうでもいいと言っていましたが、現実的に彼が米国の安全保障戦略を仕切る立場においては、そうは言っていられないでしょう。

神保:大統領選挙期間中のトランプ大統領に明確な北朝鮮政策があったとは思えません。しかし今年2月のマティス国防長官の韓国・日本訪問や、日米首脳会談の際のミサイル実験への対応、3月に実施されている最大規模の米韓合同軍事演習を通じて、トランプ政権が北朝鮮への軍事的警戒を強めていることは明確になりました。オバマ政権の「戦略的忍耐」が失敗したという認識のもとに、現在はマクファーランド大統領副補佐官(国家安全保障問題担当)の下で北朝鮮政策の見直しが行われているとも伝えられています。
 
 しかし、対北朝鮮政策が大幅に変更されることは考え難いと思います。

――北朝鮮に関する報道の影に隠れて表に出ない中国の核戦力も日本にとって脅威となるのでしょうか。

戸崎:中国は、核弾頭を250~300発、米国に届くICBMを少なくとも50基以上、日本を対象にできる中距離ミサイルを数百基保有していると言われています。ただし、中国の核戦力における透明性は低く、保有する核弾頭数も運搬手段の種類・数も公表していません。運搬手段については、海(潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM))、陸(弾道・巡航ミサイル)、空(爆撃機)と多様化しています。

 さらに、米ロ間では、中距離ミサイルを全廃する中距離核戦力(INF)全廃条約を締結していますが、中国はその締約国ではなく、この中距離ミサイルも保有しています。このように、核運搬手段の多様性という点においては、他の核兵器保有国を上回っている状況です。

 核戦略に関して、中国は一貫して「最小限抑止」、「先行不使用」、「非核兵器国には核兵器を使わない(消極的安全保証)」、という3点を主張してきましたが、核戦力が拡大していく中で変化する可能性も指摘されています。最近では、1基の弾道ミサイルに数発の核弾頭を載せたMIRV化ICBMを配備したという話もありますが、これは先制攻撃に有効な兵器のため、先行不使用政策を本当に今後も継続するのかという懸念が生じています。

 日本にとっては核・通常両用の中距離ミサイルが脅威ですが、核を後ろ盾にしつつ、通常戦力を積極的に活用する戦略をとってくるのではないかと思います。核戦力と通常戦力の双方への対応も考えなければいけないという点で、北朝鮮以上に対応が難しいと思います。

小泉:中国は、北朝鮮やロシアと違って通常戦力をどんどん近代化させているので、核に頼らなければならない場面は逆に減っていくと思います。日本にとって中国の核が問題になるとすれば、尖閣諸島などで米国のコミットメントが後退した場合に、通常戦力ではなんとか中国に対応できたとしても、核を使用されることになれば何もできなくなるというシナリオでしょう。

 ただし、トランプ大統領は尖閣諸島においても日米安保条約を適用すると明言しました。その意味では、トランプ政権に変わったことで日本が中国の核を今まで以上に気にする必要が出てきたということはないと思います。

――中国の核弾頭数が明らかにされていないことを踏まえると、中国が数年後に米国やロシア並に多くの核弾頭を持つこともあり得るのでしょうか。

小泉:それはさすがに難しいでしょうね。米国の分析にもありますが、中国で生産できる核分裂物質の数から考えると、そこまで多くの核弾頭を作れないと思います。

戸崎:もし仮に、核弾頭数を大幅に増やすことができるとしても、どこまで増やすのかは、中国がどのような核戦略を目指すのかによっても変わってくると思います。米ロと同数程度の核弾頭を持つことで、米ロに並ぶ大国としての地位を築きたいと考えるのであれば、米ロの核弾頭数に並ぶまで数を増やすことを考えるかもしれません。

 一方、米国に相当程度のダメージを与えられる能力を持つことで中国の目標達成に十分だと考えるのであれば、そこまで核弾頭数を増やす必要はないと考えるでしょう。

神保:冷戦期の米ソ間の「戦略的安定性」を中国は異なる文脈で追求していくと思います。かつて米ソは数万発の核兵器を保有し、互いに第二撃能力を保持することを通じて、確実に報復が可能な「相互確証破壊」を基礎に据えて、相互抑止を模索しました。

 しかし中国は自らの核心的利益を保護するために、米軍の介入を阻止する通常戦力を重視し、核戦力はその延長に位置付けられています。中国にとって重要なのは米国に対する限定的な確証報復(米本土の都市部を確実に攻撃すること)であり、米国と同じレベルの核戦力(パリティ)は目指さないと思います。したがって米中・中ロの間で核弾頭数では非対称の「戦略的安定性」をつくることができるかが、大きなポイントになります。

――中国が核開発を進める一方で米国とロシアは2国間で核軍縮を進めてきましたが、この構図は続いていくのでしょうか。トランプ大統領は核戦力を増強する姿勢を見せ始めています。

小泉:米ロ間では18年までに戦略核弾頭(長射程で破壊能力の高い核兵器)の数を1550発まで削減する新戦略兵器削減条約(新START)という条約を結んでいます。ここまでは減らせるかもしれませんが、さらに1000発まで減らすことはできないでしょう。ロシアは中国を恐れているため、米国との2国間でのさらなる軍縮は避けたいと考えているからです。

 そして、核軍縮に中国を巻き込めないのであれば中距離ミサイルを持てるようにすべきだというのがロシアの主張です。先日、ニュースでも報じられていましたが、とうとうロシアが米国とのINF全廃条約を破ったことは、その主張の強い表れだと思います。

 米国にとっては、中国から飛んでくる核弾頭はせいぜい100発程度でしょうが、ロシアの場合は距離が近く、もっと多くの核弾頭が中国から飛んでくる可能性があります。保有する核弾頭数を1000発程度まで減らすと、ロシアは米国の1000発に加え、中国の数百発を気にしなくてはならなくなるため、新STARTを超えたさらなる削減はのまないでしょう。

――ロシアの核戦略の中には、日本を核攻撃する計画もあるのでしょうか。

小泉:ロシアの参謀本部の中には日本を核攻撃するオプションも用意してあるのでしょうが、標的は自衛隊の基地というより米軍基地でしょう。日ロ間の軍事的な対立レベルは低いので、日本を攻撃する優先度はそこまで高くないと思います。

 ロシアが本当に核戦力を使うのは、日本と通常戦力で戦って劣勢になりそうな場合でしょうが、そのシナリオ自体が考えにくいです。今ヨーロッパでロシアと緊張が高まっているのは、ソ連崩壊後、ロシアの勢力圏だと思っていた地域が西側に取り込まれそうになっているからです。

――昨年の日ロ首脳会談では北方領土問題が話題になりましたが、より重要なのは、平和条約締結によりロシアの危険度を下げることなのでしょうか。

小泉:日本にとってのロシアの危険度はそこまで高くはないものの、日ロ間でずっとわだかまりが続くことは戦略的に望ましくないため、それを取り除こうとはしていますね。一番の原因は相互不信だと思います。結局日本は米国の同盟国であり、そんな国に領土を譲り渡すのは心配だ、ということをロシアは繰り返し言っています。

神保:過去数年間の航空自衛隊のスクランブル数は、冷戦期の最も多い時期に匹敵します。中国機への対応が急速に増えたことに加え、ロシア機も過去3年ほど活発な活動を続けています。

 日本は新しい防衛大綱のもとで力点を中国と接する南西にシフトしたいのですが、北方から離れられない状態であり、ロシアが自衛隊の構造改革を遅らせているともいえます。日本は中国とロシアの二正面で防衛態勢を維持する余裕はないので、ロシアとできるだけ信頼関係を深めて中国に注力できる状態にしていく必要があります。さらに外交戦略まで踏み込むと、日本は中ロ分断を進める必要があるでしょう。

戸崎:中ロを分断するという意味においては、日本は基本的価値、あるいは国際秩序などよりは、もっと「利益」の側面に焦点を当てる方が良いと思います。

神保:その通りだと思いますね。ヨーロッパから見たロシアとアジアから見たロシアは違い、アジアにとっては機会主義的な見方ができると思います。

小泉:ロシアは、アジア太平洋にはそんなに不満を抱いているわけではなく、むしろ期待を持っています。ヨーロッパの国々と付き合ってもそこまで高度成長を望めないので、アジアに入っていくというポジティブな姿勢でいます。これまでは中国という非常に大きなパートナーがいましたが、その次に日本とどんな関係が結べるかというのがロシアの関心だと思います。その時に日本がロシアをうまく引き付けることで北方の脅威を軽減し、南西側の脅威に専念できるようにすることが、安保上の重要な方策でしょう。

――北朝鮮、中国、ロシアという核保有国に取り囲まれる中、日本が生き残るための具体的な戦略について教えてください。

神保:核戦略は単純なものではなく、それぞれの国、地域の特色に応じた戦略が重要で、日本はそれに適合した形での抑止戦略を丁寧に作り上げていく必要があります。その前提として、米国のアジアにおける地域的な核戦略が明確に定義されている必要があります。具体的には、米国が北朝鮮や中国の戦力構成に対してカスタマイズした兵器体系と宣言政策を明示していることです。

 日本については、海上配備型迎撃ミサイルのSM-3ブロック2Aの配備計画を着実に遂行し、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)との二段構えのミサイル防衛態勢を構築するとともに、早期警戒、破壊措置命令が運用レベルで維持できるように整えておくことが重要だと思います。それでも穴があるようであれば、高高度ミサイル防衛システム(THAAD)を導入してさらに多層的な迎撃態勢を整えていく必要があるでしょう。

Thaad
ミサイル迎撃態勢を強化する高高度ミサイル防衛システム(THAAD) (写真・U.S. DEPARTMENT OF DEFENSE, MISSILE DEFENSE AGENCY/REUTERS/AFLO)

小泉:日本独自の敵基地攻撃能力も視野に入るのでしょうか。

神保:実際の運用は難しいのではないかと思います。日本を射程におく北朝鮮のノドンについて言えば、発射までに要する時間が短い上に、抗堪化(敵の攻撃の中で生残り,その機能を維持できるようにすること)・秘匿化が進み、移動式発射車両を利用するとなると、これらの策源地を確実に攻撃できる能力を持つことは至難の技です。

 そう考えると、日本にとっての有効な資源配分の在り方は、確実なミサイル防衛配備と拡大核抑止の信頼性の担保の2点セットであり続けるのではないかと思います。

戸崎:おっしゃるとおりですね。ただ、北朝鮮による日本への核攻撃に対して、もし米国、韓国による防衛が間に合わないという状況になったときには、日本として敵基地攻撃をせざるを得ないような状況に追い込まれるかもしれません。

 また、米韓が自国だけでなく日本の防衛も目的として敵のミサイルや指揮命令系統を攻撃するという梃子(てこ)、のようなものを常に与えておく必要があると思います。日本単独で24時間体制の監視・攻撃を行うことはほぼ不可能なので、米韓との協力体制を強化しておくことがいずれにしても不可欠です。

――仮に日本がTHAADを配備したとすると、中国からの大きな反発を生むことになるのでしょうか。

神保:韓国のTHAAD配備とは少し意味合いが違うと思います。中国が最も気にしているのは、新たに前方配備されたレーダーにより、核能力をはじめ中国の軍事情報が収集されてしまうことです。日本は、THAADの運用に必要なXバンドレーダーを既に地上に配備しているので、韓国のTHAAD配備と同じ目線で反発するということはないと思います。

 ただ、一般論として新しい兵器体系が日本に入ることに対しての反対は間違いなくあるでしょう。

戸崎:韓国がこれまでミサイル防衛に慎重だったのは中国との関係に留意していたからですが、その韓国が16年に入ってTHAAD導入を決定したこと自体に中国は強い不快感を抱いています。さらに、それが日米韓のミサイル防衛を通じた連携を強める可能性があるということも、反発を強める一因になっていると思われます。

――米国が日本に対して、新たな役割として期待していることはありますでしょうか。

神保:自らの防衛や地域間協力の責任をもっと担ってほしいという考え方はオバマ政権以前から継続してあると思います。

 中国のA2/AD能力(遠方で米軍の部隊を撃破し、中国軍の作戦地域に進出させないようにする能力)拡大により、米国の前方展開のコストは飛躍的に増えています。その中で同盟国として期待されるのは、やはり抗堪性の高い形での駐留能力、つまりは米国がプレゼンスを確保できる環境を整備することだと思います。

 そうすると、日本のミサイル防衛も首都防衛だけでなく、在日米軍基地防衛の在り方を考える必要がありますし、敵の攻撃に耐え得るような地下施設やコンクリートの厚い滑走路の建設、修復能力の強化、場合によっては、嘉手納、岩国、三沢などの米軍基地が攻撃されたときに他の航空基地や民間空港が使える体制を整える必要があるでしょう。

 トランプ政権になって、米軍の駐留経費負担の問題も議論されます。労務費や光熱費といった使途もいいのですが、日米が協力して在日米軍基地の抗堪性の強化に投資するとすれば、非常にピントの合った議論ができるのではないかと思います。現代の戦略環境に沿った形で同盟を位置づけるためにお金を使うことが重要だと思います。


「北朝鮮の挑発行為新たな段階に」
ホウドウキョク 4/12(水) 11:41配信

イタリアで開かれたG7(主要7カ国)外相会合を終え、岸田外相は11日、「G7として『北朝鮮の挑発行為が新たな段階になった』との認識を共有した」と述べた。
岸田外相は、「北朝鮮については、G7として核実験や劇的に増加している弾道ミサイル発射等の挑発行為が新たな段階に至ったとの認識を共有いたしました」と述べた。
そのうえで、G7は、北朝鮮に影響力がある中国に対し、さらに大きな役割を果たすよう働きかけていくことで合意した。
岸田外相は、会合で、中国の海洋進出について説明したことを明らかにしたうえで、「南シナ海・東シナ海の状況を懸念し、法の支配の貫徹に向け、連携して声を上げていくことで一致した」と成果を強調した。


「中国が対応するか、アメリカが攻撃するか」朝鮮半島緊張高まる
ホウドウキョク 4/12(水) 11:36配信

北朝鮮の核や弾道ミサイル開発をめぐり、アメリカ政府が日本政府に対し、中国の対応によっては、アメリカが北朝鮮への軍事攻撃に踏み切る可能性を伝えていたことがわかった。

軍事攻撃の可能性への言及があったのは、先週行われたアメリカと中国の首脳会談より前の4月上旬で、日米の外交筋によると、北朝鮮への対応に関し、アメリカ政府高官は、日本政府高官に対し、「選択肢は2つしかない。中国が対応するか、われわれが攻撃するかだ」と述べ、「攻撃」という表現を使って、アメリカの方針を説明した。

このアメリカ政府高官は、この方針が、首脳会談でトランプ大統領から習近平国家主席に伝えられる予定だとも述べた。

シリアへのミサイル攻撃は、北朝鮮に対する警告
ティラーソン国務長官は9日、「ある者が他国の脅威となれば、どこかの時点で、対抗措置をとることになる」と述べた。
シリアへのミサイル攻撃には、北朝鮮に対する警告の意味も込められていたことを明らかにした。
さらに、「北朝鮮が大陸間弾道ミサイルの実験に成功すれば、今後の情勢は、深刻なステージに進むことになる」と述べた。

爆撃機を発進させ、北朝鮮内へのピンポイント攻撃も可能
実際、アメリカ海軍は8日、世界最大の原子力空母「カール・ビンソン」を中心とする艦隊を、朝鮮半島近くに向かわせたと発表した。
中国に具体的な行動を促す狙いがあるものとみられる。

アメリカ海軍の原子力空母は、すでに日本の横須賀基地に、「ロナルド・レーガン」が配備済み。

今回のように、2隻の原子力空母が極東アジアに展開するのは、極めて異例。全長333メートルの巨大空母「カール・ビンソン」は、複数の護衛艦を従え、「第1空母打撃群」を組織。
いざとなれば、爆撃機を発進させ、北朝鮮内へのピンポイント攻撃も可能になる。

国家安全保障会議が在韓米軍への核兵器の再配備をトランプ氏に提案
「カール・ビンソン」内の厨房は、およそ7,500人にのぼる乗組員の胃袋を支えるとあって、その広さも最大級。
過去には、9.11同時多発テロを受け、アフガニスタンでの「不朽の自由作戦」や、過激派組織「イスラム国」に対する軍事作戦にも参加した。

7日には、トランプ大統領に対し、国家安全保障会議が在韓米軍への核兵器の再配備を提案したと、アメリカNBCテレビが報じた。

アメリカによる相次ぐけん制に北朝鮮は、朝鮮中央テレビが8日、「一部では、今回のシリアへの攻撃が、われわれへの警告だと騒いでいるが、それに驚く、われわれではない」と報じ、強気の姿勢を見せ、核・ミサイルの開発を今後も継続する姿勢を強調した。

節目に合わせるように核実験
折しも、11日は、金正恩労働党委員長が最高指導者に就任して、ちょうど5年。

15日は、正恩氏の祖父・金日成主席の誕生から、105年の記念日。
さらに25日は、朝鮮人民軍の創建85周年と、4月は北朝鮮にとって、重要な日が控えている。

こうした節目に合わせるようにして、過去の核実験は繰り返されてきた。
北朝鮮が初めて核実験を行った、2006年10月9日は、朝鮮労働党創立記念日の前日。
3回目の核実験は、正恩氏の父・金正日総書記の誕生日4日前。
4回目は、正恩氏の誕生日の2日前。
そして、前回5回目は、建国記念日の当日に行われている。

「賢い交渉者は手の内を明かさない」を持論とする、トランプ大統領。
見えない駆け引きが、激しさを増している。

一方、日本の外務省は11日、「直ちに安全に影響がある状況ではない」としつつ、韓国に滞在や渡航する日本人に対して、朝鮮半島情勢に関する情報に注意するように呼びかける、海外安全情報を発表した。


<米国防長官>北朝鮮対応「話したくない」 日韓と協議か
毎日新聞 4/12(水) 10:53配信

 【ワシントン会川晴之】マティス米国防長官は11日、ワシントン近郊の国防総省で記者会見した。トランプ政権が進める北朝鮮政策の見直しに関する質問にマティス氏は「北朝鮮に対する軍事行動については話したくない」と述べた。その理由について「我々は同盟国との協議内容について機密を保つ義務を負うからだ」と話した。

 マティス氏の発言は、直面する危機への対応策について、すでに日韓両国と協議を始めている可能性を示唆したものと言えそうだ。米政府は軍事行動を含めた「すべての選択肢」を検討している。

 またマティス氏は、原子力空母「カール・ビンソン」を中心とする空母打撃群を北朝鮮近海に派遣したことについて「その地域に展開することが最も賢明な措置だと思ったからだ」と説明した。ただ、派遣の目的については「特定のシグナルや特定の理由はない」と述べ、核・弾道ミサイル開発を加速する北朝鮮に圧力をかけるためではない考えを示した。


北朝鮮最高人民会議開催
ホウドウキョク 4/12(水) 10:44配信

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(写真:ホウドウキョク)

北朝鮮は11日、日本の国会にあたる最高人民会議を開催した。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長も出席したが、核・ミサイル開発への言及はなかった。
11日は、金正恩委員長が最高指導者に就任して丸5年となる節目の日で、最高人民会議には、金正恩氏も人民服姿で出席した。
会議では新たに、最高人民会議外交委員会が設置され、李洙ヨン(リ・スヨン、ヨンは、土へんに庸)朝鮮労働党副委員長らが選出された。
国際的孤立が深まる中で、外交を強化する狙いがあるとみられる。
また、緊張が高まる朝鮮半島情勢をめぐり、核・ミサイル開発への言及が注目されたが、会議では触れられなかった。
一方、北朝鮮外務省は、アメリカの原子力空母「カール・ビンソン」の派遣に反発し、超強硬対応を取ると警告していて、日米韓は、北朝鮮による核実験や弾道ミサイル発射を警戒している。


海自、米空母と訓練検討=朝鮮半島近海へ北上中
時事通信 4/12(水) 10:06配信

 朝鮮半島近海に向け北上している米海軍の原子力空母カール・ビンソンについて、海上自衛隊が近く共同訓練を検討していることが12日、関係者への取材で分かった。

 ミサイル発射を繰り返す北朝鮮をけん制する狙いがあるとみられる。

 関係者によると、訓練はカール・ビンソンを中心とした空母打撃群の北上に合わせ、近く日本近海で実施する方向で検討されている。

 海自の護衛艦は3月7~10日と27~29日、米韓合同軍事演習に参加するため展開していたカール・ビンソンと合流し、東シナ海周辺海域で共同訓練を行った。


北ミサイル トランプ氏「非常に強力な艦隊を送った、空母より強力な潜水艦も…」 北の挑発に強い姿勢
産経新聞 4/12(水) 10:02配信

 【ワシントン=加納宏幸】トランプ米大統領は11日、米海軍の原子力空母カール・ビンソンを中心とする第1空母打撃群を朝鮮半島周辺に急派したことについて、「非常に強力な艦隊を送った。空母よりも強力な潜水艦も持っている」と述べ、北朝鮮が挑発に出た場合には軍事行動をためらわない決意を示した。米経済専門局FOXビジネスのインタビューに答えた。

 トランプ氏は核・ミサイル開発を進める北朝鮮の金(キム)正(ジョン)恩(ウン)朝鮮労働党委員長に関し、「彼は間違ったことをしている」と非難した。

 スパイサー米大統領報道官は11日の記者会見で、北朝鮮の挑発を「容認できない」と重ねて強調。その上で「大統領はシリア(攻撃)で示したように、行動しなければならない時には米国の立場を明確にするため決然と相応の行動をする」と述べた。

 米メディアによると、朝鮮半島情勢が緊迫していることを踏まえ、在韓米軍のブルックス司令官は11日、今月中に米議会で予定されている公聴会出席のため帰国する計画を取りやめ、現地にとどまることを決めた。在韓米軍は声明で「同盟を重視し、即応性を維持するため」としている。


外務省、朝鮮半島情勢に注意呼びかけ
Aviation Wire 4/12(水) 9:17配信

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米海軍の原子力空母カールビンソン(同艦のFacebookページから)

 外務省は4月11日、北朝鮮が核実験や弾道ミサイル発射を繰り返し、米海軍が原子力空母カールビンソン(CVN70)を朝鮮半島沖に展開するなどの緊張が高まっていることから、韓国に滞在や渡航する人に向けて注意喚起を行った。

 外務省は同省のウェブサイト「海外安全ホームページ」に、朝鮮半島情勢について注意呼びかける「スポット情報」を11日に掲載。韓国については、「直ちに邦人の皆様の安全に影響がある状況ではなく、危険情報は出ておりません」としながらも、最新情報を収集するよう呼びかけている。

 また、韓国への滞在が3カ月未満の人には、緊急時に在外公館などから情報提供を受けられる外務省の海外旅行登録「たびレジ」への登録を、3カ月以上の人には「在留届」の提出を求めている。


十八番を奪われた北朝鮮はどこに向かうか:トランプ版「瀬戸際外交」の効果とリスク
六辻彰二 | 国際政治学者
4/12(水) 9:12

4月8日、米国政府は原子力空母カール・ビンソンを朝鮮半島近海へ派遣すると発表。その前日7日、米軍は突如シリアに59発の巡航ミサイルを撃ち込み、シリア軍の軍事施設を破壊していました。

9日に出演したTV番組で、ティラーソン国務長官は「他国への脅威となるなら対抗措置をとる」と強調。「アサド政権が化学兵器を使用した」と断定する米国政府がシリアをいきなり攻撃したことは、核開発やミサイル実験を続ける北朝鮮への警告だったと示唆しました。

その規範的な評価はさておき、一連の行動にはトランプ政権の特徴がいかんなく発揮されています。それは「何をするか分からない」と周囲に認識させ、敵対する者に譲歩を余儀なくさせる手法です。これは北朝鮮の十八番である「瀬戸際外交」と、構造的にはほぼ同じものといえます。

「瀬戸際外交」の構造
北朝鮮は、分不相応ともいえる核・ミサイルの開発を推し進め、しかもそれをわざわざ誇示してきました。周辺地域を頻繁に不安定化させることで、北朝鮮は各国から「何をするか分からない面倒な国」という認知を得てきたのですが、それは意図的なものといえます。

通常の国であれば、そのような評価は全く名誉なことではありません。評判を一つの利益と考えるなら、北朝鮮はわざわざ自分の利益を損なってきたように映ります。ただし、何を「死活的な利益」と捉えるかはそれぞれで異なります。

いまの北朝鮮政府にとって最大の利益は、体制の維持と、それを米国に認めさせることにあります(その意味では、「生存」という最低限の利益を重視しているともいえる)。その核・ミサイル開発は、多少なりとも有利に交渉を運ぶため、自分を大きくみせるためのものといえます。

その際、重要なことは、ただ「持っているのをみせつけること」だけでなく、「実際に用いるのを躊躇しないという意思を相手に認識させること」です。これがなければ、「こけおどし」とみなされ、相手にとっての脅威にはなりません。

つまり、北朝鮮は執拗なまでに核・ミサイル実験を繰り返すことで、「普通の国なら撃たないタイミングでも撃ちかねない国」と各国に思わせ、それによって相手の譲歩を引き出し、自分の最優先の利益(生存)を確保してきたといえます。

「相手はまともでないのだから、自分が譲らなければ、正面衝突というお互いにとっての最大の損失に行き着く」と思わせ、相手に「自発的に」譲歩させることが、北朝鮮の常套手段である「瀬戸際外交」の本質といえるでしょう。確信犯的に非合理的な行動をとることで相手の合理的判断に働きかけて譲歩を迫る構造は、チキンゲームと呼ばれます。

トランプ版の瀬戸際外交
ところが、シリアへのミサイル攻撃から朝鮮半島へのカール・ビンソンの展開に至る米軍の行動は、少なくともその構造だけを抽出すれば、北朝鮮のお株を奪うほどの瀬戸際外交といえます。

まず、シリアへの攻撃は国連決議などを経たものでなく、シリア政府が「侵略」と呼ぶことも、ロシアやイランが「国際法違反」と指摘することも、その限りにおいては誤りでないでしょう。

ここでのポイントは、そこまで露骨な違法行為を、米国があえて行ったことです。

繰り返しになりますが、米国のシリア攻撃に法的根拠は乏しく、さらに米国にとってシリアの化学兵器が差し迫った脅威であるわけでもありません。つまり、米国は「普通の国なら撃たないタイミングで撃った」のです。

米朝が正面から衝突すれば、北朝鮮は言うまでもありませんが、米国も、そしてその同盟国である日韓も、少なくとも無傷では済まないでしょう。さらに、中国やロシアも難しい選択を迫られます。つまり、米朝の正面衝突は、関係各国にとって、避けなければならない最悪の結末です。この混乱を避けるため、オバマ政権は「戦略的忍耐」とも呼ばれる選択を余儀なくされたといえます。

しかし、今回のシリア攻撃で、トランプ政権は北朝鮮と攻守を入れ替えたことになります。今や「いざとなったら、脅しでなく、本当に撃たれる」と認識せざるを得ないのは、そして正面衝突という双方にとって最悪の事態を避けるために、「何をするか分からない相手」に譲歩を迫られているのは、北朝鮮なのです。

瀬戸際外交の「寸止め」
北朝鮮の場合もそうですが、「瀬戸際外交」は正面衝突の寸前まで突っ込み、ギリギリのところで相手がかわしてくれることを期待して、あえて理不尽な振る舞いをする戦術です。しかし、相手に「かわす」という選択をさせるためには、緊張を高める一方で、「ここでなら、賭けを降りても、最低限のこちらの利益は確保される」というポイントを相手にそれとなく提示することも必要になります。

トランプ政権の場合、それは北朝鮮の「体制の維持」を認めることです。4月9日、ティラーソン国務長官は北朝鮮の「体制の転換(レジーム・チェンジ)」には関心がないと言明しました。それは言い換えると、「大量破壊兵器の開発を控えるなら、体制の存続を認めないわけではない」というメッセージを北朝鮮政府に送ったことになります。

先述のように、北朝鮮政府にとっての「死活的な利益」とは、現在の体制の維持に他なりません。だとすると、トランプ政権による威嚇は、北朝鮮政府の首脳部に、「核・ミサイル開発を諦めれば、最優先事項である体制の維持は認められる」という選択の余地を示していることになります。

一方、トランプ政権にとって重要なことは、北朝鮮が大量破壊兵器の開発をこれ以上進めて、米国にとっての脅威とならないことです。ティラーソン氏の発言は、米国にとっての「死活的な利益」が守られるなら、それ以外のことは大目に見る、というメッセージと読み取れるのです。

シリアへの寸止め
同様のことは、シリアについてもいえます。

今回のシリア攻撃は、国際法を逸脱した米軍の行動という意味では、2003年のイラク侵攻と同じです。しかし、この時はフセイン政権の打倒(体制の転換)のための「実際の戦闘」を目的にしたものでした。

それに対して、シリアの場合、米軍の攻撃目的はあくまで化学兵器使用に対する懲罰(仮にアサド政権が化学兵器を用いたとしても、米国にそれを処罰する権限があるかはともかく)であり、「二度と化学兵器を使うな」という「威嚇」です。そして、トランプ政権は「アサド退陣」の要求を念入りに避けています。

つまり、いきなり攻撃することで、トランプ政権は「何をするか分からない」とアサド政権に思わせながらも、「化学兵器さえ用いなければ、(アサド政権にとっての死活的な利益である)『体制の転換』までは求めない」というメッセージを発して、譲歩を迫っているといえるのです。

中国への「脅し」と「配慮」
北朝鮮に話を戻すと、トランプ政権が瀬戸際外交を展開しながらも「体制の転換」を明確に否定したことは、中国に対しても「脅し」をかけていることになりますが、それと同時に「配慮」でもあるといえます。

シリア攻撃に先立つ米中首脳会談の直前の4月2日、トランプ氏は「北朝鮮問題で中国が積極的に動かないなら、米国が単独で行動を起こすこともある」と発言していました。

米国が実際にシリアを攻撃したことは、「米国は何をするか分からない」という認識を、北朝鮮だけでなく、北朝鮮と経済取り引きを続けることで、その大量破壊兵器開発を事実上可能にしてきた中国にも持たせる効果があったといえます(米国のシリア攻撃を中国政府は「主権侵害」と批判している)。その意味で、シリア攻撃は、中国にとって、米国に譲歩して北朝鮮への働きかけを強めざるを得ない状況を生んだといえます。

ただし、中国にとっては、朝鮮半島で大量破壊兵器の開発が進むことと同様に、北朝鮮の現体制が崩壊することもまた、避けたいところです。そんな事態になれば、数多くの難民が中国国境に押し寄せることは、目に見えています。

つまり、北朝鮮に対して「『体制の転換』は求めないが、大量破壊兵器の開発だけは認められない」というトランプ政権の方針は、中国のそれとほとんど差がないことになります。トランプ政権が、大量破壊兵器の放棄を条件に、「体制の存続」を暗黙のうちに認めたとなれば、(いい加減北朝鮮を持て余している)中国にしても、北朝鮮への働きかけをしやすくなります。

後ろ盾となっている国に対して「ちゃんと子分のしつけをみろ。さもないと撃つぞ」と脅しをかける一方、「大量破壊兵器の問題に始末をつけるなら、体制の転換までは求めないから、それをエサに子分を納得させればいい」と提案を示している点では、アサド政権を支援し続けてきたロシアに対しても同じといえます。

「瀬戸際外交」の応酬
とはいえ、トランプ政権の「瀬戸際外交」が効果をあげるかは不透明です。北朝鮮に関していえば、その最大の障壁としては「米国に対する不信感」があげられます。

1953年に朝鮮戦争が休戦になってからも、北朝鮮と米国は「敵国」であり続けました。そのため、米国への不信感で固まっているといえます。

そんな北朝鮮政府にとって、最悪の事態は「大量破壊兵器を諦めた後になって体制の転換を求められること」です。実際、リビアのカダフィ体制は、米国との関係改善のなかで、それまで開発中だった核兵器を放棄した後になって、2011年からの「アラブの春」の混乱のなかで、NATOが支援する反政府軍によって倒されました。これをみていた北朝鮮政府にとって、トランプ政権からの提案を受け入れることは、容易ではありません。

さらに、米国からの「『脅し』に屈した」となれば、北朝鮮国内で政府の権威は丸潰れで、それこそ体制がもちません。

これらに鑑みれば、北朝鮮政府がトランプ政権に対して「超強硬」な反応を示すことは、当然です。したがって、金正恩第一書記の就任5周年などの行事が目白押しの4月中に、北朝鮮が核・ミサイル実験を行うかが、チキンゲームが加速し、緊張がさらにエスカレートするかの、一つの焦点になるでしょう。

しかし、その場合には、トランプ政権も後に引けなくなります。「米国は本当に何をするか分からない国」と北朝鮮に思わせるため、「威嚇」ではなく「攻撃」がホワイトハウス関係者の視野に入ってきたとしても不信感ではありません。つまり、「ただの威嚇でない」ことをみせつけるための、米軍が限定的な軍事活動を実際に起こす可能性は、かつてなく高まっているといえます。

4月11日に北朝鮮政府が「米国からの攻撃があれば核攻撃を行う」と宣言したことは、米軍の先制攻撃の可能性を予見したものといえます。また、米国に譲歩を迫るためには、米国にではなく、日本を含む周辺国に限定的な攻撃を行うという選択肢も考えられます。

いずれにしても、十八番を奪われてなお、北朝鮮には「瀬戸際外交」しか選択肢がないといえます。しかも、それはトランプ政権の「瀬戸際外交」で加速しているといえるでしょう。

トランプ政権が「瀬戸際外交」に着手したことは、これまで膠着していた北朝鮮情勢を一気に突き動かすだけのエネルギーを秘めています。それだけに、日本周辺の緊張は、これまでになく高まりやすくなっています。トランプ政権の次の一手が何であるかについて、確実なことは言えませんが、それが日本のみならず東アジア一帯に大きな影響を与えることは確かといえるでしょう。


北朝鮮のミサイル攻撃を受けたときの想定はできているか?【評論家・江崎道朗】
週刊SPA! 4/12(水) 9:00配信

【江崎道朗のネットブリーフィング 第9回】

トランプ大統領の誕生をいち早く予見していた気鋭の評論家が、日本を取り巻く世界情勢の「変動」を即座に見抜き世に問う!

◆死を覚悟してのスクランブル発進

 朝鮮半島情勢が緊迫している。

 北朝鮮による核開発とミサイル発射に対してアメリカのトランプ政権は激怒。中国の習近平政権に対して「中国政府が、北朝鮮の核開発を止めることができないのであるならば、アメリカとしては単独行動に踏み切る」旨を通告し、現在、朝鮮半島周辺に空母などを集結させている。

 北朝鮮はこの20年、欧米諸国の経済制裁を受けながらも核兵器とミサイルの開発を推進してきた。これができるのも裏で中国が北朝鮮を支援してきたからだ。

 ところが歴代のアメリカ政府は、北朝鮮に対する中国の支援を黙認してきた。黙認するどころか、中国の軍事的な台頭に対しても口先で批判するだけで有効な措置をとってこなかった。が、共和党のトランプ政権は、中国と北朝鮮の軍事的挑発に本気で立ち向かおうとしているようだ。

 自衛隊も奮闘中だ。先日、沖縄の航空自衛隊の基地を視察したが、連日のように中国の戦闘機が尖閣諸島周辺空域に侵入してくるので、その対抗措置のため航空自衛隊はほぼ連日、スクランブル発進をしている。

 スクランブル発進とは、日本の領空を侵犯する外国の飛行機に対して「この空域は、日本の領空なので直ちに退去しなさい」と注意する措置だ。もしこの措置に従わず、相手の戦闘機が攻撃を仕掛けてきたら、戦死する可能性も否定できない。言い換えれば、航空自衛隊のパイロットは、スクランブル発進をするたびに戦死する覚悟を迫られているわけだ。

 このスクランブル発進は近年急増し、平成27年度は873回に及ぶ。1日平均3回近く緊急出動をしているわけだ。その半分は、中国機を対象としている。自衛隊はまさにこの瞬間も命がけで日本を守ってくれている。

◆北朝鮮のミサイルをすべて防ぐのは困難

 北朝鮮のミサイル発射を受けて3月29日、自民党は、安全保障調査会・国防部会合同会議を開催した。この会議に、防衛省は「弾道ミサイル防衛について」という説明資料を提出した。

 これによると、北朝鮮や中国などが日本に対して弾道ミサイルを発射してきたとき、日本は、二段階の弾道ミサイル防衛システムで対応することになっている。

 第一段階ではミサイルが大気圏にいる間に、海上自衛隊のイージス駆逐艦が探知し、撃墜する。それでうち漏らしたミサイルは大気圏突入段階で、航空自衛隊のペトリオットPAC-3という迎撃ミサイルで対応することになっている。

 第一段階のイージス駆逐艦によるミサイル防衛は、日本列島全体をカバーしているが、第二段階になると、ペトリオットを配備している半径数十キロしか守れない。そして今年3月の時点で、ペトリオットを配備しているのは、札幌、青森、関東、愛知、関西、北九州、沖縄しかない。

 つまり、北海道(札幌を除く)や東北(青森を除く)、新潟などの日本海側、中国、四国と南九州には現在、ペトリオット配備をしていないので、ミサイル攻撃に対する危険がかなり高くなる。

 北朝鮮が日本に向けているミサイルの数は1100基以上もあると試算されている。射程1000km前後のスカッド・ミサイルは800基以上、最大射程が1300kmのノドン・ミサイルも300基あると言われている。現在の自衛隊の能力では、これだけの数のミサイルを迎撃することは困難だ。

◆ミサイル攻撃を前提に、政府は「国民保護ポータルサイト」を開設

 そこで政府は、ミサイル攻撃を受けることを前提に、国民にその準備をするよう呼び掛けている。「国民保護ポータルタイト」と題する専用のホームページを開設し、ミサイル攻撃を受けた時の対応策などについて詳しく説明しているのだ。

 また、地方自治体は国と連携して、いざという時、救援活動などを実施する計画となっているが、その準備を本当にしているのか、地元の地方自治体に問い合わせておくべきだろう。

 本当に北朝鮮によってミサイル攻撃をされた時、どのような手順で国民に知らせるのかについて、次のように解説している。

《北朝鮮から発射された弾道ミサイルが日本に飛来する場合、弾道ミサイルは極めて短時間で日本に飛来することが予想されます。仮に、北朝鮮から発射された弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある場合には、政府としては、24時間いつでも全国瞬時警報システム(Jアラート)を使用し、緊急情報を伝達します。

 北朝鮮が予告することなく弾道ミサイルを発射した場合には、政府としても、事前にお知らせすることなく、Jアラートを使用することになります。

 Jアラートを使用すると、市町村の防災行政無線等が自動的に起動し、屋外スピーカー等から警報が流れるほか、携帯電話にエリアメール・緊急速報メールが配信されます。なお、Jアラートによる情報伝達は、国民保護に係る警報のサイレン音を使用し、弾道ミサイルに注意が必要な地域の方に、幅広く行います》

 こんな仕組みになっていることを知っている国民は果たしてどれくらいいるのだろうか。北朝鮮のミサイルについてあれこれと論じるのもいいが、国民の安全を重視しようと思うならば、テレビや新聞もこうした手順について丁寧に説明すべきではないのか。肝心なことを報じないから、マスコミは信用されないのだ。

 政府のこのホームページでは、ミサイル攻撃などを受けた場合の特別のサイレンも聞くことができる。パトカーや救急車のサイレン音とは違うので、いざというとき反応できるようにしておくためにも一度、聞いておいたほうがいいだろう。

◆自民党は、敵基地「反撃」能力保持を提案、トランプ政権も賛成か

 一方、北朝鮮のミサイルをすべて撃ち落とすことが困難である以上、国民の生命・財産を守るためには、ミサイル発射基地(正確に言えば、地上移動式ミサイル発射装置)を攻撃する方策も検討しておく必要がある。攻撃は最大の防御ともいうではないか。

そのため自民党は3月30日、北朝鮮を念頭に敵のミサイル基地を攻撃する「敵基地反撃能力」保有の早期検討を柱とする提言書をまとめ、官邸に提出、安倍総理も「提言をしっかりと受け止め、党とよく連携していきたい」と表明した。

 トランプ政権の米太平洋艦隊のスウィフト司令官も4月6日、自衛隊の敵基地反撃能力保有をめぐる議論について「日本政府がその道を取ると決めれば、日米の軍事関係は容易に適応できる」と述べ、自民党の動きを歓迎した。

 具体的には、今回トランプ政権がシリア爆撃で使ったトマホークという巡航ミサイルを導入することになるだろうが、海上自衛隊のイージス艦ならば直ちに導入が可能であることを米軍は理解している。

 実は、敵基地反撃能力を保有することについて自民党は過去何度も議論しているが、これまではアメリカ政府が、敵基地反撃能力を日本が持つことに否定的で、議論はいつの間にか立ち消えになってきた。

 ところがトランプ政権はアメリカの歴代政権のなかでも珍しく日本が軍事的に強くなること、つまり「強い日本」を支持する勢力が強く、トランプ政権からの妨害は比較的少ないと思われる。

 むしろ問題は、「防衛費増額に反対することが平和を守ることだ」と考える一部の野党やマスコミ、そして財務省だ。防衛予算を増やさなければ敵基地反撃能力を保有できない。財務省は、防衛予算を削ることが正しいと考えているふしがある。

 どこの国も、防衛力を経済力に見合ったかたちで整備している。そして防衛費の平均は、GDP(国民総生産)比の2%ぐらいだ。ところが日本は、世界標準の半分の1%、わずか5兆円しか支出していない。

 ミサイル防衛体制の充実だけでなく、敵基地反撃能力の保持といった、これまでまったく持っていなかった自衛能力を整備しようと思えば、予算の増額が必要だ。ドイツのメルケル首相もロシアの脅威の増大に対応すべく、2024年までにドイツの防衛費をGDP比2%にすると明言している。

 予算は国家の意思だ。

 北朝鮮のミサイルの脅威への対応や尖閣諸島を含む南西諸島防衛のため、防衛費をせめてGDP2%10兆円に増やし、領土・領海と国民の生命・財産を守ることができる日本にできるかどうかは、有権者の皆さんが、防衛費増額を支持するかどうかにかかっている。自分の国は、自分で守るしかないのだ。

【江崎道朗】

1962年、東京都生まれ。評論家。九州大学文学部哲学科を卒業後、月刊誌編集長、団体職員、国会議員政策スタッフを務め、外交・安全保障の政策提案に取り組む。著書に『アメリカ側から見た東京裁判史観の虚妄』(祥伝社)、『マスコミが報じないトランプ台頭の秘密』(青林堂)、『コミンテルンとルーズヴェルトの時限爆弾』(展転社)など


北朝鮮へ「無敵艦隊」派遣=挑発容認しないと米大統領
時事通信 4/12(水) 8:09配信

 【ワシントン時事】米メディアによると、トランプ大統領は12日に放送予定のFOXビジネス・ネットワークのインタビューで、北朝鮮対応について「『無敵艦隊』を派遣した」と語った。

 北朝鮮の近海に向かっている米海軍の原子力空母カール・ビンソンを中心とした空母打撃群を指しているとみられる。

 一方、スパイサー大統領報道官は11日の記者会見で、大統領は北朝鮮の弾道ミサイル発射を含む一連の挑発行動を「容認しないと明確にしている」と述べた。その上で「大統領はすべての選択肢をテーブルの上に置いている」と指摘し、軍事力行使も選択肢に含まれていることを示唆した。

 スパイサー氏は「先週のシリア(攻撃)で示したように、大統領が決断した時は、米国の立場を明確にするために断固かつバランスの取れた行動を取る」と強調した。

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