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2017年2月18日 (土)

北朝鮮、金正恩の兄・金正男氏暗殺 金正恩の刺客による犯行説濃厚・7

中世の亡霊・暗黒残虐国家・北朝鮮の親玉=金正恩の異母兄にあたる金正男(ジョンナム)氏が13日、マレーシアで何者かに殺害された。複数の韓国メディアが14日報じた。

金正男氏はマレーシア・クアラルンプールの空港で北朝鮮の刺客とみられ女2人に何らかの方法で毒殺されたもよう。犯人の女2人は殺害後、タクシーで逃走したとしている。

金正男氏は、北朝鮮の前の親玉=金正日の長男だが、北朝鮮の改革開放を主張、また独裁権力の継承について金一派の世襲にも反対していたとされ、これらの点が金正恩の逆鱗に降れ、金正恩の指令で暗殺されたとの観測が濃厚である。
だとすれば、(すでに明白なことではあるが)金正恩一派の牛耳る北朝鮮という国家は、現世の地獄ともいうべき、中世以前の残虐で野蛮な暗黒国家であり、存在すること自体許されない犯罪国家というしかない。
そもそも21世紀の今日、このような中世以前の残虐な亡霊国家が現存すること自体、人類の恥だ。

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リンク:北朝鮮籍の男逮捕 指揮・役割の解明どこまで - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<正男氏殺害>逮捕の女、見方割れ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:金正男氏殺害、毒物特定に約2週間 マレーシア保健相 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<正男氏殺害>「日本の番組」偽装か…逮捕の女、家族に話す - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ネット上でひろがる「まさお」ロス 金正男氏暗殺に悲しみの声 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:金正男氏暗殺 中国紙「人類の基本的正義感を望む」と非難 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:金正男の暗殺事件で北朝鮮の男を逮捕 謎の男の正体は? - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:リ容疑者は平壌市民? =名簿に同一人物、否定の見方も―韓国報道 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<金正男氏殺害>3カ月前から準備…北朝鮮籍の男逮捕 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:マカオ当局、金正男氏の家族を保護下に…香港紙 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「嫌いだ。除去しろ」 知られざる『偵察総局』の手口と北朝鮮事情 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北、事件幕引き図る…遺体渡さぬマレーシア非難 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:組織が女2人利用か=北朝鮮籍男、クアラ居住―実行犯「指示に従った」・正男氏暗殺 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<金正男氏殺害>北朝鮮籍の男、首謀か…警察が逮捕発表 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<金正男氏殺害>北朝鮮、遺体返還を要求…司法解剖に抗議 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:大きなぬいぐるみを抱えた女、ホテル転々と 金正男氏殺害 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:母に「心配しないで」=容疑者の女、逮捕後電話―正男氏暗殺 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:正男氏家族、マカオ警察が保護=香港紙 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:女性容疑者、「いたずら番組」と思い攻撃 金正男氏殺害 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮籍の男を逮捕、金正男氏殺害に関与の疑い-マレーシア警察 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:正男氏殺害事件、逮捕の女2人にダミー説 オウム事件凶器、猛毒VXガス使用か - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「北」パスポート所持の男逮捕か - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:金正男氏殺害で男を逮捕、初の北朝鮮国籍 逮捕者計4人に - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:金正男氏暗殺の謎:「白頭の血統」の視点から - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:マレーシア当局、親族のDNA提供なければ遺体引き渡さず 金正男氏殺害 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<金正男氏殺害>「暗殺首謀のスパイか」逮捕の北朝鮮籍の男 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:容疑者の女は「だまされた被害者」=インドネシア副大統領が主張―金正男氏暗殺 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<金正男氏殺害>北朝鮮大使館がマレーシア政府を強く非難 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮籍の46歳男を逮捕、現地紙「主犯格か」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<金正男氏殺害>マカオの遺族か北朝鮮か 遺体めぐり綱引き - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:暴走するワイドショー 金正男氏暗殺関連で - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:金正男氏殺害 北朝鮮旅券の男逮捕 4人を指名手配 北大使は突然声明「マレーシアが一方的に解剖」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<金正男氏暗殺>異母弟に追われた兄の悲しい最期 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:体制への「脅威」排除=金正恩氏の危機感反映-正男氏の暗殺・北朝鮮〔深層探訪〕 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

北朝鮮籍の男逮捕 指揮・役割の解明どこまで
産経新聞 2/19(日) 7:55配信

 ■リ容疑者は1970年生まれ、平壌に同名人物

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(ジョンナム)氏の殺害事件でマレーシア警察当局が北朝鮮国籍の男を逮捕し、同国が事件に関与した可能性が改めて浮かび上がった。実行犯とされる女2人のうち1人が事件前後、頻繁に宿泊先を変えていたことも判明。指示系統や役割分担がどこまで解明できるかが焦点だ。(クアラルンプール 吉村英輝)

                   ◇

 「北朝鮮の工作員がこんなところにいたなんて…」

 北朝鮮国籍のリ・ジョンチョル容疑者が拘束されたマレーシア・クアラルンプールの高層マンションの住民がつぶやいた。17日午後10時ごろ、警察車両が敷地内に入ってきて、大勢の警官が4階に向かったのを目撃した。「怒鳴り声などは聞こえなかった」と話したが、まったく違う目撃証言もある。

 別の住民らによると、駆けつけた警官は数十人で、周囲の住民は室内にとどまるよう指示されたほか、女性の悲鳴が聞こえるなど、物々しい様子だった。

 リ容疑者は平日もラフな服装で、挨拶にも応えず、英語が分からないと思われていたとの証言もある。1年ほど前に家族と引っ越してきたという情報もあるが、実態は不明だ。

 マンションの周囲は中国系労働者が多く、再開発で高層マンションが林立する。リ容疑者がいた建物は築約10年で中流階級が多く住んでいるという。

 住民の約8割は中国系だが、最近は韓国人なども増えてきたという。近くのスーパーでは、入り口近くにハングル表記のコメや酒、即席めんなどが山積みにされていた。北朝鮮の関係者にとり、生活がしやすく、溶け込みやすい環境といえる。

 警察はリ容疑者の身柄をすでに逮捕した女らがいる空港近くの警察署に移送し、調べているという。地元メディアによると、北朝鮮大使館の代表が18日、同署を訪れた。

 警察発表では、リ容疑者は1970年5月6日生まれ。韓国のテレビ朝鮮はこの発表を受け、韓国当局が持っている平壌市民の名簿に、同じ名前と生年月日の人物の情報があると伝えた。名簿の人物の住所は平壌市船橋区域で、「国家科学院軽工業科学分院」の事務員だという。


<正男氏殺害>逮捕の女、見方割れ
毎日新聞 2/19(日) 7:40配信

 【クアラルンプール西脇真一、平野光芳】北朝鮮の金正男(キム・ジョンナム)氏の殺害事件で、実行犯として逮捕されたインドネシア人のシティ・アイシャ容疑者(25)は「悪ふざけの映像を撮影するためだった」と警察に供述している。実行犯の女らに明確な殺害の意図があったのか、それとも北朝鮮側にだまされて利用されたのかが、今後、捜査の焦点となりそうだ。

 ◇5秒で犯行=工作員?/目立つ服=利用された?

 17日未明、事件が起きたクアラルンプール国際空港3階の出発ロビーで、シティ容疑者とベトナム旅券を持つドアン・ティ・フオン容疑者(28)の2容疑者を立ち会わせた警察による実況見分が行われた。地元紙「ニュー・ストレーツ・タイムズ」によると、犯行は5秒間。自動チェックインカウンターの前に並んでいた金正男氏の前に女の1人が立ちふさがって注意をそらせた後、背後から別の1人が首を絞めるような動作をした。その間に毒物を与えたとみられ、2人は立ち去ってタクシーなどで逃げた。

 短時間に鮮やかな手口で犯行を終えていることから、当初は「訓練された工作員による犯行」との見方が出ていた。北朝鮮は「裏切り者」暗殺のため、自国で訓練したスパイを派遣してきた歴史があるからだ。

 一方、犯行の稚拙さを指摘する声も根強い。現場の空港は多数の防犯カメラが設置され、警備員も多い。容疑者の特定の決め手になったのは防犯カメラの映像で、ドアン容疑者は英語の俗語で「大爆笑」を意味する「LOL」と書かれた目立つTシャツを着ていた。また、ドアン容疑者は空港に戻ったところを逮捕された。

 シティ容疑者は事件前から家族に「さまざまな場所で撮影を繰り返している」と説明していた上、同空港で「リハーサル」をしていたとの情報もある。実行役とみられる女2人が「悪ふざけ」と思い込んでいたなら、手口の鮮やかさも、稚拙さも同時に説明できる。

 韓国紙・中央日報は、偵察に関する仕事に従事していた脱北者の話として「金正男氏が女性に関心が高く、女性に親切な点を利用した」と伝えた。警察は他に女2人のサポート役や監視役として男4人が関与したとみており、女2人は金正男氏を油断させるために選ばれた可能性が高い。


金正男氏殺害、毒物特定に約2週間 マレーシア保健相
AFP=時事 2/19(日) 7:34配信

【AFP=時事】マレーシアのS.スブラマニアム(S. Subramaniam)保健相は18日、金正男(キム・ジョンナム、Kim Jong-Nam)氏が殺害された事件で使われた毒物の特定に約2週間かかると述べた。

 スブラマニアム保健相はAFPに対し「通常、死因の特定には2週間ほどかかる。ある程度確定的なことが分かるまでは報告書を公表することはできない」と述べた。

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏は13日、マレーシアのクアラルンプール国際空港(Kuala Lumpur international Airport)で、何らかの液体を顔にかけられた後に死亡した。韓国政府は、正男氏が北朝鮮政府の命令を受けた女性工作員に暗殺されたとしている。

 マレーシアではこれまで、事件に関与したとみられる北朝鮮国籍の男(46)を含む4人が逮捕された。逮捕された北朝鮮国籍の男は、マレーシア政府が外国人労働者に発行する書類を所持しており、氏名は「リ・ジョンチョル(Ri Jong Chol)」だという。

 北朝鮮とマレーシアの外交関係は、駐マレーシア北朝鮮大使がマレーシア政府を「敵対勢力と共謀して」正男氏の遺体引渡しを拒否していると非難したことから急速に冷え込んでいる。【翻訳編集】 AFPBB News


<正男氏殺害>「日本の番組」偽装か…逮捕の女、家族に話す
毎日新聞 2/19(日) 7:30配信

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金正男氏殺害容疑で逮捕されたシティ・アイシャ容疑者の母親ベナさん。家族の記念写真を手に、「娘は無実だと確信している」と話した=インドネシア・ジャワ島西部バンテン州で2017年2月18日午前11時35分、ジャカルタ支局助手エドナ・タリガン撮影

 【クアラルンプール平野光芳】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏(45)が13日にクアラルンプール国際空港で殺害された事件で、実行犯として逮捕されたインドネシア国籍の衣料品店店員、シティ・アイシャ容疑者(25)が事件の前後、家族に「日本のテレビ局に雇われ、マレーシアでいたずらをする番組の制作に携わっている」と話していたことが分かった。容疑者の義理の姉が毎日新聞のインタビューに応じた。北朝鮮側が日本のテレビ番組の制作を装って、容疑者を殺害の実行犯として利用していた疑いが浮上した。

 インドネシア・ジャワ島西部バンテン州で暮らすシティ容疑者の義理の姉、マラさん(25)によると、容疑者はシンガポール対岸にあるインドネシア領のバタム島で、女性用下着店の店員として勤務していた。先月下旬に実家に帰省した際、「1カ月ほど前から副業として、いたずら番組の制作に携わっている。バタム島からフェリーで度々、マレーシアに渡っている」と話した。いたずらの内容として「自分の手に唐辛子を塗って、相手のほおを押さえたりする」と説明したが、「番組が放送されるのは日本国内だけで、プロデューサーがビデオもくれない」と映像を見せなかったという。

 マレーシアの華字紙「中国報」によると、逮捕後、シティ容疑者は「悪ふざけの映像を撮影するために100米ドルで雇われた」と警察に供述をしている。

 事件の実行犯として逮捕されたのはシティ容疑者とベトナム旅券を保持する女の2人。

 AP通信によると、インドネシアのティト国家警察長官はマレーシア当局からの情報として、シティ容疑者は「外国の工作員による暗殺だとは知らなかった」と述べた。シティ容疑者とベトナム旅券を持つ女は「いたずら」を3、4回やったことがあり、その度に報酬を受け取っていたという。

 一方、家族は事件発生翌日の14日夜、シティ容疑者とスマートフォンでビデオ通話をしたが特に変わった様子はなかったという。シティ容疑者は16日未明に、クアラルンプールのホテルで逮捕された。


ネット上でひろがる「まさお」ロス 金正男氏暗殺に悲しみの声
スポニチアネックス 2/19(日) 7:02配信

 殺害された金正男氏について、日本のインターネット上では悲しみの声が続々と上がり“まさおロス”と呼ばれている。

 日本語読みして「まさお」、「マサオ」と呼び、死亡が報じられた14日以降、「俺たちのまさおが…」「まさおおおおおお!」などと名前を連呼したり、死亡のニュースを信じたくないとの思いから「殺されたのは影武者で、今マサオはディズニーランドにいる」などと書き込む人も。

 正男氏の存在が日本で広く知られるようになったのは2001年。偽造パスポートを使って来日。「東京ディズニーランドに行きたかった」と理由を話したことや、愛嬌(あいきょう)ある風貌に驚いた人が多かったようだ。

 テロ事件も起こし、日本では拉致事件を繰り返した北朝鮮。その独裁国家の後継者になるべき長男だったが、日本のテレビ局の取材で「日本語は分かるか?」と聞かれ「ワカリマセン」と日本語でユーモアたっぷりに答えたり、「三代世襲には反対だ」「弟(正恩氏)を嫌いになれるはずがない」など考えを語っていた。

 人懐こい笑顔が「100万ウォン(約10万円)の笑顔」とも呼ばれた正男氏だが、どこから生活資金を得ていたのかは謎が残るとされ、IT事業や武器の取引などを手掛けていたなどと、さまざまな情報があり、裏の顔は分かっていない。だが、後継者に選ばれず、堂々と体制を批判したこともネット上で勝手に応援される要因になったとみられる。「北朝鮮を変えられるのはマサオしかいない」などと期待する声も上がった。

 テレビ局関係者は「独裁国家のトップになればどうなったか分かりませんが、テレビカメラに映っていた通り、取材にも笑顔で丁寧に応じる人でした」と振り返った。


金正男氏暗殺 中国紙「人類の基本的正義感を望む」と非難
NEWS ポストセブン 2/19(日) 7:00配信

 金正男氏の暗殺事件について、中国ではほとんどのメディアが沈黙を守っているなか、中国共産党機関紙「人民日報」系の国際問題専門紙「環球時報」だけは外電を引用するなどして事件を詳細に報道している。

 同紙は北朝鮮専門家の話として「金正男は長年“局外人”であったことから、この事件だけでは朝鮮半島情勢が揺れ動くというはないだろう」と報じたうえで、これらの事件が米国や韓国の対北朝鮮政策に影響を与えることもありうるとの見方を明らかにした。

 一方、同紙独自の見解として、「今後、事件の背後の存在として、これまで注目されていない人物や勢力に光が当たる可能性もある」として、北朝鮮政権上層部の存在を示唆している。

 金正男氏の暗殺事件について、中国では外務省スポークスマンが定例の記者会見で、記者の質問に答えるという形で、「中国側はメディアの関連報道に留意しており、現在、同事件の動向に注意を払っている」と述べて、事件について注視していることを明らかにした。

 さらに、スポークスマンは「事件はマレーシアで発生しており、マレーシア側も同事件に関して現在調査を進めている」と述べて、中国政府としてはマレーシア側と連絡を取って、捜査情報などを提供してもらうことも考えていることを示唆している。いずれにしても、中国政府はこの事件に重大な関心を持っているようだ。

 また、同紙は事実関係以外にも、北朝鮮問題の専門家である徐宝康氏に取材し、事件が今後の国際情勢に与える影響について言及。この事件の2日前に、北朝鮮が事実上のミサイル発射実験を行ったことで、「トランプ米政権の北朝鮮政策に大きな変化を与える契機になった」としたうえで、さらに今回の金正男暗殺事件によって、「トランプ政権の対北政策がかなり強硬になる可能性を秘めている」と分析している。

 同紙は「この(暗殺)事件は中国が望んでいる切実な利益とは程遠いものだ。我々が望むのは人類の基本的な正義感から出るものだ」との表現で、暗殺という卑劣な手段に訴えた当事者を強く批判しており、暗に金正恩指導部に不快感を表明しているようだ。


金正男の暗殺事件で北朝鮮の男を逮捕 謎の男の正体は?
ニューズウィーク日本版 2/19(日) 0:06配信

マレーシア警察が逮捕、暗殺事件4人目の容疑者
<マレーシアで殺害された金正男の暗殺事件の容疑者として、北朝鮮国籍の男が拘束された。派遣労働者の身分証を持ちながら外交官以上の待遇で暮らしていたこの男は、一体何者なのか?>

マレーシア警察当局は、17日夜11時(現地時間)に金正男の暗殺事件に関わる容疑者として、北朝鮮国籍のリ・ジョンチョル(47)を逮捕した。

韓国メディアのハンギョレ新聞などによると、リ・ジョンチョルはクアラルンプール空港から1時間ほどの距離の住宅街にある自宅アパート「ダイナスティガーデンコンドミニアム」に妻と娘といるところを10名以上の警察官がきて、抵抗もせず連行されていったという。

近隣の住人によれば、リ・ジョンチョルはここに1年ほど前から妻と息子1人、娘1人の4人で住んでいたという。同じ4階に住む住人男性は、「彼と直接話したことはない。昨年3,4回会ったが、彼の妻と10代後半から20代前半と見れる娘は先週も見かけた。ごく普通の家族とばかり思っていた」と話し、リ・ジョンチョルについては「40代後半から50代前半くらいの平凡なおじさんだった。昨日の夜は何があったのか知らなかったが、朝ニュースを見て(事件の容疑者だと知り)とても驚いた」と語った。

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リ・ジョンチョルのプロフィール写真

逮捕されたリ・ジョンチョルとは?
18日現地の消息筋によれば、マレーシア警察当局は、この男について「17日午後9時50分セランゴール地域で北朝鮮国籍の男を逮捕した。この男は、13日に死亡した北朝鮮の男性と関係している。男の名前はリ・ジョンチョルで、北朝鮮国籍。生年月日は1970年5月6日だ」と明らかにした。

韓国メディアnews1によれば、リ・ジョンチョルとされる男のfacebookページには、2000年金日成総合大学を卒業し、2010年にアメリカのマサチューセッツにあるIACSという学校を卒業したことになっている。20人ほどの「友達」とつながっているが、facebookは2011年4月から7月の3カ月間更新されただけで、その後は放置されているようだ。

このfacebookページには、リ・ジョンチョルのプロフィール写真も掲載されていて、化学実験をしているような姿が見られる。インドと関連した動画がシェアされていることからリ・ジョンチョルはしばらくの間、インドに滞在していたものと推定される。フェイスブックには、「私は今、ポスドクとしてこのインドのコルカタに8月まで住んでいる」と書かれている。

北朝鮮からの派遣労働者、だが待遇は外交官以上
一方、聯合ニュースが現地の東方日報を引用して伝えるところでは、リ・ジョンチョルは常に中国語などではなく北朝鮮の言葉を話していたという。また、マレーシア政府が外国人労働者に発行する身分証明書「i-Kad」を所持していたというが、これは本人の個人情報のほか、働く会社名が記載されるもので、1年ごとに労働許可を更新するという。つまりリ・ジョンチョルは北朝鮮からマレーシアに外貨稼ぎのために来た派遣労働者と推測される。

だが、北朝鮮は自国民の亡命を防ぐため、海外に送る派遣労働者はもちろん外交官であっても、特別なことがない限り単独で渡航させて、家族は北朝鮮国内に残させる。また、外交官であっても大使館か一定の公館で集団生活を送るのが一般的である。ところが、リ・ジョンチョルは派遣労働者なのにマレーシアの中流家庭と同じアパートに家族と一緒に暮らす「贅沢」をしていた。これは何を意味するのだろう?

平壌の国家科学院の男と一致
一方、韓国メディアTV朝鮮は、韓国の情報当局が平壌市民のリストを入手、照合したところ、 平壌市船橋(ソンギョ)区域に住む国家科学院の軽工業科学分院包装研究所の事務員と名前と生年月日が一致したと伝えている。同い年の妻も同じ職場で働いており、マレーシアの現地メディアがリ・ジョンチョルが40代の妻と10代の息子と娘と暮らしていたという報道と合致する。もし、この平壌市民のリストにある国家科学院の男と、マレーシア警察当局が逮捕したリ・ジョンチョルが同一人物であれば、金正日男の暗殺事件に北朝鮮が関わっていたという有力な証拠になると見られる。


リ容疑者は平壌市民? =名簿に同一人物、否定の見方も―韓国報道
時事通信 2/18(土) 23:33配信

 【ソウル時事】北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏がマレーシアで暗殺された事件で、逮捕された北朝鮮籍のリ・ジョンチョル容疑者(46)について、韓国のテレビ朝鮮は18日、韓国情報当局が持つ平壌市民の名簿にリ容疑者の名前と生年月日が一致する人物が見つかったと伝えた。

 ただ、聯合ニュースは政府関係者の話として報道内容を否定、情報は錯綜(さくそう)している。

 報道では、名簿に掲載されたリ容疑者と同名の人物は、北朝鮮の国家科学院の研究所に事務員として勤務しているという。

 リ容疑者は妻や息子、娘と住んでいたとマレーシア紙に報じられているが、同名の人物も同じ家族構成で、平壌市内の船橋地区に居住。テレビ朝鮮は「同一人物なら、暗殺の背後には北朝鮮があるという決定的な証拠だ」と強調した。


<金正男氏殺害>3カ月前から準備…北朝鮮籍の男逮捕
毎日新聞 2/18(土) 23:13配信

 【クアラルンプール西脇真一】北朝鮮の金正男氏(45)が殺害された事件で、マレーシア警察は18日、クアラルンプール近郊で北朝鮮国籍の男、リ・ジョンチョル容疑者(46)を17日夜に逮捕したと発表した。北朝鮮関係者の関与が明らかになったのは初めて。

 マレーシア華字紙「中国報」によると、マレーシア警察は「リ容疑者が金正男氏暗殺を首謀したスパイの可能性がある」として、確認を急いでいる。リ容疑者の旅券には、マレーシアやインドネシアに複数回入国した記録があったという。また、3カ月前から実行役の勧誘が進められていたといい、周到な準備をしていたとみられる。

 リ容疑者は殺害現場の空港から逃走した男4人女2人のうちの1人である可能性が高い。マレーシア政府が外国人労働者に発行する身分証明書を持っており、正規の労働許可を得て生活していたとみられる。


マカオ当局、金正男氏の家族を保護下に…香港紙
読売新聞 2/18(土) 21:40配信

 香港紙・サウスチャイナ・モーニングポスト(電子版)は18日、マカオの治安当局の高官が、金正男(キムジョンナム)氏(45)の家族を保護下に置いていることを認めたと伝えた。

 この高官は「マカオ当局は安全と権利を守るため最善を尽くしていく」とコメントした。マカオは正男氏の滞在先の一つで、複数の香港紙によると、内縁の妻とその女性との間に生まれた1男1女、さらに別の内縁の妻が住んでいる。

 韓国の情報機関・国家情報院によると正男氏の息子の金ハンソル氏はフランス留学を終え、現在はマカオに戻っている。正男氏が殺害され、次はハンソル氏が「最も危険だ」(聯合ニュース)とみなされ、韓国では亡命説が出ている。


「嫌いだ。除去しろ」 知られざる『偵察総局』の手口と北朝鮮事情
ホウドウキョク 2/18(土) 21:34配信

情報が錯綜し、謎が謎を呼ぶ金正男氏殺害事件。捜査当局は18日、新たに北朝鮮籍の男を逮捕し、事件への関与を追及している。

今回の事件では、北朝鮮の特殊工作機関、朝鮮人民軍偵察総局の名前が浮き沈みする。過去の工作活動には偵察総局が実行部隊として暗躍してきた。その手口とは?

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地元紙が作成したイラスト(ホウドウキョク)

北朝鮮の工作活動……爆破から毒殺まで手段選ばず
工作活動――敵の情報を集めたり、かく乱したりすることです。他国や国連組織に入り込んだ情報収集、脱北者を装ったスパイ行為……。また、任務の中には凶悪犯罪も含まれています。

ボールペン型注射器・銃、懐中電灯を偽装した銃などで毒を放って人を殺す。航空機などを爆破するような凶悪なテロ――などもあります。

多くは、実行部隊が偵察総局、計画は秘密警察の国家安全保衛省です。

人手・時間・手間を相当かけて作戦を練る。現地に協力者などの人脈を構築していきます。犯行後も証拠隠滅を徹底させ、容疑者が自殺する例もあります。

痕跡が残った場合も、北朝鮮が関与を認めることはありません。したがって、過去には表に出ていない工作活動は山ほどあるでしょう。

周到な準備か……第3者巻き込み情報かく乱
さて、今回の事件。

これまでの捜査結果からみれば、周到に準備された犯行のようです。グループは金正男氏の行動を24時間確認し、警戒が緩むタイミングを割り出していたのでしょう。

実行犯には、お金に困っているような現地の人をスカウトしている可能性もあります。

事情を知らせず「これだけをしてくれれば多額の謝礼を払う」と説き伏せたとも考えられます。

また、北朝鮮との関係が特定されないよう、協力者を使って下請け、孫請けを繰り返しているかもしれません。実行犯に自覚がないまま、形の上で「請負殺人」になっている、とも想像できます。

北朝鮮に何が?……恐怖政治で忠誠競争が激化
北朝鮮の関与は現時点でははっきりしません。
ただ、金正男氏暗殺という点を考えると、そこには金正恩氏の指示があったと考えざるを得ません。

では、なぜ金正恩氏は金正男氏排除を考えたのか。

北朝鮮では、親族であっても自分の権力継承の妨げになる人物を「枝葉」として排除してきた歴史があります。

金正恩氏の父・金正日総書記もかつて異母弟の金平日氏を海外に追いやりました。金正恩氏にとっての「枝葉」、危険分子は長男の金正男氏でした。

「嫌いだ。除去しろ」

金正恩氏がこう命令したと韓国の情報機関・国家情報院は伝えました。

命令を受けた偵察総局は4~5年がかりで命令を忠実に実行した、と考えるのが自然ではないでしょうか。

北朝鮮では金正恩氏の一人独裁体制が強まっています。幹部の粛清を主導してきた国家安全保衛省のトップでさえ解任されています。恐怖政治が徹底され、いつ誰が粛清されてもおかしくない状況です。

忠誠心を示すためにはどんなに過激な犯罪も、やり遂げなければならない。この状況が、今回の金正男氏暗殺の背景にあった、という見方が有力になりつつあります。


北、事件幕引き図る…遺体渡さぬマレーシア非難
読売新聞 2/18(土) 19:52配信

 【クアラルンプール=児玉浩太郎】クアラルンプール国際空港で13日、北朝鮮の金正男(キムジョンナム)氏(45)が殺害された事件で、北朝鮮のカン・チョル駐マレーシア大使は17日、声明を出し、遺体の早期引き渡しに応じないマレーシア側の対応を強く非難した。

 大使のいらだちぶりは、事件の早期幕引きを図り、捜査の進展に神経をとがらせる金正恩(キムジョンウン)政権の内情を反映しているといえそうだ。

 カン大使は同日深夜、正男氏の遺体が安置されているクアラルンプールの病院に黒塗りの公用車で乗り付け、集まった報道陣に「遺体を引き取りに来た」と切り出した。「遺体を引き渡すよう何度も頼んだが、彼らが拒否した」と不満をぶちまけた。マレーシア警察高官と面会し、早期引き渡しを強く求めた際、死因の解明とは関係のない問題で拒否されたと主張した。


組織が女2人利用か=北朝鮮籍男、クアラ居住―実行犯「指示に従った」・正男氏暗殺
時事通信 2/18(土) 19:46配信

 【クアラルンプール時事】北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏がマレーシアで暗殺された事件は、現地警察当局が17日夜、北朝鮮籍の男を逮捕したことで、実行犯として拘束された女2人は暗殺を企てた組織に利用されただけである可能性が強まった。

 当局は18日、男の取り調べを本格化させるとともに、事件に関与したとみられる別の男3人の身柄確保を急ぎ、事件の全容解明を進める。

 マレーシア紙・中国報(電子版)によると、北朝鮮籍の男は主犯格ではなく、残る3人は国外に逃亡したとみられる。

 正男氏の遺体の司法解剖について、S・スブラマニアム保健相は18日、AFP通信に「通常、死因判明まで約2週間かかる。決定的なものが出るまで公表できないだろう」と語った。

 マレーシア紙・東方日報(電子版)などによると、新たに逮捕されたリ・ジョンチョル容疑者(46)は北朝鮮旅券を持ち、首都クアラルンプール市内のコンドミニアムに妻と息子、娘の4人で住んでいた。容疑者を知る住民は「暗殺に関与した工作員とは想像できない」と驚きを隠さず、「彼らは通常、母国語で話しているが、北朝鮮人なのか韓国人なのか分からなかった」と話した。

 北朝鮮大使館関係者2人は18日午後、リ容疑者が拘束されている警察署を訪問。容疑者との領事面会を要求したもようだが、実現しなかったとみられる。


<金正男氏殺害>北朝鮮籍の男、首謀か…警察が逮捕発表
毎日新聞 2/18(土) 19:41配信

 【クアラルンプール西脇真一】北朝鮮の金正男氏(45)が殺害された事件で、マレーシア警察は18日、クアラルンプール近郊で北朝鮮国籍の男、リ・ジョンチョル容疑者(46)を17日夜に逮捕したと発表した。北朝鮮関係者の関与が明らかになったのは初めて。

 マレーシア華字紙「中国報」によると、マレーシア警察は「リ容疑者が金正男氏暗殺を首謀したスパイの可能性がある」として、確認を急いでいる。リ容疑者の旅券には、マレーシアやインドネシアに複数回入国した記録があったという。また、3カ月前から実行役の勧誘が進められていたと伝えており、周到な準備をしていたとみられる。

 リ容疑者は殺害現場の空港から逃走した男4人女2人のうちの1人とみられる。マレーシア英字紙「ニュー・ストレーツ・タイムズ」によると、男4人のうち1人は金正男氏の行動を約1年間監視していた。


<金正男氏殺害>北朝鮮、遺体返還を要求…司法解剖に抗議
毎日新聞 2/18(土) 19:36配信

 【クアラルンプール西脇真一】北朝鮮の金正男氏(45)が殺害された事件で、在マレーシアの北朝鮮大使が17日、正男氏の遺体をマレーシア政府が司法解剖したことに抗議し、遺体の即時返還を求める声明を発表した。マレーシア政府関係者によると、マカオにいる正男氏の家族も在マレーシア中国大使館を通じて遺体の引き取りを求めており、遺体返還を巡る対立が浮き彫りになった。

 今回の事件で、北朝鮮が公式の反応を示したのは初めて。北朝鮮大使は声明で「マレーシア側が我々の許可や立ち会いもなく司法解剖を強行した」と主張。「人権侵害の極みだ」として、解剖結果の受け入れを拒否すると強調している。毒殺など自国が不利になりそうな解剖結果が出ることを警戒しているとみられる。

 マレーシア警察は最終的な身元確認のために正男氏の家族からDNA試料が提出されるまで、遺体はいずれにも引き渡さないとしている。これに対し、北朝鮮大使はマレーシア側を「反北朝鮮の勢力と結託している」と強い言葉で非難しており、事件をめぐって友好国のマレーシアとの間に亀裂が走っている。

 北朝鮮側は正男氏の死亡が確認されると、すぐに火葬を要求。マレーシア政府は拒否し、15日に司法解剖を実施した。地元紙によると、18日に2回目の司法解剖が行われる。


大きなぬいぐるみを抱えた女、ホテル転々と 金正男氏殺害
産経新聞 2/18(土) 19:19配信

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金正男氏=2007年3月18日、中国・マカオ(写真:産経新聞)

 マレーシアで起きた金正男氏殺害事件で逮捕され、「ドアン・ティ・フオン」名義のベトナム旅券を所持していた女は事件前後、現場となった空港近くのホテルを転々としていた。警察が指名手配した男らの指示を受け、行動していたとみられる。

 犯行現場のクアラルンプール国際空港第2ターミナルから車で約15分。オフィスや工場が集まる商業地区にあるホテルの職員は産経新聞の取材に、女は犯行の2日前の11日午後5時、1人でチェックインしたと証言した。登録名は警察発表と同じで、タクシーで訪れていたと後から警察に知らされたという。

 翌12日は満室だったため、1泊して午後にチェックアウトした。代金は100リンギット(約2500円)。現金で支払ったが、多くの現金を所持していたという。

 ロイター通信によると、女は大きなぬいぐるみを抱えて近くにある2軒目のホテルに移動。フロントではさみを借り、部屋で髪の毛を切った痕跡があった。事件当日の13日は早朝に出発し、しばらくしてホテルに戻った。「緊張した様子はなかった」という。

 女は13日夕、ホテルのWi-Fi(ワイファイ)接続故障を理由に、同じ地区にある3軒目のホテルに移動。現地メディアは、指示を受けていたとされる男らと連絡が取れなくなり、15日に空港へ男らを探しにでかけ、検挙されたと報じている。(クアラルンプール 吉村英輝)


母に「心配しないで」=容疑者の女、逮捕後電話―正男氏暗殺
時事通信 2/18(土) 19:00配信

 【ジャカルタ時事】北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏がマレーシアで暗殺された事件で、実行犯の一人とされるインドネシア人の女、シティ・アイシャ容疑者(25)は逮捕後、母親に誤った嫌疑を掛けられていると訴え、「心配しないで」と伝えていた。

 インドネシアのインターネットメディア「ドゥティックコム」が17日報じた。

 ドゥティックによると、シティ容疑者と年齢が近く、親しくしていたおいは、逮捕後に容疑者がインドネシア・バンテン州セランの実家にいる母親に電話していたと明かした。事件翌日の14日夜には容疑者からおいにも連絡があり、「調子が良くない。セランに24日に戻る予定だ」と語ったという。

 また、容疑者は1月下旬に実家を訪れた際、マレーシアで制作されている「いたずら動画」に参加しているとおいに話していた。動画1回当たり200万~300万ルピア(約1万7000~2万5000円)の報酬が容疑者に支払われ、家計の足しにするため一部を実家に送金していた。


正男氏家族、マカオ警察が保護=香港紙
時事通信 2/18(土) 17:46配信

 【香港時事】北朝鮮の金正男氏暗殺事件で、18日付の香港紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストは、消息筋の話として、マカオ在住の正男氏の家族が地元警察に保護されていると伝えた。

 家族は事件後、身の安全を憂慮しているという。

 同紙によると、マカオには正男氏の2番目の妻と子供2人が暮らしている。警察当局は「住民らの安全を守るため、最善の取り組みを続けている」としながらも、家族の詳細な状況は明らかにしていない。


女性容疑者、「いたずら番組」と思い攻撃 金正男氏殺害
CNN.co.jp 2/18(土) 17:15配信

ジャカルタ(CNN) 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キムジョンナム)氏の毒殺容疑事件で逮捕されたインドネシア人の女性容疑者がテレビのお笑い物番組の一場面と思い込み、正男氏の顔面に液体を浴びせたと供述していることが17日わかった。

インドネシア国家警察のティト・カルナビアン長官が同国アチェ州での会見で明かした。シティ・アイシャ容疑者は外国の工作員が絡むとされる暗殺事件とは気付いていなかったと述べた。報酬は数ドルだったことも自供したとしている。

また、以前にも同様の方法で他人に液体を吹きかけたことが3~4度あるとも白状したという。同長官は今回は液体が危険な物質だった疑いがあると述べた。「彼女は利用されていた。液体を浴びせる目的は知らなかった」とも語った。

同容疑者に液体を渡した人物は特定されていない。

マレーシアの警察は事件に関連し、同国スランゴール州で17日、北朝鮮国籍の容疑者を新たに逮捕したことを明らかにしていた。この容疑者の事件での役目も不明となっている。

これで逮捕者はアイシャ容疑者の他、ベトナム旅券を保持していた女とマレーシア国籍の男を加え計4人となった。


北朝鮮籍の男を逮捕、金正男氏殺害に関与の疑い-マレーシア警察
Bloomberg 2/18(土) 17:10配信

マレーシア警察当局は、金正恩北朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏がクアラルンプールの国際空港で殺害された事件に絡み北朝鮮国籍の男1人を逮捕した。警察当局が声明で明らかにした。

所持していた身分証明書によると、逮捕されたのはリ・ジョンチョル容疑者(46)。同事件をめぐっては、2人の女性と男1人がこれまでに逮捕されている。

韓国の聯合ニュースはマレーシア当局がさらなる証拠収集などを目的に再び正男氏の検視を行うと報じていたが、国際空港のあるセランゴール州の警察首脳はこれを否定した。北朝鮮のカン・チョル駐マレーシア大使は、検視は北朝鮮当局者の立ち会いなしに行われたことから、これを認めないと主張していた。

原題:North Korean Arrested by Malaysia Police Over Kim Murder (1)(抜粋)


正男氏殺害事件、逮捕の女2人にダミー説 オウム事件凶器、猛毒VXガス使用か
夕刊フジ 2/18(土) 16:56配信

 金正男氏の殺害事件の実行犯とみられる女2人について、ダミー説が浮上した。北朝鮮の工作員にしては不自然な行動を取り、簡単に逮捕されているからだ。真の実行犯の存在すら、ささやかれ始めている。

 マレーシア警察は15日にベトナム旅券を持つ28歳の「ドアン・ティ・フォン」という女を逮捕、16日にはインドネシア人のシティ・アイシャ容疑者(25)逮捕した。

 地元メディアによると、アイシャ容疑者は調べに対し、「見知らぬ男に100ドル(約1万1400円)で持ちかけられた」と供述し、殺意を否認している。さらに、「いたずらビデオ」の撮影と説明され、前日に何度もリハーサルをしたと話しているという。

 ベトナム旅券の女の行動も不可解だ。白昼の空港で「LOL」と書かれたロゴのTシャツにミニスカートという目立つ服装をし、犯行後は空港に戻って逮捕された。自殺も覚悟し、工作活動に臨む北朝鮮工作員の行動として疑問が残る。

 正男氏が女2人による襲撃後も元気で、その後トイレに立ち寄って容体が悪化し、案内カウンターに駆け込んだとの情報がある。このため、真犯人は別にいるのではないかという見方すらある。

 一方、正男氏の殺害に使われた毒物として、韓国メディアは外交消息筋の話として、致死性の高いVXガスが使われた可能性があると報じた。

 VXガスといえば、オウム真理教による事件が思い出される。毒物事件に詳しい神奈川大の常石敬一名誉教授(化学史)は「かつてオウム真理教が使用し、1人が犠牲になっている。VXガスによって人が殺害された史上唯一の例だったが、正男氏がこれに続いたことになる」と語る。

 その恐ろしさについて、常石氏は「致死量はミリグラム単位で、猛毒サリンの10分の1程度と考えられる。短時間で効果がなくなるサリンと異なり、付着すると1週間程度は毒性が持続する」と説明し、続けた。

 「北朝鮮は化学兵器禁止条約に署名していないため、VXガスを製造していてもおかしくない」

 北朝鮮が危険な毒兵器を持っている可能性もあるのだ。恐ろしすぎる。


「北」パスポート所持の男逮捕か
ホウドウキョク 2/18(土) 15:41配信

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長の兄・金正男(キム・ジョンナム)氏がマレーシアで殺害された事件で、北朝鮮のパスポートを持った男が新たに逮捕されたと、現地メディアが伝えた。
一方、現地の北朝鮮大使が17日夜、遺体の引き渡しが行われていないことについて、マレーシア当局を批判した。
現地メディアによると、マレーシアの警察は17日夜、4人目の容疑者として、北朝鮮のパスポートを持った47歳の男を逮捕した。
この男は、マレーシアを頻繁に出入りしていたとみられ、警察がくわしい身元の確認を進めているという。
一方、17日夜遅く、正男氏の遺体が安置されている病院を、カン・チョル駐マレーシア北朝鮮大使が突然訪れ、入館を断られると、車を降りてFNNなどの取材に応じた。
カン・チョル駐マレーシア大使は「マレーシア側に遺体を即、無条件で引き渡すことを強く要求する」と述べ、「マレーシア当局は、われわれに何かを隠そうとしていると推認できる」と、対応を強く批判した。
また当初、マレーシア当局から「心臓発作で死亡した」と説明を受けたことを明かしたほか、北朝鮮が拒否した検視を「強行した」として、検視結果を受け入れないと表明した。


金正男氏殺害で男を逮捕、初の北朝鮮国籍 逮捕者計4人に
AFP=時事 2/18(土) 13:34配信

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中国の特別行政区マカオで、韓国メディアとのインタビューに臨む金正男氏(2010年6月4日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News

【AFP=時事】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム、Kim Jong-Nam)氏が殺害された事件で、マレーシア警察は18日、北朝鮮国籍の男を17日夜に逮捕したと発表した。

 逮捕された男はマレーシア政府が外国人労働者に発行した書類を持っており、これによると氏名は「リ・ジョンチョル(Ri Jong Chol)」で年齢は46歳だという。

 正男氏殺害に関連して逮捕された容疑者は計4人となった。北朝鮮国籍の容疑者の逮捕は初めて。【翻訳編集】 AFPBB News


金正男氏暗殺の謎:「白頭の血統」の視点から
新潮社 フォーサイト 2/18(土) 12:54配信

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄である金正男(キム・ジョンナム)氏が2月13日午前、マレーシアのクアラルプール空港で毒殺された。

■「金正男死亡の情報」

 実は、筆者は2月14日の午後の早い段階で、金正男氏が死亡したという情報に接した。韓国の情報機関・国家情報院が確認に動いているようだった。しかし、筆者は、この情報に敏感に反応できなかった。それには筆者なりの理由があった。年齢も若い金正男氏が死亡したとなると、考えられるのは「暗殺」だった。金正男氏を暗殺するとなると、それは常識的には北朝鮮しかない。

■「白頭の血統」

 北朝鮮では過去、凄まじい粛清が繰り返されてきた。幹部が粛清されたり、銃殺されたりすることはよくあることだ。しかし、これには例外があった。故金日成(キム・イルソン)主席の血筋を引く「白頭の血統」の者が殺されたことはない。金ファミリーでも、金正恩党委員長の叔父である張成沢(チャン・ソンテク)党行政部長が粛清・処刑され、金正男氏の叔母にあたる成蕙琅(ソン・ヘラン)の息子・李韓永(リ・ハンヨン)氏が亡命先のソウルで北朝鮮工作員とみられる者に銃殺されることはあった。しかし、張成沢氏も李韓永氏も金ファミリーであり、金日成主席の姻戚ではあるが、金日成主席の血は引いていない。

 北朝鮮では金日成主席の血統は「白頭の血統」と呼ばれ、「白頭の血統」への忠誠は北朝鮮を支えている核心的なイデオロギーだ。北朝鮮では「白頭の血統」は神聖不可侵の存在だ。このイデオロギーがあるから、北朝鮮の最高指導者は金日成主席の血統からしか出ず、ここから出す必要がある。

 金正日(キム・ジョンイル)総書記は金日成主席の後継をめぐり、金日成主席の弟である金英柱(キム・ヨンジュ)氏や異母弟である金平日(キム・ピョンイル)氏(現駐チェコ大使)との権力闘争を繰り広げた。金正日氏は後継者の座を獲得するために、叔父の金英柱氏や継母・金聖愛(キム・ソンエ)氏、金平日氏らにつながる人脈への徹底的な弾圧を加えた。これは「横枝(キョッカジ)叩き」といわれた。白頭の血統の中で幹が大きく育つためには「横枝」は刈らねばならないという論理だった。

 金正日氏がこの権力闘争に勝利して後継者の座を獲得するが、金英柱氏、金平日氏の命を奪うことはなかった。それは「白頭の血統」につながる人々であったからだ。金英柱氏は1993年に国家副主席として復権し、金平日氏は東欧の大使へ転出した。

 金正恩氏が最高権力者の座に座れたのは、彼の実力というよりは、彼が金日成主席の孫であり、金正日総書記の息子であるからだ。

■金正男氏を殺す必要があるのか? 

 金正日総書記は一時、金正男氏を要職に就けたことがある。後継も視野に、彼の実力を養わせ、その能力を見ようとしたとみられる。当然、周辺では後継者という目で彼を見て、彼の周辺に人が集まっただろう。しかし、結果的には金正男氏は父親の期待に応えられず、要職を解任されたようだ。

 それに加えて2001年5月に息子や2人の女性と日本のディズニーランドを見物に行こうとして成田空港で偽造旅券が発覚、強制追放された。これ以降は、1度の帰国を除いて、基本的に北朝鮮に帰らず、中国やマカオ、東南アジアを転々とする生活を続けていた。

 一時は海外のメディアのインタビューに答えたりしていたが、金正恩政権がスタートして以降は、本人自身がメディアとの接触を嫌い、自分の意見を語ることも避けていた。北朝鮮本国には彼を支える勢力はなくなり、金正恩氏にとっては、その地位を脅かすような存在ではなくなっていた。金正恩氏が現時点で、金正男氏を殺す必要性はないとみられた。

■殺害は「白頭の血統」の否定

 さらにこの時点で3日後の2月16日は金正日総書記誕生75周年の日だ。北朝鮮では金正日総書記の業績が強調され、金日成主席、金正日総書記、金正恩党委員長という「白頭の血統」の偉大性が称えられる。その直前に「白頭の血統」の直系である金正男氏を殺害するだろうか? 

 筆者は「金正恩党委員長が金正男氏を殺せば、それは金日成主席の孫、金正日総書記の息子を殺すことになる。それは自ら『白頭の血統』を否定することになる。そんなことをするだろうか。それは『白頭の血統』への忠誠という自分自身を支えているイデオロギーを自分自身で否定することになるのでは」と考えた。「『金正男暗殺』はよくある誤報騒ぎではないか」と考えた。

■金正男氏の死亡確認

 韓国の聯合ニュースは2月14日午後8時13分「北韓の金正恩の異母兄、金正男、マレーシアで殺される」と緊急報道を行った。韓国ではその前に朝鮮日報系のケーブルテレビ「テレビ朝鮮」が同午後7時40分に「金正男氏マレーシアで殺される」と報じていた。

 この時点での各種情報を総合してみると、金正男氏がマレーシアのクアラルンプール空港で何者かに毒殺されたことは事実とみられた。

 筆者はその時点でも、金正恩政権が金正男氏を殺害してプラスになることよりも、マイナスの方が大きいという考えからは解放されなかった。合理的に考えれば、金正恩政権が金正男氏を殺さなければならない重大な理由は見つからない。しかし、犯行は北朝鮮以外に考えにくいという疑問に陥った。

 マレーシアのザヒド副首相は16日、記者会見で、殺害されたのは正男氏だと正式発表した。死亡した男性は北朝鮮旅券を所持し、その名前は「キム・チョル」となっており、「1970年6月10日 平壌生まれ」となっていた。金正男氏は1971年5月10日生まれとされている。彼がしばしば「キム・チョル」という偽名を使っていたという情報もあった。マレーシア当局は韓国政府が提供した指紋やDNAと照合し、金正男氏と確認したとみられる。

■不可思議な暗殺手法

  マレーシアの警察当局は2月17日午前の段階でベトナム旅券を保持した女性とインドネシア旅券を保持した女性の2人の身柄を拘束し、2人に犯行を指示したと見られている4人の男性の行方を追っている。

 しかし、ベトナム旅券を持った女性はこうした犯行を行うにしては極めて目立つ「LOL」と大きなロゴが書かれたシャツを着て、犯行後も空港近くのホテルにいるなどテロ犯とは思えない行動を取っている。一方では、ホテルで髪の毛を大量に切って、イメージを変えようとした形跡があるなど不審な点もある。

 マレーシア紙・東方日報は、女は男4人から「悪ふざけをしよう」と持ち掛けられ、別の女と2人で正男氏を襲ったと供述していると報じた。女らはスプレーを吹きかけ、ハンカチで顔を10秒近く押さえたという。

 韓国メディアは北朝鮮の女性工作員が第三国の偽造旅券を使って行った犯行の可能性を繰り返し報じたが、インドネシア政府はインドネシア女性の所有していた旅券は偽造ではなく本物であるとした。

■「外部発注」の可能性? 

 こうなってくると考えられるのは、北朝鮮が金正男氏の殺害を第三者に依頼したということだ。

 しかし、北朝鮮がこうしたテロ行為を「外部発注」するケースは極めてまれだ。第三者に犯行を依頼し、最後の段階で裏切られれば、自分たちの犯行がばれてしまう。北朝鮮のテロの多くは、長年の訓練を積んだ工作員の犯行だ。

 過去のテロ事件で唯一の例外といえるのは、1986年のソウル・アジア大会開催を前にした金浦空港爆破テロ事件だ。この事件は爆破に使われた爆弾が過去に北朝鮮が使った爆弾と似ているとみられたことなどから、韓国政府は北朝鮮の犯行とした。しかし、北朝鮮の犯行を裏付ける明確な証拠はなかった。

 朝鮮日報系の月刊誌「月刊朝鮮」は2009年3月号で、この事件は旧西ドイツの赤軍派要員が英国人に偽装し、金浦空港のゴミ箱に爆発物を置いて香港に出国した事件だったことが旧東ドイツ情報機関の資料にあったと報じた。同誌は、この事件はアブニダルの組織が北朝鮮の依頼で行ったものだとした。

 しかし、この場合も第三国とはいえ、専門の工作員の犯行である。今回の犯行の手口をみていると、結果的に殺害には成功したが、プロの犯行のようには見えない。16日に逮捕されたインドネシア人の女性容疑者は、見知らぬ男に「いたずらビデオ」の撮影を持ち掛けられたと供述している。

■北朝鮮は沈黙、崔龍海氏が姿見せず

 この事件に北朝鮮側は2月17日現在、沈黙を守っている。北朝鮮では2月15日に平壌で「わが党と人民の偉大な首領である偉大な領導者、金正日同志誕生75周年慶祝中央報告大会」が開かれた。金正恩氏も出席したが、極めて堅くて暗い表情だった。

 さらに、金正恩党委員長は16日午前零時(日本時間同零時半)には金日成主席や金正日総書記の遺体が安置された錦繍山太陽宮殿を、幹部を引き連れて訪問した。

 中央報告大会と錦繍山太陽宮殿訪問で関心を引いたのは崔龍海(チェ・リョンヘ)党中央委員会副委員長と、国家安全保衛相を解任されたとされる金元弘(キム・ウォンホ)氏の姿がなかったことである。金元弘氏の姿が見えなかったのは革命化教育を受けているためとみられるが、2月1日の行事には姿を見せていた崔龍海氏の姿がないことが関心を呼んでいる。

 韓国統一部は「身辺異常説まで考えるにはまだ無理がある」としている。一部では訪中説も出ているが、これも確認されていない。

 北朝鮮が今回の金正男氏の暗殺に直接的に言及する可能性は低いとみられる。

 問題はマレーシア当局の捜査がどう進展するかだ。身柄を拘束している2人に犯行を指示したとみられる4人の男がどういう人物たちなのか、北朝鮮の関与が出てくるのかだ。場合によっては、事件の真相は不明のままになる可能性もある。

■韓国当局は「5年前の暗殺指令が生きている」

 韓国の情報機関・国家情報院が2月15日に国会の情報委員会へ報告したところでは、北朝鮮は金正恩政権スタート直後の「2012年から金正恩氏の暗殺を図っていた」とした。さらに、李炳浩(イ・ビョンホ)国家情報院長は「金正男暗殺は金正恩政権執権以後、『スタンディング オーダー』(取り消されるまで有効な命令)だった」とし「2012年に本格的な試みがあり、その後の2012年4月に金正男氏が『私と私の家族を助けてくれ』と書信を送った」と述べた。

 しかし金正男氏は、以前は行動の拠点を北京などの中国に置いていたが、中国の監視を嫌い、マカオや東南アジアに拠点を移した。自分や家族の身の危険を感じていたのなら中国を離れただろうか。また、日本のメディアをはじめ、実は密かに金正男氏と交流をしていた人たちは多い。そうした「アマチュア」でもコンタクトが可能だったし、映像で紹介されているように金正男氏は1人で自由に活動してきた。5年前の暗殺指令がずっと有効ならもっと早くにいつでも殺害できたのではないか。

■張成沢事件の余波

 筆者は今回の事件にそうした疑問を持ちながら、しかし、もし、北朝鮮が行った暗殺であるなら、それは金正恩党委員長の個人的な感情のためではないかと思うようになった。あくまでも、北朝鮮の犯行が立証されればという前提での推論だ。

 まず考えられるのは、張成沢党行政部長粛清の余波だ。張成沢氏に連なった勢力はほぼ根絶やしにしたが、金正恩党委員長はその後も張成沢氏の業績となるようなものをすべて否定し、その痕跡を残さないようにしている。それは偏執的なものだ。金正男氏は幼いときから金慶喜(キム・ギョンヒ)・張成沢夫妻の世話になってきた。金正男氏が2001年に日本から国外追放されて以降も、金慶喜・張成沢夫妻と連絡を取ってきたようだ。張成沢氏が海外に秘密資金を置いていて、金正男氏がそれと関連していた可能性は高い。

 そして、金正恩氏が張成沢氏の粛清活動を続けている中で、再び金正男氏の存在が浮上した可能性はある。今回の事件を張成沢氏粛清事件の延長とみる見方だ。

 さらに本質的な動機はやはり「白頭の血統」だ。「白頭の血統」を考えると、この血統の嫡流は金日成主席から長男の金正日総書記、それから長男の金正男氏になる。金正恩氏は金正日総書記の3男である。金正恩氏が自身を「白頭の血統」の傍流であると考えれば、嫡流の金正男氏の存在は許せないだろう。

 さらに、金日成主席は、最初は金正男氏の存在を知らなかった。金正日総書記には金英淑(キム・ヨンスク)氏という本妻がおり、金正男氏の母・成蕙琳(ソン・ヘリム)氏との同棲は、金日成主席には秘密であった。しかし、後にこれが金日成主席の知るところになった。この時に取りなしたのも金慶喜・張成沢夫妻である。しかし、金日成主席は、金正男氏の存在を知ると初孫として溺愛する。

 韓国の朴振(パク・ジン)元議員は聯合ニュースとのインタビューで、カーター元大統領が1994年に訪朝して金日成主席と会った時の話を、その直後に会った金泳三(キム・ヨンサム)大統領に語ったエピソードとして紹介した。朴元議員は当時、金泳三大統領の通訳だった。

 カーター元大統領が金日成主席に「趣味は何か」と尋ねると「われわれ夫婦は釣りと狩りが好きだ」と語った。そして「息子(金正日総書記)は党と軍の仕事のために狩りをする時間はなく、孫(金正男氏)と釣りを楽しむ具合です」「私が一番大切にする孫」と語り、金正男氏への愛情を語った。

 金正恩氏は現在、偶像化作業を行っているが、まだ金日成主席と一緒に写した写真は公表されていない。金正恩党委員長は1984年生まれとみられるが、1994年に亡くなった金日成主席が金正恩党委員長の存在を知っていたかどうかは不明だ。これは今後の金正恩党委員長の偶像化作業にとっては大きな弱点だ。

 さらに、金正男氏の母、成蕙琳氏も、金正恩党委員長の母・高英姫(コ・ヨンヒ)氏も正妻ではない。さらに、高英姫氏は在日出身というハンディを抱えている。

 こうした状況を考えると、金正恩氏は「白頭の血統」の視点からある種のコンプレックスを持っているとも考えられる。自分より優れた血筋に当たる金正男氏の存在を容認できないという心理に陥る危険性だ。金正恩氏の偏狭な考えが金正男氏の暗殺につながった可能性はある。

■横枝叩きと制止者の不在

 激しい権力闘争と粛清が繰り返された北朝鮮においてなぜ「白頭の血統」に犠牲者が出なかったのかを考える時に、金日成主席の存在を考えざるを得ない。金正日総書記が、自らが後継者になるために、金日成主席の弟の金英柱氏や妻の金聖愛氏、息子の金平日氏への圧迫を強めても、金日成主席は殺すことは許さなかったはずだ。金正日総書記は金日成主席の下で自らの権力を構築してきただけに手が出せなかったといえる。

 金正日総書記が「横枝叩き」として、金英柱氏や金聖愛氏、金平日氏を圧迫したように、金正恩氏は自らにとって「最大の横枝」である金正男氏を除去したのかもしれない。金正恩氏はこの「横枝」は放置すれば「幹」の成長を妨げると考えたのだろう。

 金正日時代には金日成主席という強大な抑止者がいた。しかし、現在は、金日成主席のような存在はいない。金正恩氏と金正男氏の父の金正日総書記もいない。「白頭の血統」に危害を加えることを止める強力な抑止者が不在だ。本来ならば、これは金日成主席の娘であり、金正日総書記の妹である金慶喜氏が果たすべき役割である。しかし、金慶喜氏は夫の張成沢氏の粛清以降、もはや金正恩氏に影響力を行使できるほどの存在ではない。

 しかし、もし、金正恩党委員長が金正男氏の暗殺を指示したのであれば、それは北朝鮮という国がこれまでつくり上げてきた「白頭の血統」というイデオロギーを否定するものだ。金正男氏の暗殺はすぐには北朝鮮内に広がらなくても、韓国側の政治宣伝などにより、次第に住民の間に広まるだろう。「白頭の血統」というイデオロギーが、単なる権力闘争のレベルに引きずり落ちる危険性がある。それは金正恩氏が目指している、自身の偶像化作業に難関をつくることになりはしないだろうか。


マレーシア当局、親族のDNA提供なければ遺体引き渡さず 金正男氏殺害
CNN.co.jp 2/18(土) 11:45配信

(CNN) 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キムジョンナム)氏がマレーシアで殺害された事件で、同国セランゴール州の警察トップは18日までに、正男氏の近親者からDNAサンプルの提出がない限り遺体を北朝鮮側に引き渡さず、検視報告書も公表しない方針を明らかにした。

北朝鮮側は遺体の引き渡しを求めているが、マレーシア当局は捜査が完了するまで引き渡さないとの姿勢を示している。北朝鮮の駐マレーシア大使は、北朝鮮は同国当局者の立ち会っていない「強制的な」検視結果を受け入れず、遺体の即時引き渡しを求めるとする声明を発表した。

声明ではまた、マレーシア側が当初、正男氏は病院への搬送中に心臓発作で死亡したと大使館当局者に説明していたと指摘。北朝鮮政府に敵対的な勢力と「共謀」しているとして、マレーシアを批判した。

正男氏は13日、マレーシアのクアラルンプール国際空港で襲撃された後に死亡した。正男氏の殺害に関連してこれまでに、インドネシア人の女、マレーシア人の男、ベトナムの身分証明書を持った女の3人が逮捕された。男はインドネシア人の女の交際相手。

正男氏の死をめぐっては、韓国国会情報委員会の李轍雨(イチョルウ)委員長が15日、公式に殺害事件と発表。「アジア人女性2人」により毒殺されたとの見解を示した。韓国がこうした情報を入手した経緯や、殺害の際に使われた毒物の種類は明かさなかった。

検視により事態解明が進む可能性もあったが、検視は15日に終わったにもかかわらず、結果は公表されていない。マレーシアのザヒド副首相によれば、これまでのところ遺体の引き取りを申し出てきた近親者はいないという。


<金正男氏殺害>「暗殺首謀のスパイか」逮捕の北朝鮮籍の男
毎日新聞 2/18(土) 11:38配信

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金正男氏殺害を巡る関係者

 ◇華字紙「中国報」報道 マレーシアへの複数回の入国記録

 【クアラルンプール西脇真一、平野光芳】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏(45)がマレーシアで襲撃・殺害された事件で、マレーシアの警察は18日、首都クアラルンプール近郊で17日に北朝鮮籍の男、リ・ジョンチョル容疑者(46)を金正男氏の死亡に関与した容疑で逮捕したと発表した。華字紙「中国報」(電子版)によると、襲撃現場の空港から逃走した男4人女2人のうちの1人とみられる。警察は実行役としてインドネシア国籍とベトナム国籍の女2人を既に逮捕している。

 マレーシアの英字紙「ニュー・ストレーツ・タイムズ」は18日、容疑者の男らのうち1人が金正男氏の移動を約1年間監視していたと報じた。中国報は16日、3カ月前から実行役の勧誘が進められたと伝えた。

 中国報や華字紙「東方日報」(電子版)によると、17日に逮捕された男の旅券にはマレーシアやインドネシアへの複数回の入国記録があった。中国報はこの男が「金正男氏暗殺を首謀したスパイの可能性がある」と見てマレーシアの警察が確認中だと伝えた。

 また、別の華字紙「星洲日報」(同)によると、地元警察当局は容疑者の男ら4人の顔写真を国内各州の警察に配布し、逃走中の3人を全国手配した。今回捕まった北朝鮮籍の男は事件当時、現場の空港で実行犯の女らの犯行を見届けた手配中の男らと話していたという。


容疑者の女は「だまされた被害者」=インドネシア副大統領が主張―金正男氏暗殺
時事通信 2/18(土) 11:26配信

 【ジャカルタ時事】北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏がマレーシアで暗殺された事件で、インドネシアのカラ副大統領は17日、記者団に対し、逮捕されたインドネシア人の女、シティ・アイシャ容疑者(25)について「彼女はだまされた被害者だ」と主張し、北朝鮮工作員ではないとの見解を示した。

 一方、インドネシア外務省幹部は同日、在マレーシア大使館に対し、シティ・アイシャ容疑者との領事面会を求めるよう指示したと明らかにした。通訳や弁護士の選定など法的支援を行うチームを派遣したという。

 また、外務省幹部は同容疑者について、旅券の履歴によれば、ビザなしでマレーシアとの間を何回も行き来していたが、「就労ビザではなく、移民労働者ではない」と語った。

 地元メディアによると、同容疑者には子どもが1人いる。容疑者の知人は取材に対し、「彼女はいい女性だ。誰にでも親切で、よくお祈りをしていた」と話した。北朝鮮工作員説については「そうは思わない。英語すら話せない。誰かを殺すなんて考えられない」と強調した。


<金正男氏殺害>北朝鮮大使館がマレーシア政府を強く非難
毎日新聞 2/18(土) 11:24配信

 ◇公式の初反応 「遺体の検視結果も受け入れない」と主張

 【クアラルンプール平野光芳】金正男(キム・ジョンナム)氏の殺害事件に関連し、在マレーシア北朝鮮大使館は17日、金氏の遺体返還を認めていないマレーシア政府を「反北朝鮮の勢力と結託している」と強く非難する声明を発表した。遺体の検視結果も受け入れないと主張している。

 マレーシア警察は金氏の家族が身元確認のためにDNAのサンプルを提供するまでは遺体の保管を続ける方針で、両政府間の対立があらわになっている。事件を巡り北朝鮮から公式の反応が出たのは初めて。

 声明で北朝鮮は、マレーシア政府が当初、「心臓発作で死亡した」と説明していたと主張。北朝鮮は外交官パスポート保持者の遺体であったため司法解剖を拒んだが、マレーシア側が無断で立ち会いもなく実施したとしている。また17日にはマレーシア警察高官に面会し即時引き渡しを求めたが、拒否されたという。


北朝鮮籍の46歳男を逮捕、現地紙「主犯格か」
読売新聞 2/18(土) 11:15配信

 【クアラルンプール=吉田健一、児玉浩太郎】マレーシアのクアラルンプール国際空港で北朝鮮の金正男(キムジョンナム)氏(45)が殺害された事件で、マレーシア警察は18日、事件に関与した疑いで、北朝鮮籍のリ・ジョンチョル容疑者(46)を逮捕したと発表した。

 逮捕は17日夜。発表によると、リ容疑者はマレーシア在住で、同国が発行する身分証を持っていた。

 マレーシアの中国語各紙(電子版)は17日夜、警察当局が、正男氏殺害に関わったとみられる北朝鮮旅券を持つ男1人を逮捕したと一斉に伝えていた。男が正男氏殺害グループのリーダー格の可能性もあるとみていると報じている。

 現地紙・東方日報によると、男は、実行犯の一人とされるインドネシア旅券を持つシティ・アイシャー容疑者(25)に最初に犯行を持ちかけた人物。マレーシアやインドネシアに複数回入国していたという。


<金正男氏殺害>マカオの遺族か北朝鮮か 遺体めぐり綱引き
毎日新聞 2/18(土) 11:12配信

 【クアラルンプール西脇真一】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏(45)がクアラルンプール国際空港で殺害された事件で、マカオにいる正男氏の家族が在マレーシア中国大使館を通じ遺体の引き取りを求めていることが17日、マレーシア政府関係者の話で分かった。北朝鮮大使館も早期引き渡しを求めており、双方の要求がぶつかる可能性がある。

 マレーシア政府は既に遺体が金正男氏だと認めたが、遺族にDNA試料の提供を要求。「サンプルが提供されない限り、遺体は搬出しない」としている。

 政府関係者によると、既に家族関係者がクアラルンプールを訪ね、中国大使館に協力を要請したという。

 一方、北朝鮮大使館は13日に正男氏の死亡が確認されると、すぐに火葬するよう要求。司法解剖を避け身元を隠す目的とみられるが、マレーシア政府は重大事件のため拒否し、2日後の15日に司法解剖が実施された。

 15日は複数の北朝鮮大使館員が病院の遺体安置施設に詰めかけ、午後には大使も姿を見せ長時間滞在した。その後も遺体の早期引き渡しを求めている。地元紙によると、18日に2度目の司法解剖が行われる。

 「正男氏とみられる男性が殺害された」との報道は14日にあったが、マレーシアのザヒド副首相が正男氏であることを確認したのは16日になってから。この際、ザヒド氏は遺体に関する警察や医療的な手続きが終わり次第、北朝鮮大使館を通じ遺族に引き渡されると語った。ただ、引き取りを強く要求している北朝鮮大使館が、遺族に遺体をそのまま渡すのかは不明だ。


暴走するワイドショー 金正男氏暗殺関連で
Japan In-depth 2/18(土) 10:35配信

思わず耳を疑ったのは2月16日(金)TBS系列の朝の情報番組「白熱ライブ ビビット」を見ていた時だ。
連日どの局も「金正男暗殺事件」を取り上げているのはわかる。日本で身柄拘束されたこともある故金日成の長男金正男(キム・ジョンナム)氏の暗殺のニュースがこれだけの耳目を集めるのは当然のことだろう。つい最近、12日に北朝鮮は弾道ミサイルを発射したばかりでもある。

その中で同番組は、金正男氏の長男、金漢率(キム・ハンソル)氏が「次の(暗殺の)ターゲット」だと大々的に報じたのだ。金漢率氏については2012年に海外テレビ局のインタビューを受けたこともあり映像もある。現在の金正恩(キム・ジョンウン)体制に対する批判ともとれる発言もあったことから以前から金漢率氏が注目されていたのは事実だが、今その父が暗殺された直後に「次のターゲット」として煽るのはいかにも不謹慎な気がする。しかも、スタジオでは金漢率氏が次に暗殺される、されないとコメンテーター陣が予測するという内容だった。倫理的にどうなのだろうか、と首を傾げざるを得ない。そもそも北朝鮮関連の情報はほとんどがウラの取れない二次情報だ。従ってスタジオで専門家として解説している人も憶測を語っているに過ぎないケースが多い。一方的な情報を流して視聴者をミスリードすることがあってはならないのだ。

金漢率氏関連報道について、制作側は「視聴者の知る権利に答えただけだ」とか、「国際テロの脅威を知らせる為に必要な情報だ」とか、いくらでも言えるだろうが、番組で取り上げるべきは、ミサイル開発を押し進め、我が国や米国に軍事的脅威を与え続けている北朝鮮をどう封じ込めるか、ということに尽きる。金正男氏暗殺の犯人がまだわかってない時点で「次のターゲット」は誰か予測することでは決してないだろう。

おりしも国会では、「組織犯罪処罰法改正案」が審議中だ。その中で「テロ等準備罪」を巡り、与野党激しい論戦を展開している。2020年のオリンピック・パラリンピックを控える日本にはテロを未然に防止する法律がない。マレーシアで起きたようなテロが日本で起きない保証はない。テロリストはソフト・ターゲットを狙うものだ。何の準備もない日本がターゲットになる可能性は高い。既に日本はISの標的国となっているが、トランプ米大統領がIS殲滅を掲げる中、その最大の同盟国である日本への攻撃は強まることはあれ、弱まることはないだろう。特に核施設への攻撃やサイバーテロなどに対しては、最大級の警戒が必要なはずだ。

ワイドショーには野次馬的議論に時間を費やすのではなく、テロに対する日本の脆弱性をどうしたら変えていけるのか、といった本質的な議論を展開すべきだ。一般大衆への影響力が甚大なだけに、ワイドショー制作者には猛省を促したい


金正男氏殺害 北朝鮮旅券の男逮捕 4人を指名手配 北大使は突然声明「マレーシアが一方的に解剖」
産経新聞 2/18(土) 10:21配信

 【クアラルンプール=吉村英輝】マレーシアで北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏が殺害された事件で、マレーシア紙、星洲日報(電子版)は18日、マレーシア警察当局が17日に北朝鮮の旅券を持つ男1人を逮捕したと報じた。

 同紙によると、警察は、実行犯とみられる女2人に犯行を持ちかけた容疑で男4人を指名手配した。逮捕されたのは、4人のうちの1人とみられる。警察は指名手配者らの写真を全国の警察署に配布し、行方を追っているという。

 一方、在マレーシアの北朝鮮大使は17日夜、正男氏の遺体が安置されている病院の前で声明を出し、マレーシア側が遺体を早期に引き渡すよう求めた。

 大使は病院前に集まっていた記者団に向かって、マレーシア当局が遺体を速やかに引き渡さないのは「何かを隠し、欺こうとしているからだ。我々に敵対的な勢力と結託している」と述べて、強く非難。司法解剖は北朝鮮の許可なく行われたもので、「結果はとうてい受け入れられない」と主張した。

 大使はこれと前後して、文書による声明も発表。マレーシア側が当初、病院に搬送中に男性が「心臓発作」で死亡したため、北朝鮮国民かどうかを確認してほしいと要請してきたと明かした上で、マレーシア側が解剖を「一方的に実施した」ことへの不満を表明した。北朝鮮に不利な解剖結果を出すのを防ぐため、マレーシア側に圧力をかける狙いとみられる。


<金正男氏暗殺>異母弟に追われた兄の悲しい最期
毎日新聞 2/18(土) 9:30配信

 北朝鮮の故金正日(キム・ジョンイル)総書記の長男・金正男(キム・ジョンナム)氏(45)が2月13日、マレーシア・クアラルンプールの空港で暗殺されました。なぜ今殺されなければならなかったのか。元毎日新聞ソウル支局長で、朝鮮半島情勢に詳しい大澤文護・千葉科学大学教授のリポートです。

 ◇みせしめのための暗殺?

 金正男氏暗殺が世界に与えた衝撃は、いまだ収まっていない。韓国の情報機関、国家情報院は2月15日、「毒物によって殺害された」との見方を示した。韓国メディアは北朝鮮の複数の女性工作員による暗殺と報じ、暗殺の背景をめぐる記事が飛び交っている。

 韓国の北朝鮮専門家は、正男氏暗殺の理由について、高額な海外滞在費を北朝鮮当局に要求し続け、拒否されると欧米への亡命をちらつかせたため、金正恩(キム・ジョンウン)・朝鮮労働党委員長が見せしめのために暗殺許可を下したと分析している。

 権力中枢を離れて長い時間がたった正男氏の死亡によって、北朝鮮の権力構造に変化が起きることはない。だが、北朝鮮工作員による暗殺だった証拠が明らかにされれば、米政府と議会は2008年に解除した北朝鮮の「テロ支援国家」指定を再検討するなどして、金正恩体制の国際的孤立は一層強まるとみられる。

 ◇複雑な家庭事情の下に生まれる

 金正男氏が後継者になれなかった背景には、金一家の複雑な「家庭事情」があると言われる。

 韓国の研究によると、正男氏の生母、成恵琳(ソン・ヘリム、1937~2002年)は金正日総書記と出会った時は既婚者だったため、まだ健在だった建国者の金日成(キム・イルソン)主席は結婚に猛反対した。だが、「金総書記が強制的に離婚させ、同居生活を始めて生まれたのが正男」(世宗研究所、鄭成長首席研究委員の話)であったため、金総書記の次の妻となった女性が金正恩委員長らを産んだ後は、正男氏は権力中枢から遠ざけられた。

 正男氏はスイス・ジュネーブの国際学校、モスクワのフランス語学校などで学び、英語、フランス語、ロシア語を駆使できたため、北朝鮮当局から提供を受けた生活費で外国での生活を続けた。

 1996年に伯母の成恵琅(ソン・ヘラン)氏が米国に亡命すると、北朝鮮指導部から「危険視」され始め、2001年、ドミニカ共和国の偽造旅券で日本に密入国しようとして摘発されたことで北朝鮮権力中枢部から完全に除外された。

 ◇張成沢氏粛清後は対外的な接触避ける

 2011年末、父・金正日総書記が死去した直後からは、米国や欧州への亡命をたびたび希望した。だが正男氏の受け入れを表明する欧米の国はなかった。長く北朝鮮を離れて暮らした正男氏は、北朝鮮中枢部の情報を持っておらず、各国が金正恩政権への刺激を避けたためとみられている。

 その後、正男氏は外国の報道関係者らと接触して、「権力世襲」に否定的な見解を主張するなどしている。

 だが、正男氏を担いで権力を握ろうと企図した張成沢(チャン・ソンテク)氏(金正日総書記の実妹の夫)が2013年に粛清された後は、親族といえども厳しく処断する金正恩委員長の態度に正男氏は恐れをなし、対外的な接触を避け、北朝鮮当局に生活費を要求し続けながらアジアと欧州を行き来する暮らしを続けるしかなかった。


体制への「脅威」排除=金正恩氏の危機感反映-正男氏の暗殺・北朝鮮〔深層探訪〕
時事通信 2/18(土) 8:29配信

 北朝鮮の金正男氏暗殺には最高指導者である金正恩朝鮮労働党委員長の「指示があった」(韓国の情報機関・国家情報院)との見方が有力だ。独裁体制を強化する金委員長にとって、故金正日総書記を同じ父とする異母兄の正男氏は、自らの権力の正統性を揺るがしかねない「脅威」と映る。ただ、長年本国を離れ、影響力の薄い正男氏の排除には、権力継承後5年たっても「偶像化」が進まない正恩氏の危機感がうかがえる。

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 ◇「血筋」が正統性
 金総書記と成恵琳氏の間に生まれた正男氏は、金総書記が新たな夫人に高英姫氏を迎えると疎遠となり、高氏が産んだ金正哲氏、正恩氏とは確執があった。金総書記も権力掌握過程で異母弟の金平一チェコ大使を「キョッカジ(脇の枝)」と呼び、権力中枢から遠ざけた経緯があり、正恩氏は父の手法を暗殺という暴力的な手法で踏襲した形だ。

 十分な権力基盤を持たないまま最高指導者にまつりあげられた正恩氏には、建国の父とされる金日成主席からつながる3代目としての「血筋」しか権力継承の正統性がない。韓国の北朝鮮専門家は「核実験やミサイル発射などで指導力をアピールしているが、祖父や父のような『偶像化』には程遠い。同じ血筋を持つ正男氏が権力掌握の障害になりかねないと判断したのだろう」と指摘する。

 ◇体制引き締め狙う
 金委員長は権力を継承してから、2013年に1回、16年には2回の核実験を実施し、米国に対抗する強い指導力を誇示した。しかし、国際的に孤立し、制裁により経済の本格的な立て直しは難航している。今年の新年の辞では「能力が至らないもどかしさと自責の念で昨年1年を送った」と無謬(むびゅう)であるはずの最高指導者が言及した異例の反省に注目が集まった。

 昨夏に韓国へ亡命した北朝鮮のテ・ヨンホ元駐英公使は「北朝鮮の社会では金正恩政権への反感が強まっている」と指摘する。正恩氏は1月に、最側近の1人で秘密警察トップに当たる金元弘国家保衛相を解任したほか、今月12日にはトランプ米政権の発足後初めて弾道ミサイルを発射。指導層が動揺する中、対外的な緊張を高め、体制の引き締めを図る狙いがあるとみられる。

 ◇「カード」失った中国
 正男氏は金総書記の生前から本国には帰らず、マカオなどに滞在し、中国と良好な関係を築いてきた。13年に処刑された中朝の「パイプ役」張成沢氏も正男氏を支援していたとされる。国家情報院によれば、北京とマカオに正男氏の家族が居住しており、中国当局の保護を受けているという。

 中韓筋は「中国は北朝鮮に対処する上で、金正恩氏に対抗する『交渉カード』として、正男氏を厚遇してきた」と指摘。張氏の処刑後と同様に、正男氏の暗殺で中朝関係がさらに冷え込むことも予想されるが、正男氏は金総書記の生前と異なり、対中関係での役割は限定的だったとされる。

 中国外務省の耿爽・副報道局長は正男氏暗殺について「マレーシアが現在調査中だ」と具体的な論評を避け、北朝鮮への配慮をにじませた。同筋は「正男氏が暗殺され、カードがなくなってしまった以上、中国は大きな問題にしないだろう」との見方を示した。(ソウル、北京時事)

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