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2016年11月10日 (木)

アメリカ大統領選挙、ドナルド・トランプが勝利・15

8日(日本時間9日)のアメリカ大統領選挙は、大接戦の末、共和党候補・ドナルド・トランプが民主党候補・ヒラリー・クリントンを抑えて勝利した。

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リンク:中国にとってトランプの自国優先は「我が意を得たり」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:マスコミのトランプ叩きが米大統領選の行方を決めた - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ヒラリーに投票したトランプホテルの清掃係も!米国民の胸の内 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプがつかんだ米国庶民の本心、前駐米大使が語る - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:NY外為:ドル続伸、トランプ政権期待でインフレ見通し高まる - 速報:Yahoo!ニュース.
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リンク:LME銅:続伸、トランプ氏勝利で需要拡大観測強まる-NY銅も上昇 - 速報:Yahoo!ニュース.
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以下、参考のために同記事を引用

トランプ大統領がたぶんもたらす「途方もないリスク」講座
ダイヤモンド・オンライン 11/11(金) 6:00配信

● よもや来るまいと思っていた 狼が本当に来てしまった

 今年3月、ダイヤモンド・オンラインで「たぶん誕生するトランプ大統領が日本経済を危機に陥れる」という記事を書いた。支持者が一番多い候補だからトランプ大統領が誕生する可能性は一番高いと予測したのだが、結果的にその通りにアメリカの有権者が動いたことになる。

 アメリカでは今、下流に転落した白人層の怒りが大きい。アメリカの人口の65%が白人で、その90%が下流層に転落したことを嘆いている。65%と90%をかけ算してみるとわかるが、要するに約半数のアメリカ人が怒れるプアな白人層で、この層がトランプ候補の一番の支持者だったというのが、今回の選挙結果の構造だ。

 さて、6月の英国EU離脱ショックに続いて、今度はトランプ大統領誕生にショックを受けている人が多いらしい。「狼が来るぞぉ」と言う警告を何度か聞いていたはずだが、「まさか狼が来るとは思わなかった」というわけだ。まあ、こうなった以上仕方がない。だから今回は「これから何が起きるのか? 」について簡単に解説したいと思う。

 そもそも、アメリカ大統領には強力な権限が与えられている。その中で、トランプ大統領の誕生がこれまでと大きく違ってくるポイントが3つある。閣僚の任免権、議会への拒否権、そして米軍の指揮権の3つの大統領権限が、実は次期政権ではとても重要になる。その意味を解説しよう。

 まず、行政の長としての閣僚の任免権だが、トランプ氏以外の政治家の場合、ホワイトハウス入りした段階で必ず大企業や利権集団の「ひもつき」人事に縛られるようになる。ブッシュ政権の閣僚があれほど悪辣な面々だったのも、オバマ政権が選挙の公約とは反対の政策を実行せざるを得ないのも、すべて諸悪の根源は大統領選挙に莫大な資金がかかることにある。

 選挙資金で色々な方面に借りをつくるがゆえに、モンサントやエクソン、ハリバートンといった巨大企業の経営陣が閣僚として政権に送り込まれることになる。ブッシュ政権は特にこの傾向がひどかった。ブッシュ大統領が「国益に反する」という理由で環境問題の国際協定である京都議定書の批准を取り消したことがあるが、これはブッシュ政権が石油業界のひもつきだったからに他ならない。

 ところがトランプ氏の選挙戦は、基本的に自己資金で賄っている。だから大統領就任後は、閣僚人事を比較的自由に選ぶことができる。ここが実は、興味深いトランプ氏の強みになる。ある意味で、自分がやりたい政策を推進することができることになるからだ。その点で言えば、トランプ政権はオバマ政権よりもはるかに実行力がある政権になる可能性がある。

● 大統領最大の武器「議会への拒否権」 をトランプはどう使うか? 

 次に、トランプ大統領の最大の武器になるのが2つ目のポイントである米国議会への拒否権だ。これはアメリカ大統領最大の武器で、議会を通過した法案を大統領が拒否することができる。大統領に拒否された法案は、議会で再度3分の2以上の賛成が得られない限りは廃案になる。

 具体的に言えば、TPPは反故になってしまう可能性が高い。トランプ政権誕生後にTPP法案が議会を通過しても、保護貿易を復活させたいトランプ大統領は拒否権を発動するだろう。TPPは議会を通過したとしても、おそらく僅差での通過になるだろうから、議会で再度3分の2の賛成を得ることは難しいだろう。

 こうして、アメリカの雇用を減らすような自由貿易プランは、大統領が法案をつぶすことでコントロールできるようになる。代わりに、移民を制限するような結果につながる法案はそのまま発効するだろう。

 行政権限でも同じことをやるはずだ。トランプ大統領は、かつてレーガン大統領時代に日本に対して行ったように、中国やメキシコに貿易制裁を加えることにもなるだろう。貿易摩擦と戦う大統領として、トランプ氏が大きな権力をふるうことになるのは間違いないと思われる。

 そして3つ目に重要なのは、軍の最高指揮官としての大統領権限だ。実はトランプ氏は、アメリカが世界の警察として軍を世界中に派遣していることを「コストの無駄だ」と考えている。だから地球上の様々な紛争地域で、米国軍の展開が縮小されるだろう。

 これは、イラクやシリアから紛争がなくなって幸せが訪れるわけでは決してない。アメリカがいなくなった紛争地域は、さらなる混迷へと陥っていく。

 その場合、我々にとって大問題になるのは北朝鮮情勢だ。核武装をした上に移動式発射台まで備えて韓国、日本、中国を射程に置いたところまで来てしまったこの国の問題を、トランプ大統領は「4国間で解決すべきだ」と突き放す可能性がある。

 そもそもアメリカの本音は、「北朝鮮問題は中国が解決しろ」というものだ。そうは言っても中国も動かない。そこで仮に、アメリカがいなくなるとする。そのような状況で万が一北朝鮮が暴発したら、被害を受けるのは日本か中国のどこかの都市になると言われている(北朝鮮は韓国を併合する気でいるため、核爆弾を半島に落とすつもりはない)。

 アジアの平和については色々な論者がいるので、これ以上突っ込んだコメントは避けるが、1つだけ念頭に置いていただきたいのは、「トランプが極東やフィリピンの兵力をグアムやハワイまで引き上げてしまったら、日本が周辺国から受けるプレッシャーはとてつもなく大きくなる」ということだ。

● 強力な暴君と貿易、安保で どう付き合っていけばいいのか? 

 さて、いずれにしてもトランプ氏が当選してしまった。来年からはトランプ氏が大統領として強力な権力を持つことになる。

 トランプ氏の政策は、(1)自由貿易に制限をかけることで米国民の雇用を増やす、(2)軍の展開を縮小することで米国が負担しているコストを下げる、という2つの視点でアメリカという国家を経営しようとしている。そして、(3)ひもつきの閣僚が周囲にいない、ということからその権力をかなり自由に行使することになりそうなのだ。

 11月9日に日本政府が「トランプ大統領誕生」のニュースで緊急会合を開いた理由は、円高の進行と株の大幅安だったようだが、本当に議論すべきアジェンダはそこではないだろう。「狼が来ちゃった」以上、この強力な暴君と貿易、安保の側面でどう付き合っていくかを、我々は真剣に考えなければいけなくなったのである。


中国にとってトランプの自国優先は「我が意を得たり」
ダイヤモンド・オンライン 11/11(金) 6:00配信

 東京でいうと六本木にあたる北京三里屯。アメリカ大統領選の5ヵ月前に、ワシントンから意見交流のため北京にやってきた学者は、多くの聴衆を前に、「民主主義制度の力を信じていただきたい」と強く求めた。

 「トランプはとんでもない馬鹿者だ。アメリカでは確かに彼に関する多くの報道がなされているが、それはアメリカ人に、あの人はいかに馬鹿げているかを知らせているだけだ」と、ワシントンから来た学者は断じた。

 トランプはあれほど中国を罵っていいるのに、なぜか中国の市民の中では人気がある。アメリカ人学者の言葉は、中国のエリート外交官、国際問題の専門家には物凄い共鳴を呼んだ一方で、一般市民、市民の読む夕刊紙は、トランプは面白い人物であり、このような人がアメリカ大統領になったら、常にイデオロギーで中国と対抗してきた今までのアメリカ大統領とは一味違うのではと、淡い期待を抱いている。

 アメリカ人学者が馬鹿げた奴とこき下ろした人物が、11月9日に次期大統領になることが決まった。それによって中米関係もどう変化していくのか、これからの4年間はまったく予測できなくなっている。

● ブラックスワンが 世界各地に舞い降りる

 反主流、アンチ・グローバリゼーションは、世界各地で大きな潮流となっている。

 失言というより暴言が、機関銃のようにトランプ候補の口から出ていた。彼が移民や外国人を差別するなら、アメリカにいる中国人も決してよい待遇を受けるはずがないと思われるのだが、外部に敵を作り激しく攻撃すること自体は、中国の都市部にいる住民にとって、イデオロギーなど高尚な話より分かりやすい。発展の置き去りにされているという不満を、どこかにぶつけたいという思いは、今や世界各地で共通している。

 インテリ層の感覚は世の中からずれている。アメリカの学者の中国での発言は、中国の学者にとっては非常に分かりやすいが、普通の市民は白い目で彼らを見るだけである。巨大な構想より一つの論点、狙いを定めた罵り、ある特定の国を攻撃する方が、ずっと大衆にわかりやすく人気がある。グローバリゼーションに対する反発は、本当は対外貿易が経済全体に大きな役割を果たしている中国のような国では決して合理的ではないのだが、普通の市民の考えはそこまでは及ばない。

 中国から遠く離れたフランスやドイツの「移民排斥」をあおるポピュリズムは、中国ではあまり注目を引かず、東欧で勢いづくナショナリズムについても、新聞・雑誌にはほとんどが報道がない。英国のEUからの離脱には少しだけ関心を示したが、大したこととも思っていない。

 事前にまったく起こり得ないと思われていたことが現実となり、その影響が甚大なことを「ブラックスワン」と呼ぶが、欧米や日本などの先進国では、トランプ勝利は最大規模のブラックスワンで、世界情勢が大きく変化する中の一コマかもしれないと思われている。一方中国では、ブラックスワンが舞い降りても、遠くから見ていて、それでどうなるかと考える暇も思考能力も十分ではないので、事態は目の前の浮き雲のごとく去っていくのである。

 このブラックスワンの正体は、おそらく反エリート(既存の主流派)であり、アンチ・グローバリゼーションであろう。世界はますますリージョナル的(国内や地域優先)になり、中国の経済発展が大きく依存してきたグローバリゼーションは終わりに近づくのではないかという危惧は、中国の大衆にはない。

● 外交手腕が未知数で 行政経験のない大統領

 中米の間にはおおよそ100にも及ぶ委員会があり、毎週、アメリカか中国のどこかで一つか二つの委員会が開催されている。その点では中米の意見交流のルートは確保され、いざ何かあった場合、それをコントロールしていく力を中米相互に持っている。

 もちろん中国政府は民主党だけでなく、共和党ともかなりの頻度で意見交流をしている。共和党と良好な関係をもっているIBMなどのアメリカ企業は、中国でのビジネスも順調である。

 しかし、トランプの言行は共和党の中でもかなりの反発を買っている。アメリカ大統領選を見て、トランプはただの泡沫候補であり、いずれは消えていくという見方は、中国のエリートたちとアメリカの学者などの間で一致していた。選挙が最後の1週間に近づいたころ、中国社会科学院アメリカ研究所の専門家に会い、選挙の結果について予測してもらったときにも、まだクリントンが有力と考えていた。

 こういう状況だから、外交手腕が未知で行政経験もないトランプは、大統領に就任してからどんな政策をとるか、まったく予断を許さない。

 「行政経験の少なかった安倍さんは、首相になってから中国と対抗することばかり考えて、経済交流などにはほとんど興味がない。トランプさんは、さらに外交もわかっていない。中米関係がどう変化していくか、心配だ」と、北京のある日本専門家は嘆く。

 現オバマ大統領は気候変動問題を重要視し、中国も万難を排してこの問題に取り掛かり、今年のG20直前に中米両国はパリ協定発効の手続きを終えた。気候変動問題は中米間の政治経済の核心となる問題ではないとしても、両国がそれについてコンセンサスに達し、同じ道を歩みだした。

 だが、次期トランプ大統領となると、パリ協定を破棄すると訴えている。グローバリゼーションよりも内向きになるアメリカと、外交という手段で共通した目標を見つけ出すにはどうすればいいか、中国はまだ平静を装っているだけである。

● 内向きのアメリカが 中国にもたらすもの

 あるアメリカの専門家は、筆者にこう語った。

 「イラク戦争、アフガン戦争などアメリカが強く世界に関与するときには失敗も大きい。内向きはむしろそれに対する反省であり、今回はトランプが選ばれたのは当然の帰結だろう」

 オバマ政権のアジア回帰というリバランス戦略は、経済発展の速いアジアに目を向け、南シナ海などの問題を提起することで、中国とフィリピン、ベトナムなどの国と衝突を招いた。「アメリカの攪乱がなければ、中国とフィリピンなどとの関係は好転していくだろう」と、その専門家は予想する。

 TPPの見直し、中国など外国からの輸入製品に対して45%の関税を課するなど、トランプが選挙戦の最中に発言した内容を、そのまま実行していくとは思われないが、開放的なアメリカ市場がある程度閉鎖的になっていくことは間違いないだろう。

 アメリカが内向きになる機会をとらえて、中国は東南アジアにより大きく市場を開放していくことで、アジアでの経済交易圏は中国を中心としてより固まっていくと思われる。 確かに南シナ海では中国はフィリピンなどの国と利害が衝突している。しかし、フィリピンのようにアメリカに決別を告げると、中国はいままでのやり方も態度も変える。国際間というより両国の間で問題を解決するか、棚上げするかの方法で取りあえずの経済発展を図っていく。

 中国のある日本専門家は、アメリカのリバランス戦略によって、いずれは中米が衝突すると判断している日本は、対中関係でこれ以上対抗ばかり強調することもないだろう、日本との尖閣列島を巡る問題はすぐ解決することはないが、それをこれ以上に強調し、緊張を高めることもないと見ている。

● グローバリゼーションから リージョナル優先へ

 トランプというブラックスワンが舞い降りたことは、グローバリゼーション指向からリージョナル優先への変化の現れである。すでに英国ではあり得ないと思われていたEUからの離脱を国民が選択した。そして暴言を繰り返してきた候補者が、アメリカ大統領になる。それぞれの国で民が自らブラックスワンを選び、インテリやエリートの言葉や理論分析は、多くの国民に対して説得力を失っている。

 クローバリゼーションの恩恵を受けて経済発展を30年間維持してきた中国は、トランプの当選によって、さらに英国のEU離脱、ドイツ、フランスの内向きなどを見て、リージョナルの時代に入ったと強く感じている。

 中国自身は、内陸部の発展、さらに国境を越えて「一帯一路」を推進している。中国もリージョナル化を図っていると思われる。この点では日本の「地球儀を俯瞰する外交」とはかなり異なる。

 トランプ新大統領は本当に徹底的にアンチグローバリゼーションを推進するか、現在のところまだ断言できないが、これ以上に南シナ海で中国と対抗していくとは思わない。東にある日本、韓国、北朝鮮との関係は好転できなくても、東南アジア、ユーラシアに一帯一路でゆるい経済圏が作れると感じている。ここから中国を中心とするリージョナル秩序が数年で出来上がるかもしれない。一般市民が現状に対する不満から遠いアメリカの選挙に関心を払うことと違って、中国のエリートはいずれそれを見つけるだろう。

 堅固な日米同盟によって、安倍外交は中国を包囲することがほとんど唯一の目的だと、日本の世論の多くは見ていた。アメリカの変化は、これ以上の中国包囲網も作れなくなり、中日関係は変化する見通しが出てくるだろう。

 ブラックスワンがアメリカの大地に舞い降りて、世界が大きく変化していく中、中米中日関係の変化、新しいリージョナルの形成などなど、いずれもありうる事態だが、それもトランプ新大統領の出方次第。中国政府も新政権の発足を、固唾を飲んで今、見守っている。

 (在北京ジャーナリスト 陳言)


マスコミのトランプ叩きが米大統領選の行方を決めた
ダイヤモンド・オンライン 11/11(金) 6:00配信

 トランプ大統領誕生に世界中が驚いているが、メディア戦術の側面から見れば、むしろこの結果は妥当だ。米マスコミがヒラリー氏擁護をすればするほど、トランプ氏の支持者が増えたカラクリを解説する。(ノンフィクションライター 窪田順生)

● メディア戦術に焦点を当てれば 「トランプ勝利」は妥当

 半年前は口にするだけで鼻で笑われた「トランプ大統領」が、現実のものとなった。日米のマスコミは「番狂わせ」などと驚いているが、個人的には、この結果にそれほど驚きはない。むしろ、これまでの両候補の戦いを見ていれば、「順当」だったかなという気さえしている。

 「終わってからなら誰だってそんなの言えるだろ」という声が聞こえてきそうだが、筆者はトランプ氏がまだ「泡沫候補」とバカにされていた今年1月9日、『単なる「言いたい放題」ではない! トランプ氏の老獪なメディア戦術』という記事を寄稿し、あの「暴言」の裏には、既存の政治家ではとても太刀打ちできない高度なブランディング戦略があると指摘した。

 また、その直後にはTBSの某情報番組から、「誰もトランプを褒めてくれる人がいないので」とインタビューの依頼があったため、「トランプ大統領」の可能性を示唆するコメントも提供した。

 ちなみに、オンエア後は、「恥をかくから、ああいうことは言わない方がいい」という忠告のほか、「差別主義者を擁護するな」というクレームも多く頂戴した。なので、今回も誤解なきように断っておくと、筆者はトランプ氏の人間性や政治信条をもってして「順当」だと言っているわけではない。大統領選というメディアを介した「イメージ」の戦いで、クリントン氏を終始圧倒していた、ということを申し上げているのだ。

 では、トランプ氏の「メディア戦術」の、いったいどこが勝利に結びついたのか。結論から先に言ってしまうと、今回の勝因は、大統領選を「史上最低の戦い」という次元にまで落としめたことに尽きる、と考えている。

● 政治経験ゼロだから 誹謗中傷合戦に持ち込んだ

 ご存じのように、今回の選挙戦では、本題であるはずの政策や外交というテーマでの論争より、互いに過去のスキャンダルや失言等を攻撃し合う場面が多く見られたことで、「史上最低の戦い」とマスコミから酷評された。これを受けて、多くのアメリカ国民からも「もうウンザリだ」と呆れる声が上がっていた。

 ただ、冷静に考えてみると、実はこの「史上最低の戦い」という状況は、トランプ氏が自らの情勢を有利にするため意図的に作り出した可能性が高い。

 「政治経験ゼロ」の大統領候補がどんなに実現可能性の高い政策を語ったところで、しょせん「絵に描いた餅」である。レベルの高い政策論争になればなるほど、クリントン氏の実務経験が際立ち、トランプ氏の素人感が強調され、支持者離れを招く恐れもある。トランプ陣営としては絶対に避けたいシナリオだ。

 その逆に、相手のスキャンダルや古傷をこきおろす誹謗中傷合戦になれば、トランプ氏は俄然有利になる。

 いやいや、暴言・失言のオンパレードで、セックステープ、脱税などスキャンダルだらけで不利になるだろ、と思うかもしれないが、一部で報道されているようにクリントン氏のスキャンダルは汚職がらみ。トランプ氏より遥かにヘビーな内容なのだ。

 トランプ氏当選を早くから「予言」していたジャーナリストの木村太郎氏が、フジテレビの選挙特番で「ヒラリーの腐敗はひどい」と語気を荒げておられたように、クリントン氏は国務長官時代の機密漏洩問題だけではなく、夫と立ち上げた「クリントン財団」を舞台にした金銭スキャンダル、利益相反が問題になっている。トランプ氏のケースはしょせん「実業家の醜聞」だが、こちらは「権力者の腐敗」。どちらに有権者の怒りが向くかは明らかだ。

 政策論争は「どちらが上か」という戦いなので、トランプ氏にほぼ勝ち目はない。しかし、誹謗中傷合戦というのは「どちらが下か」という戦いなので政治の素人にも「勝機」が生まれる。そう考えると、トランプ氏が執拗にクリントン氏のメール問題を攻撃していたのも合点がいく。

 もちろん、相手に切り込めば、こちらも「返り血」を浴びる。それがセックステープなどのスキャンダルだったがわけだが、そのリスクをさっ引いても、トランプ氏には有り余るメリットがある。「権力者の腐敗」を執拗に叩き続ける姿というのは、支持拡大の大きな原動力となりえるからだ。

 トランプ氏の支持者の多くは、現政権や、既得権益をもつ「クリントン財団」のようなものに対して激しい嫌悪、怒りを感じている。そういう人々が求めるのは、オバマ大統領やクリントン氏のような美辞麗句的な政策や理念ではなく、現体制の崩壊、腐敗した権力者の転落である。この方針をブレることなく打ち出し続ければ、多少の浮き沈みはあってもコアな支持層が離れることはない。

 その戦略を象徴するようなシーンが、テレビ討論会第2回の中にある。

  《トランプ氏は、「もし選挙に勝ったなら、司法長官にあなたの状況について調べる特別検察官を指名するよう指示する」と述べた。クリントン氏が「ドナルド・トランプのような気質の人物が我々の国の法律を仕切っていないのはとても良かった」と応じると、トランプ氏はクリントン氏の発言を遮るようにして、「もしそうだったらあなたは監獄に入っている」と述べ、一部の聴衆から拍手と歓声が上がった。》(2016年10月10日 BBC NEWS JAPAN)

● SNSの注目度では 最初からトランプ氏が勝っていた

 クリントン氏への糾弾姿勢が支持拡大につながったのは、SNSからも明らかだ。Twitterのフォロワーがトランプ氏の方が遥かに多いというのはかねてから指摘されていたが、フィンランドの調査会社・ezyinsightsによると、Facebook上のエンゲージ数でも当初よりクリントン氏を圧倒していたという。

 そのSNSのなかでも最も多くの「いいね! 」を獲得した「画像」が、陰影のあるハードボイルド風のトランプ氏の写真に、《she would be in jail》という文言を添えたものだった。これこそがトランプ氏支持者の多くが、「既存政治家の不正追及」を求めている証左と言えよう。

 一方、クリントン氏のFacebookで最も人気があった画像は、爽やかに微笑むクリントン氏に「I'm with her.」というメッセージが添えられたものだった。このように、クリントン氏が「クリーンな政治家」イメージを押し出せば押し出すほど、トランプ氏側の《she would be in jail》というメッセージの「価値」が上がっていく、というのは説明の必要がないだろう。

 つまりトランプ氏は、クリントン氏との政策論争を誹謗中傷合戦のレベルに引きずり落とすことで、政治経験ゼロという自らの弱点をカバーしつつ、支持拡大へ結びつけるという離れワザをやってのけたのだ。ポピュリズムだなどという批判もあろうが、これが選挙の現実でもある。

 さらに、トランプ氏が幸運だったのは、このようなメディア戦略をさらに加速させるような心強い「援軍」があらわれたことだろう。

 「クリントン・ニュース・ネットワーク」だ。

 なにそれ? という人もいるかもしれないので説明をすると、あまりにもクリントン氏に肩入れをした「偏向報道」を行うCNNを保守系ニュースサイトが揶揄した言葉で、トランプ氏自身も気に入ったようで、演説のなかで用いている。

 たとえば、ニューヨーク・マンハッタンで爆発事件が起きた時、CNNはトランプ氏が「ニューヨークで爆弾が爆発したと聞いた」と発言したことを受けて、詳細がわからないうちに「爆弾」と決めつけたのが軽率で、大統領には向かないと批判した。が、実は他のテレビ番組ではクリントン氏も「爆弾事件」と言っていたのだ。

 こういう経緯からおわかりのように、日本のネットで「朝日新聞」などが叩かれる文脈でつかわれる「マスゴミ」みたいなものだと思ってもらっていい。

● トランプ氏の揚げ足をとる マスコミの偏向報道に嫌気

 「クリントン氏びいきのマスコミが、なぜトランプ氏の援軍に? 」と首をかしげる人も多いだろうが、実は彼らがトランプ批判に張り切れば張り切るほど、トランプ氏に支持が集まっていく、というなんとも皮肉な現象が起きていた可能性が高いのだ。

 今年9月、世論調査会社ギャラップが全米で18歳以上の1200人を対象にマスコミの信頼度について聞き取り調査をおこなったところ、マスコミの報道が「正確で公平」と答えたのはわずか32%だった。

 これは44年前から調査をしているなかで、最も低い水準だという。なぜここにきて「メディア不信」が進行したのかということについて、ギャラップは保守系の人々が「マスコミがトランプ候補の揚げ足取りばかりしている」ことに不満を抱いているからだとみている。

 妥当な分析だが、個人的にはそれに加えて、トランプ氏に対する悪質とも言える「印象操作」が次々と露呈してしまったことも大きいと思っている。

 冒頭でも触れたが、トランプ氏は当初から共和党候補のなかでダントツに人気があったにもかかわらず、マスコミは「泡沫候補」とコケにしていた。さしたる根拠もないのに、支持者は「白人の低所得者層」とレッテルも貼られた。また、ワシントンのインテリらに、「予備選では奇抜な発言で注目を集めるが、すぐに飽きられる」なんて言わせ、それを喜々として掲載していた。

 だが、ご存じのように現実は違う。マスコミの予想に反し、トランプ氏は共和党候補として指名を獲得。人気も衰えなかった。

 このように無理筋の「印象操作」が1年以上も行われ続ければ、「オオカミ少年」ではないが、「ああ、マスコミなんてまったくアテにならないな」という不信感が一気に広まる。それはなにも保守系の人々だけに限らず、無党派層にも及んだはずだ。

 そうなると、「クリントン・ニュース・ネットワーク」がボディブローのように効いてくる。

 クリントン氏とトランプ氏の間で揺れる無党派層からすれば、あれだけ偏向報道をやってきた上に、まだクリントン氏を持ち上げるのかと辟易する。さらにいえば、肩入れしているクリントン氏もメール問題等で「ウソつきヒラリー」呼ばわりされている人物。つまり、信用のない人(=CNNに代表されるマスコミ)が、「ウソつき」と後ろ指を指される人(=ヒラリー)を必死に応援をするという、いかがわしさ満点の構図ができあがってしまうのだ。

● 「トランプの方がマシ」 マスコミの偏向報道が裏目に

 こうなると、無党派層の心は一気にクリントン氏から離れる。積極的にトランプ氏がいいというわけではないが、「まだマシか」という消極的な支持になってしまうのだ。事実、「週刊新潮」(11月10日号)の大統領選特集によると、ハーバード大のインテリ学生がこんな言葉を述べている。

 「ヒラリーは信用できない。トランプの方がまだ信用できるよ」

 この「信用できない」に一役も二役も買ったのが、実は「クリントン・ニュース・ネットワーク」をはじめとする、クリントンびいきのマスコミだったというわけだ。

 大統領選を受けてアメリカの新聞各紙は、「誰もこうなるとは言わなかった」なんて見出しをつけて、トランプ氏の勝利が予測不能だったと頭を抱えている。

 それは無理もない。彼らは彼らなり詳細な世論調査を行ったのだが、自分たちの「報道」の影響を見誤っている。最後の追い上げで、マスコミ各社はトランプ批判を痛烈に展開した。「ニューヨークタイムズ」などは、トランプ氏を「頭が空っぽ」などと評し、中立公平云々以前に、冷静さを欠いた「悪口」まで書いた。

 マスコミは、それらがすべてトランプ氏にとってマイナスになった、と信じて疑わなかったが、実はまったくその逆で、彼らが口汚く罵れば罵るほど、メディア不信を加速させ、ひいてはクリントン不信を助長させていた可能性が高い。そのような意味では、トランプ大統領を誕生させた最大の功労者は、「クリントン・ニュース・ネットワーク」をはじめとする「偏向メディア」といえるのだ。

 おそらく、トランプ氏はこの動向を見極めたうえで、誹謗中傷合戦を行っていたはずだ。若い頃からメディアに追いかけまわされ、人気テレビ番組のホストも務めていた彼は、メディア戦略を熟知している。それをうかがわせる言葉が、自伝のなかにある。

 「人と違ったり、少々出しゃばったり、大胆なことや物議をかもすようなことをすれば、マスコミがとりあげてくれるということだ」(トランプ自伝)

 これを実践したのが、指名争いの序盤にみせた「暴言」であることは説明の必要もないだろう。

 おそらく「トランプ大統領」は、史上最もメディア操作に長けた大統領になる。その時、この異形の権力者の「暴走」をマスコミが止められるのかは、正直怪しい。これまでのオールドメディアが得意としていた伝統的なネガティブキャンペーンや、評論家を用いた印象操作が通用しないからだ。

 まずは史上最低まで落ち込んだ信頼をどう取り戻すのか。アメリカのマスコミの反撃に注目したい。


ヒラリーに投票したトランプホテルの清掃係も!米国民の胸の内
ダイヤモンド・オンライン 11/11(金) 6:00配信

 激戦を制して米国の新大統領に選ばれたドナルド・トランプ。その結果に世界が驚きに包まれた。なぜ米国民はトランプを選んだのか。背景には、報道されなかったサイレントマジョリティの投票行動もあった。現地で彼らの本音を聞く。(取材・文・撮影/ジャーナリスト 長野美穂)

● ヒラリー陣営の阿鼻叫喚 「米国民であることを恥じる」

 「ファック・ユー! 」

 ラスベガス在住のメアリー・ダンガン(61歳)は、ドナルド・トランプが壇上で勝利スピーチを始めた瞬間、そう叫んだ。そして、巨大なスクリーンに映ったトランプの顔に向かい、思い切り中指を突き立てた。

 「ひどい言葉でごめんなさい。でも、こんな悪夢、絶対に我慢できない」

 ヒラリー・クリントンを大統領にするために、彼女はこの1年間、激戦地のネバダ州ラスベガス近郊の家々のドアをノックし、ヒラリー支援のフェイスブックページを立ち上げ、投票を呼びかけてきた。

 その甲斐あってか、ネバダ州では接戦の末、僅差でヒラリーが勝利を収めた。彼女を含め、ネバダ民主党のヒラリー陣営は、ヒラリーの当選を信じ、ホテルの宴会場で喜びの歓声を上げた。

 だが、16人の選挙人団を抱えるミシガンではヒラリーが劣勢。さらに選挙人団10人のウィスコンシンの結果もなかなか出ない。そしてついに「トランプ当選」のテロップが画面に流れた。

 「いま、生まれて初めて、自分がアメリカ国民であることを恥じている。空軍の兵士として、長年この国に命を捧げてきたのに、よりによってこの男が大統領になるなんて、情けなくて言葉が出ない」

 ヒラリーより8歳下のダンガンは、1970年代に米空軍に入隊し、どの部隊に配属されても女性は自分1人だけ、という状況に直面した。

 「女性だという理由で、様々な差別も受けてきた。だから、政治という男性中心の世界で差別をくぐり抜けてきたヒラリーには、何としてもこの国初の女性大統領になってほしかった」

 ミシガン、ウィスコンシンの他にニューハンプシャーなど大接戦の数州の開票結果が出る前に、クリントンがトランプに電話をかけて負けを認めたことも、ヒラリー陣営のボランティアたちを混乱させ、阿鼻叫喚に陥れていた。

 呆然とした表情で、ハイヒールを脱ぎ、裸足で泣きながらホテルの宴会場から走り去る若い女性。壁にもたれて肩をふるわせ、人目もはばからず号泣する男性。

 「これ、何かのジョークよね?  トランプの勝利スピーチが終わったら、ヒラリーがミシガンとウィスコンシンを取って、実はヒラリーが勝者だったってオチよね?  サタデー・ナイト・ライブのパロディみたいに」と叫ぶ大学生。

 多くの老若男女は、言葉なく立ち尽くし、または床に座り込み、トランプが壇上で笑う姿を呆然と見つめていた。

● 大激戦地ネバダでトランプ勝利は どのように受け止められたか? 

 ここで、大激戦地ネバダ州の投票日当日を振り返ってみよう。

 ラスベガスの「ストリップ」と呼ばれるカジノが密集した地域の外れに、トランプ所有のホテル「トランプ・インターナショナル・ラスベガス」がそびえている。

 64階建ての金色の建物。シャンデリアが輝くロビーに入ると売店があり、そこには「Make America Great Again」というスローガンが縫い込まれた帽子が並んでいる。ロビーには、白人、アジア系、黒人といった様々なお客が行き交う。車寄せに停めてあるネバダ州ライセンスのついたジープには、「TRUMP」と大きくロゴが描かれた青い旗が2本立てられ、巨大なトランプの写真ボードが立てかけられていた。

 「まだ昼間で酒も飲んでないのに、今日は最高にウキウキするよ。これで今夜トランプが当選したら、もう一晩中パーティーしちゃうぞ! 」

 車の持ち主の男性は、ホテルを訪れる観光客たちにそう語り、上機嫌でポーズを取り、写真を撮られていた。

 その時刻、同ホテルで客室清掃係として働くカーメン・ラルール(64歳)は、床に這いつくばって浴室を掃除していた。アルゼンチン出身の彼女は、同ホテルに勤続4年、現在の時給は14ドル80セントだ。ラスベガスの労働組合に加入している他のホテルワーカーたちより、約3ドル低い時給だ。

 「うちのホテルのオーナーのミスター・トランプは、私たちを二流市民として不当に扱っています。私がユニオン(労組)のバッチを胸につけていたら、いきなりクビにされたんです」と彼女は語る。

 ラスベガスのトランプホテルの従業員たち約500人は、労働条件の改善を目指し、昨年労組を結成した。ネバダのホテルやカジノの5万7000人の従業員を代表する労働組合「Culinary Union 226」の広報を務めるベサニー・カーンによれば、同ホテルのオーナーであるトランプは、労組の結成を阻止しようと、ユニフォームに労組のバッチをつけていた彼女ら5人を脅し、解雇したという。

 その後、国の労働監督機関が介入。ラルールらは職を取り返したが、トランプが労組との交渉に応じないため、彼女を含む500人の従業員たち全員の給与は、いまも安く抑えられ、組合員なら無料で使える医療保険も使えず、企業年金もない。トランプホテルの従業員のうち、約7割が女性で、中南米からのヒスパニック系移民が圧倒的に多い。

● トランプホテルで働きながらも ヒラリーに投票した女性の勇気

 「ミスター・トランプは私たちのボスで、私は彼のホテルを清掃するために一所懸命に働くけれど、私の1票は彼のものではありません。組合を保護すると約束したヒラリーに、仲間たちと一緒に投票してきました」

 以前はトランプからの報復を恐れて自分の主張を口にできなかったが、一度解雇されてから、たとえ大統領候補であっても法律で保証された労組結成の権利を阻止することはできない、と気持ちを切り替えた。

 「今後、正当な契約を勝ち取るまで闘い続けます」

 投票日の夜、仕事と投票を終えて労組本部に足を運んだ彼女。カフェテリアに設置されたテレビの中継でクリントン当確の州が発表されるたび、同じトランプホテルの同僚たちと飛び上がって喜んだ。組合が用意したマリアッチの生バンドの演奏で、陽気なラテン音楽に乗り、身体をスイングさせる。

 ラルールのように、ホテルやカジノ業界で働く移民たちが、ラスベガスを中心に、ネバダ州全域のヒスパニック系の民主党候補への投票率を押し上げてきた。ミドルクラスが消滅しつつある現在の米国。昔のように、強力な労働組合に守られた職場は少数だ。

● トランプが大統領になれば 労組を潰して従業員を追い出すはず

 ラスベガスのステーキハウスとカジノでウェイターとして働くパトリック・アンドリーン(61歳)は、43年間強力な労組の組合員として働き続けてきた、ラッキーなケースだ。

 「自分のホテルの職員を脅して低賃金で働かせてリッチになったトランプ。彼が大統領になれば、米国中の職場の労組を潰し、組合員を職場から追いだそうとするはず。うちのステーキハウスでも、ウェイターや厨房のスタッフは1人残らずヒラリーに投票したよ」

 さらに、激戦地ネバダには、全米各地からヒラリー陣営の応援に労組の組合員が「助っ人」として送り込まれていた。カリフォルニア州から投票日の10日前にネバダ入りし、ラスベガス近郊で1日に150件以上の家やアパートを回り、ヒラリーへの投票を直接呼びかけてきたのが、ミゲル・ロドリゲス(35歳)だ。

 彼はロサンゼルスのロヨラ大学のコックとして10年間働いてきた労働組合員だ。糖尿病の合併症で痛む左足を引きずりながらもネバダにやってきたのは、車を運転できない老人や、ベビーシッターがいないため子どもを預けて投票に行けないシングルの親たちを、自分の車で投票所まで連れて行くためでもあった。

 「3人の子どもがいるシングルマザーが、初めて会った僕を信頼してくれ、幼い子どもたちを僕に託して投票してくれたときは、ほっとしたよ。普通、見ず知らずの男に子どもを預けるなんて、怖くてできないのに」

 「ヒラリーが得られるはずの1票を決して無駄にしたくない」という彼には、メキシコから移民してきた両親がいる。そんな彼が忘れられないトランプの言葉がある。

 「『黄色いスクールバスをグリーンバスとして使おう』とトランプは言った。グリーンバスというのは、米国政府がメキシコに違法移民を強制送還する際に使うバスの色なんだ」

 ヒスパニック系の多くのネバダ州民がヒラリーに投票する中、フタを開けてみれば、州民の多くがトランプに投票していた。

● 「まったく応援する気になれない」 それでもトランプに投票した理由

 ラスベガスから車で40分ほど離れたボルダーシティに住むマラヤ・エバンズ(50歳)は、トランプに投票した1人だ。彼女は赤と青のトランプTシャツを着て「Make America Great Again」の帽子を被るような熱狂的なトランプ支持者ではない。オレンジとピンク色のスカーフを頭に巻き、カラフルなシャツに身を包んだ彼女は、服装だけ見れば、一見おしゃれなヒッピー風に見える。

 そして開口一番、こう言った。

 「ドナルド・トランプを神か救世主のように盲目的に崇めているトランプ支持者がいるけど、私にはその気持ちが全く理解できない。彼らはどうかしてると思う」

 それでもトランプに投票し、自宅の庭にはトランプサインを立てた。

 「ボルダーシティ共和党女性の会」の会長を努める彼女は、もともと共和党のテッド・クルーズ候補の保守派路線を支持していた。トランプが予備戦でテッド・クルーズの父親がケネディ大統領暗殺に関係していたという内容の発言をしたときは、驚き呆れ「この男、何を言っているんだ」と絶句した。

 テッド・クルーズは共和党党大会でも、最後までトランプを支援することはなかった。「そりゃ、自分の父親が大統領暗殺に関わっていたかのように語られたら、そんな人間と一生涯絶交して当然でしょうよ」と彼女は言う。それでもトランプに投票するのに、迷いは一切なかった。

 「クルーズが撤退した以上、共和党の候補者としてトランプしか選択肢はない。長年政治に関わっていれば、妥協の仕方も学ぶ。政治家は神でも親友でもない。自分たちが通したい政策を通せる候補か否か、それだけだから」

 彼女はトランプTシャツなどは一切身につけないが、トランプ陣営の資金づくりには最小の労力で最大の集金効果を得られる方法で貢献してきた。ヒラリーがトランプ支持者たちを差して「a basket of deplorables」(嘆かわしく恥ずべき人々)と呼んだのが話題になったのをヒントに、「I am an adorable deplorable」(私は愛すべき恥ずべき人間です)という言葉を印刷したバッチをつくった。1つ2ドルで売り出したところ、トランプ支持者たちに飛ぶように売れ、瞬く間に500ドル集まった。

 「アメリカ人はこういう政治ユーモアの遊びが大好き。クスッと笑えて、バッチのどこにもトランプと書いてない。そこがウケたの」

 ソ連との冷戦時代、17歳で自分の意志で陸軍に入隊し、除隊後は沿岸警備隊に入って軍のキャリアを歩んできた彼女にとって、政治家という存在は、決して自分が戦場に行くことなく、若い軍人たちを危険な戦場に送る人間という認識だ。現場で命を懸けるのは、常に自分たち軍人だと身にしみてわかっているぶん、政治家に心酔したり、彼らを100%信用したりすることはできないのだと語る。

● 支持を語らずトランプに投票した サイレントマジョリティの底力

 そんな彼女にとって、国家機密を自宅の私用サーバーでやりとりしていたクリントンは、FBIが白と判断しても「限りなく犯罪者」であり、「危険にさらされる軍人や国民の命の重さを理解していない人」と映る。

 虚言・暴言癖のあるトランプか、国家機密の扱いに問題があり軍人をむやみに危険にさらしかねないクリントンか、その2つを比べれば、トランプの暴言の方が「言葉」だけであり「行動」ではないぶん、ダメージが少ないと判断した結果の投票だという。

 彼女は、ヒラリーのスキャンダルをネットで読み漁る狂信的トランプ支持者とは付き合いたいとも思わないし、トランプがアメリカを再び誇れる国にしてくれるなどとも1ミリも思っていないと言う。だが「銃規制を強化し、宗教の自由に制限をかけてきそうなヒラリーの政策には危険を感じる」ため、ヒラリー大統領だけはダメだと最初から思っていたという。

 「怒れる白人男性がトランプを大統領にするのだと言われると、苦笑するしかない。米国民の半数は女性。その女性票なくしてこの国の大統領になれるわけがないのだから」

 陸軍で銃の修理の仕事を担当していた彼女にとって、自らと家族の身を守る銃はなくてはならないものだ。銃管理に連邦政府が規制を加えるのは、どうしても納得できない。また、女性大統領の誕生は望んでいるが「ヒラリーではない」と語る。

 声高にトランプ支持を語らず、かつ確実にトランプに投票した彼女のような層が、今回の選挙でトランプを当選させたサイレントマジョリティなのではないか、という気がしてきた。

 ヒラリー支持の若い女性たちが涙を流しながらホテルの会場を去る中、ヒラリーという文字の刺繍を施したジャケットを着た黒人女性、ロレッタ・ハーパーはこう言った。

 「今日、ネバダは激戦地のパープル・ステイトからブルー・ステイトになった。同時に米国上院に初のラティーナ議員を送り込む民主党の州になった。これは大きな変化。トランプが大統領になるなら、彼の動きの1つ1つをきっちり見届けて、監視し、とんでもない方向に行かないように、修正するべく声を上げていくのが、私たち市民の任務。しょげている時間はない。腕まくりして今後4年間、気合入れていかないと」

● 「今夜は飲まなきゃ眠れない」 やるせないバスの運転手

 投票日深夜12時半、カジノ街のホテルから最終のシャトルバスに乗ると、運転手の男性がこう言った。

 「しばらく禁酒してたけど、今日は帰りに酒を買って帰ろうかと思う。自宅に帰って、庭に座って、一杯飲みながら、一体この国はなぜトランプを大統領に選んじまったのか、月でも見ながら考えないと、とてもじゃないけど眠れないと思う」

 途中、そびえ立つ金色のトランプホテルの横を通った。ビルのてっぺんに白地に「TRUMP」と抜かれた金文字が夜空に光る。

 「トランプランド……」

 運転手の彼はそうつぶやき、アダルトグッズを売る店と、質屋と酒屋が無数に建ち並ぶラスベガスの街をバスは疾走して行った。


トランプがつかんだ米国庶民の本心、前駐米大使が語る
ダイヤモンド・オンライン 11/11(金) 6:00配信

● ワシントンの中心からは わからなかった本当のアメリカ

 思わぬ結果である。選挙は水物というが本当だった。なぜこうなったか、どうすればいいか、考えてみよう。

 今年4月にアメリカに行った。ワシントンで、私が駐米大使を務めていた頃から旧知の元議員、長官などの高官、シンクタンクの友人らと会った。ずいぶんたくさんの人に会ったが共和党の人を含め誰一人トランプ支持者はいなかった。

 一方、飛行場でトランプの本を求めた。機中で読んでいると年配のCAたちが「それいいでしょ」と寄ってきた。ヒラリーは信頼できないけれどドナルドは正直そうだと言う。アマゾンでほかのも取り寄せて読んでみた。似たようなものだ。つじつまの合わないところもあるが、とにかく格段に読みやすく数時間で読める。

 「そうか、495ベルトウェイ(ワシントン周囲の環状高速道路495号線)の中にいると本当のアメリカはわからないというのはこのことだったんだな」と実感した。米国全州を回ったが、多くの場合に会うのは指導層の人ばかりで、街の人と政治談議することは少なかったので、目からウロコが落ちる気がした。

● 巧妙に“いいとこどり”した トランプの選挙戦

 トランプ勝利の理由は、オバマが8年前に勝ったときと同じだ。アメリカ国民がチェンジを望んだからだろう。クリントンは8年前同様「継続の旗手」に仕立て上げられた。底辺に米国民の格差拡大、生活が向上しないことへの不満があることは確かだ。

 しかし、その上、トランプはじつに巧妙に“いいとこどり”した。共和党のこれまでの基本政策の小さな政府を前面に押し出さなかった。社会保障の維持、金持ちへの増税・中低所得者への減税、自由貿易反対は、むしろ民主党寄りの政策である。他方、国家債務の減少、移民・マイノリティなど弱者への配慮過多の抑制の必要については従来からの共和党のスタンスを維持した。一言でいえば国民の聞きたがっている音楽、内向きのメニューをうまく取り揃えたのだろう。

 メディアは歳入を減らし、歳出を維持するのでは収支が合わないと追及したが、彼はメディアの偏向と切り捨てた。実際にメディアはエスタブリシュメントの側で御託を並べると思っている庶民は喝采した。LGBTなどの少数者、アフリカ系、女性などへの配慮をすべきであるという、いわゆる政治的正しさ(Political Correctness:PC)は近年のアメリカを広く覆っていた。これについて相当数の国民にやれやれという疲労感があることをいち早く見抜き、正面からタブーに挑戦したことも奏功したようである。女性スキャンダルも強気にはね返した。

 ヒラリーはEメール問題、クリントン財団問題、ウォール街との関係などで攻撃され続けた。ボデイブローが効いていた上、選挙間近のFBIIのEメール問題調査再開は相当なダメージとなった。投票直前に訴追せずの結論をFBIは発表したが覆せなかった。期日前投票も影響しただろう。獲得票数では上回ったが選挙人獲得数で及ばなかった。

 多くのメディアが読み間違ったのはいわゆる「隠れトランプ」が多かったからといわれる。人種差別主義者、女性軽視と批判され続けてきたトランプ支持を表明するのははばかられたのだろう。

● 先入観を捨て 新しいアメリカと向かい合う

 さてこれからである。選挙戦中、プーチン礼賛、同盟国への負担増要求、日本や韓国が核兵器を持っても結構だとかの発言があった。だから戦々恐々としている向きがあるのも事実だろう。

 私は2008年の大統領選挙中に、ワシントンに着任した。各国大使とジャーナリストの懇談会があった。どっちの候補がいいと思うか、各大使に質問された。私は「それはクリスマスプレゼントみたいなものだ」と述べた。「その日まで何も言わずに、クリスマスの日に箱を開けてちょうど欲しかったと言うんだ。だってそれしかないじゃないか」。このジョークは受けた。

 本音でもある。選択するのは、アメリカ国民であり、ほかの国は、その選択を祝福し、受け入れるしかない。アメリカだけではない。日本だって中国だってその国の中で指導者を選び、その人と国際社会はつきあうのである。

 重要なことは、まずは先入観を捨てることである。トランプが候補者として言ってきたことはよく知っておく必要があるが、それに一言一句とらわれないことである。新しいアメリカとどういう関係をつくればいいか考えるべきである。いろいろな政策の変更はあろう。しかしアメリカにとっても同盟国は大事なはずである。米軍などもこうしたブリーフをするだろう。日本も日米関係の重要性をトランプ陣営に早めによくインプットしていくべきだろう。その意味で早くも電話会談が行なわれ、次週には実際の会談をする方向で調整することなったことは大きい。

 トランプショックの衝撃波は日本だけでなく世界各国が同時に受けた。各国とも新しいアメリカとの関係を模索するであろう。その中でトランプ政権にオープンなスタンスで対応することが日本の国益となろう。

 第二に、これまで民主主義、自由貿易の旗手であるアメリカという大樹があった。今まで甘えがあったとは言わないが、世界はアメリカをリーダー国として当然視していた傾向はある。米国第一というのはブッシュ大統領等も言ってきたことであり、別に目新しいことではない。

 だが今後日本は、アメリカは自国の利益を優先する「普通の国」なのだという認識を新たにしつつ、どんな事態にも対応できるように、自ら中長期的な外交安全保障政策を考えていく必要があろう。(文中敬称・肩書き略) 

 (藤崎一郎・前駐米大使/現・上智大学特別招聘教授)


NY外為:ドル続伸、トランプ政権期待でインフレ見通し高まる
Bloomberg 11/11(金) 5:41配信

10日のニューヨーク外国為替市場ではドルが続伸。ドル指数は3月以来の高水準を付けた。トランプ次期政権の政策期待からインフレ期待が強まり、ドル買いが続いた。

主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は2日連続で上昇。10年債利回りは2%を超え、1月以来の高水準を付けた。共和党がどのような政策をとるのか、それがオバマ現政権よりもインフレ圧力を高めるかどうかに注目が集まっている。

トランプ氏の勝利で財政出動の拡大やインフレおよび利上げペースの加速見通しが強まり、米10年債利回りがほかの主要7カ国(G7)諸国の国債利回りに比べて上昇、ドルの魅力が強まった。インフレ期待を示す債券市場の指標は2015年7月以来の高水準に達した。

野村ホールディングスの外為調査責任者、ビラル・ハフィーズ氏(ロンドン在勤)はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、今後12カ月間のドルは貿易加重ベースで「非常に堅調になるだろう」と発言。「米金融当局は利上げを実施し、世界中で強く必要とされている財政出動に米国は取り組むだろう。そのため米国の成長率は速くなり、インフレ圧力も高まる」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドル指数は前日比0.8%上昇。ドルは対円で1.1%高い1ドル=106円83銭。7月以来の高値を付けた。対ユーロでは4日続伸し、0.2%高の1ユーロ=1.0893ドル。

今月初めにブルームバーグが実施した調査では、トランプ氏が勝利した場合、ドルは対円で100円28銭に下落すると予想されていた。

トランプ氏は減税や最大5000億ドルのインフラ投資などを提唱している。金利先物市場によると、12月の利上げ確率は82%と、先週末の76%から上昇している。

ラボバンク・インターナショナルのシニア為替ストラテジスト、ジェーン・フォリー氏は「トランプ氏の財政政策の影響を市場は再検証している」と指摘。どの公約が実現するかが判明するまで「長い時間がかかる」とし、「この日はドルの支援材料となったが、今後数カ月は荒い動きになるだろう」と語った。

原題:Dollar Extends Surge as Trump’s Triumph Boosts Inflation Outlook(抜粋)


安倍首相「TPP、今国会で承認を」=野党は軌道修正求める
時事通信 11/11(金) 5:18配信

 環太平洋連携協定(TPP)承認案と関連法案は11日午前、参院本会議で安倍晋三首相も出席して趣旨説明と質疑が行われ、参院での審議が始まった。

 首相は「国会で承認し、わが国が主導することで早期発効に向けた機運を高める」と述べ、今国会承認の方針が変わらないことを強調した。自民党の福岡資麿氏への答弁。

 TPP離脱を掲げるトランプ氏が米大統領選で勝利し、発効は困難視されているが、首相は「あらゆる機会を捉え、米国などに国内手続きの早期完了を働き掛けていく」と強調。「わが国が貿易投資のルールを主導する意志を世界に示し、取り残されまいとする機運を米国内に高める」とも語った。

 民進党の浜口誠氏は「TPPが発効しない可能性が極めて高い中、手続きを進めるのは全く理解できない」として、軌道修正を求めた。これに対し、首相は「受け身で他国の動きを待つのではなく、国益に合致する道を自ら進む。熟議の後、決めるのが民主主義のルールだ」と反論した。


米30年債入札、需要さえず 応札倍率2月以来の低水準
ロイター 11/11(金) 5:11配信

[ニューヨーク 10日 ロイター] - 米財務省が実施した150億ドルの30年債入札は、需要が低調だった。トランプ氏の予想外の米大統領選勝利を受けて、インフレ見通しが高まっていることが背景にある。

応札倍率は2.11倍と、2月以来の低水準となった。


米利上げペース、財政刺激実施なら加速=リッチモンド連銀総裁
ロイター 11/11(金) 5:06配信

[リッチモンド(バージニア州) 10日 ロイター] - 米リッチモンド地区連銀のラッカー総裁は、政府が財政刺激策を実施すれば、利上げペースはより速まる公算が大きいとの認識を示した。

ドナルド・トランプ次期大統領が議会とともに財政支出を拡大した場合、米連邦準備理事会(FRB)はどのような対応を行うかとの質問に答えた。

総裁は「財政刺激策が実施されれば、金利の軌道はより急になるだろう」と述べた。

トランプ氏の大統領選挙勝利については直接言及しなかった。

総裁は低水準の失業率や雇用の伸びを踏まえると、利上げが必要だとの考えを表明。「12月会合で追加利上げについて協議することは間違いない」とし、「利上げの根拠は比較的強い。今週の出来事を踏まえても、その考えは変わらない」と述べた。


トランプ次期米大統領、1年でパリ協定脱退可能 専門家が指摘
ロイター 11/11(金) 4:31配信

[マラケッシュ(モロッコ) 10日 ロイター] - 米大統領選に勝利したトランプ氏は、合法的な近道を使って1年以内に地球温暖化対策の新たな枠組み「パリ協定」から脱退することが可能だとの見方が法律専門家の間で出ている。理論的に4年かかるとされる手続きを回避し、選挙戦で掲げたパリ協定脱退の公約を守ることができるという。

トランプ氏は地球温暖化について、米国の製造業の競争力を弱めるために中国がつくり出したでっち上げだと述べ、昨年合意され、今年11月4日に約200カ国で発効したパリ協定からの脱退を主張してきた。

化石燃料の使用に伴う温室効果ガスの排出を今世紀中になくすことを目指すパリ協定は第28条で、脱退を希望する締約国は4年間の待機期間を経る必要があると規定している。

論理的には、どんなに早くても次の米大統領選の時期と重なる2020年11月4日までは脱退できないことになる。しかし、国連の法律専門家によると、パリ協定の親条約である1992年の気候変動枠組み条約からは1年前の通知で脱退が可能で、米国はパリ協定の批准も無効にできるという。

気候変動枠組み条約は共和党のブッシュ元大統領が1992年に署名し、米上院が承認しており、脱退となれば論争となるだろう。多くの国との外交関係を緊張させることにもなる。


トランプ氏、政権移行に向けオバマ氏と会談 融和へ結束演出
ロイター 11/11(金) 4:28配信

[ワシントン 10日 ロイター] - 米共和党のドナルド・トランプ次期大統領が、ホワイトハウスでオバマ大統領と初めて会談し、政権移行について1時間半協議した。

トランプ氏はオーバルオフィス(大統領執務室)で記者団に対し、さまざまな状況について話し合ったと指摘。オバマ氏から「実現したいくつかの素晴らしいこと」について説明を受けたと述べたが、詳細には触れなかった。今後もオバマ氏との会談を重ねることを楽しみにしているとした。

オバマ氏は「次期大統領の成功を確実にするような政権移行を実現することが、今後2カ月の私の最優先課題」と強調し、米国が直面する課題の克服に向けて国民に結束を求めた。

会談では国内問題や外交政策、政権移行に関する詳細が議題に上った。

選挙期間中は互いを激しく批判していた両氏だが、この日の会談では見解の相違を超え、笑顔を交えながら結束を演出した。トランプ氏勝利に反発するデモが米国で広がるなど、深く分断した国民の融和に腐心している様子がうかがえる。

トランプ氏のメラニア夫人もホワイトハウスを訪れ、ミッシェル・オバマ大統領夫人と会談した。

トランプ氏はその後、共和党のライアン下院議長、マコネル上院院内総務と相次いで会談。

トランプ氏はライアン氏との会談後、記者団に対し「われわれは減税を実施する。医療保険を改革し、より手頃で良いものにする」と述べた。選挙戦ではトランプ氏の過激発言などを受けてライアン氏が支援を拒否するなどの経緯があり、両氏は関係修復に向け取り組んでいる姿勢を示した。

トランプ氏はまた、移民、医療改革、雇用の3つが最優先課題との考えを示した。マコネル氏との会談後、記者団に述べた。

トランプ氏の選挙サイトからはこの日、イスラム教徒の入国禁止を含む過激な提案が削除された。より現実的な路線へと軌道修正している兆しとも受け取れるが、実際にこうした政策を断念したかは不明。


トランプ氏とオバマ大統領、ホワイトハウスで会談-1時間半にわたり
Bloomberg 11/11(金) 4:28配信

オバマ米大統領は10日、次期大統領に選出されたドナルド・トランプ氏と会談を行った。トランプ氏はここ何年も、米国初の黒人大統領であるオバマ氏の出生地を問題視してきた。

オバマ大統領は1時間半にわたるトランプ氏との会談後、素晴らしい意見交換の場になったと評価。「党や政治的主張にかかわらず、われわれ全員にとって重要なのは団結し、協力することだ」と述べた。さらに、「あなたが成功すれば、米国は成功する」と加えた。

トランプ氏は、会談の時間はほんの10ー15分程度を予想していたと述べた。その上で、「私の認識からすれば、ずっと長くなっていた可能性はある」とし、「数多くの異なる事柄について意見を交わした。素晴らしいものもあれば、難しい問題もあった。オバマ大統領は難しい問題の一部について説明した」と語った。

会談後、大統領執務室には記者も入室が許可されたが、質疑応答の時間は設けられなかった。

原題:Trump, Obama Meeting at White House After Years of Tension (4)(抜粋)


英国債利回りが国民投票以来の高水準、米市場に追随
ロイター 11/11(金) 4:25配信

[ロンドン 10日 ロイター] - 10日の取引で、英国10年債利回りが一時、1.382%と、欧州連合(EU)離脱の是非をめぐって国民投票が行われた6月23日以来の高水準を記録した。

5年物、20年物、30年物の利回りも、6月23日以来の高水準をつけた。

米国のトランプ政権誕生で物価が上昇するとの見方が広がり、米国債利回りが上昇した流れにつられたとの声が聞かれた。

インフレ上昇は債券相場を圧迫する傾向にある。トランプ氏が示唆しているインフラ支出拡大で、成長促進や赤字拡大が連想され債券相場を圧迫している。


共和党勝利でこう着解消も、FRBの軌道に変更なし=セントルイス連銀総裁
ロイター 11/11(金) 4:19配信

[セントルイス 10日 ロイター] - 米セントルイス地区連銀のブラード総裁は10日、8日の米大統領選および議会選で共和党が勝利したことは国政をめぐるこう着の解消につながり、米経済に恩恵をもたらす可能性があるとの見解を示した。

さらに、ドナルド・トランプ氏の予想外の大統領選勝利を受けた金融市場でのボラティリティをめぐる懸念は現段階で、規制改革実施の可能性やインフラ投資による成長押し上げといったプラス要因によって相殺されていると語った。

ブラード総裁は記者団に対し「ボラティリティは懸念するほどの水準ではない。今回の結果によって、経済の運営をめぐり主要な不満要因となっていたワシントンでのこう着が解消されることは確かだ」と指摘。そのうえで米連邦準備理事会(FRB)は「基本的に選挙前と同じ軌道上にある」と語った。

また、FRBは実務者の組織であり、次期政権下でも引き続き政治的な影響は受けない構造になっているとの認識を示した。

トランプ次期大統領は、2018年に任期満了を迎えるイエレンFRB議長の後任を指名する権限を持つが、任期14年の理事7人と12人の地区連銀総裁で構成するFRBの組織は、政治的な影響から「距離を置く」ことを示していると述べた。

新政権はFRB改革以外に、医療保険改革や通商、経済政策など「より大きな検討課題を抱えている」とした。


トランプ氏、財務長官にJPモルガンのダイモン氏検討=関係筋
ロイター 11/11(金) 4:18配信

[10日 ロイター] - 米大統領選で勝利した共和党のドナルド・トランプ氏のアドバイザーらは、次期政権の財務長官に金融大手JPモルガン・チェース<JPM.N>のジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)を推している。関係筋が10日、ロイターに明らかにした。金融業界の不安を払しょくする狙いがある。

トランプ氏の政権移行チームのメンバーが最近ダイモン氏と連絡を取り、財務長官のポストに関心があるか確認したという。

JPモルガンの広報担当者はコメントを控えた。ダイモン氏とは連絡が取れていない。

同氏が回答したかは明らかでないが、これまでに財務長官の職には興味がないと繰り返し明言している。

関係筋によると、ほかにゴールドマン・サックス<GS.N>出身で選挙の財務責任者を務めたスティーブン・ムニューチン氏やヘンサーリング下院議員が候補に挙がっている。トランプ氏に近いことからムニューチン氏の方が可能性が高いという。

ヘンサーリング氏は「トランプ政権の閣僚になることにこれまで関心を示したことはない。求めているものでもない」とする声明を発表し、財務長官就任に否定的な立場を示した。

ゴールドマン・サックス<GS.N>のロイド・ブランクファインCEOは10日のイベントで、トランプ氏の大統領就任は経済にプラスで、ダイモン氏の財務長官起用は非常に良い選択だと述べた。

60歳のダイモン氏は長年にわたる民主党支持者で、今回の選挙でもトランプ氏を支持していない。財務長官の候補としてこれまでにも何度か名前が挙がったが、大手銀行に対する批判やJPモルガンによる金融商品の不正販売問題などを受け、閣僚候補と見なされることはなくなっていた。


トランプ氏、中国との経済協力の恩恵認識する必要=中国財政次官
ロイター 11/11(金) 4:13配信

[ロンドン 10日 ロイター] - 中国財政省の史耀斌次官は10日、米大統領選で勝利したドナルド・トランプ氏は中国との経済協力の恩恵について認識する必要があるとの考えを示した。

同次官は訪問先のロンドンで行った記者会見で、トランプ氏が選挙期間中の発言内容を実行に移すか見極める必要があると指摘。

そのうえで「特に経済分野における長年にわたる米中関係は 両国の国民に相互に恩恵をもたらしてきたと強調したい」とし、「次期米大統領のほか、両国の国民はこうした事実を認識する必要がある」と述べた。


来年のECB利上げ予想も、トランプ氏政策でインフレ期待上昇
ロイター 11/11(金) 4:13配信

[ロンドン 10日 ロイター] - 欧州短期金融市場で、欧州中央銀行(ECB)による来年の利上げを見込む動きが出始めている。トランプ次期米大統領が掲げている財政政策により、世界的にインフレ期待が急上昇していることが背景にある。

ECBの利上げは2011年以来。ECBは2011年7月に中銀預金金利を引き上げたが、ユーロ圏の債務危機により直後に利下げを余儀なくされた経緯がある。

現在マイナス0.40%の中銀預金金利について、ドラギECB総裁は利下げ打ち止めをこれまで示唆しており、エコノミストの間では向こう数年にわたり据え置くとの見方が大勢だ。

だが一部では、トランプ氏による想定外の大統領選勝利の余波でインフレ期待が世界的に高まり、ECBが従来想定より早い引き締めを迫られるとの見方から、小幅な利上げを織り込む動きも出てきた。

RBCのストラテジスト、ピーター・シャフリク氏は「過去数カ月は追加利下げを織り込んでいたが、すでにその可能性は完全に排除された。現時点では可能性は小さいが、向こう約1年に利上げもあり得ると言えるだろう」と話す。

同氏によると、来年下期のユーロ圏無担保翌日物平均金利(EONIA)フォワード金利は10日、マイナス0.33%程度に上昇。翌日物金利のマイナス0.34%程度をやや上回っており、これは来年末までに中銀預金金利の10ベーシスポイント(bp)利上げを10%の確率で織り込んでいることを示しているという。


欧州株:反落、上げ消す展開-トランプ氏の政策期待で銀行株は続伸
Bloomberg 11/11(金) 3:10配信

10日の欧州株式相場は下落。指標のストックス欧州600指数は一時の上げを消した。トランプ次期米政権下でインフレが高まり金融規制が緩和されるとの観測から、銀行株は続伸した。

収入の35%余りを米州で稼ぐスイスのUBSグループとクレディ・スイス・グループが高騰。ドイツ銀行やウニクレディトも幅のある上昇を遂げた。銀行株指数は3月以来の高水準に達し、4営業日の上げ幅が7月以降の最大を記録した。

ストックス600指数は前日比0.3%安の338.88で終了。1.3%高となる場面もあったが、公益事業株や不動産株などが指数を押し下げた。

ノッツ・ストゥッキ(ジュネーブ)のファンドマネジャー、ピエール・ムートン氏は、短期債と長期債の利回り格差は銀行に利益をもたらすと指摘。「財政支出と事実上の保護主義的な措置でインフレは上昇するだろう。それで米国は利上げする。米国債市場が全世界の市場を主導し、欧州でもイールドカーブのスティープ化を促す」と語った。

個別銘柄では、仏エネルギー会社エンジーが7.7%安。通期利益が予想レンジの下限になるとの見通しを示した。英製薬会社アストラゼネカは3.7%下落。売り上げが予想以上に落ち込んだことが嫌気された。

原題:Trump’s Win Boosts Europe Banks as Broader Market Erases Advance(抜粋)


〔ロンドン株式〕4営業日ぶり反落(10日)
時事通信 11/11(金) 3:00配信

 【ロンドン時事】10日のロンドン株式市場の株価は4営業日ぶりに反落した。FT100種平均株価指数は前日終値比83.86ポイント(1.21%)安の6827.98で終了した。
 FT指数はトランプ次期米大統領の経済政策に対する期待感などから続伸して始まったが、次第に利益確定の売りに押され、昼過ぎにはマイナス圏に沈んだ。
 リスク回避姿勢の後退に伴う金塊相場の下落を嫌気し、産金大手フレスニロが11.01%安、同ランドゴールド・リソーシズが10.26%安と値を崩した。
 鉱業大手アングロ・アメリカンは16.50ペンス(1.38%)安の1176.50ペンス。石油大手BPが9.20ペンス(2.01%)安の448.90ペンス、通信大手ボーダフォンは8.70ペンス(4.02%)安の207.90ペンスだった。
 一方、金融株は比較的堅調で、保険大手プルデンシャルが105.50ペンス(7.40%)高の1531.00ペンス。金融大手バークレイズは8.20ペンス(4.25%)高の201.10ペンスに上昇した。


オバマ大統領、トランプ氏と会談 「素晴らしい会話」 溝修復に一歩
AFP=時事 11/11(金) 2:49配信

【AFP=時事】(更新)バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は10日、次期大統領のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏とホワイトハウス(White House)の大統領執務室(Oval Office)で1時間半にわたり会談し、政権移行について協議した。オバマ氏は 「素晴らしい会話」を交わせたとして、トランプ氏への支援を約束した。

 オバマ氏は、「あなたの成功を手助けできるよう、全力を尽くす。あなたが成功すれば、国が成功することになるのだから」と表明。これに対しトランプ氏は、両氏の間で「さまざまな状況について話し合った。良いことも、難しいことも」と明かし、オバマ氏からの助言を楽しみしていると述べた。

 当初10~15分の予定だった会談は大幅に延長したが、「もっと長く話せただろう」とトランプ氏は述べている。両氏はこの歴史的な会談を握手で締めくくり、質問は受け付けずに退室した。

 両氏は激しい選挙戦の間に舌戦を繰り広げていたこともあり、この会談はぎくしゃくしたムードに陥る可能性もあった。しかし、世論調査の予想をことごとく裏切ったトランプ氏の衝撃の勝利から一夜明け、両氏は2年に及んだ選挙戦の間に生まれた深い溝を埋めたいという意向を示している。【翻訳編集】 AFPBB News


ドラッケンミラー氏、米大統領選の夜に金を全部売る-成長への賭け
Bloomberg 11/11(金) 2:29配信

資産家のスタン・ドラッケンミラー氏は、米大統領選挙の開票が進んでいた8日夜、保有していた金を全て売却した。成長加速と金利上昇の見通しに賭け、世界の債券についてのポジションもショートにした。

「ここ数年、金を保有してきた理由が全て消えつつあるるように思われる」と同氏は10日のCNBCとのインタビューで語った。同氏は5月に、金への資金配分を高くしているとし、株式の強気相場は行き着くところまで行き着いたと述べていた。金は過去2年で約10%上昇してきたが、米大統領選挙を受けて勢いを失った。投資家の目は米金融政策に向き、12月の利上げ観測が強まっている。

ドラッケンミラー氏は米大統領選挙についていずれの候補への支持も表明していなかったが、トランプ次期政権が規制緩和と「真剣な」税制改革をもたらし、成長を加速させることを楽観していると語った。これらの利点は保護主義的な貿易政策に関する懸念を上回るものだとの見方を示した。

「急進的な金融政策のみが問題解決の手段だったこの4年間は非常にストレスがたまった。『規制緩和と税制改革を試みることはできないのか』と問いかけ続けた。米経済には規制が多過ぎる」と語った。

ドラッケンミラー氏は財政赤字は拡大するだろうが、自身の債券投資はそれよりも成長加速見通しを反映していると述べた。米、英、ドイツ、イタリア債をショートにし、「株式市場で成長に反応する分野」および特に対ユーロでドルを選好しているという。

新大統領が所得の不平等を是正できるならば、米国の「分断は今が頂点となり、加速傾向をたどることはないだろう」とも語った。

原題:Druckenmiller Sold Gold on Election Night in Bet on Growth (1)(抜粋)


〔ロンドン外為〕円、106円台半ば(10日)
時事通信 11/11(金) 2:00配信

 【ロンドン時事】10日のロンドン外国為替市場では、米大統領選の結果を受けて過度なリスク回避のドル売りを巻き戻す動きが続き、円相場は1ドル=106円台半ばに下落した。午後4時現在は106円40~50銭と、前日午後4時(104円50~60銭)比1円90銭の円安・ドル高。
 円は昼ごろまでじり安の展開で、午前9時過ぎには約3カ月ぶりに106円台に下落。その後も米金利や欧州株の上昇を受けた売りが続き、昼前後には107円に迫る水準まで下値を広げた。午後3時前後には米国の長期金利上昇や株高を眺めて再び107円を試す場面もあったが、防戦の円買いに押されて攻めきれず、一時106円台前半まで戻した。
 為替市場では前日、米大統領選の開票中に共和党トランプ候補の当選を懸念したリスク回避のドル売りが加速し、円は一時101円台前半に急伸した。しかし、当選が確実になってからは「トランプリスクが実現するとしても、まだ時間がかかる」(邦銀筋)との冷静な見方が広がり、反動からドルを買い戻す動きが活発化。同候補が掲げた積極的財政政策などへの期待感もあり、これまで相対的に「安全な資産」として買われ過ぎていた円は調整売りに押される展開になった。
 ユーロも対ドルで軟調に推移。対ドル相場は午後4時現在1ユーロ=1.0875~0885ドル(前日午後4時は1.0945~0955ドル)。一方、対円では同115円80~90銭(114円40~50銭)に上昇。一方、ポンドは1ポンド=1.2480~2490ドル(1.2440~2450ドル)と対ドルで堅調。スイス・フランは1ドル=0.9875~9895フラン(0.9810~9820フラン)。


英首相に早期訪米要請=トランプ氏
時事通信 11/11(金) 1:49配信

 【ロンドン時事】英首相官邸によると、メイ首相は10日、次期米大統領に選出されたトランプ氏と電話会談した。

 トランプ氏はできるだけ早期に訪米するようメイ首相に要請。両者は、英米関係は「非常に重要かつ特別」との認識で一致した。

 メイ首相は会談で、英国の欧州連合(EU)離脱に関連して、両国間の貿易と投資を強化させたい考えを強調。トランプ氏はこれに同意し、英国は「私自身やわが国にとり、とても特別な場所だ」と応じたという。 (了)


NY株、最高値更新=一時180ドル高
時事通信 11/11(金) 1:00配信

 【ニューヨーク時事】10日朝のニューヨーク株式相場は、次期米大統領に決まったドナルド・トランプ氏の経済政策への期待感から続伸、優良株で構成するダウ工業株30種平均は一時約180ドル高となり、8月15日に付けた取引時間中の史上最高値(1万8668.44ドル)を約3カ月ぶりに更新した。ダウは午前10時現在、前日終値比145.66ドル高の1万8735.35ドル。

 前日のダウは、法人減税や規制緩和、インフラ投資の拡大など、トランプ氏が公約に掲げる産業界寄りの経済政策への期待感から256ドル高で終了。連邦議会の上下両院を共和党が制したことも政策遂行には追い風になるとの見方から、この日も株式に買いが入った。市場関係者は「民主党政権による規制強化で収益が圧迫されていた金融や医薬品などの銘柄が買われている」(日系証券)と話した。


円、106円台後半に下落=3カ月半ぶり―米欧市場
時事通信 11/11(金) 1:00配信

 【ロンドン、ニューヨーク時事】10日の米欧外国為替市場では、米大統領選の結果判明を受けたリスク回避姿勢の後退でドルを買い戻す動きが続き、円相場は7月下旬以来約3カ月半ぶりに1ドル=106円台に下落した。

 ニューヨーク時間午前9時現在は106円60~70銭と、前日午後5時比99銭の円安・ドル高。

 為替市場では米大統領選の開票時、共和党トランプ候補勝利への警戒感から相対的に「安全資産」とされる円が買われ、一時101円台前半まで急伸した。しかし、同氏の勝利が決まった後は不透明感がひとまず払拭(ふっしょく)された上、インフラ投資拡大など同氏の政策に期待感が広がり、世界的に株価が上昇。投資家のリスク選好姿勢が強まり、ドルを買い戻す動きが活発化している。


〔米株式〕NYダウ、続伸=史上最高値更新(10日午前)
時事通信 11/11(金) 1:00配信

 【ニューヨーク時事】10日午前のニューヨーク株式相場は、トランプ次期米大統領が率いる共和党政権への政策期待などを背景に続伸、優良株で構成するダウ工業株30種平均は8月15日(1万8668.44ドル)以来約3カ月ぶりに取引時間中の史上最高値を更新した。午前10時05分現在は、ダウが前日終値比138.78ドル高の1万8728.47ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は13.51ポイント高の5264.58。
 8日投開票の米大統領選では共和党のドナルド・トランプ氏が当選。トランプ次期政権が打ち出すインフラ投資や法人減税などの経済政策に対して期待感が高まったことから、米株相場はこの日も買い優勢で始まった。金融規制緩和への期待感から金融関連株を中心に買いが入っているほか、医薬品価格の高騰に批判的だったヒラリー・クリントン前国務長官が敗北したことを受け、製薬関連株も前日に引き続き堅調に推移している。
 個別銘柄では、ファイザー、JPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックスがそれぞれ約3%、5%、3%上げている。また、メーシーズはこの日朝方に大幅な減益決算を発表したものの、店舗閉鎖などに伴う退職関連費用計上という一時的な要因が響いたにすぎないとの見方などが広がったため、約6%高となっている。


<NY株>一時、史上最高値更新 トランプ氏警戒感和らぐ
毎日新聞 11/11(金) 0:49配信

 10日午前のニューヨーク株式市場は、ダウ工業株30種平均が一時、取引時間中の史上最高値を更新した。午前10時時点は前日終値比145.66ドル高の1万8735.35ドル。これに先立つ10日の東京株式市場でも日経平均株価は前日比1092円88銭高の1万7344円42銭と急反発した。

 米大統領選を制したドナルド・トランプ氏が勝利演説で経済を優先する姿勢を表明。トランプ氏の政策への警戒感が和らぎ、日米で買いが集まった。

 日経平均の終値の上げ幅は今年最大で、昨年9月9日(1343円43銭)以来の大きさ。日経平均は9日、トランプ氏の予想外の勝利に伴う「トランプ・ショック」で919円安と急落したが、埋め合わせた。

 また、10日のニューヨーク外国為替市場では、円相場が一時、1ドル=106円台と3カ月半ぶりの円安水準をつけた。投資家のリスク回避姿勢が後退し、相対的に安全な資産とされる円が売られ、ドルが買い戻された。10日の東京市場の午後5時時点は前日比2円31銭円安・ドル高の1ドル=105円63~64銭だったが、その後の海外市場で円がさらに売られた。【和田憲二、ワシントン清水憲司】


トランプ氏、小規模企業の雇用拡大に注力へ=経済顧問
ロイター 11/11(金) 0:11配信

[ワシントン 10日 ロイター] - ドナルド・トランプ次期米大統領の経済顧問を務めるデービッド・マルパス氏は、トランプ氏は規制の改善や減税、税制簡素化などを通じて小規模企業の雇用拡大に注力するとの考えを示した。CNBCのインタビューで述べた。

米連邦準備理事会(FRB)の金融政策に関する議論は現時点で行うべきではないと指摘。「FRBは独立している」としながらも、「彼らの実績は芳しくない。米経済の成長は低迷している」とした。FRBは米経済の成長を鈍らせている政府機関の一部との認識を示した。

2018年2月に任期満了を迎えるイエレンFRB議長の後任候補として自身の名前が挙がっているかとの質問については、直接的な回答を避けた。

トランプ政権の陣営についてもコメントを控えた。

同氏はロナルド・レーガン、およびジョージH.W.ブッシュ政権で財務省、国務省当局者を務めた経歴を持つ。


〔米株式〕NYダウ、続伸=取引時間中の史上最高値を更新(10日朝)
時事通信 11/11(金) 0:00配信

 【ニューヨーク時事】10日朝のニューヨーク株式相場は、トランプ次期米大統領が率いる共和党政権への政策期待などを背景に続伸、優良株で構成するダウ工業株30種平均は寄り付き直後、約3カ月ぶりに取引時間中の史上最高値を更新した。午前9時35分現在、ダウ平均は前日終値比121.35ドル高の1万8711.04ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は31.11ポイント高の5282.18。


〔NY外為〕円、106円台後半(10日朝)
時事通信 11/11(金) 0:00配信

 【ニューヨーク時事】10日午前のニューヨーク外国為替市場では、米大統領選の結果を受けて円安・ドル高地合いが強まる中、円相場は1ドル=106円台後半で推移している。午前9時現在は106円60~70銭と、前日午後5時(105円61~71銭)比99銭の円安・ドル高。
 海外市場では、円は早朝、約3カ月半ぶりに106円台に下落。欧州株や米長期金利の上昇を受けて円売り・ドル高が進行した。米大統領選の開票時に安全資産としての円買いが殺到したが、結果発表後はリスク回避の巻き返しが広がっている。トランプ氏の政策運営に対する不透明感は根強いものの、過度の警戒感が後退したことから、利益確定の動きも活発化し、早朝には107円台をうかがう水準まで下落した。
 米労働省が発表した最新週の新規失業保険申請は前週比1万1000件減の25万4000件と、市場予想(ロイター通信調べ)の26万件を下回ったが、市場への影響は限定的だった。
 ユーロは、同時刻現在1ユーロ=1.0895~0905ドル(前日午後5時は1.0902~0912ドル)、対円では同116円20~30銭(同115円35~45銭)。


ジュリアーニ氏:クリントン氏に恩赦付与するべきではない
Bloomberg 11/10(木) 23:53配信

米司法長官としてトランプ政権入りすると目されているルディ・ジュリアーニ元ニューヨーク市長は、ヒラリー・クリントン氏に恩赦を付与するべきではないとオバマ大統領をけん制した。

ジュリアーニ氏は10日にフォックス・ニュースとのインタビューで、「国民全員が信用するシステムに任せるべきだ」と述べた。

ホワイトハウスは9日、国務長官時代のメール問題でクリントン氏を次期政権が訴追できないようオバマ大統領が赦免権を行使する可能性を否定しなかった。

トランプ氏は選挙運動で、クリントン氏のメール問題を捜査する特別検察官の任命を提案、クリントン氏との討論会では自分が法務執行の責任者になればクリントン氏は「禁固刑に処せられる」と述べていた。トランプ氏の応援集会では支持者が「投獄せよ」とのコールを繰り返した。

原題:Giuliani Says President Obama Shouldn’t Pardon Hillary Clinton(抜粋)


銅価格、2日間で5年ぶり大幅高-トランプ氏の大型インフラ投資期待
Bloomberg 11/10(木) 23:26配信

米大統領選で当選したドナルド・トランプ氏は、国内の老朽化した空港や道路、橋を再生すると公約している。これで投資家が見込んだのは、大量の銅が必要になるということだ。

予想外のトランプ氏勝利が9日に明らかになって以来、銅価格は8.1%上昇し、2日間としては5年ぶりの大幅上昇を果たす勢いだ。銅だけでなく、鉛や亜鉛、アルミニウムなどの価格もその生産会社の株価とともに上昇している。

ニュージャージー州出身で鉱業会社ベダンタ・リソーシズの最高経営責任者(CEO)を務めるトム・アルバニーズ氏は「トランプ次期大統領について予想できるのは、建設とインフラに重点を置くだろうということだけだ。市場はこれに反応している」と述べた。

選挙期間中、トランプ氏は対抗候補のクリントン氏が5年間の建設に費やすとしていた2750億ドル(約29兆3000億円)を2倍以上にすると宣言。9日の勝利演説でも、インフラは「断トツの優先課題」だとし、インフラプロジェクトで数百万人を雇用すると語った。

ロンドン時間10日午後1時17分時点で、銅3カ月物はトン当たり5585.50ドル。一時は前日比5.6%上昇し1年4カ月ぶりの高値を付ける場面もあった。銅価格は年初来で約20%上昇している。株式市場では、ロンドン市場に上場するチリの産銅会社アントファガスタが一時23%高と1989年7月以来の大幅高。このほかベダンタやグレンコア、リオ・ティント、アングロ・アメリカンなども買われ、ブルームバーグ世界鉱業指数を1年4カ月ぶりの高値に押し上げた。

原題:Copper Goes Crazy as Trump Promises U.S. Building Revolution(抜粋)Trump Splurge Driving Copper to Biggest Two-Day Gain in 5 Years(抜粋)


LME銅:続伸、トランプ氏勝利で需要拡大観測強まる-NY銅も上昇
Bloomberg 11/10(木) 23:26配信

10日のロンドン金属取引所(LME)の銅相場は続伸。米大統領選に勝利したドナルド・トランプ氏は国内の老朽化した空港や学校、橋などを再生すると公約しており、銅が必要になるとの見方が強まった。

LMEの銅相場(3カ月物)は1年4カ月ぶりの高値を付けた後、前日比3.5%高の1トン=5601ドルで終了。この2日間の上昇率は7%と、2013年5月以降で最も大きい。LMEではアルミニウムと亜鉛、鉛、スズも値上がりしたが、ニッケルは下落した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の銅先物12月限は前日比3.7%高の1ポンド=2.551ドル。

原題:Copper Posts Best Back-to-Back Gain Since 2013 on Trump Splurge(抜粋)


原油価格上昇で元売り大手3社が黒字回復 9月中間期連結決算
産経新聞 11/10(木) 23:03配信

 石油元売り大手3社の平成28年9月中間連結決算が10日、出そろった。原油価格が上昇基調に転じ、備蓄原油の在庫評価損が縮小・解消したため、3社とも最終損益が前年同期の赤字から黒字に転換した。

 出光興産の在庫評価損は48億円と前年同期(384億円)から大幅に圧縮。JXホールディングス(HD)とコスモエネルギーHDはそれぞれ87億円、131億円の評価益を計上した。29年3月期の業績予想は、石油製品市況の低迷や円高などでJXとコスモが最終損益の見通しを引き下げた。

 コスモの滝健一常務執行役員は10日の決算会見で、トランプ氏が次の米大統領に決まったことで今後の原油価格の見通しは読み切れないとしつつ、「なるべく1バレル=50ドルに近いレベルを願いたい」と述べた。アジアで指標となるドバイ原油の4~9月期平均価格は1バレル=約43ドルだった。

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