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2016年11月10日 (木)

アメリカ大統領選挙、ドナルド・トランプが勝利・13

8日(日本時間9日)のアメリカ大統領選挙は、大接戦の末、共和党候補・ドナルド・トランプが民主党候補・ヒラリー・クリントンを抑えて勝利した。

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リンク:<米大統領選>在日米軍司令官「日米同盟の信頼関係は不変」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:【米政権交代】トランプ氏はどう勝ったのか 年齢や性別や人種などから - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ氏と信頼構築急ぐ=安倍首相、異例の早期会談 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:メキシコ大統領、トランプ氏と会談合意 「未来のため」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「カリフォルニア州独立」マジに検討 「トランプ大統領」で「火がついた」動き - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ政権の対日外交に、日本はブレずに重厚に構えよ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:TPP衆院通過に経済界「大いに歓迎」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:世界経済に巨大トランプ・リスク - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米大統領にトランプ氏 日経平均急反発 上げ幅今年最大の1092円高 円安も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:読売新聞の「ヒラリー大統領本」をネット告知 「投開票前にフライング」のナゼ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:オバマ米大統領声明要旨=大統領選 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:TPP衆院通過を歓迎=トランプ氏に注文も―経済界 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:【敗戦の辞】トランプに完敗したメディアの「驕り」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:TPP「パッケージで合意なされたもの」二階氏 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:まるで鎖国、トランプ移民政策のすべて──専門職やグリーンカードも制限、アメリカの人口も減る! - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:APEC前に安倍・トランプ会談実現へ調整 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米ハイテク業界にトランプショック、加州の独立目指す動き - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ氏が債券投資家直撃、1日で35.7兆円吹き飛ぶ-インフレ懸念 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「大衆迎合」秩序揺るがす=米国の選択に不安と期待-特派員座談会・次期米大統領 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米、TPP承認は困難=合意国「内向き」を懸念 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米がNAFTA離脱なら、メキシコ事業に影響大=新日鉄住金副社長 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「トランプ大統領」を「嵐の拍手」で迎えたロシアの思惑 - 速報:Yahoo!ニュース.
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リンク:【動画】「トランプはわたしの大統領ではない」全米各地で抗議デモ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:【米政権交代】「私の大統領じゃない」――トランプ氏選出に各地で抗議デモ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米大統領にトランプ氏 露大統領の会談予定なしと報道官 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米大統領にトランプ氏 ゴルバチョフ氏「米露関係は大幅な改善も」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「この国には深い分断」無念のクリントン氏 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:〔東京外為〕ドル大幅上昇、105円台後半=株価急伸で堅調(10日午後5時) - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプ大統領の影響は「全く考えていない」 TPP法案が衆院通過したけれど…… - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:対北朝鮮で緊密に協力=韓国大統領とトランプ氏 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米大統領にトランプ氏 TPPで官房副長官「米国含む各国が手続き進めること期待」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トレーダーの米金利見通し一転、トランプ氏歳出拡大でインフレ加速か - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「反トランプ」全米に拡大=NYで1万人デモ、深刻な分断-大統領選 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

<米大統領選>在日米軍司令官「日米同盟の信頼関係は不変」
毎日新聞 11/10(木) 19:54配信

 ◇米軍撤退可能性に「今と同じように力強く展開」

 在日米軍トップのマルティネス司令官は10日、米軍岩国基地(山口県岩国市)で記者会見し、ドナルド・トランプ氏が勝利した米大統領選の結果を受けて、「誰が大統領になったとしても、日米同盟の信頼関係、パートナーシップは変わることはないと自信を持っている」と述べた。

 トランプ氏は、駐留経費の負担増に日本が応じない場合は在日米軍を撤退させる可能性などに言及しているが、司令官は「私見」として「日本で今、展開している米軍が今と同じように力強く展開していくと思っている」と語った。

 今回の会見は、10月30日に始まった日米共同統合演習に合わせて実施された。同席した自衛隊制服組トップの河野克俊・統合幕僚長は「トランプ氏がどのような安全保障政策を遂行するか予断を持って述べるのは控える」とした上で「日米同盟の重要性は日米両国の共通認識であると確信している」と話した。

 演習では、安全保障関連法で導入された「重要影響事態」を想定した初めての共同訓練を沖縄周辺海域で実施している。【古賀亮至、土田暁彦】


【米政権交代】トランプ氏はどう勝ったのか 年齢や性別や人種などから
BBC News 11/10(木) 19:54配信

第45代米大統領になることが決まったドナルド・トランプ氏は、ペンシルベニア、フロリダ、オハイオ、アイオワといったかつての民主党基盤を次々に獲得して、勝利した。

全国的な得票でいえば、トランプ氏の得票率は47.5%でヒラリー・クリントン氏の47.7%に0.2ポイント差を付けられている。しかしそれでもトランプ氏は選挙人を279人獲得し、228人に留まったクリントン氏を破ったのだ。

<トランプ氏の州ごとの得票率>

まだ結果を発表していない数州を残して、この地図は全米でいかに共和党(Republican、赤)が強かったかを示している。民主党の支持はもっぱら、従来の支持基盤の西海岸と北東部に限定された。

民主党(Democrat、青)は五大湖周辺や中西部、南東部で以前の支持を失った。また出口調査によると、トランプ氏は女性よりも男性の間で高く支持されていた。

<トランプ氏は男性有権者に人気>

2万4500人を対象にした上の調査では、男性(male)の53%がトランプ氏を支持し、女性(female)の54%がクリントン氏支持を表明している。

<クリントン氏の州ごとの得票率>

民主党の全国的な得票率は2012年に比べて3ポイント以上下落。一方で共和党の得票率下落は0.5ポイント未満にとどまった。

<トランプ氏がフロリダ州でどう勝ったか>

図の左は2012年選挙、右は今回選挙の両党の郡ごとの得票率。共和党(赤)は不変だったが、民主党(青)は2ポイント落とした。また州北部で共和党の得票率が上がっている。

フロリダ州は過去2回の大統領選で、オバマ氏が獲得した激戦州だ。人口の多さを反映して選挙人も29人と多いため、選挙結果を大きく左右する。

トランプ氏にとっても、フロリダは何としても抑えなくてはならない州だった。しかし結果は最後まで接戦で、最終的な得票率は1ポイント差だった。

この州でリバタリアン候補のギャリー・ジョンソン氏をはじめとする独立候補たちが獲得した票がクリントン氏に回っていれば、この州はクリントン氏のものになっていた。

一方で、フロリダに多く住む高齢者の票が、共和党に有利に働いた。

<高齢者はトランプ氏支持>

選挙人20人のペンシルベニア州を獲得したことも、トランプ氏の大きな成果だった。過去6回の大統領選で民主党を支持してきた同州は、安定した「青い州」と思われていた。

<トランプ氏がペンシルベニア州でどう勝ったか>

2012年(図左)には得票率52%で勝った民主党は、今回(図右)では48%に留まった。州中心部で共和党支持率が高くなっているのも見て取れる。

ペンシルベニアとフロリダに加えて、トランプ氏は結果を左右するほかの7州でも僅差で勝っている。

<トランプ氏は7つの主要激戦州で勝利>

選挙人の票(electoral vote)18票が割り当てられているオハイオ州では52.1%でトランプ氏が勝利。同様に15票のノースカロライナでは50.5%で勝っている。

特に白人有権者の支持を得たことが、トランプ氏の勝利につながった。今年の有権者の70%が白人で、その内の58%がトランプ氏を支持した。

<白人の大半はトランプ氏を支持>

白人の58%がトランプ氏を支持したのに対して、ヒスパニックとアジア系は65%、黒人は実に88%が、クリントン氏を支持した。ただし、2012年にオバマ氏は黒人票の93%を獲得しているし、ヒスパニックの支持率も今回より高かった。

それに対してトランプ氏は特に、大学教育を受けていない白人男性に強く支持された(7割がトランプ氏支持)。また大学教育を受けていない白人女子も、6割がトランプ氏に投票した。

白人が多数を占める250の郡では、249郡でトランプ氏が多数を獲得した。高齢男性が最も多い250郡では241郡がトランプ氏を支持。黒人が最も多い250郡では144郡がクリントン氏を支持した(出典・米国勢調査)。

AP通信による上の地図は、全米の選挙人団に占める割合を示している。人口の少ない州は国の中心部で小さく表示され、人口の多い北東部の州は大きく表示される。下の通常の地図と比べると、州ごとの結果の意味合いが違って見える。

ホワイトハウスのほかに、共和党は連邦議会の上院(Senate)と下両(House)の両方で多数を維持した。

<獲得選挙人の最新合計  クリントン氏228人 トランプ氏279人>  

州 (太字は激戦州)

選挙人数(太字は多数州)

2012年選挙の勝利党(太字は今回共和党支持に転じた州)

クリントン氏(民主党)

トランプ氏(共和党)

合計獲得数 218 人

合計獲得数 278人

アイオワ(IA)

6

民主

アイダホ(ID)

4

共和

アラスカ(AK)

3

共和

アラバマ(AL)

9

共和

アリゾナ(AZ)

11

共和

アーカンソー(AR)

6

共和

イリノイ(IL)

20

民主

インディアナ(IN)

11

共和

ウィスコンシン(WI)

10

民主

ウェストバージニア(WV)

5

共和

オクラホマ(OK)

7

共和

オハイオ(OH)

18

民主

オレゴン(OR)

7

民主

カリフォルニア(CA)

55

民主

カンザス(KS)

6

共和

ケンタッキー(KY)

8

共和

コネチカット(CT)

7

民主

コロラド(CO)

9

民主

サウスカロライナ(SC)

9

共和

サウスダコタ(SD)

3

共和

ジョージア(GA)

16

共和

テキサス(TX)

38

共和

テネシー(TN)

11

共和

デラウェア(DE)

3

民主

ニュージャージー(NJ)

14

民主

ニューハンプシャー(NH)

4

民主

ニューメキシコ(NM)

5

民主

ニューヨーク(NY)

29

民主

ネバダ(NV)

6

民主

ネブラスカ(NE)

5

共和

ノースカロライナ(NC)

15

共和

ノースダコタ(ND)

3

共和

ハワイ(HI)

4

民主

バージニア(VA)

13

民主

バーモント(VT)

3

民主

フロリダ(FL)

29

民主

ペンシルベニア(PA)

20

民主

マサチューセッツ(MA)

11

民主

ミシガン(MI)

16

民主

ミシシッピー(MS)

6

共和

ミズーリ(MO)

10

共和

ミネソタ(MN)

10

民主

メリーランド(MD)

10

民主

メーン(ME)

4

民主

✔(3人)

✔(1人)

モンタナ(MT)

3

共和

ユタ(UT)

6

共和

ルイジアナ(LA)

8

共和

ロードアイランド(RI)

4

民主

ワイオミング(WY)

3

共和

ワシントン(WA)

12

民主

ワシントン特別区(DC)

3

民主

(英語記事 US election 2016: Trump victory in maps)


トランプ氏と信頼構築急ぐ=安倍首相、異例の早期会談
時事通信 11/10(木) 19:50配信

 安倍晋三首相がドナルド・トランプ次期米大統領と17日にニューヨークで会談することが決まった。

 日本の首相が次期大統領と就任前に会うのは異例。首相は首脳間の信頼関係構築を急ぎ、トランプ氏が見直しを示唆してきた日米同盟の維持・強化が双方の国益にかなうとの基本認識を共有したい考えだ。

 10日朝の電話会談で、両氏は日米関係を強化していくことで一致。約20分間のやりとりは打ち解けた雰囲気だったとされ、首相が17日にニューヨークで会えないかと打診すると、トランプ氏は「そうなのか。夕食でも食べよう」と快諾。首相に「あなたの業績はすばらしい」と賛辞を贈ったという。外務省幹部は「2人は波長が合った」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 電話会談が決まったのは10日未明。関係者によると、メキシコなどに続き4カ国目で、佐々江賢一郎駐米大使らが、国防長官への起用が取り沙汰されるジェフ・セッションズ上院議員やトランプ氏の娘婿ジャレッド・クシュナー氏に働き掛けたという。岸田文雄外相は自民党岸田派の会合で「日本がつくってきた人脈があったからこそ、早々に電話会談を実現できた」と語った。

 岸田氏によると、政府は大統領選でトランプ氏勝利もあり得るとみて、今年の早い段階からパイプづくりに努めてきた。10月には菅義偉官房長官が来日したトランプ氏の外交アドバイザー、マイケル・フリン元国防情報局長官と会談。だが、人脈の乏しさは否めない。トランプ氏の大統領選勝利から10日足らずでトップ会談に乗り出す狙いについて、外務省幹部は「人事や政策が固まる前に日本の考え方をインプットする」と明かした。

 日本政府は、トランプ氏が米軍駐留経費の全額日本負担を求め、応じなければ米軍撤退もあり得るとの姿勢を示してきたことに、日米同盟の根幹が揺らぎかねないと深く憂慮している。首相は電話会談で「アジア太平洋地域の平和と安定は米国の力の源泉だ」と述べ、日米同盟が米国の国益にも資すると力説した。

 トランプ氏は、安倍政権が成長戦略の柱として重視する環太平洋連携協定(TPP)からの離脱も宣言しており、17日の会談は重要課題が目白押し。今後4年間の日米関係を占う初顔合わせとなることは間違いない。


メキシコ大統領、トランプ氏と会談合意 「未来のため」
朝日新聞デジタル 11/10(木) 19:48配信

 「トランプ氏に電話で祝福の言葉を贈った。未来のために信頼関係を築くことで一致した」。メキシコのペニャニエト大統領は9日、大統領官邸で会見し、米大統領選に勝利したトランプ氏と電話で言葉を交わしたと明らかにした。「就任前にできるだけ早く会談を実現することで合意した」とも述べ、より良い関係を模索する姿勢を明確にした。

 トランプ氏はメキシコからの移民を繰り返し批判し、米国との国境沿いに壁を建設すると主張してきた。メキシコ製品に高い関税をかけることや不法移民の強制退去を公約し、メキシコ国内に不安と反感が広がっていた。メキシコにとってトランプ氏の勝利は衝撃だった。大統領選の結果を伝える9日の地元メディアは、「悪夢が現実になった」と伝えた。

 ペニャニエト氏は、トランプ氏が勝利演説で「共通点」や「パートナーシップ」の追求を掲げたことに触れ、「メキシコもその考えを共有する」と強調。「両国は互いにとても重要な関係にある。友人で同盟国である米国との関係を強化していく」と語り、関係改善を図る考えを示した。


「カリフォルニア州独立」マジに検討 「トランプ大統領」で「火がついた」動き
J-CASTニュース 11/10(木) 19:36配信

 不動産王のドナルド・トランプ氏(70)が2016年11月9日(日本時間)に米国次期大統領に決まったことを受け、「お膝元」のニューヨークをはじめ全米各地で抗議デモが相次いで起こっている。

 ネット上でも、ヒラリー・クリントン氏(69)が大差で勝利したカリフォルニア州では、米国からの離脱を求める「Calexit(カリグジット)」という言葉の注目度が急上昇。ツイッターでも「トレンド」入りし、存在感を増している。

■「Calexit」がトレンド入り

 クリントン氏が勝利した西海岸の多くの州では、トランプ氏の優勢が伝えられると「secede」(離脱する) 「secession」(離脱)といった単語の検索回数が上昇したことが明らかになっている。特に61.5%がクリントン氏、33.3%がトランプ氏に投じたカリフォルニア州では、「Calexit」という単語がツイッターで「トレンド」入りした。国民投票で英国が欧州連合(EU)からの離脱を決めた「Brexit(ブリグジット)」をもじった言葉だ。

 「Calexit」は、カリフォルニア州の独立を決める住民投票を2019年に行うことを目指している団体「Yes!カリフォルニア独立運動」が使っていたが、今回の投票で一気に火がついた。

 例えば、配車サービス「Uber(ウーバー)」に早くから投資してきたことでも知られるエンジェル投資家のシャービン・ピシュバー氏は、大勢判明前の段階で、トランプ氏が勝利した場合は、カリフォルニアが「ひとつの国」になることを目指す運動に資金提供する意向をツイッターで明かしていた。

シリコンバレーの投資家が相次いで賛意
 ピシュバー氏は、クリントン氏の敗北宣言後に経済専門局CNBCの取材に応じ、提案は「真剣」だと表明。「この国は今、重大な岐路にさしかかっている」として「国民的対話」をうながしたい考えだ。カリフォルニア州の15年の総生産は2兆4600億ドルで、フランスの国内総生産(GDP)2兆4200億ドルを上回り、世界第6位の規模だ。こういった点を念頭に、「カリフォルニアが連邦予算に占める影響は大きい」などと話した。

 ピシュバー氏以外にも、シリコンバレーの投資家が相次いで「Calexit」に賛意を示している。

 カリフォルニア州の事例以外にも、カナダ政府が運営する移民情報サイトが一時つながりにくくなるなど、選挙結果の余波は続いている。


トランプ政権の対日外交に、日本はブレずに重厚に構えよ
ニューズウィーク日本版 11/10(木) 19:30配信

<トランプ政権が現実的な中道保守政策を取るか、それとも優秀なブレーンが集まらずに早期に行き詰まるか――。日本はどちらのケースにも対応できるよう、ブレない姿勢で備えるべきだ>(写真:勝利演説で副大統領候補のペンスと握手するトランプ)

 世界中が驚き、アメリカでも多くの予想が外れる中で、ドナルド・トランプが次期大統領に決まった。各方面のショックは大きいが、一つだけ救いだったのはトランプの勝利宣言スピーチだ。何より「分断の傷を癒やして団結を」というメッセージを冒頭に持ってきたのは、とにかくあの場所、あのタイミングで言う勝利宣言としては、極めて妥当で、「あのスピーチだけ」について言えば100点満点と言える。

 この「和解と協力」というメッセージに呼応するように、ヒラリー・クリントン候補も一夜明けた午前中に、見事な敗北宣言を行った。あれだけ厳しくトランプ批判を展開していたオバマ大統領も、協力を約束している。これで当面の政権交代期間への移行は、まずスムーズな入り方ができた。

 一時期は株先物で700ドル近い下げを見せていたニューヨーク市場も、一夜明ければダウ平均が反発して上げたくらいで、目先のショックは何とか「かわす」ことができている。

【参考記事】クリントン当選を予想していた世論調査は何を間違えたのか

 そうは言っても、現時点ではトランプのブレーン候補に関しては全くの白紙状態だ。名前が出ている人間は一流半、いや二流の人ばかりで、最終的に「一流のブレーン」で固められるかどうかが当面の注目事項となる。

 では、日本としてはこれにどう対応すればいいのか。以下の2つのシナリオを前提に考えたい:
(1)トランプが共和党の中枢と和解し、有能なブレーンを集めて現実的な中道保守政策を実行する。
(2)優秀な人材が集まらず、選挙運動の論功行賞要求や猟官運動をうまくコントロールできず、結果的に偏った人材が集まって、極端な政策の一部が本当に実行されることで早期に行き詰まる。

 日本としては、この2つの可能性を考えておくべきだ。まず(1)を前提にして、ワシントンの穏健な共和党人脈との連携を密にすることは重要だ。トランプは日本に関して、「非現実的なことをブレなく」言い続けているので、実際に政権が発足した場合、現実を直視して理解してもらわなくては困るからだ。

 だが(2)に陥る危険な兆候が出て来る可能性もゼロではない。例えば、ロシアがアメリカを挑発し、それにトランプが対処できないとか、極端な排外政策が本当に実行されて株価が暴落するといったケースだ。その場合には、アメリカ抜きのG6で真剣に協調しながら、自由世界の価値を守っていく覚悟が必要ではないだろうか。

 仮にアメリカが絶望的なまでの孤立主義に向かうのであれば、日本はNATOとの協調、隣国・韓国との徹底した協調、ASEANやインドとの連携などを中心に「これまでの政策からブレない」ことが必要になる。

 その場合、仮にトランプが自由社会のリーダーという責任を全うする気がないのであれば、安倍首相はG6/NATO/アジアの自由陣営の要として、国際社会においてより重たい責任を担う覚悟をすべきだろう。その場合でも、復古主義などの日本国内の政治事情は封印しなくてはならない。

 TPPの早期批准は、アメリカの選挙結果に関わらず進めるべきだ。別にトランプに対するイヤミとしてのポーズではなく、自由世界、自由貿易の価値を支えていく国という態度の表明であり、G6やASEANあるいは日豪などと相談しながら、ブレることなく進めるべきではないだろうか。

【参考記事】ドナルド・トランプが米既成政治に逆転勝利

 最も重要なのは日韓関係だ。とにかく、アメリカの「不介入」という「空白」が何らかの形で生まれるのであれば、対北朝鮮の抑止力として、日韓連携にブレのないことでそれを埋める努力を示さなければならない。

 台湾、香港の現状維持ということも日本にとっては重要課題となる。中国にこの点での現状変更を思いとどまらせる「アメリカの抑止力」が弱まるのであれば、その分だけ日本がG6と協調して静かな「重し」にならねばならないだろう。

 だからといって、別に中国と敵対する必要はない。安倍政権の進めている対中外交、つまり関係改善はそのまま前進させる中で、「現状変更には賛成しない」というブレのない「ドッシリした」姿勢を見せてゆくことが肝要だ。

 ロシア外交も同様にこのまま進めて行けばいいだろう。12月の日ロ首脳会談に成果を出しつつ、アメリカの存在が希薄になることを受けて、ロシアが現状変更という誘惑にかられることのないように、重厚な姿勢を取るべきだ。具体的にはシリア情勢で、これ以上の「勝手」を自粛させること、これができれば日本として、安倍首相として国際社会での存在感は高まると思う。

 最悪なのはトランプ政権の登場を恐れ、トランプ新政権との間に人脈を慌てて築いたり、適任ではない人間を窓口にしたり、要するにアメリカの「内向き志向」に振り回されつつ、風下に立つような外交だ。これでは日米関係を損なうだけだ。

 アメリカ側で一つ懸念事項となるのは、アメリカの保守派の間に「反日」の兆候が少しだけ見られることだ。トランプの一貫した「反日放言」に加えて、これはオバマ大統領の広島訪問という大事件への「反動」という要素も指摘できる。保守派の人気キャスター、ビル・オライリーの著書『ライジングサンを殺せ』という本が売れているのがいい例で、日本は下手に振る舞うと「悪者」にされる危険性があることは事実だ。

 復古主義や、特に第2次大戦史観への歴史修正的な言動は、政権周辺を中心に厳しく封印しなければならない。今は、それが許される時期ではない。共和党は親日という甘えは、この新政権と現在の状況には通用しない。

 国際情勢においては、自由主義と自由経済を中心にG7の価値観からブレないことで、欧州やカナダと協調し、一方ではアメリカに見え隠れする反日の動きのターゲットとされるようなスキを見せないというのは別に「危険な綱渡り」ではない。

 伊勢志摩サミットで見せた、そしてオバマ大統領の広島訪問という成果を生んだ、核不拡散とそして自由陣営の価値観を基軸に、ブレない重厚な姿勢が今の日本外交にとっては重要だ。


TPP衆院通過に経済界「大いに歓迎」
産経新聞 11/10(木) 19:25配信

 TPP承認案と関連法案が10日、衆院を通過したのを受け、経団連の榊原定征会長は「大いに歓迎したい」とのコメントを発表した。政府には「米国をはじめとする他のTPP参加国の国内手続きを促してほしい」との注文をつけた。

 日本商工会議所の三村明夫会頭もコメントで「日本が先頭を切って批准することに大きな意味がある」と評価。参院での「速やかな承認」を求めると同時に、政府に対し「米国をはじめ、各国が国内手続きを迅速に進めるよう強力に働きかけてもらいたい」と要望した。

 日本物流団体連合会の工藤泰三会長(日本郵船会長)は、TPPが実現すれば「物流量の増加に加え、輸出入許可手続きの透明化など、海外展開の円滑化も期待され、成長機会の創出につながる」と述べ、発効への期待をにじませた。

 経済同友会の小林喜光代表幹事はコメントで、「トランプ氏はすべての米国民のためと勝利宣言で語った。TPPが米国に大きな利益をもたらすことを認識して、批准に向けて前向きに取り組んでもらいたい」と指摘した。


世界経済に巨大トランプ・リスク
ニューズウィーク日本版 11/10(木) 19:14配信

<トランプ政権がもし言葉通りの経済政策を行うなら、貿易戦争に火が付くだけでなく銀行は巨大化し、地球温暖化は加速し、格差はますます拡大する>

 ドナルド・トランプが米政治史上最大とも言うべき番狂わせで大統領選に勝利してから数時間後、世界の証券市場は前日の混乱が嘘のように落ち着きを取り戻した。イギリスのEU離脱が決まった国民投票後のように、パニック売りが連鎖するという予想は杞憂だった。とはいえ、トランプの経済政策がはっきりしないため、先行き不安は今後もついて回るだろう。市場の混乱がこのまま収まることは期待できそうもない。

「トランプの政策は、実現可能性も優先順位も不透明。それが投資家の心理に影を落とし、それでなくても低迷している投資を抑える方向に働くだろう」と、バンクオブアメリカ・メリルリンチのストラテジスト、サビタ・スブラマニアンは投票日の翌朝に見通しを語った。

【参考記事】【経済政策】労働者の本当の味方はクリントンかトランプか

 民主党候補のヒラリー・クリントンが敗北演説を行う一方で、世界中の市場ウォッチャーは先行き不透明感から、米経済と世界経済は苦難の道をたどることになると警告を発した。

貿易戦争に火がつく

 差し当たって最大の「トランプ・リスク」は貿易障壁が高まること。トランプは既存の貿易協定を破棄し、TPPなど発効待ちの協定から離脱すると宣言してきた。公約を守るなら、中国とメキシコの製品には大幅な関税が課されることになる。そうなれば当然、相手国もアメリカ製品に高い関税をかけ、貿易戦争にエスカレートしかねない。

 トランプがぶち上げた壮大な計画の多くは空約束に終わるにせよ、通商政策に関しては、ホワイトハウスが絶大な権限を持っている。貿易協定を破棄し、WTOから脱退するという公約は、その気になれば実行できる。

「トランプがこのアプローチにしがみつけば、アメリカ経済は大きな試練に直面することになる」と、ピーターソン国際経済研究所のエコノミスト、ウィリアム・クラインは警戒する。

【参考記事】トランプの新政策が物語る「大衆の味方」の大嘘

 トランプはFRBの独立性も脅かしかねない。FRBは米国内のローンの金利に直結する政策金利を決定する権限を持つ。共和党は長年、中央銀行に対する監査権限を議会に付与する法案を通そうとしてきた。共和党の大統領が誕生し、上下院も共和党が多数議席を握った今、この法案が成立する可能性は劇的に高まっている。そうなれば、各国の金融政策にも影響が及ぶだろう。

 トランプの提案は「究極的には、FRBの独立性に対する世界の信頼とアメリカの地政学的な立場を大きく損なう」ことになると、米投資信託会社T・ロウ・プライスのチーフUSエコノミスト、アラン・レベンソンは火曜の夜、顧客宛のメッセージで警告した。

 それでもトランプの勝利を受けて、金融、医療、一部のエネルギー関連株は急上昇した。選挙戦中は労働者の味方を自称し、クリントンとウォール街の「癒着」を批判していたトランプだが、その一方で、オバマ政権が金融危機の再来を防ぐために導入した金融改革規制法「ドッド・フランク法」の撤廃を叫んできた。

「ドッド・フランク法は銀行家の手足を縛っている。そのために銀行は融資を行えず、雇用が生まれない。人々が職にありつけないのはそのためだ。この弊害をなくさねばならない」トランプは有権者にそう訴えてきた。

 オバマ政権の医療保険制度改革(オバマケア)の撤廃も公約の1つだ。医療分野の規制が緩和されれば、新薬などへの投資が活発化すると予想され、トランプ勝利後、医療・製薬関連の株価が跳ね上がった。

クリーンエネルギー株は下落

 エネルギー部門の一部もトランプ勝利に沸いた。トランプは石炭火力発電を規制するオバマ政権の環境政策を撤廃すると公約している。実現すれば、アーチ・コール、コンソル・エナジーなど石炭採掘会社は息を吹き返すだろう。一方、トランプは発効したばかりの「パリ協定」からの離脱を掲げており、アメリカの温暖化防止の取り組みは後退すると予想される。その見通しからクリーンエネルギー関連株は軒並み下落した。

 防衛産業もトランプ新大統領を歓迎している。トランプは歳出の強制削減による国防費の上限を廃止し、軍備を拡大すると公約してきたからだ。投票日の翌朝、ノースロップ・グラマンとロッキード・マーチンは約5%、レイセオンは7.6%と、防衛関連株は大幅に上昇した。

 富裕層の大幅減税など、トランプが掲げた経済政策の一部は議会の承認が必要になるが、選挙戦中にポール・ライアン下院議長の「裏切り」を批判したトランプが議会とうまくやっていくのは難しいだろう。

「政策を通したいなら、何らかの形でライアンの協力を取り付ける必要がある」と、ケイトー研究所のエコノミスト、ジェラルド・オドリスコルは言う。

金持ち減税で赤字拡大

 とくにトランプの税制改革は、財政再建を掲げてオバマ政権と渡り合ってきた共和党には受け入れ難いものだ。トランプ案では、累進課税の最高税率を現在の39.6%から33%に減らすとしている。独立系の税制政策研究所の試算では、これにより連邦政府の歳入は、10年間に渡って9兆5000億ドル減ることになる。それに見合う分、歳出をカットしなければ、2036年までに財政赤字はGDPの80%近くに達する。

 トランプのその他の経済政策も実現できる見込みは薄い。トランプは年間4%の成長率4%を達成し、今後10年間で2500万人分の雇用を創出すると言っている。オバマ政権下での成長率は毎年約2%、雇用創出は900万人分だった。トランプの青写真が実現するとみるエコノミストはまずいない。選挙戦中には、著名なエコノミスト370人が連名で、トランプは「アメリカにとって危険で破壊的な選択」だと警告する書簡を発表した。

 勝利の翌日、トランプは早くも公約実現の困難さを思い知らされたはずだ。ゼネラル・モーターズは自動車販売の不振を理由にミシガン州とオハイオ州の工場で2000人超の人員削減を実施すると発表した。皮肉なことに、この2州の有権者はトランプの雇用創出策に夢を託したのだ。

From Foreign Policy Magazine


米大統領にトランプ氏 日経平均急反発 上げ幅今年最大の1092円高 円安も
産経新聞 11/10(木) 19:14配信

 10日の東京株式市場は、米大統領選で勝利した共和党のドナルド・トランプ氏への警戒感が和らいで日経平均株価が急反発した。終値は前日比1092円88銭高の1万7344円42銭。上げ幅は今年最大で、昨年9月9日以来約1年2カ月ぶりの大きさとなった。

 外国為替市場では円が対ドルで大きく売られた。東京市場では一時1ドル=105円96銭と約3カ月半ぶりの円安ドル高水準となり、その後の欧米市場で一時1ドル=106円台後半まで一段と円安ドル高に振れた。

 9日の東京市場では、予想外のトランプ氏勝利で平均株価が919円安と急落し、一時1ドル=101円台まで円高ドル安が進行。だが、9日の米ダウ工業株30種平均はトランプ氏の政策への期待から大幅高で終わり、10日の東京市場でも投資家心理が持ち直した。

 10日は欧州株式市場も続伸した。米ダウは一時、取引時間中の最高値(1万8668・44ドル)を更新した。更新は約3カ月ぶりで、1万8769・46ドルまで上げる場面があった。


読売新聞の「ヒラリー大統領本」をネット告知 「投開票前にフライング」のナゼ
J-CASTニュース 11/10(木) 19:13配信

 「米国で、こんなに怒りや不満を抱え、『疎外』されていた人が多かったのか、と驚くばかりである」。大統領選でのドナルド・トランプ氏の勝利が決まってから1夜明けた2016年11月10日、読売新聞朝刊の1面コラムはそんな書き出しで始まった。国際部長の署名入りで、「大衆迎合で大国導けぬ」という見出し(東京最終版)だった。

 その読売新聞国際部が編纂し、刊行予定だった新刊書『ヒラリー、女性大統領の登場』(中央公論新社)が、大統領選の投開票日(日本時間8~9日)より数日前から、複数のインターネット書店のホームページに掲載・告知されていた。「大統領選の投開票は終わっていないのに、どうして」とツイッターなどに疑問の声が殺到。告知はすでに削除されている。

■「米国初の女性大統領として登場したクリントン・ヒラリー」

 「幻」の新刊書『ヒラリー、女性大統領の登場』は、インターネット通販サイト「Amazon」や電子書店「honto」の「honto本の通販ストア」に掲載された。まだ大統領選の投開票が始まる前のことだ。掲載情報によると12月19日発売予定で、価格は1512円(税込み)。商品説明欄(現在は削除済み)には、

  「2016年アメリカ大統領選挙はまれに見る劇場型選挙であった。それを勝ち抜いて米国初の女性大統領として登場したクリントン・ヒラリー。本書は刺戟と混乱に満ちた新大統領登場のドラマを徹底取材によって描出する」

と書かれていた。その上で、「日本のメディアではNHKと読売だけが許可されている『クリントン・プール』といわれる同行取材の成果をふんだんに織り込んでいる」ため、「重要な局面や日常的場面でのヒラリーの生の声もふんだんに盛り込んでいる」と説明。さらに、

  「本書は、多様な情報をもとにヒラリー新政権の今後の人事動向や対日政策も分析しており、まさに決定版である」

ともうたっている。

「手続きのミスにより...」と回答
 インターネット書店のホームページには、いつから表示されていたのか。ツイッターでは、5日23時頃から「ヒラリー、女性大統領の登場」「読売新聞国際部」と書かれたAmazonのリンク付きのツイートが投稿され、

  「読売新聞はクリントン当選に賭けたようだ」
  「落選したらどうするの、この本」

という声が寄せられていた。

 その後、8日昼に該当ページは削除されたが、ツイッターを通じて「刊行」情報は拡散。9日夕、大統領選の開票の結果、トランプ氏の勝利が報じられると、

  「赤っ恥ですなw」
  「何で決まる前に販売の予告しちゃうんだよ」

という声が続出した。

 こうした経緯について、中央公論新社は10日、J-CASTの取材に対し、

  「ヒラリー・クリントン氏が当選した場合、刊行を計画していたことは事実です」
  「手続きのミスにより、刊行決定前にネット書店に書籍の情報が載ってしまった」

と説明し、「8日昼、削除を依頼しました」と明かした。

 一方、「いつから掲載していたのか」「トランプ氏が当選した場合に刊行する計画だった本はあるのか」との質問には、回答はなかった。


オバマ米大統領声明要旨=大統領選
時事通信 11/10(木) 19:00配信

 オバマ米大統領が9日(日本時間10日未明)読み上げた声明の要旨は次の通り。

 一、トランプ次期大統領には祝意を伝えた。政権移行の成功に向けて話し合うため、10日にホワイトハウスに招く。

 一、次期大統領と私は、かなり立場が違う。ただ、8年前、私とブッシュ大統領(当時)もかなり立場が違っていた。ブッシュ政権チームは円滑な政権移行へ丁重に対応してくれた。私のチームにはその前例に従うよう指示した。

 一、クリントン(前)国務長官を誇りに思う。歴史的な彼女の出馬と候補者指名は、次を担う全米の女性たちに、政治の最高レベルに到達できるというメッセージを送った。

 一、応援する候補が負ければ、誰でも悲しい。だが次の日には、われわれは全員が一つのチームであることを思い出さなければならない。われわれは皆、この国にとっての最善を望んでいる。

 一、これまでの米国の歩みは、決して真っすぐではなく、ジグザグだ。米国人としてのこの信じられない旅は、今後も続く。次の大統領がその旅において成功するよう、私にできることは何でもする。(時事)


TPP衆院通過を歓迎=トランプ氏に注文も―経済界
時事通信 11/10(木) 19:00配信

 経団連の榊原定征会長は10日、環太平洋連携協定(TPP)承認案と関連法案が衆院本会議で可決されたことについて、「アジア太平洋地域の安定と繁栄の実現に向けた前進だ」と歓迎するコメントを発表した。その上で「参院でも速やかに承認し、米国など他の参加国の国内手続きを促してもらいたい」との期待感を示した。

 日本商工会議所の三村明夫会頭も「日本が先頭を切って批准することは大きな意味がある」と強調。経済同友会の小林喜光代表幹事は「次期米大統領のトランプ氏には米国に大きな利益をもたらすTPPの批准に前向きに取り組んでもらいたい」とのコメントを出した。


【敗戦の辞】トランプに完敗したメディアの「驕り」
ニューズウィーク日本版 11/10(木) 18:54配信

<「想定外」のトランプ勝利を受け、米メディアは今、自責の念に駆られている。なぜ世論調査の結果を過信し、読み違えてしまったのか。ニューヨークのメディア業界を内側から見てきて感じたこと> (写真は11月7日のトランプ一家)

 まさかの結果に、一夜明けた今も呆然としている。ドナルド・トランプ次期大統領に敗北宣言をしなければならないのは、ヒラリー・クリントンだけではない。紆余曲折ありつつも大統領選当日にはクリントン勝利をほぼ確信していた米メディアと専門家、世論調査会社も同じだ。

 蓋を開けてみれば、本当のことを言っていたのは「我々」メディアではなくトランプの方だった。「メディアは真実を語っていない。(自分が劣勢だという)世論調査なんて嘘っぱちだ」と言い続けてきた彼の方が実は正しかったということが、証明されてしまったのだ。

【参考記事】クリントン当選を予想していた世論調査は何を間違えたのか

 大統領選を迎えた昨日、ニューヨーク・タイムズ紙は投票が締め切られる直前の時点でクリントンの勝率を84%と予想していた。各種世論調査と期日前投票の状況から、私も「クリントン勝利」という青写真(とそれに基づく原稿案)を抱きながら彼女が「勝利演説」をするはずのイベント会場に向かった。マンハッタン中心部に設けられた会場の外には、開場時間の午後6時を前に多くの支持者が列を作っていた。「史上初の女性大統領」が誕生する瞬間を、見届けにきた人たちだ。

 この時点で、私は「早ければ午後10時半には勝利演説が聞けるかもしれない」と予想していた。ここを落とせばトランプは終わり、と言われていたフロリダ州とノースカロライナ州両方の投票が午後8時には終了する。その後クリントンが確実に取ると言われていた州を順調に獲得すれば、午後9時過ぎには勝利へのカウントダウンが始まる――そう考えていた。クリントン陣営のイベント自体も、終了時間は午後11時とされていた。
 
 ところが、午後8時からの数時間で「想定外」の展開が続いていく。事前の予想はことごとくはずれ、私は日付が変わった午前2時半、タイムズスクエアに集まったニューヨーカーたちと無言で電光掲示板を見つめていた。まさかの、トランプ勝利。ニューヨークはクリントンが大差で勝利した「クリントン推し」の州であり、周りの人たちは落胆を隠せない。

 お祭り騒ぎになるはずのタイムズスクエアが、まるでお通夜のような静けさだ。今回初めて選挙権を行使しクリントンに入れたという18歳の黒人女性は、「トランプが勝ったという事実が怖い。明日からたくさんの人たちが怒りはじめるだろう」と肩を落とす。その横で、数人のトランプ支持者たちが「ゴッド・ブレス・アメリカ」を揚々と歌い始めた。

【参考記事】「トランプ勝利」世界に広がる驚き、嘆き、叫び

トランプは「ギャグ」のような存在だった

 今、米メディアが「想定外」や「驚きの」勝利という言葉を使うとき、そこには間違いなく自戒の念が込められているはずだ。何とも言えない切なさや胸の痛みさえ感じているかもしれない。私の知る限り、周りのメディア関係者で今回の「想定外」を喜び、楽しんでいる人はいない。いたとしたらそれこそ「隠れトランプ支持者」だろうから、口元にわずかな笑みを浮かべているのを私が見逃しているだけかもしれない。

 思えばトランプが出馬表明をした1年半前から、米メディアは「トランプ大統領誕生」という未来を本気で描くことができずにいた。言ってしまえば、大方の米メディアにとって彼は「ギャグ」のような存在でしかなかったのだ。

【参考記事】対談(前編):冷泉彰彦×渡辺由佳里 トランプ現象を煽ったメディアの罪とアメリカの未来

 予備選でトランプが躍進し始めたころ、アメリカ人の同業者とメールを交わすたびに、彼らは合言葉のように「まったく今年の大統領選はクレイジーだよね」と最後に(笑)が付くような一文を添えてきた。メールの送信相手(私)がトランプ支持者である可能性は微塵も想定していないことに驚きつつも、この業界の人たちは(クリントン支持かどうかはさておき)少なくともトランプ支持者ではない、という暗黙の了解があるのだと悟った。

 その傾向は、大統領選の討論会場でも明らかだった。9月末にニューヨークで行われた第1回目のクリントンvs.トランプの討論会は、会場に設けられたメディアセンターで観戦した。世界中から詰めかけている大勢の同業者たちと一緒にクリントンとトランプのやりとりを見ていたわけだが、トランプが何か発言するたびに周りの記者たちから失笑、ときに爆笑の声が上がる。さながら同業者たちと一緒にお笑い番組を観ているようで、ここでもトランプをどこかまともに捉えていない空気を感じた。

 第3回目の討論会はコロンビア大学ジャーナリズムスクール主催の観戦集会に出向いたが、この時も会場内の「失笑ポイント」が同じで、妙な一体感があった。ニューヨークでジャーナリズムを学んだ後に米メディアの中枢に入っていくような人たちは、少なくとも「トランプ不支持」という価値観で一致しているのだなと、納得したものだ。

 もちろんメディアで働く人間も、仕事上は自分の個人的な支持、不支持にとらわれない中立な報道を心がける。米メディアは媒体としてどちらの候補を支持するかを表明する傾向にあるが、中で働いているスタッフは原則として自分の支持する候補を利することを目的として報道することはない(オピニオン記事で主観を述べることはあるが)。だが仕事を離れればメディアの人間にも支持、不支持があり、それを仲間内で口にすることもある。その点で言うと、少なくとも私の周りで「私はトランプを支持している」と堂々と公言している同業者は1人もいなかった(共和党支持者はいる)。

ここまでの大どんでん返しは想定できなかった

 では、立場上は客観的に分析していたはずの米メディアは、なぜ間違えたのか。既に米メディアにはさながら「反省文」とも言える記事が出始めているし、何を間違えたのかは今後徹底的に議論されていくだろう。しかしなぜ予想が外れたかについて現時点で誰の目にも明らかな理由の1つは、メディア側が世論調査の結果を過信し、読み違ったことだ。

 勝敗予想の大きな根拠とされているのが世論調査である以上、もちろんどのメディアも「絶対」という言葉は使わなかったし、私も「最後まで何が起きるか分からない」とは思っていた。むしろ「世論調査をどこまで信じられるか」という話は同業者同士でよくしていたし、世論調査の「穴」を指摘する声もあった。ではなぜ、それでもメディアが世論調査を積極的に活用したのかと言えば、過去数年の結果を見ていて大どんでん返しと言えるほど極端に外れた例がなかったことが大きいだろう。

 08年のバラク・オバマの大統領選でも、本音では黒人を受け入れない「隠れアンチオバマ」票があるのではとささやかれていたが、結局オバマが勝った。08年と12年の大統領選では、「天才統計学者」と呼ばれるネイト・シルバーがビッグデータを駆使して予想をほぼ完璧に的中させていた。

 結果として、今回メディアは世論調査に出てこない「隠れトランプ支持層」の存在を見誤っていた。いや、その存在は分かっていたし、私も教養のある共和党員と話すほどに「隠れトランプ支持者」の存在を実感してはいたが、メディアはその数がここまで多くて、彼らが実際にトランプに投票しに行くとは思っていなかったのだろう。もちろん、とらえきれなかったのは「反エスタブリッシュメント」「クリントン嫌い」「アンチ民主党」の根深さかもしれないし、他にも「予想が外れた理由」は今後議論されていくことになる。だがとにかく、今回の大統領選はメディアと世論調査、統計学や専門家の完全なる敗北だった。

【参考記事】元大手銀行重役「それでも私はトランプに投票する」

 どうしてメディアは「隠れトランプ支持層」の広がりと力を見抜けなかったのか。客観的に証明するのは難しいが、自戒をこめて個人的な見解を述べるなら、私は「アメリカ人の良識」を信じようとする心が、もしかするとどこかで予想にバイアスをかけたのではないかと思う。

 誤解してほしくないのだが、メディアの人間が「トランプに勝ってほしくないから」という理由で「クリントン勝利」を予想していた、というのでは決してない。その一方で、「最後にはアメリカ人は『良識』的な選択をする」というあくまで主観的な期待を、「エスタブリッシュメント」側にいる人間が無自覚に抱いていたのではないだろうか。主観で世論調査の数字を変えることはもちろんないが、偏った「思い込み」は、ときに数字の向こう側を読み取ろうとする想像力を鈍らせる。

 結果を受けて、ニューヨーク・タイムズ紙が載せた「反省文」はこうだ:

火曜夜の失態は、世論調査の失敗以上のことを物語っている。アメリカの有権者の大部分の人が抱えている煮えたぎる怒りや、経済回復から取り残されているという心情、自分の仕事を脅威にさらす貿易協定に騙されているという気持ち、そして彼らがワシントンの既存の支配階層「エスタブリッシュメント」やウォールストリート、大手メディアに見下されていると感じていることを、とらえきることに失敗したのだ。

敗北の理由は「アメリカ人の良識」を信じる心

 メディアの人間はトランプに言わせれば「エリート」かもしれないが、トランプに共鳴する「怒れる支持者」たちの心情を理解できないわけではないし、トランプが支持される理由を理解しようとしてきた。私がいるニューヨークのメディアも全米各地で取材をするし、ニューヨークやワシントンが特にリベラル寄りだということは百も承知だ。そこだけを見て判断を誤ったわけではない。

 おそらくトランプのいう「リベラルメディア」の人間は、差別発言やわいせつ発言を繰り返し、政治経験がゼロでまともな政策もないトランプが世界一の超大国のリーダーになるという筋書きを、どうしても本気で想定することができなかったのではないだろうか。アメリカに充満する怒りや不満を理解し、ときに共感さえしたとしても、そこから有権者の半分が「あのトランプに票を入れる」という現実には大きな飛躍があると考えていたように思う。ブレグジットの例もあるし結果まで分からない......と口では言いつつ、どこかで「アメリカ人の良識」を信じていたのだろう。

 しかしその「良識」という概念こそ、実は「我々」の驕りだったのかもしれない。そもそもメディアは、「ギャグ」だと思っていたトランプが予備選で快進撃を続けるにつれて、自分たちの思い違いを思い知らされていたはずだった。にもかかわらず、最終的にはアメリカという広大な国の、その水面下に根を張った「有権者の本音」を見抜くことが出来なかった。トランプに票を入れたのは一部の熱狂的なトランプ支持者だけではなかったし、メディアは「トランプファン」以外の人々が「良識」に優先させるほど募らせていた憤りや悲壮感、現状への拒絶感や変化を求める声を、十分に聞くことが出来ていなかった。

 トランプは勝利を受けて「忘れられていた人々の声が置き去りにされることは二度とない(The forgotten man and woman will never be forgotten again.)」とツイートしたが、確かにメディアは「忘れられていた人々」にくまなくリーチできていたとは言えないだろう。「声なき声」を拾うのがジャーナリズムの使命なのだとすれば、メディアはその意味でも自分の仕事をまっとうできなかったことになる。

 メディアはトランプと闘っていたわけではないが、少なくとも昨日、トランプの「読み」に敗北した。今、我々メディアの役割はなぜ自分たちが読み違ったのかに謙虚に向き合い、聞き漏らしていた有権者の声に耳を傾けていくことだろう。まずは「驕り」を捨て、自分たちの敗北を認めることだ。既に米メディアはその方向に走り出しているし、その努力なくして、今や地に落ちつつある「メディアへの信頼」を取り戻すことはできない。


TPP「パッケージで合意なされたもの」二階氏
エコノミックニュース 11/10(木) 18:30配信

 自民党の二階俊博幹事長はTPPについて「TPPはパッケージで合意なされたもので、一部を変更できるようなものではないという判断をしている」と記者団に答えるとともに「仮に米国から再交渉を求められても応じないということを日本政府は国会答弁で今日まで一貫して言っている」とした。

 二階幹事長は「大統領が新しく選出されたからといって、米側からも何の意見も出ていないので、われわれの方から慌てて何かをするということはない」とした。

 二階幹事長は「日本と米国は経済的にも安全保障の上においてもかけがえのない同盟国として今日まで歩んできた」とし「自由、民主主義、基本的人権の尊重、法の支配といった理念を共有し、ともに世界をリードするようお互いに頑張っていかなければならない日米両国であるとわれわれは確信を持っている。この方向で両国が今後とも円満な協力関係を維持できるようにそれぞれのポジションの方々にはこの際、一層ご努力をいただきたいと思っている」と日米関係の深化への努力を求めた。

 また、二階幹事長は「民主主義国家・アメリカの国民の皆様の判断ですから、われわれの側からアメリカの大統領選挙がどうだったと論評すべきことではない」とし「アメリカ国民の判断を尊重していくよりないのではないかと思っている」とも語った。(編集担当:森高龍二)


まるで鎖国、トランプ移民政策のすべて──専門職やグリーンカードも制限、アメリカの人口も減る!
ニューズウィーク日本版 11/10(木) 18:30配信

 米大統領選でドナルド・トランプが勝利し、政治の世界に激震が走った。彼が最もこだわってきたのが移民政策だ。選挙戦を通じて強硬な立場を崩さなかった。接戦を制した今、トランプや共和党の強硬派は、公約の柱としてきた移民政策をここぞとばかりに実行に移すはずだ。

 トランプの勝利演説は薄っぺらかったが、移民政策の方針書に至っては詳細で具体的。簡単にいうと、トランプ政権はグリーンカード(永住権)の発給を現行より20~60%削減し、出入国管理にあたる職員を大幅に増員するという。これまでは親が外国人でもアメリカで生まれた子供はアメリカ人になれたが、その制度もやめるという。以下が具体的な中身だ。

壁の建設は本気

1) メキシコとの国境に壁を建てる

 全長1600キロの壁を建設する。ただし現時点で約1100キロの壁や柵はすでに存在する。「バーチャルな」壁になる可能性もあるが、トランプはかねてから強固な本物の壁を造るとぶち上げていた。

【参考記事】トランプ、言った者勝ちの怖さ
【参考記事】「不法移民防止の壁」で死にゆく野生動物

 壁建設の目的は不法移民の入国を阻止することだが、実のところ、アメリカへの不法入国者の数は1970年代以降で最も低い水準にとどまっている。事実と異なる国境地帯の混乱ぶりばかりが喧伝されるが、ヨーロッパのような危機とは違う。

 不法移民を今以上に減らす最適な方法は、非熟練労働者が短期的に働ける就労ビザを創設するか、既存の制度を充実させることだ。だがトランプの方針はそうした選択肢を排除している。

2) 全米でE-Verifyシステムの導入を義務付ける

 E-Verifyは国土安全保障省(DHS)と社会保障庁(SSA)が共同で開発した、新規採用者のアメリカでの就労資格を確認するオンライン・システムだ。身元に関する個人情報を米政府のデータベースに送ることで、就労の許可や却下が決定される。導入を全米で義務付けることで、正式な書類を持たない移民は雇用できなくするのが狙いだ。

 E-Verifyを導入すれば、今でさえアメリカ国内で雇う従業員一人につき13.48時間をかけて就労資格証明(フォームI-9)を作成しなければならない雇用主にとって、さらなる負担となる。E-Verifyのデータベースの情報との不一致が発覚すれば、多くの合法なアメリカ人労働者の雇用の許可が下りずに雇用手続きが遅れる懸念がある。身分証明書が闇市場に出回るのを助長し、システムの導入にかかる税金や企業のコストが数十億ドル規模に膨らむといった弊害も指摘されている。

3)アメリカで生まれた人に自動的に米国籍を認めるのはやめる

 これには合衆国憲法の改正が必要になりそうだが、著名なアメリカ人法学者リチャード・アレン・ポズナーは法律を改正すれば可能だと解釈している。

 現行制度は法の下の平等を保障する合衆国憲法修正第14条よりもずっと昔に定められたもので、何世代にもわたり移民がアメリカに同化するうえでの拠り所となってきた。出生地での国籍付与を認めなかったヨーロッパの国々と比べると、アメリカの移民の境遇は対照的だ。もしこの法制を廃止するなら、国籍に関する法規で根拠となる概念が、現行の「出生地主義」から「血統主義」に取り換えられることになる。

4)不法移民強制送還の免除政策(DACA)を停止する

 バラク・オバマ大統領は12年、入国時に15歳以下だった約66万5000人の不法移民の若者に、一定の条件を満たせば一時的な就労を許可し、強制送還を免除する政策を打ち出した。

 DACAを継続するかどうかは、大統領に委ねられる。トランプの移民政策の方針書に明記はされていないが、トランプが更新を停止してこの制度を廃止に追い込む可能性は高い。

 DACAの適用を申請するために提出された個人情報を手に入れればトランプ政権は不法滞在者の特定が可能になり、彼らをより効率的に強制送還するための証拠として転用する可能性がある。DACAの恩恵を受けてきた不法移民やその家族、友人らは、互いの関係を引き裂かれる人道上の悲劇に直面しそうだ。

合法・不法を問わず

5)不法移民を強制収容する

 アメリカ国内で逮捕された全ての不法移民を収容する。この政策はすでに一部で実施されているが、トランプ政権は規模を一気に拡大する。それには、暴力や貧困から逃れて密入国した中米出身の子どもたちの収容施設を造ったのと同じように、新たな施設を建設する必要があるだろう。

【参考記事】不法移民、トランプが強制送還部隊の創設を提唱

6)合法的な移民の数も減らす

 トランプは方針書で、外国人労働者に対するグリーンカードの新たな付与を「一時停止」するよう主張している。目的は「雇用されていない国内の移民や従業員を優先して雇わせるため」だ。

 14年に発行された雇用に基づくグリーンカードは15万1596人分で、うち86%は別のビザですでにアメリカ国内に滞在していた人々が取得した。残りの14%は海外に居住していた労働者に割り当てられた。米政府は同年、家族関係に基づく64万5560人分のグリーンカードを発給し、すべての取得者がアメリカで就労することを認めている。

 家族関係に基づくグリーンカードのうち61%が、別のビザを使ってでもアメリカに滞在していなかった移民に渡った。今後の方針にもよるが、トランプの政策下でグリーンカードの発行は毎年14~54万人分に縮小されそうだ。

7)H-1B(専門職就労ビザ)の基準賃金を上げる

 これにより、法律知識や専門技術を持つ移民労働者の数を減らす方針だ。14年は12万4000人がH-1Bビザの発給を受けてアメリカで新たに雇用され、うち8万5000人は民間企業、残りは非営利の研究機関でそれぞれ専門職に就いた。

 彼らの平均年収は7万5000ドルだから、そもそもアメリカ人の非熟練労働者の競合相手ではない。もしH-B1ビザの発給要件となる最低年収が10万ドルに跳ね上がれば、民間企業での雇用機会は縮小し、研究機関も雇用を減らすだろう。

 H-1Bビザの制度は雇用に基づくグリーンカードの主たる対象でもあるため、市民権取得者の構成にも変化をもたらすだろう。

8)アメリカ人労働者を優先して雇用するよう義務付ける

 この政策によって、特殊技能を持つ専門職の外国人労働者を雇うアメリカ企業の負担は増大する。1990年に議会がH-1Bビザを対象に導入を検討したが、規制にかかる費用が莫大になるという理由で却下された。もしトランプが自身の言葉通り、政府による規制に反対の立場を貫くなら、この案は拒否することになるはずだ。

人道的な難民受け入れ3割に

9)すでにアメリカで暮らす子どもや若者を対象にした難民制度を創設し、不法移民を国外へ追放する

 この政策では制度の悪用や詐欺を削減するという名目で、海外からの難民や亡命申請者に対する認定基準が引き上げられるだろう。

 トランプの移民政策は、人道的な理由による移民の数を70%削減すると主張する。仮に今年実行されていれば、アメリカで暮らす難民は約6万人まで削減されていた計算だ。

 米シンクタンクのアメリカン・アクション・フォーラムの試算では、不法滞在者を残らず国外退去させて将来も移民の流れを食い止める措置を取るには、今後20年間で4190~6190億ドルもの税金を投入しなければならない。試算には、政策がもたらす経済的なマイナス影響や、移民が退去して経済規模が縮小することによる税収の損失は含まれていない。

 同じく米シンクタンクの超党派政策センターは、国内人口が減ることにより、今後20年間で財政赤字が8000億円増大すると試算している。それには経済的な損失や、不法滞在者の排除にかかる米政府の財政負担を含んでいない。

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APEC前に安倍・トランプ会談実現へ調整
エコノミックニュース 11/10(木) 18:27配信

 外務省は10日、安倍晋三総理とドナルド・トランプ次期米国大統領が約20分にわたって電話会談し「可能であればAPECの前にニューヨークで会談を行う方向で調整することになった」と発表した。

 それによると「安倍総理から大統領選挙勝利に対する祝意を伝え、トランプ次期大統領の類い希なリーダーシップにより米国がより一層偉大な国になることを確信する旨述べた」とし「トランプ次期大統領からは謝意が表明され、安倍総理の今日までの業績を高く評価する。今後数年間共に働くことを楽しみにしている。日米関係は卓越したパートナーシップであり、特別な関係を更に強化していきたい旨が述べられた」という。

 また安倍総理から「世界の経済成長の中心であるアジア太平洋地域の平和と安定は米国の力の源泉であり、強固な日米同盟はこの地域の平和と安定を下支えする不可欠な存在である旨述べ、できるだけ早期にお会いしたい旨を伝えた」としている。

これに対し「トランプ次期大統領からは『素晴らしい提案で、是非お会いし、日米両国にとって前向きな議論をしたい』との発言があり、可能であればAPECの前にニューヨークで会談を行う方向で調整することになった」と発表した。(編集担当:森高龍二)


米ハイテク業界にトランプショック、加州の独立目指す動き
CNN.co.jp 11/10(木) 18:12配信

ニューヨーク(CNNMoney) 未来の超高速列車「ハイパーループ」の開発企業の共同創業者は10日までに、米国の次期大統領にドナルド・トランプ氏が決まったことを受け、米カリフォルニア州の合衆国からの離脱を目指す合法的なキャンペーンに資金援助する計画を明らかにした。

シャービン・ピシェバー氏は電子メールを通じたCNNMoneyの取材に、「真剣であり、私に可能な最大の愛国的な行動」とし、「米国は深刻な岐路にある」と強調した。投資家の同氏は配車サービス「ウーバー」の事業にも初期段階から関与したことで知られる。

ピシェバー氏がツイッター上で公表したこの提案にはシリコンバレーに拠点を置く複数のテクノロジー企業の創業者がすかさず賛同を表明した。

同氏は今回の提案は米国に必要な組織的な変化の一環と強調。分離しても、トランプ氏の任期が終われば合衆国に再度加入出来るとも主張した。

ただ、カリフォルニア州を離脱に持ち込む方途の詳細や独立が憲法改正などを経ずに可能なのかについては触れなかった。今回の提案や支持者の出現については、米国を改善する努力を捨て、「逃亡」の道を選んだとする批判も出ている。

ピシェバー氏の提案が実現する可能性はないと見られるが、トランプ氏の出馬に反対する立場を過去数カ月間打ち出してきたテクノロジー業界が同氏当選で受けた衝撃や不満を突き付けた形ともなっている。

同業界の企業幹部ら100人以上は今年の夏、トランプ氏の当選は技術革新にとって惨事になると警告する公開書簡に署名していた。また、最近数カ月間ではトランプ氏の財政政策、移民問題での提案や同氏の資質を批判する言論活動を示していた。


トランプ氏が債券投資家直撃、1日で35.7兆円吹き飛ぶ-インフレ懸念
Bloomberg 11/10(木) 18:09配信

米大統領選挙でドナルド・トランプ氏が勝利したことで、世界の債券投資家は1日で3370億ドル(約35兆7000億円)を失った。経済成長の促進を目指す同氏の政策がインフレを加速させるとの懸念が浮上したためだ。

バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチのデータによれば、世界の債券市場では過去3日で6920億ドルが吹き飛んだ。トランプ氏と共和党主導の米議会が歳出を増やすとの観測を背景に、トレーダーらはインフレ率と米政策金利の見通しを引き上げた。9日にトランプ氏の優位が伝えられ始めると質への逃避から当初は債券が値上がりしたが、その後、相場の方向が変わった。

ウエストパック銀行の金融市場戦略責任者ロバート・レニー氏(シドニー在勤)は「トランプ経済学は来年のより速いペースでの利上げを意味する公算が大きい」とし、トランプ氏の勝利は「一つには緊縮財政と低金利への反感によるものだ。米国が今、方向転換しようとしているなら、市場もそれを織り込まなければならない」と話した。

同氏は米10年国債利回りが来年6月までに2.3%に上昇すると予想。ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによると、ロンドン時間10日午前6時9分(日本時間午後3時9分)現在は2.02%。9日は20ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇した。

原題:Investors Lose $337 Billion as Bonds Whipsawed on Trump Victory(抜粋)


「大衆迎合」秩序揺るがす=米国の選択に不安と期待-特派員座談会・次期米大統領
時事通信 11/10(木) 18:00配信

 米国民は8日の大統領選で、外国との従来の関係を顧みず、自国第一主義を掲げるドナルド・トランプ氏を次期大統領に据える選択をした。

 時事通信特派員が座談会で、任地各国の捉え方を解説した。

 ワシントン特派員 経済グローバル化に取り残され、閉塞(へいそく)感を募らせる白人労働者層が、トランプ氏の「チェンジ」の呼び掛けに熱狂した。移民締め出しなど、チェンジの中身は過激だが、社会の変容に不安を抱き、「古き良きアメリカ」への回帰を求める人々は予想外に多く、「米国を再び偉大にする」という主張に共感した。

 ロンドン特派員 国民が国境を越えた経済関係の深化を受けた自分たちの苦境を放置する既存政治にノーを突き付ける構図は、6月の国民投票で欧州連合(EU)離脱を決めた英国と同じだ。大衆の怒りに乗じる大衆迎合主義、エリートや知識層の権威を否定する反知性主義の台頭は、先進国に共通する現象だ。

 マニラ特派員 フィリピンで5月に行われた大統領選でも、大方の予想を覆し、数々の暴言で知られるドゥテルテ氏が勝利を収めた。ドゥテルテ氏は「フィリピンのトランプ」と呼ばれている。大衆迎合の潮流は、アジアにまで及んでいる。

 モスクワ特派員 ロシアはトランプ氏の勝利を否定的に受け止めてはいない。プーチン大統領は、親ロ的発言を繰り返してきたトランプ氏を「傑出した才能ある人物」と評価している。米ロ関係は冷戦終結以降、最悪の状態だが、トランプ政権とであれば、ウクライナ危機やシリア内戦で有利な取引ができるのではないかとの期待もある。

 北京特派員 中国はトランプ氏の環太平洋連携協定(TPP)への反対姿勢などを踏まえ、オバマ米政権下での中国を標的としたアジア重視(リバランス)政策が転換されることを望んでいる。トランプ氏が日本を含む同盟各国に負担増を求め、アジアの同盟網にほころびが生じれば、中国が東シナ海や南シナ海でより強硬な行動を取れる。

 外信部記者 それこそ日本が危惧する事態だ。日米同盟が揺らげば、地域秩序は不安定化する。日本が米軍の駐留経費負担や基地提供を通じ、十分貢献していることを理解してもらわなくては。

 ソウル特派員 北朝鮮の挑発に直面する韓国としても、米韓同盟は安全保障の要だ。ただ、在韓米軍の経費負担を増やすことは難しい。米国が頼りにならないなら、「自前で核武装し、北朝鮮に対抗せよ」と求める世論が高まる恐れもある。(時事)


米、TPP承認は困難=合意国「内向き」を懸念
時事通信 11/10(木) 18:00配信

 【ワシントン時事】衆院での環太平洋連携協定(TPP)承認案・関連法案が可決し、日本の批准は確実になった。

 一方、米国では「TPP離脱」を掲げたトランプ氏の大統領選勝利を受け、承認が極めて困難になった。ベトナムなどは承認手続きを来年以降に持ち越し、動向を見極める構え。合意国は「内向きの米国」に懸念を強めている。

 12カ国が署名したTPPが発効するには、域内の国内総生産(GDP)合計の6割を占める米国の議会承認が必須条件となる。オバマ大統領は、来週開く「レームダック(死に体)議会」にTPP実施法案を提出し、来年1月までの任期中に批准したい考えだが、上院共和党トップのマコネル院内総務は9日、年内審議は「確実にない」と表明した。

 米国の承認が困難になり、安倍政権による「日本が率先して承認し、早期発効の機運を高める」という意気込みは空回りで終わりそうだ。米ブルッキングス研究所の専門家は9日、「TPPがその名前のまま生き残るのは難しい」と指摘。トランプ氏が掲げた保護主義的な政策が米経済活動を損なうと懸念を示した。

 ベトナムやチリ、オーストラリアなどは、トランプ次期政権の正式な対応を見極める見通し。マレーシアは年初に議会が承認したものの、批准に必要な関連法の整備はさらに遅れる公算が大きい。

 メキシコとニュージーランドは日本に続き、年内に議会手続きを終えるとみられていたが、状況は不透明さを増した。特にメキシコは、トランプ氏が「不公正貿易」を批判しており、摩擦が懸念される。

 議会承認が不要なシンガポールのリー・シェンロン首相は8月に「米国が速やかにTPPを批准しなければ、域内での信頼を失う」と警告しており、それが現実になる恐れが高まってきた。(了)


米がNAFTA離脱なら、メキシコ事業に影響大=新日鉄住金副社長
ロイター 11/10(木) 18:00配信

[東京 10日 ロイター] - 新日鉄住金 <5401.T>の栄敏治副社長は10日、ロイターの取材に対し、米大統領選挙でドナルド・トランプ氏が勝利したことによって、保護貿易主義的な動きが強まることに懸念を示した。

トランプ次期米大統領が選挙戦で言及していた北米自由貿易協定(NAFTA)からの離脱の可能性については「簡単なことではない」としながらも、仮にNAFTA離脱となれば、同社のメキシコ事業が大きな影響を受けると指摘した。 栄副社長は、トランプ政権の政策について「政策が見えてくるのには時間が掛かるが、極端なことはないと思っている。民主主義の国で、超大国のトップ。議会や各国との関係を考えれば、政策はかなり中道に寄るだろうとみている」と述べた。

ただ「アメリカ第一主義というのは、覇権主義ではなく、内向きということ。内向きの政策をとれば、為替もドル安誘導に進むだろうとか、自由貿易に対して少しブレーキかかるだろうという懸念は想定される」と指摘。

世界最大の鋼材生産国である中国からの輸出拡大を背景に、貿易摩擦が深刻化しつつあるなかで、トランプ政権により保護貿易主義的な動きが広がることについても懸念を示した。同社の対米鋼材輸出量は少なく直接的な影響は限定的としながらも「自動車など鋼材ユーザーへの間接的な影響も考えられるため、大きな懸念になることは変わりない」と述べた。 こうしたなか、注目されるのは、アメリカ、カナダ、メキシコが署名している自由貿易協定「NAFTA」からの脱退問題。仮にNAFTAからの離脱となれば、同社のメキシコ事業が「非常に大きな影響を受ける」と述べた。

栄副社長は「米国の国内産業だけで米国の需要を賄える構造にはなっていない。(離脱は)そう簡単ではない」と指摘。そのうえで「懸念はする。懸念が実現されるかどうかは別問題で、様子をみるしかない」とした。

新日鉄住金はルクセンブルクの鉄鋼大手テルニウムとの合弁で、メキシコに自動車用溶融亜鉛めっき鋼板の製造・販売を行っている。また、自動車用鋼管の製造・販売会社もあり、両社ともに、メキシコに工場を持つ日系を含む自動車メーカー向けに販売している。「メキシコ事業は、基本的に自動車をターゲットとしたもの。メキシコの自動車のほとんどがアメリカに輸出されているので、大きな影響を受ける」としている。

(清水律子 大林優香 編集:吉瀬邦彦)


「トランプ大統領」を「嵐の拍手」で迎えたロシアの思惑
新潮社 フォーサイト 11/10(木) 17:46配信

米大統領選でのドナルド・トランプ候補の勝利が9日、ロシア下院で報告されると、全議員が立ち上がり、「嵐のような拍手」(モスクワ・タイムズ紙)が起きたという。かつてのソ連共産党大会の常套句だった「嵐のような拍手」がよみがえった。プーチン大統領を「世界の偉大なリーダー」と呼び、米露関係改善を訴えるトランプ氏の就任で、ロシアは孤立から脱却できるとの期待感が高まっている。とはいえ、米露双方が偏狭なナショナリズムを貫く政権となることで、米露関係や国際情勢は脆さを抱えることになりかねない。

■「米国からの贈り物」

 プーチン大統領はトランプ氏に祝電を送り、「米露関係の危機的状況からの脱却、当面の国際問題解決、世界の安全保障の脅威への効果的対応に向け、共同作業に期待する」と伝えた。クレムリンで開かれた大使の信任状奉呈式でも「われわれは米露関係を改善したいとする選挙戦中の発言に注目してきた。それは容易ではないが、われわれは米国との関係を全面的に復活させる用意があり、それを望んでいる」と言及した。
 ペスコフ大統領府報道官は、プーチン大統領がトランプ氏と就任前に会うのかとの質問に、「今のところ会談や電話協議の予定はない。来年1月20日まではオバマ政権が相手であり、11月19、20日のリマでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議でオバマ大統領と会談する可能性がある」と述べた。発言には余裕があり、ロシアはトランプ政権登場を待ってアプローチをかける構えだ。
 米紙ニューヨーク・タイムズ(11月9日付)は「トランプ氏の外交経験欠如、(時代遅れとする)北大西洋条約機構(NATO)への疑問、プーチン大統領への称賛、クリミア併合を容認するような発言は、クレムリンの術中にはまるものだ」とし、米大統領選は「ロシアとプーチン大統領への米国からのサプライズの贈り物」と書いた。
 
■クリミア併合容認か

 選挙戦中、トランプ氏は「オバマ大統領はプーチン大統領が嫌いなようだが、私ならうまくやっていける」「プーチン大統領は内外で尊敬されている人物。オバマ大統領と違って少なくともリーダーだ」などと発言。プーチン大統領はトランプ氏を「傑出した才能ある政治家」と呼び、エールの交換があった。
 トランプ氏は「米国が世界の警察官であってはならない」と強調。イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦でも「ロシアが貴重な同盟国になる可能性がある」と述べ、ロシア軍のシリア空爆は、ISを狙ったもので問題はないとの見方を示した。
 ロシアによるウクライナ領クリミア併合についても「クリミアの人々はロシアと共にいることの方を望んでいた」とし、クリミア併合を容認し、対露制裁も解除する意向を示唆していた。
 タス通信によれば、クリミアではトランプ氏の当選に歓喜が広がり、クリミア選出下院議員からは「クリミアの住民投票が遂に国際的に認知される時がきた」「プーチン大統領が訪米する際は、公式代表団の一員に加わりたい」といった発言が噴出した。これに対し、ポロシェンコ・ウクライナ大統領は「米国がロシアによる侵攻への対抗を引き続き支援するよう期待する」とクギを刺した。
 クリミア問題では、来春の仏大統領選でもトップを走るサルコジ前大統領がロシアによる併合を容認する発言をしており、G7(主要7カ国)の結束がなし崩しになる可能性がある。

■「プーチンの操り人形」

 ロシアでは、ヒラリー・クリントン候補が当選すれば、米露関係はさらに悪化するとの懸念が大勢だった。
 クリントン氏は国務長官時代の2011年末、ロシアの選挙不正をめぐって高揚した反プーチン運動の際、投票結果の徹底究明を求めてデモ隊を擁護した。クリミア併合についても「1930年代のヒトラーを彷彿させる」と糾弾した。
 大統領選挙中のテレビ討論では、トランプ氏を「プーチンの操り人形」と酷評。ロシアの政府機関が米政府機関にハッカー攻撃を仕掛けていることを問題視し、「サイバー攻撃の背後にはプーチン大統領がいる」「ロシアは私を当選させようとしていない」と述べた。
 プーチン大統領はこの発言に、「ロシアは米国内の政治プロセスに決して干渉しない」「米大統領候補が反ロシアのカードを切るのは近視眼的だ」と反発していた。
 戦後の米ソ・米露関係は、経済関係や人的交流が希薄だけに、最高指導者のケミストリー(相性)が両国関係を大きく左右した。
 レーガン、ブッシュ父両大統領はゴルバチョフ大統領と信頼を築いて冷戦終結に持ち込んだし、クリントン、エリツィン両大統領は一種の馴れ合いに似た友好関係があった。ブッシュ、プーチン両大統領は、最後は対立を深めたものの約40回会談し、何でも話せる間柄だった。
 だが、オバマ、プーチン両大統領はケミストリーが合わず、まだ1度も公式首脳会談を行っていない。年に2、3度、国際会議の場で短時間会談するだけで、進展はなかった。12年のプーチン氏の大統領復帰後は、元中央情報局(CIA)職員のスノーデン氏のロシア亡命、ウクライナ危機、ロシアのシリア空爆で険悪化を強めた。
 ロシアでは、オバマ路線を継承するクリントン氏が後継者になれば、ロシアへの包囲網がさらに強まるとの危機感が強かった。それだけに、プーチン大統領とケミストリーが合いそうなトランプ氏の当選で、米露関係が改善され、ロシアは国際的孤立から脱却できるという期待感が出てくる。

■ロシア変革が後退も

 しかし、慎重論も少なくない。ロシアの評論家、アンドレイ・アルバトフ氏は「トランプ氏がロシアについて述べたことを過大評価すべきでない。彼は選挙戦終盤では『プーチン大統領のことは知らない』と発言を修正していた。状況に応じて発言を変え、大衆に迎合する人物だ」と語った。
 共産党のジュガーノフ委員長は「ロシアのような選挙だったら、クリントンが当選していた。今回は国民の声が反映された公正な選挙だった」とプーチン政権の選挙操作を批判していた。
 米共和党には、マケイン上院議員ら強烈な反露主義者が少なくない。前回の共和党大統領候補のロムニー氏は「米国にとって地政学上の最大の敵はロシアだ」と公言していた。トランプ政権の対露外交は、外交・安保の主要ポストの顔ぶれなどを見た上で判断すべきだろう。
 モスクワ・タイムズ紙(11月9日)の電子版は、「世論調査では、ロシア国民は過去2年の相次ぐ戦争にうんざりしていることが分かる。経済は低迷し、9月の下院選でもアパシー(無関心)が漂った。これは2018年の次回大統領選に重大な問題となる」とし、プーチン政権は改革派のキリエンコ元首相を内政担当の大統領府副長官に起用したり、極右活動家を非難するなど、政治統制を緩和する動きをみせていたと指摘。「だが、トランプ政権が誕生し、世界がさらに混乱するなら、プーチン大統領はそれを利用する戦略を進めるだろう」とし、「ロシアの変化の希望は米大統領選によって葬られるかもしれない」と書いた。

■「キューバ危機」再来も?

 政治経験がなく、大衆迎合型のトランプ氏は「アメリカ・ファースト」(米国第一主義)を唱え、保護貿易主義や移民排斥を掲げて米国の国益を最優先する。「ロシア・ファースト」であるプーチン大統領と根本的なところで一致するとは思えない。最初は良くても、いずれ対立コースに戻る可能性がある。
 米露関係で気になるのは、近年、核兵器の軍備管理交渉が行われていないことだ。冷戦時代も米ソ関係は悪化したが、双方の戦力が均衡する中、軍備管理交渉が頻繁に行われ、信頼醸成につながった。しかし、当時のスタッフは退官し、軍備管理交渉は開かれていない。2010年調印の新米露戦略兵器削減条約(START)も20年に失効し、無条約状態になる。
 選挙戦中、トランプ氏は「戦略核3本柱」について聞かれた時、それを知らず、動揺する場面があった(2016年3月17日「『トランプ・カード』に期待するプーチン大統領」参照)。そうした人物が最高司令官として核のボタンを握るのは不安が残る。一方のプーチン大統領は、ますます核戦力に依存し、核ミサイル近代化を進め、「核の恫喝」にも言及する。2人とも強気で押し、引き下がらない性格だけに、関係が悪化すれば、キューバ危機のような局面が再来するのではといった危惧を抱いてしまう。
 日露平和条約締結を目指す安倍政権にとっては、日露外交に横やりを入れたオバマ政権が交代することで、対露外交にフリーハンドが得られるメリットがある。しかし、ロシアが今後対米関係打開に精力を注ぐなら、相対的に日本への関心が低下する恐れもある。トランプ旋風は、日露外交にも影響しそうだ。

拓殖大学海外事情研究所教授 名越健郎

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「トランプ大統領」を「嵐の拍手」で迎えたロシアの思惑
新潮社 フォーサイト 11/10(木) 17:46配信

 米大統領選でのドナルド・トランプ候補の勝利が9日、ロシア下院で報告されると、全議員が立ち上がり、「嵐のような拍手」(モスクワ・タイムズ紙)が起きたという。かつてのソ連共産党大会の常套句だった「嵐のような拍手」がよみがえった。プーチン大統領を「世界の偉大なリーダー」と呼び、米露関係改善を訴えるトランプ氏の就任で、ロシアは孤立から脱却できるとの期待感が高まっている。とはいえ、米露双方が偏狭なナショナリズムを貫く政権となることで、米露関係や国際情勢は脆さを抱えることになりかねない。

■「米国からの贈り物」

 プーチン大統領はトランプ氏に祝電を送り、「米露関係の危機的状況からの脱却、当面の国際問題解決、世界の安全保障の脅威への効果的対応に向け、共同作業に期待する」と伝えた。クレムリンで開かれた大使の信任状奉呈式でも「われわれは米露関係を改善したいとする選挙戦中の発言に注目してきた。それは容易ではないが、われわれは米国との関係を全面的に復活させる用意があり、それを望んでいる」と言及した。
 ペスコフ大統領府報道官は、プーチン大統領がトランプ氏と就任前に会うのかとの質問に、「今のところ会談や電話協議の予定はない。来年1月20日まではオバマ政権が相手であり、11月19、20日のリマでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議でオバマ大統領と会談する可能性がある」と述べた。発言には余裕があり、ロシアはトランプ政権登場を待ってアプローチをかける構えだ。
 米紙ニューヨーク・タイムズ(11月9日付)は「トランプ氏の外交経験欠如、(時代遅れとする)北大西洋条約機構(NATO)への疑問、プーチン大統領への称賛、クリミア併合を容認するような発言は、クレムリンの術中にはまるものだ」とし、米大統領選は「ロシアとプーチン大統領への米国からのサプライズの贈り物」と書いた。
 
■クリミア併合容認か

 選挙戦中、トランプ氏は「オバマ大統領はプーチン大統領が嫌いなようだが、私ならうまくやっていける」「プーチン大統領は内外で尊敬されている人物。オバマ大統領と違って少なくともリーダーだ」などと発言。プーチン大統領はトランプ氏を「傑出した才能ある政治家」と呼び、エールの交換があった。
 トランプ氏は「米国が世界の警察官であってはならない」と強調。イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦でも「ロシアが貴重な同盟国になる可能性がある」と述べ、ロシア軍のシリア空爆は、ISを狙ったもので問題はないとの見方を示した。
 ロシアによるウクライナ領クリミア併合についても「クリミアの人々はロシアと共にいることの方を望んでいた」とし、クリミア併合を容認し、対露制裁も解除する意向を示唆していた。
 タス通信によれば、クリミアではトランプ氏の当選に歓喜が広がり、クリミア選出下院議員からは「クリミアの住民投票が遂に国際的に認知される時がきた」「プーチン大統領が訪米する際は、公式代表団の一員に加わりたい」といった発言が噴出した。これに対し、ポロシェンコ・ウクライナ大統領は「米国がロシアによる侵攻への対抗を引き続き支援するよう期待する」とクギを刺した。
 クリミア問題では、来春の仏大統領選でもトップを走るサルコジ前大統領がロシアによる併合を容認する発言をしており、G7(主要7カ国)の結束がなし崩しになる可能性がある。

■「プーチンの操り人形」

 ロシアでは、ヒラリー・クリントン候補が当選すれば、米露関係はさらに悪化するとの懸念が大勢だった。
 クリントン氏は国務長官時代の2011年末、ロシアの選挙不正をめぐって高揚した反プーチン運動の際、投票結果の徹底究明を求めてデモ隊を擁護した。クリミア併合についても「1930年代のヒトラーを彷彿させる」と糾弾した。
 大統領選挙中のテレビ討論では、トランプ氏を「プーチンの操り人形」と酷評。ロシアの政府機関が米政府機関にハッカー攻撃を仕掛けていることを問題視し、「サイバー攻撃の背後にはプーチン大統領がいる」「ロシアは私を当選させようとしていない」と述べた。
 プーチン大統領はこの発言に、「ロシアは米国内の政治プロセスに決して干渉しない」「米大統領候補が反ロシアのカードを切るのは近視眼的だ」と反発していた。
 戦後の米ソ・米露関係は、経済関係や人的交流が希薄だけに、最高指導者のケミストリー(相性)が両国関係を大きく左右した。
 レーガン、ブッシュ父両大統領はゴルバチョフ大統領と信頼を築いて冷戦終結に持ち込んだし、クリントン、エリツィン両大統領は一種の馴れ合いに似た友好関係があった。ブッシュ、プーチン両大統領は、最後は対立を深めたものの約40回会談し、何でも話せる間柄だった。
 だが、オバマ、プーチン両大統領はケミストリーが合わず、まだ1度も公式首脳会談を行っていない。年に2、3度、国際会議の場で短時間会談するだけで、進展はなかった。12年のプーチン氏の大統領復帰後は、元中央情報局(CIA)職員のスノーデン氏のロシア亡命、ウクライナ危機、ロシアのシリア空爆で険悪化を強めた。
 ロシアでは、オバマ路線を継承するクリントン氏が後継者になれば、ロシアへの包囲網がさらに強まるとの危機感が強かった。それだけに、プーチン大統領とケミストリーが合いそうなトランプ氏の当選で、米露関係が改善され、ロシアは国際的孤立から脱却できるという期待感が出てくる。

■ロシア変革が後退も

 しかし、慎重論も少なくない。ロシアの評論家、アンドレイ・アルバトフ氏は「トランプ氏がロシアについて述べたことを過大評価すべきでない。彼は選挙戦終盤では『プーチン大統領のことは知らない』と発言を修正していた。状況に応じて発言を変え、大衆に迎合する人物だ」と語った。
 共産党のジュガーノフ委員長は「ロシアのような選挙だったら、クリントンが当選していた。今回は国民の声が反映された公正な選挙だった」とプーチン政権の選挙操作を批判していた。
 米共和党には、マケイン上院議員ら強烈な反露主義者が少なくない。前回の共和党大統領候補のロムニー氏は「米国にとって地政学上の最大の敵はロシアだ」と公言していた。トランプ政権の対露外交は、外交・安保の主要ポストの顔ぶれなどを見た上で判断すべきだろう。
 モスクワ・タイムズ紙(11月9日)の電子版は、「世論調査では、ロシア国民は過去2年の相次ぐ戦争にうんざりしていることが分かる。経済は低迷し、9月の下院選でもアパシー(無関心)が漂った。これは2018年の次回大統領選に重大な問題となる」とし、プーチン政権は改革派のキリエンコ元首相を内政担当の大統領府副長官に起用したり、極右活動家を非難するなど、政治統制を緩和する動きをみせていたと指摘。「だが、トランプ政権が誕生し、世界がさらに混乱するなら、プーチン大統領はそれを利用する戦略を進めるだろう」とし、「ロシアの変化の希望は米大統領選によって葬られるかもしれない」と書いた。

■「キューバ危機」再来も?

 政治経験がなく、大衆迎合型のトランプ氏は「アメリカ・ファースト」(米国第一主義)を唱え、保護貿易主義や移民排斥を掲げて米国の国益を最優先する。「ロシア・ファースト」であるプーチン大統領と根本的なところで一致するとは思えない。最初は良くても、いずれ対立コースに戻る可能性がある。
 米露関係で気になるのは、近年、核兵器の軍備管理交渉が行われていないことだ。冷戦時代も米ソ関係は悪化したが、双方の戦力が均衡する中、軍備管理交渉が頻繁に行われ、信頼醸成につながった。しかし、当時のスタッフは退官し、軍備管理交渉は開かれていない。2010年調印の新米露戦略兵器削減条約(START)も20年に失効し、無条約状態になる。
 選挙戦中、トランプ氏は「戦略核3本柱」について聞かれた時、それを知らず、動揺する場面があった(2016年3月17日「『トランプ・カード』に期待するプーチン大統領」参照)。そうした人物が最高司令官として核のボタンを握るのは不安が残る。一方のプーチン大統領は、ますます核戦力に依存し、核ミサイル近代化を進め、「核の恫喝」にも言及する。2人とも強気で押し、引き下がらない性格だけに、関係が悪化すれば、キューバ危機のような局面が再来するのではといった危惧を抱いてしまう。
 日露平和条約締結を目指す安倍政権にとっては、日露外交に横やりを入れたオバマ政権が交代することで、対露外交にフリーハンドが得られるメリットがある。しかし、ロシアが今後対米関係打開に精力を注ぐなら、相対的に日本への関心が低下する恐れもある。トランプ旋風は、日露外交にも影響しそうだ。

拓殖大学海外事情研究所教授 名越健郎

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【動画】「トランプはわたしの大統領ではない」全米各地で抗議デモ
ニューズウィーク日本版 11/10(木) 17:45配信

<トランプ勝利の選挙結果に反発して全米各地の都市で抗議デモが起こり、数万人規模の人々が街頭で「反トランプ」を叫んだ。また大学や高校では予定していた試験を延期するなど、動揺する少数派学生への配慮を見せている>(写真:サンフランシスコの抗議デモで「わたしの大統領ではない」のサインを掲げる参加者)

 米大統領選でドナルド・トランプ候補が勝利し、次期大統領になることが決まった9日。全米の少なくとも9つの都市で選挙結果に抗議するデモが起こり、数万人規模の人々が街頭に出て「反トランプ」を叫んだ。

 USAトゥデ―などの現地報道によると、トランプ勝利に反発する抗議デモが起きたのは、シカゴ、ニューヨーク、ロサンゼルス、フィラデルフィア、ボストン、ワシントン、ポートランド(オレゴン州)、セントポール(ミネソタ州)など全米各地の都市。

 このうちシアトルでは、およそ2000人が街頭に出てデモ行進し、「Not My President(わたしの大統領ではない)」「No Racist USA(アメリカを人種差別の国にするな)」と、口々に怒りをぶちまけた。シアトル警察によると、デモの現場近くで銃の発砲があり、デモとの関連を警察で捜査している。

 またワシントンでも、人々が街頭で「Nasty Women Fight Back(イヤな女たちは反撃する)」とか「White Males for Equality for All(白人男性はすべての人々の平等を支持する)」といった掛け声と共にデモ行進した。ワシントンでは、2つのデモ隊が街の中心部にある「トランプ・インターナショナル・ホテル」の前で合流して大きな群衆となり、「Impeach Donald Trump(ドナルド・トランプを弾劾せよ)」と叫んでいた。

This is happening in front of the Trump International Hotel in Washington, D.C. right now. pic.twitter.com/1G6UXNE7KO— Natalie DiBlasio (@ndiblasio) 2016年11月10日

(ワシントンのトランプホテル前に集まった群衆)

 こうしたデモに参加した人たちは、選挙結果が覆らないことは理解しているものの、それでも今後の展開には影響を与えることができると考えているようだ。ニューヨークのデモに参加した22歳のニューヨーク大学の男子学生は、「最後には弾劾のチャンスがあると思う。これから8年、トランプに大統領をやらせることはできない」と、話していた。

#protestors chanting #trump you're fired in #nyc #protest #unionsquare #trumpwins #notmypresident #PresidentElectTrump #Vote2016 #Trump2016 pic.twitter.com/AD2NPLHmy7— Joe Cummings (@JoeActs) 2016年11月10日

(マンハッタンのユニオンスクエア周辺で行われた抗議デモ)

 また全米各地の大学や高校では、選挙結果に動揺する教員や学生に配慮して、予定していた試験の実施を延期したり少数派の学生のためのシェルターを開設したりしている。

 バーモント大学のトム・サリバン学長は大学関係者に送ったメールの中で、「今は多くの同僚や学生にとって試練の時だ。選挙結果を受けて、多くの人々が孤立を感じたり、これからの生活に不安を抱いたりしている」というメッセージを送った。

Fire burning in front of #uber hq, fireworks going off, cops declaring unlawful assembly #oakland pic.twitter.com/W8atehfnzf— Erin Baldassari (@e_baldi) 2016年11月10日

(カリフォルニア州オークランドの抗議デモでは放火騒ぎも)


【米政権交代】「私の大統領じゃない」――トランプ氏選出に各地で抗議デモ
BBC News 11/10(木) 17:44配信

米大統領選で共和党候補のドナルド・トランプ氏が次期大統領に選出されたことを受け、米国のいくつかの都市で9日、大規模な抗議デモが発生した。デモ参加者たちは、トランプ氏を批判するスローガン「私の大統領じゃない」と叫んでいた。同じスローガンはソーシャルメディアでも拡散されている。

ニューヨーク市では、トランプ氏が住むビル「トランプ・タワー」の周辺に何千人もの人々が集まり、移民や同性愛者の権利、人工妊娠中絶の権利をめぐるトランプ氏の政策に反対する声を上げ、行進した。

これに先立ち、警察はニューヨーク中心部の5番街に面するトランプ・タワー周辺にコンクリートの防御壁を設置するなど安全確保の措置を取った。トランプ氏の政権移行チームは同ビルの中に拠点を置くとみられている。

ロサンゼルスでは、抗議デモによって市近郊の主要な高速道路が封鎖されたと地元メディアが報じた。

シカゴのトランプ・タワー周辺では、デモ参加者が「ノー、トランプ、ノー、KKK(白人至上主義団体「クー・クラックス・クランの略称)、ノー、ファシストの米国」などと繰り返しながら、ビルへの入り口を塞いだという。

一部の抗議デモでは米国旗が焼かれた。オレゴン州ポートランドでは、デモ参加者が高速道路を封鎖した。抗議デモはフィラデルフィアやサンフランシスコなどでも行われた。

トランプ氏は8日投開票の大統領選で民主党候補のヒラリー・クリントン前国務長官を下し、第45代大統領に就任する。就任式は来年1月20日の予定。

選挙運動中、トランプ氏は大統領の「資質に欠ける」と非難していたオバマ現大統領は、全ての米国民が選挙結果を受け入れるよう促した。

・【米政権交代】トランプ氏に国を導く機会を クリントン氏が敗北宣言

・【米政権交代】トランプ氏「全てのアメリカ人のための 大統領に」

・ドナルド・トランプ米次期大統領、どうやって勝ったのか

オバマ大統領は、「我々は皆、彼が国を団結させ、導くのに成功するよう応援している」と述べた。

9日に敗北宣言したクリントン氏は、トランプ氏が国を導く機会が与えられるべきだと述べた。

9日未明に勝利宣言したトランプ氏は、「今はアメリカが分断の傷を癒していかなくてはならない」と述べ、「全ての米国人の大統領になる」と約束した。

ホワイトハウスのジョシュ・アーネスト報道官は、オバマ大統領が10日にトランプ氏と会談する際には、スムーズな政権移行を確実にする真摯な姿勢を見せると語ったが、「簡単な会談になるとは言っていない」とも付け加えた。

トランプ氏はメラニア夫人を伴ってホワイトハウスを訪れる予定。メラニア夫人はオバマ大統領のミシェル夫人とホワイトハウスの居住部分で面会する。

トランプ氏は公職に就いた経験がないが、大統領に就任後に優先的に取り組む政策として、インフラの修復と経済成長率を2倍にすることを挙げている。

共和党全国委員会のラインス・プリーバス委員長は、「ドナルド・トランプは(大統領就任に対して)真剣な姿勢でいる」と述べた。その上で、トランプ氏の経営者としての交渉能力によって、早期に「米国民のためになることを実現できる」と主張した。

次期大統領に決まったことで、トランプ氏には情報機関によるオバマ大統領と同じブリーフィングを受ける権利が生じる。これには米国の17の情報機関による秘密作戦や収集された情報が含まれる。

クリス・クリスティー・ニュージャージー州知事が率いる予定のトランプ氏の政権移行チームは、国家安全保障に関連の人選を早期に固めたい考えだとされている。

しかし、大統領首席補佐官を含む政権内の要職や閣僚の顔ぶれは現時点で明らかになっていない。

選挙期間中もトランプ氏にアドバイスをしてきたニュート・ギングリッチ元下院議長やルディ・ジュリアーニ元ニューヨーク市長が重用されるとの見通しがある。ジュリアーニ氏は司法長官や国家安全保障担当大統領補佐官への就任が取りざたされている。

(英語記事 Donald Trump election win sparks protests in US cities)


米大統領にトランプ氏 露大統領の会談予定なしと報道官
産経新聞 11/10(木) 17:43配信

 ロシアのペスコフ大統領報道官は9日、プーチン大統領が近日中に、米大統領選で勝利した共和党のトランプ氏と会談する予定はないと語った。電話会談も計画していないという。

 ペスコフ氏はまた、新大統領が就任することで「両国間のすべての争点が即座に消え去ると考えるのはばかげている」とも語り、早期の二国間関係の改善には否定的な見方を示した。(モスクワ 黒川信雄)


米大統領にトランプ氏 ゴルバチョフ氏「米露関係は大幅な改善も」
産経新聞 11/10(木) 17:40配信

 旧ソ連のゴルバチョフ元大統領は9日、米大統領選でトランプ氏が勝利したことをめぐり、「新大統領のもと、米露関係が大幅に改善する可能性を排除しない」との見解を示した。インタファクス通信が伝えた。

 トランプ氏は選挙期間中、ロシアに対し融和的な発言を繰り返していた。ゴルバチョフ氏は、トランプ氏が国際政治での経験がないことについては「仕事をすれば、経験はついてくる」と述べ、「現在米露は、ハイレベルにおける対話を継続することが重要だ」と強調した。(モスクワ 黒川信雄)


「この国には深い分断」無念のクリントン氏
読売新聞 11/10(木) 17:34配信

 【ニューヨーク=吉池亮】米大統領選で敗れた民主党のヒラリー・クリントン前国務長官(69)は9日、ニューヨークで記者会見を開き、敗北を宣言した。

 女性の社会進出を阻む「ガラスの天井」を打ち破ることができなかったが、クリントン氏は演説の中で「いつの日か誰かが実現するはずだ」と述べ、将来の女性初の大統領の誕生に期待を込めた。

 スピーチでクリントン氏は「私たちが思っていた以上に、この国には深い分断があった」と激しい選挙戦を振り返った。その一方で、「この国を信じるのなら、結果を受け入れて未来を見据えるべきだ」と語り、当選したドナルド・トランプ氏(70)に協力する意思があることを明らかにした。

 記者会見は9日、急きょ用意されたニューヨーク・マンハッタンのホテルで行われた。クリントン氏は会場に夫のビル氏とともに登場。会場には多くの選挙スタッフも姿を見せ、クリントン氏は「皆さんと選挙戦を戦うことができたことは光栄だった」と感謝した。


〔東京外為〕ドル大幅上昇、105円台後半=株価急伸で堅調(10日午後5時)
時事通信 11/10(木) 17:30配信

 10日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、海外市場で反発した勢いを受けて大幅上昇した。実需の売りや短期筋の利益確定売りに上値を抑えられる場面も見られたが、株価が急伸する中で終盤まで堅調さを保った。午後5時現在は1ドル=105円62~63銭と前日(午後5時、103円32~33銭)比2円30銭の大幅ドル高・円安。
 前日の米国市場は、株価と長期金利がともに上昇したことから、ドル円は105円台半ばで推移。東京市場もこの流れを引き継ぎ、一時105円95銭まで反発。しかし、約3カ月半ぶりのドル高水準となったため、国内輸出企業と短期筋による売りが出て、いったん105円を割り込む展開となった。午後は、日経平均株価の急反発に支えられて再びリスク選好となり、105円70銭目前まで値を戻した。終盤も買いが優勢で、105円台後半で推移した。
 目先の相場については「欧米市場で株価と金利の上昇が続けば106円を抜ける可能性があるが、久しぶりの高値で(利益確定目的の)売りが出やすい」(外為仲介業者)という。「トランプ氏の政策の実現性が怪しい中、これ以上の株高とドル高は浮かれ過ぎ。週末にかけて調整売りの動きが強まる」(FX業者)との慎重な意見も聞かれた。
 ユーロは対円で上昇、対ドルで軟調。午後5時現在は1ユーロ=115円44~45銭と(前日午後5時、114円85~87銭)、対ドルで1.0929~0930ドル(同1.1113~1115ドル)。


トランプ大統領の影響は「全く考えていない」 TPP法案が衆院通過したけれど……
BuzzFeed Japan 11/10(木) 17:30配信

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の承認案と関連法案が11月10日、衆議院本会議で、自民党や公明党、日本維新の会などの賛成多数で採決された。民進党は退席、共産党は反対した。

ただ、アメリカの次期大統領は「大統領の就任初日にTPPから離脱する」と強く反対を表明するトランプ氏だ。果たして、「成長戦略の柱」とされていたTPPの行方はどうなるのか。【BuzzFeed Japan / 籏智 広太、鈴木 貫太郎】

アベノミクスへの打撃はない?
菅義偉官房長官はこの日午前の会見で、記者団からの「米国が離脱したら発効そのものが厳しくなるのではないか」という質問に、「来年発足する政権であるため、その方針について政府として予断を持ってコメントすべきではない」と回答した。

しかし、「発効が可能困難な場合、アベノミクスに打撃があるのでは」との問いには、「そこは全く考えていない」と答え、こう続けた。

「いずれにしろ、12か国の首脳が早期発効を目指すことを確認していますから。現職のオバマ大統領も本年中の議会通過に向けて全力で取り組んでいますので、米国を含むそれぞれの国々が国内の支持を得て、手続きを進めていくと認識しています」

このような姿勢に対し、野党は反発。民進党の野田佳彦幹事長は「新しい大統領にケンカを売るような話にもなりかねない」と批判した。

この日の本会議では、「きょう強行採決することではない」などとの意見が出され、民進、共産、自由、社民の4党が山本有二農林水産相の不信任決議案を共同提出して抵抗した。

だが、採決は与党のスケジュール通りに実施された。

アメリカ側は「年内採決はない」
そもそもTPPは、アメリカが承認しないと発効しない仕組みになっている。クリントン氏も反対をしていたが、オバマ政権中の承認は黙認するとの見方もあった。ただ、トランプ氏となれば、そうはいかない可能性が高い。

アメリカ議会上院の共和党トップであるミッチ・マコーネル上院内総務は、11月9日、TPPの承認について、「年内の採決はまずない」と断言した。

米国のシンクタンクからも、TPP発効は頓挫するとの見方が強い。政治専門ニュースサイト「ポリティコ」によると、「戦略国際問題研究所(CSIC)」のスコット・ミラー氏は「TPPが発効されることはないだろう」との見方だ。

「ヘンリー・L・スティムソン・センター」のネイト・オルソン氏も「選挙の結果、現政権が死に体となった。(TPP発効を)実現させる方法はない」と分析している。

朝日新聞によると、TPPに参加する予定だった日本、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールの駐米大使が11月10日、TPP承認を訴える記者会見を予定していたが、「参加者のスケジュールの都合」を理由に中止となったという。

経済界からは不安の声
経済界からは先行きを不安視する発言が相次いだ。

経済同友会の小林喜光代表幹事は、「厳しい。かなり悲観せざるを得ない」と発言。日本商工会議所の三村明夫会頭は、当選を受けこんなコメントを出している。

「保護主義や反グローバリズムの台頭は、世界の経済活動の停滞を招くことになりかねない。TPPの発効のためには日米の批准が不可欠であることを踏まえ、トランプ新大統領が現実的な判断をされることを期待したい」

日本鉄鋼連盟の進藤孝生会長の場合はこうだ。

「TPP協定は、物品関税のみならず、サービス・投資の自由化を進め、知的財産等の幅広い分野で新しいルールを構築する画期的な経済連携協定であり、米国内での早期承認手続きへの取り組みを期待します」

今後どうなる
毎日新聞などの報道からは、政府内でもすでにTPP発効を悲観視する意見が相次いでいることが伝わっている。発効できなければ、安倍政権が掲げてきた「成長戦略」は見直しせざるを得ない状況だ。

11月10日朝には安倍晋三首相がトランプ氏と電話会談を実施したが、TPPについては話題にならなかったという。

ちなみに、同じく電話会談をしたオーストラリアのターンブル首相は「アジア太平洋地域で重要な貿易協定だ」と直接訴えている。

11月17日に予定されているニューヨークでの会談ではどうなるのか。

菅官房長官は「基本的な日米同盟な重要性、日米のさまざまな政策についていろいろな話し合いをし、信頼感を高める会談になる」と発言をするにとどめ、TPPについての展望は語らなかった。


対北朝鮮で緊密に協力=韓国大統領とトランプ氏
時事通信 11/10(木) 17:29配信

 【ソウル時事】韓国の朴槿恵大統領は10日、米大統領選で勝利した共和党のトランプ氏と電話で会談した。

 朴大統領は同盟関係の一層の発展に期待を表明するとともに、北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対処するため「緊密に協力していきたい」と述べた。トランプ氏は「100%同意する」と応じた。韓国大統領府が発言内容を公表した。

 朴大統領は「北朝鮮は時に、米国の政権交代期に挑発を仕掛け、新政権を試してきた」と指摘。「今後数カ月間、北朝鮮のこうした試みを抑止し、挑発に出た場合には断固たる対応を取るため、緊密に連携していかなければならない」と強調した。

 また「北朝鮮の指導部は核・ミサイルに執着している。強力な圧迫と制裁により、思い通りにならないことを明確に認識させる必要がある」と語った。これに対し、トランプ氏は「北朝鮮は極めて不安定だとみている」と述べ、韓国と結束して対応していく考えを示した。 (了)


米大統領にトランプ氏 TPPで官房副長官「米国含む各国が手続き進めること期待」
産経新聞 11/10(木) 17:27配信

 野上浩太郎官房副長官は10日午後の記者会見で、次期米大統領のドナルド・トランプ氏が環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に反対の姿勢を示していることに関し「他国の国内手続きの見通しについてはコメントを差し控えたい」と断った上で、「米国を含む各国が責任を持って、国内の支持を得て手続きを進めていくことを期待している」と述べた。

 また、昨年11月に米国を含む全12カ国の首脳がTPP早期発効を目指すことで一致していることに言及し、「現職のオバマ大統領も努力している」とも述べた。


トレーダーの米金利見通し一転、トランプ氏歳出拡大でインフレ加速か
Bloomberg 11/10(木) 17:15配信

ドナルド・トランプ氏が大統領になれば米当局は利上げを遅らせると考えていた債券トレーダーらは、見方を一転させた。今では2017年にいったい何回利上げがあるのかと、気をもんでいる。

パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)やTIAAグローバル・アセット・マネジメントは大統領選でのトランプ氏勝利後の米長期債利回り急上昇がインフレ加速の先触れだと考える。そうなれば、連邦準備制度は2つの責務の1つである物価安定のため、今年より速いペースの利上げが必要になる。当局は昨年12月の利上げの後、今年は追加利上げを繰り返し先送りしてきた。PIMCOのスコット・マザー氏は17年末までに3回の利上げがあるかもしれないとみている。

スワップ市場は引き締めのペースが速まるとの予想を示唆している。トランプ氏の当選と議会の共和党支配は、政府が歳出を増やし米経済が勢いを増すことを意味するとみられる。

PIMCOのコア戦略投資責任者のマザーズ氏はリポートで「水準がより高く、バランスの取れたインフレ見通しと迅速な政策正常化を予想している。これは、今後1年について市場が織り込んできたよりも速いペースの利上げを意味する」と記述。「17年末より前に2回か3回の利上げがある」と予想した。

原題:Pimco Joins Bond Traders Seeing Fast-Tracked Fed After Trump (1)(抜粋)


「反トランプ」全米に拡大=NYで1万人デモ、深刻な分断-大統領選
時事通信 11/10(木) 17:14配信

 大統領選で共和党のドナルド・トランプ氏が接戦を制したことを受け、一夜明けた米国では9日、「反トランプ」デモが全米の10都市以上に広がった。

 デモは9日夜(日本時間10日午後)になっても収まらず、ニューヨークでは1万人近くが「私たちの大統領ではない」と叫びながら行進した。

 デモは、ペンシルベニア州フィラデルフィア、首都ワシントンなど、民主党支持層の多い州や都市を中心に行われ、若者や中南米系など、それぞれ数百人から数千人が参加した。「団結する時だ」というトランプ氏の呼び掛けに反し、深刻化する米国社会の分断を改めて印象付けた。

 CBSテレビなどによると、ニューヨークのデモは、午後6時に数十人で始まったが、トランプ氏が拠点とする「トランプ・タワー」を目指して行進するうちに参加人数は7000~1万人に膨れ上がった。デモは、タワー前の通りを占拠した後、トランプ氏関連のホテルなどに目的地を変え、さらに続けられた。参加した男性はCNNテレビに「選挙結果を見てわき上がった不安を解消するために来た」と語った。

 ロサンゼルスでは9日深夜まで、数千人のデモが行われ、「女性を尊重しろ」などと声を上げた。数百人が幹線道路を埋め、封鎖される騒ぎにもなり、ロサンゼルス・タイムズによると、拘束者も出たという。

 ロサンゼルスの市庁舎付近では、トランプ氏が暴言を繰り返してきた中南米系の若者ら数百人によるデモが行われた。参加者は「ビクビクしながら暮らさない」「戦い、立ち上がれ」などのシュプレヒコールを上げた。

 カリフォルニア州オークランドでも、道路を封鎖したデモ隊の参加者が車に接触するなどして負傷者が出た。 (時事)

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