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2016年9月24日 (土)

尖閣の接続水域に中共海警局15隻と支那漁船300隻以上来襲 海警が領海侵入繰り返す・6

日本の外務省は6日午前、沖縄県・尖閣諸島周辺の接続水域に中共支那海警局の船6隻とその周辺に支那漁船約230隻を確認したとして、中国側に抗議したと発表した。

海上保安庁は6日、中国海警局の船1隻を新たに接続水域内で確認したと発表した。接続水域内を航行する中国海警局の船は計7隻になった。
さらに海上保安庁は7日、中国海警局の公船2隻を新たに接続水域内で確認したと発表した。計9隻のうち2隻が領海内に侵入した。

外務省によると、接続水域に入った中共海警局の船のうち、4隻はその外観から砲のような武器を搭載しているのを確認している。

金杉憲治アジア大洋州局長が在日中共大使館の公使に対し「緊張をさらに高める一方的な情勢のエスカレーションで、決して受け入れられない」と抗議した。

※以上、産経新聞の報道をもとに構成

従来から中共支那は尖閣諸島に対してあからさまな侵略意図を示しており、今回の大量の艦艇による接続水域侵入は、暴力・軍事力による同諸島強奪の姿勢をさらに一段と高める行為と認識せざるを得ない。

こうした中共の態度は、世界の秩序を完全に愚弄する思い上がり図に乗ったものであり、中共がこうした態度を改めない限り、この地域での紛争・戦争の危険は日に日に増大するものと見なければならず、その結果中共軍は敗走して共産党の威信は失墜し、国内の暴動によって中共は崩壊するだろう。

このような凶暴かつ愚劣な行為を改めなければ、招来する重大な結果について、中共支那はその一切の責任を負わなければならない。

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リンク:中国公船4隻、尖閣・久場島沖の領海に侵入 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国公船が領海侵入=今年34回目―沖縄・尖閣沖 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国公船が領海侵入=今年33回目―沖縄・尖閣沖 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国公船4隻、領海に侵入…尖閣諸島・魚釣島沖 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国公船4隻、一時領海に侵入…尖閣諸島 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国公船4隻、尖閣・魚釣島沖の領海に一時侵入 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国公船が領海侵入=今年32回目―沖縄・尖閣沖 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国公船4隻、尖閣・魚釣島沖の領海に一時侵入 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国公船が領海侵入=今年31回目―沖縄・尖閣沖 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国、東シナ中間線付近で新掘削施設稼働…外相 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<東シナ海・中間線付近>中国掘削船を確認 岸田外相が抗議 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国の移動式掘削船を3隻確認 世耕経産相が会見で「極めて遺憾」、東シナ海のガス田 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:東シナ海ガス田、新たに掘削か=中国に抗議―政府 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:東シナ海の中国掘削船、日本が抗議 岸田文雄外相「極めて遺憾」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「尖閣問題、政府は中国を仲裁裁判所に提訴を」石垣市議団が菅義偉官房長官に申し入れ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:尖閣周辺、警戒を強化=菅官房長官 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<尖閣領海侵入>外務省が抗議 中国公船4隻確認 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国公船4隻、一時領海に侵入…尖閣諸島沖 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国公船が領海侵入=今年30回目、外務省が抗議―沖縄・尖閣沖 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国のガス田開発に危機感=自民 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国、東シナ海のガス田開発継続 新たに2基で炎 菅長官「極めて遺憾」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<東シナ海>中国のガス田2施設で炎を確認 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国ガス田、新たに2基から炎…東シナ海 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国ガス田、新たに2基稼働か=計12基で開発、政府が抗議 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国覇権の背景に歴史捏造――ワシントン・シンポでも認識共有 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海の中国主権否定(その1) - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海の中国主権否定(その2) - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:静岡「正論」友の会 「海洋国家日本の責務」山田吉彦氏講演 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国公船が領海侵入=今年29回目―沖縄・尖閣沖 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国海警局の公船4隻、尖閣沖領海に一時侵入 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:まるでダチョウの平和? 日本の尖閣認識はアメリカ以下だ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「海保庁」待ったなし増強計画 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国の理解不能な“膨張主義”がまかり通る3つの理由 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国公船4隻、尖閣沖の領海に相次ぎ侵入 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

中国公船4隻、尖閣・久場島沖の領海に侵入
読売新聞 12/5(月) 11:52配信

 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、5日午前9時57分頃から同10時11分頃にかけ、沖縄県石垣市の尖閣諸島・久場島沖の領海に中国海警局の公船4隻が相次いで侵入した。

 同10時20分現在、4隻とも領海内を航行している。中国公船の領海侵入は11月14日以来。


中国公船が領海侵入=今年34回目―沖縄・尖閣沖
時事通信 12/5(月) 11:44配信

 沖縄県石垣市の尖閣諸島沖で5日、中国海警局の「海警」4隻が日本の領海に侵入し、約2時間航行した。

 中国公船の領海侵入は11月14日以来で、今年34回目。

 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、海警「2151」「2302」「2305」「2308」が午前9時55分~同10時10分ごろ、久場島の北西で領海に侵入。同11時50分~午後0時5分ごろ、魚釣島の西北西で領海を出た。


中国公船が領海侵入=今年33回目―沖縄・尖閣沖
時事通信 11/14(月) 17:33配信

 沖縄県石垣市の尖閣諸島沖で14日、中国海警局の「海警」4隻が日本の領海に侵入し、約2時間航行した。

 中国公船の領海侵入は12日以来で、今年33回目。

 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、海警「2101」「2401」「2502」「35115」が午後3時10~25分ごろ、魚釣島の北北西で領海に侵入。同4時45分~5時10分ごろ、魚釣島の西南西で領海を出た。


中国公船4隻、領海に侵入…尖閣諸島・魚釣島沖
読売新聞 11/14(月) 16:49配信

 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、14日午後3時8分から23分頃にかけ、沖縄県石垣市の尖閣諸島・魚釣島沖の領海に中国海警局の公船4隻が相次いで侵入した。

 同午後3時半現在、4隻は領海内を航行している。


中国公船4隻、一時領海に侵入…尖閣諸島
読売新聞 11/13(日) 0:01配信

 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、12日午前10時5分から同22分頃にかけ、沖縄県石垣市の尖閣諸島・魚釣島沖の領海に中国海警局の公船4隻が相次いで侵入した。

 いずれも正午前後に領海を出て、同日午後7時現在、同諸島・久場島沖の接続水域(領海の外側約22キロ)内を航行、漂泊している。


中国公船4隻、尖閣・魚釣島沖の領海に一時侵入
読売新聞 11/12(土) 12:43配信

 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、12日午前10時5分から同22分頃にかけ、沖縄県石垣市の尖閣諸島・魚釣島沖の領海に中国海警局の公船4隻が相次いで侵入した。

 4隻はいずれも正午前後に領海の外に出て、同午後0時半現在、接続水域(領海の外側約22キロ)内を航行している。


中国公船が領海侵入=今年32回目―沖縄・尖閣沖
時事通信 11/12(土) 12:05配信

 沖縄県石垣市の尖閣諸島沖で12日、中国海警局の「海警」4隻が日本の領海に侵入し、約1時間40分航行した。

 中国公船の領海侵入は6日以来で、今年32回目。

 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、海警「2101」「2401」「2502」「35115」が午前10時5~20分ごろ、魚釣島の北北西で領海に侵入。同11時45分~午後0時5分ごろ、魚釣島の西南西で領海を出た。


中国公船4隻、尖閣・魚釣島沖の領海に一時侵入
読売新聞 11/6(日) 12:54配信

 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、6日午前10時9分頃から同24分頃にかけ、沖縄県石垣市の尖閣諸島・魚釣島沖の領海に、中国海警局の公船4隻が相次いで侵入し、いずれも約1時間後に出た。


中国公船が領海侵入=今年31回目―沖縄・尖閣沖
時事通信 11/6(日) 11:55配信

 沖縄県石垣市の尖閣諸島沖で6日、中国海警局の「海警」4隻が日本の領海に侵入し、約1時間半航行した。

 中国公船の領海侵入は10月18日以来で、今年31回目。

 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、海警「2401」「2101」「2502」「35115」が午前10時10~25分ごろ、魚釣島の北北西で領海に侵入。同11時40分~正午ごろ、魚釣島の西南西で領海を出た。


中国、東シナ中間線付近で新掘削施設稼働…外相
読売新聞 11/1(火) 11:58配信

 岸田外相は1日午前の閣議後記者会見で、中国が東シナ海の日中中間線付近に新たに移動式掘削施設を設置し、稼働させていることを確認したと明らかにした。

 ガス田開発のためとみられ、今後、中国による海上施設が設置されれば17基目となる。岸田氏は「累次の申し入れにもかかわらず、一方的な開発行為を継続していることは極めて遺憾だ」と批判した。

 外務省は10月下旬、日中中間線の中国側で掘削施設を確認し、外交ルートを通じて中国政府に抗議した。海上施設や土台は建造されていないが、すでに掘削が始まっている模様だ。

 東シナ海では、日中間の境界が画定していない。日中両政府は2008年、ガス田の共同開発などで合意したが、交渉は中断している。現在、日中中間線付近には海上施設16基があり、このうち1基にはレーダーと監視カメラが設けられていることが分かっている。


<東シナ海・中間線付近>中国掘削船を確認 岸田外相が抗議
毎日新聞 11/1(火) 11:47配信

 岸田文雄外相は1日午前の記者会見で、東シナ海の日中中間線付近で中国の移動式掘削船が停船していることを明らかにした。外務省によると、天然ガスの試掘をしている模様だ。岸田氏は「境界がまだ確定していない状況で、一方的な開発に向けた活動をしていることは極めて遺憾だ」と非難し、中国側に抗議したことを明らかにした。

 外務省によると、掘削船が停船しているのは中間線の中国側の海域で、これまで中国が掘削施設を建設してきた北側付近。2008年に日中両政府が共同開発で合意した海域の近くにある。海上保安庁に外部通報があり、同庁が10月28日に付近を航行する船舶に情報提供する「航行警報」を出した。

 菅義偉官房長官は1日の記者会見で「これまでも中国に既成事実化の試みの中止を強く申し入れてきた。08年の合意に基づく協議を早期に再開するよう引き続き強く求める」と述べた。中国側は日中中間線付近でのガス田開発を進めており、これまでに16基の建設が確認されている。【小田中大】


中国の移動式掘削船を3隻確認 世耕経産相が会見で「極めて遺憾」、東シナ海のガス田
産経新聞 11/1(火) 11:12配信

 世耕弘成経済産業相は1日の閣議後記者会見で、東シナ海の日中中間線付近で中国が一方的に進めるガス田開発について、3隻の移動式掘削船が作業しているのを確認していることを明らかにした。世耕氏は「極めて遺憾」と述べ、外交ルートを通じて中国側に抗議したことを明かした。

 日中両政府は平成20年に東シナ海のガス田共同開発を合意。しかし、中国側は合意を無視した開発を続けている。中国のガス田開発は、日本側の海底資源が奪われるだけでなく、ガス田基地に軍事用レーダーなどが設置されるなど、軍事転用の恐れもある。


東シナ海ガス田、新たに掘削か=中国に抗議―政府
時事通信 11/1(火) 11:10配信

 岸田文雄外相は1日午前、閣議後の記者会見で、中国が東シナ海の日中中間線の中国側海域で新たな掘削施設建設の動きがあると明らかにした。

 岸田氏は「移動式掘削船を停船させ、何らかの作業を行っている」と説明。世耕弘成経済産業相は会見で掘削船は3隻と公表した。政府は外交ルートを通じて抗議した。

 中間線付近には16基のガス田構造物があり、新たな掘削施設なら17基目となる。岸田氏は「日中間の海洋の境界が画定していない状況で、一方的な開発行為を継続していることは極めて遺憾だ。こうした試みを中止するよう今後も求めていきたい」と述べた。

 ガス田をめぐっては、共同開発の交渉再開に向けた協議を9月に実施。しかし、中国側が新たに2基のガス田を稼働させた兆候を10月に日本政府が確認し、抗議したばかりだった。8月には水上レーダーの設置が判明しており、軍事転用の懸念も出ている。


東シナ海の中国掘削船、日本が抗議 岸田文雄外相「極めて遺憾」
産経新聞 11/1(火) 10:04配信

 岸田文雄外相は1日午前の記者会見で、中国が東シナ海の日中中間線の中国側海域において、移動式の掘削船を停船させて作業を行っているとして、外交ルートを通じて中国側に抗議したことを明らかにした。新たなガス田開発との見方も浮上している。海上保安庁は付近を航行する船舶の安全を確保するため、10月28日に航行警報を発出した。

 岸田氏は記者会見で「中国側が日中間の海洋の境界が確定していない状況で、一方的な開発に向けた行為を継続していることは極めて遺憾だ」と非難。「中国側に対し、こうした試みを中止するよう強く求めていきたい」と語った。

 これに関連、菅義偉官房長官は1日午前の記者会見で、抗議に対し中国側から「独自の主張に基づく反論」があった経緯を明らかにしたが、「外交上のことであって、詳細を紹介することは控えたい」と説明した。


「尖閣問題、政府は中国を仲裁裁判所に提訴を」石垣市議団が菅義偉官房長官に申し入れ
産経新聞 10月20日(木)19時4分配信

 沖縄県石垣市議団は20日、官邸で菅義偉(すがよしひで)官房長官と面会し、中国公船などによる尖閣諸島(同市)周辺の領海や接続水域への侵入が続いているとして、海域の平穏な状況を回復するために、この問題を仲裁裁判所に提訴するよう要請した。

 要請に訪れたのは知念辰憲市議会議長ら6人。9月に石垣市議会が決議した尖閣諸島が日本固有の領土であることを国際社会に示し、尖閣諸島問題を仲裁裁判所に提訴するよう政府に求める意見書を菅氏に提出して求めた。

 議員団によると、菅氏は「地元の意向をしっかり受け止めて、今後対処していきたい。尖閣の警備は、これまで以上に強化をしていきたい」などと応じたという。

 菅氏との面会後、知念氏は記者団に「漁民の安全など万全の体制を整えていただきたい」と話した。


尖閣周辺、警戒を強化=菅官房長官
時事通信 10月20日(木)18時39分配信

 菅義偉官房長官は20日、沖縄県石垣市議会の知念辰憲議長らと首相官邸で面会した。

 同県尖閣諸島周辺の領海に中国公船・漁船の侵入が続発したことを受け、同議長らは地元漁業者の安全操業確保を要請。これに対し、菅長官は「尖閣諸島はわが国固有の領土だ。毅然(きぜん)と冷静に対応していく」と述べ、周辺水域の警戒・監視を強化していく考えを示した。


<尖閣領海侵入>外務省が抗議 中国公船4隻確認
毎日新聞 10月18日(火)22時10分配信

 外務省は18日、沖縄県の尖閣諸島周辺で中国海警局の公船4隻の領海侵入を確認したとして、駐日中国公使に抗議した。公船の領海侵入は8日以来で今年30日目。海上保安庁によると18日午前10時ごろから4隻が相次いで侵入し、約1時間半航行した。


中国公船4隻、一時領海に侵入…尖閣諸島沖
読売新聞 10月18日(火)14時26分配信

 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、18日未明から早朝にかけて、沖縄県石垣市の尖閣諸島・魚釣島、同・久場島沖の接続水域(領海の外側約22キロ)内に、中国海警局の公船4隻が入るのを海上保安庁の巡視船が確認した。

 4隻は午前10時3分頃から同21分頃にかけて南小島沖から領海に侵入。正午前にいずれも南小島沖の接続水域内へ出た。同日正午現在、同水域内を航行している。


中国公船が領海侵入=今年30回目、外務省が抗議―沖縄・尖閣沖
時事通信 10月18日(火)11時55分配信

 沖縄県石垣市の尖閣諸島沖で18日、中国海警局の「海警」4隻が日本の領海に侵入し、約1時間40分航行した。

 中国公船の領海侵入は今月8日以来で、今年30回目。外務省は駐日中国公使に抗議した。

 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、海警「2102」「2306」「2308」「31239」が午前10時~同10時20分ごろ、南小島の南南西で領海に侵入。同11時40分~正午ごろ、南小島の東南東で領海を出た。


中国のガス田開発に危機感=自民
時事通信 10月13日(木)12時7分配信

 自民党が13日に開いた外交部会などの合同会議で、中国が東シナ海の日中中間線付近でガス田の開発を続けている問題に関し、「止める手だてを考えないと(中国が実効支配を強める)南シナ海の二の舞いになる」「軍事利用させないためにどうしたらいいか考えるべきだ」などの意見が相次いだ。

 
 日韓が緊急時に外貨を融通し合う通貨スワップ(交換)協定再締結に向けた議論を始めることについても、出席者から「韓国が『いらない』と言ってきたものを簡単に再開できない」「日本の国益に見合うものがなければやるべきではない」などと反対意見が続出した。


中国、東シナ海のガス田開発継続 新たに2基で炎 菅長官「極めて遺憾」
産経新聞 10月13日(木)7時55分配信

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外務省のホームページに掲載された東シナ海のガス田「樫」(防衛省提供)(写真:産経新聞)

 政府は12日、東シナ海の日中中間線付近で中国が設置した16基のガス田開発施設のうち、10月に入って新たに2基で天然ガスの生産活動を示す炎を確認したと発表した。菅義偉(すがよしひで)官房長官は記者会見で、「累次の申し入れにもかかわらず一方的な開発を進めることは極めて遺憾だ」と非難し、外交ルートを通じて中国側に抗議したことを明らかにした。

 外務省は、10月上旬に海上自衛隊が上空から撮影した最新の写真をホームページで公開した。新たに炎が確認されたのは、日中中間線から中国側に60~70キロ離れた地点にある「第11基」「第12基」と呼ばれる施設。炎は海底から採取した際に余った天然ガスを燃焼しているためとみられ、これで炎が確認されたのは計12基となった。

 日中中間線付近は天然ガス田が点在しており、施設が中国側の海域にあるとはいえ、日中中間線を越えて日本側の海底資源が抜き取られている恐れがある。

 抗議は、外務省の金杉憲治アジア大洋州局長が12日までに行った。中国大使館側に「一方的な資源開発は認められない」と伝えた。政府は、年内に中国で開催する予定の日中高級事務レベル海洋協議でも一方的な開発をやめるよう求める方針だ。

 日中両政府は平成20年6月にガス田の共同開発で合意した。安倍晋三首相と習近平国家主席が今年9月に会談した際も、共同開発に向けて事務レベル協議を進めることで一致している。

 それでも中国側は合意を無視する形で開発を継続。8月には対水上レーダーとみられる設備が確認されている。施設がさらに拡張されれば、レーダー施設の設置など南シナ海と同様に東シナ海も中国の軍事拠点となりかねない。


<東シナ海>中国のガス田2施設で炎を確認
毎日新聞 10月12日(水)22時55分配信

 菅義偉官房長官は12日の記者会見で、中国が東シナ海の日中中間線付近に建設したガス田関連の構造物のうち、新たに2基で炎を確認し、外務省が中国に抗議したと発表した。同省によると、中間線付近には16基の構造物があり、今回は「第11基」と「第12基」で天然ガスが燃焼したとみられる炎が出ていた。炎を確認した構造物は昨年7月時点の5基から12基に増えた。

 日中両政府は2008年に中間線付近のガス田共同開発などで合意した。9月の日中首脳会談では、中断していた条約締結交渉の再開に向けて協議することで一致し、同月、外務当局の高級事務レベル海洋協議が開かれた。しかし、その後も中国側の開発が続いていたことになり、菅氏は会見で「一方的な開発を進めることは極めて遺憾だ」と非難した。【小田中大】


中国ガス田、新たに2基から炎…東シナ海
読売新聞 10月12日(水)18時46分配信

 中国が東シナ海の日中中間線近くでガス田開発を進めている問題で、外務省は12日、中国の海上施設16基のうち、新たに2基でガス生産の際に出る炎が上がっていたことを公表した。

 炎が確認されたのは、これで12基となった。

 外務省は12日、海上自衛隊が今月上旬に上空から撮影した海上施設の写真をホームページに掲載。金杉憲治アジア大洋州局長は在日中国大使館側に対し、「日中間の海洋の境界が未画定の状況で一方的に開発を進めることは極めて遺憾だ」と抗議した。

 新たに炎が確認されたのは、日本政府が「第11基」「第12基」と呼んでいる、2015年に土台部分の設置が判明した施設。日中中間線から中国側に約60キロ離れたところに位置しており、第12基は海上施設として初めてレーダーが設置されていることが分かっている。


中国ガス田、新たに2基稼働か=計12基で開発、政府が抗議
時事通信 10月12日(水)18時21分配信

 菅義偉官房長官は12日午後の記者会見で、中国が東シナ海の日中中間線付近で開発を進めるガス田のうち、新たに2基で生産活動の兆候を示す炎が出ていることを今月上旬に確認したと発表した。

 外務省の金杉憲治アジア大洋州局長は「一方的な開発を進めることは極めて遺憾だ」として中国政府に抗議した。

 外務省は同日、ガス田開発の様子を撮影した写真をホームページで公表した。日中中間線付近には16基のガス田構造物があり、炎が確認されたのは今回の「第11基」と「第12基」を加えると計12基となった。

 ガス田の炎について、川村泰久外務報道官は同日の記者会見で「地中から採取した余剰のガスの燃焼を行っていることになるので(ガス)生産の可能性が高い」と指摘した。


中国覇権の背景に歴史捏造――ワシントン・シンポでも認識共有
遠藤誉 | 東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士
2016年10月11日 7時0分配信

中国による尖閣諸島への挑発行為が加速している。東シナ海のみならず南シナ海における覇権に関しても、共通しているのは背景に中国共産党による歴史の捏造があるからだ。その関連性を考察する。
(この記事に初めて接する読者のために重複説明があることをお許し願いたい。)

◆東シナ海と南シナ海覇権に関する関連性
中国による尖閣諸島への挑発行為が加速している。
特に南シナ海における中国の領有権主張に関してオランダ・ハーグの仲裁裁判所が「中国の主張は無効だ」とする判決を出して以来、国際法を無視した中国の猛反発が関係国間を席巻し、アセアン諸国においてラオスやカンボジア等を味方にしたことから勢いをつけ、逃げ切った形だ。
フィリピンのドゥテルテ大統領は、大学時代の指導教官がフィリピン共産党の指導者であったこととチャイナ・マネーの誘惑が影響し、親中に傾く傾向にある。せっかくフィリピンを応援してあげようとしている日米に対して失礼な態度を取るなど、姿勢は実に不安定だ。特にオバマ大統領に関しては「地獄に落ちろ」などと罵倒し、アキノ前大統領時代に再開した在フィリピン米軍基地の存在さえ危うい状況だ。これも中国に有利に働いている。
中国は南シナ海の領有権問題に関して「成功した」と自負している。そして中国にとっての「成功例」は、中国に「力による既成事実」を創り、先手を打ってしまう方が勝ちだということを学習させてしまった。
それを応用しようとしているのが東シナ海における大胆な挑戦の原因の一つだ。
しかし中国の海外覇権が意図するところには、実はもっと根源的な問題が潜んでいる。それは中国共産党政権が創りあげた「中華人民共和国」という国家に横たわっている「闇」だ。
今回はその「闇」が、どのように尖閣問題と関係しているかを解剖してみよう。

◆中国共産党の歴史捏造と覇権の関連性
習近平政権は抗日戦争時代の「中流砥柱」(ちゅうりゅうしちゅう)(砥柱は黄河の中に柱のようにそそり立っている石で、激流の中でも微動だにしないことから、乱世にあっても毅然として節義を守っていること。闘いの中心、大黒柱)は中国共産党であると、声高らかに叫び続けている。そのため2015年には抗日戦争・反ファシズム戦争勝利70周年記念日に、建国後初めて軍事パレードを行ない、全世界に中国の軍事力をアピールしようとした。
全国レベルの抗日戦争勝利記念日と反ファシズム戦争勝利記念日さえ、初めて行なったのは、1995年のことで、それ以前に行なったことはない。
毛沢東時代(1949年~1976年)には、ただの一度も、いかなる形でも抗日戦争勝利記念を祝賀したことがないだけでなく、南京事件(中国で言うところの「南京大虐殺」)でさえ、教科書に載せることを禁止したほどだった。

なぜか――。
それは拙著『毛沢東 日本軍と共謀した男』に詳述したように、日中戦争時代(中国では「抗日戦争」と称する)、毛沢東が率いる中国共産党軍は、日本軍とまともに戦わなかったどころか、日本軍と共謀していたからである。
毛沢東の戦略は、あくまでも日中戦争中に国民党軍を弱体化させ、共産党軍を強大化させることにあった。これに関しては何度も書いているので、ここでは省略する。

ところが、1989年6月4日に民主化を叫ぶ天安門事件が起き、1991年12月に世界最大の共産主義国家であった(旧)ソ連が崩壊すると、中国は連鎖反応による中共政権の崩壊を恐れ、1994年から愛国主義教育を始めた。
「中国共産党こそが日本軍を倒した」とする「抗日神話」を創りだし、1995年から全国的に盛大に抗日戦争勝利記念日を全国レベルで祝賀し、同時に、中国を「反ファシズム戦争で重要な役割を果たした国」として位置づけるようになったのである。
この傾向は習近平政権になってから先鋭化し、昨年9月3日に挙行した中国建国後初の軍事パレードは、その象徴と言っていいだろう。
あたかも自国が反ファシズムの先頭に立っていたように位置づけることによって、自国の軍事力を高めることを正当化している。「戦後秩序の維持」を、まるで「中華人民共和国」が形成したような錯覚を、国内外に広めているのである。
つまり「中国共産党の歴史の塗り替え」と「中国の世界的な軍事覇権」は同一線上にあり、歴史の塗り替えを貫徹させるために軍事覇権を強行しているということができる。逆に言えば、「中国共産党が抗日戦争の中流砥柱であった」という「中国共産党史の塗り替え」と日本に対して高々と掲げる「歴史カード」は、中国の軍事覇権を正当化させるための「武器」にさえなっているのだ。
この「武器」は、「情報戦」において威力を発揮し、世界の少なからぬ人々は「目つぶし」を喰らっている。
これが中国覇権の実態であり、尖閣諸島領海侵入の根源なのである。

◆ワシントンのシンポジウムで認識を共有
このことにいち早く気が付いたのはアメリカ共和党系の大手シンクタンクProject(プロジェクト)2049である。
9月20日、ワシントンDCにあるナショナル・プレス・クラブで国際シンポジウムを開催し、筆者はそのトップ・スピーカーとして招聘された。
テーマは「実事求是――中国共産党の歴史戦」。
「実事求是」というのは「事実に基づいて真実を求める」という意味で、毛沢東もトウ小平もよく使った、清代からある言葉だ。「中国共産党の歴史戦」というのは「中国共産党が歴史を書き換えようと必死で闘っている」という意味である。だから中国の方針通りに、「事実に基づいて真相を求めようではないか」という、皮肉が込められている。
筆者は拙著『毛沢東  日本軍と共謀した男』を中心に、中国共産党の歴史の真相と、それが持つ現代性に関してスピーチをおこなった。もちろんそこには上述の視点を込めた分析も含めたつもりだ。
Project2049のランディ・シュラ-バー会長は、冒頭の挨拶で以下のように述べている。

――その国がどのような歴史的ストーリーを描くかは、その国の人々のアイデンティティを形成します。アイデンティティは自分たちが世界と地域のどこに、どのように位置づけられているのかに関する視点を形成し、究極的にこれは、その国の対外的行動に影響を与えます。
したがって、中国の教育、文化、メディア、そして現在アジア太平洋地域で論議されている中国が広めている対外的行動に影響を与えている歴史的ストーリー(筆者注:中国が主張する、これが真実だとする歴史的事実)を、中国がなぜここまで重要視しているのかを、私たちは理解しなければならないと思うのです。

筆者のスピーチは、シュライバー会長のこの見解と、奇しくも完全に一致していた。
最近、彼から感謝状が来て、そこには「われわれが疑問として長年抱いてきた中国共産党の問題点に解答を与えてくれたことに感謝する。これ以上の正解はなく、今後、この真相を全世界にさらに広めていく義務をわれわれは共有している」旨のことが書いてあった。
ありがたいことだ。
日米がこの認識を共有し、国際世論を形成することは、まさにわれわれの義務と言えよう。日本はこのことに気が付かねばならない。


南シナ海の中国主権否定(その1)
中央公論 10月10日(月)9時30分配信

☆南シナ海の中国主権否定

旬なニュースの当事者を招き、その核心に迫る報道番組「深層NEWS」。読売新聞のベテラン記者で、キャスターを務める吉田清久編集委員、近藤和行編集委員の両氏が、番組では伝えきれなかったニュースの深層に迫る。

 オランダ・ハーグの仲裁裁判所は、南シナ海をほぼ囲い込む中国主張の「九段線」に法的根拠はない、などとする判決を示した。中国が主張してきた主権が否定されたことで、南シナ海、そして東シナ海をめぐる状況はどうなるのか、キャスター二氏が語り合った。

◆中国の戦略的失敗
「中国の権益に重要な九段線について、非常に踏み込んだ判決が出て中国も驚いているのでは」=飯田将史・防衛研究所主任研究官(七月十二日)
「国際法の世界では完全な敗北です。しかもこの判断は最終的なもので拘束力がある。中国が国際法上の主張をすることについて大きなダメージ」=宮家邦彦・元中国公使(七月十三日)
「中国にとっては戦略的失敗。仲裁裁判に最初からかかわらないとしたことで、勝手に裁判が進んでしまって、判決だけが出てくる。それを重く受け止められることに持ち込まれたのは外交的ミス。外交ミスに加えて宣伝ミスと見ている」=富坂聰・拓殖大学教授(七月十九日)
「中国では、最初からこれは偏ったものという見方だったが、完全に一方的なフィリピン側の主張を認める判断を出したということで、それはやはり受け入れられない。この判断そのものが、中国を孤立させ、包囲網を作るためのものと見られている」=朱建栄・東洋学園大学教授(七月十三日)

近藤 中国にとって不利な判断が示されることはある程度予想されていましたが、九段線の違法性についてここまで踏み込んだのは意外でした。排他的経済水域についても、フィリピンに有利な判断が示されました。
吉田 力による現状変更は、ロシアがウクライナで行ったことと同じ。中国はカンボジアやラオスなどを巻き込んで、主張を押し通そうとしていますが、国際社会のほとんどは冷ややかに見ています。中国の対応を喜んでいるのはロシアだけではないでしょうか。
◆今後の対応
「ウッディー島(西沙諸島)とファイアリークロス礁(南沙諸島)には三〇〇〇mの立派な滑走路ができている。この二点だと線。(スカボロー礁を加えると)南シナ海のど真ん中に三角形ができる。完全にこの一帯をおさえることができて、すべて自分の領土だからここに防空識別圏を設けるということまで言い出す」=伊藤俊幸・元海上自衛隊海将(七月十二日)
「中国から見れば、自分たちの主張は既存の海洋法秩序では認められないだろうと考えていて、だからこそ力で現状を変更していく。この考え方がある意味正しかったという認識を中国が持つ可能性がある。従って、力に依拠した現状変更をさらに進めていく」=飯田氏(七月十二日)
「九月までは非難を浴びることは避けたい。(中国がホスト国である)G20(主要二〇か国・地域首脳会議)があるから。これを失敗したら中国の面子は丸つぶれになる。裁定に関する非難を根本的に解決するには、フィリピンと合意してしまうこと。申し立てた国と合意したから他の国は口を出すなと言える」=小原凡司・東京財団研究員(七月十九日)
近藤 南シナ海は中国にとって極めて重要で、軍事戦略を完成させるためには、スカボロー礁の軍事要塞化が不可欠と考えています。言明している通り、仲裁裁判所の判決は無視するでしょうが、国際社会の反発は必至だと思います。当面おとなしくしている、という見方もありますが、逆にスカボロー礁の埋め立てを進めて既成事実化を急ぐかもしれない。外交的には、中国は経済協力を通じて密接な関係にあるカンボジアなどに働きかけ、すでに国際社会の分断を図る動きに出ています。
(了)(その2へ続く)
構成/読売新聞調査研究本部 福永聖二


南シナ海の中国主権否定(その2)
中央公論 10月10日(月)9時30分配信

☆南シナ海の中国主権否定

旬なニュースの当事者を招き、その核心に迫る報道番組「深層NEWS」。読売新聞のベテラン記者で、キャスターを務める吉田清久編集委員、近藤和行編集委員の両氏が、番組では伝えきれなかったニュースの深層に迫る。

 オランダ・ハーグの仲裁裁判所は、南シナ海をほぼ囲い込む中国主張の「九段線」に法的根拠はない、などとする判決を示した。中国が主張してきた主権が否定されたことで、南シナ海、そして東シナ海をめぐる状況はどうなるのか、キャスター二氏が語り合った

(その1より続く)
吉田 仲裁裁判所の判決は、法的拘束力はあっても強制できません。中国は、自分たちの主張が認められなければ力で変えていくしかないと考え、現状変更をさらに進めていくのではないでしょうか。二十一世紀に、力で制するという帝国主義的な姿勢をとるのは、国際社会の感覚と大きくずれています。九月に中国・杭州で開かれるG20までは静かにしていると見られますが、次の米大統領が正式就任する来年一月まで政治的空白ができてしまいます。そこでの中国の出方がカギを握りそうです。また、フィリピンのドゥテルテ大統領の動きも気になります。中国の支援を取り付けて二国間協議を進める可能性もあります。

◆尖閣への影響
「歴史を振り返ると中国は一九七四年に西沙諸島で軍事力を行使した。そのときの相手は南ベトナム。米軍がベトナム戦争から引いたときに進出しています。八八年にはベトナムを攻撃してスプラトリー諸島のいくつかを取った。このときは後ろ盾だったソ連が引いた。九五年のミスチーフ礁は、アメリカが冷戦が終わったあと、この地域から引いた。フィリピンから追い出された訳ですけど、そこを狙ってきている。そうしたロジックから考えると、南シナ海、東シナ海の問題も、中国から見てそこにチャンスがあると思えば出てくる。日米同盟に何らかの問題が見えれば、チャンスととられる可能性は十分ある」=飯田氏(七月十二日)
「日本が南シナ海に深く関与することを示せば、東シナ海での牽制はさらに強くなる可能性はある」「口で反論しても中国は言うことを聞かない。エスカレートするだろう。中国が一番嫌がるのは、日本が海警活動を発動すること。中国はこぶしを振りかざしてきたら、やるぞと言うんですが、本当に来られたら困る。本当にやったらアメリカには勝てないと思っている」=小原氏(七月十九日)
近藤 中国はこれまで南シナ海で、米軍の撤退など「力の空白」ができると、すかさず島などを奪い取ってきた過去があります。東シナ海も対応は同じと考えた方がいいでしょう。尖閣周辺でも最初は漁船、次に公船、そして軍艦を回航させ、圧力のレベルを上げてきています。中国は国内経済が停滞しており、国民の不満を外にそらせるため、場合によっては、強硬な手段をとることも考えられます。日米だけでなく、韓国やインド、オーストラリアなども含めた同盟・協力関係を強化することが大切です。
吉田 力による現状変更で紛争を起こすことは、国際的な孤立化を招いて不利益になる、ということを中国に分からせることが必要だと思います。ASEAN諸国やヨーロッパ諸国と協調し、中国が国際法をきちんと守るよう働きかける外交的努力も重要です。
(了)
構成/読売新聞調査研究本部 福永聖二
関連記事はヨミウリオンラインに掲載されています 
http://www.yomiuri.co.jp/feature/shinso/


静岡「正論」友の会 「海洋国家日本の責務」山田吉彦氏講演
産経新聞 10月9日(日)7時55分配信

 ■海の道守るため、法整備を

 「静岡『正論』友の会」の第15回講演会が8日、沼津プラサヴェルデ(沼津市大手町)で開かれ、東海大教授の山田吉彦氏が「海洋国家日本の責務~中国の海洋侵出に脅かされるアジアの平和~」と題して講演を行った。

 山田氏は冒頭、日本が海の安全を守る必要がある理由として日本人の生活が海に依存していることを挙げ、南シナ海を通過しなければならない貿易は約20兆円にのぼると指摘。「南シナ海に自衛隊が出て行くのは当然のこと。日本へ通じる海の道を守らなければならない」と日本の船を守る義務があると訴えた。

 また、平成24年7月に台風への緊急避難として中国漁船に乗って中国人2千人が玉之浦港(長崎県五島市)に押し寄せたことなどにも触れ、「もしこの漁民たちが上陸してきたら、相手が武器を持っていない限り、自衛隊は対応できない」と警鐘を鳴らした。繰り返される中国の日本への領海侵入について、きちんと対処するための法改正が必要とした。

 「日本は世界とをつなぐ海の道を守らなければならない」と語り、海上保安庁にもしかるべき力を与え、自衛隊とともにより連携できる法整備の重要性を強調した。

 一方で、日本人は石油や穀物などの貿易物資によって生活が成り立っている。だが、「日本には海底に存在するメタンハイドレートや家電製品などの中に含まれている有用な資源の都市鉱山も豊富に存在する」としたうえで、「日本は自前でエネルギーを調達することができる。エネルギーに関して他国の圧力に屈する必要もない」と指摘した。

 「海に目を向けると日本の未来は明るい」と1時間半の講演を締めくくると会場からは惜しみない拍手が沸き上がった。


中国公船が領海侵入=今年29回目―沖縄・尖閣沖
時事通信 10月8日(土)11時44分配信

 沖縄県石垣市の尖閣諸島沖で8日、中国海警局の「海警」4隻が日本の領海に侵入し、約1時間半~2時間航行した。

 中国公船の領海侵入は9月24日以来で、今年29回目。

 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、海警「2146」「2166」「2305」「31101」が午前9時10~30分ごろ、魚釣島の北北西で領海に侵入。同11時5分ごろまでに、魚釣島の西で領海を出た。


中国海警局の公船4隻、尖閣沖領海に一時侵入
読売新聞 10月8日(土)11時22分配信

 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、8日午前9時12分頃から同31分頃にかけて、沖縄県石垣市の尖閣諸島・魚釣島沖の領海に中国海警局の公船4隻が相次いで侵入した。

 4隻は約1時間半後、接続水域(領海の外側約22キロ)に移り、午後0時16分頃までに接続水域も出た。中国公船の領海侵入は9月24日以来で、今年29日目。


まるでダチョウの平和? 日本の尖閣認識はアメリカ以下だ
PHP Online 衆知(Voice) 10月7日(金)20時20分配信

「狙いは日中二国間協議へ引き出すこと」
 やはり日本の国難と呼ばざるをえないだろう。最近の尖閣諸島(沖縄県石垣市)への中国の一大攻勢の日本にとっての意味である――。
 今年8月に入ってのわが尖閣諸島海域への中国の侵入が、急激に勢いを増してきた。「中国海警」の武装艦艇がこれまでにない規模と頻度の威圧的な攻勢で日本の領海、そしてその立ち入りには日本側の了解を得るべき接続水域に連日のように入ってくるのだ。
 中国海警の艦艇はその数も一時に十数隻と、これまでの水準をはるかに超え、さらに数百隻もの「中国漁船」を従えている。この「漁船」の実態は民兵なのだ。そのうえにすぐ背後には中国人民解放軍の艦艇や航空機、ミサイルが控え、軍事力の脅威を誇示する。日本の法治はもちろんのこと、国際的規範をも踏みにじる無法な行動である。
 中国のこのエスカレーションの究極の目的は尖閣諸島の奪取だろう。日本固有の領土に対し中国側は一方的に領有権を主張しているからだ。日本の領土を暴力的手段で奪おうとする中国の行動の前例のない拡大と過熱は、日本にとっては戦後でも珍しい国難だといわざるをえない。
 だが中国側はなぜ、この特定の時期に特定な方法でこうした新攻勢に出てきたのか。当面の動機や目標は何なのか。また日本の安全保障にとって今回の中国の尖閣攻勢の急拡大は何を意味するのか。そんな事態は日米同盟に何を意味し、アメリカはどう認識しているのか。
 こうした疑問への答えを、アメリカ側で日ごろ中国の軍事動向や海洋戦略を一貫して研究する専門家たち5人に問うてみた。ほとんどがワシントンを拠点に活動する人たちである。
 日本への攻勢に対する対応はもちろん日本が独自に考え、実行することが基本である。しかし尖閣事態に関してはアメリカもほぼ当事国なのだ。尖閣諸島が軍事攻撃を受ければアメリカも日米安保条約の規定に従って日本と共同でその防衛に当たる、という方針を言明しているからである。
 結論を先に述べるならば、これらアメリカ側専門家たちからは、中国の今回の動きはたんに尖閣奪取への前進という目的に留まらず、東シナ海全体への覇権をもめざす野心的な目標への新展開だと見る点ではほぼ共通する答えが返ってきた。
 なぜいま、あえてこの時期の中国側の攻勢拡大なのか。
 アメリカの中国研究者でも長老級のロバート・サター氏は「尖閣諸島への自国の領有権主張という基本目的は別として、中国がこの時期にあえて中国海警や『漁船』を前例のない数、出動させて日本への威圧行動を始めたのは、まず日本が南シナ海での中国の無法な行動への抗議を国際的に最も強く広く表明していることへの反発や怒りのためだろう」という。
 サター氏は国務省、中央情報局(CIA)、国家情報会議などで中国問題を40年ほども担当し、最近、ジョージワシントン大学の教授となったチャイナ・ウオッチャーの大ベテランである。とくに中国の対外戦略に詳しい。
 そのサター氏は中国の動機として、今年7月に国際仲裁裁判所が南シナ海での中国の主張を違法だとした裁定への抗議をアメリカなどの国際社会一般にぶつけ、さらには中国のその断固たる抗議の姿勢を自国民に誇示するためにも尖閣への未曾有の大規模な攻勢を始めたのだろう、とも述べた。
 サター氏はさらに付け加えた。
「今回の尖閣へのエスカレーションは規模だけから見ても習近平国家主席が完全に認知しての大胆な動きだ。中国は9月上旬の杭州でのG20サミットまではこうした国際的に対決的な行動は取らないだろう、という一部の観測は見事に外れたようだ」
 中国側の今回の対日大攻勢の動機が少なくとも一部には国内向けの示威だとする見解は、アメリカ海軍大学の中国海洋研究所ピーター・ダットン所長からも示された。
「第1に、中国指導部が最近の国内経済の停滞やその他の国内的弱点の悪影響の広がりを懸念して、中国の国民に海洋での拡張能力の強化を誇示することで前向きな国家意思の強さを示すという計算が考えられる」
 ダットン氏はそのうえで、国際仲裁裁判所の裁定への激しい反発を中国の第2の動機として挙げた。この点もサター氏の見解と一致する。ただしダットン氏は慎重な注釈を加えた。
「この裁定への怒りをぶつけるようなかたちで国際社会全体との対決も辞さない、という中国のいまの言動パターンがあくまで怒りや対決を土台とする衝動的な反応なのか、あるいはじつはもっと計算され、今後は持続的な中長期の戦略となるのか、まだ判断は下せない」
 アメリカ海軍大学は、米海軍の少佐以上の将校らに大学院レベルの教育を供するとともにアメリカの安全保障や防衛に関する調査、研究を常時、進めている。中国海洋研究所はその大学の一部として2006年に新設された。ちょうど中国の海洋活動が無法性を滲ませながら膨張を始めた時期である。同研究所は中国の海洋活動を専門に分析する機関としてはおそらく世界でも唯一だろう。
 海軍パイロット出身でその後に法律や安全保障を学んで法学博士号を有するダットン氏は同研究所の発足の翌年に研究員となり、2011年には所長となった。中国の海洋戦略に関しては全米でも有数の専門家とされ、議会での証言や論文の発表も多い。
 ダットン氏は中国側の狙いについて、興味ある指摘をした。
「今回の動きは明らかに日本を威圧する新たなエスカレーションで、中国が南シナ海でフィリピンなどに対して取った、いざとなれば軍事行動をも辞さないというふうな強硬作戦だといえる。中国のその当面の狙いは、日本を尖閣諸島の領有権をめぐる日中二国間の協議へと引き出すことだろう。いまのエスカレーションが嫌なら、中国との二国間の協議に応じろ、という威圧だともいえる」
 尖閣諸島の領有権をめぐる日中二国間協議などという事態が起きれば、それだけで中国側の大きな勝利となる。周知のように日本政府は尖閣が日本固有の領土であり、領有権紛争などそもそも存在しないという立場を堅持しているからだ。二国間協議というのはその日本側の立場の崩壊である。

日本の施政権が根本から揺らぐ
 中国側の狙いをもっと俯瞰するように指摘したのは、同じ海軍大学の教授で中国海洋研究所の研究員トシ・ヨシハラ氏だった。
「中国のこうした活動拡大はたんに日本や日中関係への影響だけでなく、東シナ海全体でのパワーシフトを進めるという意図を示す点を最も懸念する」
 この場合のパワーシフトとはもちろん中国の力が強くなるシフトのことだった。中国のパワーが東シナ海全体で広がり、強くなることへの懸念である。中国による東シナ海の覇権志向という意味でもある。
 ヨシハラ氏は名前のように日系アメリカ人である。高等教育はすべてアメリカで受け、タフツ大学で博士号を取得して中国の軍事戦略、とくに海洋戦略を専門に研究してきた。ランド研究所などに所属した経歴がある。同氏は日本人の父親の職業の関係で、台湾で暮らした時期も長く、中国語が堪能だという。
 ヨシハラ氏は中国側の狙いについてさらに語った。
「中国はまず尖閣海域に恒常的な存在を確立して、日本側の施政権を突き崩そうとしている。尖閣上陸も可能な軍事能力を築きながら、日本側の出方をうかがっているわけだ」
 施政権というのは尖閣問題ではきわめて重要である。アメリカは日米安保条約の規定で「日本の施政権下にある領土」を守ることになっている。オバマ政権は尖閣諸島が現在は日本の施政権下にあると認めるからこそ、有事のその防衛責務を言明するわけだ。だが尖閣の日本領海に中国の艦艇がいつでも自由に入ってくるとなると、日本の施政権も根本から揺らぐことになる。

「ミサイル配備とオスプレイの増強が欠かせない」
 元国防総省日本部長でいまは民間のアジア安保研究機関「グローバル戦略変容」会長のポール・ジアラ氏も、中国の狙いの日本にとっての危険性を強調した。
 ジアラ氏は米海軍パイロットの出身で、国防総省では長年、日米安保関係の実務を担当してきたが、ここ数年は中国の軍事動向により多い注意を向けるようになったという。
「今回、数百隻も出てきた中国の『漁船』というのは事実上は民兵組織なのだ。皆、人民解放軍の指揮下にあり、一部は武装までしている。この民兵漁船を多数、動員して日本に軍事圧力を掛け、いざという際には尖閣上陸までを狙う中国の手法はきわめて危険だ。日本はまず尖閣諸島の防衛能力を高めねばならないが、いまの事態はアメリカにとっても深刻であり、日米同盟としての対処が必要となった」
 ジアラ氏はそして、アメリカ政府がこれまでの尖閣の主権に対する「中立」の立場を変えて、日本の主張を支持し、尖閣海域で米軍演習を実施すべきだとも主張した。すでに米軍が出動して、その実力を誇示し、中国側の攻勢エスカレーションを抑える時期が来たというのだ。
 アメリカの対応については、前述のサター氏もオバマ政権が日本支援の政策をもっと明確かつ強固に打ち出すべきだと述べていた。
 だが一方、同じく前述のダットン氏は「アメリカの当面の役割は軍事衝突を抑止することだと思う」と語っていた。軍事衝突とはもちろん、まず中国と日本との衝突という意味である。
 同氏がこんな論評をするのは、なんといってもいまの尖閣情勢が軍事衝突に発展する危険があると懸念しているからだろう。「軍事衝突」という言葉自体が事態の重視を感じさせるのだった。ただし、その抑止はまず中国側に向けられるべきだろう。現状を軍事絡みの手段で変えようとしているのは明らかに中国だからだ。そして日本はアメリカの同盟国なのである。
 中国の軍事戦略を研究する民間シンクタンク「国際評価戦略センター」のリチャード・フィッシャー主任研究員はさらに明確に、尖閣の現在の事態が日本にとっての危機だと強調した。
「中国は今回の拡大作戦で尖閣奪取の軍事能力を高めることに努め、日本側の防衛の能力や意思を探っている。日本側の抑止が弱いとなれば、必ず攻撃を掛けてくるだろう」
 フィッシャー氏もジアラ氏と同様に、中国側の「漁船」が実際には軍の指揮でどうにでも動く民兵組織であり、一気に武装舟艇や戦闘要員に変わりうる集団なのだという点を強調した。
「中国側はまず数の多い『漁船』民兵を利用し、さらにヘリコプターや潜水艦を使っての尖閣奇襲上陸作戦を計画している気配が強い。さらに中国が最近、ウクライナなどから調達した大型ホバークラフトの使用もありうる」
 フィッシャー氏も中国の軍事研究では広く知られる研究者である。議会の両院各種委員会で中国政策を担当し、議会諮問機関の米中経済安保調査委員会では顧問を務めてきた。大手シンクタンクのヘリテージ財団のアジア部長をも歴任した。
 フィッシャー氏によると、中国軍は最近、浙江省の南ジ列島に新たなヘリコプター発着基地の建設を始めた。またすでに新型の重量級ヘリコプターをも調達し、尖閣急襲用に配備を開始したともいう。
「中国軍は同時にロシアとウクライナから空気浮揚の高速水上走行の大型ホバークラフトを4隻ほど購入し、東シナ海に配備中だ。このホバークラフトが尖閣急襲作戦では最初に上陸するヘリ部隊を後方から敏速に支援できることになる」
 中国軍が尖閣諸島を日本から奪おうとする危機はもう目前にあるというのだ。
「だから日本としては、中国の尖閣への軍事侵攻を防ぐにはその攻撃を抑止する防衛能力を高めることだ。まずは先島諸島への自衛隊のミサイル配備を強化することや、沖縄などのオスプレイの増強が欠かせないだろう」
 日本側も尖閣諸島から170kmほどの先島諸島の宮古島などに地対艦ミサイルを配備しはじめたが、フィッシャー氏はそのさらなる増強と加速を提言するわけである。また、日本側の一部ではその配備への激しい反対が出たオスプレイが尖閣防衛のためには増強されるべきだ、というのも皮肉なギャップである。いずれにしてもフィッシャー氏のこうした防衛強化提案の前提は当然、いまの尖閣事態が日本にとっての国家的な危機だとする認識だといえよう。

前も周囲も見ない「ダチョウの平和」
 では日本は、この国難と呼べる現状に何をなすべきなのか。
 尖閣諸島の防衛や中国の攻撃への抑止へのアピールはフィッシャー氏らからなされたが、アメリカ側の他の専門家からはたんなる防衛増強に限らない対応も提起された。
 サター氏は次のように述べていた。
「日本は尖閣の防衛自体を強化することも必要だが、その備えを中国側に見せるために尖閣周辺での軍事演習をすることも効果的だろう。だが同時に、いま展開している中国の無法を国際的に訴える努力もさらに強めることが望ましい。フィリピン、ベトナム、さらにはインドという中国の威圧的な膨張を懸念する諸国との連帯を強めることも効果があるだろう。中国がいまの無法な攻勢を続ければ、その代償を払わねばならなくなると認識させることが必要なのだ」
 サター氏は中国にとってのそのような「代償」として日本が台湾への支援を強め、アメリカの台湾の安全保障への関与を規定する「台湾関係法」の日本版構想を打ち上げるとか、中国の人権弾圧、少数民族抑圧への抗議に日本ももっと強く同調するなど、からめ手からの中国への反撃をも提案するのだった。
 ヨシハラ氏も日本の対応について慎重に言葉を選びながら語った。
「日本はいま深刻なジレンマに直面したといえる。しかし当面は、尖閣諸島に人員を配置するなど新たな措置を正面からは取らないことが賢明だと思う。中国は日本に『挑発行動』を取らせたいと意図している気配があるからだ」
 そのうえでヨシハラ氏は、興味のある対中策を提案したのだった。
「日本はその代わりに、尖閣事態に関しての中国への対抗策として『水平エスカレーション』に出ることも効果があると思う。東シナ海の尖閣諸島への中国の威圧に対して、日本が南シナ海での中国の海洋膨張行動に対し、アメリカなどと協力して積極的に安全保障行動を取るという戦略だ。この対応は尖閣諸島での垂直エスカレーションを試みている中国の挑発を巧みに逸らすことを可能にするかもしれない」
 日中両国が尖閣諸島をめぐる対立で新たな措置を尖閣を舞台として取れば、垂直なエスカレーションとなる。だが、日本が尖閣からは離れた南シナ海での中国の膨張抑止という措置に出れば、中国に対する水平エスカレーションになる、というわけだ。
 これらアメリカ側の5人の専門家たちに共通するのは現在の尖閣諸島をめぐり、中国側の新たな動きによって起き始めた新事態が日本の国家安全保障にとっても、また日米同盟にとっても、アメリカの対外政策にとっても、きわめて深刻だと見る認識だといえよう。とくに日本にとっては目前に迫った危機だとするアメリカ側の認識でもあった。
 こうしたアメリカ側の対応に比べると、日本はアベノミクスの是非論に忙殺され、東京オリンピックへの夢に酔い、日本という国家の土台となる国家安全保障には官民ともに、なんとリラックスした姿勢のままでいることか、と痛感させられる。そして、いまの日本国民が享受する平和が目前も周囲も見ない「ダチョウの平和」つまり敵が近づくと、それを見ずに、頭を砂に突っ込んでしまうダチョウのような反応ではないことをついつい切望してしまうのである。


「海保庁」待ったなし増強計画
月刊FACTA 10月6日(木)0時55分配信

「海保庁」待ったなし増強計画
年間予算の3分の1に当たる空前の補正予算。尖閣近海で終わりなき戦いの始まり。

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8月、尖閣諸島周辺海域において、中国公船(中国政府に所属する船舶)の領海侵入23隻、接続水域侵入147隻があった。公船につづいて中国漁船230隻も加わり、尖閣海域では事態の沈静化どころか長期化の様相を呈している。平成27年度海上保安庁資料によると、海上保安庁と中国海警局が保有する1千トン以上の船舶は、海保庁の巡視船62隻に対して、中国海警局船は2倍の120隻である。しかも最近、尖閣諸島近海で、機関砲を装備した中国海警局船が確認されるようになっている。

このような情勢に、海保庁は長期化に備え、尖閣領海警備専従巡視船12隻を石垣海上保安部に配備したが、さらに予想以上の中国公船が出現したことを受けて、巡視船艇を増加する待ったなしの大型の平成28年度補正予算請求を行った。

■東京消防庁より「清貧」

日本は1979(昭和54)年の「海上における捜索及び救助に関する国際条約」(SAR条約)に加盟した。そして、最初にアメリカ合衆国との間で日米SAR協定を締結、日米で太平洋を2分割し、日本は本土から1200海里(約2200㎞)の広大な西太平洋の捜索救助を担当することになった。海保庁は、その役割を担う船艇として、当時世界最大級の5千トン級巡視船「みずほ」「やしま」の2隻を建造して、国際条約の責務を果たしてきた。また、ジェット機2機を導入し、監視レーダー、赤外線暗視装置などにより監視力を飛躍的に強化した。この巡視船とジェット機の連携による捜索救助体制を確立したのは、今から30年前のことだ。それらの耐用年数が近づいてきた現在、捜索救助体制維持のために、平成27年度補正予算で代替え用に新しいヘリ2機搭載型巡視船の建造が決まった。

中国は、2013年3月の全国人民代表大会で国務院の改革が提唱され、「海洋強国」施策により、5つの機関を統合して「国家海洋委員会」ができた。そして「中国海警局」も創設、チャイナ・コーストガード、中国海警と書かれた中国公船が多くなった。3千トン級、5千トン級の新造船の建造も進み、機関砲を搭載した新公船が東シナ海、南シナ海に進出しはじめた。また、ネット上には建造中の1万トン級の海洋調査船の写真が掲載されている。

大型化する中国公船と、常態化した尖閣諸島周辺海域への侵入に対応すべく、海保庁は、平成28年度補正予算では驚くべき数字を計上した。この補正予算を考察すれば、海保庁の将来への布石が読み取れる。初の海上保安大学校出身で、退任した海上保安庁長官が、「海上保安庁は航行の自由・安全な海を守る」ために、海上保安百年の計の最初の布石を、補正予算に込めたのではないだろうか。

補正予算674億円は、年間本予算約1877億円(職員約1万3千人の人件費990億円・運航費332億円・老朽化した船舶・航空機の代替、継続建造、修理などで310億円、その他245億円)の3分の1にあたる大型予算だ。しかも、新規の船艇・航空機建造のためだけに計上されたものである。海保庁にとってはありがたいが、大きな責任が伴う補正予算でもある。

海保庁は、全国の海岸線と世界第6位の広大な海洋を守るための職員数が約1万3千。東京消防庁職員の1万8千にくらべ、はるかに少ない。年間予算も東京消防庁より少ない。海保庁が、そのような職員数と予算で、日本周辺海域国境の最前線で警備救難任務に就いている、非常に清貧な庁であることは確かだ。その中で、沖縄、八重山諸島海域を管轄する第11管区を改革、石垣海上保安部に尖閣領海警備専従部隊を創設した。しかし、現実には海保庁の想像を上回る規模での侵入がくりかえされている。そればかりか中国海洋調査船も太平洋に進出、日本のEEZ(排他的経済水域)内での調査も行っているが、これは国際法上許されない行為である。これらは、中国が西太平洋の管理監督権を奪い、アメリカと太平洋を2分割するという、「海洋強国」政策推進の初段階であると推測される。

■新たにヘリ搭載型巡視船

海保庁は、尖閣諸島での中国の活発な挑発行動を防御的に見守ってきたが、「航行の安全と航行の自由を守る」ための終わりなき戦いに、ついに本気で取り組みはじめた。それが平成28年度補正予算の内実であると解釈できる。

注目すべき点は、平成25年度に就航したばかりの7千トン級の大型巡視船と、昨年度建造に入った5千トン級の巡視船に追加して、新たに2隻のヘリ搭載型巡視船を予算請求したことである。新しい2隻は尖閣諸島に対応するものであるが、将来的には西太平洋の警備救難業務が中心になると予想される。この結果、7千トン級3隻、5千トン級3隻、計6隻の大型巡視船により、365日隙のない警備救難体制が確立されることになる。また、昨年につづき、新型ジェット機を新規に追加したことも重要なインパクトだ。

一方、増える大型巡視船と幅広い業務を担うため、毎年約600名の海上保安官が舞鶴の海上保安学校を卒業する。全寮制の約600名を収容するための施設、教室などの関連施設は、敷地内での拡張には限界が来ている。人材養成には10年がかかる。巡視船を使用しての乗船実習時間も不足している。防災対応任務と練習船を兼ねる海上保安学校所属の巡視船「みうら」は、学生を教育する練習船としては、年間運用が極限に達しているようだ。そこで、補正予算では、3500トンの防災対応巡視船の建造を平成31年度就役と明示している。これで新たな防災対応巡視船が誕生することになる。

4千トンの海洋測量船を建造することも、特筆すべきだろう。現在3千トン級の測量船を2隻保有しているが、測量船「拓洋」は1983(昭和58)年に就役してから33年が経っている。中国海洋調査船にも対抗できる、最新機器を搭載した海洋測量船を実現して、より精度の高い測量を行おうとしているのだ。

東シナ海を重視した取り組みとしては、横浜海上保安部を抜いて最大保安部となった石垣海上保安部を中心に、宮古島海上保安署を保安部に昇格、種子島に海上保安署を新たに新設するなどの施策を実施している。

日本周辺海域の航海の自由と安全・安心をどこまで保障することができるか、海保庁の力が試される。600億円でそれが保障されるのであれば、安いものである。


中国の理解不能な“膨張主義”がまかり通る3つの理由
ダイヤモンド・オンライン 9月28日(水)6時0分配信

 国際社会で非難の的になっている南シナ海問題が、中国による一方的な「力の支配」で押し切られ、封印されようとしている。日米中とASEAN(東南アジア諸国連合)など18ヵ国が参加して、9月8日に閉幕したアジア首脳会議をはじめ、世界の首脳がアジアに集結した一連の外交ラッシュで、最大の焦点であった南シナ海問題を巡る攻防が、中国側の事前の切り崩しや巻き返し工作が功を奏して、中国ペースで終始したためである。

 「法の支配」で中国を牽制し、圧力をかける日米両国の攻め手が不発に終わり、周縁の当事国側の抵抗も腰砕けで、提訴したフィリピンが一切言及せず、封印に手を貸した格好である。

 オランダ・ハーグの仲裁裁判所が7月に国連海洋法条約に基づいて、中国の主権主張を全面否定した仲裁判決は、国際秩序を法的に守る最後の砦であったが、中国は「紙くずに従う必要はない」と強弁。引き続き国際秩序に挑戦する実効支配の手を緩めず、エスカレートさせている。

 中国の膨張主義、とりわけ海洋進出戦略は、今後とも拡大の一途を辿ることは必至である。東シナ海への攻略も明日は我が身であり、狙いは沖縄トラフ(海溝)にあることが明らかになってきた。日本を含め、国際社会は中長期的な戦略で中国の膨張主義と厳しく向き合い、国際秩序の中へ封じて、取り込んでいく必要に迫られている。

● 中国の「力の支配」に屈服?  南シナ海問題を巡る働きかけ

 一連の外交ラッシュを締めくくった東アジア首脳会議は、南シナ海での中国の主権主張を全面否定した仲裁裁判所の判決後、関係各国が顔を合わせる初めての国際会議であった。日本の同行筋によると、南シナ海をめぐる安全保障問題を議論して閉幕したが、日米両国が国連海洋法に基づく仲裁判決には法的拘束力があるとしてその受け入れを中国に迫ったものの、中国は反発、当事国間での解決を主張。参加各国からは南シナ海情勢を懸念する発言はあったものの、ASEANの当事国の代表からは中国を名指しで批判する声は出なかった。

 フィリピンのドゥテルテ大統領は、「仲裁判決の尊重」を主張するペーパーを用意、事前に配布していながら読み上げることもなく、南シナ海問題には言及しなかった。提訴した当事国のフィリピンの主張が宙に浮いてしまったため、日米両国の「法の支配」を砦に中国を強く牽制し、国際秩序の中へ取り込み、諌めていく絶好の機会を失したことは否めない。

 オバマ米大統領は、南シナ海での航行の自由や非軍事化の重要性を訴えて、中国に対し、改めて仲裁判決の受け入れを求め、国際法の順守を迫った。安倍首相も沖縄県の尖閣諸島の周辺での中国による挑発行動を念頭に、南シナ海や東シナ海で中国の一方的な現状変更や軍事化の試みが続いており、深刻に憂慮していることを強調した。その上で「すべての当事国が地域の緊張を高めるような行動を自制し、国際法に基づいて、平和的な解決を追求すべきである」と訴えた。

 これに対し、中国の李克強首相は「南シナ海問題は当事国間の問題であり、域外国は関与すべきではない」との従来の主張を繰り返し、強調するだけで、日米両国の訴えに聞く耳を持たなかった。この国際会議のさ中にも、南シナ海で中国船約10隻がフィリピン沖のスカボロー礁で確認され、同礁では中国が建設作業にも着手する準備が進んでいる懸念が広がっている。

 閉幕後に出された共同声明では、ASEANと中国は海上での行動を規制する「行動規範」(COC:Code of Conduct)の合意を急ぐことを盛り込んだが、仲裁判決については全く触れていない。ASEANと中国は、2002年に武力による威嚇と武力行使の禁止、領有権問題の平和的解決などを盛り込んだ「南シナ海行動宣言」(DOC:the Declaration on the Conduct of parties in the South china sea)に合意したものの、中国の一方的な実効支配で有名無実化してから14年。COCはDOCを発展させ、法的拘束力を備えたものである。

● 中国の実効支配は40年以上 騒乱の舞台となった南シナ海

 南シナ海は、中国をはじめベトナムやフィリピン、マレーシアや台湾など計8つの国・地域に囲まれている公海で、中東からの原油を輸送する要衝である。海域には南沙諸島、西沙諸島、中沙諸島、東沙諸島の4諸島があり、それぞれの諸島には大小様々な島や岩礁が広がり、その数はおよそ200超と言われている。国連海洋法条約による排他的経済水域の制定をめぐる攻防の過熱化とともに、領有権を巡る争奪戦が熾烈を極め、中国が1971年からいち早く人工島を造成し、多数の施設を建造して、実効支配への動きを強めてから、騒乱の舞台となってきた。

 以来、南シナ海問題とは南シナ海の島々や岩礁とその周辺海域の領有権を、中国とフィリピンやベトナム、台湾などが争う諸問題の総称となっている。南沙海域では6ヵ国・地域が、西沙や中沙海域では3ヵ国・地域が領有権を主張して争っているが、中国は領有権の約90%を主張している。

 背景にあるのは、周辺海域に眠る豊富な海底資源である。米政府の推計によると、原油埋蔵量は約110億バーレル、天然ガスは約190兆立方フィート。シェールガスなどその他の資源への期待も大きい。このため、1970~80年代から中国とASEANの間で軍事的な衝突が絶えず、多数の犠牲者を出してきた経緯もある。主因は、中国が一方的に実効支配をエスカレートさせてきたためであるが、その真の狙いは軍事基地化だろう。

 現在の中国の実効支配の状況を見ると、すでに西沙諸島の最大の島である永興島で人工用地を整備、飛行場と南シナ海の岩礁群のすべてを統治する自治体として三沙市を設置、市庁舎を建てて、主に中国人民解放軍、中国人民武装警察部隊、さらには三沙市の行政関係者が常駐し、居住している。居住者には、食糧や水、石油などの生活物資を支給し、軍事用地以外の土地の自由な使用を許可するなど、中国政府が直接住民の生活支援に乗り出している。

 2013年末には、南沙諸島の7ヵ所で人工島を造成するなど、実効支配のペースを速めている。米国防総省によると、人工島には滑走路や港湾施設などを次々と建設、滑走路は3000m級が3本あり、百数十人乗りのジェット旅客機を試験飛行、着陸させている。さらには、大型レーダー施設や灯台、ヘリポートから地下防護施設まである。実効支配が40年以上に及ぶ西沙諸島では、地対空ミサイル部隊の展開や戦闘機の配備など、軍事基地化を加速している。ウッディ―島では、対艦巡航ミサイルを展開させたとの分析もある。

● 執拗な妨害工作を続けるも 仲裁判決は中国の全面敗北

 中国政府がこれらの実効支配を対外的に認めたのが2012年7月。フィリピンが中国も締約・批准している国連海洋法条約に基づいて常設仲裁裁判所に提訴したのが2013年1月のこと。フィリピンが国際海洋法裁判所やICJ(国際司法裁判所)など4つの選択肢の中から常設仲裁裁判所を選んだのは、相手国が拒否しても、手続きは進められるからである。

 仲裁裁判所は、南シナ海のほぼ全域で領土の主権を主張する中国に対し、「中国が歴史上、排他的に支配してきた証拠はない」と断じた。中国が排他的な支配の根拠とする、いわゆる「九段線」についても「国際法上、根拠はない」と退けた。特に、中国が建設を進める7つの人工島については、うち3つは満潮時に水没する「低潮高地」であり、南沙諸島には「島」はなく、この海域には「中国の管轄権が及ぶ場所はない」と決めつけた。

 不利な判決は中国も予想していたようで、事前に「判決を出すな」との妨害活動に打って出て、それが無視されると、判決の翌日には中国国務院が準備していた2万字に及ぶ白書を発表し、一方的な反論を展開した。同白書によると、70ヵ国以上が中国の立場を支持しているとして、支持国を朱色で染めた世界地図を同日付けの中国共産党傘下のチャイナ・デーリー紙の一面に掲載した。ところが、インドが即刻「中国による誤報運動だ」と反発し、仲裁裁判所の裁定を支持すると表明した。

● 理不尽さがまかり通る3つの理由 国際社会と異なる国境・領土観

 中国の南シナ海における一連の実効支配は、中国が自ら認める国際秩序への確信犯的な挑戦である。それにしても誰もが「法の支配」に倣い、従うことで成り立つ国際秩序の中で、なぜ中国の一方的な「力の支配」がまかり通るのか。1つ目は中国の大国化による驕りであり、2つ目は中国の国境・領土観の違いであり、3つ目は国際秩序の劣化・脆弱化である。この3点をベースに分析してみよう。

 まずは、大国化による驕りである。「米ロ両国に肩を並べる大国になれば、大国の狙い通りに無理を通せば道理が引く」との国際秩序を蔑ろにした傲慢不遜な大国意識である。中国は、2010年にGDP(国内総生産)ベースで日本を追い抜き、世界第2の経済大国になり、今や世界の工場から世界の消費市場へ脱皮しつつある。軍事力の面でも、米ロ両国に追いつけ、追い越そうと軍事費のGDP比率では米ロ両国を凌駕、背伸びしている。

 習近平国家主席が就任前の訪米時、オバマ米大統領に対し米中両国の「新しい大国関係」を提案し無視されたが、「太平洋は米中を受け入れるに十分な広さがある」として太平洋の「米中二分論」を口にした構想は本音であり、いずれ太平洋へ進出する野望を抱いているのだろう。南シナ海の内海化と軍事拠点化はその布石であり、東シナ海の攻略もすでに指呼の間である。詳細は後述する。

 2つ目は、国際的には通用しない中国の国境・領土観による実効支配である。中国は歴史上、「天下に王土にあらざるものなし」と唱え、「世界はすべて中国のもの」という中華思想を根本に持ちながら今日に至っている。大国化してきた今の中国は、この認識が強く、中国は今こそ「天下はもともと中国のもの。そのすべてを回収し、取り戻すとき」と考えている。このため、中国は元来国境や領土に対する価値観が薄く、もっと言うとないに等しい。強いて言えば、実効支配した領域が領土であり、国境はその先々にあろうがあるまいが関心がない。

 さらに通用しないのが領土観である。中国が一度でも支配した国、中国に朝貢した国、中国の古典に登場する国なども中国の「領土のうち」になる。大琉球の沖縄や小琉球の台湾をはじめ、遣隋使や遣唐使も朝貢扱いであり、中国の古典に登場する邪馬台国・日本も北朝鮮や韓国並みの「領土のうち」で、その潜在意識は根強い。

● 国際的な法秩序の劣化を突いた サラミ・スライス戦略とキャベツ戦術

 そして3つ目は、世界統治(グローバル・ガバナンス)の体制維持に必須な国際社会の社会基盤である国際的な法秩序の劣化であり、脆弱化である。主因はひとえに国連の安全保障理事会の機能不全にある。拒否権を持つ常任理事国が大国の横暴で国際的な法秩序を無視した立ち居振る舞いに及んでも、拒否権の応酬で相互監視機能が働かず、むしろ大国が相互の牽制合戦で国際秩序を撹乱し、混乱に陥れる原因者と化している。とりわけ、国際社会で一極支配を続けてきた米国の統治力の衰退は否めず、そこに付け込んできたのが中国である。

 1992年に米軍がフィリピンの南シナ海に面するスービック基地から撤収し、南シナ海方面に向けた米軍の最前線拠点が沖縄まで後退したのとは対照的に、中国が南シナ海における実効支配を一方的に強化・拡大させてきたのは、いかにも象徴的であった。それ以来、中国は海洋戦力の増強とともに、南シナ海での積極的な海洋政策に打って出てきている。

 これに対し、米国は外交的な警告を発しているだけで、より具体的で効果的な反対行動には出ていない。少なくともオバマ政権は、中国の膨張主義的な海洋政策に対し、何の対抗措置も打ち出していない。この間隙を突いて中国が南シナ海の全域で展開してきたのが、いわゆるサラミ・スライス戦略とキャベツ戦術である。

 サラミ・スライス戦略とは、丸ごとのサラミでは目立つが、薄くスライスすれば目立たないように、敵側に気がつかれないうちに、目立たない些細な攻撃を小出しに積み重ねていくことで、敵側の抵抗勢力を封じ、制圧しながら、自軍の攻め手を尽くして、目標を達成する戦略手法のことである。

 これに対しキャベツ戦術とは、芯を葉が幾重にも取り巻いていくキャベツのように、目指す目標に向かって多種多彩な攻め手を繰り出して幾重にも取り囲み、そんな状況を継続することで、目標を陥落させる戦術手法のことである。この場合は、目標とする島嶼や環礁に対し、武装民兵が乗り込んでいる漁船をはじめ、海洋調査船や海洋警察艦、さらには海軍の艦艇などで取り囲む。中国は、この手で満潮時には水没する「低潮高位」の環礁を次々と立派な島々へと変身させてきている。

 東シナ海は、日本にとって明日は我が身である。とりわけ尖閣諸島だ。この絶海の小さな岩礁に、中国はなぜそこまで執着しこだわるのか。その狙いは沖縄トラフにあることを、日中両国の外交筋が明らかにした。中国が尖閣諸島の領有権を公言し出したのは、国連機関による石油資源探査が始まった1960年代以降であったため、当初は海底資源が狙いと思われていたが、狙いははるかに野心的で、安全保障上の軍事戦略拠点としての沖縄トラフが垂涎の的なのである。

 中国大陸を取り囲む大陸棚は、水深が約200m程度の浅瀬である。一般に、戦略原潜は自国周辺の安全な海中で係留、停泊し、外国の探知から身を守りながら、核ミサイルの発射命令を待つのが任務である。しかし中国は、戦略原潜を保有していながら、その身を潜め守るだけの深い海を持っていない。

 沖縄トラフは、九州の西側から台湾島の北側まで、南西諸島と琉球諸島の西側に沿った円弧状の海底盆地で、全長約1000㎞、幅約200㎞、水深は2200mに及ぶ、長大な、東シナ海では最深の海域である。この海域であれば、中国が保有する戦略原潜が身を潜めるのに、戦略上も恰好な位置取りとなる。沖縄トラフであれば、中国の戦略原潜096型「唐」が搭載する潜水艦発射弾道ミサイル「巨浪2」の射程は約1万1000㎞で、米国の東海岸の政治中枢をも射程内に納めることができるからである。

 中国は少なくとも4隻の戦略原潜を保有し、最低でも48基の「巨浪2」を搭載している。いずれも多弾頭(MIRV)であるため、約200個の核弾頭を積載していることになる。これは、中国の核戦力のおよそ3分の1を占めている。これだけの核戦力を外国の、具体的には日米の潜水艦ハンターによる監視の目からどうやって身を隠しながら、安全に作戦を展開し得るか。

 それには、この水域内に自国の領土、領海を多少でも確保することである。そこに逃げ込むことで、他国からの手出しを封ずることができるからである。そのためのお目当てが尖閣諸島である。水深は500m、12カイリ離れた領海の水深は1200mで、沖縄トラフの水深2200mには及ばないが、尖閣諸島は沖縄トラフへ通ずる、いわば橋頭堡なのである。中長期的な狙いでは、太平洋を米中二分論で管理、監視する野望への布石として押えておきたい海であり、島なのである。

● 「明日はわが身」の東シナ海 法の支配による平和的な解決へ

 直面する東シナ海への中国の一方的な攻勢を含め、中国の膨張主義に対し、日米両国をはじめ国際社会はどのように対処すべきか。国際社会は決して手を緩めず、厳しく向き合いながら、既存の国際秩序の中へ取り込み、その価値観の下で徹底的に話し合い、理解を求めて諌めていく必要がある。既存の国際秩序に挑戦的な中国の膨張主義は、やがて国際秩序も中華思想で塗り替え、世界の統治も中国が先導する新秩序の構築へと、いわばパワーシフトを狙っている遠大な戦略・戦術であり、放置できない危険な思想でもあるからである。

 したがって、ここは「力の支配」による愚かな武力衝突を避けて、国際的な法秩序を背景に「法の支配」による平和的な解決へ、人類の英知を結集すべき絶好の好機である。まずは中国に対し、中国が愛する子々孫々の未来に至るまで、このかけがえのない地球倶楽部の住人であり続けたいと思うならば、住人一人ひとりが公正に守り合う国際的な法秩序を守り抜く順法精神の醸成こそが、平和と安寧を守ってくれる真の安全保障であり、その第一歩であることを、中国が心から理解し悟ってくれるまで、愚直な努力を積み重ねていくことが先決ではないだろうか。


中国公船4隻、尖閣沖の領海に相次ぎ侵入
読売新聞 9月24日(土)12時5分配信

 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、24日午前10時7分頃から同25分頃にかけて、沖縄県石垣市の尖閣諸島・魚釣島沖の領海に、中国海警局の公船4隻が相次いで侵入した。

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