« 元横綱千代の富士の九重親方が死去・5 | トップページ | 天皇陛下、「生前退位」のご意向と報道・5 »

2016年8月 8日 (月)

天皇陛下、「生前退位」のご意向と報道・4

天皇陛下が、天皇の位を生前に皇太子殿下に譲る「生前退位」の意向を宮内庁関係者に伝えられていることが13日、報じられた。
報道によれば、陛下は数年内に退位されるお考えで、宮内庁は、天皇陛下ご自身が国民に向けて考えを伝えられる方向で調整を進めているとされるが、同庁の山本信一郎次長は「報道されたような事実は一切ない」とNH報道を否定している。

天皇陛下は82歳になられる。ご健康面では、平成23年に気管支肺炎のため入院し、翌24年には心臓のバイパス手術を受けられている。

伝達するニュースの数が多くなりましたので分割します。
最初の記事はこちら
2番目の記事はこちら
3番目の記事はこちら

リンク:「ご心労の大きさ痛感」=風岡長官が記者会見―お気持ち公表、昨年から検討 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:菅氏「憲法との関係、問題ない」…陛下のお言葉 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:天皇陛下「お気持ち」 菅義偉官房長官「国政に影響及ぼすご発言ではない」 憲法4条抵触懸念を否定 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:体力が衰えても続けた「慰霊の旅」 天皇陛下が各地で語られた平和への思い 「日本人が決して忘れてはならないこと」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:天皇陛下「お気持ち」 おおさか維新・松井一郎代表「陛下のお心にそうよう相談」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:天皇陛下「お気持ち」 英BBCは同時放送「国民・政府への強いメッセージだ」と解説 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:天皇陛下「お気持ち」 大島理森衆院議長が謹話「謹んで受け止める」「粛然とした対応望む」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:天皇陛下「お気持ち」 伊達忠一参院議長謹話「皇室の在り方について議論深まっていくと思う」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:天皇陛下がお気持ち表明 「象徴の務め」果たすことが難しく - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:菅官房長官「憲法上の問題ない」=陛下のお気持ち表明 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:衆参議長「謹んで受け止め」=議論の深化期待―生前退位 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:天皇陛下、「生前退位」の意向強く示唆 「摂政」では限界とのお考え - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:与野党幹部「真剣に対応」=陛下のお気持ちに理解―生前退位 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:天皇陛下「お気持ち」 自民・二階俊博幹事長の発言詳報 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:【全文】安倍首相「陛下のご発言を重く受け止めている」天皇陛下のお気持ちを受けコメント - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:天皇陛下「お気持ち」 自民党の二階俊博幹事長「官邸の判断が第一義的に重要」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:天皇陛下「お気持ち」 テレビ各局が一斉に放送 特番、ネット番組で - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:首相発言全文=生前退位 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:【全文】天皇陛下お気持ち「全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが難しくなるのではないか」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:生前退位 安倍首相「天皇陛下のご発言を重く受け止める」「陛下のご心労に思いを致し、しっかり考えていかねばならない」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<天皇陛下お気持ち>首相「重く受け止め、しっかり考える」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:政府、有識者会議設置へ=安倍首相「重く受け止める」―陛下お気持ち表明 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:首相「しっかりと考える」…天皇陛下のお言葉 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:天皇陛下の「お気持ち」全文 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:頓挫繰り返す皇族減少対策=容易でない典範改正―生前退位 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:天皇陛下のお言葉要旨=生前退位 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:象徴の在り方、常に模索=国民生活への影響を懸念―ビデオで心境吐露・生前退位 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:生前退位に課題山積=新元号、呼称、住居…―皇太子も不在に - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:生前退位、政府は一貫否定=地位不安定化を懸念 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:切実な不安、11分に込め=「国民の理解、切に願う」―天皇陛下、穏やかな表情で - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:高いハードル、国民的議論を=生前退位 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<天皇陛下>お言葉全文「象徴としてのお務めについて」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<天皇陛下>お気持ち表明 象徴の務め「難しくなる」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:天皇陛下のお言葉全文=生前退位 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

「ご心労の大きさ痛感」=風岡長官が記者会見―お気持ち公表、昨年から検討
時事通信 8月8日(月)18時54分配信

 天皇陛下がビデオメッセージを通じてお気持ちを表明されたことを受け、宮内庁の風岡典之長官は8日午後に同庁で記者会見し、「象徴の地位と日々のお務めの重みを改めて感じ、陛下のご心労の大きさを痛感した。お気持ちが広く国民に理解されることを願っている」と述べた。

 風岡長官によると、陛下は年齢が80歳に近づいた5、6年ほど前から、加齢の影響で十分活動を果たせなくなることを懸念。活動が困難になった場合の象徴の務めについてどう考えるべきか、宮内庁長官や侍従長、参与に相談してきたという。お気持ち表明の意向は昨年から強まり、同庁はこの時期の公表を目指して検討を進めてきた。

 7日午後4時半ごろ皇居・御所でビデオを収録した際は、長官や侍従長ら宮内庁幹部のほか、陛下の意向を受けて皇后さまも同席したという。陛下の様子はいつもと変わらなかったといい、収録は短時間で終了した。

 お気持ち表明を受けた宮内庁の対応については、「公務の縮小は直ちに考えていないが、今後何をすべきか改めて真剣に考える必要がある」と説明。皇太子さまと秋篠宮さまの受け止めについて問われると、「両殿下とも陛下と直接お話をされているので、お気持ちは十分理解されている」と語った。


菅氏「憲法との関係、問題ない」…陛下のお言葉
読売新聞 8月8日(月)18時42分配信

 菅官房長官は8日、天皇陛下のお言葉表明を受けた臨時記者会見で、「将来的に公務の円滑な遂行が困難になる可能性があるというお気持ちを述べられた。国政に影響を及ぼすようなご発言ではなく、憲法との関係で問題があるとは考えていない」との認識を示した。


天皇陛下「お気持ち」 菅義偉官房長官「国政に影響及ぼすご発言ではない」 憲法4条抵触懸念を否定
産経新聞 8月8日(月)18時24分配信

 菅義偉官房長官は8日、天皇陛下が「生前退位」のご意向を示されたことを受けた臨時記者会見で、「お気持ち」の表明が、天皇の国政への関与を禁じた憲法4条に抵触するかどうかについて「今回のご発言は、将来的に公務の円滑な遂行が困難になる可能性があるというお気持ちを陛下自身で述べられた。したがって、国政に影響を及ぼすようなご発言ではない」と述べ、問題はないとの認識を示した。

 天皇陛下のご公務の見直しについて、菅氏は「これまでもご年齢にふさわしいものになるよう必要な見直しを図ってきた」と説明。その上で「今後とも憲政上、天皇は日本国民統合の象徴であり、この地位は主権の存する日本国民の総意に基づくとされている。そのことを踏まえ、引き続き考えていくべきものと思っている」と話した。

 有識者会議の設置については「今日、安倍晋三首相の考え方が示されたばかりなので、これからどのようにするか考えていかないといけない」と述べるにとどめた。

 現行の皇室典範では「生前退位」を認めておらず、皇室典範の改正や特別立法が必要になる。

 菅氏はこれについて「首相自身が陛下のお言葉を踏まえ、どのようなことができるのかしっかり考えていかないといけないと発言した。それに基づき、これからどのようにするか考えていかないといけない。これが今の私たちの現実だ」と述べ、具体的な言及を避けた。


体力が衰えても続けた「慰霊の旅」 天皇陛下が各地で語られた平和への思い 「日本人が決して忘れてはならないこと」
BuzzFeed Japan 8月8日(月)17時54分配信

生前退位の意向を感じさせる「お言葉」を表明された天皇陛下。身体の衰えをその理由としているが、多忙な行事の合間にも太平洋戦争の激戦地への「慰霊の旅」を続けられてきた。

そこでは、悲劇を繰り返してはならないという、平和への強い思いが示されてきた。【BuzzFeed Japan / 鈴木貫太郎】

523
ひめゆりの塔への献花を終えられた両陛下 / 時事通信

歴代初となる沖縄訪問
1993年4月、天皇陛下は歴代天皇として初めて沖縄を訪問。ひめゆりの塔や沖縄平和記念堂に足を運ばれ、遺族らと面会された。

沖縄戦の激戦地に建てられた沖縄平和記念堂での挨拶では、沖縄の人々の苦労をねぎらうとともに、平和への思いを口にされた。

「先の戦争では実に多くの命が失われました。なかでも沖縄県が戦場となり、住民を巻き込む地上戦が行われ、20万の人々が犠牲となったことに対し、言葉に尽くせぬものを感じます。ここに、深く哀悼の意を表したいと思います。

戦後も沖縄の人々の歩んだ道は、厳しいものがあったと察せられます。そのような中で、それぞれの痛みを持ちつつ、郷土の復興に立ち上がり、今日の沖縄を築き上げたことを深くねぎらいたいと思います。

今、世界は、平和を望みつつも、いまだに戦争を過去のものにするに至っておりません。平和を保っていくためには、一人一人の平和への希求とそのために努力を払っていくことを、日々積み重ねていくことが必要と思います」

524
ホテル・ニッコー・サイパン前の海岸で、元日本兵の佐野尚夫さん(左端)と大池清一さん(中央奥)から当時の様子をお聞きになる天皇、皇后両陛下(北マリアナ諸島サイパン島) / 時事通信

アジアの戦跡を巡礼
天皇陛下は、東南アジア諸国も積極的に訪問された。国内の戦没者だけでなく、国外の戦線で犠牲になった人々にも祈りをささげた。

終戦60年となった2005年、大戦で災禍を受けたサイパンを訪れ、すべての犠牲者を偲び、平和を希求する言葉を述べられた。

「亡くなった日本人は5万5千人に及び、その中には子供を含む1万2千人の一般の人々がありました。同時に、この戦いにおいて、米軍も3千5百人近くの戦死者を出したこと、また、いたいけな幼児を含む9百人を超える島民が戦闘の犠牲となったことも決して忘れてはならないと思います。

私どもは10年前、終戦50年に当たり先の大戦で特に大きな災禍を受けた東京、広島、長崎、沖縄の慰霊の施設を巡拝し、戦没者をしのび、尽きることのない悲しみと共に過ごしてきた遺族に思いを致しました。また、その前年には小笠原を訪れ、硫黄島において厳しい戦闘の果てに玉砕した人々をしのびました。

この度、海外の地において、改めて、先の大戦によって命を失ったすべての人々を追悼し、遺族の歩んできた苦難の道をしのび、世界の平和を祈りたいと思います」

525
「西太平洋戦没者の碑」の前で、対岸のアンガウル島に向かって拝礼される天皇、皇后両陛下 / 時事通信

心臓手術から3年後にパラオへ
8月8日に公開されたビデオメッセージでは、「外科手術を受け、加えて高齢による体力の低下を覚えるようになった」と言及された。しかし、慰霊の旅は続いていた。
心臓バイパス手術から3年が経過した2015年4月、天皇陛下はパラオを訪問された。戦没者慰霊碑を巡礼されたほか、日米両軍が激戦を繰り広げたペリリュー島を訪れた。
陛下はパラオ国主催の晩餐会で日本国民だけでなく、すべての戦争犠牲者に哀悼の意を表した。

「先の戦争においては、貴国を含むこの地域において日米の熾烈(しれつ)な戦闘が行われ、多くの人命が失われました。日本軍は貴国民に、安全な場所への疎開を勧める等、貴国民の安全に配慮したと言われておりますが、空襲や食糧難、疫病による犠牲者が生じたのは痛ましいことでした。ここパラオの地において、私どもは先の戦争で亡くなったすべての人々を追悼し、その遺族の歩んできた苦難の道をしのびたいと思います。

また、私どもは、この機会に、この地域の人々が、厳しい戦禍を体験したにもかかわらず、戦後に慰霊碑や墓地の管理、清掃、遺骨の収集などに尽力されたことに対して心から謝意を表します」

526
日系人の歓迎を受けられる天皇、皇后両陛下 / 時事通信

「日本人が決して忘れてはならないこと」
今年1月、天皇陛下は太平洋戦争末期、日米両軍が激戦を繰り広げたフィリピンを訪問した。天皇陛下ご自身がフィリピンを訪問するのは、1962年に昭和天皇の名代としてフィリピンを訪問して以来、2度目だった。
天皇陛下は日本を発つ際、日本国内ではあまり知られていないマニラ市街戦について言及、フィリピン訪問の意義を強調した。

「フィリピンでは、先の戦争において、フィリピン人、米国人、日本人の多くの命が失われました。中でもマニラの市街戦においては、膨大な数に及ぶ無辜のフィリピン市民が犠牲になりました。私どもはこのことを常に心に置き、この度の訪問を果たしていきたいと思っています」

フィリピンの首都マニラで開かれた晩餐会で天皇陛下は、過去の大戦で多くの犠牲者が出た事実に関して、「日本人が決して忘れてはならないこと」と表現し、このようなお言葉を残した。

「昨年私どもは、先の大戦が終わって70年の年を迎えました。この戦争においては、貴国の国内において日米両国間の熾烈 (しれつ)な戦闘が行われ、このことにより貴国の多くの人が命を失い、傷つきました。このことは、私ども日本人が決して忘れてはならないことであり、この度の訪問においても、私どもはこのことを深く心に置き、旅の日々を過ごすつもりでいます」

体力の衰えを感じながらも、激戦地への慰霊の旅を続けた陛下。各地でのお言葉には、日本人が忘れてはならない歴史と平和への強い思いが込められていた。


天皇陛下「お気持ち」 おおさか維新・松井一郎代表「陛下のお心にそうよう相談」
産経新聞 8月8日(月)17時52分配信

 おおさか維新の会の松井一郎代表(大阪府知事)は8日、「生前退位」のご意向を表明されたことを受け、「天皇陛下のお言葉とそのお気持ちを重く受け止めております」との談話を発表した。

 松井氏は談話で、「広範な国民の声を踏まえつつ、ご高齢になられた陛下のご公務のあり方、皇室制度のあり方を、われわれも陛下のお心にそうように相談してまいります」とした。


天皇陛下「お気持ち」 英BBCは同時放送「国民・政府への強いメッセージだ」と解説
産経新聞 8月8日(月)17時41分配信

 【ベルリン=宮下日出男】天皇陛下が「お気持ち」を述べたビデオメッセージについて、英BBC放送(電子版)は陛下が「退位の願望を示唆した」と伝えた。同放送はメッセージを公表と同時にNHKの放送を使う形でも放映。日本の特派員は「手続きを始める必要があるという、日本国民だけではなく、政府に対する強いメッセージだ」と解説した。

 一方、ロイター通信は陛下が「年齢のため、公務が困難になること懸念」と報道。「政治介入」と解釈されるのを避けるため、退位の意向は直接示さなかったと指摘したうえで、退位には法改正が必要な一方、「世論調査では国民の大多数が退位に賛成している」とも伝えた。


天皇陛下「お気持ち」 大島理森衆院議長が謹話「謹んで受け止める」「粛然とした対応望む」
産経新聞 8月8日(月)17時12分配信

 大島理森衆院議長は8日、天皇陛下がビデオメッセージで「象徴としてのお務めについてのお気持ち」を表明されたことについて謹話を公表した。

 「立法府の長として謹んで受け止め、思いを深く致しております。皇室のあり方につきましては、今後、国民各層において幅広く議論が行われ、国民を代表する国会議員には、これらの議論を受けつつ粛然とした対応をすることを望みます」とコメントした。


天皇陛下「お気持ち」 伊達忠一参院議長謹話「皇室の在り方について議論深まっていくと思う」
産経新聞 8月8日(月)17時12分配信

 伊達忠一参院議長は8日、天皇陛下が「生前退位」のご意向を表明されたことを受け、謹話を発表した。全文は以下の通り。

 天皇陛下におかれましては、日本国及び日本国民統合の象徴として、その御即位以来、皇后陛下とともに、常に国民に寄り添い、数多ある御公務はもとより、被災地のお見舞い、戦没者の慰霊などにも、心をこめて取り組んでこられました。そのお姿に、深い敬慕の念を抱いてきたところでございます。

 今般、天皇陛下よりお気持ちが示されましたことを承り、その御心を謹んで受け止めております。今後、皇室の在り方について、議論が深まっていくものと思います。


天皇陛下がお気持ち表明 「象徴の務め」果たすことが難しく
THE PAGE 8月8日(月)17時0分配信

 生前に地位を譲って退位する「生前退位」の意向を示していた天皇陛下は8日午後3時、ビデオメッセージでお気持ちを示された。冒頭、陛下は「私も80を越え、体力の面などから様々な制約を覚えることもあり、ここ数年、天皇としての自らの歩みを振り返るとともに、この先の自分の在り方や務めにつき、思いを致すようになりました」と切り出された。

522
[写真]象徴としての務めについてお気持ちを表明された天皇陛下。写真は昨年末の82歳の誕生日に手を振って祝福に応える陛下(ロイター/アフロ)

国事行為や象徴としての行為の縮小には無理があろう
 即位以来、「国事行為をおこなうとともに、日本国憲法下で象徴として位置付けられた天皇の望ましいあり方を日々模索しつつ過ごしてきました」と話された天皇陛下。一方、2度の外科手術を受け、高齢による体力の低下を覚えるようになったころから、「従来のように重い務めを果たすことが困難になった場合、どのように身を処していくことが国にとり、国民にとり、また私のあとを歩む皇族にとって良いことであるかにつき考えるようになりました」と述べられた。そして「これまでのように、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないか」と案じられた。

 国事行為について「日本の各地、とりわけ遠隔の地や島々への旅も、私は天皇の象徴的行為として大切なものとして感じてきました」と話し、「天皇の高齢化に伴う対処の仕方が、国事行為やその象徴としての行為を限りなく縮小していくことには無理があろうと思われます」と懸念を示された。

 重病などの場合には、天皇の機能を代行する摂政を置くケースも考えられるが、「この場合も、天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま、生涯の終わりにいたるまで天皇であり続けることに変わりはありません」と指摘されるとともに、「天皇が健康を損ない、深刻な状態に立ちいたった場合、これまでにも見られたように社会が停滞し、国民の暮らしにもさまざまな影響が及ぶことが懸念されます」などとして、生前退位へのお気持ちをにじませた。

 天皇陛下のビデオメッセージでのお気持ち表明は、2011年の東日本大震災後に続いて今回が2回目。撮影は前日の8月7日に御所の応接室で行われた。

(取材・文:具志堅浩二)


菅官房長官「憲法上の問題ない」=陛下のお気持ち表明
時事通信 8月8日(月)16時53分配信

 菅義偉官房長官は8日午後の記者会見で、天皇陛下のお気持ち表明について「将来的に公務の円滑な遂行が困難になる可能性があるとの気持ちを述べた。憲法との関係で問題はなかった」との見解を示した。


衆参議長「謹んで受け止め」=議論の深化期待―生前退位
時事通信 8月8日(月)16時46分配信

 大島理森衆院議長は8日午後、天皇陛下がお気持ちを表明されたことを受け、「立法府の長として謹んで受け止め、思いを深く致している」との謹話を発表した。

 この中で大島議長は、皇室の在り方について「今後、国民各層において幅広く議論が行われ、国民を代表する国会議員には、これらの議論を受けつつ粛然とした対応をすることを望む」と述べた。

 伊達忠一参院議長も同日午後、「天皇陛下のみ心を謹んで受け止めている。今後、皇室の在り方について議論が深まっていくものと思う」との謹話を発表した。


天皇陛下、「生前退位」の意向強く示唆 「摂政」では限界とのお考え
J-CASTニュース 8月8日(月)16時34分配信

521
国民に向けてお気持ちを表明された天皇陛下(画像は宮内庁提供動画より)

 天皇陛下(82)が2016年8月8日、国民に向けたビデオメッセージで、自らの高齢や体力の低下に関連して「象徴としてのお務め」についてのお気持ちを発表された。

 天皇という立場上、現行の皇室制度に具体的に触れることは控えるとしたうえで、約10分間にわたって「個人として」の思いを語られたが、「生前退位」を強く望まれていることを示唆するものとなった。

■高齢化に伴う国事行為の縮小に「無理がある」

 陛下をめぐっては、天皇の地位を生前に皇太子さま(56)に譲る「生前退位」の意向を示されていることがNHKをはじめとする各メディアに報じられ、その後、宮内庁がビデオメッセージを8日15時に公表することを発表していた。

 ビデオで陛下は、2度の手術を経験したことや高齢になったことを踏まえ、「次第に進む身体の衰えを考慮する時、これまでのように、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています」と述べられた。

 現行制度における皇位継承は天皇の逝去を前提としている。陛下は

  「天皇の高齢化に伴う対処の仕方が、国事行為や、その象徴としての行為を限りなく縮小していくことには、無理があろうと思われます」

とし、天皇が高齢になったときの対応として公務を減らしていく方法を取るのは限界があるとの考えを示された。

 皇室典範では、天皇が成年に達しないとき、もしくは天皇が精神もしくは身体の重患または重大な事故により国事に関する行為をみずからすることができないときは、天皇の行為を代行する「摂政」を置くことができると規定している。しかし陛下は、

  「この場合も、天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま、生涯の終わりに至るまで天皇であり続けることに変わりはありません」

として、摂政を置くだけでは根本的な解決にはならないとのお考えを示された。

昭和天皇逝去時の世相踏まえ、国民の暮らしへの影響も懸念
 続けて陛下は、天皇が深刻な状態となった場合「これまでにも見られたように、社会が停滞し、国民の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます」と指摘。具体的には

  「これまでの皇室のしきたりとして、天皇の終焉に当たっては、重い殯(もがり)の行事が連日ほぼ2か月にわたって続き、その後喪儀に関連する行事が、1年間続きます。そのさまざまな行事と、新時代に関わる諸行事が同時に進行することから、行事に関わる人々、とりわけ残される家族は、非常に厳しい状況下に置かれざるを得ません」

とされ、

  「こうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが、胸に去来することもあります」

と、心境を吐露された。これは、父である昭和天皇が1988年に闘病生活に入って1989年1月に逝去されるにあたって日本社会に広がった「自粛ムード」や、その後即位された現天皇陛下ご自身の体験に基づくものと思われる。

 陛下は「天皇は国政に関する権能を有しない」という憲法の規定を踏まえて制度に関わる具体的な言及は最後まで避けたが、生前退位の意向を極めて強くにじませたものといえ、「国民の理解を得られることを、切に願っています」と結んだ。

 なお、生前退位を行うには皇室典範の改正が必要となるほか、新元号や退位後の陛下の敬称など、新たに決めるべきさまざまな問題が出てくる。

 安倍晋三首相は陛下のビデオメッセージを受け、

  「私としては天皇陛下が国民に向けてご発言されたことを重く受け止めております。天皇陛下のご公務のあり方などについては、天皇陛下のご年齢やご公務の負担の現状に鑑みるとき、天皇陛下のご心労に思いを致し、どのようなことができるのかしっかり考えていかなければならないと思っています」

とコメントした。


与野党幹部「真剣に対応」=陛下のお気持ちに理解―生前退位
時事通信 8月8日(月)16時32分配信

 天皇陛下のお気持ち表明について、与野党幹部からは「重く受け止めて真剣な対応をしなければならない」(自民党の二階俊博幹事長)などと理解を示す発言が相次いだ。

 二階氏は「安倍晋三首相を中心に官邸側がどう判断するかが第一義的に重要だ」と述べ、首相官邸の動向を注視する考えも示した。

 二階氏は党本部で記者団に「陛下がここまで心情を吐露されたので、多くの国民が真剣に陛下のお言葉に寄り添うようなことを考えていかなければならない」と指摘。「今後、党内で慎重に対応していきたい」と語った。

 民進党の岡田克也代表は長崎市で記者団に「しっかりとお気持ちに応えていく必要がある。国会でも静かな形で議論をすることが重要だ。何年も時間をかけるような話ではない」と早急な対応を訴えた。公明党の山口那津男代表は福岡市で「国民に対して発せられたメッセージであり、一国民として深く敬意を表したい」と語った。

 共産党の志位和夫委員長は記者会見で「よく理解できる。政治の責任として生前退位について真剣な検討が必要だ」と表明。おおさか維新の会の松井一郎代表は「広範な国民の声を踏まえつつ、皇室制度の在り方を、陛下のお心に沿うように相談していく」とのコメントを出した。

 生活の党の小沢一郎代表は「大変重く厳粛に受け止めたい」、社民党の又市征治幹事長は「国民的な議論の行方を冷静に見守りたい」、日本のこころを大切にする党の中山恭子代表は「重く受け止め、国会は真剣に議論を重ねていくべきだ」との談話をそれぞれ発表した。


天皇陛下「お気持ち」 自民・二階俊博幹事長の発言詳報
産経新聞 8月8日(月)16時23分配信

 自民党の二階俊博幹事長は8日午後、天皇陛下が「お気持ち」をビデオメッセージで示されたことを受け、「われわれも心から真剣に受け止めていかなくてはならない。今後、党内で相談して慎重に対応していきたい」と述べた。党本部で記者団に答えた。主な内容は以下の通り。

 --「お気持ち」への受け止めは。また、今後の党としての対応は

 「天皇陛下が即位されてから28年、日本国民の統合の象徴として、伝統の継承者として、大変な大きな責任を全うするとともに、日頃われわれの知る範囲でもご公務に対して大変なご努力がなされた。深く感謝を申し上げるとともに、陛下がわれわれ日本国民の安寧と幸せを思うお気持ち一言一言に、そのことがメッセージとして広く国民の皆さんに伝わったことだと思う」

 「そのことを受け止めて、日本国と国民の安寧に対して陛下がお感じになっておられる、そのお気持ちを対して、いつの時代にも国民とともにあり、国民に寄り添うという陛下の厳粛な真剣なお気持ちに対して、われわれは一国民というだけではなくて、政府・自民党はしっかりした対応、お応えをしていかなくてはならない。天皇陛下というお立場をご考慮の上、個人としてのお気持ちを強く表明されたものであると感じている」

 「今後、党としてはどういうことかというご質問については、安倍(晋三)首相を中心に官邸側がどういう判断をなさるかということが第一義的に重要だが、ご年齢、体力的なことなどにもお触れになられたので、われわれもこれを重く受け止めて真剣な対応をしなきゃならんと思う。われわれは国民世論、および広くわが党の党員のご意見によく耳を傾けながら、党としても真剣なご相談をこれからしていかなくてはならないと思う」

 「いずれにしても、厳粛な思いで天皇陛下の日頃のご労苦、お気持ち、われわれも心から真剣にこの言葉を受け止めていかなくてはならない。厳粛な思いで今の陛下のお言葉を拝聴した次第だが、今後、党内で相談して慎重に対応していきたいと思っている」

 --生前退位のご意向が読み取れる内容だった。陛下のご意志をどう理解しているか

 「天皇陛下のご発言だから、われわれの側からその言葉に対して評価をしたり意見を述べたりするのは適切でないかもしれないが、とにかく陛下があそこまで心情を吐露されたわけだから、われわれは広く、多くの国民がそのことに真剣に、陛下のお言葉に寄り添うようなことを、これから考えていかなきゃいけない。そういう思いだ」


【全文】安倍首相「陛下のご発言を重く受け止めている」天皇陛下のお気持ちを受けコメント
ログミー 8月8日(月)16時14分配信

2016年8月8日に天皇陛下がお気持ちを表明されたことを受け、安倍晋三首相がコメントを読み上げました。

安倍首相のコメント全文
安倍晋三氏:本日、天皇陛下よりお言葉がありました。

私としては天皇陛下が国民に向けてご発言されたということを重く受け止めております。

天皇陛下のご公務のあり方などについては、天皇陛下のご年齢やご公務の負担の現状に鑑みて、天皇陛下のご心労に思いをいたし、どのようなことができるのか、しっかり考えて決めなければいけないと思っています。


天皇陛下「お気持ち」 自民党の二階俊博幹事長「官邸の判断が第一義的に重要」
産経新聞 8月8日(月)16時14分配信

 天皇陛下が8日、ビデオメッセージで、象徴としてのお務めについての「お気持ち」を表明されたことについて、自民党の二階俊博幹事長は同日、「安倍晋三首相を中心に、官邸がどういう判断をするかが第一義的に重要だ」と述べた。党本部で記者団に語った。

 二階氏は、ビデオメッセージについて「心から真剣にお言葉を受け止めなければならない。厳粛な思いで陛下のお言葉を拝聴した」と強調。「今後、党内で相談し、慎重に対応していきたい」と述べた。

 二階氏は「いつの時代も国民とともにあり、国民に寄り添うという陛下の厳粛な、真剣なお気持ちに対し、一国民としてだけでなく、政府、自民党はしっかりした対応をしていかなくてはならない」とも語った。


天皇陛下「お気持ち」 テレビ各局が一斉に放送 特番、ネット番組で
産経新聞 8月8日(月)16時12分配信

 テレビ各局は8日午後3時、天皇陛下が象徴天皇としてのお務めについてお気持ちを表明されたビデオメッセージを特別報道番組などで一斉に放送した。

 NHKは、総合テレビで午後2時半から特別ニュースを編成。3時からのビデオメッセージに加え、記者リポートや専門家らによる解説などを伝えた。公式サイトを通じ、番組はパソコンやスマートフォン向けにも同時配信された。

 在京民放各局も午後、特番編成や通常番組を拡大するなどして速報。自社サービスや動画サイトを通じて番組をインターネット配信する取り組みも相次いだ。

 フジテレビは、ネットのニュース専門局「ホウドウキョク」で独自特番を配信し、ほぼ同じ内容がBSフジでも放送された。また、テレビ朝日などによるネットテレビ局「アベマTV(AbemaTV)」の「アベマニュース」でも動画ニュースを配信。日本テレビとTBSはテレビで放送した特番を一時、動画サイトで同時配信した。


首相発言全文=生前退位
時事通信 8月8日(月)15時55分配信

 天皇陛下のお気持ち表明を受けた安倍晋三首相の発言全文は次の通り。

 本日、天皇陛下よりお言葉があった。私としては、天皇陛下が国民に向けてご発言されたということを重く受け止めている。天皇陛下のご公務の在り方などについては、天皇陛下のご年齢やご公務の負担の現状に鑑みるとき、天皇陛下のご心労に思いを致し、どのようなことができるのか、しっかりと考えていかなければいけないと思っている。


【全文】天皇陛下お気持ち「全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが難しくなるのではないか」
ログミー 8月8日(月)15時52分配信

520
国民に向けてお気持ちを表明された天皇陛下

2016年8月8日、天皇陛下が「象徴天皇」の務めについて、宮内庁撮影のビデオメッセージで国民にお気持ちを表明されました。

天皇陛下お気持ち
天皇陛下:戦後70年という大きな節目を過ぎ、2年後には平成30年を迎えます。私も80を超え、体力の面などからさまざまな制約を覚えることもあり、ここ数年天皇としての自らの歩みを振り返るとともに、この先の自分の在り方や務めにつき思いを致すようになりました。

本日は社会の高齢化が進むなか、天皇もまた高齢となった場合、どのような在り方が望ましいか。天皇という立場上、現行の皇室制度に具体的に触れることは控えながら、私が個人としてこれまでに考えてきたことを話したいと思います。

即位以来、私は国事行為を行うとともに、日本国憲法下で象徴と位置付けられた天皇の望ましい在り方を日々模索しつつ過ごしてきました。

伝統の継承者として、これを守り続ける責任に深く思いを致し、さらに日々新たになる日本と世界のなかにあって、日本の皇室がいかに伝統を現代に生かし、いきいきとして社会に内在し、人々の期待に応えていくかを考えつつ、今日にいたっています。

そのようななか、何年か前のことになりますが、2度の外科手術を受け、加えて高齢による体力の低下を覚えるようになったころから、これから先、従来のように、重い務めを果たすことが困難になった場合、どのように身を処していくことが、国にとり、国民にとり、また、私の後を歩む皇族にとり、良いことであるかにつき、考えるようになりました。

すでに80を超え、幸いに健康であるとは申せ、次第に進む身体の衰えを考慮するとき、これまでのように全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが難しくなるのではないかと案じております。

私が天皇の位に就いてから、ほぼ28年、この間私は、我が国における多くの喜びのとき、また、悲しみのときを人々とともに過ごしてきました。

私はこれまで天皇の務めとして、なによりもまず国民の安寧と幸せを祈ることを大切に考えてきましたが、同時に事にあたっては、時として人々のかたわらに立ち、その声に耳を傾け、思いに寄り添うことも大切なことと考えてきました。

天皇が象徴であるとともに、国民統合の象徴としての役割を果たすためには、天皇が国民に、天皇という象徴の立場への理解を求めるとともに、天皇もまた、自らのありように深く心し、国民に対する理解を深め、常に国民とともにある自覚を自らの内に育てる必要を感じてきました。

こうした意味において、日本の各地、とりわけ遠隔の地や島々への旅も、私は天皇の象徴的行為として大切なものと感じてきました。

皇太子の時代も含め、これまで私が皇后とともに行ってきたほぼ全国におよぶ旅は、国内のどこにおいても、その地域を愛し、その共同体を地道に支える市井の人々のあることを私に認識させ、私がこの認識をもって、天皇として大切な国民を思い、国民のために祈るという務めを、人々の深い信頼と敬愛をもってなし得たことは幸せなことでした。

天皇の高齢化に伴う対処の仕方が、国事行為やその象徴としての行為を限りなく縮小していくことには、無理があろうと思われます。

また、天皇が未成年であったり、重病などによりその機能を果たし得なくなった場合には、天皇の行為を代行する摂政を置くことも考えられます。しかし、この場合も、天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま、生涯の終わりに至るまで、天皇であり続けることに変わりはありません。

天皇が健康を損ない、深刻な状態に立ち至った場合、これまでにも見られたように、社会が停滞し、国民の暮らしにも、さまざまな影響が及ぶことが懸念されます。さらにこれまでの天皇のしきたりとして、天皇の終焉にあたっては、重い殯(もがり)の行事が、連日ほぼ2ヶ月にわたって続き、その後、葬儀に関連する行事が1年間続きます。

そのさまざまな行事と、新時代に関わる諸行事が同時に進行することから、行事に関わる人々、とりわけ残される家族は非常に厳しい状況下に置かれざるを得ません。こうした事態を避けることはできないものだろうかとの思いが、胸に去来することもあります。

初めにも述べましたように、憲法の下、天皇は国政に関する権能を有しません。そうしたなかで、この度我が国の長い天皇の歴史を改めて振り返りつつ、これからも皇室がどのような時にも国民とともにあり、相携えてこの国の未来を築いていけるよう、そして、象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことを、一重に念じ、ここに私の気持ちをお話しいたしました。

国民の理解を得られることを切に願っております。


生前退位 安倍首相「天皇陛下のご発言を重く受け止める」「陛下のご心労に思いを致し、しっかり考えていかねばならない」
産経新聞 8月8日(月)15時44分配信

 安倍晋三首相は8日午後、天皇陛下が「お気持ち」をビデオメッセージで示されたことを受け、首相官邸でコメントを読み上げた。内容は次の通り。

     ◇

 天皇陛下よりお言葉がありました。私としては天皇陛下が国民に向けてご発言されたことを重く受け止めております。天皇陛下のご公務のあり方などについては、天皇陛下のご年齢やご公務の負担の現状に鑑みるとき、天皇陛下のご心労に思いを致し、どのようなことができるのかしっかり考えていかなければならないと思います。


<天皇陛下お気持ち>首相「重く受け止め、しっかり考える」
毎日新聞 8月8日(月)15時41分配信

 安倍晋三首相は8日午後、首相官邸で記者団に対し、「天皇陛下が国民に向けてご発言されたことを重く受け止めている。天皇陛下のご年齢やご公務の負担の現状を鑑みる時、どのようなことができるか、しっかり考えていかなければならない」と語った。


政府、有識者会議設置へ=安倍首相「重く受け止める」―陛下お気持ち表明
時事通信 8月8日(月)15時38分配信

 安倍晋三首相は8日午後、天皇陛下のお気持ち表明を受け、首相官邸で記者団に「天皇陛下のご心労に思いを致し、どのようなことができるのか、しっかり考えていかなければいけない」と語った。

 政府は今後、有識者会議を設置して意見を聞く方針。ただ、陛下のご発言が政府の動きに直結したと受け取られないよう、設置時期も含め慎重に判断する。

 首相は記者団に「私としては、天皇陛下が国民に向けてご発言されたことを重く受け止めている」と表明。政府の検討に当たっては「天皇陛下のご年齢やご公務の負担の現状」を十分に考慮する考えを示した。

 菅義偉官房長官はこの後の記者会見で、陛下のお気持ち表明について、「将来的に公務の円滑な遂行が困難になる可能性があるとの気持ちを述べた」との認識を示した。憲法4条は天皇の国政に関する権能を否定しているが、菅長官は「国政に影響を及ぼす発言ではなく、憲法との関係で問題になるとは考えていない」と指摘した。

 有識者会議について、政府は憲法に抵触しないよう当面は設置を見合わせる方針だ。直ちに設置すれば、陛下が政府に対して検討の指示を出されたと解釈する余地が生じるためで、政府関係者は「しばらく時間を要する」と語った。臨時国会の議論や世論の動向なども踏まえて対応する。

 有識者会議のメンバーは学識経験者が中心になるとみられる。皇室制度の根幹に関わる議題を取り扱うため、人選も注意深く進める。


首相「しっかりと考える」…天皇陛下のお言葉
読売新聞 8月8日(月)15時38分配信

 天皇陛下のお言葉表明を受け、安倍首相は8日、「天皇陛下が国民に向けてご発言されたということを重く受け止めている」と首相官邸で記者団に語った。

 そのうえで、「ご公務のあり方などについては、天皇陛下のご年齢やご公務の負担の現状にかんがみる時、天皇陛下のご心労に思いを致し、どのようなことが出来るのか、しっかりと考えていかなければならない」と述べた。

 政府は皇室典範改正や特別法の制定に向け、秋にも有識者会議を設置して議論に着手する方向で検討している。


天皇陛下の「お気持ち」全文
J-CASTニュース 8月8日(月)15時30分配信

519
天皇陛下の「お気持ち」全文 画像は14年12月の資料写真(写真:ロイター/アフロ)

 天皇陛下は2016年8月8日15時、自らの「お気持ち」をビデオメッセージで表明した。宮内庁ホームページに公開された、天皇陛下のお言葉全文は以下のとおり。

■天皇もまた高齢となった場合、どのような在り方が望ましいか

 戦後70年という大きな節目を過ぎ、2年後には、平成30年を迎えます。

 私も80を越え、体力の面などから様々な制約を覚えることもあり、ここ数年、天皇としての自らの歩みを振り返るとともに、この先の自分の在り方や務めにつき、思いを致すようになりました。

 本日は、社会の高齢化が進む中、天皇もまた高齢となった場合、どのような在り方が望ましいか、天皇という立場上、現行の皇室制度に具体的に触れることは控えながら、私が個人として、これまでに考えて来たことを話したいと思います。

 即位以来、私は国事行為を行うと共に、日本国憲法下で象徴と位置づけられた天皇の望ましい在り方を、日々模索しつつ過ごして来ました。伝統の継承者として、これを守り続ける責任に深く思いを致し、更に日々新たになる日本と世界の中にあって、日本の皇室が、いかに伝統を現代に生かし、いきいきとして社会に内在し、人々の期待に応えていくかを考えつつ、今日に至っています。

 そのような中、何年か前のことになりますが、2度の外科手術を受け、加えて高齢による体力の低下を覚えるようになった頃から、これから先、従来のように重い務めを果たすことが困難になった場合、どのように身を処していくことが、国にとり、国民にとり、また、私のあとを歩む皇族にとり良いことであるかにつき、考えるようになりました。既に80を越え、幸いに健康であるとは申せ、次第に進む身体の衰えを考慮する時、これまでのように、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています。

国民の理解を得られることを、切に願っています
 私が天皇の位についてから、ほぼ28年、この間私は、我が国における多くの喜びの時、また悲しみの時を、人々と共に過ごして来ました。私はこれまで天皇の務めとして、何よりもまず国民の安寧と幸せを祈ることを大切に考えて来ましたが、同時に事にあたっては、時として人々の傍らに立ち、その声に耳を傾け、思いに寄り添うことも大切なことと考えて来ました。天皇が象徴であると共に、国民統合の象徴としての役割を果たすためには、天皇が国民に、天皇という象徴の立場への理解を求めると共に、天皇もまた、自らのありように深く心し、国民に対する理解を深め、常に国民と共にある自覚を自らの内に育てる必要を感じて来ました。こうした意味において、日本の各地、とりわけ遠隔の地や島々への旅も、私は天皇の象徴的行為として、大切なものと感じて来ました。皇太子の時代も含め、これまで私が皇后と共に行って来たほぼ全国に及ぶ旅は、国内のどこにおいても、その地域を愛し、その共同体を地道に支える市井の人々のあることを私に認識させ、私がこの認識をもって、天皇として大切な、国民を思い、国民のために祈るという務めを、人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは、幸せなことでした。

 天皇の高齢化に伴う対処の仕方が、国事行為や、その象徴としての行為を限りなく縮小していくことには、無理があろうと思われます。また、天皇が未成年であったり、重病などによりその機能を果たし得なくなった場合には、天皇の行為を代行する摂政を置くことも考えられます。しかし、この場合も、天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま、生涯の終わりに至るまで天皇であり続けることに変わりはありません。

 天皇が健康を損ない、深刻な状態に立ち至った場合、これまでにも見られたように、社会が停滞し、国民の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます。更にこれまでの皇室のしきたりとして、天皇の終焉に当たっては、重い殯の行事が連日ほぼ2ヶ月にわたって続き、その後喪儀に関連する行事が、1年間続きます。その様々な行事と、新時代に関わる諸行事が同時に進行することから、行事に関わる人々、とりわけ残される家族は、非常に厳しい状況下に置かれざるを得ません。こうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが、胸に去来することもあります。

 始めにも述べましたように、憲法の下、天皇は国政に関する権能を有しません。そうした中で、このたび我が国の長い天皇の歴史を改めて振り返りつつ、これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり、相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう、そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことをひとえに念じ、ここに私の気持ちをお話しいたしました。

 国民の理解を得られることを、切に願っています。


頓挫繰り返す皇族減少対策=容易でない典範改正―生前退位
時事通信 8月8日(月)15時26分配信

 皇室活動を安定的に維持するため、政府は過去にも皇室典範改正を含む制度の見直しを検討してきた。

 2005年には小泉内閣が「女性・女系天皇」を容認する報告書を取りまとめ、12年には野田内閣が「女性宮家創設」案を提示。だが、保守派の反発や政権交代などでいずれも立ち消えとなった。皇室典範改正は容易でない。

 男性皇族の減少に危機感を持った小泉純一郎首相(当時)は、05年1月に私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」を設置し、男系男子に限られている皇位継承の在り方の再検討に着手した。

 同11月に「女性天皇」や、母方が天皇の血筋を引く「女系天皇」を認める最終報告書をまとめた。12月には皇室典範改正準備室を設置し、改正案の策定に取り掛かった。しかし、翌06年9月に秋篠宮家の長男悠仁さまが誕生されたことで、改正に向けた動きは頓挫した。

 11年の旧民主党政権下では、野田佳彦首相(同)が皇族減少問題を喫緊の課題と位置付け、議論を再開。女性皇族が結婚後も皇族の身分にとどまる「女性宮家」の創設に関して有識者の意見を聴取した。「女系天皇につながる」との慎重論も多く、論点整理は結婚した女性皇族が国家公務員として皇室活動を継続する案も併記する形となった。

 これに対する意見公募を行った結果、寄せられた26万件超の大多数が反対意見。その後、政権交代に伴い検討作業は中断した。

 安倍政権でも14年、高円宮家の次女典子さまのご結婚を機に、休眠状態だった皇室典範改正準備室が活動を再開。参院選の終了を待って、女性皇族減少への対策を本格検討する予定だった。


天皇陛下のお言葉要旨=生前退位
時事通信 8月8日(月)15時22分配信

 「象徴としてのお務めについて」の天皇陛下お言葉の要旨は以下の通り。

 80歳を越え、体力面などから制約を覚えることもあり、ここ数年、天皇としての歩みを振り返り、この先の在り方や務めに思いを致すようになった。社会の高齢化が進む中、天皇が高齢となった場合、どのような在り方が望ましいか、個人として考えてきたことを話したい。

 即位以来、国事行為とともに、日本国憲法下で象徴と位置づけられた天皇の望ましい在り方を日々模索してきた。伝統の継承者としての責任に深く思いを致し、日本の皇室がいかに伝統を現代に生かし、いきいきとして社会に内在し、人々の期待に応えるかを考えつつ、今日に至る。

 二度の外科手術を受け、高齢による体力低下を覚えるようになってから、従来のように重い務めを果たすことが困難になった場合、どのように身を処すことが国や国民、皇族にとって良いことか考えるようになった。幸い健康とはいえ、次第に進む身体の衰えを考慮すると、これまでのように全身全霊で象徴の務めを果たすことが難しくなると案じている。

 天皇の務めとして、何よりもまず国民の安寧と幸せを祈ることを大切に考えてきたが、同時に、時として人々の傍らに立ち、声に耳を傾け、思いに寄り添うことも大切と考えてきた。天皇が象徴であるとともに、国民統合の象徴としての役割を果たすには、国民に象徴の立場への理解を求めるとともに、天皇も国民に対する理解を深め、常に国民と共にある自覚を育てる必要を感じる。こうした意味で、日本各地への旅も、天皇の象徴的行為として大切なものと感じてきた。

 天皇の高齢化に伴う対処が、国事行為や象徴としての行為を縮小していくことでは無理がある。摂政を置く場合も、十分に務めを果たせぬまま、天皇であり続けることに変わりはない。

 天皇が健康を損ない、深刻な状態に至った場合、社会が停滞し、国民の暮らしにもさまざまな影響が及ぶことが懸念される。天皇の終焉(しゅうえん)に当たり、重い殯(もがり)の行事がほぼ2カ月にわたり、葬儀に関連する行事が1年間続く。新時代に関わる諸行事が同時に進行することから、行事に関わる人々、とりわけ残される家族は非常に厳しい状況に置かれる。こうした事態を避けられないかとの思いが胸に去来することもある。

 長い天皇の歴史を振り返りつつ、今後も皇室が国民と共にあって国の未来を築き、象徴天皇の務めが安定的に続くことを念じ、気持ちを話した。国民の理解が得られることを切に願っている。


象徴の在り方、常に模索=国民生活への影響を懸念―ビデオで心境吐露・生前退位
時事通信 8月8日(月)15時18分配信

 天皇陛下は1989年の即位以来、憲法に定められた象徴天皇としての在り方を常に模索し続けてこられた。

 「お気持ち」にある「日本の各地、とりわけ遠隔の地や島々への旅」も、国事行為のみにとどまらない「天皇の象徴的行為」として、極めて重視してきた。

 都道府県が毎年持ち回りで行う全国植樹祭、国民体育大会、全国豊かな海づくり大会のいわゆる「三大行幸啓」に皇后さまとともに必ず出席してきたほか、68年以来、各地のハンセン病療養所を訪れ、国の隔離政策で差別や偏見に苦しんだ入所者らを慰めてきた。

 即位後は91年の雲仙・普賢岳噴火をはじめ、95年の阪神大震災、2011年の東日本大震災などさまざまな災害に際し現地を訪れ、被災者を慰めてきた。避難所で膝をついて被災者と言葉を交わす「平成流」はすっかり定着した。

 ビデオメッセージでは、自身の高齢化により、こうして築き上げてきた象徴としての役割が十分に果たせなくなることへの懸念が示された。

 一方で、陛下は皇室の行事で国民にできるだけ負担をかけたくないという思いを持ち続けてきた。亡くなった後の自らの墓に当たる陵について「できるだけ簡素なものとすることが望ましい」との考えを周囲に示し、埋葬方法についても土葬でなく現代社会で一般的な火葬を望んだ。これを受け、宮内庁は13年11月に火葬を導入し、両陛下の陵を以前より縮小することを決めている。

 今回のお気持ちでも「天皇が健康を損ない、深刻な状態に立ち至った場合、社会が停滞し、国民の暮らしにもさまざまな影響が及ぶ」ことを懸念。亡くなった際には葬儀関連の行事と新天皇即位に関連する行事が1年以上にわたって続くことにも触れ、「こうした事態を避けることはできないものだろうか」との思いを率直に吐露した。


生前退位に課題山積=新元号、呼称、住居…―皇太子も不在に
時事通信 8月8日(月)15時17分配信

 生前退位の意向を示している天皇陛下が、「お気持ち」を表明されたのを受け、今後、国会などで陛下の生前退位をめぐる議論が進むとみられるが、天皇の生前退位は、現在の憲法や皇室典範では想定されていない。

 実現には退位制度の新設に加え、新元号や退位した天皇の呼称、住居など、新たに決めなくてはならない問題が山積している。

 1979年制定の元号法は、「元号は皇位の継承があった場合に限り改める」と一世一元制を規定しており、生前退位が実現すれば新元号を決めることになる。89年の前回の改元の際は、昭和天皇の逝去当日、有識者による「元号に関する懇談会」の意見を踏まえ、三つの候補の中から「平成」が選ばれた。閣議決定を経て、当時官房長官だった故小渕恵三氏が逝去の約8時間後に発表した。

 皇室典範には退位についての規定がないため、退位後の天皇の呼称や役割についても新たに法整備をする必要がある。歴史上、太上天皇や上皇、法皇などの呼称があったが、「天皇より上の立場があるとの印象を与え、現代にふさわしくない」とする識者の意見もあり、慎重な議論が必要だ。

 典範は皇太子を「皇嗣(皇位継承順位1位の者)たる皇子(天皇の男子)」と規定しており、生前退位が実現すれば皇太子が不在になる。皇室典範には「皇太弟」の規定はなく、皇太子さまに代わって皇位継承順位1位となる弟の秋篠宮さまの呼称や役割についても検討されることになる。

 退位後の住居をどうするかも課題となる。現在、天皇、皇后両陛下は皇居・御所に、皇太子ご一家は赤坂御用地の東宮御所に住んでいる。陛下は即位後から93年12月まで、赤坂御所(現在の東宮御所)から公務のため皇居に通っていた。

 皇太子さまの誕生日の2月23日が新たな天皇誕生日として祝日になることも想定される。その場合、現在の天皇誕生日(12月23日)をどうするかなども課題として浮上しそうだ。


生前退位、政府は一貫否定=地位不安定化を懸念
時事通信 8月8日(月)15時16分配信

 生前退位の意向を周囲に示している天皇陛下が現在の「お気持ち」を率直に語られた。

 日本の歴史の中で、皇位継承の在り方として譲位が一般的だった時代もあったが、明治以降は天皇の逝去のみと規定。戦後制定された皇室典範も生前退位を想定せず、政府も天皇の地位を不安定にするとして一貫して否定の見解を示してきた。

 天皇が譲位した最初の例は645年の皇極天皇とされ、奈良時代から江戸時代後半に当たる1817年の光格天皇までは譲位による皇位継承が一般的だった。

 一方、明治時代の大日本帝国憲法下では、帝国憲法と並ぶものとされた旧皇室典範が皇位継承の原因を天皇の逝去のみとした。旧典範制定に先立ち、初代首相の伊藤博文は「天皇が終身大位にあるのはもちろんで、即位した以上は随意にその位を遜(のが)れるということは道理に合わない」と論じ、終身在位の規定が作られた。

 新憲法下で天皇は、政治権力を一手に掌握する「統治権の総攬(そうらん)者」の地位を失い「象徴」となったが、通常の法律となった皇室典範でも皇位継承の原因は天皇の逝去のみとされ、多くの規定が旧典範から踏襲された。

 天皇、皇后両陛下の結婚式が迫った1959年2月、海外の雑誌に昭和天皇の退位説が掲載され、国会で取り上げられた。林修三法制局長官(当時)は「現行の法制ではあり得ないこと」と答弁。「日本国民の総意に基く」などと規定した憲法の趣旨に照らし、「あり得ないのみならず、法律改正問題としても相当慎重な配慮が必要」と説明した。

 84年4月、山本悟宮内庁次長(当時)は、昭和天皇が高齢になり、一部に生前退位を考えてはどうかとの声があるとの質問に対する答弁で、▽上皇や法皇といった存在が出てきて弊害を生ずる恐れがある▽天皇の自由意思に基づかない退位の強制があり得る▽天皇が恣意(しい)的に退位することができる―の三つの理由から、天皇の地位を安定させるため退位制度を置かなかったと説明。摂政や国事行為臨時代行の制度で十分対処できるとの認識を示した。

 平成に入っても政府見解は踏襲された。宮尾盤宮内庁次長(当時)は92年4月、典範制定当時、同様に三つの理由から退位制度は認めないとされたと答弁。2001年11月にも、羽毛田信吾宮内庁次長(当時)が同様に説明し、「現段階で退位制度を設けることは考えていない」と述べていた。


切実な不安、11分に込め=「国民の理解、切に願う」―天皇陛下、穏やかな表情で
時事通信 8月8日(月)15時15分配信

518
象徴としてのお務めについて、国民に向け現在の「お気持ち」を述べられる天皇陛下=7日午後、皇居・御所(宮内庁提供)

 8日午後3時に公開された11分間のビデオメッセージ。

 天皇陛下がカメラの前で国民に明かされたのは、自らが「全身全霊」で果たしてきた象徴天皇の務めが、このままではいつか途切れてしまうのではないかという切実な不安だった。

 「戦後70年という大きな節目を過ぎ、2年後には、平成30年を迎えます」。東日本大震災直後に公開したビデオと同様に、皇居・御所の応接室に腰掛けた陛下は、黒いスーツ姿でカメラをじっと見詰め、ゆっくりとした口調で語り始めた。

 「これまでのように、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないか」。2度の手術を経験し、加齢に伴う体の衰えを感じるようになった数年前から、そうした不安を抱くようになったと胸中を吐露。手元の原稿に目を落としながら、高齢化社会の中で自らも高齢化した天皇がどうあるべきか、一語一語かみしめるように思いを語った。

 皇太子の時代も含め、日本の全国各地を皇后さまと共に訪ねた旅。そこで出会った地域の人々との触れ合いが、天皇としての国民への理解と、常に国民と共にある自覚を育んだと説明し、加齢に伴い国事行為や象徴としての活動を縮小することに否定的な考えを表明。天皇が深刻な状況に陥った場合に、社会や国民の暮らしに大きな影響を与えることにも懸念を示した。

 即位後の歩みに思いをはせながら、普段と変わらない穏やかな表情でお気持ちを語り終えた陛下。最後に天皇が国政に関わる権能を持たないことに改めて触れた上で、「国民の理解を得られることを、切に願っています」と結ぶと、テーブルに原稿を置いてゆっくりと一礼。平成が始まって以来の歴史的なスピーチを終えた。


高いハードル、国民的議論を=生前退位
時事通信 8月8日(月)15時14分配信

 象徴天皇として国民と共に歩んできた天皇陛下が、生前退位の意向をめぐり、ビデオメッセージで率直に「お気持ち」を述べられた。

 憲法との整合性から「退位」の文言こそ用いなかったが、今後の活動が困難に直面することへの懸念がにじみ出た内容で、平成の天皇の「人間宣言」とも言える。退位は象徴天皇制の根本に関わる話であり、皇室典範改正など高いハードルがあるが、内容を真摯(しんし)に受け止め、早急な国民的議論が不可欠だ。

 陛下は日本国憲法下で象徴天皇として初めて即位して以降、「象徴の地位と活動は一体」との信念の下、憲法が定めた国事行為以外にも、戦地での慰霊や被災地お見舞い、外国親善訪問など多くの公的活動を行ってきた。戦後約70年続いた象徴天皇制は国民に深く根付き、日本社会の安定に寄与していることは疑いの余地はない。

 天皇の地位が不安定になることへの懸念から、典範は存命中の譲位を認めていないが、歴史的には譲位が一般的だった時代もある。陛下は、象徴天皇制が今後も安定的に続くためには、明治以降の「終身在位」の制度よりも、譲位ができた方が合理的で、国や国民、後に続く皇族にとっても望ましいと考えたとみられている。

 陛下が生前退位の意向を示したとの7月13日の一斉報道以降、宮内庁は公式の場で否定し続けた。退位の意向を公式に認めれば典範改正を促す形になり、天皇の国政への関与を禁じた憲法の規定に抵触する可能性があるからだが、国民から「分かりにくい」との声が出たこともあり、陛下の意向を踏まえ、東日本大震災直後に続き、異例のタイミングでのビデオメッセージ発表に至った。

 民間出身の妃(きさき)との結婚、お子さまの手元での養育、近年では葬儀方法の火葬への変更など、皇室の伝統を大きく変えてきた陛下。今回の映像からは、穏やかな表情とは裏腹に、ある種の切迫感が感じられる。天皇の地位を「国民の総意に基く」と規定した憲法の趣旨に鑑み、置き去りにされてきた皇室の課題にどう向き合うか、政府や国民一人一人が待ったなしの判断を迫られている。


<天皇陛下>お言葉全文「象徴としてのお務めについて」 
毎日新聞 8月8日(月)15時13分配信

517
金沢城公園を訪問し、集まった人々に手を振る天皇陛下=金沢市で2015年5月18日、加古信志撮影

象徴としてのお務めについての天皇陛下のお言葉 全文

 戦後七十年という大きな節目を過ぎ、二年後には、平成三十年を迎えます。

 私も八十を越え、体力の面などから様々な制約を覚えることもあり、ここ数年、天皇としての自らの歩みを振り返るとともに、この先の自分の在り方や務めにつき、思いを致すようになりました。

 本日は、社会の高齢化が進む中、天皇もまた高齢となった場合、どのような在り方が望ましいか、天皇という立場上、現行の皇室制度に具体的に触れることは控えながら、私が個人として、これまでに考えて来たことを話したいと思います。

 即位以来、私は国事行為を行うと共に、日本国憲法下で象徴と位置づけられた天皇の望ましい在り方を、日々模索しつつ過ごして来ました。伝統の継承者として、これを守り続ける責任に深く思いを致し、更に日々新たになる日本と世界の中にあって、日本の皇室が、いかに伝統を現代に生かし、いきいきとして社会に内在し、人々の期待に応えていくかを考えつつ、今日に至っています。

 そのような中、何年か前のことになりますが、二度の外科手術を受け、加えて高齢による体力の低下を覚えるようになった頃から、これから先、従来のように重い務めを果たすことが困難になった場合、どのように身を処していくことが、国にとり、国民にとり、また、私のあとを歩む皇族にとり良いことであるかにつき、考えるようになりました。既に八十を越え、幸いに健康であるとは申せ、次第に進む身体の衰えを考慮する時、これまでのように、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています。

 私が天皇の位についてから、ほぼ二十八年、この間(かん)私は、我が国における多くの喜びの時、また悲しみの時を、人々と共に過ごして来ました。私はこれまで天皇の務めとして、何よりもまず国民の安寧と幸せを祈ることを大切に考えて来ましたが、同時に事にあたっては、時として人々の傍らに立ち、その声に耳を傾け、思いに寄り添うことも大切なことと考えて来ました。天皇が象徴であると共に、国民統合の象徴としての役割を果たすためには、天皇が国民に、天皇という象徴の立場への理解を求めると共に、天皇もまた、自らのありように深く心し、国民に対する理解を深め、常に国民と共にある自覚を自らの内に育てる必要を感じて来ました。こうした意味において、日本の各地、とりわけ遠隔の地や島々への旅も、私は天皇の象徴的行為として、大切なものと感じて来ました。皇太子の時代も含め、これまで私が皇后と共に行(おこな)って来たほぼ全国に及ぶ旅は、国内のどこにおいても、その地域を愛し、その共同体を地道に支える市井(しせい)の人々のあることを私に認識させ、私がこの認識をもって、天皇として大切な、国民を思い、国民のために祈るという務めを、人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは、幸せなことでした。

 天皇の高齢化に伴う対処の仕方が、国事行為や、その象徴としての行為を限りなく縮小していくことには、無理があろうと思われます。また、天皇が未成年であったり、重病などによりその機能を果たし得なくなった場合には、天皇の行為を代行する摂政を置くことも考えられます。しかし、この場合も、天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま、生涯の終わりに至るまで天皇であり続けることに変わりはありません。

 天皇が健康を損ない、深刻な状態に立ち至った場合、これまでにも見られたように、社会が停滞し、国民の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます。更にこれまでの皇室のしきたりとして、天皇の終焉に当たっては、重い殯(もがり)の行事が連日ほぼ二ヶ月にわたって続き、その後喪儀(そうぎ)に関連する行事が、一年間続きます。その様々な行事と、新時代に関わる諸行事が同時に進行することから、行事に関わる人々、とりわけ残される家族は、非常に厳しい状況下に置かれざるを得ません。こうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが、胸に去来することもあります。

 始めにも述べましたように、憲法の下(もと)、天皇は国政に関する権能を有しません。そうした中で、このたび我が国の長い天皇の歴史を改めて振り返りつつ、これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり、相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう、そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことをひとえに念じ、ここに私の気持ちをお話しいたしました。

 国民の理解を得られることを、切に願っています。


<天皇陛下>お気持ち表明 象徴の務め「難しくなる」
毎日新聞 8月8日(月)15時11分配信

516
「象徴としての務め」についてお気持ちを表明される天皇陛下=宮内庁提供

 生前退位の意向を持たれている天皇陛下は8日、象徴としての務めに関するお気持ちをビデオメッセージで表明された。高齢に伴う「身体の衰え」を考慮し、「全身全霊をもって務めを果たしていくことが難しくなるのではないかと案じている」との思いを明らかにしたうえで、高齢化への対処の仕方として公務を限りなく縮小していくことには「無理があろう」との考えを示した。「天皇は国政に関する権能を有しない」との憲法の規定を踏まえて制度に関わる具体的な文言を避けつつ、退位の意向がにじむ表現となった。

 ビデオメッセージは同日午後3時に公表された。文書を読み上げる陛下の姿を撮影したもので、収録時間は約11分。宮内庁は、あわせて文書の全文を公表した。ビデオの撮影は7日午後4時半、皇居・御所の応接室で行われた。陛下がご自身の意思で特別な機会を設け、公務についての考えを国民に向けて語る異例の表明となった。

 お気持ちの題は「象徴としてのお務めについての天皇陛下お言葉」。陛下は「天皇という立場上、現行の皇室制度に具体的に触れることは控えながら、これまでに考えて来たことを話したい」と述べ、即位以来、象徴天皇としてのあり方を模索しながら過ごされてきたことを振り返った。

 そのうえで、「既に八十を越え、次第に進む身体の衰えを考慮する時、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています」と、現在82歳であるご自身の年齢に対するお気持ちを語った。

 さらに、「天皇の高齢化に伴う対処の仕方が、国事行為や、その象徴としての行為を限りなく縮小していくことには無理があろうと思われる」と述べ、高齢になったときの対応として公務を減らしていくことには限界があるとの考えを表した。「天皇の行為を代行する摂政を置くことも考えられる」と述べる一方で、「天皇が十分に務めを果たせぬまま、生涯の終わりに至るまで天皇であり続けることに変わりはない」と語り、摂政を置くことと、皇位を譲ることとの違いに言及した。

 また、天皇が重篤となった場合は「社会が停滞」し、国民の暮らしに影響することや、天皇の生涯の「終焉(しゅうえん)」に当たっては葬儀に関する行事が1年間続くことなどを挙げ、「その様々な行事と、新時代に関わる諸行事が同時に進行する」ことで関係する人々や家族が困難な状況に置かれることを「避けることは出来ないものだろうか」と述べた。

 「憲法の下、天皇は国政に関する権能を有しません」と改めて述べたうえで、象徴天皇の務めが途切れることなく安定的に続くことを念じるとし、ご自身の気持ちについて「国民の理解を得られることを、切に願っています」と締めくくった。

 天皇陛下が皇太子さまに皇位を譲る意向を宮内庁関係者に示されていることが報じられたのは先月13日。その後、陛下の真意を巡ってさまざまに論じられ、宮内庁は陛下自らがお気持ちを表明する機会を早めに設ける方向で調整してきた。

 宮内庁は、海外にもお気持ちを伝えるため英訳をホームページで公表する。ビデオメッセージで陛下が思いを伝えるのは、東日本大震災の際の2011年3月以来、2回目。【高島博之、山田奈緒】


天皇陛下のお言葉全文=生前退位
時事通信 8月8日(月)15時10分配信

 「象徴としてのお務めについて」の天皇陛下のお言葉全文は以下の通り。

 戦後七十年という大きな節目を過ぎ、二年後には、平成三十年を迎えます。

 私も八十を越え、体力の面などから様々な制約を覚えることもあり、ここ数年、天皇としての自らの歩みを振り返るとともに、この先の自分の在り方や務めにつき、思いを致すようになりました。

 本日は、社会の高齢化が進む中、天皇もまた高齢となった場合、どのような在り方が望ましいか、天皇という立場上、現行の皇室制度に具体的に触れることは控えながら、私が個人として、これまでに考えて来たことを話したいと思います。

 即位以来、私は国事行為を行うと共に、日本国憲法下で象徴と位置づけられた天皇の望ましい在り方を、日々模索しつつ過ごして来ました。伝統の継承者として、これを守り続ける責任に深く思いを致し、更に日々新たになる日本と世界の中にあって、日本の皇室が、いかに伝統を現代に生かし、いきいきとして社会に内在し、人々の期待に応えていくかを考えつつ、今日に至っています。

 そのような中、何年か前のことになりますが、二度の外科手術を受け、加えて高齢による体力の低下を覚えるようになった頃から、これから先、従来のように重い務めを果たすことが困難になった場合、どのように身を処していくことが、国にとり、国民にとり、また、私のあとを歩む皇族にとり良いことであるかにつき、考えるようになりました。既に八十を越え、幸いに健康であるとは申せ、次第に進む身体の衰えを考慮する時、これまでのように、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています。

 私が天皇の位についてから、ほぼ二十八年、この間(かん)私は、我が国における多くの喜びの時、また悲しみの時を、人々と共に過ごして来ました。私はこれまで天皇の務めとして、何よりもまず国民の安寧と幸せを祈ることを大切に考えて来ましたが、同時に事にあたっては、時として人々の傍らに立ち、その声に耳を傾け、思いに寄り添うことも大切なことと考えて来ました。天皇が象徴であると共に、国民統合の象徴としての役割を果たすためには、天皇が国民に、天皇という象徴の立場への理解を求めると共に、天皇もまた、自らのありように深く心し、国民に対する理解を深め、常に国民と共にある自覚を自らの内に育てる必要を感じて来ました。こうした意味において、日本の各地、とりわけ遠隔の地や島々への旅も、私は天皇の象徴的行為として、大切なものと感じて来ました。皇太子の時代も含め、これまで私が皇后と共に行(おこな)って来たほぼ全国に及ぶ旅は、国内のどこにおいても、その地域を愛し、その共同体を地道に支える市井(しせい)の人々のあることを私に認識させ、私がこの認識をもって、天皇として大切な、国民を思い、国民のために祈るという務めを、人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは、幸せなことでした。

 天皇の高齢化に伴う対処の仕方が、国事行為や、その象徴としての行為を限りなく縮小していくことには、無理があろうと思われます。また、天皇が未成年であったり、重病などによりその機能を果たし得なくなった場合には、天皇の行為を代行する摂政を置くことも考えられます。しかし、この場合も、天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま、生涯の終わりに至るまで天皇であり続けることに変わりはありません。

 天皇が健康を損ない、深刻な状態に立ち至った場合、これまでにも見られたように、社会が停滞し、国民の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます。更にこれまでの皇室のしきたりとして、天皇の終焉に当たっては、重い殯(もがり)の行事が連日ほぼ二ヶ月にわたって続き、その後喪儀(そうぎ)に関連する行事が、一年間続きます。その様々な行事と、新時代に関わる諸行事が同時に進行することから、行事に関わる人々、とりわけ残される家族は、非常に厳しい状況下に置かれざるを得ません。こうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが、胸に去来することもあります。

 始めにも述べましたように、憲法の下(もと)、天皇は国政に関する権能を有しません。そうした中で、このたび我が国の長い天皇の歴史を改めて振り返りつつ、これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり、相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう、そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことをひとえに念じ、ここに私の気持ちをお話しいたしました。

 国民の理解を得られることを、切に願っています。

« 元横綱千代の富士の九重親方が死去・5 | トップページ | 天皇陛下、「生前退位」のご意向と報道・5 »

ニュース」カテゴリの記事

国家・元首・国事」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/566606/64030937

この記事へのトラックバック一覧です: 天皇陛下、「生前退位」のご意向と報道・4:

« 元横綱千代の富士の九重親方が死去・5 | トップページ | 天皇陛下、「生前退位」のご意向と報道・5 »

2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30