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2016年8月27日 (土)

東日本大震災等および原発事故関連のニュース・2143

引き続き、2011年3月11日に発生した東日本大震災および本年4月14・16日に発生した熊本地震、ならびに東電福島第一原発事故に関連するニュース記事を伝達します。

今後も引き続き、随時追加します。

リンク:<上関原発>中国電力と住民、訴訟の和解成立 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:使っていないはずのタンク使用=もんじゅ廃液移送時―原子力機構 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:熊本地震の警戒態勢引き下げ=「復興段階に」と蒲島知事 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<新潟・泉田知事>出馬撤回 柏崎刈羽原発、再稼働に影響 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<阪神大震災>モノが伝える防災 鎮魂碑地図イベントで配布 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:灯油1000リットル漏出、地下管が破損 熊本地震影響か 福岡県小郡市 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:双葉の“誇り”劣化止められず 帰宅困難地域の史跡、保全工事再開に壁 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:東日本大震災2000日 届け、わたしの思い - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:東日本大震災2000日 歴史紙芝居作り町おこしで恩返し - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<原発・基準地震動>使用回避の計算法、継続の規制委に異議 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<浜岡原発>3号機 冷却水を冷やす海水漏れ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:台風10号 福島第1原発は一部作業中止も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<福島原発事故>燃料デブリの県外処分を申し入れ 県知事ら - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:放射性廃棄物、県外で処分を=福島第1で経産相に要望―内堀知事ら - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:復興支え5年、仮設食堂が幕…岩手・大槌 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:菅義偉官房長官「核燃サイクル推進は基本方針」 「もんじゅ廃炉含め検討」の一部報道受け - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:被災した空自松島基地、「ブルーインパルス」が復興のフライト - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:東日本大震災2000日 被災地に咲け「あいりちゃん」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<埋設図不備>新築の下に汚染土 福島の会社員「市に責任」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<汚染土埋設図>住民配布用に寸法なく 福島市 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:負担額4兆2000億円超す=福島原発事故で国民転嫁―除染・廃棄物費用など - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ブルーインパルス、華麗に飛ぶ…「航空祭」復活 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:震災後初の航空ショー=被災の空自松島基地で―宮城 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:松島基地で行われた航空ショー - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:大飯原発で防災訓練=住民1100人参加―福井 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:栃木、埼玉で震度3 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:栃木、埼玉で震度3 震源地は茨城県南部 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<高浜原発>広域避難訓練、課題残し 市民が注文も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<高浜原発>避難訓練に同行…県境越え115キロ 渋滞不安 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:高浜原発の事故想定、住民ら初の越境訓練 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:パッキンに亀裂、交換し復旧=伊方原発配管漏れ―四国電 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<高浜原発>避難訓練 住民「実際の時にうまくいくのか」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:高浜原発で防災訓練=住民7千人参加、初の県外避難も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<高浜原発>「実効性があるのか」目的に広域避難訓練 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

<上関原発>中国電力と住民、訴訟の和解成立
毎日新聞 8月30日(火)22時7分配信

 山口県上関(かみのせき)町で建設を計画する上関原発の準備工事を妨害されたとして、中国電力が反対派の住民ら4人を相手取って約3900万円の損害賠償を求めた訴訟は30日、山口地裁(桑原直子裁判長)で和解が成立した。

 和解内容は、中電は賠償を求めない▽工事が再開された場合、被告らは工事を妨害しない▽反対運動は制限されない--など。

 住民側弁護団は「勝訴に匹敵する和解だ。反対運動を押さえつけるための提訴が明らかになった」と話した。中電は「引き続き原発建設を目指し、理解いただけるよう努力する」とコメントした。

 訴状によると、住民ら4人は2009年11月、中電の作業船に乗り込むなどしたため、工事が中断して損害が出たとしている。中電は同年12月、4人に約4790万円の損害賠償を求めて提訴。その後、請求額を約3900万円に変更していた。【杉山雄飛】


使っていないはずのタンク使用=もんじゅ廃液移送時―原子力機構
時事通信 8月30日(火)21時52分配信

 日本原子力研究開発機構は30日までに、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県)の管理区域で生じた廃液を、策定した計画上使用していないと分類したタンクに移していたと発表した。

 原子力機構は、外部への影響はないとしている。

 原子力機構によると、2009年1月~15年5月の間、放射性物質をわずかに含む廃液を濃縮させる機器の点検の際、廃液をタンクに移送していた。このタンクは09年1月、使用していない設備に分類されていた。

 このタンクから別のタンクに廃液を移すには、作業手順などを定めた業務計画が必要だが、計画を作らないまま07年5月~15年4月まで計10回移送していたという。

 また、二つのタンクの間にある弁の開放は、もんじゅのプラント管理を担う発電課だけが行える作業だったが、他の課に任せていたことも発覚した。


熊本地震の警戒態勢引き下げ=「復興段階に」と蒲島知事
時事通信 8月30日(火)19時51分配信

 熊本県は30日、熊本地震の警戒態勢を31日から引き下げ、蒲島郁夫知事を本部長とする県災害対策本部を本田圭危機管理監が本部長の災害警戒本部に移行させると発表した。

 発生から4カ月半が経過、余震回数が減少したことに加え、行方不明者の捜索が終了し避難者が1000人を下回ったことから、「初動を終え復旧・復興のステージに入った」(蒲島知事)と判断した。県庁内に設置されている政府現地対策本部は現状を維持する。

 災害対策本部は4月14日の前震発生時に設置され、自衛隊など関係機関との調整や救援物資関連の業務など、地震対応の中心として機能してきた。今後は、復旧・復興は6月20日に設置した復旧・復興本部が、新たな災害については災害警戒本部がそれぞれ対応する。


<新潟・泉田知事>出馬撤回 柏崎刈羽原発、再稼働に影響
毎日新聞 8月30日(火)18時47分配信

 任期満了に伴う新潟県知事選(9月29日告示、10月16日投開票)に4選を目指して立候補を表明していた泉田裕彦知事(53)は30日、一転して立候補を取りやめると発表した。泉田知事は、現在運転停止中の東京電力柏崎刈羽原発(同県柏崎市、刈羽村)の再稼働に一貫して慎重な立場をとっており、不出馬は再稼働問題にも影響しそうだ。

 泉田知事は書面で、県が出資する海運会社の子会社の事業を巡る地元紙の新潟日報の報道について批判。取材に対し、「県民に事実を知ってもらうのが大切なのに、訴えが県民に届かないと感じた。申し入れても修正もなく、今回の(出馬断念の)決断の後押しをした」としたうえで「県民に訴えを十分に届けるのが難しいと判断した」と話した。

 柏崎刈羽原発は東日本大震災後の2012年3月から全7基が運転停止中。

 泉田知事は2月に県議会で4選を目指して立候補することを表明していた。泉田知事の不出馬によって、同知事選に立候補を予定しているのは全国市長会長の森民夫・長岡市長(67)だけになった。

 泉田知事を巡っては7月、県が出資する海運会社の子会社が、韓国企業とフェリー購入を巡ってトラブルになり、仲裁機関「日本海運集会所」に1億6000万円の支払いを命じられたことが判明。新潟日報が「県が深く関与している」と責任を追及する報道を展開し、これに対し県は「報道は事実に反する」として再三、記事の訂正などを求めていた。【米江貴史、南茂芽育】


<阪神大震災>モノが伝える防災 鎮魂碑地図イベントで配布
毎日新聞 8月30日(火)14時13分配信

 ◇神戸よさこいまつりで学生実行委がチラシ

 神戸よさこいまつり(9月2~4日)を主催する学生実行委員会が、阪神大震災の教訓と記憶の継承を目的としたチラシを作り、神戸市内の会場で配布する。教訓を伝え、犠牲者を鎮魂する「震災モニュメント」の地図も毎日新聞の記事を使って掲載した。実行委員長の神戸大3年、河本真夕(まゆ)さん(21)は、「建てた人の思いが伝わる多くのモニュメントがあることを若い世代にも知ってほしい」と話す。

 河本さんは震災4カ月後の1995年5月生まれで、「震災を知らない世代第1号として育った」と話す。京都出身で、神戸大キャンパスの鎮魂碑を見て多くの学生も亡くなったことを知った。

 今年2月に実行委員長に就任。祭りには例年、全国から学生団体を中心に約120チーム、約4000人が参加する。「神戸で開かれるなら震災のことに触れたい」と考え、知人から紹介されたNPO法人「阪神淡路大震災 1・17希望の灯(あか)り」(HANDS)代表理事の藤本真一さん(32)に相談。モニュメントが兵庫県内各地にあることを知った。

 大学で美術史を学ぶ河本さん。「物を見て歴史を見る学問。モニュメントには、その時の思いや歴史が詰まった力がある」と話す。

 チラシはA3判のカラー刷りで、8000部を配布する。毎日新聞の阪神大震災特集として今年1月16日朝刊に掲載されたモニュメントマップや、毎年1月17日にある追悼行事などの写真を掲載し、「ぜひこのマップを手に取って、訪れてみてください」とのメッセージも添えた。

 チラシを共同作製した藤本さんは、「モニュメントがあることを知らない人も多い。これをきっかけに、目を向けてもらえれば」と話す。神戸よさこいまつりは神戸市中央区の神戸ハーバーランドなどで開かれる。【神足俊輔】


灯油1000リットル漏出、地下管が破損 熊本地震影響か 福岡県小郡市
西日本新聞 8月30日(火)11時15分配信

 福岡県小郡市は29日、市文化会館の冷暖房用灯油を貯蔵している地下タンクの油送管が破損し、推定千リットルの灯油が地下に漏れていたと明らかにした。汚染土回収費など約2445万円を9月議会に計上する。破損は熊本地震の影響とみられ、今のところ周辺の民家などに影響はないという。

 市によると、7月29日に職員が異臭に気付いて周辺を調査したところ、地下の油送管1カ所に約6ミリの亀裂が入り、油が土壌に漏れ出ていることが分かった。会館周辺には井戸水を使用する民家が12軒あるが、緊急の水質調査で異常はなかった。

 冷暖房用施設は3月の定期検査で異常はなく、市は4月の地震によって管が破損したと推定。灯油は会館の大ホールとロビーの冷暖房にしか使わないため発見が夏になったとみている。

 既に応急処置として表面の汚染土を回収、今後はさらに掘削して土を入れ替える。周辺民家の水質検査も数年間は継続する。職員が手作業で灯油を運んでおり、会館の冷暖房に影響はないという。

=2016/08/30付 西日本新聞朝刊=


双葉の“誇り”劣化止められず 帰宅困難地域の史跡、保全工事再開に壁
産経新聞 8月30日(火)7時55分配信

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清戸●(=延のつくりが白)横穴のイメージ(写真:産経新聞)

 東京電力福島第1原発事故により、ほぼ全域が帰還困難区域に指定されている福島県双葉町。町のシンボルで、鮮やかな壁画を持つ古墳時代の史跡「清戸●(きよとさく)横穴」が危険にさらされている。劣化が進み、保存に適した環境をつくる保全工事が始まった翌年に東日本大震災が発生。工事は中断されたままで、雨水の浸透などさらなる環境の悪化に見舞われている。

 横穴は第1原発の北西約3キロに位置する7世紀に造られた墓穴で、丘陵の崖にある。昭和42年に発見され、被葬者を安置する「玄室(げんしつ)」(縦・横約2メートル、高さ約1・5メートル)の壁に、赤色顔料でかぶとをかぶったような人や鹿などの動物、渦巻文(うずまきもん)などの壁画が鮮やかに描かれ、43年に国史跡に指定された。

 海から隆起した地層にあるため外気の影響を受けて玄室内が乾燥しやすく、平成19年ごろから土壌に含まれた塩分が壁画表面に浮き出て劣化が問題視されていた。22年からは3カ年の計画で外気からの断熱対策などの大規模な保全工事を始めたが、翌23年に震災で中断を余儀なくされた。

 震災では横穴に損傷はなかった。だが、原発事故による停電で、玄室内から1時間ごとに温湿度データを送っていた測定器が停止し、日常的な環境管理ができなくなった。立ち入りも制限されているため、植物の侵食や、横穴上方の土壌を覆うコンクリートのひび割れから雨水が流入するなどトラブルが深刻化した。

 町教育委員会によると、横穴周辺の空間放射線量は毎時0・54マイクロシーベルト(7月22日時点)。原発事故直後の同約2・5マイクロシーベルトから大幅に低減しているものの、帰還困難区域に指定されているため、工事の再開は難しい。町教委の担当者らが2~3カ月に1度現地を訪れ、状況を観察。周辺の植物を伐採して枯れ木剤を散布したり、防水シートをかぶせたりするなどの“対症療法”に終始している。

 町教委の吉野高光総括主任主査は「工事の完了は史跡の保存に不可欠。玄室内の乾燥が進めば、壁画が剥がれ落ちる恐れもある」と危惧する。横穴は「双葉町民の歌」にも登場する。吉野総括主任主査は「横穴は町の誇り。避難生活が続くからこそ、心の支えとして後世へ引き継いでいきたい」と話している。 (玉崎栄次)

●=えんにょうに白


東日本大震災2000日 届け、わたしの思い
産経新聞 8月30日(火)7時55分配信

 東日本大震災は30日で、発生から2000日。被災地では大切な人を失った人や平穏な暮らしを壊された人が、苦境から必死で立ち上がろうとしてきた。そんな人たちは「あの日」から2000日を経たいま、何を考え、何を望んでいるのか。それぞれに思いを語ってもらい、メッセージボードにつづってもらった。

                  ◇

 □岩手・大槌町の仮設住宅 自治会長・芳賀広安さん(66)

 ■元に戻れる町づくりを

 震災の津波で自宅が流失し、現在は仮設住宅に住んでいます。平成24年からは仮設住宅の自治会長と町教育委員会の臨時職員として「こどもセンター」の施設管理者をやっています。自治会ではさまざまなイベントを実施してきました。毎年夏に実施してきた納涼会は今年で5回目。獅子踊りや虎舞など、震災を機に見る機会が少なくなった地域の伝統芸能を楽しめる場にしてきました。

 こどもセンターは津波で居場所をなくした子供たちが集う場所として開設されました。家族を失った子供たちとの向き合い方に難しさを感じながらも笑顔を見るのが何よりの楽しみです。当時小学生だった子が中学、高校へと進むのを見ると、2千日という月日の長さを実感します。

 大槌町は復興が遅れていると言われ、人口が減りつつあります。みんなが早く元に戻れるような町づくりを願っています。

                  ◇

 □宮城・南三陸町の仮設商店街 阿部ひで子さん(65)

 ■新しい商店街を心待ち

 平成23年3月は長年勤めた南三陸町を定年退職する月で、震災のあった11日は町内の高台にある実家に母と一緒にいました。高台からは、津波で職員ら43人が犠牲になった町防災対策庁舎が見えました。

 この2千日の間に、庁舎前にお参りしたのは1度だけです。

 今でも多くの人が訪れる場所ですが、震災の2カ月前に送別会を開いてくれた同僚がそこにいたと思うと、今でもその顔を思い出し(骨組みだけとなった)庁舎を直視できません。携帯電話に入っている同僚らの連絡先も消せません。

 私は、今年1月から仮設商店街「南三陸さんさん商店街」を運営する会社「南三陸まちづくり未来」で働いています。新しい商店街は高台へ移って本格再建され、来年3月に完成予定です。地元の人にとってはより便利に、観光客には楽しんでもらえる商店街にしたいと思っています。

                  ◇

 □福島・飯舘村から福島市に避難 居酒屋経営・遠藤利正さん(60)

 ■家族の基盤を作りたい

 飯舘村で53年続く食堂「エンドー食堂」を営んでいましたが、原発事故後に家族6人で東京や福島市に避難。避難直後は村の警備をする「見回り隊」にも入りました。平成23年10月には伊達市保原町にラーメン居酒屋を開店しましたが、なかなか思うようにはいきませんでした。

 今は福島市で「さくら」という居酒屋を妻(39)と2人でやっています。エンドー食堂は「味噌ラーメン」が人気でしたが、ここはガス台が2台しかないので…。飯舘村にいたころは仕出しの大量注文や宴会もあり、自宅も店と同じ場所にあったので家族も一緒にいられました。でも、子供たちがまだ幼いので飯舘には戻らない予定です。

 「またラーメンを作ってほしい」とお客さんから言われます。新天地でそんな店ができるところを探しています。家族が生活していける基盤をしっかりと作っていきたいですね。


東日本大震災2000日 歴史紙芝居作り町おこしで恩返し
産経新聞 8月30日(火)7時55分配信

 ■福島・浪江から桑折に避難した住民

 「いち早く支援してもらったおかげで浪江町民の多くが助かった。桑折町には感謝してもし尽くせない」

 原発事故で福島県浪江町から同県桑折町に避難している人たちが、来年3月末を目指している帰還を前に、手厚く受け入れてくれた桑折町の町おこしを手伝おうと「恩返しプロジェクト」を始めている。

 桑折町は震災後、県内で最初に仮設住宅を建設。浪江町から207世帯453人の町民を受け入れた。復興公営住宅の建設も進み、浪江町住民35世帯72人が生活する。

 仮設住宅はいずれ撤去される見通しだ。

 こうした支援に、桑折町の仮設住宅に避難した小沢是寛さん(70)ら有志が「帰還を前に恩返ししよう」と声を上げた。

 紙芝居などで浪江町の被災の様子や震災後の生活を語り継ぐ、「浪江まち物語つたえ隊」を結成している小沢さんらは「桑折町で暮らしてみて奥深い歴史があることを知ったが、町民自身も知らないことも多い」と桑折町の歴史調査を開始。戦国武将、伊達政宗のルーツで「伊達」を最初に名乗った伊達朝宗(ともむね)(1129~99年)の墓所があることや、日本三大銀山の一つ「半田銀山」と明治の実業家、五代友厚のストーリーをまとめた「五代友厚と半田銀山物語」などの紙芝居を作成した。今後、アニメーション化も計画している。

 小沢さんは「桑折町の人たちは浪江町民を快く受け入れてくれ、住民同士の交流もできた。これからは浪江町が恩返しする番」と意気込んでいる。


<原発・基準地震動>使用回避の計算法、継続の規制委に異議
毎日新聞 8月30日(火)6時0分配信

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関西電力大飯原発=福井県おおい町で、本社ヘリから三村政司撮影

 ◇政府の地震調査委の専門家「規制委の判断は誤りだ」と批判

 原発の耐震設計の根幹となる基準地震動(想定する最大の揺れ)について、政府の地震調査委員会が「地震の規模や揺れを小さく見積もる恐れがある」として使用を避けた計算方式を、原子力規制委員会や電力会社などが使い続けていることが分かった。調査委は2009年に改良した新方式を採用している。規制委は「(現行の方式を)見直す必要はない」と主張するが、調査委の専門家は「規制委の判断は誤りだ」と批判し、規制委に疑問符を突き付けた格好だ。

 基準地震動を巡っては、規制委の前委員長代理の島崎邦彦氏が6月、関西電力大飯原発などで過小評価を指摘したが、規制委は7月に現行の計算方式の維持を決めていた。現行方式は大飯原発以外でも使われており、この方式への疑問は他原発の安全審査や再稼働にも影響しそうだ。

 調査委は、地震の研究などを担う政府機関。断層の幅と長さから、地震の揺れを計算する方法を06年に公表し、規制委や電力会社が基準地震動の計算に採用している。だが、この方式には、断層の規模や、地震の規模であるマグニチュード(M)を小さめに算定し、揺れを過小評価する場合があるとの指摘が出た。このため、断層の長さなどから揺れを計算する新方式を09年に公表し、各地の地震の揺れを計算してきた。調査委作成の計算マニュアルでは両方式が併記されているが、調査委は現状を踏まえ、マニュアルを改定する検討を始めた。

 これに対し、規制委事務局の原子力規制庁は「06年方式は断層の詳細な調査を前提に使う方法。電力会社が詳細に調査しており、原発の審査では適切だ」と言う。

 調査委の「強震動評価部会」の纐纈(こうけつ)一起部会長(東京大地震研究所教授)は「活断層が起こす揺れの予測計算に、地震調査委は09年の方式を使う。規制委が採用する方式の計算に必要な『断層の幅』は詳細調査でも分からないからだ。これはどの学者に聞いても同じで規制委の判断は誤りだ」と指摘する。【高木昭午】

 ◇旧方式の見直しを

 原子力規制委員会が原発の基準地震動で採用する計算方式に、その「開発元」である政府の地震調査委員会メンバーが疑問符をつけた。基準地震動は、原発が想定し、耐えるべき最大の揺れで耐震設計の根幹だ。規制委は調査委の指摘を機に、その決め方を見直すべきだ。

 規制委は現行の計算方式を使い続ける方針。だが地震動の専門家がいない規制委が、専門家ぞろいの調査委側の意見を聞かず、改良された方式を却下するのは無理がある。しかも基準地震動には、それ以前の問題もある。原発の建物は「起こり得る最強の揺れ」に備えるのが望ましいが、実際の基準地震動は揺れの「平均」に若干の上乗せをした値に過ぎない。

 悪条件が重なれば、平均を大きく上回る揺れもあり得る。藤原広行・防災科学技術研究所社会防災システム研究領域長らによると、地震の1~2割は平均の1.6~2倍強い揺れを起こし、3~4倍の揺れもある。だが、どの程度「上乗せ」するかについて、今の新規制基準には規定がない。規制委と電力会社が調整して決めているだけだ。このため、昨春に関西電力高浜原発の運転停止を命じた福井地裁は「基準地震動は理論的にも信頼性を失っている」と断じた。

 藤原領域長は「上乗せをどれだけ取るか、リスクをどの程度許容するかについての社会的議論が必要だ」と指摘した。【高木昭午】


<浜岡原発>3号機 冷却水を冷やす海水漏れ 
毎日新聞 8月29日(月)21時42分配信

 中部電力は29日、浜岡原発3号機(静岡県御前崎市)のタービン建屋地下1階で、冷却水を冷やす海水約3立方メートルが漏えいしたと発表した。放射性物質は含まれていないという。

 中部電によると、27日午前10時20分ごろ、作業員が建屋の床に水がたまっているのを発見した。冷却用の海水を供給する配管の点検中、海水が想定量以上に逆流し、開けていたマンホールからあふれたという。仮設の排水ポンプも用意されていたが、作動させていなかった。

 今後はマンホール下流の弁を閉めるなどするという。【三上剛輝】


台風10号 福島第1原発は一部作業中止も
産経新聞 8月29日(月)20時15分配信

 台風10号上陸が予想される東北地方では29日、各地で30日の休校やイベント中止が決まり、自治体が最大級の警戒を呼び掛けた。

 東京電力は29日、廃炉作業中の福島第1原発について、資機材の固定などの対策を進めるとともに、30日に予定している作業の一部を中止することを決めた。福島県は東電に対し、風雨対策に万全を期すよう要請した。

 東電によると、鉄柱や電気ケーブルなどの資機材をロープで束ねるなどして固定したほか、重機のアーム部分を倒すなどして強風に備えた。30日は風や波の影響が想定される屋外の高所作業や、海上の輸送やサンプリングを中止する。

 また、汚染された地下水が増水で港湾へ流出するのを防ぐため、敷地内の井戸から地下水をくみ上げるポンプの設定値を変更、くみ上げ量を増やして対応する。


<福島原発事故>燃料デブリの県外処分を申し入れ 県知事ら
毎日新聞 8月29日(月)19時40分配信

 東京電力福島第1原発がある福島県と原発周辺13市町村の首長は29日、世耕弘成経済産業相に対し、福島第1原発の事故で溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)や使用済み核燃料を取り出した後、県外で処分するよう求める申し入れ書を提出した。

 この日は内堀雅雄知事らが世耕経産相と会談。内堀知事は県外処分を「復興や再生に欠かせない」と述べ、同原発が立地する大熊町の渡辺利綱町長も「放射性廃棄物が敷地内に長期間保管されることのないようお願いする」と念を押した。これに対し、世耕経産相は「処分が適切に行われるよう最後まで責任を持って対応する」と述べるにとどめた。【岡田英】


放射性廃棄物、県外で処分を=福島第1で経産相に要望―内堀知事ら
時事通信 8月29日(月)18時56分配信

 福島県の内堀雅雄知事と県内市町村の首長らが29日、東京都千代田区の経済産業省を訪れ、世耕弘成経産相と会談した。

 同知事らは、東京電力福島第1原発事故で溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の安全で確実な取り出しや、燃料デブリ、使用済み燃料など放射性廃棄物の県外での処分を求める要望書を提出した。

 要望書は、内堀知事と大熊町、双葉町、浪江町など県内13市町村長の連名。知事は会談で「いずれも福島県、特に避難区域の市町村が復興、再生を前に進めるために欠くことができない重要な要望だ」と訴えた。


復興支え5年、仮設食堂が幕…岩手・大槌
読売新聞 8月29日(月)15時43分配信

 東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手県大槌町で5年間にわたり、住民やボランティア、復興工事作業員らに愛されたプレハブ仮設食堂「よってったんせぇ」(同町吉里吉里)が今月末で閉店する。

 地元女性たちが起業し、震災から5か月後、町内のプレハブ仮設で最も早く開店した「憩いの場」の閉幕に、全国から多くの惜しむ声が上がっている。

 「今日も暑いねぇ。かき氷ちょうだい。カレーも」「はいよぉ。イチゴでいい?」。調理場からカウンター越しに常連客と掛け合う芳賀紀子店長(39)は5年間、店に立ち続けた看板娘だ。津波で自宅は全壊し、今も仮設住宅で暮らすが、「5年で店の前の景色も変わった。最初は『働かなくちゃ』と始めたけど、店があったから前を向けた。全国に友達も出来たしね」と笑顔で振り返る。

 震災直後、町にはがれきが山積みだった。「みんな下を向いて、会話も聞こえない。とにかく人が立ち止まれる『居場所』を作りたかった」と語るのは、店の発起人で、店の運営団体「マリンマザーズきりきり」の芳賀カンナ事務局長(48)。震災から2か月後に店の構想を思い立ち、商店街だった通りの一角にプレハブ小屋を建て、地元女性6人で2011年8月に開業した。

 ウッドデッキに机とイスを並べ、ドアも窓もない空間は浜辺の「海の家」を連想させる。開店直後は町にほとんど店はなく、1日100人以上が訪れ、店外のがれきに座ってラーメンをすする人もいたほどだ。カレー350円など「毎日通える価格」を心がけ、地元特産のワカメを練り込んだ手作りかりんとうも土産品として定着した。ラーメン、焼きそば、カレーから始まったメニューは、ワカメと魚介が入ったスープカレーなど25種類近くに増え、多くの人に愛された店の歴史を物語る。

 震災ボランティアで町を訪れる度に通う明治学院大学4年の女性(22)は「店と外の仕切りがないので道路越しに住民の方とおしゃべりもできる。本当にあたたかい場所」と語り、近くの復興工事現場で働く50歳代の男性は「安くてうまい。ここに来るのが昼の楽しみだったのに」と惜しむ。

 芳賀事務局長は「一面がれきだった町から、盛り土をして家も建ち始めた。『人が集える居場所作り』という当初の目的は、皆さんに支えられて果たすことができた。閉店は後ろ向きではなく、一つの区切り。いつかまたみんなで、町を元気にする活動をしたい」と感謝と夢を語った。

 営業は31日まで。29日は定休日。営業は昼のみ。(柿沼衣里)


菅義偉官房長官「核燃サイクル推進は基本方針」 「もんじゅ廃炉含め検討」の一部報道受け
産経新聞 8月29日(月)13時42分配信

 菅義偉官房長官は29日午前の記者会見で、高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について、政府が廃炉を含めて検討しているとの一部報道に関し、「仮定の話について答えることはできない」とした上で、「エネルギー基本計画で閣議決定した通り、(もんじゅが中核施設として位置づけられている)核燃料サイクルの推進を基本方針としていることに変わりはない」と強調した。

 菅氏はまた、今後10年間で追加支出が約6千億円に達する見込みとの報道内容について、「報道の数値は承知していない。もんじゅについては文部科学省と関係省庁、機関が連携し、政府としての対応を検討している。私の下に(検討の)チームはまったくない」と述べた。


被災した空自松島基地、「ブルーインパルス」が復興のフライト
THE PAGE 8月29日(月)11時38分配信

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編隊飛行を披露するブルーインパルス(撮影:小山英之)

 航空自衛隊は28日、宮城県東松島市の松島基地で復興感謝祭を開催し、招待客ら9000人が同基地所属の曲技飛行隊「ブルーインパルス」などのフライトを楽しみました。松島基地は2011年3月11日の東日本大震災で、津波の被害を受けて大きな被害を被ったため、大規模な航空イベントを開催するのは2010年の航空祭以来約6年ぶりとなりました。

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松島海岸がかすかに見える滑走路を離陸するT-4ブルーインパルス(撮影:小山英之)

 当日は雲が広がる空となったものの、同基地所属のF-2戦闘機の飛行展示の他、仙台市消防航空隊のヘリコプターや海上保安庁の機体もフライトを実施。また、松島基地のクラブ活動として行われている、ブルーインパルスを模した改造バイクによる「ブルーインパルスジュニア」による地上展示ショーも人気を集めていました。

 クライマックスを務めたブルーインパルスは、美しい編隊飛行を中心としたプログラムの最後に、初披露の新課目「フェニックス・ローパス」を披露して会場を湧かせました。

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フライト後に記念撮影を行うブルーインパルスのパイロット(撮影:小山英之)

松島基地のブルーインパルスって?
 松島基地には第11飛行隊「ブルーインパルス」のほか、F-2戦闘機の訓練を行う第21飛行隊、ヘリコプターを使って救難活動を行う松島救難隊が所属しています。東日本大震災では九州新幹線開業の祝賀飛行のために松島基地を離れていたブルーインパルスを除き、基地内の航空機は壊滅的被害を受けました。

 震災後、基地の復旧までブルーインパルスは福岡県の芦屋基地へ、第21飛行隊は青森県の三沢基地への一時移転を余儀なくされます。松島基地は被災後、4日で滑走路を復旧した上で災害派遣活動の際は物資輸送の拠点として活躍。

 その後は被害施設や修復可能な機体の復旧とともに、津波対策のために格納庫や駐機場を約4メートル嵩上げする工事や防波堤を設置する工事を実施してきました。2013年にはブルーインパルスが、今年3月には第21飛行隊が基地へ帰還しています。


東日本大震災2000日 被災地に咲け「あいりちゃん」
産経新聞 8月29日(月)7時55分配信

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愛梨ちゃんら園児5人がバスの中で亡くなった現場で遺品を捜す自衛隊員と母親ら=平成23年6月17日、宮城県石巻市(栗橋隆悦撮影)(写真:産経新聞)

 ■園児犠牲の津波バス火災現場の花を商標登録

 ■「娘の生きた証し。風化防げればうれしい」

 東日本大震災で亡くなった宮城県石巻市の幼稚園児、佐藤愛梨ちゃん=当時(6)=が犠牲になった現場に咲いた名もなき花が、「あいりちゃん」の名称で商標登録されることが決まった。これを記念して9月9日、仙台市泉区の東北生活文化大高で、追悼のフラワーアートイベントが開かれる。

 愛梨ちゃんは通園バスで帰宅する途中、石巻市南浜地区で津波に遭った。バスが炎上し、他の園児4人とともに命を落とした。現場一帯は平成30年度までに復興祈念公園として整備され、現在、かさ上げ工事が進んでいる。

 花は震災から4年後の昨年5月、現場の道端に群生しているのが見つかった。フランス菊の一種とみられ、白い花を咲かせる。遺族の支援者で芸術家の菅原淳一さん(52)が1輪を持ち帰り、同県利府町の自宅で栽培。今年春に再び開花した。菅原さんは「花は愛梨ちゃんの分身。彼女の名で商標化し、生きた証しを残そう」と特許庁に商標登録を出願し、承認を得た。花は種が取れ、水素水を使った培養法で株を増やしている。

 イベントは東北生活文化大高の生徒と東北生活文化大の学生が菅原さんらの取り組みに共鳴して企画された。校内の花壇に花「あいりちゃん」を植え、周りに「カプセルシード」と呼ばれる工作物を差し込んで一体的な芸術作品にする。カプセルシードの中には字を書き込める紙が入り、追悼メッセージを記入する。菅原さんらの取り組みは「アイリンブループロジェクト」と名付けられ、「花の里親普及運動」として全国の賛同者に種分けし、植栽の輪を広げる。復興祈念公園にも植える計画だ。愛梨ちゃんと遺族を主人公にする短編映画を制作する計画も進行している。

 愛梨ちゃんの母、美香さん(41)は「娘の生存証明を残す活動の輪が高校生、大学生にも広がり、ありがたいの一言。震災の風化を防ぐ一助にもなってくれればなおうれしい」と話している。

 活動の問い合わせは菅原さん(電)080・3198・3874。


<埋設図不備>新築の下に汚染土 福島の会社員「市に責任」
毎日新聞 8月29日(月)7時30分配信

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汚染土を取り出す作業中の大槻さん宅。中央上は玄関ポーチ、右上の雨どい辺りは浴室で、それらの下に汚染土入りのフレコンバッグが潜り込んでおり、取り出すことができなかった=福島市内で2015年10月21日、大槻さん提供

 「いいかげんな図なら無い方がまし」。東京電力福島第1原発事故に伴う住宅除染を巡り、福島市が作製した汚染土埋設場所の見取り図が誤っていたため汚染土の上に自宅を新築してしまった会社員は怒りをあらわにした。市は今も責任を認めず、汚染土除去のめどは立っていない。【日野行介】

 福島市の会社員、大槻真さん(37)夫妻は2013年11月、JR福島駅から北2キロほどの約300平方メートルの更地を買った。敷地内に汚染土が埋まっているのは織り込み済みだったが、原発事故の避難者による住宅購入の影響で不動産価格が上昇する中、比較的安いのが魅力だったという。

 前の土地所有者から市の文書「モニタリング票」を渡され、そこには除染前後の放射線量の測定値とともに埋設場所の見取り図が添付されていた。その埋設場所を外し、自宅を新築。土地より建設費用がかさんで30年の住宅ローンを組んだが、ようやく手に入れたマイホームだった。

 暗転したのは昨年10月。汚染土回収のため市の委託業者が敷地内を掘り返すと、汚染土を詰めたフレコンバッグが北東部の玄関ポーチや風呂場の下に入り込んでいた。

 見取り図の埋設場所とずれており、市に抗議すると「モニタリング票は除染による線量低減を伝えるもので、見取り図は目安に過ぎない」と取り合おうとしなかった。妻は一時、心労で体調を崩したという。

 夫妻は納得できず、除染業者が撮影した作業写真などを個人情報開示請求で入手できないか考えた。

 市は「除染は前の所有者の時で(夫妻は)当事者ではなく請求権がない」と拒否。それでも人づてに野党の国会議員に頼んで今春の国会で取り上げられると、市は一転して請求を認めた。

 夫妻は5月10日、写真などの開示を受けた。これで全資料かと問われた市の担当者は少し言いよどんだ後、「(別途、汚染土の)保管届け出書がある」と明かした。

 驚いた夫妻は再び情報開示を請求。2週間後に開示された書類の中に、別の見取り図があった。そこには、最初の図にはなかった埋設場所の寸法が記されていた。二つの図を重ねると、寸法の入った図の埋設場所は寸法のない図より敷地の中央寄り(建物寄り)にずれていた。

 2枚の見取り図について市は「それぞれ環境省の除染ガイドラインと放射性物質汚染対処特別措置法に基づくもので根拠が異なる」と説明。最初の図の誤りは認めたが責任は認めず、「建設業者が連絡してくれれば」と責任転嫁のような発言をしているという。また「早く運び出したい」としながら具体策は示していない。

 夫妻は「責任を認めて謝るどころか敷地内の状況を調べようともせず、情報開示にも後ろ向きで、極めて不誠実だ」と憤っている。

 ◇短期保管前提、図面の規定なく

 汚染土の現場保管を巡り福島市が寸法のない見取り図を住民に渡していたのは、環境省の除染ガイドラインが短期保管を前提に図面の作製を規定していないことも大きな要因の一つとみられる。

 除染により福島県内で生じる汚染土は最大2200万立方メートルと推計され、国は双葉、大熊両町に整備している中間貯蔵施設に運び込む予定だ。現場保管や仮置き場での保管は3年程度としていたが、中間貯蔵施設は地権者の反発などで整備が遅れ、現場保管などは長期化している。このため除染済みの土地への住宅建設に向け、建設業者などから埋設場所の問い合わせや詳細な図面の請求が増加しているという。

 だが、環境省のガイドラインは除染前後の線量測定を自治体に求めるだけで、作図を含めて土地所有者への通知規定がなく、自治体の対応はばらばらだ。福島市は毎日新聞の取材後、ようやく寸法入りの図への切り替えを検討し始めた。

 一方、福島県内のある自治体は、保管の長期化を予測し、埋設場所を明確に示した方がいいと考え、当初から寸法入りの図を住民に渡していたという。自治体がどれだけ住民目線で対応を考えているかも問われている。【日野行介】


<汚染土埋設図>住民配布用に寸法なく 福島市
毎日新聞 8月29日(月)7時20分配信

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福島市が保管していた寸法の入った見取り図(左)と、土地所有者に渡した見取り図。庭(3)は放射線の測定地。左側の図では埋設場所が南西側に寄っている=日野行介撮影

 東京電力福島第1原発事故に伴う住宅除染で出た汚染土を現場保管した際、福島市が住民に渡す見取り図に埋設場所の寸法が記されていないことが分かった。この図を基に土地の購入者が自宅を新築後、建物の下に汚染土の塊があることが判明。寸法のない見取り図は既に約6万6000点が交付されており、汚染土の現場保管が長引く中、同様の事態が生じる恐れが出てきた。

 福島県の住宅除染では福島など5市村が主に現場で保管し、他の自治体は主に仮置き場で保管。5市村のうち福島市だけは全て寸法のない見取り図を土地所有者に渡し、他は寸法入りの図を渡すなどしていた。見取り図は通常、土地取引の際に旧所有者から購入者に渡される。

 福島市の会社員は2013年11月、市内の除染済みの土地約300平方メートルを購入。埋設場所の見取り図と除染前後の放射線量を記した市の文書「モニタリング票」を旧所有者から引き継いだ。会社員は14年9月、見取り図に基づいて敷地北東部にある埋設場所を避けて自宅を新築した。

 一方、市は仮置き場を設置した地区ごとに、現場保管している汚染土を搬出。このため15年10月、会社員宅の敷地を掘り起こすと、汚染土が入ったフレコンバッグ6個(計6立方メートル)が建物の北東部の下に入り込んでいることが判明した。建物が傾く恐れから、4個は今も搬出できていない。

 会社員が今年5月、この土地の除染について情報開示請求すると、寸法の入った別の見取り図が開示された。この図の埋設場所は、寸法のない見取り図より南西側(中央側)に数十センチ寄っていた。会社員によると、実際の埋設場所はさらに中央に寄っているという。

 市の担当者は寸法のない図について、環境省の除染ガイドラインに基づき線量を示すのが目的で、埋設場所はあくまで目安と説明。一方、寸法入りの図は放射性物質汚染対処特別措置法に基づき保管場所を記録するため作製が義務づけられ、根拠が違うとしている。

 市の担当者は取材に「短期間での搬出が前提で、ここまで長引き土地取引や建物建設に至るとは思わなかった」と説明。交付予定の約2万6000点の図を寸法入りに切り替えることを検討し、交付済みの図は不正確と周知することも考えるとしている。【日野行介】


負担額4兆2000億円超す=福島原発事故で国民転嫁―除染・廃棄物費用など
時事通信 8月29日(月)7時16分配信

 東京電力福島第1原発事故で掛かる除染や廃炉、損害賠償などの費用のうち、国民の負担額が2015年度末までに4兆2660億円を超えたことが28日、分かった。

 日本の人口で割ると、1人3万3000円余り。東電は政府にさらなる支援を求めており、今後も拡大する見通しだ。

 時事通信は15年度までの復興特別会計の決算状況などを精査。原子力災害関連予算の累計執行額や東電など電力7社が電気料金の値上げ分に含めて賠償に回す一般負担金などを集計した。

 その結果、除染や汚染廃棄物の処理、汚染土などの中間貯蔵施設の費用に計2兆3379億円支出されたことが判明。政府が原子力損害賠償・廃炉等支援機構などを通じて立て替えている。

 除染や汚染廃棄物処理の費用は最終的に同機構が保有する東電株の売却益が充てられる計画。東電株の取得に際して金融機関が行った融資には政府保証が付き、株価低迷などで返済が焦げ付けば税金で穴埋めされる仕組みだ。

 政府は東電株の売却益を約2兆5000億円と見込むが、株価の大幅上昇が必要な上、環境省は今年度中に除染費用などの累計額がその額を上回る可能性があるとみている。

 中間貯蔵施設の費用にはエネルギー特別会計から計約1兆1000億円が支出されることになっており、その大本は電源開発促進税で、電気料金に含まれている。

 これ以外に、政府は直接の財政支出で廃炉支援や食べ物の放射能検査、研究開発の拠点整備などを実施。計1兆3818億円が使われた。

 また、東電など電力7社は事故後の電気料金値上げで、既に一般負担金分として少なくとも3270億円を上乗せ。さらに、東電は汚染水処理装置の保守管理費や賠償相談のコールセンター運営費などで2193億円以上も消費者に転嫁した。


ブルーインパルス、華麗に飛ぶ…「航空祭」復活
読売新聞 8月28日(日)20時5分配信

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上空を飛ぶブルーインパルスを見上げる多くの来場者(28日午後、宮城県東松島市の航空自衛隊松島基地で)=冨田大介撮影

 東日本大震災で被災した航空自衛隊松島基地(宮城県東松島市)で28日、「復興感謝イベント」が開催された。

 曲技飛行隊「ブルーインパルス」が市民らにアクロバット飛行などを披露し、震災後に中断してきた「航空祭」が事実上復活した。

 航空祭は約8万人の家族連れらが訪れる夏休み恒例のイベントだった。津波で滑走路や戦闘機などが被害を受け、2011年以降は開催が見送られてきた。

 沿岸部ではまだ復旧工事が続いているため、今年は1万人に限定して抽選で招待。見せ場の曲技飛行で6機が華麗に直線や弧をスモークで描くと、大きな歓声が上がった。家族と初めて訪れた東松島市の小学6年の男児(12)は「次々に演目を決めてかっこよかった」と話した。


震災後初の航空ショー=被災の空自松島基地で―宮城
時事通信 8月28日(日)16時57分配信

 東日本大震災で被災した航空自衛隊松島基地(宮城県東松島市)で28日、震災後初となる航空ショーが開催された。

 抽選で選ばれた約1万人が、曲技飛行チーム「ブルーインパルス」が大空に飛行機雲で描き出す模様に見入っていた。

 地元から子ども連れで来た木村裕二さん(35)は「お祭りの雰囲気の中で見るブルーインパルスは一味違う。大人も子どももみんな楽しそうで、希望を与えてもらった」と話した。

 松島基地は2011年、震災の津波で基地が浸水。ブルーインパルスやF2戦闘機などが一時、県外の別の基地に拠点を移し、ショーも10年を最後に中断していた。今年3月までに所属機が帰還し、震災前の体制に戻ったため復活した。


松島基地で行われた航空ショー
時事通信 8月28日(日)16時11分配信

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東日本大震災で被災した航空自衛隊松島基地で、6年ぶりに開催された航空ショー。親子連れなど約1万人が訪れ、ブルーインパルスの曲技飛行に見入っていた=28日午後、宮城県東松島市


大飯原発で防災訓練=住民1100人参加―福井
時事通信 8月28日(日)10時25分配信

 福井県は28日、関西電力大飯原発(同県おおい町)で重大事故が起きたと想定し、原子力防災訓練を行った。

 政府や県内の関係市町など約100機関約1000人が参加。住民約1100人も屋内待避や県内避難を実施し、事故時の対応手順を確認した。

 政府と福井、滋賀、京都3府県などは27日、関電高浜原発(福井県高浜町)の重大事故を想定した広域避難訓練を実施。福井県から他県に避難する訓練を初めて行った。一方、大飯原発を対象とした広域避難計画はまだ策定されていないため、今回は県内避難のみ実施した。


栃木、埼玉で震度3
時事通信 8月27日(土)23時1分配信

 27日午後10時46分ごろ、茨城県南部を震源とする地震があり、栃木、埼玉両県で震度3の揺れを観測した。

 気象庁によると、震源の深さは約50キロ。地震の規模(マグニチュード)は4.1と推定される。主な各地の震度は次の通り。

 震度3=宇都宮市、埼玉県熊谷市
 震度2=栃木県日光市、さいたま市北区、水戸市、前橋市、千葉県野田市。


栃木、埼玉で震度3 震源地は茨城県南部
産経新聞 8月27日(土)23時0分配信

 27日午後10時46分ごろ、栃木県南部と埼玉県北部で震度3の地震があった。気象庁によると、震源地は茨城県南部(北緯36.1度、東経139.9度)で、震源の深さは約50キロ、地震の規模(マグニチュード)は4.1と推定される。この地震による津波の心配はない。

 震度3を観測したのは、宇都宮市、栃木県真岡市、同県下野市、埼玉県熊谷市。


<高浜原発>広域避難訓練、課題残し 市民が注文も
毎日新聞 8月27日(土)22時45分配信

 関西電力高浜原発(福井県高浜町)での過酷事故を想定し、半径30キロ圏内の住民らが県外に避難する初の広域避難訓練が27日あり、福井、京都の両府県の住民のほか、近隣の滋賀県や受け入れ先の兵庫県、国など約150機関の関係者ら計約9000人が参加した。けが人や大きなトラブルはなかったが、悪天候で訓練の一部が中止となるなど課題も残った。

 訓練終了後、内閣府の担当者は「訓練の教訓や多くの課題を検証し、緊急時対応のさらなる改善につなげたい」と講評した。

 訓練では、天候不順のため船やヘリコプターの一部の使用が中止された。また、福井県からの避難者が県境を越えて車で移動し、放射線量を測定するスクリーニングを受ける場所となっている京都府綾部市では、市民から「実際の事故の際は、住宅に近づかない方法を考えてほしい」との声も聞かれた。約7000人の県外避難者を受け入れる予定の兵庫県宝塚市では、職員が「本当に事故が発生したら、駐車場も少なく対応できないのでは」と不安視した。

 原発の再稼働には原子力規制委員会の安全審査に合格する必要がある。審査とともに「安全の車の両輪」とされるのが避難計画だが、規制委の審査の対象外で、訓練もほぼ「自治体まかせ」だ。【鳥井真平、山本愛、鈴木健太郎】


<高浜原発>避難訓練に同行…県境越え115キロ 渋滞不安
毎日新聞 8月27日(土)22時2分配信

 関西電力高浜原発(福井県高浜町)の過酷事故を想定した27日の広域避難訓練。原発から30キロ圏(UPZ)に入る毎日新聞小浜通信部(同県小浜市)で勤務する記者も、隣接するおおい町から住民らに同行し、約115キロ離れた兵庫県三田市まで車で移動した。

 午前10時すぎ、小浜市に隣接するおおい町佐分利地区の公民館には、自宅での屋内退避訓練を終えた住民約20人が小雨が降る中、集まった。農業の村松健治さん(76)はヨウ素剤の受け取り訓練をした後、バスに乗車。最寄りの大飯高浜インターチェンジ(IC)から舞鶴若狭道を西に向かい、記者も後方を自家用車で追った。土曜の朝で他の車はほとんど無く、バスは時速約70キロで快調に走ったが、事故発生時には多くの住民が乗用車で避難するとみられる。片側1車線のため、一度道路に入り渋滞になれば10キロ以上先の舞鶴東IC(京都府舞鶴市)まで出られない。山あいでトンネルも多く、地震時には落石などが心配だ。

 40分ほどで京都府綾部市のあやべ球場駐車場に到着。放射性物質の付着を調べるスクリーニングをし、陸上自衛隊によるバスの除染作業があった。1台につき8分ほどかかり、多くの車が集まれば、ここでも渋滞が起こりそうだ。

 正午すぎ、避難中継地の兵庫県丹波市の丹波の森公苑に到着。村松さんは「バスに乗ったままの避難は2、3時間が限界。腰が痛い」とつらそうだ。

 途中での取材もあり、記者が避難先の兵庫県三田市消防本部に到着したのは午後2時前。先に高浜町から避難していた会社員、森和久さん(50)は「若い人は耐えられるだろうが、高齢者や子供はつらいかもしれない」と話した。

 この日の訓練参加者は比較的元気な住民が多い印象。しかし、対象地域は高齢者や要介護者らも多く、こうした人々をどう安全に避難させるかが課題となりそうだ。【高橋一隆】


高浜原発の事故想定、住民ら初の越境訓練
読売新聞 8月27日(土)21時39分配信

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バスの乗り換え訓練を行う参加者ら(27日午前、兵庫県丹波市で)=田中聡撮影

 関西電力高浜原子力発電所(福井県高浜町)の重大事故を想定した初の県外避難訓練は27日午後、住民らが兵庫県宝塚市などに到着して終わった。

 福井県などが結果を評価する一方、住民からは訓練の実効性などに不安の声も上がった。

 訓練終了後、福井県の西川一誠知事や内閣府の山本哲也・官房審議官らが同県高浜町で記者会見。西川知事は複数の府県と多数の機関が連携した意義を強調した上で「訓練の回数を重ね、防災意識をより高めたい」と語った。

 同町の野瀬豊町長は悪天候でヘリが使えず、急きょバスで移動した点を挙げ「色々な状況に対応できるよう行動計画をさらに練る必要がある」と指摘。原発から5キロ圏内の地域を抱える京都府舞鶴市の多々見良三市長は「住民に県境は関係ない。避難計画では原発の立地自治体と同等の立場で扱ってほしい」と訴えた。


パッキンに亀裂、交換し復旧=伊方原発配管漏れ―四国電
時事通信 8月27日(土)21時39分配信

 四国電力は27日、伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の2次系統水の配管から排水が漏れたトラブルについて、配管のつなぎ目のゴム製パッキンを交換し、復旧したと発表した。

 パッキンに約2センチの亀裂が入っていた。9月7日に予定している営業運転に影響はないという。

 トラブルは26日午後2時すぎに判明。発電用タービンを回すための2次系統水で、不純物を除去する装置の配管から排水が漏れた。四国電は、パッキンに亀裂が入った原因を調査し、再発防止対策を講じるとしている。

 漏れた排水をかぶった純水装置の弁24個についても、動作不良の可能性があるため、取り換える。

 3号機は12日に再稼働。15日に発電と送電を始め、22日に出力100%のフル稼働に入っていた。


<高浜原発>避難訓練 住民「実際の時にうまくいくのか」
毎日新聞 8月27日(土)13時13分配信

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関西電力高浜原発の事故を想定した広域避難訓練で、海上保安庁のヘリに乗り込む住民たち=福井県高浜町で2016年8月27日午前9時31分、久保玲撮影

 ◇孤立予想地区 天候不良で一部のヘリ輸送訓練は取りやめに

 関西電力高浜原発(福井県高浜町)での過酷事故を想定した広域避難訓練は、30キロ圏内にある学校や病院、福祉施設、家庭で、27日午前8時ごろから順次始まり、住民らが真剣な面持ちで参加。「実際の地震発生時にうまくいくのだろうか」との不安の声も聞こえた。

 高浜原発周辺には、道路事情で非常時に孤立する恐れのある地区も多く、ヘリや船も訓練に導入された。内浦半島にある高浜町音海地区は約140人が居住。半島の根元に原発があるため、陸上から避難するのは困難で、ヘリや船を使うしかない。

 「(プロペラの)風に注意してください」

 午前9時半、小雨が降る中、原発の北約1・5キロに位置する関西電力のヘリポートでは、住民と町職員計2人が海上保安庁の隊員の指示を受け、ヘリに乗り込み避難した。

 天候不良のため一部のヘリや船の輸送訓練は取りやめに。同地区で旅館を営む児玉巧さん(69)は「大雨や雪も降る。気候や風土を知る私たちからすれば、避難訓練の実効性は疑問だ」と首をかしげた。

 福井県美浜町役場では午前11時前から、避難住民や車の放射線量を測定するスクリーニングが実施された。

 原発に近い同県小浜市やおおい町から避難した住民が乗るバスや乗用車が続々と到着。放射線量を測定する「ゲート型モニター」を通過し、検査を受けた。一部の参加者は、放射線が検出された想定で、車から降ろされ、追加の検査を受けた。スクリーニングを受けた同県若狭町の介護士の橋本朋美さん(53)は「今回はスムーズだったが、実際にはもっと多くの人が避難するはず。バスが手配できるか不安だ」と話した。

 原発周辺には迂回(うかい)路のない場所も多く、道路が地震による土砂災害で封鎖されると避難に支障が出る。原発の西約5キロの高浜町宮尾地区では、倒木で県道が通行できなくなる複合災害を想定し、陸上自衛隊が障害物を排除する訓練を実施。隊員らが午前9時すぎから、道路脇の崖の前でパワーショベルを使い木の枝を除去した。

 自衛隊の担当者は「順調に訓練できたが、実際には重機が現場に入れない状況も考えられる。車両の誘導に人員を割く必要性も感じた。迅速に対応できるよう備えたい」と話した。【立野将弘、高橋一隆、竹内望】


高浜原発で防災訓練=住民7千人参加、初の県外避難も
時事通信 8月27日(土)11時37分配信

 関西電力高浜原発(福井県高浜町)で重大事故が起きたと想定し、政府と福井、滋賀、京都3府県などは27日、合同で原子力防災訓練を実施した。

 関係機関のほか福井、京都の住民約7100人が参加し、福井から約240人が兵庫県内に避難した。政府は昨年12月、高浜原発の広域避難計画を了承しており、訓練で計画の実効性を検証した。福井からの県外避難訓練は初めて。

 訓練は、若狭湾沖で発生した震度6弱以上の地震で高浜原発3号機の全交流電源が失われ、放射性物質が放出されたと想定した。

 原発5キロ圏の高浜町の住民は県内外に避難。子どもを含む約155人がマイカーとバスで舞鶴若狭自動車道を通って兵庫県宝塚市などを目指した。陸上自衛隊の大型ヘリで住民約20人を輸送する予定だったが、視界不良のため中止となった。5~30キロ圏の約85人は兵庫県の三田市と丹波市に逃れ、京都府では5市町約450人が府内に避難した。

 丹波市には各避難所行きのバスに乗り換える中継所を設け、効率的な避難ができるか確認。福井県美浜町役場のスクリーニング場所では、関電社員らが住民を乗せた大型バスや人体に放射性物質が付着していないか調べた。住民役で参加した福井県小浜市職員の野瀬昌寿さん(46)は国道を使い、約1時間10分で検査場所に到着。「訓練なのですんなり来たが、実際はここにたどり着くのに1日かかるのでは」と漏らした。

 避難計画が必要な高浜原発の30キロ圏には福井など3府県が含まれ、約18万人が生活する。高浜3、4号機は広域避難訓練を行わないまま今年1~2月に再稼働したが、大津地裁の仮処分決定で停止している。


<高浜原発>「実効性があるのか」目的に広域避難訓練
毎日新聞 8月27日(土)11時16分配信

 ◇過酷事故想定し住民ら計9000人が参加

 関西電力高浜原発(福井県高浜町)での過酷事故を想定し、原発から半径30キロ圏内に入る住民らが参加して27日行われた初の広域避難訓練。この日の訓練は、高浜原発で重大事故が起きた場合に備え、広域避難計画に実効性があるのかどうかを検証するのが目的だ。一方で高浜原発3、4号機は司法判断で停止中で、当面の再稼働は見通せない状況となっている。

 原子力規制委員会の新規制基準の安全審査に初めて合格したのは九州電力川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県)。高浜3、4号機は昨年2月に2例目の合格となった。今年1、2月に再稼働したが、4号機はトラブルで緊急停止。さらに3月、大津地裁が「安全性が確保されていることについて(関電は)説明を尽くしていない」として運転差し止めの仮処分を決定した。異議審でも決定は変わらず、運転できない状態が続いている。

 関電は7月、仮処分決定の取り消しを求め、大阪高裁に保全抗告を申し立てた。一方で関電は運転停止が長期化すると判断し、4号機の原子炉から核燃料を取り出し、続いて3号機の燃料取り出しも予定している。いったん燃料を取り出すと、3、4号機に燃料を装着するには数日かかる。【鳥井真平】

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