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2016年7月 5日 (火)

バングラデシュ・ダッカでテロ集団が飲食店襲撃、外国人ら20人以上を人質 日本人1人救出7人死亡 ISが犯行声明・11

バングラデシュの首都ダッカで1日夜(日本時間2日未明)、武装した集団が大使館が集まる地区にある飲食店を襲撃し、店内の日本人を含む外国人ら20人以上を人質に取って立てこもった。

特殊部隊約100人が発生から10時間後の2日朝(同午前)、店内に突入し、人質14人を救出、実行犯6人を射殺した。また警官ら少なくとも2人が死亡、30人以上が負傷した。イスラム過激派テロ組織IS(イスラム国)は犯行声明を出し、この襲撃で20人以上を殺害したと主張。一方、国際テロ組織アルカイダ系の武装勢力も犯行声明を出している。

この事件に巻き込まれた国際協力機構(JICA)に関係する日本人8人のうち1人は救出されたが、政府は2日夜、残る7人は死亡が確認されたと発表した。

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リンク:「無念さ思い、言葉ない」=無言の帰国で―JICA - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ダッカ襲撃現場付近の検問所 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:人質を誤射、実行犯と発表か=犯行集団は6人? ―バングラテロ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<バングラテロ>JR東社長「ご冥福を…」旧国鉄職員犠牲に - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<バングラテロ>ODA技術者の安全対策を強化へ 外務省 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:バングラデシュの「裕福な聖戦主義戦士」を探して - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ジェトロ、バングラ目指す企業向けセミナー延期 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ダッカ人質テロ 開発関係者の安全保護のため「安全対策会議」立ち上げへ 外務省とJICA - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:バングラテロの遺族らに弔慰金を支給の方針 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:バングラデシュ人質事件、日本はこれから何ができるのか? - 冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ 新時代 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ODA安全確保で対策会議=バングラ事件受け外務省 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:バングラデシュで高まっていたテロの脅威 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:両陛下、遺族にお悔やみ伝達 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:与党幹部、息子の関与に「衝撃」=ダッカ襲撃テロ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:テロ実行犯の2人、過激思想はネットで感化か - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:飲食店襲撃事件の実行犯とされる5人 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:遺族に200万円支給へ=法施行前も「特別弔慰金」―政府 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:過激派6人の行方追う=反テロ法違反で実行犯ら訴追へ―バングラ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:連日の大規模テロ、ISISの戦略に変化 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:親日国でも日本人は“異教徒” テロ危険な「ホテル」「空港」「リゾート地」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「私の息子ではない」 ダッカ襲撃実行犯の父親、取材で涙 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ダッカ人質テロ 犠牲者の遺体、聖マリアンナ医科大に到着 司法解剖へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:バングラ進出セミナー延期=テロ事件受けジェトロ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:バングラデシュ襲撃、一部容疑者は裕福な家出身のエリート - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:政府、テロ犠牲者7人の氏名を公表 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「テロリストに怒り」=遺体到着でコンサル幹部―ダッカテロ事件 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<バングラテロ>政府が犠牲者の氏名公表 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ダッカ人質テロ 両陛下、遺族らにお悔やみ、お見舞いのお気持ち - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ダッカ人質テロ 下平さん遺族「突然の別れまだ信じられない」「娘に誇りを持っている」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ダッカ人質テロ 政府、犠牲7人の遺族に弔慰金支給へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:恐怖のバングラ・テロ、外国人を選別、コーラン暗誦を要求 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「ユニクロ」ダッカ襲撃テロ受けて従業員の渡航禁止、駐在員には自宅待機指示 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「何に憤りぶつければ」=遺族ら無念の帰国―ダッカテロ事件 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:バングラ「人質」にテロ協力者か…1人逮捕 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

「無念さ思い、言葉ない」=無言の帰国で―JICA
時事通信 7月5日(火)20時14分配信

 バングラデシュのテロ事件で犠牲になった日本人7人の遺体が帰国した5日、国際協力機構(JICA)は北岡伸一理事長名で「改めて亡くなられた方々の無念さを思うと言葉がありません」などとするコメントを出した。

 コメントは「被害に遭われた方々の国際協力への志を継ぎ、支援を継続していきたい」と表明。一方、「安全対策について全面的に再検討する」としている。


ダッカ襲撃現場付近の検問所
時事通信 7月5日(火)20時9分配信

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5日、バングラデシュ首都ダッカの襲撃事件現場付近で、検問所に立つ警察官。


人質を誤射、実行犯と発表か=犯行集団は6人? ―バングラテロ
時事通信 7月5日(火)19時57分配信

 【ダッカ時事】バングラデシュ警察は5日、首都ダッカの飲食店襲撃事件で特殊部隊に射殺された「実行犯」6人の中に、人質の男性1人が含まれていた可能性があると明らかにした。

 ロイター通信が報じた。

 警察は事件後に1人の身柄を拘束し、実行犯は計7人だったと発表。だが、誤射が事実であれば、事件の実行犯は6人に訂正されることになる。

 報道によれば、特殊部隊は突入作戦の際、飲食店でピザ職人として働いていた男性を実行犯と誤って認識し、射殺したとみられる。

 事件発生後に犯行声明を出した過激派組織「イスラム国」(IS)は実行犯5人の写真を公表したが、誤って射殺された男性とみられる人物は含まれていなかった。写真の5人の身元が明らかになりつつある中、警察が残る1人の身元を明らかにしないことに疑問の声も上がっていた。


<バングラテロ>JR東社長「ご冥福を…」旧国鉄職員犠牲に
毎日新聞 7月5日(火)19時44分配信

 バングラデシュ人質テロ事件の犠牲者の中には、旧国鉄職員2人が含まれていた。JR東日本の冨田哲郎社長は5日の定例記者会見で「海外に鉄道技術を普及するために努力をしてこられた。ご冥福を祈ります」と述べた。

 JR東によると、亡くなった田中宏さん(80)と橋本秀樹さん(65)は旧国鉄に入り、共に技術畑を歩んだ。1987年の分割民営化後、田中さんは他の民間企業に転職し、橋本さんはJR東で鉄道網の改良工事などに取り組んできた。

 橋本さんは今年3月までJR東の関連会社に勤務しており、冨田社長は「鉄道マン、技術屋としてのプライドを持ち、部下の育成に熱意を持っていた」と悼んだ。【高橋昌紀】


<バングラテロ>ODA技術者の安全対策を強化へ 外務省
毎日新聞 7月5日(火)19時39分配信

 岸田文雄外相は5日、政府開発援助(ODA)に従事する民間企業社員らの安全対策を考える「国際協力事業安全対策会議」の設置を省内に指示した。バングラデシュの首都ダッカで発生した人質テロ事件を受け、事業を委託した民間企業社員の安全管理対策を強化する必要があると判断した。8月までに具体策を取りまとめる。

 ODAはアジア・アフリカなど多くの開発途上国で、技術協力や有償・無償の資金協力で事業を実施している。現地では、政府や独立行政法人である国際協力機構(JICA)の職員だけでなく、委託先のコンサルタントや工事を行う建設業者など、民間企業の社員も参加する。

 ダッカのテロで犠牲になったのは、いずれも円借款事業に関連して現地に派遣された建設コンサルタント会社の関係者。こうした請負業者の安全対策や、現地の治安情報の共有に向けた具体策を検討する。

 対策会議は外務省とJICA関係者らで構成。岸田氏は記者団に「官民多くの関係者がチームを作るODAは、中小企業の参加も多いのが特色だ。どういった工夫や取り組みが必要か、議論する」と述べた。【前田洋平】


バングラデシュの「裕福な聖戦主義戦士」を探して
BBC News 7月5日(火)19時6分配信

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バングラデシュの「裕福な聖戦主義戦士」を探して

サンジョイ・マジュムダー、BBCニュース、デリー

「思いつきの犯行じゃありません。男たちは訓練され、どうしたら恐怖を植え付けられるか、はっきり理解していました」――。

バングラデシュの首都ダッカで1日夜に襲撃されたカフェ「ホーリー」のオーナーを、シャハナ・シディキさんは知っていた。事件が夜を通して進展する間、シディキさんは友人のオーナーたちと連絡を取り続け、恐ろしい事態の一部始終を知らされていた。

では、バングラデシュで起きた最悪の武装事件は、いったいどういう男たちが起こしたのか。

全員がバングラデシュ人だったが、国中の注目を集めているのはその経歴だ。

全員が裕福な家庭出身で、国内で最高峰の学校や大学で学んでいた。

救出された人質の一部によると、男たちは整った身なりで英語を話していた。

ニブラス・イスラム容疑者のフェイスブック・アカウントには、友人と撮った写真がたくさん投稿されている。ボリウッド女優と会った時の写真まである。

「ロハン・イムティアズ」と身元を特定された容疑者は、「ダッカのイートン」と呼ばれる、バングラデシュでトップクラスの私立高スコラスティカの出身だった。

父親のイムティアズ・カーン氏は、与党・アワミ同盟の政治家だ。

ロハン容疑者は昨年12月に姿を消し、カーン氏は1カ月後に捜索願を警察に出している。

カーン氏はBBCに「呆然としている。言葉もない。息子がそのような方向に傾いているなどと示すものは、本もなにも、家にはなかった」と話した。

自分の息子がどのように過激主義に走ったのか、まだよく分からないとカーン氏は言う。

「インターネットでかもしれない」

容疑者たちは表面上は、同じようなエリート家庭出身者の多くに共通する、普通の暮らしをしていたようだ。

1人はサッカーをするのが好きで、もう1人は音楽を聴くのが趣味。別の1人は夜中に友人たちとダッカ市内を車で走るのが好きだった。

しかしある時点で全員が別人のようになり、人との接触を避けるようになり、やがて世間の前から姿を消した。

ノースサウス大学はバングラデシュ初の私立大学で、緑の多い閑静な住宅地にある。

ニブラル・イスラム容疑者はここに通っていた。

色々と聞きまわった挙句、ついにひとり、当時の彼を知っていたという人にたどりついた。取材に応じてはくれたが電話のみで、匿名が条件だった。

「キャンパスで見かけました。学食でも何度か会いました」とこの人は言う。

容疑者がどういう人だったか尋ねると「ごくごく普通で、ほかと全然変わりません」という返事が返ってきた。

学生に直接接触し勧誘するイスラム過激主義の組織がいくつかあるのだと、取材相手は説明してくれた。

「最初はなんていうことのない感じで、よくお祈りするかとかそういうことを質問してくる」

学生がこれに反応すると、次には読み物を与えられ、勉強会に誘われる。

「そのうち、こう言われるんです。『今の君は本当の意味で生きていない。聖戦に参加しなさい』と。洗脳される人は少しずつ姿が見えなくなり、そのうちぷっつりといなくなる」

過激主義による暴力事件がバングラデシュで起きるのは、決して初めてのことではない。しかし今回の襲撃は、過激主義の動きが今までになく危険な方向に向かっていることを示すものだと、多くの人が考えている。

セキュリティー・アナリストのシャハワト・ホサイン退役陸軍少将は、「これは単なる始まりだ。まだまだ続く」と警告する。

(英語記事 Bangladesh attack: Searching for the 'affluent jihadists')


ジェトロ、バングラ目指す企業向けセミナー延期
読売新聞 7月5日(火)18時56分配信

 日本貿易振興機構(ジェトロ)は5日、バングラデシュへの進出を目指す企業向けに12日から2日間、東京で開く予定だったセミナーを延期すると発表した。

 延期後の開催日程は未定。

 セミナーで講師を務めるはずだった同機構のダッカ事務所長が、現地で発生したレストラン襲撃テロ関連の対応や情報収集に追われ、都合がつかなくなったためだ。

 バングラデシュは人件費が安く、中国に代わる生産拠点として選ぶ日本企業が増えていた。今回のセミナーにも参加希望が相次ぎ、応募の締め切り前に定員(100人程度)に達するなど、高い関心が寄せられていた。


ダッカ人質テロ 開発関係者の安全保護のため「安全対策会議」立ち上げへ 外務省とJICA
産経新聞 7月5日(火)18時41分配信

 岸田文雄外相は5日、バングラデシュの飲食店襲撃テロで、現地の開発援助に携わる日本人7人が犠牲になったことなどを受け、途上国で展開する政府開発援助(ODA)事業従事者の安全対策策定のため「国際協力事業安全対策会議」を近日中に立ち上げることを明らかにした。会議は外務省と国際協力機構(JICA)のメンバーで構成し、来月中にも結果を公表する。

 岸田氏は外務省で記者団に対し「今回の事件で開発途上国の発展に貢献されてきた大切な同志を亡くしたが、開発途上国の開発に真剣に取り組む政府の決意に変わりはない」と強調した。

 外務省は5日に遺族らが帰国したことを受け、各家庭に領事経験を持つ外務省職員を一人ずつ指名した。岸田氏は「引き続ききめ細かな対応を行っていきたい」と述べた。


バングラテロの遺族らに弔慰金を支給の方針
読売新聞 7月5日(火)18時36分配信

 萩生田光一官房副長官は5日午前の記者会見で、バングラデシュでのテロで犠牲になった日本人7人の遺族らに弔慰金を支給する方針を明らかにした。

 先の通常国会では海外で犯罪に巻き込まれた被害者の遺族に200万円を支給できる国外犯罪被害者弔慰金支給法が成立したが、まだ施行されていない。萩生田氏は「同法の趣旨を踏まえ、特別な弔慰金を支給する」と語った。


バングラデシュ人質事件、日本はこれから何ができるのか? - 冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
ニューズウィーク日本版 7月5日(火)18時20分配信

<事件の背景には、野党勢力BNPへの弾圧を強化する現政権への反発がある。日本は長らく援助を続けてきた経緯があり、今後は在留邦人との治安情報の共有体制を見直すことが必要>(写真は、事件の犠牲者を悼むバングラデシュの人々)

 今月1日にバングラデシュの首都ダッカで発生した人質事件では、日本人7人を含む人質20人が殺害されました。無念と慟哭を禁じえません。

 アメリカのメディアでは、その2日前の6月28日に起きたトルコのイスタンブール空港の爆弾テロの際に、事件直後の現場に急行して生中継をしたNBCのリチャード・エンゲル記者が「ISISはこのラマダン期間中に連続テロを予告しています。ですから、7月5日のラマダン明けまで、まだ事件が起きる可能性が濃厚です」というレポートをしていました。

 そのような報道がある中ですから、余計にダッカでの事件が「ISISによる世界規模のテロのターゲット」になったと理解されるのは、仕方がないかもしれません。その後イラクのバグダッド、そしてサウジアラビアのメディナでもテロが起こり、特にバグダッドでは悲惨な事件が続いています。

 日本でも同様の論調があるようですが、実際には違うと思います。

【参考記事】バングラデシュ内相「武装集団から要求なかった」、ISIS無関係との見解

 2つの要素を考えるべきだと思います。

 1つは、バングラデシュ国内の政争です。この国は、かつては現在のパキスタンの一部でした。ですが、1970年に巨大サイクロンによる洪水で壊滅的な被害を受けた際に、西のパキスタン政府から受けた冷酷な対応をキッカケにして独立運動が起こり、最終的にはインドの援助を受けて「印パ戦争」に勝利することで独立しています。

 その独立の指導者がムジブル・ラーマン初代首相で、その政党が「アワミ連盟」です。ですが、建国後も人々の貧困が解消しない中、軍のクーデターでラーマン氏は家族もろとも殺されてしまいます。その後は軍政だったのですが、その軍政が民政に移行する中でBNP(バングラデシュ民族主義党)という保守政党が生まれています。

 BNPはやがてジア首相という女性リーダーによる穏健路線で政権を担う一方で、アワミ連盟のハシナ政権と、何度か政権交代を繰り返しています。現在は、ハシナ首相が選挙で大勝して権力を掌握しています。ハシナ首相も女性で、建国の父であるムジブル・ラーマン氏の娘です。一族を軍に殺された中で、留学中のために命拾いした女性です。

 実際のバングラの政局は大中小の政党が乱立する複雑なものですが、それを単純化してお話するならば、この二大政党が「世俗政党」である一方で、「ジャマティ・イスラミ」というイスラム主義政党が存在しています。このジャマティ・イスラミは、潜在的に10%前後の支持率があるため、現時点では下野したBNPと一緒になって与党のアワミ連盟に対抗する格好となっています。

 これに対して、アワミ連盟は弾圧を強化しています。

 バングラが独立運動をしていた70~72年にかけて、パキスタン側は暴力的に警官隊と軍隊で独立派を鎮圧しようとしました。ジャマティ・イスラミにはその際に「イスラム国家を防衛する」ために「パキスタン側につく」という選択をした人々も残っているというのです。

 ハシナ現政権は、この「独立戦争当時の殺傷行為関与」に関して、ジャマティ・イスラミの幹部に死刑判決を出しました。これは2013年のことで、それ以降、現政権とジャマティ・イスラミの関係は悪化しています。結果として、昨年には治安情勢のかなりの悪化を示す事件が散発的に起きています。

 ジャマティ・イスラミの周辺で「ハシナ政権の弾圧に対する不満」が鬱積しており、それが一部の若者がISISの「ジハード主義」に共感する異常な状況の背景にあると見るべきでしょう。

【参考記事】バングラデシュ人質事件、一部容疑者は裕福な家出身のエリート

 2つ目の要素は、日本とバングラの極めて緊密な関係です。日本は、国策としてバングラを支援する活動を、長いスパンで進めてきています。例えば、独立運動が始まる前の70年のサイクロン被災の際にも官民挙げて大きな支援をして、その歴史は46年にもなります。バングラの人々が極めて親日であるのは、そのためです。

 例えば、今回の事件の犠牲者の中に鉄道技師の方がおられますが、これは激しい交通渋滞がある現状下、大気汚染などの健康被害も出ているダッカの状況を何とか救おうと「地下鉄整備」を進めるプロジェクトです。これと並行して、今でも懸念されているサイクロン水害に対して、防潮体制をレベルアップするというプロジェクトも進んでいます。

 実は、事件の2日前の先月29日にJICAはバングラ政府との間で、この「地下鉄」と「防災」という2大プロジェクトを含めた6件の案件を対象にした総額1735億円(貸付限度額)に上る円借款供与の調印をしています。

 問題はこの2つの要素が結びつく可能性があるということです。ハシナ政権は、極めて親日的で、今回の円借款事業にも大変な期待感を持っていると思います。過去の様々な政権が、結局は「国民を貧困から救えなかった」ために潰されてきたことを深く認識している現政権は、政権を安定化させるには経済成長を確実にするしかなく、そのためには日本の援助と技術協力は不可欠だからです。

 ですが、今回の事件に対するリアクションによっては、国内の過激なグループが、日本の円借款事業や、日本人そのものをターゲットにする可能性があります。この点に関しては、では危険だからということで必要な援助ができなければ、国全体が貧困から抜け出すことができず、ハシナ政権は苦境に立ってしまうでしょう。

【参考記事】バングラデシュ人質事件の余波、繊維産業へ大打撃か

 そこで3つ提案したいと思います。

 一つ目には、安倍政権は「今回の事件はISISの仕業で、欧米と共にテロと戦う」というメッセージを出すのは控えるべきです。バングラの国内問題を、ファンタジーともいうべき聖戦イデオロギーとリンクさせようとする連中の思うツボだからです。

 二つ目には、ハシナ政権に対しても、何らかのルートを使って「今回の事件を材料にしてジャマティ・イスラミ、あるいは間接的に関連があるとしてBNPに政治攻勢をかける」のは控えてもらわなければなりません。国家の分断は、治安を悪化させるだけで、改善はしないからです。野党陣営への弾圧が始まっている気配もありますが、何としても引き返してもらわなくてはなりません。

 3つ目には、とにかくプロジェクトに関わっている日本人に、ピンポイントの精緻な治安情報を伝える仕組みを作らなくてはいけないということです。殺害された方々は、コンサルという立場で「縁の下」の苦労をしていたことが拝察されます。そうした方々に、大使館やJICA事務所が持っていたのと同レベルの安全情報が届いていたか。そこは徹底的な連絡体制の見直しが必要だと思います。


ODA安全確保で対策会議=バングラ事件受け外務省
時事通信 7月5日(火)18時4分配信

 多数の日本人が犠牲になったバングラデシュでの飲食店襲撃テロ事件を受けて外務省は、日本の政府開発援助(ODA)事業の従事者の安全確保の方策を検討する「国際協力事業安全対策会議」を設置する。

 岸田文雄外相が5日、記者団に明らかにした。

 同会議は、外務省と国際協力機構(JICA)のメンバーを中心とし、これまでの安全対策の検証や、今後の改善点などについて協議。8月中に結果を取りまとめる。


バングラデシュで高まっていたテロの脅威
JBpress 7月5日(火)18時0分配信

 バングラデシュは日本の面積の約4割程度であるが、1億6100万人(世界第8位)の人口を有し、世界で最も人口密度の高い国の1つである。1947年8月にパキスタンが独立した際にその一部(東パキスタン)として独立し、その後の1971年12月にパキスタンからバングラデシュとして独立した。

 独立後、長年にわたり軍事政権(1975~1990年)が続いたが、1990年12月、エルシャド大統領(退役陸軍中将)が、2大政党(BNP、アワミ連盟)および国民の退陣要求に応じた結果、平和裡に民主化に移行した。1991年の憲法改正で議院内閣制へと体制を変更し、それ以降、5年ごとの総選挙を経て平和裏に政権交代が続いた。

 2006年11月から約2年間は政党間対立が激化したため、非常事態宣言下で選挙管理内閣が継続したが、2008年12月の総選挙でアワミ連盟が勝利し、2009年1月からハシナ政権が続いている。

■ 2015年に入ってから政情不安定に

 ハシナ政権は独立50年目の2021年までに中所得国になることを目標とする「ビジョン2021」政策を掲げ、全国IT化を目指す「デジタル・バングラデシュ」、イスラム教を主たる宗教としつつあらゆる宗教に寛容な世俗主義等を標榜し、各種社会・経済開発に取り組んだ。

 だが、2013年に入り、与野党間で選挙管理内閣の導入を巡り意見が対立し、さらに独立戦争戦犯(1971年の独立戦争当時、パキスタン軍によるベンガル人の虐殺行為等に協力したとされる「ジャマティ・イスラミ」の主要幹部)に対する裁判を巡り、ジャマティ・イスラミが全国で激しい抗議運動を展開している。

 また、BNP率いる野党18連合がアワミ連盟政権の退陣を求める運動を開始し、2013年だけで数百人の死者および数千人の負傷者が発生した。

 2014年1月5日の総選挙は野党18連合ボイコットのまま実施され、与党アワミ連盟が圧勝し、ハシナ首相を首班とするアワミ政権が発足した。選挙直後は内外から新政権の正統性を疑問視する声が上がったが、 その後、野党勢力が弱体化する中で、国内世論は新政権是認に傾き国内情勢は比較的安定した。

 しかしながら、2015年に入り、野党ボイコット選挙1周年を機に野党連合が再び反政府運動を行い、車両への放火、爆発事件等が多発し、2月~3月にかけて百数十人の死者が発生した。

 また、イスラム過激派のテロと思われる世俗的な作家・ブロガーに対する襲撃事件、9月にはイタリア人殺害事件、10月には邦人殺害事件等、イスラム教・ヒンドゥー教宗教関連施設、治安当局が標的となるテロ事件が相次ぎ、国内でのイスラム過激主義勢力の伸長が危惧されていた。

 バングラデシュの経済状況はインド同様、堅調な経済成長を続けており、2015年のGDPは2057.15億ドルで世界第46位となっている。一方、1人当たりのGDPは1286.87ドルで世界189カ国中154位となっており、国連から最貧国(後発開発途上国(LDC))に指定されている。そのため、労働賃金が廉価であるとし、日本企業、特にアパレル産業を中心に進出が加速しており、2015年10月現在の日本企業の進出企業数は243社に達している。

■ ISが発していたテロ呼びかけの声明

 そのような中で、現地時間2016年7月1日午後9時20分(日本時間2日午前0時20時)頃、ダッカ中心部のグルシャン(Gulshan)地区(各国大使館・ホテル等がある外国人が多くいる地区)のレストランに武装グループ7人が機関銃等の小火器、刀等で武装し、襲撃した。

 店内には少なくとも40人以上の客と従業員がいたが、武装グループが店内を制圧した直後に外国人(イタリア人9人、日本人7人、インド人1人、米国人1人)18人は殺害されたと見られている(その他4人のバングラデシュ人が殺害されている)。

 現地時間7月2日午前8時30分(日本時間同日午前11時30分)に治安当局が突入し、武装グループ6人が射殺され、1人が拘束された。

 既述の通り、バングラデシュでは内政の不安定化、政府による取締り強化などに伴ない、テロ脅威が高まっていた。

 今回の事件の背景としては、バングラデシュ国内での野党勢力、宗教組織等の不満のうっ積の他、下記のような点を挙げることができる。

 ・イスラム国(IS)は2016年5月21日、ラマダン期間中(断食月、6月6日頃から7月5日頃)のテロを広く呼びかける声明を世界に向けてインターネット上に公開していた。

 ・事件が起きた7月1日の夜はラマダン期間中の最後の金曜日であり、7月5日からはラマダン明け休暇も始まることから、レストランは外国人以外に、多くのバングラデシュ人も来店していた。

 ・武装グループは当初から人質を取り、要求を出すということは計画しておらず、外国人を中心に殺害することを目的としていた。

 ・報道によれば、武装グループの全員がバングラデシュ人で、比較的、教育水準が高く、裕福な家庭の出身者が多いとされており、典型的な「Homegrown Terrorist」であると言える。

■ テロは世界のどの場所でも起こり得る

 なお、日本政府は事件発生直後から、同レストラン店内に日本人が複数おり、事件直後に殺害されていた事実を、早い段階で把握していたものと思われる。事件発生直後に官邸および現地対策本部が設置され、外務副大臣の現地派遣を決定したのは、このためであろう。

 また、翌日には、現地に赴く会社関係者、ご家族用に政府専用機を手配したのも、事実の把握が早かったことを物語っている。

 なお、今回の事件では、事件当初からJICA関係者が巻き込まれたと認識していたものの、人質事件という特殊性から、政府、JICAはその事実を公開しなかった。これは妥当な対応であったと言える。

 近年、「Homegrown Terrorist」または「Lone Wolf Terrorist」と言われる新たなテロ脅威が顕在化している。また、自爆テロ等、テロ形態が多様化・緻密化している昨今では、テロを100%防ぐことは不可能である。そのため、世界のいかなる国、いかなる場所で、いかなる時間においても大規模テロが起こり得る状況となっている。

 それを踏まえて、海外進出が加速している日本企業は特に以下の点を強く認識しておく必要がある。

 ・世界のいかなる国・場所・時間でも大規模テロが起こり得るということを認識し、注意を怠らない。

 ・日本人社員、現地ローカル社員、グループ会社社員全員に海外におけるリスクについて、常に意識させることが肝要である。そのためには、各種研修、教育および訓練等の実施が不可欠である。

 ・海外で緊急事態が発生した場合の連絡ルート・連絡方法等を含めた初動対応体制を明確化する。

 ・大規模テロ事件が発生した場合、自然災害同様、安否確認が最優先されることを肝に銘じる。

 ・企業においては、駐在員、帯同家族、出張者等の国別・都市別の滞在予定を日単位で把握できるようにする。

 ・国別のテロ脅威を常にモニター・分析し、結果を社内で共有する。

 ・自社のテロ対策の脆弱性を常に評価し、改善を図る。

 (本文中の意見に関する事項については筆者の私見であり、筆者の属する法人等の公式な見解ではありません)


両陛下、遺族にお悔やみ伝達
読売新聞 7月5日(火)17時52分配信

 天皇、皇后両陛下は5日、バングラデシュのレストラン襲撃テロ事件の犠牲者の遺族らに、お悔やみやお見舞いのお気持ちを伝えられた。

 宮内庁によると、両陛下は、国際協力の最前線で尽力してきた人々が亡くなったり、負傷したりしたことに深く心を痛められているという。

 お気持ちは、4日に河相周夫侍従長を通じて岸田外相に伝えられ、5日、岸田外相から遺族らに伝達されたという。


与党幹部、息子の関与に「衝撃」=ダッカ襲撃テロ
時事通信 7月5日(火)17時40分配信

 【ダッカ時事】バングラデシュの首都ダッカで起きた飲食店襲撃テロ事件で、実行犯の一人とされる男の父親で与党アワミ連盟幹部のイムティアズ・カーン・バブル氏は5日までに、息子の事件関与に「衝撃を受け、驚いている」と英BBC放送に心境を語った。

 バブル氏によると、息子のロハン・イムティアズ容疑者(20)は子供のころからイスラム教徒として1日5回の礼拝を行ってきたが、家では過激思想への傾倒を示す兆候はなかったという。

 バブル氏は「こんなことは全く想像していなかった」と述べ、「事件の衝撃と唐突さに言葉を失った。深く恥じ入っており、申し訳なく思っている」と謝罪の言葉を口にした。

 事件の実行犯は、大半が裕福な家庭の子弟だったとされる。これに関してバブル氏は、昨年12月に消息不明となった息子を捜していたところ、「他にも多くの青年が行方不明となっていることが分かった。教養のある家庭の高学歴の青年、専門家や政府当局者の子供たちだ」と指摘。「どうしてこんなことが起きるのか分からない」とも述べ、理解に苦しむ父親の心情を吐露した。


テロ実行犯の2人、過激思想はネットで感化か
読売新聞 7月5日(火)17時36分配信

 【ダッカ=田尾茂樹】バングラデシュの首都ダッカで起きたレストラン襲撃テロで、殺害された実行犯グループのうち2人が、約2年前からインターネットを通じて過激思想に感化されていたとみられることが明らかになった。

 地元メディアが報じた。事件では、イスラム過激派組織「イスラム国」の傘下組織「バングラデシュのイスラム国」が犯行声明を出しており、実行犯がネットを窓口に「イスラム国」への関心を高めていた可能性がある。

 地元紙デイリー・スターによると、実行犯グループの中心とみられている男は、「イスラム国」の戦闘員を勧誘していたとされ、テロ活動への支援を呼びかけたなどとして訴追されている宗教家ら2人のツイッターを2年前からフォローしていた。


飲食店襲撃事件の実行犯とされる5人
時事通信 7月5日(火)17時31分配信

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バングラデシュの首都ダッカで起きた飲食店襲撃事件の実行犯とされる5人=過激派組織「イスラム国」(IS)のバングラデシュ支部を名乗る組織が公表


遺族に200万円支給へ=法施行前も「特別弔慰金」―政府
時事通信 7月5日(火)17時30分配信

 政府は5日、バングラデシュ襲撃テロ事件を受け、犠牲となった7人の遺族に弔慰金を支給する方針を決めた。

 安倍晋三首相が早急な対応を指示したもので、各遺族に200万円を支給する方向で調整する。

 先の通常国会で成立した「国外犯罪被害弔慰金等支給法」は、海外でテロなどの犯罪行為に巻き込まれて死亡した場合、遺族に200万円を支給すると規定している。ただ、施行期日は決まっておらず、今回の事件は本来、対象外となる。

 これに関し、萩生田光一官房副長官は5日の記者会見で、「同法の趣旨を踏まえ、特別な弔慰金を支給することとし、早急に作業を進めることにした」と説明した。

 同法はまた、重度の障害が残った場合にも、100万円の見舞金を支給するとしている。このため、政府は今後、負傷して現場から救出された渡辺玉興さんについて、治療の推移などをみながら対応を検討する方針だ。


過激派6人の行方追う=反テロ法違反で実行犯ら訴追へ―バングラ
時事通信 7月5日(火)17時15分配信

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バングラデシュの首都ダッカで起きた飲食店襲撃事件の実行犯とされる5人=過激派組織「イスラム国」(IS)のバングラデシュ支部を名乗る組織が公表

 【ダッカ時事】バングラデシュの首都ダッカで日本人7人を含む人質20人が犠牲になった飲食店襲撃事件で、地元警察当局は5日、実行犯とは別に国内の過激派組織「ジャマトゥルムジャヒディン・バングラデシュ(JMB)」のメンバー6人が事件に関与した疑いがあり、行方を追っていると明らかにした。

 ロイター通信が報じた。

 また、特殊部隊に射殺された「実行犯」6人の中に、現場の飲食店でピザ職人として働いていた男性が含まれていたことも判明。警察当局は「男性は事件に関与していなかったかもしれない」と、特殊部隊による誤射の可能性を認めた。

 警察は事件発生から約10時間後に突入作戦を実施し、実行犯6人を射殺し1人を拘束したと発表した。一方、事件発生後に犯行声明を出した過激派組織「イスラム国」(IS)は、実行犯5人の写真を公表したが、誤って射殺されたとみられる店員は含まれていなかった。

 警察は4日深夜(日本時間5日未明)、死亡した実行犯とその他の関係者について、反テロ法違反容疑で訴追する方針を固め、「第一報報告書」(FIR)を作成した。バングラデシュの法律では、FIRが作成された後、訴追に向けて正式な捜査が開始される。

 警察幹部は、ロイター通信に「誰が事件の首謀者か分かっていないが、実行犯が外部からの指示を受けていたことは明らかだ」と述べた。FIRには、行方の分からないJMBメンバー6人も含まれているという。

 また、カーン内務相は記者会見で、射殺された実行犯5人の身元を特定したと発表。いずれもJMBに属していたと強調し、これまでと同様、ISの関与を否定した。


連日の大規模テロ、ISISの戦略に変化
ニューズウィーク日本版 7月5日(火)16時57分配信

<トルコ、バングラデシュ、イラク、サウジアラビアと、この一週間悲惨なテロが相次いだ。米政府はシリアやイラクでの戦闘でISISの支配地域は減っているというが、一方でがん細胞を世界中に広げただけではないのか>

 7月4日、サウジアラビアの3都市が自爆テロに襲われた。聖地メディナでは、イスラム教で最も神聖な場所のひとつである「預言者のモスク」の近くで自爆テロがあり、少なくとも4人が死亡、1人が負傷した。前後して、西部のジッダと東部のカティフも襲われた。

 サウジアラビアだけではない。この1週間は世界各地でテロが相次いだ。ISIS(自称「イスラム国」、別名ISIL)とそれに感化された者たちの脅威はイラクやシリアに留まらないことを、世界は改めて思い知らされた。

 トルコとバングラデシュ、イラクで、3つの大きなテロ事件がわずか一週間の間に起きた。6月28日にはイスタンブールで、自爆テロ犯がアタチュルク国際空港を襲い、少なくとも44人を殺害。7月1日にはバングラデシュのダッカで、武装集団が各国の大使館が集まる地区のレストランを急襲し、少なくとも20人を殺害した。犠牲者の大半はイタリア人、日本人、インド人、アメリカ人などの外国人で、ISISが犯行を認めている。

 7月3日早朝にバグダッド中心部で起きた連続爆破テロ事件にもISISが犯行声明を出している。この事件では、爆弾を積んだミニバンが爆発して、少なくとも165人が死亡したとBBCが報道。7月4日にはCNNが、死者数は200人に達したと伝えた。

【参考記事】英国で260万語のイラク戦争検証報告書、発表へ ──チルコット委員会はどこまで政治責任を追及するか
【参考記事】イラク政府のファルージャ奪還「成功」で新たな火種

テロ攻撃のパターンに変化

 親米のサウジアラビアはISISにすれば裏切り者で、首都リヤドはたびたびテロ攻撃の対象になっている。だがリスク管理会社IHSカントリーリスクの主席アナリスト、フィラス・アビ・アリは7月4日に発表したコメントで、ISISの行動パターンの変化を指摘した。

「ここ数カ月のISISの攻撃目標は多岐にわたっている。シーア派モスクだけでなく、警察や治安部隊を標的にしたり、ローンウルフ(一匹狼)型のテロリストを使って外国人を狙うこともした。今回は、警備が厳重な外交資産(預言者のモスク)が標的になった。これは、ISISがさまざまな手段を試しながらサウジアラビアの弱点を学び、それを利用しようとしていることを示唆している」

 米政府はしばしば、イラクとシリアでのISISの支配地域は縮小していると強調する。だがその代わりにISISは世界の他地域へ拡大している。これまでのところ、ISISとのつながりを主張する戦闘員たちによる攻撃は、アメリカやヨーロッパ、クウェート、リビア、アフガニスタン、ナイジェリア、チュニジアでも起きている。

 ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)の教授で『ISIS: A History』著者であるファワズ・ゲルゲスは、ナショナル・パブリック・ラジオ(NPR)に対し、ISISはイラクとシリアでの敗北の借りを返そうとしており、海外でのテロ攻撃は強まる一方だろう、と述べている。

「今後12カ月は、この1年と同じぐらいかそれ以上に残忍な事件が起きると思う。ISISはイラクとシリアで劣勢に立たされ、よそで挽回しようとしているからだ」

 米議会も、ISISの能力を懸念する。各国と協力してISISの避難場所を潰しているにも関わらず、ISISは反撃する可能性があるというのだ。

 米下院情報特別委員会の有力メンバーであるアダム・B・シフ下院議員(民主党、カリフォルニア州選出)は7月3日、CBSの報道番組「フェイス・ザ・ネイション」で、「ISISは支配地域をかなり失っているが、それと同時に、その存在感を地球規模で拡大している」と語った。

 米国土安全保障省のネッド・プライス報道官は、バグダッドのテロの後の会見で次のように語った。ISISと戦うイラク治安部隊の支援を強化して支配地域奪還を図るとともに、ISISのテロリスト・ネットワークとその指導者を根絶やしにする、と語った。

From Foreign Policy Magazine


親日国でも日本人は“異教徒” テロ危険な「ホテル」「空港」「リゾート地」
夕刊フジ 7月5日(火)16時56分配信

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4日、バングラデシュの飲食店襲撃テロ事件現場付近は、立ち入り禁止措置が続いた(写真:夕刊フジ)

 罪なき人々を無慈悲に殺害する。非道なテロに世界中が怒りに震えている。日本人7人が死亡したバングラデシュの首都ダッカで起きた飲食店襲撃テロ。イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)は3日までに「イタリア人を含む十字軍22人を殺害した」とする正式な犯行声明を出した。欧州、中東ではなく南アジア、それも親日国で起きた惨劇に衝撃は広がる。イスラム事情に詳しい専門家は「ISのテロは流行期に入っている。いつどこで同じような事態が起きてもおかしくない」と警告する。

 「アラー・アクバル(神は偉大なり)」

 武装グループはそう叫び、銃を乱射。なたのような刃物を振り下ろしたという。

 1日夜(日本時間2日未明)、ダッカの人気カフェ「ホーリー・アルチザン・ベーカリー」で起きたテロでは、日本人7人のほか、妊婦や幼い娘を持つ母親らイタリア人9人、米国人1人を含む人質20人が殺害された。

 ロイター通信によると、犯行声明を出したISは「十字軍諸国の市民は、彼らの航空機がイスラム教徒を殺す限り、安全ではない」と警告。ISに対する空爆の報復として、外国人を狙ったなどとしている。

 バングラデシュ治安当局は、射殺した実行犯6人と拘束した1人は全員バングラデシュ人で、うち5人はイスラム過激派として捜査対象になっていたと明かした。いずれも25歳以下で裕福な家庭の出身、現地の有名私大に通うなど数人が高等教育を受けていたという。

 南アジアの親日国でISのテロが起き、多くの犠牲者が出たことに関係者の衝撃は計り知れない。

 国際テロリズムや危機管理が専門の大泉光一青森中央学院大教授は、「バングラデシュには昔からJICA(国際協力機構)が日本人を派遣し、安全対策にも力を入れているはずだが、大きなテロはあまり起きておらず、神経質になっていなかった可能性がある。JICA関連事業は相手国の経済発展を目的としているが、援助を嫌うグループもおり『好感を持たれて当たり前』というわけではない。日本人は服装も含め、目立ちやすい。『日本人もターゲットになっている』という認識を持つことが必要だ」と指摘する。

 現地メディアは、関係者の話として、武装グループが人質のバングラデシュ人に「われわれが殺すのは外国人だけだ」と語り、人質にイスラム教の聖典「コーラン」の暗唱を求め、できなければ「刃物で痛めつけた」(人質の1人)。日本人の男性が「私は日本人です。撃たないで」と命ごいをしたが、聞き入れられなかったなど生々しい状況を伝えている。

 『イスラムのテロリスト』(講談社プラスアルファ新書)の著者で軍事アナリストの黒井文太郎氏は、「ISにとって、日本人は『異教徒』でしかない。『日本人です』と訴えても意味を持たない」と指摘。万が一、このような事件に巻き込まれた場合は、「ただ、ひたすら目立たないようにおとなしくするしか手はない」と話す。

 6月28日には、トルコのアタチュルク国際空港がターゲットにされ、44人が死亡、200人以上がけがをした。このところ、ISやISとつながりのあるグループの犯行が相次いでいる。

 黒井氏は「ISシンパによるテロは完全に流行期に入っている。シンパは世界中にいて自分たちも『ジハード』(聖戦)を起こそうと思っている。『俺がやる』『いや、俺がだ』とみなが手を挙げている状態だ」と解説する。

 仕事や休暇で各国に渡航する日本人は少なくない。夏休みシーズンも間近に控える。

 「ISに感化された人間が今回のように数人単位で行動を起こすことが考えられ、フランス、ベルギー、ドイツなど移民を受け入れている国では、こうした人間が入り込み、テロが起きる危険が高い」(黒井氏)

 脅威は移民を受け入れる国に限らず、「(観光地のチュニジアを含む)北アフリカや(バリ島が人気の)インドネシア、タイ、マレーシアなどイスラム教徒が多い地域にはISの関係者がいる恐れがあり、注意した方がいい」と黒井氏。

 ISが敵視する白人が集まりそうなホテルや空港、リゾート地。海外に出かける際はどこも危ないと考えるべきだ。


「私の息子ではない」 ダッカ襲撃実行犯の父親、取材で涙
CNN.co.jp 7月5日(火)16時9分配信

ダッカ(CNN) 「これは私の息子ではない、息子ではない」と、涙ながらに繰り返す父親――。バングラデシュの首都ダッカで起きた立てこもり事件の実行犯の1人、サメフ・ムバシール容疑者(18)は、過激派思想とは一見縁のない裕福な家庭に育った。

家族によると、ムバシール容疑者は今年2月29日、ポップコーンを食べながら試験対策の授業に出かけたきり、突然姿を消した。

家出か駆け落ちか、誘拐されたのか。イスラム過激派に誘い込まれた可能性もある。家族は心配して捜し回った。そして今月2日、最も恐れていたシナリオが現実となった。親族から見せられた過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」系サイトの画像に、立てこもり事件の実行犯の1人として同容疑者が写っていたのだ。

父親のハヤト・カビールさんはインタビューで「私の息子ではない」と繰り返し、「そんな所へ行くと分かっていたら、真っ先に命がけで止めたのに。あり得ないことだ」と首を振った。

バングラデシュでは最近、宗教的少数派らを狙った襲撃事件が続発していた。そのほとんどが経済的に恵まれない、イスラム学校出身者による犯行だったが、今回の事件は違う。

実行犯の中心は裕福な家庭に育ち、私立学校で教育を受け、何不自由なく進んで世俗社会を渡ってきた若者たち。喫茶店でしゃべったりスポーツをしたり、フェイスブックを利用したりする「ごく普通」の若者だったと、専門家は指摘する。

ムバシール容疑者の家庭も「中の上」の層に属していた。カビールさんは通信企業の幹部で、イスラム教徒だがそれほど熱心な信者ではないという。

同容疑者は常に宗教に関心を示し、家族もその好奇心を抑え込もうとはしなかった。「ゆがんだ解釈でなく直接原典を学んだほうがいい」と、カビールさんが英語版の聖典コーランを与えたこともあった。

息子は感受性が強く、友だちが多いタイプではなかったと、カビールさんは振り返る。過激派はそこに目を付けたのかもしれない。カビールさんは「彼らが実際にどういう言葉をかけたのか分からないが、本人の自信のなさや信仰心につけこんで仲間意識を植え付けたたのだろう」と話す。

当局はこれまでに、射殺された実行犯5人の名前を公表した。6人目は重体で、取り調べに応じられる状態ではないとされる。

5人のうちムバシール容疑者を含む3人が私立大学に通い、英語で教育を受けていた。数カ月前に行方不明となり、家族から捜索願が出ていた点も共通している。

これまでに実施された複数の研究でも、欧米からISISに誘い込まれる若者らの多くは高学歴で、中上流階級の出身者が多いと報告されている。

ただダッカの事件については、ISISが犯行声明を出しているものの、イヌ情報相らは国内の非合法組織「ジャマトゥル・ムジャヒディン・バングラデシュ(JMB)」による犯行だった可能性を指摘する。さらにパキスタンの関与を疑う声もあり、同国外務省が強く反発している。

カビールさんは犠牲者の遺族らに向け、「こんなことを言っても助けにならない、耳に届かないかもしれないが、それでも言いたい。これは息子が意識的に決断したことではなかったと」と訴えた。

ムバシール容疑者の遺体とはまだ対面する気持ちになれないと話し、「息子はその遺体の中にはいないと信じていたい。まだ希望を持っていたい」とつぶやいた。


ダッカ人質テロ 犠牲者の遺体、聖マリアンナ医科大に到着 司法解剖へ
産経新聞 7月5日(火)15時6分配信

 バングラデシュの飲食店襲撃テロで死亡した日本人犠牲者7人の遺体は5日午前10時35分ごろ、検視を終え、羽田空港を出発。川崎市宮前区の聖マリアンナ医科大には午前11時25分ごろ、遺体を乗せたとみられる黒い車が神奈川県警の車両に先導されて到着した。

 黒い車を含む4台の車列は、待ち構えた報道陣や警備に当たる警察官らの前を静かに進み、同大構内へ入った。

 神奈川県警によると、7人の遺体の司法解剖は県内6カ所の医療機関で実施され、医師による司法解剖を行った後、遺族に引き渡されるという。


バングラ進出セミナー延期=テロ事件受けジェトロ
時事通信 7月5日(火)15時0分配信

 日本貿易振興機構(ジェトロ)は5日までに、バングラデシュ進出を目指す企業などを対象に、12日に予定していたセミナーの開催を延期した。首都ダッカでテロ事件が発生し、現地で情報収集などの対応に当たっているジェトロのダッカ事務所長ら講師陣の訪日が困難になったため。


バングラデシュ襲撃、一部容疑者は裕福な家出身のエリート
ロイター 7月5日(火)14時49分配信

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 7月4日、バングラデシュの首都ダッカで1日に起きた飲食店襲撃事件で、現地警察は、容疑者の親族や友人から情報収集を続けた。写真は犠牲者の家族。ダッカで撮影(2016年 ロイター/Adam Abidi)

[ダッカ 4日 ロイター] - バングラデシュの首都ダッカで1日に起きた飲食店襲撃事件で、現地警察は4日、容疑者の親族や友人から情報収集を続けた。

日本人の犠牲者も出たこの事件について、過激派組織「イスラム国」(IS)は、襲撃をした5人の写真を公開。5人は、ニブラス・イスラム容疑者、ロハン・イムティアズ容疑者、ミア・サメ・ムバシール容疑者、アンダリーブ・アーメド容疑者、ライヤン・ミンハジ容疑者と特定された。

ハサヌル・ハク・イヌ情報相はインドのテレビ局に対し、実行犯の大半が比較的裕福な家の出で高等教育を受けていると語った。

当局者によると、大半はダッカかマレーシアの大学などで高等教育を受けている。ロハン容疑者の父親は政権与党の中級幹部で、警察関係者によると、2015年12月30日に息子が行方不明と届け出ている。

ソーシャル・メディアへの投稿によると、ニブラス容疑者はマレーシアの大学に在籍。それ以前にダッカの大学に通っていたもよう。

捜査員によると、警察は、襲撃に関与した疑いで2人を拘束しているが、現在治療中で、詳しいことは回復してからでないと分からないという。

ダッカ中心部では4日、事件の犠牲者への追悼行事が開かれた。


政府、テロ犠牲者7人の氏名を公表
読売新聞 7月5日(火)14時29分配信

 政府は5日午前、バングラデシュのレストラン襲撃テロ事件で死亡が確認された日本人7人の氏名を公表した。

 萩生田光一官房副長官は5日午前の記者会見で、公表した理由について「現地で家族が遺体を確認され、本日朝に政府専用機で家族とともに帰国したことから政府の責任の下で氏名を公表することにした」と説明した。公表された日本人犠牲者は次の通り。▽岡村誠さん▽小笠原公洋(こうよう)さん▽黒崎信博さん▽酒井夕子さん▽下平瑠衣さん▽田中宏さん▽橋本秀樹さん


「テロリストに怒り」=遺体到着でコンサル幹部―ダッカテロ事件
時事通信 7月5日(火)12時56分配信

 バングラデシュの襲撃テロ事件で犠牲となった7人の遺体が日本に到着した5日午前、勤務先の建設コンサルタント会社幹部は「テロリストに怒りを感じる」などと語った。

 
 「片平エンジニアリング・インターナショナル」(東京都中央区)の君島正美社長(65)は、亡くなった同社社員小笠原公洋さん(56)の30代の長男とともに現地入りした。

 現地では遺体と対面し、現場となったレストランで花を手向けた。「ただただ冥福を祈る思いだった。撃ち合いの痕が生々しく、本当に悲惨だった。テロリストへの怒りを感じる」と語った。

 長男は涙を浮かべていたといい、「悲しみをこらえており、男らしく立派だった」と述べた。小笠原さんの仕事ぶりを伝えると、「ありがとうございました」と感謝されたという。

 社員3人が犠牲となり、1人が負傷した「アルメックVPI」(新宿区)の長山勝英社長(66)は報道陣の問い掛けに、うつむいて「ごめんなさい」とだけ答えた。


<バングラテロ>政府が犠牲者の氏名公表
毎日新聞 7月5日(火)12時47分配信

 政府は5日、これまで非公表としてきたバングラデシュ人質テロ事件の日本人犠牲者7人の氏名を公表した。萩生田光一官房副長官は記者会見で「家族が遺体を確認し、帰国したため」と説明した。【松井豊】


ダッカ人質テロ 両陛下、遺族らにお悔やみ、お見舞いのお気持ち
産経新聞 7月5日(火)12時37分配信

 宮内庁は5日、バングラデシュの飲食店襲撃テロを受け、天皇、皇后両陛下が犠牲者の遺族にお悔やみの気持ちを、負傷者の家族にお見舞いの気持ちをそれぞれ岸田文雄外相を通じて伝えられたと発表した。

 宮内庁によると、両陛下は4日に河相周夫侍従長を通じて岸田外相にお気持ちを示され、5日に岸田外相から遺族らに伝達したという。伝達した内容は以下の通り。

      ◇

 「天皇皇后両陛下には、この度バングラデシュ国の首都ダッカにおいて、国際協力の最前線で尽力されてきた人々が亡くなられ、あるいは負傷されたことに対し、深く心を痛めておられます。犠牲者のご遺族に対する深いお悔やみのお気持ちと、負傷者に対する御見舞をお伝えするようにとの御意向でしたので、ここに謹んでお伝えいたします」


ダッカ人質テロ 下平さん遺族「突然の別れまだ信じられない」「娘に誇りを持っている」
産経新聞 7月5日(火)12時37分配信

 バングラデシュ飲食店襲撃テロで犠牲となった下平瑠衣さん(27)の遺族は5日、埼玉県警を通じて「大切な娘との突然の別れがまだ信じられない状況です。なぜこのような事件に巻き込まれたのか、何に対して憤りをぶつけていいのか分かりません」とのコメントを発表した。

 コメントは「下平家一同」として出され、「娘を含む日本人の犠牲者は、バングラデシュの発展のため日々努力していました。微力ながら志を持って尽力してきた娘に誇りを持っています。志半ばでこのようなことになり、娘も無念でならないと思います」とつづっている。


ダッカ人質テロ 政府、犠牲7人の遺族に弔慰金支給へ
産経新聞 7月5日(火)12時33分配信

 萩生田光一官房副長官は5日午前の記者会見で、バングラデシュの飲食店襲撃テロで亡くなった日本人7人の遺族に弔慰金を支給することを明らかにした。

 萩生田氏は弔慰金について「安倍晋三首相の指示により、特別な弔慰金を支給することとし、早急に作業を進めることにした」と説明した。6月に成立した海外犯罪に巻き込まれた日本人の遺族らを支援する国外犯罪被害弔慰金支給法がまだ施行されていないため、別の形で支給する。

 政府は同日午前、犠牲者7人の指名を公表。萩生田氏は公表理由について「家族の気持ちを最優先に公表を差し控えてきたが、家族が遺体を確認し本日朝に帰国したことから政府の責任の下で公表することにした」と述べた。

 政府は同日午前、首相官邸で関係閣僚会議を開き、遺族支援を行っていくことを確認。安倍首相は「日本人の安全を確保するため情報の収集・分析、水際対策など国内のテロ対策を強力に推し進めていく」と述べた。関係閣僚会議では、3日に現地入りした木原誠二外務副大臣が現地の情報や遺族への対応などについて報告した。


恐怖のバングラ・テロ、外国人を選別、コーラン暗誦を要求
Wedge 7月5日(火)12時32分配信

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7月3日、封鎖が続くテロ現場(Getty Images)

 南アジアのバングラデシュの首都ダッカのレストラン「ホーリ・アーティサン・ベーカリー」で起きたテロ立てこもりの実態が地元メディアなどの報道で次第に明らかになってきた。襲撃犯たちは客の中から外国人を選別し、イスラムの聖典コーランの一部を暗誦させ、できなければ惨殺するなど残虐極まりない犯行を行っていた。

「外国人だけを殺す」
 同レストランは日本大使館や各国大使館、外国人向けの高級マンション、しゃれた飲食店などが立ち並ぶ「グルシャン地区」にある。この夜は金曜日とあって襲撃犯が店内に侵入してきた夜8時45分ごろには40人弱の客が席についていた。9時半ごろには満員になる見通しだった。

 襲撃犯はライフルや手投げ弾などの武器を入れていたとみられるバッグを持ち、店内に押し入ると、銃を出して空中に向けて乱射。この際、「アッラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫んだ。客たちは銃弾を避けようと、テーブルやイスの下に隠れたが、この時は、襲撃犯が客たちを銃撃することはなかった。

 レストランのバングラデシュ人の従業員によると、5、6人の男たちはジーンズとTシャツ姿で、全員が「ハンサムで教養があり、このようなことをするとは全く見えなかった」という。襲撃犯は明らかに外国人を捜し回っている様子でレストランの外にいた客も店内に押し込んだ。イタリア人、日本人ら外国人35人ほどが人質になった。

 近所の人はこの際「私は日本人だ。撃たないでほしい」という声を3回聞いたという。やがて警察官が駆け付け、襲撃犯と銃撃戦になった。襲撃犯は屋根の上などから発砲し、手投げ弾を投げた。この時の交戦で、警察官2人が死亡し、約20人が負傷した。

 銃撃戦は約1時間で静まり、警察がレストランを包囲する中、襲撃犯と交渉しようとしたがうまくいかなかった。襲撃犯からの要求が全くなかったからだ。従業員ら8人がトイレに逃げ込んでいたが、襲撃犯は「ベンガル人は殺さない。緊張しなくていい。われわれは外国人だけを殺す」と話し、ドアを開けさせた。

 従業員らはトイレから出た時、レストランのフロアに6、7人の外国人とみられる遺体が横たわっているのが見えた。被害者は撃たれ、そして手刀で傷付けられていたようだった、という。襲撃犯は外国人からアルコールの臭いがすると嫌悪感を示し、「彼らの生活スタイルは地元住民を汚染する」と述べた。

魚とシュリンプ料理を所望
 銃撃戦が鎮まった後、人質にとっては本当の恐怖が始まった。外国人はイタリア人グループ、日本人グループなどとテーブル別に分けられた。米国人、インド人もいた。地元のメディアによると、襲撃犯は人質にコーランの一節を暗誦させ、できない者は刃物で惨殺した。

 バングラデシュ軍のスポークスマンは「ほとんどの犠牲者が鋭い刃物で残虐に殺害された」と述べている。過激派組織「イスラム国」(IS)の関連通信社がネット上に掲載した被害者の写真はこうして殺された外国人のものだったと見られる。

 バングラデシュ従業員らは2日の午前1時半過ぎ、襲撃犯によって再びトイレに閉じ込められた。従業員は同1時44分、レストランの外にいるいとこに携帯からメールし、軍が救出作戦を仕切っていることを知った。従業員は狭いトイレに閉じ込められて窒息することを恐れ、トイレの壁を破壊して救出してくれるよう訴えた。

 襲撃犯は残りの人質らに、お茶とコーヒーを出すようレストランのスタッフに言いつけた。そして同午前3時半、ラマダン(断食月)の1日の始まる前の食事を出すようキッチン係に要求。魚とシュリンプ料理を所望した。襲撃犯は生存していた人質らに対し、イスラムの実践について講釈をたれた。

 一方、政府は早朝の会議で、ハシナ首相がレストランへの突入作戦を承認した。首相はこの際、突入は軍の突撃部隊が実行するよう求め、同部隊をダッカから150マイル離れたシルヘトから連れてくるよう指示した。この頃にはレストランの前に装甲車が隊列を組んでいた。

 襲撃犯らは殺害した外国人の遺体を指しながら「われわれがやったことが見えるだろう。間もなく自分たちもああなる」と従業員らに述べ、軍の突入で死ぬことを覚悟しているようだった。

 午前7時半、襲撃犯らは従業員に対して「われわれは出て行く。天国で会おう」と述べ、レストランの外へ出ようとした際、突撃部隊が突入した、という。

 こうして恐怖の一夜に幕が下りた。しかし、犯人たちの動機や背後関係など多くの疑問が残ったままだ。ISが本当に関与していたのか、関与していたとすれば、どの程度関わっていたのか、直接的な指示は出されていたのか。未解明の部分は多い。バングラデシュ当局が生存して拘束されたという犯人の1人から供述を引き出し、早急に捜査を進展させ、再発防止策を打ち出すよう望むばかりだ。


「ユニクロ」ダッカ襲撃テロ受けて従業員の渡航禁止、駐在員には自宅待機指示
Fashionsnap.com 7月5日(火)12時23分配信

 日本人7名が亡くなったバングラデシュ人質事件をうけて、「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングが、従業員のバングラデシュへの渡航を当面、禁止した。現地に赴任している従業員には自宅待機を命じている。

 ファーストリテイリングは、バングラデシュのグラミン銀行グループとともに合弁会社「グラミンユニクロ」を2011年に設立。2013年に第一号店をオープンし、現時点でダッカ市内に9店舗を構える。人質事件後も全店舗、通常通り営業しているという。
 広報担当者によると、緊急性の高い場合を除き、従業員のバングラデシュへの渡航は取り止めたといい、現地に赴任している日本人従業員10名には自宅待機を指示している。


「何に憤りぶつければ」=遺族ら無念の帰国―ダッカテロ事件
時事通信 7月5日(火)12時15分配信

 バングラデシュの首都ダッカで起きた飲食店襲撃テロ事件で犠牲となった7人が日本に到着した5日午前、遺体とともに無念の帰国をした遺族らは、一様に沈痛な表情で自宅に戻った。

 途上国の発展に情熱を注いでいた7人。遺族は「なぜ事件に。何に憤りをぶつけていいのか」と、やりきれぬ思いをあらわにした。

 「アルメックVPI」社員の下平瑠衣さん(27)の両親らは午前11時ごろ、埼玉県富士見市の自宅に到着。サングラスやマスク姿で表情はうかがえなかったが、足取りは重く、付き添いの警察官とともに家に入った。

 両親はその後「大切な娘との突然の別れがまだ信じられない」などとしたコメントを発表。「志を持って尽力してきた娘に誇りを持っている。娘も無念でならないと思う」「なぜこのような事件に巻き込まれたのか、何に対して憤りをぶつけていいのか分からない」と悲痛な思いをつづり、「今は娘を静かに送り出すことに専念したい」と結んだ。


バングラ「人質」にテロ協力者か…1人逮捕
読売新聞 7月5日(火)11時57分配信

 【ダッカ=田尾茂樹】バングラデシュの首都ダッカで起きたレストラン襲撃テロで、英BBC放送などは、人質となった後に救出された13人のうち男1人が4日、捜査当局に逮捕されたと伝えた。

 当時、人質となっていたか現場から脱出したとみられていた人のうち5人が実行犯に協力していた可能性があるとして事情聴取を受けているとの報道もあり、当局は実行犯グループの全体像解明を急いでいる。

 BBCによると、逮捕された男は当初、人質の1人とみられていたが、事件当時、近隣住民が撮影していた映像によって、犯行にかかわっていた可能性が強まったという。バングラデシュ政府はこれまで、実行犯グループは計7人で、6人は治安部隊などによる突入の際に殺害され、1人が拘束されたと発表していた。

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