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2016年7月16日 (土)

どこまで図に乗る中共支那、南シナ海にミサイル・戦闘機を配備・17

南シナ海の他国領海で横暴な侵略行為を強行している中共支那が、スプラトリー諸島のファイアリークロス礁を勝手に埋め立てて造成した飛行場へ強引な侵略飛行を行なったのに続き、今度はベトナムから強奪したパラセル諸島のウッディー島に地対空ミサイル8基を配備し、さらに対空機関砲の設置に加えて戦闘機まで進出させた。
一方でベトナムと領有権めぐって係争中のスプラトリー諸島にあるクアテロン礁などには、高周波レーダー施設を設置したことも明らかになった。

同諸島はかねてよりベトナムと中共がその領有権めぐって係争中であり、こうした地域を一方的に自国領と断言し軍事施設を建設して、支配権の既成事実化を試みる中共支那の好戦的・冒険的な侵略行為は、ベトナム・フィリピンなど近隣諸国や関係国および公海上の海上交通路(シーレーン)の安全を脅かし、いたずらに紛争の危険性を高める、国際法上認めることの出来ない危険な挑発行為である。

この中共の重大かつ危険な挑発行為に対して、アメリカなどがこうした危険な行為を停止するよう要求しているにもかかわらず、これに対して中共は「最も重要なことは(自国の設置した)レーダーなどではなく、(米軍の)戦略爆撃機や駆逐艦を含む最新兵器が日々、南シナ海に出現していることだ」として居直り、こうした一連の行為が「(自国の)主権の範囲内」と強弁している。

こうした中共の態度は、世界の秩序を完全に愚弄する思い上がり図に乗ったものであり、中共がこうした態度を改めない限り、この地域での紛争・戦争の危険は日に日に増大するものと見なければならず、その結果中共軍は敗走して共産党の威信は失墜し、国内の暴動によって中共は崩壊するだろう。

このような凶暴かつ愚劣な行為を改めなければ、招来する重大な結果について、中共支那はその一切の責任を負わなければならない。

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リンク:フィリピン、中国提案の二国間協議を拒否 南シナ海問題 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海「人工島完成させる」 中国海軍幹部が米軍トップに明言 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米国務長官、比訪問へ=南シナ海めぐり対応協議 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海に中国爆撃機 哨戒飛行の常態化を表明 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:比大統領「中国と交渉しない」=南シナ海領有権、譲歩せず - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海問題 フィリピンは中国との協議拒否 王毅外相が持ちかけも「仲裁裁定無視が前提だった」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<米中海軍>衝突回避では一致 仲裁判決後初のトップ会談 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:立法委員、20日に太平島へ=与野党で主権誇示―台湾 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米豪、軍事訓練強化を協議=南シナ海で中国けん制 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国空軍、南シナ海に新型爆撃機「今後常態化」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<米中海軍>トップ会談、中国は強硬姿勢…仲裁判決後初 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海、航行の自由作戦は「悲惨な結果」招く可能性=中国軍幹部 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ニクソン訪中以後最悪の米中関係 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国の対話提案拒否=南シナ海問題で―比外相 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:フィリピン、中国側の条件付き対話要請を拒否 南シナ海問題で - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「全面敗北」皮肉な結果を生んだ強国路線のツケ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国の内憂外患に拍車をかける「南シナ海完敗」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海「軍事挑発恐れず」=中国海軍司令官、米側トップと会談 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海上空に爆撃機派遣=軍事演習も、けん制狙う―中国 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「子供じみたやり方だ」 宮家邦彦氏が日中首脳会談での中国の“演出”を批判 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海で日中「痛み分け」…声明巡り駆け引き - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海問題で憤る共産党の本当の敵は誰なのか - 辣椒(ラージャオ、王立銘)辛口風刺画・中国的本音 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<ASEM>日本、声明発表を優先 南シナ海…中国と神経戦 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海問題 中国に厳しい世論 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:首相、中国封じ主導 ASEM閉幕 G20向け外交戦へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国海洋進出、懸念盛り込みに成功 ASEM議長声明「海洋法に従った紛争解決を」 参加のうち27カ国が南シナ海言及 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海仲裁裁判所裁定その2 「九段線」却下 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海仲裁裁判所裁定その1 中国猛反発 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海 カンボジア首相「安倍晋三首相の平和のための政策を全面的支持」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:安倍首相、ASEM全体会合で南シナ海問題を提起 中国に裁定受け入れ圧力 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ASEM議長声明「海洋法条約に基づいた紛争解決」盛り込む 南シナ海言及は見送り - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<アジア欧州会議>海洋で「法の支配」重要、議長声明を採択 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:仲裁判決で理解求める=安倍首相、中国寄りカンボジアに - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「法に基づく解決」明記=南シナ海問題で中国けん制―議長声明採択し閉幕・ASEM - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

フィリピン、中国提案の二国間協議を拒否 南シナ海問題
CNN.co.jp 7月20日(水)12時24分配信

(CNN) フィリピンのヤサイ外相は19日、南シナ海の領有権をめぐって中国が提案した二国間協議を、フィリピン側が拒否したことを明らかにした。中国からは協議の前提として、オランダ・ハーグの仲裁裁判所が先週下した判決を無視するよう求められていたという。

仲裁裁の判決はフィリピンの主張を全面的に認める内容だった。ヤサイ氏が地元テレビ局に語ったところによると、中国当局者らはフィリピン側に対し、この判決に言及しないことが協議の条件だと主張した。判決を無視したうえで二国間の交渉に応じてほしいとの要請もあったが、同氏は「フィリピンの憲法と国益に沿わない」として退けたという。

ヤサイ氏は15日からモンゴルで開かれたアジア欧州会議(ASEM)の場で、中国の王毅(ワンイー)外相と会談した。中国側からは、フィリピンが仲裁裁の判決にこだわるなら両国の間で対立が起きる恐れもある、との警告があった。

ただ同氏は、中国と水面下で交渉する余地はありそうだと述べ、中国側が立場を考え直す可能性に期待を示した。

同氏はまた、フィリピンとしては南シナ海のスカボロー礁周辺の漁場で今後も漁業活動を続けられるとの確証がほしいと強調した。

こうした経緯について中国外務省にコメントを求めたが、回答はまだ得られていない。

中国は海南島の南方から東方にかけて、南シナ海の9割を囲い込む「九段線」という境界線を設定し、資源採掘や人工島造成を行う権利の根拠としてきた。仲裁裁は12日、この権利を認めない立場を示した。中国はただちに判決を無視すると表明し、裁判は無効だとする立場を改めて示していた。

ヤサイ氏によると、判決が出てからフィリピンのドゥテルテ大統領と中国の習近平(シーチンピン)国家主席は対話していない。フィリピンではラモス元大統領が南シナ海問題の特使として訪中すると発表されたが、ヤサイ氏は「ラモス氏が受諾したかどうかは知らない」と語った。

中国の国営新華社通信によると、中国は14日に南シナ海で緊急の軍事演習を実施し、空軍によるパトロールを強化した。英字紙チャイナ・デーリーは18日、人民解放軍が19~21日にも海南島付近の南シナ海で演習を実施すると伝えた。

一方、米海軍のジョン・リチャードソン作戦部長は18日、北京で中国海軍トップの呉勝利司令官と初めて会談。南シナ海問題や双方の海軍の安全確保について意見を交換した。


南シナ海「人工島完成させる」 中国海軍幹部が米軍トップに明言
西日本新聞 7月20日(水)11時59分配信

 中国海軍の呉勝利司令官は、訪中した米海軍制服組トップのリチャードソン作戦部長と北京で会談した。呉氏は南シナ海に関し「計画通りに島と岩礁の建設を完成させる」と述べ、人工島造成など軍事拠点化を継続する方針を明言した。中国当局は南シナ海での軍事演習実施も公表。中国の主権を否定した仲裁裁判所の判断を受け、実効支配を誇示する動きを強めている。

 国営通信、新華社によると、呉氏は18日の会談で「南シナ海の主権権益を決して犠牲にしない。中国の核心的利益だ。われわれが歩み寄ることを望まないでほしい」と強調。人工島造成などは合法的だと主張した上で「中国海軍はいかなる軍事的挑発も恐れない」と語り、米側をけん制した。

 同時に「中国と米国の海軍の協力は唯一の正しい選択だ」と指摘。偶発的な衝突を避けるよう双方が全力を挙げるべきだとの考えを表明した。リチャードソン氏は、両軍の相互信頼を深める考えを示したという。

 一方、中国海事局は南シナ海の一部で19~21日に軍事演習を行うため船舶の進入を禁止したと発表した。中国空軍は18日、フィリピンと領有権を争うスカボロー礁(中国名・黄岩島)上空などで空軍機による哨戒活動を行ったとしている。

=2016/07/20付 西日本新聞朝刊=


米国務長官、比訪問へ=南シナ海めぐり対応協議
時事通信 7月20日(水)8時7分配信

 【ワシントン時事】米国務省は19日、ケリー国務長官が26、27の両日にフィリピンを訪問し、ドゥテルテ大統領と会談すると発表した。

 南シナ海問題に関する仲裁裁判所の判決を踏まえ、中国への対応などについて意見交換する。オバマ政権は、仲裁判決を対話の機会につなげるよう関係当事国に求めている。

 ケリー長官はこれに先立ち、25、26の両日にラオスで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)など、一連のASEAN会合に出席。中国の王毅外相とも会談し、南シナ海情勢や北朝鮮の核問題への対応などを協議する見通し。


南シナ海に中国爆撃機 哨戒飛行の常態化を表明
産経新聞 7月20日(水)7時55分配信

 【北京=西見由章】中国空軍の申進科報道官は18日、南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)上空でH6K爆撃機などによる哨戒飛行を実施したと発表した。今後、南シナ海での哨戒飛行を常態化させるとしている。中国の主権を否定したハーグの仲裁裁定に対抗し、軍事プレゼンスを誇示する狙いだ。

 申氏によると、核ミサイルを搭載できる最新鋭のH6K爆撃機のほか、戦闘機や偵察機などが参加し、制空権を確保するための「戦闘空中哨戒」を実施した。

 スカボロー礁は2012年から中国が実効支配している。茅原郁生・拓殖大名誉教授は「南シナ海で防空識別圏の設定を狙う中国にとって、スカボロー礁の軍事拠点化は“天王山”。裁定により困難な状況になったが、せめて実効支配を見せつけようとしたのではないか」と分析した。

 中国海軍の呉勝利司令官は18日、訪中した米海軍制服組トップのリチャードソン作戦部長との会談で、計画通りに人工島造成を進める考えを表明した。

 一方、19日に北京で中国の張業遂筆頭外務次官と会談した杉山晋輔外務事務次官は記者団に「南シナ海や東シナ海などの懸案について日本政府の立場を説明し、大きな懸念を伝えた」と述べ、当事国は仲裁判断に従う必要があるとの主張を伝えたことを明らかにした。また杉山氏は、日本で開催を予定している日中韓外相会談について「8月下旬ぐらいを考えている」と言及した。


比大統領「中国と交渉しない」=南シナ海領有権、譲歩せず
時事通信 7月19日(火)22時37分配信

 【マニラ時事】フィリピンのドゥテルテ大統領は19日、米議会代表団とマニラで会談し、南シナ海の領有権問題で中国と交渉する計画はないと明らかにした。

 大統領は、南シナ海問題をめぐる12日の仲裁裁判所の判決を受け、領有権問題で特使を派遣するなどして中国との対話解決を模索したが、改めて譲歩しない強気の姿勢を示した形だ。

 会談に参加したクリス・マーフィー米上院議員のツイッターによると、会談でドゥテルテ大統領は南シナ海問題で中国と交渉する計画はないことを表明。また南シナ海の主権に関しては中国と取引せず、フィリピンの全面勝訴に終わった仲裁判決について「交渉の余地はない」と指摘した。

 ドゥテルテ大統領はこれまで領有権問題では妥協しない方針を示す一方で、「中国と戦争しない」と述べるなど、中国を刺激しない姿勢を示していた。ただ中国は2国間対話には仲裁判決の棚上げが必要との考えを繰り返し強調。有利な判決を得たフィリピンとしては中国の姿勢は受け入れられないと判断したもようだ。早期の交渉入りは難しい情勢になった。


南シナ海問題 フィリピンは中国との協議拒否 王毅外相が持ちかけも「仲裁裁定無視が前提だった」
産経新聞 7月19日(火)20時36分配信

 【シンガポール=吉村英輝】フィリピンのヤサイ外相は19日、南シナ海問題に関する2国間協議を中国の王毅外相から持ちかけられたが、「仲裁裁判所の裁定を無視する」ことが前提条件だったため拒否したと明らかにした。地元テレビのインタビューに答えた。

 ヤサイ氏は、先週に行われたアジア欧州会議(ASEM)首脳会議へ出席するため訪れたモンゴルで、王毅氏と対談。「フィリピンの憲法や国益、国際法のルールにそぐわない」と、裁定を無視した二国間協議の提案を拒否したとした。

 王毅氏からは「仲裁裁定に言及しそれに沿った議論をするなら、(両国は)敵対することになるだろう」と圧力を受けたという。

 仲裁裁は12日、中国が南シナ海での主権の根拠とする独自の境界線「九段線」を「根拠なし」とし、フィリピン側の主張を全面的に認める裁定を下した。


<米中海軍>衝突回避では一致 仲裁判決後初のトップ会談
毎日新聞 7月19日(火)20時18分配信

 【北京・石原聖】中国海軍の呉勝利司令官は18日、訪中した米海軍制服組トップのリチャードソン作戦部長と北京で会談した。米軍が「航行の自由」作戦を強化して判決受け入れの圧力を強める可能性を念頭に、呉氏は「中国海軍はいかなる軍事挑発も恐れない」と強調。スプラトリー(中国名・南沙)諸島の人工島は「いかなる圧力があっても計画に基づき完成させる」と述べ、判決に従わない意思を明確にした。

 南シナ海での中国の主張を「国際法的な根拠がない」と否定した仲裁裁判所判決後、米中の海軍トップ会談は初めて。

 中国国防省によると、呉氏は「軍事力をひけらかして屈服させるやり方は逆結果」と強調し、米国が「航行の自由」作戦を強化すれば、対抗して施設建設を加速させるとけん制した。

 そのうえで、呉氏は米中が合意した海空での偶発的衝突防止の行動規範を「双方が前線の海空の兵士に徹底させ、偶発的衝突を全力で回避したい」と述べた。米国側の発表では、リチャードソン氏も「国際法に合致した安全なオペレーション」と応じ、米中間での偶発的衝突の回避に向けて双方が努力する姿勢で一致した。

 一方、中国空軍は18日、仲裁判決の対象で、中国が実効支配するスカボロー礁(中国名・黄岩島)付近の空域をパトロールし、「今後、常態化させる」と発表。19~21日に中国軍が海南島東部で島しょ上陸訓練を含む軍事演習も実施する予定。米国に屈しない姿勢をアピールした。


立法委員、20日に太平島へ=与野党で主権誇示―台湾
時事通信 7月19日(火)19時36分配信

 【台北時事】台湾の立法委員(国会議員)7人が20日、台湾が実効支配する南シナ海・南沙(英語名・スプラトリー)諸島の太平島を訪問する。

 台湾では太平島を「岩」と結論付けた仲裁裁判所の判決に対する反発が広がっており、改めて主権をアピールする狙いがある。

 訪問するのは立法院(国会)の「外交・国防委員会」に所属する与党・民進党3人、野党・国民党4人の立法委員。南部・屏東から空軍のC130輸送機に搭乗し、日帰りで約1600キロ離れた太平島を訪れる。

 現地には政府職員らが駐在しており、7人は改めて「島」と主張するとみられる。南沙諸島の領有権を主張するベトナム、フィリピンなど周辺国の反発は必至だ。


米豪、軍事訓練強化を協議=南シナ海で中国けん制
時事通信 7月19日(火)18時56分配信

 【シドニー時事】バイデン米副大統領は19日、外遊先のオーストラリア・シドニーでターンブル首相と会談し、共同軍事訓練強化策などを協議した。

 海洋進出を強める中国をけん制するのが狙い。

 オランダ・ハーグの仲裁裁判所が南シナ海での中国の主権を認めない判決を出したのを受け、米豪は中国に判決順守を強く要請。バイデン氏は記者会見で「太平洋で(生じる)難題に対応できるよう、米豪の共同訓練強化策を協議した。結束が重要だ」と強調した。


中国空軍、南シナ海に新型爆撃機「今後常態化」
読売新聞 7月19日(火)18時49分配信

 【北京=竹腰雅彦】中国空軍の報道官は18日、南シナ海のスカボロー礁付近に最近、新型爆撃機「轟(H)6K」を派遣してパトロール飛行を実施したことを明らかにし、「今後、南シナ海で常態化する」と表明した。

 中国の南シナ海での主権を否定した仲裁裁判の判決を無視し、海域での主権の主張を継続する意向を示したものだ。

 米国は、フィリピンの米軍拠点から近く、戦略的に重要な位置にあるスカボロー礁で中国が埋め立てを行う兆候があるとしており、オバマ大統領らが強く警告してきた。新型の対地巡航ミサイルが搭載可能とされるH6Kには米国などが警戒を強めており、同礁周辺への派遣は米中の緊張関係を一層高める可能性がある。


<米中海軍>トップ会談、中国は強硬姿勢…仲裁判決後初
毎日新聞 7月19日(火)13時23分配信

 【北京・石原聖】中国海軍の呉勝利司令官は18日、訪中した米海軍制服組トップのリチャードソン作戦部長と北京で会談した。南シナ海での中国の領有権主張を否定した仲裁裁判所の判決後、米軍幹部の訪中は初めて。米軍が「航行の自由」作戦を強化する可能性を念頭に、呉司令官は「中国海軍はいかなる軍事挑発も恐れない」と述べた。一方で、偶発的な衝突回避に全力を尽くすべきだとの考えも表明した。

 中国国防省によると、呉司令官は「南シナ海の主権的権益を絶対に犠牲にしない。中国の核心的利益であり、(共産)党の執政の基礎、中華民族の根本利益に関わる」と述べた。さらに、スプラトリー(中国名・南沙)諸島の人工島建設は「計画に基づいて完成させる」と判決を無視する考えを改めて示した。ただ、呉司令官は「話し合い解決の努力をやめない」と強調した。

 これに対し、リチャードソン氏は「相互信頼をさらに深める」意向を示し、中国初の空母「遼寧」などを見学したという。

 一方、中国空軍の申進科報道官は18日、判決の対象で、中国が実効支配する南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)付近の空域で、空軍の戦略爆撃機などがパトロールを行ったと発表。「今後、常態化させる」と強調した。中国軍は19~21日、海南島の東部でも軍事演習を実施する予定。米海軍トップの滞在中に軍事演習を行うことで、米国に屈しない姿勢をアピールする狙いがある。


南シナ海、航行の自由作戦は「悲惨な結果」招く可能性=中国軍幹部
ロイター 7月19日(火)12時31分配信

[北京 18日 ロイター] - 中国軍の孫建国・連合参謀部副参謀長は16日、北京で行われた非公式フォーラムで、米国などが南シナ海で実施している航行の自由に基づく艦船派遣は「悲惨な結果」を招く可能性があると警告した。

同副参謀長は、航行の自由問題は一部の国々が繰り返し煽っているでっち上げと一蹴。「南シナ海の航行の自由がいつ影響を受けたというのか。過去、現在、未来のどの時点においても、そのような問題は起きない」と述べた。16日夜のフォーラムでの発言原稿を18日にロイターが入手した。

さらに、南シナ海における航行の自由の恩恵を最も受けるのは中国であり、妨害は許さないと言明。「しかし、軍事的航行の自由には常に反対する。それは軍事的脅威をもたらし、国際海洋法を軽視し、これに抵触することになる」と述べた。

そのうえで「この種の軍事的航行の自由は、南シナ海の航行の自由に打撃を与え、破滅的な結果を招く可能性がある」と述べたが、詳細には触れなかった。

一方、米国防総省当局者は匿名で、米国には航行の自由作戦を行使する権利があり、孫副参謀長の発言でそれが変わることはないと述べた。


ニクソン訪中以後最悪の米中関係
Wedge 7月19日(火)12時13分配信

 1972年のニクソン訪中以来、今ほど多くの問題で米中両国が鋭く対立したことはあまりなく、「米中戦略経済対話」でも、協力より競争が勝り、せいぜい事態の悪化を食い止めることぐらいだろうと、6月4-10日号の英エコノミスト誌が述べています。要旨は、以下の通りです。

露骨になってきた中国の挑戦
 米国主導の世界秩序に対する中国の挑戦は露骨なものになってきた。中でも、南シナ海での人工島造成は、沿岸諸国を揺さぶり、米国の海軍力の優越性の空虚さを露呈させた。米国の力も、中国の建設攻勢は抑止できず、本格的な戦争以外、人工島を解体する、あるいは中国の支配下からもぎ取る術があるとは思えない。そうした中、米中は互いに相手が南シナ海を軍事化したと非難した。さらに、人工島造成の目的は純粋に非軍事的なものだと言ってきた中国国防部は、先月起きた自国戦闘機の米軍偵察機への異常接近事件を利用して、「防衛施設建設の完全な正しさと絶対的必要性」を主張している。

 米国を不安にさせているのは、南シナ海での中国の振る舞いが、あるパターンに合致しているように思えることだ。3月にカーター国防長官は、「海洋においても、サイバー空間においても、グローバル経済においても、中国は他の国々が努力して築いた原則や体制から利益を得てきた」と、歴代の米大統領が言ってきたことを改めて強調した。中国ほど現行の体制の恩恵に与った国はないのに、今や中国は独自のルールに基づいて動き、その結果、「自らを孤立させる長城」を築いていると指摘した。これに対し、中国は、米国も独自のルールで動くと反論。中国外務省の報道官は、カーターは「冷戦時代」に留まっており、米国防省は中国をハリウッド映画の悪役の固定イメージで見ていると非難した。

 実際、カーターが示唆したように、米中が反目しているのは、海洋での冒険主義だけではない。両国の間では従来からの不和が拡大する一方、新たな不和も生じている。例えば、米国の指導者にとり、中国が反政府派への弾圧を強める中で、人権派ロビイストの主張を無視するのは難しい。経済界も中国のサイバー・スパイ行為や知的財産の窃盗、米中投資協定の協議の行き詰まり、そして、中国の経済政策が開放よりも自給自足と保護主義に向かっていることに不満を抱いている。鉄鋼等の中国製造業の過剰生産能力が貿易摩擦を生み、米大統領選で反中演説を煽っていることもマイナスに働いている。

 かつては、多くの分野で対立していても、米中関係は非常に複雑かつ重層的なので、そこには必ず双方の利益になる分野があり、緊張緩和に繋がると言われていた。現在両国の関係がこれほど緊張している理由の一つは、そうした分野がほとんどないことにある。今最も有望なのは、クリーンエネルギーとCO2排出制限の推進であり、北朝鮮問題でも米中は協力している。しかし、後者について、中国は核よりも、制裁の実施で金政権が倒れることをより懸念しているのではないかとの疑念は拭えない。

 戦略経済対話の成果に懐疑的になる最後の理由は、両国首脳の政治的事情だ。本来、「戦略経済対話」は官僚の協議の場だが、習近平はいくつもの党小委員会の委員長となって自らに権限を集中し、官僚は脇に追いやられている。そのため北京で米国は不適切な相手と協議することになる可能性がある。一方、米国では、オバマ政権は終わろうとしている。中国は南シナ海で強硬な行動に出るに際し、オバマの慎重な外交姿勢を考慮に入れていた可能性がある。トランプの下であろうと、クリントンの下であろうと、米国はオバマ政権の時ほど柔でなくなると中国が見ているのは間違いない。

出 典:Economist ‘Dialogue of the deaf’ (June 4-10, 2016)

 米中戦略・経済対話では、習近平総書記の冒頭のスピーチからも分かるように、中国側は、「対立は脇に置き、共通利益を拡大しよう」という基本方針で臨みました。米国は、ケリー国務長官のスピーチにあるように、「対立を緩和させ取り除こう」という立場でした。その結果、シンガポールの「聯合早報」が伝えるように、「南シナ海の紛争、人権、NGO問題など、中核となる問題において合意は成立せず」に終了しました。

強硬にならざるを得ない中国の対外姿勢
 中国の対外姿勢は、ますます内政の影響を強く受けるようになっています。習近平の権力掌握は一歩後退を余儀なくされており、組織の統制に苦しんでいます。江沢民と胡錦濤は、各人の利益に配慮し、その見返りとしてトップの指導を尊重させるやり方を基本としましたが、習近平は、そうではありません。その分、対外姿勢は強硬とならざるを得ませんし、習近平に対する揺さぶりを目的とする不規則な動きも目立ってきます。

 米国側代表団と習近平との会談の内容については、詳らかではありませんが、ケリー長官は、記者会見で、「とても生産的な会談であった」と言っています。楊潔チも閉会式のスピーチで、「両軍関係の新たな発展を推進するために努力する」と言っています。人民解放軍の最近の不規則な動きは、これらの党中央の動きに対する反発の現れと見るのはうがち過ぎでしょうか。来年の秋の党大会まで、諸勢力のつばぜり合いは続きます。


中国の対話提案拒否=南シナ海問題で―比外相
時事通信 7月19日(火)11時26分配信

 【マニラ時事】フィリピンのヤサイ外相は19日、南シナ海問題に関する中国との2国間対話について、中国側から仲裁裁判所の判決を前提としないことを条件にされたが、受け入れられないと伝えたと明らかにした。

 地元テレビとのインタビューで語った。

 ヤサイ氏はインタビューで、モンゴルで先週行われたアジア欧州会議(ASEM)首脳会議の場で、中国の王毅外相と会ったと説明。その際、2国間対話について王毅氏が「(判決に関する)いかなる言及もしないよう主張した」のに対し、ヤサイ氏は「それでは、わが国の憲法や国益にそぐわないと彼に話した」という。


フィリピン、中国側の条件付き対話要請を拒否 南シナ海問題で
ロイター 7月19日(火)11時21分配信

[マニラ 19日 ロイター] - フィリピンのヤサイ外相は19日、南シナ海での中国の海洋進出をめぐる司法判断を無視して二国間協議に応じるよう求めた中国の提案を拒否した。

ABS─CBNニュースのインタビューで「(中国の外相は)二国間協議に応じるよう要請したが、仲裁裁判所の判断を無視した上でということだ」と指摘。

「それはわれわれの憲法と国益に反すると(中国側に)伝えた」と語った。

南シナ海をめぐりフィリピンが申し立てた裁判で、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は今月12日、中国が主張する主権に法的根拠はないとの判断を下した。

ヤサイ外相は、先週モンゴルで行われたアジア欧州会議(ASEM)首脳会議に合わせて中国の王毅外相と会談したことを明らかにした。


「全面敗北」皮肉な結果を生んだ強国路線のツケ
Wedge 7月19日(火)11時20分配信

 オランダ・ハーグの仲裁裁判所は7月12日、南シナ海における中国の主権を全面的に認めない判決を下した。国際社会や海外メディアは判決前から、中国共産党・政府が、国際法に基づく裁決を尊重すべきだと訴え、中国が国際ルールや国際機関を尊重する「責任ある国家」かどうかの試金石になると指摘していた。しかし中国は西側諸国から圧力が加えられればより意固地になり、独自の道を歩む。習近平指導部は「宣伝戦」「外交戦」「軍事戦」を駆使し、伝統的な「統一戦線」と「持久戦」で危機を乗り切る戦略を展開するだろう。

フィリピンと「一戦の覚悟」
 判決は中国の行動が国連海洋法条約違反だと訴えたフィリピンの勝訴、訴えられた中国の「全面敗北」となった。中国が南シナ海の大半を囲み、「歴史的権利」と主張する「九段線」に関しても「国際法上の根拠がない」と一蹴する、という予想以上に踏み込んだ内容となった。もはや国際法の論理で中国政府が南シナ海をめぐる従来の主張を押し付けることはできなくなった。

 「中国の夢」「中華民族の偉大な復興」という政治スローガンを掲げ、2012年11月に登場した習近平共産党総書記(国家主席)は、歴代指導者の誰よりも主権や領土に固執し、決して妥協を許さない指導者だ。にもかかわらず、今回は国際社会に主権を否定される皮肉な結果になった。これは習主席が進めた露骨な強国路線に周辺国が反発したツケと言えた。

 北京にいた筆者が、南シナ海の異変が表面化したのは12年4月、スカボロー礁周辺で中国の海洋監視船とフィリピンの艦船が2カ月にわたりにらみ合いを続け、中国側が事実上支配してしまったことだった。中国政府は同年6月、南シナ海に三沙市を創設したと突然発表。胡錦濤・温家宝時代末期だが、次期総書記に内定していた習近平国家副主席(当時)が内政・外交の実権を握っていた。その頃、北京の共産党関係者は「中央は南シナ海でフィリピンと一戦交えることも辞さない覚悟だ」と話していたのを覚えている。

妥協許さない政治風土
 強国路線をむき出しに、ナショナリズムを高めつつ、「中国が新たな秩序をつくり、他国はそれに従え」と言わんばかりの中国対外戦略の変化が表れたのは2008年から09年にかけてだ。08年の北京五輪を一応は成功させ、リーマンショックからいち早く抜け出した自信を背景に、習氏は「社会主義体制の絶対堅持」「領土・主権の断固防衛」ということを最優先に、国内では「体制に脅威を与える言論や人権派への激しい弾圧」、国際社会では「野心的な海洋進出」に関して手段を選ばなくなった。

 朝日新聞は仲裁判決を受けて13日付朝刊の社説で「国際法による秩序の発展に責任をもつ国になるのか、それとも秩序に挑戦する国か。中国の習近平政権は、その岐路にあることを自覚すべきである」と指摘した。しかし習近平は国際孤立を深め、国際的イメージを損なうと分かっていても、この二つの問題で決して妥協することはない。

 その背景には、現在の共産党独裁体制が受ける脅威として、一つには「(共産党体制と対峙する)民間社会の台頭」、もう一つは「海外敵対勢力の浸透」に強く警戒していることがある。しかし特に後者の問題で妥協すれば、「売国奴」とみなされる。後世の名声に最も敏感となる中国の最高指導者として「妥協」は非、「抵抗」は正義とみなされる。西側の諸国・価値観や領土・主権が侵害される事態への徹底した抵抗が美化される政治風土は変わっていない。

天安門事件以降の最大の外交打撃か
 「巨大な外交的打撃だ。おそらく1989年以来で最大のものの一つだろう」。香港英字紙サウス・チャイナ・モーニングポストは、仲裁判決「全面敗訴」が中国にとって89年6月の天安門事件で西側諸国から受けた制裁によって国際的孤立に陥った際に匹敵するものだという専門家の論評を掲げた。

 当時の中国外交責任者・銭其シンの回顧録『外交十記』によると、最高権力者・トウ小平は、同年7月に極秘訪中したスコウクロフト米大統領補佐官(国家安全保障担当)に対してこう言い放った。

 「中国人は中国人としての気概と気骨を持たなければならない。解放後、我々は米国と戦争した。あの時、我々は絶対的に劣勢だったが、恐れたことはなかった」

 「中華人民共和国の歴史は、共産党が人民を指導し、抗米援朝(朝鮮戦争)も加えれば25年間も戦争を続け、2000万人以上に上る犠牲の上にやっと勝ち取ったものだ。中国の内政にはいかなる外国人も干渉させない」

 89年11月、中国指導部の招請に応じて北京を訪問したキッシンジャー米元国務長官も回顧録で、銭が「中国は自らの国益によって規定される自らの歩調で動き、外国人の指図は受けない、として、説明に耳を貸そうとはしなかった」(『キッシンジャー回顧録中国(下)』岩波書店)と明かした。

 当時も今も共産党指導部は、天安門事件や南シナ海問題などは、体制・主権問題に関わる内政問題であり、外交マターと捉えていない。他国と比べても、国益と完全一致しない限り、外交は一歩も前進しない傾向が強い。今回の仲裁判決でも、「外圧」を受けた形での妥協は決して選ばない。

尖閣国有化時と似た事後処理
 中国政府は、仲裁判決の結果を「想定内のものだ」と内外に「中国の余裕」を感じさせる宣伝工作を重視した。「紙クズ」「茶番」と強気の発言を繰り返した中国指導部も実は、内心では屈辱的な仲裁判決に対する対応を間違えれば、国際的孤立は深まり、中国の国益を損なうと憂慮しているのは間違いない。中国外交は突発事態への「戦略」は苦手でも、予想される事態に対して自国の主張が崩れないよう独自の論理を組み立てる「事後処理」には長けている。実は仲裁裁判判決後の対応は、日本政府による尖閣諸島国有化(12年9月)の際の経過と似ている。

 最初に着手したのは「宣伝工作」。例えば、仲裁裁判所の判決内容の発表は日本時間午後6時だが、中国国営通信・新華社が「不法無効ないわゆる最終採決を出した」という至急電を配信したのは英語版が発表前の午後5時39分4秒、中国語版が同6時00分12秒。極めて迅速な反応だ。中国政府はもともと自分たちに不利な裁定になることは掴んでいたが、発表前に当事国に通告された内容を基に新華社を通じて公表した。「紙クズ」と言いながら、判決がもたらす重大性やセンシティブさというものを「スピード」によってまずは国際社会に、続いて国内に認識させようとしたのだ。

 新華社通信を見ると、その後も、中国政府声明(6時44分)、外務省声明(同48分)、国防省声明(同57分)と相次ぎ発表。続いて習近平が訪中していた欧州連合(EU)のトゥクス大統領との会談で仲裁判決に触れ、「中国は南シナ海領土・主権や海洋権益の問題で、いかなる状況下でも裁決の影響を受けず、裁決を基にした主張や行動を受け入れない」と反発した。李克強首相もトゥクス氏に「国際法に基づき、交渉協議を通じて争いを平和的に解決する」という公式見解を表明した。2人に先立ち王毅外相の談話も公表され、王氏は「仲裁案件は徹頭徹尾、法律の衣をまとった政治的茶番であり、この本質は徹底的に暴露されなければならない」とより強い言葉で反論した。

 公式声明に続き、外国要人との会談で最高指導部が問題に触れ、問題のステージを上げ、「譲れない問題」だとアピールするのも尖閣諸島国有化の際の対応を踏襲した。声明に続き「白書」を発表して自国の立場をさらに宣伝する手順も同じである。

日米は「敵」、フィリピンを「味方」に
 外交工作は宣伝工作とリンクしているが、外務省報道官談話を見れば一目瞭然だ。仲裁判決の順守を求めた岸田文雄外相の発言に対して、「仲裁裁判の裁判官を選定した国際海洋法裁判所所長だった柳井俊二氏が、安保法制をめぐる安倍晋三首相の私的諮問機関の座長を務めた」と指摘し、「仲裁裁判は最初から政治問題化していた」と反発。また仲裁判決に「法的拘束力がある」と述べた米国務省報道官の声明には「米国は国連海洋法条約に加盟していないのに、とやかく言う資格はあるのか」と反論した。

 一方、中国政府は、提訴の当事国であるフィリピンの現政権には批判の談話を出すどころか、13日に発表した白書のタイトルを「中国は南シナ海の争いをフィリピンとの交渉を通じて断固解決する」とした。50ページの冊子でかなり前から判決を予想して作成したとみられる。習近平は、ドゥテルテ新大統領就任の祝電で「中国とフィリピンは引っ越しできない近隣だ」と持ち掛けた。これは、日本と接近したい時にもよく使ったフレーズで、「秋波」に近い決め文句だ。

 中国政府は、仲裁判決を棚上げしてフィリピンとの交渉を進めると断言しているが、ドゥテルテ政権は自分たちに有利な判決に基づき対中交渉を進める構え。習近平は経済協力などをちらつかせ、ドゥテルテ大統領や特使を早期に北京に招待するなどして抱き込み、仲裁判決に関係なく二国間で交渉が進められることを示し、日米などが口出しする余地をなくしたい狙いだ。

 さらに中国外務省報道官は、実効支配する太平島が「岩」と位置づけられ仲裁判決に反発した台湾に向けて「海峡両岸の中国人は、中華民族に残された祖先からの財産を共に守る責任と義務がある」と呼び掛けた。「一つの中国」を受け入れず交流を停止した蔡英文政権に対して「共闘」を呼び掛けたと受け止められるコメントを素早く公表したことは注目に値する。

 「敵」と「味方」に分け、味方を取り込み、敵を牽制する統一戦線工作は中国の伝統的な対外戦略だ。共産党中央対外連絡部が12日、「90カ国以上と230以上の政党・政治組織が南シナ海問題での中国の立場を公開で支持した」と発表したのは、統一戦線を順調に進めているよう見せる宣伝工作の一環だ。新華社は中国の支持者としてキルギス、モンゴル、パキスタン、バングラデシュの友好人士を挙げたが、どこをどう計算すれば、「90カ国以上になるのか」と疑問視するのが大勢の見方だ。

 いずれにしても日米は「敵」であり、これまで敵だったフィリピンのほか、緊張関係にある台湾に近づき、日米を牽制しようとする外交宣伝を展開している。しかし現実はどうだろうか。国際法を極めて重視する欧州諸国が仲裁判決を軽視することはなく、東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国の中でも中国と距離を置く国が増えている。結局のところ統一戦線工作はうまく進まないだろう。ただ中国当局の宣伝に操作されている国内世論を有利な方向に誘導する効果はあるのかもしれない。

「統一戦線工作」と「持久戦」
 最後の「軍事戦」では、判決に先立つ7月5~11日、南シナ海で大規模な軍事演習を展開し、軍事力で主権を誇示した。また実効支配を示すため、12、13両日に南沙(英語名スプラトリー)諸島の滑走路で民間機が試験飛行を行った。

 国際圧力に対抗するため、習指導部はますます、南沙諸島での軍事拠点化などを今後も続けるのは間違いない。中国の人工島周辺への「航行の自由作戦」を強化する米軍との武力衝突の可能性は以前より高まったと言える。なぜなら判決への妥協が許されない政治環境の中、より強い決意で領土・主権問題に臨むことになった習指導部が「引く」という選択肢はあり得ないからだ。

 当面は「宣伝戦」と「外交戦」を前面に出し、国際社会との過度な摩擦を避けるだろうが、機に及んで「当然権利はあり、我々の総合的判断で決まる」と主張する南シナ海防空識別圏の設置も中期的な目標として念頭に置いているとみられる。長期的な持久戦で主権を主張し続け、その裏で南シナ海の実効支配を既成事実として積み重ねていく戦略も変わらないだろう。

自ら煽ったナショナリズムに怯える
 習指導部が国際社会での孤立と同様に、より危機感を感じているのは、もしたかしたら国内の反応だったのではないか。習近平は就任以来、「中国の夢」などを掲げて国民向けに民族・愛国感情を煽ってきた。そのナショナリズムが
仲裁裁判の全面敗訴によって火が着き、熱しやすい国民が、習指導部の対国際社会「弱腰」姿勢への追及を強め、その結果として批判の矛先が自分に跳ね返ってくる事態を恐れた。

 インターネット上で話題になった「緊急通知」がある。発出したのは、北京市応急弁。首都で緊急突発事件が発生した際に対処する部署だ。緊急通知は12日午前8時から17日24時(18日午前零時)まで各部門に対して応急対策について24時間態勢で「戦時状態」に入るよう指示している。

 北京市当局はフィリピン大使館前で警戒に当たる警官数を大幅に増やし、大使館前の道路を封鎖した。本当にフィリピン大使館前に抗議に行くほど、判決に強烈な怒りを抱えた人たちがどれだけ存在するか定かではないが、当局は不測の事態を何としても避けようとした。

 2012年9月の尖閣国有化に伴う大規模かつ暴力的な反日デモでは、北京の日本大使館が標的になった。これは、地方の農村も含めて大量の人たちが動員され、警察当局も黙認した官製デモであったが、全国レベルでナショナリズムが爆発した反日デモを容認した習近平は、自身が最高指導者に就く年5年に1度の党大会(12年11月)を控え、国内的に主権・領土問題で一歩も譲歩しない強力な権力を誇示する必要に迫られた。

 しかし今回の仲裁判決でナショナリズムが高まり、社会にあふれる不満に火が着けば、「反共産党・政府」に転じかねないと神経を尖らせた。政府・外務省・国防省、官製メディアが一体となって判決批判の宣伝キャンペーンを展開した背景には、国内向けに「指導部はしっかり批判しているから、我々に任せてほしい」というメッセージを送り、熱しやすい国民をなだめる狙いがあった。

「中南海」にこそ問題
 共産党指導部にとって天安門事件以降も、欧米など西側諸国から一斉批判を浴びた事件は数多い。民主派作家・劉暁波氏の拘束と懲役11年判決、その後のノーベル平和賞受賞(2008~10年)に対する反応もそうだし、最近では人権派弁護士やNGOに対する弾圧、中国共産党批判本を扱う香港の書店関係者の越境連行もその一例だ。今回の南シナ海の仲裁判決をめぐっても、改革派知識人の間から出てくる指摘は、「法の支配」を無視する共産党体制に本質的な問題がある、という観点だ。

 ネット上では「南海(南シナ海)問題はない。あるのは中南海(共産党政権)問題だけだ」という皮肉あふれる書き込みが転送された。北京の外交筋は「南シナ海も、言論・人権弾圧も突き詰めれば、根っこは同じで、共産党体制に根本的な問題がある」と漏らす。

 中国共産党・政府が国際ルールや法の支配を無視するという事態は今に始まったことではない。ただ習近平体制になってより鮮明になったのは、「カネ」(経済支援)と力(軍事的な圧力)を駆使して「中国共産党にすり寄る国家だけを抱き込んでいく」という「歪んだ協調路線」だ。既存の国際秩序から離脱する傾向は強まり、周辺国への高圧的な拡張路線を進めた結果として国際的孤立はますます深まっている。

 どうすれば中国共産党が国内的にも、国際社会においても法を順守する国に変わるか。仲裁判決に対して何と反発しようと、EUやASEANを含めた国際社会からそっぽを向かれることは避けたいのが習近平の本音だろう。列強に侵略された屈辱の歴史がいまだトラウマとして残り、主権・領土問題になると過剰に反応する中国指導部に、仲裁裁判の判決に順守させるのはほぼ不可能に近い。ただ強気の姿勢を誇示する習近平が国際的孤立を恐れる中、仲裁判決を切り札にして、「法の支配」が国益にかなうと、共産党・政府にも、国民にも認識させる外交努力が、日本を含めた国際社会に求められる。そして国内でも今回の判決が「法の支配」を意識する転換点になることを期待したい。


中国の内憂外患に拍車をかける「南シナ海完敗」
ダイヤモンド・オンライン 7月19日(火)8時0分配信

● 中国の南シナ海領有権主張に対し 仲裁裁判所は「法的根拠なし」と否定

 7月12日、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は、中国が南シナ海での領有を主張してきた地域を囲む境界線=九段線に対して、「歴史的な権利を主張する法的根拠はない」と結論した。これは、中国の“力の論理”に基づく海洋進出に対する明確な否定だ。

 それによって、海洋進出を国内体制の根固めに使ってきた共産党政権の面子がつぶれ、中国が国際社会で孤立する可能性も高まったといえる。中国の拡張主義は、そろそろ転換期に差し掛かったとみるべきだ。

 これまで、中国は南シナ海の9割程度の地域に主権を持つと主張し、スプラトリー諸島(南沙諸島)、パラセル諸島(西沙諸島)等で埋め立て、軍事施設の設営を進めてきた。そうした行動は、「過去2000年以上にわたり同海域で活動してきた歴史がある」との中国の身勝手な主張に基づいている。

 中国は他国の主権を無視し、南シナ海をわがもの顔で蹂躙しようとしたか。その理由は“中華思想”による、国内政治体制の確立だろう。中国は自らが世界の中心であることを目指し、アジア、そして世界への覇権と政権基盤の強化を目指してきた。いわば、漢民族の繁栄を目指す“中国夢=チャイナドリーム”の具現化である。

 しかし、今回の裁定は、国際司法による中国の論理の否定に他ならない。当然、国際社会は司法判断を尊重する。中国の経済力に陰りが見え始めた現在、関係各国は冷静に今後の動向や対中関係を見極めようとするだろう。

 長い目で見れば、中国の理不尽な海洋進出は修正を迫られるはずだ。問題は中国政府が国内世論をなだめつつ、国際社会からの批判や懸念にも応じなければならないことだ。

 これは簡単ではない。当面は、国内世論への配慮から中国は強硬姿勢を取るだろう。それに対して、日米を中心に国際社会は毅然とした態度で臨み、中国に外交政策の是正を求めていくべきだ。

● 中国が主張してきた“九段線”の不合理 当面、南シナ海での緊張状態は続く可能性

 これまで、中国は“九段線”を根拠に、南シナ海を領有することの正当性を主張してきた。九段線の歴史は1953年までさかのぼる。中国は9の本の破線で台湾、フィリピン、マレーシア、ベトナムが面する南シナ海を囲い、その全域が中国古来の領土だと勝手に定めた。

 そうして中国は、南シナ海での主権、管轄権、歴史的な権利を一方的に喧伝してきた。しかし、九段線は国際法で認められたものではなく、明らかに身勝手、理不尽な主張だ。

 その主張に従い中国は、各国の主権を無視し着々と海洋進出を進めた。それが周辺諸国との対立を生んだ。

 例えば、中国は、ベトナムに対して海洋資源の共同開発を提案した。交渉が思うように進まないと、中国は何の前触れもなく排他的経済水域での開発を強行した。スプラトリー諸島(南沙諸島)などでは、滑走路や軍港までもが整備され、フィリピンとの対立につながった。

 こうした海洋進出は、“従わなければ力づくで手に入れる”という“力の論理”を誇示するものだ。そうした中国の強引な姿勢が、東南アジア諸国に「中国に飲み込まれる」との恐怖心を与えた。

 2013年1月にはフィリピン政府が、政治的・外交的な対応をやり尽くしたとし、仲裁裁判所に訴えた。中国を国際司法の場に引きずり出し、その身勝手さ不合理さを国際社会に知らしめなければならないほど、フィリピンは追い込まれていた。

 今回の裁定は、直接的にはフィリピンの訴えに対するものである。しかし結論の中で、九段線に歴史的な権利を主張する法的根拠がないと表明されただけでなく、スカボロー礁等は島ではないと明言された意味は大きい。

 つまり、中国が人工島を建設し、排他的経済水域を主張しても、それが国連海洋法条約上、認められないことが明確になった。なお、上訴は認められていない。

 それでも、中国政府は仲裁裁判所の判断に拘束力はないと批判し、試験飛行を行うなど国際司法を無視している。海洋進出には共産党の威信がかかっているだけに、当面、南シナ海での緊張が続くかもしれない。

● 足元で深刻さを増す中国経済 ドイツなど中国との関係を見直す動き

 一方、日米などの国際社会は中国に法の遵守を強く求めている。中国が反発するだけ国際社会からの批判は強まるだろう。外交政策上の問題に加え、中国は経済のリスクも抱えている。中国は冷静に自国の置かれた状況を考えるべきだ。いたずらに国際社会との対立を深めることは、中国自身の首を絞めることになる。

 一方、足元で中国経済が抱える問題は深刻さを増している。鉄鋼や石炭業界での過剰な生産能力の解消は目処が立たない。その間、中国の一般企業が抱える債務は累積し、GDPの200%までに達した。

 企業収益の下振れが懸念される中、不良債権が増え、債務負担と過剰供給能力がスパイラル的に景気を圧迫する恐れがある。

 国際社会からの批判、経済の先行き懸念の高まりは、中国との関係を見直そうとする動きにつながりやすい。その典型例がドイツだ。

 シュレーダー政権以降、ドイツは、中国の経済成長に伴う消費拡大などを狙って対中関係を強化した。メルケル首相も自らトップセールスを展開し、積極的に企業の対中投資を促してきた。

 排気ガスデータの改ざん問題によって一時は売り上げが落ち込んだ独自動車大手フォルクスワーゲンは、中国での販売に支えられている。もはや、ドイツ自動車業界は中国抜きに拡大はありえない状況にある。

 しかし、6月の訪中の折、メルケル首相は中国に懸念を伝えた。首相は鉄鋼製品のダンピング、人権問題や海洋進出に対する批判が、中国への不安を高めていると李克強首相に伝えたようだ。"蜜月関係"と言われた独中関係は転機を迎えていると考えるべきだ。

 中国政府は、鉄鋼や石炭業界でのリストラを進めてはいるものの、失業者の増加などのマイナス面が大きく改革は進んでいない。

 欧州では英国のEU離脱決定によって景気先行きへの懸念が高まっている。EU市場は中国にとって最大の輸出先だ。それだけに、中国と蜜月関係を築いてきたドイツにとって、中国経済は「頼みの綱」というよりも、「安心できないパートナー」になりつつあるようだ。

● 中国は強硬に正当性を主張する可能性も 国際社会は毅然たる態度で対応すべき

 仲裁裁判所の判断は、少し長い目で見ると中国の外交政策の転換点になる可能性がある。ただ、中国が易々と海洋進出の方針を撤回し、国際社会に恭順を示すとも思えない。

 共産党の一党独裁で国家を運営してきた中国にとって、自らが世界の中心であるとの主義主張を貫くことが、民衆の支持を得るために重要だからだ。経済成長への不満が高まりやすいだけに、国際社会との調和を図るタイミングはとりづらい。

 当面の情勢は不安定、かつ、不透明な状況が続くと見られる。中国はフィリピン政府に対話を呼びかけている。フィリピンにとっては、「ようやく主張が国際社会に認められたのに、何をいまさら」というのが本音だろう。

 ただ、新大統領のドゥテルテ氏の政治手腕は未知数であり、中国に抱き込まれてしまわないかとの不安は残る。

 場合によっては、中国政府が更に強硬に九段線の正当性を主張し、フィリピンに中国の行動を認めさせようとするかもしれない。中華思想を重視する共産党は、力の論理によって“中国は強い”との印象を民衆に与え、不満を回避したいと考えているかもしれない。

 それに対して主要先進国は米国を中心に、毅然とした態度で中国に対応すべきだ。長期的にみて、中国の外交政策は許容されるものではない。国際司法の判断が下された時機だけに、中国の振る舞いがいかに不合理、国際政治の常識から逸脱しているか主要国間で確認し、協調した対応を進めるチャンスでもある。

 それを怠れば、中国は国際社会からの咎めがないと都合よく解釈し、身勝手な行動を続けるだろう。それは国際社会の安定を乱し、多極化、そして不安定化につながると考えられる。

 中国は南シナ海だけでなく、東シナ海にも進出しつつある。国際社会は中国の拡張主義に反対姿勢を明確にし、世論を盛り上げていくべきだ。状況を放置すれば、アジア新興国諸国はより厳しい状況に追い込まれるだろう。混乱を防ぐために、主要国は協調し是々非々の立場を明確にすべきだ。


南シナ海「軍事挑発恐れず」=中国海軍司令官、米側トップと会談
時事通信 7月18日(月)22時21分配信

 【北京時事】中国海軍の呉勝利司令官は18日、中国を訪れている米海軍制服組トップのリチャードソン作戦部長と北京で会談し、南シナ海問題について、「中国海軍はいかなる軍事挑発も恐れない」と述べ、軍事的衝突も辞さない強硬姿勢を見せた。

 ただ偶発的な衝突回避に全力を尽くすべきだとの考えも表明した。

 国営新華社通信によると、呉司令官は、中国が南シナ海で進める軍事拠点化を今後も継続すると強調した。一方で、呉司令官は「中国と米国の海軍の協力が唯一の正しい選択だ」とも指摘。「前線の軍の行動を統制し、戦略的に誤った判断を下すことを全力で避け、南シナ海の平和と安定を共に守るべきだ」と語った。


南シナ海上空に爆撃機派遣=軍事演習も、けん制狙う―中国
時事通信 7月18日(月)16時25分配信

 【北京時事】中国空軍の申進科報道官は18日、フィリピンと領有権を争う南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)付近の空域にこのほど空軍爆撃機などを派遣し、パトロールを行ったと明らかにした。

 申報道官は「南シナ海でのパトロールを常態化する」としており、12日の仲裁裁判の判決で自国の主権が否定されたことに対抗し、軍事力を誇示して、フィリピンなどをけん制する狙いがあるとみられる。

 一方、中国海事局は18日、南シナ海の海南島沿岸海域で軍事演習が実施されるため、19~21日に同海域への船舶の進入を禁止すると発表した。中国海軍は仲裁裁判の判決前の5~11日にも南シナ海の西沙(英語名パラセル)諸島の周辺海域で大規模な軍事演習を実施している。


「子供じみたやり方だ」 宮家邦彦氏が日中首脳会談での中国の“演出”を批判
産経新聞 7月17日(日)21時46分配信

 「子供じみたやり方だ。中国は焦っている」。キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦氏は17日のフジテレビ系「新報道2001」で、15日にモンゴルで行われた日中首脳会談直前の中国側の対応を批判した。

 会談は、南シナ海問題で仲裁裁判所が中国の主権を否定する裁定を出したことを受けて開催。番組によると、会場に着いた安倍晋三首相は中国の要求で部屋の外で待たされた。後から来た中国の李克強首相が先に入り、安倍首相を出迎える演出をした。

 宮家氏は「(裁定で)中国は相当ダメージを受け、メンツも潰れた。取り繕っているが、このようなやり方をやる限り、孤立するだけだ」と指摘した。


南シナ海で日中「痛み分け」…声明巡り駆け引き
読売新聞 7月17日(日)13時21分配信

 【ウランバートル=有泉聡、蒔田一彦】16日に閉幕したアジア欧州会議(ASEM)首脳会議は、中国の南シナ海での主権主張を否定する仲裁裁判所の判決が出てから初めての首脳級国際会議となった。

 日本は判決受け入れを中国に促す国際包囲網の構築を図り、中国側はそれを切り崩そうと外交攻勢を強めた。議長声明の文言を巡っては双方、「痛み分け」の形となった。

 ◆多数派工作

 安倍首相は16日午前の首脳会議で、南シナ海問題について「法の支配は国際社会が堅持していかなくてはならない普遍的原則だ」と切り出し、判決受け入れを中国に迫った。会議では他にも数か国の首脳が仲裁裁判の結果に言及したといい、日本政府高官は「会議の中身は満足のいくものだった。包囲網作りはうまくいった」と語った。


南シナ海問題で憤る共産党の本当の敵は誰なのか - 辣椒(ラージャオ、王立銘)辛口風刺画・中国的本音
ニューズウィーク日本版 7月17日(日)9時0分配信

<南シナ海を中国の領海とする主張を否定した仲裁裁判所の判断に中国政府は強硬に反発。しかし奇妙なことに各部門は国内向けの「戦時状態」に入ったことを通知した。共産党政府が本当に恐れているのは、愛国主義の熱にうなされた国民の抑制がきかなくなることなのだ>

 2016年7月12日、国際仲裁法廷が裁定結果を公表した。5人の仲裁員は全員一致で国連海洋法条約上、「九段線」の「歴史的な権利」に基づく中国の南シナ海の天然資源に対する権利は認められないと結論づけた。裁判所はまた中国の南シナ海における埋め立て工事が環境に取り返しのつかない損失を与えたとも判断。中国政府に南シナ海における行動を停止するよう求めた。

 南シナ海問題は一時的に中国社会で最も注目される話題になった。共産党政府は裁定が出る前から強硬な態度を示し、7月5日から11日の間、海南島の南方にある西砂諸島付近で軍事演習を実施。12日に裁定が出ると、共産党政府はすぐ全力で「宣伝マシン」を動かして準備していた材料を全面的にばらまいた。人民日報が公表した強硬な「4つの『しない』宣言(裁判に参加しない、結果を受け入れない、認めない、実行しない)」がその代表だ。

 中国全土のネットユーザーはこれに熱く応えた。彼らは共通の敵に対して憤り、濃厚な愛国主義的気分はここ数年で最高レベルに達した。政府による軍事演習と民間のかつてなく熱い好戦的な雰囲気を見て、多くのアナリストは中国とアメリカが南シナ海で開戦するのではないか、と心配した。

 一方、共産党政府の対応はかなり奇異だった。裁定公表前の7月11日、北京市政府の緊急対応室は天安門管理委員会を含む全市の各部門に通知を出し、7月12日午前8時から17日深夜24時まで、各部門の緊急対応室が「戦時状態」に入ることを要求。情報収集の強化に加え、影響の大きい突発事件が発生したらすぐ上級レベルに報告するよう求めた。このことは共産党政府は表面上、外国に向けて強硬な態度を示したが、実際には国内に向けて「戦時状態」に入ったことを示している。

 共産党政府は建国以来、民族主義的感情を利用して民衆に対しメディアと教育を通じて愛国主義を洗脳してきた。今回の南シナ海問題における世論への働き掛けは大規模で、政府系メディアの宣伝と、民間の言論が互いにぶつかり合いながら連動。ネットは上から下まで熱狂的な好戦的気分にあふれた。

 この種の愛国主義教育によって、しばらくの間は国民の注目を国内矛盾からそらし、国民の求心力と愛国の情熱を高めることができるかのように思える。しかし、このような感情は両刃の刀だ。共産党政府にとってもかなり危険で、彼らの統治に害が及ぶ可能性が高い。最近の南シナ海問題に対する反応から見て、中国の民間における愛国主義はすでに愛国テロリズムの域に向かっており、多くの人が地域の安全上の危機を誘発するのではないかと懸念している。

 その実、共産党政府は南シナ海問題に対して虚勢を張ってはいるものの、北京が「戦時状態」に入ったことは彼らが本当に何を怖れているのかをよく説明している。共産党政府の敵はどの外国でもなく、自分の国民なのだ。共産党の核心的利益はメディア上で繰り返し強調する「わずかな土地も失うことはできない」ことでなく、国民――彼らは愛国主義感情の熱で頭をうかされている――を引き続き統治して搾取することなのだ。当然、愛国主義の熱狂は国民の身を焼き焦がす恐れがある。

 これが北京が「戦時状態」に入ったことの本当の意味だ。


<ASEM>日本、声明発表を優先 南シナ海…中国と神経戦
毎日新聞 7月17日(日)8時3分配信

 【ウランバートル田所柳子、西岡省二】モンゴル・ウランバートルで15、16の両日開かれたアジア欧州会議(ASEM)首脳会議では、南シナ海問題で仲裁裁判所の判決が中国の主張を退けた事態を議長声明でどう取り扱うか、関係国で神経戦が続いた。「南シナ海」の明記を模索した日本などに対し、中国は一貫して拒否。両者の対立が深まるのを避けるため、声明では具体名の記載は見送り、前回(2014年)をほぼ踏襲する表現で決着した。

 声明には「国連海洋法条約に従った紛争解決」という表現が盛り込まれた。「南シナ海」と具体的には触れられなかったが、日本政府関係者は「海洋における法律の順守は明確に言及されている。日本としては納得いく話だ」と評価する。

 当初、日本は声明に「南シナ海」を明記するよう関係国に働きかけていた。しかし、中国は「判決を受け入れない」との姿勢を崩さず、参加国との2国間協議でも「当事者間での解決が妥当」の一点張りだった。

 仏南部ニースのテロに関心が集中する欧州勢の強力な加勢は見込めず、日中間の対立が続けば議長声明が出せない事態も予想された。そうなれば判決で主張を退けられた中国の「外交的な勝利」を印象づけかねず、日本などは具体名の記載よりも声明の発出を優先させることにしたようだ。

 一方、声明には海洋摩擦を巡り、「信頼醸成措置の重要性」が新たに盛り込まれた。領有権問題のある海域で偶発的衝突が起きる危険性が高まっており、強い懸念を反映したと言える。日中間の海空連絡メカニズムや、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)が交渉中の行動規範策定を後押しすることにもなる。


南シナ海問題 中国に厳しい世論
産経新聞 7月17日(日)7時55分配信

 「南シナ海問題について論評を発表した国がいくつかあったため、中国は立場を明確にする必要がある」。中国外務省によると、李克強首相は16日のASEM全体会合でこう切り出し、「中国の南シナ海の領土主権と海洋権益はいかなる状況でも仲裁裁定の影響を受けない」と訴えた。

 裁定が示されてから初めての大型国際会議で、中国は南シナ海問題の議論を封印しようとしたが、多くの国が高い関心をみせたことで反論せざるを得ない状況に陥った。

 会議に出席した李氏や王毅外相は舞台裏で、経済的なつながりを背景に、2国間協議を利用して支持取り付けに奔走した。こうした動きにもかかわらず、採択された議長声明は、中国を牽制(けんせい)する色彩の濃い内容となった。ただ「南シナ海」の文言や仲裁裁定には直接言及せず、中国としてはぎりぎりのところで踏みとどまった格好だ。

 15日に行われた日中会談では李氏が安倍晋三首相に裁定の受け入れを直接求められた。EUのトゥスク大統領も裁定について「紛争解決に向けてよい流れをつくるだろう」と高く評価している。中国は厳しい国際世論に直面している。(ウランバートル 西見由章)


首相、中国封じ主導 ASEM閉幕 G20向け外交戦へ
産経新聞 7月17日(日)7時55分配信

 安倍晋三首相はアジア欧州会議(ASEM)首脳会議で、南シナ海での覇権をねらう中国の封じ込めに向け、精力的な外交を展開した。日本にとって死活的なシーレーン(海上交通路)の安定を確保すると同時に、国際海洋秩序の崩壊を防ぐためだ。

 首相は5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)でも先進7カ国(G7)の議長国として議論を主導し、首脳宣言に「東シナ海・南シナ海の状況を懸念」と明記した。国際テロリズム対策でもリーダーシップを発揮し、こうした外交上の取り組みは徐々に国際的にも浸透しつつある。

 「欧州の人間にとって、この勝利は希望だ」

 15日にモンゴル・ウランバートルで会談した欧州連合(EU)のトゥスク大統領は、首相が参院選で与党過半数を得たことに祝意を示し、安倍外交の継続に期待感を表明した。

 今後の焦点は、9月に中国で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に移る。議長を務める中国は自らが争いの“火種”となってG20の議論が不調に終われば、「大国」を自称するメンツがつぶれ、国内統治体制にも影響が生じかねない。安倍首相にとってG20は中国の外洋拡張を改めさせる絶好の機会といえる。

 ただ、中国は資金力を武器に、なりふり構わず支持拡大をねらっている。日本がこれに対抗するには、国際世論を糾合して圧力をさらに強めねばならない。首相には中国の野心を打ち砕く積極外交が求められている。(小川真由美)


中国海洋進出、懸念盛り込みに成功 ASEM議長声明「海洋法に従った紛争解決を」 参加のうち27カ国が南シナ海言及
産経新聞 7月16日(土)19時44分配信

 【ウランバートル=西見由章】モンゴル・ウランバートルで開かれていたアジア欧州会議(ASEM)首脳会議は16日、「海洋の安全保障」や「国連海洋法条約に従った紛争解決」の重要性を明記した議長声明を採択して閉幕した。仲裁裁判所が中国の主権を全面的に否定した南シナ海問題への直接的な言及は見送られたが、強引な海洋進出への懸念をにじませた内容だ。

 会議に出席した欧州連合(EU)のトゥスク大統領は閉幕後の記者会見で、ウクライナや朝鮮半島とともに南シナ海の情勢を挙げて「法に基づいた国際秩序を守る必要性が浮き彫りとなっている」と指摘し、裁定を無視する姿勢を崩さない中国を暗に牽制した。

 中国の李克強首相は全体会合で、「南シナ海問題は議題ではない」と主張。ただ会議関係者によると、発言した27カ国の代表者のうち多くが南シナ海問題を取り上げ、数カ国は裁定の結果にも触れた。

 議長声明は「国際法の原則の完全な順守」や「航行および上空飛行の自由」、「力の行使と力による威嚇の抑制」も盛り込んだ。北朝鮮については、拉致問題を含む人権状況に触れ、核開発を強く非難。テロと闘う決意も表明した。


南シナ海仲裁裁判所裁定その2 「九段線」却下
Japan In-depth 7月16日(土)18時0分配信

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南シナ海

■「九段線」の歴史的根拠退けられる
7月12日の裁定では、まず、「九段線」による「歴史的権利」主張は、国連海洋法を受け入れた時点でそのような権利は失効した、とした。海洋法の下では、他国の排他的経済水域に対するアクセスは、当該国がその水域で許容範囲の漁獲量を取得できない時といった一定の状況下でのみ許されるとの判断である。

また、南シナ海は、海洋法が効力を発揮する以前においては、法的には「公海」であり、中国の漁船がその中の島々を利用したことはあっても、中国が歴史的に南シナ海の海域に対して排他的権利を行使したことはなく、他の国がこの海域で漁業などを行っていてもこれを阻止したこともない、とした。

南シナ海における島や岩礁などについては、海洋法の下では、これらが満潮時に海面上であればそこから12海里領海の権利などが生じ、海面下に水没すると生じない。フィリピンが判断を求めた中で、スカーボロー礁など4つの岩礁は満潮時に海面上に残るが、スビ岩礁等4つは水面下となり、フィリピンが海面下になるとしたギャヴェン岩礁など残りの二つは海面上に残るとした。

海洋法の規定では、島の場合には、そこから200海里まで排他的経済水域と大陸棚への権利が生ずるが、岩や岩礁の場合には、それ自体では人間の居住や経済の営みを可能にすることはできないため、排他的経済水域と大陸棚への権利は生じない。仲裁小法廷は、南沙諸島においては埋め立てやインフラ建設を通じて状況を修正しているが、そこに現在人がいること自体で権利が生じる能力を確立するわけではないとしている。

歴史的にみても、これらの岩礁で生活を営む人達がいたわけではないことから、満潮時に海面上に残る場所は法的には「岩」とみなされるとした。その中には、イトゥ・アバやティトゥ、西ヨーク島、南沙島、北東洲、南西洲なども含まれる。

南シナ海における中国の一連の行動に関しては、まず、ミスチーフ礁、第二トーマス礁、リード岩礁については、満潮時に海面下になることから、フィリピンの200海里排他的経済水域の範囲に入り、中国の排他的経済水域には入らないとした、この海域において、中国はフィリピンによるリード礁での石油探索を妨害し、フィリピン漁船の操業を禁止し、ミスチーフ礁や第二トーマス礁で中国漁船による漁業を許容し、ミスチーフ礁でフィリピンの許可なしに施設や空港の建設を行った。これらの行為は、フィリピンの排他的経済水域と大陸棚への主権に違反したとされると結論づけた。

スカーボロー礁での伝統的漁業については、満潮時に海面上に残ることから領海の範囲に入るが、この裁定ではどちらの主権が及ぶかについては決定するのではないため、どちらの国の漁船も操業することができ、中国がフィリピンの漁船の操業を認めない行為は違反とした。

中国の行動の海洋環境への影響については、南沙諸島の7か所での中国の大規模な埋め立てや人工島の建設はサンゴ礁に甚大な影響を与えているため、海洋法で規定している危機に瀕する海洋資源の保護義務に違反しているとした。

また、中国の漁船が絶滅に直面するウミガメやサンゴ礁、オオシャコガイを収穫し、中国政府はこれを認識していたにも関わらず阻止する義務を怠ったとした。

スカーボロー礁に入ろうとしたフィリピンの船が、2012年4月と5月に二度にわたり中国の船が近接近してこれを阻止した行為は危険行為であり、海洋法に反する、また、大規模な埋め立てや建設は、係争中の問題については、これを悪化させる行為はしないとの海洋法下の義務に反したとした。そして、中国もフィリピンも国連海洋法を受け入れており、この裁定に従うべきだと両当事者に訴えた。

フィリピンはこの仲裁裁判所の裁定を受け入れることを表明したが、中国は自らの主張を繰り返し、この裁定の受け入れを拒否するだけでなく、裁判官の中立性などにも疑問を投げかけ、多くの国が中国の立場を支持しているとして、反論キャンペーンを張っている。

中国は、国際秩序維持に自国の国益を見出す体制派なのか、それとも自らの国益を全面に出して国際秩序に挑戦する修正派なのか、その行動は対中政策を考える上でも大きな試金石となる。

(その1もあわせてお読み下さい。)


南シナ海仲裁裁判所裁定その1 中国猛反発
Japan In-depth 7月16日(土)18時0分配信

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南シナ海

■フィリピンの訴えの詳細
オランダ、ハーグにある常設仲裁裁判所は、7月12日中国の南シナ海における「九段線」に基づく権益主張に対し、これを否定する裁定を下した。

この仲裁裁判は、南シナ海の領海や漁業資源などで中国と争うフィリピンが求めたもので、領海線の確定を狙ったものではなく、国連海洋法に基づき、南シナ海における排他的経済権益の範囲や中国の係争地域での建設作業や漁業が海洋法で許容される範囲のものであるかどうかが争われた。

中国はフィリピンの訴えを違法として裁判所の管轄権を否定するとともに、その裁定には従わないことを表明している。しかし、中国の主権主張の根拠を否定する仲裁裁判所の裁定は、この地域での領土問題に大きな政治的インパクトを与えるものとみられる。

フィリピンの訴えは大きく分けて4つあった。第一は、中国の「九段線」が国連海洋法の下で中国の「歴史的権益」とみなされるかである。第二は、中国とフィリピンが権益を主張する海洋の諸形態が、島か、岩か、干潮時に海面上に現れる、あるいは満潮時に海面下となる岩礁なのかどうかである。その判断によって、それから得られる海洋での権益の範囲が決まることになる。

第三は、南シナ海における中国の行動や建設事業、漁業が海洋法の下でフィリピンの主権と行動の自由を侵害するものかどうかである。そして、第四は、この仲裁が始まってから、中国の南沙諸島における大規模は埋め立てや人工島建設といった行動が係争を違法に悪化させ、長引かせることにつながっているかである。

中国は、この仲裁は受け入れていないことを明確にしながらも、この係争を扱った仲裁小法廷に対して書簡を送り、南シナ海を巡る係争は領海主権の問題であるため、海洋法で扱われる範囲を超えるものであること、中国とフィリピンはこの係争は二国間交渉で解決することに合意しているため、一方的に仲裁を求めたことは国際法の義務違反であること、そして、フィリピンの訴えは二国間の海洋での国境線引きにあたるため、仲裁の範囲を超えるものであること、を主張している。

中国は、2006年に海洋法に基づく宣言の中で、海洋での国境線引きに関する係争は強制的仲裁や他の義務的解決の手続きで争われない、と通告している。

仲裁小法廷は、中国もフィリピンも国連海洋法を批准しており、中国の仲裁裁判不参加自体は海洋法の係争解決に関する条文から判断して、仲裁裁判所の管轄権を否定するものではないとした。また、中国の係争の対象が領海主権や線引きに関わるものだとする見解に対して、フィリピンの訴えは自国の排他的経済水域によって影響を受ける問題であり、海洋法の範囲のものであるとした。中国の歴史的権利主張は「九段線」の中の資源に対するものであって、南シナ海の水域に対するものではない、との見解を示した。

(その2に続く。全2回)


南シナ海 カンボジア首相「安倍晋三首相の平和のための政策を全面的支持」
産経新聞 7月16日(土)13時32分配信

 【ウランバートル=小川真由美】安倍晋三首相は16日午前(日本時間同)、訪問中のモンゴル・ウランバートルでカンボジアのフン・セン首相と会談し、両国関係を一層強化する考えで一致した。

 南シナ海情勢について安倍首相は「地域の問題を法の支配に基づき平和的に解決することが重要」と理解を求めた。フン・セン首相も同調し、東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国の間で南シナ海の安定に向け、拘束力のある「行動規範(COC)」を「やがて策定すべきだ」と述べた。

 また、フン・セン首相は「日本がカンボジアに初めて国連平和維持活動(PKO)を派遣してくれたことは忘れない」と述べた上で「安倍首相の平和のための政策について全面的に支持したい。国連のもとで平和維持のために日本にはより多くの役割を果たしてほしい」と期待感を示した。

 経済分野では、今年9月に予定される成田-プノンペン間の直行便就航や投資環境の整備など連携強化を加速させることを確認した。


安倍首相、ASEM全体会合で南シナ海問題を提起 中国に裁定受け入れ圧力
産経新聞 7月16日(土)13時31分配信

 【ウランバートル=小川真由美】安倍晋三首相は16日午前(日本時間同)、アジア欧州会議(ASEM)の地域・国際情勢に関する全体会合で、南シナ海問題をめぐってオランダ・ハーグの仲裁裁判所が中国の主張を全面否定する判断を出したことに言及し「当事国が判断に従うことにより、南シナ海における紛争の平和的解決につながっていくことを強く期待する」と改めて中国に裁定の受け入れを求めた。

 安倍首相はこの日も前日に行われたドイツなどの2国間会談と同様に南シナ海問題を提起。国際社会共通の懸念事項として各国と認識の一致を図ることで、国際司法を公然と無視する中国に対し裁定順守の圧力を一層強める狙いがありそうだ。

 会合で安倍首相は「海洋における法の支配の3原則」として(1)国家は法に基づいて主張を行う(2)力や威圧を用いない(3)紛争解決に平和的収拾を徹底する-の3点を強調。「航行や上空飛行の自由は地域の平和と安定にとって死活的に重要だ」と述べ、関係国が問題解決に向け努力する重要性を訴えた。

 一方、北朝鮮が核実験や弾道ミサイルの発射など挑発行動を続けている現状について「断固たる対応が必要」と指摘。その上で北朝鮮の非核化に向け「国連安全保障理事会決議の厳格な履行を通じ圧力を加えることが必要」として国際社会の結束を呼びかけた。

 また、北朝鮮による拉致被害者の横田めぐみさん(51)=拉致当時(13)=を含む日本人拉致問題にも言及し「拉致は基本的人権の侵害という国際社会の普遍的な問題だ」と述べ、拉致問題の解決に各国の理解と協力を求めた。

 安倍首相は同日午後(同)のASEM閉会式に出席後、ウランバートルを出発し、同日夜、帰京する。


ASEM議長声明「海洋法条約に基づいた紛争解決」盛り込む 南シナ海言及は見送り
産経新聞 7月16日(土)13時27分配信

 【ウランバートル=西見由章】モンゴル・ウランバートルで開かれていたアジア欧州会議(ASEM)首脳会議は16日、「国際法の原則の完全な遵守(じゅんしゅ)」や「海洋の安全保障」、「航空および上空飛行の自由」などを再確認し、国連海洋法条約に従った紛争解決の重要性に合意する議長声明を採択して閉幕した。

 中国の海洋進出を強く意識した内容が盛り込まれた格好だが、仲裁裁判所が中国の主張を全面的に退ける裁定を示した南シナ海への言及は見送られた。中国側の強い反発に配慮したとみられる。


<アジア欧州会議>海洋で「法の支配」重要、議長声明を採択
毎日新聞 7月16日(土)12時53分配信

 【ウランバートル田所柳子、西岡省二】モンゴルの首都ウランバートルで開かれていたアジア欧州会議(ASEM)首脳会議は16日(日本時間同)、海洋での「法の支配」の重要性に関する記述を盛り込んだ議長声明を採択して閉幕した。16日の全体会合では、安倍晋三首相が南シナ海問題で中国の主張を退けた仲裁裁判所の判決に言及し「最終的なもので、紛争当事国を法的に拘束する。当事国が判断に従い、平和的解決につながることを強く期待する」と述べた。

 ASEMは判決後、初の首脳級国際会議。全体会合で出席者の多くが南シナ海問題に言及したが、中国が強く反発し、議長声明では「南シナ海」とは明記しなかった。

 安倍首相は会合で「南シナ海問題は国際社会共通の懸念事項で、法の支配は国際社会が堅持しなければならない普遍的原則」と中国を強くけん制。核・ミサイル開発を進める北朝鮮に関し「国連安保理決議の厳格な履行を通じた圧力が必要だ」と訴えた。

 また、参加首脳は連携してテロと対決する姿勢も確認。トルコでのクーデターの試みについて欧州理事会のトゥスク常任議長(欧州連合大統領)が閉会式で「現状を憂慮している。民主主義や憲法に基づいた事態の解決を期待したい」と懸念を表明した。


仲裁判決で理解求める=安倍首相、中国寄りカンボジアに
時事通信 7月16日(土)12時50分配信

 【ウランバートル時事】モンゴル訪問中の安倍晋三首相は16日午前、カンボジアのフン・セン首相とウランバートルで会談した。

 東南アジア諸国連合(ASEAN)の中で、南シナ海問題をめぐり中国の主張に支持を表明しているカンボジアに対し、安倍首相は先の仲裁裁判判決を受け入れる必要性について理解を求めた。

 フン・セン氏は15日の李克強中国首相との会談で、支持を伝達している。このため、安倍首相は仲裁判決について「最終的であり法的拘束力を有する」と強調し、「法の支配」に基づく解決の重要性を訴えた。

 これに対し、フン・セン氏は「中国とASEAN、その他の国のさまざまな問題が平穏に解決することに期待したい」と述べるにとどめ、仲裁判決には言及しなかった。


「法に基づく解決」明記=南シナ海問題で中国けん制―議長声明採択し閉幕・ASEM
時事通信 7月16日(土)12時49分配信

 【ウランバートル時事】モンゴルの首都ウランバートルで開かれたアジア欧州会議(ASEM)首脳会議は16日午前(日本時間同)、海洋安全保障について「国際法や国連海洋法条約に基づく紛争解決が重要」と明記した議長声明を採択し、閉幕した。

 名指しを避けながらも、南シナ海問題をめぐる仲裁裁判所の判決受け入れを中国に促す内容となった。

 声明は「海洋安全保障、航行と飛行の自由を強化する」と確認。南シナ海には直接言及しなかったものの、「力の行使と威嚇の自制」を促し、軍事拠点化を進める中国に行動を抑制するよう求めた。

 今回のASEMは、南シナ海問題に関して仲裁裁判所が中国の「全面敗訴」の判決を下した後、初めての首脳級による国際会議となった。中国は南シナ海問題をASEMの議題とすることに反対していたが、前回2014年と同じ表現が今回の議長声明にも盛り込まれた。

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