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2016年6月 8日 (水)

どこまで図に乗る中共支那、南シナ海にミサイル・戦闘機を配備・8

南シナ海の他国領海で横暴な侵略行為を強行している中共支那が、スプラトリー諸島のファイアリークロス礁を勝手に埋め立てて造成した飛行場へ強引な侵略飛行を行なったのに続き、今度はベトナムから強奪したパラセル諸島のウッディー島に地対空ミサイル8基を配備し、さらに対空機関砲の設置に加えて戦闘機まで進出させた。
一方でベトナムと領有権めぐって係争中のスプラトリー諸島にあるクアテロン礁などには、高周波レーダー施設を設置したことも明らかになった。

同諸島はかねてよりベトナムと中共がその領有権めぐって係争中であり、こうした地域を一方的に自国領と断言し軍事施設を建設して、支配権の既成事実化を試みる中共支那の好戦的・冒険的な侵略行為は、ベトナム・フィリピンなど近隣諸国や関係国および公海上の海上交通路(シーレーン)の安全を脅かし、いたずらに紛争の危険性を高める、国際法上認めることの出来ない危険な挑発行為である。

この中共の重大かつ危険な挑発行為に対して、アメリカなどがこうした危険な行為を停止するよう要求しているにもかかわらず、これに対して中共は「最も重要なことは(自国の設置した)レーダーなどではなく、(米軍の)戦略爆撃機や駆逐艦を含む最新兵器が日々、南シナ海に出現していることだ」として居直り、こうした一連の行為が「(自国の)主権の範囲内」と強弁している。

こうした中共の態度は、世界の秩序を完全に愚弄する思い上がり図に乗ったものであり、中共がこうした態度を改めない限り、この地域での紛争・戦争の危険は日に日に増大するものと見なければならず、その結果中共軍は敗走して共産党の威信は失墜し、国内の暴動によって中共は崩壊するだろう。

このような凶暴かつ愚劣な行為を改めなければ、招来する重大な結果について、中共支那はその一切の責任を負わなければならない。

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中共支那と支那人という種は、他人・他国・他民族との「平和共存」という概念を理解出来ない狂人(あるいは凶人)・野蛮人・テロリストである。そのことは、南シナ海でのこれらフィリピン・ベトナムだけではなく、この残忍な野蛮国が、東シナ海での他国の領土領海を奪い取ろうとする露骨な侵略行為、またもともと支那とは無関係の独立国であったチベットや先日テロ事件が発生した旧東トルキスタンの新疆ウイグル地区などにおける凶暴凶悪な行為を見れば明らかである。特に習近平現政権になってから、この好戦的で残虐な性格がさらに一層明らかになっている。

中共はまぎれもない侵略テロリスト国家である。中共が国際法を遵守するモラルを身につけない限り、世界は中共とは共存出来ない。地球人類にとっての癌である残忍で凶暴な中共支那と支那人(漢人)の、一日も早い崩壊と絶滅を切に希望する。

リンク:合同訓練に参加の米空母、中国艦船が「追尾」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国軍艦領海侵入 包囲網の締め付けに焦り…中国外務省の常軌を逸した発言の数々 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:焦る中国に世界の常識を 九州総局長・佐々木類 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<ASEAN外相会合>声明で中国けん制…反発受け撤回か - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<領海侵入>対中で割れる東南アジア諸国 影響力強く - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:日米印の共同訓練に中国艦の影、米空母を追尾 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国軍がインド北東部に侵入 領有権主張、日米との連携強化に反発か - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:警戒監視、演習継続=3カ国連携を強化―米 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国完全孤立 南シナ海問題でASEAN懐柔に失敗 外相1人会見の異常事態 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米第3艦隊が東アジアへ活動範囲を拡大、中国との緊張悪化で - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<ASEAN>南シナ海「懸念」声明撤回 外相会合発表後に - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国の拡張主義に対抗する米国を フィリピン新大統領が妨害? - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ASEAN・中国外相会合 南シナ海「深刻な懸念」 共同会見キャンセル - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ASEAN・中国外相会合 ASEAN、仲裁裁の判断前に問われる結束 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:フィリピンのトランプが南シナ海問題で習近平と手を結ぶ日 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海「深刻な懸念」=ASEANが中国批判―外相会合 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<ASEAN>南シナ海に「懸念」 中国との直接協議で異例 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海情勢に「深刻な懸念」=ASEAN - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海「深刻な懸念」伝達=ASEANが中国批判―外相会合 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海情勢 中国ASEAN外相会合開幕、スプラトリー諸島など領有権問題が焦点 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海情勢 フィリピン民間団体がスカボロー礁への上陸図る 中国海警局が阻止 たどり着いた2人が外縁部に国旗 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「南シナ海に万里の長城を築くつもりか?」孤立した中国は非論理的な主張で反撃を試みたが… - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国駐英大使「南シナ海、当事国で交渉を」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海問題めぐり攻防 日本、国際会議で抑止 首相、ASEM出席検討 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海問題めぐり攻防 中国、豪紙使い政治宣伝 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:オバマが直面する最終テスト 中国 スカボロー礁の支配強化 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:中国のミサイルに狙われるグアムの米軍基地 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:日米印海軍の共同訓練始まる…中国をけん制 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:世界各国の「中国包囲網」が本格化 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:仲裁裁判がまく南シナ海の火種 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:大迷惑な中国海軍、またもリムパックに堂々参加 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:フィリピンは南シナ海問題の定例協議提案を拒否=中国外務省 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:菅官房長官「危険な行為だ」と批判 東シナ海上空の中国軍戦闘機による米軍機異常接近で - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:危険飛行、中国は自制を=11月にASEANと閣僚会合―中谷防衛相 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

合同訓練に参加の米空母、中国艦船が「追尾」
CNN.co.jp 6月16日(木)10時50分配信

(CNN) 西太平洋で15日、米空母「ジョン・C・ステニス」が中国の艦船に「追尾」されたことが分かった。米当局者がCNNに明らかにした。

ステニスは日本とインドとの年に1度の共同訓練に参加するため航行中だったという。

ロイター通信によれば、ハフマン艦長はステニスに同乗していた記者団に対し、中国の艦船が約11~16キロ先にいると語った。この艦船は南シナ海からステニスを追跡していたという。

南シナ海で中国が造成した人工島の付近を米軍の艦艇が航行したことに対し、中国は米国の「挑発」だとして反発を示している。米国防当局者によれば、こうした状況は繰り返し起こっているという。

米国は航行の自由を守る目的で、当該海域での海上パトロールを続けている。

南シナ海上空ではここ数週間、米軍機が中国軍機によって飛行を妨害される事例が相次いでおり、この地域における中国の姿勢に米国防総省は懸念を表明している。

日本政府も15日、中国海軍のドンディアオ級情報収集艦が領海に侵入していることが海上自衛隊の哨戒機によって確認されたことを受け、中国海軍の活動に対し懸念を表明した。

世耕官房副長官は15日の記者会見で「先般の中国海軍艦艇による尖閣諸島接続水域への入域に続いて今回、中国海軍の情報収集艦がわが国領海に侵入したこと等に鑑みて、中国軍の活動全般に対する懸念を申し入れた」と述べた。


中国軍艦領海侵入 包囲網の締め付けに焦り…中国外務省の常軌を逸した発言の数々
産経新聞 6月16日(木)8時5分配信

 日米両国と友好国による中国包囲網の締め付けが相当効いている。焦っていると言ってもいい。鹿児島県・口永良部島周辺の領海内での中国艦艇の動きや、中国外務省の常軌を逸した発言の数々がその証左だ。

 挑発に乗らず、中国側の意図を慎重に見極める日本政府の対応は理にかなっている。ただ、偶発的な衝突を避けるためにも、中国軍部と外務省の思考回路が世界の非常識であることを、外交の舞台で上品に、しっかり教える必要がある。

 同時に、主権を犯す国際法違反事案には、毅然とした対応が求められる。

 軍艦艇の動きだけではない。取り乱したかのような外交当局の言動は、民主国家による包囲網の効き目を皮肉にも物語っている。

 日経新聞電子版(6月1日付)は、伊勢志摩サミットに関する中国外務省の公式論評をこう紹介した。

 「日本は南シナ海問題を大げさに騒ぎ、緊張を宣伝している」「日本はG7を利用し、ケチなソロバンをはじき、小細工した」

 およそ外交当局とは思えない下品な論評にG7各国はドン引きだろう。北朝鮮の宣伝放送さながらだ。

 日米両国にケンカ腰の中国に対し、他の主要国も露骨に反発を強めている。

 6月、カナダを訪問した王毅外相は、ディオン外相との共同会見で、中国の人権状況について質問したカナダ人記者に激高した。

 トルドー首相は記者への不当な扱いについて、カナダ政府として抗議した。前代未聞の醜聞だといえる。

 ルドリアン仏国防相は5日、欧州連合(EU)に対し、航行の自由を守るため南シナ海に海軍艦艇を派遣すべきだと主張した。ニューカレドニアを領有するなど、太平洋国家としての本能を目覚めさせたか。

 極めつけは、海洋進出を活発化させる中国を念頭に始まった日米印3カ国による海上共同演習「マラバール」の実施だ。

 元ユーゴスラビア大使で中国問題に詳しい美根慶樹・平和外交研究所代表は中国軍の動きについて、1992年に領海法を制定してから活発化していると指摘し、「外交当局は軍部の動きを知らされていないのではないか」と述べた。知日派とされる王外相の強硬発言については、「権力中枢で深刻な緊張が続いている可能性がある」と語った。

 包囲網の構築は国際世論そのものである。

 国内の権力闘争がいかなるものであれ、中国は世界の平和と安定に責任を持つ大国だ。自重した行動が求められる。(九州総局長 佐々木類)


焦る中国に世界の常識を 九州総局長・佐々木類
産経新聞 6月16日(木)7時55分配信

 日米両国と友好国による中国包囲網の締め付けが相当効いている。焦っていると言ってもいい。鹿児島県・口永良部島周辺の領海内での中国艦艇の動きや、中国外務省の常軌を逸した発言の数々がその証左だ。

 挑発に乗らず、中国側の意図を慎重に見極める日本政府の対応は理にかなっている。ただ、偶発的な衝突を避けるためにも、中国軍部と外務省の思考回路が世界の非常識であることを、外交の舞台で上品に、しっかり教える必要がある。

 同時に、主権を犯す国際法違反事案には、毅然とした対応が求められる。

 軍艦艇の動きだけではない。取り乱したかのような外交当局の言動は、民主国家による包囲網の効き目を皮肉にも物語っている。

 日経新聞電子版(6月1日付)は、伊勢志摩サミットに関する中国外務省の公式論評をこう紹介した。

 「日本は南シナ海問題を大げさに騒ぎ、緊張を宣伝している」「日本はG7を利用し、ケチなソロバンをはじき、小細工した」

 およそ外交当局とは思えない下品な論評にG7各国はドン引きだろう。北朝鮮の宣伝放送さながらだ。

 日米両国にケンカ腰の中国に対し、他の主要国も露骨に反発を強めている。

 6月、カナダを訪問した王毅外相は、ディオン外相との共同会見で、中国の人権状況について質問したカナダ人記者に激高した。

 トルドー首相は記者への不当な扱いについて、カナダ政府として抗議した。前代未聞の醜聞だといえる。

 ルドリアン仏国防相は5日、欧州連合(EU)に対し、航行の自由を守るため南シナ海に海軍艦艇を派遣すべきだと主張した。ニューカレドニアを領有するなど、太平洋国家としての本能を目覚めさせたか。

 極めつけは、海洋進出を活発化させる中国を念頭に始まった日米印3カ国による海上共同演習「マラバール」の実施だ。

 元ユーゴスラビア大使で中国問題に詳しい美根慶樹・平和外交研究所代表は中国軍の動きについて、1992年に領海法を制定してから活発化していると指摘し、「外交当局は軍部の動きを知らされていないのではないか」と述べた。知日派とされる王外相の強硬発言については、「権力中枢で深刻な緊張が続いている可能性がある」と語った。

 包囲網の構築は国際世論そのものである。

 国内の権力闘争がいかなるものであれ、中国は世界の平和と安定に責任を持つ大国だ。自重した行動が求められる。


<ASEAN外相会合>声明で中国けん制…反発受け撤回か
毎日新聞 6月16日(木)2時30分配信

 【ジャカルタ平野光芳、バンコク岩佐淳士、北京・石原聖】東南アジア諸国連合(ASEAN)が14日の外相会合後に公表し、直後に取り消した声明で、南シナ海の領有権問題について「国連海洋法条約に従うことが重要」と明記していたことが分かった。近く出される常設仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)の裁定に従わない可能性を示している中国を強くけん制する内容。ASEAN外交筋によると、内容の公表に中国が怒ったといい、これに配慮して撤回された模様だ。

 毎日新聞が入手した声明文は南シナ海情勢に「深刻な懸念」を表明し「国連海洋法条約など、広く認められている国際法の原則に従うことが重要」と明記。中国が南沙(英語名スプラトリー)諸島で行っている岩礁埋め立てを念頭に「法的、外交的な手続きを尊重し、脅しや武力に訴えない」「非軍事と自制が重要だ」と指摘した。

 南シナ海問題を巡っては、大半の海域で権益を主張する中国に対し、フィリピンが2013年に「国連海洋法条約に違反しており無効」と仲裁裁判所に申し立て。年内に判断が出る予定だが、中国は自国に不利な決定には従わない構えだ。

 中国はASEAN内で領有権問題を抱えていない国々を味方にし、問題の深刻化回避を図ってきた。今回の声明は中国にとり外交上の大失点と言えるため、ASEAN側が配慮した可能性がある。

 マレーシア外務省は14日夜に地元メディア向けに「声明文」を流したが、直後に「急きょ修正が必要になった」と説明し撤回した。

 インドネシア外務省の報道官は「各国外相が会合終了後の記者会見で参照できるように作ったメモが、誤って流出した。公式声明ではない」と説明する。

 中国外務省の陸慷(りく・こう)報道局長は15日の定例会見で今回の声明について「正式文書でないとASEANが確認した」と指摘、「すべての国が他人の圧力で動くわけではない」と中国が撤回に圧力をかけたとの見方を否定した。


<領海侵入>対中で割れる東南アジア諸国 影響力強く
毎日新聞 6月15日(水)21時14分配信

 【バンコク岩佐淳士】中国の海洋進出は南シナ海で深刻化し、フィリピン、ベトナム両国近海では人工島造成を加速、中国船が地元漁民を襲撃する事件も起きた。危機感を共有する日米は両国を後押しし、東南アジア諸国連合(ASEAN)に対中結束を促しているが、中国の影響力は強く「対中包囲網」形成は難しい。今回の中国軍艦の日本領海進入も、静観するとみる専門家もいる。

 ASEAN内でも対中懸念は拡大している。インドネシアは今年3月、北部ナトゥナ諸島沖で違法操業中の中国漁船を摘発した際に、中国海警局の武装船舶に妨害された。マレーシアも東部ボルネオ島沖の排他的経済水域(EEZ)内を海警局船が航行したことに反発し、中国大使を呼んで苦情を伝えた。

 日本は米国と共にフィリピン、ベトナムとの関係を強化し、中国の海洋進出の行き過ぎを訴えてきた。だが中国はカンボジアやラオスなど「親中国派」を軸に対抗する。

 米国が2月、対中けん制を念頭にASEAN首脳を招いて首脳会議を開いた際も、共同声明では中国の名指しを避けており、ASEAN側の中国への配慮が反映された。南シナ海問題解決に向けた法的拘束力のある新たなルール「行動規範」策定も、消極的な中国のペースに合わせ、作業が遅れている。

 タイ・チュラロンコン大学のスラチャート・バムルンスック教授(国際政治)は「ASEANは分裂し、南シナ海問題で何もできていない。日本と中国の問題について関与することはないだろう」との分析を示した。


日米印の共同訓練に中国艦の影、米空母を追尾
ロイター 6月15日(水)20時40分配信

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 6月15日、中国の軍艦が日本領海に侵入した同日、沖縄本島の東方沖で行われている日、米、インドの共同軍事演習「マラバール」にも中国艦の影がちらついた。写真は米空母から飛び立つF18戦闘機。6日撮影(2016年 ロイター/Andrea Shalal)

[嘉手納町(沖縄県) 15日 ロイター] - 中国の軍艦が日本領海に侵入した15日、沖縄本島の東方沖で行われている日、米、インドの共同軍事演習「マラバール」にも中国艦の影がちらついた。3カ国は対潜水艦戦などの訓練など通じ、海洋進出を強める中国をけん制しようとしているが、中国は情報収集艦を派遣して米空母を追尾した。

<南シナ海から後を追う>

共同演習は10日に開始、15日に報道陣に公開された。熱帯の蒸し暑い洋上に浮かぶ米原子力空母、ジョン・C・ステニスから、F18戦闘機が次々と離陸。敵味方に分かれ、対空戦の訓練を行った。

敵の戦闘機や巡航ミサイル役となったF18を、もう一方の戦闘機群と米艦が警戒、探知し、海上自衛隊、インド海軍と連携しながら対処した。

しかし、ステニスの周囲に米軍艦、海自の護衛艦、インド軍艦の姿は見当たらない。電波や通信を拾う中国の情報収集艦から追尾されているため、ステニスは訓練に参加する他の艦艇から距離を取っているのだという。

「中国の船がここから7─10マイル離れたところにいる。南シナ海からずっと(空母を)追いかけてきている」と、ステニスのハフマン艦長は記者団に語った。

この日は、未明に中国軍艦が鹿児島県口永良部島沖の日本領海に侵入。この船も情報収集艦で、日本政府は中国の意図の分析を急いでいる。関係者によると、佐世保港からマラバール訓練海域に向かうインド艦艇を追尾していたとみられる。

<フィリピンに立ち寄ったインド海軍>

日、米、インドがマラバールを実施するのは3年連続。前回は昨年10月にインド洋に接するベンガル湾で行った。今回は2年ぶりに日本近海、しかも沖縄本島の東方沖という、中国軍が西太平洋に出るのをふさぐような海域で実施している。  

マラバールはもともと米、インド海軍の2国間訓練だった。中国との経済関係が揺らぐことを懸念したインドは、日本を含めた3カ国の演習に拡大することに乗り気ではなかったが、中国が中東への海上交通路(シーレーン)確保にインド洋への進出を強めると、3カ国は急速に距離を縮め始めた。

インドは今回の訓練に、フリーゲート艦など4隻を派遣。南シナ海で領有権をめぐって中国と争うベトナムのカムラン港、フィリピンのスービック港に立ち寄っている。「南シナ海は中国の海ではない、インドは中国と係争するフィリピンやベトナムとも友好関係にある、というメッセージだろう」と、日本の防衛研究所アジア・アフリカ室長の伊豆山真理氏は言う。

<中国の潜水艦を警戒>

日、米、インドが特に警戒しているのが、中国の潜水艦の動き。2006年10月、沖縄付近で中国のソン級潜水艦が米空母キティホークのすぐ近くに浮上。10年4月にはキロ級潜水艦が沖縄本島と宮古島の間を抜けて太平洋に進出した。

インド洋でも13年ごろから中国潜水艦が動きを活発化させており、14年9月には沿岸国のスリランカのコロンボ港に寄港してインドをいらだたせた。いずれ核ミサイルを搭載した原子力潜水艦が、南シナ海や西太平洋、インド洋を自由に動きまわることを3カ国は恐れている。

今回の訓練でも、潜水艦を探知して追尾する対潜水艦戦に力を入れている。米海軍は最新の哨戒機と原子力潜水艦を、海上自衛隊は対潜能力を備えたヘリコプター空母と哨戒機を投入。インドも対潜ヘリコプターを参加させた。

自衛隊の幹部は「マラバールは単なる親善訓練ではなく、実際の戦術、技量を向上させるためのもの。これを見た中国は、作戦や戦術を見直す必要があると考えるだろう」と話している。

(久保信博 編集:田巻一彦)


中国軍がインド北東部に侵入 領有権主張、日米との連携強化に反発か
産経新聞 6月15日(水)19時18分配信

 【ニューデリー=岩田智雄】インドと中国が領有権を争い、インドの実効支配下にある印北東部アルナチャルプラデシュ州に今月9日、中国人民解放軍が侵入していたことが分かった。印国防省当局者が15日、産経新聞に明らかにした。中国は、インドが日米両国と安全保障で連携を強めていることに反発し、軍事的圧力をかけた可能性がある。

 中国兵約250人は、州西部の東カメン地区に侵入し、約3時間滞在した。中国兵は3月にも、中印とパキスタンが領有権を主張するカシミール地方でインドの実効支配地域に侵入し、インド軍とにらみ合いになっていた。アルナチャルプラデシュ州への侵入は、最近約3年間、ほとんど確認されていなかったという。

 9日は、中国海軍が艦船を尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の接続水域で航行させた時期と重なる。インドは10日から日本近海で、日米とともに海上共同訓練「マラバール」に参加していた。訓練は米印が実施してきたが、昨年、日本の恒常的参加が決まっていた。

 インドは、今月6~8日のモディ首相の訪米では、中国が軍事拠点化を進める南シナ海に言及せず、中国に配慮を示していた。


警戒監視、演習継続=3カ国連携を強化―米
時事通信 6月15日(水)18時5分配信

 【ワシントン時事】米軍は、中国が沖縄県・尖閣諸島周辺の接続水域に続き、鹿児島県・口永良部島西の領海に軍艦を侵入させたことを受け、警戒監視活動などで日本との協力を強めていくとみられる。

 米軍はさらに、日米にインドやオーストラリアなどを加えた3カ国の枠組みで合同演習を引き続き実施して連携を深め、中国をけん制していく構えだ。

 カーター米国防長官は今月上旬にシンガポールで開かれたアジア安全保障会議で、地域の秩序維持に当たり、日米韓、日米印、日米豪をはじめとする3カ国間協力の重要性を強調。いずれも日米プラスアルファという構造だ。

 長官は特に日米印の枠組みを「本物の実践的な安保協力」とたたえ、3カ国共同訓練「マラバール」をその例に挙げた。中国艦はマラバールに参加するインド艦を追尾する形で領海に侵入している。中国側も日米印の動きに神経をとがらせているのは確実だ。

 米政府は尖閣の接続水域への中国艦侵入後、事態を「懸念している」と表明。南シナ海で中国が主張する「領海」内に軍艦を送り込む「航行の自由作戦」を実施している米国としては、中国の行動を正面から批判し難いところだが、懸念という言葉を用い、日本に寄り添う姿勢を見せた。


中国完全孤立 南シナ海問題でASEAN懐柔に失敗 外相1人会見の異常事態
夕刊フジ 6月15日(水)16時56分配信

 中国は外交でも国際社会から孤立を強めている。中国雲南省玉渓で開かれた中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の外相による特別会合で、ベトナムなど一部加盟国と中国が対立する南シナ海の領有権問題をめぐる議論が決裂、共同記者会見も開かれず、中国の王毅外相が1人で会見するという異常事態となった。

 フィリピンが提訴した常設仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)の判断が近く示される見通しとなる中、中国は孤立回避に向けてラオスなどの友好国の取り込みを図り、対立国との一致点を模索したが、ASEAN側は中国との調整を放棄、南シナ海の人工島造成や施設建設について「信頼を損ねる動き」と非難、不信感をあらわにした。

 王毅外相は単独で開いた記者会見で「中国とフィリピンの間の意見の相違はASEANとの問題ではなく、協力関係に影響はない」と強調。ASEANの対中交渉の窓口国であるシンガポールの外相が会見に参加しなかったことについては「フライトやスケジュールの問題」と説明せざるを得なかった。

 4月には中国の劉振民外務次官がASEAN各国に対し、仲裁の結論に同調することは「危険な動きだ」と発言。これが「恫喝(どうかつ)」(シンガポール外務省高官)と受け止められ、反発が広がった可能性があり、中国外交は失敗に終わった。


米第3艦隊が東アジアへ活動範囲を拡大、中国との緊張悪化で
ロイター 6月15日(水)15時10分配信

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 6月14日、中国との緊張が高まるなか、米海軍第3艦隊が従来の担当海域を越え、横須賀を拠点とする第7艦隊とともに、東アジアにさらに艦船を派遣することが明らかになった。写真は3月に日本海での米韓合同演習に参加した、米海軍の強襲揚陸艦ボクサー(2016年 ロイター/U.S. Navy)

[ワシントン 14日 ロイター] - 中国との緊張が高まるなか、米海軍第3艦隊が従来の担当海域を越え、横須賀を拠点とする第7艦隊とともに、東アジアにさらに艦船を派遣することが明らかになった。米当局者が14日明らかにした。

ミサイル駆逐艦スプルーアンスとマンセンを含む第3艦隊の太平洋水上行動群(艦隊)は4月、東アジアへ配備された。今後さらに多くの艦船が同艦隊から派遣される、と米当局者は匿名を条件に語った。別の当局者はそれらの艦船が広範な活動に従事すると述べたが、詳細は明らかにしなかった。

中国は、年間5兆ドル(約530兆円)の貨物が行き交う海上交通の要所となっている南シナ海のほぼ全域で領有権を主張している。しかし、同海域をめぐってはフィリピン、ベトナム、マレーシア、台湾、ブルネイも領有権を主張しており、これらの国々の中には米国と緊密な軍事提携を結んでいる国も多い。

中国は、自らが実効支配をする南シナ海の島々の近辺で、米軍が挑発的な軍事パトロールを行っていると非難している。米国はパトロールの目的が航行の自由を守るためだと説明している。

米カリフォルニア州サンディエゴに拠点を置く第3艦隊は、従来、国際日付変更線以東の太平洋を担当海域としてきた。

日本経済新聞の英文ニュースサイト、日経アジアンレビューによれば、米海軍太平洋艦隊司令官のスコット・スウィフト大将は14日、今回の動きは「東アジア地域での不透明で不安な状況」のなかで起こったと述べた。中国の行動を意識しての発言だったとみられている。

兵員14万人、200隻を超える艦艇と1200機以上の航空機を有する太平洋艦隊の「全統合戦力」を活用すべきだと同司令官は主張する。

第7艦隊は、空母打撃群(艦隊)と艦艇80隻、航空機140隻で構成される。第3艦隊では、空母4隻を含めた100隻以上の艦船を保有する。

中国は、東アジアでの緊張の高まりは米国が招いたと非難している。中国の劉暁明駐英大使は先週、ロイターとのインタビューで、「米国がアジア太平地域へのリバランス戦略をとるまでは、南シナ海はとても静かで平和だった」と述べている。

「中国は近隣諸国と対話していた。われわれは行動規範を有していた。フィリピンもわれわれと対話していた。米国がリバランスの名のもとでやってきたことで、状況が劇的に変わった」

「米国は南シナ海とアジア太平洋で強い軍事プレゼンスを確保するための口実を見つけたがっている。平穏だとすれば、彼らがそこにいる理由はいったい何なのか」と同大使は問いかけた。

米戦略国際問題研究所(CSIS)が運営するサイト「アジア海洋透明性イニシアチブ」のディレクター、グレッグ・ポーリング氏は14日、今回の動きは、中国の台頭を受け、米海軍の艦船の60%をアジアにシフトするというオバマ大統領のリバランス戦略の一環であるとの見方を示した。


<ASEAN>南シナ海「懸念」声明撤回 外相会合発表後に
毎日新聞 6月15日(水)13時42分配信

 ◇中国との特別外相会合後、予定の共同記者会見は見送られる

 【北京・石原聖】東南アジア諸国連合(ASEAN)は14日、中国との特別外相会合後に南シナ海情勢に「深刻な懸念」を表明した声明について、同日撤回した。AFP通信などが伝えた。

 同通信などによると、マレーシア外務省報道官は「ASEAN事務局が許可して文書を出したが、その後修正のために撤回するよう通知があった」と明らかにした。理由は不明だが、ASEAN内の対中スタンスに温度差があることを改めてうかがわせた。

 会合後に予定されていた共同記者会見は見送られ、ASEAN側が独自に声明を発表。会合の共同議長国のシンガポール外務省が「南シナ海の平和と安定を弱めかねず、信頼を損ねている最近の行為に深刻な懸念を表明した」と明らかにし、名指しを避けつつ、ASEANが異例の対中批判を発表した形だった。

 中国は直前の12日に特別会合を開くと発表。フィリピンが提起した常設仲裁裁判所の判断を控え、ASEAN側が対中批判で結束しないようくぎを刺す狙いがあり、中国寄りのASEAN加盟国へ影響力を行使するなどしたとみられる。


中国の拡張主義に対抗する米国を フィリピン新大統領が妨害?
Wedge 6月15日(水)12時10分配信

 ワシントンポスト紙の5月11日付社説は、フィリピンの次期大統領に選出されたドゥテルテの言動が、中国の拡張主義に対抗しようとする米国の努力を既に損ねている、と懸念を表明しています。要旨、次の通り。

 比大統領選でのドゥテルテの選出は、ポピュリストのデマゴーグが、信頼されていない政治的エスタブリッシュメントに勝った時、何が起こるかという例をまさに示そうとしている。結果は、フィリピンにとっても米比同盟にとっても良くないものとなりそうだ。

 前任者のベニグノ・アキノ3世は、力強い経済成長を達成し、中国の南シナ海での拡張主義に直面して米比軍事同盟を強化した、旧エリート層の中心人物である。アキノの成功にもかかわらず、貧困と汚職が深く根を張り、39%の有権者が、ドゥテルテの過激な変化の約束を受け入れた。

 明らかに不可能な約束も含まれている。ドゥテルテは、6カ月以内に暴力的犯罪をなくすと言った。マニラ湾に犯罪者の死体を浮かべてやるとか、2012年に中国に占拠されたスカボロー礁にジェットスキーで乗り付けて国旗を立てるといった約束は、誇張として退けられよう。

1000人以上を司法手続きを経ずに処刑
 しかし、ドゥテルテの脅威にはレトリック以上のものがある。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、彼がダバオ市長時代の20年間に、ストリートチルドレンを含む1000人以上の犯罪の嫌疑のある者を司法手続きに則らずに処刑したとして、「暗殺団市長」と呼んでいる。ドゥテルテは、弁明するどころか、同じことを国家規模で行うことを約束し、容疑者を自分で殺害し、自らに大統領特赦を与える、と言っている。

 旗を立てに行くとの大言壮語にも拘わらず、ドゥテルテは、中国の領有権主張を強制する企てを抑止する、米国の努力を駄目にし得る。アキノは、適切にも、スカボロー礁についての中国との二国間交渉を拒否し、米国がフィリピンの5カ所の基地を用いることを認めつつ、案件を国連の裁判所に提起した。両国は、最近、合同海空パトロールを始めた。

 しかし、ドゥテルテは、米国との同盟について疑問を呈し、中国との交渉に乗り出す用意があることを仄めかした。ミンダナオ島での中国による鉄道建設と引き換えに海洋紛争を脇に置くことすら言及している。習近平が喜んで賛成することは疑いない。

 フィリピンの楽観主義者は、「ドゥテルテの粗野なレトリックは自らを政治的アウトサイダーと位置付ける意図であって、実際に就任後に行うことにはほとんど示唆を与えない」と言うが、東アジアにおいて中国の伸長を抑止するのに十分な対抗勢力を結集しようとする、既に難しくなっている米国の任務は、さらに困難になろうとしているように思われる。両国の責任ある人々は、米国にもドゥテルテのような大統領が誕生しないことを願うしかない。

出典:‘In the Philippines, a dangerous strongman’(Washington Post, May 11, 2016)

 ドゥテルテがフィリピンの大統領に就任すると、南シナ海での領有権問題で中国と妥協するのではないかということが懸念されています。事実、ドゥテルテは選挙中に、中国がインフラ整備などで経済支援を行えば、領有権争いを棚上げにすると言っています。

 また南シナ海の領有権争いで、米国が対立を煽っているとして、その扱いを批判しています。しかし、他方でドゥテルテは、「南シナ海の人工島に水上バイクで乗り込んでフィリピンの国旗を立てる」とも言っています。また、米国との関係についてはPBSとのインタビューの中で、「誰も戦争は望んでいない。従ってフィリピンは米国と同盟関係にある」とも言っています。

熟慮の末の発言ではない
 要するに、南シナ海問題についてのドゥテルテの発言は熟慮の末の発言とは思われません。そもそも、今回の大統領選挙で、南シナ海問題を含む外交問題は争点ではありませんでした。ドゥテルテが一番強調したのは、治安、貧困対策であり、それが現状に不満を持つ国民の多くに支持されたのです。従って、現時点で、ドゥテルテの南シナ海に関する発言にあまり神経質になる必要はありません。

 しかし、ドゥテルテ政権の課題の中で優先度がそれほど高くないとはいえ、南シナ海問題は極めて重要な問題です。我が国、米国、他の関係国は、ドゥテルテがこの問題にどう対処するのかを注意深く見守るとともに、ドゥテルテが問題の重要性を正しく認識し、適正に対処するよう、働きかけるべきです。


ASEAN・中国外相会合 南シナ海「深刻な懸念」 共同会見キャンセル
産経新聞 6月15日(水)7時55分配信

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南シナ海をめぐるASEAN内の立場の違い(写真:産経新聞)

 ■王毅氏、1人で会見

 【北京=西見由章】中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の外相による特別会合が14日、中国雲南省玉渓で開かれた。ベトナムなど一部加盟国と中国が対立する南シナ海の領有権問題をめぐって議論が交わされたが、閉会後に予定されていた共同記者会見がキャンセルされる異例の事態となった。シンガポール外務省によると、ASEAN側は「深刻な懸念」を表明した。

 中国側は、フィリピンが提訴した常設仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)の判断が近く示される見通しとなる中、孤立回避に向けてラオスなどの友好国に支持を働きかけるとともに対立国との一致点を模索したが、決裂した格好だ。

 中国の王毅外相は会合後、単独で記者会見を開き、「中国とフィリピンの間の意見の相違はASEANとの問題ではなく、協力関係に影響はない」と強調。ASEANの対中交渉の窓口国であるシンガポールのバラクリシュナン外相が会見に参加しなかったことについては「彼のフライトやスケジュールの問題」と説明した。

 シンガポール外務省によると、会合で双方の外相は法的拘束力のある「南シナ海行動規範」の策定に向けた取り組みを強化する必要性を確認した。

 これまで中国は、南シナ海問題は当事国同士で解決すべきだと主張し、仲裁裁判所の判断を拒否する立場を再三にわたり表明。8日にはフィリピンに対して仲裁手続きの停止を求める声明を発表し、対中強硬路線からの転換を示唆するドゥテルテ次期大統領に揺さぶりをかけている。

 中国外務省の陸慷報道官は14日、南シナ海問題をめぐって60近くの国が中国の立場を支持していると主張し、「中国に泥を塗ってきた数カ国は、(自らを)“国際社会”などと誇張しないほうがよい」と対中包囲網を敷く日米を牽制(けんせい)した。


ASEAN・中国外相会合 ASEAN、仲裁裁の判断前に問われる結束
産経新聞 6月15日(水)7時55分配信

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南シナ海をめぐるASEAN内の立場の違い(写真:産経新聞)

 【シンガポール=吉村英輝】中国とASEANの外相特別会合が不調に終わり、南シナ海問題をめぐる溝の深さを露呈した。常設仲裁裁判所が近く示すとみられる判断は、中国に不利な内容が予想され、中国は当事者以外のASEAN諸国が同調しないよう、分断工作を強めている。圧力に屈せず一致して対応できるかが、ASEANの結束を占う試金石となりそうだ。

 シンガポールの中国語紙、聯合早報(電子版)によると、共同記者会見は現地時間14日午後1時の予定だったが、協議終了は同2時半。会見は同6時に延期されたが、出席予定だったASEANの対中交渉窓口であるシンガポールのバラクリシュナン外相は、すでに帰国する時間だった。協議が紛糾したのは明らかだ。

 シンガポール外務省は声明で、ASEAN加盟国から南シナ海問題で「懸念」が表明されたことを明らかにした。だが、加盟10カ国中の何カ国が表明したかは不明。内容も従来の声明などの域を出なかった。

 一方、中国の王毅外相は4月にブルネイ、カンボジア、ラオスを訪問。3カ国との間で、南シナ海問題は「当事国同士の直接対話で解決すべきだとの認識で一致した」と発表した。

 シンガポール外務省高官は「常設仲裁裁判所の判断を控え、ASEAN分断と解釈できる行為だ」と反発したが、今回、中国の王毅外相と共同記者会見すらできなかった。「親中派」とされるカンボジアなどが抵抗した可能性がある。

 フィリピンやベトナムは、仲裁裁判所の判断を受けた共同声明の発出を加盟国に求めている。ただ、今年の議長国ラオスは経済などで中国に依存しており、実現するかは予断を許さない。


フィリピンのトランプが南シナ海問題で習近平と手を結ぶ日
NEWS ポストセブン 6月15日(水)7時0分配信

 フィリピン新大統領のロドリゴ・ドゥテルテ氏(71)は、米大統領候補、ドナルド・トランプ氏を彷彿とさせる強気な発言で支持を得てきた。中国と係争中である南シナ海問題の解決もセールストークの一つ。価値観を共有する日米比によって南シナ海の安全保障構築を期待する声が高まるが、彼の拠点・ミンダナオ島に足を運ぶと、また違った顔が見えてきた。ジャーナリストの野嶋剛氏がリポートする。

 * * *
 ドゥテルテ氏は太平洋戦争終結の年の1945年にレイテで生まれ、大学では法律を学んだ。ダバオ市検察庁に赴任し、1986年のピープルパワー革命の直後、副市長代行に着任する。2年後、ダバオ市長に初当選。以後、直接・間接にダバオ市政をおよそ30年も牛耳った。その間、治安を大幅に改善し、経済的好況をもたらした。ダバオでの人気は絶大で、どの市民に聞いても「治安を改善した」「犯罪者が姿を消した」と賛美の声ばかりだった。

 その発言や行動には「マニラ湾に犯罪者10万人の死体を浮かべる」など過激なものも多いが、本音というより大衆政治家のリップサービスに近いとみたほうが良さそうだ。

 フィリピンの大統領は任期6年で再選はない。政党の力が弱く、個々の指導者の個性が時々の政策にも強く反映される。

 現ベニグノ・アキノ政権では規制緩和による経済の活性化と、南シナ海問題における対米協調路線を2本の柱とした。その政権運営には安定感があり、フィリピンがアジアの落第生的存在から「次なる経済発展のフロンティア」として脚光を浴び出したのもアキノ政権の6年間で年平均6%の経済成長を実現していたからだった。

 しかし、ドゥテルテ氏は「犯罪対策」を一枚看板にし、経済や外交については、中央での経験が一切ないだけに、まったくの未知数。はっきり言えるのは、アキノ大統領のように米国の期待通りに動くことはなさそうで、南シナ海問題におけるフィリピンの対応に不確実性が高まった形だ。

◆華人の血が流れる

 南シナ海問題について、ドゥテルテ氏は「水上スキーで島に上陸する」という勇ましいことを言ったかと思えば、中国との対話も排除しないという趣旨の発言を何度も行っている。真意はどこにあるのか。

 ドゥテルテ氏には華人の血が入っている。母方の祖母は「呂」という姓だったという。自らも中国語を聞いて多少は分かる、という話もある。ドゥテルテ氏に影のように寄り添う側近の人物も華人の子孫だと言われている。

 フィリピンにおける華人は約100万人。有権者人口5500万人からすれば決して大きな数ではなく、現地との混血も進んでいるが、経済において多くの企業グループを有する「華人パワー」は無視できない大きな力を持っている。

 華人の血があっても思想が中国人的で中国寄りになると単純に考えることはできない。アキノ大統領も華人の血を引いていた。ドゥテルテ氏には米国への憧れも中国への祖国意識もなく、基本的には地方特有の利害調整を得意とした現実主義者である可能性が高い。

 フィリピンでは南シナ海・南沙諸島などの埋め立て・基地化を続ける中国の対応に対し、反発が強い。フィリピンの国民感情は基本的に親米であり、ドゥテルテ氏が中国に対して過剰に妥協的な態度を取れば世論に戸惑いが広がり、本人にも得策ではないだろう。

 しかし一方で、フィリピンには脈々と「自主独立」の精神が受け継がれている。度重なる独立戦争を戦い抜き、1986年には憲法改正で米軍基地を追い出した国である。ドゥテルテ氏が貧困層などの高い支持を背景に自主独立の路線を強めれば、米国ともすきま風が生じ、中国につけいるチャンスを与える。

 フィリピン政治に詳しい高木佑輔・政策研究大学院大学助教授は「フィリピン人は基本的にナショナリスト。自らの国益にかなう限り、アメリカとも中国とも近づきうる。その振れ幅は日本よりも激しい」と指摘する。中国は今後、資源の共同開発などのアイデアを持ちかけ、揺さぶっていくだろう。

 当選後のドゥテルテ氏が、16日、駐フィリピンの趙鑑華・中国大使と面会した、というニュースが流れた。当選確定後、最初に会った3人の外国大使の一人とされ、中国の中央電視台や新華社も盛んに報じた。3人には日本大使も含まれていたが、米国大使とはこの時点で面会の予定はない、とされた。早くもドゥテルテ詣でが始まったようだ。

 日本は集団的自衛権の行使を認める安保関連法を成立させ、4月には中国の南シナ海への進出を意識した米比軍事演習にも参加した。アキノ大統領は日比の防衛協力強化を提唱し、自衛隊によるフィリピンの基地使用を可能とする協定の締結も視野に入れて中国にもプレッシャーをかけていた。

 だが、当選を確実にしたドゥテルテ氏は現地メディアに南シナ海問題への対処についてこう述べている。

「(米国主導の)多国間協議が失敗に終わり、ほかに手がなくなれば、中国と直接話し合うこともあり得る」

 この発言からは、すでにアキノ大統領の路線とは一線を画す兆しが浮かび上がる。日米が主導する南シナ海の対中包囲網にほころびが生じる日も近いかも知れない。

※SAPIO2016年7月号


南シナ海「深刻な懸念」=ASEANが中国批判―外相会合
時事通信 6月15日(水)0時20分配信

 【北京時事】中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国は14日、雲南省玉渓市で特別外相会合を開催した。

 シンガポール外務省によると、ASEAN側は最近の南シナ海情勢について、「深刻な懸念」を表明。ASEANが中国との会合の場で、中国の軍事拠点化の動きを批判するのは異例で、双方の対立が浮き彫りになった。

 協議は物別れに終わり、AFP通信によると、ASEAN側は南シナ海の動きについて「信頼を損ない、緊張を高めるもので、平和・安全・安定を損なう可能性がある」と中国を非難する声明を出した。しかし、その後修正のために撤回し、中国に対するスタンスでASEAN内の足並みがそろっていないこともうかがわせた。

 これに対し、中国の王毅外相は会合で「われわれの共通認識と協力を拡大し、相違に対しては適切に管理、対処しなければならない」と強調し、双方の協力強化と対立回避を訴えた。

 南シナ海をめぐっては、フィリピンが提起した仲裁裁判の判断が近く下される見通し。仲裁裁判への参加を拒否している中国に不利な判断が出るとの見方が強まっており、中国は今回の会合でASEANとの協力強化を主張することで、国際社会による「包囲網」拡大を抑えたい考えだった。しかし、ASEAN側は厳しい姿勢を見せ、中国側は外交的に難しい立場に置かれた。


<ASEAN>南シナ海に「懸念」 中国との直接協議で異例
毎日新聞 6月14日(火)23時25分配信

 【北京・石原聖】中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)は14日、中国雲南省で特別外相会合を開催し、フィリピンやベトナムなどが中国と領有権を争う南シナ海情勢を協議した。共同議長国のシンガポール外務省の発表では、ASEANの外相が一致して、南シナ海情勢について「深刻な懸念」を表明した。中国との直接協議の場で、ASEANが懸念を伝えるのは異例。

 南シナ海での中国の埋め立て活動に対する危機感を反映し、ASEAN側は法的拘束力のある行動規範(COC)の策定に向けた「実質的な進展」も求めた。

 中国外務省によると、王毅外相は会合で「我々の共通認識と協力を拡大し、相違に対しては適切に管理、対処しなければならない」と強調。ASEAN側は「法と外交プロセスの完全なる尊重」(シンガポール外務省)を訴え、協議は物別れに終わったようだ。

 フィリピンが提起した常設仲裁裁判所の判断を控え、中国は会合前、南シナ海で領有権問題を抱えていないASEAN加盟国から自国の立場への支持を取り付けたと発表していた。だが会合ではASEANが一致し、逆にくぎを刺された形となった。


南シナ海情勢に「深刻な懸念」=ASEAN
時事通信 6月14日(火)20時57分配信

 【北京時事】AFP通信によると、14日開催された中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国による外相会合後、ASEAN側が声明を出し、南シナ海情勢について「深刻な懸念」を表明した。


南シナ海「深刻な懸念」伝達=ASEANが中国批判―外相会合
時事通信 6月14日(火)18時33分配信

 【北京時事】中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国は14日、雲南省玉渓市で特別外相会合を開催した。

 AFP通信によると、ASEAN側は声明で最近の南シナ海情勢について「深刻な懸念」を表明した。ASEANが中国との会合の場で、中国の軍事拠点化の動きを直接批判するのは異例で、双方の対立とASEAN側の危機感を浮き彫りにした。

 声明は名指しを避けながらも、南シナ海の動きについて「信頼を損ない、緊張を高めるもので、平和・安全・安定を損なう可能性がある」と非難。人工島造成を進める中国に自制を求めたほか、国連海洋法条約など国際法の原則に従い、南シナ海の航行・飛行の自由の重要性を強調した。

 これに対し、中国の王毅外相は会合で「われわれの共通認識と協力を拡大し、相違に対しては適切に管理、対処しなければならない」と強調し、双方の協力強化と対立回避を訴えた。

 南シナ海をめぐっては、フィリピンが提起した仲裁裁判の判断が近く下される見通し。仲裁裁判への参加を拒否している中国に不利な判断が出るとの見方が強まっており、中国は今回の会合でASEANとの協力強化を主張することで、国際社会による「包囲網」拡大を抑えたい考えだった。しかし、逆にASEAN側の強い批判を受けたことで、中国側は外交的に難しい立場に置かれた形だ。


南シナ海情勢 中国ASEAN外相会合開幕、スプラトリー諸島など領有権問題が焦点
産経新聞 6月14日(火)11時29分配信

 【上海=河崎真澄】中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の外相による特別会合が14日午前、雲南省玉渓で始まった。中国とベトナムなどが領有権をめぐって対立している南シナ海の問題が最大の焦点だ。

 フィリピンが国連海洋法条約に基づいて南シナ海の一部の島嶼で求めている仲裁手続きの結論が近く示される見通し。だが、中国は仲裁手続きを「断固として受け入れない」と強調。経済支援などを持ち出して協調関係にあるASEAN10カ国の切り崩しを狙う。

 香港のフェニックステレビによると、開幕にあたって発言した中国の王毅外相は、「今年は中国とASEANの間の対話が始まって25年。対話の発展に期待している」などと述べた。

 特別会合には王毅外相やフィリピンのアルメンドラス外相、インドネシアのルトノ外相らが出席。終了後に王氏と、ASEANの対中交渉窓口国を務めるシンガポールのバラクリシュナン外相が記者会見する。

 中国とASEANは2002年に、領有権をめぐる問題の平和的な解決をめざす「南シナ海行動宣言」に調印している。今回の外相特別会合では法的な拘束力を持つ「行動規範」の策定などについても意見が交わされるものとみられる。

 12日には南シナ海でフィリピンの民間団体が、中国が実効支配するスカボロー礁(中国名・黄岩島)の一部に上陸し、自国の領有を主張してフィリピン国旗を掲揚する動きがあった。


南シナ海情勢 フィリピン民間団体がスカボロー礁への上陸図る 中国海警局が阻止 たどり着いた2人が外縁部に国旗
産経新聞 6月13日(月)11時49分配信

 【シンガポール=吉村英輝】フィリピンの民間団体が12日、中国実効支配された南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)で、フィリピン国旗や国連旗を掲げようと試み、警戒中の中国海警局の船に阻止された。現地のネットメディアなどが13日、伝えた。

 団体は12日のフィリピン独立記念日に合わせ、スカボロー礁入りを計画。同日朝に現場海域に到着し、環礁内に入ろうとしたところ、中国海警局の船5隻に接近を妨害された。

 中国メディアによると、スカボロー礁に上陸を図った5人は中国側に阻止されたが、2人が同礁の外縁部分にたどり着きフィリピン国旗を掲げた。

 一行は約4時間にらみ合ったあと、約200キロ離れたルソン島に引き返した。行動にはフィリピン人15人に加え、米国人1人、ベトナム人1人も参加したという。

 同団体による動画では、若者が漁船の上でフィリピン国旗と国連旗を掲げる様子が撮影された。妨害した中国海警局の船の写真も公表された。


「南シナ海に万里の長城を築くつもりか?」孤立した中国は非論理的な主張で反撃を試みたが…
産経新聞 6月12日(日)17時5分配信

 アジア太平洋地域を中心とした30カ国以上の国防関係者らが、地域の安全保障問題について意見交換するアジア安全保障会議(シャングリラ対話)が3~5日、シンガポールで開催された。南シナ海問題に関与を強める米国は「法の支配」を国際社会に訴え、人工島などの軍事拠点化を進める中国を牽制(けんせい)した。一方、中国は、事実を都合良く歪曲(わいきょく)して解釈し、非論理的な主張を繰り返した。(シンガポール 吉村英輝)

 「南シナ海で自らを孤立に招く万里の長城を築きかねない」。カーター米国防長官は4日の演説で、中国による南シナ海の軍事拠点化が、周辺国に脅威を与えていると批判。フィリピンが申し立てた常設仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)が近く示す判断を尊重するよう迫った。

 質疑応答では、中国からの軍服姿の参加者が「他国も埋め立てをしている」と不満を述べたが、カーター氏は、中国の最近の行動がはるかに過度であると指摘して反論をはねのけた。

 同裁判所は、人工島周辺を「領海」などとする中国の主張を退けるとみられる。米国は、領有権問題に「中立」姿勢を維持しながら、南シナ海の軍事拠点化にブレーキをかけるため、国際司法判断を中国への圧力につなげる狙いだ。

 国際会議の場で中国は、米国が立ち去ってから反撃を行うのが常だ。今回も、カーター氏がシンガポールを離れた後の最終日5日、中国代表団のトップ、孫建国連合参謀部副参謀長が演説でほえた。

 孫氏は「南シナ海問題が過熱したのは、一部の国々による挑発のためだ」とし、仲裁裁判所に訴えたフィリピンを名指しで批判。その目的は「フィリピンが、南沙(スプラトリー)諸島付近でいくつかの岩礁を不法占拠していることを覆い隠すためだ」としたが、具体的な岩礁名などはあげなかった。

 また、フィリピンの提訴は、国連海洋法条約の対象の範囲外で違法とも述べ、同裁判所ですでに審理されて退けられた主張を蒸し返した。すべては、裁判所の判断を「受け入れない」というための“理論武装”なのだろうか。持ち時間ちょうどの30分間で演説を終了した。

 ただ、聴いていた参加者には、孫氏の演説は、あまりに一方的で非論理的と映ったようだ。フランスとベトナムの国防当局者も登壇したが、演説後の質問は、孫氏に集中し、大半が南シナ海関連だった。オーストラリア国防学院のカーライル・タイヤー氏は、「中国は国連海洋法条約へどんな責任があるのか」と質問。日本国際問題研究所の高木誠一郎氏は、孫氏が昨年の演説で「(中国を信用できるか)行動を見てほしい」と発言したことを挙げ「周辺国と信頼関係は強化されたのか」と追及した。

 孫氏は、「昨年も質問15問中、私に向けられたのは13問で、南シナ海問題に関係していた」と述べ、準備周到な様子をアピール。そして「1人の中国兵士としても、南シナ海問題を語るときに笑顔は作れない」と声のボルテージを上げ、質問には直接回答せず、7つの自説を延々と述べた。

 要約すれば、

(1)南シナ海は歴史上、中国のもの

(2)「九段線」を世界に示し管轄権を主張してきた

(3)石油・ガスが見つかりフィリピンが侵略した

(4)一部の国が軍事拠点化を進めたので、中国も7カ所で建設を進めた

(5)中国の岩礁開発は主に民生用が目的だ

(6)最も被害を受ける中国が航行の自由妨害を起こすわけがない

(7)一部の国が軍事力をひけらかしているため緊張が高まっている

 -というものだった。

 さらに孫氏は、常設裁判所への提訴に反発する中国に「30カ国以上が同様の声明を出している」と、同調国が多いと胸をはった。アフリカなどで支持を取り付けた国々を指しているとみられる。

 また、会議と平行して積極展開した十数カ国・組織との会談で、「ほとんどの国は(昨年より)敬意と友好と信頼を私に示してくれた」と主張。今回の会議でも「南シナ海に関する質問は昨年ほど多くなかった」と、自分に都合の良い解釈を展開した。さらに、カーター氏を名指しで非難し、前日に「孤立する」と指摘されたことへの意趣返しか、「思考に壁を築き自らを孤立に招きかねないの彼らの方だ」と気色ばみ、中国に「孤立は将来もない」と言い切った。

 孫氏が「では国際法の問題で発言したい」と切り出したところで、司会役のチップマン英国国際戦略研究所(IISS)所長はたまらず、割当時間を大幅に超過したとして、孫氏の発言を打ち切った。

 昨年同様、孫氏の主張は一方的で論拠がずれ、国際会議の中で“浮いた存在”を印象づけた。また、中国が批准した国連海洋法条約に基づく常設仲裁裁判所の判断を無視し、「国際法」から逃げる姿勢を鮮明にした。不利な立場を自覚してか、今度は常套(じょうとう)手段である「歴史」を持ち出したが、多くは史実の書き換えだ。

 英国王立国際問題研究所準会員で、『南シナ海』(邦訳・河出書房新社)の著者があるビル・ヘイトン氏は、別の中国政府幹部の論文について「出来事を改竄(かいざん)し、重要な事実を排除している」と批判。中国政府幹部に共通する責任転嫁の体質について「中国がすることはすべて道徳的で正しいため、賛同しない者は全員が間違っているという態度だ」と指摘している。


中国駐英大使「南シナ海、当事国で交渉を」
産経新聞 6月12日(日)7時55分配信

 中国の劉暁明駐英大使が10日、英紙デーリー・テレグラフに寄稿し、南シナ海の領有権問題で近く示される常設仲裁裁判所の判断を念頭に、「当事国以外が介入して紛争を挑発するのは愚かで、フィリピンは交渉による解決に戻るべきだ」と述べ、日米の介入を牽制(けんせい)しながら当事国間協議で解決を目指す方針を強調した。(ロンドン 岡部伸)


南シナ海問題めぐり攻防 日本、国際会議で抑止 首相、ASEM出席検討
産経新聞 6月12日(日)7時55分配信

 安倍晋三首相は11日、中国が海軍艦船を尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の接続水域に侵入させたり、南シナ海で軍事拠点化を進めたりしていることに対し、法の支配に基づく平和的解決への呼びかけを国際会議で強化していく方針を固めた。これを受け、7月15日開幕のアジア欧州会議(ASEM)と9月の東アジア首脳会議(EAS)に出席する方向で検討している。

 ASEMはモンゴル、EASはラオスでそれぞれ開催される予定で、南シナ海で中国と領有権を争うフィリピンやベトナムも参加し、海洋安全保障が主要議題になる見通し。

 ASEMへの出席について、首相は参院選の結果を見極めて最終判断する。首相は両会議や個別の各首脳会談で、中国に対して自制を促す文書の発出や国際協調による対処を働き掛ける考えだ。

 両会議には、中国と偶発的な衝突を回避するための行動規範(COC)の策定を進める東南アジア諸国連合(ASEAN)各国が参加する。とくにEASはASEANが中心となる会議で、昨年は首相やオバマ米大統領も参加し南シナ海問題について話し合った。

 5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)は「力による現状変更や規範の無視は認められない」と中国を牽制(けんせい)した。日本政府は欧米に加えASEANの枠組みも活用して、中国への強いメッセージの発出を狙う。また、フィリピンが南シナ海での領有権をめぐって提訴した常設仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)の判断を踏まえ、軍事衝突回避への働き掛けも強化する。

 日米両政府は中国が南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島で7岩礁を埋め立てて造成した敷地に50を超える構造物・施設があることを確認。人工島は埋め立て前の約660倍にあたる約13平方キロに拡大している。人工島には軍用機も離着陸できる滑走路が3本も整備されるなど、中国の実効支配や軍事力強化に懸念が高まっている。

 中国海軍の東シナ海における接続水域侵入に対しても、官邸筋は「既成事実化していくのが中国の常套(じょうとう)手段だ」として危機感を募らせている。


南シナ海問題めぐり攻防 中国、豪紙使い政治宣伝
産経新聞 6月12日(日)7時55分配信

 ■資金難メディアと提携、別刷り発行 「比に正当性なし」

 【シンガポール=吉村英輝】オーストラリアの複数の有力メディアと中国の官製メディアが、記事提供や番組の共同制作などで大規模な提携を行うことで合意した。中国は経済力を武器に資金難の豪州メディアに付け入り、南シナ海問題などで早くも露骨な政治宣伝を展開している。

 中国メディアなどによると、今回の提携は「両国関係の強化」が目的で、5月26日に豪最大都市シドニーで調印式が行われた。

 式典には中国共産党中央宣伝部長の劉奇葆氏と、豪外務貿易省の高官が出席。中国共産党機関紙、人民日報のサイト「人民網」が豪ニュース専門局「オーストラリアン・ニュースチャンネル」と番組共同制作で合意したほか、豪新聞グループ「フェアファックス」と中国英字新聞「チャイナ・デーリー(中国日報)」も提携契約を交わした。ほかに、ラジオや書籍分野でも提携で合意したという。

 フェアファックス社傘下のシドニー・モーニング・ヘラルドなど有力3紙は早速、27日付でチャイナ・デーリー制作の別刷り紙面を折り込んで発行した。別刷りは「チャイナ・ウオッチ」と題する8ページ建てで、最終面では「マニラに正当な根拠なし」との見出しで、南シナ海問題をめぐり中国をハーグの常設仲裁裁判所に提訴したフィリピンを批判。別刷りは今後も毎月1回発行されるという。

 これに対し、シドニー工科大学のジョン・フィッツジェラルド教授は「豪メディアとの契約は中国のプロパガンダの勝利」と題する論考で、中国が2008年の北京五輪以降、世界で戦略広報を展開してきたと指摘。豪州では社員100人を解雇するなど経営難のフェアファックス社などが狙われたとし、豪メディアが今回の提携に「沈黙」していることに疑問を呈した。

 公共放送のオーストラリア放送協会(ABC)も今月6日、この問題を番組で取り上げ、中国の狙いは「豪州の記者が中国指導部に肯定的な報道をするよう仕向けることだ」との北京特派員の見方を伝えた。

 中国紙による同様の別刷り発行は、米紙ワシントン・ポストや英紙デーリー・テレグラフ、仏紙フィガロでも行われている。英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)によれば、中国は中国語教育支援なども含め、海外での政治宣伝活動に年間100億ドル(約1兆円)を投じていると試算されるという。


オバマが直面する最終テスト 中国 スカボロー礁の支配強化
Wedge 6月11日(土)12時10分配信

 ワシントン・ポスト紙が5月8日付社説で、中国がスカボロー礁に軍事基地を建設しようとしている件を取り上げ、これは中国の南シナ海での行動を増長させるものであり、オバマ政権が阻止できなければ同盟国の信頼を失いかねない、と強く警告しています。社説の論旨、次の通り。

 オバマ大統領は、アジアへのリバランスを外交政策の一つの柱としたが、任期最後の数カ月、中国からの重大なテストに直面するかもしれない。習近平はすでに、南シナ海の二カ所で埋め立てを進めている島を軍事化しないとのオバマに対する約束を破っている。今や中国は、スカボロー礁に基地を建設することを考えているようだ。オバマ政権がこの大胆な一歩を阻止できなければ、地域における米の影響力を強化すべく行ってきたことの多くが駄目になり得る。

 4年前に比から奪取したスカボロー礁の開発は、好戦的な中国の南シナ海における行動を多くの面でエスカレートさせよう。これまで、中国の埋め立て、滑走路建設は、中国が既に支配している、中国本土に近い島々で行われてきた。スカボロー礁は、中国から約500マイル離れている。そこに基地が出来れば、中国はレーダーとミサイルで、マニラと在比米軍に脅威を与え得る。

 最も重要なことは、この中国の冒険は、中国は近隣国との領有権争いの解決において国際法の遵守を拒否する、ということを具現化する点であろう。フィリピンはスカボロー礁の奪取に、国連の仲裁裁判所への提訴で応じたが、中国の行為は、習近平は中国の地域における主張を進展させるには暴力の使用も辞さないことを示唆している。

 オバマ政権は、中国の行動を変えさせようと努力してきた。フィリピンに対し数百万ドルの新たな支援をし、米軍のアセットを同国の5つの基地に駐留させる合意をするなど、フィリピンとの軍事協力を大きく拡大したことは、注目に値する。4月にカーター国防長官は、11日間の米比軍事演習を、「両国は合同海空パトロールを行う」と宣言して締めくくった。その直後、国防当局者は、米軍機がスカボロー礁付近を3回異なる日に飛行する、と発表した。

 問題は、これで十分か否かである。先月の議会の公聴会で、民主共和両党の上院議員がオバマ政権の限定的な「航行の自由作戦」について疑問を呈した。ウォールストリート・ジャーナル紙によれば、ホワイトハウスは4月、スカボローをめぐる双方の「温度を下げる」ために、パトロールを1回取りやめた。

 ブリンケン国務副長官は、上院で「我々は中国に対し、陰に陽に、非常に精力的かつ積極的にメッセージを送っている」と述べたが、「中国の攻撃的な動きは、近隣国をますます怒らせ、懐疑的にさせ、米と緊密にさせ、包囲されることになるので、自滅的である」とのオバマ政権のお馴染みの分析も披露した。

 今のところは、それは正しいかもしれないが、オバマ政権が中国のスカボロー礁での建設活動を止めることができなかったならば、同盟国は米との同盟は役に立たないと結論付けるであろう。

出典:‘Dangerous rocks in the South China Sea’(Washington Post, May 8, 2016)

 中国はスカボロー礁に軍事基地を建設しようとしているが、もし米国がこの動きを阻止しなければ、米国は同盟国の信頼を失うだろう、との本社説の警告は、的を射たものと言えます。

 今日、南シナ海において国際間のルールや国際法の遵守を拒否する形で、中国が一方的かつ独善的にとっている現状変更の動きを国際社会は放置すべきではありません。スカボロー礁では、中国はレーダーとミサイルの基地を建設中です。

腰が引けたままのオバマ政策
 米国は目下、「航行の自由」作戦をとっていますが、ウォールストリート・ジャーナル紙によれば、ホワイトハウスは4月「スカボロー礁をめぐる米中間の温度を下げるために」、もともと予定していた米軍のパトロールを一回取りやめた、とのことです。このようなホワイトハウスのアプローチは、オバマ政権の方針が依然、全体として腰の引けたものであることを示しており、現状のままでは同盟国が米国との同盟は役に立たない、との結論をくだしても不思議はないという指摘はその通りでしょう。

 フィリピンのドゥテルテ次期大統領は、現アキノ大統領と比較して、対中国融和論者と見られており、中国がこの政権交代に便乗するような形で、国連海洋法に基づく仲裁裁判所の裁定時期を遅らせることもあり得ることは、特に警戒を要する点でしょう。


中国のミサイルに狙われるグアムの米軍基地
JBpress 6月11日(土)6時0分配信

 中国人民解放軍がグアム島の米軍基地を直撃できる弾道ミサイルを配備し始めたとして、米国が警戒を強めている。

 東アジア情勢が緊迫するにつれて、米国にとってグアム島の戦略的重要性は増大してきている。それに伴い中国も、東アジアの有事への米軍の介入を阻むためのミサイル攻撃能力を急速に高めてきたというのだ。

■ グアムが射程に、核弾頭も装備可能なDF-26

 米国議会の政策諮問機関「米中経済安保調査委員会」はこの5月、「中国の対グアム島ミサイル攻撃能力の拡大」と題する報告書を発表した。

 委員会はこの報告書で、中国人民解放軍が最近、米国領のグアム島の米軍基地を直撃できる非核弾頭の弾道ミサイルや巡航ミサイルを新たに増強し始めたことを指摘し、警鐘を鳴らしている。

 最も重大な懸念を向けているのは、2015年9月の「抗日戦争勝利記念70周年」軍事パレードで初めて登場した中距離弾道ミサイル(IRBM)「DF-26」(米国側の呼称)である。

 同報告書によると、DF-26は道路上を移動可能な中距離弾道ミサイルで、射程距離は3000キロから4000キロである。中国人民解放軍が保有する各種のミサイルのなかで、米国本土に届く大陸間弾道核ミサイル(ICBM)を除いて非核弾頭装備では最大の射程距離の兵器となる。DF-26は非核の通常弾頭を装備するが、そのままの状態で核弾頭を装備することも可能だという。

 同報告書によると、中国側はこのDF-26の主要目的をグアム島の米軍基地への攻撃としている。人民解放軍内部では同ミサイルを「グアム殺し」と呼ぶ向きもあるという。

 グアム島は中国本土から約3000キロの位置にあり、中国軍がこれまで配備してきた準中距離弾道ミサイル(射程1000キロから3000キロ)や従来の中距離弾道ミサイルでは直撃することができなかったとされる。

 米軍は、中国軍の最近の台湾周辺や南シナ海、東シナ海での積極攻勢や、北朝鮮の好戦的活動の高まりに対応して、グアム島配備の海軍や空軍の戦力を強化し、グアム基地を東アジアや西太平洋での抑止の要(かなめ)とする態勢を整えてきた。

 中国側は米国のこうした動きを逆に「中国への戦略的包囲」「中国封じ込め」とみなし、有事での米軍の干渉を最小限に抑える戦略を進めるようになった。主要な手段が、日本国内の米軍基地と、さらに遠方にあるグアム島の米軍基地への攻撃能力を強化することであり、その具体例がDF-26の開発と配備だという。

■ 空中からも潜水艦からもグアムを狙う

 現在、中国が保有する地対地弾道ミサイルでグアム島を確実に直撃できるのはこのDF-26だけである。だが同報告書は、グアム島の米軍基地あるいはその周辺の米軍艦艇などを攻撃できる兵器類は他にもあり得るとして、以下を列記していた。

 (1)地対艦用DF-26ミサイル

 (地対地攻撃用DF-26の改変型であり、地上から海上の艦艇を直撃する。中国軍がこのタイプを開発中であることは間違いない。ただし性能などは分からないという)

 (2)空中発射地上攻撃巡航ミサイル(LACM)

 (爆撃機に搭載する巡航ミサイルである。性能は不明。ただし米軍にはその種の中国側爆撃機を捕捉する能力が確実にあるという)

 (3)空中発射対艦攻撃巡航ミサイル(ASCM)

 (爆撃機に搭載する巡航ミサイルで、海上航行中の艦艇を目標とする。だが爆撃機が米軍に捕捉されることは確実で、LACMと同様の弱点がある)

 (4)海洋発射対艦巡航ミサイル(ASCM)

 (潜水艦に搭載する巡航ミサイルで、海上の敵の艦艇を標的とする。中国海軍の潜水艦は航行の際の騒音が大きいため米軍による捕捉が可能だが、その性能は向上中)

 (5)海洋発射対地巡航ミサイル(LACM)

 (潜水艦に搭載する巡航ミサイルで、地上の目標の直撃を目指す。中国軍がこの種のミサイルを実戦配備した形跡はまだないが、開発を急いていることは確実である)

 なお同報告書は、グアム島を標的とする、中国軍のこれらの大幅な軍事力の増強が、米国の同盟国である日本の安全保障にも大きく影響してくることを指摘していた。


日米印海軍の共同訓練始まる…中国をけん制
読売新聞 6月10日(金)19時20分配信

 海上自衛隊も参加する米印海軍共同訓練「マラバール」が10日、沖縄東方海域で始まった。

 海自の参加は3年連続5回目で、日米印3か国が海上安全保障協力を強化することで、東・南シナ海やインド洋への進出を活発化させている中国をけん制する狙いがある。

 海自からは、インドが導入を検討している最新鋭救難飛行艇「US2」が初参加するほか、護衛艦「ひゅうが」やP3C哨戒機などが17日まで、対空戦や対潜戦、捜索・救難などの訓練を行う。


世界各国の「中国包囲網」が本格化
Business Journal 6月10日(金)6時1分配信

 本連載前回記事では、5月26、27日に三重県で行われた第42回主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)が事実上の「中国包囲網サミット」であったことを、「G7伊勢志摩首脳宣言(骨子)」を読み解きながら解説した。

 前回は主に「3 世界経済」について論じたため、今回は「4 政治外交」を見ていきたい。

 まず「(1)テロ・暴力的過激主義」がある。これは、「テロ対策に関し、国際社会において主導的役割を発揮」という文言の通りだが、金融制裁などを含めてテロ撲滅を徹底するというものだ。

 詳細は拙著『パナマ文書』(徳間書店)に譲るが、マネーロンダリング、テロ、BEPS(税源浸食と利益移転)というのはバラバラではなく、根源的にはひとつの問題である。

「(6)海洋安全保障」に目を移すと、「国際法に基づいて主張を行うこと、力や威圧を用いないこと、紛争解決には、仲裁手続を含む司法手続によるものを含む平和的手段を追求すべきことの重要性を再確認。東シナ海・南シナ海の状況を懸念し、『海洋安全保障に関するG7外相声明』を支持」とある。

 ポイントは、「南シナ海」だけでなく「東シナ海」にも言及している、つまり尖閣諸島も含んでいることである。周知の通り、中国は南シナ海で人工島を建設して国際ルールを無視するかたちで領有権を主張、東シナ海においても尖閣諸島の領有権をめぐって日中の対立を招いている。これも、名指しこそしていないが、中国を牽制する意味合いがあることは明らかである。

 また、サミット2日目の27日に、G7(先進7カ国)と東南アジアなど7カ国の首脳らによる拡大会合が開かれ、アジアの安定と繁栄などについて話し合われた。

 参加国であるインドネシア、スリランカ、パプアニューギニア、バングラデシュ、ベトナム、東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国のラオス、アフリカ連合(AU)議長国のチャドは、地政学上、中国をグルッと取り囲むような国々だ。

 安倍晋三首相は、翌28日の拡大会合参加国首脳との個別会談で、ベトナムと「南シナ海の中国進出阻止」について協力体制を確認、他国とも南シナ海や海洋法について話し合っている。

 8月には、日本が主導する第6回アフリカ開発会議(TICAD6)がケニアで開催されるが、これも中国への対抗策ではないかといわれている。

 中国は金にものを言わせるかたちでアフリカでの影響力を強めており、2015年12月には「今後3年間で、インフラ投資などに600億ドル(約7兆3600億円)を拠出する」と発表している。

 これまで日本で行われてきたTICADの初のアフリカ開催は、こうした中国の動きを牽制するとともに、アフリカでの日本の存在感を強めていくための外交政策の一環だろう。

●首脳宣言への抗議で墓穴を掘った中国

 少し話がそれたが、伊勢志摩サミットで決まったことを一つひとつ読み解いていくと、「世界的な中国包囲網の形成が本格化した」という結論にたどり着く。言い換えれば、安倍外交の基本方針をあらためて世界に発信したといえる。

 だからこそ、中国が異常なアレルギー反応を示しているわけで、実際に首脳宣言の「南シナ海」の部分について、中国側から抗議があったことを岸田文雄外務大臣が明らかにしている。

 あえて名指しは避けたのに、中国が抗議の声を上げる。これは、「批判されているのは、私だ」と自ら名乗りを上げたことになるわけで、非常に外交センスの悪い対応であると同時に、大きな墓穴を掘ったといえるだろう。
(文=渡邉哲也/経済評論家)


仲裁裁判がまく南シナ海の火種
ニューズウィーク日本版 6月9日(木)17時10分配信

<領有権をめぐる国際仲裁裁判所の裁定で中国の反発は必至だが、それでも中国とアメリカの軍事衝突が起こると予想する専門家はほとんどいない>(写真はセカンド・トーマス礁から中国の沿岸警備艇に向けてピースサインを突き出し、挑発するフィリピン軍兵士)

 いまいち知名度の高くない裁判所が、世界有数の危険な海域に火ダネを投じることになるかもしれない。オランダ・ハーグの国際仲裁裁判所が近々下す裁定が、南シナ海での緊張を高め、アメリカを紛争に引きずり出す可能性があるのだ。

 南シナ海の領有権をめぐりフィリピンが中国を相手取って起こした国際仲裁手続きについて、同裁判所は今月中にも裁定を下す。識者の多くは、フィリピン側に有利な判決が出る可能性が高いとみている。

 しかし、中国は既に裁判を受け入れない意向を示している。南シナ海の浅瀬や岩礁、岩などすべてをひっくるめて、中国の領土であると強硬に主張しているのだ。

 極小規模の海軍と沿岸警備隊しか持たないフィリピンは、アメリカに外交的・軍事的支援を求めるだろう。だが今のところ、南シナ海で実際に衝突が起こった場合にどの程度フィリピンを支援するのか、米政府は明言を避けている。

 人工島造成に、数十隻の漁船団の進入、巡視船の派遣。こうした中国側の大胆な行動によって、南シナ海をめぐる争いは近年、ヒートアップしてきた。

【参考記事】旧敵国ベトナムに塩を送る武器禁輸解除の真意

 だが真の火ダネになりそうなのは、はるか遠く離れたハーグの国際仲裁裁判所だ。そこでは13年のフィリピンの申し立て以来、膨大な数の法律や数世紀前の地図、衛星画像などが精査されてきた。これに対し中国は、当初から裁判を認めず、手続きにも参加していない。

 中国は南シナ海上に弧を描くように引いた「九段線」を根拠にほぼ南シナ海全域の領有権を主張している。フィリピン側は、中国が主張するこうした「歴史的事実」に真っ向から反論。2009年まで中国はそうした主張をしておらず、歴史的記録や法的根拠も乏しいと、フィリピン側は言う。

 特に弁護団が重視しているのが、南沙(スプラトリー)諸島のファイアリークロス礁やガベン礁といった中国が領有権を主張する場所のどれにも、つい最近まで中国名が存在しなかったという点だ。

フィリピンに有利な裁定

 ハーグの裁判所を無視する一方で、中国は演説や声明などでは折に触れて反論を展開している。彼らのシンプルな主張によれば、南シナ海の岩や岩礁は中国固有の領土であり、中国は南シナ海の広大な海域について領有権を主張する「歴史的権利」がある。たとえ国連がその権利を認めないにしても。

 中国は裁定が下されるのを前に、最近ではハーグの裁判所の信用をおとしめて裁定を正当化させないためのPR作戦にも乗り出した。

 そんな中国の思惑とは対照的に、ほとんどの法律専門家は、フィリピンにかなり有利な裁定が下されるとみている。米海軍大学のジェームズ・クラスカ教授(国際法)は、中国は「決定に従う法的義務がある」と言う。

 それでも中国政府は、裁定がどう転んでも認めないと主張し続けている。これによって、アジアでの緊張が高まるのは避けられないだろう。中国高官らによれば、中国は国際法を尊重しているものの、ハーグの裁判所のような機関の正当性は認めないのだという。

 中国にしてみれば、ハーグでの法的敗北は政府のリーダーシップを脅かす可能性があり、中国のこれまでの主張を根底から覆すことになってしまうと、クラスカは言う。

 裁定が下された後、中国はどう出るのか。いくつかの選択肢があると、専門家は指摘する。外交ルートで抗議する、同海域により多くの船団を派遣する、人工島の拡張を進める、ADIZ(防空識別圏)を設置する、などが考えられるという。

 それでも、アメリカとの軍事衝突が起こると予想する専門家はほとんどいない。元米海軍作戦部長のジョナサン・グリナートが言うには、偶発的な緊張が高まる可能性は数年前よりむしろ低下している。不測の事態の発生を避けるため、昨年結ばれた米中軍事協定の効果もあるという。

【参考記事】南シナ海、強引に国際秩序を変えようとする中国

 対するフィリピンにとって、裁定での法的勝利は何より精神的な勝利になり得る。これにより、中国と領有権を争うほかのアジア諸国が、同様に仲裁手続きを求める可能性もあるだろう。事実、日本やインドネシアも裁判を検討している節がある。

 最大の懸念は、アメリカの反応だ。裁定が下された後、さらにはフィリピンと中国の間で緊張が高まったときに、アメリカはどう対応するのか。同海域が公海だとの裁定が下った場合、アメリカは米海軍による「航行の自由作戦」を強化していく必要性に迫られる。

 迫り来るさらに大きな問題は、南シナ海の岩礁をめぐってフィリピンが実際に中国と衝突した場合、アメリカはフィリピンを防衛するのか、という点だ。1951年に、アメリカとフィリピンは相互防衛条約を締結。冷戦時代に米政府は、フィリピン領土への攻撃だけでなく南シナ海での軍事衝突でも米軍はフィリピンを防衛すると明確にした。だがこの解釈がまだ当てはまるのかどうか、近年の米政府は明らかにしていない。

「バラク・オバマ米大統領が発言するとおり、アメリカのフィリピンへの関与は非常に強固なものだ」と、国務省の広報担当アンナ・リッチーアレンは言う。だが南シナ海で実際に衝突が起こった際にどの程度強固に関与するのかは明確になっていない。この点についてリッチーアレンは、「仮定の事態を検討することはない」とだけ答えた。

東シナ海には関与を明言

 こうした米政府の曖昧な立場が、おそらくフィリピンと中国双方への抑止力として働いていると、専門家らは指摘する。アメリカがどう出るか分からないだけに、軍事衝突に踏み込みにくくなるからだ。

「米政府の立場は、戦略的な曖昧さがかえって余裕を生む、という基本論理に基づいている」と、米政府の元当局者は言う。

 それでも中国との領有権争いを抱えるほかの同盟国について、米政府は極めて明確な関与を表明している。東シナ海での尖閣諸島(中国名・釣魚島)をめぐる日本と中国との争いにおいては、オバマ自ら尖閣諸島が日米安保条約の適用対象であると明言した。

 対日本と対フィリピンでのこうした違いは、それぞれの安保条約の内容が異なるためだろうと、専門家は指摘する。また、衝突の際に、自力で対応できる軍事力が日本のほうが高いことも影響しているとみられる。

 中国とフィリピンの間で緊張が高まることがあるとすれば、考えられる発火点の1つは、南沙諸島のセカンド・トーマス礁だろう。フィリピン海軍はここで領有権を主張するために第二次大戦時代の軍艦を故意に座礁させ、数人の兵士をその中に駐留させている。

 もしもフィリピン軍が衝突に巻き込まれたら、米政府は難しい決断を迫られる。だが当面のところアメリカは水面下で、武力衝突につながるいかなる行動も思いとどまるようフィリピン政府に働き掛けている。

 ある元米政府高官は米政府の真意についてこう言う。「ただの岩のために、アメリカが本気で世界大戦に突入したいとでも思うか?」

From Foreign Policy Magazine

[2016.6.14号掲載]


大迷惑な中国海軍、またもリムパックに堂々参加
JBpress 6月9日(木)6時15分配信

 6月中旬、ミサイル駆逐艦、ミサイルフリゲート、補給艦、潜水艦救難艦、それに病院船の5隻からなる中国海軍艦隊が西太平洋でアメリカ海軍駆逐艦と合流し、ハワイのパールハーバーを目指す。ハワイ周辺海域を中心に実施される、多国籍海軍合同演習「RIMPAC(リムパック)2016」(6月30日~8月4日)に参加するためだ。

■ 世界最大規模の多国籍海軍演習

 RIMPACは、アメリカ海軍が2年ごとに主催する世界最大規模の多国籍軍海軍合同演習である。1970年代にはアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国海軍によって実施されていた。海上自衛隊がRIMPACに初めて参加したのは1980年であった。それ以来海上自衛隊は毎回参加しており、日本はRIMPACの古参メンバーである。

 RIMPAC2010からは参加国数が飛躍的に増加し、それとともに参加する艦艇数や航空機数も極めて多くなった(図を参照)。そして近年のRIMPACには、海軍艦艇や航空機に加えて、海軍と行動をともにして水陸両用戦に投入される陸上戦力である海兵隊や海軍陸戦隊なども参加するようになり、多種多様の海洋軍事演習が実施されるようになった。

 2012年には、かつてアメリカ海軍の仮想敵であったロシア海軍までもが参加し、中国海軍もオブザーバーとして招かれた。そして前回のRIMPAC2014には、ロシア海軍は参加しなかったものの、中国海軍が正式に参加し、4隻の軍艦をパールハーバーに差し向けたのだ。

■ RIMPAC2014のトラブルメーカー

 2014年には、アメリカ海軍が実施する数多くの軍事演習の中でも最大規模のRIMPACに中国海軍が参加するということで、アメリカ海軍関係者だけでなく一般のメディアの間でもパールハーバーに姿を現した中国艦隊への関心が非常に高まった。

 内外メディアの中国海軍への関心があまりにも盛り上がり、アメリカ海軍当局に対する質疑応答などでもメディアの質問は中国海軍に集中した。そのため、直接の主催者であるアメリカ海軍太平洋艦隊の司令官であったハリス提督(現在は太平洋艦隊の上部機関であるアメリカ太平洋軍司令官)が、「RIMPACには中国海軍だけが招かれているのではない。20カ国の友人たちも参加していることを忘れてもらっては困る」とメディアに苦言を呈する始末だった。

 その中国海軍だが、RIMPAC2014には4隻の艦船(駆逐艦、フリゲート、補給艦、病院船)を公式に参加させた。ところが、それらの演習参加メンバーに加えて、中国海軍情報収集艦「北極星」が合同演習中にホノルル沖を遊弋し、しばしば演習に参加していたアメリカ海軍空母にぴったり寄り添って電子情報の収集に勤しんでいた。

 中国海軍にとってRIMPACは、アメリカ海軍並びに海上自衛隊をはじめとするアメリカ同盟軍の艦艇や各種航空機の電子情報を“まとめて”収集するための何よりの機会であった。

 北極星は、RIMPAC2014参加艦艇の行動を妨害したわけでも、ハワイ諸島沿岸12海里内のアメリカ領海内で情報収集活動を実施したわけでもない。したがって、このスパイ艦による電子情報収集活動は国際法的に問題が生ずるわけではなかった。しかしながら、多国籍海軍演習への参加国が、演習参加艦船以外の軍艦を、それも電子情報収集艦を派遣して、演習に参加している“仲間”の軍事情報を掠め取ろうとする行動は、まさに海軍間の信義に背く前代未聞の出来事であった。


フィリピンは南シナ海問題の定例協議提案を拒否=中国外務省
ロイター 6月8日(水)19時6分配信

[北京 8日 ロイター] - 中国外務省は8日、中国が何度も提案したにもかかわらず、フィリピンは南シナ海問題に関する定例協議の提案を拒否してきたと述べるとともに、対話の扉は常に開かれているとあらためて強調した。

南シナ海は、中国のほか、フィリピン、ベトナム、マレーシア、台湾、ブルネイが領有権を主張している。

フィリピンはこの問題で、ハーグの常設仲裁裁判所に仲裁を求めているが、中国は2国間の解決を主張して司法判断を拒否する姿勢を示している。

中国外務省は中国語と英語で声明を発表し、両国は1995年、南シナ海問題を「公平と相互尊重の基本に則り、平和的かつ友好的に」解決することで合意していると述べた。

さらに「中国は再三、領海問題に関する定例協議を行うシステムの構築を提案してきた。だがこれまでのところ、フィリピンからの回答はない」と述べた。

フィリピン外務省はコメントを控えた。

この問題に詳しい外務省当局者は、フィリピン政府は、今月中にも予想される司法判断まで発言を控える、との見方を示した。


菅官房長官「危険な行為だ」と批判 東シナ海上空の中国軍戦闘機による米軍機異常接近で
産経新聞 6月8日(水)17時43分配信

 菅義偉官房長官は8日の記者会見で、中国軍戦闘機が東シナ海の公海上空で米軍偵察機に異常接近したことに関し、「事実関係を確認中なのでコメントは控えたい」とした上で「偶発的な事故を含め、不測の事態を招きかねない危険な行為だ」と批判した。


危険飛行、中国は自制を=11月にASEANと閣僚会合―中谷防衛相
時事通信 6月8日(水)16時7分配信

 【チョンブリ(タイ中部)時事】中谷元防衛相は8日、東シナ海の国際空域で中国軍機が米軍機に危険な接近を試みたとの情報について、「事実関係を調査中」と説明した上で、「偶発的な事故を含む不測の事態を招きかねない危険な行為であり、懸念すべきことだ」と述べ、中国側に自制を求めた。

 視察先のタイ・チョンブリ県の陸軍基地で記者団の質問に答えた。

 中谷氏はまた、日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)の防衛担当閣僚会合を11月にラオスで開くことを明らかにした。南シナ海問題を中心に議論する見通し。中谷氏は「関係強化と、ASEAN全体の取り組みの中で日本が果たしていく役割について協議していきたい」と語った。

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