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2016年4月23日 (土)

熊本・震度7の地震に関するニュース・46

引き続き、熊本県で4月14日および16日に発生した、震度6強~7の地震に関するニュースを伝達します。

リンク:<熊本地震>震災関連死が12人に - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南阿蘇の避難所、28人がノロウイルス感染か - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:〔熊本地震〕鉄道:九州新幹線 博多~熊本が9日ぶりに運転再開(23日13時現在) - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:九州新幹線博多―熊本が再開=大動脈復旧、支援に弾み - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:関連死、12人に=熊本県 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:震災関連死1人増え12人…捜索に無人重機投入 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:博多―熊本間で新幹線再開…全線「GWまでに」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<熊本地震>避難中で不在の家から泥棒 51歳会社員逮捕 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:安倍首相、被災地を視察…避難所では支援約束 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<熊本地震>広がる助け合いの輪、全国から続々ボランティア - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<熊本地震>医療費の自己負担、7月末まで猶予 厚労省 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<熊本地震>復興に弾み 九州新幹線、博多-熊本間が再開 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:被災地益城町からスイカ出荷「落ち込んではいられない」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:安倍首相が熊本入り=被災者らを激励 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<熊本地震>2泊OK…熊本県が学生ボランティアに宿泊場所 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:熊本と大分は雨=地震続く、土砂災害注意―気象庁 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<熊本地震>この心得忘れずに…ボランティアに「贈る言葉」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:九州新幹線の博多―熊本間が運転再開 博多発は午前11時51分 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ボランティア1000人超、登録できない人におわび - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:農業に深刻被害も「こんな時こそ熊本のスイカを」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<九州交通インフラ>「自社で解決無理」高速道路 難航 新幹線は区間再開へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:大分「湯布院は大丈夫と言い切れない」消えた団体客 「頑張る姿を発信するしかない」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<熊本地震>益城町で「応急危険度判」進む 被災者を待つ厳しい現実 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:深く傷ついた阿蘇は今 登山道崩れ落ち 神社崩壊 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:熊本地震、義援金求める不審電話…注意呼びかけ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「防災省」議論再燃…石破氏が設置唱える - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:熊本地震 「余震発生20%」の落とし穴 気象庁予測が「重大性を矮小化」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:熊本地震 善意を新手法で 返礼なしのふるさと納税が3億円目前 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:熊本地震 6歳の避難先は軒下 新1年生「登校たった2日間」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:熊本地震 中3少女、克明に被災メモ 家族で生還「忘れたくない」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:熊本地震、25日にも激甚災害に指定…政府方針 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:土砂崩れに続き熊本液状化 ハザードマップ「可能性かなり低い」場所まで - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:危険度判定「赤」にショック「家族の思い出詰まった家」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<熊本地震>旧基準家屋に死者集中…耐震化遅れ 本紙調査 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

<熊本地震>震災関連死が12人に
毎日新聞 4月23日(土)12時12分配信

 ◇南阿蘇で家屋下敷きの69歳女性

 熊本県は23日、熊本地震の震災関連死とみられる死亡者が1人増え、12人になったと発表した。この1人は16日の地震により、同県南阿蘇村で家屋の下敷きになり、21日に死亡した女性(69)。村が22日に発表し、県に届け出ていた。地震による直接の死者48人を含めた犠牲者は計60人になった。

 県は警察などが遺体を確認する「検視」を経たケースを直接死、それ以外を関連死とみられる死としている。【中村清雅】


南阿蘇の避難所、28人がノロウイルス感染か
読売新聞 4月23日(土)12時0分配信

 熊本県南阿蘇村の災害対策本部は23日、南阿蘇中学校の避難所に避難した28人が、ノロウイルスに感染した疑いがあると発表した。

 1人からウイルスが検出された。発表によると、21日から下痢や嘔吐(おうと)の症状を訴える人が相次いだ。17人が医療機関に搬送され、11人は避難所や車中泊の車で隔離中。いずれも重症ではないという。


〔熊本地震〕鉄道:九州新幹線 博多~熊本が9日ぶりに運転再開(23日13時現在)
レスキューナウニュース 4月23日(土)12時0分配信

熊本地震の影響で、一部区間の運転見合わせが続いている九州新幹線は、きょう23日の博多11:51発熊本行、熊本11:53発博多行の列車から、博多~熊本駅間の運転を再開しました。同区間は9日ぶりの運転再開となります。なお、運転を行っている博多~熊本駅間と新水俣~鹿児島中央駅間は、列車本数を減らしての運転となっています。
これにより、九州新幹線の不通区間は熊本~新水俣駅間に短縮されましたが、同区間では回送列車が脱線したほか、軌道や路盤の損傷、防音壁の落下など多数の被害が出ており、依然として運転再開の見込みは立っていません。
また、在来線では、熊本県内の宇土と三角を結ぶ三角線が、23日の熊本発12:31三角行、三角12:32発熊本行の列車から運転を再開しました。

■鉄道への影響(23日13:00現在)
≪運転見合わせ≫(★=終日)
[新幹線]
・九州新幹線(★熊本~新水俣)

[九州]
・JR九州:阿蘇高原線(★肥後大津~豊後竹田)、肥薩線(★八代~吉松)
・私鉄など:熊本電鉄線(★上熊本~北熊本)、★南阿蘇鉄道線
※阿蘇高原線は宮地~豊後竹田駅間でバス代行輸送を実施

<ダイヤ乱れ>
[新幹線]
・九州新幹線(博多~熊本、新水俣~鹿児島中央)

[九州]
・JR九州:鹿児島本線(熊本~八代)、ゆふ高原線、阿蘇高原線(熊本~肥後大津)、三角線

■九州新幹線 運転状況の推移
4月14日:熊本県益城町で震度7を観測する地震が発生。全線運転見合わせ。
4月20日:新水俣~鹿児島中央駅間で運転を再開。不通区間は博多~新水俣駅間に短縮。
4月23日:博多11:51発熊本行、熊本11:53発博多行の列車から、博多~熊本駅間で運転を再開。不通区間は熊本~新水俣駅間に短縮。


九州新幹線博多―熊本が再開=大動脈復旧、支援に弾み
時事通信 4月23日(土)11時57分配信

 九州新幹線の博多―熊本間が23日、熊本地震の発生から9日ぶりに運転を再開した。

 九州の大動脈の主要区間が復旧。被災地へのアクセスが飛躍的に改善し、ボランティアなどの支援に大きな弾みがつくほか、県外避難の足も確保される。

 JR九州は23日午前、試験走行で最終的に安全を確認した。同日の「始発列車」は博多発が午前11時51分、熊本発が同53分。各駅停車で上下線合わせて21本運行し、24日以降は朝から計30本走らせる計画だ。

 このうち新玉名―熊本間は、高架橋や防音壁の設備が損傷し、応急補修工事をした影響で徐行運転する。博多―熊本間の所要時間は当面、通常運転時より長い約1時間となる。

 九州新幹線は14日夜のマグニチュード6.5の地震のため、JR熊本駅近くで回送列車(6両)が脱線、一時全線で運転を見合わせた。被害が比較的軽微だった新水俣―鹿児島中央間は20日から本数を減らして再開した。

 一方、熊本―新水俣間は不通のまま。脱線現場では復旧作業が続き、22日までに2両の撤去を終えた。JR九州は全車両の撤去と復旧を急ぎ、早期の全線開通を目指している。


関連死、12人に=熊本県
時事通信 4月23日(土)11時52分配信

 熊本県災害対策本部は23日、一連の地震の関連死とみられるケースが1人増え、12人になったと発表した。

 県によると、死亡したのは南阿蘇村の60代の女性。16日未明に発生した震度7の本震で家屋の下敷きになり骨折した。救出され病院に搬送されたが、21日に死亡が確認された。


震災関連死1人増え12人…捜索に無人重機投入
読売新聞 4月23日(土)11時48分配信

 熊本県災害対策本部は23日、震災関連死とみられる人数が1人増え、12人になったと発表した。

 対策本部によると、死亡したのは同県南阿蘇村の60歳代女性で、16日未明の「本震」で家屋の下敷きとなり、救出後、骨折のため病院に搬送されたが、21日に死亡が確認された。

 同村では依然として2人の安否が不明となっており、23日も、自衛隊や警察、消防などによる捜索が続いた。大規模な土砂崩れに伴い崩落した阿蘇大橋(全長約200メートル)付近では、国土交通省が遠隔操作できる無人重機を投入した。

 同村での安否不明者は、阿蘇大橋付近で1人、河陽(かわよう)地区で1人。二次災害の恐れが懸念されていた阿蘇大橋付近では22日午後、無人重機1台が投入され、23日から3台態勢で本格的な土砂の掘削などが始まった。河陽地区の別荘地では、自衛隊約100人、警察約400人、消防約50人が24時間態勢で活動している。


博多―熊本間で新幹線再開…全線「GWまでに」
読売新聞 4月23日(土)11時46分配信

 JR九州は23日朝から博多―熊本間で車両の試験運転を実施して最終的な安全を確認し、正午前に両駅間で営業運転を再開した。

 同区間の運行再開は14日夜の「前震」以来、9日ぶり。

 九州新幹線は14日の「前震」で、熊本駅の南約1キロ付近で回送車両(6両)が脱線し、全線が不通となった。被害が少なかった新水俣(熊本県水俣市)―鹿児島中央(鹿児島市)間(84キロ)は20日に運転を再開。防音壁の落下や高架橋のひび割れなど計25か所の破損箇所が見つかった博多―熊本間では、応急的な修復作業を終え、23日午前、試験車両を往復させて安全性に問題ないと判断した。

 運行を再開したのは各駅停車で、23、24日は博多―熊本間で折り返し運転を行い、23日は約10往復、24日は約15往復する。所要時間は約1時間5分と通常の各駅停車より約15分遅いが、在来線の約2時間10分より大幅に短縮される。

 残る熊本―新水俣間(75キロ)については、同社はゴールデンウィークまでの全線復旧を目指す。


<熊本地震>避難中で不在の家から泥棒 51歳会社員逮捕 
毎日新聞 4月23日(土)11時31分配信

 ◇被害申告18件の一つ 熊本県警が窃盗容疑で

 熊本県警は23日、熊本地震で被災し、家人が避難中で不在だった同県益城(ましき)町の民家からタブレット端末などを盗んだとして福岡県糸島市加布里(かふり)、会社員、石橋勝也(かつや)容疑者(51)を窃盗容疑で逮捕した。14日の熊本地震発生後、空き巣が相次いでいたが、容疑者逮捕の発表は初めて。県警によると「盗んだのは間違いない」と容疑を認めている。

 逮捕容疑は15日午後10時ごろ、益城町の女性(63)宅に侵入し、タブレット端末やDVDなど4点(時価計約8000円相当)を盗んだとしている。

 佐賀県から益城町役場に支援物資を届けに来た男性が、不審な動きをする石橋容疑者の軽自動車を見つけ、警察に通報した。

 県警が把握しているだけで地震後、益城町や熊本市で盗難や建造物侵入などの被害申告が18件あり、今回はそのうちの1件だという。【野呂賢治】


安倍首相、被災地を視察…避難所では支援約束
読売新聞 4月23日(土)11時25分配信

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避難所を訪れ、被災した人たちに声を掛ける安倍首相(23日午前10時25分、熊本県南阿蘇村の久木野総合福祉センターで)=中嶋基樹撮影

 安倍首相は23日午前、熊本地震の被災地を視察するために現地入りした。

 被災者から直接現状を聞くとともに、地震対応に全力で取り組む姿勢をアピールする狙いもありそうだ。

 首相は、被害の大きかった熊本県益城町と南阿蘇村を陸上自衛隊のヘリで上空から視察した後、同村で救命活動に当たる警察官や消防、自衛隊の隊員を激励。避難所になっている同村の久木野総合福祉センターでは、避難している人の手を取りながら、「皆さんの生活の支援に力を入れて参ります。困ったことがあれば、遠慮なく言っていただきたい」などと語りかけた。

 同日昼には熊本県庁で蒲島郁夫知事と会談し、熊本地震の激甚災害指定について「しっかりと判断する」と述べた。

 一方、民進党の岡田代表も23日午前、熊本県入りし、避難所などを視察した。


<熊本地震>広がる助け合いの輪、全国から続々ボランティア
毎日新聞 4月23日(土)11時19分配信

 熊本地震で自治体によるボランティアの受け入れが始まって初めての週末になる23日、被災地には全国各地から多くの人たちが駆けつけ、復興支援に汗を流した。昨秋の関東・東北豪雨の被災地から「恩返しに」と参加した人もいて、約7万8000人が避難生活を続ける被災地に助け合いの輪が広がった。【川上珠実、国本愛】

 約4万2000人が避難を続けている熊本市。市中心部に設置された災害ボランティアセンターには、朝から長い列ができ、約1000人を受け付けた。

 会社員の海沼陽一さん(43)は昨年秋の関東・東北豪雨で大きな被害を受けた栃木県鹿沼市から駆け付けた。「水浸しになった家屋の片付けなどで熊本のボランティアや行政の方々に助けてもらった。余震が続いているので精神的ストレスは大きいと思う。恩返しになるか分からないけれど、少しでも自分にできることをしたい」と意気込んだ。

 東日本大震災でボランティアをしたという熊本県八代市の神職、浦口政弘さん(43)は「山のようながれきの撤去も、人がたくさん集まればあっという間に終わる」と語った。

 若い世代の姿も。城北高校(熊本県山鹿市)バレーボール部3年の川口憂哉さん(17)は「全国から救助隊などが来てくれていることをテレビで知った。県民の一人として力を合わせて助け合いたい」。

 5000棟以上の住宅が損壊し、7000人以上が避難生活を送る益城町。福岡県からきた安部江美さん(51)と長女志織さん(20)はかつて熊本市に住んでいたといい「避難所や車で生活している友人らの話を聞いていても立ってもいられなくなった。できることは何でもしたい」。東京からきた男性6人は「休みなので来た。力仕事もできる」と笑顔を見せた。

 町内の中学1年、亀谷未希さん(12)は仲が良かった同級生や知り合いの家が全壊した。「うちは大丈夫だったから、他の人を手伝いたい」

 一方、被災者のニーズになかなか応えられない現実もある。避難者には「家の片付けを手伝ってほしい」との要望が多いが、被災した建物の安全性を判定する「応急危険度判定」で安全性が確認できない民家の片付けには自治体はボランティアを派遣していない。

 熊本市では受け付け初日の22日、想定の2倍にあたる約1000人が駆けつけたが、約半数に作業を割り当てることができなかった。益城町も22日に県内外から394人が来たが、作業は38件。割り当てられた作業が午前中に終わった人もいた。町災害ボランティアセンターを運営する町社会福祉協議会の国元秀利事務局長(59)は「ニーズは必ずあるが、それをまだすべて把握できる状態になっていない」と話す。

 ボランティアの到着を心待ちにしている住民は多い。熊本市東区の中学校に母、兄と身を寄せている会社員の久富良房さん(57)は「食事は菓子パンが多い。炊き出しがあればうれしい」と語った。


<熊本地震>医療費の自己負担、7月末まで猶予 厚労省
毎日新聞 4月23日(土)11時15分配信

 厚生労働省は22日、熊本地震で住宅が全半壊したり生計を維持する家族が死亡・大けがしたりした被災者について、病院で治療を受ける際に窓口で支払う医療費の自己負担を、7月末まで猶予すると発表した。健康保険など公的医療保険の加入者が対象で、病院の窓口に申告する。被災により仕事を失った人も支払いが猶予される。

 また、公的医療保険のうち、熊本県内の市町村国民健康保険と後期高齢者医療の加入者は、猶予を受けた支払いが免除される。

 一方、介護保険サービスの利用料も7月末までの支払いを免除する。障害福祉事業所などの利用料は同期間、猶予される。【野田武】


<熊本地震>復興に弾み 九州新幹線、博多-熊本間が再開
毎日新聞 4月23日(土)11時6分配信

 ◇週末を迎えボランティアも続々と被災地入り

 熊本地震発生の14日から不通となっていた九州新幹線の博多(福岡市)-熊本(熊本市)間が23日、再開した。熊本県と本州や福岡県が新幹線でつながり、復興に弾みがつくとみられる。20日の新水俣-鹿児島中央間に続く復旧で、JR九州は早ければ月内にも残る熊本-新水俣間を含め全線を再開させる方針。週末を迎えボランティアも続々と被災地入りした。一方、2人が安否不明の熊本県南阿蘇村では23日も捜索が続けられた。【神崎修一、津島史人、林由紀子】


被災地益城町からスイカ出荷「落ち込んではいられない」
西日本新聞 4月23日(土)10時59分配信

「落ち込んではいられない」
 熊本地震で甚大な被害を受けた熊本県益城町で、特産のスイカの出荷が本格的に再開し、選果場に活気が戻り始めている。自宅を失うなどして避難所暮らしを強いられながらも、収穫に励む農家たち。「落ち込んではいられない。しっかりと一歩ずつ進む」。揺れた大地を踏みしめながら、汗を流す。

<写真>水前寺公園の池が干上がる 熊本地震の影響か

 早朝、荷台いっぱいにスイカを積み込んだトラックが、益城町田原のJAかみましき西瓜(すいか)選果場に続々と入ってきた。「無事で良かったなあ」。農家たちが再会を喜び合った。隣接する野菜集荷場は支援物資の集積拠点となっており、自衛隊車両などがひっきりなしに出入りしていた。

 スイカの生産量が日本一の熊本県。70戸以上が営む益城町は、昼夜の寒暖差が育成に適しており、糖度が高く、県内有数の産地だ。今はハウス栽培が最盛期。しかし選果場は、重さや糖度を自動で仕分ける選果機が14日の前震で故障した。農家から再開を求める声が相次ぎ、急ピッチで修理。22日に復旧にこぎつけた。

「できることからやる」
 益城町惣領の農家楠田ミユキさん(65)は出荷を翌日に控えて今年の初物を仏壇に供えた14日夜、自宅が倒壊した。家族の無事を確認した後、すぐに思った。「スイカの出荷は…」

 半年間、手塩にかけて育てた。避難所から3日ぶりに戻ると、ハウスは無事だった。全壊した自宅から作業着を取り出し、夫保博(やすひろ)さん(69)らと汗びっしょりになって収穫を続けた。

 再開初日、タオルでスイカをふき、トラック2台分で約360玉を出荷した。「何とか送り出せて安心した。出来も上々。復興へ少しずつ、できることからやる」と笑顔が戻った。

 選果場には連日、20~30戸が出荷に訪れている。自宅が全壊し、親戚宅に身を寄せる同町安永の農家守本勝利さん(73)も「農家同士、手を取り合って頑張りたい」と前を向いた。

=2016/04/23 西日本新聞=


安倍首相が熊本入り=被災者らを激励
時事通信 4月23日(土)10時49分配信

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安倍晋三首相は23日午前、熊本地震の被災地を視察するため現地入りした。写真は避難所を視察し、被災者に声を掛ける安倍首相(右)=熊本県南阿蘇村の久木野総合福祉センター

 安倍晋三首相は23日午前、熊本地震の被災地を視察するため現地入りした。

 首相自ら被害状況を把握するとともに、政府が対応に全力を挙げている姿勢を明確にする狙いがある。

 首相はまず、自衛隊ヘリで上空から、被害の大きかった益城町と南阿蘇村の被害状況を確認。その後、南阿蘇村で捜索活動に当たっている自衛隊や警察、消防隊員らを「二次災害に注意しながら活動に取り組んでほしい」と激励した。同村の避難所も訪れ、住民らに「(政府は)しっかりと応援していきます」などと声を掛けた。

 午後には県庁へ移動。県側から被災者の避難状況などについて説明を受ける。最も強い震度を記録した益城町では、倒壊した建物などを視察する予定だ。


<熊本地震>2泊OK…熊本県が学生ボランティアに宿泊場所
毎日新聞 4月23日(土)10時45分配信

 熊本県は学生ボランティアを支援するため、熊本市西区の崇城大学と同市北区の熊本保健科学大学に23日から2泊できる宿泊場所を用意した。収容人数は計120人程度で、23、24日とも午後6時ごろから翌朝9時ごろまで休憩や宿泊に利用できる。水、食料、寝具などの用意はない。

 宿泊場所でボランティア先のあっせんはしないが、県は各地の災害ボランティアセンターから届く支援ニーズの情報などを提供する予定。利用希望の問い合わせは県ボランティア支援班096・333・2817(23、24両日の正午から午後8時)。【青木絵美】


熊本と大分は雨=地震続く、土砂災害注意―気象庁
時事通信 4月23日(土)10時38分配信

 地震が続く熊本県では23日午前、前線の影響で雨が降り始めた。

 大分県でも午後に雨が降る見込み。1時間雨量は多い所で5ミリと予想され、気象庁は土砂災害に注意を呼び掛けている。

 気象庁の中村浩二地震情報企画官は「地震はまだ活発に続いている。雨量は災害が起きるレベルではないが、地盤が緩んでいるので土砂災害のリスクが上がる」と話した。

 熊本県熊本・阿蘇地方と大分県中・西部では14日夜以降、震度1以上の地震が23日午前10時までに828回に上った。


<熊本地震>この心得忘れずに…ボランティアに「贈る言葉」
毎日新聞 4月23日(土)10時26分配信

 被災地の復興支援に携わるボランティアについて、専門家は被災地や住民に負担をかけない準備の必要性を説く。

 「現地の物資に手をつけない配慮が大切」。東日本大震災で津波被害に遭った宮城県石巻市内で家屋の片付けなどに携わった日本防災士会福岡県支部の黒田清利・事務局長は、滞在中の食料や飲み物を自前で用意するよう強く求める。

 地震の影響で渋滞や通行止め箇所も多いため、道路事情の下調べも必要と指摘。断水などで休業するホテルもあり、宿泊先の確保も難しいことから「車で向かうなら、簡単に立てられるテントや寝袋を持参しては」とアドバイスする。けがに備え、出発前にボランティア活動保険の加入手続きも済ませておくよう勧める。

 現場での作業にあたっては余震に備えヘルメットを着用し、マスク、ゴーグル、タオル、軍手やゴム手袋なども装備する。多くのボランティアが各地から入るため「ビニールテープに名前を書き服の袖などに貼ると名札代わりになり、周囲の人が声をかけやすく連携がはかれる」という。被災現場の写真撮影は避けるなど「何より現地の被災者を思って動いてほしい」と話す。

 黒田さんは、ボランティア希望者を対象にした意見交換会を24日午後1時半、福岡市東区のコミセンわじろで開く。無料。黒田さん090・3197・0232。

 福岡市社会福祉協議会も災害ボランティア講座を開く。26日は福岡市中央区の市NPO・ボランティア交流センターあすみんで、28日は同区の市民福祉プラザで、いずれも午後7時~8時半。市社協ボランティアセンター092・713・0777。【青木絵美】


九州新幹線の博多―熊本間が運転再開 博多発は午前11時51分
西日本新聞 4月23日(土)10時24分配信

 JR九州の運行情報によると、運転を見合わせてきた九州新幹線の博多―熊本間は、23日、博多発が午前11時51分、熊本発が同11時53分から再開。本数を減らして運転する予定。

=2016/04/23 西日本新聞=


ボランティア1000人超、登録できない人におわび
日刊スポーツ 4月23日(土)10時2分配信

 避難者が約5万人と最も多い熊本市では22日、中央区の公園内に災害ボランティアセンターが開設され、ボランティアが殺到した。午前11時の受け付け開始時から、1000人を超える希望者が県内外からやってきた。遠くは北海道、外国人の姿も見られた。

 しかし同センターは「想定人数を上回り、活動してもらう作業がない」と受け付けを1時間で終了。このため約200人が登録できなかった。この日は作業が支援物資の仕分け、ボランティア募集のポスティングなどに限られ、活動できたのは450人だった。

 それでも熊本市社会福祉協議会の石原純生常務理事(61)は「ありがたいです。よく頑張ってくれるし、心強い」と目尻を下げた。今後は被災者側の要望も聞きながら、安全性が確認された被災住宅の片付けなども手伝ってもらう予定。同センターは「23日は1000人程度のボランティアの皆様に活動いただく予定。本日おいでいただいたにもかかわらず、活動に参加できなかった皆様方に深くおわび申し上げます」とコメントを発表した。

 休校期間を利用して参加した熊本大大学院1年の二宮奨平さん(22)は、16日未明の大地震で友人といたアパートを飛び出し近くの中学校のグラウンドで朝まで過ごした。長崎県出身だが「何かやれることはないかと参加しました」と即応募した。自宅の壁にひびが入り「今まで経験したことがなくパニックになった」という熊本市在住で熊本学園大付高3年の工藤智世(ちせ)さんも休校で参加した1人。「何か役立つことをやりたかった」と居ても立ってもいられなかった。

 21日に災害ボランティアセンターが設置された益城町はこの日、390人が活動した。被災者から感謝の声も上がっており、復興へ大きな力となりそうだ。【菊川光一】


農業に深刻被害も「こんな時こそ熊本のスイカを」
日刊スポーツ 4月23日(土)10時2分配信

 熊本地震の被災地で、ボランティアの受け入れが本格的に始まり、復興へ向けた動きが加速する中で、地元企業や農家も、前に進み始めている。甚大な被害が出た同県益城町の農家も、同県が全国一の出荷量を誇るスイカの収穫を再開した。

 地震の影響で農業にも深刻な被害が出ている。熊本県益城町では特産品のスイカやメロン農家も多くが被災し、倒壊した自宅の片付けなどに追われている。

 そんな中、自宅の被害が比較的、軽かったスイカ農家の坂田求さん(67)は「こんな時だからこそ、熊本で収穫したスイカを全国に届けたい」と、16日未明の本震から3日目には収穫作業を再開した。

 16日未明の地震が起こった時、就寝していた坂田さんは「体が浮き上がって、跳び起きた」という。近隣の住宅が倒壊するなど大きな被害を受けたが、幸い瓦の一部が落ちるなどの被害で済んだ。数日間は、家の中で寝ることに恐怖を感じ、庭に止めた車の中で寝ていたため、農作業も手に付かなかった。しかし、「大きくなったスイカは待ってくれない。このスイカを全国に出荷することが復興につながる」と、前向きに1歩踏み出したという。

 「地震で傷がついたスイカが多くなるが、本当はそういうスイカの方が甘いんだ。今年の熊本のスイカは甘くておいしいよ!」。坂田さんは、収穫したばかりのスイカを抱えながら、底抜けに明るい笑顔を見せた。


<九州交通インフラ>「自社で解決無理」高速道路 難航 新幹線は区間再開へ
西日本新聞 4月23日(土)9時53分配信

復旧部分が拡大 全面復旧には課題残る
 熊本地震で寸断された九州新幹線と九州自動車道。二つの大動脈の復旧が急ピッチで進んできた。いずれも被害が大きく早期再開は難しいとみられていたが、懸命の作業で復旧部分が拡大。しかし、全面復旧にはなお多くの難題が残っている。現場では余震が続き、梅雨も待ち受ける。九州の基軸である交通網がいつ復活するか、まだ見通せない。

新幹線 博多-熊本間 再開へ
 22日、福岡市の主婦(64)は、JR博多駅の窓口で九州新幹線の復旧見通しを尋ねていた。気掛かりなのは熊本市に住む娘家族。「娘には赤ちゃんがいるので、時間がかかる高速バスなどで福岡に来るのは難しい。新幹線が復旧したらすぐこちらに呼び寄せたい」

 JR九州は同日午後、九州新幹線の博多-熊本が23日正午ごろ営業運転を再開すると発表した。14日の地震発生から9日後、折しも23日に熊本入りする安倍晋三首相にとっては「早期復旧」をアピールする場面ともなる。

 1日平均約2万6300人が利用する「ドル箱区間」の早期再開が可能となった背景には、設備の被害が比較的少なかったことが大きい。九州新幹線全区間では防音壁落下や高架橋亀裂などの被害が約150カ所発生したが、うち博多-熊本は25カ所にとどまった。

 「運行に最低限必要な機能をまず復旧させる」という方針の下、JR九州は損傷設備に「緊急避難的」な補修を施した。例えば、防音壁が崩れた部分には針金やロープを張って代替。高架橋のひび割れも「致命的な損傷はない」(同社幹部)として、まずは運行を再開させ、その後継続して本格的な修繕をする方針だ。

全区間再開「最大の難所」は…
 しかし、14日の地震では、時速約80キロで走行中の回送車両が脱線した。余震は現在も続いており「また地震が来ても大丈夫なのか、怖い部分もある」(福岡県の会社員男性)といった利用者の声もある。

 「新幹線は重要インフラ。熊本の復興のため、『怖いから動かさない』というわけにはいかない」。津高守・安全創造部長は、こう強調。損傷箇所のある新玉名-熊本の約22キロは通常の最高時速260キロから70キロに減速して、安全確保を図ると説明する。

 全区間の運転再開へ、残るは熊本-新水俣。「最大の難所」は、熊本駅南側の脱線車両だという。22日は一部車両の撤去を終えたが、台車交換が必要なほど損壊が大きい車両もある。新八代駅のホーム基礎部など重大な損傷も少なくなく、同社はなお全面復旧の見通しを示せずにいる。

高速道路 「1、2週間で終わるような簡単な工事ではない」
 西日本高速道路は22日、通行止めが続く九州自動車道で、熊本県益城(ましき)町の復旧工事現場を報道陣に公開した。崩壊した道路や損傷した橋など被害箇所では、24時間態勢で作業が進んでいた。ただこうした作業は本工事に取りかかる前の準備段階。関係者からは「(本格再開は)1、2週間で終わるような簡単な工事ではない」との本音も漏れる。

 訪れたのは、益城熊本空港インターチェンジ(IC)と嘉島ジャンクション(JCT)の間。バス停留所近くの下り線では、片側2車線の盛り土ののり面が幅約40メートル、高さ約4メートルにわたって崩れていた。土がむき出しになった現場で、作業員や重機が動き回る。崩落が上り線に広がるのを防ぐため、中央分離帯の横に鉄の板を差し込む作業が進んでいる。

 下り方向にさらに1・3キロ。全長約870メートルの木山川橋との継ぎ目から、道路が50センチ程度沈んでいた。橋と桁を結ぶ装置の大半が壊れ、橋自体も数十センチ沈下。余震で橋が崩落する恐れがあり、補強作業中だ。その先に、崩れそうな橋と道路を修復し、路面の高さもそろえる難工事が待つ。「工事は当社の知識だけでは無理」(同社)という。

 この現場のほかに、九州道では橋の損傷が4カ所あり、道路のひび割れ、段差などは「数え切れない」(同)。嘉島JCT-八代ICは来週前半にも走行可能になる見通しだが、全線復旧の見通しは立たない。

 工事は余震で中断が繰り返され、休日なしの作業員の疲労も蓄積する。熊本高速道路事務所の早瀬正文副所長は「復旧に最大限の力を振り絞っている。お客さまからの問い合わせも多いので、九州道は早く復旧させないといけない」と話した。

=2016/04/23付 西日本新聞朝刊=


大分「湯布院は大丈夫と言い切れない」消えた団体客 「頑張る姿を発信するしかない」
西日本新聞 4月23日(土)9時29分配信

 16日未明に震度6弱の揺れに見舞われた大分県由布市湯布院町。最大時2640人いた避難者は、22日午後6時現在86人に減った。九州屈指の温泉地は、シャッターを閉めていた飲食店や土産物店も7~8割が営業を再開したが、客足はまばら。由布院温泉観光協会もツアーのキャンセル数をまだ把握できていない。早く観光客を取り戻したいが、収まらない余震に「湯布院は大丈夫と言い切れない」と、書き入れ時のゴールデンウイークを前に関係者はジレンマを抱えている。

 JR由布院駅から金鱗湖(きんりんこ)に向かう「湯の坪街道」。土産物店が並ぶ目抜き通りは地震前、平日でも観光客でごった返していたが、今は数えるほど。人気洋菓子店の河津直之店長(35)は「地震直後より個人客が少し戻ったけど、通行者は普段の10分の1」とこぼす。

 由布院温泉旅館組合は、宿泊客のキャンセルをまとめる余裕がなく、実態はつかんでいないという。23日から宿泊を再開する「ゆふいん山水館」(85室)は例年なら約8割の稼働率だが、今週末は一日に数組の予約しかない。小野政治副支配人(51)は「いつまで影響が続くかは見通せない」と肩を落とす。

 由布市では大きな損傷を受けた旅館は少ない。大分自動車道では一部区間が不通になっているが、交通網は徐々に復旧が進んでいる。同協会の生野敬嗣事務局長(47)は「一軒でも多くの店を開けて頑張る姿を発信するしかない」と力を込めた。

=2016/04/22 西日本新聞=


<熊本地震>益城町で「応急危険度判」進む 被災者を待つ厳しい現実
西日本新聞 4月23日(土)9時19分配信

甚大な建物被害
 熊本地震では、甚大な建物被害が被災者に重くのしかかる。熊本県益城(ましき)町は、確認できただけで全壊と半壊(一部損壊を含む)が5400棟に上り、全戸数の半分を占める。熊本市では、「危険」と判定されたマンションに住み続ける人もいる。行政は公営住宅の提供などの支援に乗り出したが、いまだ被害の全容さえ把握できていない。生活の基礎となるはずの「住まい」が壊された人々に、再建の道筋はみえない。

「全壊したらあきらめもつくが…」
 前日の豪雨から一転し、晴れ間が広がった22日の益城町。道をはさみ倒壊した民家に、「危険」と書かれた赤紙が次々と貼られ、茫然と立ち尽くす人もいる。

 被災した住宅の状況を自治体が判断する「応急危険度判定」。赤は立ち入り危険、黄色は要注意。だが、被害が集中する同町惣領地区はまだ判定に入れていない。判定士の人手が足りていないためだ。

 住民たちは、損壊した自宅から黙々と家財道具を運び出していた。避難所で過ごす建設業山口真二さん(59)は、会社の同僚5人と一緒に軽トラック6台分の壊れた家財を運び出した。

 自宅を修理し、「昔から住むここで、できればやっていきたい」と考えている。だが、判定はまだ実施されておらず、「先が見えないので早く来てほしい」と焦る。

 同町宮園で夫、息子と3人で暮らす井手明子さん(52)の自宅は高台にあり、木造2階建てで築22年。16日の本震で家屋の土台ののり面が崩れ、家屋が崩落する恐れがある。

 建物自体は外壁が少しはがれているが、大きな損傷はない。だが、玄関には「危険」の張り紙。井手さんは「本当なら修復して住み続けたい。全壊したらあきらめもつくが、解体するには未練が残る」と話す。

 今の避難所暮らしを続けるのはつらい。「今後は仮設住宅に住んで引っ越し先を見つけるか、修復して住む方がいいか。考えたい」

建て替え・引っ越し 厳しい現実が待つ
 熊本市東区沼山津の10階建てマンション。ここにも「危険」の張り紙がある。66世帯が入居していたが、現在も2世帯4人が生活を続ける。長男(22)と2階に暮らす男性(67)は「学校とかに避難するのは苦手。体調が悪く、頻繁にトイレに行くので他の人に迷惑を掛けてしまう。役所から『出てくれ』と言われん限り、残るつもりたい」と言い切る。

 危険度判定は1995年の阪神大震災時に始まった。あくまで応急的な措置で、強制力はない。県によると、20日現在、益城町で調査した2800棟のうち「危険」が1555棟。熊本市によると、同市は433棟のうち147棟が「危険」と判定された。

 国は22日の150人態勢を23日以降は600人態勢に増強。手つかずの宇土市、南阿蘇村など5市町村は22日から着手し、益城町は今週中に判定を終えたい考えだ。だが、その後も住民には建て替えや引っ越しなど、厳しい現実が待つ。

 判定士を派遣している熊本県建築士事務所協会(熊本市)は「危険とされた物件は、詳しい調査で安全が確認されない限り、絶対に立ち入ってはならない」と注意を呼び掛けている。

=2016/04/23付 西日本新聞朝刊=


深く傷ついた阿蘇は今 登山道崩れ落ち 神社崩壊
西日本新聞 4月23日(土)9時1分配信

 山の斜面をえぐった亀裂が無数に走る。登山道路が崩れ落ちている。阿蘇開拓の祖を祭る神社の崩壊した社殿を前に、言葉なく立ち尽くす人がいる-。16日未明に九州北部を襲った地震の衝撃から、23日で1週間。九州観光をけん引する熊本県・阿蘇の、深く傷ついた生々しい被災の姿を見た。

●山上へ近づけず
 年間1700万人の観光客が訪れる阿蘇は近年、アジアからの訪問が多い。彼らの楽しみを大地震は奪った。草千里ケ浜や阿蘇火山博物館に向かう道路は随所でひびが入り、草千里展望所の脇で完全に崩落。山上へは近づけず、見回りの自衛隊の特殊車両もここで行き止まった。草千里の駐車場広場に並ぶレストランでは、冷蔵庫の品を搬出する作業が行われていた。

 駐車場裏手の杵島岳(1321メートル)は草原が覆う秀峰だが、頂の火口縁に立って驚いた。一帯は亀裂だらけ。一部は幅も深さも1メートルある。大雨が降れば斜面がずり落ちはしまいか…。

 外輪山の斜面が大規模崩落した南阿蘇村の現場を、黒川の谷を挟んだ東海大阿蘇キャンパスから見た。ここは外輪山の切れ目を流れ落ちる「数鹿流ケ滝」で知られ、阿蘇大橋が谷間をまたいでいた。その大橋が跡形もなく崩れ落ちている。キャンパス脇には「学生村」と呼ばれる一画があり、数人の学生が倒壊したアパートの下敷きになった。阿蘇の麓では安否不明者の捜索が今も続いている。

●猛威振るう自然
 ここ数年の阿蘇は、2012年7月の九州北部豪雨の際、外輪山で土石流が頻発し、麓の集落がのみ込まれて多数の犠牲者が出た。14年11月は、中岳が21年ぶりにマグマの破片を噴き出す「ストロンボリ式噴火」を起こした。

 一方、その間に阿蘇地域は世界農業遺産と世界ジオパークへの登録を達成。悲願の「世界文化遺産」実現を見据え、自然と文化の魅力を発信する過程で、今回の激震に見舞われた。

 大阿蘇を象徴するカルデラは9万年前の大火砕流で形成された。火砕流物質や火山灰の壁面が地球の諸現象で崩落を繰り返し、拡大し、今私たちが目にする景観がある。今回の地震もその現象の一つだ。カルデラは生きている。

●次世代のために
 火山とともに、阿蘇を代表するのが草原だ。日本最大の貴重なこの草原は、人の手が入ることで守られる「半自然草原」。千年を超えて維持されてきた私たちの財産が、畜産の衰退で利活用されなくなり、危機にひんしている。

 草原を野焼きや放牧で管理する牧野組合も地域も、草原を誇りとし、次の世代に引き継ぐことへの使命感は強い。保全の鍵は牛の飼養と放牧にあり、畜産の未来は後継者の確保にかかっている。山が地震で傷つき、牛たちの被災も伝えられる中で、農家の意欲に水を差さなければいいが…。

 阿蘇市の阿蘇神社は楼門と拝殿が崩壊した。門前町で阿蘇に特化した書籍類を扱う家入書店の家入桂子さん(59)は、惨状を目の当たりにして「心の支えを失ったような衝撃を受けています」とうなだれた。

 地震の罪は重い。

=2016/04/23付 西日本新聞朝刊=


熊本地震、義援金求める不審電話…注意呼びかけ
読売新聞 4月23日(土)8時14分配信

 熊本地震の被災地への義援金を求める不審な電話などに関する相談が寄せられていることから、国民生活センターが注意を呼びかけている。

 同センターによると、長崎県の民家にボランティアを名乗る女性から電話があり、「熊本地震の寄付を集めている。集金に行くので名前や年齢を教えてほしい」と言われた。団体名を名乗らないため不審に思い、断ったという。南関東地方の60代女性からは、「義援金の申し込みを受け付けるメールが繰り返し送られてきた」という相談も寄せられた。

 東日本大震災など過去の災害では、実際にだまし取られた例もある。同センターは「不審に思ったら寄付しないでほしい。団体の活動状況や義援金の使途を調べ、納得してからにすることが大切」と助言している。


「防災省」議論再燃…石破氏が設置唱える
読売新聞 4月23日(土)8時3分配信

 熊本地震を受け、災害対応に特化した官庁の創設を巡る議論が再燃している。

 石破地方創生相は「防災省」の設置を唱えるものの、政府内では否定的な意見が支配的だ。

 石破氏は21日の石破派の会合で「防災省のようなものを作るのがよいのではないか。河野防災相が不眠不休で頑張っているが、国家公安委員長や消費者相を兼任している」と述べた。防災の専任閣僚を置くことも検討すべきだとの考えを示したものだ。

 自民党の「東日本大震災発災時の政府の初動に関する検証チーム」は、5月にまとめる提言で政府の防災組織強化を盛り込む方向だ。

 ただ、菅官房長官は21日の記者会見で「平時から大きな組織を設ける必要性は直ちには見いだしがたい」と述べ、慎重な姿勢を示している。河野氏も22日、「兼務で至らぬ所はあると思うが、しっかりやっていきたい」と語った。


熊本地震 「余震発生20%」の落とし穴 気象庁予測が「重大性を矮小化」
産経新聞 4月23日(土)7時55分配信

 ■住民、避難したのに一時帰宅

 熊本地震の被災地では、14日の前震で多くの人が避難したにもかかわらず、その後帰宅して16日の本震で被害に巻き込まれた実態が浮かんだ。「1度大きな揺れが来たら、それを超える余震はない」という意識のほか、気象庁の余震確率が“落とし穴”となった可能性もある。

 熊本市南区で被災した無職、松野峰博(みねひろ)さん(67)は前震の後、1度帰宅した。「余震が小康状態でもういいだろうと思った」と振り返る。

 被災地では松野さんのように14日夜に避難後、15日に帰宅した人が多い。避難所となった屋内水泳施設「アクアドームくまもと」(熊本市南区)によると、15日朝には約1千人が避難していたが、同日夜には10人程度に減ったという。熊本県益城(ましき)町の自宅で死亡した河添由実さん(28)も14日の地震で避難したが、その後帰宅。16日未明の本震で崩れた家屋の下敷きとなった。「帰宅したため、けがをした人も多いだろう」と県関係者は話す。

 なぜ家に帰ってしまったのか。広瀬弘忠・東京女子大名誉教授(災害・リスク学)は「1回目を乗り切れてよかったと考え、安心感さえ生まれたのでは」と推測した上で、「余震の発生確率」の問題を指摘する。

 気象庁は15日、「震度6弱以上の余震が発生する可能性は3日間で20%」と発表。だが16日に“2度目の震度7”が発生した。この「20%」という数字が「重大性を矮小(わいしょう)化した」と広瀬教授は考える。

 気象庁は20日、過去の経験則に当てはまらないとして、熊本地震で余震の発生確率を発表しない方針を表明。気象庁地震津波監視課は「情報の出し方は必要があれば検討する」と話す。

 群馬大学大学院の片田敏孝教授(災害社会工学)は「災害は本来、想定外に起こる。発信側は受け手が行動しやすいよう表現を工夫すべきだ」と強調した。


熊本地震 善意を新手法で 返礼なしのふるさと納税が3億円目前
産経新聞 4月23日(土)7時55分配信

 熊本地震を受け、熊本県や同県内の自治体に「ふるさと納税」を通じて寄付金を送る動きが進んでいる。インターネット上のサイトで集まった被災自治体への寄付総額は、受け付け開始から約1週間で既に2億9千万円を突破。被災地の負担を減らすために寄付金の窓口代行を申し出る自治体もあり、被災地支援の新たな方法として注目が集まっている。

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 東京都の会社員の女性(40)はふるさと納税で熊本県に3万円を寄付した。「途中に何か別の団体を挟まず、直接被災地に届く感じがして寄付してみた」と話す。

 ふるさと納税は、応援したい自治体などに個人が2千円を超える寄付をすると、一定額が所得税と住民税から控除される制度。寄付を仲介する総合サイト「ふるさとチョイス」を手がける業界大手「トラストバンク」は、サイト内に熊本県や同県菊池市といった自治体への寄付金の窓口を開設した。寄付時には「つらいでしょうけど頑張って」「被災した子供たちのために使ってください」といったメッセージも送ることができる。

 ふるさと納税は寄付先の自治体から特産品などの返礼品が送られることが特徴とされたが、被災地支援を目的とした今回の寄付で返礼はない。それにもかかわらず、既に同サイトを通じて2億9千万円を超える寄付金が集まっている(22日午後7時半現在)。

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 一部自治体では「被災地の負担を減らしたい」と、ふるさと納税の受け付けに必要な事務手続きの代行も実施している。

 茨城県境町は、昨年9月の鬼怒川の決壊で水害被害に遭った際、ふるさと納税で約1800万円の寄付金が寄せられ復興に役立てられた。「今度は恩返しをする番だ」(町の担当者)と16日から同サイトを通じた寄付金の代行受け付けを開始。被災した熊本県に代わり、入金確認や確定申告に必要な受領証明書を発行する業務を担当。集まった寄付は全て熊本県に送る。同町の担当者は「復興活動や事務手続きがいかに大変か知っているので、その経験を生かして少しでも被災地の負担を減らしたい」としている。

 同様の代行サービスは福井県も実施している。熊本県は「大変励まされる。寄付金は間違いなく復興支援のため使わせてもらいたい」と話している。


熊本地震 6歳の避難先は軒下 新1年生「登校たった2日間」
産経新聞 4月23日(土)7時55分配信

 熊本地震の「本震」発生から23日で1週間。被災地では多くの子供たちが余震におびえながら、車中で、避難所の体育館で、また軒下で避難生活を送っている。一見明るく振る舞っていても、地震による心の傷が癒えない子供も少なくない。地震で校舎も被害を受けているため休校は長期化する見通しで、ストレス過多に陥らないよう子供たちの心のケアが急務になっている。(市岡豊大)

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 「あのね、僕、2日しか学校に行ってないけど新しい友達2人もできたよ」

 約200人が避難する熊本市東区役所に身を寄せる内田湊太(そうた)君(6)はこの春、小学1年生になったばかり。入学式の後、きちんと学校に通えたのは2日だけだったという。

 すかさず兄の遥斗(はると)君(8)が「休み時間にみんなでかけっこするんだ。でも10分しかないんだよ」と教えてくれる。話し相手がいるのがうれしいのか、2人ともよくしゃべる。

 湊太君たちが過ごしているのは、区役所庁舎の軒下だ。庁舎内が被災者で満杯のため、十数人が雨がわずかにしのげるだけの軒下で寝泊まりしている。「あんまし寝れない」と遥斗君。冷え込みも厳しく、何度も目が覚めてしまうという。

 今はマットを敷布団にし、毛布を掛けて寝ているが、寝た後に母親の安耶さん(34)の腕にたびたびしがみつくという。安耶さんは「元気そうでもストレスはたまっている。早く仮設住宅に移りたい」と疲労感をにじませた。

 約400人が生活する同市南区の屋内水泳施設では、中田ももちゃん(7)と妹のななちゃん(4)が、久々に再会した幼なじみと一緒に歓声を上げてはしゃいでいた。一番したいことを聞くと、ももちゃんは「早く学校に行きたい」と即答した。

 地震後6日間は車中泊を続けていたという。狭い車内ではまともに寝返りも打てない。姉妹は「おなかすいた」「お風呂に入りたい」と常に口にしていたという。母、真有美さん(42)は遊び回る2人を見て、「余震が怖くて車内にいたけど満面の笑みを久々に見られた」と安堵(あんど)した。

 県と熊本市によると、休校している小中学校は県内全域で322校。同市は22日としていた休校期間を5月9日まで延期することを決定している。

 避難生活が長期化すれば、子供たちの精神的負担も増える。平成23年の東日本大震災では、避難所生活が長期化し、多くの子供がPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症したり、無気力になったりするなどの問題が起きた。

 熊本地震の被災地で子供たちの支援活動を続ける「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」の津田知子さん(40)は「車中泊や避難所暮らしでのびのびと遊べない状態が続いている」と指摘。「周囲の大人は言葉が少なくなるなど子供の心身不調の兆候を見逃さず、子供の話に耳を傾け、専門家に相談してほしい」と訴えた。


熊本地震 中3少女、克明に被災メモ 家族で生還「忘れたくない」
産経新聞 4月23日(土)7時55分配信

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自身の被災記録を克明につづったことみさんのメモ(写真:産経新聞)

 16日に震度7を観測した地震で、熊本県南阿蘇村の高野台地区では大規模な土砂崩れが発生し、今も不明者の捜索が続く。中学3年、高橋ことみさん(14)の一家4人は、土砂に自宅ごと押しつぶされたが、かろうじて隙間に入り助かった。「この経験を忘れたくない」。高橋さんは翌日から、被災経験を克明に記録し続けている。

 《ゆれがおさまると(中略)ザーっという雨の降るかのような音がした。と思っていたら、バキバキという雷のような音がした》

 《ふすまや天井が降ってきたのがわかった。一瞬死を覚ごした》

 B5サイズのピンクの紙切れ2枚に、被災時の様子が書きつづられている。

 16日午前1時半ごろ。高橋さん一家は自宅1階で就寝中に被災した。両脇に父と母、その真ん中にことみさんと弟の祐紀さん(10)。普段通り、4人が並んで横になっていた。激しい揺れから子供たちを守ろうと、父はことみさんに、母は祐紀さんにそれぞれ覆いかぶさった。直後、地震による土砂崩れが起き、4人分の空間だけを残して自宅は押しつぶされた。

 閉じ込められた4人は、そのままの姿勢で朝を待ち、漏れ出る光を頼りにがれきをかき分け、隙間から外にはい出た。

 家族4人が、生き残るために力を尽くした経験のすべてが貴重なものに思え、「絶対、忘れたくなかった」という。被災翌日、やっと手に入れた紙に記録を付け始めた。被災時の状況だけでなく、自分がどう感じたのかも克明に記した。

 隣家は土砂に覆われ、あいさつを交わす仲だった老夫婦は遺体で見つかった。「正直、キツイな」と感じた。自宅が元通りになるかも分からず、先行きも見通せない。「それでも前向きに考えるしかないと思っています」

 ピンクの紙には、こうもつづられていた。

 《(脱出後に見た自宅はひどいありさまだったが)いっそすがすがしかった。このやみの中の数時間を思い出せば、もうなんでもがまんできる気がしていたからだ》


熊本地震、25日にも激甚災害に指定…政府方針
読売新聞 4月23日(土)7時51分配信

 政府は、25日にも熊本地震を激甚災害に指定する方針を固めた。

 安倍首相は23日に熊本県の被災地を視察し、指定方針を表明する。被災自治体や政府の被害調査で復旧見込み額が基準を超えると判断した。

 首相は22日、公明党の山口代表と首相官邸で会談し、政府・与党が一体となって被災者支援に最優先で取り組むことを確認した。首相は視察について「被災地の実情をしっかりつかんでくる」と伝えた。

 激甚災害指定により、自治体が実施する公共土木施設や農地などの復旧事業に対する国の補助は、通常の7~8割程度から最大9割程度に引き上げられる。

 政府は、避難所や自動車内で暮らす人のため、一時的な住まいの確保を急ぐ。避難所で生活を続けるのが難しい妊産婦や高齢者などを優先し、地元の旅館やホテルの空室を借り上げて開放する方針だ。宿泊費は国と県が負担する。公営住宅のほか、国家公務員住宅の空き部屋も提供する。


土砂崩れに続き熊本液状化 ハザードマップ「可能性かなり低い」場所まで
スポーツ報知 4月23日(土)7時2分配信

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熊本市内で液状化現象が見られた地域

 熊本、大分の両県で地震が相次ぐ中、熊本市内の河川沿いなどで少なくとも数十か所の液状化現象を確認したとする現地調査の結果を、東京電機大の安田進教授らのチームが22日までに発表した。地盤が流動化し、家屋が傾いたり、道路がひび割れるなどの被害が出ていた。23日夜からは九州地方で天気が崩れて降雨が予想される中、土砂災害に巻き込まれることのないよう注意が必要だ。

 安田教授らは16日未明のマグニチュード(M)7・3の地震発生後に熊本市や益城町などを調査。地盤の流動化や液状化を確認した。熊本市東区の木山川と矢形川が合流する地点にある間島団地では、地盤が流れて建物が傾いたり、家屋の基礎部分が40センチも浮き上がったりしていたという。周辺では、あちこちに液状化現象で砂が交じった水が噴き出た後、水が引いて砂だけが残る「噴砂」と呼ばれる現象が見られた。

 ほかにも、住宅地では液状化により地盤が沈下し、周辺より50センチほど低くなった建物も。電柱の根元から噴き出した砂が道路を覆っていたり、道路にひび割れが入り、段差になっている場所もあった。液状化とみられる場所は数十か所に及ぶという。熊本市が発表している「液状化ハザードマップ」では「(液状化の可能性が)かなり低い」とされている場所でも発生していた。

 阪神大震災で一般的に注目されるようになった液状化現象。過去の例を見ると、埋め立て地などの地盤の弱い場所で起きるイメージがあるが、安田教授によると「液状化は砂が緩い状態で堆積し、地下水位が浅い土地に、地震動が広がることで起きます。その条件がそろいやすいのが埋め立て地というだけで、そうでなくても発生します」。間島団地では、周辺にできた割れ目を調べたところ、地下1メートル程度の浅いところに地下水があると考えられる状況が確認できたという。

 震度5弱以上の地震から液状化は起きやすくなるが、今回は最大の震度が7。しかも、強い余震が断続的に起きていることも原因とみられる。「針金を何度も曲げたり伸ばしたりすると弱い力でも切れてしまうのと同じ理屈です」と安田教授は説明。「液状化は繰り返しやすいので、被害を受けた住宅は対策を取る必要がある。今後、川沿いでは堤防の崩壊も懸念され、梅雨の前に復旧を急ぐ必要がある」と話した。


危険度判定「赤」にショック「家族の思い出詰まった家」
スポニチアネックス 4月23日(土)7時1分配信

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「危険」の赤い紙を貼られた家

 熊本県を中心に相次いでいる地震で、自衛隊や警察などは22日、熊本県南阿蘇村で安否不明者の捜索を再開した。被災地では、いまだ9万人を超える被災者が避難生活を余儀なくされている。建物の倒壊の危険性を判定する「応急危険度判定士」が足りず、自宅に入ることができない人もいる。一連の地震による死者は計48人で、依然2人が行方不明のままだ。

 【小枝記者現地ルポ】「専門家に危ないと言われれば、諦めもつくんだけど…」。熊本市東区に住む岡康雄さん(81)の築35年の自宅の壁には大きな亀裂が入った。同市内の一部では危険度判定が始まったが、未着手の地域も多い。岡さんは「家で寝たいけど、余震が続いていて自分の判断で決めるのも不安。車中泊を続けるのもきついし」と嘆く。判定結果が出るまで、車中泊や避難所での生活を続けるという人が多い。

 危険度判定は被災した建物が使用できるかを応急に調査するもの。被害の程度に応じて「危険」「要注意」「調査済み」の3段階に分け、家屋の入り口などにそれぞれ赤、黄、緑の紙を貼り付ける。判定は建築士の資格を持ち、県に登録した判定士が行っている。

 二次的災害を防止するのが目的だが、度重なる余震や交通網が寸断された影響で、判定調査は思うように進んでいない。

 かけがえのない時間を過ごしてきた自宅を「危険」と判断された人たちのショックも大きい。益城町の野田文明(のりあき)さん(73)、セツ子さん(76)夫妻は、築42年の自宅に倒壊の可能性があるとして赤い紙が貼られた。文明さんは「家族の思い出が詰まった家。この年でもう住めないと言われてどうすればいいのか」と苦渋の表情。セツ子さんは「命があっただけ良かったと思わんと仕方ない」と自分に言い聞かせるように話した。 (小枝 功一)


<熊本地震>旧基準家屋に死者集中…耐震化遅れ 本紙調査
毎日新聞 4月23日(土)7時0分配信

 熊本地震で死亡した人が発見された倒壊家屋・アパート計34棟について、不動産登記簿などにより建築時期を確認できた25棟のうち、23棟が建築基準法の新耐震基準(1981年6月)より前に建てられていたことが、毎日新聞の調査で分かった。関連死とみられるケースを除く死者48人のうち、建物倒壊による死者は37人と、8割近くにのぼる。耐震性が不十分な建物で犠牲者が多く出ており、早急な耐震化の促進を国や自治体は迫られている。【関谷俊介、深津誠、野呂賢治】

 建物倒壊によって圧死や窒息死した37人が発見された34棟について、不動産登記簿や建築計画概要書で建築年や売買時期などを調べたところ、19棟で記載を確認できた。新基準後に建てられたのは熊本県南阿蘇村のアパート2棟のみで、残る一戸建て住宅15棟とアパート2棟は新基準前の建築だった。

 うち南阿蘇村の1棟では、東海大生1人が死亡した。登記簿に建築年の記載がない6棟は、熊本地方法務局によると「65年前後より前の建築」で、この6棟を加えると新基準前の建築は23棟にのぼる。

 一方、7棟は不動産登記そのものがなく、建築年を確認できなかった。熊本県土地家屋調査士会は「未登記の建物は遅くとも65~75年に建築されたケースが多い」と指摘する。残り2棟は住所を特定できなかった。

 時期を確認できた25棟を市町村別にみると、倒壊建物により最も多くの犠牲者が出た益城(ましき)町では15棟すべてが新基準前、熊本市内でも3棟全てが新基準前の建築だった。

 地震による住宅損壊は22日現在、熊本・大分両県などによる調査で計約1万200棟が判明し、1万棟以上になった。

 熊本県によると、県内の住宅の2013年時点の耐震化率は76%にとどまり、全国平均82%より低い。耐震改修の補助制度は全45市町村のうち16市町にしかない。大きな被害が出た益城町、西原村には補助制度そのものがなかった。

 ◇◇耐震基準◇

 建築基準法は地震で建築物が損傷、倒壊しないように地盤や基礎、形状などから強度基準を定めている。28人が死亡した宮城県沖地震(1978年)を受けて81年6月に同法が改正され、中規模地震(震度5強程度)で「ほとんど損傷しない」としていた旧基準から、大規模地震(震度6強~7程度)でも「倒壊・崩壊の恐れがない」とする新基準に強化された。

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