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2016年3月10日 (木)

東日本大震災・原発事故関連のニュース・2101

引き続き、2011年3月11日に発生した、東日本大震災ならびに東電福島第一原発事故に関連するニュース記事を伝達します。

今後も引き続き、随時追加します。

リンク:常磐道、一部4車線化へ…福島・宮城の40キロ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:常磐道、2区間を4車線化へ=暫定2車線部分で―国交省 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:食品の放射性物質検査「行われていること知らない」過去最多36・7% 消費者庁調査 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:【3・11から5年】三陸鉄道・望月社長、「あまちゃん」効果に「頼らない」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:【3・11から5年】太平洋岸のJRはまだ不通区間も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<大震災5年>命を守る教育を使命に 大槌高の元校長 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:新規制基準、見直さず=菅官房長官 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<大震災5年>「どこかに、きっと」陸前高田で洋上献花 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:被災地で行方不明者捜索…発生から5年を前に - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:高浜3号機の原子炉停止作業を開始…夕方にも出力ゼロへ 1カ月余りの再稼働 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:〔ふるさと短信〕震災5年でふるさと納税開始=千葉県旭市 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:高浜原発3号機、停止作業開始…仮処分決定受け - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:高浜3号機、今夜停止=10時間かけ、仮処分決定で―福井 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南海トラフの津波避難施設、震災前の5倍以上に - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ボランティア激減=ピークの3%、不足深刻―福島・大震災5年 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「生き恥さらしてでも」=震災教訓、全国で講演―釜石市の元防災課長佐々木さん - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:シロアリ被害も=長期使用で劣化進む―仮設住宅・大震災5年 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:5.9万人が仮設暮らし=解消見通せず、17万人避難―被災3県・大震災5年 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:海底地殻変動の観測課題=空白域解消、技術開発―大地震・津波リスク評価へ☆2 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:沿岸部は強い揺れで避難を=津波警報は改善―前気象庁長官・羽鳥光彦氏 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:遺族の意見二分=「口では伝わらない」―財政負担の懸念も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:海底地殻変動の観測課題=空白域解消、技術開発―大地震・津波リスク評価へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:避難長期化で離職=原発周辺、帰還妨げ―放射線への不安も・福島 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:震災遺構、議論続く=保存、解体意見割れる―「復興の象徴」にも - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:介護施設95%再開=被災3県、福島は7割―人材確保が課題 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:除染基準めぐり住民と溝=根強い不安、帰還進まぬ恐れ―福島 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:1000万袋超が仮置きに=汚染土解消、めど立たず―中間貯蔵、用地取得1% - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:高浜原発差し止め 「ゼロリスク」押し付け、最高裁判例を逸脱 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:高浜原発差し止め 地裁、乏しい科学的根拠…関電説明に「不十分」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:高浜原発差し止め 原発と共生また遮る - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:復興庁存続案が政府・自民に浮上 長期支援、33年度以降も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:震災関連死3465人 福島が突出2031人 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:復興の現在地 震災5年 「阪神より厳しい」 孤立防止待ったなし - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:高浜原発運転差し止め 稼働原発初の仮処分 3号機きょう停止 大津地裁 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

常磐道、一部4車線化へ…福島・宮城の40キロ
読売新聞 3月10日(木)14時11分配信

 政府は10日午前、現在2車線(片側1車線)になっている常磐自動車道のいわき中央―岩沼の約127キロ・メートルのうち、福島県内のいわき中央―広野、宮城県内の山元―岩沼の区間(計約40キロ・メートル)を4車線化する方針を固めた。

 事業費は計1300億円を見込んでいる。常磐道は東日本大震災の被災地を通る高速道路で、観光客の増加や企業の進出で交通量が急増していることから車線を増やす。

 常磐道は昨年3月に常磐富岡―浪江が開通し、東京と仙台を結ぶ全線が開通した。東京電力福島第一原発の廃炉や除染作業のための車両も多く、いわき中央―岩沼では、1日の平均交通量が8300~1万9500台となっている。

 常磐道の沿線では既に車線を増やすための用地を取得しており、工事に着手できる環境が整っている。


常磐道、2区間を4車線化へ=暫定2車線部分で―国交省
時事通信 3月10日(木)13時15分配信

 国土交通省は10日、埼玉県三郷市と宮城県亘理町を結ぶ常磐自動車道で暫定的に2車線となっている部分のうち、2区間を4車線化する方針を明らかにした。
 同日、社会資本整備審議会(国交相の諮問機関)の道路分科会に示した。渋滞の多発を解消し、東日本大震災からの復興を後押しするのが目的。今後、着工に向け検討を開始する。
 4車線化が決まったのは、いわき中央インターチェンジ(IC、福島県いわき市)―広野IC(同県広野町)間26.6キロと、山元IC(宮城県山元町)―岩沼IC(同県岩沼市)間13.7キロの2区間。


食品の放射性物質検査「行われていること知らない」過去最多36・7% 消費者庁調査
産経新聞 3月10日(木)13時8分配信

 消費者庁は10日、東京電力福島第1原発事故の風評被害を探るため、継続的に実施している意識調査の7回目の結果を発表した。

 調査は、東日本大震災の被災地(岩手、宮城、福島、茨城)と、都市圏(東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、大阪、兵庫)の消費者約5100人にインターネットを通じて実施した。

 それによると、食品購入をためらう産地として「福島県」と答えたのは15・7%で最も多く、北関東(茨城・栃木・群馬)の5・0%を大幅に上回った。また、「基準値以内でもできるだけ放射性物質の含有量が低いものを希望する」と答えたのは41・1%で、前回の41・8%からほぼ横ばいだった。

 他産地と比較し、福島県産食品を敬遠する人が高い割合を示す一方で、食品中の放射性物質の検査について「行われていることを知らない」と答えた人は、平成25年2月に調査を開始して以来、最多の36・7%にのぼった。放射線が人体に与える影響について「知っていることは特にない」と回答した人も37・7%で、前回の35・2%より2・5ポイント上昇した。

 同庁は「引き続き関係省庁と連携して正確な情報を提供し、(消費者の)理解促進に取り組んでいきたい」と話した。


【3・11から5年】三陸鉄道・望月社長、「あまちゃん」効果に「頼らない」
スポーツ報知 3月10日(木)13時4分配信

 岩手県の太平洋沿岸を走る三陸鉄道は、東日本大震災で甚大な被害を受けながらも2014年4月に全線復帰し、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」のモデルの一つにも選ばれて復興のシンボルとなった。線路や駅舎などに大ダメージを受けながらも、3年で全線復旧を果たした三陸鉄道。短期間で「元の姿」を取り戻したことに、望月正彦社長(64)は「優先順位を決めての復旧工事をしたことに加え、沿線住民の方の声が後押しした」と振り返った。

 震災から2日後の3月13日。状況確認のために現場に向かうと、線路の上を歩いている住民の姿があった。掛けられたのは「いつ(列車は)動くの?」の声。「街はメチャクチャなのに、『列車が先?』と思いました。聞くと『息子が学校に通わないといけないから』と言われた。それで、動かせる区間から、とにかく動かそうと思ったんです」。3月16日に北リアス線の久慈―陸中野田間11.1キロを再開。その後、14年4月まで、少しずつ営業距離を延ばしていった。

 今後は、乗客をいかにして増やしていくかが課題だ。「『あまちゃん』効果は、今もまだ一部残っていますが、それに頼っていくわけにはいかない。地元住民の利用に加え、観光客などの交流人口の拡大に寄与していきたい」。望月社長は「鉄道から始まる街作り」を思い描いている。


【3・11から5年】太平洋岸のJRはまだ不通区間も
スポーツ報知 3月10日(木)13時3分配信

 東日本大震災における津波で線路が流失するなどの被害により、太平洋岸を走るJRの路線では、いまだ不通の区間がある。

 三陸鉄道の南北リアス線を結ぶ山田線の宮古―釜石間は、バスを乗り継ぐ。現在、18年の開通を目指し、工事が進められている。完成すれば、南北の両線がつながる。

 また、盛―柳津間は、かつての鉄路を専用道路とするバス高速輸送システム(BRT)で運行中。このうち、大船渡線(盛―気仙沼間)は、補修工事費用の問題などから昨年12月に鉄道復旧を事実上断念。今後もBRTで運営していく。常磐線も福島第1原発事故などの影響で2か所が不通も20年までに全線復旧を予定している。


<大震災5年>命を守る教育を使命に 大槌高の元校長
毎日新聞 3月10日(木)12時32分配信

 「救える命だった」。東日本大震災に伴う津波で生徒6人を失った岩手県立大槌高校の元校長、高橋和夫さん(61)は今も悔やみ続けている。「津波警報が出たら高台に逃げろと、しっかり指導していれば」。下校後や卒業式を終えた生徒だったため「学校管理下の死亡」にはならないが、言い訳にはしたくない。4月から岩手大教職大学院の特命教授として、教員を目指す学生や現役教諭を指導する。自身の「過ち」を包み隠さず伝えようと決めている。【安藤いく子】

 「心の中で6人の名前を叫びました」。今月5日、高橋さんは慰霊の場となっている旧大槌町役場前で、亡くなった女子生徒にはピンクや赤、オレンジ色のカーネーションを、男子生徒には菊の花を手向けて1分間、手を合わせた。

 別の高校に異動してからも、この時期とお盆には必ず大槌を訪れる。開いたシステム手帳の3月11日のページには6人の顔写真が並んでいる。「この子たちを忘れないため」、手帳を更新しても、6人の顔写真を貼り続けている。

 大槌高は高台にあり、津波を想定した避難訓練をしたことがなかった。

 2011年3月11日の授業は午前だけで、地震が起きた時、約100人が部活動などで残っていた。高橋さんは、安全だと思われる方向に家がある生徒を帰宅させた。しかし、途中で津波に襲われ、足をぬらして逃げ帰ってきた生徒がいた。「一歩間違えれば、自分の判断によって、生徒を死なせていた」

 同校の二つの体育館は避難所となり、ピーク時には1000人が身を寄せた。高橋さんは校長として運営し、8月に解消されるまで被災者の対応に忙殺された。津波から逃げる指導を徹底していなかったことへの後悔にも、生徒を危険な目に遭わせた記憶にも、いつしかふたをしていた。

 転機は、13年春の新任校長の研修会だった。高橋さんは震災の経験を話すことになった。「もう黙っているのはつらい。誤った判断をしたことを正直に伝えなければ」。秘めていた後悔と反省を初めて人前で話し、「もっと多くの人に伝え続けよう」と決心した。その後は毎年、研修会に呼ばれ、話をしている。

 岩手大では「危機管理」の指導を担当する。人命救助か自らの安全確保かで迷うケースなど、あらゆる場面を想定して学ばせるつもりだ。「教師は何があっても生徒の命を守らなければならない。私にはそれを伝える使命がある」


新規制基準、見直さず=菅官房長官
時事通信 3月10日(木)12時28分配信

 菅義偉官房長官は10日午前の記者会見で、大津地裁による関西電力高浜原発3、4号機(福井県)の運転差し止めの仮処分決定をめぐり、原子力規制委員会の新規制基準を見直す可能性について、「今のところはない」と否定した。
 
 また、菅長官は「専門的見地から十分時間をかけて、最高水準と言われる厳しい規制基準に適合すると判断したもので、その判断を尊重したい」と語った。


<大震災5年>「どこかに、きっと」陸前高田で洋上献花
毎日新聞 3月10日(木)11時57分配信

 岩手県陸前高田市の広田湾で10日、東日本大震災の津波で今も行方が分からない人たちの家族が、海原に白菊をささげた。「あんだ、どごさいるの」「早ぐ帰ってきてけろよ」。海底で眠っているかもしれない子どもや親をしのんだ。11日で震災から5年を迎える。

 長男(当時43歳)が見つかっていない吉田税(ちから)さん(81)=同市=らが今年1~2月、海中の再捜索を求めて署名活動をしたのがきっかけで、海上保安庁が10日、再捜索を実施。これに合わせて家族9人と僧侶1人が遊漁船で海に出た。全員が震災後で初めてという。

 市内の行方不明者は205人に上る。吉田さんは「どこかに今もいるとずっと信じてきた。今日、仮に見つからなくても、少しは気持ちを追悼に切り替えられる」と話した。【根本太一】


被災地で行方不明者捜索…発生から5年を前に
読売新聞 3月10日(木)11時31分配信

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大川小に近い河口周辺で行方不明者を捜索する警察官ら(10日午前10時6分、宮城県石巻市で)=冨田大介撮影

 東日本大震災の発生から5年となるのを前に、被災地では10日、行方不明者の捜索が行われた。

 家族らが再度の水中捜索を求めていた岩手県陸前高田市では、釜石海上保安部が宮城海上保安部の協力を得て、広田湾の海中で手掛かりを捜した。数百メートル沖合で潜水士6人が水深15メートルほどまで潜った。

 再捜索を求めて署名活動をした同市の吉田税(ちから)さん(81)は、長男利行さん(当時43歳)が今も津波で行方不明。「わずかでも手掛かりが見つかれば」と祈るように捜索を見守った。

 宮城県石巻市長面(ながつら)地区では県警が大規模な捜索を実施。周辺では市立大川小学校の児童4人を含む43人が行方不明になっている。黙とうした後、一列に並んで熊手で土砂をかきながら、遺留物がないか目を凝らした。


高浜3号機の原子炉停止作業を開始…夕方にも出力ゼロへ 1カ月余りの再稼働
産経新聞 3月10日(木)11時1分配信

 大津地裁による関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを命じた仮処分決定を受け、関電は10日午前、営業運転中の3号機の原子炉を停止する作業を始めた。同日午後8時にも停止する見通し。

 3号機は1月29日に再稼働したばかりで、1カ月余りで再び停止することになる。

 高浜原発の中央制御室では午前10時ごろ、運転員が3号機の原子炉に核分裂反応を抑える制御棒を挿入する作業を開始。約10時間かけて徐々に出力を低下させていく。

 一方、4号機は2月26日に再稼働したが、同29日に発送電作業を始めた際、原子炉が緊急停止するトラブルがあり、すでに冷温停止状態となっている。

 3号機停止後の電力需給状況について、関電は「当面の安定供給に必要な供給力は確保できる見通しだ」と説明している。


〔ふるさと短信〕震災5年でふるさと納税開始=千葉県旭市
時事通信 3月10日(木)10時51分配信

 旭市は3月から、ふるさと納税の受け付けを開始した。東日本大震災で大きな被害のあった市はこれまで、返礼品などがない支援金を受け取り復旧に力を入れてきたが、震災5年で区切りを付けることとした。
 太平洋に面する同市は、震災で最大7.6メートルの津波を受け、死者行方不明者計16人、家屋の損壊など被害額169億円以上に達する損害を被った。これまで個人や団体から支援金約7300万円を受け、復旧に充ててきたが、復旧の進み具合なども考慮した結果、ふるさと納税を受け付け、返礼品の贈呈も始めることとした。
 返礼の対象となるのは、1万円以上の寄付者。イワシの丸干しやサンマ、アジなどの海産物、トマト、イチゴ、メロンといった野菜・果物類など、特産の農水産物や加工品中心に約60品目をそろえた。寄付金は産業振興や安全安心なまちづくりなど寄付者の希望に応じて5分野の事業に使う。


高浜原発3号機、停止作業開始…仮処分決定受け
読売新聞 3月10日(木)10時19分配信

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高浜原発の3号機(左)と4号機(1月27日、福井県高浜町で、読売ヘリから)=尾崎孝撮影

 関西電力高浜原子力発電所3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを命じた大津地裁の仮処分決定を受け、関電は10日午前、運転中の3号機(出力87万キロ・ワット)を停止する作業を始めた。

 司法判断によって運転中の原発が停止するのは初めて。

 豊松秀己副社長が約200人の社員らを前に、「地元に心配をかけないように安全最優先で作業に当たってほしい」と訓示。午前10時から核分裂反応を抑える制御棒を原子炉に挿入する作業に取りかかった。徐々に出力を下げ、原子炉は午後8時頃に停止する見通し。停止期間が長引く場合は、安全のために核燃料を取り出す可能性もあるという。

 関電は仮処分決定を不服として、決定の取り消しを求める保全異議と、決定の効力を一時的に止める執行停止を大津地裁に申し立てる方針。

 3、4号機は今年1、2月に再稼働したばかり。4号機は2月末に原子炉が自動停止するトラブルが起きたため、現在は稼働していない。

 3、4号機とも昨年、再稼働に必要な原子力規制委員会の安全審査に合格し、福井県と高浜町の地元同意も得ている。仮に、今後、仮処分決定が覆り、再び稼働させる場合、福井県の西川一誠知事は9日夜、報道陣の取材に「司法と行政の判断は別。我々は必要な判断は絶えずしている」と述べ、改めての地元同意は不要との認識を示した。


高浜3号機、今夜停止=10時間かけ、仮処分決定で―福井
時事通信 3月10日(木)10時11分配信

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大津地裁が関西電力高浜原発3、4号機の運転を差し止める仮処分決定を出したことを受け、関電は10日午前、営業運転中の3号機(手前)の停止作業を始めた。同日午後8時ごろ停止する予定=2月26日撮影、福井県

 大津地裁が関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転を差し止める仮処分決定を出したことを受け、関電は10日午前10時、営業運転中の3号機の停止作業を始めた。
 フル稼働状態から徐々に出力を下げるのに約10時間かかり、同日午後8時ごろ停止する予定。
 停止作業では、核分裂反応を抑える制御棒を原子炉に徐々に挿入。午後5時ごろには出力を5%まで落とし、発電と送電を停止する。さらに出力を下げ、最終的に制御棒を完全に入れて核分裂が起きない状態にする。


南海トラフの津波避難施設、震災前の5倍以上に
読売新聞 3月10日(木)9時18分配信

 南海トラフ巨大地震による津波で深刻な被害が見込まれる地域で、津波避難タワーや盛り土による人工高台が230基整備され、東日本大震災前の5倍以上に急増していることが、読売新聞の自治体アンケート調査でわかった。

 保育園などの公共施設を高台に移転した自治体も11都県28市町村に広がっている。

 同巨大地震は静岡県沖から四国・九州沖にかけて延びる浅い海溝(トラフ)を震源とする地震で、最悪の場合、最大34メートルの津波が襲い、約32万人が犠牲になると想定される。調査は2月中旬、地震発生から30分以内に津波で30センチ以上の浸水が起きるとされる「津波避難対策特別強化地域」の14都県139市町村を対象に行った。


ボランティア激減=ピークの3%、不足深刻―福島・大震災5年
時事通信 3月10日(木)8時34分配信

 東京電力福島第1原発事故が起きた福島県では、ボランティアの不足が避難住民の帰還に向けた作業に影を落としている。
 今春の避難指示解除が見込まれる南相馬市では、これまで手つかずだった家屋の片付けなどが本格化し需要が急増。市社会福祉協議会は若者らの参加を呼び掛けている。
 福島県社協によると、ボランティアセンターは県内18市町村に19団体あり、ピーク時の2011年5月には約3万4400人が活動していた。がれき撤去などが一段落し、15年末時点の登録者は当時の3%の900人弱にとどまる。
 「これは捨てますか、残しますか」。1月30日、南相馬市小高区の民家で男性ボランティア10人が片付けを手伝っていた。家具から表彰状まで一つひとつを家主の女性(63)に見せて廃棄の可否を確認し、容量1000リットルの袋に詰め込んでいく。
 女性は会津若松市のアパートに避難中だが、「家族と過ごした家をなくしたくない」と、12年夏から3カ月に1回自宅に戻り、片付けに取り掛かった。荒れ果てたわが家を目の当たりにし、「どこから手を付けていいのか分からなかった」と振り返る。
 業者は予約待ちの状態が続き断念。近所の知り合いからボランティア団体を紹介され、清掃を頼んだ。女性は「一人で途方に暮れていたが、手伝ってくれて心強かった」と話す。
 作業に約6時間を費やし、終了した午後3時ごろには、家の前には20袋が積み上がっていた。家財が放射線で汚染されているか分からないが、「気持ちが悪いから」と大半を廃棄した。
 神奈川県から駆け付けた山岡滋さん(68)は「5年もたてばボランティアが減るのは仕方ない。われわれが手伝うことで、一人でも多くの避難者に戻ってきてほしい」と話した。
 南相馬市は4500~5000人の帰還を予想し、「大半は高齢者で、ボランティア需要は高まる」と見込む。同市社協ボランティアセンターの鈴木敦子センター長は「福島の復興はこれからが本番。多くの方に参加してもらいたい」と訴える。


「生き恥さらしてでも」=震災教訓、全国で講演―釜石市の元防災課長佐々木さん
時事通信 3月10日(木)8時29分配信

 東日本大震災当時、岩手県釜石市の防災課長だった佐々木守さん(61)は、自身の経験を全国で伝え続けている。
 自治体職員や住民を前に、2011年末からこれまでに行った講演は50回以上。「1000人以上の犠牲者を出した釜石の失敗を繰り返してほしくない」との思いが根底にある。
 09年4月に防災課長に就任。何かあったら避難するという意識を市民に持ってもらうことが大切だと考え、自主防災組織の整備や防災訓練を積極的に行った。意識改革の途上にあった5年前、激震と津波が沿岸部を襲った。
 市内の死者・行方不明者は1040人。「自分のやった仕事は本当に無力だった」と打ちひしがれた。「市民が津波が来ると感じなかったのは、行政がちゃんと対応してこなかったからだ」。佐々木さんは今も悔やみ続けている。
 聴衆を前に毎回こう言う。「私は防災担当者としては失格で、皆さんの前で話をする資格はない。しかし、自分ができるのは腹を切ることではなく、生き恥をさらしてでも失敗を伝えること」
 市が作成したハザードマップで津波浸水想定エリア外とされた地域で、多くの死者が出たこと、防潮堤といった防災設備を過信してはいけないことなど、与えられた時間いっぱい話す。
 5年がたち、講演の主催者の多くが住民や自治体職員の防災意識の低さに危機感を抱いているという。当時の記憶が薄れていく中、聞き手の防災意識を喚起する役割を求められていると感じる。
 講演だけで問題が解決するとは思っていない。「防災力が高まり災害による被害が減るかどうかは、住民や自治体の今後の取り組みにかかっている」。聞き手の熱心さに、災害への危機意識が共有されていると意を強くするという。
 「話を聞いたことをきっかけに防災力が高まれば、生きてしゃべったかいがある」と佐々木さん。講演は依頼のある限り続けていくつもりだ。


シロアリ被害も=長期使用で劣化進む―仮設住宅・大震災5年
時事通信 3月10日(木)8時27分配信

 プレハブの仮設住宅は、長期の使用で劣化が目立つ。
 福島県では昨秋、初めてシロアリ被害が見つかった。宮城、岩手両県の調査でも基礎部分の木ぐいの腐食などが判明。各県は金属製の部材で基礎を補強するなど修繕を進めている。
 仮設住宅は被災者に一時的な住まいを提供するのが目的で、基礎は通常の住宅のようにコンクリートで固めず、工期が短く撤去が容易な木ぐいを使用している。
 福島県が昨秋に実施した一斉点検では、3344棟のうちシロアリ被害や木ぐいの腐食は234棟、472戸で判明。建物への深刻な影響は確認されていないが、基礎の劣化は傾きなどを招きかねない。474棟で木製スロープの腐食も見つかっており、「木製部分の劣化が進んでいた」(建築住宅課)という。
 仮設住宅の使用は、これまで阪神大震災の5年が最長。東日本大震災では、当初から長期使用を前提にしていたというが、福島県の担当者は「阪神の5年が念頭にあった」と話す。異例の6年目に備え、3県とも修繕の相談窓口を設けるなど対応に努める。


5.9万人が仮設暮らし=解消見通せず、17万人避難―被災3県・大震災5年
時事通信 3月10日(木)8時25分配信

 東日本大震災から間もなく5年となる。
 避難者は、震災直後の47万人から約6割減少したものの、今も17万4471人(2月12日現在)おり、うち5万8948人(2万8685戸、1月末現在)はプレハブ仮設住宅で暮らす。阪神大震災では仮設住宅は5年で姿を消したが、被災3県では受け皿となる災害公営住宅の整備の遅れや、東京電力福島第1原発事故による避難などで、解消の見通しが立っていない。
 「東京五輪が開かれるころには家に戻れるのかな」。福島県楢葉町からいわき市の仮設住宅に避難する農家の松本順一さん(68)は、つぶやいた。楢葉町は昨年9月に避難指示が解除され、自宅の除染は完了したが、田畑の放射線量は下がり切らず農業が再開できない。
 「帰ってもやることがない。それなら仮設住宅近くに借りた家庭菜園でほそぼそとでも野菜を作りたい」と松本さん。同居する20代の長女への放射線の影響も心配だ。「もっと除染をして、時間がたてば放射線量も下がってくるだろう。帰るなら家族そろって帰りたい」
 福島県の仮設住宅入居者数は1万8602人。政府は避難指示区域のうち放射線量が低い居住制限、避難指示解除準備の両区域は2016年度末までに解除する方針。それを受け、県は自主避難者と津波被災者への仮設住宅の提供を16年度末で原則として打ち切り、帰還を促したい考えだ。
 ただ、楢葉町の松本幸英町長は「5年近く放置されて住めなくなり、解体が必要な家屋も多い。仮設の住民の2割程度は出た後に行き場がない可能性がある」とみる。町は仮設住宅の延長を県に求める方針だ。放射線量の高い帰還困難区域の住民は先が見通せない状況が続く。
 一方、宮城、岩手両県の仮設住宅の入居者数はそれぞれ2万3763人、1万6583人に上る。両県ともピーク時からは半減したが、明確な解消時期を示せていない。高齢化が進展し、自力で住まいを確保するのが困難な低所得世帯も多いとみられている。
 宮城県が昨年9~11月に実施した県内7市町の仮設住宅の住民を対象にした健康調査では、独居高齢者世帯の割合が12年度の16.4%から22.7%に上昇し、県内平均の約2倍に達した。回答した約7000人のうち、半数以上が高血圧や糖尿病などの疾病を抱えていた。担当者は「外で体を動かす機会が減っており、健康状態の悪化が進む可能性がある」と警戒する。
 仮設住宅の使用期間は原則2年で、これまで1年ずつ延長してきた。長期にわたって使用せざるを得ないのは、災害公営住宅の整備が遅れているためだ。
 建築費の上昇や人手不足に加え、津波被災地では高台造成などの大規模土木工事が長期化。3県で計2万9000戸の建設が計画されているが、完成は計約14000戸(1月末時点)と半数未満で、全てそろうのは18年度になる見通しだ。


海底地殻変動の観測課題=空白域解消、技術開発―大地震・津波リスク評価へ☆2
時事通信 3月10日(木)8時8分配信

 ◇沖縄で過去に大津波
 地震本部の調査観測計画部会委員で、海底地殻変動観測に携わる田所敬一名古屋大准教授は「船は用船料が高い。観測点を増やし、常時観測するには船を使わない技術開発が必要だ」と話す。
 海底に係留するブイの開発が進められているが、黒潮など海流が速い所や深い所では係留が難しく、船が衝突する危険もある。米国では波の動きなどを利用して海面の定点にとどまり、船が接近すると衝突を避ける比較的安価な自動装置が市販されており、この「自律型海洋プラットホーム」を使う観測システムが有望という。
 また田所准教授は「南西諸島海溝などの空白域で観測をすぐに始める必要がある」と指摘。1771年に沖縄県・石垣島南東沖で起きた地震に伴う「明和の大津波」では、八重山諸島と宮古島で死者が最大約1万2000人と推定される。
 部会委員の佐竹健治東京大地震研究所教授も「空白域で観測を始め、ひずみがたまっているのか、将来大地震が発生する可能性があるかを調べることが重要だ」と話している。


沿岸部は強い揺れで避難を=津波警報は改善―前気象庁長官・羽鳥光彦氏
時事通信 3月10日(木)8時8分配信

 東日本大震災の発生から5年になるのを前に、2011年1月から14年3月まで気象庁長官を務めた羽鳥光彦・気象業務支援センター理事長(62)がインタビューに応じた。
 羽鳥氏は「災害は全国規模では毎年のように起きるが、個人にとっては初めて経験する場合が多い。気象庁は大津波・津波警報を改善したが、沿岸部では強い揺れを感じたら必ず逃げることをお願いしたい」と話した。
 ―震災発生時は。
 気象庁の長官室にいて、従前とは違う長い揺れだと感じたが、地震の規模がマグニチュード(M)9.0とは考えられなかった。現場の指揮は地震火山部長が執り、首相官邸や内閣府、国土交通省との連絡調整に当たった。発生3分後に発表した大津波警報は、宮城県で高さ6メートル、岩手・福島両県で3メートルと予想し、28分後に宮城県10メートル以上、岩手・福島両県6メートルに引き上げた。テレビで沿岸部が津波に流される映像を見て、大変なことだと感じた。
 地震や津波の規模があまりにも大きく、未曽有のことで、わが国全体のありようも含めて相当厳しい自然からの課題を突き付けられたと受け止めている。被災者の方々の礼儀正しさ、忍耐強さには頭が下がる思いがした。
 ―警報の改善策は。
 発生当初、地震の規模をM7.9と推定し、大津波警報の第一報も過小評価だったため、避難の遅れにつながったとの意見があった。このため13年3月から、M8を超える大地震が起きた直後、津波の高さが3メートル超と予想される場合は大津波警報を「巨大」な津波が来るとの表現で発表するようにした。本当に危ないということを、しっかり伝える警報に切り替えた。
 ただ沿岸部では、強い揺れを感じたら情報を待たずに逃げることを徹底していただきたい。最適で最短で行ける避難場所はどこかを日ごろから考え、備えておく必要がある。
 ―観測網の整備は。
 海洋研究開発機構や防災科学技術研究所が整備を進める海底地震津波観測網は、地震や津波を1分1秒でも早く捉えるのが基本。研究開発段階から、観測データを気象庁の情報発表に反映させる段階まで一体化して進んでおり、効果が上がっている。火山の場合も同様だが、大学などの研究レベルを底上げし、気象庁の情報改善に常に反映させていくことが重要だ。
 ―将来に向けて。
 被災地はまだ避難している住民が多いが、それ以外の地域では記憶を風化させず、防災を見直す必要がある。地震や津波だけなく、火山噴火、大雨、洪水、土砂崩れなどに備え、自分たちの住んでいる地域にどんな危険な場所があるかを知り、住民と自治体で情報を共有しておくことが重要だ。気象庁は自治体と電話ホットラインを結ぶなど連携を深めており、防災担当者の育成や学校の防災教育への協力にも力を入れている。


遺族の意見二分=「口では伝わらない」―財政負担の懸念も
時事通信 3月10日(木)8時6分配信

 大切な人の命が奪われた場所。
 残して戒めとするか、つらい記憶をいたずらに呼び起こさぬよう消し去るのか。震災遺構をめぐる遺族の心中は複雑だ。悲しみを胸に抱きつつ、将来を見据えた真剣な議論が続く。
 岩手県大槌町の上野ヒデさん(73)は震災当日、町の施設3階で激しい揺れに襲われた。「あなたも早く逃げて」。2階で仕事中だった一人娘の町職員芳子さん=当時(33)=に声を掛けたのが最後だった。娘は役場庁舎の裏で変わり果てた姿で見つかり、同じ日に夫強三さん=同(69)=の遺体も発見された。
 1960年のチリ地震津波も経験した上野さん。常日頃から娘に津波の恐ろしさを伝え、地震の際はすぐ避難するよう注意してきた。「どうして逃げなかったの」「一緒に逃げていれば」。怒りと悔恨で涙も出なかった。
 「津波の怖さは口では伝わらない」。上野さんは旧庁舎保存を望む。「二度と津波で犠牲者を出す町づくりをしてほしくない」と語気を強めた。
 一方、津波で両親を失い、同町職員だった兄も行方不明のままとなっている倉堀康さん(32)は解体を強く希望する。震災直後の町の惨状を知る倉堀さんにとっては、旧庁舎も「ただのがれき」。「残っていたらいつまでも復興しないのと同じ。あそこは時間が止まったままだ」と眉をひそめる。
 一番の懸念は維持管理の長期的な財政負担だ。町はこの先も過疎化や高齢化の進展は避けられない。「これから先も大槌に住むと決めている。将来に負担を残すのか」。早期の決断を訴えた。
 児童ら84人が犠牲になった宮城県石巻市の市立大川小学校。地域住民でつくる復興協議会は昨年5月、校舎の保存を柱とする要望書をまとめ市に提出した。
 大槻幹夫会長(73)は、校舎2階の床が1階からの津波の力で鉄筋が見えるほど盛り上がっていると指摘し、「津波の威力を如実に物語っている。口で言うより現実に見てもらいたい」と話す。校舎があった場所は地区の中心地でもあった。「無くなれば、地区の歴史も忘れられてしまう」
 市が今年2月に行った公聴会には市民70人が参加。「観光地化し、心を痛めている人も多くいる」などと4人が解体を主張した。8人は保存を訴え、「時間をかけ、迷いながら検討した経緯の記録も残すべきだ」との意見も出た。


海底地殻変動の観測課題=空白域解消、技術開発―大地震・津波リスク評価へ
時事通信 3月10日(木)8時6分配信

 東日本大震災では、日本海溝近くのプレート境界の浅い部分が大きく滑る想定外の巨大地震により、大津波が起きた。
 こうした海溝型地震を常時観測するため、日本海溝や南海トラフ沿いでケーブル式の海底地震津波観測網の整備が進むが、プレートが動く海底地殻変動は船による定期的な観測にとどまっている。
 政府の地震調査研究推進本部で観測計画を検討する研究者らは「海底地殻変動を常時観測する技術開発のほか、千島海溝や伊豆・小笠原海溝、南西諸島海溝の観測空白域をどうカバーするかが課題だ」と指摘している。
 ◇地震津波観測は進展
 防災科学技術研究所(茨城県つくば市)は2013年7月、日本海溝海底地震津波観測網(S―net)の整備に着手し、今年2月までに千葉沖から北海道南東沖までケーブルを敷設した。日本海溝沿いの敷設は来年度に終わる見込み。事業費は324億円。
 ケーブルは全長約5700キロ、地震計と津波を捉える水圧計を設置した観測点は150地点に上る。気象庁との一体運用が始まれば、沖合の海底下で発生した地震の緊急地震速報が最大30秒早くなり、津波を約20分早く検知できるという。
 一方、海洋研究開発機構(神奈川県横須賀市)は11年8月、南海トラフ沿いの紀伊半島南東沖に地震・津波観測監視システム(DONET)1、今年2月に四国南東沖にDONET2を完成させた。整備費は計185億円。静岡沖から紀伊半島沖にかけては気象庁の海底地震津波観測網がある。
 ◇少ない地殻変動観測
 ケーブル式観測網は海底地殻の上下動も捉えるが、水平方向の変動は分からない。海溝では海側プレートが陸側プレートの下に沈み込んでおり、境界が日常的に滑っている部分は大地震が起きにくいが、固着している部分が急に滑ると大地震や津波を引き起こすと考えられている。水平方向の滑り具合の把握が、大地震の発生リスクを評価する上で重要だ。
 陸上の地殻変動は国土地理院が全国に観測点をきめ細かく配置し、全地球測位システム(GPS)衛星などで常時把握。活断層による地震や火山噴火に伴う地殻変動は、宇宙航空研究開発機構の衛星「だいち2号」もレーダーで観測している。いずれも電波を利用するが、海中には届かない。
 このため、海上の船の位置をGPSで把握し、船と海底観測点の距離を音波で正確に測定することで、海底地殻変動を捉える観測が2000年代前半に始まった。現在は海上保安庁や東北大、名古屋大などが日本海溝や相模トラフ、南海トラフ沿いの計約60カ所に海底観測点を設置し、船で年に数回観測している。ただ、この頻度では短期的な変動が分からない。


避難長期化で離職=原発周辺、帰還妨げ―放射線への不安も・福島
時事通信 3月10日(木)8時4分配信

 東京電力福島第1原発の周辺地域では、避難指示の解除が本格化する中、高齢者福祉施設の再開は遅れが目立つ。
 帰還する住民は高齢者が多く介護ニーズは強いが、長引く避難で介護職員が離れ、人材確保が難航している。
 「はい、一緒にお部屋に行きましょうか」。福島県川内村の特別養護老人ホーム「かわうち」で午後の軽食の時間が終わると、女性職員がお年寄りの女性の手を取り、「イチ、ニ」と声を掛けながら広々とした廊下をゆっくりと歩きだした。
 昨年11月に開所。2014年10月に東部に出ていた避難指示の大部分が解除され、入所者75人のうち31人は帰還した村民、その他は原発周辺や津波で被災した地域からの避難者だ。
 もともと村に特養ホームはなかった。避難指示が続く周辺市町で受け入れ体制が整わず、村は誘致を決定。県内の社会福祉法人が名乗りを上げた。人づてに帰還希望者らをたどり、24人の介護職員を集めたが、経験者は7人程度。林光浩施設長は「県外の人に『放射線が不安』と断られるケースもあった」と明かす。
 運営は楽ではない。60代の高齢職員もいるため、若手だけの夜勤ローテーションはぎりぎりの状態。入所希望は周辺市町村からも含め30人を超えるが、「今の定員で軌道に乗せるのが先」(林施設長)という。
 昨年9月、町のほぼ全域の避難指示が解除された同県楢葉町。特養ホーム「リリー園」が30日にも再開見込みだ。東電の賠償金を活用して職員をつなぎ留め、再開に備えたものの、長引く避難で介護職員は震災前の21人から12人に減少。入所定員は震災前の半分の40人程度にとどまる見込みだ。
 町内にあった老人保健施設は、避難先の仮設の建物で既に再開し、戻る予定はない。リリー園の永山初弥施設長は「職員を何とか確保し、定員を回復させたい」と語る。町も「住民帰還を進めるには介護体制の充実が欠かせない」(幹部)として、支援する方針だ。


震災遺構、議論続く=保存、解体意見割れる―「復興の象徴」にも
時事通信 3月10日(木)8時4分配信

 東日本大震災の巨大津波の脅威を伝える「震災遺構」をめぐり、被災地の一部で今なお議論が続く。
 地元住民の理解が得られず解体されたケースがある一方、保存に向けた整備が進み、多くの見学者を受け入れている建物もある。専門家は「一度壊してしまったら終わり。拙速に結論を出さず、時間をかけて考えることも必要だ」と話す。
 岩手、宮城両県では13市町村で校舎や防潮堤などの保存が検討され、うち一部は国の復興交付金を受けて整備事業が進められている。
 災害の教訓となる半面、つらい記憶を呼び起こす遺構には地元住民の理解が不可欠だ。
 宮城県気仙沼市では津波で内陸部に打ち上げられた巻き網漁船の保存を検討したが、船主に加え市民アンケートでも約7割が反対し、2013年に解体。同県名取市も14年、民間企業の建物を保存する考えを表明したが、昨年6月に断念した。
 岩手県大槌町の旧役場庁舎は7割が既に解体済み。現町長も全て解体する方針を掲げて当選したが、12月ごろまで結論の先送りが決まった。
 児童ら84人が死亡した宮城県石巻市立大川小学校は、市民アンケートで校舎の一部を含む保存の希望が60%に上った。しかし、地区住民だけで見ると解体が54%、保存は45%となり、市は2月に改めて公聴会を開いた。3月中に結論を出す。
 同県の「震災遺構有識者会議」で座長を務めた宮城学院女子大の平川新学長(日本近世史専攻)は「一瞬にしてどのような津波被害を受けたか追体験することができる」と遺構の重要性を強調する。
 職員ら43人が犠牲となった南三陸町の防災対策庁舎について、有識者会議は「世界的に最も認知度が高く、ぜひ保存すべき価値がある」と結論付けた。町長は当初、解体方針を示していたが、31年までの庁舎の県有化方針も打ち出され、解体は凍結されることになった。
 6階建ての4階まで浸水し、一部が骨組みだけとなった岩手県宮古市の「たろう観光ホテル」は、12年4月から防災ツアーのコースに組み入れられ、15年末までに修学旅行生など約9万7000人が訪れた。
 「震災遺構は地域復興のシンボルになるし、交流人口を増やす役割も果たす」。平川学長は「災害史の中で、震災の痕跡はわずかしか残されていない。震災の記憶を残す装置が必要で、それが遺構だ」と話している。


介護施設95%再開=被災3県、福島は7割―人材確保が課題
時事通信 3月10日(木)8時4分配信

 東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島3県にある特別養護老人ホームなどの入居型高齢者福祉施設266カ所のうち、2月1日現在で95%に当たる252カ所が運営を再開した。
 東京電力福島第1原発事故の影響が大きい福島県では、再開率が7割にとどまる一方、岩手、宮城両県は復旧がほぼ完了。ただ、介護職員が足りず震災前より受け入れを制限する施設もあり、人材確保が大きな課題になっている。
 福島県では34施設が被災。再開した23施設のうち6施設は、避難先の仮設の建物を利用している。原発事故の避難指示区域内の5施設は復旧時期が見通せない。
 一方、岩手県では34施設が被災したが、2014年度末までに、廃止を決めた1施設を除き全て再開。入所者の受け入れ制限も解消し、「震災前の状況にほぼ戻った」(同県担当者)。198施設と最多の宮城県では、一部仮設が残るものの196施設が再開し、さらに1施設が17年度に復旧予定だ。
 3県とも課題は人材確保。介護職員の1月の有効求人倍率は、宮城、福島とも2.99倍と県平均の2倍以上。岩手も1.93倍で県平均(1.16倍)を大きく上回る。仕事がきつく給料が安いなどイメージが悪く、求職者は少ない。
 原発事故による若年層の流出も影響している。福島県南相馬市では10施設が再開したが、うち3施設は職員が確保できず、受け入れ数を減らした。約7万1000人だった人口は約4万7000人に減少。担当者は「介護の現場を担ってきた若い女性が避難先から戻って来ていない」と話す。
 宮城県が訪問介護なども含む107事業所に行ったアンケート調査(速報値)で、介護職員の不足数は91人に達し、半分以上を特養などの入所型が占めた。県の担当者は「看護師などは含んでおらず、実際はもっと深刻だ」と危機感を募らせる。気仙沼市と南三陸町は1月、福祉関連事業者らと人材確保に向けた協議会を設立した。
 福島県は、県外から原発周辺地域の福祉施設に就職する人に就職準備金を低利で貸し出し、2年間勤めれば返済を全額免除する事業を始めた。岩手、宮城両県でも研修会を実施するなど、介護人材の確保に重点を置いている。


除染基準めぐり住民と溝=根強い不安、帰還進まぬ恐れ―福島
時事通信 3月10日(木)8時4分配信

 政府は東京電力福島第1原発事故の避難指示解除に向けて除染を進めているが、住民との溝は深い。
 追加被ばく線量が年間20ミリシーベルト以下になることを解除基準と定める政府に対し、住民の放射能への不安は根強く、徹底した除染を求める声が上がる。政府が長期目標とする年間1ミリシーベルトの実現を訴える意見も多く、避難指示を解除しても帰還が進まない恐れがある。
 「宅地は毎時0.23マイクロシーベルトになったという数字を示してもらいたい。住民全員が安心して帰れる数字になってから解除すべきだ」。2月20日に福島県南相馬市で開かれた避難指示解除に向けた住民説明会。出席した50歳代の女性が、年間1ミリを空間線量に換算した毎時0.23マイクロシーベルトまで下げるよう主張すると、会場から拍手が起きた。
 政府は、同市小高地区などの避難指示区域の宅地除染が3月末に一通り終わる見通しが立ったのを受け、昨年8月末から帰還に向けた準備宿泊を始めた。しかし、応じたのは同地区の住民の1割強に当たる約1600人だけ。説明会では住民からの質問が除染に集中した。主婦の石田キヨ子さん(68)は「自宅の裏山は線量が下がり切っていないのに除染をしてもらえない。安心して帰れない」と話す。
 「0.23」の起源は、2011年にさかのぼる。政府は除染目標を年間追加被ばく線量1ミリに近づけると設定。空間線量で毎時0.23マイクロシーベルトを基準として、除染実施地域を選定した。県内では、これが「安全基準」として浸透した。
 環境省は14年夏、「安全基準」の修正に乗り出す。県内4市と研究会を立ち上げ、除染の目安を空間線量ではなく、実際の個人被ばく量に転換する考えを打ち出した。空間線量が毎時0.23マイクロシーベルトを超えていても個人の年間追加被ばく線量1ミリは達成可能と説明。長期目標の「1ミリ」を変えないまま、基準を事実上緩和したが、理解は広がらなかった。同省幹部は「現実的な方法だったが、ダブルスタンダード(二重基準)との批判を招いてしまった」と悔やむ。
 政府は17年3月までに、放射線量が高い帰還困難区域を除き避難指示を解除する方針。「避難が長引くほど、住民は戻らなくなる」(原子力災害現地対策本部)と説明するが、昨年9月に解除に踏み切った楢葉町の帰還者は住民の約6%(2月4日現在)にとどまる。環境省は同町内の宅地約600件で追加除染をしたものの、帰還は進んでいない。同省幹部は「住民とコミュニケーションを重ね、理解を得ていくしかない」と話す。


1000万袋超が仮置きに=汚染土解消、めど立たず―中間貯蔵、用地取得1%
時事通信 3月10日(木)8時1分配信

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東京電力福島第1原発事故の除染作業で出た廃棄物の仮置き場に積み上がる、汚染土などが入った袋=2月24日、福島県富岡町

 東京電力福島第1原発事故に伴う除染で出た福島県内の汚染土のうち、仮置き場などで保管されている量は1000万袋(約1000万立方メートル)を超えることが分かった。
 同県大熊、双葉両町に建設する中間貯蔵施設への汚染土搬入は昨年3月に始まったが、これまでに取得できた施設の用地は予定地の約1%にとどまる。除染作業が進む一方で施設建設の歩みは遅く、仮置き場解消のめどは立っていない。
 福島県内の除染は、帰還困難区域を除き、各自治体が2017年3月末までの完了を計画しており、14年度後半からピークを迎えている。国が直轄で事業を行う地域では、田村市、楢葉町、川内村、大熊町、葛尾村、川俣町で作業が終了。市町村が主体となって行う地域でも住宅除染を終えた自治体があるなど、一定の進展がみられる。
 ただ、除染が進むにつれ、仮置き場や民家の庭などの現場で保管される汚染土の量は増加の一途をたどっている。環境省や福島県によると、昨年3月時点で約700万袋だった仮置き場の汚染土は、最新の統計で約1040万袋に急増。仮置き場と現場保管の数も13万カ所近くに上る。
 一方、中間貯蔵施設には昨年の搬入開始以来、約4万袋が持ち込まれた。環境省は今年3月中には現在の試験輸送を終え、本格的な搬入への移行を目指す。しかし、建設用地の取得は補償額の算定に想定以上の時間がかかっていることから進んでおらず、同省によると、地権者2365人のうち契約に至ったのは2月末時点で69人だけ。施設は約16平方キロの土地に建設予定だが、取得できたのは約1%の0.2平方キロ弱にとどまる。
 仮置き場などでの保管が長期化する中、南相馬市では契約期限を迎えた仮置き場の地権者の同意を得られず、代替地を確保せざるを得ないケースも出た。各地の仮置き場の解消が進まなければ、住民の帰還への影響も懸念される。同省は中間貯蔵施設への汚染土の搬入量を段階的に増やすとともに、用地取得を担う職員を増員するなどして作業を急ぐが、担当者は「取得の見通しが立たない部分があり、(汚染土を)いつまでに施設に全て運び込めるとは言えない」と話している。


高浜原発差し止め 「ゼロリスク」押し付け、最高裁判例を逸脱
産経新聞 3月10日(木)7時55分配信

 今回の大津地裁の決定には「なぜ高浜原発が安全でないか」について明確な根拠が見られない。「関電側の説明が不十分」とするだけで、何が何でも原発の「ゼロリスク」を求めるという自らが設定した安全基準を押し付ける内容で、原発の安全性を判断する基準となってきた最高裁判例を逸脱している。

 原発の安全性は高度な専門的技術的判断が伴う。原子力規制委員会は高浜の審査会合を70回以上開き、約2年3カ月かけて関電が提出した約10万ページの申請書を詳細に検討した上で安全性を判断した。これに対し大津地裁はわずか4回の審尋で、規制委の精緻な議論をほとんど考慮していない。

 これまで司法は原発をめぐる行政の判断を尊重し、抑制的な立場を維持してきた。それは、四国電力伊方原発(愛媛県)の設置許可処分取り消し請求訴訟をめぐって、平成4年に最高裁が示した「裁判所の審理、判断は行政庁の判断に不合理な点があるか否かという観点から行われるべきだ」との判示に基づいている。

 裁判所が東京電力福島第1原発事故後、原発の運転を禁じたのは3回目。過去2回は福井地裁の同じ裁判長が担当し、いずれも「属人的な判断」との見方がある。実際に1つの裁判結果は同じ地裁で覆った(もう1つは控訴中)。

 事故前を加えても原発の運転差し止めを求める訴訟や仮処分は原告側の主張をいったん認めても上級審で覆るなどしており、最終的に差し止めが確定した例はない。伊方の最高裁の基準が踏襲されているからだ。

 運転差し止めは社会的にも経済的にも大きな影響がある。高度な科学技術とリスクとの関係を、規制委の議論に比べはるかに短い審尋のみから導き出された判断に委ねてよいのか、大きな疑問がある。 (天野健作)


高浜原発差し止め 地裁、乏しい科学的根拠…関電説明に「不十分」
産経新聞 3月10日(木)7時55分配信

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大津地裁の決定をうけて会見する関西電力の木島和夫原子燃料サイクル部長(右端)ら=9日午後、大阪市北区の関西電力本店(宮沢宗士郎撮影)(写真:産経新聞)

 ■規制委新基準も批判

 関西電力高浜原発3、4号機(福井県)の運転差し止めの仮処分を命じた大津地裁は、耐震性能や津波に対する安全性能、過酷事故対策など7つの大きな争点について言及した。しかし、多くは関電の説明が「不十分だ」と指摘するだけで、科学的根拠に乏しい内容となっている。高浜を「合格」とした原子力規制委員会に対しても「非常に不安を覚える」と批判するものの、決定文に科学的な反証は見当たらない。 (天野健作、緒方優子)

 今回の仮処分の主要な争点となったのは、原発事故の後、電力会社に最も厳しいハードルが課された「地震や津波への対策」だ。規制委が定めた原発の新規制基準では、原発ごとに想定される最大の揺れ(基準地震動)を策定し、それに基づいて機器や設備の耐震設計をするよう求めている。

 大津地裁の決定は、関電の周辺活断層の調査について「徹底的に行われたわけではない」とし、耐震評価も「安全余裕をとったといえるものではない」と断じた。しかし、根拠は不明で、関電の説明の不十分さを指摘した上で「十分な資料が提供されていない」とするだけだ。

 さらに「津波に対する安全性能」についての記述は9行にとどまり、「大規模な津波が発生したとは考えられないとまでいってよいか、疑問なしとしない」と曖昧な言葉が並ぶ。

 これ以外にも、裁判所側の説明の放棄は随所に見られる。地裁は「(規制委に)代わって判断すべきであると考えるものでもない」としながらも、規制委の新基準の合理性について疑問を投げかけた。

 例えば新基準は、電力会社に多様で大幅な過酷事故対策を求めている。具体的には、複数の空冷式非常用発電装置や、電源車の設置などだ。ところが、地裁は新基準が求めるこれらの備えについて「このような備えで十分であるとの社会一般の合意が形成されたといってよいか、躊躇(ちゅうちょ)せざるを得ない」と指摘した。

 新基準は福島の事故を教訓に、国際的な基準を参考にして、広く国民の意見を反映した上で策定された。その根底には「安全に終わりはない」という安全神話との決別がある。

 そのような策定過程を無視して、「躊躇」という感想めいた言葉で片付けることが合理的といえるだろうか。仮処分とはいえ、裁判所の判断には緻密な論理と精密な論拠が要求される。


高浜原発差し止め 原発と共生また遮る
産経新聞 3月10日(木)7時55分配信

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定例会見で記者の質問に答える原子力規制委員会の田中俊一委員長=9日午後、東京都港区(緒方優子撮影)(写真:産経新聞)

 ■関電「受け入れられない」 地元も困惑

 原発に求められるのは「百パーセントの絶対安全」か、最新の科学技術に照らした厳格な管理か-。関西電力高浜原発3、4号機の運転差し止めを認めた9日の大津地裁の仮処分決定は、再稼働を阻む“司法リスク”が顕在化した形となった。原告側からは喜びの声があがる一方、関電からは「到底承服できない」「極めて遺憾だ」と不満があふれ、“原発との共生”を目指してきた地元自治体や経済界には困惑が広がった。

 「到底受け入れられない」。決定を受け、大阪市の関西電力本店で行われた会見に出席した関電幹部は不満をあらわにした。

 3号機は1月29日に再稼働し、既に営業運転に踏み切っている。稼働中の原発運転差し止めを認める初の仮処分決定は昨年4月に同じく差し止めを認めた福井地裁の仮処分決定と比べても「大変厳しい」と表情を曇らせる。

 関電は高浜再稼働などの情勢を受け、5月1日に電気料金の値下げも予定していたが、「改めて検討したいが、(値下げは)極めて難しくなった」。予期せぬ決定に言葉をつなぐのがやっとの様子だった。

 原子力規制委員会の定例会見では、田中俊一委員長が、東京電力福島第1原発事故後に策定した原発の新規制基準について「見直す必要はない」との考えを示した。

 会見は大津地裁の決定の約1時間後。報道陣からは新規制基準や規制委による審査の妥当性などを問う質問が飛んだが、田中委員長は「まだ(決定文の)中身を承知していないので、今の段階で申し上げることはない」と淡々と話し、内容についての言及を避けた。

 今後の規制のあり方については「常に新しい知見を取り入れて、より安全を追求していくという姿勢、原則に変わりはない」。その上で、新規制基準について「これまで世界最高レベルに近づいていると申し上げてきたが、その認識を変える必要はないと考えている」と改めて強調した。

 一方、高浜原発3、4号機が立地する福井県高浜町。人口約1万人の町は、多くの住民が原発関連の仕事に従事している。

 「福井、大津と裁判所ごとに判断が違い、立地自治体がもてあそばれている状況だ。驚いたし、残念だ」。野瀬豊町長は報道陣を前に険しい表情で切り出した。ばらつく司法の判断には「しっかりとした基軸で判断をしてくれないと、地元は困惑するばかりだ」。

 昨年3月、2基の再稼働に対する町議会の同意を議長としてまとめた元町議、的場輝夫さん(71)は「安全対策や避難計画などをきちんと細部まで確認して判断したのか。地元にとっては相当深刻な事態だし、怒りすら覚える」と憤る。高浜町商工会の田中康隆会長(59)は「ようやく将来を考えられるようになったところだった。こんな形で原発が止まるのなら、ある日突然仕事がなくなることもありうる。納得できない」。さらに「訴える権利はあるが、電力生産地のことも少しは考えてはどうか」とこぼした。


復興庁存続案が政府・自民に浮上 長期支援、33年度以降も
産経新聞 3月10日(木)7時55分配信

 政府・自民党内で平成32年度末までの廃止が決まっている東日本大震災の復興施策を担う復興庁を33年度以降も存続させる案が浮上していることが9日、分かった。震災復興を引き続き重視する姿勢を示すとともに、東京電力福島第1原発事故で当初の想定以上に長期支援が必要になっていることなどから、復興庁の在り方の再検討に着手する。

 存続案は、復興庁が担当する業務を施策の立案や総合調整などに限定して残す案と、復興庁が担う被災地域を限定して残す案が挙がっている。

 官邸筋は「地域限定の場合は福島県となる」と指摘。自民党幹部は「原発事故で避難者の帰還が全く見通せない地域があり、復興庁全廃は難しい」と強調する。

 福島では、放射性物質の飛散などに伴い、原発周辺地域を中心に生活再建への取り組みの長期化が避けられない。特に放射線量が高い「帰還困難区域」では住民帰還の計画が立てられずにいる。また、風評被害のほか、除染で取り除いた土などの廃棄物の最終処分といった課題も山積する。

 復興庁は復興庁設置法で発災から約10年の33年3月末までに廃止することになっている。33年4月以降の存続期間も焦点となるが、継続する支援策とともに、予算・人員確保が大きな課題となる。


震災関連死3465人 福島が突出2031人
産経新聞 3月10日(木)7時55分配信

 東日本大震災で避難を強いられ、体調を崩すなどして亡くなった「震災関連死」が、10都県で計3465人に上ることが9日、産経新聞の独自集計で明らかになった。被害が大きい岩手、宮城、福島の被災3県を中心に、2年間で400人以上増えた。中でも、東京電力福島第1原発事故の影響で約10万人が避難生活を続けている福島県の増加が顕著で、精神的・肉体的負担の大きさを物語っている。

 福島県の震災関連死は、9日現在で2031人。地震や津波による「直接死」の1613人を大きく上回り、同県だけで震災関連死全体の6割弱を占める。今年度もすでに117人に達し、宮城県の10人、岩手県の7人を大幅に上回った。

 福島県内の市町村別では、南相馬市485人▽浪江町383人▽富岡町336人▽双葉町140人▽いわき市131人▽楢葉町121人▽大熊町115人-など。原発周辺の11市町村で1923人と、県全体の約95%を占めた。

 震災関連死は、「震災による負傷悪化などで死亡し、災害弔慰金の支給対象となるケース」(復興庁)で、市町村や県の審査会が認定する。阪神大震災では919人が認定された。


復興の現在地 震災5年 「阪神より厳しい」 孤立防止待ったなし
産経新聞 3月10日(木)7時55分配信

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災害公営住宅(右)への入居が進むが、まだ更地の建設予定地も多くみられる=2月8日、宮城県石巻市蛇田地区(市岡豊大撮影)(写真:産経新聞)

 「母が最近、『生きていくのは大変。死にたい』ってよく言うんですよ」

 昨年4月から宮城県石巻市蛇田地区の復興住宅で暮らす無職、佐藤静子さん(72)は足の悪い母、歌子さん(95)の出不精を心配する。部屋はエレベーターのある3階だが、同じ階には2部屋しかなく、もう一つの部屋の住人には会ったことがない。「しっかり孤立している」と冗談めかすが、住人が増えたとしても、人間関係の構築には不安を抱えている。

                □   ■

 餅つき、漫才、将棋、編み物など多様な催しで復興住宅に入居する高齢者らの交流を進めている増田敬さん(64)は、「顔ぶれは固定化していく。出てこない人にどう出てもらうか」と悩む。

 増田さんは昨年10月、隣の部屋で1人暮らしだった50代男性が自室で急死しているのを発見した。死後数日が経過。周囲と話すのが苦手そうだったので、なるべく話しかけていたという。「もっと早く気付いてあげられなかったのか」。今も自問自答している。

 復興住宅での孤立は平成7年の阪神大震災で社会問題化した。阪神の復興住宅の高齢化率は13年=40・5%、22年=48・2%。石巻市では昨年末時点で復興住宅の入居者の約35%が高齢者となっており、今後も上昇するのは間違いない。

 「阪神より復興住宅整備に時間がかかっている。仮設と復興住宅が混在し、被災者を取り巻く状況は阪神のときより厳しい」

 災害復興に詳しいダイバーシティ研究所の田村太郎代表はこう指摘する。阪神大震災で新築された復興住宅の数は東日本とほぼ同じ約2万5千戸。阪神では発生1年後から復興住宅への移行が一斉に進んだが、東日本では5年たった今も半数は未整備だ。

 整備を待ちきれずに自力再建に方針を変えた人も多く、同県気仙沼市では完成した計453戸のうち50戸がキャンセルされて空き室になった。「意向をリアルタイムで把握するのは難しい」(担当者)

                □   ■

 将来的に必ず増える空き室を見越して設計された住宅が同県七ケ浜町にある。

 地区ごとに固まって入居し、コミュニティーを作りやすくした集合住宅。ポイントは、中庭を挟んで建物の玄関側が対面するように設計された点だ。玄関から外に出ると隣人の生活の気配が分かる。

 同町の復興住宅は5地区計212戸で高齢化率は50%。同町の復興アドバイザー、東北大学大学院の小野田泰明教授(建築計画)は「早く建てるのも大事だが、復興住宅を復興住宅だけで終わらせないことも大事」と訴えている。(市岡豊大)


高浜原発運転差し止め 稼働原発初の仮処分 3号機きょう停止 大津地裁
産経新聞 3月10日(木)7時55分配信

 ■関電は異議申し立てへ

 関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを隣接する滋賀県の住民29人が求めた仮処分で、大津地裁(山本善彦裁判長)は9日、「住民らの人格権侵害の恐れが高いにもかかわらず、関電は安全性確保について主張、説明を尽くしていない」として運転差し止めを命じる決定を出した。決定は直ちに効力が生じるため、関電は10日、営業運転中の3号機を停止する方針。仮処分決定で運転中の原発が止まるのは全国初。

 関電は同地裁に異議と執行停止を申し立てる方針だが、決定が停止するか覆らない限り、トラブルで停止中の4号機を含め運転できない。関電が5月から予定していた電気料金値下げは困難な状況になった。

 決定は、東京電力福島第1原発事故を念頭に、「事故が発生すれば環境破壊の及ぶ範囲はわが国を越える可能性さえあり、単に発電の効率性をもって甚大な災禍と引き換えにすべき事情だとは言い難い」と指摘。

 関電に対し「事故を踏まえ、原子力規制行政がどう変化し、原発の設計・運転のための規制がどう強化されたかを具体的に説明すべきだ」とした上で、「過酷事故対策の設計思想や外部電源に依拠する緊急時の対応、基準地震動の策定方法に関する問題点に危惧すべき点がある。津波対策や避難計画にも疑問が残る」とした。

 非常時の電源確保策についても「どこまでも完全を求めることは不可能としても、このような備えで十分であるとの社会一般の合意が形成されたといっていいか躊躇(ちゅうちょ)せざるを得ない」と疑問を示した。

 高浜3、4号機をめぐっては、2基が停止中の昨年4月、福井地裁で再稼働を認めない仮処分決定が出された。だが、同12月に関電の異議が認められ、決定が取り消された。住民側は名古屋高裁金沢支部に抗告している。

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