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2015年12月18日 (金)

産経新聞前ソウル支局長に無罪判決・3

韓国の大統領・朴槿恵(パク・クネ)の名誉をコラムで傷つけたとして在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(49)に対する判決公判が17日、ソウル中央地裁であり、李東根(イ・ドングン)裁判長は無罪判決(求刑懲役1年6月)を言い渡した。

加藤前支局長のコラムは「朴槿恵大統領が旅客船沈没当日、行方不明に…誰と会っていた?」の見出しで昨年8月3日、産経新聞ウェブサイトに掲載された。

304人の死者・行方不明者を出したセウォル号沈没事故当日の昨年4月16日、(1)朴大統領の所在が分からなかったとされる7時間がある(2)その間に、朴大統領が元側近の鄭(チョン)ユンフェ氏と会っていたとの噂がある(3)そのような真偽不明の噂が取り沙汰されるほど、朴政権のレームダック(死に体)化は進んでいるようだ-というのが内容。

右翼団体リーダーらが朴大統領への名誉毀損(きそん)で加藤前支局長を告発したのを受け、ソウル中央地検は昨年10月、「朴大統領を誹謗(ひぼう)する目的で虚偽事実を広めた」として、情報通信網法における名誉毀損(7年以下の懲役または5千万ウォン=約530万円=以下の罰金)で在宅起訴した。

※以上、産経新聞の報道を基に構成。

最初の記事
2番目の記事

リンク:産経前支局長無罪 韓国大統領府も判決尊重の立場 「検察控訴せず」見方広がる - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:産経前支局長無罪 「判決は承知」米国務省報道官、論評控える 米メディアは朴政権への批判紹介 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:産経前支局長無罪 「刑事上の名誉毀損の廃止を」 国際新聞編集者協会が見解 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:産経前支局長無罪 ソウル外信記者クラブが「歓迎」声明 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:産経前支局長の無罪を歓迎…国際新聞編集者協会 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:産経前支局長無罪 舛添都知事「報道、学問でも関係正常化を」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「ネタ元」朝鮮日報が卑劣なコラム掲載 自身の「誤報」には触れず、産経を「誤報恥じない」と非難 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:産経前支局長を起訴した検察の姿勢批判…韓国紙 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:産経前支局長無罪 「言論後進国の汚名招いた」「顔色うかがい起訴に鉄槌」韓国紙、検察を批判 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:無罪判決の加藤前支局長が帰国「無罪判決は当然もやはりほっとした」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:産経無罪判決を歓迎=ソウル外国記者会 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:産経前支局長無罪 菅官房長官「日韓関係推進に前向きな影響を期待」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:産経前支局長無罪 甘利経済再生担当相「この種の案件が起訴されること自身が法治国家として疑われる」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:産経前支局長判決 韓国主要紙、無罪判決を一斉に報道 「“大統領の顔色うかがい”による無理な起訴に鉄槌」と検察批判も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:産経前支局長の無罪判決「当然」 新聞各紙が大きく報道 韓国政府に反省促す論評も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:産経前支局長無罪 岸田外相「適切な対応を」 検察控訴を牽制 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<産経前ソウル支局長無罪>日韓の懸案、軟着陸 水面下で両国連携か - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:政府・検察の「過剰対応」批判=韓国紙 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:産経前支局長判決 米国務省報道官「無罪判決は承知」 韓国での言論の自由論評は控える - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:産経前支局長無罪、コメント避ける=米国務省 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:韓国司法、世論を意識…国内外の批判無視できず - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「無理な起訴に鉄つい」=政府・検察の「過剰対応」批判―韓国紙 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:無罪判決「裁判所の冷静な判断に敬意」 熊坂隆光産経新聞社社長が声明 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:前産経ソウル支局長に無罪 地裁判決、コラムの公益性認定 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:前ソウル支局長無罪 韓国外務省、異例の善処要求 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:前ソウル支局長無罪判決 神奈川県内からも歓迎の声 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:前ソウル支局長無罪 判断の理由 重大事故「大統領は公人」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:前支局長「当然の判決」 無罪「予想できなかった」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:前ソウル支局長無罪 控訴どうなる、検察の次の手は - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:加藤前支局長、3時間立ったまま 毅然、じっと前見つめ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:前ソウル支局長無罪 「空白7時間」未解決 韓国特別委、大統領調査も視野 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:前ソウル支局長無罪 「言論の自由 保護内」 地裁判決 コラムの公益性認定 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:前ソウル支局長無罪 「噂は虚偽」途中で認定 李裁判長、国際社会を意識 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:前ソウル支局長無罪 朴大統領「沈黙」最後まで 尋問なし…異例の公判 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

産経前支局長無罪 韓国大統領府も判決尊重の立場 「検察控訴せず」見方広がる
産経新聞 12月18日(金)20時38分配信

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無罪の判決を受け現地で会見に臨む加藤達也前ソウル支局長=17日、韓国・ソウル(撮影・納冨康)(写真:産経新聞)

 【ソウル=藤本欣也】韓国大統領府の報道官は18日、朴槿恵(パク・クネ)大統領への名誉毀損(きそん)で在宅起訴された、産経新聞の加藤達也前ソウル支局長に対する17日の無罪判決に関し、「大統領府は外務省が発表した立場と同じだ」と語った。韓国メディアが報じた。

 外務省は判決直前、ソウル中央地裁に対し、日韓関係を考慮して善処するよう検察を通じて要請。無罪判決後、「両国関係改善の契機になることを期待する」などとする立場を明らかにしている。

 大統領府の意向を受け、検察は控訴しないとの見方が広がっている。


産経前支局長無罪 「判決は承知」米国務省報道官、論評控える 米メディアは朴政権への批判紹介
産経新聞 12月18日(金)19時49分配信

 【ワシントン=加納宏幸、ニューヨーク=黒沢潤】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉を傷つけたとして在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長に対する無罪判決について、米国務省のカービー報道官は17日、「名誉毀損(きそん)に関して無罪とした判決は承知している」と述べるにとどめた。韓国での言論の自由をめぐる論評は控えた。

 国務省は今年6月に発表した2014年版の国別人権報告書で加藤前支局長の在宅起訴を取り上げて、韓国の人権状況について「厳格な名誉毀損に関する法律が報道の自由を制限している」と指摘していた。

 無罪判決を受けて韓国による人権状況の改善に向けた取り組みを尋ねられたカービー氏は「いかなる国の個別の人権状況の詳細にも立ち入らない」としたうえで、「報告書にあることが全てであり、米国として見解や懸念は表明してきた」と述べた。

 一方、米政府系メディア「ボイス・オブ・アメリカ」(電子版)は17日、在宅起訴は「韓国で言論の自由が損なわれていることに関し、人権団体からの批判を招いた」と指摘。セウォル号沈没事故後に支持率が低下した朴氏が「自らのイメージを守るために法を悪用した」との政権批判があることを紹介した。

 また、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は17日、「朴政権は、望まない報道を沈黙させようとして法的手段を使い、批判されてきた」と指摘。さらに、「記者は、彼らの仕事をすることを通じて犯罪対象になってはならないと固く信じる」とした、国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウオッチ」幹部のフィル・ロバートソン氏の論評も掲載した。

 一方、米紙ウォールストリート・ジャーナル(同)も17日、「(加藤氏を)起訴したことは東京とワシントンから非難されてきた」と指摘するとともに、「無罪判決は日韓両国の緊張緩和に資する可能性がある」と論じた。


産経前支局長無罪 「刑事上の名誉毀損の廃止を」 国際新聞編集者協会が見解
産経新聞 12月18日(金)19時21分配信

 世界の報道機関の会員組織「国際新聞編集者協会」(本部・ウィーン、IPI)は18日までに、「(産経新聞の加藤達也前ソウル支局長に対する)無罪判決を歓迎するが、韓国での刑事上の名誉毀損(きそん)の廃止を改めて求める」とする見解を発表した。

 無罪判決について「韓国における肯定的な先例になると歓迎する」とする一方、「ジャーナリストが仕事をした結果、懲役刑を科される恐れがないことを保証するため、名誉毀損の法律を改正することを求める」とした。韓国の刑事上の名誉毀損については「国際的な法基準から著しくかけ離れており、ジャーナリストを萎縮させる」とも指摘した。


産経前支局長無罪 ソウル外信記者クラブが「歓迎」声明
産経新聞 12月18日(金)19時9分配信

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無罪の判決を受け現地で会見に臨む加藤達也前ソウル支局長=17日、韓国・ソウル(撮影・納冨康)(写真:産経新聞)

 【ソウル=藤本欣也】韓国に拠点を置く外国メディアで構成する「ソウル外信記者クラブ」は18日、朴槿恵大統領への名誉毀損(きそん)で在宅起訴された、産経新聞の加藤達也前ソウル支局長に対する無罪判決を「歓迎する」との声明を発表した。韓国政府に対しメディアの取材環境改善のための努力を継続するよう求めた。

 ソウル外信記者クラブはこれまで、加藤前支局長の在宅起訴を憂慮する公開書簡や、加藤前支局長に対する出国禁止措置を憂慮する書簡を出してきた。


産経前支局長の無罪を歓迎…国際新聞編集者協会
読売新聞 12月18日(金)18時47分配信

 ジャーナリストの国際団体「国際新聞編集者協会」(IPI、本部・ウィーン)は17日、産経新聞の加藤達也・前ソウル支局長に対する無罪判決を「歓迎する」との声明を発表した。

 声明は、韓国当局による名誉毀損(きそん)罪の起訴は、「国際的な法的基準を満たさず、ジャーナリストを萎縮させる」ものだと指摘。その上で、政府に対し、「ジャーナリストが職務を果たしたことで収監されることがないよう、名誉毀損に関する法律の改正を求める」とした。


産経前支局長無罪 舛添都知事「報道、学問でも関係正常化を」
産経新聞 12月18日(金)18時46分配信

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無罪の判決を受け現地で会見に臨む加藤達也前ソウル支局長=17日、韓国・ソウル(納冨康撮影)(写真:産経新聞)

 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉をコラムで傷つけたとして在宅起訴された産経新聞前ソウル支局長の無罪判決を受け、東京都の舛添要一知事は18日の定例会見で「お互い率直に議論することが報道や学問の場で担保されないことが異常。これを機会に、この分野でも正常な日韓関係を早く確立したい」と述べた。

 舛添知事は「そもそも起訴が適当だったのか」と指摘。「しかし、お隣の国なので引っ越しするわけにもいかない。自由な報道、自由な論壇を互いに議論しながら、いい日韓関係を作っていかないといけない」と強調した。


「ネタ元」朝鮮日報が卑劣なコラム掲載 自身の「誤報」には触れず、産経を「誤報恥じない」と非難
J-CASTニュース 12月18日(金)18時36分配信

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朝鮮日報は産経新聞・加藤達也前ソウル支局長の無罪判決後も「誤報を恥じない『言論の自由の闘士』」と非難し続けている(写真:Lee Jae-Won/アフロ)

 産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(49)のコラムをめぐる訴訟は、検察がこのまま控訴しなければ「無罪」という形で決着しそうだ。日本国内では「起訴したこと自体が無理筋」だとの見方が大勢だが、韓国メディアの中には加藤氏側にも非があったとの指摘もある。

 加藤氏のコラムは朝鮮日報に掲載されていたコラムの内容をベースにしたものだ。だが、驚くべきことに、その朝鮮日報が加藤氏のコラムは「誤報」で、「記者にとって誤報は致命的なのにもかかわらず、恥とも思っていない」だと激しく非難しているのだ。

■噂を否定した裁判長の見解に「異を唱えるつもりはない」

 加藤氏は14年8月に執筆したコラムで、旅客船セウォル号沈没事故が起きた日の朴槿恵(パク・クネ)大統領の動静が7時間にわたって不明で、その間に男性と密会していたとの噂があることを指摘していた。加藤氏のコラムは、朝鮮日報の14年7月18日付のコラム「大統領をめぐる噂」をベースにしていた。

 朴大統領が密会していたと指摘された男性は、後に「アリバイ」が明らかになっている。こういったこともあって、産経新聞に4月7日付で掲載された加藤氏の手記でも、

  「3月30日の公判で、朴槿恵大統領をめぐる当時の噂を事実上否定した李東根(イ・ドングン)裁判長の見解は、これまでの審理や検察の捜査に則せば妥当なものだろう。私はその見解に異を唱えるつもりはない」
  「私のコラムをめぐる裁判がきっかけとなって、結果的に韓国国民も疑問に思ってきた『噂』の内容が裁判所によって否定された」

とあり、「噂は事実ではない」という点は争わない方針を示していた。この点を踏まえた上で、加藤氏には無罪判決が言い渡された。

加藤氏を「誤報を恥じない『言論の自由の闘士』」と表現
 だが、それでも朝鮮日報は加藤氏に批判的だ。朝鮮日報のコラム「萬物相」は12月18日、加藤氏を「誤報を恥じない『言論の自由の闘士』」と表現。「噂」が事実でなかったことが明らかにあったことを指摘しながら、日本側がコラムを政治利用したと主張した。

  「それでも日本の政界や右翼系メディアは彼を言論の自由の闘士扱いした。反韓感情をあおるには絶好の材料だった」

 その上で、「噂」を紹介したコラムを「誤報」だと断じ、記事の削除や訂正、謝罪を行うべきだとした。

  「産経新聞は加藤前支局長の記事が事実でないことが明らかになったのにもかかわらず、謝罪はおろか訂正報道すらしていない。電子版の記事も削除せずにそのまま掲載されている。それどころか紙面を通じて『韓国は言論弾圧国だ』という主張ばかり繰り返した」

 これに加えて、いわゆる「吉田証言」をめぐる朝日新聞の従軍慰安婦報道で、誤報に対する朝日の対応を産経が厳しく非難したことを引き合いに出しながら、加藤氏のコラムは「恥」だと主張した。

  「そう言いながら自分たちの誤報には目をつぶっている。記者にとって誤報は致命的なのにもかかわらず、恥とも思っていない」

ネタ元」のコラムは日本語にも翻訳され、今でもDBに収録
 仮に加藤氏のコラムが「誤報」で「恥」であるとすれば、「ネタ元」の朝鮮日報のコラムにも同様の評価が与えられるべきだ。ところが、この朝鮮日報のコラムには、加藤氏のコラムのネタ元が自社のコラムだという点には全く触れていない。

 ネタ元のコラムは日本語にも翻訳され、ウェブサイトに掲載された。朝鮮日報の日本語版ウェブサイトの記事は掲載から一定期間が経つと消去される。だが、コラムは有料データベースには掲載されたままだ。韓国語も日本語も、「ネタ元」のコラムについて訂正を出した形跡はない。

 筆者の崔普植(チェ・ボシク)記者は加藤氏の公判で証人出廷を拒否。崔記者は欠席理由を説明する書類で、自らのコラムは、朴大統領の国政運営での不適切な対応が不要な噂を呼んでいることを「忠告する趣旨」だったのに対して、加藤氏のコラムには「低俗な内容」が加わっており「趣旨が違う」と主張した。


産経前支局長を起訴した検察の姿勢批判…韓国紙
読売新聞 12月18日(金)17時54分配信

 【ソウル=井上宗典】韓国の朴槿恵(パククネ)大統領の名誉を傷つけたとして名誉毀損(きそん)罪に問われた産経新聞の加藤達也・前ソウル支局長(49)が無罪判決を受けたことに対し、18日付の韓国紙は、加藤氏を起訴した検察の姿勢を一斉に批判した。

 検察側の姿勢を批判してきた左派系のハンギョレ新聞は社説で、加藤氏のコラムは事実誤認の「不良製品」としながらも、「裁判所は大統領の顔色をうかがった検察の無理な起訴に対し、鉄ついを下した」と指摘。「検察に重い責任を問うべきだ」と強調した。

 韓国政府は、加藤氏が朴大統領と元側近の密会説をコラムで紹介した昨年8月、「民事・刑事上の責任を最後まで追及する」と表明。この意向を受け、検察は加藤氏の在宅起訴に踏み切ったとの見方が強い。


産経前支局長無罪 「言論後進国の汚名招いた」「顔色うかがい起訴に鉄槌」韓国紙、検察を批判
産経新聞 12月18日(金)17時40分配信

 【ソウル=名村隆寛】朴槿恵大統領に対する名誉毀損(きそん)の罪に問われた産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(49)に対し、ソウル中央地裁が無罪判決を下したことを受け、18日付の韓国各紙の多くは加藤前支局長を起訴した検察や朴政権のこれまでの対応を批判的に報じた。一方で、産経新聞や加藤前支局長を批判する報道が、相変わらず一部で展開されている。

 京郷新聞は1面と2面に記事を載せたほか、「加藤前支局長の無罪判決、朴大統領は言論統制を反省するのか」と題した社説を掲載した。社説は無罪判決について、「いくら大統領の名誉が大事だからといって、民主主義の基本である言論と表現の自由よりも優先できないことを確認させたことに意味がある」と評価した。

■“言論後進国”の汚名を招いた

 また、「加藤氏が韓国国内だけでなく海外でまでも追い詰められた記者のイメージとして映り、逆に韓国政府が攻撃を受けるようになったことは、大統領と検察の過ちだ。大統領が直接出てきて『侮辱的な発言は度を超している』と公に不満を表し、検察が無理に起訴したことが禍根となった」と断じた。

 さらに、「韓国は自国の大統領を批判する海外メディアの記者を裁判に送る“言論後進国”だ-という汚名と外交的孤立を検察が自ら招いた」と起訴に踏み切った検察を批判。また、判決を前に韓国の外務省が法相らに加藤前支局長への善処を求める趣旨を伝えたことについては「事実であれば朴大統領の失策を認めることであり、司法の独立を否定することだ」とも主張した。

 また、ハンギョレ紙は社説で「裁判所が検察の“大統領の顔色うかがい”による無理な起訴に鉄槌(てっつい)を加えた」と指摘。「検察の無理な起訴が内外で言論の自由弾圧という激しい批判を招き、韓日関係にも悪影響を及ぼした。この点を考えれば、いたずらに問題を起こした検察に重い責任を問うのが当然」と検察を非難した。

■判決、軽くないメッセージ投げかけた

 同社説は「名誉毀損(きそん)罪が、当事者が処罰を望まなければ起訴できない『反意思不罰罪』であることを考慮すると、意思に反すると表明しなかった朴大統領にも相当の責任がある」と大統領側の対応を批判した。

 一方、中央日報の社説は、「判決は言論の自由と責任という2つの価値に、軽くはないメッセージを投げかけている」とし、「今回の判決で政府と検察は過剰対応をしたという指摘を避けづらくなった」と指摘した。

 さらに、「政府や公職者がからむ報道に対して訴訟と検察の起訴が乱発されれば、言論の自由と批判機能が萎縮する。今からでも政府と検察は言論の自由が持つ意味を銘記しなければならない」と強調。その半面で、「加藤前支局長の報道が倫理的免罪符まで受けたわけではない」ともクギを刺した。

 東亜日報の社説は、「検察の起訴にはやはり無理があった」と一方で、「言論の自由が無制限ではないという裁判所の警告を、極右性向の産経新聞も肝に銘じなければならない」と産経新聞に注文をつけた。

■検察の責任に無批判

 朝鮮日報は朴大統領の噂を伝えたコラムを掲載し、加藤前支局長がこのコラムを引用した新聞だが、「加藤氏は虚偽報道をした」と批判し、検察の責任にも触れなかった。さらに、同紙が「噂」を伝えたことにも言及していない。

 18日付の同紙は「産経記者」と題したコラムを掲載した。コラムは次のように始めている。「記者が特ダネ報道で名をはせたケースは多いが、虚偽の報道で有名になるのはあまり見たことがない。そうした事例として例に挙げるべきが産経新聞の加藤氏だ」

 また、同コラムは「検察の捜査で彼は日本で一躍スターダムにのし上がった。(中略) 安倍(晋三)首相は(4月に出国禁止が解けて日本に帰国した)彼を官邸に呼び、いたわりさえした」とし、ひざまずく加藤前支局長の頭を安倍首相が優しくなでている様子を描いたイラストも掲載した。

■産経は韓国が「言論弾圧国だ」と繰り返した

 コラムは「記事の事実無根が明らかになったのにもかかわらず、産経新聞は訂正報道どころか、謝罪もしていない」とし、「それどころか紙面を通じ、『韓国は言論弾圧国だ』という主張ばかり繰り返した」「記者にとって誤報は致命的なのにもかかわらず、恥とも思っていない」などと感情的に産経新聞を非難している。

 コラムは一方で、「検察がこの問題を起訴まで引っ張っていったことで口実を与えた面もある。単なる名誉毀損ではなく、言論の自由や外交の問題に飛び火する素地が多分にあった」と検察の対応を問題視した。その上で「予想通り、虚偽報道自体より、加藤処罰(原文のまま)や韓日対立だけが話題となった。得たものはなく、失ったものばかりが多い“バカな起訴”だった」と問題を振り返った。

 無罪判決が日韓関係に及ぼす影響については、「韓日関係の大きな悪材料が除去されたことは幸い」(ハンギョレ)、「韓日関係に肯定的な影響を及ぼすなら幸い」(東亜日報)などと、各紙はおおむね肯定的に受け止めてはいる。


無罪判決の加藤前支局長が帰国「無罪判決は当然もやはりほっとした」
産経新聞 12月18日(金)12時46分配信

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帰国した加藤達也前ソウル支局長=18日、成田空港(古厩正樹撮影)(写真:産経新聞)

 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領への名誉毀損(きそん)に問われた公判で、無罪判決を言い渡された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長が18日昼、韓国から成田空港に帰国し「無罪判決は当然だが、やはりほっとしている」と感想を述べた。

 加藤前支局長は判決公判が行われた17日中に帰国する予定だったが、判決文の読み上げが当初の予定を大幅に上回る約3時間に及んだことから帰国を延期。

 判決公判後も記者会見やテレビ出演などに追われたが、18日午後12時15分ごろ、成田空港の帰国ロビーに姿を見せると、疲れた表情を見せずに、集まった報道陣の取材に応じ「日本で心配をかけた方々に感謝申し上げたい」と述べた。

 また、韓国の検察が控訴について明らかにしていないことに触れ、「産経新聞としても個人としても控訴しないように求めたい」とし「今後は記者としての通常業務を頑張っていきたい」と話した。

 加藤前支局長は昨年8月3日、304人の死者・行方不明者を出したセウォル号沈没事故当日の同4月16日、朴大統領の所在が7時間に渡り分からなくなり、その間に元側近の男性と会っていたとの噂があるという内容のコラムを産経新聞ウェブサイトに掲載した。

 ソウル中央地検は同10月、「朴大統領を誹謗(ひぼう)する目的で虚偽事実を広めた」として、情報通信網法における名誉毀損で加藤前支局長を在宅起訴。公判が進められていたが、ソウル中央地裁が「(コラムは)言論の自由を保護する領域内」として無罪判決を言い渡した。


産経無罪判決を歓迎=ソウル外国記者会
時事通信 12月18日(金)12時38分配信

 【ソウル時事】韓国に拠点を置く外国メディアでつくる「ソウル外信記者クラブ」は18日、ソウル中央地裁が産経新聞の加藤達也前ソウル支局長に無罪判決を出したことを歓迎する声明を発表した。
 声明は「われわれはこれまで、この事件がメディアの取材活動への制約を強める方向に進展する危険があると懸念を示してきた。今後も、韓国政府と関係当局が取材環境改善のために努力するよう期待する」と強調した。


産経前支局長無罪 菅官房長官「日韓関係推進に前向きな影響を期待」
産経新聞 12月18日(金)12時27分配信

 菅義偉(すがよしひで)官房長官は18日午前の記者会見で、韓国の朴(パク)槿恵(クネ)大統領の名誉をコラムで傷つけたとして在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長の無罪判決について「日韓関係の観点からも評価したい。日韓関係を推進する上で前向きな影響をもたらすことを期待したい」と述べた。

 菅氏は加藤前支局長の在宅起訴をめぐり「報道、表現の自由、日韓関係の観点から累次にわたって韓国に適切な対応を求めてきた」と説明。日韓関係の改善に欠かせない慰安婦問題に対しては「日韓の発展に影響を与えている認識を踏まえ、将来の世代の障害にならないように努力することが重要だ」とした上で、「局長級協議を粘り強く行い、協議を加速化していく従来の方針に変わりはない」と強調した。

 18日が日韓基本条約発効50周年の節目の日であることについては「韓国が日本にとって最も重要な隣国だ。今後とも大局的観点から、未来志向、重層的な関係を構築すべく両国が努力していきたい」と語った。


産経前支局長無罪 甘利経済再生担当相「この種の案件が起訴されること自身が法治国家として疑われる」
産経新聞 12月18日(金)12時8分配信

 甘利明経済再生担当相は18日午前の閣議後会見で、韓国の朴槿恵大統領の名誉をコラムで傷つけたとして在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長が17日無罪判決を受けたことに関し、「ごく当然のこと」との見方を示した上で、「それ以前に、この種の案件が起訴されること自身が、法治国家として疑われることだ」と話した。


産経前支局長判決 韓国主要紙、無罪判決を一斉に報道 「“大統領の顔色うかがい”による無理な起訴に鉄槌」と検察批判も
産経新聞 12月18日(金)11時48分配信

 【ソウル=名村隆寛】韓国各紙は18日付の朝刊で、朴槿恵(パク・クネ)大統領に対する名誉毀損(きそん)の罪に問われた産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(49)に対し、ソウル中央地裁が無罪判決を下したことを一斉に報じた。

 東亜日報と朝鮮日報、京郷新聞は1面で「1審無罪」の記事を掲載。東亜日報は社説で「検察の起訴にはやはり無理があった」とする一方で、「言論の自由が無制限ではないという裁判所の警告を極右性向の産経新聞も肝に銘じなければならない」として、産経新聞を批判した。

 ハンギョレ紙は社説で「裁判所が検察の“大統領の顔色うかがい”による無理な起訴に鉄槌を下した」と指摘。「検察の無理な起訴が内外で言論の自由弾圧という激しい批判を招き、韓日関係にも悪影響を及ぼした点を考えれば、いたずらに問題を起こした検察に重い責任を問うのが当然」と検察を非難した。

 同社説はさらに、「名誉毀損罪が、当事者が処罰を望まなければ起訴できない「反意思不罰罪」であることを考慮すると、意思に反すると表明しなかった朴大統領にも相当の責任がある」とした。

 各紙は無罪判決について「韓日関係の大きな悪材料が除去されたことは幸い」(ハンギョレ)、「韓日関係に肯定的な影響を及ぼすなら幸い」(東亜日報)などとして、肯定的に受け止めている。


産経前支局長の無罪判決「当然」 新聞各紙が大きく報道 韓国政府に反省促す論評も
産経新聞 12月18日(金)11時17分配信

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無罪の判決を受け現地で会見に臨む加藤達也前ソウル支局長=17日、韓国・ソウル(納冨康撮影)(写真:産経新聞)

 国内の新聞各紙は18日付朝刊(東京本社発行最終版)で、ソウル中央地裁が産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(49)に無罪判決を言い渡したことについて、1面などで大きく報じた。朝日、毎日、読売、東京の各紙は社説で、いずれも判決を「当然」などと評価。日韓関係改善を期待する論調が目立った。

 朝日は1、2面や社会面で判決内容や日韓の対応、加藤前支局長の会見内容を伝え、社説では「無分別な訴追終結を」との見出しで、韓国政府に反省をうながした。毎日は1、2面や社会面で報じ、社説では「無罪でも釈然としない」として、「韓国の国際的なイメージを傷つけた」と断じた。読売も1面をはじめ、計5ページにわたって関連記事を掲載。解説面1ページを使って識者3人の見解も伝えた。

 また、日経新聞は社会面と政治面で、判決内容や韓国が対日関係に配慮したとする記事を掲載した。

 各紙の記事の中には、加藤前支局長のコラム自体に疑問を呈した意見も見られた。読売は解説面や社会面で、コラムについて「裏付け足りず」「取材不十分」などとする識者の意見を紹介。朝日は社説で、前支局長がコラムで取り上げた「うわさ」の真偽についての認識をめぐり、「報道機関としての責任をまっとうしたとは言えまい」とも記した。


産経前支局長無罪 岸田外相「適切な対応を」 検察控訴を牽制
産経新聞 12月18日(金)11時14分配信

 岸田文雄外相は18日午前の記者会見で、韓国の朴槿恵大統領の名誉をコラムで傷つけたとして在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長の無罪判決に対し、同国の検察が控訴するかどうか検討していることについて「表現の自由や報道の自由、日韓関係の観点から適切な対応を求めていきたい」と述べ、韓国側を牽制した。

 無罪判決が慰安婦問題などの日韓間の懸案解決に与える影響については「注視していきたい」と慎重な姿勢を示した。18日が日韓基本条約発効から50年目にあたることを踏まえ、「大局的な観点から未来志向の二国間関係を築きあげるべく努力していかなければならない」として、対話の重要性も強調した。


<産経前ソウル支局長無罪>日韓の懸案、軟着陸 水面下で両国連携か
西日本新聞 12月18日(金)10時26分配信

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判決骨子

 韓国の朴槿恵(パククネ)大統領をめぐる記事で名誉を毀損(きそん)したとして在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長に無罪判決が言い渡された。有罪となれば11月の日韓首脳会談で改善ムードが出てきた日韓関係に深刻な影響を与えるとの見方もあっただけに、日韓外交筋は胸をなで下ろす。両国間の懸案の一つが予想外の司法判断で取り払われた。

【写真】記者会見する産経新聞の加藤達也前ソウル支局長

 約3時間に及んだ判決公判の最終盤。法廷で余裕を見せていた検察官の表情がみるみるこわばった。「被告に無罪を宣告する」。加藤氏の記事で取り上げられた「うわさ」を虚偽と認定した上で、言い渡しの最後に「誹謗(ひぼう)の目的」を否定する無罪判決だった。
 事件は起訴段階から有罪判決が予想されていた。昨年8月に加藤氏の記事が掲載されると、立腹した大統領府幹部が「民事、刑事上の責任を最後まで追及する」と強調。検察の事情聴取はその直後に始まった。司法判断も「政治の意思」が働くとの見方が強く、実際に公判では弁護側証人に対する裁判長からの厳しい質問が相次いでいた。
 事件はすぐに日韓関係に波及した。岸田文雄外相は韓国の尹炳世(ユンビョンセ)外相との会談のたびに「懸念」を表明。尹氏は「外交問題にするべきでない」と不快感を示した。慰安婦問題の解決を要求する朴氏が安倍晋三首相との首脳会談に応じず、日韓関係が極度に冷え込んでいた時期だ。
 ところが韓国政府の処罰感情は一転。外務省はソウル中央地裁に対し、判決直前になって「日本側が日韓関係などを念頭に善処を要請している。真摯(しんし)に考慮する必要があり、こうした点をくんでほしい」とする文書を提出した。
 背景に浮かぶのは、安倍氏の強い「思い入れ」だ。安倍氏は今年4月、出国禁止措置を解除され日本に帰国した加藤氏を首相官邸に招いて慰労した。11月の首脳会談では、名誉毀損の「被害者」である朴氏に直接、対応を迫った。
 これは韓国側を驚かせたようだ。韓国外務省関係者は「加藤氏の判決内容次第で日韓関係が悪化しかねない」と懸念を口にするようになった。有罪判決で日本の世論だけでなく安倍氏本人まで態度を硬化させることになれば、首脳会談で合意した慰安婦問題の「早期妥結」はおぼつかない。焦りが急速に広がった。
 水面下の日韓連携で司法への「介入」があったのか。韓国政府関係者は「今回の判決では産経新聞の報道が虚偽という点が明らかにされた。この問題が取り除かれ、韓日両国関係改善の契機になることを期待する」とだけ述べた。

■新聞協会「無罪は当然」
 日本新聞協会編集委員会は17日、産経新聞の前ソウル支局長に対するソウル中央地裁の無罪判決に「報道機関の取材・報道の自由、表現の自由は民主主義社会の根幹をなす原則で、無罪は当然だ」との声明を発表した。

■何もしなかった朴大統領
 国家権力が言論の自由に制約を加えるのなら、それは民主主義と言えない。国民による選挙を経た政権であっても、自分たちに都合の悪い言論を封じ込めて民意を問うたのであれば、国民が正しい判断をしたとはいえず、政権の正統性は認められない。報道や言論の自由が民主主義の根幹だと言われるのは、こうした理由がある。
 「報道の自由」をめぐり注目された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長の名誉毀損事件に17日、無罪が言い渡された。韓国司法の良識を示した判断として歓迎するが、ならばなぜ加藤氏は起訴されたのか。
 背景には朴槿恵大統領の強い処罰感情があったというほかない。名誉毀損罪を定めた情報通信網法には「被害者が処罰を望まなければ起訴できない」とあるのに、朴氏は最後まで動かなかった。つまり大統領である朴氏は国家権力を動かし、報道機関を処罰しようとした。
 これは公人としての自覚を著しく欠いた行為だ。朴氏は国家の最高権力者として言論の自由を守る立場にある。名誉を傷つけられたというなら、個人として民事訴訟を起こせばよかった。検察を動かすのは言論弾圧にほかならない。判決直前、韓国外務省が文書で日韓関係への配慮を求める異例の“司法介入”をしたものの、最後まで起訴は取り下げられなかった。
 「光州事件」など軍事政権の弾圧を経験した韓国は、血を流して民主化を勝ち取った国だ。そのことに国民は誇りを持っている。仮に有罪判決が出ていれば、そうした国民の自負心や民主主義国としての国際的評価を台無しにしかねなかった。
 もっとも、判決は加藤氏の記事を「犯罪の構成要件を満たさないからといって妥当とは言えない」と批判し、うわさの真偽について裏付け取材をしなかった加藤氏の「過失」に言及した。確かに加藤氏が今回の記事で慎重さや配慮を欠いたのは否めないと思う。
 もしこれが日本の政治家に関する記事なら、加藤氏はもっと表現上の配慮をしたはずだ。それを欠いたのは、まさか日本人向けに日本語で書いた記事が翻訳され、朴氏や韓国世論を刺激するとは考えていなかったからだろう。
 「大統領は韓国の国家元首だ。もしこれが天皇に関する記事だったら日本人はどう感じるか」。加藤氏の記事について、韓国の知人たちにたびたび指摘された。何を書こうが「言論の自由」と突っぱねることは可能だが、そうした機微への配慮は必要だ。
 自分が書いた記事がどう受け止められるか。私たちメディアは、国境を超えて想像力を働かせなければならない。今回の事件はそうした自覚を迫るものでもあったと思う。

産経新聞の朴氏動静記事
 産経新聞の加藤達也ソウル支局長(当時)が執筆した「朴槿恵大統領が旅客船沈没当日、行方不明に…誰と会っていた?」と題する記事。2014年8月3日、電子版に掲載された。朴氏が、旅客船セウォル号が沈没した4月16日に7時間にわたり所在不明だったとされる問題を、韓国国会でのやりとりを基に紹介。朴氏がある人物と会っていたとのうわさがあると韓国紙・朝鮮日報がコラムで書いたことを挙げ「証券街の関係筋」の話として、妻帯者の男性が接触相手だとのうわさもあると指摘した。 (ソウル共同)
=2015/12/18付 西日本新聞朝刊=


政府・検察の「過剰対応」批判=韓国紙
時事通信 12月18日(金)10時23分配信

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18日付の韓国各紙(写真)は、朴槿恵大統領らへの名誉毀損裁判でソウル中央地裁が産経新聞の加藤達也前ソウル支局長に無罪判決を言い渡したことを大きく報じた。ハンギョレ新聞は社説で検察の対応を批判した。


産経前支局長判決 米国務省報道官「無罪判決は承知」 韓国での言論の自由論評は控える
産経新聞 12月18日(金)9時59分配信

 【ワシントン=加納宏幸】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉を傷つけたとして在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長に対する無罪判決について、米国務省のカービー報道官は17日、「名誉毀損(きそん)に関して無罪とした判決は承知している」と述べるにとどめた。韓国での言論の自由をめぐる論評は控えた。

 無罪判決を受けて、韓国での人権状況の改善に向けた取り組みを尋ねられたカービー氏は「いかなる国の個別の人権状況の詳細にも立ち入らない。(国務省の)人権報告書にあることが全てであり、米国として見解や懸念は表明してきた」と述べた。

 国務省は2014年版の国別人権報告書で、韓国に関し加藤前支局長の在宅起訴を取り上げ、「厳格な名誉毀損に関する法律が報道の自由を制限している」と指摘していた。


産経前支局長無罪、コメント避ける=米国務省
時事通信 12月18日(金)9時10分配信

 【ワシントン時事】米国務省のカービー報道官は17日の記者会見で、韓国の裁判所が朴槿恵大統領らへの名誉毀損(きそん)で在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長に無罪判決を言い渡したことについて「報道は承知している。詳細は韓国政府に問い合わせてほしい」とコメントを避けた。
 
 国務省は6月に発表した人権に関する報告書で、加藤前支局長の例を紹介しながら、韓国の法制度を「厳格な名誉毀損に関する法律が報道の自由を制限している」と問題視している。記者団はこの観点から「判決を受けて韓国政府に何を期待するか」とも質問したが、報道官は「詳細には立ち入らない」と述べるにとどめた。


韓国司法、世論を意識…国内外の批判無視できず
読売新聞 12月18日(金)9時1分配信

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17日、ソウル中央地裁に入る加藤・前ソウル支局長(左から3人目)=井上宗典撮影

 【ソウル=豊浦潤一】朴槿恵(パククネ)韓国大統領の名誉を傷つけたとして名誉毀損(きそん)罪に問われた産経新聞の加藤達也・前ソウル支局長(49)に対し、ソウル中央地裁が17日、無罪判決を出したことは、韓国国内でも驚きをもって迎えられた。

 韓国では近年、国民の「反日感情」に沿った司法判断が目立つが、今回の裁判では、起訴を批判する国内外の世論や対日関係への波紋を無視出来なかったとみられる。

 韓国国内ではこれまで、「裁判長の心証は『有罪』」との見方が強かった。公判で李裁判長は、今回の事件が「名誉毀損ではない」と証言した米国人ジャーナリストに対し、ドイツでは「人間の尊厳」が重んじられると持論を展開。「証言は米国の価値観だ」と切り捨てる場面もあった。

 韓国の裁判所は、行政組織の一部である検察とは異なり、政権の顔色をうかがうことはないという評価がある一方で、「世論の動向には敏感だ」(ソウルの法曹関係者)との見方がある。「正義を守る最後のとりで」として国民の支持が不可欠との考えに基づいているとされる。


「無理な起訴に鉄つい」=政府・検察の「過剰対応」批判―韓国紙
時事通信 12月18日(金)8時53分配信

 【ソウル時事】18日付の韓国各紙は、朴槿恵大統領らへの名誉毀損(きそん)裁判でソウル中央地裁が産経新聞の加藤達也前ソウル支局長に無罪判決を言い渡したことを大きく報じた。
 ハンギョレ新聞は社説で「裁判所が『大統領の顔色をうかがった』検察の無理な起訴に鉄ついを下した」と指摘、検察の対応を批判した。
 東亜日報は社説で「加藤氏に対する政府の過剰な対応で、国際社会には、わが国が言論の自由を弾圧しているかのように映った」と批判。「検察は国益よりも青瓦台(大統領府)に配慮し、無理な起訴に踏み切ったという批判を避け難い」と断じた。
 中央日報は「政府や公職者に関連した報道に対して、訴訟や検察の起訴が乱発されれば、言論の自由や批判機能が萎縮する」と警告した。
 一方で、韓国紙は「記事の正当性が確認されたわけではない」(ハンギョレ新聞)、「倫理的な免罪符を得たわけではない」(中央日報)などと指摘、記事内容に対しても厳しい見方を示した。


無罪判決「裁判所の冷静な判断に敬意」 熊坂隆光産経新聞社社長が声明
SankeiBiz 12月18日(金)8時15分配信

 ソウル中央地方裁判所は朴槿恵・韓国大統領に対する名誉毀損に問われていた産経新聞の加藤達也前ソウル支局長に無罪判決を言い渡した。本件を韓国が憲法で保障する「言論の自由の保護内」と判断した裁判所に敬意を表する。

 加藤前支局長が昨年8月、大統領に対する名誉毀損で告発、在宅起訴されて以来、日本新聞協会はじめソウル外信記者クラブ、日本外国特派員協会、「国境なき記者団」などの多数の内外報道機関、団体、さらに国連、日本政府、日韓関係者が強く懸念を表明し、さまざまな機会を通じて、解決に向けて力を尽くしていただいた。公判過程では弁護側証人として日米のジャーナリスト、研究者が証言に立つことをためらわなかった。こうした支援の結果が今回の無罪判決につながったものであり、心から感謝申し上げる。

 本裁判が長きにわたり、日韓両国間の大きな外交問題となっていたことは、われわれの決して望むところではなく、誠に遺憾である。

 民主主義を掲げる国家である以上、多様な意見を許容したうえでの、健全な議論をためらってはならない。言論の自由、報道の自由、表現の自由はその根幹であるがゆえに保障されねばならない。

 産経新聞のウェブサイトに掲載された加藤前支局長の当該コラムに大統領を誹謗中傷する意図は毛頭なく、セウォル号沈没という国家的災難時の国家元首の行動をめぐる報道・論評は公益にかなうものである。

 こうした弁護側の主張、産経新聞社の考えを、民主主義、言論の自由の観点から、冷静に判断した裁判所の意思を尊重し、韓国検察当局には、控訴を慎むよう求める。


前産経ソウル支局長に無罪 地裁判決、コラムの公益性認定
SankeiBiz 12月18日(金)8時15分配信

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無罪の判決を受け現地で会見に臨む加藤達也前ソウル支局長=17日、韓国・ソウル(写真:フジサンケイビジネスアイ)

 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉をコラムで傷つけたとして在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(49)に対する判決公判が17日、ソウル中央地裁であり、李東根(イ・ドングン)裁判長はコラムの公益性を認め、無罪判決(求刑懲役1年6月)を言い渡した。

 李裁判長は加藤前支局長のコラム内容について虚偽と認め、「不適切な行為だった」と指摘。その上で「公的な関心事案に関連する名誉毀損(きそん)は言論の自由が優位に立つべきだ」とコラムの公益性を認定した。

 また、李裁判長は「公職者に対する批判は保障されるべきものであり、その公職者の権限が大きければ大きいほど、その保障される程度は広がるべきだ」との判断も示した。

 李裁判長はこの日、韓国外務省から検察を通じて、文書が出されたことを明らかにした。文書は「最近、日韓関係に改善の動きがあり、12月18日が日韓基本条約発効50周年記念日という点も考え、善処を強く求めている日本側の要請を深く考慮する必要がある。参考にしていただきたい」という趣旨の内容。韓国政府が判決直前にこうした文書を出すのは異例だ。

 加藤前支局長のコラムは「朴槿恵大統領が旅客船沈没当日、行方不明に…誰と会っていた?」の見出しで昨年8月3日、産経新聞ウェブサイトに掲載された。

 304人の死者・行方不明者を出したセウォル号沈没事故当日の昨年4月16日、(1)朴大統領の所在が分からなかったとされる7時間がある(2)その間に、朴大統領が元側近の鄭(チョン)ユンフェ氏と会っていたとの噂がある(3)そのような真偽不明の噂が取り沙汰されるほど、朴政権のレームダック(死に体)化は進んでいるようだ-というのが内容。

 右翼団体リーダーらが朴大統領への名誉毀損で加藤前支局長を告発したのを受け、ソウル中央地検は昨年10月、「朴大統領を誹謗(ひぼう)する目的で虚偽事実を広めた」として、情報通信網法における名誉毀損(7年以下の懲役または5000万ウォン=約530万円=以下の罰金)で在宅起訴、昨年11月から公判が進められていた。(ソウル 藤本欣也)


前ソウル支局長無罪 韓国外務省、異例の善処要求
産経新聞 12月18日(金)7時55分配信

 加藤達也前ソウル支局長の在宅起訴問題は日韓の外交懸案だった。このため17日の無罪判決は最近の関係改善の動きを後押しするものだ。「言論の自由」「報道の自由」といった民主主義の価値観共有に向け、韓国が歩み寄る形となった。

 韓国外務省は判決に当たり、検察を通じて裁判所に文書を提出。韓国政府が事実上、裁判所側に「善処」を求めた形で、司法の独立の観点からは異例の対応といえる。これまで韓国政府は加藤前支局長の公判について、「あくまでも司法問題であり、日韓の外交問題ではない」との立場を取ってきただけに、大きな方向転換だ。

 15日には東京で慰安婦問題などを話し合う日韓局長級協議が行われており、韓国政府の今回の文書はその協議を踏まえた対応とみられる。しかし判決直前に要請された「善処」が、実際の判決にどの程度の影響を与えたのかは不明だ。ただ、韓国政府の焦りは十分にうかがえる。

 15日の協議でも、韓国側が年内妥結を求めている慰安婦問題は平行線をたどったとみられており、越年が決定的な情勢。韓国では来年4月に総選挙を控え、政治の季節に突入する。

 また、来年2月下旬以降は島根県の「竹島の日」(2月22日)や三・一独立運動記念日などがあり、慰安婦問題の妥結に向けた事実上のタイムリミットは2月とみられている。

 韓国外交筋は朝鮮日報に対し、「3年半ぶりの首脳会談が行われて最悪を脱した日韓関係だが、靖国神社の事件や産経裁判の結果、再び急に冷え込む可能性もある。今、両国が神経をつかわなければならないのは、さまざまな『地雷』をうまく避けることだ」と指摘していた。(ソウル 藤本欣也)


前ソウル支局長無罪判決 神奈川県内からも歓迎の声
産経新聞 12月18日(金)7時55分配信

 「驚いた」「当然」-。韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉をコラムで傷つけたとして在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(49)にソウル中央地裁が無罪判決を言い渡した17日、県内政界からも、判決を歓迎する声が上がった。

 「意外で驚いた」と判決を聞いた瞬間を振り返ったのは小島健一県議。「懲役1年6月が求刑されていたので、無罪以外の判決だと思っていた。韓国も国際的な批判に耐えきれず、文明国として踏みとどまったのだろう」と評価した。

 一方、鎌倉市の上畠寛弘市議は「判決は当然の結果」と話し、「韓国政府には今回の件を猛省していただき、表現の自由を確実に保障してほしい。検察においては控訴しないことを求めたい」と強調した。

 同市議会では10月、この問題を受け、韓国に対して邦人保護などを求める意見書を賛成多数で可決していた。


前ソウル支局長無罪 判断の理由 重大事故「大統領は公人」
産経新聞 12月18日(金)7時55分配信

 ■出入り禁止の「報復」否定

 【ソウル=桜井紀雄】加藤達也前ソウル支局長に対する判決公判で、李東根(イ・ドングン)裁判長は、韓国の朴槿恵大統領が旅客船沈没事故当日、男性と会っていたとの噂が虚偽かどうかの説明に時間を費やした。

 李裁判長は、会っていたと噂された元側近や知人の証言、携帯電話の記録から噂は虚偽だとする検察側の主張を全面的に認めた。

 名誉毀損(きそん)では、噂を信じるに足る理由があれば、罪に問われない。だが、噂の内容が「男女関係」だとした根拠となるタブロイド紙や、証券筋の情報について、これを裏付けるものではなく、「噂の存在を確認したにすぎない」とし、弁護側の主張を退けた。コラムは虚偽事実を「暗示した」とし、記者経験がありながら確認を怠り、記事化した「不適切」さも指摘した。

 今回、「無罪」と判断した理由は2点に集約される。重大事故当日の行動について、公人中の公人といえる大統領をめぐる報道では、男女関係といえども私的事項だと切り離すことは難しく、「公的関心事」だとみなした。

 次に、検察側が別の報道をめぐる大統領府への出入り禁止措置に対する「報復」だとした誹謗(ひぼう)の目的について、コラムは支持率の低下など「韓国の政治状況」を日本の読者に伝えようとする意図で書かれたと認定。検察側の立証不足を指摘するとともに、「誹謗の目的は認めがたい」との判断を示し、「犯罪事実の証明がないケースに該当する」と断じた。


前支局長「当然の判決」 無罪「予想できなかった」
産経新聞 12月18日(金)7時55分配信

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無罪判決を受けて会見する加藤達也前支局長ら=17日、ソウル(大西正純撮影)(写真:産経新聞)

 【ソウル=水沼啓子】産経新聞の加藤達也前ソウル支局長は17日の公判後、韓国に拠点を置く外国メディアで構成する「ソウル外信記者クラブ」(厳在漢(オム・ジェハン)会長)で記者会見し、「当然の判決であって特別な感慨はない」「韓国の検察において、控訴することなく私を自由の身にすべきだ」と述べた。

 加藤前支局長は「公人中の公人である大統領に関する記事が気に入らないとして起訴するという構図は、近代的民主主義国家の姿としてどうなのか」と韓国政府を批判した。

 会見には韓国メディアの記者も参加した。「無罪判決を予想していたか」との韓国人記者の質問に、加藤前支局長は「事前に予想できなかった」と答えた。

 また、「検察の取り調べの中で理解できなかったことは」という問いには、「この被疑者は絶対に許さないということで、すべての供述を集めるという強い意志を持って取り調べをしているという強い印象を持った」と振り返った。

 「韓国外務省から(判決公判で)善処を求める文書が出されていたが、こうした外交的要素が影響していると思うか」との質問には、「判決に影響したかはわからない」と答えた。会見に同席した弁護士は「文書は(直前に)出されたもので、判決に反映させることは時間的に難しい」との見解を示した。

 加藤前支局長は会見の終盤、「最近の韓国の言論の自由をめぐる状況については、憂慮すべき事態が発生しているのではないかと心配している」と訴えた。


前ソウル支局長無罪 控訴どうなる、検察の次の手は
産経新聞 12月18日(金)7時55分配信

 【ソウル=藤本欣也】ソウル中央地裁の無罪判決に対し、検察は「判決内容を検討して控訴するか否かを決める」と明らかにした。聯合ニュースが報じた。

 控訴期限は1週間。韓国外務省は検察を通じ、判決に当たって日韓関係への配慮を要請する文書を裁判所に出している。検察側がこれをどう評価するかにかかっている。

 ただ、韓国では、加藤前支局長を在宅起訴した当時の政府・検察の責任者が、国家の主要ポストを占めているのが現状でもある。

 昨年10月、在宅起訴を強行したソウル中央地検で検事長を務めていた金秀南(キム・スナム)氏は今月、朴槿恵(パク・クネ)大統領の指名を受けて、検察トップの検察総長に就任した。当時、法相だった黄教安(ファン・ギョアン)氏は現在、首相を務めている。

 こうした状況は、2審を担当する判事にとっても大きな負担になりかねない。

 検察が控訴した場合、2審は来年初めにもソウル高裁で始まり、約半年で結審する可能性がある。


加藤前支局長、3時間立ったまま 毅然、じっと前見つめ
産経新聞 12月18日(金)7時55分配信

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判決公判を前に、ソウル中央地裁に入る加藤達也前ソウル支局長=17日、韓国・ソウル(納冨康撮影)(写真:産経新聞)

 【ソウル=桜井紀雄、森本昌彦】「被告人は無罪」-。ソウル中央地裁で17日に開かれた産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(49)に対する判決公判。李東根(イ・ドングン)裁判長が最後に主文を言い渡した瞬間、加藤前支局長はじっと李裁判長を見すえ、表情を崩すことはなかった。「記事が気に入らないと起訴する構図は、民主主義国家の姿としてどうなのか。今一度考えてもらいたい」。判決後の会見で、加藤前支局長は厳しい表情で訴えた。

                   ◇

 この日の公判は、前回までとは様相が違った。警察当局は機動隊のバス3台を配置し、午後1時25分ごろ、裁判所に到着した加藤前支局長に警察官がぴたりと付いた。裁判所入り口には約20人、法廷内でも10人ほどが警戒に当たった。

 警察当局は昨年11月の初公判で、右翼団体メンバーらが加藤前支局長が乗った車の通行を妨害したり、卵を投げたりするのを許す失態を演じた。その後、厳重な警備態勢が取られたが、最近では再び目立った警備はなりを潜めていた。

 入り口には、メディアのカメラマンら約50人が待ち構えた。法廷前では開廷約2時間前から報道関係者が列を作った。開場と同時に100席余りの傍聴席が埋まり、立ち見も出た。

 韓国では主文を判決冒頭に読み上げるスタイルがよく取られるが、李裁判長は後回しにした。当初1時間以内とみられていた判決文の読み上げも約3時間に及んだ。国際社会が注目するなか、李裁判長が「説明を尽くす」姿勢を示そうとしたともいえる。李裁判長が判決理由を読み上げ始めて約1時間40分が経過したところで、弁護士が加藤前支局長の着席を求めたが認められなかった。加藤前支局長は手を前に組んだまま背筋を伸ばして立ち、じっと前を見ていた。

 主文言い渡しが近づくと、警察官約10人が傍聴席の前に一列に並び、不測の事態に備えた。主文が読み上げられると、報道関係者が連絡のために立ち上がり、静かだった法廷は一気に慌ただしくなった。

 午後6時すぎからソウル市内で行われた記者会見の会場も、複数の警察官が入り口を固めた。韓国内外の記者ら約100人を前に、加藤前支局長は「今回の判決については、受け入れがたい判断が含まれた部分もある」としながらも、「検察はこの結果を受け入れ、私を自由の身にすべきだ」と語った。


前ソウル支局長無罪 「空白7時間」未解決 韓国特別委、大統領調査も視野
産経新聞 12月18日(金)7時55分配信

 【ソウル=藤本欣也】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領への名誉毀損(きそん)に問われた産経新聞の加藤達也前ソウル支局長は17日、無罪判決を言い渡された。加藤前支局長がコラムで問題提起したセウォル号沈没事故当日の朴大統領の「空白の7時間」については、官民合同の特別調査委員会によって調査が行われる予定だ。公判の影響は韓国社会にも広がりを見せている。

 「空白の7時間」とは、304人の死者・行方不明者を出した事故当日の昨年4月16日、朴大統領が事故発生の一報を受けてから対策本部を訪れるまで約7時間にわたり、どこで何をしていたのか不明とされた問題。

 加藤前支局長がコラムでその問題を指摘し、朴大統領が元側近の男性と会っていたとの噂を取り上げた。これに対し、ソウル中央地検は「朴大統領を誹謗(ひぼう)する目的があった」として名誉毀損で加藤前支局長を在宅起訴した。

 公判では、李東根(イ・ドングン)裁判長が元側近の証言などを基に「噂は虚偽である」と認定したものの、「空白の7時間」に関して審理が行われたわけではない。弁護側は事故当日の朴大統領の行動を明らかにするため、大統領府秘書官の証人尋問を申請したが、検察側が反対し認められなかった。

 こうした中で11月23日、セウォル号沈没事故の真相究明に当たる特別調査委の全員委員会が、「大統領府などの事故対応に関連した業務の適正性などに関する案件」を賛成多数で可決。朴大統領への調査も排除しないとしており、「空白の7時間」も調査対象に含まれることになる。

 同案件の可決は特別調査委の野党系委員らが主導したもので、国政の与野党対立が反映された形だ。

 調査では陳述書や資料の提出、聴聞会への出席などを要求できる。しかし与党系委員は「大統領は憲法上、免責特権を有しており、(朴大統領への調査は特別調査委に)認められた範囲を超えている」と強く反発。辞任の構えを見せるなど、調査が円滑に行われるかは不透明となっている。


前ソウル支局長無罪 「言論の自由 保護内」 地裁判決 コラムの公益性認定
産経新聞 12月18日(金)7時55分配信

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主な争点に対する裁判所の判断(写真:産経新聞)

 【ソウル=藤本欣也】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉をコラムで傷つけたとして在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(49)に対する判決公判が17日、ソウル中央地裁であり、李東根(イ・ドングン)裁判長はコラムの公益性を認定し、無罪(求刑懲役1年6月)を言い渡した。

 李裁判長は判決理由で、加藤前支局長がコラムで取り上げた噂の内容を「虚偽」と認め、十分に確認せずに記事化したことは「不適切だった」と指摘。しかし「記事の作成動機が、韓国の政治や社会の関心事を日本人に伝えることにあった」点を考慮すると、「言論の自由を保護する領域内に含まれる」と認定した。

 李裁判長はまた、「公職者への批判は保障されるべきであり、公職者の権限が大きければ大きいほど保障の範囲は広くなる」とし、「公的な関心事をめぐる名誉毀損(きそん)では、言論の自由が優位に立つべきだ」との判断も示した。加藤前支局長は公判後の記者会見で「韓国の検察は控訴することなく、本件を終結させることを希望する」と語った。

 李裁判長は判決公判で、韓国外務省から検察を通じて、文書が提出されたことを明らかにした。文書の趣旨は「最近、日韓関係に改善の動きがあり、12月18日が日韓基本条約発効50周年記念日という点も考え、善処を強く求めている日本側の要請を真摯(しんし)に考慮する必要がある。参考にしていただきたい」というもの。韓国政府が判決直前にこうした文書を出すのは異例だ。

 加藤前支局長のコラムは、昨年8月3日、産経新聞ウェブサイトに掲載された。

 304人の死者・行方不明者を出したセウォル号沈没事故当日の昨年4月16日、(1)朴大統領の所在が分からなかったとされる7時間がある(2)その間に、朴大統領が元側近の鄭(チョン)ユンフェ氏と会っていたとの噂がある-というのが内容。

 ソウル中央地検は昨年10月、「朴大統領を誹謗(ひぼう)する目的で虚偽事実を広めた」として、情報通信網法における名誉毀損で加藤前支局長を在宅起訴、昨年11月から公判が進められていた。


前ソウル支局長無罪 「噂は虚偽」途中で認定 李裁判長、国際社会を意識
産経新聞 12月18日(金)7時55分配信

 李東根(イ・ドングン)裁判長は釜山出身でソウル大法学部卒の49歳。昨年からソウル中央地裁の部長判事を務めている。「ドイツでの量刑に関する理論と実務」などドイツの司法制度に関する著作があり、国際感覚に優れているとされた。17日の判決では「言論の自由は無制限ではない」とも警鐘を鳴らした。

 初公判では、検察・弁護側双方に対し、国家指導者への名誉毀損のケースが外国でどう対応されているのかについて、事例や判例を提示するよう要請。国際社会を十分に意識していることをうかがわせていた。

 李裁判長の訴訟指揮で司法関係者の関心を集めたのは、加藤達也前支局長がコラムで取り上げた噂を「虚偽である」と、3月の公判で認定したことだ。公判途中で裁判長が重要案件の判断を下すのは異例だった。

 加藤前支局長の出国禁止措置が解除されたのは約2週間後。大統領府側が最も気にしていたとみられる噂の真偽を明確にしたことが、韓国政府による解除決定を導く“呼び水”になったとする評価もある。

 李裁判長がその際、今後はコラムの公益性の有無に審理を集中させるよう検察・弁護側双方に指示したことで、弁護側の関係者は「論点が整理され、むしろ弁護側に有利となった」と指摘している。

 今年に入り、李裁判長が「一時体調を崩した」という情報も周辺から聞こえてきた。一般に、判事にとって大統領が絡む案件は荷が重いといわれる。自らの経歴に傷がつきかねないからだ。一方で「国際的にも注目され、自らが下す判決が歴史に残ることも考えただろう」(政府関係者)。

 そして李裁判長が導き出した答えは「『執行猶予付き有罪判決』という当初の大方の予想を覆す」(司法関係者)無罪判決だった。(ソウル 藤本欣也)


前ソウル支局長無罪 朴大統領「沈黙」最後まで 尋問なし…異例の公判
産経新聞 12月18日(金)7時55分配信

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産経新聞前ソウル前支局長をめぐる動き(写真:産経新聞)

 【ソウル=藤本欣也】昨年11月に始まった産経新聞の加藤達也前ソウル支局長のソウル中央地裁における公判は17日、1年以上の時間を費やして幕を閉じた。判決までに10回を数えた公判では、強引な在宅起訴をもとに進められた特異な裁判を象徴するように、さまざまな問題点が浮き彫りになった。

 ◆「あしき前例」回避か

 まず、名誉毀損(きそん)の“被害者”とされた朴槿恵(パク・クネ)大統領自身が加藤前支局長のコラムをどう考えているのか、また加藤前支局長の処罰を望むのかについて最後まで明らかにされなかった。

 そもそも検察は、被害者の意思を明示しないまま名誉毀損での在宅起訴に踏み切った。それが可能だったのは、韓国では法律上、第三者が名誉毀損で告発できるためだ。朴大統領への名誉毀損で加藤前支局長を告発したのは右翼団体のリーダーらだった。日本を含む多くの国は、「被害者本人が告訴しなければ名誉毀損で起訴できない」という親告罪を適用している。

 これに対し、韓国における名誉毀損の特徴は、被害者が「処罰を望まない」という意思を示さない限り、公訴できる点にある。つまり、被害者が処罰を望まない意思を示した場合、公訴自体が無効になる反意思不罰罪を適用している。

 このため弁護側は公判を通じて、朴大統領の意思確認を繰り返し求めた。しかも、「反意思不罰罪が適用されるのは事実上、1審のみ」(司法関係者)で、1審判決後に被害者が「処罰は望まない」と表明しても判決は変わらない。

 検察側は公判で、大統領府の広報首席秘書官が昨年8月、加藤前支局長に対し「民事、刑事上の責任を最後まで問う」と表明したことを、朴大統領の意思と主張。10月の論告求刑公判でも「被害者は強い処罰を求めている」と強調した。

 これに対し、弁護側は「あくまでも大統領府という一機関の見解にすぎない。被害者は大統領府ではなく朴大統領個人」と真っ向から対立。結局、李東根(イ・ドングン)裁判長は大統領府秘書官の証人尋問などを認めず、“被害者”朴大統領の声は封印されたままで終わった。

 「今後、同種のケースで大統領自身が意思表示を求められる“あしき前例”になるのを避けた」(司法関係者)との見方もある。

 ◆朝鮮日報記者は不問

 加藤前支局長は昨年8月3日、産経新聞ウェブサイトに掲載されたコラムで、セウォル号沈没事故当日の昨年4月16日、(1)朴大統領の所在が分からなかったとされる7時間がある(2)その間に、朴大統領が元側近の鄭(チョン)ユンフェ氏と会っていたとの噂がある(3)そんな真偽不明の噂が取り沙汰されるほど、朴政権のレームダック(死に体)化は進んでいるようだ-と指摘した。

 韓国大手紙、朝鮮日報も昨年7月18日付のコラム「大統領をめぐる噂」で、(1)沈没事故当日、7時間にわたり誰も朴大統領に対面報告をしていない(2)世間では「大統領は某所で秘線と一緒にいた」との噂が作られた(3)噂に鄭氏が出てくる-ことを取り上げており、加藤前支局長は同コラムを引用しながら書いた。

 朝鮮日報のコラムを書いた韓国人記者は「自らの記事は大統領の国政運営方式に関する批判であり、加藤氏のコラムとは趣旨が違う」と主張。結局、検察は加藤前支局長だけを名誉毀損で在宅起訴し、朝鮮日報記者は不問に付された。

 これに対し、弁護側は公判で、韓国最大の発行部数を誇る朝鮮日報が噂を取り上げたこと自体、加藤前支局長がその噂を信じるに足る十分な理由であると主張。噂を取り上げた背景などをただすため、朝鮮日報記者の証人申請を行った。

 李裁判長も当初は申請を承認して出廷を求めたが、同記者が業務上などの理由で出廷を拒み続けると、承認を取り消し、同記者の証人尋問は実現しなかった。

 韓国メディア関係者は「政権側は保守系最大手紙を敵に回したくなかったはずだ」と指摘している。

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