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2015年12月12日 (土)

フランス・パリで多発テロ、130人が死亡・55

フランスの首都パリで13日夜(日本時間14日未明)、飲食店や劇場、サッカー競技場など複数の地点で、銃撃や爆発などがおきた。劇場では観客らが人質になったと伝えられる。オランド仏大統領は同夜、テレビ演説で「前例のないテロが起きた」と断定し、国内に非常事態を宣言した。

フランス治安当局の発表では、この同時テロで129人が死亡した。
※その後、死者は130人となった。

ロイター通信などによると、週末を過ごす客でにぎわう13日夜、パリ10区のレストランと近くの劇場で銃撃が起きた。目撃者の証言では、劇場内で60人程度の観客らが人質になった。劇場内からは、散発的な銃声が聞こえているという。

また、ドイツとフランスの親善試合が行われたサッカー競技場では、少なくとも2回の爆発が起きた。自爆テロとみられており、犯人とみられる2人を含む35人程度が死亡したもよう。

オランド大統領は、「われわれは結束し、断固戦う」と国民に訴えた。非常事態の宣言にともない、フランスと周辺国の国境が閉鎖された。

フランス国内では、今年1月、イスラム過激派により週刊紙本社が銃撃されるテロ事件が起き、計17人が死亡した。

オバマ米大統領は、ホワイトハウスで記者団に対し、「民間人を恐怖に陥れる非道な企てだ」と強く非難した。

※以上、産經新聞の報道による。

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リンク:極右伸びず、有権者が台頭に危機感…仏地方選 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トランプの「切り札」人種カード - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:フランス極右、地方議会選で敗退 得票数は増えたが反対票も増え - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<フランス>与党が国民戦線初の州議会第1党獲得を阻止 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:仏地方選、第2回投票で極右政党が失速 主要地域の首位逃す - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:イギリスは「テロとの百年戦争」の最中にある - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ISのタンクローリー攻撃にやっと踏み切った米国の苦しい裏事情 - 速報:Yahoo!ニュース.
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リンク:<米国>反イスラムの嵐 トランプ氏発言、嫌悪増幅 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<シリア和平会議>14日にパリで 15日には米露で協議 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<IS>偽造旅券精巧に 識別困難、米警戒強める - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

極右伸びず、有権者が台頭に危機感…仏地方選
読売新聞 12月14日(月)12時23分配信

 【パリ=本間圭一】フランスの広域行政にあたる地域圏議会選は13日、決選投票が行われた。

 内務省の中間集計(開票率98%)によると、6日の第1回投票で最多の票を得た極右政党・国民戦線は、いずれの選挙区でも、事実上の首長となる議長を選出できる第1党とはならなかった。

 11月のパリ同時テロを受け、仏国内では移民の脅威などを強調する国民戦線が支持を伸ばしていた。第1回投票の結果を受け、与野党はそろって国民戦線の脅威を訴え、極右勢力の台頭を抑えた形となったが、国民戦線は議席総数を改選前よりも大きく伸ばした。

 中間集計によると、仏本土の13選挙区のうち、得票で第1党となったのは、最大野党・共和党が中心の右派連合が7選挙区、与党・社会党が中心の左派連合が5選挙区だった。1選挙区では地域政治連合が第1党となった。


トランプの「切り札」人種カード
Wedge 12月14日(月)12時2分配信

 今回のテーマは、「トランプ候補のコミュニケーションスタイルとモチベーションの高め方」です。共和党候補者指名争いで単独首位を走るドナルド・トランプ候補のコミュニケーションと、モチベーション向上の仕方には特徴があります。本稿では、まず同候補の本当のメッセージを明らかにし、次にコミュニケーションスタイルとモチベーションの高め方について分析します。そのうえで、トランプ攻略法を考え、今後の展開について触れてみます。

実験国家アメリカ支える寛容の精神

本当のメッセージ
 トランプ候補が有権者に発信しているメッセージを、氷山のモデルを使って説明しましょう(図表1)。同候補は集会で、「再びアメリカを偉大な国にする」というメッセージを支持者に必ず送ります。アメリカとメキシコとの国境に壁を作り不法移民を入国させない、壁の費用はメキシコ政府に支払わせる、国内の約1100万人の不法移民を国外に追放する、と主張しています。その際、不法移民に犯罪者、強姦者及び麻薬の売買人のレッテルを張り、アメリカを低落させたのは彼らだというメッセージを発信しているのです。しかも、不法移民は職を奪い、愛国心のある退役軍人よりも好い待遇を受けていると持論を展開するのです。

 不法移民に加えて、トランプ候補はシリア難民に対しても強硬な発言を繰り返します。宗教を持ち出してイスラム教徒のみならず、キリスト教徒のシリア難民までも受け入れ反対の立場をとっているのです。パリ同時テロ事件を好機と見た同候補は、良識のあるイスラム教徒も含めてテロリストとして一緒くたに扱い、彼らに対する警戒を怠るなと注意を喚起して、警戒心を煽っているのです。

 宗教と休日に関して、トランプ候補は集会で支持者にこう訴えます。

 「メリー・クリスマスと言おう」

 周知の通り、アメリカではキリスト教以外の宗教を持つ人々に配慮して、「ハッピー・ホリデー」と言います。しかし、同候補はそれを否定し、再び「メリー・クリスマス」に戻そうと支持者に呼びかけているのです。

 トランプ陣営のスローガンである「再びアメリカを偉大な国にする」は、氷山の表面に現れたメッセージに過ぎません。深層部を観察すると、同陣営の標的となっている不法移民及びシリア難民やイスラム教徒に対するステレオタイプ(固定観念)並びに偏見が存在し、「アメリカ国内から人種や宗教の多様性を排除しよう」という隠されたメッセージが見えてきます。実はトランプ候補が実際に発信しているメッセージは、「再び多様性がなかった偉大な国にする」です。さらに一歩踏み込んで核心を突いてしまえば、「再び白人が優勢を保っていた偉大な国にする」と言えるでしょう。筆者は、これがトランプ候補の本当のメッセージだと捉えています。

 米CNNテレビの世論調査(2015年11月27日―12月1日実施)によれば、学歴が高卒以下で、登録した共和党支持者及び同党に傾いている無党派層の支持率は、トランプ候補が46%で、2位のテッド・クルーズ上院議員(共和党・テキサス州)の12%を大きく引き離しています。上で述べた本当のメッセージは、トランプ陣営の支持基盤である白人男性で高卒以下の低所得者層に、特に浸透しているのです。

トランプ候補の特徴
 トランプ候補の武器となっているコミュニケーションスタイルの特徴を整理してみましょう(図表2)。同候補はオバマ大統領やヒラリー・クリントン元国務長官と異なり、支持者に平易な言葉を使います。例えば、職業政治家を「おろか者」で「無能」だと呼び、メディア関係者を「不正直」だと攻撃します。

 これに加えて、トランプ候補は複雑な問題を簡潔明瞭に説明するのです。外交・軍事問題に関して、非職業政治家のトランプ候補はライバルのマルコ・ルビオ上院議員(共和党・フロリダ州)ほど専門知識が豊富ではありません。しかし、同候補は、オバマ大統領はイラクやアフガニスタンから米軍をいつまでに撤退させると宣言をして、敵に有益な情報を与えてしまったと主張するのです。非高学歴の有権者でも理解できる議論をする点も、同候補の特徴として看過することができません。

 トランプ候補の表情も分析してみましょう。同候補の表情は極めて豊かです。職業政治家及びメディア関係者といったエスタブリッシュメント(支配層)を批判するときにみせる怒りの表情、支持者に感謝を述べる際に浮かべる笑顔、国境に壁を作ると持論を曲げないときの自信ありげな表情など、メリハリのある生き生きとした表情を表出するのです。

 トランプ候補のジェスチャーにも特徴があります。両手と両腕を左右に大きく開く動作は、鷲が翼を広げる姿を連想させ、ダイナミック(動的)に映るのです。しかも、同候補は自信に満ちた表情と態度を見せながら、その動作を同時に行うことができるのです。

 一方、当初本命視されていたジェブ・ブッシュ候補(共和党・フロリダ州元知事)は、共和党候補テレビ討論会で見ることができるように、主張した後に頭を左右に振る癖があります。その動作が、自信のない「弱いリーダー」というメッセージを視聴者に送ってしまったのです。

 トランプ候補の特徴をもう1点挙げてみましょう。演説の際、プロンプターを使用しない点です。職業政治家は、プロンプターを効果的に使いながら意図的にコントロールされたメッセージを送ります。プロンプターは、職業政治家のシンボルなのです。ある集会で、同候補がプロンプターの使用を禁止しようと提案すると、会場は拍手喝采となったのです。

 集会の度に、トランプ候補はスーツの内ポケットから世論調査結果をまとめた紙と、要点を整理したメモを取り出して演説を始めます。そのスタイルが職業政治家のイメージとかけ離れているため、支持者は同候補が本心を語る「本物の候補」であるという印象を持っているのです。

恐怖と夢の組み合わせ
 次に、トランプ候補のモチベーションの高め方について説明をしましょう(図表3)。

 結論から言えば、同候補は恐怖と夢や希望を組み合わせて支持者のモチベーションを向上させています。例えば、サンフランシスコでメキシコからの不法移民によって殺害された女性のストーリーを語るのです。シリア難民に関しては、女性や子供よりも若い男性が多いと指摘したうえで、入国後、彼らがテロを起こす可能性について示唆することよって恐怖に訴えるのです。トランプ候補は、演説の中で不法移民、シリア難民及びイスラム教徒をスケープゴート(身代わり)として登場させ、「人種のカード」を切りながら支持者の恐怖心を煽る手法をとっているのです。同候補にとって、人種のカードは支持率を高める「切り札」(英語の名刺「トランプ」の意味)なのです。

 不法移民、シリア難民及びイスラム教徒と国内の安全保障問題を結びつけたトランプ陣営の選挙戦略は、かなり効果を上げています。前で紹介した米CNNテレビの同世論調査によれば、トランプ候補は、経済や財政のみならず、過激派組織「イスラム国」(IS)と外交政策においても、最も信頼のある共和党候補になりました。

 争点において有権者の信頼を勝ち取ると、今度はイスラム教徒のアメリカへの入国を全面的に禁止するというより強硬な政策を発表したのです。発表と同時にアメリカ国内外から批判の声が上がりましたが、トランプ候補の支持者はその政策を歓迎しています。というのは、支持者の視点から見ると、トランプ候補はテロを起こす可能性のあるシリア難民やイスラム教徒から守ってくれる「頼りになる人(英語の名詞「トランプ」の別の意味)」なのです。

 モチベーションの高め方に関して、トランプ候補の演説の構成にも注意を払ってみましょう。同候補は、支持者の恐怖を最大限に煽った後で、最後に例のスローガンである「再びアメリカを偉大な国にする」と訴え、夢と希望を与えて演説を終了するのです。支持者は「再び白人が優勢を保っていた偉大な国に戻る」という本当のメッセージに夢と希望を抱き、彼らのモチベーションは最高のレベルまでに達するのです。「恐怖と夢」ないし「恐怖と希望」を組み合わせたトランプ陣営の選挙戦略が、支持者の心をつかみ支持拡大につながっているのです。

トランプ攻略法
 これまでのところ、共和党候補はトランプ候補に対処できていないことは明らかです。トランプ候補は、浮上してくるライバル候補を徹底的に叩きます。しかし、同候補が攻撃をしている真の標的は個々の候補者ではなく、「職業政治家」「インサイダー」「エスタブリッシュメント」なのです。

 他方、共和党候補は、トランプ候補を狙い撃ちにしてネガティブキャンペーンを打ちました。第2回共和党テレビ討論会において、ライバル候補たちは同候補の大統領としての資質を突いたのです。ところが、どの戦略をとっても効果が上がりません。同候補が自滅する以外に、まったく打つ手はないという状況になっていたのです。トランプ陣営にとって有利な状況であったのにもかかわらず、トランプ候補は前で述べたイスラム教徒入国全面禁止を求める声明を出したのです。

 その狙いはどこにあるのでしょうか。一言で言えば、キリスト教右派の票の獲得です。イスラム教徒に好感を抱いていない中西部アイオワ州と南部のキリスト教右派の票を狙ったのです。キリスト教右派を支持基盤とするクルーズ陣営とカーソン陣営を切り崩し、両陣営の票を奪い取る意図があるのです。トランプ候補の支持率(36%)に、クルーズ上院議員と元脳神経外科医ベン・カーソン候補のそれぞれの支持率である16%と14%を合わせると66%になり、同候補は過半数を占めることができるのです。

 では、トランプ候補を追う共和党候補は、同候補に対してどのような対策を講じるべきでしょうか。筆者は、メッセージと攻める対象を変える必要があると考えています。トランプ候補を攻撃するのではなく、同候補の周りに吹き荒れる「反職業政治家」「反インサイダー」「反エスタブリッシュメント」の風に焦点を当てて、その勢いを弱めるメッセージを打つことが急務なのです。具体的に述べますと、以下のようなメッセージを発信するべきでしょう。

 1 職業政治家こそ大統領としての資格があり信頼できる

 2 アウトサイダーではなくインサイダーのプロに政治を任せた方が良い結   果を生む

 3 エスタブリッシュメントが政治の行き詰まりを改善する

 筆者は、1と2の戦略から取りかかることを薦めます。というのは、3はハードルが高いからです。非職業政治家のトランプ候補を標的にした従来のメッセージではなく、職業政治家に対する認識を変え好感度を高めるメッセージの発信が、共和党候補にとって喫緊の課題です。

今後の展開
 トランプ候補がイスラム教徒入国禁止の声明を出した12月7日を挟んで行われた米CBSテレビとニューヨーク・タイムズ紙による共同世論調査(12月4日―同月8日実施)によれば、同候補の支持率は35%で首位を維持し、声明前と変化はありません。2位は16%の支持率を得たクルーズ上院議員で、3位は13%のカーソン候補です。トランプ候補の支持率は10月のそれと比較すると上昇しており、同候補を守る反職業政治家の風は、反シリア難民や反イスラム教徒を巻き込み、さらに風力を増していると言えます。アメリカ国内外からの同候補への批判は、支持者の団結力と熱意を高め、「我々(支持者)対彼ら(シリア難民・イスラム教徒)」という対立の構図を深めました。

 今後、トランプ陣営は、支持層が重なるクルーズ陣営とカーソン陣営の票を奪う選挙戦略を本格的に展開していくでしょう。それが、トランプ候補の共和党候補者指名獲得を現実にするからです。


フランス極右、地方議会選で敗退 得票数は増えたが反対票も増え
BBC News 12月14日(月)11時1分配信

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フランス極右、地方議会選で敗退 得票数は増えたが反対票も増え

フランスで13日、地方議会選の決選投票が行われ、極右「国民戦線」はすべての地方圏で敗退した。国民戦線は6日の第一次投票では、13地方圏のうち6カ所で首位に立っていた。今回の選挙は11月13日のパリ連続襲撃事件以降、初の全国一斉選挙だった。

今回の選挙は、13の地方圏で地方議会の議長と議員を選ぶもの。14日朝に開票率98%で内務省が発表したところによると、国民戦線は第一次投票より得票数を602万票から680万票以上に伸ばしたが、得票率は27.73%から27.36%に微減した。

一方で、中道右派の共和党は得票率を26.65% から40.63%に、社会党は23.12%から29.14%にそれぞれ伸ばした。

投票者数は2260万人から2620万人に増えた。

フランスの地方議会は、地方の運輸・教育・経済発展政策について大きな権限をもつ。

13地方圏のうち共和党が7カ所、社会党が5カ所で勝利した。20年近く社会党が地元議会を抑えていたパリで、共和党が勝利したのが大きな番狂わせの一つだ。

国民戦線のマリーヌ・ル・ペン党首は敗北を認めた上で、戦い続けると約束。国民戦線を排除するために主要政党が協力し合ったせいだと批判し、自分たちは「嘘と情報操作による実に不当な形で」与えられるべき地位を奪われたと述べた。

仏地方議会選一次投票、極右「国民戦線」トップに

フランスの極右、有権者の不満活用 しかし大統領選は

ル・ペン党首は北部のノール・パ・ド・カレー・ピカルディーで出馬。めいのマリオン・マルシャル・ル・ペン氏は南部プロバンス・アルプス・コートダジュールで出馬した。2人とも一次投票では40%以上を得票したが、両選挙区で社会党候補が対抗票の分散を避けるために撤退し、共和党候補に票が集まるよう対抗措置をとった。

ル・ペン党首の得票率は約42.2%、共和党候補のグザビエ・ベルトラン氏は57.8%だった。

ベルトラン氏は、「勇気と結束がいかに大事か」フランス国民は今回学び、「国民戦線の前進をここで食い止めた」と勝利の意義を強調した。

一方でバルス首相(社会党)は慎重で、「極右がもたらす危険はなくなったわけではない。安心とは程遠い」と警告している。

共和党を率いるサルコジ氏は、安全保障や失業、欧州連合(EU)に対する不満感など「フランス人が心配している課題について、じっくり議論」すべき時だと述べた。

今回の選挙結果がマリーヌ・ル・ペン党首にとって個人的な大打撃だと言うのは隠しようがない。

地域圏の行政を動かす機会を失い、自分たちの党は本気で政治に取り組んでいると世界に示す機会を失ったのだ。国民戦線がいかに強力に支持を集めようとも、権力の座の入り口はぴったりと閉ざされたままだと、あらためて思い知らされた形だ。

けれどもこれはある意味で、彼女の望むところだ。

なぜならフランスでは結局なにも変わっていないからだ。2大政党が引き続き自分たちでごちそうを分け合っているだけなのだ(しかも今回はわざと、彼女の取り分も横取りしてまで)。

その一方で失業率は上がり、テロは横行し、暗く反抗的な空気は広がり続ける。

マリーヌが権力を握る可能性は限られているかもしれない。しかし状況に不平や不満を抱く人の数が増え続けるフランスでは、彼女の求心力は衰えを知らない。

フランス人はホッとした時に「ouf(ふう)」と言う。しかしそれは同時に、腹に一発くらった時に漏れる音でもあるのだ。

(英語記事 French far right National Front 'routed' in key vote)


<フランス>与党が国民戦線初の州議会第1党獲得を阻止
毎日新聞 12月14日(月)10時26分配信

 【パリ賀有勇】フランスで州(地域圏)議会選挙(比例代表2回投票制)の第2回投票が13日行われ、第1回投票で得票率首位となった「反移民」を掲げる極右政党、国民戦線(FN)は、本土13州の全てで第1党を逃した。オランド大統領(61)の国政与党・社会党が2州での出馬をやめ、共和党に票を流すことでFN初の州議会の第1党獲得を阻止した。

 内務省の集計(開票率98%)によると、得票率は、サルコジ前大統領(60)の共和党を中心とする右派連合約41%▽社会党を中心とする左派連合約29%▽FN約27%--だった。コルシカ島を除く本土12州のうち、右派連合が7州、左派連合が5州で第1党となった。第1党になると、議席が優先配分されるほか、州の首長にあたる議長を出せる。

 13日午後5時(日本時間14日午前1時)現在の投票率は50・5%で、第1回投票の同時点よりも約7・5ポイント上昇した。

 パリ同時多発テロを受けて国民の不安が高まったことを受け「治安強化」を訴えたFNは第1回投票で優勢に戦いを進めた。特に、マリーヌ・ルペン党首(47)が出馬した北部の州と、めいのマリオン・マレシャルルペン氏(26)が出馬した南東部の州ではそれぞれ41%を得票し首位に立った。

 勝算がないとみた社会党は両選挙区で第2回投票への不出馬を表明。共和党への投票を呼びかけ、共和党が第1党となった。


仏地方選、第2回投票で極右政党が失速 主要地域の首位逃す
CNN.co.jp 12月14日(月)10時13分配信

(CNN) フランスで13日、地域圏議会選挙の第2回投票が実施された。同日夜までの発表によると、第1回投票で躍進した極右・国民戦線(FN)は主要な地域圏で第1党を逃す結果となった。

FNのルペン党首が立候補していた北部のノール・パ・ド・カレー・ピカルディ地域圏では、中道右派連合が54.57%の票を獲得。FNの得票率は45.43%にとどまった。同地域圏はベルギーとの国境に近く、英仏海峡に面した位置にある。

ルペン党首のめい、マリオン・マレシャルルペン氏が立った南部プロバンス・アルプ・コートダジュール地域圏でも、ライバルのクリスティアン・エストロジ氏が優勢となっている。

地域圏議会選は、パリ同時多発テロ事件を受けた非常事態宣言下で初の選挙となった。FNはこれまで地域圏議会選を制したことがなかったが、今回は国内に広まる不安感を背景に移民排斥などを訴えて大躍進。6日の第1回投票では、本土13地域圏のうち6地域圏で首位、全国得票率でもトップに立っていた。

第1回投票で全国3番手となったオランド大統領の中道左派・社会党はFNの勝利を阻止するため、2つの地域圏で撤退を決断。サルコジ前大統領が率いる2位の中道右派・共和党に票を集中させるよう、支持者らに呼び掛けていた。


イギリスは「テロとの百年戦争」の最中にある
東洋経済オンライン 12月14日(月)8時25分配信

 130人以上が犠牲になったパリでのテロ事件から1カ月が経った。私が住む英国は今や、米仏露と並んで、最もイスラム過激派のテロの脅威にさらされている。しかし、この国には長年テロと共存してきた歴史があり、テロに対処する知恵と組織がある。

 私が邦銀の駐在員としてロンドンに赴任したのは1988年2月である。当時、英国は北アイルランドの独立を目指すIRA(アイルランド共和国軍)によるテロとの戦いの真っ最中だった。

 1917年の創設以来、一貫して武装闘争を行ってきたIRAは、人員と規模を拡大し、北アイルランドのプロテスタント系(英国系)組織や同地に駐留する英軍や警察を襲撃し、英国本土にも攻撃を加えるようになった。

 1984年10月にはサッチャー首相を標的に保守党の党大会が開かれていたブライトンのホテルを爆破し、5人を殺害した。

■ テロで命を落としかけたことも

 私が赴任した頃も、ケント州の海兵隊の兵舎が爆破され22人が死んだとか、ウェンブリーでバスが爆破され、兵士が1人死んだとか、サセックス州で対IRA強硬派の保守党の国会議員が車に仕掛けられた爆弾で殺されたといった事件が日常茶飯事だった。

 私自身も爆弾テロで死にかけたことがある。1992年4月10日、金融街シティのビルの9階にある邦銀のオフィスで残業をしていたとき、そばの路上でIRAが500kgほどの爆弾を爆発させ、衝撃でビルが倒れかけた。粉々に砕け散った分厚い窓ガラスの破片で負傷し、今もそのときに縫った傷跡が右手首や左ひじに残っている。このテロで数十人が負傷し、3人の死者のうち1人は勤務先の銀行の運転手の15歳の娘だった。もし爆弾の量が倍だったらビルは倒れ、私は今頃この世にいなかった。

 この前後から、イスラム過激派のテロも始まった。1988年12月22日に銀行のオフィスに出勤すると、空気が異様に重苦しく張りつめていた。前夜、パンナムのジャンボ機が爆破されてスコットランドのロッカビーに墜落し、亡くなった259人の乗客・乗員の中に、勤務先の銀行から英国の経営大学院に派遣されていた26歳の日本人行員が含まれていたのだ。犯人はリビアの情報機関に所属する2人の男だった。

 2005年7月7日には、ロンドン中心街にある3つの地下鉄駅と1台のバスの中で、アルカイダによる自爆テロが起き、4人の犯人を含む56人が死亡した。シティの銀行で働いている家内は、幸いテロには巻き込まれなかったが、交通が完全に麻痺したため、25kmの道のりを約6時間かけて歩いて帰って来た。

■ 不屈の「ジョンブル魂」

 英国人たちは、人が多く集まる場所や、テロの標的になりそうな目立つ施設(証券取引所、中央銀行、高層ビル、米国大使館など)にはなるべく近づかないようにしている。繁華街に行くのは金曜日や週末の夜を避ける。持ち主不明の鞄などがあれば、すぐにその場所の管理者や警察に伝える(日本では持ち物を放置したままトイレに行ったりする「起き鞄」という習慣があるが、世界でこれをやるのは日本人だけだ)。

 また交通機関が麻痺したときのために、スニーカーとデイパックで通勤する人も多い。それから中東・アフリカへの渡航経験が多い作家の曽野綾子さんも言っているが、周囲の人の数が減ったり、不穏な気配を感じたら、何も考えずに近くの建物の中に入る。理由を探してうろうろしたりすると、流れ弾に当たったりするからだ。

 ただ英国人たちを見ていると、テロを怖がっている人はほとんどいない。交通事故よりはるかに確率は低いので、遭ったら遭ったで仕方がないと思っている。下手に怖がったりすれば、テロリストの思うつぼなので、危なそうな場所にも用事があれば堂々と出かけて行く。このあたりは英国伝統の不屈の“ジョンブル魂”である。

 個人で1つ大きな注意を払うことができるのは、飛行機選びだ。今でいえば米、英、仏、露などの飛行機は常にテロの危険性があるので、避けた方が無難である。

 去る8月にも、南アフリカ発の英国航空機の車輪収納スペースに2人の密航者が忍び込み、ロンドンに到着したときには1人が死亡、もう1人が重体になっていた。密航者が入れるくらいだから、爆弾を仕掛ける隙は十分ある。

 イスラム過激派から最も狙われる航空会社はイスラエルの国営エル・アル航空だが、過去テロに遭ったという話は聞かない。同社は、他の航空会社がX線検査で済ませる乗客のスーツケースをすべて開け、中身を1つ1つチェックする。そして「なんの目的でイスラエルに行くのか?」「パスポートにアラブの国の入国スタンプがあるが、何をしに行ったのか?」「ロンドンのどこに住んでいるのか?」「航空券の発券日が10日前だが、なぜ最近になって買ったのか?」「アラブ人の友人はいるか?」等々、30分くらい執拗に訊かれる。

 出発ラウンジの入り口でも、同様の検査と質問が再びあり、前のときと違う答えをすると、別室に連れて行かれる。もちろんアラブ系の名前の乗客に対するチェックは一段と厳しい。

 機内には私服でがっちりした体格の「エアマーシャル」(武装保安員)が乗っていて、拳銃などを入れたスポーツバッグを膝の上に載せ、客室全体が見える座席にすわっている。

 航空機ファイナンスの専門家に訊くと、同じ機種でもエル・アル航空の飛行機が一番値段が高いそうである。貨物室は爆発があっても耐えられるように装甲が施され、誘導ミサイル欺瞞装置などを備えているからだという。

 2001年9月に米国で起きた同時多発テロの後、世界中の航空会社がエル・アル航空の門を叩き、テロ防止のノウハウを学んだと聞く。

■ イギリスの情報機関、SISとMI5

 個人でできるテロ対策は多くなく、テロ防止活動の主体はどの国でも政府が担うべきものである。英国は20世紀初頭から新興国ドイツの軍事力に対抗しようと諜報活動に力を入れ、「007」の映画ができるほど伝統がある。

 諜報活動を行っているのは、外相管轄下の秘密情報部(略称SIS、旧MI6)と、内務相管轄下の情報保安部(MI5)である。前者は2,000人を超える職員を擁し、海外での諜報活動を担い、後者は約4000人の職員を擁し、スコットランド・ヤード(ロンドン警視庁)等と連携して国内のテロ対策に当たっている。

 日本には内閣情報調査室や公安調査庁があり、外務省内に国際テロ情報収集ユニットも発足したが、組織は脆弱かつ役人的で、アラブ人をスパイにリクルートするなど、ダイナミックな諜報活動を行っている英国の機関とは比べものにならない。

 しかし、SISやMI5もイスラム過激派対策では出遅れ、2005年7月のロンドン地下鉄・バス同時テロ事件を許した苦い過去がある。これは英国の諜報活動が伝統的に旧ソ連とIRA対策に重点を置いていたためだ。また世界中から人、モノ、金、情報が集まるようにして、そこから派生する経済活動で食べていく国のスタイルも裏目に出た。

 そうした環境を作るために言論や宗教活動に寛容で、ロンドン市内のモスクでアブ・ハムザなどイスラム過激派の説教師が「米国人を殺せ、ユダヤ人を殺せ、英国人を殺せ。戦って死ねば天国に行ける」と説教し、若者たちを続々と海外のテロ組織に送り出しているのを黙認していたのである。

 2005年7月のテロ以降、英国政府はSISやMI5の要員を増強してイスラム過激派対策に本腰を入れ、この半年だけでも7件のテロを未然防止している(なおアブ・ハムザは、2004年に逮捕された後米国に引き渡され、オレゴン州に戦闘員訓練キャンプを設置しようとした等11の罪で終身刑になった)。

■ テロ撲滅には何が必要か? 

 イスラムの教義に反するただのテロリスト集団であるイスラム国が滅ぼされるべきは当然だが、たとえ彼らを滅ぼしても、テロリストは次から次に現れるだろう。イスラム教徒のアラブ人がテロを引き起こすのは、長年欧米に裏切られた歴史や、米国の中東政策におけるダブルスタンダードへの憤りがあるからだ(例えば、シリア政府による市街地爆撃を非人道的と非難しながらヨルダンの非戦闘員に対するイスラエルの攻撃を支持するとか、核兵器の保有をイスラエルに認めるがイランには認めない等)。

 今、英国ではIRAのテロはなくなった。それは英国と、IRAを含むアイルランド側の話し合いが1990年代に進展し、1998年に和平合意が成立したからだ。これと同様に、欧米とイスラム教徒アラブ人の対話がない限り、テロの問題は解決しない。

 また雇用における人種差別とそれがもたらす貧困がテロリストの温床になっている。

 英国でも、アラブ系やイスラム教徒に限らず、有色人種に対する雇用差別は現実問題として存在する。白人の失業率は5パーセント程度だが、アフリカ系、バングラデシュ系、パキスタン系の失業率は15~20パーセントに達する。

 有色人種は雇用で冷遇されるので、ユダヤ人、インド人、アラブ人などで優秀な人々は医師、看護師、会計士、IT関係など、手に職をつける。我が家の近所の病院も医師の多くはインド系とユダヤ系だ。また小学校で20×20までの暗算を習うインド人は数字に強く、郵便局の職員の多くを占める。それができない人々は、下働きや非正規雇用に甘んじるか、失業するしかない。

こうした差別を是正するための雇用制度改革や、職業教育支援が必要である(なお英国社会の仕組みや、世界各地の実情・取材の模様等を最新刊の『世界をこの目で』に書いたので、ご一読頂ければ幸いである)。


ISのタンクローリー攻撃にやっと踏み切った米国の苦しい裏事情
ダイヤモンド・オンライン 12月14日(月)8時0分配信

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米軍主導の有志連合によるシリアのIS支配地域空爆 Photo:Abaca/Aflo

 自称「イスラム国」(IS)の最大の資金源は支配地で出る石油の密売だ。そのルートを断つのは簡単で、砂漠を走るタンクローリーやドラム缶を積んだ大型トラックを戦闘機、攻撃機の機銃掃討で壊せばよい。

 米国防総省は11月13日に起きたパリでの同時多発テロ事件後の11月23日、「米軍機が11月15日と21~22日にシリア東部と北部ではじめて石油輸送トラックを攻撃、399輌を破壊し、ISの資金源に大打撃を与えた」と発表した。今回が「はじめて」というのは驚きだ。

 米軍は昨年9月23日から1年以上もシリア領内のIS拠点に航空攻撃を加えてきたのに、ISを弱らせるのにもっとも容易で有効なタンクローリーの破壊はこれまでしていなかったのだ。ISの勢力が意外に衰えなかった主因は多分これだ。シリアを巡る米国、トルコ、ロシアなどの複雑怪奇な関係をこの問題は象徴している(シリア内戦の経緯については11月25日配信の本欄を御参照ください)。

 米国財務省の推計では、ISは昨年毎月4000万ドル(約50億円・年間で約600億円)の石油密売収入を得ていると見られている。この他の資金源としては支配地域住民からの徴税が年に数億ドル(数100億円)、身代金が年に2000万ドルないし4500万ドル(約25億円~55億円)、外国からの寄付が年に5000万ドル(約60億円)以上とされ「史上最も裕福なテロ集団」と言われている。

 だが、アラブ諸国の富豪の寄付は減り、身代金収入も一時的で不安定、税収も支配地からの国外難民・国内避難者の大量流出で減少している様子で、石油密売の収入がIS資金源の過半を占めている。米国財務省は、イラクが旧フセイン政権時代に経済制裁をかわしてトルコ経由で石油を密売し、密売システムが確立した、としている。

 米軍は11月15日からタンクローリーなどの攻撃をはじめて行い、その作戦を“Operation Tidal Wave II”(巨浪作戦2号)と名付けた。第2次大戦中の1943年8月1日、ドイツの第1の石油供給源だった同盟国ルーマニアのプロエシュチ製油所を、リビアのベンガジから発進した米軍のB24爆撃機177機が襲った大作戦“Operation Tidal Wave”にちなんだものだ。実はこの作戦では54機のB24を失ったが製油所に対する効果は一時的で、すぐ復旧した。だが、米空軍では勇壮な大作戦として伝説化されていて、その名を継いだところにIS撃滅への米軍の気負いが示されている。

● これまでの米国のシリア空爆は 「警備員が裏口を開けておいた」ような形

 今回の攻撃はパリでの同時多発テロ事件の2日後の11月15日に行われ、シリア東部のアブカマル(イラク国境の西約10km)付近でタンクローリー116台を破壊、さらに21日から22日にかけてシリア北東部ハサカ(トルコ国境の南約100km)などで283台を破壊した。

 有志連合司令部の報道官S・H・ウォーレン米陸軍大佐は「ISの収入の半分以上が石油の売り上げで、1日平均100万ドル(約1.2億円)だ。一連の航空攻撃でISに大打撃を与えた」と戦果を誇った。破壊した約400台以外に、残ったタンクローリーが600台ほどあるとしても、空から丸見えの砂漠の道路をタンクローリーで走ったり、石油積み込みを待って駐車場に並ぶのは今後は極めて危険になる。密輸トラックの運転手は「命あっての物種」で、ISによる石油密売が激減するのは確かだろう。

 だが、米軍がその攻撃の効果を強調すればするほど「なぜこれまでそれをやらなかったのか」との疑問が生じる。

 私は昨年9月に米軍などがシリア領内のIS拠点の航空攻撃を始めた際、「タンクローリーを壊すのは容易で、それをすればISの資金源の大半を断てる。他のゲリラと異なり地元に深く根を下ろしていないISは衰弱する」と説いていた。誰が考えてもきわめて簡単で有効な戦術だから、米軍などがとっくにやっているはず、と思っていたが、今回がはじめて、と知って驚いた。まるで銀行の警備員が裏口を開けておいたような形だ。米国などが1年以上航空攻撃を続けても“イスラム国”が衰弱しなかったわけがやっとわかった。

 それをしなかった理由として米国防総省当局者は「民間人であるトラック運転手を死傷させるおそれがあったため」と説明し、「今回は事前にビラを撒いて警告した」とも言うが、ISの“首都”ラッカなどの攻撃でも住民に多くの死傷者が出ているし、戦時に石油を運ぶトラックの運転手は、潜水艦に狙われやすいタンカーなど商船の船員に似ており、都市の住民のような純粋な民間人とは異なる。

 米国などがタンクローリー攻撃を控えた理由としては、

 (1)以前からシリアのIS拠点攻撃を行っていた米国、豪州、カナダおよび親米派のイスラム教スンニ派諸国(トルコ、ヨルダン、サウジアラビアなど)は「アサド政権打倒」を唱えていたから、アルカイダに属する「ヌスラ戦線」とならぶシリアの二大反政府勢力の主体であるISの命脈を本気で断とうとはせず、目こぼしをしていたのか。

 (2)ISの石油密売先は米財務省が言うようにもっぱらトルコであり、トルコの闇商人のタンクローリーが石油買い付けにシリアに通っていたならば、それを攻撃し、トルコ人運転手を死傷させれば、シリア政府に対する反乱の支援でのトルコの協力を得にくくなる。米国は反政府部隊の訓練や兵器の引き渡しなどをトルコで行っていた。また昨年9月から今年1月まで、トルコ国境に近いシリアのコバニの町でクルド人住民とIS部隊が争奪戦を展開していた際には、イラクのクルド自治区から救援のクルド兵をトルコ経由でコバニに送ろうとし、クルド人と対立するトルコを説得して通過を認めてもらったこともある。このため、トルコとの対立を招くようなタンクローリー攻撃はためらわざるをえなかったのか、

 の2点が考えられる。おそらく(2)の方が主な要因ではなかったか。

 ところがロシアが9月30日からシリアのIS、ヌスラ戦線など反政府勢力への攻撃を始め、9月27日からフランスもシリア領内のIS攻撃に参加し、11月13日のパリでのテロ事件後、攻撃を強化する情勢となっては、米国も何かはっきりした戦果をあげないと指導力が低下するし、国内でもオバマ政権批判が高まる。

 1年以上航空攻撃を続けてもISは弱らず、一部では支配地を拡大さえしている。米国が支援した「自由シリア軍」は消滅に近い状態だ。その代わりに「新シリア軍」を作ろうとし、5400人を2016年5月までに募集する計画だったが、応募者は200人に満たず、トルコで訓練した54人を7月にシリアに戻したが9月には4、5人しか残っておらず、第2陣の70人を9月に帰国させるとすぐヌスラ戦線に降伏、兵器、車輛を引き渡すありさまで、米国はその計画をあきらめた。

 こんな失敗続きではシリア内戦の停戦を目指す関係国会合でも米国の発言権は弱くなるから、米国としてはもはやトルコ人の感情などに構っておれない。そこであえてタンクローリー攻撃に踏み切ったのだろう。

● 米国のロシア批判は 「アルカイダを攻撃するな」も同然

 11月24日にはトルコ空軍のF16戦闘機がシリア北西端のラタキア付近でロシアの戦闘爆撃機Su24を撃墜し、救出ヘリコプターの乗員を含め2人が死亡した。シリアとトルコの国境が入り組んだ地域で対地攻撃を続けていれば、ロシア機がトルコ領空をかすめることはありそうだが、10数秒領空を通り抜けた外国機を撃墜するのも乱暴な話だ。

 この背景にはロシア機の対地攻撃がISだけでなく、ヌスラ戦線やそれと共闘する反政府勢力に向けられていることがある。その航空支援下でシリア政府軍がヌスラ戦線が占拠しているイドリブの町を奪回しようとしているから、反政府勢力を支援するトルコはシリア領内で多数のトラックをロシア機に破壊されて焦立ちを強めていたこともあるだろう。

 米国は「ロシアがISだけでなく、その他の反体制勢力も攻撃している」と非難するが、「IS以外の反体制勢力」とはアルカイダに属するヌスラ戦線を中心にそれに同調する他の27もの雑多なイスラム武装集団が加わった「ファトフ軍」が主で、米国が言う「穏健な反政府勢力」とは具体的にどの集団を指すのか定かではない。米国の非難は「アルカイダをロシアが攻撃するのはけしからん」と言うのと同然だ。

 内乱に際して、他国が政府側を支援し、治安の回復、国の統合の維持を助けるのは適法だが、反徒に武器や資金を提供したり、訓練を施すのは「間接侵略」に当たる。これはもし日本で騒乱が起き、他国が暴徒に武器などを提供することを想像すればすぐ分かることだ。ロシアがシリア政府を支援してISとヌスラ戦線などを区別せず、反政府軍を攻撃するのは非難しえない。

 ロシアはトルコが自国機を撃墜したことを「テロリストの共犯に背後から撃たれた」と非難し、トルコがISの石油密売の相手方であることを強調し、トルコはそれを否定している。トルコ政府自身がそれをしているとは思えないが、米財務省のISの資金源に関する調査報告などから見て、密輸を十分に取締っていないことはありそうに思える。

 ロシアはトルコへの旅行の制限や農産物輸入の停止など部分的経済制裁を行ったが、石油や天然ガスの輸出停止など全面的な禁輸は自国への打撃が大きいから、それに至る公算は低いだろう。

● アサド政権下のシリア政府軍に IS討伐させる以外にない

 いずれにせよ、米軍による「巨浪作戦2号」や、ロシアとの石油密売論争の結果、トルコ経由のISの石油密売はほぼ停止するだろう。ISの資金は涸渇し、地元民が外敵に対し抵抗するゲリラというより、給料目当ての傭兵集団の性格が濃いISは弱体化することになりそうだ。

 一方、米国では「アサド政権はISと裏でつながっており、ISから石油を買っている」との説が出ている。ISが支配地で産出した石油を全て密輸出しているわけではなく、一部は簡易な製油所で精製し、自分達が使ったり支配地の住民に販売もしている様子だ。闇商人がそれを仕入れて、政府側の地域で売ることもありそうだが、シリア政府がその石油を買ってISの資金源になっている、との説は極めて疑わしい。シリア政府にとって最大の危険はイラク、シリアで推定3万人の兵力を有し、攻撃的なISであり、兵力約1万2000人と推定される「ファトフ軍」や存在すら怪しげな「穏健派反政権勢力」ではあるまい。もしシリア政府がISを育成しヌスラ戦線と噛み合わせようとすればISに政権を奪われかねない。

 この話はイラク攻撃の前、米国で流布したデマ「9.11事件を起こしたアルカイダとイラクのサダム・フセインはつながっている」を想起させる。フセインは偶像崇拝を忌むムハンマドの教えを無視して、自分の銅像や肖像画を国内にあふれさせたり、顔を丸出しにした女性兵士に銃をかつがせてパレードをさせたりしたから、イスラム原理主義者から見ればとんだ罰当たりで「アルカイダの暗殺リストの上位に入っていた」という話もうなずける。

 常識があれば「フセインとアルカイダが共謀」という説はすぐウソと分かるはずだが、米国人には自国は善玉、逆らう者は悪玉との信念が強くあり、悪玉同士は仲間、との宣伝に引っ掛かりやすいようだ。

 前回(11月25日配信)でも述べたが、シリアからの難民430万人(他に国内避難者760万人)はトルコ、ヨルダンなど周辺諸国や欧州各国にとり極めて深刻な問題となっている。その解消のためにはシリア内戦の早期停戦が不可欠で、シリア政府が倒れそうな情勢ではないから、西欧諸国も米国も「暫定的に」と言いつつ、アサド政権の存続を容認し「穏健な反政府派」との和解を求める方向に動いている。

 だが反政府派の主体はISおよびアルカイダ系のヌスラ戦線とその同調者だから、それらを和平交渉から排除せざるをえず、そうすれば実体のない交渉となってしまう。仮にISやヌスラ戦線の支配地をそのまま残して停戦しても、内戦の再燃は必至で、難民・避難者は安心して帰郷できない。また、もしアサド政権(シリア政府)が崩壊すれば、いまでも対立抗争をしているISとヌスラ戦線などがシリアの支配権を巡って次の内戦を始めそうだし、それでどちらかが勝っても、シリアはテロ組織の支配する国となり、難民は戻れない。

 シリア軍は総員約18万人で、陸軍だけでも11万人はいて、政府側の民兵も10万人と見られるから、IS(イラク領内を含み3万人)とファトフ軍(1.2万人)に対し人員では圧倒的に優勢だ。弾薬、車輌、航空機や戦車の部品などを十分に供給すれば反政府軍を制圧できるはずだ。

 ロシアのようにアサド政権を支援して、シリア政府軍にテロ集団であるISやヌスラ戦線を討伐させて内乱を鎮定し、その後各国がシリア復興を援助して難民が戻れるようにする以外に、現実的な策は無いのではないか、と考えざるをえない。


極右政党、全地域圏で勝利逃す フランス地方選
AFP=時事 12月14日(月)7時22分配信

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仏エナンボーモンで、地方選第2回投票の結果発表を受け、演説する国民戦線のマリーヌ・ルペン党首(2015年12月13日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News

【AFP=時事】13日に行われたフランス地方選挙の第2回投票は、1週間前の第1回投票で記録的結果を残していた極右政党の国民戦線(FN)が、全ての地域圏で勝利を逃す結果となった。

反発に身構えるシリア難民、パリ連続襲撃の影響は?

 FNには、今回の選挙を2017年大統領選挙でのマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)党首(47)勝利への足掛かりとする狙いがあった。

 だがルペン党首が出馬した北部ノール・パ・ド・カレー・ピカルディ(Nord-Pas-de-Calais-Picardie)地域圏では、与党・社会党が第2回投票を辞退し、ルペン氏は他の右派野党に敗北。また、先週の第1回投票でリゾート都市コートダジュール(Cote d'Azur)を有する南部の地域圏で首位の結果を残していたルペン党首のめいのマリオン・マレシャルルペン(Marion Marechal-Le Pen)副党首(26)も、右派勢力に敗北したことが明らかとなった。

 FNは、停滞する経済に対する怒りと先月13日に起き130人が死亡したパリ(Paris)同時テロ事件によって広がった不安に後押しされ、6日の第1回投票で全13地域圏のうち6地域圏で首位となった。だが、同事件からちょうど1か月後に行われた今回の第2回投票では、大勢の有権者が投票所に足を運び(投票率は約58%だった)、FNの勝利を再び寸前で防止した。

 フランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領の社会党は、少なくとも5地域圏で勝利したもよう。一方、ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)前大統領の中道右派連合は7地域圏で優勢となっている。【翻訳編集】 AFPBB News


仏地方選は極右が一転全敗、右派野党優勢・社会党は退潮鮮明
ロイター 12月14日(月)6時56分配信

[パリ 13日 ロイター] - フランス地域圏議会選(2回投票制)の第2回投票が13日実施された。開票率84%時点の公式発表によると、第1回投票で躍進した極右の国民戦線(FN)は本土13地域圏のいずれでも勝利を逃した。2017年大統領選出馬を目指すルペン党首にとって手痛い結果となった。

コラム:「イスラム国」の術中にはまる西側の政治家たち

サルコジ前大統領が率いる共和党を中心とする右派連合が7地域圏、オランド大統領の社会党が5地域圏を制した。しかし全敗したとはいえ、国民戦線の得票率は同党としては過去最高を記録しており、右派連合、社会党ともに勝利を祝うムードではない。特に、2010年の前回選挙では22中21の地域圏を掌握していた社会党の退潮は鮮明だ。

6日に行われた1回目の投票は、パリ同時多発攻撃を受けて国民の間で治安や移民をめぐる警戒感が高まっていたことを背景に、移民の排斥などを訴えるルペン氏の国民戦線が全国得票率1位に躍進した。

危機感を募らせた社会党は、ルペン党首が候補者となっている北部と、ルペン党首のめいが立つ南東部で第2回投票を辞退。国民戦線の勝利を阻むため、右派連合に投票するよう呼び掛ける「奇策」に打って出た。

バルス首相(社会党)は「安心したり、勝利に酔ったりする場合ではない。極右が突き付けた危険が去ったわけではない」と強調した。

サルコジ前大統領も、国民戦線が高い得票率を集めたことについて「われわれを含むすべての政治家に警告となった」と述べ「国民が心配していることについて、真剣な議論を行うべきときだ」としている。

開票率84%時点では、北部地域圏における得票率は、右派連合が57.2%、国民戦線が42.8%。また、南東部地域では、右派連合の得票率53.7%に対して、国民戦線は46.2%にとどまった。

ルペン党首は、国民戦線への追い風は選挙のたびに高まっていると強調。南東部と北部で社会党の勢力が「完全に絶えた」ことを歓迎したほか、社会党などが展開した「反ルペン」キャンペーンを非難した。


仏地方選決選投票:極右FN、第1党の座奪取できず-社会党が善戦
Bloomberg 12月14日(月)6時46分配信

    (ブルームバーグ):13日に行われたフランスの地域圏議会選挙の決選投票では、極右政党の国民戦線(FN)が第1党の座を確保できた地域圏はなかった。1回目投票で歴史的な躍進を遂げたFNだったが、勢いは続かず、政権獲得を目指すマリーヌ・ルペン党首への打撃となった。

Ifopの出口調査によれば、ルペン党首はノールパドカレー・ピカルディーでサルコジ前大統領率いる共和党のグザビエ・ベルトラン氏に敗れた。めいのマリオン・マレシャル・ルペン氏もプロバンス・アルプ・コートダジュールでサルコジ前政権で閣僚を務めたクリスティアン・エストロジ氏に苦杯をなめた。これらはFNが重視していた地域圏で、1回目投票の結果は両地域圏でのFNの勝利が手に届くところにあると示唆していた。

本土の12地域圏のうち共和党が6地域圏で勝利。2、3地域圏での勝利にとどまると予想されていたオランド大統領率いる社会党も6地域圏で第1党となった。FNは1回目投票では全国得票率が1位となったが、決選投票では3位に後退した。

決選投票の投票率は約59%と、6日行われた1回目投票の48%から大幅上昇。1回目投票で躍進したFNだったが、決選投票では有権者が反移民、反ユーロを掲げる同党の第1党阻止の行動行動を取ったことが示唆された。

原題:Le Pen’s National Front Shut Out of Power as Hollande
Surprises(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:パリ Helene Fouquet ;パリ Mark Deen ,hfouquet1@bloomberg.net,markdeen@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:
Alan Crawford ,acrawford6@bloomberg.net


70人の立ち入り許可取り消し=パリ2空港の保安区域
時事通信 12月14日(月)6時13分配信

 【パリAFP=時事】パリ郊外にあるシャルル・ドゴールとオルリの2空港を運営するパリ空港公団のドロマネ最高経営責任者(CEO)は13日、フランスのメディアに対し、11月のパリ同時テロ後、両空港で働く関係者70人近くが、保安区域内への立ち入り許可を取り消されたと明らかにした。
 多くは過激思想との関係が理由という。
 ドロマネ氏によれば、両空港では地元知事から計8万5000人前後に、「赤バッジ」と呼ばれる保安区域への立ち入り許可証が出されている。大半が航空会社や下請け業者の従業員で、同時テロ後に行われた適性検査の結果、「多くは過激思想との関係でバッジが取り消された」という。


極右、地域圏掌握ならず=右派野党優勢、与党は苦戦―仏地方選
時事通信 12月14日(月)5時1分配信

 【パリ時事】フランスの広域自治体である地域圏議会選挙の決選投票が13日に行われ、即日開票の結果、6日の第1回投票で全国の得票率トップに躍進した極右政党・国民戦線(FN)は、全13地域圏のいずれでも勝利を逃した。
 国政最大野党の右派・共和党は過半数となる7地域圏を制し、支持基盤を固めた。
 一方、オランド政権を支える左派・社会党が獲得したのは5地域圏にとどまった。残りの1地域圏は地域政党が制した。決選投票は6日の投票で得票率10%を超えた政党が争った。
 選挙は2017年に予定される次期大統領選の前哨戦と位置付けられたが、社会党は約9割の地域圏を掌握した10年の前回選挙と比べ退潮が鮮明。同党所属のバルス首相は「国民の声を聴き、直ちに手を打たねばならない」と危機感をあらわにした。
 パリ同時テロで治安面の不安が高まる中、FNは難民受け入れの即時中止などを掲げて急速に勢力を拡大した。危機感を強めた社会党は、一部選挙区で候補を取り下げ、共和党への投票を呼び掛ける異例の作戦を展開。FNによる初の地域圏獲得は実現しなかった。


普通の子、リクルートされ誰かが洗脳…パリテロ
読売新聞 12月13日(日)19時5分配信

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アガド容疑者が育った仏東部バイセンブールのアパート(10日)

 パリ同時テロから13日で1か月を迎えた。

 最大の犠牲者を出した劇場「バタクラン」を襲撃した3人組のうち、最後に身元が判明したフエド・モハメド・アガド容疑者(23)は、イスラム過激派組織「イスラム国」のリクルーターに誘われた「普通の若者」だった。同時期にシリアに渡った他の2人とともに軍事訓練を受け、テロリストとして「洗脳」された可能性がある。

 10日夜、ストラスブール郊外。アガド容疑者の父親は自宅で「何も話す気分になれない」と苦渋の表情を浮かべた。地元紙には、インターネット電話「スカイプ」でシリアにいた息子と連絡を取っていたと明かし、「息子はよく『ジハード(聖戦)』の話をしていた。誰かが洗脳したのだ」と語っていた。


地方選決選投票を実施=極右FNの伸長焦点―仏
時事通信 12月13日(日)16時20分配信

 【パリ時事】フランスの広域自治体である地域圏議会選挙の決選投票が13日、実施された。
 パリ同時テロを受けた治安面の不安を背景に、外国人排斥を訴えて支持を伸ばす極右政党・国民戦線(FN)が初めて地域圏議会で過半数を獲得できるかが焦点。即日開票され、同日夜(日本時間14日朝)にも大勢が判明する見通しだ。
 地域圏議会選は2017年次期大統領選の前哨戦となる。6日の第1回投票では13地域圏のうちFNが6、最大野党の右派・共和党が4で首位に立ち、オランド政権を支える左派の与党・社会党がトップになったのは3地域圏にとどまった。社会党は約9割の地域圏を制した10年の前回選挙と比べ退潮傾向が鮮明だ。
 FNが過去に地域圏議会で多数派となった例はなく、地域圏を一つでも獲得すれば大統領選に向けて大きな弾みとなる。社会党はFNの主張について「国民を分断し、内戦に陥れる」(バルス首相)と危険視。一部地域圏では自党候補者を棄権させ、共和党への投票を呼び掛ける異例の作戦を採用し、FNの伸長を阻止する構えだ。


残忍なテロリストに「勝つ」にはどうすべきか
東洋経済オンライン 12月13日(日)15時0分配信

原文はこちら 先日、ロンドンからパリを訪れた。電車で2時間半と近く、歴史も市民同士もつながりが深い。私には10歳になる孫娘がいるが、誕生日の楽しみに両親とパリへ行く予定だという。孫娘はパリについて学んだことすべてが大好きだ。

 この子もまた、ロンドン市民そして世界中の自由社会に生きる人々が皆そうであるように、最近パリで起こった同時テロ事件にショックを受けた。この惨事はパリでなくロンドンで起こっていた可能性もある。

 2005年にロンドンで同時爆破テロが起こったように、欧州のあらゆる都市でテロの起こる可能性がある。オランド大統領は、「われわれは『イスラム国』と戦争状態にある」と述べたが、「われわれ」にはあなたも私も含まれる。皆が当事者だ。

■ テロや残虐行為もグローバル化

 グローバル化とは、真冬にスーパーでマンゴーが買えたり、手軽に飛行機旅行ができたり、インターネットが使えたりするだけではない。テロや残虐行為もまたグローバル化してきた。何千マイルも離れた場所で男女を洗脳・訓練し、武装させ、私たちを殺傷する目的で身近に送り込めるようになった。国際テロに対しては、国際的な対応が必要だ。

 だがその対応には、対話と外交も欠かせない。憎悪や恐怖心に駆られて、私たちの市民的価値観を忘れてはならない。イスラム教徒を一律に悪者扱いしてはならない。欧州文明の基本理念を放棄してはならない。難民流入に対するドイツのメルケル首相の対応は、称賛すべきであって、非難するのは誤りだ。

 自分たちとは異なる宗教や民族に矛先を向けるポピュリストによる扇動は、人々の連帯が必要なときに社会を分断する。それではテロリストたちの思うつぼだ。

 最近トルコで開催されたG20会議では、外交が大きく前進した。ライバル関係にある中東地域の大国、スンニ派のサウジアラビアとシーア派のイランが、スンニ派グループとシーア派グループ、西アジア諸国の間にある敵意を抑制する責任に直面せざるをえなくなった。

 正しい政治目標と外交の優先順位が極めて重要だ。しかしもっと大規模な、もっと効果的な、もっと調整された軍事的努力なくしてイスラム国は倒せない。イスラム国はシリアとイラクの一部を勝手にカリフ国の領土だと主張しているが、これら地域から追い出さねばならない。

 軍事介入を強化すれば、さらなる惨事が起きるかもしれない。しかし文明社会に対する攻撃はイスラム国を完全に壊滅させるまで続く。私たちの側ではテロ攻撃阻止にただ一つの失敗も許されないのに対して、テロリストの側は、たまに成功するだけで目的を達せられるからだ。

■ 国際秩序が問われている

 軍事介入に反対する人たちは、イラクとアフガニスタンでの失敗を引き合いに出す。が、榴(りゅう)弾(だん)を使わず巧みな言葉を武器にイスラム国を攻撃するだけでは、安全確保は難しい。

 地上軍のほとんどは、アラブ人、イラン人、クルド人民兵組織のメンバーを含むクルド人で構成するしかないだろう。しかし、彼らにはもっと強力な支援が必要だ。空爆や武器・訓練の供与だけではなく、西洋諸国の特別部隊の支援も必要だ。

 また、NATO(北大西洋条約機構)は加盟国であるフランスが攻撃を受けたと認め、相互防衛を保証する北大西洋条約5条を発動すべきだ、との主張もある。

 けれどもこれは、欧州だけの戦争でも、米国の戦争でもない。問われているのは、安定かつ繁栄している世界の国際秩序だ。ロシアと中国は、イスラム国掃討は自らの戦いでもあるとの立場を、国際連合の安全保障理事会で明確にすべきだ。

 パリの同時テロで犠牲となった若者たちの死を、決して無駄にしてはならない。私たちは彼らの死を厳粛に受け止め、光の都パリの惨事を、未来を脅かす闇の根絶にしっかりと役立てるべきだ。


ジュネーブでシリア系の2人逮捕、爆発物製造などの容疑
CNN.co.jp 12月13日(日)12時26分配信

(CNN) スイス検察当局は12日、シリアのパスポートを持つ人物2人を爆発物製造などの疑いで逮捕したと発表した。

検察の声明によると、2人は11日にジュネーブ近郊で拘束され、爆発物や有毒ガスの製造、隠匿、運搬容疑とテロ組織関連の容疑で逮捕された。

ジュネーブ当局の高官もCNNに、シリア出身者2人がジュネーブ都市圏で逮捕されたと語った。

検察によると、2人の車からは爆発物の痕跡が見つかったが、本人らはこの車を最近入手したばかりだと主張している。

ジュネーブ周辺では10日にテロ警戒レベルが引き上げられ、当局がパリ同時多発テロの容疑者と間接的なつながりを持つ人物らの行方を追っていた。今回の逮捕とテロとの関連は明らかでない。

捜査状況に詳しい情報筋がCNNに語ったところによると、ジュネーブの警戒レベルは、米当局から同市やシカゴ、トロントでテロが計画されているとの情報が入ったことを受けて強化された。

専門家によれば、ジュネーブ当局がほかの2都市に比べて強い反応を示していることから、同市に対するテロ計画の情報は特に具体的だったことがうかがえる。


パリ同時テロの銃、米で販売か=セルビアで製造、2年前輸出
時事通信 12月13日(日)11時47分配信

 【マイアミ(米)AFP=時事】米国の銃販売業者「センチュリー・アームズ」(フロリダ州デルレイビーチ)は11日付で声明を出し、11月のパリ同時テロで同社が販売した銃器が使われた可能性があり、捜査当局に協力していると発表した。
 声明は「合法的に米国に輸入し、国内の正規の小売業者に販売した銃器が、パリの銃撃現場で回収された可能性があると未確認の報告を受けた」と説明している。
 これに先立ち、セルビアの武器製造メーカー「ザスタバ」は11日、パリ同時テロで使われた銃器の一部は自社製品らしいと認めた。ザスタバの代表は「わが社の工場で製造した半自動小銃PVM92を2013年5月に法律に基づいてセンチュリー・アームズ社に輸出した」と強調した。


政府が3万人の国民を殺した仏革命がテロの起源…政府による国民へのテロの恐怖
Business Journal 12月13日(日)8時1分配信

 11月13日に発生したパリ同時多発テロ事件から1カ月。フランスをはじめとする各国政府は、テロ対策を急ピッチで強化している。そのことを当然と受け止める人々も少なくない。しかし政府の権限強化は国民の自由を奪い、暴走すればテロ以上の脅威となりかねない。テロの起源を知れば、それが理解できるだろう。

 パリのテロ事件を受けた各国のテロ対策は、どんどんエスカレートしている。事件の舞台となったフランスでは、オランド大統領が非常事態宣言によらなくても強力な治安対策をとれるよう憲法改正に乗り出す方針を示した。事件後に出した現行の非常事態宣言ではすでに、裁判所の捜索令状なしでの家宅捜索、報道規制、人や車の往来の制限、集会開催や夜間外出の禁止、カフェやレストランの閉店――などを命じることができる。

 欧米では治安当局が、スマートフォン(スマホ)などによる通信の暗号化技術がテロ組織に悪用されているとして、米アップルと米グーグルに対し、暗号の解読手段を用意するよう改めて要請した。テロの実行犯らは暗号化されていないスマホのショートメールで連絡を取り合っていたにもかかわらず、プライバシーの侵害につながりかねない暗号規制が持ち出されたことで、テロに便乗した規制強化ではないかと議論を呼んでいる。

 日本では、共謀罪の新設を求める声が政府・自民党内から出てきた。犯罪を実行せず、準備もしておらず、話し合っただけで処罰の対象にする罪である。戦前、思想の弾圧に使われた治安維持法で、共謀罪に相当する「協議罪」が多用された反省から、戦後日本の刑事法は、ごく一部の例外を除き、犯罪の実行行為があって初めて罰するのを原則としてきた。共謀罪が新設されれば、この原則を根本から崩すことになる。

 それでも各国の国民の間には、「テロという非常事態の下では、自由が多少制限されるのはやむを得ない」「政府として当然の対応」といった鷹揚(おうよう)な受け止め方が少なくないようである。国民の安全を守るのは政府の仕事とされているから、多くの人々がそう考えるのも無理はない面はある。

●テロの起源

 しかし、そのような人たちにぜひ知っておいてもらいたい歴史的事実がある。テロとはそもそも、政府が自国民の権利を脅かすことを指す言葉だったのである。

 テロの起源は、18世紀のフランス革命にある。

 有名なバスティーユ牢獄襲撃から4年後の1793年、革命政権は内憂外患の危機にあった。国内では事実上の徴兵に反対する農民の蜂起が広がり、国外では革命打倒を狙う第1次対仏大同盟が結成されていたからである。

 同年6月、議会から穏健なジロンド派が追放され、ロベスピエール率いる急進的なジャコバン派の独裁政権が成立した。同政権は内外の危機を、政府の強烈な権限強化で乗り切ろうとする。その象徴といえるのが、同年9月に導入された「嫌疑者法」である。

 嫌疑者とは反革命容疑者の意味だが、定義が曖昧であるため、ほとんど誰でも容疑者とみなして逮捕することができた。その多くはギロチン(断頭台)に送られる。同法によって処刑されるか獄中で死亡した犠牲者は合計3万人近くに達したといわれる。すさまじい弾圧は1794年7月、ロベスピエール一派が反対派のクーデターで失脚するまで続いた。

 ジャコバン派によるこの独裁政治は、恐怖政治(フランス語でLa Terreur、英語でReign of Terror)と呼ばれる。これが政治用語としてのテロ(英語でterror)という言葉の起こりである。

 テロリストという言葉もここから始まった。多数の国民の生命を奪ったロベスピエールは、「史上初のテロリスト」と呼ばれる。

 つまり、テロリストとはもともと、政府にそむく勢力や暴徒ではなかった。国民を敵から守るという名目で国民の生命・財産を奪う、政府当局者を指したのである。

 近代民主主義の出発点であると同時に、テロの起源となったフランス革命。その流れを汲むフランス政府が現在、「テロとの戦い」を声高に叫ぶのは、なんとも皮肉である。

●政府の国民に対するテロ

 もちろん現在では、テロという言葉は恐怖政治という元の意味から離れて、反政府勢力による暴力を指す場合がほとんどである。それでもテロの起源が政府にあるという事実は、テロ対策を名目とした政府の権限強化がエスカレートする現状に対し、重要な警鐘となるだろう。政府が国民に行使しうる暴力や強制力は、たいていのテロリストよりはるかに大きいからだ。

 安全のためなら自由が多少束縛されるのはしかたがない――。そう考えている人は、フランス革命前夜に駐仏大使を経験した米国の政治家ベンジャミン・フランクリンの言葉を覚えておくべきだろう。

「安全を得るために自由を放棄する者は、そのどちらも得られないし、得るに値しない」
(文=筈井利人/経済ジャーナリスト)


パリ同時テロ1カ月 対テロ優先、揺らぐ自由
産経新聞 12月13日(日)7時55分配信

 【パリ=宮下日出男】130人が犠牲となったパリ同時多発テロの発生から13日で1カ月。フランスを襲った第二次大戦後最悪のテロを受け、欧州は治安対策の見直しに動き、テロを実行したイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)への空爆を強化した。だが、テロ対策の厳格化で欧州が掲げる「自由」の理念が揺らぎかねないとの指摘も出るなど、「11・13」の悲劇は欧州を劇的に変えていく恐れがある。

 ◆令状なく家宅捜索

 フランス政府はテロ直後に布告した非常事態宣言をいまなお解除していない。3日には過激な思想を流布したモスク(イスラム教礼拝所)の閉鎖を発表した。この1カ月間、令状なしの家宅捜索も全土で展開。3日までに2235カ所を捜索し263人を拘束、334の武器を押収した。

 テロ直後、「フランスは戦争状態にある」と表明したオランド大統領は「危機に対処できる新憲法が必要」と憲法改正を急ぐ。目的の一つが非常事態下での政府権限の強化だ。

 フランスの非常事態は法律のみに依拠しており、憲法に規定することで法的基盤を強化するのが狙い。仏メディアによると、危機時の対応をより柔軟にするため、その延長幅の制限を撤廃し、治安当局に認める特別措置の拡大も検討中だ。

 非常事態の強化は国民生活の制限につながりかねないとの懸念があるのも事実だ。現政権は「自由や人権の擁護」に比重を置く左派の社会党政権だけに、右派への「転向」との指摘も出ている。だが、治安への不安が高まれば、反移民を掲げる極右政党、国民戦線が勢いづく。実際、6日の地方選挙第1回投票で同党は得票率で首位となった。

 「オランド氏は自由を侵し、テロリストのわなに落ちた」(仏左派系紙リベラシオン)との批判に、バルス首相は「自由のためにもまず治安だ」と反論した。

 ◆「国境」防衛を強化

 テロ後、フランスはシリア沖に原子力空母を派遣し、シリアとイラクのIS壊滅作戦を強化した。テロは欧州諸国の対ISをめぐる政治判断にも変化をもたらし、英国もシリア空爆に参加。軍事行動に慎重なドイツも後方支援のために部隊を派遣した。フランス支援で欧州は団結した。

 だが、足元の治安対策では欧州連合(EU)加盟国の間でばらつきが目立つ。そのせいで揺さぶられているのが欧州統合の象徴、シェンゲン協定で定めた欧州の「移動の自由」だ。

 中東などから難民・移民が多数流入する中、テロでは実行犯の一部が難民を装ってギリシャに侵入していたことが判明。加盟国にはギリシャの協定離脱を求める強硬論や、限られた加盟国で「ミニ・シェンゲン圏を作るべきだ」(オランダ)との意見もある。EUの“国境”防衛に向け、今のように加盟国任せでなく、必要に応じてEUの関与を強める案も浮上した。

 ユンケル欧州委員長は「シェンゲンは部分的に瀕死(ひんし)状態だ。自由の価値を信じる者はこれを蘇生させねばならない」と訴えた。


パリ同時テロ1カ月 ロシア、誤算…経済圧迫の袋小路
産経新聞 12月13日(日)7時55分配信

 【モスクワ=遠藤良介】パリ同時多発テロからの1カ月間は、ロシアのプーチン政権にとって全くの誤算続きだった。米欧との「対テロ」共闘関係の構築が期待通りに進まず、ロシア軍機の撃墜をめぐるトルコとの対立で、「イスラム国」(IS)を取り巻く関係諸国の構図はさらに複雑になった。ロシアは、トルコもにらんでシリア内戦に深入りし、自国経済を圧迫する袋小路に陥りつつある。

 プーチン政権はパリ同時多発テロ後、エジプトで10月末に起きた露旅客機墜落が爆弾テロだったことをようやく公表。大型テロで国際協調機運が高まったのに乗じ、「対IS」の旗印で米欧との溝を埋め、ウクライナ危機以降の孤立を脱却する思惑だった。

 しかし、米欧との連携は、シリアでの空爆に関する情報交換などにとどまり、本格的な「対テロ連合」の形成には至っていない。

 追い打ちとなったのが、シリア空爆に派遣されていた露爆撃機が11月24日、トルコ軍に撃墜された一件だ。「IS掃討」を名目にシリアのアサド政権を空爆で支援するロシアが、トルコを後ろ盾とするシリア反体制派を攻撃していたことが伏線だった。

 ロシアは、テロの報復としてIS空爆に本腰を入れざるを得なくなった上、トルコとも軍事的ににらみあう形となった。ロシアは、シリア駐留の爆撃機などを10機増の54機とし、最新鋭の対空ミサイル「S400」も配備。戦略爆撃機の遠征や、長距離巡航ミサイルによるシリア領攻撃も示威的に行っている。

 米欧の制裁下にあるロシアは、経済多角化の望みを託していたトルコに農産品禁輸などの制裁を発動。ロシアの「対テロ戦」が、さまざまな形で経済の疲弊を早めることは確実だ。


パリ同時テロ1カ月 米国、空爆作戦に皮肉な追い風
産経新聞 12月13日(日)7時55分配信

 【ワシントン=青木伸行】オバマ米政権はパリ同時多発テロ後、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)のタンクローリーを標的とした空爆を強めている。米カリフォルニア州サンバーナディーノでの銃乱射テロも踏まえ、ISの壊滅に向け、石油をはじめとする主要な資金源を断つ必要があるとの認識を一段と強めているためだ。

 国防総省によるとパリ同時多発テロ後、米軍主導の有志連合はシリア北東部ハサカなどでタンクローリー283台、石油タンク120基を破壊した。

 財務省によると、ISはこれまでにイラクとシリアの支配地域で最大15億ドル(約1830億円)を稼ぎ、うち5億ドルが石油密輸によるものだ。石油取引による収入は月平均約4千万ドルにのぼり、「石油の多くがシリアのアサド政権へ売られている」(ズービン財務次官代理)とみている。

 IS幹部への空爆も資金調達者を主な標的とし、最近ではイラク北西部タルアファル近郊で「財務相」とされるアブ・サラー幹部ら3人を殺害した。この人物は「資金調達担当のうち最も高位で経験に富んだメンバーだ」(有志連合司令部のウォーレン報道官)という。

 米軍は掃討作戦の強化策として、イラクに100~200人規模の「特殊遠征部隊」を新たに派遣し、中部ラマディの奪還へアパッチ攻撃ヘリを投入する。

 だが、こうした新たな措置は、パリ同時多発テロ後も、米軍の関与の度合いに大きな変化がないことを示すものでもある。オバマ大統領は依然、特殊部隊の増強は「大規模な地上部隊派遣とは異なる」と一線を画しており、「それでも対IS戦略を変えない大統領」(米紙ウォールストリート・ジャーナル)との批判的な論調もみられる。

 オバマ氏は有志連合の関与と分担を強化、拡大することに躍起だ。パリ同時多発テロ前は12%だったフランスの空爆全体に占める比率は格段に高まっている。英国も空爆に加わり、ドイツが1200人規模の派兵を決めるなど、皮肉にもテロはオバマ氏にとり「渡りに船」となった側面もある。


パリ同時テロ1カ月 闇、底なし 手配容疑者どこへ、全容解明時間
産経新聞 12月13日(日)7時55分配信

 【パリ=宮下日出男】パリ同時多発テロの発生から13日で1カ月。フランスとベルギー当局は周辺者にも対象を拡大して捜査に全力を挙げるが、130人が犠牲となったテロの全容解明には時間がかかりそうだ。

 「もう二度と会うことはない」。逃亡中の実行犯、サラ・アブデスラム容疑者はテロ後、最後に会ったとされる知人との別れ際にこう語った。ベルギー当局に逮捕されたこの知人、アリ・オウルカーディ容疑者はテロの翌日、車で一緒にベルギー国内を移動していた。

 サラ容疑者は直接犯行に関与した唯一の生存者で、国際手配されているが「所在は誰もわからない」(捜査関係者)状態だ。すでにシリアに逃亡したとの報道がある一方、すでに自爆死した可能性もある。

 当初7人とされた実行犯は少なくとも10人に上る見通し。パリ中心部の劇場、カフェなどを各3人が襲撃し、パリ郊外の競技場で3人が自爆。これに自爆犯を車で現場に運んだとされるサラ容疑者が加わる。11月18日に潜伏先アパートへの警察の急襲で殺害された主犯格、アブデルハミド・アバウド容疑者はカフェ襲撃犯の1人だった。

 実行犯の身元をめぐっては、難民を装って欧州に入った競技場の自爆犯2人の最終確認は難航するが、これを除けば、残るはカフェ襲撃犯の1人。18日の潜伏先急襲で自爆した男と同一の可能性も出ている。

 ただ、容疑者の大半が死亡し、当局は捜査網を周辺関係者に拡大。フランスでは潜伏先アパートを貸した男が逮捕され、ベルギーでの逮捕者もオウルカーディ容疑者を含め8人に上る。

 このほか、テロ前に犯行車両に乗ってサラ容疑者と一緒にいたモハメド・アブリニ容疑者が国際手配され、テロ後にアバウド容疑者周辺に送金などした男ら2人の写真も公開し、情報提供を呼びかけている。

 資金面からの追跡も難航している。実行犯らは犯行拠点のホテルや車の代金をプリペイド式カードを使って支払ったが、使用が一定額以下であれば、匿名で利用できるカードを使ったとみられるためだ。

 犯行に使われた自爆ベストは、一般的な材料で製造が可能。カラシニコフ銃なども闇市場で安価に入手できるため、犯行に要した費用は「最大3万ユーロ(約400万円)」(サパン仏財政相)にとどまるという。


イスラム国は「間違った外交」から始まった
東洋経済オンライン 12月13日(日)6時5分配信

世界に衝撃を与えたパリのテロ事件から約1カ月。世界中に飛び火するテロの連鎖は、やむ気配がありません。世界大戦の予兆なのか。日本でテロが起きる日がくるのか――。連日、報じられる世界情勢のニュースは、新聞やTVを追うだけでは理解しきれないもの。
そこで予備校の人気講師が、「世界史」から国際ニュースを解説します。まずは、複雑なシリア情勢の「歴史的背景」と、イスラム国(IS)勃興の「なぜ?」に答えます。
■ ISはいったい、何と戦っているのか?

 イスラムの過激派武装組織、IS(イスラム国)が、中東のイラクとシリアの国境付近を中心として、両国の相当部分を武力制圧し、新国家の樹立を宣言して以来、日本でもIS関連のニュースが大きく取り上げられました。

 2015年1月、人質となっていた会社経営者の湯川遥菜さんとジャーナリストの後藤健二さんが相次いで殺害されたという痛ましいニュースは、日本中に衝撃を与えました。

 残虐な犯罪行為に手を染めながら勢力を拡大するISに対して、国際社会も包囲網の強化に動きます。アメリカ、イギリス、フランス、カナダ、オーストラリアなどの有志国連合に続いて、ロシアも空爆を行いました。
では、今回のISをめぐる戦いは、イスラム過激派vs.欧米諸国(おもにアメリカ)という構図なのでしょうか。

 ISは、たしかに欧米諸国の国民を敵と見なして、攻撃対象としています。しかし、単純に「イスラム過激派vs.欧米諸国の戦い」とくくれるほど、問題は単純ではありません。そもそも、ISの狙いは何なのでしょうか? 

 その疑問に答えるために、「なぜISがイラクから生まれたのか」を歴史的にひもときます。

■ なぜイラクからISが生まれたのか

 ISが誕生した直接的な原因は、2003年に始まった「イラク戦争の失敗」にあるのですが、根本的な原因は、オスマン帝国がイスラム世界を支配していた時代までさかのぼります。

 19世紀当時のオスマン帝国は、トルコからバルカン半島、エジプト、アラビア半島まで広大な範囲を支配下に置いていました。オスマン帝国の支配層はトルコ人でしたが、支配下にキリスト教徒のヨーロッパ人もいれば、アラブ人やクルド人もいるという多民族国家。特定の宗派ばかりを優遇すると反乱が起きてしまいますから、世俗主義でゆるく国を治めていたわけです。

 20世紀初頭の第一次世界大戦で、ドイツ側についたオスマン帝国はイギリス、フランス、ロシアなど連合国と戦うことになります。そこで、連合国側は、オスマン帝国を混乱に陥れようと考え、アラブ人の民族独立運動を煽ります。

 この戦争のさなか、イギリスとフランスの間で、ある密約が交わされました。

 オスマン帝国を倒したあとに、アラブ人の住む地域を山分けにしようという談合です。エジプトはすでにイギリスが押さえていたので、そのほかのアラブ人居住地を、英・仏が勝手に線を引き、分割しました。

 具体的には、シリアとレバノンはフランスが取り、その南側のヨルダンとイラクはイギリスが取る。そして、ヨルダンの地中海側のパレスチナには、あとでヨーロッパからユダヤ人を送り込む。これをアラブ人には内緒で決めてしまったのです。

 これをサイクス・ピコ協定というのですが、イギリスの目的は、当時のイギリスにとって最も重要な植民地であったインドへのルートを確保することにありました。イギリスからインドに商品を輸出したり、万一反乱が起きたときに鎮圧するために、インドへと通じる道が必要だったのです。

 アラブ人居住地をうまく分割すれば、地中海からヨルダンに入り、ヨルダンとイラクの間に鉄道を敷いて、ペルシャ湾からインドに到達することができます。

 このときイギリスとフランスが「定規で引いた線」が、今のシリアとイラクの国境線になっています。国境線が直線的なのは、こうした歴史があるのですね。

 イギリスとフランスは自分たちの都合を優先して国境線を引き、そこに住む民族や宗派を無視していました。したがって、適当に引かれた線で誕生したイラクという国には、南東部にシーア派、西部にスンナ派、北部にクルド人、というように異なる民族や宗派が混在する結果となったのです。なお、クルド人はスンナ派ですが、イラン系の少数民族なので、アラブ人とは対立関係にあります。

 異なる民族や宗派の住民たちがいきなり「今日からおまえたちはイラク人だ」と言われてできた人工国家。これがイラクです。もともと、まとまるわけがありません。

 その後、イラン・イラク戦争、湾岸戦争、イラク戦争などを経て、イラクは混迷を極め、結果的にISの拠点となっていきます。これらは、ヨーロッパ人によって勝手に引かれた国境線にすべての元凶があるといっても過言ではありません。

 ISが、「サイクス・ピコ協定で引かれた国境を認めない」と言って、支配地域を暴力的に広げてきた裏には、このような歴史的背景があるのです。

■ ISがシリアに拡大したのはなぜか? 

 ISは、「イラクとシリアのイスラム国」とも称したことからわかるように、シリアにも勢力を拡大しています。

 もともとシリアも、英・仏の密約で人工的につくられた国です。

 大多数をスンナ派が占めていますが、独立以来ずっと政権を担ってきたのは、アラウィ派という少数派です。

 アラウィ派というのは、シリア独特の宗派で、シーア派に近いけれども少し違う。シリアの地中海沿岸はかつて十字軍が占領していたことがあり、キリスト教の影響が強いのが特徴です。それゆえに、アラウィ派の人たちは、キリスト教に対してさほど違和感をもちません。

 それを利用したのがフランスです。

 第一次世界大戦後にフランスがシリアを勢力圏にしたとき、アラウィ派の人は割と協力的だったので、彼らを優遇しました。そして、スンナ派を抑え込むために、アラウィ派の人たちに軍事訓練を施したのです。

 その後、フランスから独立してからも、アラウィ派の軍事政権は存続します。このような体制でまともに選挙をしたら、少数派の彼らは負けてしまいます。だから、ずっと独裁と軍事力で国を治めてきたのです。

 こうして生まれたのが、アサド家による軍事独裁政権です。

 少数派が多数派を抑え込む形になったのです。アサド家の2代目バッシャールは、イギリスに留学して医学を学び、親欧米派と見られていました。

 ところが、2011年以降に北アフリカや中東地域で起きた「アラブの春」によって、一気に風向きが変わります。アラブの春とは、独裁政権に対する一連の民主化運動のことです。

 民主化運動は、北アフリカのチュニジアに始まり、エジプト、リビア、イエメンと次々に飛び火したわけですが、とうとうシリアにも火の粉が飛んできました。

 実は、この「アラブの春」を裏で仕掛けていたのは、アメリカとイギリスだといわれています。東西冷戦中、シリアのアサド政権はソ連とくっつきました。イラクのサダム・フセインと同じです。アサドは冷戦後も生き残り、ロシアのプーチンとくっつきました。

■ 民主化運動「アラブの春」が生んだ歴史の皮肉

 それが面白くないアメリカとイギリスは、これまで独裁政権によって抑圧されてきた人々をあおり、親ソ(親ロシア)政権を次々と倒していきます。イラクもつぶし、エジプトもつぶし、ついにはカダフィ大佐のリビアもつぶしました。

 そして、残された中東最後の親ロシア独裁政権がシリアのアサドなのです。シリアの民主化運動は2011年以降活発になり、シリアは騒乱状態に陥りました。

 これで勢いづいたのは、これまでアラウィ派によって抑圧されてきたスンナ派です。反政府勢力として、アサド政権を攻撃します。

 シリアのスンナ派とイラクのスンナ派は、もともと宗教も民族も同じです。英・仏のサイクス・ピコ協定によって、「シリアとイラクに分割する」と勝手に線を引かれたにすぎないのですから。

 だから、イラク戦争後にシーア派政権によって抑圧されてきたイラクのスンナ派の武装勢力が、シリアの混乱に乗じて国境を越え、反アサド運動に次々と加わっていったのです。

 内戦状態のシリアは実質的に無政府状態で、アサド政権が押さえているのは首都のまわりだけですから、国境はフリーパス。次々と周辺地域からISなどの過激派組織も流れ込んできます。こうしてイラクからシリアに進出してきたISと、もともとシリアで反政府運動をやっていたスンナ派の人々が合流することになりました。

 ISはシリアに浸透し、「イラクとシリアの国境線は認めない。真のイスラム国家をつくる」という主張を現実のものにするために、シリア・イラク国境で勢力を拡大していったのです。


シリア系2人の逮捕確認=爆弾・毒ガス製造容疑―スイス検察
時事通信 12月13日(日)0時7分配信

 【ハンブルク時事】AFP通信などによると、スイス検察は12日、声明を出し、シリア系の2人を11日に逮捕したことを確認し、「爆発物と毒ガスの製造・隠匿・運搬」容疑で訴追手続きを開始したことを明らかにした。
 
 検察はまた、2人が「国際テロ組織アルカイダ、過激派組織『イスラム国』(IS)、その他類似の組織」を禁じたスイスの法にも違反した疑いがあると指摘し、過激派との関連を示唆した。11月のパリ同時テロとの関わりの有無は分かっていない。
 スイスのメディアは11日、2容疑者の車の中から爆発物の痕跡が見つかったと報じていた。スイス当局は9日から、米当局の情報に基づき、ISとの関係が疑われる4人の行方を追っていた。


<イタリア>リビアに介入用意 国づくり後押しへ
毎日新聞 12月12日(土)20時14分配信

 【ローマ福島良典】中東の民主化運動「アラブの春」以来、内戦状態が続くリビアの安定を目指し、旧宗主国のイタリアが仲介外交を始動し、軍事支援の用意を示している。リビアの2大政治勢力が統一政府の樹立で原則合意したことを受け、国づくりを後押しするのが狙いだ。パリ同時多発テロで犯行声明を出した過激派組織「イスラム国」(IS)がリビアで勢力を拡大中で、イタリアが次のテロの標的になりかねないとの危機感がある。

 イタリア政府は13日、リビア問題の国際会議をローマで開催する。首都トリポリと東部トブルクに分立していたリビアの政治勢力が今月上旬に合意した統一政府構想を踏まえ、対応を協議する。ケリー米国務長官やコブラー国連事務総長特使(リビア問題)らが参加。ジェンティローニ伊外相は11日、「リビア統一政府について国際社会の合意を形成したい」と述べた。

 レンツィ首相は10日にローマで開幕した地中海情勢フォーラムで「IS解体が優先事項だ」と強調し、「将来のリビア政府を助けるための国際的な支援・訓練・養成部隊を率いる用意」を表明した。一方、シリアのIS拠点への空爆に関しては、対リビア空爆が内戦を招いた反省から、不参加の立場を繰り返した。

 イタリアはシリアよりも、「リビアが最優先」(レンツィ首相)と位置づけ、リビア内戦の早期収束と治安改善を急いでいる。背景には、ISがリビア中部シルトなどで勢力を広げ、イラク、シリアに続きリビアを拠点にする可能性が高まっている事情がある。

 ロシアのラブロフ外相はイタリア人記者団との合同インタビューで「ISはシルトを(シリア北部の拠点)ラッカの支部にしようとしている」との見方を示した。イスラム系メディアなどでは、ISのバグダディ指導者がシルト入りしたとのうわさも流れた。

 ISは今年2月、「我々は今、ローマ南方のリビアにいる」とのビデオ映像を配信。最近は、ローマ中心部にある古代ローマ文明の円形闘技場遺跡「コロッセオ」や、バチカンのサンピエトロ広場などに戦車で向かう映像をインターネット上に載せ、「ローマが最終決戦だ」と警告した。

 イタリアにはリビアから地中海を渡る難民・移民が流入しており、パリ同時テロのように容疑者が難民に紛れ込んで潜入を図る恐れもある。ピノッティ伊国防相は「リビアにテロリストが流入する危険を懸念している」と述べ、リビア安定を早期に実現する必要性を強調している。

 イタリアは「戦争放棄」の憲法を持つが、これまでにアフガニスタンでの北大西洋条約機構(NATO)主体の国際治安支援部隊(ISAF)などに派兵、2011年春のカダフィ・リビア政権への空爆に参加した。

 リビアでは現在、米軍などがIS拠点に対する散発的な空爆を実施している。


警察が厳重警戒 イスラム国とオウム真理教残党が企てる東京発無差別テロ ~地下鉄と原発が危ない~(1)
2015年12月12日(土)17時0分配信 週刊実話

 「第三次世界大戦の一部だ…」
 いみじくもこう語ったのは第266代ローマ法王フランシスコだった。
 11月13日に発生した死者130人を数えるフランス史上最悪のテロ事件に対し『イスラム国』(IS)の暴挙を厳しく非難したものだ。
 「ロシア民間航空機の爆弾テロに続き、今度はフランス国内で多くの市民が犠牲になりました。今回のフランス・パリ同時多発テロの首謀者には、欧州国籍を持つISシンパらが大勢含まれていた。宗教や移民政策など、まさに欧州の黒歴史が浮き彫りになった瞬間でもある。ISは今後もテロ攻撃の継続を声高に叫び、イギリスやアメリカ、ロシア、カナダ、中国、そして、日本も標的になっていることを宣言している。まさにフランシスコ法王が語ったとされる“第三次世界大戦”の始まりです。多くの先進国が高みの見物というわけにはいかない。血を流すことを、同盟国からも要求されることになるからだ」(フランス特派員)

 第三次世界大戦を彷彿とさせたのがフランス・オランド大統領の反撃だ。
 演説で今回のパリ同時多発テロを戦争行為と断じ、非常事態宣言をした。
 報復として、シリアにあるISの拠点を縦断爆撃し、フランスが誇る原子力空母『シャルル・ド・ゴール』(全長261.5メートル、全幅64.36メートル。乗員約1950人。艦載機は固定翼機35機、ヘリコプター5機)をシリア沖に出撃させたのだ。

 そればかりか、まもなく米英露と共にISに対する本格的な地上戦が展開されるという。
 「作戦名は『自由の門』。12月内に発動されるでしょう。まず、無人攻撃機でISの本部を、次に有人戦闘機がこれまでにない規模でIS領土を空爆する。平行してすでに潜伏している米軍の『デルタフォース』と『SEALs(シールズ)』、ロシアの『GRUスペツナズ』らがIS幹部の排除(殺害)を目指す。トルコ領から米英仏の地上軍の侵攻が始まる。年内中にはISを殲滅させる計画です」(国際ジャーナリスト)

 だが、今回の戦略作戦だけでは、到底ISを完全崩壊させることには至らないという。改めて説明するまでもないが、ISにとっては今回のパリ同時多発テロは『聖戦(ジハード)』を勝利するための一里塚に過ぎないからだ。
 「フランスでテロが実行された11月13日はISにとって非常に重要な意味を持つんです。1918年11月13日は英仏軍がオスマン帝国の首都コンスタンチノープルを制圧した日。いわばイスラム教徒がキリスト教徒に侵略された恥辱的な日でもあるわけです。だから物量でいくら有利な米英仏の共同軍が地上戦でISの首都を制圧しても、地下に潜られるだけなんです。現に10月11日、イラク西部アンバル県のシリアとの国境近くで空爆を受けたとされるISの指導者、バグダディ容疑者の生死もいまだ確認されていない。仮に爆死していたとしても、預言者ムハンマドの後継者『カリフ』二世を名乗る者が必ず出てくる。キリがありません」(永田町関係者)

 当然だが、米英仏によるシリア領内で地上戦が展開された場合、我が国の自衛隊も派兵されることになる。
 来年3月にも予定されている新・安保法制施行に伴い、自衛隊の海外軍事行動が可能になったからだ。すなわち、これは何を意味しているのか。
 「日本も、協力国から当事者国に格上げになったことを意味している。これまで以上に日本国及び日本人がISによるテロの危機にさらされる可能性が高くなるんです。テロを起こす確率は90%以上と言っても過言ではない」(前出・国際ジャーナリスト)


過激化、教育と失業が背景=「テロ温床」偏見に反発―ベルギーのモレンベーク地区
時事通信 12月12日(土)16時26分配信

 【ブリュッセル時事】パリ同時テロで容疑者らが在住したベルギーの首都ブリュッセル・モレンベーク地区。
 街は平穏さを取り戻しつつあるが、今も「テロの温床」と見なされることに住民の反発は強い。同地区のドブリーク文化社会統合センター長や危機管理当局者は、低い教育水準と高い失業率が若者の過激化の原因だと分析する。
 モレンベークは中東やアフリカからの移民が多く、住民約10万人の6割程度をイスラム教徒が占める。ドブリーク氏によると、地区の失業率は約4割で、若年層に限れば約5割。教育に無関心な家庭も多く、教育水準は国内の他の地域に比べ低い。同氏は「貧困に陥り社会に不満を抱える若者が、正しい知識を持たないため、簡単に過激派に感化されてしまう」と指摘する。
 内務省危機管理センターのスポークスマンを務めるラマケー氏は、テロの脅威について「欧州連合(EU)全体が長年抱える問題で、すぐになくなることはない」と説明。その上で「ホームグロウン(国産)テロを防ぐには、教育を充実させるしかない」と強調した。
 その一方、地区の住民は偏見とも闘っている。モレンベークで生まれ育ったパキスタン系移民の学生ザラ・ハディさん(19)は「テロリストとイスラム教徒を結び付ける考えはばかばかしい」と憤る。「イスラム教で殺人は厳しく禁じられている」「テロリストは本当のイスラム教徒ではない。私たちと全く違う」と訴えた。


伊勢志摩サミット 初の海上でいかにテロ防ぐか?…警備当局が直面した盲点とは
産経新聞 12月12日(土)15時34分配信

 四方を海で囲まれた賢島(かしこじま)で開催される主要国首脳会議「伊勢志摩サミット」は、日本初の本格的な“海上サミット”だ。陸上の警備は比較的容易となる一方、海上警備が重要になる。真珠養殖船、定期船、観光船…。英虞湾(あごわん)には、大小さまざまな船舶が行き交っており、地域住民の協力が不可欠だ。パリ同時多発テロの記憶も新しい中、重要国の首脳が一堂に会する国際会議を前に、海上保安庁は警察庁や三重県と入念な準備を進めている。

■テロリスト制圧

 英虞湾に侵入した不審なゴムボート。海上保安庁第4管区海上保安本部(4管)の巡視艇「みえかぜ」(全長20メートル)が近づき、停船を呼びかけるが、船上ではテロリスト2人が銃口を向ける。

 タタタッ、タタタタッ-。みえかぜが不審船に向け威嚇射撃する乾いた音が響く。間もなく、4管の高速ゴムボート船2艇が高いモーター音を響かせて不審船を挟撃、海上保安官計4人が乗り込んでテロリストらを制圧した。

 これは8日、英虞湾で実施されたテロ容疑船制圧訓練の1コマだ。国際的にテロが相次ぎ緊張感が高まる中、海上保安庁は全国各地でテロリストを水際で捕(ほ)捉(そく)、制圧する訓練を重ねている。

■4500隻のうち1000隻が所有者不明…ソフトターゲットも

 三重県東南部、志摩半島に囲まれた英虞湾。60あまりの緑の島々が散在するリアス式海岸に、真珠養殖のいかだが“かすり模様”を織りなす。風情あふれる美しい景色だが、その美しさが海上警備の難しさをもたらしてもいる。

 湾内にある島のほとんどが無人島で、その間に約4500隻の船舶浮かぶ。漁船や定期船などの生活船に加え、個人所有のプレジャーボート、遊覧船のような“ソフトターゲット”もある。

 所有者不明の船舶は1000隻に上るとされ、三重県は先月、賢島付近の10隻を約400万円かけて撤去することを決めたばかりだ。

 「外付けエンジンを積んだ小型ボートはすぐに使えるから危険かもしれない」と危惧するのは、賢島に近い神明港で桟橋の手入れをしていた近くの元会社員の男性(70)。

 海上保安庁は「廃船や放置船が直ちに危険なわけではないが、一部が悪用される可能性も否定できない」とし、船舶の状況把握に努めている。英虞湾内の水面積は26平方キロ、入り組んだ湾岸線は約140キロに及び、巡視艇で丹念にまわると、1周するのに数日を要するという。

 各国首脳らは中部国際空港(愛知県常滑市)に政府専用機などで到着後、ヘリコプターで賢島に向かう予定だが、悪天候の場合は陸路約195キロを約2時間半かけて移動することになり、警察による沿道警備も重要となる。

■真珠養殖は繁忙期

 英虞湾の特産物は、なんといっても真珠だ。生産量は国内で3番目に多く、入札価格で年間20億円を超える。

 「地域興しには協力したいが、こちらにも生活がある」と話すのは、賢島を含む神明地区で真珠養殖業を営む40代の男性。ちょうど真珠を作るためにアコヤ貝に貝殻の粒などを埋め込む“核入れ”と呼ばれる作業が続く繁忙期。作業自体は主に陸地の工場で行われるが、船でしか行けない離島の工場も少なくない。船舶の航行への一定の規制が予想されるため、男性は「1年の収穫が決まる時期なのに…」とぼやく。

 養殖真珠の老舗、ミキモト広報宣伝部も「工場で核入れ作業をした後、貝をかごにつるして海に入れるまでが一連の作業。対応するために早期に情報がほしい」と訴える。

■船は離島の“足”

 また、100人弱が暮らす間崎島の住民らは通勤・通院などのため、船で約5分の賢島に渡った後、自動車などに乗り換える。「国の威信がかかっている。全面的に協力する」という70代の男性もいるが、船は住民の“足”でもあり、岩城保司自治会長(75)は「間崎島には食料を買う場所もない。当局には通行証などの発行をお願いしている」と話す。

 海上保安庁は「過度に制限するつもりはない。地域の声を聞きながら調整していきたい」と理解を求める。

■初の海保長官視察

 伊勢志摩サミット開催が決まった今年6月以来、佐藤雄二・海上保安庁長官による英虞湾視察は8日のテロ容疑船制圧訓練が初めて。水深が浅い同湾で活躍が期待される高速ゴムボートによるテロ容疑船制圧訓練の様子を厳しい表情で見守った。

 4管の巡視船「いせかぜ」(全長20メートル)から下船した佐藤長官は「大小の島々、入り江など海上警備にあたり配慮すべきものが多々あると実感した。地元の協力を得ながら万全を期したい」とコメント。鈴木英敬・三重県知事は「技術の高い訓練をしている。抑止力につながる」と話した。

 サミット開催日だけでなく、その前後も厳重な警戒態勢が敷かれることになるが、創業110年を迎えた賢島の松井真珠店第4代店主、松井良友さん(40)は「テロを恐れてばかりいても仕方がない。むしろお客さまを安心させるような明るい応対を心がけたい」と話した。

 ◆賢島 英虞湾最大の島。周囲約7・3キロ。賢島大橋(153メートル)と賢島橋(20メートル)の2つの橋で陸地とつながる。人口は今年5月末現在で、101人。“海の軽井沢”とも呼ばれ、英虞湾の観光、海上交通の拠点となっている。


海外で扇動工作強める=シリアで劣勢―仏テロ・IS
時事通信 12月12日(土)15時12分配信

 【カイロ時事】過激派組織「イスラム国」(IS)はパリ同時テロ後も、チュニジアやエジプトなど各地でテロ攻撃を繰り返している。
 また、組織の力が直接及ばない地域では、インターネットを通じて過激なメッセージを発し、共鳴者が自発的に決起するよう扇動工作を強めている。今後も世界的な規模でISがテロを引き起こすことが懸念されている。
 米カリフォルニア州で起きた銃乱射事件は、容疑者夫婦がISの過激思想に感化された上での犯行だったとみられている。ISのラジオ局は、2人を「支持者」とみなして称賛した。
 ISは、アラビア語だけでなく英語も使い、声明や機関誌を頻繁にネット上に掲載してきた。最近はフランス語やロシア語、中国語で「武器を取って立ち上がれ」などと呼び掛け、宣伝の多角化を進めている。
 エジプトのイスラム教スンニ派最高権威機関アズハルの関係者は「ISは逸脱した宗教解釈をテロの口実とし、知識の浅い信者を狙い洗脳している」と強調。特に欧米では「イスラム教徒への偏見が根強く、過激思想に感化されやすい」と指摘し、「ローンウルフ(一匹おおかみ)」型テロ続発のリスクは高いとの認識を示した。
 一方、ISは活動拠点を置くシリアとイラクの支配地域では劣勢が目立つ。シリアでは、米軍主導の有志連合やロシア軍の空爆で、石油関連施設が攻撃され、石油密輸を主要な収入源としているISにとって大きな打撃となっている。
 イラクでも、この1カ月で要衝の北部シンジャルや、中部ラマディの多くの地域を失った。武装勢力としての弱体化が進めば、過激派やその予備軍に組織的な指示を下すよりも、扇動工作に依存する傾向が一層強まるとみられる。


分析力向上が課題=EU各国、情報共有―仏テロ1カ月
時事通信 12月12日(土)14時50分配信

 【パリ時事】130人が犠牲になったパリ同時テロから13日で1カ月。
 この間、米国でも銃乱射によるテロが起き、事前の情報把握の必要性が一層強く認識された。欧州連合(EU)ではテロ計画や過激派潜入を食い止めるため、情報共有に向け連携が強化されている。ただ、パリのテロ前には当局が兆候を把握しながら、凶行を許した経緯があり、情報分析能力の向上が課題となっている。
 パリのテロでは、首謀者とされるアブデルハミド・アバウド容疑者(死亡)が警戒をすり抜けて欧州域内に入っていた事実が判明。また、テロの準備に要した金額は、合計で3万ユーロ(約400万円)足らずとされ、実行犯らは身分証なしで発行できるプリペイド式カードを資金のやりとりに用いていた。
 EU各国は、資金やテロリストの動きを把握できていなかったことを反省し、カードの規制議論に着手。少額資金の追跡にも力を入れる構えだ。
 また、各国は航空機の搭乗者情報の共有で合意。武器の流入阻止も念頭に、欧州域外との国境の管理徹底も重要課題に位置付ける。サパン仏財務相は「どの国もテロの脅威にさらされている」と訴え、結束した取り組みを呼び掛けている。
 仏メディアによると、パリのテロ前には、コンサート会場が標的の一つとの情報があったが、当局はバタクラン劇場での犯行を防ぐことができなかった。仏国内では要警戒人物が1万1000人を超えており、情報機関関係者は「情報は大量で、監視対象者が多過ぎる」と語る。
 今後、各国当局が活発に情報交換を行えば、さらに情報量が増えることは確実。仏紙ルモンドは「仏情報機関はデータ分析が弱い。情報が増えてもこの問題は解消しない」として、捜査担当組織の能力向上が不可欠だと指摘した。EUの新政策が速やかに成果につながるかは楽観できないのが現状だ。


米銃器ディーラー、パリ同時テロ捜査に協力 押収銃を販売か
AFP=時事 12月12日(土)14時19分配信

【AFP=時事】仏パリ(Paris)同時テロ事件の現場で押収された銃が、米国の大手銃器ディーラーが販売した銃である可能性を示す報告を受け、同社は11日、当局の捜査に協力していることを明らかにした。

パリ同時テロ、銃はドイツから調達か 独報道

 フロリダ(Florida)州デルレイビーチ(Delray Beach)に本社を置くセンチュリーアームズ(Century Arms)は声明を発表し、パリ同時テロ事件現場で押収された銃1丁について、同社が2年以上前に米国に合法的に輸入し、認可を受けた国内の銃砲店に販売した可能性を示す未確認の報告を受けたとし、情報の確認はできないが捜査に協力していると述べた。また、自社の不正行為関与を示唆するものではないと述べている。

 一方、セルビアの工業メーカー、ザスタバ(Zastava)の兵器工場の責任者は11日、AFPの取材に対し、先月のパリ同時テロ事件で使用されたと思われる銃の一部は同工場で製造されたものであり、1丁は2013年にセンチュリーアームズに輸出されたものだと述べた。【翻訳編集】 AFPBB News


<米国>反イスラムの嵐 トランプ氏発言、嫌悪増幅
毎日新聞 12月12日(土)11時33分配信

 【ワシントン西田進一郎】パリ同時多発テロ事件やカリフォルニア銃乱射テロ事件の背景としてイスラム過激思想が指摘されている影響で、米国内でテロとは関係のないイスラム教徒への排斥の動きが目立っている。イスラム教徒や関連施設への暴力・差別行為は、2001年の米同時多発テロ事件の後としては「最悪の状況」(イスラム人権団体)という。

 ◇仏テロ後、暴行・脅迫続発

 イスラム人権団体「米・イスラム関係会議」(CAIR、本部ワシントン)によると、パリで事件が起きた11月13日の後、約10日間に少なくとも全米15州で、モスク(イスラム礼拝所)に銃弾が撃ち込まれるなど25件の暴力や脅迫などが発生したという。

 さらに、銃乱射テロの後には、イスラム教徒の食料品店主シャルカー・ハークさん(52)が白人の男に暴行を受ける(ニューヨーク州)▽モスク入り口にイスラム教で不浄とされる豚の切断された頭部が投げ捨てられる(ペンシルベニア州)▽CAIR本部に「苦しんで死ね、イスラム教徒」との文書とともに白い粉が入った封書が届く--などが発生。CAIRのフェイスブックには、続発する事件などが刻々と掲載され続けている。

 CAIRは、排斥の動きの背景には、イスラム教徒による二つのテロに加え、大統領選に向けた共和党候補者指名争いで支持率首位を走る不動産王ドナルド・トランプ氏らの、イスラム教徒への嫌悪感情をあおる姿勢もあると指摘する。

 トランプ氏はイスラム教徒の米国への入国を一時的に禁止すべきだと提案し、国内だけでなく欧米諸国の首脳らから厳しい批判を受けている。米NBCテレビなどが10日発表した世論調査結果でも、回答者の57%がトランプ氏の提案に反対した。一方、25%は賛成と答えた。共和党支持層に限ると、賛成は42%で、反対の36%を上回った。

 一方、トランプ氏に対する抗議活動も起こっている。トランプ氏は11日にニューヨークのホテルで開かれた共和党支持者の昼食会に出席。参加者はAP通信の取材に、トランプ氏の演説中に約10人が立ち上がり、入国禁止提案を非難したと紹介した。トランプ氏は演説を一瞬中断し、「先頭に立っていると、大きな注目を浴びる」と皮肉ったという。

 ◇客に殴られ死を覚悟 食料品店主

 【ニューヨーク草野和彦】米ニューヨークで、イスラム教徒排斥思想を持つとみられる白人の男に殴打されたイスラム教徒のシャルカー・ハークさん(52)が11日、取材に応じた。

 1987年にバングラデシュから米国に移住。市郊外のクイーンズ地区で食料品店を経営する。米社会について「あらゆる宗教、人種が集まる多様性のある国。米国民になったことは誇りだった」と語る。

 事件が起きたのは今月5日。客を装った男が店の入り口近くに積まれた売り物の新聞を読み始めた。新聞の1面には、カリフォルニア州で起きた銃乱射テロ事件の容疑者夫婦の顔写真が載っていた。

 男は「商品は無料か」と尋ねてから店内を歩き始めた。不審に思ったハークさんがカウンターの外に出ると、いきなり男が殴りかかり「イスラム教徒を殺す」と叫んだ。さらにカウンター内に倒れ込んだハークさんの顔面をひたすら殴り続けた。

 店内の異常に気づいた通行人が警察に通報し、男は身柄を拘束されたが、ハークさんは「死ぬかと思った」と当時の恐怖を振り返る。男は南部フロリダ州ジャクソンビルの55歳の住民。警察はヘイトクライム(憎悪犯罪)の疑いで捜査している。

 事件が報じられると、「あなたとイスラム社会を支えます」などと書かれたカードが店に次々と届いた。10日に店の前で記者会見をした際には、200人を超える市民や警官らが激励に。「本当にありがたかった」とハークさん。

 だが、現在、米国内のイスラム教徒への感情は2001年の米同時多発テロ直後よりも悪いと感じる。「5人の子供が登下校中に襲われないか心配だ」。生々しい傷痕が残る顔を不安でゆがめた。


<シリア和平会議>14日にパリで 15日には米露で協議
毎日新聞 12月12日(土)10時59分配信

 【ワシントン和田浩明】シリアでの内戦停止と政治移行を目指す国際調停に関連し、ケリー米国務長官は14日パリで関係国の閣僚級会合に出席する。ケリー氏は15日にモスクワでロシアのプーチン大統領、ラブロフ外相と会談してシリア問題や過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討作戦などを協議する。国務省が11日発表した。

 米国は18日にニューヨークでシリア支援国の会合を開催し、国連主導の停戦調停や、アサド政権と反体制派の話し合いの推進方法などを詰める予定になっている。パリやモスクワでの会合はこの地ならしの意味があると見られる。

 ただ、国務省のカービー報道官は18日の会合について「開催されない可能性は否定しない」とも述べ、事前調整次第では日程の延期もありうるとの認識を示した。

 シリア問題の国際調停では、サウジアラビアの首都リヤドで10日、反体制諸派が和平協議の基本方針で一致している。

 ただ、最大の焦点の一つであるアサド大統領の退陣に関し、カービー氏は「意見の違いがあることは認識している」と述べ、反体制派や米国などが求める退陣を実現するにはさらに協議が必要であると述べた。アサド政権はロシアやイランが支援し、内戦にも軍事介入している。


<IS>偽造旅券精巧に 識別困難、米警戒強める
毎日新聞 12月12日(土)10時51分配信

 【ワシントン和田浩明】米ABCテレビは11日、過激派組織「イスラム国」(IS)が本物と見分けが付かないシリアの偽造旅券を発行している可能性があると報じた。米国務省のカービー報道官は同日の定例会見で「承知しており、深刻にとらえている」と報道内容を認めた。連邦捜査局(FBI)のコミー長官も9日の議会証言で懸念を表明していた。

 ISが犯行声明を出したパリ同時多発テロ事件の実行犯の1人は、すでに死亡した兵士の名前などが記されたシリア旅券を保持していたことが明らかになっている。

 カービー氏はISの偽造旅券発行能力について「十分承知しており、報道以外の情報も入手している」と説明した。コミー氏は「情報機関が懸念を持っている」と述べた。

 米ABCテレビによると、国土安全保障省がまとめた報告では、ISが支配下に置いているシリア東部のデリゾールとラッカに政府の「旅券発行事務所」があり、ISがシリア政府の旅券印刷機と氏名や顔写真などを印刷する冊子を入手した可能性があると指摘。今年に入り、デリゾールで発行されたとされる旅券がトルコのイスタンブールで見つかっているという。トルコはISに流入する外国人戦闘員の最大の経路といわれている。

 偽造旅券はシリア内で1冊200~400ドル(約2万4000~4万8000円)で購入できるとの情報がある。今年9月にはシリア国内でオランダ首相の名前と写真の入った旅券と身分証を購入することができたと報道されている。

 米国では今月、西部カリフォルニア州でIS指導者に忠誠を誓ったとされる容疑者らが銃乱射テロで14人を殺害しており、IS戦闘員の出入りに懸念が強まっている。

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