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2015年12月 7日 (月)

フランス・パリで多発テロ、130人が死亡・52

フランスの首都パリで13日夜(日本時間14日未明)、飲食店や劇場、サッカー競技場など複数の地点で、銃撃や爆発などがおきた。劇場では観客らが人質になったと伝えられる。オランド仏大統領は同夜、テレビ演説で「前例のないテロが起きた」と断定し、国内に非常事態を宣言した。

フランス治安当局の発表では、この同時テロで129人が死亡した。
※その後、死者は130人となった。

ロイター通信などによると、週末を過ごす客でにぎわう13日夜、パリ10区のレストランと近くの劇場で銃撃が起きた。目撃者の証言では、劇場内で60人程度の観客らが人質になった。劇場内からは、散発的な銃声が聞こえているという。

また、ドイツとフランスの親善試合が行われたサッカー競技場では、少なくとも2回の爆発が起きた。自爆テロとみられており、犯人とみられる2人を含む35人程度が死亡したもよう。

オランド大統領は、「われわれは結束し、断固戦う」と国民に訴えた。非常事態の宣言にともない、フランスと周辺国の国境が閉鎖された。

フランス国内では、今年1月、イスラム過激派により週刊紙本社が銃撃されるテロ事件が起き、計17人が死亡した。

オバマ米大統領は、ホワイトハウスで記者団に対し、「民間人を恐怖に陥れる非道な企てだ」と強く非難した。

※以上、産經新聞の報道による。

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リンク:政府の「国際テロ情報収集ユニット」が発足 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:エールフランス機が「脅迫」でカナダに緊急着陸、安全を確認 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:航空会社に脅迫続く-パリ行きエールフランス機モントリオールに着陸 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:仏中銀、第4四半期成長見通しを引き下げ パリ同時攻撃で - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:警察庁、テロ対策の必要性強調 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:日本でのテロ 欧米人の多い観光地や仏像のある場所に要注意 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「イスラム教徒の入国禁止」を提案、どこまでも調子に乗るトランプ - 冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ 新時代 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:国際テロ情報ユニットが発足=政府、サミットへ対策強化 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ドナルド・トランプ氏が信じる21のこと - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:国際テロ情報ユニットが発足 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:バチカンで聖年祝う祭典、米仏の「イスラム国」事件受け警備強化 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:国内テロ「危険ある」 - 速報:@niftyニュース.
リンク:焦点:仏主要政党、極右阻止で足並みそろわず 2002年と様変わり - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:アラブ「独裁の冬」の復活 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:【外信コラム】米大統領選、未知との遭遇… やまない“トランプ旋風” - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:仏政府、非常時に公共Wi-FiとTorを禁止か--テロ対策で - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:モスクワでシェパード子犬の譲渡式、仏警察犬「殉職」で - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「一匹狼型」テロの恐怖 米乱射、ISの誘いに呼応か - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<米国>「イスラム教徒の入国禁止を」…トランプ氏が声明 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:頻発するテロとどう向き合うか? ---松本 徹三 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:暗号化はISを利するのか? 早わかりQ&A - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:“空爆は中止せよ”“対話せよ”という「イスラム国」の後方支援〈週刊新潮〉 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:オバマ大統領テレビ演説 政権の傷口かえって露呈 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:国際テロ「今後も邦人被害懸念」 警察庁「治安の回顧と展望」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:仏地方選 極右の得票率が全国首位 13日に決選投票 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<仏地方選>国民の不満、極右が吸収 難民危機と高失業率 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:刺傷事件のナイフ男出廷=携帯に「イスラム国」の旗―ロンドン - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:警察庁出身の滝沢氏ら起用=新設の対テロ組織担当審議官 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:[古森義久]【米大統領選・共和党候補トランプ旋風止まず】~揺るがない人気の謎は?~ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<フランス>極右・国民戦線の大躍進…第1党阻止で社共協力 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:仏地域圏議会選 極右政党の25歳女性候補、得票率40%超え 13日に決選投票 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:仏選挙、与党惨敗「テロの影、色濃く」 前大統領、EU内の自由移動認めた協定疑問視 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:対テロ対策で失点続きのオバマ大統領 なお戦略手探り 政権への不信感高まる - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<治安の回顧と展望>国際テロ情勢で対策強調 警察庁 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

政府の「国際テロ情報収集ユニット」が発足
読売新聞 12月8日(火)19時32分配信

 海外のテロ情報を収集する政府の「国際テロ情報収集ユニット」が8日、発足した。

 パリ同時テロを受け、当初予定の来年4月の設置を大幅に前倒しした。来年5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)や2020年の東京五輪を控え、首相官邸を司令塔にテロ対策を強化するのが狙いだ。

 菅官房長官は、首相官邸で開いた発足式で「省庁間の垣根を越え、オールジャパンで国際テロ情報を入手するよう、全身全霊で取り組んでほしい」と訓示した。

 ユニットは外務、防衛両省や警察庁などの職員約20人で構成する。在外公館で増員する職員約20人分と合わせた活動費は、2015年度予算の予備費から約1億2600万円を支出する。

 このほか、ユニットが集めた情報を省庁横断で共有・分析するため、各省庁の局長級で構成する「国際テロ情報収集・集約幹事会」(議長=杉田和博官房副長官)と、その事務局機能を担う「国際テロ情報集約室」も8日付で設置された。


エールフランス機が「脅迫」でカナダに緊急着陸、安全を確認
ロイター 12月8日(火)18時26分配信

[パリ 8日 ロイター] - 米サンフランシスコ発パリ行きのエールフランス83便が「匿名の脅迫」を受けたため、カナダのモントリオールに緊急着陸した。

カナダ当局が捜索した結果、安全が確認され同機はパリに向けて出発した。

先月発生したパリ同時多発攻撃を受け、世界的にセキュリティーが強化されている。


航空会社に脅迫続く-パリ行きエールフランス機モントリオールに着陸
Bloomberg 12月8日(火)17時52分配信

    (ブルームバーグ):サンフランシスコからパリに向かっていたエールフランス機が7日、匿名の脅迫を受けてカナダのモントリオールに緊急着陸した。エールフランスが8日明らかにした。

エールフランスの電子メールによれば、同便の緊急着陸は「予防的な措置」で、地元当局が同機や乗客、荷物を検査した。

7日にはトーマス・クック・グループ傘下のコンドル航空にも爆弾に関する脅迫があり、ベルリンからエジプトに向かっていた便がブダペストに緊急着陸した。

原題:Air France Flight Diverts to Montreal on Anonymous
Threat(抜粋)
German Flight to Egypt Lands in Budapest After Bomb Threat

記事に関する記者への問い合わせ先:トゥールーズ Andrea Rothman ,aerothman@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:
Chris Reiter ,creiter2@bloomberg.net


仏中銀、第4四半期成長見通しを引き下げ パリ同時攻撃で
ロイター 12月8日(火)17時21分配信

[パリ 8日 ロイター] - フランス銀行(中央銀行)は8日、第4・四半期の国内総生産(GDP)伸び率が0.3%になると予想し、従来予想の0.4%から引き下げた。

11月のサービス部門の景況感指数は96と前月の97から低下した。中銀は、パリ同時攻撃により外食やホテルなどのセクターが打撃を受けたと説明した。鉱工業部門も99から98へ低下した。

観光業はGDPの約7.3%を占める。

航空大手エールフランス・KLM<AIRF.PA>はこの日、同時多発攻撃で11月の収入に5000万ユーロ相当の悪影響が出たと発表。国内最大のホテルチェーンであるアコーホテルズ<ACCP.PA>も予約数が減少したと明らかにした。


警察庁、テロ対策の必要性強調
読売新聞 12月8日(火)16時39分配信

 警察庁は7日、2015年版「治安の回顧と展望」を公表した。

 パリの同時テロで注目される国際テロ情勢について、イスラム過激派組織「イスラム国」などによるテロが引き続き頻発する懸念があると分析。来年5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に向け、官民一体のテロ対策の必要性を強調した。

 回顧では、「イスラム国」の活動と影響が今年、「世界各地に及んだ」とした。「イスラム国」は日本の外交団をテロの標的にするよう機関誌で呼びかけているとして、「今後も邦人がテロ事件の被害に遭う可能性が懸念される」と指摘した。

 また、日本国内にも支持者がおり、日本から「イスラム国」に参加する人物が現れる可能性もあると分析。テロ資金の調達などに利用される恐れがあるとの見方も示した。


日本でのテロ 欧米人の多い観光地や仏像のある場所に要注意
NEWS ポストセブン 12月8日(火)16時0分配信

「これは攻撃の始まりに過ぎない。フランスと同じ道を歩む国々は、我々のターゲットリストの最優先にいる」

 イスラム国(IS)はパリの同時多発テロのあと、そう声明を出した。日本は、ISにとって間違いなく「ターゲット」である。元公安調査庁第二部長の菅沼光弘氏が語る。

「安倍首相は2015年1月にエジプトで、イラクやシリアなどISと戦う国々の難民・避難民支援などに総額2億ドルを拠出することを表明した。日本側は『あくまで人道支援である』と強調しているが、ISから見れば自分たちを攻撃する軍事力を整備するための経済支援に映った。

 そしてその直後、日本人ジャーナリストの後藤健二氏と民間軍事会社経営の湯川遥菜氏が殺害されている。その際も、安倍首相は『テロリストを決して許さない。その罪を償わせるために国際社会と連携する』と語っている。日本側が対立姿勢を鮮明にしていることから、ISは、明らかに日本を敵とみなしている」

 この国でテロリストが狙うと考えられるのは、「ソフトターゲット」だ。米軍基地や首相官邸など警備が厳重な「ハードターゲット」ではなく、警備が手薄な、あるいはまったくない場所のことである。

 ターミナル駅や新幹線、パリでも狙われたスタジアムやライブ会場などの人が集まる場所はもちろんだが、危機管理論が専門の大泉光一・青森中央学院大学教授は「欧米人が多く訪れる観光地は要注意」と指摘する。

「ISは、欧米人に『日本も危ない』という意識を持たせることを狙ってくるでしょう。東京に加え、京都や奈良の観光地、さらに被爆地として世界的に有名な広島の観光スポットなどはテロの標的となり得ます」

 国際政治アナリストの菅原出氏は、仏像がある場所に注意を払うべきという。

「イスラムは偶像崇拝を禁止しており、ISは異教徒の像などを爆破・破壊しています。また、最近では、シリア中部にある世界遺産・パルミラ遺跡を象徴するベル神殿が破壊されました。このことから、世界遺産、国宝に指定されているものがある場所を狙うことが考えられます」

※SAPIO2016年1月号


「イスラム教徒の入国禁止」を提案、どこまでも調子に乗るトランプ - 冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
ニューズウィーク日本版 12月8日(火)16時0分配信

 先週ロサンゼルス郊外で発生した乱射テロ事件は、まだまだ真相の解明には程遠い状況が続いていますが、アメリカの各メディアは連日のようにトップニュース扱いで、事件に関する情報を流し続けています。また政治家たちも、それぞれの立場で事件に関連したコメントを続けています。

 まずオバマ大統領は、事件直後には「テロかもしれないし、職場のトラブルかもしれない」という慎重姿勢を取っていたのですが、捜査の進展に伴って見解を変えてきています。今週日曜の晩には「ホワイトハウス執務室からのテレビ演説」を行って「この事件はテロ」であると断定しつつも「おそれることはない」と言うメッセージを発信しました。

 この演説ですが、「ISILには勝利する」と言っておきながら、その中身は「英仏との協調、トルコとの協調、シリア反体制派の支援、シリア内戦の終結へ努力」の4点だったことがアメリカ国内では不評です。4つの具体策と言いながら、対ISILの戦略については現状と代わり映えがしない、確かにそう言われても仕方がないからです。

 この点に関しては、共和党からは大統領は「弱腰だ」という声があり、民主党のヒラリー・クリントンも「自分はもっと積極的にシリアに介入する」と述べています。ですから今後の「対ISIL戦略」について具体的な論争が起きても良さそうなのですが、実際には議論は盛り上がっていません。

 その代わり、論点は「おかしな」方向に向かっているのです。それは、アメリカ社会に広がる「反イスラム」感情をどう扱うかという問題です。

 まずオバマ大統領ですが、「ISILは敵だが、イスラムは敵ではない」という立場で一貫しています。日曜の演説でもこの点を強調していましたし、パリの事件前後に問題となった「シリア難民の受け入れ」についても、「厳格な審査(スクリーニング)をする」という条件はつけているものの、依然として前向きです。

 ですがその一方で、時期が悪いことに、ドナルド・トランプという「政治的正しさ」という概念を否定することに情熱を傾けている稀代の扇動家が「大手を振って選挙戦を戦っている」現状があります。そのトランプですが、パリ同時テロを受けて支持率が上昇しており、今は共和党内の支持率が33~36%という「大差の1位」にまで上昇しています。

 トランプはこの事件を受けて、「遂に」と言うべきでしょうか、決定的な発言を行っています。それは、7日月曜に飛び出したコメントで、「当局が事態を把握するまでの当面の間、すべてのイスラム教徒のアメリカ入国を拒否すべきだ」と発言したのです。シリアなどの難民だけでなく、移民だけでもなく、観光や商用を含めた全てのイスラム教徒の「入国を拒否すべき」だというのです。

 これまでにもトランプは、「アメリカ国内のイスラム教徒は全員登録させてデータベース化する」とか「すべてのモスクには監視体制を整備する」といった極論を口にしてきましたが、今回はさらに次元が違うものだと言えます。

 なぜトランプは「ここまで極端な発言」を平気で口にするのでしょうか?

 2つあります。まず1つ目は、先ほど申し上げたように、こうした発言については、一部のアメリカ人は「言いたいけど、言ってはいけない」という自制をしているわけです。確かにそれが「政治的正しさ」だからです。ですが、「ホンネとしては言ってみたい」という感覚を持っている人からすれば、「本当に口にしてしまう」トランプはヒーローになってしまうのです。

 2つ目には、こうした発言に関しては例えばメディアは反発していますし、おそらくは多くの政治家から「それはマズイだろう」という発言が出ると思います。ですが、そうした「トランプ批判コメント」を発すると、保守層に向けては、その人は、あるいはそのメディアは、「イスラム急進主義者に甘い」とか「テロの危険に対して鈍感」というイメージを植え付けることができるのです。

 過去にはメキシコ系移民を巡る論戦で、例えばジェブ・ブッシュの勢いを潰すなど、同じ「やり口」で成功してきたトランプです。今回もそうした計算でやっているのだと思います。

 いずれにしても、「あらゆるイスラム教徒の入国を禁止する」などという極論を吐かれては、民主党サイドとしては黙ってはいられないでしょう。例えばトランプは、「オバマもヒラリーも『イスラム急進主義者(ラジカル・イスラム)』という表現をしていない。この人達は怪しい」というようなことを言ってきているわけです。これに対してヒラリーは「アメリカ人にイスラム教徒を差別させて、アメリカをより悪玉に追いやるのではISILの術中にはまるだけ」という鮮やかな反論をしています。ですが、こうした「少し考えないと分からない」種類の反論では、これまではトランプ旋風を止めることはできてはいません。

 トランプ発言の直後から、その現場となった「サウスカロライナ州の共和党委員長」、そして早期に党員集会や予備選のある「アイオワ州の共和党委員長」、「ニューハンプシャー州の共和党委員長」がそれぞれ「発言を支持しない」と言明しています。

 また、軍事タカ派で知られるリンゼー・グラハム上院議員(共和)はCNNのダナ・バッシュ記者に対して「アメリカ的な価値観の全否定であり、前線で戦っている米兵に対しては何のために戦うかという部分を否定された、いわば死刑宣告」という非常に厳しいコメントをしたそうです。

 CNNは、共和党内で「このままではトランプによって共和党のブランドが傷つけられる」という声が高くなっていると報じています。この発言がさらに「トランプ旋風」を勢いづかせるのか、それとも「これは一線を越えた」という暗黙の合意が社会にできて、「旋風」にストップがかかるのか、非常に注目されるところです。


国際テロ情報ユニットが発足=政府、サミットへ対策強化
時事通信 12月8日(火)15時27分配信

 政府は8日午後、省庁横断でテロ関連情報の収集や分析に当たる「国際テロ情報収集ユニット」を新設した。
 パリ同時テロを受け、来年4月の発足予定を前倒しした。同年5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)や2020年の東京五輪・パラリンピックなどが控える中、テロ対策に万全を期す。
 菅義偉官房長官は同日午後、首相官邸で開かれた同ユニットの発足式で訓示し、「現下のテロ情勢は一段と厳しさを増している」と指摘。その上で、「省庁間の垣根を越えて、オールジャパンで国際テロ情報の入手に全身全霊で取り組んでほしい」と指示した。
 外務省に設置された情報収集ユニットは同省や防衛省、警察庁などの職員で構成し、約20人で発足。菅長官は同日の記者会見で、「人数拡大は当然、必要だ。(重点化する)場所は国際的な重要性を考慮しながら考える」と述べた。
 同日は外務省でも岸田文雄外相が同ユニットの幹部職員を集め、「自らの足で動いて汗をかき、現場を重視した情報収集活動で職務にまい進してほしい」と呼び掛けた。


ドナルド・トランプ氏が信じる21のこと
BBC News 12月8日(火)15時16分配信

2016年米大統領選に共和党から出馬している実業家ドナルド・トランプ氏は、支持率でトップを走っている。その政策や信条はどういうものなのか。

1. 米同時多発テロを、アラブ系アメリカ人は拍手喝采して称えた――トランプ氏は、2001年9月11日に旅客機2機がニューヨークの世界貿易センターに激突したあと、対岸のニュージャージー州では数千人のアラブ系アメリカ人が拍手喝采してその光景を称えていたと、何度も繰り返し主張している。そういう行動からアメリカに住むムスリム(イスラム教徒)のことが「あるていど分かる」と同氏は言う。しかしそのようなことがあったと裏付ける報道はない。

2. アメリカ内のモスク(イスラム教寺院)を監視すべき――トランプ氏は、捜査当局はテロ対策の一環としてムスリムを監視・追尾するべきだと考えている。全てのムスリム系アメリカ人について身辺調査をしてデータベースを維持すべきだという主張は前ほど力説しなくなったが、モスク監視の呼びかけた「政治的に正しくない」と言われても構わないと述べている。

3. 過激派勢力イスラム国(IS)との戦いでアメリカは水責めなど「強力な尋問方法」を使うべき――トランプ氏は、人質を斬首するようなISのやり口に比べれば水責めなどの手法は「カスみたいなもの」と。

4. ISを「とことん爆撃しまくる」――ほかの候補者はISに強硬に対応しないとトランプ氏は批判する。自分は、徹底的に爆撃するほか、資金源の石油を入手できなくして弱体化させると言う。

5. 税制を簡素化――トランプ氏は年収2万5000ドル(約310万円)未満の人には所得税を免除する方針。対象者は、「I win」(勝った)とだけ書いてある書類1枚を提出すればそれが税務申告の代わりになるようにするという。法人税率は15%に引き下げ、多国籍企業が海外に滞留した所得は税率10%で国内に還流させることができるようにする。

6. ヘッジファンド関係者は現行の米税制下で「やりたい放題だ」――ヘッジファンド関係者や超富裕層の払う税金が少なすぎると考えるトランプ氏は、その点において民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員のような人たちと同意見だ。しかしトランプ陣営が公表した税制改革案を点検したアナリストたちは、ヘッジファンド関係者はむしろ中産階級と同様に減税されると指摘する。

7. アメリカとメキシコの間に「ものすごく大きな壁」を建てる――選挙戦を開始した当初、トランプ氏はアメリカを訪れるメキシコ人のほとんどが犯罪者だという見解を述べた。「連中は麻薬と犯罪と強姦犯をこの国に持ち込んでる」と主張した同氏は、国境に巨大な壁を設置すれば、メキシコからの不法移民だけでなくシリア移民も締め出すことができると力説。さらに壁建設の費用はメキシコが負担すべきだと考えている。BBCの試算では、建設費は22億ドル~130億ドル(約2700億円~1兆6000億円)になる。

8. アメリカ内に住む不法移民1100万人を強制退去させる――これは人種差別的で、かつ莫大な費用がかかる(BBC試算では1140億ドル、約14兆円)という批判を受けながらも、トランプ氏はこの強制退去計画は実現可能で人道的だと主張する。加えて同氏の移民政策では、不法移民の子供がアメリカ国内で生まれた場合、その子供には米市民権が与えられるという規定を廃止する方針。不法移民が合法的な市民権を獲得する方法の新設は支持しない。

9. ウラジーミル・プーチン露大統領とは「かなり仲良くなれる」――CNNによるインタビューでトランプ氏は、プーチン氏とオバマ米大統領はお互いのことが嫌いすぎて交渉が成立しないが、「自分なら多分かなり仲良くなれる。そうすれば、今のような色々な問題は起きないはずだ」と話した。

10. 銃乱射事件を防ぐには、精神医療に投資すべき――こう言うトランプ氏は銃規制強化は解決につながらないと考えている。銃保有権に関する政策表明でトランプ氏は、銃器を隠し持つ免許を自分も持っていると明らかにし、「善良で正直な市民がどういう銃器を持っていいか悪いか、政府がとやかく言うことではない」と表明。銃購入時の身元調査の範囲拡大にも反対している。

11. より公平な米中貿易の実現のため、中国に是正を要求すべき点がいくつかある――もし大統領に当選したら、中国の人民元切り下げを止めさせ、環境基準や労働基準を改善させるとトランプ氏は言う。さらに、アメリカの知的財産保護やハッキングに対する態度が緩すぎると批判している。

12. 「黒人の命も大事」運動は「面倒」――黒人に対する警察暴力に抗議する「Black Lives Matter」(黒人の命も大事)運動をめぐり、民主党から出馬しているマーティン・オマリー候補たちは運動の関係者に、警察暴力を謝罪したが、トランプ氏はこれを嘲笑。自分は法による取締を支持する候補だと強調し、「Black Lives Matter」運動について「面倒を起こそうとしてるんだと思う」と述べた。さらに、白人や警官よりもアフリカ系アメリカ人が白人や黒人を殺す件数の方が遥かに多いと主張する画像をツイートしたが、異論の多いこの統計は「犯罪統計局」という架空の機関による架空の統計を根拠としており、実際の米連邦捜査局(FBI)データをもとに完全に否定されている。

13. 現在の失業率データは間違っている――トランプ氏はアメリカの失業率は20%だと繰り返している。42%だと主張したこともある。一方で政府の労働統計局は5.1%(9月)と発表しているが、トランプ氏は本当の数値とは思えないと力説する。

14. 総資産額は100億ドル(約1兆2300億円)――92ページにわたる資産公開の報告書をもとにブルームバーグ社が資産したところ、実際の資産総額は約29億ドルと。フォーブス社は40億ドルと指摘。これに対してトランプ氏は「100億ドル超」だと広報文で力説した。選挙戦の費用は自己負担で賄っており、実業界で出発できたのは父親が「数百万ドルほどちょっと」貸してくれたおかげだと説明している。

15. 退役軍人の医療制度は一大刷新が必要――トランプ氏は退役軍人省の首脳部を総入れ替えしたいと主張する。退役軍人の病院での待ち時間が、何度仕組みを改善しようとしても長くなる一方だからというのが理由だ。診察を待つ間に何千人もの退役軍人が死んでいくと言うトランプ氏は、心的外傷後ストレス障害(PTSD)や鬱などの「見えない傷」の治療に力を入れると表明。増える女性退役軍人の医療充実のため、女性医療を専門とする医師の数も増やす方針という。

16. オバマケアは「大失敗」――より多くの国民に医療保険を提供する「医療費負担適正化法」の撤廃を支持するが、「保険は全員必要」とも考えている。報道担当はフォーブス誌に対し、「権限を国に戻しつつ、自由市場原理で動く医療保険計画」を提案すると話した。

17. 気候変動はただの「天気だ」――トランプ氏は「きれいな空気」と「きれいな水」の維持は重視するが、気候変動科学は「うそっぱち」」と一蹴。環境保護のために企業を規制すると世界市場での競争力を奪ってしまうと考えている。CNNとのインタビューでは「国内の企業を危険にさらすべきでない。あまりに費用がかかりすぎるし、本当にうまくいくのか誰にも分からない」と話した。

18. サダム・フセインやムアンマル・カダフィが権力者でいた方が世界にとっては良かった――トランプ氏はCNNに、リビアとイラクは2人の独裁者の存命中より今の方が「はるかにひどい」状況だと話した。フセイン元大統領は「ひどい奴」だったと認めつつ、テロリスト掃討は上手だったと評価している。

19. アメリカ亡命を求めるシリア移民は強制送還する――移民のふりをしたテロリストは、ほんの数人でも、大惨事を引き起こすことができると、パリ連続襲撃で明らかになったと述べ、シリア人のアメリカ移住には反対するし、すでアメリカ在住のシリア人は強制退去させると主張している。

20. キム・デイビスは転職すべき――同性カップルへの結婚許可証発行を拒否し、服役した米ケンタッキー州ローワン郡職員のキム・デイビスさんは、保守派にとって擁護すべきシンボルとなったが、トランプ氏は「自分はキリスト教と宗教を強く、強く信じる者だが、この件は、彼女にとって適職じゃなかったということだ」と述べた。

21. 「本当にいい奴」――近著「Cripped America」(手負いのアメリカ)でトランプ氏は、「自分は本当にいい奴なんだ。本当に。自分はいい奴だというのが自慢なんだが、同時に自分は情熱的だし、この国をまた偉大な国にすると固く決心している」と書いている。ニュースサイト「Gawker」は、本の中でトランプ氏は一環して自分を「いい奴」と呼んでいると指摘。トランプ氏自身、米NBCテレビの人気コメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」に出演した際、冒頭で同じように自己紹介した。

(英語記事 Donald Trump: 21 things the Republican believes)


国際テロ情報ユニットが発足
時事通信 12月8日(火)15時8分配信

268
政府は8日、省庁横断でテロ関連情報の収集や分析に当たる「国際テロ情報収集ユニット」を新設した。パリ同時テロを受け、来年4月の発足予定を前倒しした。写真は発足式で訓示する菅義偉官房長官(中央)=首相官邸


バチカンで聖年祝う祭典、米仏の「イスラム国」事件受け警備強化
ロイター 12月8日(火)13時57分配信

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 12月8日、バチカン市でカトリック教の聖年を祝う祭典が始まる。写真は4日バチカンで撮影(2015年 ロイター/Max Rossi)

[バチカン市 8日 ロイター] - バチカン市で8日、カトリック教の聖年を祝う祭典が始まる。世界中から数百万人の巡礼者が集まる予定だが、仏パリや米カリフォルニア州で起きた、イスラム教過激派組織「イスラム国」による銃撃事件などを受け、例年に増して厳しい警備体制が敷かれている。

通常の警官隊に加え、数千人の兵士を警備に動員。開幕式が行われる8日は、ローマ市上空の飛行や、ガソリン・可燃物などの輸送が禁止される。バチカン市内のごみ箱は撤去され、式が行われるサン・ピエトロ広場に入るにはセキュリティチェックを受ける必要がある。

一方、周辺のホテルによると、フランスや米国で同時多発攻撃が起きた後、多数のキャンセルが出たという。

カトリック教で大赦が与えられるとされる聖年は原則として25年ごとに定められ、700年以上前に始まってから今年で29回目となる。


国内テロ「危険ある」
2015年12月8日(火)13時46分配信 共同通信

 河野太郎国家公安委員長は8日、閣議後の記者会見で、パリ同時多発テロを踏まえ、日本国内でのテロの危険性についても「基本的にあると思っている」との認識を示した。

 河野氏は、過激派組織「イスラム国」について「国内で連絡を取っていると公言している人物もいるし、現に関連があると思われる人物も確認している」と指摘。その上で「ホームグロウン(自国育ち)テロにつながらないようにする」と述べ、取り締まりの徹底を強調した。


焦点:仏主要政党、極右阻止で足並みそろわず 2002年と様変わり
ロイター 12月8日(火)13時18分配信

[パリ 7日 ロイター] - 6日のフランス地域圏議会選第1回投票での極右・国民戦線(FN)の躍進に対して、オランド大統領率いる左派・社会党とサルコジ前大統領率いる右派・共和党はFN阻止に向けた連携で合意に至らなかった。

FNのマリーヌ・ルペン党首の父親、ジャンマリ・ルペン前FN党首が2002年の大統領選第1回投票で2位につけて有権者の間に衝撃が走り、主要政党が一致団結して極右の台頭を防いだことを考えると、政治情勢が13年間でいかに大きく変わったかが分かる。

今回の選挙では世論調査でも、たとえ社会党と共和党が対応策で合意しても有権者の多くは支持しないとの結果が出ている。

マリーヌ氏のめいで、南東部の選挙区で40.5%を獲得したマリオン・マレシャルルペン氏は6日、「今夜、旧体制は死んだ」と述べた。

マレシャルルペン氏の言葉は正しいのかもしれない。

02年の大統領選では、数十万人が極右阻止の街頭デモを展開。左派の有権者が中道右派のシラク候補の支持に回り、ジャンマリ・ルペン氏は大差で敗北した。

しかし今回の地域圏議会選では13日の第2回投票を前にこうした連携の兆しはみられない。

世論調査機関ビアボイスの責任者フランソワ・ミケマルティ氏は「02年当時とは比較にならない」と話す。「FNはそれほど恐ろしいものではなく、社会党の有権者はサルコジ氏(の共和党)への投票に消極的になっている。人々はFNの主張の受け入れに前向きで、ジャンマリ・ルペン氏が大統領になりかけたときほどの抵抗感は持っていない」という。

FNは第2回投票で1カ所もしくは複数の選挙区で勝利し、2017年の大統領選の足掛かりを得ようとしている。これに対してオランド大統領とサルコジ前大統領は正反対の判断を示した。

社会党は「共和国戦線(フロント・レピュブリカン)」を掲げ、極右の台頭阻止のために少なくとも2選挙区で候補者の第2回投票への進出を取りやめ、共和党候補への支持を呼び掛けたのに対して、共和党はこうした提案は非民主的だとして協力を拒否した。

「共和国戦線」という言葉が最初に使われたのは1956年のアルジェリア戦争時。ジャンマリ・ルペン氏の大衆迎合的な活動に対してフランスの民主主義的な価値を守るのが狙いだった。

一方、2015年の今、FNはマリーヌ・ルペン党首が穏健路線化に取り組み、一般的な有権者が受け入れやすくなっており、こうした連携はもはや説得力がないとの声が多い。

ジュペ元外相は、共和党が一部の選挙区で候補者を引き揚げて社会党候補の支持に回ってもFNが勝利するだろうとの見方を示した。

また北東部の選挙区で社会党候補が第2回投票への進出取りやめを拒否したことからも、主要政党の内部で確執が存在することがうかがえる。

調査会社ハリス・インタラクティブのジャン・ダニエルレビ氏は「左派の内部には政策よりも信念を優先するよう求める圧力が存在する。しかしそれで第2回投票でFNを必ず打破できるとは限らない」と話した。

02年の大統領選とのもう1つの違いは、ジャンマリ・ルペン氏の躍進はまったく想定外で、その後の選挙では勝てなかったのに対して、今回はマリーヌ・ルペン党首の主張が説得力を持ち、主要政党を悩ませている点だ。

レビ氏は「先日の展開は偶然ではない。底深い流れがある」と指摘した。


アラブ「独裁の冬」の復活
ニューズウィーク日本版 12月8日(火)13時6分配信

 威風堂々という言葉がぴったりだった。先にバーレーンの首都マナマで開かれた中東地域安全保障会議で、基調演説に立ったのはエジプト大統領のアブデル・ファタハ・アル・シシ将軍。屈強な護衛兵を従えた将軍は居並ぶ各国要人やアメリカ政府高官を前に、シリアやイエメン、リビアの治安回復に果たすべきエジプトの役割についてとうとうと述べ立てたのだった。

 だが生粋の軍人であるシシが最も懸念していたのは、この地域における武装集団の台頭だ。「国家と法治主義が武装勢力によって脅かされている」と、彼は強調した。エジプトの観光地を飛び立ったロシアの旅客機がテロ組織ISIS(自称イスラム国、別名ISIL)の仕掛けた爆弾で破壊され、乗客・乗員が全員死亡したのは、その翌日のことだ。

 マナマでドイツの国防相らと会談したシシは本国に取って返し、ロシア機墜落の状況を把握した後にイギリスを公式訪問した。欧米諸国はシシに対して長らく懐疑的だったが、今回の訪英によって、エジプトは国際外交の表舞台への復帰を果たしたと言えるだろう。

 シシはイギリスで、エジプトの民主主義は「建設途上」にあると語った。楽観論に立てば、中東地域全体についても同じことが言えるだろう。だが悲観論に立てば、むしろ中東の民主主義は破壊の途上にあると言いたくなる。

 4年前には、確かに民主主義の建設が始まっていた。チュニジアの若者が市当局の嫌がらせに抗議の焼身自殺を図ったことをきっかけに、中東各地で圧政に抗議する人々が街頭に繰り出したのは2011年初頭のこと。アラブの春の始まりだった。長らく軍人や王族による専制支配が続いたこの地域に、ようやく民主主義が芽吹く。そんな期待が高まっていた。

 今年のノーベル平和賞はチュニジアの民主化に貢献した人権団体に贈られた。だがそれは近隣諸国で独裁が復活するなか、なんとしてもチュニジアの民主化だけは維持しようという絶望的な試みに見えた。

 希望を絶望に変えたのはエジプトの状況だ。

 シシが軍隊を動かして、民主的に選ばれたムハンマド・モルシ大統領(当時)を更迭し、ムスリム同胞団の指導者たちを逮捕したのは13年の7月3日。あの日、「アラブの春は確実に終わった」と米ブルッキングズ研究所の上級研究員シャディ・ハミドは言う。「あれでエジプト以外の国々でも、独裁者が強硬な手段を取り始めた」

 シシ政権はすぐに反政府デモを禁止した。クーデターの1カ月後には治安部隊が、首都カイロで1000人近いデモ参加者を殺害。人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチによれば「1日のデモ参加者殺害数としては近年まれに見る規模」だった。

 その後もシシは、いわゆるイスラム主義者に対してエジプト史上最も厳しい弾圧を行ってきた。反政府勢力を片っ端から政治犯として収監し、不都合な人物を消し去り、街頭に繰り出す者は皆殺し。そんなシシは「典型的な独裁者」だと、ロンドンのシンクタンク王立国際問題研究所の上級研究員ジェーン・キニンモントは言う。「議会の選挙はやっているが、今どきの独裁者は選挙くらいやるものだ」

シシ体制を容認する欧米

 エジプトだけではない。チュニジアというわずかな例外を除けば、アラブの春が過ぎた諸国では安定した民主的システムへの移行が滞っている。

 最悪なのはシリアだ。民衆の蜂起は血みどろの内戦に発展した。反政府勢力の乱立にISISが加わり、さらにアサド政権を支援するロシアも介入して、状況は一段と混迷を深めている。終わりは見えず、バシャル・アサド大統領はまだ権力にしがみつこうとしている。

 リビア民主化の期待も裏切られた。NATO(北大西洋条約機構)軍は独裁者ムアマル・カダフィを追放するため、11年に反政府勢力を支援した。だが独裁者を排除した後のリビアは混乱に陥り、イスラム過激派の巣窟と化した。対抗する2つの勢力が国の支配権を争っているが、国際社会の承認する世俗派の政府は首都トリポリを追われて、東部の主要都市トブルクに退去している。

 国連がリビア統一の調停を試みるなか、力を増しているように見えるのが退役将軍のハリファ・ハフタルだ。彼はムスリム同胞団や他の武装組織に対する軍事作戦を指揮し、リビア全域で「テロリズムと戦う」と誓って議会の支持を得ている。

 ハフタルはエジプトの手本に倣い、あらゆるイスラム主義者を悪役に仕立てようとしている。そして武装勢力をたたき、秩序を回復する必要性を強調する。シシ将軍と同じだ。「彼は人々の不安感に訴え、秩序崩壊への恐れを利用している」とブルッキングズ研究所のハミドは言う。「どこの独裁者も同じだ。『見ろ、これがアラブの春の末路だ』と叫んでいる」

 アラビア半島では、昔から宗派対立の激しいバーレーンの情勢が懸念される。人口の60%を占めるのはシーア派だが、君主は少数派のスンニ派だ。11年に起きた民主化運動も、スンニ派の盟主サウジアラビアの手を借りてたたきつぶしている。

 バーレーンはアメリカの同盟国で、中東での米軍の活動に不可欠な海軍基地がある。理想よりも実利を重視するのはアメリカの中東政策の伝統だから、「オバマもバーレーンには口を出さない」とキニンモントは言う。「(それでも)あの国の人権抑圧はひどい。民主主義を装うこともせず、民主主義はこの地域に合わないと公言している」

 サウジアラビアの人権侵害もひどいが、やはりアメリカの重要な同盟国だ。ならばシシ将軍の人権無視にも目をつぶり、エジプトを仲間に加えてもいいのではないか。欧米諸国はそう考えたらしい。

 アメリカは既に、ISISと戦う国を支援するためとの理由で、クーデター後に中止していたエジプトへの軍事援助を再開している。欧州諸国もシシ体制を容認する方向に傾き、フランスはせっせと武器を売り込んでいる。

 ヒューマン・ライツ・ウォッチのケネス・ロス代表はこの状況について、シシはアラブ独裁者の復活だけでなく「その力の強化を象徴している。シシの人権抑圧は(アラブの春で政権を追われた)ホスニ・ムバラク元大統領よりもひどい。そんな彼を受け入れるという欧米諸国の対応は言語道断だ」と指摘する。

 欧米社会で機能している民主主義はアラブ世界にふさわしくない──そう考える人が中東地域の内外で増えている。サウジアラビアの首都リヤドにあるシンクタンクに所属するマジェド・ビン・アブドルアジズ・アルトゥルキに言わせれば、欧米が自分たちの価値観を押し付けるのは間違いであり、そのような試みは「植民地主義」だ。

 キニンモントのみるところ、シシは自らを国の守護者、国際テロと戦う者と位置付けることでエジプト国内の支持を得ている。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領も同様だ。「民主主義よりも治安が大事、家族が安全に暮らせるほうがいい。そう考える人もいる」とキニンモントは言う。

体制の変化は内側から

 03年の米軍主導のイラクへの介入以来、いまだに続く政治的混乱と宗派間抗争も、治安優先の思いを強めている。「アラブ世界に全体主義の長い伝統があることには多くの理由がある」と言うのは、ロンドン大学キングス・カレッジのエマニュエル・カラギアニスだ。

 歴史的に部族的かつ封建的な社会では、メディアや司法、警察に対する国家統制や女性の抑圧を通じて、独裁者や王族による支配が維持されてきた。そのような社会には腐敗と縁故主義が蔓延し、たいていは軍隊が最も強力な組織となる。

「また国家統制経済の下では特定の産業しか育たず、広範な中産階級が形成されない」ともカラギアニスは指摘する。「そして中産階級がいなければ民主主義は育たない」

 非アラブ圏の人権団体がいくら非難の声を上げても、アラブ社会に民主主義を広めることは難しい。カラギアニスによれば、民主派の活動家が欧米から援助を受ければスパイと疑われかねない。だから中東に民主的な変化をもたらすには、それが内部から発生するのを待つしかない。

「アラブの春で民主主義の種はまかれた。あれですべてが変わり、もう後戻りはできない。だが勇気ある人々を支える唯一の方法は精神的な支援であり、金銭ではない」

 シシの人気が本物かどうかを判断するのは難しい。各種の世論調査は国軍が尊敬されていることを示しているが、うのみにはできない。エジプトの反体制派の大半は沈黙を強いられ、あるいは国外に脱出している。ジャーナリストは脅され、従わなければ監禁される。

 シシの支持率については「何とも言えない」とキニンモントは言う。「決して熱狂的に支持されているわけではない。国民にはあまり選択肢がない。軍事政権かイスラム主義の政権か、二つに一つだ」

 そんな状況でISISの一派がロシアの旅客機を爆破し、パリでも大規模な同時テロを起こした。エジプト軍は以前からシナイ半島でテロリストと戦っているが、シシが対テロ戦を一段と強化するのは確実だ。この機に乗じて反政府派への弾圧を強めるのも確実だが、それでも欧米社会は口を出せないだろう。

 ブルッキングズ研究所のハミドが言う。「アラブの春の、あるいはアラブの春をつぶした経験から得られる教訓は何か。残虐な力は効く、暴力は効くという悲しい教訓だ」


【外信コラム】米大統領選、未知との遭遇… やまない“トランプ旋風”
産経新聞 12月8日(火)13時0分配信

 ワシントンの名だたる政治アナリストたちの予想と期待を裏切り続けているのが、米大統領選の共和党候補者の指名争いで首位を突っ走るドナルド・トランプ氏である。

 当初は多くのアナリストが、トランプ旋風は「秋には収束する」との見方を示していた。その秋もとうに終わった。

 そこで先月、アナリストの一人であるチャーリー・クック氏に会って聞いてみると、「年内にも撤退する」と豪語していた。

 「もし来年2月に始まる予備選・党員集会に、このまま突入したら…」と水を向けてみたのだが、悪夢だと言わんばかりに、苦虫をかみつぶしたような表情でこう言った。

 「私は現実主義者で、ファンタジーは好きではない。絶対にあり得ない」

 だが、現時点でトランプ旋風はやむどころか、支持率を伸ばしている。パリ同時多発テロ後は「イスラム教徒は、9・11(2001年の米中枢同時テロ)に大声援を送った」と述べるなど、イスラム教徒に対する排斥的な発言が目立つ。

 これが一部の保守層などに受け、支持率を押し上げる要因にもなっている。政治経験がなく、粗野な言動を繰り返すトランプ氏が首位のまま来年2月を迎えれば、「未知との遭遇」が米国を待ち受けている。(青木伸行)


仏政府、非常時に公共Wi-FiとTorを禁止か--テロ対策で
CNET Japan 12月8日(火)12時32分配信

 パリで11月に起きた大規模なテロ攻撃を受けて、フランス政府はオンラインでの監視と暗号化の取り締まりを強化する方策を検討している。

 Le Mondeの報道によると、フランス政府は、同国が厳戒態勢および非常事態にあるとき、公共Wi-Fiネットワークの使用を厳格に取り締まることを提案しているという。

 Le Mondeが閲覧した文書によると、現在、2本の法律が検討されているという。1つは、非常事態に関するもので、非常時に公共Wi-Fiネットワーク(公開イベントから喫茶店まで、さまざまな主体が提供し、運用している)の使用を禁止するという内容だ。

 Motherboardによると、法執行機関は公共Wi-Fiを利用する個人の追跡は困難だと考えているため、これらの状況では、「無料の共有Wi-Fi接続」を切断する必要があるという。

 2件目の文書はさらに踏み込んだ内容で、Tor(The Onion Router)ネットワークの全面的な使用禁止を提案している。Torはノードとリレーを通してインターネットにアクセスする手段で、これを使うと、個人のアクセス元のIPアドレスを追跡するのが非常に困難になる。

 フランス政府内務省の意向が通った場合、「Torネットワークによる通信の遮断と禁止」に関する正式な法案は、2016年1月にも提出される可能性がある。人々にTorを利用させないようにするための、技術面と法律面の両方による遮断が実現するかもしれない。

 とはいえ、ユーザーに「ノー」と言うだけでは済まないだろう。Torノードをブロックするとなると、中国の「グレートファイアウォール」にも似た、何らかのインターネット規模のファイアウォールが必要になる。したがって、言われるほど容易な作業ではない。

 今回の大掛かりな法案は、公民権やプライバシー関連の保護団体だけでなく、ネットワークを利用しているが一部の狂信者のせいで不利益を被りかねないジャーナリストや活動家、プライバシーに敏感なユーザーらの反発を招く可能性が高い。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。


モスクワでシェパード子犬の譲渡式、仏警察犬「殉職」で
AFP=時事 12月8日(火)12時22分配信

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モスクワのフランス大使館で行われた譲渡式でロシア人の警察官に抱かれる「ドブルイニャ」(2015年12月7日撮影) 。【翻訳編集】 AFPBB News

【AFP=時事】ロシアの首都モスクワ(Moscow)で、先月13日にパリ(Paris)で起きた連続襲撃事件の強制捜査の際に「殉職」した警察犬「ディーゼル(Diesel)」の代わりとなる子犬の譲渡式が行われた。子犬を贈るというロシアからの申し出について、フランスは先月末、受け入れを表明していた。

【関連写真】式典中にもがく子犬の「ドブルイニャ」

 イーゴリ・ズボフ(Igor Zubov)ロシア副内相は、露仏両軍の兵士が見守る中で行われた譲渡式で、「ドブルイニャ(Dobrynya)」と名付けられた雄のジャーマン・シェパードの子犬をジャンモーリス・リペール(Jean-Maurice Ripert)駐露フランス大使に手渡した。

 譲渡の完了には、今後最高3か月間の検疫を受ける必要がある。【翻訳編集】 AFPBB News


「一匹狼型」テロの恐怖 米乱射、ISの誘いに呼応か
Wedge 12月8日(火)12時1分配信

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事件現場のカリフォルニア州サンバーナディーノ(Getty Images)

 米カリフォルニア州サンバーナディーノで14人が犠牲になった銃乱射事件は連邦捜査局(FBI)によってテロだと断定された。犯人の夫婦のうち妻が犯行時刻にフェイスブックに過激派組織「イスラム国」(IS)に忠誠を誓う書き込みをしており、“地元でテロを起こせ”というISの誘いに呼応した「ローン・ウルフ(一匹狼)」型テロの恐怖が再び現実になった格好だ。

謎深まる動機
 FBIのコミー長官は夫婦が思想的に過激化し、「外国のテロ組織に感化された可能性がある」と指摘、特定の組織からの指示に基づいたテロではなく、ISなどイスラム過激派の思想に触発されて過激化していった「ホーム・グロウン(母国育ち)」の「一匹狼」型テロの可能性が濃厚であると示唆した。

 2人はパキスタン系米国人サイード・ファルーク(28)とタシュフイーン・マリク容疑者(29)で、ともにイスラム教徒。ファルークはサンバーナディーノ郡の公衆衛生部局の職員。福祉施設で2日に開かれた職員パーティに参加していたが、中座してマリクと現場に戻り、約70発を乱射した。

 2人は逃走したものの、警官隊との銃撃戦で死亡した。犯行現場にも3本のパイプ爆弾が残されていたが、自宅からは手製のパイプ爆弾12本、銃弾5000発が押収された。こうした武器が残されていたことで、2人はさらなるテロを計画していたのではないかと見られている。

 自宅はさながら簡易の武器工場。爆弾の点火装置に使われるクリスマス・ツリー型のミニチュア・ランプも押収された。このランプは、テロ組織「アラビア半島のアルカイダ」の機関誌最新号が遅発性点火装置として紹介していたものだ。

 最大の謎は乱射の動機だ。しかも生後6カ月の娘をマリクの母親に預けての犯行だ。調べによると、乱射では、上司が最初に撃たれたもようで、職場のトラブルもあった可能性がある。専門家の1人はこうした職場の不満とイスラムの過激思想が混合した“ハイブリッド・テロ”だったのではないか、とも指摘している。

続発する不気味な予感
 ファルークはパキスタン人の両親のもと、米イリノイ州生まれ。2010年カリフォルニア州立大学で環境衛生の学位を取って卒業した。ハッジと呼ばれるメッカへの巡礼にも行った寡黙で敬虔なイスラム教徒として知られていた。サウジには何度かの渡航歴がある。

 一方の妻のマリクはパキスタン生まれだが、子供の頃両親とサウジアラビアのジッダに移り住んだ。ジッダからパキスタン・バンジャブ州のムルタンにある大学に入り、2012年、薬剤学の学位を取って卒業した。このムルタンは過激思想の中心地といわれる一帯だ。

 2人は出会い系サイトで知り合い、ファルークは2014年7月、ジッダに戻っていたマリクを訪ねて1週間以上、サウジに滞在。そこで結婚しマリクを連れて米国に戻った。マリクは普段、目だけを出して体をすっぽりと覆うイスラム式のニカブを着用、車も運転しなかった。

 2人はこの過程のどこで過激化していったのか。捜査当局は、ファルークが過去、国際テロ組織アルカイダ系のイスラム過激派2人と接触していたこと、マリクがISへの忠誠を誓った書き込みをしていた行動などから、夫婦が過激思想に傾倒していたと見ている。とりわけマリクはパキスタンの大学に在学していた2009年ごろ、一気に宗教的になったといわれ、ファルークがこの妻に引っ張られる形で乱射事件を起こしたのかもしれない。

 FBIはパリの同時多発テロが起きる前から米国内で少なくとも約35人以上を過激派として監視対象に置いていたが、夫婦はその対象から外れていた。つまり、このことは捜査当局に探知されていない潜在的な過激思想の持ち主は他にも多数いることを示唆している。

 一匹狼型テロは、組織型テロとは違い、電話やネットで連絡を取り合ったりせず、また謀議のために集まることもないので、事前に察知されにくい。今年1月のパリの風刺新聞社シャルリエブド襲撃と同時に起きたユダヤ系スーパーの襲撃はISの誘いに呼応した一匹狼の犯行だった。

 ISの“地元でテロを起こせ”という呼び掛けが初めて行われたのは昨年9月、米主導の有志連合がシリア空爆に踏み切った直後だ。ISの公式スポークスマンで最高意思決定機関「諮問評議会」のメンバーであるアブムハマド・アドナニによる「有志国の市民を殺せ」という呼び掛けだった。アドナニはパリの同時多発テロを企てた黒幕とされている。

 ロンドン東部の地下鉄駅でも5日、男が「シリアのためだ」と叫びながらナイフを振るい、3人が負傷した。これもISから感化された一匹狼型テロの可能性が強い。英国がシリアのIS空爆に新たに参加するなど欧米のIS攻撃が激化する中、世界各地で一匹狼型テロが続発する不気味な予感が漂い始めている。


<米国>「イスラム教徒の入国禁止を」…トランプ氏が声明
毎日新聞 12月8日(火)11時58分配信

 【ワシントン西田進一郎】来年の米大統領選の共和党候補者指名争いで支持率首位を独走している不動産王ドナルド・トランプ氏は7日、イスラム教徒の米国への入国を禁止すべきだとの声明を発表した。観光やビジネス目的を含めることになり、批判を浴びている。

 カリフォルニア州での銃乱射テロ事件を受けた声明で、トランプ氏は「何が起こっているのか把握できるまで」イスラム教徒の米国への入国を「全面的かつ完全に」禁止するよう提案。「米国を、ジハード(聖戦)だけを信じて理性を失い、人命を尊重しないような人々による攻撃の犠牲にすることはできない」と主張した。

 これに対し、ホワイトハウスのベン・ローズ大統領副補佐官(戦略広報担当)はCNNの番組で「米国の価値観にまったく反する」と批判した。

 トランプ氏はパリ同時多発テロ後、米国内のモスク(イスラム礼拝所)監視の必要性を強調するなどイスラム教への警戒感を主張している。下降気味だった支持率は再び上昇に転じ、米CNNが4日に発表した世論調査では共和党支持層での支持率が36%にまで伸び、2位に20ポイントの差を付けた。


頻発するテロとどう向き合うか? ---松本 徹三
アゴラ 12月8日(火)11時52分配信

「イスラム過激派による暴虐な行為やテロを、イスラム教そのものと結びつけてはならない」と主張する人は多く、私も勿論その立場だが、事はそれ程容易ではない。全世界が全力を挙げて今起こっている問題に立ち向かう決意を持たないと、現在起こりつつある危機的状況は、果てしなく増殖していく恐れがある。

イスラム教徒は全世界に16億人もおり、人数ではキリスト教に及ばないが、「信仰心の深さ」と「社会規範としての浸透度」から言えば、現時点ではキリスト教を凌ぐに至っているのではないだろうか。もし現在の「過激組織によるテロ」が「倍々ゲームのような報復の連鎖」と「広汎な疑心暗鬼」を生み出し、これが遂には「イスラム教と他宗教との対立」にまで及ぶと、かつて人類を「核戦争による破滅の危機」の瀬戸際にまで追い込んだ「イデオロギー対立」以上の危機を招きかねない。

イスラムの社会規範と欧米社会の価値観の差異は
容易には埋められない。

イエスを神の子とするキリスト教に対し、イスラム教では「神に子がいるわけはなく、そんな事を信じるのは神への冒涜である」と考えているので、この二つの宗教は永久に相容れない。しかし、問題はそこにあるのではない。問題は宗教と一体化した社会規範だ。信仰心の厚いイスラム教徒は、日常の社会生活においても、コーランに書かれている事を無条件に受け入れるが、その中には欧米社会の人達の眉をひそめさせるものも数多い。一つの分かり易い典型的な例は、現代の女権論者が読めば卒倒する程の「女性差別」だ。

人前でのべール着用の義務付けも、元はと言えば「女性が人前で肌を晒せば、それは強姦を誘っているのに等しく、強姦者以上の罪がその女性にある」という考えから生まれたものだが、多くの信仰心の厚いイスラム教徒の女性は、そのような掟に唯々諾々として従っており、これを禁止されれば、信仰自体を禁止されたにも等しく感じるのだ。

今回のパリでのテロが、他の都市での多くのテロに対するものに比べ、その数倍もの反発を引き起こしている事について、これを批判的に見る人達もいる。しかし、それには理由がある。「自由、平等、博愛」への思いを三色旗に込めたフランスは、「近代西欧社会の価値観」を絶対視し、それに誰よりも誇りを持っている国だ。だから、これ対する挑戦には断固として立ち上がるし、その周囲に連帯も広がる。

ちなみに、フランスの公立学校ではイスラム教徒の生徒にベールの着用を禁じた。「共和国の理念は如何なる宗教よりも上位にある」という信念故だ。しかし、これで困惑しているのは信心深いイスラムの女性だ。共に「良い人達」なのに、既にこの様な「相克」が生まれている。

しかし、パリのイスラム社会には過激な考えを持つ人達も当然数多くいる。一方、フランス人の中にも過激な国粋主義者は数多くおり、今回の事件の後、その人達は力を増しつつある。そして、お互いに、誰が「善良な人」で、誰が「危険な人」かを、区別するのは難しい。従って、こういう人達が同じ場所に一緒に住み、お互いに「疑心暗鬼」と「被害者意識」を高じさせて行けば、その行き先にあるのは、寒気のするような凄惨な事件の繰り返しでしかないように思える。

問題の解決に必要な方策

この深刻な事態を改善する為には、当然「短期的な施策」と「長期的な施策」が必要であり、そのどちらも欠けてはならない。また、この方策を議論する場合には、全ての当事者が「取り敢えず過去の事は問わない」という姿勢を取らなければならない。

イスラム諸国にすれば、「何故イスラエルの建国を許したのか?」「何故自分達の思惑だけで勝手に国境線を作ったのか?」「長年にわたる石油資源の収奪に対する反省はないのか?」等々、言いたい恨み言は山程あるだろう。しかし、それを言い出せば、欧米諸国は硬化し、話し合いはそこで終わってしまう。イスラエルも、国境線も、国際石油資本も、既にそこにあり、これを元に戻すのは極めて難しいからだ。

短期的には、先ずはISの様な組織には地球上から消えて貰うしかない。彼等とは理念的に話し合いの余地はありそうにないからだ。この為には、先ずは彼等の支配下にある油田施設や搬送手段、軍事拠点等を、爆撃などで壊滅させるしかない。勿論、それだけでは全ての問題を解決するには程遠いが、これが少なくとも「必要条件」の一つである事は間違いない。

「綺麗事だけを言っていれば済む」と思っている「自称平和主義者」達は「爆撃をするから報復テロが起こるのだ」等と言っているようだが、それでは、もし爆撃をしなかったらどうなるか? ISはどんどん版図を広げ、支配下では暴虐の限りを尽くし、次々に数限りない難民を欧州に送り出し、潤沢な資金で世界中のテロリストを支援するだろう。

次に、これには異論も多いだろうが、私は「欧州諸国は安易に難民を受け入れるべきではない」と考えている。「人道主義」は時としてより悲惨な結末を招く。欧州諸国でこれ以上イスラム教徒の人口が増えると、必ずこれに反発する国粋主義者達の力が強まり、テロの応酬が激化し、下手をすれば、かつてユダヤ人を無差別に殺戮したナチスのような勢力すら、いくつかの国で台頭する懸念がないとは言い切れないからだ。

抜本的な解決策は、何としても、中近東地域に、そこに祖国を持つ人達が安住出来る場所を確立する事だ。この為には、あらゆる関係者が思い切った戦略的な妥協を行い、大胆な決断をする事が必要だ。場合によれば、「同一民族、同一宗教をベースとして、新しい国や国境線を作る」事も逡巡するべきではないと私は思っている。それは容易な事ではないが、それ以外には、人類が地球規模での新たな危機を脱する方策はない様な気がする。

長期的な解決の為にはイスラムの宗教指導者達の努力が欠かせない。

現在の状況は「欧米型の近代社会の危機」であると同時に「世界中のイスラム教徒の危機」でもあるから、イスラムの宗教指導者達は、彼等を救う為に如何なる努力も惜しむべきではない。世界中の如何なる人達の心の中からも、「イスラム・イコール・過激思想」という誤解を完全に払拭させる必要があるし、現在の「対立の図式」を、間違っても「イスラム教とキリスト教の対立」と見立てさせない事が必要だ。

私にはよく分かってはいないが、コーランには多くのことが書かれている筈だから、宗教指導者達が、その中から「異教徒に対するより寛容な考え方」「より柔軟な社会規範」「不信心な行為に対するより穏健な処断」「女性の社会参加のある程度の許容」等々を語っている部分を選び出して、その部分を強調して信者達を教え諭してくれれば、これはとても大きな力になる。

かつてのイスラム教の草創期には、ムハンマドの後継者をめぐる壮絶な権力闘争があり、それに勝ち抜いた勢力は、そこで使った武力をコストをかける事なく温存させる必要があった。その為には周辺諸国に侵攻する必要があり、先ずはビザンチン帝国、次にはペルシャがターゲットになった。そして、この一連の戦争に勝利する為に、対象となった国には「信仰か死か(剣かコーランか)」の二者択一を突きつけ、兵士達には「占領地での略奪」や「支配地の女性達への暴虐な行為」を許した。しかし、今や時代は変わったのだ。

スンニ派とシーア派に代表される宗派間の対立も難しい問題だが、これについても非イスラム世界ではどうする事も出来ない。各宗派の指導者間の真摯な話し合いに期待するしかない。

日本はどうすればよいか?

「これはキリスト教とイスラム教の問題だから日本は無関係」と言ったり、「過去に身勝手な行動をしてこの地域に多くの問題の種を撒き散らした欧米諸国が全責任を取るべき」と言ったりして、局外中立を装い、テロの対象となる事を免れようと考えている人達も多いようだが、これは無責任で卑怯な態度だ。

「中近東からの原油の安定供給が日本経済の為には欠かせない」事を知りながらも、その為の体制作りは誰かに頼り、あわよくば只乗りしようというさもしい根性では、いつかは国際社会からしっぺ返しを食うだろう。また、全てのテロの根源には、結局は貧困や格差の問題がある事は明らかだから、日本は戦争行為には直接関与しなくても、この問題を解決する為に大きな貢献をする余地は十分にあると考えるべきだ。

それに、これは既に論じた事かもしれないが、日本がこの問題に「高みの見物」を決め込めば、それは憲法違反であるとも言えるだろう。私は護憲論者ではないが、現在の日本国憲法の前文では、「政治道徳は普遍的なものである」と規定し、「専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を築く」事を誓っている

松本 徹三


暗号化はISを利するのか? 早わかりQ&A
ウォール・ストリート・ジャーナル 12月8日(火)9時7分配信

 最近のパリやベイルート、マリで発生したテロを受け、米政府や法執行機関の一部で、テロを防止するために電子的な監視網を拡大すべきだとの声が再び高まっている。傍受や解読ができない通信はテロリストによって活動や計画の隠匿に利用される可能性があり、国家の安全保障に深刻なリスクをもたらすと当局者らは主張する。

 IT(情報技術)企業やサイバーセキュリティーの専門家は概して異なる見方をしている。暗号化された通信に政府や企業、あるいは送信者や意図した受信者以外の誰かがアクセスできるのであれば、それらは悪意のある人物や詮索好きな人たちの目に本質的にさらされる可能性があるということになる。

 この問題はなぜこれほど複雑で、明確な解決策が見えず、しばしば白熱した議論を呼んでいるのか。まず第1に暗号化が非常に複雑なことがある。この問題を理解するために必要なことを、質疑応答形式でまとめた。

暗号とは

 暗号とは一種のコードのことで、暗号化の手法を使うと、言葉を一見意味不明な文字の羅列に変換できる。例えば、以下は「Happy Holidays」という言葉を暗号化したテキストの一部だ。

hQIMA2dX93ZaYL95AQ//ZSZ/n0VSK7ZZ9kkRk3X8nn+m2YLzHj5L4zrsrCesPOKw ZQG5FXuHz9/02Be3tyXelAiFpGdCh+Tdnx0r1wLOChitSPaydW0hcReG6cp9Nplk QZL5sYRr0NYWjx2EkwFO0j6lNcGMNo3qAoxMNe3rfENPjxpv1UCRl6nHfEmSk1BO swjBOUXrsWxbbphdJqSZtdWoPLlOnFftRjgqLe9hC9rmWF/Q7/RIkZ5TEYmSfJkIaG B3Vrf/XEwXOHuss+HgE9z/XalJtaNLCZeCgNgO/Lk26nVyS0R5XfNz9VtFszhT pjk2rpxMecOlCs4a62oSYykI63E04G0OZkZaPrUlir4GoSV4OVivFgbFDNtIq5LkhX1T F3y/PsuVb8bF7XhvqCt/q9HF0n0LY9v+tJfMOT885c6uNX9Rm6ZUUFR++jgv X4EfNYSmX6HjmYTflqQyivWeTpGl13tQP7b+UppJr0v9vH7Wd0PmRdvLDhKHqCiq

 いわゆる「暗号化キー」を持つユーザーやマシンだけがメッセージを解読して意味を理解できる。同じ「Happy Holidays」という言葉でも、どのソフトウエアを使用するかや、どんな人たちが関わっているかによって、異なった暗号に変換することができる。

暗号化はどのように使われるのか

 暗号化は、かつてはスパイの世界の話だったが、現在はインターネットで広く使用されている。ウェブアドレスの横に表示される小さな南京錠のマークは、そのネットワークが暗号化されていることを意味する。Wi-FiルーターやGメール、ヤフーメール、スナップチャット、ツイート、第4世代(4G)携帯電話はいずれも個人情報を保護するために何らかの暗号化を用いている。パスワードや位置座標、銀行口座番号、クレジットカード番号などを守るほか、使用する暗号の種類によってはテキストメッセージなどを保護する場合もある。

キーは誰が持っているのか

 データの解読が必要な受信者のほか、このテクノロジーを採用している企業も通常、必要に応じて情報にアクセスできるよう、キーを持っている。その一例が、顧客のパスワードをリセットするときだ。また、当局から顧客データや通信内容の提出を合法的に求められた場合もそうだ。

何が問題なのか

 過去数年、一部のIT企業が自分たちはキーを持たないとする暗号化方式を採用している。その最たる例がアップルとアルファベット傘下グーグルだ。両社は2014年、既定でスマートフォン(スマホ)をアンロックできないようにした基本ソフト(OS)を発表した。両社によると、端末の暗号を解読するキーを企業が持つことをやめたため、法執行当局からたとえ令状で要求されてもアンロックはできないという。キーは端末本体にしかなく、ユーザーのパスワードでしかアンロックすることはできない。これまでは、企業は通常、裁判所命令に応じてスマホをアンロックしてきた。ジェームズ・コミー連邦捜査局(FBI)長官はこの問題について議会で証言し、IT企業のそうした行為を法執行当局に対する攻撃と呼んだ。

 しかし、一部IT企業や通信会社が政府に協力し、ユーザーの一部通信へのアクセスを許していたことをエドワード・スノーデン元国家安全保障局(NSA)契約職員が暴露したことで、そうした企業は批判を受けた。企業はまた、政府が自ら気づかないうちに限度を超えた監視活動を行い、情報のプライバシーに対するユーザーの信頼を損なっているとも指摘。両者の信頼は大きく崩れている。

 企業は新たな暗号化手順は、犯罪者やスパイにとって中身や通信をのぞき見たり、盗んだりすることが難しくなるため、製品の安全性を高めることになると話す。

 アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)も、10月に開かれたウォール・ストリート・ジャーナル主催の国際ハイテク会議「WSJDライブ」でこの点を指摘している。

パリ同時テロでも暗号化が何らかの役割を果たしたのか

 パリの事件で暗号化が何らかの役割を果たした証拠はない。それどころか、現地の報道によると、容疑者の一部は法執行機関が通常、簡単に傍受できるごく普通のショート・メセージ・サービス(SMS)を使って連絡を取り合っていた。しかし、過激派組織「イスラム国」(IS)のメンバーは、強力な暗号化技術に依拠したメッセージアプリを使用していたことが、ISの文書で明らかになった。米当局の一部は、ISのテロ再発の防止を目的とするなら、これは問題だと指摘する。以下はISが各通信用アプリの安全性をランク付けするために使用している資料だ。

なぜIT企業はシステムを変えないのか

 理由はいくつかある。1つは、IT企業は概して政府が製品の作り方に口を出すことを嫌がる。

 解決策の1つは、IT企業にいわゆる「マスターキー」を引き続き全部または一部持たせ、裁判所命令があった場合にのみそれを使用させることだが、IT企業はこの案を気に入っていない。キーがハッカーの標的にされる可能性を警戒しているためだ。つまり、デジタルキーが盗まれた場合、全てが失われる恐れがある。また、そのようなシステムが実際にどう機能するのかも不明だ。

本当に白か黒の解決策しかないのか

 政府当局者の一部は、IT企業がそのようなシステムを開発した場合のリスクを誇張しすぎているとひそかに話している。しかし、IT(情報技術)企業はリスクが現実的なものだと反論している。問題は、リスクの多くがあくまで仮定でしかない点だ。例えば、セキュリティーシステムに追加のキーや抜け穴を設ければ、バグによってシステムが脆弱(ぜいじゃく)化しかねないが、どのようなバグが生じるかを前もって知るのは難しい。

端末のデータをクラウドに保存した場合、どうなるのか

 そのような場合は、暗号化していても無駄だ。例えば、アップルのiPhone(アイフォーン)のユーザーはデータのバックアップを「iCloud(アイクラウド)」に保存できるが、アップルによると、裁判所命令を受けた場合、同社は最新のバックアップデータを提出できるという。中には、一定期間たつとデータが自動的に消えるようにしているクラウドサービス会社もあるが、方針や手順は各社で異なる。

米政府や軍当局者の見解は

 オバマ大統領は1月、「テロを企てている証拠を見つけたとして、その人物の電話番号、ソーシャルメディアや電子メールのアドレスを持っていたとしても、われわれがそこに入り込むことはできない。それは問題だ」と述べた。大統領とコミーFBI長官は、シリコバレーが解決策を考案すべきだと述べている。議会もこの問題について調査中だ。

 一方、マイク・マコネル元NSA局長をはじめとする元国家安全保障当局者は、暗号化された通信へのアクセスを維持する方法を見つけ出すことは、セキュリティーにとって好ましくない可能性があると公言している。

 オバマ政権は、当面はIT企業に命令を出したり、議会に新法の導入を迫ったりする意向はないとみられる。マイケル・ロジャースNSA局長はWSJDライブで、政府とIT業界に溝を埋めるよう要求した。

裁判所の見解は

 連邦控訴裁判所は1999年、暗号化方式を含むコンピューターのコードは、言論の自由を定めた米憲法修正第1条に基づいて保護されるとの判断を下し、最初の「暗号化戦争」におおむね終止符を打った。アップルは現在、暗号化されたiPhoneのアンロック方法を見つけるべきか否かをめぐり、ニューヨークの連邦裁判所で司法省と争っている。

次の措置は

 ホワイトハウスや議会スタッフはシリコンバレーの一部経営者に、暗号化について再び協議するため、ワシントンDCを訪れるよう要請している。一部議員は議論の両サイドの専門家で構成される、いわゆる「ブルーリボン」委員会の発足に取り組んでいる。ジョン・マケイン上院議員(共和、アリゾナ州)は、この問題について公聴会を開き、法制化を目指すと表明している。一方、英国議会は、企業に顧客データの解読を強制できるよう当局者の権限を強化する新たな法案を審議中だ。


“空爆は中止せよ”“対話せよ”という「イスラム国」の後方支援〈週刊新潮〉
デイリー新潮 12月8日(火)8時0分配信

 日本時間11月14日に起きたパリの同時多発テロによって、各国は改めてイスラム国(IS)の本質を認識することになった。より強硬策を取るべく結び付きを強めているが、日本の言論空間はなぜか異質。“イスラム国と話し合え”というのだ。

 ***

「朝日新聞」や『報道ステーション』などで、媒体や論者、表現を変え、“同時多発的”に聞こえてきたこれらの主張を要約すると、以下の2つとなる。

〈空爆は誤爆による死者を多数生んだ。これもまたテロで、中止すべきである〉

〈暴力は暴力の連鎖を生む。ISには、軍事力より対話を優先すべきである〉

 一見、共に聞こえのよい正論であるが、まずは前者について、

「あまりに都合の良い論理での批判だと思います」

 と論じるのは、『イスラム国の正体』の著書がある、軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏である。

「確かに誤爆による被害はあるし、それは減らさなければいけない。しかし、一方で有志連合による空爆は、ISの拠点に打撃を与え、資金源である石油施設を破壊しました。彼らの勢いを止めたことは間違いなく、もし空爆がなければ今頃、イラクの首都バグダッドやシリア第2の都市アレッポも、IS支配下に入っていたかもしれません」

 有志連合の誤爆による民間人死者数はこれまでの1年間で計200~300人と推計されるという。一方で、

「これまでISは占領地域で、民間人を数千~1万人近く処刑、虐殺しています。つまり、バグダッドなどがISに占領されていたら、少なくとも誤爆の10倍の民間人被害が出ていた可能性があるのです。ご指摘の批判は、この点には少しも触れていません」(同)

 むろん、人の生死を数のみで測ることはできないが、極限下では、被害者の数も重要な判断の要素になることは否定できまい。それがリアルな戦争の実態というものである。

 黒井氏が続ける。

「そもそも、“空爆はテロだ”という人は、有志連合が民間人の巻き添えを気にせずに、兵士もろとも殺していると思い込んでいます。しかし、例えばアサド政権は誤爆によって1日平均50人を殺している。テロと言われても仕方ありません。これなどに比べれば、ISが『人間の盾』を利用することもある中、有志連合のそれは、はるかに制限された結果の数字と言えるのです」

 と言うから、テレビ朝日系『報道ステーション』にて“アメリカの誤爆も反対側から見るとテロですよね”という主旨の発言をした古舘伊知郎氏らの議論は、誤爆の悲劇に心を奪われ、実態を俯瞰的に、冷静に分析する目を欠いた、極めてエモーショナルなものに映るのである。

■モラルのレベル

 また、

「空爆をテロと同一視する議論は、基本的な価値判断から大きく逸脱した、論外の主張だと思います」

 と手厳しいのは、京都大学名誉教授の中西輝政氏(国際政治学)である。

「テロとは、一般の庶民の生命と財産を意図的に奪い、人々に恐怖を与え、自らの主張を通そうというものです。一方、誤爆は決して故意ではない。もちろん誤爆を繰り返してはいけないし、あらゆる手段で検証し、避けなければならないことですが、人道的な意味でのモラルのレベルがテロとはまったく違うのです」

 刑法でも、殺人と過失致死は明確に刑罰に軽重が付けられている。古舘氏らの議論は、これを一緒くたにする、極めて乱暴なものだということなのである。

 中西教授が続ける。

「少しでも理性的に考えれば、有志連合には、民間人をわざと殺す意味がないことが簡単にわかる。敵対勢力から“民間人虐殺”と非難に利用されて、国際世論が離れ、政治的に不利な立場に置かれるからです。もちろん誤爆の悲劇はメディアが伝えるべき重要な問題。しかし、それをテロと同一視する議論は、テロの悪質さを覆い隠してしまうという意味で、結果的にイスラム国を利するものと言えるでしょう。日本の大メディアの看板キャスターたちがそのレベルの発言しかできないのは、国際社会における日本への信頼を傷つけることに繋がります」

 先の安保法制の議論で、米軍への「後方支援」を手厳しく批判していた古舘氏。しかし、自らが今、テロ集団ISの「後方支援」を果たしていることに、さて気付いているのだろうか。

「特集 内心無理とわかっていて 『イスラム国と話し合え』という綺麗事文化人」

※「週刊新潮」2015年12月3日号


オバマ大統領テレビ演説 政権の傷口かえって露呈
産経新聞 12月8日(火)7時55分配信

 米カリフォルニア州の乱射事件は、オバマ大統領が「イスラム国」などの過激主義を過小評価する発言を繰り返している最中に起きた。異例のテレビ演説はその失点を挽回し、テロと戦う姿勢を見せるのが目的だったが、政権の戦略がなおも手探りである実態をかえって浮き彫りにした。

 オバマ氏は演説で「ここ数年でテロリストの脅威は新たな局面に発展した。銃乱射のような複雑さの少ない暴力行為に転じている」と述べた。2001年の米中枢同時テロ後に国際テロへの対処能力を向上させた米国が、単純なテロ行為にもろい実態を認めたかたちだ。

 オバマ氏は最近、テロに関して失点続きだった。パリ同時多発テロの前日には「私たちはイスラム国を(シリア、イラクに)封じ込めている」と発言。乱射事件の1週間前には「具体的で信頼できる情報は得ていない」と発表していた。

 米国民はそんな政権への不信感を強めている。米CNNテレビが6日発表した世論調査によると、イスラム国対処に関するオバマ氏への不支持は3分の2近くの64%に上り、支持は33%にとどまった。テロ対策でも不支持(60%)が支持(38%)を大きく上回った。

 米軍のより強い関与を求める声が強まっている実態も判明した。昨年9月のシリア空爆開始直後のCNN調査では、米国がイスラム国掃討のため地上戦闘部隊を送ることを「好ましい」とする回答は38%にとどまっていたが、最新の調査では53%まで拡大。反対(45%)を初めて上回った。

 オバマ氏は演説で、国内でのイスラム教徒に対する差別を批判するとともに、野党・共和党で強まっているシリア難民受け入れ反対の意見も牽制(けんせい)した。だが、大統領選の共和党候補指名争いで首位の不動産王、トランプ氏は演説後、ツイッターで「(対策は)これで全て? 速やかに新大統領が必要だ」と反応した。

 トランプ氏は難民受け入れ拒否や国内のモスク(イスラム礼拝所)の監視を主張し、政権への不満の受け皿になっている。今回の演説だけでこうした流れを変えるのは難しそうだ。(ワシントン 加納宏幸)


国際テロ「今後も邦人被害懸念」 警察庁「治安の回顧と展望」
産経新聞 12月8日(火)7時55分配信

 警察庁は7日、国内外の治安情勢を分析した平成27年版「治安の回顧と展望」を公表した。来年に開催される伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)について、「わが国を標的とするテロの脅威など厳しい情勢下での開催になる」との認識を記述。イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」の動きは、「日本をテロの標的として名指ししている」と危機感を強調した。

 サミットをめぐり、「イスラム国や国際テロ組織アルカーイダは、サミット参加各国をテロの標的とみなしている。開催地だけでなく公共交通機関などのソフトターゲットが狙われる可能性も否定できない」との見通しを記述した。

 その上で、警察当局として「要人の安全と行事の円滑な遂行の確保」「テロ等違法行為の未然防止」を基本方針として対処すると明記。警備部隊の対処能力の向上、関係機関・団体、事業者との連携、情報収集や外国治安機関との連携を強化するとしている。

 国際テロ情勢について、11月にパリで発生した同時テロや各地での爆弾テロ事件などに言及しつつ、「今年は、イスラム国の活動と影響が世界各地に及んだことも特徴づけられた」と分析。「今年1~2月にシリアで日本人男性2人が拘束されたうえに殺害された事件や、チュニジアでのテロ事件で日本人が標的となった」と指摘し、「今後も日本人が被害に遭う可能性が懸念される」としている。

 安保法制をめぐる国会周辺での学生などの抗議運動にも言及。8月には、「12万人(主催者発表)を集め抗議行動に取り組んだ。9月には国会周辺で警察官に暴行したなどとして、男女13人を逮捕した。28年も取り組みを展開していくとみられる」として注視していくことを記述した。


仏地方選 極右の得票率が全国首位 13日に決選投票
産経新聞 12月8日(火)7時55分配信

 【パリ=宮下日出男】フランス全土で6日に行われた地域圏議会選挙は即日開票され、内務省の集計によると、反移民や治安対策の強化を訴える極右政党、国民戦線(FN)の全国の得票率が27・73%に上り、首位になった。全国規模の選挙の得票率では過去最高。FNは全13地域圏のうち6地域圏で首位となった。

 「地域圏」は複数の県を合わせた広域地方行政区で、パリ同時多発テロ後では初めて全土で民意を問う機会となった。サルコジ前大統領が率いる最大野党の共和党を中心とする右派連合が全国得票率26・65%でFNに続き、オランド大統領の与党で左派の社会党は23・12%と低迷した。

 マリーヌ・ルペン党首(47)と、めいのマリオン・マレシャルルペン氏(25)がそれぞれ出馬した北部と南部の2地域圏では、FNの得票率が40%を上回り、他党を引き離した。

 右派連合は4地域圏で首位となり、社会党が制したのは3地域圏にとどまった。

 今回の選挙では、13の地域圏すべてで過半数に達した政党は出なかった。このため、決選投票が13日に行われ、各地域圏で最も多くの票を得た党が第一党となり、首長にあたる議長を出すことができる。FNが勝てば、初めて地域圏議長のポストを握ることになる。決選投票に向け、各党の駆け引きが活発化しそうだ。


<仏地方選>国民の不満、極右が吸収 難民危機と高失業率
毎日新聞 12月8日(火)1時59分配信

 【パリ賀有勇】フランスの州(地域圏)議会選挙(比例代表2回投票制)の第1回投票で「反移民」を掲げた極右政党、国民戦線(FN)が仏本土13州(コルシカ島含む)のうち6州の得票率で首位となった。テロで治安への不安が高まったことに加え、高失業率など国民の不満をFNが吸収した形だ。FNは本土全州で第2回選挙に駒を進めることになり、7日付パリジャン紙は「FNが押し寄せている」との見出しで報じた。

 欧州で難民危機が起きた後の10月、ポーランドで保守系の新政権が誕生。11月にはクロアチアで国境審査の厳格化を求める最大野党が第1党となった。FN躍進は、欧州の右傾化を加速させる可能性がある。

 マリーヌ・ルペン党首(47)が出馬した北部ノールパドカレー・ピカルディー州でFNは41%を獲得。サルコジ前大統領が率いる共和党を含む右派連合の25%、オランド大統領が所属する社会党を含む左派連合18%を大きく引き離した。同州はフランスの最貧地域で、移民に職を奪われたと感じる有権者の支持を得た。

 ルペン氏は、FNの極右イメージを「無毒化」しようと大衆路線に転換。ユーロ圏からの離脱や、地方政府への権限移譲なども主張し、右派連合票の獲得に成功した。

 テロへの不安が追い風になったとみられるが、社会党下院議員の男性秘書(30)は「失業率は約10%で高止まりしており、既存の大政党に失望し、FNに改革を求める人が増えている」と分析。テロがなくともFNが躍進していたとみる。

 州議会選では、第1回投票の得票率が10%以上の党派が第2回投票に進む。第1回投票で得票率が5%以上10%未満の政党は、10%以上だった政党と連立を組み、第2回投票に進むことができる。

 社会党は、大差をつけられた2選挙区で第2回投票への進出をあきらめた。ただ、次期大統領選で返り咲きを目指す共和党のサルコジ氏は第2回投票に向け「戦術的な連携はしない」と述べるなど、足並みはそろっていない。

 ◇ルペン党首の発言

・「普通選挙の洗礼を受けていない欧州委員会(EUの執行機関)に従う必要はない」(2014年5月、欧州議会選挙で党の躍進を受けて)

・「(EU内で全廃されている死刑の)復活を問う国民投票を行うべきだ」(今年1月、仏週刊紙襲撃事件を受けて)

・「資金供給源が確認されるまで、全てのモスク(イスラム礼拝所)建設を凍結すべきだ」(今年3月、対テロ対策で)

・「過激派のモスクを閉鎖し、憎悪を持ち込む外国人や不法移民を追放しなければならない」(今年11月、パリ同時多発テロを受け)


刺傷事件のナイフ男出廷=携帯に「イスラム国」の旗―ロンドン
時事通信 12月8日(火)1時20分配信

 【ロンドン時事】ロンドン東部の地下鉄駅でナイフを持った男が起こした刺傷事件で、捜査当局は7日までに、ムハイディン・ミール容疑者(29)を殺人未遂罪で起訴した。
 男は同日、ロンドンの裁判所で開かれた公判に出廷。公判で検察官は、男の携帯電話に過激派組織「イスラム国」の旗の画像が保存されていたと述べ、事件はテロ行為だと指摘した。
 男は5日夜、駅構内でナイフで男性を刺し、重傷を負わせた疑い。動機は不明だが、目撃者によると、犯行時に「母なるシリア」「シリアのため」と叫んでいたとされ、英国のシリア空爆参加に不満を持っていた可能性がある。
 報道によれば、男の携帯電話からは11月のパリ同時テロや英警察の対テロ訓練に関連した画像も見つかった。テロと確認されれば、英国では2013年にロンドン南東部で兵士が男2人に殺害されて以来の「ジハーディスト(聖戦主義者)による攻撃の成功例」(タイムズ紙)となる。


警察庁出身の滝沢氏ら起用=新設の対テロ組織担当審議官
時事通信 12月8日(火)0時9分配信

 外務省は、8日の「国際テロ情報収集ユニット」発足に伴い、担当の審議官に警察庁出身の滝沢裕昭内閣審議官ら4人を充てる人事を同日付で発令した。
 同ユニットは省庁横断でテロ関連情報の収集・分析に当たる組織。パリでの同時テロを受けて、国内テロ対策の強化や海外の邦人安全確保のため、政府が設置を決めていた。
 発令されたのは滝沢氏のほか、外務省の杉山明・中南米局兼国際情報統括官付審議官、橋本尚文・危機管理担当兼中東アフリカ局兼アフリカ部兼領事局参事官、警察庁出身の福本茂伸内閣審議官。


[古森義久]【米大統領選・共和党候補トランプ旋風止まず】~揺るがない人気の謎は?~
Japan In-depth 12月7日(月)23時0分配信

アメリカ大統領選で異変が起きている。共和党候補指名の争いで暴言放言で知られる大富豪のドナルド・トランプ氏がなおトップ人気を誇っていることだ。
人種差別や女性蔑視の乱暴な発言の多いトランプ氏の支持率が今年7月に多数乱戦の共和党候補のなかで首位に躍り出たとき、政治専門家もメディアも一様に「真夏だけの出来事」(ワシントン・ポスト)と決めつけていた。だが秋が過ぎ、真冬となってもトランプ氏はどの世論調査でも他の13人の共和党候補を引き離す先頭走者のままなのだ。

では一体なぜトランプ氏はそんな人気を集めるのか。

彼の型破りの毒舌は止まらない。オバマ大統領や共和党の他の候補を「まぬけ」というような言葉でののしるのはごく普通である。11月13日のパリでの同時多発テロの後はイスラム系への非難をエスカレートさせた。

「アメリカのイスラム系住民をみな当局の監視用データベースに登録させるべきだ」

「9・11テロの際にはニューヨーク近郊のイスラム系住民数千人がいっせいに喜びの歓声をあげた」

特定の人種や宗教の市民だけを特殊に登録するというのはいまのアメリカでは違法である。普通ならそんな提案をした側が人権の侵害として糾弾される。ニューヨーク近郊のイスラム系住民がいっせいに9・11テロに歓呼の声をあげたという話はそもそも事実ではない。いずれも人権侵犯、そして事実にも反する発言が伝えられた。トランプ氏はそのうえニューヨーク・タイムズの記者の身体障害をあざけるような言動をもみせた。

だが11月後半の一連の世論調査ではトランプ氏はなお共和党系有権者の間で支持率28%から32%を記録し、と首位に立った。元神経外科医のベン・カーソン氏の22%、上院議員のマルコ・ルビオ氏の14%という数字を依然、はっきりと引き離したのだ。そして12月に入ってもその勢いは止まらない。

アメリカの政治や選挙の専門家たちはこぞってトランプ氏の人気はほんの短期だと予測していた。だが共和党支持者の間での首位の人気は7月から5か月が過ぎても揺らがないのだ。その理由はなんなのか。いまのアメリカ関係各界ではこの謎の解明が盛んである。

いまの多様な分析のなかで最も頻繁に指摘される要因は「有権者の怒り」のようだ。「現在の政治状況に激しい不満を抱く有権者にトランプ氏がさらに激しい怒りをオバマ政権や共和党体制派(エスタブリッシュメント)にぶつけて、有権者の感情への共鳴をアピールすることが効果をあげている」(政治選挙宣伝専門家のジョン・モリス氏)というのだ。

前回の大統領選で共和党のミット・ロムニー候補の選挙参謀だったシャーマイケル・シングルトン氏も「トランプ氏は有権者の怒りを代弁し、複雑な政治課題を単純化して既存の体制を叩くことで成功している」と解説する。

ワシントン州などのラジオの保守系トークショー司会者のトム・アンダーソン氏は草の根でのトランプ人気について「誰をも恐れぬ反ワシントンの姿勢、オバマ大統領が言葉だけで終わった『希望』を彼なら実現しそうな期待がその理由だろう」と述べる。

一方、トランプ氏が得意のマーケティング技術を駆使して早い時期から全米の超保守組織に幅広く支持層づくりを進めてきたことを指摘する専門家たちもいる。さあこのトランプ旋風、一体どこまで続くのか。


<フランス>極右・国民戦線の大躍進…第1党阻止で社共協力
毎日新聞 12月7日(月)21時1分配信

 【パリ賀有勇】フランスの州(地域圏)議会選挙(比例代表2回投票制)の第1回投票が6日実施され「反移民」を掲げる極右政党、国民戦線(FN)が、仏本土13州(コルシカ島含む)のうち、6州の得票率で首位となった。7日付仏各紙は1面で「FNが力を付けつつある」(パリジャン紙)などと大きく報じ、大躍進は衝撃をもって受け止められている。

 6州のなかでも、マリーヌ・ルペン党首(47)が出馬した北部ノールパドカレー・ピカルディー州の得票率は▽FN41%▽サルコジ前大統領が率いる共和党の右派連合25%▽オランド大統領が所属する社会党の左派連合18%--だった。

 テロへの不安がFNの追い風になったとみられるが、社会党下院議員の男性秘書(30)は「失業率は約10%で高止まりしており、既存の大政党に失望し、FNに改革を期待する人が増えている」と分析。テロがなくてもFNが躍進していたとみる。

 州議会選では、第1回投票の得票率が10%以上の党派が第2回投票に進むが、第1回投票で得票率が5%以上10%未満だった政党は、10%以上だった政党と連立を組むことで第2回投票に進むことができる。

 社会党は、接戦を繰り広げている州でFNに勝つため少数左派と連立を模索するが、差の広がった州では第2回投票への進出を断念した。票を共和党に流し、FNが第1党になるのを防ぐ「苦肉の策」といえる。

 政治学者のトーマ・ゲノレ氏は「第2回投票でもFNは2~4州で勝利を収めるだろう。FNは着実に力を付けており、これまで社会党や共和党がしてきたFNを批判するだけの戦術はもう通用しない」と指摘した。

 社会党のバルス首相は、テロ事件前からFNの躍進を警戒し、11月12日の国民議会(下院)で「第1回投票後、FNに勝利させないためにどんな選択肢も排除せず、あらゆることをしなければならない」と述べ、警戒感をあらわにしていた。

 ◇国民戦線のマリーヌ・ルペン党首の発言

 「普通選挙の洗礼を受けていない欧州委員会(EUの執行機関)に従う必要はない」(2014年5月、欧州議会選挙で党の躍進を受けて)

 「(EU内で全廃されている死刑の)復活を問う国民投票を行うべきだ」(今年1月、仏週刊紙襲撃事件を受けて)

 「資金供給源が確認されるまで、全てのモスク(イスラム礼拝所)建設を凍結すべきだ」(今年3月、対テロ対策で)

 「過激派のモスクを閉鎖し、憎悪を持ち込む外国人や不法移民を追放しなければならない」(今年11月、パリ同時多発テロを受け)


仏地域圏議会選 極右政党の25歳女性候補、得票率40%超え 13日に決選投票
産経新聞 12月7日(月)20時54分配信

 【パリ=宮下日出男】フランス全土で6日に実施された地域圏議会選挙は即日開票され、内務省の暫定集計によると、反移民や治安対策の強化を訴える極右政党、国民戦線(FN)の全国の得票率が27・73%に上り、首位になった。全国規模の選挙での得票率としては過去最高で、FNは全13地域圏のうち6地域圏で首位となった。

 選挙はパリ同時多発テロ後に非常事態宣言が出される中で、初めて全土で民意を問う機会となった。集計結果によると、サルコジ前大統領が率いる最大野党の共和党を中心とする右派連合が全国得票率26・65%でFNに続き、オランド大統領の与党で左派の社会党は23・12%と低迷した。

 マリーヌ・ルペン党首(47)と、めいのマリオン・マレシャルルペン氏(25)がそれぞれ出馬した北部と南部の2地域圏では、FNの得票率が40%を上回り、他党を大きく引き離した。右派連合は4地域圏で首位となり、社会党が制したのは3地域圏にとどまった。

 どの地域圏でも過半数を制する政党はなく、13日に決選投票が行われる。地域圏では第一党が首長にあたる地域圏議長を出すことになっている。決選投票でFNが勝てば、初めて地域圏議長のポストを握ることになる。


仏選挙、与党惨敗「テロの影、色濃く」 前大統領、EU内の自由移動認めた協定疑問視
産経新聞 12月7日(月)20時51分配信

 「争いの余地なく、フランスの第1党だ」。地域圏選挙で躍進を遂げた国民戦線(FN)のルペン党首は6日夜、誇らしげに語った。欧州では中東などの難民や移民の大量流入が続いた上、パリ同時多発テロで高まった国内の治安や移民受け入れへの不安が、反移民などを主張するFNの追い風になった格好だ。

 FNが勝利するか否かは13日の決選投票を待たねばならないし、共和党を中心とする右派連合とは開票結果で拮抗(きっこう)している。それでも、今回は全国選挙で初の首位となった昨年5月の欧州連合(EU)欧州議会選や、今春の県議選の結果も上回る得票率となった。

 選挙は右派連合が優勢とも伝えられていたが、同時テロ実行犯の一部が難民を装って侵入していたことが判明し、FNはテロと移民問題を結びつける主張を展開。国民の不安に訴えた。

 「テロの影響が大きかった」。惨敗したオランド大統領の与党・社会党のカンバデリス第1書記もそう認める。テロ発生直後、オランド氏の支持率は上昇したが、迅速な治安強化策などが評価されたに過ぎず、就任以降の経済失政などで失った国民の信頼を取り戻せていない実態が示された。

 選挙は2017年の次回大統領選の前哨戦でもある。再登板を目指す共和党党首のサルコジ前大統領は最近、FNのように欧州諸国間の自由移動を認めたシェンゲン協定を疑問視しており、フランスの欧州政策に影響が出る可能性もある。(パリ 宮下日出男)


対テロ対策で失点続きのオバマ大統領 なお戦略手探り 政権への不信感高まる
産経新聞 12月7日(月)20時18分配信

 米カリフォルニア州の乱射事件は、オバマ大統領が「イスラム国」などの過激主義を過小評価する発言を繰り返している最中に起きた。異例のテレビ演説はその失点を挽回し、テロと戦う姿勢を見せるのが目的だったが、政権の戦略がなおも手探りである実態をかえって浮き彫りにした。

 オバマ氏は演説で「ここ数年でテロリストの脅威は新たな局面に発展した。銃乱射のような複雑さの少ない暴力行為に転じている」と述べた。2001年の米中枢同時テロ後に国際テロへの対処能力を向上させた米国が、単純なテロ行為にもろい実態を認めた形だ。

 オバマ氏は最近、テロに関して失点続きだった。パリ同時多発テロの前日には「私たちはイスラム国を(シリア、イラクに)封じ込めている」と発言。乱射事件の1週間前には「具体的で信頼できる情報は得ていない」と発表していた。

 米国民はそんな政権への不信感を強めている。米CNNテレビが6日発表した世論調査によると、イスラム国への対処でオバマ氏への不支持は3分の2近くの64%に上り、支持は33%にとどまった。テロ対策でも不支持(60%)が支持(38%)を大きく上回った。

 米軍のより強い関与を求める声が強まっている実態も判明した。昨年9月のシリア空爆開始直後のCNN調査では、米国がイスラム国掃討のため地上戦闘部隊を送ることを「好ましい」とする回答は38%にとどまっていたが、最新の調査では53%まで拡大。反対の45%を初めて上回った。

 オバマ氏は演説で、国内でのイスラム教徒に対する差別を批判するとともに、野党・共和党で強まっているシリア難民受け入れ反対の意見も牽制(けんせい)した。だが大統領選の共和党候補指名争いで首位の不動産王、トランプ氏は演説後、ツイッターで「(対策は)これで全て? 速やかに新大統領が必要だ」と反応した。

 トランプ氏は難民受け入れ拒否や国内のモスク(イスラム礼拝所)の監視を主張し、政権への不満の受け皿になっている。今回の演説でこうした流れを変えるのは難しそうだ。(ワシントン 加納宏幸)


<治安の回顧と展望>国際テロ情勢で対策強調 警察庁
毎日新聞 12月7日(月)19時39分配信

 警察庁は7日、国内外の治安情勢をまとめた2015年版「治安の回顧と展望」を公表した。パリ同時多発テロなど過激派組織「イスラム国」(IS)の影響が世界各地に広がる国際テロ情勢について、シリアやチュニジアのテロ事件で邦人が犠牲になり、ISが日本もテロの標的と名指ししたことを挙げ「今後も邦人が被害に遭う可能性が懸念される」としている。

 3万人以上とされるシリアに入った外国人戦闘員の一部が、出身国に戻ってテロを起こす危険性が国際的に指摘される中、日本国内にもISに支持や共鳴を示す人が存在しているとして警戒感を示した。また「サミットはテロリストによって格好の標的になり得る」と、来年5月の三重県・伊勢志摩サミットの対策を官民挙げて進める必要性を指摘した。

 一方、在日コリアンらの排斥などを掲げた右派系市民グループによるヘイトスピーチ(憎悪表現)のデモは、10月末現在で約50件と昨年同期(約110件)を大幅に下回っていたことを明らかにした。【長谷川豊】

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